JP2001011433A - 研磨用組成物 - Google Patents
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Abstract
と。 【解決手段】 研磨対象物をアルミニウムディスク、シ
リカを表面に有する基板のシリカ、並びに半導体ウェハ
ーとする、シリカゾルを含む研磨用組成物において、シ
リカゾルが、平均粒子径10〜120nmの球状コロイ
ダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合
する金属酸化物含有シリカからなり、球状コロイダルシ
リカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダル
シリカ粒子が水中に分散した安定なシリカゾルであるこ
と、及び該数珠状コロイダルシリカ粒子を、0.5〜5
0重量%のSiO2 濃度に有することを特徴とする研磨
用組成物。
Description
120nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロ
イダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカから
なり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球
状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法によ
る測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であっ
て、このD1は50〜800nmであり、球状コロイダ
ルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイ
ダルシリカ粒子が水中に分散した安定なシリカゾル(以
下数珠状のシリカゾルと記載)でSiO2 濃度として
0.5〜50重量%含有するアルミニウムディスク、シ
リカを表面に有する基板及び半導体ウェハーの研磨用組
成物に関する。
ゾルはそのコロイダルシリカ粒子の形状に特徴を有し、
本発明の研磨方法により高精度に平滑な研磨表面を効率
的に得ることができるため最終仕上げ研磨方法として有
用である。ここでのアルミニウムディスクの研磨とは、
アルミニウムあるいはその合金からなる磁気記録媒体デ
ィスクの基材そのものの表面、又は基材の上に設けられ
たNi−P、Ni−Bなどのメッキ層の表面、特にNi
90〜92%とP8〜10%の組成の硬質Ni−Pメッ
キ層、及び酸化アルミニウム層を研磨することをいう。
シリカを表面に有する基板の研磨とは、シリカを50重
量%以上含有する基板上の表面層の研磨を示す、例とし
て、水晶、フォトマスク用石英ガラス、半導体デバイス
のSiO 2 酸化膜、結晶化ガラス製ハードディスク、ア
ルミノ珪酸塩ガラス又はソーダライムガラス強化ガラス
製ハードディスクを研磨することをいう。また半導体ウ
ェハーの研磨とは、珪素単体の半導体ウェハー、ガリウ
ム砒素、ガリウム燐、インジウム燐等の化合物半導体ウ
ェハーを研磨することをいう。
平滑な研磨表面が効率的に得ることができるため、半導
体多層配線基板の銅、アルミニウムなどの配線金属、窒
化膜及び炭化膜などの精密研磨及び、サファイヤ、タン
タル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの単結晶、GM
R磁気ヘッドなどの最終研磨にも有用である。
高粘度の状態を経て終局的にゲル化する性質を有する。
従って同一のSiO2 含量であるならば、高粘度品より
も低粘度品の方が安定性が高いと評価される。また、シ
リカゾルは、それに含まれるコロイダルシリカ粒子の形
状が真球に近い程、一層低い粘度を示す。この故に、従
来より、安定性の高い球状のコロイダルシリカ粒子から
なるゾルが、アルミニウムディスク、ガラスディスク、
フォトマスク用石英ガラス、水晶、半導体デバイスのS
iO2 酸化膜などのシリカ質基板、半導体ウェハー、サ
ファイヤ、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなど
の単結晶、MR磁気ヘッドなどの最終研磨において一部
使用されており、また使用の検討がなされている。しか
し、高平坦性の研磨面が得られるが、研磨速度が遅いと
いう欠点が指摘されている。そのため研磨速度の向上の
ため、コロイダルシリカ粒子の形状を変える試みがされ
てきた。例えば特開平7−221059号公報には、半
導体ウェハーの研磨でコロイダルシリカ粒子の形状を7
〜1000nmの長径と0.3〜0.8の短径/長径の
比率で表される歪な形状を採用することにより、研磨速
度が速くなることが記載されている。しかし、コロイダ
ルシリカ粒子を球形のままで、この球状コロイダルシリ
カが一平面内のみにつながった数珠状のシリカゾルにし
て研磨速度などの研磨特性を改善しようという提案はみ
られない。
からなるアルミニウムディスク研磨用組成物では、特開
平3−76782号公報には水、研磨材(二酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、酸化セリウムなど)、及びカチ
オンが鉄イオンでアニオンが硝酸イオン、硫酸イオンか
らなる塩を含む研磨剤によるニッケルメッキアルミニウ
ムディスクの研磨方法が開示されている。また特開平1
0−204416号公報には、水と研磨材(二酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、酸化セリウムなど)及び溶存性
鉄化合物を含むメモリーハードディスクの研磨用組成物
が開示されている。
優れたアルミニウムディスク、ガラスハードディスク、
石英ガラス、水晶、半導体デバイスのSiO2 酸化膜、
珪素単体半導体ウェハー、化合物半導体ウェハーの研磨
用組成物を提供しようとするものである。また本発明の
研磨用組成物に研磨促進剤として、硝酸鉄(III)、塩
化鉄(III)、硫酸鉄(III)及び硫酸鉄カリウム鉄(II
I)〔KFe(SO4)2〕からなる群から選ばれる1種
又は2種以上の鉄化合物が含有させることで、研磨速度
がより向上したアルミニウムディスクの研磨用組成物を
提供しようとするものである。
構成物質である数珠状のシリカゾルは、SiO2 濃度5
0重量%以下の濃度を有し、安定である。そしてこのシ
リカゾルの液状媒体中に分散しているコロイダルシリカ
粒子の形状が、動的光散乱法による測定粒子径D1とし
て50〜800nmの大きさを有し、電子顕微鏡によっ
て観察するとこの粒子は球状コロイダルシリカ粒子とこ
の球状コロイダルシリカ粒子を接合するシリカからな
り、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつなが
った形状を有し、そしてつながり度合として球状コロイ
ダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素ガス吸着法によって
測定される粒子径)D2と上記D1の比D1/D2値が3以
上である数珠状である点に特徴を有する。
120nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロ
イダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカから
なり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球
状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法によ
る測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であっ
て、このD1は50〜800nmであり、球状コロイダ
ルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイ
ダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなるSiO2
濃度5〜40重量%の安定なシリカゾルからなる。
(b)、(c)及び(d)工程: (a)SiO2として0.5〜10重量%を含有し、か
つ、pHが2〜6である、活性珪酸のコロイド水溶液又
は平均粒子径が3〜8nmの酸性シリカゾルに、水溶性
のII価又はIII価の金属の塩を単独又は混合して含有す
る水溶液を、上記活性珪酸のコロイド水溶液又は酸性シ
リカゾルのSiO2に対して、金属酸化物(II価の金属
の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM2O
3とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、
Oは酸素原子を表す。)として1〜10重量%となる量
を加えて混合する工程、(b)(a)工程により得られ
た混合液(a)に、平均粒子径10〜120nm、pH
2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾ
ルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液(a)に由
来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜1
00、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液
(a)との混合により得られる混合液(b)の全シリカ
含量(A+B)が混合液(b)においてSiO2濃度5
〜40重量%となる量加えて混合する工程、(c)
(b)工程により得られた混合液(b)にアルカリ金属
水酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶性珪酸塩を
pHが7〜11となるように加えて混合する工程、及び
(d)(c)工程により得られた混合液(c)を100
〜200℃で0.5〜50時間加熱する工程により効率
よく得られる。
シリカ粒子は電子顕微鏡を用いた撮影写真によってその
形状を見ることが出来る。このシリカゾル中に存在する
多数のコロイダルシリカ粒子は、形状が同一に限られて
いないが、共通して数珠状を呈する。この多数のコロイ
ダルシリカ粒子はほぼ真直につながったもの、屈曲して
つながったもの、分枝をしてつながったもの、環状につ
ながったものの4種類に大別されるが、それらの分率を
正確な数字で表すことは困難である。けれども写真によ
れば、屈曲してつながったものと分枝をしてつながった
ものの分率が最も高く、これらのタイプのものが大半を
占める。
の球に相当する球状コロイダルシリカ粒子と糸に相当す
る接合部のシリカから成っている。このコロイダルシリ
カ粒子が細長い形状ではなく、数珠状を示すことはシリ
カゾルの製造法の違いによるもので、数珠状の度合(球
状コロイダルシリカ粒子のつながり度合)は製造条件に
より変わり、この度合は製造の経験則に従って定められ
る。
カゾル中の多数のコロイダルシリカ粒子はつながりの度
合も、ある範囲でコントロールされている。この製造方
法によって得られるシリカゾルのコロイダルシリカ粒子
は平均粒子径10〜120nmのコロイダルシリカ粒子
がつながったものであるが、シリカゾル中の多数のコロ
イダルシリカ粒子の長さは一定していない。けれども写
真によれば長さは球の5倍以上あり、通常5倍〜数10
倍の長さを有する粒子が大半を占める。更にこの数珠状
のシリカゾルを構成するコロイダルシリカ粒子はもう1
つ特徴を有している。それは、数珠状のつながりが同一
平面内に存在するということである。屈曲していても、
また分枝状であっても同一平面内のつながりを有するか
ら、全ての粒子は形状が異なっていても重ならない限
り、同一平面内に、これら粒子の球状コロイダルシリカ
粒子の大きさに相当する高さで横たえることが出来る。
電子顕微鏡写真では数珠状のシリカゾル中のコロイダル
シリカ粒子は重なりやすく、1個の粒子の一端と他端と
を見定め難く、従ってその粒子の長さを測定し難いが、
3次元方向でのコロイダルシリカ粒子のつながりがあれ
ば団子状になることが写真でも判断することが出来、球
状シリカ1〜2個の3次元方向へのつながりはあるもの
の、基本的には3次元方向には長くつながっていないと
言える。
コロイダルシリカ粒子の大きさは、電子顕微鏡写真から
推定される長さで表すのは適切でなく、長さに対応する
粒子の大きさとして測定できる動的光散乱法による測定
値で表すのが適切である。この動的光散乱法による粒子
径の測定法は、ジャーナル・オブ・ケミカル・フィジッ
クス(Journal of Chemical Ph
ysics)第57巻11号(1972年12月)第4
814頁に説明されており、例えば市販の米国Coul
ter社製model N4 と呼ばれる装置により容易
に測定することが出来る。数珠状シリカゾルを構成する
コロイダルシリカ粒子の大きさとしての粒子径(D1)
は、動的光散乱法による測定値で表すと50〜800n
mである。
状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(D2)は通常窒
素吸着法(BET法)により測定された比表面積Sm2/g
から、D2=2720/S(nm)の式によって与えら
れる。
れた粒子径D1nmと上記D2nmとの比D1/D2は、数
珠状のコロイダルシリカ粒子のつながり度合(長さの度
合)を意味し、数珠状のシリカゾルはこのD1/D2の値
が3以上であり、通常4〜20である。
ダルシリカ粒子を接合するシリカは、このシリカゾルの
製造法に由来して若干量の、接合に使用されるシリカゾ
ル中のSiO2に対して0.5〜10重量%のII価又はI
II価の金属酸化物を含有するが、実質的には非結晶のシ
リカである。
下、好ましくは5〜40重量%のSiO2を含有し、球
状コロイダルシリカ粒子が同一平面内で数珠状につなが
っているため、数珠状シリカゾルの粘度は球状シリカゾ
ルよりも高くなる。このシリカゾルの粘度は、シリカゾ
ル中の球状コロイダルシリカ粒子のつながりの度合とS
iO2の含有率が高い程、高い値となるが、上記SiO2
濃度50重量%以下では、室温で数mPa・s〜100
0mPa・s程度である。そしてこのシリカゾルはこの
ような高い粘度の場合にも安定性が高く、保存中にシリ
カの沈澱が生じることもゲル化が起こることもない。
珠状コロイダルシリカ粒子の含有量は、SiO2濃度と
して0.2〜50重量%であり、より好ましくは1〜3
0重量%である。SiO2 濃度が0.2重量%より少な
いと研磨効果が小さく、SiO2 濃度が50重量%より
多いとゾルが不安定になる。
のシリカゾルはアルカリ性のゾルとしてそのまま使用で
きるが、またアルカリ性シリカゾルを陽イオン交換処理
したゾル又は塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、燐酸などの水溶
性酸性物質を添加して酸性にしたゾルとしても使用でき
る。
鉄(III)、硫酸鉄(III)、硫酸鉄カリウム(III) 鉄
化合物などの鉄化合物の含有量は、Fe2O3換算濃度と
して0.01〜5.0重量%が好ましい。Fe2O3換算
濃度として0.01重量%より少ないと研磨促進効果が
小さく、5.0重量%より多いとシリカゾルが不安定に
なる。
リ性のゾルとしてそのまま使用できるが、アルカリ性シ
リカゾルを陽イオン交換処理したゾル又は塩酸、硫酸、
硝酸、酢酸、燐酸などの水溶性酸性物質を添加して酸性
にしたゾルとしても使用できる。
磨促進剤である水酸化ナトリウム等のアルカリ性物質、
モノエタノールアミン等の水溶性アミン、第四級アンモ
ニウム塩基とその塩基、アルカリ金属塩を加えたアルカ
リ性のシリカゾルとして使用できる。また、化合物半導
体ウェハーの研磨では、アルカリ性シリカゾルを陽イオ
ン交換処理したゾル又は塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、燐酸
などの水溶性酸性物質を添加して酸性にしたゾルとして
も使用できる。
ジルコニア、珪酸シルコニウム、ムライト、酸化セリウ
ム、酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン、酸化錫などを加
えることもできる、そして水酸化アルミニウム、ベーマ
イト、ゲーサイト等の水和酸化物及びダイヤモンド、窒
化硼素、窒化珪素、炭化珪素などの非酸化物も加えるこ
とができる。
られているエタノール、プロパノール、エチレングルコ
ール、プロピレングリコールなどの水溶性アルコール、
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ホルマリンセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロー
ス類も加えることができる。
3.22、SiO2 濃度28.5重量%)に純水を加え
て、SiO2 濃度3.6重量%の珪酸ナトリウム水溶液
を得た。別途用意された商品名アンバーライト120B
の陽イオン交換樹脂充填のカラムに、上記珪酸ナトリウ
ム水溶液を通すことにより、SiO2 濃度3.60重量
%、pH2.90、電導度580μS/cmの活性珪酸
のコロイド水溶液を得た。
(SiO2 含量6.6kg)を500Lのグラスライニ
イグ製オートクレーブ容器に投入し攪拌下に純水126
kgを加えて、SiO2濃度2.13重量%、pH3.
1の活性珪酸のコロイド水溶液とした。次いで、これに
10重量%の硝酸カルシウム水溶液(pH4.32)1
2.14kg(Ca0含量416g)を攪拌下に室温で
添加し、30分間攪拌を続行した。添加した硝酸カルシ
ウムはCaOとしてSiO2 に対して6.31重量%で
あった。
0.5nmの酸性球状シリカゾルスノーテックスO−4
0(日産化学工業(株)製)(比重1.289、粘度
4.10mPa・s、pH2.67、電導度942μS
/cm、SiO2 濃度40.1重量%)409kg(S
iO2 含量164kg)を別の容器に投入し、これに2
重量%の水酸化ナトリウム水溶液3.1kgを攪拌下に
添加し、30分攪拌を続行して、pH4.73、SiO
2 濃度40.0重量%の酸性シリカゾルを得た。
粒子径(D1)は、35.0nmでありD1/D2値は、
1.71であった。また、電子顕微鏡観察によると、こ
のシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状であり、
単分散に近い分散を示し、コロイド粒子間の結合、凝集
は認められなかった。
コロイド水溶液[混合液(a)]に、上記20.5nm
の酸性球状シリカゾルを攪拌下に添加し、30分間攪拌
を続行し混合液(b)を得た。
水酸化ナトリウム水溶液66.9kgを攪拌下に10分
間かけて添加し、更に1時間攪拌を続行した。この水酸
化ナトリウム水溶液の添加により得られた混合液(c)
はpH9.60、電導度3260μS/cmを示し、S
iO2 濃度21.5重量%、SiO2/Na2Oモル比1
63であった。
00kgを145℃で攪拌下3時間加熱した後、冷却し
て内容物800kgを取り出した。得られた液は透明性
コロイド色のシリカゾルであり、SiO2 濃度21.5
重量%含有し、SiO2/Na2Oモル比200、pH
9.78、比重1.138、粘度9.5mPa・s、電
導度3335μS/cm、動的光散乱法による測定粒子
径(D1)は128nmであった。
子顕微鏡観察によると得られたシリカゾル中のコロイダ
ルシリカ粒子は球状コロイダルシリカ粒子とそれを接合
するシリカからなり、球状コロイダルシリカ粒子が、一
平面内に数珠状に5個〜30個つながった数珠状コロイ
ダルシリカ粒子であり3次元のゲル構造粒子は認められ
なかった。
められず、シリカゾルは室温で6ヶ月放置によっても沈
降物の生成、ゲル化は認められず安定であった。
酸と純水を添加し、pH7.10及びSiO2 濃度1
4.0重量%である数珠状コロイダルシリカ粒子を含む
研磨用組成物(A)を調整した。
と純水を添加し、pHを2.20及びSiO2 濃度1
4.0重量%である数珠状コロイダルシリカ粒子を含む
研磨用組成物(B)を調整した。
(SiO2 含量215g)をアンバーライト−120B
の陽イオン交換樹脂充填カラムを通液し、SiO 2 濃度
20.8重量%、pH2.50、電導度1930μS/
cm、粘度25mPa・sの酸性シリカゾル967gを
得た。
測定粒子径(D1)は125nmであった。従って、こ
の酸性シリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は、D1/
D2比6.20であり、酸性にすることによっても、数
珠状のつながりは変化しないことが確認された。電子顕
微鏡観察によっても、アルカリ性ゾルのコロイダルシリ
カ粒子と差は認められなかった。また室温6ヶ月以上放
置によっても沈降物の生成、ゲル化は認められず安定で
あった。
SiO2 濃度14.0重量%である数珠状コロイダルシ
リカ粒子を含む研磨用組成物(C)を調整した。
溶液を添加し、硝酸鉄(III)をFe2O3換算濃度で
0.62重量%含有し、SiO2 濃度14.0重量%、
pH1.83、電導度25.35mS/cmである数珠
状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物(D)を調
整した。
溶液を添加し、塩化鉄(III)をFe2O3換算濃度で
0.62重量%含有し、SiO2 濃度14.0重量%、
pH1.73、電導度26.35mS/cmである数珠
状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物(E)を調
整した。
(III)水溶液を添加し、硫酸鉄カリウム(III)をFe
2O3換算濃度で0.62重量%含有し、SiO2濃度1
4.0重量%、、pH7.00、電導度1200μS/
cmである数珠状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組
成物(F)を調整した。
リ性の球状シリカゾルであるスノーテックス−50(日
産化学工業(株)製)(比重1.376、粘度19.9
mPa・s、pH9.20、SiO2 濃度48.1重量
%)に10%硝酸と純水を添加し、pHを4.00及び
SiO2 濃度14.0重量%である球状コロイダルシリ
カ粒子を含む研磨用組成物(α)を調整した。
球状シリカゾルであるスノーテックスO−40(日産化
学工業(株)製)(比重1.289、粘度4.10mP
a・s、pH2.67、電導度942μS/cm、Si
O2 濃度40.1重量%)に10%硝酸と純水を添加
し、pHを2.30及びSiO2 濃度14.0重量%で
ある球状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物
(β)を調整した。
水溶液を添加し、硝酸アルミニウムをAl2O3換算濃度
で0.62重量%含有し、SiO2 濃度14.0重量
%、、pH2.75、電導度31.10mS/cmであ
る数珠状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物
(γ)を調整した。
液を添加し、硝酸ニッケルをNiO換算濃度で0.62
重量%含有し、SiO2 濃度14.0重量%、、pH
2.85、電導度18.40mS/cmである数珠状コ
ロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物(δ)を調整し
た。
ディスクの研磨試験〕研磨用組成物(A)〜(F)及び
研磨用組成物(α)〜(δ)の研磨用組成物の研磨試験
は、下記のように行った。
板にNi−Pを10μmの厚さに無電解メッキ(Ni9
0〜92%とP8〜10%の組成の硬質Ni−Pメッキ
層)をした3.5インチφの基板を使用した。尚、この
基板は1次研磨してあり、平均表面粗さは9.3Aであ
る。
7.9重量%、Al2O3濃度17.3重量%、ZrO2
濃度2.2重量%、ZnO濃度1.6重量%の成分から
なる3.5インチφの強化ガラス製基板を使用した。
尚、この基板は1次研磨してあり、平均表面粗さは7.
3OÅである。
マスター製)の定盤に人工皮革タイプのポリウレタン製
研磨布(POLITEX DG(商標)、380mm
φ、スピードファム(株)製)を貼り付け、これに基板
の研磨面に対向させ11kPaの荷重をかけて研磨し
た。
用組成物の供給量は10ml/分である。研磨後、被加
工物を取り出し純水で洗浄した後、乾燥し重量減少から
研磨速度を求めた。研磨面の平均表面粗さ(Ra)、平
均うねり(Wa)は、NewView 100(Zyg
o社製)で測定した。ピット、スクラッチ等の表面欠陥
は、微分干渉顕微鏡により観察した。
(Ra)及びピット、スクラッチの発生についてアルミ
ニウムディスクの結果を第1表に、ガラスハードディス
クの結果を第2表に示す。
ク及びガラスハードディスクの研磨面は、いずれもピッ
ト、スクラッチ等の表面欠陥は認められなかった。
は、数珠状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物
(A)と球状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物
(α)を比較した場合、研磨用組成物(A)の方が研磨
速度が2倍以上速くしかも平均表面粗さ及び平均うねり
が良いことがわかる。また研磨用組成物のpHを2〜3
にした場合でも、数珠状コロイダルシリカ粒子を含む研
磨用組成物(B)及び(C)の場合でも、球状コロイダ
ルシリカ粒子を含む研磨用組成物(β)と比較して、研
磨速度が1.5倍以上速くしかも平均表面粗さ及び平均
うねりが良いことがわかる。
組成物(D)〜(F)は、鉄化合物以外の金属塩を含有
する研磨用組成物(γ)及び(δ)を比較すると、研磨
用組成物(D)〜(F)は研磨速度が4倍以上速くなっ
ているにもかかわらず平均表面粗さ及び平均うねりが同
等でことがわかる。
は、数珠状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物
(C)の方が球状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組
成物(β)より研磨速度と平均表面粗さが同等で平均う
ねりが良いことがわかる。
水で希釈してSiO2濃度で2.0、4.0、10.0
重量%に希釈する際に、水酸化ナトリウム水溶液でpH
=10.5に調整し、数珠状コロイダルシリカ粒子を含
む研磨用組成物(G−1〜3)を製造した。
1.376、粘度19.9mPa・s、pH9.20、
SiO2濃度48.1重量%)を純水で希釈してSiO2
濃度で2.0、4.0、10.0重量%に希釈する際
に、水酸化ナトリウム水溶液でpH=10.5に調整
し、球状シリカゾルを含有する研磨用組成物(ε−1〜
3)を製造した。
磨用組成物(G)及び(ε)の研磨試験は、下記のよう
に行った。
φの基板を使用した。
マスター製)の定盤に人工皮革タイプのポリウレタン製
研磨布(SUBA800(商標)、380mmφ、ロデ
ール(株)製)を貼り付け、これにウェハーの研磨面に
対向させ11kPaの荷重をかけて研磨した。
用組成物の供給量は10ml/分である。研磨後、被加
工物を取り出し純水で洗浄した後、乾燥し重量減少から
研磨速度を求めた。
度の結果を示す。
状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物(G)の方
が、球状コロイダルシリカ粒子を含む研磨用組成物
(ε)より研磨速度が速いことがわかる。
みにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が液状媒体
中に分散されてなる安定な数珠状シリカゾルを含有する
研磨用組成物でアルミニウムディスク、ガラスハードデ
ィスク、フォトマスク用石英ガラス、水晶、半導体デバ
イスのSiO2 酸化膜などのシリカを表面に有する基
板、半導体ウェハーの精密研磨に使用すると、研磨速度
が向上し、しかも良好な研磨面が得られる。この効果は
球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった
数珠状コロイダルシリカ粒子の形状に大きく起因してい
ると推測される。
研磨用組成物に研磨促進剤として三価の鉄化合物を添加
することによりアルミニウムディスクの研磨において、
三価の鉄化合物以外の金属塩を添加した研磨用組成物に
比べ研磨速度が大幅に速くなり、しかも得られる研磨面
の良好である。
成物は球状のシリカゾルよりも研磨特性が優れているの
で、高精度に平滑な研磨表面が効率的に得ることができ
るため、半導体多層配線基板の銅及びアルミニウム配線
金属、窒化膜及び炭化膜などの精密研磨及び、サファイ
ヤ、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの単結
晶、GMR磁気ヘッドなどの最終研磨にも有用である。
Claims (4)
- 【請求項1】 シリカゾルを含むアルミニウムディスク
の研磨用組成物において、 シリカゾルが、平均粒子径10〜120nmの球状コロ
イダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接
合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法に
よる測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒
子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2n
m)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜
800nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面
内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が水中
に分散した安定なシリカゾルであること、及び該数珠状
コロイダルシリカ粒子を、0.5〜50重量%のSiO
2 濃度に有することを特徴とするアルミニウムディスク
の研磨用組成物。 - 【請求項2】 更に、研磨促進剤として硝酸鉄(II
I)、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)及び硫酸鉄カリウ
ム(III)からなる群から選ばれる1種又は2種以上の
鉄化合物を、0.01〜5.0重量%のFe2O3換算濃
度に有することを特徴とする請求項1に記載のアルミニ
ウムディスクの研磨用組成物。 - 【請求項3】 シリカゾルを含む、シリカを表面に有す
る基板の研磨用組成物において、 シリカゾルが、平均粒子径10〜120nmの球状コロ
イダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接
合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法に
よる測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒
子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2n
m)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜
800nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面
内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が水中
に分散した安定なシリカゾルであること、及び該数珠状
コロイダルシリカ粒子を、0.5〜50重量%のSiO
2 濃度に有することを特徴とするシリカを表面に有する
基板の研磨用組成物。 - 【請求項4】 シリカゾルを含む、半導体ウェーハーの
研磨用組成物において、 シリカゾルが、平均粒子径10〜120nmの球状コロ
イダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接
合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法に
よる測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒
子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2n
m)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜
800nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面
内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が水中
に分散した安定なシリカゾルであること、及び該数珠状
コロイダルシリカ粒子を、0.5〜50重量%のSiO
2 濃度に有することを特徴とする半導体ウェーハーの研
磨用組成物。
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