JP2001018225A - 中空構造物における中空室遮断具とその製造方法 - Google Patents

中空構造物における中空室遮断具とその製造方法

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JP2001018225A JP11189690A JP18969099A JP2001018225A JP 2001018225 A JP2001018225 A JP 2001018225A JP 11189690 A JP11189690 A JP 11189690A JP 18969099 A JP18969099 A JP 18969099A JP 2001018225 A JP2001018225 A JP 2001018225A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡性基材に対応する射出成形用の成形金型
を製作する必要性を解消して中空室遮断具を安価に提供
する。 【解決手段】 中空構造物1の中空室6に取り付けられ
るホルダ体20と、そのホルダ体20に保持されかつ外
部加熱によって発泡して発泡体15となることで中空室
6を遮断する発泡性基材11とを備える。ホルダ体20
は、中空室6の長手方向に直交するホルダプレート30
を有し、そのホルダプレート30の一側面には、同ホル
ダプレート30の周縁部近傍に沿って略環状をなす環状
保持壁40が突設され、その環状保持壁40の外周には
押出成形によって形成された発泡性材料よりなる押出し
品11aが巻き付けらかつ保持手段42によって保持さ
れることで、発泡性基材11が構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、中空構造物にお
ける中空室遮断具とその製造方法に関し、主として複数
枚のパネルによって中空の箱形閉じ断面に構成された車
両ボディの中空パネル(例えば、ピラー、ロッカーパネ
ル、ルーフサイドパネル等)のような中空構造物の制
振、防音等を高めるために、その中空室を遮断する中空
構造物における中空室遮断具とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の中空構造物における中空室遮断
具には、例えば、特開平10−91170号公報に開示
されている。これにおいては、図14に示すように、中
空構造物の中空室に取り付けられるホルダ体120と、
そのホルダ体120に保持されかつ外部加熱によって発
泡して発泡体となることで中空室を遮断する発泡性基材
111とを備えて中空室遮断具110が構成されてい
る。また、ホルダー体120は、中空室の長手方向にそ
れぞれ直交する一対のホルダプレート130、160を
有し、一方のホルダプレート130の一側面には、その
ホルダプレート130の周縁部近傍に沿って略環状をな
す環状保持壁141が突設されている。また、一対のホ
ルダプレート130、160の一側周縁部はヒンジ部1
21によって開閉可能に連結され、これら一対のホルダ
プレート130、160の他側には、閉止爪153と閉
止孔161とが係合可能に設けられている。一方、環状
保持壁141の外周に沿って環状の板状をなす発泡性基
材111は、射出成形用の成形金型内に発泡剤混入の発
泡性材料が射出されて所要とする形状に形成されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
中空室遮断具110において、発泡性基材111を所要
とする形状に形成するために、射出成形用の成形型を製
作しなければならない。また、中空構造物としての車両
ボディの中空パネルには、例えば、ピラー、ロッカーパ
ネル、ルーフサイドパネル等があり、これら中空パネル
の断面形状大きさも多種多様である。このため、多種多
様の中空パネルの断面形状に対応する発泡性基材111
を製作するためには、その数に相当する分だけ射出成形
用の成形金型を製作しなければならず、その成形金型の
製作費が膨大となる問題点があった。
【0004】この発明の目的は、前記問題点に鑑み、発
泡性基材に対応する射出成形用の成形金型を製作する必
要性を解消することができ中空室遮断具を安価に提供す
ることができる中空構造物における中空室遮断具とその
製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、第1の発明に係る中空構造物における中空室遮断具
は、請求項1に記載のとおりの構成を要旨とする。ま
た、第2の発明に係る中空構造物における中空室遮断具
は、請求項2に記載のとおりの構成を要旨とする。した
がって、請求項1及び請求項2に記載の中空構造物にお
ける中空室遮断具においては、押出成形機の成形ダイの
押出口から押し出された押出し品が粘性を有するうちに
ホルダプレートの環状保持壁の外周に巻き付けられかつ
保持手段によって保持されることで発泡性基材を容易に
構成することができる。このため、従来と異なり、多種
多様の中空パネルの断面形状に対応する発泡性基材を製
作するために、その数に相当する分だけ射出成形用の成
形金型を製作する必要性を解消することができる。
【0006】第3の発明に係る中空構造物における中空
室遮断具は、請求項3に記載のとおりの構成を要旨とす
るもので、保持手段は、ホルダプレートの環状保持壁の
外周側方において、そのホルダプレートの一側面に突設
されかつ発泡性基材の内部に差し込まれて同発泡性基材
を前記環状保持壁の外周に沿って保持する複数の差込ピ
ンによって構成されている。したがって、押出成形によ
って形成された発泡性材料よりなる押出し品が粘性を有
するうちにホルダプレートの環状保持壁の外周に巻き付
けられ、かつ複数の差込ピンに差し込まれて装着される
ことで発泡性基材が容易に構成される。
【0007】第4の発明に係る中空構造物における中空
室遮断具は、請求項4に記載のとおりの構成を要旨とす
るもので、保持手段は、ホルダプレートの環状保持壁の
外周側方において、そのホルダプレートの一側面に突設
されかつ前記環状保持壁と協働して発泡性基材を挟持す
る複数の挟持突部によって構成されている。したがっ
て、押出成形によって形成された発泡性材料よりなる押
出し品が粘性を有するうちに、その押出し品がホルダプ
レートの環状保持壁と複数の挟持突部との間に差し込ま
れながら、環状保持壁の外周に巻き付けられることで発
泡性基材を容易に構成することができる。
【0008】第5の発明に係る中空構造物における中空
室遮断具は、請求項5に記載のとおりの構成を要旨とす
るもので、発泡性基材の両端末部は繋ぎ部材によって連
結されている。したがって、繋ぎ部材によって発泡性基
材の両端末部が不測に開く不具合を防止することがで
き、発泡性基材が発泡して発泡体となるときに、発泡性
基材の両端末部が不測に開いて発泡不良をまねくことを
防止することができる。
【0009】第6の発明に係る中空構造物における中空
室遮断具の製造方法は、請求項6に記載のとおりの構成
を要旨とする。また、第7の発明に係る中空構造物にお
ける中空室遮断具の製造方法は、請求項7に記載のとお
りの構成を要旨とする。したがって、請求項6及び請求
項7に記載の中空構造物における中空室遮断具の製造方
法においては、一側面の周縁部近傍に沿って略環状をな
す環状保持壁が突設されたホルダプレートを有するホル
ダ体を形成する工程と、押出成形用ダイから押し出され
た発泡性材料よりなる押出し品を前記環状保持壁の外周
に沿って巻き付けかつ保持手段によって保持するするこ
とで発泡性基材を構成する工程との順によって請求項1
又は2に記載の中空室遮断具を容易にかつ安価に製造す
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)この発明の実施
の形態1を図1〜図9にしたがって説明する。図6と図
7において、中空構造物としての車両ボディの中空パネ
ル1は、インナパネル2とアウタパネル4とが、これら
相互のフランジ3、5においてスポット溶接されること
で、中空の箱形閉じ断面に形成されている。前記インナ
パネル2の所定位置には、ホルダ体20を回り止めして
取り付けるための長円形、楕円形、四角形等の非円形の
取付孔7が貫設されている。
【0011】中空パネル1の中空室6を遮断する中空室
遮断具10は、発泡性基材11とホルダ体20とを備え
ている。この実施の形態において、ホルダ体20は、耐
熱性合成樹脂よりなり、かつ射出成形によって一体成形
されている。そして、ホルダ体20は、一対のホルダプ
レート30、60、ヒンジ部21、取付用クリップ3
1、及び閉止用の弾性閉止片52をそれぞれ一体に備え
ている。一対のホルダプレート30、60は、その相互
の一端部において、所要数のヒンジ部(インテグラルヒ
ンジとも言われている薄肉状ヒンジ部)21によって開
閉可能に一体に連結されている。また、一対のホルダプ
レート30、60は、中空パネル1の中空室6の長手方
向に直交する方向にそれぞれ平板状をなしかつ中空室6
の横断面形状よりも適宜に小さく形成されている。そし
て、一対のホルダプレート30、60の外周縁と、中空
室6の内周面との間には、所定の隙間(中空パネル1が
塗料槽に浸漬されたときに、その塗料槽の塗料が通過可
能な程度の隙間)が設けられるようになっている。
【0012】また、この実施の形態1において、一対の
ホルダプレート30、60のうち、一方のホルダプレー
ト30の自由端縁(ヒンジ部21と反対側の端縁)に
は、取付用クリップ31が一体に形成されている。この
取付用クリップ31は、ホルダプレート30の自由端縁
に張り出し状に形成され座板部32と、その座板部32
から一体に突設されかつインナパネル2の取付孔7に差
し込まれる脚部33と、その脚部33の先端から延出さ
れ、かつ取付孔7に弾性的に係合する一対の弾性係止片
34とを備えている。
【0013】図1に示すように、ホルダ体20の一方の
ホルダプレート30の自由端寄り内面には、左右一対を
なす弾性閉止片52がそれぞれ突設されている。これに
対し、他方のホルダプレート60の自由端寄り部分に
は、一対の弾性閉止片52に係合可能な位置において閉
止孔61が貫設されている。そして、一方のホルダプレ
ート30に対しヒンジ部21を支点として他方のホルダ
プレート60が閉じられることで、一対の弾性閉止片5
2が一対の閉止孔61にそれぞれ差し込まれて弾性的に
係合し、その係合力によって一方のホルダプレート30
に対し他方のホルダプレート60が閉じ状態に保持する
ようになっている(図3参照)。
【0014】前記一対のホルダプレート30、60のう
ち、少なくとも一方のホルダプレート30の一側面(内
面)には、その周縁部近傍に沿って略環状をなす環状保
持壁40が突設されている。また、一方のホルダプレー
ト30の一側面には、その環状保持壁40の外周側方に
位置して複数の差込ピン42が突設されている。これら
複数の差込ピン42は、発泡性基材11を環状保持壁4
0の外周に沿って保持する保持手段を構成するものであ
る。すなわち、複数の差込ピン42は、その根元部から
先端に向かうにしたがって尖った形状にそれぞれ形成さ
れ、発泡性基材11にそれぞれ差し込まれて発泡性基材
11を環状保持壁40の外周に沿って保持するようにな
っている。
【0015】発泡性基材11は、110℃〜190℃前
後の温度で発泡、硬化され、独立気泡の発泡体15とな
って金属面や塗装面に密着状態で接着する発泡剤混合の
合成樹脂、ゴム等の発泡性材料よりなる押出し品11a
によって形成されている。すなわち、図5に示すよう
に、発泡性材料が押出成形機70の成形ダイ71の押出
口から所要とする長さ(一方のホルダプレート30の環
状保持壁40の外周長さに相当する長さ)だけ押し出さ
れて押出し品11aが形成される。この押出し品11a
が硬化する前で柔らかくかつ粘性を有するうちに、一方
のホルダプレート30の一側面において、その環状保持
壁40の外周に巻き付けられ、かつ複数の差込ピン42
に向けて押し付けられて差し込まれることで前記押出し
品11aよりなる発泡性基材11が構成される。これに
よって、一方のホルダプレート30の環状保持壁40の
外周に沿って発泡性基材11がずれ止めされて保持され
る。
【0016】なお、押出成形機70の成形ダイ71の押
出口から押し出されて得られた押出し品11aの断面形
状は、略円形であってもよく、楕円、四角形、台形等の
非円形であってもよい。また、図4に示すように、発泡
性基材11の両端末部の間に跨って鎹状の繋ぎ部材44
が必要に応じて打ち込まれる。これによって発泡性基材
11の両端末部を相互に接近した状態に保持し、発泡性
基材11の両端末部が不測に開く不具合を防止すること
が望ましい。
【0017】また、図2に示すように、発泡性基材11
を装着する際、一方のホルダプレート30に対し、ヒン
ジ部21によって他方のホルダプレート60が開かれた
状態で行われる。一方のホルダプレート30に対し、発
泡性基材11が装着された後、図3に示すように、一方
のホルダプレート30に対し他方のホルダプレート60
がヒンジ部21を支点として閉じられる。他方のホルダ
プレート60の閉じ動作にともなって、一対の弾性閉止
片52が閉止孔61にそれぞれ差し込まれて弾性的に係
合する。そして、一対の弾性閉止片52と閉止孔61と
の係合力によって、一方のホルダプレート30に対し他
方のホルダプレート60が閉じ状態に保持される。これ
によって、発泡性基材11と、その発泡性基材11を装
着したホルダー20とを備えた中空室遮断具10が構成
される。
【0018】前記したように、押出成形機70の成形ダ
イ71の押出口から発泡性材料が所要とする長さだけ押
し出されて得られた押出し品11aが粘性を有するうち
に、一方のホルダプレート30の一側面において、その
環状保持壁40の外周に巻き付けられ、かつ複数の差込
ピン42に差し込まれて装着されることで発泡性基材1
1が容易に構成される。したがって、中空パネル1の断
面形状や大きさが多種多様に異なる場合においても、そ
れに対応して形成されたホルダ体20の一方のホルダプ
レート30の環状保持壁40の外周長さに対応して、押
出成形機70の成形ダイ71の押出口から発泡性材料を
押出して所要とする長さの押出し品11aが容易に得ら
れる。そして、この押出し品11aが粘性を有するうち
に、ホルダプレート30の環状保持壁40の外周に巻き
付けられ、かつ複数の差込ピン42に差し込まれて装着
されることで発泡性基材11を容易に構成することがで
きる。このため、従来と異なり、多種多様の中空パネル
の断面形状に対応する発泡性基材11を製作するために
は、その数に相当する分だけ射出成形用の成形金型を製
作する必要性を解消することができる、中空室遮断具1
0を安価に提供することができる。
【0019】図6と図7に示すように、前記したように
構成された中空室遮断具10は、そのホルダー20の取
付用クリップ31においてインナパネル2の取付孔7に
取り付けられ、中空パネル1の中空室6内に配設され
る。すなわち、中空パネル1を構成するインナパネル2
とアウタパネル4とが、その相互のフランジ3、5にお
いてスポット溶接される前に、インナパネル2の取付孔
7に中空室遮断具10のホルダー20が、その取付用ク
リップ31によって回り止めされて取り付けられる。そ
の後、インナパネル2とアウタパネル4とが、その相互
のフランジ3、5においてスポット溶接され、中空の箱
形閉じ断面をなす中空パネル1が構成される。
【0020】ここで、外部からの加熱、例えば、中空パ
ネル1を有する車両ボディの焼き付け塗装の際の外部加
熱によって、図8と図9に示すように、発泡性基材11
が発泡して発泡体15となる。発泡性基材11が発泡す
る際、その発泡性基材11の両側部はホルダ体20の一
対のホルダプレート30、60の間に保持され、同発泡
性基材11の内周面は環状保持壁40において支持され
る。このため、中空室6の長手方向に対しては発泡性基
材11の発泡が制限され、中空室6の長手方向に直交し
かつ中空室6の内周壁面に向かう方向に対しては発泡性
基材11の発泡が効果的に促進される。これによって、
発泡性基材11の発泡による発泡体15の周縁部が中空
室6の内周壁面に密着(接着)し、中空室6が塞ぎ不良
なく確実に遮断される。この結果、中空パネル1の制
振、防音等が効率良く高められる。
【0021】また、この実施の形態1において、図4に
示すように、繋ぎ部材44によって発泡性基材11の両
端末部が不測に開く不具合を防止することができる。こ
のため、発泡性基材11が発泡して発泡体15となると
きに、その発泡性基材11の両端末部が不測に開いて発
泡不良や遮断不良をまねくことを防止することができ
る。
【0022】なお、前記実施の形態1において、ホルダ
体20は、一対のホルダプレート30、60、ヒンジ部
21、取付用クリップ31、及び閉止用の弾性閉止片5
2をそれぞれ一体に備えて構成される場合を例示した
が、図10に示すように、ホルダ体20が一方のホルダ
プレート30と取付用クリップ31とを備え、他方のホ
ルダプレート60が無い構造としてもよい。この場合に
おいても、ホルダ体20のホルダプレート30の一側面
には環状保持壁40と複数の差込ピン42とがそれぞれ
設けられる。そして、押出成形機の成形ダイの押出口か
ら発泡性材料が所要とする長さだけ押し出されて得られ
た押出し品11aが粘性を有するうちに、ホルダプレー
ト30の一側面において、その環状保持壁40の外周に
巻き付けられ、かつ複数の差込ピン42に差し込まれて
装着されることで発泡性基材11が構成される。このよ
うに構成された中空室遮断具において、発泡性基材11
の片側がホルダプレート30に保持されているため、中
空室6の長手方向に対しては発泡性基材11の発泡が制
限され、中空室6の長手方向に直交する方向に対しては
発泡性基材11の発泡が促進される。このため、中空室
6が塞ぎ不良なく遮断され、中空パネル1の制振、防音
等が高められる。
【0023】(実施の形態2)次に、この発明の実施の
形態2を図11と図12にしたがって説明する。この実
施の形態2においては、ホルダ体20の一対のホルダプ
レート30、60のうち、一方のホルダプレート30の
一側面(内面)には、その周縁部近傍に沿って略環状を
なす環状保持壁40が突設されている。また、一方のホ
ルダプレート30の一側面には、その環状保持壁40の
外周側方に位置して複数の挟持突部43が突設されてい
る。これら複数の挟持突部43は、発泡性基材11を環
状保持壁40の外周に沿って保持する保持手段を構成す
るものである。
【0024】すなわち、複数の挟持突部43は、環状保
持壁40の外周面との間に発泡性基材11を挟持し得る
程度の間隔を保って設けられている。そして、押出成形
機70の成形ダイ71の押出口から押し出されて得られ
た押出し品11aが粘性を有するうちに、ホルダプレー
ト30の一側面において、その環状保持壁40と複数の
挟持突部43との間に差し込まれながら、同環状保持壁
40の外周に巻き付けられ装着されることで発泡性基材
11が構成される。また、この実施の形態2において
も、発泡性基材11の両端末部の間に跨って鎹状の繋ぎ
部材44が必要に応じて打ち込まれる。この実施の形態
2に係る中空室遮断具10のその他の構成部分は、実施
の形態1と略同様にして構成されるため、同一構成部分
に対し同一符号を付記してその説明は省略する。
【0025】したがって、この実施の形態2に係る中空
室遮断具10においても、押出成形機70の成形ダイ7
1の押出口から押し出された押出し品11aが粘性を有
するうちに、ホルダプレート30の環状保持壁40と複
数の挟持突部43との間に差し込まれながら、環状保持
壁40の外周に巻き付けられることで発泡性基材11を
容易に構成することができる。このため、従来と異な
り、多種多様の中空パネルの断面形状に対応する発泡性
基材を製作するために、その数に相当する分だけ射出成
形用の成形金型を製作する必要性を解消することができ
る、中空室遮断具10を安価に提供することができる。
【0026】また、この実施の形態2においても、実施
の形態1と同様にして、発泡性基材11が発泡する際、
その発泡性基材11の両側部はホルダ体20の一対のホ
ルダプレート30、60の間に保持され、同発泡性基材
11の内周面は環状保持壁40において支持される。こ
のため、中空室6の長手方向に対しては発泡性基材11
の発泡が制限され、中空室6の長手方向に直交しかつ中
空室6の内周壁面に向かう方向に対しては発泡性基材1
1の発泡が効果的に促進される。これによって、中空室
6が塞ぎ不良なく確実に遮断され、中空パネル1の制
振、防音等が効率良く高められる。
【0027】なお、前記実施の形態2において、ホルダ
体20は、一対のホルダプレート30、60、ヒンジ部
21、取付用クリップ31、及び閉止用の弾性閉止片5
2をそれぞれ一体に備えて構成される場合を例示した
が、図13に示すように、ホルダ体20が一方のホルダ
プレート30と取付用クリップ31とを備え、他方のホ
ルダプレート60が無い構造としてもよい。この場合に
おいても、ホルダ体20のホルダプレート30の一側面
には環状保持壁40と複数の挟持突部43とがそれぞれ
設けられる。そして、押出成形機の押出成形用ダイの押
出口から押し出された発泡性材料よりなる押出し品11
aが粘性を有するうちに、ホルダプレート30の環状保
持壁40と複数の挟持突部43との間に差し込まれなが
ら、環状保持壁40の外周に巻き付けられることで発泡
性基材11を容易に構成することができる。このように
構成された中空室遮断具において、発泡性基材11の片
側がホルダプレート30に保持されているため、中空室
6の長手方向に対しては発泡性基材11の発泡が制限さ
れ、中空室6の長手方向に直交する方向に対しては発泡
性基材11の発泡が促進される。このため、中空室6が
塞ぎ不良なく遮断され、中空パネル1の制振、防音等が
高められる。
【0028】なお、前記実施の形態1、及び2において
は、ホルダプレート30の一側面の環状保持壁40の外
周に沿って発泡性基材11を保持するための保持手段が
複数の差込ピン42又は複数の挟持突部43によって構
成される場合を例示したが、これに限定するものではな
く、環状保持壁40の外周に沿って発泡性基材11を保
持できる構造であれば、どのように構成してもよい。ま
た、前記実施の形態1、及び2においては、中空構造物
が車両ボディのピラー、ロッカパネル、ルーフパネル等
の中空パネル1である場合を例示したが、これに限るも
のではない。例えば、中空構造物が車両ボディ以外、例
えば、建築物、船舶等の建造物を構成する中空構造物で
あってもよい。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
多種多様の中空パネル等の中空構造物の断面形状に対応
する発泡性基材を製作するために、その数に相当する分
だけ射出成形用の成形金型を製作する必要性を解消する
ことができ、中空室遮断具を安価に提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る中空構造物にお
ける中空室遮断具におけるホルダ体の一対のホルダプレ
ートが開いた状態を示す斜視図である。
【図2】同じく一方のホルダプレート一側面の環状保持
壁の外周に沿って発泡性基材を装着した状態を示す斜視
図である。
【図3】同じく一対のホルダプレートが閉じた状態を示
す斜視図である。
【図4】同じく発泡性基材の両端末部が繋ぎ部材によっ
て結合された状態を拡大して示す斜視図である。
【図5】同じく押出成形機の成形ダイから発泡性基材を
構成する押出し品が押出された状態を示す説明図であ
る。
【図6】同じく中空パネルの中空室に中空室遮断具が取
り付けられた状態を示す縦断面である。
【図7】同じく中空パネルの中空室に中空室遮断具が取
り付けられた状態を示す横断面図である。
【図8】同じく発泡性基材が発泡して発泡体となり中空
室が遮断された状態を示す縦断面である。
【図9】同じく発泡性基材が発泡して発泡体となり中空
室が遮断された状態を示す横断面図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係る中空構造物に
おける中空室遮断具の他の実施態様を示す斜視図であ
る。
【図11】この発明の実施の形態2に係る中空構造物に
おける中空室遮断具におけるホルダ体の一対のホルダプ
レートが開いた状態を示す斜視図である。
【図12】同じく一方のホルダプレート一側面の環状保
持壁の外周に沿って発泡性基材を装着した状態を示す斜
視図である。
【図13】この発明の実施の形態2に係る中空構造物に
おける中空室遮断具の他の実施態様を示す斜視図であ
る。
【図14】従来の中空室遮断具におけるホルダ体の一対
のホルダプレートが開いた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 中空パネル(中空構造物) 2 インナパネル 4 アウタパネル 6 中空室 10 中空室遮断具 11 発泡性基材 20 ホルダー 30、60 ホルダプレート 31 取付用クリップ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空構造物の中空室に取り付けられるホ
    ルダ体と、そのホルダ体に保持されかつ外部加熱によっ
    て発泡して発泡体となることで前記中空室を遮断する発
    泡性基材とを備えた中空構造物における中空室遮断具で
    あって、 前記ホルダ体は、前記中空室の長手方向に直交するホル
    ダプレートを有し、そのホルダプレートの一側面には、
    同ホルダプレートの周縁部近傍に沿って略環状をなす環
    状保持壁が突設され、その環状保持壁の外周には押出成
    形によって形成された発泡性材料よりなる押出し品が巻
    き付けらかつ保持手段によって保持されることで、発泡
    性基材が構成されている中空構造物における中空室遮断
    具。
  2. 【請求項2】 中空構造物の中空室に取り付けられるホ
    ルダ体と、そのホルダ体に保持されかつ外部加熱によっ
    て発泡して発泡体となることで前記中空室を遮断する発
    泡性基材とを備えた中空構造物における中空室遮断具で
    あって、 前記ホルダ体は、前記中空室の長手方向にそれぞれ直交
    する一対のホルダプレートを有し、前記一対のホルダプ
    レートのうち、少なくとも一方のホルダプレートの一側
    面には、同ホルダプレートの周縁部近傍に沿って略環状
    をなす環状保持壁が突設され、その環状保持壁の外周に
    は押出成形によって形成された発泡性材料よりなる押出
    し品が巻き付けらかつ保持手段によって保持されること
    で、発泡性基材が構成されている中空構造物における中
    空室遮断具。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の中空構造物にお
    ける中空室遮断具であって、保持手段は、ホルダプレー
    トの環状保持壁の外周側方において、そのホルダプレー
    トの一側面に突設されかつ発泡性基材の内部に差し込ま
    れて同発泡性基材を前記環状保持壁の外周に沿って保持
    する複数の差込ピンによって構成されている中空構造物
    における中空室遮断具。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の中空構造物にお
    ける中空室遮断具であって、保持手段は、ホルダプレー
    トの環状保持壁の外周側方において、そのホルダプレー
    トの一側面に突設されかつ前記環状保持壁と協働して発
    泡性基材を挟持する複数の挟持突部によって構成されて
    いる中空構造物における中空室遮断具。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の中空構
    造物における中空室遮断具であって、発泡性基材の両端
    末部は繋ぎ部材によって連結されている中空構造物にお
    ける中空室遮断具。
  6. 【請求項6】 中空構造物の中空室に取り付けられるホ
    ルダ体と、そのホルダ体に保持されかつ外部加熱によっ
    て発泡して発泡体となることで前記中空室を遮断する発
    泡性基材とを備えた中空構造物における中空室遮断具を
    製造する方法であって、中空室の長手方向に直交しかつ
    一側面の周縁部近傍に沿って略環状をなす環状保持壁が
    突設されたホルダプレートを有するホルダ体を形成する
    工程と、押出成形用ダイから押し出された発泡性材料よ
    りなる押出し品を前記環状保持壁の外周に沿って巻き付
    けかつ保持手段によって保持するすることで発泡性基材
    を構成する工程とを備えている中空構造物における中空
    室遮断具の製造方法。
  7. 【請求項7】 中空構造物の中空室に取り付けられるホ
    ルダ体と、そのホルダ体に保持されかつ外部加熱によっ
    て発泡して発泡体となることで前記中空室を遮断する発
    泡性基材とを備えた中空構造物における中空室遮断具を
    製造する方法であって、中空室の長手方向にそれぞれ直
    交する一対のホルダプレートと、その一対にホルダプレ
    ートのうち、少なくとも一方のホルダプレートの一側面
    の周縁部近傍に沿って略環状をなす環状保持壁が突設さ
    れたホルダ体を形成する工程と、押出成形用ダイから押
    し出された発泡性材料よりなる押出し品を前記環状保持
    壁の外周に沿って巻き付けかつ保持手段によって保持す
    るすることで発泡性基材を構成する工程とを備えている
    中空構造物における中空室遮断具の製造方法。
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