JP2001012854A - 乾燥装置の排出装置および排出方法 - Google Patents

乾燥装置の排出装置および排出方法

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JP2001012854A
JP2001012854A JP11188238A JP18823899A JP2001012854A JP 2001012854 A JP2001012854 A JP 2001012854A JP 11188238 A JP11188238 A JP 11188238A JP 18823899 A JP18823899 A JP 18823899A JP 2001012854 A JP2001012854 A JP 2001012854A
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screw conveyor
rotation
discharge
driven wheel
discharge screw
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JP11188238A
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English (en)
Inventor
Satoru Satake
覺 佐竹
Shinji Sumikawa
伸二 住川
Toshinori Matsumoto
敏則 松本
Hirota Fujitomo
博太 藤友
Yasuo Shintani
康夫 新谷
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Satake Engineering Co Ltd
Original Assignee
Satake Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排出初期に生じる従動輪と床面とのスリップ状
態を発生させることなく、排出能力を向上させた排出装
置の開発を目的とし、本発明では従来の装置に対して、
大きな変更を加えることなく、脱ぷ粒などの障害も発生
させないで排出能力を向上させた乾燥装置の排出装置を
提供するものである。 【解決手段】被乾燥物を乾燥貯留するための通気性床板
を備える略円筒状の貯留タンクの中央部の前記通気性床
板に開口した排出口14を備え、前記中央部を公転回動
中心として横設され公転しかつ自転しながら床面の被乾
燥物を前記排出口に誘導する排出スクリューコンベア1
6の延伸方向先端部に、排出スクリューコンベア16の
自転によって駆動される従動輪30を設け、該駆動輪3
0の回転を抗する負荷が生じたとき排出スクリューコン
ベアの回転を従動輪に伝達しないトルクリミッター46
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粒状物を撹拌しながら乾
燥及び貯留する円筒状型の乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】穀粒を撹拌しながら乾燥および貯蔵する
円筒状型の穀粒乾燥装置として、昭和54年度農業機械
学会東北支部研究発表会において、「撹拌型乾燥貯蔵ビ
ンによる水稲籾の仕上げ乾燥ならびに貯蔵に関する研
究」と題して発表されたものが知られている(1979
年12月第26号の農業機械学会東北支部報)。この円
筒状型の穀粒乾燥装置は、撹拌装置(撹拌スクリューコ
ンベア)により穀粒を撹拌しながら穀粒層の下方から通
風して穀粒の乾燥及び貯蔵を行い、穀粒排出時には、床
板上面に横設された公転オーガ(排出スクリューコンベ
ア)を回転させて穀粒排出が行われるものである。
【0003】一方、特開昭57−131975号公報に
開示された筒状乾燥室型の穀粒乾燥装置は、前述の公転
オーガを昇降自在に構成するとともに、床板の一部に、
前記公転オーガを嵌入させて沈降させる谷部を装設した
ものである。そして、この装置は、穀粒を乾燥室内に張
込み、乾燥するときには公転オーガを谷部に沈降させる
ため、撹拌オーガの下端を床板上面付近まで接近させて
も公転オーガと接触せず、したがって床板付近の穀粒を
撹拌でき、穀粒の過乾燥や変質を防止できるというもの
である。
【0004】更に、本出願人が特願平6−15966号
により提案した撹拌型穀粒貯蔵タンクは、タンク内の穀
粒を撹拌する撹拌スクリューコンベアの下端に可撓性部
材を介して下部撹拌スクリューコンベアを連結するとと
もに、該下部撹拌スクリューコンベアを、該下部撹拌ス
クリューコンベアの下端が、前記排出スクリューコンベ
アの羽根の上端縁よりも低く設けたものである。そし
て、この撹拌型穀粒貯蔵タンクは、撹拌スクリューコン
ベアがタンク内を公転する際に、下部撹拌スクリューコ
ンベアが公転オーガに接触するのであるが、下部撹拌ス
クリューコンベアは、可撓性部材を中心に上方側に回動
し、公転オーガを乗り越えると再び可撓性部材を中心に
撹拌スクリューコンベアの同一線上へと下方側に回動す
るので、タンク内の穀粒層上層から床板付近の下層まで
の全ての穀粒を撹拌流動させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案の
撹拌型穀粒貯蔵タンクは、排出スクリューコンベアに関
しての特徴的な改良はなされていない。つまり、排出ス
クリューコンベアの延伸方向先端には、排出スクリュー
コンベアの公転を助けるべく、排出スクリューコンベア
の回転によって回転駆動される従動輪が軸着してある
が、貯留タンクからの排出初期には貯留タンク底部に多
量の穀粒が残留しており、この中を排出スクリューコン
ベアが公転するために、排出スクリューコンベアの回転
によって従動輪は多量の穀粒に埋もれた状態で回転駆動
される。したがって、従動輪は穀粒の壁に阻まれている
ので、穀粒に埋もれた状態の中で、しかも排出スクリュ
ーコンベアの回転駆動により回転しており、図5(a)で
示すように、特に従動輪と床との間に穀粒が存在すると
きにはスリップ状態が発生するのみならず、そのスリッ
プによって穀粒が脱ぷしたり脱ぷした後には玄米の状態
で肌ずれが生じる恐れがあり、このような状態が生じる
と商品価値が大きく低下することが懸念されていた。
【0006】したがって従来では、このようにスリップ
状態が発生するので、スリップ状態が発生しても脱ぷや
肌ズレが発生しないように排出スクリューコンベアの回
転を極力低下させているのが現状である。従来技術では
例えばインバータ出力を40〜60%程度まで低下させ
た回転数であった。この排出スクリューコンベアの回転
を低下させることによって生じる弊害は排出能力の低下
であり、これを解消するために排出能力を上げれば脱ぷ
が生じることが懸念されていたが、上記従来技術にはこ
のことを解消するための手段は開示されていない。
【0007】ところで排出終期には穀粒の残留量も低下
して、穀粒の層厚が従動輪の回転を邪魔することがなく
なるので、従動輪は抵抗無く、またスリップすることな
く床上を回転するようになるので、上記のような脱ぷや
肌ずれが発生することはないことから、排出終期に排出
スクリューコンベアの回転数を上昇させて、排出能力を
向上させることも考えられるが、そのために別個の残留
センサー制御手段を必要としたりインバータ装置を必要
とするため装置の高騰を招くことから、排出能力を適度
に低下させることで回避していた。
【0008】以上のことから、排出初期に生じる従動輪
のスリップ状態を発生させることなく、排出能力を向上
させた排出装置の開発が望まれており、本発明では従来
の装置に対して、大きな変更を加えることなく、脱ぷ粒
などの障害も発生させないで排出能力を向上させた乾燥
装置の提供を課題とするものである。なお、穀粒に関し
て記載したが、他の粒状物の乾燥においても、従動輪の
スリップ状態は同様に生じるものであり、これによって
床と従動輪の間で摩擦される粒状物に何らかの障害が発
生することは同様に予想されることであり、前述した課
題は穀粒の乾燥に限られたことではない。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、被乾燥物を乾燥貯留するための通気性床板を
備える略円筒状の貯留タンクと、該貯留タンクの中央部
の前記通気性床板に開口した排出口と、前記中央部を公
転回動中心として横設され公転しかつ自転しながら床面
の被乾燥物を前記排出口に誘導する排出スクリューコン
ベアと、該排出スクリューコンベアの延伸方向先端部に
排出スクリューコンベアの自転によって駆動される従動
輪と、該従動輪の回転を抗する負荷が生じたとき排出ス
クリューコンベアの回転を従動輪に伝達しない回転伝達
手段と、を備える乾燥装置の排出装置とした。
【0010】排出スクリューコンベアは、該排出スクリ
ューコンベアの回転を従動輪に伝達し、従動輪の回転に
よって中央部を中心として貯留タンク内を公転しなが
ら、排出スクリューコンベアの回転で床板上の被乾燥物
を排出口へむけ誘導するものである。排出初期には従動
輪やスクリューコンベアは被乾燥物によって覆われてい
るので、排出スクリューコンベアによって回転駆動され
る従動輪は、覆った被乾燥物が従動輪の回転を邪魔する
ことになるが、このとき従動輪には被乾燥物の邪魔によ
る抵抗が生じ、これが従動輪に回転に対する負荷となっ
てくる。
【0011】本発明ではこの負荷が生じると排出スクリ
ューコンベアの回転を従動輪に伝達しない回転伝達手段
を備えているので、排出スクリューコンベアから従動輪
へは回転が伝達されず従動輪はそのとき停止するもので
ある。したがって排出スクリューコンベアの公転も停止
するが、停止している場所の被乾燥物は排出スクリュー
コンベアによって排出口に誘導され排出される。被乾燥
物が排出されて従動輪や排出スクリューコンベアを覆っ
た被乾燥物が排出されれば、排出スクリューコンベアや
従動輪を邪魔する被乾燥物は排出によって取り除かれる
ので、邪魔は解消し従動輪に対する抵抗は解消されて、
再び回転伝達手段によって排出スクリューコンベアの回
転が従動輪に伝達されるようになって、排出スクリュー
コンベアの公転は再開される。
【0012】特に回転伝達手段を、従動輪を摩擦板で狭
持し該摩擦板を介して排出スクリューコンベアの回転を
伝達するトルクリミッターとすれば、従来から流通して
いる部品によって本発明が実現できるので、実現のため
の特別の装置は必要ない。また、被乾燥物によって従動
輪が抵抗負荷を受けたとき、排出スクリューコンベアの
回転に関係なく従動輪への伝達が停止されるので、この
ことは排出スクリューコンベアの回転を従来より上昇さ
せておいてもよいことになる。つまり、排出スクリュー
コンベアの回転数に関係なく従動輪が受ける負荷が大き
くなれば、つまり従動輪と摩擦板との間の摩擦を超える
負荷が生じれば自然と従動輪は停止する。換言すれば、
従動輪の回転を阻む負荷による抵抗力よりも小さい摩擦
力で排出スクリューコンベアと従動輪とを連結したとい
うことである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施例を穀粒乾燥
貯留装置を例として、その概要を図1及び図2図面に基
づき具体的に説明する。図1は本発明の全体図であり、
穀粒乾燥貯留装置1は、穀粒を張り込み、乾燥及び貯蔵
するための円筒状又は多角筒状の穀粒タンク2と、吸気
口3から外気を取り入れて外気を加熱、除湿又は冷却す
る空調装置4と、該空調装置4の調質空気をタンク2内
へ送風するために、吸引口(図示せず)を空調装置4に
連通させ、タンク1の屋根部5に送風口6を連通させた
送風ファン7と、タンク2内の空気を吸引するために、
吸引口8をタンク2下部に連通させた吸引ファン9とか
ら構成される。
【0014】ところで、図1に示すように、前記穀粒タ
ンク2の屋根部5に、外気取入口23と通風路24とか
らなる太陽熱加温部22を設けて、該太陽熱加温部22
と送風ファン7とを通風胴25を介して接続すると、穀
粒乾燥貯留装置1は、太陽熱によって加温された外気を
利用することができるため、空調装置4を使用せず又は
空調装置4を併用して穀粒の乾燥を行い得る。
【0015】図2は穀粒タンク2の内部を示した図であ
り、該タンク2の底部に床面を配し、該床面は網体又は
多孔板等の通気性の床板10に形成してある。タンク上
部に穀粒供給口11と、該穀粒供給口11の下方に均分
器12が設けてある。タンク2に対する穀粒の供給は、
タンク2上部に設けられた穀粒供給口11から行われ、
該穀粒供給口11の下方に設けた均分器12によりタン
ク2内に均等に張り込まれる。
【0016】前記床板10の下方の空間は、前記吸引口
8と連通した排風室13に形成され、該排風室13に
は、前記床板10中央に形成された穀粒排出口14から
タンク2外へ穀粒を搬送するスクリューコンベアコンベ
ア15が横設されている。床板10上面には、床板10
の中心部を公転回動の軸心として公転回動しながら自転
して、タンク2内穀粒を穀粒排出口14へ搬送する排出
スクリューコンベア16が横設されている。また、該排
出スクリューコンベア16には、排出スクリューコンベ
ア16とともに床板10上面を公転するコンベアカバー
17と、排出スクリューコンベア16の延伸方向先端に
は排出スクリューコンベア16により回転する従動ロー
ラ30が設けられ、床板中心部10と従動ローラ30に
より排出スクリューコンベア16は支架されている。
【0017】符号18は、一側端がタンク2内腔上部の
中心部を公転回動の軸心として公転回動するように横架
され、その他側端がタンク2内壁面上部に周設されたガ
イドレール19に支架されているガイドアームであり、
符号20は、ガイドアーム18の軸方向に往復移動可能
にした支持機構21に吊設され、タンク2内穀粒を撹拌
流動させる撹拌スクリューコンベア20である。なお、
図示実施例では、2本の撹拌スクリューコンベアが設け
られているが、その数は2本に限定されることはなく、
1本であっても又は2本以上であっても構わない。
【0018】排出スクリューコンベア16について図3
及び図4により説明すると、穀粒排出口14のある中心
部に、駆動モータ31と該駆動モータ31のプーリ32
と排出スクリューコンベア16のプーリ33及びベルト
34からなる駆動部35と、排出スクリューコンベア1
6の延伸方向先端に従動ローラ30とを備え、前記駆動
部35は床板10に設けた回転軸36によって支持され
ている。駆動モータ31の回転によって排出スクリュー
コンベア16が回転駆動され、この排出スクリューコン
ベア16の回転によって従動ローラ30が回転する。穀
粒排出口14には、乾燥と排出に合わせて開閉する開閉
扉(図示せず)を備える。
【0019】図4(a)に示す従動ローラ30は、スクリ
ューコンベア軸16aを嵌装する軸孔40にブッシュ4
1を内装して回動自在にしてあり、その従動ローラ30
の両側には摩擦板42とプレート43とが接して設けて
あり、その一方から皿状バネ44を介してナット45に
よって締め付けてある。このとき両側のプレート43及
び皿状バネ44がスクリューコンベア軸16aと共に回
動するよう、スクリューコンベア軸16aの断面形状並
びにプレート43と皿状バネ44の挿入孔形状を、軸方
向の正面図4(b)のように、ねじ部47と多角形部48
を備えた軸16aにしておくとよい。以上、一般的に伝
達手段「トルクリミッター」と称される装置であればよ
く、この実施例ではこれが回転伝達手段(以下「トルク
リミッター」という)46として作用する。
【0020】いうまでもなくこのトルクリミッター46
は、摩擦板42の摩擦力を超えたトルク、つまり従動ロ
ーラ30の回転を停止させるような抵抗力が発生した場
合には、スクリューコンベア軸16aの回転は従動ロー
ラ30に伝達されず、スクリューコンベア軸16aは回
転していても従動ローラ30は停止している状態とな
る。
【0021】上記のように構成した穀粒乾燥貯留装置1
においては、穀粒をタンク2内に張込んで乾燥させる
際、撹拌スクリューコンベア20がタンク2内を公転し
ながら自転して、タンク2内の穀粒の上層から床板10
上面付近の下層までの穀粒を撹拌流動させる。すなわ
ち、一端をガイドレール19により支架されたガイドア
ーム18により、タンク2内を公転しながら自転する撹
拌スクリューコンベア20は、床板10上面付近の穀粒
を掻き上げながら撹拌流動させることができる。
【0022】前記ガイドアーム18の軸方向に対する前
記撹拌スクリューコンベア20の往復移動は、ガイドア
ーム18が自転することにより行えるようにするとよ
い。ところで、撹拌スクリューコンベア20が公転しな
がら自転して、タンク2内の穀粒を撹拌流動する際に
は、排出スクリューコンベア16は駆動されず、リミッ
トスイッチ等により、床板10下方のスクリューコンベ
アコンベア15と平行な基本位置で停止している。また
攪拌スクリューコンベア20は、床板10上面付近まで
垂下する長さであることが好ましいので、この場合、攪
拌スクリューコンベア20の公転により生じる排出スク
リューコンベア16との接触を回避するためには、停止
している排出スクリューコンベア16付近において、攪
拌スクリューコンベア20を上方に移動する上昇機構
(図示せず)を設けておくことが好まし。あるいは排出
スクリューコンベア16位置を起点(あるいは終点)に
して、攪拌スクリューコンベア16の公転を、正回転と
逆回転とを繰り返す方式としてもよい。
【0023】乾燥工程が終了し、撹拌スクリューコンベ
ア20の公転回動及び自転を停止して、タンク2内の穀
粒の排出を開始する。穀粒排出口14を開口して、排出
スクリューコンベア16の公転回動及び自転を開始す
る。つまり、駆動モータ31を回転させると、プーリ3
2,33に巻回したベルトを介して駆動力が伝達され排
出スクリューコンベア16が回転駆動される。この排出
スクリューコンベア16が回転を始めるとそれにともな
って駆動される従動ローラ30が回転する。排出スクリ
ューコンベア16全体は回転部36を中心にして、従動
ローラ30の回転によって公転するものとなる。排出ス
クリューコンベア16の回転方向は、床板10上の穀粒
を排出口14へ誘導できる回転方向である。したがっ
て、従動ローラ30の回転によって排出スクリューコン
ベア16は回転部36を中心として公転しながら、床板
上に残留する穀粒を排出口14へ誘導する。
【0024】さて、特に排出初期においては、穀粒タン
ク5に貯留された穀粒の多くは排出口から自然流下で排
出されるが、排出口に向けた穀粒の傾斜が穀粒の安息角
以下になると自然流下による排出が困難であるから、排
出スクリューコンベア16が利用される。このとき排出
スクリューコンベア16と従動ローラ30は穀粒に埋も
れているから、図5(b)に示すように、従動ローラ30
は公転による移動で穀粒の壁に阻まれて進めなくなっ
て、従動ローラ30には公転に抗した負荷が生じ、つい
には進行方向の穀粒を、床板10と従動ローラ30との
間に繰り込んでしまう。
【0025】このとき従来技術においては、図5(a)の
ように床板10と従動ローラ30との間に繰り込んでし
まった穀粒はそのまま床面10と従動ローラ30の間で
圧砕もしくは穀粒の殻を脱ぷしてしまうことになり、排
出にともなう被害粒が発生する恐れがある。これを防止
するために、排出スクリューコンベア16の回転数を極
端に遅くし回避していた。しかしながら本発明では、図
4で示したトルクリミッタ46を備えているので、従動
ローラ30に対して公転に抗した負荷が生じたときに
は、スクリューコンベア軸16aの回転は、摩擦板42
と従動ローラ30がスベリはじめて従動ローラ30に伝
達されなくなり、受動ローラ30の回転は停止する。つ
まり、排出スクリューコンベア16の公転も停止する。
したがって床面10と従動ローラ30の間に穀粒が繰り
込まれることはない。
【0026】公転が停止した状態のまま排出スクリュー
コンベア16によって周囲の穀粒が排出されてくると、
これに伴って従動ローラ30の周囲の穀粒も排出され、
従動ローラ30に対する公転に抗した負荷が取り除かれ
てくる。従動ローラ30に対する負荷が取り除かれる
と、排出スクリューコンベア16の回転は従動ローラ3
0に伝達されるようになり、排出スクリューコンベア1
6は公転を再開するものとなる。したがって、穀粒を圧
砕したり脱ぷすることによる被害粒は生じることはなく
なった。
【0027】このことは、穀粒による従動ローラ30に
対する負荷が発生しても、被害粒が発生するような無理
な公転はあり得ないので、排出スクリューコンベア16
の回転を従来よりも速くしたとしても、同様に負荷が生
じた場合には従動ローラ30だけ回転させないことが可
能であり、したがって従動ローラ30の回転・停止に関
係なく排出能力を向上させることができる。従来はイン
バータ利用により、排出スクリューコンベア16の回転
数をインバータ出力40〜60%程度まで低下させてい
たが、本発明の適用によってインバータ出力100%で
の稼働が可能であることを試験により確認している。こ
れは、スクリューコンベアコンベアの搬送能力が回転数
に比例するので100%/60%としても、単純に約
1.67倍となる。プーリなどの伝達手段による減速が
関与しているのでメカ的な変速比を変更することで、搬
送能力は前述以上に向上させることは可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、床面を備
えた円筒状乾燥貯留タンクの床面中央部を公転回動の中
心にして横設してあり、自らの回転よって中央部に設け
た排出口に被乾燥物を誘導するよう自転し、一方の中央
部と他方の従動輪によって中央部を中心に公転する排出
スクリューコンベアによって、乾燥貯留タンク内の被乾
燥物を排出するとき、排出スクリューコンベアによって
従動輪を回転させ、該排出スクリューコンベアによって
回転する従動輪の回転を阻む負荷が従動輪に対して生じ
たとき、排出スクリューコンベアの回転を従動輪に伝達
しないので、被乾燥物によって従動輪の回転が阻まれた
ときでも、従動輪への排出スクリューコンベアの回転の
伝達は確実に切断されるので、被乾燥物を強引に従動輪
と床面との間に繰り込むことはなくなった。したがっ
て、従動輪と床面との間に繰り込まれて被乾燥物が被害
を受けることがなくなった。
【0029】このことは、排出スクリューコンベアの回
転数を上昇させても同様であり、従来、回転数を低減し
て排出能力を落として行っていた被害粒の発生防止策は
不要となり、被害粒の発生を防止しなお排出能力を向上
した乾燥装置の排出が可能となった。
【0030】また、従動輪の回転を阻む負荷による抵抗
力よりも小さい摩擦力で排出スクリューコンベアと従動
輪とを連結してあり、具体的な実現のためにはトルクリ
ミッターが利用できて、本発明による装置は極めて安価
に且つ容易に実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の穀粒乾燥貯留装置の全体を示した斜視
図である。
【図2】穀粒タンクの内部を示した斜視図である。
【図3】排出スクリューコンベアの概略を示した側面図
である。
【図4】トルクリミッターの概略を示した断面図であ
る。
【図5】本発明のと従来技術の作用を示した概略図であ
る。
【符号の説明】
1 穀粒乾燥貯留装置 2 穀粒タンク 3 吸気口 4 空調装置 5 屋根部 6 送風口 7 送風ファン 8 吸引口 9 吸引ファン 10 床板 11 穀粒供給口 12 均分器 13 排風室 14 穀粒排出口 15 スクリューコンベアコンベア 16 排出スクリューコンベア 17 コンベアカバー 18 ガイドアーム 19 ガイドレール 20 撹拌スクリューコンベア 21 支持機枠 22 太陽熱加温部 23 外気取入口 24 通風路 25 通風胴 30 従動ローラ 31 駆動モータ 32 プーリー 33 プーリー 34 ベルト 35 駆動部 36 回転軸 40 軸孔 41 ブッシュ 42 摩擦板 43 プレート 44 皿状バネ 45 ナット 46 トルクリミッター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月30日(1999.8.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案の
攪拌型穀粒貯蔵タンクは、排出スクリューコンベアに関
しての特徴的な改良はなされていない。つまり、排出ス
クリューコンベアの延伸方向先端には、排出スクリュー
コンベアの公転を助けるべく、排出スクリューコンベア
の回転によって回転駆動される従動輪が軸着してある
が、貯留タンクから穀粒を排出するときには、貯留タン
ク底部に多量の穀粒が残留しており、堆積した穀物壁面
に咬み込むように排出スクリューコンベアが公転するた
めに、排出スクリューコンベアの回転によって従動輪は
多量の穀粒に埋もれた状態で回転駆動される。したがっ
て、従動輪は穀粒の壁に阻まれているので、穀粒に埋も
れた状態の中で、しかも排出スクリューコンベアの回転
駆動により回転しており、図5(a)で示すように、特に
従動輪と床との間に穀粒が存在するときにはスリップ状
態が発生するのみならず、そのスリップによって穀粒が
脱ぷしたり脱ぷした後には玄米の状態で肌ずれが生じる
恐れがあり、このような状態が生じると商品価値が大き
く低下することが懸念されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】以上のことから、穀粒排出時に生じる従動
輪のスリップ状態を発生させることなく、排出能力を向
上させた排出装置の開発が望まれており、本発明では従
来の装置に対して、大きな変更を加えることなく、脱ぷ
粒などの障害も発生させないで排出能力を向上させた乾
燥装置の提供を課題とするものである。なお、穀粒に関
して記載したが、他の粒状物の乾燥においても、従動輪
のスリップ状態は同様に生じるものであり、これによっ
て床と従動輪の間で摩擦される粒状物に何らかの障害が
発生することは同様に予想されることであり、前述した
課題は穀粒の乾燥に限られたことではない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】排出スクリューコンベアは、該排出スクリ
ューコンベアの回転を従動輪に伝達し、従動輪の回転に
よって有凹部を中心として貯留タンク内を公転しなが
ら、排出スクリューコンベアの回転で床板上の被乾燥物
を排出口へめけ誘導するものである。穀粒排出時には従
動輪やスクリューコンベアは被乾燥物によって覆われて
いるので、排出スクリューコンベアによって回転駆動さ
れる従動輪は、覆った被乾燥物が従動輪の回転を邪魔す
ることになるが、このとき従動輪には被乾燥物の邪魔に
よる抵抗が生じ、これが従動輪の回転に対する負荷とな
ってくる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】さて、穀粒排出時においては、穀粒タンク
5に貯留された穀粒の多くは排出口から自然流下で排出
されるが、排出口に向けた穀粒の傾斜が穀粒の安息角以
下になると自然流下による排出が困難であるから、排出
スクリューコンベア16が利用される。このとき排出ス
クリューコンベア16と従動ローラ30は穀粒に埋もれ
おり、特に排出初期にはこの状態が顕著であり、図5
(b)に示すように、従動ローラ30は公転による移動で
穀粒の壁に阻まれて進めなくなって、従動ローラ30に
は公転に抗した負荷が生じ、ついには進行方向に穀粒
を、床板10と従動ローラ30との間に繰り込んでしま
う。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤友 博太 広島県東広島市西条西本町2番30号 株式 会社佐竹製作所内 (72)発明者 新谷 康夫 広島県東広島市西条西本町2番30号 株式 会社佐竹製作所内 Fターム(参考) 3L113 AA08 AB03 AC01 AC02 AC25 AC27 AC31 AC40 AC45 AC46 AC52 AC56 AC58 AC63 AC68 AC72 AC74 AC75 BA03 DA04 DA06 DA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被乾燥物を乾燥貯留するための通気性床板
    を備える略円筒状の貯留タンクと、該貯留タンクの中央
    部の前記通気性床板に開口した排出口と、前記中央部を
    公転回動中心として横設され公転しかつ自転しながら床
    面の被乾燥物を前記排出口に誘導する排出スクリューコ
    ンベアと、該排出スクリューコンベアの延伸方向先端部
    に排出スクリューコンベアの自転によって駆動される従
    動輪と、該従動輪の回転を抗する負荷が生じたとき排出
    スクリューコンベアの回転を従動輪に伝達しない回転伝
    達手段と、を備えることを特徴とする乾燥装置の排出装
    置。
  2. 【請求項2】回転伝達手段が、従動輪を摩擦板で狭持し
    該摩擦板を介して排出スクリューコンベアの回転を伝達
    するトルクリミッターであることを特徴とする請求項1
    記載の乾燥装置の排出装置。
  3. 【請求項3】床面を備えた円筒状乾燥貯留タンクの床面
    中央部を公転回動の中心にして横設してあり、自らの回
    転よって中央部に設けた排出口に被乾燥物を誘導するよ
    う自転し、一方の中央部と他方の従動輪によって中央部
    を中心に公転する排出スクリューコンベアによって、乾
    燥貯留タンク内の被乾燥物を排出するとき、排出スクリ
    ューコンベアによって従動輪を回転させ、従動輪の回転
    を阻む負荷が従動輪に対して生じたとき、排出スクリュ
    ーコンベアの回転を従動輪に伝達しないことを特徴とす
    る乾燥装置の排出方法。
  4. 【請求項4】従動輪の回転を阻む負荷による抵抗力より
    も小さい摩擦力で排出スクリューコンベアと従動輪とを
    連結してあることを特徴とする請求項3記載の乾燥装置
    の排出方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114279208A (zh) * 2021-12-28 2022-04-05 安徽蓝云汇新材料科技有限公司 Eps制品生产用干燥装置
CN114993003A (zh) * 2022-06-02 2022-09-02 山东中鸿新能源科技有限公司 一种钠离子电池正极材料制备用加热装置

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CN114279208A (zh) * 2021-12-28 2022-04-05 安徽蓝云汇新材料科技有限公司 Eps制品生产用干燥装置
CN114993003A (zh) * 2022-06-02 2022-09-02 山东中鸿新能源科技有限公司 一种钠离子电池正极材料制备用加热装置
CN114993003B (zh) * 2022-06-02 2023-08-18 山东中鸿新能源科技有限公司 一种钠离子电池正极材料制备用加热装置

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