JP2001026899A - 高耐食性燃料タンク用鋼板及びその製造方法 - Google Patents

高耐食性燃料タンク用鋼板及びその製造方法

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JP2001026899A
JP2001026899A JP28676899A JP28676899A JP2001026899A JP 2001026899 A JP2001026899 A JP 2001026899A JP 28676899 A JP28676899 A JP 28676899A JP 28676899 A JP28676899 A JP 28676899A JP 2001026899 A JP2001026899 A JP 2001026899A
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film
corrosion resistance
fuel tank
chromate
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Hiroyuki Kashiwagi
宏之 柏木
Katsuji Kawanishi
勝次 川西
Atsuhisa Yagawa
敦久 矢川
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ギ酸濃度が3000 ppmに達する劣化したガソリ
ン、ガソホール等の燃料に耐える優れた加工後の耐燃料
腐食性と外面耐食性を備え、溶接性にも優れながら、コ
スト増を招かない高耐食性燃料タンク用表面処理鋼板。 【解決手段】 鋼板上に、下から順に、片面当たり付
着量が10〜40 g/m2 のZn−X合金電気めっき皮膜 (X
は、Ni:3〜18mass%、Co:0.02〜3mass%、Mn:25〜
45mass%、Cr:8〜20mass%の1種または2種以上) 、
金属Cr換算付着量で20〜150 mg/m2 のクロメート皮
膜、およびエポキシ系樹脂とフェノール系樹脂の重量
比90/10〜60/40の混合物からなる樹脂成分10〜30mass
%、ポリオレフィン系ワックス5〜30mass%、リン化鉄
20〜70mass%、クロム酸ストロンチウム1〜10mass%を
含有する膜厚 2.0〜5.0 μmの焼付け塗膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工後の耐食性に
優れ、ガソリン、ガソホールなどの燃料、特にガソリン
劣化により生成するギ酸など有機酸を含む燃料に対して
高い耐燃料腐食性を示す、自動車や二輪車の燃料タンク
の製造に適した燃料タンク用表面処理鋼板およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車や二輪車などの燃料タンク用材料
には、溶接性、外面耐食性に加えて、内面側はガソリン
などの燃料に対する耐燃料腐食性が要求される。
【0003】燃料タンク用材料として、従来はターンシ
ート (10〜25%Sn−Pb合金めっき鋼板) が広く使用され
てきた。しかし、めっき皮膜中のPbが人体に有害であ
る、アルコール含有燃料を使用した場合に、アルコー
ル酸化物にめっき皮膜が溶解され易い、めっき皮膜の
ピンホールが不可避であって、めっき皮膜より電気的に
卑なFeがこのピンホールから優先的に腐食される結果、
耐孔あき腐食性が不十分になる、といった問題点があ
り、代替材料が求められてきた。
【0004】特に近年は、環境問題を考慮した排ガス規
制により、ガソホールと呼ばれるガソリン/アルコール
混合燃料 (約15%のメタノールを含有するM15、約85重
量%のメタノールを含有するM85などがある) を代表例
とするアルコール含有燃料の使用が一部の国々で推進さ
れている。ターンシートは、上述したようにアルコール
含有燃料により腐食され易いため、アルコール含有燃料
に対する耐燃料腐食性に優れた燃料タンク用材料の開発
が急務となっている。
【0005】この観点から、加工後の耐食性とコストを
考慮して、Zn−Ni合金電気めっき鋼板を燃料タンクに適
用することが従来より検討されてきた。従来技術として
は次の公報を挙げることができる。
【0006】特開昭58−45396 号公報には、Ni含有量5
〜50mass%、厚さ 0.5〜20μmのZn−Ni合金めっきの上
に、クロメート処理を施した、燃料タンク用の表面処理
鋼板が示されている。また、特開平5−106058号公報に
も、Ni含有量8〜20mass%のZn−Ni合金めっきを10〜60
g/m2の付着量で設けた上に、クロメート処理を施した、
燃料タンク用の表面処理鋼板が示されている。
【0007】これらのZn−Ni合金めっき+クロメートと
いう構成の表面処理鋼板は、外面耐食性は非常に良好で
あるが、加工後の耐燃料腐食性はまだ十分とは言えず、
特にアルコール含有燃料に塩水が混入した場合などの非
常に厳しい環境下では腐食が起こり易かった。また、こ
れを改善するため、クロメート皮膜またはめっき皮膜を
厚くすると、燃料タンク用材料として重要な性能である
溶接性が劣化するという問題があった。
【0008】特公平2−18982 号公報には、下層のZnま
たZnを主成分とするめっき層の上に、Zn、Al、Mg、Ni、
Sn、10%Cr以上のステンレスまたはこれらの合金からな
る金属粉末とフェノキシ樹脂とゴム変性エポキシ樹脂と
を主成分とする上層からなる燃料タンク用表面処理鋼板
が示されている。この表面処理鋼板も耐食性が不十分で
あり、さらに溶接性や加工性も満足できない。
【0009】特開平6−306637号公報では、めっき皮膜
としてAl−Si合金を用い、その上層にクロメート皮膜と
Zn、Al、Mg、Cu、Ni、Sn、10%Cr以上のステンレス鋼ま
たはその合金からなる金属粉末を含有する樹脂皮膜を付
与した材料を検討しているが、このような材料では溶接
性の劣化が見られ、実用化は困難である。
【0010】特開平9−324279〜84号各公報には、Zn系
電気合金めっき層に予めクラックを発生させた後、クロ
メート皮膜を付与することにより、加工後耐食性を向上
させた鋼板が示されている。この鋼板は、ガソリン等の
燃料が劣化した際に生成するギ酸等の有機酸に対する内
面側の耐食性が不十分である。
【0011】この改善のため、特開平9−324291号公報
には、Zn系電気合金めっき層に予めクラックを発生させ
た後、クロメート皮膜を付与し、内面側については、さ
らにその上層として、エポキシ系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール
系樹脂等から選ばれた樹脂中へ、シリカ、アルミナ、カ
オリン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸塩顔
料、バナジン酸塩顔料、モリブデン酸塩顔料、酸化チタ
ン、カーボンブラック、酸化鉄等から選ばれた無機顔料
を添加した有機皮膜層を付与した表面処理鋼板が開示さ
れている。それにより、75 ppm程度のギ酸を含有する腐
食液存在下での内面側の耐燃料耐食性が向上することが
示されている。しかし、近年の調査により、燃料タンク
中では局部的にギ酸濃度が3000 ppm程度に上昇すること
が確認されている。特開平9−324291号公報に示されて
いる系の材料では耐ギ酸含有燃料腐食性が不足する。
【0012】特公平3−76828 号公報では、Zn合金めっ
き上にリン酸鉄を含有する有機皮膜を付与した材料を検
討しているが、連続シーム溶接のような厳しい溶接条件
については十分な性能を有していない。
【0013】特開平10−235787号公報には、ZnまたはZn
合金めっきの上層にクロメートを付与し、内面側につい
てはその上にNi金属粉末とAl金属粉末とを含有するワッ
クス添加樹脂を塗布し、外面側には別の樹脂を塗布した
材料が開示されている。ここでは、内面側で500 ppm ギ
酸水溶液に対する耐食性に対してある程度の改善が見ら
れることが示されているものの、未だ不十分であり、特
にギ酸濃度が3000 ppm程度に達した場合の耐食性につい
ては劣化が予想される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ここに、本発明の目的
は、このような従来技術の問題点を解消すべく、ガソリ
ン、ガソホールなどの燃料、特にガソリンの劣化に伴い
生成するギ酸等の有機酸を3000 ppmといった高濃度で含
有する燃料、に対しても優れた加工後の耐燃料腐食性
を、外面耐食性と共に備え、さらに溶接性にも優れなが
ら、コスト増を招かない燃料タンク用表面処理鋼板を提
供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく種々検討を重ねた結果、亜鉛合金めっき
皮膜+クロメート皮膜+樹脂皮膜の組合わせからなる保
護被覆において、特にめっき皮膜と樹脂皮膜の構成を最
適化することにより、耐燃料腐食性、特に高濃度のギ酸
を含有する腐食性の強い燃料に対する耐燃料腐食性が向
上し、上記課題を解決できることを見出した。
【0016】さらに、クロメート塗布前にめっき皮膜に
クラックを付与することにより加工後の耐食性が飛躍的
に向上することを見い出した。
【0017】本発明は、「鋼板上に、下から順に、片
面当たり付着量が10〜40 g/m2 のZn−X合金電気めっき
皮膜 (Xは、Ni:3〜18mass%、Co:0.02〜3mass%、
Mn:25〜45mass%、Cr:8〜20mass%から選んだ少なく
とも1種) 、金属Cr換算付着量で20〜150 mg/m2 のク
ロメート皮膜、および塗料全固形分に基づいて、エポ
キシ系樹脂とフェノール系樹脂の重量比90/10〜60/40
の混合物からなる樹脂成分10〜30mass%、ポリオレフィ
ン系ワックス5〜30mass%、リン化鉄20〜70mass%、ク
ロム酸ストロンチウム1〜10mass%を含有する塗料から
形成された、膜厚 2.0〜5.0 μmの焼付け塗膜、を有す
ることを特徴とする高耐食性燃料タンク用鋼板」を要旨
とする。
【0018】上記Zn−X合金電気めっき皮膜が、クラッ
クが付与されたものであって、これにクロメート皮膜が
塗布されたものであるときは、加工後の耐食性が飛躍的
に改善される。
【0019】本発明によればまた、下記工程を含むこと
を特徴とする、高耐食性燃料タンク用鋼板の製造方法も
提供される: 鋼板上に、Zn−X合金電気めっき (Xは上記に同じ)
を施して、片面当たり付着量10〜40 g/m2 のZn−X合金
めっき皮膜を形成する工程、但し、この工程の通電初期
に一時的に通電を停止して、それまでに形成されためっ
き皮膜中のZnを部分的に溶出させる処理を行ってもよ
い、 前記めっき皮膜上にクロメート処理により金属Cr換算
付着量で20〜150 mg/m2のクロメート皮膜を形成する工
程、および 上記塗料を塗布し、 200〜270 ℃で加熱することによ
り、前記クロメート皮膜上に膜厚 2.0〜5.0 μmの焼付
け塗膜を形成する工程。
【0020】上記工程と工程との間にあって、さら
に通電後、通電を停止し、Znを溶出させてめっき表面に
微細なクラックを生成させる工程をさらに含んでいても
よい。これにより加工後の耐食性が飛躍的に改善され
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る高耐食性燃料タンク
用鋼板は、鋼板上に、それぞれ上述したZn−X合金電気
めっき皮膜、クロメート被膜、および薄膜有機皮膜から
なる3層被覆を有する。
【0022】この3層被覆は、溶接性を損なわずに、燃
料タンク用鋼板の内面に要求される加工後の耐燃料腐食
性、特にギ酸含有燃料に対する耐食性と、外面に要求さ
れる加工後の耐食性のいずれも満たす。従って、母材鋼
板の両面に本発明に従った3層被覆を施すことが好まし
い。しかし、内外いずれかの面だけに本発明に従った3
層被覆を施し、他の面には別の被覆を施すことも、本発
明の範囲内である。以下、本発明を、各被覆層 (皮膜)
ごとに説明する。
【0023】(1) めっき皮膜 本発明で使用するめっき鋼板は、Zn−X合金電気めっき
鋼板であり、XはNi、Co、Mn、Crのうち1種または2種
以上である。母材鋼板は、特に制限されないが、好まし
くは冷延鋼板である。
【0024】めっき皮膜中のX元素の含有量は、Ni:3
〜18mass%、Co:0.02〜3mass%、Mn:25〜45mass%、
Cr:8〜20mass%の範囲内とする。めっき組成は、めっ
き皮膜を塩酸で溶解した溶解液を分析して、ZnおよびX
を定量することにより求めることができる。
【0025】めっき皮膜中のX含有量が、各X元素につ
いて上記範囲より低すぎる場合、加工後の外面耐食性と
内面の耐燃料腐食性が共に不足する。一方、X含有量が
それぞれ上記範囲より高すぎると、加工性および外面耐
食性が不十分となる。各X元素が単独でめっき皮膜中に
存在する場合、好ましいX含有量は、Ni:10〜14%、よ
り好ましくは11〜13%;Co: 0.1〜0.5 %;Cr:8〜14
%;Mn:25〜35%である。好ましいX元素はNi、Coであ
り、特に好ましくはNiである。
【0026】上記Zn−X合金めっきの付着量 (片面当た
りの量、以下同じ) は10〜40 g/m2、好ましくは20〜35
g/m2 とする。めっき付着量が10 g/m2 より少ないと、
加工後の耐食性が不十分となり、40 g/m2 より多いと、
実現される性能が飽和して不経済である上、加工性、溶
接性が劣化する。
【0027】Zn−X合金電気めっきは、組成と付着量が
上記範囲内であれば、めっき液の種類やめっき条件は特
に制限されない。工業的な連続めっきでは、硫酸酸性め
っき液が一般に使用される。
【0028】このような酸性めっき液を使用したZn−X
合金電気めっきでは、めっき液中での通電初期、例え
ば、1〜2g/m2のめっき層が形成された時点で、通電を
一時的に停止し、そのままめっき液中に無通電状態で浸
漬して、Znの一部を選択的に溶解させ、その後に通電を
再開して所定の付着量まで電気めっきを行う。それによ
り、めっき密着性が高まり、加工時のめっき皮膜損傷が
抑制され、特に加工後の外面耐食性が向上する。無通電
の保持時間は、めっき浴温度等によっても異なるが、一
般に1〜3秒の範囲内がよい。
【0029】このようなめっき皮膜を形成することによ
り燃料タンクとして良好な内面耐食性、外面耐食性を有
する材料の製造が可能である。しかし、近年、要求され
る耐食性のレベルが一層上昇したため、これに対応する
ために、さらに、Zn−X合金めっき皮膜表面に1000〜15
0,000 個/mm2 、好ましくは1000〜50000 個/mm2 の範
囲の密度でクラックを発生させ、その上にクロメート処
理を施す。これにより加工後の耐燃焼腐食性がさらに飛
躍的に向上する。
【0030】その理由は必ずしも明らかではないが、こ
のようなクラック中にクロメートが入り込むことによ
り、クロメート皮膜が強固に固定されるアンカー効果
と、また非クラック型のZn−X合金めっき鋼板ではプレ
ス加工時にめっき皮膜にクラックが発生し、下地の鋼板
が露出することにより耐食性が劣化するのに対し、めっ
き皮膜に予めクラックを発生させ、そのクラックをクロ
メート皮膜で覆うことにより、プレス加工時に新たに発
生するクラックが少なく、全体として耐食性が向上する
こと、が考えられる。
【0031】かかるクラックを形成するには、前述のZn
−X 合金電気めっきを行ってから、さらに通電後、通電
を停止し、Znを溶出させることにより、めっき表面に微
細なクラックを形成する。
【0032】このときのクラックの密度は、1000〜150,
000 個/mm2 の範囲を外れると、加工後の耐食性の改善
効果が十分でなく、初期の目的が達成されないことがあ
る。クラック密度の定義および計測は、次の通りであ
る。
【0033】すなわち、クラックの密度は、めっき表面
の1mm×1mmの視野中でのクラックに囲まれた領域の個
数で表す。このクラック密度の測定は、サンプルのめっ
き表面の倍率1000倍のSEM(走査式電子顕微鏡) 写真をラ
ンダムに30枚撮影し、各写真についてランダムに設定し
た 0.1mm×0.1mm の視野中にあるランダムに囲まれた領
域の個数 (クラック個数) を画像解析により計数するこ
とにより行う。30枚の写真で求めたこのクラック個数の
平均値を算出し、100 倍した値をクラック密度とする。
「クラックに囲まれた領域」とは、図1に模式的に示す
ように、SEM 写真において見られる、クラックにより鳥
状に区画された領域のことである。
【0034】(2) クロメート皮膜 上記のZn−X合金めっき皮膜の上に、クロメート皮膜
を、金属Cr換算の付着量が20〜150 mg/m2 、好ましくは
40〜100 mg/m2 となるように形成する。この付着量が10
mg/m2未満では、加工後の耐食性が十分に発揮されず、
一方150 mg/m2 を超えると、シーム溶接性などの溶接性
が劣化する。クロメート皮膜の好ましい付着量は金属Cr
換算で30〜135 mg/m2 である。
【0035】このクロメート皮膜は、常法に従ってクロ
メート処理を行うことにより形成すればよい。クロメー
ト処理は、塗布型、電解型、反応型の何れでもよいが、
好ましいのは、処理時間が短く、耐食性に優れた皮膜と
なる塗布型である。使用するクロメート処理液は、6価
クロム化合物以外に、各種の添加剤を含有しうる。例え
ば、塗布型クロメート処理液は、3価クロム化合物、シ
リカ等の無機コロイド、ケイフッ酸に代表されるエッチ
ング剤等を含有しうる。
【0036】(3) 薄膜有機皮膜 クロメート皮膜の上に形成する有機皮膜は、エポキシ系
樹脂とフェノール系樹脂の重量比90/10〜60/40の混合
物からなる樹脂成分10〜30mass%、ポリオレフィン系ワ
ックス5〜30mass%、リン化鉄20〜70mass%、クロム酸
ストロンチウム1〜10mass%を含有する膜厚 2.0〜5.0
μmの薄膜の焼付け塗膜である。
【0037】この塗膜は、塗料の固形分 (不揮発分) の
合計量に基づいた組成が上記のようになる塗料を調製
し、この塗料を焼付け後の膜厚が 2.0〜5.0 μmとなる
ように塗布し、加熱して塗膜を焼付けることにより形成
する。使用する塗料は、上記成分以外に、1種または2
種以上の任意添加成分も含有しうる。任意添加成分の例
は、意匠性を付与するための着色顔料、樹脂量の調整の
ための体質顔料等が挙げられる。
【0038】皮膜のマトリックス (結合剤) となる有機
樹脂として、エポキシ系樹脂とフェノール系樹脂の組合
わせを選択したのは、耐食性と加工性がバランスよく優
れているためである。樹脂がエポキシ系樹脂単独である
と、加工性が劣化し、フェノール系樹脂が樹脂の40mass
%を超えると、耐食性が劣化する。エポキシ系樹脂とフ
ェノール系樹脂はいずれも塗料用に使用されている種類
から選択することが好ましい。
【0039】防錆顔料として、無機顔料のクロム酸スト
ロンチウムを添加することにより、耐燃料腐食性、特に
ガソリンの劣化によって生成すると言われている、ギ酸
のような比較的強い有機酸を含む燃料に対する耐食性が
飛躍的に向上する。しかし、添加量が10%を超えると、
加工性が低下し、それにより引き起こされる皮膜損傷に
より耐燃料腐食性が低下する。一方、添加量が1%未満
であると、ガソリンが劣化した際に生成するギ酸に対す
る耐食性が不十分である。
【0040】樹脂皮膜の存在は、連続シーム溶接のよう
な非常に厳しい溶接性の評価を行った場合に、溶接性の
低下を生ずる可能性がある。耐食性を劣化させることな
く、連続シーム溶接のような非常に厳しい条件下での溶
接性を確保するために、樹脂中に導電顔料としてリン化
鉄を添加する。但し、樹脂皮膜中の添加量が70%を超え
ると、上記防錆顔料の効果が小さくなり、内面側、特に
加工部での耐燃料腐食性が低下する。また、添加量が20
%未満であると、連続シーム溶接のような非常に厳しい
条件下での溶接性の劣化を招く。
【0041】また、リン化鉄とともに更にNi/Al 粉を複
合添加することにより、溶接性の大きな低下を引き起こ
すことなく、良好な耐食性を持った皮膜を形成すること
ができる。
【0042】ポリオレフィン系ワックスの添加により成
形性が向上し、それにより加工時のめっき皮膜の損傷が
減少するため、加工後耐食性が向上する。ただし、添加
量が過剰であると、加工性が飽和するばかりでなく、か
えって耐食性の低下を招く。適性添加量は固形成分中10
〜30mass%である。
【0043】ポリオレフィン系ワックスは、ポリエチレ
ン系ワックスおよびポリプロピレン系ワックスの1種も
しくは2種を使用することが好ましい。ワックスの平均
粒径は1〜30μmの範囲内が好ましい。
【0044】有機皮膜中の上記各成分の好ましい含有量
は、樹脂成分15〜20mass%、ポリオレフィン系ワックス
20〜30mass%、リン化鉄40〜60mass%、クロム酸ストロ
ンチウム2〜8mass%である。
【0045】膜厚が2μmより薄いと、ギ酸を含む燃料
に対する耐食性を確保することができない。膜厚が5μ
mを超えると溶接性が劣化する。好ましい膜厚は 2.5〜
3.5μmである。
【0046】塗布方法は特に限定されない。ロールコー
ト法、カーテンフローコート法、スプレー法などが代表
的であるが、他の方法も可能である。塗布後に加熱し
て、塗膜を焼付け、樹脂を架橋させる。この加熱方法
は、一般に用いられる熱風オーブンや、誘導加熱オーブ
ンにより実施できるが、これに限られるものではない。
加熱温度が低すぎると焼付けが不完全となり、十分な遮
蔽効果を得ることができない。一方、加熱温度が高すぎ
ると、塗膜にクラックが発生して、やはり遮蔽効果が低
下する。どちらの場合も、内面側の耐燃料耐食性が低下
する。好ましい加熱温度は、最高到達鋼板温度で、200
℃以上、270 ℃以下であり、より好ましくは200 ℃以
上、250 ℃以下である。加熱時間は、製造時のライン速
度によっても制限されるが、一般的には5秒以上、3分
以下である。この加熱時間を考慮して加熱温度を決定す
ればよい。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例中の%は、特に指定のない限りmass%であ
る。
【0048】(実施例1)表面処理鋼板サンプルの作成 板厚0.8 mmのJIS SPCE相当の冷延鋼板の両面に、下記条
件でZn−X合金電気めっき、クロメート、および樹脂塗
装の各処理を順に施して、表面処理鋼板のサンプルを作
成した。
【0049】
【0050】上記めっき浴中で、鋼板に所定のめっき付
着量を形成するのに要する通電時間の1/10だけ通電した
後、一時的に通電を20秒間停止して、無通電状態でめっ
き浴中に浸漬して、めっき皮膜のZnの一部を選択的に溶
出させた (以下、Zn溶出という) 。一部のめっきでは、
このZn溶出を行わなかった。その後、通電を再開して、
所定付着量のめっき皮膜を形成した。めっき付着量とめ
っき皮膜中のX含有量は、塩酸溶解法による分析で求め
た。
【0051】[クロメート処理]下記組成の部分還元塗布
型クロメート処理液を使用し、この処理液をめっき鋼板
の両面にスピンコート法で塗布し、最高到達鋼板温度16
0 ℃で乾燥してクロメート皮膜を形成した。クロメート
皮膜の付着量 (金属Cr換算量) は蛍光X線分析により求
めた。 Cr3+:10〜50 g/L Cr6+:10〜50 g/L SiO2コロイド: 0〜170 g/L。
【0052】[有機皮膜]ビスフェノールA型エポキシ系
樹脂 (日本ペイント社製) とフェノール系樹脂(レゾー
ル)(日本ペイント社製) を所定重量比で含有する樹脂液
に、平均粒径7μmのポリエチレンワックス、粉末状ク
ロム酸ストロンチウム、平均粒径5μmのリン化鉄を、
全固形分に基づく含有量が下記の範囲内となるように添
加して塗料を調製した。
【0053】 樹脂成分(エポキシ+フェノール)5〜35% ポリエチレン系ワックス 5〜35mass% クロム酸ストロンチウム 0〜15mass% リン化鉄 10〜75mass% 残部 5〜10% 残部は、CrO3、クロム酸バリウム等の不純物、揮発成分
残留物などである。
【0054】この塗料を、内面側に相当する片面のクロ
メート皮膜の上にバーコータで塗布し、最高到達鋼板温
度が 190〜280 ℃となるように加熱して塗膜を焼付け
た。形成された塗膜の膜厚を重量法により測定した。
【0055】試験法 こうして作成した表面処理鋼板サンプルの耐燃料腐食
性、外面耐食性、および溶接性を下記の方法で試験し
た。試験結果を、各層の詳細と共に、表1にまとめて示
す。
【0056】[耐燃料腐食性]各表面処理鋼板のブランク
を、下記条件で円筒絞り成形してカップを作製し、この
カップの中に下記組成のガソリンまたはガソホール (ア
ルコール含有ガソリン) の各試験液を30mlずつ注入し、
容器を密閉して60日目の内面の腐食程度により、耐燃料
腐食性を次の基準にて評価した。
【0057】 ◎:変化無し ○:白錆発生 △:赤錆発生 (面積率5%未満) ×:赤錆発生 (面積率5%以上) 。
【0058】円筒絞り成形条件 ブランク径:100 mm ボンチ径 : 50 mm ボンチ肩 : 5R ダイス径 : 51 mm ダイス肩 : 5R BH圧 : 10 kN 張出し高さ: 30 mm 面粗さ :#1200研磨。
【0059】 燃料試験液の組成 食塩水入りガソリン:レギュラーガソリン95% 5%NaCl水溶液5% ガソホールM15:レギュラーガソリン85% アグレッシブメタノール15% ギ酸入りガソリン:レギュラーガソリン75% 3g/l ギ酸水溶液25% (水相中のギ酸含有量:約3000 ppm) なお、アグレッシブメタノールは、無水メタノール95%
と、0.1 %NaCl+0.08%Na2SO4+10%ギ酸を含む水溶液
5%との混合液である。
【0060】[加工後の耐食性]表面処理鋼板のブランク
を、張出し高さを25mmに変更した以外は上記の耐燃料腐
食性試験と同じ条件下で円筒絞り成形した後、エッジ部
をシールして、外面に対してJIS Z2371 に従ったSST(塩
水噴霧試験) を1000時間行った。加工後の耐食性はSST1
000 時間後の最大浸食深さ(Pm)により評価した。 ○:0.4 mm≧Pm △:0.8 mm≧Pm>0.4 mm ×:Pm>0.4 mm。
【0061】[溶接性]下記条件で連続シーム溶接試験を
400 m行った後、400 m溶接部の断面ミクロ観察を行
い、下記基準で評価した。
【0062】シーム溶接条件 加圧力 :300 kgf 通電時間 :3 cycles 休止時間 :2 cycles 電流 :13000 A 速度 :2.5 m/min溶接性評価基準 ○:溶着良好 △:ブローホール存在 ×:未溶着部あり。
【0063】
【表1−1】
【0064】
【表1−2】
【0065】
【表1−3】
【0066】表1からわかるように、本発明に従った表
面処理鋼板は、高濃度のギ酸を含有する腐食性の強いガ
ソリンまたはガソホールにも耐える、優れた加工後の耐
燃料腐食性を示し、溶接性と加工後の外面耐食性も良好
である。従って、燃料タンクの内外両面に要求される特
性を満たすことができる。一方、本発明の範囲外の条件
を1つでも含む比較例では、いずれも少なくとも1つの
特性が劣化し、本発明品と同様の性能を得ることはでき
なかった。
【0067】(実施例2)本例では実施例1を繰り返した
が、めっき皮膜を形成してから、さらに通電後、無通電
状態でめっき液中に2秒間浸漬させたまま放置すること
により、Znを溶出させ、めっき表面に微細なクラックを
形成した。微細クラックの密度は、SEM観察によって計
測した。クラックが形成されたものはいずれも1000〜50
000 個/mm2のクラック密度であった。
【0068】[クロメート処理液の組成] Cr3+:10〜50 g/L Cr6+:10〜50 g/L SiO2コロイド: 0〜170 g/L。
【0069】[樹脂]次にこの上層に、薄膜樹脂層を形成
した。樹脂層としては、オレフィン系ワックス、クロム
酸ストロンチウム、リン化鉄添加したエポキシ系−フェ
ノール系樹脂を用いた。乾燥後の組成は、 オレフィン系ワックス 5〜35mass% クロム酸ストロンチウム 0〜15mass% リン化鉄 10〜75mass% 乾燥温度 190〜280 ℃ 本例で作製した表面処理鋼板のガソリンおよびアルコー
ル含有燃料に対する耐燃料腐食性、外面耐食性、および
溶接性を実施例1と同様の方法で試験した。結果は表2
にまとめて示す。
【0070】
【表2−1】
【0071】
【表2−2】
【0072】
【表2−3】
【0073】
【発明の効果】本発明の表面処理鋼板は、ギ酸濃度が30
00 ppmに達することのある劣化したガソリンやガソホー
ルといった自動車燃料に対しても優れた加工後耐食性を
示し、同時に加工後の外面耐食性と溶接性も良好である
ので、燃料タンクの内外両面に要求される特性を備えて
いる。この表面処理鋼板は、従来品と同様の工程で製造
でき、特に高価な成分を使用していないので、従来品に
比べて著しいコスト高とはならない。従って、従来と同
等のコストで従来より優れた性能の燃料タンク用鋼板を
提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はSEM で観察したクラック入りめっき面の
模式的説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢川 敦久 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内 Fターム(参考) 4D075 BB28Z BB74X BB74Z BB87X BB87Z CA33 CA44 DB05 DC13 EA37 EB32 EB33 4F100 AA18C AA18H AA22B AA22C AA22H AA33C AB03A AB13B AB14B AB15B AB16B AB18B AB31B AB40C AB40H AJ11C AJ11H AK03C AK03H AK33C AK53C BA03 BA07 BA10A BA10C CA15C CA19C CA23C EH462 EH71B EH712 EJ422 EJ69B EJ692 GB32 JB02 JK16 JL01 YY00C 4K024 AA15 AA17 AA19 AA20 AB01 AB19 BA03 BB25 BC01 CA06 CA07 DB04 DB06 DB10 GA01 GA04 GA07 GA14 4K026 AA02 AA07 AA12 AA22 BA01 BA06 BA12 BB04 BB08 BB10 CA02 DA02 DA15 DA16 EB08 EB11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板上に、下から順に、片面当たり付
    着量が10〜40 g/m2のZn−X合金電気めっき皮膜 (X
    は、Ni:3〜18mass%、Co:0.02〜3mass%、Mn:25〜
    45mass%、Cr:8〜20mass%から選んだ少なくとも1
    種) 、金属Cr換算付着量で20〜150 mg/m2 のクロメー
    ト皮膜、および塗料全固形分に基づいて、エポキシ系
    樹脂とフェノール系樹脂の重量比90/10〜60/40の混合
    物からなる樹脂成分10〜30mass%、ポリオレフィン系ワ
    ックス5〜30mass%、リン化鉄20〜70mass%、クロム酸
    ストロンチウム1〜10mass%を含有する塗料から形成さ
    れた膜厚 2.0〜5.0 μmの焼付け塗膜、を有することを
    特徴とする高耐食性燃料タンク用鋼板。
  2. 【請求項2】 上記Zn−X合金電気めっき皮膜がクラッ
    クが付与されたZn−X合金電気めっき皮膜である、請求
    項1記載の高耐食性燃料タンク用鋼板。
  3. 【請求項3】 下記工程を含むことを特徴とする、高耐
    食性燃料タンク用鋼板の製造方法: 鋼板上に、Zn−X合金電気めっき (Xは、Ni:3〜18
    mass%、Co:0.02〜3mass%、Mn:25〜45mass%、Cr:
    8〜20mass%から選んだ少なくとも1種) を施して、片
    面当たり付着量10〜40 g/m2 のZn−X合金めっき皮膜を
    形成する工程; 前記めっき皮膜上にクロメート処理により金属Cr換算
    付着量で20〜150 mg/m2のクロメート皮膜を形成する工
    程;および 塗料全固形分に基づいて、エポキシ系樹脂とフェノー
    ル系樹脂の重量比90/10〜60/40の混合物からなる樹脂
    成分10〜30mass%、ポリオレフィン系ワックス5〜30ma
    ss%、リン化鉄20〜70mass%、クロム酸ストロンチウム
    1〜10mass%を含有する塗料を塗布し、 200〜270 ℃で
    加熱することにより、前記クロメート皮膜上に膜厚 2.0
    〜5.0 μmの焼付け塗膜を形成する工程。
  4. 【請求項4】 上記Zn−X合金めっき皮膜を形成する工
    程に引き続いて、さらに通電後、通電を停止し、Znを
    溶出させてめっき表面に微細なクラックを形成する工程
    を行い、次いで前記クロメート皮膜を形成する工程を行
    う請求項3記載の高耐食性燃料タンク用鋼板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記Zn−X合金めっき皮膜を形成する工
    程において、この工程の通電初期に一時的に通電を停止
    して、それまでに形成されためっき皮膜中のZnを部分的
    に溶出させる処理を行う、請求項3または4記載の高耐
    食性燃料タンク用鋼板の製造方法。
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