JP2001016117A - 周波数シンセサイザ - Google Patents

周波数シンセサイザ

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JP2001016117A
JP2001016117A JP11184290A JP18429099A JP2001016117A JP 2001016117 A JP2001016117 A JP 2001016117A JP 11184290 A JP11184290 A JP 11184290A JP 18429099 A JP18429099 A JP 18429099A JP 2001016117 A JP2001016117 A JP 2001016117A
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賢一 田島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の周波数シンセサイザでは、実際には直
交ミクサ5の位相誤差などによるスプリアスが混合され
てしまうなどの課題があった。 【解決手段】 直交ミクサ5で生成される第一局部発振
信号と第二局部発振信号との位相差の誤差で、ベースバ
ンド信号源1から出力される第一ベースバンド信号と第
二ベースバンド信号との位相差を補正するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はベースバンド信号
と局部発振信号とを混合した出力信号を生成する周波数
シンセサイザに係り、特に、チャネル設定データに基づ
いてベースバンド信号の周波数を広帯域においてアクテ
ィブに切り替えて使用するような無線通信システムにお
いても低スプリアスを実現するための改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図16は「Low−Power Rad
io−Frequency IC’sfor Port
able Communications(Proce
edings of the IEEE,VOL.8
3,NO.4,p38−63:APRIL 1995:
A.A.Abidi)」などに開示された従来の周波数
シンセサイザの構成を示すブロック図である。図におい
て、1はチャネル設定データに基づいて、互いに直交す
る第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を
出力するベースバンド信号源、2は第一ベースバンド信
号からその周波数帯域外の信号成分を除去する第一バン
ドパスフィルタ、3は第二ベースバンド信号からその周
波数帯域外の信号成分を除去する第二バンドパスフィル
タ、4は局部発振信号を出力する局部発振器、5はこの
局部発振信号とともに上記フィルタリング後の第一ベー
スバンド信号および第二ベースバンド信号が入力され、
これらを混合した出力信号を出力する直交ミクサであ
る。
【0003】直交ミクサ5において、6は局部発振信号
が入力され、互いに位相が90度異なる第一局部発振信
号および第二局部発振信号を生成する90度移相回路、
7はこの第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号
とを混合して第一混合信号を出力する第一ミキサ、8は
上記第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とを
混合して第二混合信号を出力する第二ミキサ、9は上記
第一混合信号と第二混合信号とを加算して出力信号とし
て出力する出力加算器である。
【0004】ベースバンド信号源1において、10はチ
ャネル設定データが入力され、このデータの値に応じた
周期となる周波数設定データを出力する周波数設定手
段、12は基準クロック信号を出力する基準クロック信
号源、13は上記周波数設定データに基づく周期の第一
ベースバンド信号を出力する第一デジタルシンセサイ
ザ、14は上記周波数設定データに基づく周期の第二ベ
ースバンド信号を出力する第二デジタルシンセサイザ、
52はこの第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信
号とが「π/2」の位相差となるようにこれら2つのデ
ジタルシンセサイザ13,14に対して別々の位相デー
タを出力する固定位相設定手段である。
【0005】次に動作について説明する。チャネル設定
データの入力に応じて周波数設定手段10が周波数設定
データを出力すると、第一デジタルシンセサイザ13お
よび第二デジタルシンセサイザ14はこれに基づいて互
いの位相差が「π/2」となる第一ベースバンド信号お
よび第二ベースバンド信号を出力する。そして、これら
はそれぞれバンドパスフィルタ2,3によりその帯域外
の周波数成分が除去されて、直交ミクサ5に入力され
る。
【0006】ベースバンド信号源1がこのように動作す
る一方で、90度移相回路6は、局部発振器4から出力
された局部発振信号に基づいて、互いに位相が90度異
なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成す
る。
【0007】従って、第一ミキサ7において第一局部発
振信号と上記第一ベースバンド信号とが混合され、第二
ミキサ8において第二局部発振信号と上記第二ベースバ
ンド信号とが混合され、出力加算器9からは第一混合信
号と第二混合信号とを加算した出力信号が出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の周波数シンセサ
イザは以上のように構成されているので、理論的には、
局部発振信号とベースバンド信号とを混合したものが出
力信号として得られ、直交ミクサ5のイメージがスプリ
アスとしてこの出力信号に混合されてしまうことはない
が、つまり低スプリアスを実現することができるが、実
際には、直交ミクサ5の位相誤差などがあるためにこの
スプリアスが混合されてしまうなどの課題があった。
【0009】詳しく説明する。下記式1から式7はこの
直交ミクサ5の動作を説明するための数式である。これ
らの式において、fs1(t)は第一ベースバンド信
号、fs2(t)は第二ベースバンド信号、fc1
(t)は第一局部発振信号、fc2(t)は第二局部発
振信号、m1(t)は第一ミキサ7の出力信号、m2
(t)は第二ミキサ8の出力信号、Vout(t)は出
力加算器9の出力信号である。また、ωsは周波数設定
データに応じたベースバンド信号の角周波数、ωcは局
発信号の角周波数である。そして、式7に示すように理
論的には、直交ミクサ5の位相誤差などがあるためにこ
のスプリアスが混合されてしまうことはない。
【0010】 fs1(t) = sin(ωs・t) ・・・式1 fs2(t) = sin(ωs・t+π/2) ・・・式2 fc1(t) = cos(ωc・t) ・・・式3 fc2(t) = cos(ωc・t+π/2) ・・・式4 m1(t) = fs1(t)・fc1(t) = sin(ωs・t)・cos(ωc・t) = 0.5×{sin(ωc・t+ωs・t) −sin(ωc・t−ωs・t)} ・・・式5 m2(t) = fs2(t)・fc2(t) = sin(ωs・t+π/2)・cos(ωc・t+π/2) = −0.5×{sin(ωc・t+ωs・t) −sin(ωc・t−ωs・t)} ・・・式6 Vout(t) = m1(t)+m2(t) = −sin(ωc・t−ωs・t) ・・・式7
【0011】ここで、例えば、90度移相回路6から出
力される第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相
差が90度(=π/2)からずれたとすると、つまり上
記式4のfc2(t)において「π/2」が「π/2+
φerr」(但し、φerrはこの位相差の誤差であ
る)に変化したとすると、上記式6および式7はそれぞ
れ下記式8および式9のように変化してしまう。従っ
て、出力信号においては直交ミクサ5のイメージがスプ
リアスとして残留してしまうこととなる。
【0012】 m2(t) = fs2(t)・fc2(t) = sin(ωs・t+π/2) ・cos(ωc・t+π/2+φerr) = −0.5×{sin(ωc・t+ωs・t+φerr) +sin(ωc・t−ωs・t+φerr)} ・・・式8 Vout(t) = m1(t)+m2(t) = 0.5×{sin(ωc・t+ωs・t) −sin(ωc・t−ωs・t)}−0.5 ×{sin(ωc・t+ωs・t+φerr) +sin(ωc・t−ωs・t+φerr)} ・・・式9
【0013】なお、チャネル設定データに基づいてベー
スバンド信号の周波数を広帯域においてアクティブに切
り替えて使用するような無線通信システムにおいては特
に、このスプリアスがベースバンド信号の周波数に応じ
て変化してしまうので、その使用帯域全体において効果
的に抑制するためには直交ミクサに使用する部品に高精
度で高価なものを使用しなければならなかったり、更に
膨大な補正回路を追加したりする必要が生じてしまい、
大型化や高価格化などの弊害が著しく発生してしまう。
【0014】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、第一局部発振信号と第二局部発振
信号との位相差の誤差を補正し、これにより直交ミクサ
のイメージがスプリアスとしてこの出力信号に混合され
てしまうことを効果的に抑制することができ、ひいては
チャネル設定データに基づいてベースバンド信号の周波
数を広帯域においてアクティブに切り替えて使用するよ
うな無線通信システムにおいても、このスプリアスをそ
の使用帯域全体において効果的に抑制することができる
周波数シンセサイザを得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係る周波数シ
ンセサイザは、チャネル設定データに基づいて、互いに
直交する第一ベースバンド信号および第二ベースバンド
信号を出力するベースバンド信号源と、局部発振信号を
出力する局部発振器と、この局部発振信号が入力され、
互いに位相が90度異なる第一局部発振信号および第二
局部発振信号を生成する90度移相回路と、この第一局
部発振信号と上記第一ベースバンド信号とを混合して第
一混合信号を出力する第一ミキサと、上記第二局部発振
信号と上記第二ベースバンド信号とを混合して第二混合
信号を出力する第二ミキサと、上記第一混合信号と第二
混合信号とを加算して出力信号として出力する出力加算
器とを備え、上記ベースバンド信号源は、上記第一局部
発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差で、上記
第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号との位相
差を補正して出力するものである。
【0016】この発明に係る周波数シンセサイザは、ベ
ースバンド信号源が、基準クロック信号を出力する基準
クロック信号源と、上記基準クロック信号毎に所定のリ
ミット値を上限として入力データを累積加算する第一位
相アキュムレータ、この第一位相アキュムレータの累積
加算値の大きさに応じた値の第一振幅データを出力する
第一位相振幅変換メモリ、および、この第一振幅データ
に応じた大きさの第一ベースバンド信号を基準クロック
信号に同期して出力する第一デジタルアナログ変換回路
からなる第一デジタルシンセサイザと、上記基準クロッ
ク信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを
累積加算する第二位相アキュムレータ、この第二位相ア
キュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第二振
幅データを出力する第二位相振幅変換メモリ、および、
この第二振幅データに応じた大きさの第二ベースバンド
信号を基準クロック信号に同期して出力する第二デジタ
ルアナログ変換回路からなる第二デジタルシンセサイザ
と、チャネル設定データが入力され、このデータの値に
応じた周期となる周波数設定データを上記第一位相アキ
ュムレータおよび第二位相アキュムレータに出力する周
波数設定手段と、上記第一位相アキュムレータおよび第
二位相アキュムレータに対して、上記第一局部発振信号
と第二局部発振信号との位相差の誤差を初期値として与
える位相設定手段とからなるものである。
【0017】この発明に係る周波数シンセサイザは、位
相設定手段が、一定の第一初期値を出力する固定初期値
出力回路と、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号
との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回
路と、上記第一初期値と当該差分値とを加算あるいは減
算して第二初期値を出力する演算回路とを備え、上記第
一初期値および第二初期値のうちの一方を第一位相アキ
ュムレータへ初期値として与え、他方を第二位相アキュ
ムレータへ初期値として与えるものである。
【0018】この発明に係る周波数シンセサイザは、位
相設定手段が、一定の第一初期値を出力する固定初期値
出力回路と、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号
との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回
路とを備え、上記第一初期値および差分値のうちの一方
を第一位相アキュムレータへ初期値として与え、他方を
第二位相アキュムレータへ初期値として与えるものであ
る。
【0019】この発明に係る周波数シンセサイザは、ベ
ースバンド信号源が、基準クロック信号を出力する基準
クロック信号源と、上記基準クロック信号毎に所定のリ
ミット値を上限として入力データを累積加算する第一位
相アキュムレータ、この第一位相アキュムレータの累積
加算値の大きさに応じた値の第一振幅データを出力する
第一位相振幅変換メモリ、および、この第一振幅データ
に応じた大きさの第一ベースバンド信号を基準クロック
信号に同期して出力する第一デジタルアナログ変換回路
からなる第一デジタルシンセサイザと、上記基準クロッ
ク信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを
累積加算する第二位相アキュムレータ、この第二位相ア
キュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第二振
幅データを出力する第二位相振幅変換メモリ、および、
この第二振幅データに応じた大きさの第二ベースバンド
信号を基準クロック信号に同期して出力する第二デジタ
ルアナログ変換回路からなる第二デジタルシンセサイザ
と、チャネル設定データが入力され、このデータの値に
応じた周期となる周波数設定データを上記第一位相アキ
ュムレータおよび第二位相アキュムレータに出力する周
波数設定手段と、第一位相アキュムレータと周波数設定
手段との間に配設され、設定に応じて周波数設定データ
の上記第一位相アキュムレータへの入力タイミングを遅
延させる第一遅延回路と、第二位相アキュムレータと周
波数設定手段との間に配設され、設定に応じて周波数設
定データの上記第二位相アキュムレータへの入力タイミ
ングを遅延させる第二遅延回路と、第一局部発振信号と
第二局部発振信号との位相差の誤差分だけ上記第一遅延
回路および第二遅延回路に対して異なる設定を行う遅延
設定手段とからなるものである。
【0020】この発明に係る周波数シンセサイザは、遅
延設定手段が、第一局部発振信号と第二局部発振信号と
の位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路
と、上記差分値を反転させて反転差分値を出力する符号
反転回路とを備え、上記差分値と反転差分値とのうちの
一方を第一遅延回路に対する設定値として出力し、他方
を第二遅延回路に対する設定値として出力するととも
に、当該第一遅延回路および第二遅延回路はその設定値
が正の値である場合にはその値に応じた分だけ周波数設
定データを遅延させるものである。
【0021】この発明に係る周波数シンセサイザは、遅
延設定手段が、第一局部発振信号と第二局部発振信号と
の位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路
と、上記差分値とともに周波数設定データが入力され、
新たに差分値および周波数設定データが入力されると前
回の差分値および周波数設定データと比較し、この比較
結果に基づいて第一遅延回路および第二遅延回路に対し
て異なる設定値を出力する比較回路とを備えるものであ
る。
【0022】この発明に係る周波数シンセサイザは、差
分値出力回路が、チャネル設定データが直接的あるいは
間接的に入力され、このチャネル設定データに応じて異
なる差分値を出力するものである。
【0023】この発明に係る周波数シンセサイザは、差
分値出力回路が、1乃至複数のチャネル設定データ毎に
差分値を保持するメモリを備え、チャネル設定データの
入力に応じて当該メモリを検索し、チャネル設定データ
に応じて少なくとも2種類以上の差分値を出力するもの
である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による広
帯域な周波数シンセサイザを示すブロック図である。図
において、1はチャネル設定データに基づいて、互いに
直交する第一ベースバンド信号および第二ベースバンド
信号を出力するベースバンド信号源、2は第一ベースバ
ンド信号からその周波数帯域外の信号成分を除去する第
一バンドパスフィルタ、3は第二ベースバンド信号から
その周波数帯域外の信号成分を除去する第二バンドパス
フィルタ、4は局部発振信号を出力する局部発振器、5
はこの局部発振信号とともに上記フィルタリング後の第
一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号が入力
され、これらを混合した出力信号を出力する直交ミクサ
である。
【0025】直交ミクサ5において、6は局部発振信号
が入力され、互いに位相が90度異なる第一局部発振信
号および第二局部発振信号を生成する90度移相回路、
7はこの第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号
とを混合して第一混合信号を出力する第一ミキサ、8は
上記第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とを
混合して第二混合信号を出力する第二ミキサ、9は上記
第一混合信号と第二混合信号とを加算して出力信号とし
て出力する出力加算器である。
【0026】ベースバンド信号源1において、10はチ
ャネル設定データが入力され、このデータの値に応じた
周期となる周波数設定データを出力する周波数設定手
段、11は周波数設定データが入力され、この周波数設
定データに基づいて第一初期位相データおよび第二初期
位相データを出力する位相設定手段、12は基準クロッ
ク信号を出力する基準クロック信号源、13は上記周波
数設定データおよび第一初期位相データが入力され、こ
れらに基づいて上記所定の周期で変化する第一ベースバ
ンド信号を出力する第一デジタルシンセサイザ、14は
上記周波数設定データおよび第二初期位相データが入力
され、これらに基づいて上記所定の周期で変化する第二
ベースバンド信号を出力する第二デジタルシンセサイザ
である。
【0027】図2はこの発明の実施の形態1による第一
デジタルシンセサイザ13およびその周辺部の構成を示
すブロック図である。図において、15は第一初期位相
データを初期値として上記基準クロック信号が入力され
る度に所定のリミット値を上限として周波数設定データ
を累積加算する第一位相アキュムレータ、16はこの第
一位相アキュムレータ15の累積加算値の大きさに応じ
た値の第一振幅データを出力する第一位相振幅変換メモ
リ、17はこの第一振幅データに応じた大きさの第一ベ
ースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する
第一デジタルアナログ変換回路である。
【0028】なお、第二デジタルシンセサイザ14も同
様のブロック構成であり、第二位相アキュムレータ、第
二位相振幅変換メモリおよび第二デジタルアナログ変換
回路で構成されている。また、上記第一位相振幅変換メ
モリ16および第二位相振幅変換メモリはともに、上記
第一位相アキュムレータ15の累積加算値がリミット値
までリニアに変化した場合に正弦波の1周期分の波形が
出力されるように振幅データを出力するものであり、こ
の振幅データを適当に一定間隔毎に間引くことで各種の
周波数の正弦波波形の信号を出力することができる。従
って、リミット値が大きければ大きいほど、上記正弦波
1周期分の波形の分解能が向上し、生成可能な最小の周
波数を小さくすることができる。下記式10にベースバ
ンド信号の周波数とこの基準クロック信号との関係を示
す。同式において、fsはベースバンド信号の周波数、
kは周波数設定データ、fckは基準クロック信号の周
波数、2L はLビットの2値データにおけるリミット値
である。
【0029】 fs = k・fck/2L ・・・式10
【0030】図3はこの発明の実施の形態1による各種
データの対応関係を示すデータテーブルである。図にお
いて、18はチャネル設定データのリスト、19は各チ
ャネル設定データに対応するベースバンド信号の周波数
のリスト、20は各チャネル設定データに基づいて周波
数設定手段10から出力される周波数設定データのリス
ト、21は各周波数設定データに基づいて位相設定手段
11から出力される第一初期位相データのリスト、22
は各周波数設定データに基づいて位相設定手段11から
出力される第二初期位相データのリストである。また、
リストの各行の要素同士が1対1に対応し、各チャネル
設定データに対応するデータとなる。そして、この実施
の形態1では、第一初期位相データをφ(i)、第一局
部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号
の位相差の誤差(π/2からの誤差)をφerr(i)
とした場合、第二初期位相データとして「φ(i)+π
/2−φerr(i)」を出力する。また、この位相差
の誤差はあらかじめ測定などに基づいて決定する。
【0031】なお、同図に示すようにこの実施の形態1
では、各チャネル設定データ(各ベースバンド信号の周
波数)それぞれに対応させて異なる周波数設定データ、
第一初期位相データおよび第二初期位相データを出力す
るものである。
【0032】次に動作について説明する。チャネル設定
データの入力に応じて周波数設定手段10および位相設
定手段11が上記図3に対応する処理を行って周波数設
定データ、第一初期位相データおよび第二初期位相デー
タを出力すると、第一デジタルシンセサイザ13および
第二デジタルシンセサイザ14はこれに基づいて第一ベ
ースバンド信号や第二ベースバンド信号を出力する。
【0033】そして、第一デジタルシンセサイザ13を
例に説明すると、具体的に、まず、第一位相アキュムレ
ータ15にその初期値として第一初期位相データを設定
し、それに対応する第一振幅データを第一位相振幅変換
メモリ16から出力させ、第一デジタルアナログ変換回
路17からこの第一振幅データに応じた大きさの第一ベ
ースバンド信号を出力させる。次に、基準クロック信号
が入力されると、第一位相アキュムレータ15の保持値
に周波数設定データの値を累積加算し、それに対応する
第一振幅データを第一位相振幅変換メモリ16から出力
させ、第一デジタルアナログ変換回路17からこの第一
振幅データに応じた大きさの第一ベースバンド信号を出
力させる。そして、この動作を基準クロック信号が入力
されるたびに繰り返し、第一位相アキュムレータ15の
保持値がリミット値を超えたらその値からリミット値を
減算した値を新たな保持値とすることで、所定の周波数
の第一ベースバンド信号を出力することができる。
【0034】また、第二位相振幅変換メモリは第一位相
振幅変換メモリ16と同様に変換処理を行うとともに、
上記位相差の誤差がない(φerr(i)=0)と仮定
した場合には第二初期位相データは第一初期位相データ
と「π/2」だけずれた初期値が設定されるので、この
一連の動作において第二ベースバンド信号は第一ベース
バンド信号と「π/2−φerr(i)」だけ異なる位
相で、且つ、第一ベースバンド信号と同一の周波数の信
号となる。
【0035】そして、このように生成された第一ベース
バンド信号および第二ベースバンド信号はそれぞれバン
ドパスフィルタ2,3によりその帯域外の周波数成分が
除去され、その後、直交ミクサ5に入力される。このフ
ィルタリング処理により帯域外の周波数成分に基づくス
プリアス(角周波数「ωc+ωs」)を防止することが
できる。
【0036】ベースバンド信号源1がこのように動作す
る一方で、直交ミクサ5の90度移相回路6は、局部発
振器4から出力された局部発振信号に基づいて、互いに
位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発
振信号を生成する。従って、第一ミキサ7において第一
局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とが混合さ
れ、第二ミキサ8において第二局部発振信号と上記第二
ベースバンド信号とが混合され、出力加算器9からは第
一混合信号と第二混合信号とを加算した出力信号が出力
される。
【0037】下記式11から式18はこの直交ミクサ5
の動作を説明するための数式である。これらの式におい
て、fs1(t)は第一ベースバンド信号、fs2
(t)は第二ベースバンド信号、fc1(t)は第一局
部発振信号、fc2(t)は第二局部発振信号、m1
(t)は第一ミキサ7の出力信号、m2(t)は第二ミ
キサ8の出力信号、Vout(t)は出力加算器9の出
力信号である。また、ωsは周波数設定データに応じた
ベースバンド信号の角周波数、φは固定位相角度、φe
rrは第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差
の誤差、ωcは局発信号の角周波数である。
【0038】そして、この実施の形態1では下記式12
に示すように第二ベースバンド信号において第一局部発
振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差φerrを
減算しているので、且つ、「φerr<<φ」とみなす
ことができるので、これらの信号に基づいて生成される
出力信号Vout(t)においては下記式9に示すよう
に直交ミクサ5のイメージが残留してしまうことはな
く、このスプリアスを格段に抑制することができること
になる。
【0039】 fs1(t) = sin(ωs・t+φ) ・・・式11 fs2(t) = sin(ωs・t+φ+π/2−φerr)・・・式12 fc1(t) = cos(ωc・t) ・・・式13 fc2(t) = cos(ωc・t+π/2+φerr) ・・・式14 m1(t) = fs1(t)・fc1(t) = sin(ωs・t+φ)・cos(ωc・t) = 0.5×{sin(ωc・t+ωs・t+φ) −sin(ωc・t−ωs・t−φ)} ・・・式15 m2(t) = fs2(t)・fc2(t) = sin(ωs・t+φ+π/2−φerr) ・cos(ωc・t+π/2+φerr) = −0.5×{sin(ωc・t+ωs・t+φ) +sin(ωc・t−ωs・t−φ+2・φerr)} ・・・式16 Vout(t) = m1(t)+m2(t) = −0.5sin(ωc・t−ωs・t−φ) −0.5sin(ωc・t−ωs・t−φ+2・φerr) ・・・式17 →−sin(ωc・t−ωs・t−φ) @φerr<<φ ・・・式18
【0040】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、チャネル設定データに基づいて、互いに直交する第
一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を出力
するベースバンド信号源1と、局部発振信号を出力する
局部発振器4と、この局部発振信号が入力され、互いに
位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発
振信号を生成する90度移相回路6と、この第一局部発
振信号と上記第一ベースバンド信号とを混合して第一混
合信号を出力する第一ミキサ7と、上記第二局部発振信
号と上記第二ベースバンド信号とを混合して第二混合信
号を出力する第二ミキサ8と、上記第一混合信号と第二
混合信号とを加算して出力信号として出力する出力加算
器9とを備え、上記ベースバンド信号源1は、上記第一
局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差φe
rrで、上記第一ベースバンド信号と第二ベースバンド
信号との位相差(π/2)を補正して出力するので、第
一ベースバンド信号に対する第一局部発振信号の混合位
相と、第二ベースバンド信号に対する第二局部発振信号
の混合位相とを同一の関係に揃えることができ、上記式
18に示すように、これらを加算した出力信号において
は上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差
の誤差に起因するスプリアス、つまり直交ミクサ5のイ
メージが混合されてしまうことはない。
【0041】従って、第一局部発振信号と第二局部発振
信号との位相差の誤差φerrを補正して、これにより
直交ミクサ5のイメージがスプリアスとしてこの出力信
号に混合されてしまうことを効果的に抑制することがで
きる効果がある。また、従来のようにこの直交ミクサ5
のイメージのスプリアスを抑制するために格段の構成を
追加することなく当該効果を得ることができ、また、直
交ミクサ5自体の部品にも低価格な部品を用いることが
できる。
【0042】特に、位相設定手段11がチャネル設定デ
ータに応じて異なる差分値を出力するので、チャネル設
定データに基づいてベースバンド信号の周波数を広帯域
においてアクティブに切り替えて使用したとしても、ス
プリアスをその使用帯域全体において効果的に抑制する
ことができる効果がある。
【0043】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブ
ロック図である。図において、23は第一初期位相デー
タを出力する第一固定位相設定回路(固定初期値出力回
路)、24はこの第一初期位相データに「π/2」を加
えた第二固定位相データを出力する第二固定位相設定回
路(固定初期値出力回路)、25は周波数設定データに
基づいて第一局部発振信号を基準とした場合における第
二局部発振信号の位相差の誤差を差分データとして出力
する差分値出力回路、26は第二固定位相データから差
分データを減算して第二初期位相データを出力する減算
回路(演算回路)である。
【0044】図5はこの発明の実施の形態2による各種
データの対応関係を示すデータテーブルである。図にお
いて、27は差分値出力回路から出力される差分データ
のリストである。これ以外の構成は実施の形態1と同様
であり説明を省略する。
【0045】次に動作について説明する。周波数設定手
段10から周波数設定データが出力されると、これに応
じて差分値出力回路25から上記図5に示す対応関係に
示すように、第一局部発振信号を基準とした場合におけ
る第二局部発振信号の位相差の誤差が差分データとして
出力される。この一方で、第一固定位相設定回路23は
第一初期位相データを出力し、第二固定位相設定回路2
4はこの第一初期位相データに「π/2」を加えた第二
固定位相データを出力しているので、減算回路26から
は第二固定位相データから差分データを減算して得られ
る第二初期位相データが出力される。そして、第一デジ
タルシンセサイザ13は上記第一初期位相データを初期
値として、第二デジタルシンセサイザ14は上記第二初
期位相データを初期値としてそれぞれのベースバンド信
号を出力する。これ以外の動作は実施の形態1と同様で
あり説明を省略する。
【0046】そして、このように第一局部発振信号を基
準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差
を第二初期位相データに加えているので、実施の形態1
と同様の位相関係にある第一ベースバンド信号と第二ベ
ースバンド信号とを出力することができ、ひいては第一
局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差に起
因するスプリアス、つまり直交ミクサ5のイメージが混
合されてしまうことを効果的に抑制することができる。
【0047】なお、下記式19および式20は第一初期
位相データが「0」である場合の第一ベースバンド信号
および第二ベースバンド信号を示す数式である。
【0048】 fs1(t) = sin(ωs・t) ・・・式19 fs2(t) = sin(ωs・t+π/2−φerr) ・・・式20
【0049】また、減算回路26などはIC化が可能な
ので、実施の形態1よりも外付け部品の数を削減して装
置を小型化することができる。
【0050】実施の形態3.図6はこの発明の実施の形
態3による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブ
ロック図である。図において、28は「π/2」の第二
初期位相データを出力する第二固定位相設定回路(固定
初期値出力回路)、29は周波数設定データに基づいて
第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発
振信号の位相差の誤差を差分データとして出力する差分
値出力回路である。これ以外の構成は実施の形態1と同
様であり説明を省略する。
【0051】次に動作について説明する。周波数設定手
段10から周波数設定データが出力されると、これに応
じて差分値出力回路29から第一局部発振信号を基準と
した場合における第二局部発振信号の位相差の誤差φe
rrが出力され、第一デジタルシンセサイザ13はこの
差分値を初期値として第一ベースバンド信号を出力す
る。他方、第二固定位相設定回路28は「π/2」の第
二初期位相データを出力しているので、第二デジタルシ
ンセサイザ14はこの第二初期位相データを初期値とし
て第二ベースバンド信号を出力する。これ以外の動作は
実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0052】そして、このように第一局部発振信号を基
準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差
φerrを第一デジタルシンセサイザ13に初期値とし
て設定しているので、実施の形態1と同様の位相関係に
ある第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号とを
出力することができ、ひいては第一局部発振信号と第二
局部発振信号との位相差の誤差に起因するスプリアス、
つまり直交ミクサ5のイメージが混合されてしまうこと
を効果的に抑制することができる。
【0053】なお、下記式21から式26はこの実施の
形態3のように「φ=φerr」とした場合の式変形を
示すものである。そして、式21に示すようにこの実施
の形態3では第一ベースバンド信号に第一局部発振信号
と第二局部発振信号との位相差の誤差φerrを加算し
ているので、これらの信号に基づいて生成される出力信
号Vout(t)においては下記式17に示すように直
交ミクサ5のイメージが残留してしまうことはなく、こ
のスプリアスを格段に抑制することができることにな
る。
【0054】 fs1(t) = sin(ωs・t+φerr) ・・・式21 fs2(t) = sin(ωs・t+φerr+π/2−φerr) = sin(ωs・t+π/2) ・・・式22 m1(t) = fs1(t)・fc1(t) = sin(ωs・t+φerr)・cos(ωc・t) = 0.5×{sin(ωc・t+ωs・t+φerr) −sin(ωc・t−ωs・t−φerr)} ・・・式23 m2(t) = fs2(t)・fc2(t) = sin(ωs・t+π/2) ・cos(ωc・t+π/2+φerr) = −0.5×{sin(ωc・t+ωs・t+φerr) +sin(ωc・t−ωs・t+φerr)}・・・式24 Vout(t) = m1(t)+m2(t) = −0.5sin(ωc・t−ωs・t−φerr) −0.5sin(ωc・t−ωs・t+φerr) ・・・式25 →−sin(ωc・t−ωs・t) ・・・式26
【0055】実施の形態4.図7はこの発明の実施の形
態4による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブ
ロック図である。図において、30は「0」の第一初期
位相データを出力する第一固定位相設定回路(固定初期
値出力回路)、31は「π/2」の第二初期位相データ
を出力する第二固定位相設定回路(固定初期値出力回
路)、32は周波数設定データに基づいて第一局部発振
信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相
差の誤差を差分データとして出力する差分値出力回路、
33はこの差分データの符号を反転させて反転差分デー
タを出力する符号反転回路、34は第一デジタルシンセ
サイザ13と周波数設定手段10との間に配設されると
ともに上記反転差分データが入力され、この反転差分デ
ータが正の値である場合にはその値の分だけ第一デジタ
ルシンセサイザ13への周波数設定データの入力タイミ
ングを遅延させる第一遅延回路、35は第二デジタルシ
ンセサイザ14と周波数設定手段10との間に配設され
るとともに上記差分データが入力され、この差分データ
が正の値である場合にはその値の分だけ第二デジタルシ
ンセサイザ14への周波数設定データの入力タイミング
を遅延させる第二遅延回路である。これ以外の構成は実
施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0056】次に動作について説明する。周波数設定手
段10から周波数設定データが出力されると、これに応
じて差分値出力回路32から、第一局部発振信号を基準
とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差φ
errが差分データとして出力される。そして、第二遅
延回路35はこの差分データが正の値である場合にはそ
の値の分だけ第二デジタルシンセサイザ14への周波数
設定データの入力タイミングを遅延させ、第二デジタル
シンセサイザ14はこの遅延時間だけ遅れたタイミング
から上記周波数設定データに基づく第二ベースバンド信
号を出力する。この時、当然に反転差分データは負の値
であるので、第一遅延回路34は遅延させること無く周
波数設定データを第一デジタルシンセサイザ13へ出力
し、第一デジタルシンセサイザ13は遅延なく周波数設
定データに基づく第一ベースバンド信号を出力する。
【0057】逆に、差分データが負の値である場合に
は、第二遅延回路35は遅延させること無く周波数設定
データを第二デジタルシンセサイザ14へ出力し、第二
デジタルシンセサイザ14は遅延なく周波数設定データ
に基づく第二ベースバンド信号を出力する。また、今度
は反転差分データが正の値となるので、第一遅延回路3
4はその値の分だけ第一デジタルシンセサイザ13への
周波数設定データの入力タイミングを遅延させ、第一デ
ジタルシンセサイザ13はこの遅延時間だけ遅れたタイ
ミングから上記周波数設定データに基づく第一ベースバ
ンド信号を出力する。
【0058】図8はこの発明の実施の形態4による第一
ベースバンド信号の波形と第二ベースバンド信号の波形
とを示す波形図である。図において、(a)は第一ベー
スバンド信号の波形図、(b)は第二ベースバンド信号
の波形図、実線は差分データが正の値である場合の波
形、点線は差分データが負の値である場合の波形であ
る。また、同図においては、周波数設定データや差分デ
ータが生成されたタイミングからそれらのデータに基づ
く波形を出力するまでの遅延期間の間においては、第一
ベースバンド信号にあっては位相を「0」に設定し、第
二ベースバンド信号にあっては位相を「π/2」に設定
するように第一デジタルシンセサイザ13や第二デジタ
ルシンセサイザ14を動作させている。これ以外の動作
は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0059】そして、このように第一局部発振信号を基
準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差
の分だけ周波数設定データの入力タイミングを遅延させ
るので、実施の形態1と同様にずれた位相関係にある第
一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号とを出力す
ることができ、ひいては第一局部発振信号と第二局部発
振信号との位相差の誤差に起因するスプリアス、つまり
直交ミクサ5のイメージが混合されてしまうことを効果
的に抑制することができる。
【0060】また、符号反転回路33や各遅延回路3
4,35はIC化が可能であり、その分外付け部品を減
らして小型化などを図ることもできる効果がある。
【0061】実施の形態5.図9はこの発明の実施の形
態5による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブ
ロック図である。図において、36は周波数設定データ
に基づいて第一局部発振信号を基準とした場合における
第二局部発振信号の位相差の誤差を差分データとして出
力する差分値出力回路、37はこの差分データとともに
周波数設定データが入力され、新たな差分データおよび
周波数設定データが入力されると前回の差分データおよ
び周波数設定データと比較し、この比較結果に基づいて
2つの異なる設定値を出力する比較回路、38は上記設
定値のうちの一方が入力されるとともに周波数設定デー
タが入力され、この設定値が入力された場合には周波数
設定データにこの設定値に対応した遅延を与える第一遅
延回路、39は上記設定値のうちの他方が入力されると
ともに周波数設定データが入力され、この設定値が入力
された場合には周波数設定データにこの設定値に対応し
た遅延を与える第二遅延回路である。
【0062】図10はこの発明の実施の形態5における
周波数設定データおよび差分データと、比較回路37か
ら出力される設定値との対応関係表を示す説明図であ
る。図において、40は前回の周波数設定データの周波
数k’と新たな周波数設定データの周波数kとの比較結
果の分類リスト、41は前回の差分データの値φer
r’と新たな差分データの値φerrとの比較結果の分
類リスト、42は第一遅延回路38に出力される遅延量
の設定値h1のリスト、43は第二遅延回路39に出力
される遅延量の設定値h2のリストである。また、h
(φerr−φerr’)およびh(φerr’−φe
rr)はそれぞれ第一遅延回路38や第二遅延回路39
に出力される設定値である。これ以外の構成は実施の形
態4と同様であり説明を省略する。
【0063】次に動作について説明する。周波数設定手
段10から周波数設定データが出力されると、これに応
じて差分値出力回路36から、第一局部発振信号を基準
とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差が
差分データとして出力される。そして、比較回路37
は、この新たな差分データおよび周波数設定データと前
回の差分データおよび周波数設定データとを比較し、こ
の比較結果に基づいて図10に示すような設定値を第一
遅延回路38および第二遅延回路39に対して出力す
る。そして、第一遅延回路38は、この設定値が入力さ
れた場合、周波数設定データにこの設定値に対応した遅
延を与えて第一デジタルシンセサイザ13へ出力する。
同様に、第二遅延回路39は、この設定値が入力された
場合、周波数設定データにこの設定値に対応した遅延を
与えて第二デジタルシンセサイザ14へ出力する。
【0064】図11はこの発明の実施の形態5におい
て、第一ベースバンド信号あるいは第二ベースバンド信
号の波形を示す波形図である。図において、(a)は周
波数設定データに基づく周波数が低くなる場合の周波数
切替タイミングにおける波形、(b)は周波数設定デー
タに基づく周波数が高くなる場合の周波数切替タイミン
グにおける波形、実線は設定値が遅延回路に入力された
場合の波形、点線は設定値が「0」である場合の波形で
ある。そして、同図にも示すようにこの実施の形態5で
は、設定値が入力された場合には各遅延回路38,39
は、周波数設定データにこの設定値に対応した遅延を与
えてそれぞれのデジタルシンセサイザ13,14へ出力
しているので、その遅延させている間において波形は連
続性を維持しつつ滑らかに変化することになる。これ以
外の動作は実施の形態4と同様であり説明を省略する。
【0065】そして、このように第一局部発振信号を基
準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差
φerrの分だけ周波数設定データの入力タイミングを
遅延させるので、実施の形態1と同様の位相関係にある
第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号とを出力
することができ、ひいては第一局部発振信号と第二局部
発振信号との位相差の誤差に起因するスプリアス、つま
り直交ミクサ5のイメージが混合されてしまうことを効
果的に抑制することができる。
【0066】また、切替時に遅延が発生する場合にはそ
の遅延期間においてベースバンド信号の波形を連続性を
維持するように変化させているので、この切替時の位相
不連続に起因するスプリアスの発生レベルも効果的に低
減することができる。
【0067】実施の形態6.図12はこの発明の実施の
形態6による広帯域な周波数シンセサイザの位相設定手
段11およびその周辺部の構成を示すブロック図であ
る。図において、44は周波数設定データの値毎に第一
初期位相データおよび第二初期位相データを保持するメ
モリである。
【0068】図13はこの発明の実施の形態6によるメ
モリ44の記憶内容を説明するためのテーブルを示す説
明図である。図において、45は周波数設定データのリ
スト、46は各周波数設定データ毎に設けられたメモリ
44のアドレス(コード)のリスト、47はこのアドレ
スに格納された第一初期位相データのリスト、48はこ
のアドレスに格納された第二初期位相データのリストで
ある。これ以外の構成は実施の形態1と同様であり説明
を省略する。
【0069】次に動作について説明する。周波数設定デ
ータが入力されると、位相設定手段11はメモリ44を
検索してそれに対応するアドレスからデータを読み出し
て第一初期位相データおよび第二初期位相データを出力
する。これ以外の動作は実施の形態1と同様であり説明
を省略する。
【0070】そして、このようにメモリ44に周波数設
定データの値毎に第一初期位相データおよび第二初期位
相データを保持させることで、一々これら第一初期位相
データおよび第二初期位相データを演算する必要が無く
なり、その分、周波数の切替速度などの高速化を測るこ
とができる。
【0071】なお、この実施の形態6では実施の形態1
の周波数シンセサイザを例としてメモリ44を用いて各
種の位相設定データを出力する場合を説明したが、実施
の形態2から実施の形態5までにおいても差分値出力回
路25,29,32,36内に同様のメモリを設けるこ
とで同様の効果を得ることができる。
【0072】図14はこの差分値出力回路25,29,
32,36内に設けたメモリの記憶内容を説明するため
のテーブルを示す説明図である。図において、49は第
一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振
信号の位相差の誤差φerrと同一の差分データのリス
トである。また、周波数設定データの入力に応じて当該
メモリを検索し、それに対応するアドレスからデータを
読み出して上記差分データとして出力すれば良い。
【0073】実施の形態7.図15はこの発明の実施の
形態7による広帯域な周波数シンセサイザの位相設定手
段11およびその周辺部の構成を示すブロック図であ
る。図において、50は周波数設定データの下位数ビッ
ト分を削除して共通周波数設定データを出力する下位ビ
ット打切回路、51はこの共通周波数設定データの値毎
に第一初期位相データおよび第二初期位相データを保持
するメモリである。これ以外の構成は実施の形態1と同
様であり説明を省略する。
【0074】次に動作について説明する。周波数設定デ
ータが入力されると、下位ビット打切回路50は周波数
設定データの下位数ビット分を削除して共通周波数設定
データを出力し、メモリ51を検索してそれに対応する
アドレスからデータを読み出して第一初期位相データお
よび第二初期位相データを出力する。これ以外の動作は
実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0075】そして、このように周波数設定データの下
位ビットを削除することにより、メモリ51に保持させ
るデータ数を効果的に削減することができ、その分検索
速度が向上したりメモリサイズを小さくして小型化など
を測ることができる。ちなみに、例えば周波数設定デー
タのワード長が32ビットの場合、必要なメモリの容量
は「約4.3G×位相設定データのワード長(bi
t)」である。これをワード長が10ビットとなるまで
削減すると必要なメモリの容量は「1024×位相設定
データのワード長(bit)」となり、メモリの容量を
1/(222)分にまで削減することができる。
【0076】なお、この実施の形態7では実施の形態1
の周波数シンセサイザを例としてメモリ51を用いて各
種の位相設定データを出力する場合を説明したが、実施
の形態2から実施の形態5までにおいても差分値出力回
路25,29,32,36内に同様の下位ビット打切回
路およびメモリを設けることで同様の効果を得ることが
できる。
【0077】また、以上の実施の形態において、データ
を処理する各種の回路は、それぞれが論理回路やメモリ
などのディスクリート素子などを組み合わされてなるハ
ードウェアベースの構成のものであっても、DSP(デ
ジタルシグナルプロセッサ)やCPU(セントラルプロ
セシングユニット)などを用いてソフトウェアベースの
構成のものであってもかまわない。
【0078】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、チャ
ネル設定データに基づいて、互いに直交する第一ベース
バンド信号および第二ベースバンド信号を出力するベー
スバンド信号源と、局部発振信号を出力する局部発振器
と、この局部発振信号が入力され、互いに位相が90度
異なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成
する90度移相回路と、この第一局部発振信号と上記第
一ベースバンド信号とを混合して第一混合信号を出力す
る第一ミキサと、上記第二局部発振信号と上記第二ベー
スバンド信号とを混合して第二混合信号を出力する第二
ミキサと、上記第一混合信号と第二混合信号とを加算し
て出力信号として出力する出力加算器とを備え、上記ベ
ースバンド信号源は、上記第一局部発振信号と第二局部
発振信号との位相差の誤差で、上記第一ベースバンド信
号と第二ベースバンド信号との位相差を補正して出力す
るので、第一ベースバンド信号に対する第一局部発振信
号の混合位相と、第二ベースバンド信号に対する第二局
部発振信号の混合位相とを同一の関係に揃えることがで
き、これらを加算した出力信号においては上記第一局部
発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差に起因す
るスプリアス、つまり直交ミクサのイメージが混合され
てしまうことはない。
【0079】従って、第一局部発振信号と第二局部発振
信号との位相差の誤差を補正して、これにより直交ミク
サのイメージがスプリアスとしてこの出力信号に混合さ
れてしまうことを効果的に抑制することができる効果が
ある。
【0080】そして、特に、チャネル設定データを直接
的あるいは間接的に入力し、このチャネル設定データに
応じて異なる差分値を出力するように構成する差分値出
力回路を設けると良い。これにより、チャネル設定デー
タに基づいてベースバンド信号の周波数を広帯域におい
てアクティブに切り替えて使用するような無線通信シス
テムにおいても、このスプリアスをその使用帯域全体に
おいて効果的に抑制することができる効果がある。具体
的には、例えば、この差分値出力回路を、1乃至複数の
チャネル設定データ毎に差分値を保持するメモリを備
え、チャネル設定データの入力に応じて当該メモリを検
索し、チャネル設定データに応じて少なくとも2種類以
上の差分値を出力するように構成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による広帯域な周波
数シンセサイザを示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による第一デジタル
シンセサイザおよびその周辺部の構成を示すブロック図
である。
【図3】 この発明の実施の形態1による各種データの
対応関係を示すデータテーブルである。
【図4】 この発明の実施の形態2による広帯域な周波
数シンセサイザの一部を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による各種データの
対応関係を示すデータテーブルである。
【図6】 この発明の実施の形態3による広帯域な周波
数シンセサイザの一部を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による広帯域な周波
数シンセサイザの一部を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態4による第一ベースバ
ンド信号の波形と第二ベースバンド信号の波形とを示す
波形図である。
【図9】 この発明の実施の形態5による広帯域な周波
数シンセサイザの一部を示すブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態5における周波数設
定データおよび差分データと、比較回路から出力される
設定値との対応関係表を示す説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態5において、第一ベ
ースバンド信号あるいは第二ベースバンド信号の波形を
示す波形図である。
【図12】 この発明の実施の形態6による広帯域な周
波数シンセサイザの位相設定手段およびその周辺部の構
成を示すブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態6によるメモリの記
憶内容を説明するためのテーブルを示す説明図である。
【図14】 差分値出力回路内に設けたメモリの記憶内
容を説明するためのテーブルを示す説明図である。
【図15】 この発明の実施の形態7による広帯域な周
波数シンセサイザの位相設定手段およびその周辺部の構
成を示すブロック図である。
【図16】 従来の周波数シンセサイザの構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】 1 ベースバンド信号源、4 局部発振器、6 90度
移相回路、7 第一ミキサ、8 第二ミキサ、9 出力
加算器、10 周波数設定手段、11 位相設定手段、
12 基準クロック信号源、13 第一デジタルシンセ
サイザ、14第二デジタルシンセサイザ、15 第一位
相アキュムレータ、16 第一位相振幅変換メモリ、1
7 第一デジタルアナログ変換回路、23,30 第一
固定位相設定回路(固定初期値出力回路)、24,2
8,31 第二固定位相設定回路(固定初期値出力回
路)、25,29,32,36 差分値出力回路、26
減算回路(演算回路)、33 符号反転回路、34,
38 第一遅延回路、35,39 第二遅延回路、37
比較回路、44,51 メモリ、50 下位ビット打
切回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J002 BB01 BB32 DD01 DD05 FF13 FF16 5K060 BB05 FF06 HH16 HH22 HH23 HH25 HH31 HH34 HH37 KK03 KK06 LL30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネル設定データに基づいて、互いに
    直交する第一ベースバンド信号および第二ベースバンド
    信号を出力するベースバンド信号源と、 局部発振信号を出力する局部発振器と、 この局部発振信号が入力され、互いに位相が90度異な
    る第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成する
    90度移相回路と、 この第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とを
    混合して第一混合信号を出力する第一ミキサと、 上記第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とを
    混合して第二混合信号を出力する第二ミキサと、 上記第一混合信号と第二混合信号とを加算して出力信号
    として出力する出力加算器とを備え、 上記ベースバンド信号源は、上記第一局部発振信号と第
    二局部発振信号との位相差の誤差で、上記第一ベースバ
    ンド信号と第二ベースバンド信号との位相差を補正して
    出力する周波数シンセサイザ。
  2. 【請求項2】 ベースバンド信号源は、 基準クロック信号を出力する基準クロック信号源と、 上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限とし
    て入力データを累積加算する第一位相アキュムレータ、
    この第一位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応
    じた値の第一振幅データを出力する第一位相振幅変換メ
    モリ、および、この第一振幅データに応じた大きさの第
    一ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力
    する第一デジタルアナログ変換回路からなる第一デジタ
    ルシンセサイザと、 上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限とし
    て入力データを累積加算する第二位相アキュムレータ、
    この第二位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応
    じた値の第二振幅データを出力する第二位相振幅変換メ
    モリ、および、この第二振幅データに応じた大きさの第
    二ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力
    する第二デジタルアナログ変換回路からなる第二デジタ
    ルシンセサイザと、 チャネル設定データが入力され、このデータの値に応じ
    た周期となる周波数設定データを上記第一位相アキュム
    レータおよび第二位相アキュムレータに出力する周波数
    設定手段と、 上記第一位相アキュムレータおよび第二位相アキュムレ
    ータに対して、上記第一局部発振信号と第二局部発振信
    号との位相差の誤差を初期値として与える位相設定手段
    とからなることを特徴とする請求項1記載の周波数シン
    セサイザ。
  3. 【請求項3】 位相設定手段は、 一定の第一初期値を出力する固定初期値出力回路と、 上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の
    誤差を差分値として出力する差分値出力回路と、 上記第一初期値と当該差分値とを加算あるいは減算して
    第二初期値を出力する演算回路とを備え、 上記第一初期値および第二初期値のうちの一方を第一位
    相アキュムレータへ初期値として与え、他方を第二位相
    アキュムレータへ初期値として与えることを特徴とする
    請求項2記載の周波数シンセサイザ。
  4. 【請求項4】 位相設定手段は、 一定の第一初期値を出力する固定初期値出力回路と、 上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の
    誤差を差分値として出力する差分値出力回路とを備え、 上記第一初期値および差分値のうちの一方を第一位相ア
    キュムレータへ初期値として与え、他方を第二位相アキ
    ュムレータへ初期値として与えることを特徴とする請求
    項2記載の周波数シンセサイザ。
  5. 【請求項5】 ベースバンド信号源は、 基準クロック信号を出力する基準クロック信号源と、 上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限とし
    て入力データを累積加算する第一位相アキュムレータ、
    この第一位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応
    じた値の第一振幅データを出力する第一位相振幅変換メ
    モリ、および、この第一振幅データに応じた大きさの第
    一ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力
    する第一デジタルアナログ変換回路からなる第一デジタ
    ルシンセサイザと、 上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限とし
    て入力データを累積加算する第二位相アキュムレータ、
    この第二位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応
    じた値の第二振幅データを出力する第二位相振幅変換メ
    モリ、および、この第二振幅データに応じた大きさの第
    二ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力
    する第二デジタルアナログ変換回路からなる第二デジタ
    ルシンセサイザと、 チャネル設定データが入力され、このデータの値に応じ
    た周期となる周波数設定データを上記第一位相アキュム
    レータおよび第二位相アキュムレータに出力する周波数
    設定手段と、 第一位相アキュムレータと周波数設定手段との間に配設
    され、設定に応じて周波数設定データの上記第一位相ア
    キュムレータへの入力タイミングを遅延させる第一遅延
    回路と、 第二位相アキュムレータと周波数設定手段との間に配設
    され、設定に応じて周波数設定データの上記第二位相ア
    キュムレータへの入力タイミングを遅延させる第二遅延
    回路と、 第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差
    分だけ上記第一遅延回路および第二遅延回路に対して異
    なる設定を行う遅延設定手段とからなることを特徴とす
    る請求項1記載の周波数シンセサイザ。
  6. 【請求項6】 遅延設定手段は、 第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差
    を差分値として出力する差分値出力回路と、 上記差分値を反転させて反転差分値を出力する符号反転
    回路とを備え、 上記差分値と反転差分値とのうちの一方を第一遅延回路
    に対する設定値として出力し、他方を第二遅延回路に対
    する設定値として出力するとともに、 当該第一遅延回路および第二遅延回路はその設定値が正
    の値である場合にはその値に応じた分だけ周波数設定デ
    ータを遅延させることを特徴とする請求項5記載の周波
    数シンセサイザ。
  7. 【請求項7】 遅延設定手段は、 第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差
    を差分値として出力する差分値出力回路と、 上記差分値とともに周波数設定データが入力され、新た
    に差分値および周波数設定データが入力されると前回の
    差分値および周波数設定データと比較し、この比較結果
    に基づいて第一遅延回路および第二遅延回路に対して異
    なる設定値を出力する比較回路とを備えることを特徴と
    する請求項5記載の周波数シンセサイザ。
  8. 【請求項8】 差分値出力回路は、チャネル設定データ
    が直接的あるいは間接的に入力され、このチャネル設定
    データに応じて異なる差分値を出力することを特徴とす
    る請求項3,請求項4,請求項6および請求項7のうち
    のいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
  9. 【請求項9】 差分値出力回路は、 1乃至複数のチャネル設定データ毎に差分値を保持する
    メモリを備え、チャネル設定データの入力に応じて当該
    メモリを検索し、チャネル設定データに応じて少なくと
    も2種類以上の差分値を出力することを特徴とする請求
    項8記載の周波数シンセサイザ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009159604A (ja) * 2007-12-03 2009-07-16 Mitsubishi Electric Corp 信号生成装置並びに送信機及び送受信機
JP2011097343A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Mitsubishi Electric Corp 周波数シンセサイザ
CN111431484A (zh) * 2020-04-01 2020-07-17 济南浪潮高新科技投资发展有限公司 一种镜频抑制混频器
DE112022002470T5 (de) 2021-05-07 2024-03-07 Advantest Corporation Signalgenerator und verfahren zur erzeugung einer beliebigen wellenform

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