JP2001017157A - 培養容器 - Google Patents

培養容器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】被培養物の位置特定と、生きたままでの高倍率
・高感度の顕微鏡観察とができる。 【解決手段】細胞などの被培養物が収容される容器本体
12と、該容器本体12を施蓋する蓋体31とからなる
培養容器11において、容器本体12は、底部15に被
培養物を付着させるための板状ガラス部17を備え、該
板状ガラス部17の表裏いずれかの面には、被培養物の
所定部位の位置の特定を可能にすべくグリッド座標19
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実験や研究のため
に細胞や組織片などを被培養物として培養する際に好適
に用いることができる培養容器に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の目的から実験室等で広く使用され
ている実験研究用の培養容器としては、フラスコやペト
リ皿のほか、マルチウェルプレートやローラーボトルな
ど、各種タイプのものがあり、その容器本体内に寒天や
所要の液体を入れ、これらを培地として細胞や組織片や
細菌などを含む各種の被培養物の培養ができるようにな
っている。
【0003】しかも、上記培養容器は、合成樹脂材によ
り形成されているのが一般的であり、特に、透明な合成
樹脂材であるポリスチレンは、安価であるばかりでな
く、生体の細胞や組織片などの付着を容易化させる表面
処理作業も円滑に行え、さらには顕微鏡観察に適する平
面性の確保も容易であることから頻用されている。
【0004】一方、培養容器内の細胞や組織片などは、
より高倍率のもとで顕微鏡観察する必要が生じたり、蛍
光観察するに際しより高感度のもとで顕微鏡観察する必
要が生じたりする場合がある。しかし、合成樹脂材から
なる上記培養容器を用いてかかる要請に応えようとして
も、平面性を確保しつつ、培養面(底部)の肉厚が1m
m以下となるように樹脂成型することが技術的に難しい
ことから、肉厚が比較的厚くなって顕微鏡の焦点深度が
とれなくなるばかりでなく、バッググラウンドとして材
質に由来する蛍光(自己蛍光)が出て、所望する高倍率
・高感度のもとで顕微鏡観察ができなくなってしまう不
都合があった。
【0005】ところで、上記不都合を解消する技術とし
ては、合成樹脂材と比較して平面性を確保しながらより
薄い肉厚に成型できるほか、透過性が高く、低蛍光でも
あるガラス材を用いる手法がある。具体的には、例えば
スライドガラスやカバーガラス、カバースリップと称さ
れる板状ガラスを用い、該板状ガラスの表面上で細胞や
組織片などを培養する手法である。
【0006】一方、容器本体の側壁部と、該容器本体の
開口部に覆設される蓋部とを合成樹脂材で形成し、容器
本体の底部のみがスライドガラスにより形成されている
チャンバースライドと称される培養容器もある。
【0007】さらに、上記したポリスチレン製の培養容
器、特にペトリ皿の底部に1個の透孔を設け、該透孔を
下面側から塞いだ状態で接着したカバーガラスを配置し
てなるガラスベースディッシュやガラスボトムカルチャ
ーディッシュと称されているガラス底面タイプの培養容
器も市販されている。そして、このようなガラス底面タ
イプの培養容器を用いることにより、合成樹脂材からな
る培養容器にみられ「所望する高倍率・高感度が得られ
ない」という従来手法の不具合を解消することはでき
る。
【0008】また、培養容器内で培養した細胞や組織片
などを顕微鏡で観察する際には、例えばマイクロインジ
ェクションで特定の細胞に遺伝子や薬物を微量注入した
後の形態変化を時間をおいて観察したり、細胞の走化性
を観察したり、同一容器内で細胞の母集団を個別の亜集
団に分けて観察するなど、個々の細胞の位置や一群とし
ての細胞集団などの位置を特定した上で、繰り返して観
察する必要のある場合がある。
【0009】このような繰返し観察の要請に対しては、
位置の特定ができるようにし文字数字式座標を表示した
合成樹脂製の培養容器(フラスコ)も既に提案されてお
り(例えば、第2683732号特許公報)、該培養容
器(フラスコ)を用いることにより培養状態のもとでの
観察対象物の特定位置に対する顕微鏡による繰返し観察
ができるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、文字数字式座
標を表示した上記培養容器を用いる場合には、材質が合
成樹脂材であるが故に焦点深度がとれず高倍率で観察で
きないほか、自己蛍光の問題も依然として残されてお
り、さらには、成型技術上の問題もあって個々の細胞の
位置を特定できる程度に微細化された文字数字式座標を
表示できない不都合もあった。
【0011】一方、円形カバーガラスのなかには、グリ
ッドと称されている微細化された座標が刻入されたもの
もすでに市販されている。これは、該円形カバーガラス
の素材がガラスであるが故に、合成樹脂材の場合におけ
る既述の欠点を解消できるばかりではなく、レーザーや
エッチングなどの精緻な加工技術を適用して微細なグリ
ッドを容易に形成できることに由来する。
【0012】しかし、該円形カバーガラスは、あくまで
も液体培地を入れた合成樹脂製の培養容器内に別体とし
て浸しながらその表面で細胞などを培養するために用い
られるものである。したがって、該円形カバーガラス上
の細胞などを顕微鏡で観察する際には、合成樹脂製の培
養容器内の液体培地中に浸した状態のもとで一応の観察
はできるものの、合成樹脂材という材質に由来する既述
の欠点は依然として解消できていない。また、より高倍
率、高感度で観察する必要がある場合には、円形カバー
ガラスを培養容器内から取り出し、スライドガラス上に
定置させた上で顕微鏡による観察を行う必要があるの
で、作業的に煩雑であるばかりでなく、液体培地から外
へ取り出すことにより、生きたままの培養状態で顕微鏡
観察ができなくなってしまうという問題もあった。
【0013】本発明は従来技術にみられた上記課題に鑑
み、細胞や組織片などを被培養物として培養する際、該
被培養物の所定部位を容易に位置特定できるばかりでな
く、生きたままの培養状態を高倍率・高感度のもとで顕
微鏡観察ができるようにした培養容器を提供することに
その目的がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
すべくなされたものであり、その構成上の特徴は、細胞
や組織片などからなる被培養物の収容を自在に形成され
た容器本体と、該容器本体への施蓋を自在に形成された
蓋体とからなる培養容器において、前記容器本体は、少
なくともその底部に前記被培養物を付着させるための板
状ガラス部を備え、該板状ガラス部の表裏いずれかの面
には、付着された前記被培養物の所定部位の位置の特定
を可能にすべく形成された複数本の緯線と経線とからな
るグリッド座標を設けたことにある。
【0015】この場合、前記容器本体は、合成樹脂材か
らなる周側部と底部とで画成される内部空間を有して形
成され、前記板状ガラス部は、底部の1以上の箇所に穿
設された透孔を完全遮蔽する透明なガラス板片により形
成することができる。また、前記容器本体は、1枚のガ
ラス板からなる底部上に囲繞隔壁を立設して仕切られた
複数個の隔室を有して形成し、前記板状ガラス部は、各
隔室の別に底部に位置する前記ガラス板の個々の区画部
により形成するものであってもよい。
【0016】しかも、前記板状ガラス部は、その肉厚が
薄すぎると壊れやすく、厚過ぎると顕微鏡観察において
焦点深度がとれないことから、0.04〜1.50mm
の肉厚とするのが好ましく、また、該板状ガラス部の表
面には、細胞や組織片などを培養する際の付着性を高め
るために、細胞外基質もしくはポリカチオン類を塗布し
ておくのが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る培養容器を
ペトリ皿に適用した場合の一例を開蓋状態のもとで示す
全体斜視図であり、図2は、図1の中央縦断面図であ
る。
【0018】これら両図によれば、培養容器11は、そ
の底部15に細胞や組織片などからなる適宜の被培養物
(図示せず)を付着させるための透明な板状ガラス部1
7を有してなる容器本体12と、該容器本体12への施
蓋を自在に形成された蓋体31とで構成されている。
【0019】この場合、例えば高さが10mmで直径が
35mmである円筒状の容器本体12は、ポリスチレン
などの合成樹脂材からなる周側部14と底部15とで画
成された内部空間13を有して形成されており、底部1
5の中心部位には、例えば直径が8mm程度の円形を呈
する透孔16が1個穿設されている。
【0020】しかも、底部15には、下面15a側から
透孔16の開口面16aを完全に覆うに足る外径、例え
ば直径が12mm程度の円形を呈し、かつ、その肉厚が
0.17mm程度の透明なガラス板片18がシリコン系
接着剤やアクリレート系接着剤などからなる接着剤Sを
介して接合されており、該ガラス板片18により透孔1
6の開口面16aの全体が遮蔽されている。なお、透孔
16は、図3に示すように底部15の2か所に穿設した
り、図示しない3か所以上に穿設することができ、この
場合、各透孔16は、個々のガラス板片18により各別
に遮蔽されたり、図示は省略してあるが透孔のすべてを
連続する1枚のガラス板片で同時に遮蔽されることにな
る。また、透孔16と、これを塞ぐガラス板片18と具
体的な形状は、図示例に限らず、適宜採用することがで
きる。なお、図1と図2においては、ガラス板片18を
下面15a側から接合されている例が示されているが、
必要により上面15b側からガラス板片18を接合する
こともできる。
【0021】また、板状ガラス部17(ガラス板片1
8)の表面18aには、付着された細胞などの被培養物
の所定部位の位置の特定を可能にすべく、レーザーやエ
ッチングで刻入するなど、適宜の手法により形成された
複数本の微細な緯線19aと経線19bとからなるグリ
ッド座標19が設けられている。なお、グリッド座標1
9は、必要により板状ガラス部17(ガラス板片18)
の裏面18bに形成することもできる。
【0022】図6と図7とは、板状ガラス部17(ガラ
ス板片18)の表面18aに設けられているグリッド座
標19を拡大してパターン別に例示したものである。こ
のうち、図6は、例えば一群の細胞集団である母集団を
個別の亜集団に分けて観察する際に好適な緯線19aと
経線19bと刻入してなるグリッド座標19のパターン
例を示す。また、図7は、例えば個々の細胞の位置や細
胞群の位置を特定しようとする際に好適な緯線19aと
経線19bと刻入してなるグリッド座標19のパターン
例を示す。なお、上記したグリッド座標19のパターン
例は、あくまでも代表例であり、被培養物の所定部位の
位置の特定ができるものであれば、上記パターン例以外
にも研究目的等との関係で定まる各種の配置様式のもの
を所望に応じ適宜採用することができる。
【0023】図4は、本発明に係る培養容器11の他例
について容器本体22の側のみを示す平面図であり、図
5は、図4におけるA−A線矢視方向での縦断面図であ
る。これら両図によれば、該容器本体22は、1枚の透
明なガラス板28からなる底部25上にポリスチレンな
どの合成樹脂材からなる囲繞隔壁24を立設して仕切ら
れた複数個の隔室23を有して形成されている。
【0024】この場合における板状ガラス部27は、各
隔室24の別に底部25に位置するガラス板28の個々
の区画部29により形成されることになる。なお、図中
の符号30は、隣り合う囲繞隔壁24,24相互間に介
在させた補強リブを示す。また、個々の区画部29(板
状ガラス部27)に形成されるグリッド座標19のパタ
ーンは、既に述べたものと同様にして採用することがで
きるので、その説明は省略する。
【0025】なお、本発明における透明な板状ガラス部
は、薄すぎると壊れやすく加工上問題があり、厚過ぎる
と、顕微鏡観察において焦点深度がとれず、ガラスの利
点がなくなってしまうため、肉厚が0.04〜1.50
mmのものを採用するのが望ましい。また、より高倍
率、高感度での顕微鏡観察を可能とする観点からは、よ
り透過率が高く、かつ、より低蛍光な特性を示す板状ガ
ラス部を用いるのが望ましい。
【0026】さらに、細胞や組織片などの被培養物を培
養する際、培養面への被培養物の付着性を高める観点か
らは、例えばコラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン
等の細胞外基質や、例えばポリリジン、ポリエチレンイ
ミン、ポリオルチニン等のポリカチオン類を板状ガラス
部の表面に事前に塗布しておくのが好ましい。
【0027】次に、本発明に係る培養容器11の作用を
図1と図2とに示した例に基づき説明すれば、開蓋状態
にある容器本体12の板状ガラス部17の表面18aに
細胞や組織片などの被培養物を付着した後、蓋体31を
施蓋して適宜の培養環境のもとにおくことにより、被培
養物を培養することができる。
【0028】しかも、培養容器11内の細胞や組織片な
どの被培養物をより高倍率のもとで顕微鏡観察する必要
が生じたり、蛍光観察するに際しより高感度のもとで顕
微鏡観察する必要が生じた場合であっても、板状ガラス
部17自体の肉厚が0.04〜1.50mmであれば顕
微鏡の焦点深度がとれるばかりでなく、透過率が高く、
かつ、低蛍光な特性を得ることができるので、十分に対
応させることができる。
【0029】また、板状ガラス部17(ガラス板片1
8)の表面18aもしくは裏面18bには、複数本の緯
線19aと経線19bとからなるグリッド座標19が設
けられているので、例えばマイクロインジェクションで
特定の細胞に遺伝子や薬物を微量注入した後の形態変化
を時間をおいて観察したり、細胞の走化性を観察した
り、同一容器内で細胞の母集団を個別の亜集団に分けて
観察するというような繰返し観察の必要が生じても、個
々の細胞の位置や一群としての細胞集団などの位置を特
定した上で、その都度、正確に顕微鏡観察をすることが
できる。しかも、細胞や組織片などの被培養物は、培地
から外へ取り出すなどというような煩雑な準備作業を要
することなく、生きたままの培養状態のもとで顕微鏡観
察ができる。なお、グリッド座標19が板状ガラス部1
7の裏面18bに設けられている場合には、例えば顕微
鏡写真撮影を行う際などに、事前にグリッド座標19の
位置を確認した後、グリッド座標19が見えない状態で
撮影できることになる。
【0030】さらに、図3に示す容器本体11を用いる
場合には、同一の培養容器11内の複数箇所にて細胞や
組織片などの被培養物を培養できるほか、図1に示す容
器本体12と同じ環境のもとで高倍率、高感度な顕微鏡
観察を繰り返して行うことができる。なお、図4と図5
とに示す容器本体22を用いる場合においても、ガラス
板28の区画部29からなる板状ガラス部27を利用し
て上記したと同様に高倍率、高感度な顕微鏡観察を繰り
返して行うことができる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、容器
本体の板状ガラス部に付着させて培養している細胞や組
織片などの被培養物を、より高倍率、高感度のもとで顕
微鏡観察する必要が生じた場合であっても、顕微鏡の焦
点深度をとることができ、さらには透過率が高く、か
つ、低蛍光な特性をも得ることができるので、十分に対
応させることができる。
【0032】また、板状ガラス部には、複数本の緯線と
経線とからなるグリッド座標が設けられているので、培
養中の細胞や組織片などの被培養物に対し繰返し観察の
必要が生じても、個々の細胞の位置や一群としての細胞
集団などの位置を特定した上で、その都度、正確に顕微
鏡観察をすることができ、実験・研究精度の向上に大き
く寄与させることができる。しかも、細胞や組織片など
の被培養物は、煩雑な準備作業を要することなく、生き
たままの培養状態のもとで顕微鏡観察ができる。
【0033】さらに、板状ガラス部に細胞外基質やポリ
カチオン類が塗布されている場合には、培養面への細胞
や組織片などの被培養物の付着性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を開蓋状態のもとで拡大して示す
全体斜視図。
【図2】図1の中央縦断面図。
【図3】図1の変形例を示す中央縦断面図。
【図4】本発明の他例について容器本体の側のみを示す
平面図。
【図5】図4におけるA−A線矢視方向での縦断面図。
【図6】グリッド座標の一例を拡大して示す平面図。
【図7】グリッド座標の他例を拡大して示す平面図。
【符号の説明】
11 培養容器 12 容器本体 13 内部空間 14 周側部 15 底部 15a 下面 15b 上面 16 透孔 16a 開口面 17 板状ガラス部 18 ガラス板片 18a 表面 18b 裏面 19 グリッド座標 19a 緯線 19b 経線 22 容器本体 23 隔室 24 囲繞隔壁 25 底部 27 板状ガラス部 28 ガラス板 29 区画部 30 補強リブ 31 蓋体 S 接着剤
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12N 5/00 A 5/00 D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞や組織片などからなる被培養物の収
    容を自在に形成された容器本体と、該容器本体への施蓋
    を自在に形成された蓋体とからなる培養容器において、 前記容器本体は、少なくともその底部に前記被培養物を
    付着させるための板状ガラス部を備え、該板状ガラス部
    の表裏いずれかの面には、付着された前記被培養物の所
    定部位の位置の特定を可能にすべく形成された複数本の
    緯線と経線とからなるグリッド座標を設けたことを特徴
    とする培養容器。
  2. 【請求項2】 前記容器本体は、合成樹脂材からなる周
    側部と底部とで画成される内部空間を有して形成され、
    前記板状ガラス部は、底部の1以上の箇所に穿設された
    透孔を完全遮蔽するガラス板片により形成したことを特
    徴とする請求項1記載の培養容器。
  3. 【請求項3】 前記容器本体は、1枚のガラス板からな
    る底部上に囲繞隔壁を立設して仕切られた複数個の隔室
    を有して形成され、前記板状ガラス部は、各隔室の別に
    底部に位置する前記ガラス板の個々の区画部により形成
    したことを特徴とする請求項1記載の培養容器。
  4. 【請求項4】 前記板状ガラス部は、その肉厚が0.0
    4〜1.50mmであることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の培養容器。
  5. 【請求項5】 前記板状ガラス部の表面には、細胞外基
    質もしくはポリカチオン類が塗布されていることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれかに記載の培養容器。
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