JP2001017043A - 両軸受リールの制動装置 - Google Patents

両軸受リールの制動装置

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JP2001017043A
JP2001017043A JP11193073A JP19307399A JP2001017043A JP 2001017043 A JP2001017043 A JP 2001017043A JP 11193073 A JP11193073 A JP 11193073A JP 19307399 A JP19307399 A JP 19307399A JP 2001017043 A JP2001017043 A JP 2001017043A
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/015Reels with a rotary drum, i.e. with a rotating spool
    • A01K89/0155Antibacklash devices

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動力の調整作業を容易かつ精度良く行えよ
うにする。 【解決手段】 両軸受リールの遠心ブレーキ機構23
は、リール本体1に回転自在に設けられたスプール12
を制動する装置であって、制動部材51と、回転部材5
2と、複数の移動部材53と、移動機構54とを備えて
いる。制動部材51は、リール本体1に固定されてい
る、回転部材52は、制動部材51と同芯に配置され、
スプール12に連動して回転しかつリール本体1に対し
てスプール12の軸方向に沿う方向に移動自在な部材で
ある。複数の移動部材53は、スプール12の回転によ
る遠心力により制動部材51に向けて移動するように回
転部材52に移動自在に設けられ、回転部材52の軸方
向の移動により制動時に制動部材51に異なる個数で接
触可能な部材である。移動機構54は、回転部材52を
軸方向に往復移動させるための機構である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制動装置、特に、
リール本体に回転自在に設けられたスプールを制動する
両軸受リールの制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】主にルアーフィッシングに用いられるベ
イトリールと呼ばれる両軸受リールでは、キャスティン
グ時にスプールの回転速度が糸繰り出し速度より速くな
るバックラッシュが生じないように、制動力をスプール
に作用させることが一般に行われている。この種の制動
装置としてスプールの回転により生じる遠心力を利用し
てスプールを制動する遠心制動機構と、スプール軸の両
端を挟持することによりスプール軸を機械的に制動する
キャスティングコントロール機構とを有するものが知ら
れている。
【0003】この種の制動装置の遠心制動機構におい
て、リール本体の外側から制動力を調整可能なものが、
特開平10−304798号公報に開示されている。こ
の遠心制動機構は、スプールに連動して回転する回転部
材と、回転部材に放射状に配置された複数の移動部材
と、移動部材の先端に接触可能な制動部材と、制動力調
整機構とを備えている。回転部材はスプール軸に固定さ
れてスプールに連動して回転する。複数の移動部材は、
回転部材に弦方向に沿う軸回りに揺動自在に装着され遠
心力によりスプール軸芯を通る面内で揺動する。制動部
材は、スプール軸方向に移動自在にかつ回転不能にリー
ル本体に装着され、遠心力により揺動した移動部材に接
触可能である。制動力調整機構は、制動部材をスプール
軸方向に往復移動させて移動部材が制動部材に接触する
ことにより生じる制動力を調整するための機構である。
【0004】前記従来の遠心制動機構では、スプールが
回転すると、移動部材に遠心力が作用して移動部材がス
プール軸外方に向けて揺動する。そして制動部材に接触
してスプールが制動される。制動力調整機構により制動
部材を軸方向に移動させると、制動部材に移動部材が接
触するときの揺動角度に応じてモーメントが変化し制動
力を調整できる。
【0005】一方、キャスティングコントロール機構
は、スプール軸の両端を挟むように配置された1対の摩
擦プレートと、摩擦プレートによる挟持力を調節するた
めにリール本体に螺合して設けられたキャップとを備え
ている。このキャスティングコントロール機構では、キ
ャップを回すことにより、スプール軸を一方の摩擦プレ
ートで他方の摩擦プレート側に押圧してスプール軸を制
動している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の制動装置で
は、キャスティングコントロール機構によって制動力を
調整するとスプール軸がわずかに移動する。スプール軸
が移動すると、それに連れて遠心制動機構の回転部材も
移動部材とともに軸方向に移動する。移動部材が軸方向
に移動すると、リール本体に移動自在に装着された制動
部材との間隔が移動前と異なる間隔になり移動部材の揺
動角度が変化する。このため、キャスティングコントロ
ール機構によって制動力を調整すると、制動部材を軸方
向の同じ位置に配置しても遠心制動機構の制動力が変動
することがある。このように、外部から調整可能な従来
の遠心制動機構では、スプール軸が移動すると制動力を
精度良く調整することができないおそれがある。
【0007】本発明の課題は、両軸受リールの制動装置
において、制動力の調整作業を容易かつ精度良く行えよ
うにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明1に係る両軸受リー
ルの制動装置は、リール本体に回転自在に設けられたス
プールを制動する装置であって、制動部材と、回転部材
と、複数の移動部材と、移動手段とを備えている。制動
部材は、リール本体に固定されている、回転部材は、制
動部材と同芯に配置され、スプールに連動して回転しか
つリール本体に対してスプールの軸方向に沿う方向に移
動自在な部材である。複数の移動部材は、スプールの回
転による遠心力により制動部材に向けて移動するように
回転部材に移動自在に設けられ、回転部材の軸方向の移
動により、全体として制動時に制動部材に異なる摩擦状
態で接触可能な部材である。移動手段は、回転部材を軸
方向に往復移動させるための手段である。
【0009】この制動装置では、スプールが回転する
と、スプールに連動して回転部材が回転し、移動部材が
遠心力により制動部材に向けて移動する。そして、移動
部材が制動部材に接触すると、移動部材と制動部材との
摩擦により制動力が回転部材に作用しスプールが制動さ
れる。このとき、回転部材の軸方向の位置によって、た
とえば移動部材の接触個数や移動部材の制動部材への押
圧力等が変化し、移動部材と制動部材との摩擦状態が異
なる状態になり制動力が変化する。したがって、回転部
材を移動手段により軸方向に移動させることにより、制
動力の調整作業を簡単に行える。また、回転部材は、リ
ール本体に対してスプールの軸方向に沿う方向に移動自
在であるので、スプール軸に対しても相対移動可能であ
る。このため、スプール軸がキャスティングコントロー
ル機構の操作等により軸方向に移動しても、回転部材は
軸方向に移動せず回転部材と制動部材との軸方向の位置
関係は変動しない。この結果、スプール軸が移動しても
設定された制動力は変動せず、制動力の調整作業を精度
良く行える。
【0010】発明2に係る両軸受リールの制動装置は、
発明1に記載の装置において、複数の移動部材は、制動
部材の内周側に配置され、回転部材の軸方向の移動によ
り制動部材に接触する個数が変化するように回転部材に
装着されている。この場合には、回転部材を軸方向に移
動させると、制動部材に接触する移動部材の個数が変動
して制動力が変化する。ここでは、移動部材の個数を変
えることにより制動力を調整しているので、制動力の変
化が段階的になり、制動力の変化が顕著になる。
【0011】発明3に係る両軸受リールの制動装置は、
発明2に記載の装置において、制動部材は、移動部材に
近づく方向に先拡がりの制動面を有し、複数の移動部材
は、互いに異なる移動限界位置まで径方向に移動自在に
前記回転部材に放射状に装着されている。この場合に
は、制動部材の制動面を先拡がりの傾斜面で構成して回
転部材からの距離を軸方向で変動させるとともに、移動
部材の移動限界位置を異ならせることにより、移動部材
が制動面に接触する個数を回転部材の軸方向の位置で異
ならせている。
【0012】発明4に係る両軸受リールの制動装置は、
発明2に記載の装置において、制動部材は、円筒形状の
制動面を有し、複数の移動部材は、制動部材への接触位
置が軸方向で異なるように径方向に移動自在に前記回転
部材に放射状に装着されている。この場合には、複数の
移動部材が制動面へ接触する位置を軸方向に異ならせる
ことにより、径方向に移動する移動部材が制動面に接触
する個数を回転部材の軸方向の位置で異ならせている。
【0013】発明5に係る両軸受リールの制動装置は、
発明2に記載の装置において、制動部材は、円筒形状の
制動面を有し、複数の移動部材は、回転部材に周方向に
間隔を隔てて配置されかつ弦方向に沿う複数の揺動軸回
りに各別に揺動自在に装着され、複数の移動部材はスプ
ール軸方向の異なる位置で制動部材に接触する。この場
合には、揺動する複数の移動部材が制動面へ接触する位
置を軸方向に異ならせることにより、移動部材が制動面
に接触する個数を回転部材の軸方向の位置で異ならせて
いる。
【0014】発明6に係る両軸受リールの制動装置は、
発明1に記載の装置において、制動部材は、移動部材と
軸方向に間隔を隔てて配置されスプール軸に直交する環
状の制動面を有し、複数の移動部材は、回転部材の軸方
向の移動により制動部材への押圧力が変化するように回
転部材に周方向に間隔を隔てて配置されかつ弦方向に沿
う複数の揺動軸回りに各別に揺動自在に装着されてい
る。この場合には、揺動する移動部材の揺動軸芯と制動
面との距離が変動すると、移動部材が制動面に接触する
時の揺動角度が変化し押圧力が変化する。
【0015】発明7に係る両軸受リールの制動装置は、
発明1から6のいずれかに記載の装置において、スプー
ルは、スプール軸に固定されており、回転部材は、スプ
ール軸をリール本体に対して回転自在に支持するための
軸受の内輪に回転不能かつ軸方向移動不能に固定され、
かつスプール軸に回転不能かつ軸方向移動自在に連結さ
れており、移動手段は、軸受の外輪に回転不能かつ軸方
向移動不能に連結され、軸受を介して回転部材を前記軸
方向に往復移動させる。この場合には、移動手段が軸受
の外輪を軸方向に移動させると、内外輪の間の転動体を
介して内輪が軸方向に移動し、内輪とともに回転部材が
移動する。このとき、内輪はスプールに連動して回転す
る回転部材とともに回転するが、外輪は回転しない。こ
のため、回転部材が回転中であっても制動力を簡単に調
整できる。
【0016】発明8に係る両軸受リールの制動装置は、
発明1から7のいずれかに記載の装置において、移動手
段は、リール本体に回動自在に設けられた回動部材と、
回動部材の回動をスプール軸方向の移動に変換して前記
回転部材を移動させる回転カム機構とを有する。この場
合には、回転カム機構を回動部材により回動させると、
回転部材がスプール軸方向に移動して制動力を調整でき
る。ここでは、回転運動を簡単なカム機構で直線運動に
変換しているので、移動手段の構成が簡素になる。
【0017】発明9に係る両軸受リールの制動装置は、
発明7又は8に記載の装置において、連動部材を挟持す
ることによりスプールを制動するキャスティングコント
ロール機構をさらに備える。この場合には、キャスティ
ングコントロール機構の操作によりスプール軸が軸方向
に移動しても制動部材の制動力が変動しない。
【0018】
【発明の実施の形態】〔全体構成〕図1は、本発明の一
実施形態が装着された両軸受リールの斜視図である。図
に示す両軸受リールは、主にルアーフィッシングに用い
られるベイトリールであり、リール本体1とリール本体
の側方に配置されたスプール回転用ハンドル2と、ハン
ドル2のリール本体1側に配置されたドラグ調整用のス
タードラグ3とを備えている。ハンドル2は、板状のア
ーム部2aと、アーム部2aの両端に回転自在に装着さ
れた把手部2bとを有するダブルハンドル型のものであ
る。ハンドル2のアーム部2aの外側面は繋ぎ目が無い
滑らかな面で構成されており、釣り糸が絡みにくい構造
となっている。
【0019】図2に示すように、リール本体1は、フレ
ーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1側カバ
ー6及び第2側カバー7と、フレーム5の上部に装着さ
れたサムレスト10とを有している。フレーム5は、所
定の間隔を開けて互いに対向するように配置された1対
の側板8,9と、これらの側板8,9を連結する複数の連
結部(図示せず)とを有している。
【0020】ハンドル2側の第2側カバー7はねじによ
り側板9に着脱自在に固定されている。ハンドル2と逆
側の第1側カバー6はバヨネット構造14によりフレー
ム5の側板8に着脱自在に装着されている。ハンドル2
と逆側の側板8には、スプール12が通過可能な開口8
aが形成されている。フレーム5内には、スプール12
と、スプール12内に釣り糸を均一に巻き付けるための
レベルワインド機構15と、サミングを行う場合の親指
の当てとなるクラッチ操作レバー17とが配置されてい
る。フレーム5と第2側カバー7との間には、ハンドル
2からの回転力をスプール12及びレベルワインド機構
15に伝えるためのギア機構18と、クラッチ機構13
と、クラッチ操作レバー17の操作に応じてクラッチ機
構13の係脱を行うためのクラッチ係脱機構19と、糸
繰り出し時にスプール12を制動するドラグ機構21
と、スプール軸16を両端で挟んで制動するキャスティ
ングコントロール機構22とが配置されている。また、
開口8aには、キャスティング時のバックラッシュを抑
えるための遠心ブレーキ機構23が配置されている。
【0021】スプール12は、両側部に皿状のフランジ
部12aを有しており、両フランジ部12aの間に筒状
の糸巻き胴部12bを有している。また、スプール12
は、糸巻き胴部12bの内周側に一体に形成された筒状
のボス部12cを有しており、ボス部12cを貫通する
スプール軸16に例えばセレーション結合により回転不
能に固定されている。
【0022】スプール軸16は、側板9を貫通して第2
側カバー7の外方に延びている。その延びた一端は第2
側カバー7に形成されたボス部29に軸受35bにより
回転自在に支持されている。またスプール軸16の他端
は、遠心ブレーキ機構23内で軸受35aにより回転自
在に支持されている。レベルワインド機構15は、1対
の側板8,9間に固定されたガイド筒25と、ガイド筒
25内に回転自在に配置されたウォームシャフト26
と、ラインガイド27とを有している。ウォームシャフ
ト26の端部には、ギア機構18を構成するギア28a
が固定されている。またウォームシャフト26には螺旋
状溝26aが形成されており、ラインガイド27がこの
螺旋状溝26aに噛み合っている。このため、ギア機構
18を介してウォームシャフト26が回転させられるこ
とにより、ラインガイド27はガイド筒25によって往
復移動する。このラインガイド27内に釣り糸が挿通さ
れて釣り糸がスプール12に均一に巻き付けられる。
【0023】ギア機構18は、ハンドル軸30に固定さ
れたメインギア31と、メインギア31に噛み合う筒状
のピニオンギア32と、前述のウォームシャフト26端
部に固定されたギア28aと、ハンドル軸30に回転不
能に固定されギア28aに噛み合うギア28bとを有し
ている。ピニオンギア32は、側板9を貫通して配置さ
れ中心にスプール軸16が貫通する筒状部材であり、ス
プール軸16に軸方向に移動自在に装着されている。ピ
ニオンギア32は、図2右端部外周に形成されメインギ
ア31に噛み合う歯部32aと、他端側に形成された噛
み合い部32bとを有している。歯部32aと噛み合い
部32bとの間にはくびれ部32cが設けられている。
噛み合い部32bは、ピニオンギア32の端面に形成さ
れた凹溝からなり、そこにスプール軸16を径方向に貫
通するクラッチピン16aが係止される。ここではピニ
オンギア32が外方に移動してその噛み合い部32bの
凹溝とスプール軸16のクラッチピン16aとが離脱す
ると、ハンドル軸30からの回転はスプール12に伝達
されない。この噛み合い部32bの凹溝とクラッチピン
16aとによりクラッチ機構13が構成される。
【0024】クラッチ操作レバー17は、図2に示すよ
うに、1対の側板8,9間の後部でスプール12後方に
配置されている。フレーム5の側板8,9には長孔(図
示せず)が形成されており、クラッチ操作レバー17を
固定するクラッチカム(図示せず)がこの長孔を貫通し
ている。クラッチ操作レバー17は、長孔に沿って上下
方向にスライドする。クラッチ係脱機構19は、クラッ
チヨーク40を有している。クラッチ係脱機構19は、
クラッチ操作レバー17の回動によりクラッチヨーク4
0をスプール軸の軸芯と平行に移動させる。また、ハン
ドル軸30が糸巻き取り方向に回転すると自動的にクラ
ッチ機構13がオンするようにクラッチヨーク40を移
動させる。
【0025】このように構成において、通常状態では、
ピニオンギア32は内方のクラッチ係合位置に位置して
おり、その噛み合い部32bとスプール軸16のクラッ
チピン16aとが係合してクラッチオン状態となってい
る。一方、クラッチヨーク40によってピニオンギア3
2が外方に移動した場合には、噛み合い部32bとクラ
ッチピン16aとの係合が外れクラッチオフ状態とな
る。
【0026】キャスティングコントロール機構22は、
ボス部29の外周側に形成された雄ネジ部に螺合する有
底筒状のキャップ45と、キャップ45の底部に装着さ
れた摩擦ブレーキ46と、ブレーキケース(後述)55
に装着された摩擦プレート47とを備えている。両摩擦
プレート46,47は、スプール軸16の両端に接触し
てスプール軸16を挟持するものであり、キャップ45
を回して両摩擦プレート46,47で発生する挟持力を
調整することでスプール12の制動力を調整できる。こ
のキャスティングコントロール機構22によって制動力
を調整すると、キャップ45に装着された摩擦プレート
46でスプール軸16を摩擦プレート47側に押圧する
ため、スプール軸16がわずかに軸方向に移動する。
【0027】〔遠心ブレーキ機構の構成〕遠心ブレーキ
機構23は、図3及び図4に示すように、リール本体1
に固定された制動部材51と、制動部材51の内周側に
同芯に配置されリール本体1に対してスプール軸方向に
移動自在な回転部材52と、回転部材52に径方向に移
動自在に装着された複数(例えば6つ)の移動部材53
と、回転部材52をスプール軸方向に往復移動させる移
動機構54とを備えている。
【0028】制動部材51は、たとえば銅系合金製の薄
肉円筒状部材であり、ブレーキケース55の内周面に固
定されている。制動部材51は、円筒状の制動面51a
を内周面に有している。ブレーキケース55は、有底短
筒状の部材であり、その内側底部に内方に突出する筒状
の軸受ガイド部55aが形成され、外側底部に外方に突
出するつまみ支持部55bが形成されている。軸受ガイ
ド部55aは、この内周側にスプール軸16を支持する
軸受35aが配置され、キャスティングコントロール機
構22の摩擦プレート47が装着されている。つまみ支
持部55bは、移動機構54の制動つまみ(後述)70
を回動自在に支持するために設けられている。つまみ支
持部55bの外周側には、周方向に間隔を隔てて円弧状
の3つ貫通溝55cが形成され、つまみ支持部55bの
基端部外周部には、制動つまみ70の回動量を規制する
ための回動規制突起55dが形成されている。
【0029】ブレーキケース55は、ビス49(図2)
により第1側カバー6に固定されている。つまり、ブレ
ーキケース55はリール本体1の一部を構成している。
ブレーキケース55の外周面には、バヨネット構造14
を構成する突起部14aが周方向に間隔を隔てて3カ所
形成されている。なお、開口8aには、この突起部14
aに対向する位置に係止爪14bが形成されている。係
止爪14bは開口8aから外方に突出して形成されてい
る。
【0030】回転部材52は、スプール12に連動して
回転する部材である。回転部材52は、スプール軸16
に回転不能かつ軸方向移動自在に装着されたブッシュ部
56と、ブッシュ部56に回転不能かつ軸方向移動不能
に装着されたガイド取付台57とを有している。ブッシ
ュ部56は、概ね筒状の部材であり、軸受35aの内輪
35cに圧入される小径の圧入部58と、圧入部58よ
り大径の装着部59とを有している。圧入部58は、内
輪35cに圧入されて内輪35cに対して回転不能かつ
軸方向移動不能な状態に維持される。圧入部58の内周
面は、スプール軸16に回転自在かつ軸方向移動自在に
装着されている。
【0031】装着部59の内周面は、スプール軸16の
外周面に対して間隔をあけて配置されている。装着部5
9には、ガイド取付台57が装着される小径部59a
と、小径部59aより大径でガイド取付台57が位置決
め及び回り止めされる係止部59bとを有している。小
径部59aには、径方向に沿って段付きの貫通孔59c
が形成されており、貫通孔59cには、スプール軸16
に対してブッシュ部56を回り止めするための1対の回
り止めピン60が圧入されている。回り止めピン60の
先端は、スプール軸16の外周面に対向して形成された
平行な面取り部16bに当接しており、これにより、ブ
ッシュ部56がスプール軸16に対して回転不能かつ軸
方向移動自在に装着される。係止部59bには、平行な
面取り部59dが形成されている。
【0032】ガイド取付台57は、ブッシュ部56に回
転不能に装着される第1円筒部61と、第1円筒部61
の外周部から径方向外方に延びる薄肉リング状の第1円
板部62と、第1円板部62の外周部から軸方向外方に
延びる第2円筒部63と、第2円筒部63の延びた一端
の外周面から径方向外方に突出した厚肉リング状の第2
円板部64とを有している。
【0033】第1円筒部61の内周部には、ブッシュ部
56の面取り部59dに係合する小判孔61aが形成さ
れており、この面取り部59dと小判孔61aとの係合
により、ガイド取付台57がブッシュ部56に対して回
り止めされる。第1円筒部61の一端(図3左端)は、
小判孔61a形成部分でブッシュ部56の装着部59の
係止部59bに当接している。また、他端には、小径部
59aの端部外周面に装着された止め輪66に当接して
いる。これにより、ガイド取付台57は、ブッシュ部5
6に対して軸方向移動不能である。第1円板部62は、
ブレーキケース55の軸受ガイド部55aの先端と隙間
をあけて配置されており、第2円筒部63は、軸受ガイ
ド部55aの外周面と隙間をあけて配置されている。
【0034】第2円板部64の外周部には、周方向に等
間隔に形成された、たとえば6つのガイド凹部64aが
形成されている。ガイド凹部64aは、移動部材53を
収納するとともに、移動部材53を制動部材51に接触
可能な状態と接触不能な状態とに切り換えるために設け
られている。ガイド凹部64aには、移動部材53の移
動を規制するための1対の突起部64b,64cが対向
する両壁面に形成されている。また、ガイド凹部64a
の底部には、移動部材53を案内するためのガイド軸6
5が径方向に沿って放射状に立設されている。
【0035】突起部64bは、移動部材53がガイド軸
65から脱落するのを防止するために設けられている。
突起部64cは、移動部材53が制動部材51に接触し
ないようにするために設けられている。ガイド軸65
は、断面が長円形の軸であり、移動部材53を回転不能
かつ径方向移動自在に案内する。ガイド軸65は、図5
に示すように、スプール軸方向で異なる、たとえば2つ
の位置のいずれかでガイド凹部64aの底部に立設され
ている。これにより移動部材53が制動部材51に接触
する際にスプール軸方向で2種類の位置で制動部材51
に接触することができる。
【0036】移動部材53は、概ね直方体形状の合成樹
脂製の部材である。移動部材53は、回転部材52に径
方向に摺動自在に設けられ、回転部材52のスプール軸
方向の移動により制動部材51に異なる数で接触するも
のである。移動部材53は、ガイド軸65に案内される
直方体形状の本体部53aと、本体部53aの内側端部
(図5下側端部)に一体で形成され、本体部53aから
回転方向の両方向(図5紙面直交方向)に突出した1対
の係止突起53bと、本体部53aの外側端部(図5上
側端部)に一体形成され、本体部53aからスプール軸
方向の両方向(図5左右方向)に突出した1対の接触部
53cとを有している。本体部53aの内部には、スプ
ール軸16の径方向に沿って長円形のガイド孔53eが
貫通しており、このガイド孔53eにガイド軸65がは
め込まれて、移動部材53がガイド軸65に径方向移動
自在に案内される。係止突起53bは、ガイド凹部64
aに形成された1対の突起部64b,64cに係止され
るように突出している。この係止突起53bが突起部6
4bと突起部64cとの間に配置されると、突起部64
bに係止されて移動部材53の脱落が防止される。ま
た、径方向内方に押し込まれて突起部64cより内方に
配置されると、突起部64cにより係止されて制動部材
51への接触ができなくなる。このため、制動部材51
に接触可能な移動部材53の数を調整できる。1対の接
触部53cの一方には径方向外方に突出する接触凸部5
3dが突出している。接触凸部53dは、制動部材51
の内周面(制動面)に接触する凸部であり、制動部材5
1の内周面に沿うように周方向(紙面直交方向)で円弧
状に形成されている。
【0037】この移動部材53の接触凸部53dは、ガ
イド軸65への装着状態を変更することで、制動部材5
1に対してスプール軸方向の2つの異なる位置で接触す
る。すなわち、図5(a)に実線で示す第1位置、第1
位置と装着状態を逆にした2点鎖線で示す第2位置とで
ある。また、ガイド軸65が前述したようにスプール軸
方向の異なる位置に立設されているため、図5(b)に
示すように、ここでも図5(a)の2つ位置と異なる、
第3位置(2点鎖線)と第4位置(実線)とで制動部材
51に接触する。この結果、移動部材53の接触凸部5
3dは、4つの異なるスプール軸方向位置で制動部材5
1に接触可能である。したがって、この実施形態では、
制動力を4段階に調整可能である。この4段階の制動力
は、移動部材53の接触凸部53dの方向(装着状態)
や制動部材51に接触可能な移動部材53の数などによ
り自由に変更可能である。たとえば、この実施形態で
は、制動部材51に接触する移動部材53の数が、回転
部材52の軸方向の移動により6−4−3−1の順に変
化する。この移動部材53が制動部材51に接触する各
段階での数は、前述したように釣り人の好みや使用する
ルアーの種類や重さなどにより自由に変更可能である。
【0038】移動機構54は、図3及び図4に示すよう
に、リール本体1に回動自在に設けられた制動つまみ7
0と、制動つまみ70の回動をスプール軸方向の移動に
変換して回転部材52を往復移動させる回転カム機構7
4とを有している。制動つまみ70は、ブレーキケース
55のつまみ支持部55bに装着されており、つまみ支
持部55bの先端にねじ込まれたボルト76によりワッ
シャ77を介して回動自在に固定されている。制動つま
み70は、つまみ支持部55bに装着される筒状のボス
部71と、ボス部71の外周側に間隔を隔てて配置され
る筒状のカム部72と、ボス部71とカム部72とをつ
なぐ円板状の操作部73とを有している。ボス部71と
つまみ支持部55bとの間には、制動つまみ70を周方
向の4カ所で位置決めするための位置決め機構75が装
着されている。ボス部71の先端には、切欠き部71a
が周方向に1カ所形成されており、この切欠き部71a
がつまみ支持部55bに形成された回転規制突起55d
に係止されることにより、制動つまみ70の回動範囲が
たとえば、75度程度に制限されている。カム部72に
は、たとえば周方向に間隔を隔てて3カ所の厚肉部72
aが形成されている。厚肉部72aは、他の部分より径
方向内方に膨出して形成されており、各厚肉部72aに
回転カム機構74を構成するカム溝80が径方向に貫通
して形成されている。
【0039】各カム溝80は、軸方向及び周方向の異な
る位置に等間隔に所定の周方向長さで形成された4つの
制動溝80a〜80dと、各制動溝80a〜80dを連
結する斜行溝80eとを有しており、概ねカム部72に
おいて斜めに形成されている。操作部73は、外方に突
出する2つの突出部73a,73bを有している。この
うち、一方の突出部73bには、指針73cが径方向に
沿った溝により形成されている。第1側カバー6の指針
73cの周囲には、図1に示すように、1から4までの
文字が刻印されており、指針73cが指した数字が制動
力の程度を表している。
【0040】回転カム機構74は、カム部材85と、軸
受保持部材86とを備えている。カム部材85は、リン
グ状部87と、リング状部87の外周面から外方に突出
する3つのカムピン88と、リング状部87から貫通溝
55cを貫通してブレーキケース55の内部に延びる3
つの突出片89とを備えている。リング状部87は、制
動つまみ70のボス部71の外周側に配置され、ボス部
71に軸方向移動自在に支持されている。カムピン88
は、丸棒状に突出しており、制動つまみ70の厚肉部7
2aに形成されたカム溝80に厚肉部72aと他の部分
との境界部分から係合可能である。すなわち、カムピン
88の突出長さは、厚肉部72aと他の部分との差より
わずかに短い。突出片89は、円筒の一部を構成するよ
うな外周面及び内周面を有しており、外周面の先端側に
雄ネジ部89aが形成されている。突出片89が貫通溝
55cを貫通することにより、カム部材85は、リール
本体1に対して回転不能になっている。このようなカム
ピン88とカム溝80の係合により、制動つまみ70の
回動が回転カム機構74の軸方向の移動に変換される。
しかも、カムピン88が4箇所の制動溝80a〜80d
に係合すると、軸方向の4カ所で回転カム機構74が位
置決めされる。
【0041】軸受保持部材86は、円筒状の部材であ
り、軸受ガイド部55aに軸方向移動自在に装着されて
いる。軸受保持部材86は、先端内周部に雄ネジ部89
aに螺合する雌ネジ部86aを有している。また、雌ネ
ジ部86aに連続して軸受35aを収納する収納空間8
6bを内部に有している。この収納空間86bに軸受3
5aを装着した状態で、軸受保持部材86をカム部材8
5に螺合することにより、軸受35aの外輪35dが軸
受保持部材86とカム部材85とで挟持され固定され
る。また、軸受35aの内輪35cには、ブッシュ部5
6が圧入されている。この結果、回転カム機構74と回
転部材52とが軸受35aを介して軸方向移動不能に連
結され、回転カム機構74が軸方向に移動すると、軸受
35aを介して回転部材52が軸方向に移動し、移動部
材53が制動部材51に接触する位置が軸方向に変化す
る。このとき、軸受35aを介して両者が連結されてい
るので、回転部材52が回転しても軸方向に移動させる
部材は回転しない。この結果、回転する回転部材52を
簡単な構成で軸方向に移動させることができる。
【0042】ここで、カムピン88が制動溝80aに係
合すると、図3に示すスプール12から最も離反した位
置に回転部材52に配置され、制動部材51に接触する
移動部材53の数が最大になり、制動力が最大になる。
また、制動溝80dに係合すると、図6に示す位置に回
転カム機構74が前進して回転部材52が最もスプール
12に接近した位置に配置され、制動部材51に接触す
る移動部材53の数が最小になり、制動力が最小にな
る。
【0043】[リールの動作]通常の状態ではクラッチ
ヨーク40は内方に押されておりクラッチオンの状態で
ある。この結果、ハンドル2からの回転力はハンドル軸
30、メインギア31、ピニオンギア32及びスプール
軸16を介してスプール12に伝達され、スプール12
が糸巻き取り方向に回転する。このとき、遠心ブレーキ
機構23の移動部材53に遠心力が作用し移動部材53
が径方向外方に移動するが、スプール12の回転速度が
遅いため、制動力がそれほど大きくならず、ハンドル2
の回転の邪魔になることはない。もし制動力を抑える必
要があるのであれば、制動つまみ70を回転させて、図
6に示すように、最も制動力が弱い位置に回転部材52
を配置すればよい。
【0044】キャスティングを行う場合には、バックラ
ッシュを抑えるために制動つまみ70を回動させて制動
力を調整する。制動つまみ70を図1の矢印A方向に回
転させると、回転カム機構74がスプール12側に前進
し、制動部材51に接触する移動部材53の数が徐々に
減少し、制動力が徐々に弱くなる。そして、指針73c
が数字「1」を示す位置まで制動つまみ70が回転する
と、図6に示す位置に回転部材52が配置され、制動力
が最も弱くなる。
【0045】続いて、クラッチ操作レバー17を下方に
押す。クラッチ操作レバー17の移動によりクラッチヨ
ーク40が外方に移動し、ピニオンギア32が同方向に
移動する。この結果、クラッチオフ状態となる。このク
ラッチオフ状態では、ハンドル軸30からの回転はスプ
ール12及びスプール軸16に伝達されず、スプール1
2は自由回転状態になる。クラッチオフ状態としてクラ
ッチ操作レバー17に置いた親指でスプールをサミング
しながらスプール軸16が鉛直面に沿うようにリールを
軸方向る傾けて釣り竿を振ると、ルアーが投げられスプ
ール12が糸繰り出し方向に勢いよく回転する。
【0046】このような状態では、スプール12の回転
によりスプール軸16が糸繰り出し方向に回転し、その
回転が回転部材52に伝達される。回転部材52が回転
すると、移動部材53が制動部材51に摺接して遠心ブ
レーキ機構23によりスプール12が制動されバックラ
ッシュを防止できる。また、万一スプール12でバック
ラッシュが生じても、第1側カバー6がバヨネット構造
14により簡単に着脱できるので、バックラッシュを容
易に解消できる。
【0047】また、重さが異なるルアーに取り替えると
きには、ルアーの重さに応じて制動つまみ70を回動さ
せ制動力を4段階に調整する。ここでは、外部に露出し
た制動つまみ70を回動するだけで遠心力による制動力
を簡単に調整できる。また制動力を調整すると、制動部
材51に接触する移動部材53の数が変化するので制動
力の差異が明確になる。しかも、回転部材52を軸方向
に移動させることで制動力を調整しているので、キャス
ティングコントロール機構22により制動力を調整して
も、回転部材52と制動部材51とのスプール軸方向の
相対位置が変化せず、遠心ブレーキ機構23による制動
力が変化することがない。
【0048】[他の実施形態] (a)前記実施形態では、回転カム機構74により回転
部材52を移動させたが、ねじ等の他の変換機構により
移動させてもよい。 (b)図7に示すように、回転部材52にガイド軸65
を斜めに放射状に設けるとともに、移動部材53のガイ
ド軸方向の移動量をそれぞれのガイド軸65毎に異なる
量にしてもよい。この場合、制動部材51の制動面51
aは、先拡がりのテーパ面を有する円錐台形状の内周面
である。このような実施形態でも、移動機構54により
回転部材52をスプール軸方向に移動させると、移動部
材53の移動限界位置がそれぞれ異なるため、制動部材
51に接触する移動部材53の数を変化させることがで
きる。
【0049】(c)図8に示すように、複数の移動部材
53を、回転部材52に周方向に間隔を隔てて配置しか
つ弦方向に沿う複数の揺動軸回りに各別に揺動自在に装
着してもよい。ここで、移動部材53にはスプール軸方
向の異なる位置に円筒状の制動部材51の制動面51a
に接触する接触凸部53dが設けられている。このよう
な実施形態でも、回転部材52が軸方向に移動すると制
動部材51に接触する接触凸部53dの数が変化し制動
力を調整できる。
【0050】(d)図9に示すように、制動部材51を
スプール軸に直交する環状の制動面51aを有し、ブレ
ーキケース55の壁面に固定されたリング状の部材で構
成し、複数の移動部材53を回転部材52に周方向に間
隔を隔てて配置しかつ弦方向に沿う複数の揺動軸50回
りに各別に揺動自在に装着してもよい。この場合には、
揺動する移動部材53の揺動軸50の軸芯と制動部材5
1の制動面51aとの距離が変動すると、移動部材53
が制動面51aに接触する時の揺動角度が変化する。こ
れにより、移動部材53の重心に作用する遠心力により
生じるモーメントが変化し、制動部材51への押圧力が
変化し制動力が変化する。
【0051】(e)前記実施形態では、スプール軸16
をキャスティングコントロール機構22により制動して
いるが、レベルワインド機構15がスプール12に連動
して回転する場合には、レベルワインド機構15にキャ
スティングコントロール機構22を設けるとともに、遠
心ブレーキ機構23をレベルワインド機構15に設けて
もよい。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、回転部材の軸方向の位
置によって、移動部材と制動部材との摩擦状態が異なる
状態になり制動力が変化する。したがって、回転部材を
移動手段により軸方向に移動させることにより、制動力
の調整作業を簡単に行える。また、回転部材は、リール
本体に対してスプールの軸方向に沿う方向に移動自在で
あるので、スプール軸に対しても相対移動可能である。
このため、スプール軸がキャスティングコントロール機
構の操作等により軸方向に移動しても、回転部材は軸方
向に移動せず回転部材と制動部材との軸方向の位置関係
は変動しない。この結果、スプール軸が移動しても設定
された制動力は変動せず、制動力の調整作業を精度良く
行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの
斜視図。
【図2】その断面図。
【図3】遠心ブレーキ機構の断面拡大図。
【図4】遠心ブレーキ機構の分解斜視図。
【図5】移動部材の装着状態を示す断面拡大図。
【図6】回転部材が最もスプールに接近したときの図3
に相当する図。
【図7】他の実施形態の図3に相当する図。
【図8】他の実施形態の図3に相当する図。
【図9】他の実施形態の図3に相当する図。
【符号の説明】 1 リール本体 12 スプール 16 スプール軸 22 キャスティングコントロール機構 23 遠心ブレーキ機構 51 制動部材 52 回転部材 53 移動部材 54 移動機構 65 ガイド軸 70 制動つまみ 74 回転カム機構
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月8日(1999.7.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リール本体に回転自在に設けられたスプー
    ルを制動する両軸受リールの制動装置であって、 前記リール本体に固定された制動部材と、 前記制動部材と同芯に配置され、前記スプールに連動し
    て回転しかつ前記リール本体に対して前記スプールの軸
    方向に沿う方向に移動自在な回転部材と、 前記スプールの回転による遠心力により前記制動部材に
    向けて移動するように前記回転部材に移動自在に設けら
    れ、前記回転部材の前記軸方向の移動により、全体とし
    て制動時に前記制動部材に異なる摩擦状態で接触可能な
    複数の移動部材と、 前記回転部材を前記軸方向に往復移動させるための移動
    手段と、を備えた両軸受リールの制動装置。
  2. 【請求項2】前記複数の移動部材は、前記制動部材の内
    周側に配置され、前記回転部材の軸方向の移動により前
    記制動部材に接触する個数が変化するように前記回転部
    材に装着されている、請求項1に記載の両軸受リールの
    制動装置。
  3. 【請求項3】前記制動部材は、前記移動部材に近づく方
    向に先拡がりの制動面を有し、 前記複数の移動部材は、互いに異なる移動限界位置まで
    径方向に移動自在に前記回転部材に放射状に装着されて
    いる、請求項2に記載の両軸受リールの制動装置。
  4. 【請求項4】前記制動部材は、円筒形状の制動面を有
    し、 前記複数の移動部材は、前記制動部材への接触位置が軸
    方向で異なるように径方向に移動自在に前記回転部材に
    放射状に装着されている、請求項2に記載の両軸受リー
    ルの制動装置。
  5. 【請求項5】前記制動部材は、円筒形状の制動面を有
    し、 前記複数の移動部材は、前記回転部材に周方向に間隔を
    隔てて配置されかつ弦方向に沿う複数の揺動軸回りに各
    別に揺動自在に装着され、前記移動部材は前記スプール
    軸方向の異なる位置で前記制動部材に接触する、請求項
    2に記載の両軸受リールの制動装置。
  6. 【請求項6】前記制動部材は、前記移動部材と軸方向に
    間隔を隔てて配置され前記スプール軸に直交する環状の
    制動面を有し、前記複数の移動部材は、前記回転部材の
    軸方向の移動により前記制動部材への押圧力が変化する
    ように前記回転部材に周方向に間隔を隔てて配置されか
    つ弦方向に沿う複数の揺動軸回りに各別に揺動自在に装
    着されている、請求項1に記載の両軸受リールの制動装
    置。
  7. 【請求項7】前記スプールは、スプール軸に固定されて
    おり、 前記回転部材は、前記スプール軸を前記リール本体に対
    して回転自在に支持するための軸受の内輪に回転不能か
    つ軸方向移動不能に固定され、かつ前記スプール軸に回
    転不能かつ軸方向移動自在に連結されており、 前記移動手段は、前記軸受の外輪に回転不能かつ軸方向
    移動不能に連結され、前記軸受を介して前記回転部材を
    前記軸方向に往復移動させる、請求項1から6のいずれ
    かに記載の両軸受リールの制動装置。
  8. 【請求項8】前記移動手段は、 前記リール本体に回動自在に設けられた回動部材と、 前記回動部材の回動を前記スプール軸方向の移動に変換
    して前記回転部材を移動させる回転カム機構とを有す
    る、請求項1から7のいずれかに記載の両軸受リールの
    制動装置。
  9. 【請求項9】前記スプール軸を挟持することにより前記
    スプールを制動するキャスティングコントロール機構を
    さらに備える、請求項7又は8に記載の両軸受リールの
    制動装置。
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