JP2001020528A - 外壁施工方法 - Google Patents

外壁施工方法

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JP2001020528A
JP2001020528A JP11191020A JP19102099A JP2001020528A JP 2001020528 A JP2001020528 A JP 2001020528A JP 11191020 A JP11191020 A JP 11191020A JP 19102099 A JP19102099 A JP 19102099A JP 2001020528 A JP2001020528 A JP 2001020528A
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wall panel
wall
piece
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panel
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JP11191020A
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English (en)
Inventor
Yohei Watanabe
洋平 渡辺
Jiro Fukue
次郎 福江
Tomoshige Hashimoto
知慈 橋本
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Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
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Publication date
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  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
  • Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準のクレーン車によっては施工に限界があ
る場合であっても、コストや労力を増大させることなく
外壁施工を効率よく行うことが可能な方法を提供する。 【解決手段】 外壁パネルP1を、建物の躯体71から
吊り下げた状態でスライドさせるようにして取付位置へ
搬送することにより、標準のクレーン車Cでは届かない
敷地Lの内奥部L1の外壁施工を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物の外壁を施
工する方法に関し、詳しくは外壁パネルを取付位置へ搬
送して躯体に取り付ける方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外壁パネルを用いた建物の外壁施
工においては、施工現場にクレーン車を配置し、該クレ
ーン車により外壁パネルを吊り上げ搬送して、所定の取
付位置に取り付けるようにするのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現場の
状況によっては、上記のようなクレーン車による施工に
限界があるケースもある。例えば、図14に示すよう
に、敷地Lの奥行が大きくかつ狭小であって、該敷地L
内にクレーン車Cを配置するスペースが確保できないよ
うな場合には、該クレーン車Cを前面道路Rに配置して
外壁施工を行わざるを得ないが、この場合、標準のクレ
ーン車(例えば4.9t程度)では、敷地Lの内奥部L
1まではブームが届かず、外壁パネルを途中までしか搬
送することができない。このため、該内奥部L1の外壁
施工を行うには、さらに大型のクレーン車を使用す
る、人力により施工を行う、建物を分割して施工を
行う、等の方法で対応する必要があった。
【0004】上記〜のような方法では、いずれもコ
ストや労力が増大することが避けられない。さらに、上
記のように使用するクレーン車が大型のものとなる
と、前面道路Rの幅員等の状況によってはクレーン車の
配置が不可能となる場合もある。
【0005】本発明は、上記の点に鑑み、標準のクレー
ン車によっては施工に限界がある場合であっても、コス
トや労力を増大させることなく外壁施工を効率よく行う
ことが可能な方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされたこの発明の請求項1に記載の外壁施工方法
は、外壁パネルを所定の取付位置へ搬送して建物の躯体
に取り付ける外壁施工方法であって、前記外壁パネル
を、建物の躯体から吊り下げた状態でスライドさせるよ
うにして、前記取付位置へ搬送することを特徴とするも
のである。
【0007】また、この発明の請求項2に記載の外壁施
工方法は、前記請求項1に記載の外壁施工方法におい
て、外壁取付用の部材をレールとして前記外壁パネルを
スライドさせることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を例示
し、図面に基づいて具体的に説明する。図1および図2
には、本発明に係る外壁施工方法の実施状況の一例が示
されている。同図に示す方法においては、外壁パネルP
1を、建物の躯体を構成する梁71から吊り下げた状態
でスライドさせるようにして、取付位置へ搬送してい
る。
【0009】上記外壁パネルP1は、図1に示すよう
に、外壁パネル用吊具(以下、単に吊具とも称す)H1
ならびに外壁パネル用トロリ(以下、単にトロリとも称
す)T1を介して、梁71から吊り下げた状態に保持さ
れている。
【0010】上記吊具H1は、図3に示すように、本体
1と係止片2と掛止部3とを備えるものとなっている。
【0011】本体1は、やや細長の角パイプよりなり、
外壁パネルP1の空洞部4に出入可能なものとなってい
る。該外壁パネルP1は、押出し成形セメント板(商品
名アスロック)よりなり、縦方向、即ち取付状態におけ
る上下方向に沿って延びて該外壁パネルP1を貫通する
複数の空洞部4が、該外壁パネルP1の幅方向に並列す
るようにして形成されている。該空洞部4は、概略矩形
状の横断面形状を有しており、前記本体1の横断面は、
該空洞部4の横断面に内包され得る寸法の正方形状とな
っている。
【0012】本体1の一側面における一方端部には、係
止片2が配設されている。該係止片2は、上記本体1が
前記外壁パネルP1の空洞部4に挿入された状態で、該
外壁パネルP1に係止して該本体1を該外壁パネルP1
に固定するためのものである。該係止片2は、短尺の丸
鋼よりなるピンとなっており、図4に示すように、該本
体1の内部で支持片5に支持された状態で、該本体1の
外方へ延出し得るようになっている。なお、以下、本体
1において上記係止片2が配設された側面を後側面、該
係止片2が配設された端部を下端部とする。
【0013】上記支持片5は、帯状に延びる鋼製プレー
トとなっており、本体1における後側面の内側に重なる
ようにして、該本体1の内部を下端部から中間部よりや
や上まで延びている。本体1の中間部における後側寄り
の位置には、ボルト6が該本体1を左右方向に貫通する
ようにして固定されている。前記支持片5は、下端から
上端へいくにつれ、該ボルト6の若干下方の位置で、本
体1の前側方向へやや傾斜するように折曲され、ほぼ該
ボルト6の位置で、再度上方に向けて延びるように折曲
されており、これにより、該ボルト6の周面の一部に沿
って、側面視概略S字状に曲折しながら、該ボルト6の
位置を通過して上方に延びている。さらに、該支持片5
の上端部は、本体1の前側方向へやや傾斜するように折
曲されている。
【0014】前記係止片2は、該支持片5の下端部近傍
に垂直に挿通され、該支持片5の前側へ若干突出すると
ともに、後側へ大部分が突出した状態で、該支持片5に
溶接接合されている。
【0015】上記本体1の前側面における中間部には、
図4に示すように、操作片7が配設されている。該操作
片7は、先端に頭部を有する短尺の丸棒よりなり、該本
体1の内部でスライド片8に支持された状態で、該本体
1の外方へ突出している。該スライド片8は、前記支持
片5と同様の帯状に延びる鋼製プレートとなっており、
本体1における前側面の内側に重なるようにして、該本
体1の内部を下端部から中間部まで延びている。上記操
作片7は、該スライド片8の上端部に垂直に突設されて
いる。
【0016】上記本体1の前側面における中間部には、
図5に示すように、上下に延びるスリット9が穿設され
ており、前記操作片7は、本体1の内部から該スリット
9を通じて前側方向へ突出している。
【0017】上記操作片7の軸部には、短尺の円筒状に
成形されたロック手段10が外嵌されており、該操作片
7の頭部と該ロック手段10との間にはコイルばね11
が介在して該ロック手段10を本体1側方向へ付勢して
いる。前記スリット9の上端および下端はそれぞれ円状
に拡大されており、上下の各拡大部9T、9Bの径は、
上記ロック手段10の外径より僅かに大きい程度となっ
ている。一方、上記両拡大部9T、9Bの間の溝状部分
9Mの幅は、操作片7の軸部の径より僅かに大きく且つ
ロック手段10の外径より小さくなっている。これによ
り、上記操作片7の軸部はスリット9の上端と下端との
間を自在に移動することができ、上記ロック手段10は
上下の各拡大部9T、9Bには嵌入し得るが溝状部分9
Mは通過し得ないようになっている。
【0018】上記ロック手段10の前側端にはフランジ
10aが設けられており、該フランジ10aを把持して
上記操作片7の頭部へ寄せるようにすると、該ロック手
段10の後側端が本体1から僅かに離れて上記スリット
9の溝状部分9Mに干渉しない状態となり、操作片7が
該スリット9を自在に移動し得るようになる。該操作片
7をスリット9の上端または下端に位置させて上記フラ
ンジ10aを放すと、該ロック手段10は前記したよう
にコイルばね11により付勢されているため、上または
下の拡大部9T、9Bに嵌入し、この位置に拘束され
る。このようにして、上記操作片7は、スリット9に沿
って自在に移動し得るとともに、ロック手段10により
該スリット9の上端または下端の位置でロックされ得る
ようになっている。
【0019】前記スライド片8の下端部には、図4に示
すように、後側方向へ突出する突起部12が設けられて
いる。該突起部12は、鋼製プレートよりなる小片を、
スライド片8の後側面に、横断面T字形状をなすように
垂直に接合することにより突設されている。該突起部1
2の下端縁は、固定端側から自由端側へかけて上方へ傾
斜する斜辺をなしている。また、該突起部12に対応し
て、前記支持片5の前側面における係止片2より若干上
方の位置には、上下に延びる凹溝部5aが設けられてお
り、該凹溝部5aに前記突起部12の先端部が出入し得
るようになっている。
【0020】前記操作片7をスリット9の下端まで下げ
ると、図4に示すように、上記スライド片8が下方へス
ライドし、このとき突起部12が係止片2を後側方向へ
押し出す。該突起部12の下端縁は前記したような斜辺
をなしているので、該係止片2をスムーズに押し出すこ
とができる。本体1の後側面における下端部には、図3
に示すように、ピン挿通用開口13が穿設されており、
上記係止片2は該ピン挿通用開口13を通じて後側方向
へ延出し得るようになっている。このとき、該係止片2
は厳密には直線的に移動するのではなく、前記本体1の
中間部のボルト6を中心として回動するため、上記ピン
挿通用開口13は、この係止片2の動作に干渉しないよ
うに、上下に若干長いカプセル形状に形成されている。
【0021】上記操作片7をスリット9の上端まで上げ
ると、上記スライド片8が上方へスライドし、これにと
もなって、図4中の矢印A1に示すように、突起部12
も上方へ移動して、係止片2から外れる。一方、このと
き上記スライド片8の上端は、図4中の矢印A2に示す
ように、前記支持片5の上端の折曲部分を後側方向へ押
し出す。これを受けて、該支持片5は、前記本体1の中
間部のボルト6を支点としてシーソー式に揺動し、その
下端が図4中の矢印A3に示すように前側方向へ移動す
る。これにより、上記係止片2が本体1内に格納され
る。またこのとき、上記支持片5の凹溝部5aに前記ス
ライド片8の突起部12の先端部が嵌挿される。
【0022】本体1の上端には、ワイヤーロープ、ナイ
ロンスリング等の吊り上げ用ロープ類を掛止するための
掛止部3が配設されている。該掛止部3は、図4に示す
ように、本体1の小口を閉塞し得る小片状の鋼製プレー
ト14にアイボルトを突設し、該鋼製プレート14を本
体1の上端に接合することによって設けられている。上
記アイボルトは、上記鋼製プレート14の一方面側から
挿通し、該プレート14の他方面側からナット15を嵌
着し溶接接合することによって、該プレート14に旋回
自在に取り付けられている。
【0023】本体1のスリット9より若干上方の位置に
は、図3に示すように、トロリT1を取り付けるための
トロリ取付用孔21が配設されている。該トロリ取付用
孔21は、本体1の後側面および前側面にそれぞれ穿設
されており、後記するトロリT1の外壁パネル保持部材
31を、該本体1を前後に貫通させるようにして取り付
け得るようになっている。
【0024】また、本体1の後側面における上端よりや
や下方の位置には、後記するトロリT1の係止手段40
におけるピン42を係止させるための係止孔22が穿設
されている。
【0025】外壁パネルP1の裏側における上端よりや
や下方の位置には、図3および図4に示すように、左右
2箇所にピン挿通孔16、16が穿設されている。各ピ
ン挿通孔16、16は、図3に示すように、外壁パネル
P1の左端に近い1つの空洞部4Lおよび右端に近い1
つの空洞部4Rのそれぞれに連通するように穿設されて
おり、各ピン挿通孔16、16の径は、前記吊具H1の
係止片2の径より僅かに大きい程度となっている。該ピ
ン挿通孔16、16から外壁パネルP1の上端までの距
離は、前記吊具H1の係止片2からスリット9の下端ま
での距離よりも小となっている。
【0026】以下、上記吊具H1の使用方法について述
べる。まず、操作片7をスリット9の上端まで上げて、
係止片2を本体1内に格納し、この状態で、図3に示す
ように、吊具H1を外壁パネルP1の空洞部4L、4R
に上方から挿入し、係止片2の位置をピン挿通孔16の
位置に合わせる。
【0027】ついで、図4に示すように、操作片7をス
リット9の下端まで下げ、係止片2を本体1から延出さ
せて外壁パネルP1のピン挿通孔16に係止させる。
【0028】ついで、掛止部3にシャックル等によりワ
イヤーロープを掛止し、該ワイヤーロープをクレーン等
で吊り上げることにより外壁パネルP1を吊り上げて搬
送する。
【0029】使用後は、再度操作片7をスリット9の上
端まで上げて係止片2を本体1内に格納し、吊具H1を
外壁パネルP1から取り外す。
【0030】上記吊具H1によれば、外壁パネルP1の
空洞部4に出入可能な本体1と、該本体1が上記外壁パ
ネルP1の空洞部4に挿入された状態で、該外壁パネル
P1に係止して該本体1を該外壁パネルP1に固定し得
る係止片2と、吊り上げ用ロープ類を掛止するための掛
止部3とを備えるものとなっているので、上記本体1を
外壁パネルP1の空洞部4に挿入し、係止片2を外壁パ
ネルP1に係止させることにより、該吊具H1を外壁パ
ネルP1に確実に固定することができる。したがって、
該吊具H1を用いて外壁パネルP1を吊り上げることに
より、該外壁パネルP1を常に確実に保持した状態で吊
り上げることができるので、例えば該外壁パネルP1が
脱落するといった事態が生じ難い。
【0031】また、上記吊具H1は外壁パネルP1の空
洞部4に挿入するようにして固定するので、該吊具H1
を取り付けた状態のままで該外壁パネルP1の取付(本
固定)を完了しても、この後で該吊具H1を容易に取り
外すことができる。したがって、該外壁パネルP1の固
定が完全な状態で該吊具H1を取り外せるので、例えば
該吊具H1を取り外す際に外壁パネルP1が落下すると
いった危険性が少ない。
【0032】このことは、例えば従来の外壁パネルの吊
り上げ手段を用いた場合と比較すると理解しやすい。即
ち、例えば図6に示すように、外壁パネルP11をナイ
ロンスリングR10で縛るようにして吊り上げ搬送した
場合、該ナイロンスリングR10で縛った状態のままで
外壁パネルP11を本固定すると該ナイロンスリングR
10が取り外せないので、同図に示すように該外壁パネ
ルP11を下端部で仮固定しやや前傾させ、この状態で
該ナイロンスリングR10を取り外し、この後該外壁パ
ネルP11を本固定するようにする必要があり、このた
め、外壁パネルP11の固定が不完全な状態でナイロン
スリングR10を取り外すことになる。これに対し、前
記吊具H1によれば、外壁パネルP1の固定が完全な状
態で該吊具H1を取り外せるので、該外壁パネルP1の
落下の危険性を大幅に少なくすることができる。
【0033】さらにまた、上記吊具H1は、係止片2を
外壁パネルP1に係止させることで該外壁パネルP1に
容易に固定しあるいは取り外すことができる。また、前
記したように該吊具H1を取り付けた状態のままで外壁
パネルP1を取付位置に直接本固定することができるの
で、例えば前記したように外壁パネルP11を本固定前
にいったん仮固定して不安定な態勢に支持するといった
ことは不要であり、このため外壁パネルP1の取付が簡
易となっており、したがって作業性が良好となってい
る。
【0034】また、外壁パネルP1を吊り上げる際に
は、上記吊具H1の本体1を空洞部4に挿入し得る態勢
にさえあれば、該外壁パネルP1がいかなる配置状態に
あっても該吊具H1の取付が可能であるので、この点に
おいても作業性が良好となっている。例えば図7に示す
ように、複数の外壁パネルP1が隙間なく積み上げるよ
うにして仮置されているような場合、例えば該外壁パネ
ルP1を前記したようにナイロンスリングで縛って吊り
上げるとすると、該外壁パネルP1を多少持ち上げた状
態としないとナイロンスリングで縛ることができない
が、上記吊具H1によれば、該外壁パネルP1を、持ち
上げることなくそのままの状態で、該吊具H1を取り付
けて吊り上げることができる。
【0035】さらに加えて、上記吊具H1によれば、上
記係止片2が、本体1に延出/格納可能に配設されてい
るので、該係止片2を格納した状態で本体1を外壁パネ
ルP1に容易に出入させることができるとともに、該係
止片2を延出させて外壁パネルP1に容易に係止させる
ことができる。これにより、該吊具H1を外壁パネルP
1にさらに容易に着脱することができる。
【0036】さらに加えて、上記吊具H1によれば、上
記本体1が上記外壁パネルP1の空洞部4に挿入された
状態で、上記係止片2の動作を外部から操作するための
操作片7が配設されているので、外壁パネルP1の内部
での係止片2の動作を外部からでも操作でき、これによ
り、該吊具H1を外壁パネルP1にさらに容易に着脱す
ることができる。
【0037】さらに加えて、上記吊具H1によれば、上
記操作片7を所定位置でロックするためのロック手段1
0が配設されているので、何らかの原因により該操作片
7が誤って操作されることが防止でき、したがって外壁
パネルP1の脱落等をより確実に防止することができ
る。
【0038】上記吊具H1には、様々な変更を加えるこ
とが可能である。例えば図8に示す吊具H2のように、
係止片2を本体1に着脱可能に設けるようにしてもよ
い。同図に示す吊具H2は、前記図3に示す吊具H1と
同様の本体1の下端に、内側からナット(図示せず)を
溶接するようにしてねじ穴17が設けられ、該ねじ穴1
7に、係止片2としてボルトを螺入することにより着脱
する構成となっている。使用時には、該本体1を外壁パ
ネルP1の空洞部4に挿入し、該外壁パネルP1の外部
からピン挿通孔16を通して係止片2をねじ穴17に螺
入することにより、吊具H2を外壁パネルP1に固定す
るようにする。
【0039】上記図8に示す吊具H2によれば、前記図
3に示す吊具H1に比して、構成を簡略化することがで
きる。ただし、該吊具H2の着脱の容易さや安全性の点
でやや劣るきらいがある。
【0040】上記トロリT1は、図9に示すように、外
壁パネル保持部材31と車輪32とを備え、該外壁パネ
ル保持部材31および車輪32が、支持基材33に支持
された構成となっている。
【0041】外壁パネル保持部材31は、外壁パネルP
1を吊り下げた状態で保持するための部材であり、先端
部にねじが形成された丸鋼を、支持基材33に対し垂直
に接合したものとなっている。該外壁パネル保持部材3
1の先端部には、ナット34および止めナット35が螺
入されるようになっている。該外壁パネル保持部材31
は、前記吊具H1に取り付けられ、該吊具H1を介し
て、外壁パネルP1を吊り下げた状態で保持するように
なっている。
【0042】車輪32は、建物の躯体上を走行するため
の部材であり、車軸36を介して前記支持基材33に支
持されている。該車軸36は、図9中の矢印A31に示
すように、車輪32を軸方向に沿ってスライド可能に支
持している。該車輪32の外周部には、該車輪32の周
方向に沿って溝部37が形成されている。
【0043】支持基材33は、全体として一方向にやや
長く延びる形状の鋼製プレートよりなり、中間部におけ
るやや一方端寄りの位置が最も幅広で、該位置から両端
にかけて、それぞれ漸次幅狭となっており、これによ
り、上記幅広部分の両側に、それぞれ長尺の槓杆部33
Lおよび短尺のスペーサ支持部33Sが形成されてい
る。上記槓杆部33Lは、支持基材33を傾倒させるた
めの部位である。なお、以下、上記槓杆部33L側を上
側、スペーサ支持部33S側を下側とする。
【0044】前記車軸36は、上記支持基材33の一方
面における幅広部分に垂直に接合されており、前記外壁
パネル保持部材31は、上記支持基材33の他方面にお
いて、上記車軸36より若干上方の位置に垂直に接合さ
れている。これにより、上記外壁パネル保持部材31と
車軸36とが、両者の支点間に段差dを有する状態で支
持基材33に支持されている。なお、以下、上記外壁パ
ネル保持部材31側を前側、車軸36側を後側とする。
【0045】前記支持基材33におけるスペーサ支持部
33Sの先端部には、スペーサ38が配設されている。
該スペーサ38は、前記支持基材33を前記車輪32か
ら所定間隔をおいた位置に保持するためのものであり、
やや長尺のナットとなっている。該スペーサ38は、ス
ペーサ支持部33Sの先端部から後側方向へ垂直に突設
されたねじ軸に、ロックナット39を介して螺入されて
おり、これにより、支持基材33との間の距離を調節し
得るようになっている。
【0046】前記支持基材33における槓杆部33Lの
先端部には、係止手段40が配設されている。該係止手
段40は、前記支持基材33を外部の構造物に係止させ
て所定の態勢に保持するためのものであり、グリップ4
1とピン42とレバー43とを備えるものとなってい
る。上記グリップ41は丸パイプよりなり、上記槓杆部
33Lの先端部から後側方向へ垂直に突設されている。
上記ピン42は、図1に示すように、前記グリップ41
よりやや長い丸鋼よりなり、上記槓杆部33Lの先端部
を貫通するようにして、上記グリップ41内に挿通され
ている。該グリップ41内では、上記ピン42にコイル
ばね44が外嵌され、上記ピン42を前側方向に付勢し
ている。上記レバー43は、前記グリップ41の先端か
ら若干突出した上記ピン42の先端部に、前後に回動自
在に連結され、該グリップ41との間にある程度の鋭角
を形成するようにして、前側方向へ傾斜しながら延びて
いる。上記ピン42の前側端は、上記槓杆部33Lの先
端部からやや前側方向へ突出した状態となっており、上
記レバー43をグリップ41に引き寄せると、上記槓杆
部33Lより後側へ後退してグリップ41内に格納され
るようになっている。
【0047】前記車軸36の先端には、図9に示すよう
に、ガイド片45が配設されている。該ガイド片45
は、前記車輪32を所定位置に案内するためのもので、
概略長方形状の鋼製プレートよりなり、一方端部で車軸
36に垂直に接合されて、下側方向へ延出した状態に保
持されている。
【0048】上記トロリT1の外壁パネル保持部材31
は、図1に示すように、前記吊具H1の本体1における
トロリ取付用孔21に後側から挿通され、該本体1の前
側から、ナット34および止めナット35が螺入されて
固定される。このとき、該外壁パネル保持部材31はピ
ン軸として機能し得るように該本体1に接合されてお
り、これにより、前記トロリT1の支持基材33は該外
壁パネル保持部材31を中心軸として自在に回動し得る
状態で吊具H1に支持されている。
【0049】上記トロリT1は、図1に示すように、建
物の躯体を構成する梁71上を走行するようになってい
る。該梁71には、外壁取付用アングル72が接合され
ており、上記トロリT1は、該外壁取付用アングル72
を介して、梁71上を走行する。該外壁取付用アングル
72は、図10に示すように、若干幅広の一方片(以
下、幅広片と称す)72aと、若干幅狭の他方片(以
下、幅狭片と称す)72bとにより、断面略L字形状を
有する山形鋼となっており、上記幅広片72aの端縁部
は、幅狭片72bと同方向に折曲されて、該幅狭片72
bよりさらに幅狭のリップ状の折曲片72cが形成され
ている。上記トロリT1の車輪32は、該外壁取付用ア
ングル72の折曲片72cに溝部37を嵌合させた状態
で、該外壁取付用アングル72をレールとして走行する
ようになっている。
【0050】上記外壁取付用アングル72の幅狭片72
bの外側面には、長方形状の鋼製プレートよりなるファ
スナプレート73が、所定間隔をおいて多数接合されて
いる(図10では1枚のファスナプレート73のみを示
す)。各ファスナプレート73は、その両端を、上記幅
狭片72bの両側縁からそれぞれ外方へ延出させるよう
にして、該幅狭片72bに重ね合わせ溶接接合されてい
る。上記外壁取付用アングル72は、幅広片72a、幅
狭片72bおよび折曲片72cにより形成される溝状部
分を、屋内側に向け、かつ折曲片72cを上にした状態
で、前記梁71の上フランジ71aの外側端縁より若干
外方に配置され、ファスナプレート73の端部を該フラ
ンジ71aにボルトで締結することにより固定されてい
る。
【0051】上記外壁取付用アングル72には、前記梁
71の直上階部分の外壁となる外壁パネルP2の下端部
が取り付けられる。該外壁パネルP2の裏面における下
端近傍には、取付金具74が左右に配設されている(図
10では右側の取付金具74のみを示す)。該取付金具
74は、上下に長い長方形状の鋼製プレートの下端部
に、側面視くの字状に外方へ突起する折曲部74aが形
成され、両側縁に沿って補強リブ74b、74bが形成
されたものとなっており、上端近傍にはルーズホール7
4cが穿設されている。上記取付金具74は、折曲部7
4aと外壁パネルP2の裏面との間に、前記外壁取付用
アングル72の折曲片72cを挟持した状態で、ルーズ
ホール74cでボルトにより締結される。また、前記フ
ァスナプレート73の自由端は、前記したように外壁取
付用アングル72よりも外方へ延出しており、該延出部
分に、外壁パネルP2の下端が支持される。このように
して、外壁パネルP2の下端部が梁71に取り付けられ
る。
【0052】上記梁71の下フランジ71bには、図1
に示すように、前記外壁取付用アングル72と上下対称
となるように、同様の外壁取付用アングル72Lが、ほ
ぼ同様の取付構造で取り付けられている。ただし、この
下側の外壁取付用アングル72Lと梁71の下フランジ
71bとの間に介在するファスナプレート73Lの自由
端は、該外壁取付用アングル72Lより外方へは延出し
ないようになっている。
【0053】上記下側の外壁取付用アングル72Lに
は、前記梁71の直下階部分の外壁となる外壁パネルP
1の上端部が取り付けられる。該外壁パネルP1の裏面
における上端よりやや下方の位置には、前記と同様の取
付金具が、前記とは上下逆の状態で左右に配設されてお
り(図示せず)、該取付金具により、上記外壁パネルP
1の上端部が外壁取付用アングル72Lに取り付けられ
る。
【0054】なお、建物の屋上階を構成する梁には、所
定間隔をおいて立設された複数の束を介して、やや上方
に外壁取付用アングルが架設されており、該外壁取付用
アングルに、上記と同様の取付構造により外壁パネルが
取り付けられて、パラペットが構成されるようになって
いる(図示せず)。上記トロリT1は、このパラペット
部においても、外壁パネルを保持した状態で外壁取付用
アングル上を走行することができる。
【0055】以下、上記外壁施工方法の手順を記述す
る。 1.まず、図2(a)に示すように、仮置された外壁パ
ネルP1をクレーンCで吊り上げ、梁71まで搬送す
る。
【0056】このとき、外壁パネルP1には、予め前記
したようにして吊具H1およびトロリT1を取り付けて
おき、該吊具H1を介して該外壁パネルP1を吊り上げ
る。
【0057】2.ついで、図2(b)に示すように、ト
ロリT1の車輪32を、外壁取付用アングル72に嵌合
して、上記外壁パネルP1を該梁71から吊り下げた状
態に保持する。
【0058】このとき、上記トロリT1の係止手段40
におけるピン42を吊具H1の係止孔22に係止させ
て、図11(a)に示すように、支持基材33を立てた
態勢に保持するようにする。該支持基材33を立てた態
勢に保持すると、外壁パネルP1は、取付位置より若干
上方にずれた状態に保持されるようになっている。この
ときの該外壁パネルP1の高さ位置のズレは、上記トロ
リT1の外壁パネル保持部材31と車軸36との支点間
の段差dに等しくなるように設定されている。
【0059】また、該支持基材33が立った態勢にある
ときには、図1に示すように、スペーサ38が外壁取付
用アングル72に当接して、該支持基材33を前記車輪
32から所定間隔をおいた位置に保持するようになって
いる。この状態では、外壁パネルP1は、取付位置から
若干外方にずれた状態に保持されるようになっている。
【0060】なお、上記トロリT1の車輪32を外壁取
付用アングル72に嵌合する際には、ガイド片45に案
内させながら嵌合するようにするとよい。
【0061】またこのとき、上記外壁パネルP1は、図
2(b)に示すように、クレーンCのブームが最大限に
届く位置で梁71上に移しかえるようにすると、該外壁
パネルP1をより効率よく搬送することができる。
【0062】3.ついで、図2(c)に示すように、上
記外壁取付用アングル72上でトロリT1を走行させ、
外壁パネルP1をスライドさせて取付位置へ搬送する。
【0063】このとき、例えば同図に示すように、外壁
パネルP1の搬送経路内に隅部C1がある場合、該隅部
C1においては、例えば図12に示すようにして外壁パ
ネルP1を中継するようにすればよい。同図に示す例で
は、該隅部C1の屋上部に支柱61が立設され、該支柱
61の上部に、ブラケットを介してチェーンブロック6
2が支持されている。前記の方法により該隅部C1まで
スライドさせて搬送してきた外壁パネルP1は、該隅部
C1で上記チェーンブロック62により吊下し、建物か
らやや離した状態で、図12中に矢印A61で示すよう
に、該隅部C1を挟んで建物の他側面へ渡すようにす
る。この後は、該外壁パネルP1を再度梁71から吊り
下げた状態とし、前記と同様にして該梁71に沿ってス
ライドさせて搬送するようにする。
【0064】4.ついで、外壁パネルP1を取付位置に
合わせて、梁71に取り付ける。
【0065】このとき、上記トロリT1の係止手段40
におけるピン42を吊具H1の係止孔22から外し、槓
杆部33Lを把持して図11(b)に示すように支持基
材33を左または右に傾倒させるようにする。該支持基
材33を90°傾倒させると、前記外壁パネル保持部材
31と車軸36との支点間の段差dが解消され、外壁パ
ネルP1が取付位置と同一の高さ位置まで降下する。
【0066】また、該支持基材33を上記のように傾倒
させると、図11(b)に示すようにスペーサ38が外
壁取付用アングル72より上方の位置にきて該外壁取付
用アングル72に干渉しない状態となるので、支持基材
33を前記車輪32に引き寄せるようにし、これにより
外壁パネルP1を梁71に引き寄せて取付位置に合わせ
るようにする。
【0067】上記取付位置に合わせた外壁パネルP1
は、前記の取付構造により上端部および下端部をそれぞ
れ取り付けるようにする。
【0068】5.この後、吊具H1およびトロリT1を
取り外す。
【0069】上記外壁施工方法によれば、外壁パネルP
1を、建物の躯体を構成する梁71から吊り下げた状態
でスライドさせるようにして取付位置へ搬送するように
しているので、標準のクレーン車Cでは届かない敷地L
の内奥部L1の外壁施工を行うことができる。したがっ
て、標準以上の大型のクレーン車や人力等に依ることな
く、上記のような内奥部L1の外壁施工を効率よく行う
ことが可能となる。
【0070】さらに、取付後の外壁パネルP1をスライ
ドさせて移動させることもできるので、取付位置の調整
も容易に行うことができる。
【0071】さらにまた、外壁取付用の部材として梁7
1に配設されている外壁取付用アングル72をレールと
して外壁パネルP1をスライドさせるようにしているの
で、該外壁パネルP1をスライドさせるためのレールを
別に配設する必要がない。
【0072】さらに、上記トロリT1によれば、上記外
壁パネル保持部材31と車輪32とが、両者間の水平距
離を変更可能に設けられているので、該外壁パネル保持
部材31と車輪32との水平距離を拡げることで外壁パ
ネルP1を取付位置から外方へ離した状態でスライドさ
せることができるとともに、該水平距離を狭めることで
該外壁パネルP1を引き寄せて取付位置に合わせること
ができる。したがって、該外壁パネルP1を、建物の躯
体や金具類に抵触することなくスムーズにスライドさせ
て取付位置へ搬送し取り付けることができる。
【0073】さらに加えて、前記外壁パネル保持部材3
1と車輪32とが、両者間の鉛直距離を変更可能に設け
られている(即ち、該外壁パネル保持部材31が車輪3
2に対し上下動可能に設けられている)ので、該外壁パ
ネル保持部材31を上昇させた状態に保持することで、
外壁パネルP1を取付位置から上方へ離した状態でスラ
イドさせることができるとともに、該外壁パネル保持部
材31を降下させることで該外壁パネルP1を降下させ
て取付位置に合わせることができる。したがって、該外
壁パネルP1をさらにスムーズにスライドさせて取付位
置へ搬送し取り付けることができる。
【0074】さらに、前記車輪32が、軸方向に沿って
スライド可能に車軸36に支持され、前記外壁パネル保
持部材31と車軸36とが、両者の支点間に段差dを有
する状態で支持基材33に支持されているので、上記車
輪32を軸方向にスライドさせることで、上記外壁パネ
ル保持部材31と車輪32との水平距離を容易に変更し
得るとともに、上記段差dにより、上記外壁パネル保持
部材31を車輪32に対し上下にずらした状態に保持す
ることができる。
【0075】さらに加えて、前記支持基材33を前記車
輪32から所定間隔をおいた位置に保持するためのスペ
ーサ38を備えるので、外壁パネルP1を取付位置から
外方へ離した状態に保持することができる。
【0076】さらに加えて、前記支持基材33に、該支
持基材33を傾倒させるための槓杆部33Lが形成され
ているので、該槓杆部33Lで支持基材33を傾倒させ
ることで、前記外壁パネル保持部材31と車軸36との
支点間の段差dを解消することができる。
【0077】さらに加えて、前記支持基材33を外部の
構造物である吊具H1に係止させて立てた態勢に保持す
るための係止手段40を備えるので、該支持基材33を
立てた態勢に保持することで、前記外壁パネル保持部材
31と車軸36とを、両者の支点間に段差dを有する状
態に保持することができる。
【0078】さらに、上記トロリT1は、外壁パネルP
1の空洞部4に出入可能な本体1と、該本体1が上記外
壁パネルP1の空洞部4に挿入された状態で、該外壁パ
ネルP1に係止して該本体1を該外壁パネルP1に固定
し得る係止片2と、吊り上げ用ロープ類を掛止するため
の掛止部3とを備える吊具H1に固定した状態で使用さ
れるが、このように該トロリT1と吊具H1とを一体化
させて、外壁パネル搬送用の複合デバイスとして使用す
ることにより、前記外壁パネルP1の吊り上げ行程から
スライド行程までを一貫して効率よく行うことができ
る。
【0079】上記外壁施工方法には、様々な変更を加え
ることが可能である。例えば、仮置された外壁パネルP
1を、クレーン車を用いずに、チェーンブロック、ウイ
ンチ等の適宜な揚重手段により吊り上げて、梁71まで
搬送するようにしてもよい。例えば、前記図2に示す前
面道路R側の隅部C2の近傍において、屋上部にチェー
ンブロック(図示せず)を設置し、該チェーンブロック
により外壁パネルP1を吊り上げて梁71まで搬送し該
梁71から吊り下げた状態に保持するようにすればよ
い。外壁パネルP1を外壁取付用アングル72が配設さ
れている位置まで搬送できれば、この後の水平方向の移
動は該外壁取付用アングル72に沿ってスライドさせる
ことにより可能である。
【0080】また、上記外壁施工方法に使用するトロリ
としては、例えば図13に示すトロリT2のように、外
壁パネル保持部材46が、吊具を介さずに外壁パネルP
3を直接保持するものとしてもよい。同図に示すトロリ
T2は、ねじ軸よりなる外壁パネル保持部材46が、支
持基材47の外方にブラケット48を介して垂下された
構成となっている。ここに示す例では、外壁パネルP3
の裏面に、側面視L字形状の取付金具75が配設されて
おり、前記トロリT2は、外壁パネル保持部材46の下
端を該取付金具75に挿通しナット49および止めナッ
ト50で係止することにより、該外壁パネルP3を吊り
下げた状態に保持するようになっている。また、梁76
上には、外壁パネル搬送用のレール77が仮設されてお
り、上記トロリT2は該レール77上を走行するように
なっている。
【0081】上記図13に示すトロリT2では、空洞部
を有していない外壁パネルP3を吊り下げた状態に保持
することが可能である。ただし、該外壁パネルP3の取
付の際には、例えば該外壁パネルP3の下端部を仮固定
した状態で外壁パネル保持部材46を取付金具75から
取り外し、この後該取付金具75を梁76に取り付ける
ようにするといったように、取付作業がやや煩瑣であ
る。また、ここに示す例では、外壁パネル取付用の部材
とは別に、外壁パネル搬送のための専用のレール77を
架設する必要がある。
【0082】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1に記
載の外壁施工方法によれば、外壁パネルを、建物の躯体
から吊り下げた状態でスライドさせるようにして取付位
置へ搬送するようにするので、標準のクレーン車では届
かない敷地の内奥部の外壁施工を行うことができる。し
たがって、標準以上の大型のクレーン車や人力等に依る
ことなく、上記のような内奥部の外壁施工を効率よく行
うことが可能となる。
【0083】さらに、取付後の外壁パネルをスライドさ
せて移動させることもできるので、取付位置の調整も容
易に行うことができる。
【0084】さらに加えて、この発明の請求項2に記載
の外壁施工方法によれば、外壁取付用の部材をレールと
して前記外壁パネルをスライドさせるようにするので、
該外壁パネルをスライドさせるためのレールを別に配設
する必要がなく、したがってその分コストや労力が増大
するといったこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る外壁施工方法の実施状況を示す
側面図。
【図2】図1の外壁施工方法の手順を示す模式図。
【図3】外壁パネル用吊具を示す斜視図。
【図4】図3の外壁パネル用吊具の内部構造および使用
状態を示す部分縦断面図。
【図5】操作片の配設部分を示す部分拡大図。
【図6】従来の外壁パネルの吊り上げ手段の一例を示す
斜視図。
【図7】積み上げるようにして仮置された外壁パネルに
吊具を取り付けた状況を示す斜視図。
【図8】外壁パネル用吊具の他の例を示す部分分解斜視
図。
【図9】外壁パネル用トロリを示す斜視図。
【図10】外壁取付用アングルおよび外壁取付状況を示
す部分斜視図。
【図11】図9の外壁パネル用トロリの操作方法の一部
および作用を示す模式図。
【図12】隅部における外壁パネルの搬送方法の一例を
示す模式図。
【図13】他の実施形態に係る外壁パネル用トロリおよ
びその使用状態を示す側面図。
【図14】図1の外壁施工方法が適用される施工現場の
一例を示す模式図。
【符号の説明】
P1 外壁パネル 71 梁(建物の躯体) C クレーン車 L 敷地 L1 内奥部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 知慈 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内 Fターム(参考) 2E174 AA03 BA01 CA03 CA09 CA14 CA25 CA30 CA34 CA38 DA14 DA63 DA65 DA67 EA05 3F004 EA27 LA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁パネルを所定の取付位置へ搬送して
    建物の躯体に取り付ける外壁施工方法であって、 前記外壁パネルを、建物の躯体から吊り下げた状態でス
    ライドさせるようにして、前記取付位置へ搬送すること
    を特徴とする外壁施工方法。
  2. 【請求項2】 外壁取付用の部材をレールとして前記外
    壁パネルをスライドさせることを特徴とする請求項1に
    記載の外壁施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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