JP2001024309A - プラスチック成形品に回路を形成した部品 - Google Patents

プラスチック成形品に回路を形成した部品

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JP2001024309A
JP2001024309A JP19454999A JP19454999A JP2001024309A JP 2001024309 A JP2001024309 A JP 2001024309A JP 19454999 A JP19454999 A JP 19454999A JP 19454999 A JP19454999 A JP 19454999A JP 2001024309 A JP2001024309 A JP 2001024309A
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circuit
plating
nickel plating
electroless nickel
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JP19454999A
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Hideyuki Sagawa
英之 佐川
Yoshiyuki Ando
好幸 安藤
Hideki Asano
秀樹 浅野
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤボンディング性およびパターンめっき
性の両特性に優れた無電解ニッケルめっきが施されたプ
ラスチック成形品に回路を形成した部品をを提供する。 【解決手段】 プラスチック成形品に無電解ニッケルめ
っきを行う際に、そのニッケル膜中のリン含有率を5〜
12wt%の範囲内に制限して回路を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック成形
品に、表面粗化、レジスト塗布、露光、銅エッチング、
レジスト剥離後、無電解ニッケル/金めっきを形成し
て、プラスチック成形品に回路を形成した部品に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチック成形品に回路を形成する場
合、プラスチック成形品に、表面粗化を行った後、レジ
スト塗布、露光、銅エッチング、レジスト剥離によっ
て、回路パターンを作製して、その回路パターンに保護
めっきとして無電解ニッケル/金めっきを行うことが知
られている。
【0003】この無電解ニッケル/金めっきを施した成
形回路部品に、素子(チップ)を搭載し、その素子とニ
ッケル/金パットおよびニッケル/金パット間をワイヤ
ボンディングによって電気的に接続して電子部品を形成
する。
【0004】ここで、無電解ニッケルめっきとは、ニッ
ケルイオンから還元剤によってニッケル金属を析出させ
ることであるが、還元剤として次亜リン酸ナトリウム等
を用いるため、析出したニッケルめっき膜中にはリン原
子が含有している。
【0005】従来、無電解ニッケルめっきを施した成形
回路部品において、素子とニッケル/金めっきパット、
あるいはニッケル/金パット間をワイヤにより電気的に
接続するために用いられるワイヤボンディングにおいて
接合不良が発生してしまうワイヤボンディング性の問題
があったが、その原因が分からなかった。
【0006】また、成形回路部品への無電解ニッケルめ
っきでは、回路外へニッケルが異常に析出したり、はみ
出してしまうことにより、短絡や絶縁特性の低下を引き
起こしてしまうパターンめっき性の問題があったが、同
じくその原因も不明であった。
【0007】特に、エポキシ樹脂を基材とする電子部品
ではニッケルの異常析出の問題が大きかった。
【0008】ここで図2を用いて、無電解ニッケルめっ
きを施した成形回路部品において、回路外へのニッケル
の異常な析出およびはみ出しの状態を説明する。
【0009】成形回路部品5は、絶縁体から成る成形品
6を表面粗化後、全面無電解銅めっき、レジスト塗布、
露光、銅エッチング、レジスト剥離を行ってくし型の回
路部7を形成して、その回路部7に保護めっきとして無
電解ニッケル/金めっきを行ったものである。
【0010】図2において、くし型の回路部7からはみ
出しているはみ出し部8はニッケルの回路部7外へのは
み出しの状態を示しており、また、回路部7外の成形品
6上に示されている粒状9がニッケルの異常析出の状態
を示している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ワイヤ
ボンディング性およびパターンめっき性の悪い成形回路
品は製品不良となるため経済上、製品品質上好ましくな
い。
【0012】本発明者は、ワイヤボンディング性および
パターンめっき性の優劣に、ニッケルめっき膜中に含ま
れるリン原子含有率が影響を与えていることを見出し、
本発明に至ったものである。
【0013】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、ワイヤボンディング性およびパターンめっき性の両
特性に優れた無電解ニッケルめっきが施されたプラスチ
ック成形品に回路を形成した部品を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、プラスチック成形品に、表面粗
化を行った後、全面無電解銅めっき、レジスト塗布、露
光、銅エッチングを施し、レジスト剥離後に、保護めっ
きとして無電解ニッケル/金めっきを形成して、プラス
チック成形品に回路を形成する部品において、上記無電
解ニッケルめっきを、ニッケルめっき膜中のリン原子含
有率が5〜12wt%の範囲内になるように行うプラス
チック成形品に回路を形成した部品である。
【0015】請求項2の発明は、回路を形成する成形品
の材料としてエポキシ樹脂を使用した、請求項1記載の
プラスチック成形品に回路を形成した部品である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面および表に基づいて詳述する。
【0017】まず、ニッケルめっき膜中のリン原子含有
率とワイヤボンディング性との相互関係を調べた。
【0018】サンプルとなる成形回路部品の基材はエポ
キシ樹脂とし、エポキシ樹脂を5×5cmの平板状に射
出成形して、クロム硫酸での表面粗化後、厚さ15μm
の全面無電解銅めっき、レジスト塗布、露光、銅エッチ
ング、レジスト剥離を行って、線幅・線間が各々0.2
mmのくし型の回路を形成し、保護めっきとして無電解
ニッケル/金めっきを行った。ニッケルめっき膜圧は5
μmとし、金めっき膜圧は0.5μmとした。
【0019】サンプルの概略図を図1に示す。
【0020】絶縁体としてエポキシ樹脂を射出成形した
成形基材(成形品)2を用い、その成形基材2の表面
に、無電解ニッケルめっきでくし型の回路部3を形成し
た成形回路部品1をサンプルとし、無電解ニッケルめっ
きの液種を変えてニッケルめっき膜中のリン原子含有率
を1〜15wtに変化させ、その他の条件は一定とした
15種類サンプルを作成した。
【0021】ニッケルめっき膜中のリン原子含有率の調
整は、無電解ニッケルめっき液の種類を変えると共に還
元剤として使用する次亜リン酸ナトリウムの濃度等を変
えて行った。
【0022】すなわち、通常、無電解ニッケルめっき液
の種類を大別すると、酸性タイプとアルカリ性タイプに
分けられ、さらにアルカリ性タイプは、アンモニアアル
カリ液とカセイアルカリ液に大別される。
【0023】ここで、酸性タイプのめっき液やカセイア
ルカリ液を使用するとニッケルめっき膜中には5〜10
wt%程度のリン原子を含ませることができ、アンモニ
アアルカリ液を使用するとニッケルめっき膜中には3〜
5%程度のリン原子を含ませることができるので、これ
ら無電解ニッケルめっき液の液種の選択と、還元剤とし
て使用する次亜リン酸ナトリウムの濃度等の条件を適宜
変えることにより、リン原子含有率を1〜15wtに変
化させたサンプルを作成した。
【0024】これらリン原子含有率の異なる15種類の
サンプルのめっきパターン部に、ワイヤボンダでφ25
μmの金線をボンディングし、プルテスタでその接合強
度を測定した。この場合、ワイヤの接合強度が0.08
N以上を合格とした。
【0025】この測定結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1に示すように、リン原子含有率が1〜
12wt%のニッケルめっきの時は、いずれも0.08
N以上の接合強度が得られ、この範囲のリン原子含有率
を持つニッケルめっきはワイヤボンディング性に優れて
いることが分かった。
【0028】一方、リン原子含有率が13,14,15
wt%の高いリン原子含有率の時は接合強度が、それぞ
れ0.03N,0.02N,0.04Nであり接合不良
を示した。
【0029】次に、リン原子含有率とパターンめっき性
との相互関係を調べた。
【0030】サンプルとしては、上述したサンプルと同
じ工程で銅めっき回路まで形成した成形回路部品におい
て、異常析出が起こり易くするために、無電解ニッケル
めっきを行う前処理の一つであるパラジウム活性化を行
う際に、液濃度を標準液濃度の2倍とし、さらに処理時
間を標準条件の5倍にして行い、回路部外である成形基
材上へのニッケルの異常析出、およびはみ出しの有無を
確認した。
【0031】この結果を表1に示す。
【0032】表1に示すように、リン原子含有率が1〜
4wt%の時には、回路部からめっきのはみ出し、およ
び絶縁部への異常析出が発生した。
【0033】一方、リン原子含有率が5〜15wt%の
範囲のニッケルめっきの時は、回路部からめっきのはみ
出し、および異常析出は確認されず、この範囲のリン原
子含有率を持つニッケルめっきはパターンめっき性に優
れていることが分かった。
【0034】以上の結果より、本発明では、ワイヤボン
ディング性およびパターンめっき性の両特性は無電解ニ
ッケルめっきのニッケルめっき膜中のリン含有率と関係
があり、その両特性を同時に満足するリン含有率の範囲
は5〜12wt%であることが分かった。
【0035】また、比較例として、リン含有率が1〜4
wt%の範囲の無電解ニッケルめっきは、ワイヤボンデ
ィング性には優れているが、パターンめっき性が悪く、
回路外へのはみ出しや異常析出が起こることが分かっ
た。
【0036】リン含有率が13〜15wt%の範囲の無
電解ニッケルめっきは、パターンめっき性には優れてい
るが、ワイヤボンディング性が悪く、接続不良が起こる
ことが分かった。
【0037】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、プラスチ
ック成形品に無電解ニッケルめっきを行う際に、そのニ
ッケル膜中のリン含有率を5〜12wt%の範囲内に制
限することによって、成形回路部品において、優れたワ
イヤボンディング性とパターンめっき性の両特性を同時
に得ることが可能になりコスト削減、効率アップにつな
がる。
【0038】また、エポキシ樹脂を基材とする電子部品
ではニッケルの異常析出の問題が大きかったがこの発明
の適用により確実に、製品不良の低減が実現できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、ワイヤボンディング性とパターンめ
っき性の評価に用いたサンプルの概略図である。
【図2】無電解ニッケルめっきで発生した、ニッケルの
異常析出およびはみ出しの状態を示す図である。
【符号の説明】
1 成形回路部品 2 成形基材 3 回路部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 秀樹 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 Fターム(参考) 5E343 AA17 BB23 BB24 BB44 DD33 DD76 ER18 GG20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック成形品に、表面粗化を行っ
    た後、レジスト塗布、露光、銅エッチングを施し、レジ
    スト剥離後に、保護めっきとして無電解ニッケル/金め
    っきを形成して、プラスチック成形品に回路を形成する
    部品において、上記無電解ニッケルめっきを、ニッケル
    めっき膜中のリン原子含有率が5〜12wt%の範囲内
    になるように行うことを特徴とするプラスチック成形品
    に回路を形成した部品。
  2. 【請求項2】 回路を形成する成形品の材料としてエポ
    キシ樹脂を使用した請求項1記載のプラスチック成形品
    に回路を形成した部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006035657A (ja) * 2004-07-27 2006-02-09 Matsushita Electric Works Ltd 樹脂成形体及び成形回路板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006035657A (ja) * 2004-07-27 2006-02-09 Matsushita Electric Works Ltd 樹脂成形体及び成形回路板
JP4661118B2 (ja) * 2004-07-27 2011-03-30 パナソニック電工株式会社 樹脂成形体及び成形回路板

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