JP3862891B2 - 周波数シンセサイザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はベースバンド信号と局部発振信号とを混合した出力信号を生成する周波数シンセサイザに係り、特に、チャネル設定データに基づいてベースバンド信号の周波数を広帯域においてアクティブに切り替えて使用するような無線通信システムにおいても低スプリアスを実現するための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図16は「Low−Power Radio−Frequency IC’sfor Portable Communications(Proceedings of the IEEE,VOL.83,NO.4,p38−63:APRIL 1995:A.A.Abidi)」などに開示された従来の周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。図において、1はチャネル設定データに基づいて、互いに直交する第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を出力するベースバンド信号源、2は第一ベースバンド信号からその周波数帯域外の信号成分を除去する第一バンドパスフィルタ、3は第二ベースバンド信号からその周波数帯域外の信号成分を除去する第二バンドパスフィルタ、4は局部発振信号を出力する局部発振器、5はこの局部発振信号とともに上記フィルタリング後の第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号が入力され、これらを混合した出力信号を出力する直交ミクサである。
【0003】
直交ミクサ5において、6は局部発振信号が入力され、互いに位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成する90度移相回路、7はこの第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とを混合して第一混合信号を出力する第一ミキサ、8は上記第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とを混合して第二混合信号を出力する第二ミキサ、9は上記第一混合信号と第二混合信号とを加算して出力信号として出力する出力加算器である。
【0004】
ベースバンド信号源1において、10はチャネル設定データが入力され、このデータの値に応じた周期となる周波数設定データを出力する周波数設定手段、12は基準クロック信号を出力する基準クロック信号源、13は上記周波数設定データに基づく周期の第一ベースバンド信号を出力する第一デジタルシンセサイザ、14は上記周波数設定データに基づく周期の第二ベースバンド信号を出力する第二デジタルシンセサイザ、52はこの第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号とが「π/2」の位相差となるようにこれら2つのデジタルシンセサイザ13,14に対して別々の位相データを出力する固定位相設定手段である。
【0005】
次に動作について説明する。
チャネル設定データの入力に応じて周波数設定手段10が周波数設定データを出力すると、第一デジタルシンセサイザ13および第二デジタルシンセサイザ14はこれに基づいて互いの位相差が「π/2」となる第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を出力する。そして、これらはそれぞれバンドパスフィルタ2,3によりその帯域外の周波数成分が除去されて、直交ミクサ5に入力される。
【0006】
ベースバンド信号源1がこのように動作する一方で、90度移相回路6は、局部発振器4から出力された局部発振信号に基づいて、互いに位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成する。
【0007】
従って、第一ミキサ7において第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とが混合され、第二ミキサ8において第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とが混合され、出力加算器9からは第一混合信号と第二混合信号とを加算した出力信号が出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の周波数シンセサイザは以上のように構成されているので、理論的には、局部発振信号とベースバンド信号とを混合したものが出力信号として得られ、直交ミクサ5のイメージがスプリアスとしてこの出力信号に混合されてしまうことはないが、つまり低スプリアスを実現することができるが、実際には、直交ミクサ5の位相誤差などがあるためにこのスプリアスが混合されてしまうなどの課題があった。
【0009】
詳しく説明する。下記式1から式7はこの直交ミクサ5の動作を説明するための数式である。これらの式において、fs1(t)は第一ベースバンド信号、fs2(t)は第二ベースバンド信号、fc1(t)は第一局部発振信号、fc2(t)は第二局部発振信号、m1(t)は第一ミキサ7の出力信号、m2(t)は第二ミキサ8の出力信号、Vout(t)は出力加算器9の出力信号である。また、ωsは周波数設定データに応じたベースバンド信号の角周波数、ωcは局発信号の角周波数である。そして、式7に示すように理論的には、直交ミクサ5の位相誤差などがあるためにこのスプリアスが混合されてしまうことはない。
【0010】
Figure 0003862891
【0011】
ここで、例えば、90度移相回路6から出力される第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差が90度(=π/2)からずれたとすると、つまり上記式4のfc2(t)において「π/2」が「π/2+φerr」(但し、φerrはこの位相差の誤差である)に変化したとすると、上記式6および式7はそれぞれ下記式8および式9のように変化してしまう。従って、出力信号においては直交ミクサ5のイメージがスプリアスとして残留してしまうこととなる。
【0012】
Figure 0003862891
【0013】
なお、チャネル設定データに基づいてベースバンド信号の周波数を広帯域においてアクティブに切り替えて使用するような無線通信システムにおいては特に、このスプリアスがベースバンド信号の周波数に応じて変化してしまうので、その使用帯域全体において効果的に抑制するためには直交ミクサに使用する部品に高精度で高価なものを使用しなければならなかったり、更に膨大な補正回路を追加したりする必要が生じてしまい、大型化や高価格化などの弊害が著しく発生してしまう。
【0014】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を補正し、これにより直交ミクサのイメージがスプリアスとしてこの出力信号に混合されてしまうことを効果的に抑制することができ、ひいてはチャネル設定データに基づいてベースバンド信号の周波数を広帯域においてアクティブに切り替えて使用するような無線通信システムにおいても、このスプリアスをその使用帯域全体において効果的に抑制することができる周波数シンセサイザを得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る周波数シンセサイザは、チャネル設定データに基づいて、互いに直交する第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を出力するベースバンド信号源と、局部発振信号を出力する局部発振器と、この局部発振信号が入力され、互いに位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成する90度移相回路と、この第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とを混合して第一混合信号を出力する第一ミキサと、上記第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とを混合して第二混合信号を出力する第二ミキサと、上記第一混合信号と第二混合信号とを加算して出力信号として出力する出力加算器とを備え、上記ベースバンド信号源は、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差で、上記第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号との位相差を補正して出力するものである。
【0016】
この発明に係る周波数シンセサイザは、ベースバンド信号源が、基準クロック信号を出力する基準クロック信号源と、上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを累積加算する第一位相アキュムレータ、この第一位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第一振幅データを出力する第一位相振幅変換メモリ、および、この第一振幅データに応じた大きさの第一ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する第一デジタルアナログ変換回路からなる第一デジタルシンセサイザと、上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを累積加算する第二位相アキュムレータ、この第二位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第二振幅データを出力する第二位相振幅変換メモリ、および、この第二振幅データに応じた大きさの第二ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する第二デジタルアナログ変換回路からなる第二デジタルシンセサイザと、チャネル設定データが入力され、このデータの値に応じた周期となる周波数設定データを上記第一位相アキュムレータおよび第二位相アキュムレータに出力する周波数設定手段と、上記第一位相アキュムレータおよび第二位相アキュムレータに対して、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を初期値として与える位相設定手段とからなるものである。
【0017】
この発明に係る周波数シンセサイザは、位相設定手段が、一定の第一初期値を出力する固定初期値出力回路と、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路と、上記第一初期値と当該差分値とを加算あるいは減算して第二初期値を出力する演算回路とを備え、上記第一初期値および第二初期値のうちの一方を第一位相アキュムレータへ初期値として与え、他方を第二位相アキュムレータへ初期値として与えるものである。
【0018】
この発明に係る周波数シンセサイザは、位相設定手段が、一定の第一初期値を出力する固定初期値出力回路と、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路とを備え、上記第一初期値および差分値のうちの一方を第一位相アキュムレータへ初期値として与え、他方を第二位相アキュムレータへ初期値として与えるものである。
【0019】
この発明に係る周波数シンセサイザは、ベースバンド信号源が、基準クロック信号を出力する基準クロック信号源と、上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを累積加算する第一位相アキュムレータ、この第一位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第一振幅データを出力する第一位相振幅変換メモリ、および、この第一振幅データに応じた大きさの第一ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する第一デジタルアナログ変換回路からなる第一デジタルシンセサイザと、上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを累積加算する第二位相アキュムレータ、この第二位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第二振幅データを出力する第二位相振幅変換メモリ、および、この第二振幅データに応じた大きさの第二ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する第二デジタルアナログ変換回路からなる第二デジタルシンセサイザと、チャネル設定データが入力され、このデータの値に応じた周期となる周波数設定データを上記第一位相アキュムレータおよび第二位相アキュムレータに出力する周波数設定手段と、第一位相アキュムレータと周波数設定手段との間に配設され、設定に応じて周波数設定データの上記第一位相アキュムレータへの入力タイミングを遅延させる第一遅延回路と、第二位相アキュムレータと周波数設定手段との間に配設され、設定に応じて周波数設定データの上記第二位相アキュムレータへの入力タイミングを遅延させる第二遅延回路と、第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差分だけ上記第一遅延回路および第二遅延回路に対して異なる設定を行う遅延設定手段とからなるものである。
【0020】
この発明に係る周波数シンセサイザは、遅延設定手段が、第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路と、上記差分値を反転させて反転差分値を出力する符号反転回路とを備え、上記差分値と反転差分値とのうちの一方を第一遅延回路に対する設定値として出力し、他方を第二遅延回路に対する設定値として出力するとともに、当該第一遅延回路および第二遅延回路はその設定値が正の値である場合にはその値に応じた分だけ周波数設定データを遅延させるものである。
【0021】
この発明に係る周波数シンセサイザは、遅延設定手段が、第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路と、上記差分値とともに周波数設定データが入力され、新たに差分値および周波数設定データが入力されると前回の差分値および周波数設定データと比較し、この比較結果に基づいて第一遅延回路および第二遅延回路に対して異なる設定値を出力する比較回路とを備えるものである。
【0022】
この発明に係る周波数シンセサイザは、差分値出力回路が、チャネル設定データが直接的あるいは間接的に入力され、このチャネル設定データに応じて異なる差分値を出力するものである。
【0023】
この発明に係る周波数シンセサイザは、差分値出力回路が、1乃至複数のチャネル設定データ毎に差分値を保持するメモリを備え、チャネル設定データの入力に応じて当該メモリを検索し、チャネル設定データに応じて少なくとも2種類以上の差分値を出力するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による広帯域な周波数シンセサイザを示すブロック図である。図において、1はチャネル設定データに基づいて、互いに直交する第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を出力するベースバンド信号源、2は第一ベースバンド信号からその周波数帯域外の信号成分を除去する第一バンドパスフィルタ、3は第二ベースバンド信号からその周波数帯域外の信号成分を除去する第二バンドパスフィルタ、4は局部発振信号を出力する局部発振器、5はこの局部発振信号とともに上記フィルタリング後の第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号が入力され、これらを混合した出力信号を出力する直交ミクサである。
【0025】
直交ミクサ5において、6は局部発振信号が入力され、互いに位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成する90度移相回路、7はこの第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とを混合して第一混合信号を出力する第一ミキサ、8は上記第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とを混合して第二混合信号を出力する第二ミキサ、9は上記第一混合信号と第二混合信号とを加算して出力信号として出力する出力加算器である。
【0026】
ベースバンド信号源1において、10はチャネル設定データが入力され、このデータの値に応じた周期となる周波数設定データを出力する周波数設定手段、11は周波数設定データが入力され、この周波数設定データに基づいて第一初期位相データおよび第二初期位相データを出力する位相設定手段、12は基準クロック信号を出力する基準クロック信号源、13は上記周波数設定データおよび第一初期位相データが入力され、これらに基づいて上記所定の周期で変化する第一ベースバンド信号を出力する第一デジタルシンセサイザ、14は上記周波数設定データおよび第二初期位相データが入力され、これらに基づいて上記所定の周期で変化する第二ベースバンド信号を出力する第二デジタルシンセサイザである。
【0027】
図2はこの発明の実施の形態1による第一デジタルシンセサイザ13およびその周辺部の構成を示すブロック図である。図において、15は第一初期位相データを初期値として上記基準クロック信号が入力される度に所定のリミット値を上限として周波数設定データを累積加算する第一位相アキュムレータ、16はこの第一位相アキュムレータ15の累積加算値の大きさに応じた値の第一振幅データを出力する第一位相振幅変換メモリ、17はこの第一振幅データに応じた大きさの第一ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する第一デジタルアナログ変換回路である。
【0028】
なお、第二デジタルシンセサイザ14も同様のブロック構成であり、第二位相アキュムレータ、第二位相振幅変換メモリおよび第二デジタルアナログ変換回路で構成されている。また、上記第一位相振幅変換メモリ16および第二位相振幅変換メモリはともに、上記第一位相アキュムレータ15の累積加算値がリミット値までリニアに変化した場合に正弦波の1周期分の波形が出力されるように振幅データを出力するものであり、この振幅データを適当に一定間隔毎に間引くことで各種の周波数の正弦波波形の信号を出力することができる。従って、リミット値が大きければ大きいほど、上記正弦波1周期分の波形の分解能が向上し、生成可能な最小の周波数を小さくすることができる。下記式10にベースバンド信号の周波数とこの基準クロック信号との関係を示す。同式において、fsはベースバンド信号の周波数、kは周波数設定データ、fckは基準クロック信号の周波数、2L はLビットの2値データにおけるリミット値である。
【0029】
fs = k・fck/2L ・・・式10
【0030】
図3はこの発明の実施の形態1による各種データの対応関係を示すデータテーブルである。図において、18はチャネル設定データのリスト、19は各チャネル設定データに対応するベースバンド信号の周波数のリスト、20は各チャネル設定データに基づいて周波数設定手段10から出力される周波数設定データのリスト、21は各周波数設定データに基づいて位相設定手段11から出力される第一初期位相データのリスト、22は各周波数設定データに基づいて位相設定手段11から出力される第二初期位相データのリストである。また、リストの各行の要素同士が1対1に対応し、各チャネル設定データに対応するデータとなる。そして、この実施の形態1では、第一初期位相データをφ(i)、第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差(π/2からの誤差)をφerr(i)とした場合、第二初期位相データとして「φ(i)+π/2−φerr(i)」を出力する。また、この位相差の誤差はあらかじめ測定などに基づいて決定する。
【0031】
なお、同図に示すようにこの実施の形態1では、各チャネル設定データ(各ベースバンド信号の周波数)それぞれに対応させて異なる周波数設定データ、第一初期位相データおよび第二初期位相データを出力するものである。
【0032】
次に動作について説明する。
チャネル設定データの入力に応じて周波数設定手段10および位相設定手段11が上記図3に対応する処理を行って周波数設定データ、第一初期位相データおよび第二初期位相データを出力すると、第一デジタルシンセサイザ13および第二デジタルシンセサイザ14はこれに基づいて第一ベースバンド信号や第二ベースバンド信号を出力する。
【0033】
そして、第一デジタルシンセサイザ13を例に説明すると、具体的に、まず、第一位相アキュムレータ15にその初期値として第一初期位相データを設定し、それに対応する第一振幅データを第一位相振幅変換メモリ16から出力させ、第一デジタルアナログ変換回路17からこの第一振幅データに応じた大きさの第一ベースバンド信号を出力させる。次に、基準クロック信号が入力されると、第一位相アキュムレータ15の保持値に周波数設定データの値を累積加算し、それに対応する第一振幅データを第一位相振幅変換メモリ16から出力させ、第一デジタルアナログ変換回路17からこの第一振幅データに応じた大きさの第一ベースバンド信号を出力させる。そして、この動作を基準クロック信号が入力されるたびに繰り返し、第一位相アキュムレータ15の保持値がリミット値を超えたらその値からリミット値を減算した値を新たな保持値とすることで、所定の周波数の第一ベースバンド信号を出力することができる。
【0034】
また、第二位相振幅変換メモリは第一位相振幅変換メモリ16と同様に変換処理を行うとともに、上記位相差の誤差がない(φerr(i)=0)と仮定した場合には第二初期位相データは第一初期位相データと「π/2」だけずれた初期値が設定されるので、この一連の動作において第二ベースバンド信号は第一ベースバンド信号と「π/2−φerr(i)」だけ異なる位相で、且つ、第一ベースバンド信号と同一の周波数の信号となる。
【0035】
そして、このように生成された第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号はそれぞれバンドパスフィルタ2,3によりその帯域外の周波数成分が除去され、その後、直交ミクサ5に入力される。このフィルタリング処理により帯域外の周波数成分に基づくスプリアス(角周波数「ωc+ωs」)を防止することができる。
【0036】
ベースバンド信号源1がこのように動作する一方で、直交ミクサ5の90度移相回路6は、局部発振器4から出力された局部発振信号に基づいて、互いに位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成する。従って、第一ミキサ7において第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とが混合され、第二ミキサ8において第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とが混合され、出力加算器9からは第一混合信号と第二混合信号とを加算した出力信号が出力される。
【0037】
下記式11から式18はこの直交ミクサ5の動作を説明するための数式である。これらの式において、fs1(t)は第一ベースバンド信号、fs2(t)は第二ベースバンド信号、fc1(t)は第一局部発振信号、fc2(t)は第二局部発振信号、m1(t)は第一ミキサ7の出力信号、m2(t)は第二ミキサ8の出力信号、Vout(t)は出力加算器9の出力信号である。また、ωsは周波数設定データに応じたベースバンド信号の角周波数、φは固定位相角度、φerrは第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差、ωcは局発信号の角周波数である。
【0038】
そして、この実施の形態1では下記式12に示すように第二ベースバンド信号において第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差φerrを減算しているので、且つ、「φerr<<φ」とみなすことができるので、これらの信号に基づいて生成される出力信号Vout(t)においては下記式9に示すように直交ミクサ5のイメージが残留してしまうことはなく、このスプリアスを格段に抑制することができることになる。
【0039】
Figure 0003862891
【0040】
以上のように、この実施の形態1によれば、チャネル設定データに基づいて、互いに直交する第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を出力するベースバンド信号源1と、局部発振信号を出力する局部発振器4と、この局部発振信号が入力され、互いに位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成する90度移相回路6と、この第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とを混合して第一混合信号を出力する第一ミキサ7と、上記第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とを混合して第二混合信号を出力する第二ミキサ8と、上記第一混合信号と第二混合信号とを加算して出力信号として出力する出力加算器9とを備え、上記ベースバンド信号源1は、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差φerrで、上記第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号との位相差(π/2)を補正して出力するので、第一ベースバンド信号に対する第一局部発振信号の混合位相と、第二ベースバンド信号に対する第二局部発振信号の混合位相とを同一の関係に揃えることができ、上記式18に示すように、これらを加算した出力信号においては上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差に起因するスプリアス、つまり直交ミクサ5のイメージが混合されてしまうことはない。
【0041】
従って、第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差φerrを補正して、これにより直交ミクサ5のイメージがスプリアスとしてこの出力信号に混合されてしまうことを効果的に抑制することができる効果がある。また、従来のようにこの直交ミクサ5のイメージのスプリアスを抑制するために格段の構成を追加することなく当該効果を得ることができ、また、直交ミクサ5自体の部品にも低価格な部品を用いることができる。
【0042】
特に、位相設定手段11がチャネル設定データに応じて異なる差分値を出力するので、チャネル設定データに基づいてベースバンド信号の周波数を広帯域においてアクティブに切り替えて使用したとしても、スプリアスをその使用帯域全体において効果的に抑制することができる効果がある。
【0043】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブロック図である。図において、23は第一初期位相データを出力する第一固定位相設定回路(固定初期値出力回路)、24はこの第一初期位相データに「π/2」を加えた第二固定位相データを出力する第二固定位相設定回路(固定初期値出力回路)、25は周波数設定データに基づいて第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差を差分データとして出力する差分値出力回路、26は第二固定位相データから差分データを減算して第二初期位相データを出力する減算回路(演算回路)である。
【0044】
図5はこの発明の実施の形態2による各種データの対応関係を示すデータテーブルである。図において、27は差分値出力回路から出力される差分データのリストである。これ以外の構成は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0045】
次に動作について説明する。
周波数設定手段10から周波数設定データが出力されると、これに応じて差分値出力回路25から上記図5に示す対応関係に示すように、第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差が差分データとして出力される。この一方で、第一固定位相設定回路23は第一初期位相データを出力し、第二固定位相設定回路24はこの第一初期位相データに「π/2」を加えた第二固定位相データを出力しているので、減算回路26からは第二固定位相データから差分データを減算して得られる第二初期位相データが出力される。そして、第一デジタルシンセサイザ13は上記第一初期位相データを初期値として、第二デジタルシンセサイザ14は上記第二初期位相データを初期値としてそれぞれのベースバンド信号を出力する。これ以外の動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0046】
そして、このように第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差を第二初期位相データに加えているので、実施の形態1と同様の位相関係にある第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号とを出力することができ、ひいては第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差に起因するスプリアス、つまり直交ミクサ5のイメージが混合されてしまうことを効果的に抑制することができる。
【0047】
なお、下記式19および式20は第一初期位相データが「0」である場合の第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を示す数式である。
【0048】
fs1(t) = sin(ωs・t) ・・・式19
fs2(t) = sin(ωs・t+π/2−φerr) ・・・式20
【0049】
また、減算回路26などはIC化が可能なので、実施の形態1よりも外付け部品の数を削減して装置を小型化することができる。
【0050】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブロック図である。図において、28は「π/2」の第二初期位相データを出力する第二固定位相設定回路(固定初期値出力回路)、29は周波数設定データに基づいて第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差を差分データとして出力する差分値出力回路である。これ以外の構成は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0051】
次に動作について説明する。
周波数設定手段10から周波数設定データが出力されると、これに応じて差分値出力回路29から第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差φerrが出力され、第一デジタルシンセサイザ13はこの差分値を初期値として第一ベースバンド信号を出力する。他方、第二固定位相設定回路28は「π/2」の第二初期位相データを出力しているので、第二デジタルシンセサイザ14はこの第二初期位相データを初期値として第二ベースバンド信号を出力する。これ以外の動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0052】
そして、このように第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差φerrを第一デジタルシンセサイザ13に初期値として設定しているので、実施の形態1と同様の位相関係にある第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号とを出力することができ、ひいては第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差に起因するスプリアス、つまり直交ミクサ5のイメージが混合されてしまうことを効果的に抑制することができる。
【0053】
なお、下記式21から式26はこの実施の形態3のように「φ=φerr」とした場合の式変形を示すものである。そして、式21に示すようにこの実施の形態3では第一ベースバンド信号に第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差φerrを加算しているので、これらの信号に基づいて生成される出力信号Vout(t)においては下記式17に示すように直交ミクサ5のイメージが残留してしまうことはなく、このスプリアスを格段に抑制することができることになる。
【0054】
Figure 0003862891
【0055】
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブロック図である。図において、30は「0」の第一初期位相データを出力する第一固定位相設定回路(固定初期値出力回路)、31は「π/2」の第二初期位相データを出力する第二固定位相設定回路(固定初期値出力回路)、32は周波数設定データに基づいて第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差を差分データとして出力する差分値出力回路、33はこの差分データの符号を反転させて反転差分データを出力する符号反転回路、34は第一デジタルシンセサイザ13と周波数設定手段10との間に配設されるとともに上記反転差分データが入力され、この反転差分データが正の値である場合にはその値の分だけ第一デジタルシンセサイザ13への周波数設定データの入力タイミングを遅延させる第一遅延回路、35は第二デジタルシンセサイザ14と周波数設定手段10との間に配設されるとともに上記差分データが入力され、この差分データが正の値である場合にはその値の分だけ第二デジタルシンセサイザ14への周波数設定データの入力タイミングを遅延させる第二遅延回路である。これ以外の構成は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0056】
次に動作について説明する。
周波数設定手段10から周波数設定データが出力されると、これに応じて差分値出力回路32から、第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差φerrが差分データとして出力される。そして、第二遅延回路35はこの差分データが正の値である場合にはその値の分だけ第二デジタルシンセサイザ14への周波数設定データの入力タイミングを遅延させ、第二デジタルシンセサイザ14はこの遅延時間だけ遅れたタイミングから上記周波数設定データに基づく第二ベースバンド信号を出力する。この時、当然に反転差分データは負の値であるので、第一遅延回路34は遅延させること無く周波数設定データを第一デジタルシンセサイザ13へ出力し、第一デジタルシンセサイザ13は遅延なく周波数設定データに基づく第一ベースバンド信号を出力する。
【0057】
逆に、差分データが負の値である場合には、第二遅延回路35は遅延させること無く周波数設定データを第二デジタルシンセサイザ14へ出力し、第二デジタルシンセサイザ14は遅延なく周波数設定データに基づく第二ベースバンド信号を出力する。また、今度は反転差分データが正の値となるので、第一遅延回路34はその値の分だけ第一デジタルシンセサイザ13への周波数設定データの入力タイミングを遅延させ、第一デジタルシンセサイザ13はこの遅延時間だけ遅れたタイミングから上記周波数設定データに基づく第一ベースバンド信号を出力する。
【0058】
図8はこの発明の実施の形態4による第一ベースバンド信号の波形と第二ベースバンド信号の波形とを示す波形図である。図において、(a)は第一ベースバンド信号の波形図、(b)は第二ベースバンド信号の波形図、実線は差分データが正の値である場合の波形、点線は差分データが負の値である場合の波形である。また、同図においては、周波数設定データや差分データが生成されたタイミングからそれらのデータに基づく波形を出力するまでの遅延期間の間においては、第一ベースバンド信号にあっては位相を「0」に設定し、第二ベースバンド信号にあっては位相を「π/2」に設定するように第一デジタルシンセサイザ13や第二デジタルシンセサイザ14を動作させている。これ以外の動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0059】
そして、このように第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差の分だけ周波数設定データの入力タイミングを遅延させるので、実施の形態1と同様にずれた位相関係にある第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号とを出力することができ、ひいては第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差に起因するスプリアス、つまり直交ミクサ5のイメージが混合されてしまうことを効果的に抑制することができる。
【0060】
また、符号反転回路33や各遅延回路34,35はIC化が可能であり、その分外付け部品を減らして小型化などを図ることもできる効果がある。
【0061】
実施の形態5.
図9はこの発明の実施の形態5による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブロック図である。図において、36は周波数設定データに基づいて第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差を差分データとして出力する差分値出力回路、37はこの差分データとともに周波数設定データが入力され、新たな差分データおよび周波数設定データが入力されると前回の差分データおよび周波数設定データと比較し、この比較結果に基づいて2つの異なる設定値を出力する比較回路、38は上記設定値のうちの一方が入力されるとともに周波数設定データが入力され、この設定値が入力された場合には周波数設定データにこの設定値に対応した遅延を与える第一遅延回路、39は上記設定値のうちの他方が入力されるとともに周波数設定データが入力され、この設定値が入力された場合には周波数設定データにこの設定値に対応した遅延を与える第二遅延回路である。
【0062】
図10はこの発明の実施の形態5における周波数設定データおよび差分データと、比較回路37から出力される設定値との対応関係表を示す説明図である。図において、40は前回の周波数設定データの周波数k’と新たな周波数設定データの周波数kとの比較結果の分類リスト、41は前回の差分データの値φerr’と新たな差分データの値φerrとの比較結果の分類リスト、42は第一遅延回路38に出力される遅延量の設定値h1のリスト、43は第二遅延回路39に出力される遅延量の設定値h2のリストである。また、h(φerr−φerr’)およびh(φerr’−φerr)はそれぞれ第一遅延回路38や第二遅延回路39に出力される設定値である。これ以外の構成は実施の形態4と同様であり説明を省略する。
【0063】
次に動作について説明する。
周波数設定手段10から周波数設定データが出力されると、これに応じて差分値出力回路36から、第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差が差分データとして出力される。そして、比較回路37は、この新たな差分データおよび周波数設定データと前回の差分データおよび周波数設定データとを比較し、この比較結果に基づいて図10に示すような設定値を第一遅延回路38および第二遅延回路39に対して出力する。そして、第一遅延回路38は、この設定値が入力された場合、周波数設定データにこの設定値に対応した遅延を与えて第一デジタルシンセサイザ13へ出力する。同様に、第二遅延回路39は、この設定値が入力された場合、周波数設定データにこの設定値に対応した遅延を与えて第二デジタルシンセサイザ14へ出力する。
【0064】
図11はこの発明の実施の形態5において、第一ベースバンド信号あるいは第二ベースバンド信号の波形を示す波形図である。図において、(a)は周波数設定データに基づく周波数が低くなる場合の周波数切替タイミングにおける波形、(b)は周波数設定データに基づく周波数が高くなる場合の周波数切替タイミングにおける波形、実線は設定値が遅延回路に入力された場合の波形、点線は設定値が「0」である場合の波形である。そして、同図にも示すようにこの実施の形態5では、設定値が入力された場合には各遅延回路38,39は、周波数設定データにこの設定値に対応した遅延を与えてそれぞれのデジタルシンセサイザ13,14へ出力しているので、その遅延させている間において波形は連続性を維持しつつ滑らかに変化することになる。これ以外の動作は実施の形態4と同様であり説明を省略する。
【0065】
そして、このように第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差φerrの分だけ周波数設定データの入力タイミングを遅延させるので、実施の形態1と同様の位相関係にある第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号とを出力することができ、ひいては第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差に起因するスプリアス、つまり直交ミクサ5のイメージが混合されてしまうことを効果的に抑制することができる。
【0066】
また、切替時に遅延が発生する場合にはその遅延期間においてベースバンド信号の波形を連続性を維持するように変化させているので、この切替時の位相不連続に起因するスプリアスの発生レベルも効果的に低減することができる。
【0067】
実施の形態6.
図12はこの発明の実施の形態6による広帯域な周波数シンセサイザの位相設定手段11およびその周辺部の構成を示すブロック図である。図において、44は周波数設定データの値毎に第一初期位相データおよび第二初期位相データを保持するメモリである。
【0068】
図13はこの発明の実施の形態6によるメモリ44の記憶内容を説明するためのテーブルを示す説明図である。図において、45は周波数設定データのリスト、46は各周波数設定データ毎に設けられたメモリ44のアドレス(コード)のリスト、47はこのアドレスに格納された第一初期位相データのリスト、48はこのアドレスに格納された第二初期位相データのリストである。これ以外の構成は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0069】
次に動作について説明する。
周波数設定データが入力されると、位相設定手段11はメモリ44を検索してそれに対応するアドレスからデータを読み出して第一初期位相データおよび第二初期位相データを出力する。これ以外の動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0070】
そして、このようにメモリ44に周波数設定データの値毎に第一初期位相データおよび第二初期位相データを保持させることで、一々これら第一初期位相データおよび第二初期位相データを演算する必要が無くなり、その分、周波数の切替速度などの高速化を測ることができる。
【0071】
なお、この実施の形態6では実施の形態1の周波数シンセサイザを例としてメモリ44を用いて各種の位相設定データを出力する場合を説明したが、実施の形態2から実施の形態5までにおいても差分値出力回路25,29,32,36内に同様のメモリを設けることで同様の効果を得ることができる。
【0072】
図14はこの差分値出力回路25,29,32,36内に設けたメモリの記憶内容を説明するためのテーブルを示す説明図である。図において、49は第一局部発振信号を基準とした場合における第二局部発振信号の位相差の誤差φerrと同一の差分データのリストである。また、周波数設定データの入力に応じて当該メモリを検索し、それに対応するアドレスからデータを読み出して上記差分データとして出力すれば良い。
【0073】
実施の形態7.
図15はこの発明の実施の形態7による広帯域な周波数シンセサイザの位相設定手段11およびその周辺部の構成を示すブロック図である。図において、50は周波数設定データの下位数ビット分を削除して共通周波数設定データを出力する下位ビット打切回路、51はこの共通周波数設定データの値毎に第一初期位相データおよび第二初期位相データを保持するメモリである。これ以外の構成は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0074】
次に動作について説明する。
周波数設定データが入力されると、下位ビット打切回路50は周波数設定データの下位数ビット分を削除して共通周波数設定データを出力し、メモリ51を検索してそれに対応するアドレスからデータを読み出して第一初期位相データおよび第二初期位相データを出力する。これ以外の動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0075】
そして、このように周波数設定データの下位ビットを削除することにより、メモリ51に保持させるデータ数を効果的に削減することができ、その分検索速度が向上したりメモリサイズを小さくして小型化などを測ることができる。ちなみに、例えば周波数設定データのワード長が32ビットの場合、必要なメモリの容量は「約4.3G×位相設定データのワード長(bit)」である。これをワード長が10ビットとなるまで削減すると必要なメモリの容量は「1024×位相設定データのワード長(bit)」となり、メモリの容量を1/(222)分にまで削減することができる。
【0076】
なお、この実施の形態7では実施の形態1の周波数シンセサイザを例としてメモリ51を用いて各種の位相設定データを出力する場合を説明したが、実施の形態2から実施の形態5までにおいても差分値出力回路25,29,32,36内に同様の下位ビット打切回路およびメモリを設けることで同様の効果を得ることができる。
【0077】
また、以上の実施の形態において、データを処理する各種の回路は、それぞれが論理回路やメモリなどのディスクリート素子などを組み合わされてなるハードウェアベースの構成のものであっても、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)やCPU(セントラルプロセシングユニット)などを用いてソフトウェアベースの構成のものであってもかまわない。
【0078】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、チャネル設定データに基づいて、互いに直交する第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を出力するベースバンド信号源と、局部発振信号を出力する局部発振器と、この局部発振信号が入力され、互いに位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成する90度移相回路と、この第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とを混合して第一混合信号を出力する第一ミキサと、上記第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とを混合して第二混合信号を出力する第二ミキサと、上記第一混合信号と第二混合信号とを加算して出力信号として出力する出力加算器とを備え、上記ベースバンド信号源は、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差で、上記第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号との位相差を補正して出力するので、第一ベースバンド信号に対する第一局部発振信号の混合位相と、第二ベースバンド信号に対する第二局部発振信号の混合位相とを同一の関係に揃えることができ、これらを加算した出力信号においては上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差に起因するスプリアス、つまり直交ミクサのイメージが混合されてしまうことはない。
【0079】
従って、第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を補正して、これにより直交ミクサのイメージがスプリアスとしてこの出力信号に混合されてしまうことを効果的に抑制することができる効果がある。
【0080】
そして、特に、チャネル設定データを直接的あるいは間接的に入力し、このチャネル設定データに応じて異なる差分値を出力するように構成する差分値出力回路を設けると良い。これにより、チャネル設定データに基づいてベースバンド信号の周波数を広帯域においてアクティブに切り替えて使用するような無線通信システムにおいても、このスプリアスをその使用帯域全体において効果的に抑制することができる効果がある。具体的には、例えば、この差分値出力回路を、1乃至複数のチャネル設定データ毎に差分値を保持するメモリを備え、チャネル設定データの入力に応じて当該メモリを検索し、チャネル設定データに応じて少なくとも2種類以上の差分値を出力するように構成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による広帯域な周波数シンセサイザを示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による第一デジタルシンセサイザおよびその周辺部の構成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による各種データの対応関係を示すデータテーブルである。
【図4】 この発明の実施の形態2による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による各種データの対応関係を示すデータテーブルである。
【図6】 この発明の実施の形態3による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態4による第一ベースバンド信号の波形と第二ベースバンド信号の波形とを示す波形図である。
【図9】 この発明の実施の形態5による広帯域な周波数シンセサイザの一部を示すブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態5における周波数設定データおよび差分データと、比較回路から出力される設定値との対応関係表を示す説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態5において、第一ベースバンド信号あるいは第二ベースバンド信号の波形を示す波形図である。
【図12】 この発明の実施の形態6による広帯域な周波数シンセサイザの位相設定手段およびその周辺部の構成を示すブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態6によるメモリの記憶内容を説明するためのテーブルを示す説明図である。
【図14】 差分値出力回路内に設けたメモリの記憶内容を説明するためのテーブルを示す説明図である。
【図15】 この発明の実施の形態7による広帯域な周波数シンセサイザの位相設定手段およびその周辺部の構成を示すブロック図である。
【図16】 従来の周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ベースバンド信号源、4 局部発振器、6 90度移相回路、7 第一ミキサ、8 第二ミキサ、9 出力加算器、10 周波数設定手段、11 位相設定手段、12 基準クロック信号源、13 第一デジタルシンセサイザ、14 第二デジタルシンセサイザ、15 第一位相アキュムレータ、16 第一位相振幅変換メモリ、17 第一デジタルアナログ変換回路、23,30 第一固定位相設定回路(固定初期値出力回路)、24,28,31 第二固定位相設定回路(固定初期値出力回路)、25,29,32,36 差分値出力回路、26 減算回路(演算回路)、33 符号反転回路、34,38 第一遅延回路、35,39 第二遅延回路、37 比較回路、44,51 メモリ、50 下位ビット打切回路。

Claims (9)

  1. チャネル設定データに基づいて、互いに直交する第一ベースバンド信号および第二ベースバンド信号を出力するベースバンド信号源と、
    局部発振信号を出力する局部発振器と、
    この局部発振信号が入力され、互いに位相が90度異なる第一局部発振信号および第二局部発振信号を生成する90度移相回路と、
    この第一局部発振信号と上記第一ベースバンド信号とを混合して第一混合信号を出力する第一ミキサと、
    上記第二局部発振信号と上記第二ベースバンド信号とを混合して第二混合信号を出力する第二ミキサと、
    上記第一混合信号と第二混合信号とを加算して出力信号として出力する出力加算器とを備え、
    上記ベースバンド信号源は、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差で、上記第一ベースバンド信号と第二ベースバンド信号との位相差を補正して出力する周波数シンセサイザ。
  2. ベースバンド信号源は、
    基準クロック信号を出力する基準クロック信号源と、
    上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを累積加算する第一位相アキュムレータ、この第一位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第一振幅データを出力する第一位相振幅変換メモリ、および、この第一振幅データに応じた大きさの第一ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する第一デジタルアナログ変換回路からなる第一デジタルシンセサイザと、
    上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを累積加算する第二位相アキュムレータ、この第二位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第二振幅データを出力する第二位相振幅変換メモリ、および、この第二振幅データに応じた大きさの第二ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する第二デジタルアナログ変換回路からなる第二デジタルシンセサイザと、
    チャネル設定データが入力され、このデータの値に応じた周期となる周波数設定データを上記第一位相アキュムレータおよび第二位相アキュムレータに出力する周波数設定手段と、
    上記第一位相アキュムレータおよび第二位相アキュムレータに対して、上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を初期値として与える位相設定手段とからなることを特徴とする請求項1記載の周波数シンセサイザ。
  3. 位相設定手段は、
    一定の第一初期値を出力する固定初期値出力回路と、
    上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路と、
    上記第一初期値と当該差分値とを加算あるいは減算して第二初期値を出力する演算回路とを備え、
    上記第一初期値および第二初期値のうちの一方を第一位相アキュムレータへ初期値として与え、他方を第二位相アキュムレータへ初期値として与えることを特徴とする請求項2記載の周波数シンセサイザ。
  4. 位相設定手段は、
    一定の第一初期値を出力する固定初期値出力回路と、
    上記第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路とを備え、
    上記第一初期値および差分値のうちの一方を第一位相アキュムレータへ初期値として与え、他方を第二位相アキュムレータへ初期値として与えることを特徴とする請求項2記載の周波数シンセサイザ。
  5. ベースバンド信号源は、
    基準クロック信号を出力する基準クロック信号源と、
    上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを累積加算する第一位相アキュムレータ、この第一位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第一振幅データを出力する第一位相振幅変換メモリ、および、この第一振幅データに応じた大きさの第一ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する第一デジタルアナログ変換回路からなる第一デジタルシンセサイザと、
    上記基準クロック信号毎に所定のリミット値を上限として入力データを累積加算する第二位相アキュムレータ、この第二位相アキュムレータの累積加算値の大きさに応じた値の第二振幅データを出力する第二位相振幅変換メモリ、および、この第二振幅データに応じた大きさの第二ベースバンド信号を基準クロック信号に同期して出力する第二デジタルアナログ変換回路からなる第二デジタルシンセサイザと、
    チャネル設定データが入力され、このデータの値に応じた周期となる周波数設定データを上記第一位相アキュムレータおよび第二位相アキュムレータに出力する周波数設定手段と、
    第一位相アキュムレータと周波数設定手段との間に配設され、設定に応じて周波数設定データの上記第一位相アキュムレータへの入力タイミングを遅延させる第一遅延回路と、
    第二位相アキュムレータと周波数設定手段との間に配設され、設定に応じて周波数設定データの上記第二位相アキュムレータへの入力タイミングを遅延させる第二遅延回路と、
    第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差分だけ上記第一遅延回路および第二遅延回路に対して異なる設定を行う遅延設定手段とからなることを特徴とする請求項1記載の周波数シンセサイザ。
  6. 遅延設定手段は、
    第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路と、
    上記差分値を反転させて反転差分値を出力する符号反転回路とを備え、
    上記差分値と反転差分値とのうちの一方を第一遅延回路に対する設定値として出力し、他方を第二遅延回路に対する設定値として出力するとともに、
    当該第一遅延回路および第二遅延回路はその設定値が正の値である場合にはその値に応じた分だけ周波数設定データを遅延させることを特徴とする請求項5記載の周波数シンセサイザ。
  7. 遅延設定手段は、
    第一局部発振信号と第二局部発振信号との位相差の誤差を差分値として出力する差分値出力回路と、
    上記差分値とともに周波数設定データが入力され、新たに差分値および周波数設定データが入力されると前回の差分値および周波数設定データと比較し、この比較結果に基づいて第一遅延回路および第二遅延回路に対して異なる設定値を出力する比較回路とを備えることを特徴とする請求項5記載の周波数シンセサイザ。
  8. 差分値出力回路は、チャネル設定データが直接的あるいは間接的に入力され、このチャネル設定データに応じて異なる差分値を出力することを特徴とする請求項3,請求項4,請求項6および請求項7のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
  9. 差分値出力回路は、
    1乃至複数のチャネル設定データ毎に差分値を保持するメモリを備え、チャネル設定データの入力に応じて当該メモリを検索し、チャネル設定データに応じて少なくとも2種類以上の差分値を出力することを特徴とする請求項8記載の周波数シンセサイザ。
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