JPH1088111A - 研磨用組成物 - Google Patents

研磨用組成物

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JPH1088111A
JPH1088111A JP8243196A JP24319696A JPH1088111A JP H1088111 A JPH1088111 A JP H1088111A JP 8243196 A JP8243196 A JP 8243196A JP 24319696 A JP24319696 A JP 24319696A JP H1088111 A JPH1088111 A JP H1088111A
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acid
polishing
silicon nitride
polishing composition
composition
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JP8243196A
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Kazushi Kodama
玉 一 志 児
Shiro Miura
浦 史 朗 三
Hideki Otake
竹 秀 樹 大
Atsunori Kawamura
村 篤 紀 河
Sanetoki Itou
東 真 時 伊
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Fujimi Inc
Original Assignee
Fujimi Inc
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間の貯蔵後も沈殿物の再分散性が良好で
あり、研磨加工面にスクラッチおよびその他の表面欠陥
の発生を防止でき、フュームドアルミナまたはフューム
ドシリカの添加量により選択比を調節することが可能で
ある研磨用組成物の提供。 【解決手段】 窒化ケイ素微粉末、水、およびフューム
ドアルミナまたはフュームドシリカを含んでなることを
特徴とする、研磨用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体、フォトマ
スク、各種メモリーハードディスク用基盤および合成樹
脂等各種工業製品またはその部材の研磨に使用される研
磨用組成物に関し、特に半導体産業等におけるデバイス
ウェーハの表面平坦化加工に好適な研磨用組成物に関す
るものである。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、再分散性良好
かつ高純度な研磨用組成物に関するもので、従来よりC
MP技術(詳細後記)が適用されている層間絶縁膜およ
びメタル配線の研磨において高効率であり、優れた研磨
表面を形成することができると同時に、素子分離および
その他の高度なデバイス形成技術に適用可能な研磨用組
成物に関するものである。
【0003】
【従来の技術】近年のコンピューターを始めとする所謂
ハイテク製品の進歩は目覚ましく、これに使用される部
品、例えばULSI、は年々高集積化・高速化の一途を
たどっている。これに伴い、半導体装置のデザインルー
ルは年々微細化が進み、デバイス製造プロセスでの焦点
深度は浅くなり、パターン形成面に要求される平坦性は
厳しくなってきている。
【0004】また、配線の微細化による配線抵抗の増大
に対処するため、デバイスの多層化による配線長の短縮
が行われているが、形成されたパターン表面の段差が多
層化の障害として問題化してきている。
【0005】このような微細化および多層化を行うに当
たっては、そのプロセス中で段差を取り除くための所望
表面の平坦化を行うことが必要であり、この手法とし
て、これまではスピンオングラス、レジストエッチバッ
クおよびその他の平坦化法が用いられていた。
【0006】しかし、これらの手法では、部分的な平坦
化は可能であるが、次世代のデバイスに要求されるグロ
ーバルプレナリゼーション(完全平坦化)を達成するこ
とは困難な状況であり、現在では機械的ないし物理的研
磨と化学的研磨とを組み合わせたメカノケミカル研磨加
工(Chemical Mechanical Polishing、以下「CMP」
という)による平坦化が検討されるようになってきてい
る。
【0007】一方、CMP加工技術は層間絶縁膜である
二酸化ケイ素膜、配線材料であるアルミニウム、タング
ステンまたは銅膜およびポリシリコン膜等の平坦化や、
素子分離およびその他への適用が検討されている。近年
検討されている素子分離方法の一つにシャロートレンチ
アイソレーション法(Shallow Trench Isolation)があ
る。これは、シリコンに浅い溝(Shallow Trench)を形
成し、その上に二酸化ケイ素膜を堆積させた後、CMP
加工技術で平坦化することにより、より狭い面積で素子
分離が可能となるもので、半導体デバイスの高密度化に
対応する技術として注目されている。
【0008】シャロートレンチアイソレーションの実施
に当たっての技術課題は、平坦化加工する面を研磨によ
る取代の過不足なく均一に仕上げること、かつ、所定の
取代で研磨を終了させることである。一般的には研磨対
象である二酸化ケイ素膜の下層により硬質の窒化ケイ素
膜を配し、窒化ケイ素膜をストッパーとして研磨が行わ
れることが多い。これに際して用いられる研磨剤として
は、二酸化ケイ素膜を効率良く加工することができ、一
方、窒化ケイ素膜に対してはこれを研磨しない研磨剤が
好適であることが理解できる。
【0009】一般的に、窒化ケイ素膜に対して二酸化ケ
イ素膜がどれだけ研磨され易いかを表す指標として、研
磨剤により二酸化ケイ素膜が研磨される速度と、窒化ケ
イ素膜の研磨される速度との比である選択的研磨速度比
(以下、「選択比」という)が用いられる。これは、研
磨剤により二酸化ケイ素膜が研磨される速度を窒化ケイ
素膜のそれで除することで求められる。
【0010】この選択比の定義によれば、研磨剤が窒化
ケイ素膜を研磨する速度は一定でも、二酸化ケイ素膜を
研磨する速度が大きい程、また、二酸化ケイ素膜を研磨
する速度が一定でも、窒化ケイ素膜を研磨する速度が小
さい程、選択比は高くなる。勿論、窒化ケイ素膜を研磨
する速度が0に近く、かつ、二酸化ケイ素膜を研磨する
速度がより大きい研磨剤が要求されていることは言うま
でもない。
【0011】従って、二酸化ケイ素膜を研磨する速度が
大きくても、窒化ケイ素膜を研磨する速度が大きいもの
は、いくら選択比が高くても必要とされない。むしろ窒
化ケイ素膜は研磨を止めるストッパーであるため、二酸
化ケイ素膜を研磨する速度がやや小さくても、選択比が
高く、かつ窒化ケイ素膜を研磨する速度がより0に近い
ものの方が実用的である。
【0012】本発明者らは、高純度で、層間絶縁膜およ
びメタル配線の研磨において二酸化ケイ素膜を研磨する
速度が大きく、かつ研磨面の表面状態の優れた被研磨物
が得られると同時に、選択比が高い研磨用組成物とし
て、窒化ケイ素微粉末、酸、および水を含む研磨用組成
物を見出している(特願平8−12592号)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この組成物
は、二酸化ケイ素膜を研磨する速度が極めて大きく、選
択比も高いが、実際の製造プロセスに組み込もうとした
場合には、その研磨速度および選択比の調整が容易でな
いこともあり、改良の余地があった。また、この研磨用
組成物は、貯蔵中に比較的固く沈殿した窒化ケイ素微粉
末が最密充填を生じ易くて、容器下部に沈殿した研磨材
の固まり、すなわちケーキを形成し、そのケーキの分散
が十分にできないことがあり、またそのために微粉末の
凝固物や粗大粒子が生じて、被研磨面にスクラッチが生
じる原因となることがあった。
【0014】一般に、二酸化ケイ素膜は約5,000〜
6,000オングストロームの厚さで成膜されているの
に対し、一般的な研磨用組成物の二酸化ケイ素膜を研磨
する速度は数千オングストローム/分である。このた
め、二酸化ケイ素膜を研磨する速度が大きすぎる研磨用
組成物は、研磨開始後、ごく短時間で二酸化ケイ素膜を
除去してしまう。窒化ケイ素膜上に二酸化ケイ素膜を堆
積させたウェーハを研磨用組成物で研磨する場合には、
二酸化ケイ素膜が除去された直後に的確に研磨を終了し
なければ、ストッパーである窒化ケイ素膜にまで研磨が
及んでしまう。ほとんどの場合、研磨用組成物の窒化ケ
イ素膜を研磨する速度も0ではないため、二酸化ケイ素
膜が除去されてなお研磨が継続されれば、窒化ケイ素膜
さえも研磨されて、極端な場合には除去されてしまう。
このことからもわかるように、CMP加工技術において
終点検出は非常に重要であり、終点を的確に検出可能な
範囲、すなわちプロセスにあった研磨速度および選択比
を有した研磨用組成物が求められていた。
【0015】二酸化ケイ素膜を研磨する速度の改良につ
いては、本発明者らが知る限り、研磨材である微粉末や
添加される研磨促進剤、例えば酸、に関する検討がほと
んどであり、また選択比の調整については検討の報告例
がほとんどなかった。個々の製造プロセスに応じてある
特定の選択比を得ようとしたとき、例えば先に述べた特
願平8−12592号に記載された方法では、窒化ケイ
素微粉末、水および酸からなる研磨用組成物において、
酸の量を調整することにより選択比を改良するのである
が、僅かな酸の添加量の差により、選択比が大きく変化
してしまうことがあるために、その調整は必ずしも容易
ではなく、安定した選択比や研磨速度を得ることが困難
であった。
【0016】なお、例えば窒化ケイ素膜の上に二酸化ケ
イ素膜を堆積させた膜付ウェーハを研磨する場合、部分
的に窒化ケイ素膜が露出した時点で二酸化ケイ素膜の研
磨を終了する必要がある。この時点を「終点」といい、
この終点を見つけ出すことを「終点検出」という。終点
検出の方法については種々検討が行なわれており、例え
ば研磨中、研磨定盤下からレーザー光をウェーハにあて
て残存膜厚を測定する方法およびその他が提案されてい
るが、どれも十分な実用域に達していないのが現状であ
る。このため、研磨用組成物の有する研磨速度から、あ
る一定厚さの二酸化ケイ素膜を除去するのに必要な時間
を算出し、この時間内研磨を行なうことで終点とする方
法が一般的である。
【0017】一方、窒化ケイ素およびその他の研磨材を
用いた研磨用組成物は、時間の経過とともにケーキ部分
と、研磨材が分散した懸濁部分、および研磨材がほとん
ど存在しない上澄液部分に分れる。研磨用組成物の組成
により異なるが、懸濁部分がない、すなわち、ケーキ部
分と上澄液部分だけに分れるものもある。
【0018】研磨用組成物の再分散性とは、容器を振っ
た際、容器下部に沈殿したケーキがいかに容易に分散す
るかを表すものである。従って、ケーキが容易に分散す
るもの程、再分散性が良いと言える。逆に、再分散性が
悪いものは、研磨材の沈殿凝固が強く、粗大粒子とな
り、スクラッチ発生原因の一つにもなる。加えて、再分
散性が悪い研磨用組成物は、一度沈殿してしまうと再分
散が困難となるため、専用のスラリー分散設備、人手、
および時間等を必要とするため、再分散性の良い研磨用
組成物が求められていたのである。
【0019】再分散性改良剤としては、セルロース類、
糖類およびその他の有機物質、高分子凝集剤、あるいは
酸化物のゾル又はゲルおよびその他の無機物質が従来よ
り広く用いられている。しかし、有機物質には腐敗およ
び研磨速度低下等の問題があり、またこれまでの再分散
性改良剤の多くは金属不純物を多く含んでいる等の問題
があった。このため、CMP加工技術に用いる研磨用組
成物として好適と言えないものが多かった。
【0020】本発明は前記の課題を解決するためになさ
れたもので、CMP加工技術に用いられる研磨用組成物
に従来より求められていた、大きな選択比、優れた表面
状態およびその他の基本的な研磨性能や、高純度である
と言った特性を損なうことなく、個々の製造プロセスに
応じて選択比の調製が可能であり、かつ長期間の貯蔵に
おいても沈殿物の再分散が容易であり、さらに被研磨面
へのスクラッチ発生が防止可能な研磨用組成物を提供す
ることを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要] <要旨>本発明の研磨用組成物は、窒化ケイ素微粉末、
水、およびフュームドアルミナまたはフュームドシリカ
を含んでなること、を特徴とするものである。
【0022】<効果>本発明の研磨用組成物は、長期間
の貯蔵後も沈殿物の再分散性が良好であるために、従
来、貯蔵後の沈澱ケーキの分散に必要とされていた専用
の設備、人手、および時間を必要とせず、また、沈澱凝
固粒子や巨大粒子が発生しにくいために研磨加工面にス
クラッチおよびその他の表面欠陥の発生を防止できる。
さらに本発明の研磨用組成物は、フュームドアルミナま
たはフュームドシリカの添加量により選択比を調節する
ことが可能である。
【0023】[発明の具体的説明] <窒化ケイ素微粉末>本発明の研磨用組成物の成分の中
で主研磨材として使用する窒化ケイ素は、例えば形態的
にはα−窒化ケイ素、β−窒化ケイ素、アモルファス−
窒化ケイ素、およびその他であり、これらの微粉末が任
意の割合で混合されたものであってもよく、特に限定さ
れるものではない。
【0024】窒化ケイ素微粉末は、砥粒としてメカニカ
ルな作用により被研磨面を研磨するものである。この窒
化ケイ素微粉末の粒径は、BET法により測定した平均
粒子径で一般に0.01〜10μm、好ましくは0.0
5〜3μm、である。平均粒子径が10μmを超える
と、研磨された表面の表面粗さが大きかったり、スクラ
ッチが発生したりするなどの間題があり、逆に、0.0
1μm未満であると研磨速度が極端に小さくなってしま
い実用的でない。
【0025】研磨用組成物中の窒化ケイ素微粉末の含有
量は、通常組成物全量に対して一般に0.1〜50重量
%、好ましくは1〜25重量%、である。窒化ケイ素微
粉末の含有量が余りに少ないと研磨速度が小さくなり、
逆に余りに多いと均一分散が保てなくなり、かつ組成物
粘度が過大となって取扱いが困難となることがある。
【0026】<フュームドアルミナ/フュームドシリカ
>本発明の研磨用組成物には、フュームドアルミナまた
はフュームドシリカを含んでなる。本発明でいうフュー
ムドアルミナまたはフュームドシリカは、それぞれの酸
化物を与える加熱分解性前駆体化合物、例えばハロゲン
化物、特に塩化物、を高温加熱分解して製造したもので
ある。
【0027】フュームドアルミナは、例えば四塩化チタ
ニウムと水素を空気中で燃焼させることにより製造す
る。その反応式を示すと、以下の通りである。 4AlCl3+6H2+3O2→2Al23+12HCl フュームドアルミナは、微細な一次粒子が数個〜数十個
集まった鎖構造の二次粒子を形成している。このような
フュームドアルミナとしては、例えば日本アエロジル社
より、Aluminum Oxide C の商品名で市販されている。
【0028】フュームドシリカも、フュームドアルミナ
同様、四塩化ジルコニウムと水素を空気中で燃焼させる
ことにより製造する。その反応式を示すと、以下の通り
である。 SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl 粒子の形状についても、フュームドアルミナ同様、微細
な一次粒子が数個〜数十個集まった鎖構造の二次粒子を
形成している。このようなフュームドシリカとしては、
例えば日本アエロジル社より、Aerosil の商品名で市販
されている。
【0029】本発明に用いるフュームドアルミナまたは
フュームドシリカの含有量は、窒化ケイ素微粉末の重量
に対しては、一般に0.0002〜50000重量%、
好ましくは0.004〜2500重量%、である。ま
た、本発明に用いるフュームドアルミナまたはフューム
ドシリカの含有量は、研磨用組成物全量に対して、一般
に0.0001〜50重量%、好ましくは0.001〜
25重量%、である。フュームドアルミナとフュームド
シリカをこの範囲内で混合して用いることもできる。こ
れらの含有量が余りに少ないと本発明の効果が現れにく
い。逆に余りに多くても、均一分散が保てなくなり、か
つ組成物の粘度が過大となって取扱い困難となりやす
い。
【0030】このようなフュームドアルミナまたはフュ
ームドシリカは本発明の研磨用組成物に添加すると、沈
殿物の再分散性を改良するとともに、選択比を変化させ
ることができる。
【0031】本発明の研磨用組成物が優れた再分散性を
有することについての機構的な詳細は不明であるが、フ
ュームドアルミナの場合を例にとれば、以下のように推
察される。
【0032】フュームドアルミナの二次粒子は、数〜数
十nmの粒径の一次粒子が多数個集まった鎖構造を形成
している。研磨用組成物中にフュームドアルミナが存在
しない場合、水中に分散している窒化ケイ素微粉末は次
第に沈降して最密充填が起こり、固く沈澱してしまう。
この現象は、酸の存在下では特に顕著である。しかし、
フュームドアルミナが存在する場合には、フュームドア
ルミナの鎖構造が窒化ケイ素微粉末の粒子間に入り込
み、微粉末間でクッション剤の役割を果たし、このため
に沈殿しても最密充填が起こりにくく、窒化ケイ素微粉
末の凝固および粗大化は発生しにくくなるものと考えら
れる。
【0033】フュームドアルミナまたはフュームドシリ
カの添加により、窒化ケイ素膜を研磨する速度が低下す
ることについても、機構的な詳細は不明であるが、窒化
ケイ素微粉末の周りに存在する鎖構造のフュームドアル
ミナまたはフュームドシリカと窒化ケイ素微粉末とが反
発し合った状態が研磨加工において有利に作用するもの
と思われる。
【0034】<研磨用組成物>本発明の研磨用組成物
は、一般に上記の各成分、すなわち窒化ケイ素微粉末、
フュームドアルミナまたはフュームドシリカ、を所望の
含有率で水に混合し、分散させることにより調製する。
窒化ケイ素微粉末、およびフュームドアルミナまたはフ
ュームドシリカはこの組成物中に均一に分散して懸濁液
となり、研磨用組成物が形成される。これらの微粉末を
水中に分散させる方法は任意であり、例えば、翼式撹拌
機で撹拌したり、超音波分散により分散させる。
【0035】本発明の研磨用組成物は、前記した本発明
者らの先行発明に従って、酸をさらに含有することがで
き、また好ましい。使用する酸は、有機酸又は無機酸の
いずれであってもよい。使用する酸の種類は本発明の効
果を損なうものでなければ特に限定されないが、有機酸
ではカルボン酸、就中ヒドロキシカルボン酸、が好まし
く、カルボン酸のうち特にグルコン酸、乳酸、クエン
酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ
酸、およびシュウ酸が好ましい。無機酸では特に塩酸お
よび硝酸が好ましい。必要に応じて、これらの酸を併用
してもよい。
【0036】これらの酸の含有量は、酸の強さなどによ
り異なるが、研磨用組成物全量に対して好ましくは0.
001〜20重量%、さらに好ましくは0.005〜1
0重量%、である。ある程度の量の酸を添加することに
より本発明の効果が顕著にあらわれるが、逆に余りに多
くても、添加効果が向上することもなく、そのため経済
的でない。また、酸の添加により、この研磨用組成物の
pHは7以下となるのがふつうである。各種の添加剤を
添加することによりpHは変動するが、本発明の効果を
発現させるためにはpHを7以下とすることが好まし
い。
【0037】また、上記の研磨用組成物の調製に際して
は、製品の品質保持や安定化を図る目的や、被加工物の
種類、加工条件およびその他の研磨加工上の必要に応じ
て、各種の公知の添加剤をさらに加えてもよい。
【0038】すなわち、さらに加える添加剤の好適な例
としては、(イ)二酸化ケイ素類、例えばコロイダルシ
リカ、およびその他、(ロ)セルロース類、例えばセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、およびヒドロキ
シエチルセルロース、(ハ)水溶性アルコール類、例え
ばエタノール、プロパノール、およびエチレングリコー
ル、(ニ)界面活性剤、例えばアルキルベンゼンスルホ
ン酸ソーダおよびナフタリンスルホン酸のホルマリン縮
合物、(ホ)有機ポリアニオン系物質、例えばリグニン
スルホン酸塩、およびボリアクリル酸塩、(ヘ)無機塩
類、例えば硫酸アンモニウム、塩化マグネシウム、酢酸
カリウム、および硝酸アルミニウム、(ト)水溶性高分
子(乳化剤)類、例えばポリビニルアルコール、(チ)
酸化アルミニウム類、例えばアルミナゾルおよびその
他、(リ)高分散性金属酸化物、例えばフュームドチタ
ニア、フュームドジルコニアおよびその他、が挙げられ
る。
【0039】なお、本発明の研磨用組成物の調製をする
にあたり、各添加剤の混合順序や混合方法などは特に制
限されるものではない。
【0040】また、本発明の研磨用組成物は、比較的高
濃度の原液として調製して貯蔵または輸送などをし、実
際の研磨加工時に希釈して使用することもできる。前述
の好ましい濃度範囲は、実際の研磨加工時のものとして
記載したのであり、このような使用方法をとる場合、貯
蔵または輸送などをされる状態においてはより高濃度の
溶液となることは言うまでもない。
【0041】上述のようにして調製された本発明の研磨
用組成物は、再分散性が優れており、かつ、凝固粒子に
よるスクラッチが発生しないことより、半導体デバイ
ス、フォトマスク、各種メモリーハードディスク用基
盤、合成樹脂およびその他の研磨に使用可能であるが、
窒化ケイ素膜を研磨する速度が小さく選択比の調整も可
能であることから、半導体産業におけるデバイスウェー
ハのCMP加工技術において好適である。
【0042】以下は、本発明の研磨用組成物を例を用い
て具体的に説明するものである。なお、本発明は、その
要旨を超えない限り、以下に説明する諸例の構成に限定
されない。
【0043】
【発明の実施の形態】
<研磨用組成物の内容および調製>まず、研磨材である
α−窒化ケイ素微粉末(平均粒子径0.12μm)を撹
拌機を用いて水に分散させて、研磨材濃度5重量%のス
ラリーを調製した。次いでこのスラリーにグリコール酸
1重量%添加した比較試料を調製した。この比較試料は
2つに分割し、貯蔵時間を変えて評価した(比較例1お
よび2)また、前記と同様に調製したスラリーに、フュ
ームドアルミナ(商品名:Aluminum Oxide C、100m
2/g、日本アエロジル(株)製)またはフュームドシ
リカ(商品名:Aerosil 90、900m2/g、日本アエ
ロジル(株)製)を表1に記載した割合で添加混合し
て、実施例1〜6の試料を調製した。
【0044】<研磨試験>実施例1〜6および比較例1
〜2の試料による研磨試験を行った。被加工物として
は、熱酸化法により二酸化ケイ素膜を成膜した6インチ
・シリコンウェーハおよびLPCVD法により窒化ケイ
素膜を成膜した6インチ・シリコンウェーハ(いずれも
外径約150mm)の基盤を使用し、それぞれ二酸化ケ
イ素膜および窒化ケイ素膜の膜付き面を研磨した。
【0045】研磨は片面研磨機(定盤径570mm)を
使用して行った。研磨機の定盤にはポリウレタン製の積
層研磨パッド(Rodel社(米国)製IC一1000
/Suba400)を貼り付け、まず二酸化ケイ素膜付
ウェーハを装填して1分間研磨し、次にウェーハを窒化
ケイ素膜付ウェーハに取り換えて同様に1分間研磨し
た。
【0046】研磨条件は、加工圧力490g/cm2
定盤回転数30rpm、研磨剤供給量150cc/分、
ウェーハ回転数30rpmとした。
【0047】研磨後、ウェーハを順次洗浄、乾燥した
後、研磨によるウェーハの膜厚減を49点測定すること
により、各試験別に研磨速度を求めた。さらに、二酸化
ケイ素膜を研磨する速度を窒化ケイ素膜のそれで除する
ことにより、選択比を求めた。スクラッチについては、
研磨後、ウェーハを洗浄・乾燥し、暗室内にてスポット
ライトをあて、目視でスクラッチの有無を判定した。結
果は表1に示す通りであった。
【0048】<再分散性試験>実施例1〜6および比較
例1〜2による再分散性試験を下記の条件で行った。 (1)100cc用比色管に、十分に分散させた試料
を、100ccずつ各々計量する。 (2)各試料を2週間放置する。このとき、それぞれの
試料について、比色管下部に固形分が沈澱してケーキと
なる。このケーキが均一に分散するまで、各試料を振
幅、速度、および方向を同一条件で振盪する。 (3)各々の試料について、分散するのに要した振盪回
数を基に、再分散性を評価した。
【0049】また、沈殿凝固粒子については、調製した
スラリーを50倍に希釈し軽く撹拌後ナイロン網にて濾
過を行ない、ナイロン網上に残った残留物を観察した。
結果は表1に示す通りであった。
【0050】
【表1】
【0051】スクラッチは、下記の基準にて評価した。 ◎:スクラッチは目視確認されない。 ○:スクラッチはほとんど目視確認されない △:スクラッチはいくらか目視確認される。 ×:スクラッチはかなり目視確認される。
【0052】再分散性は、下記の基準にて評価した。 1:20回以上振ってもケーキは分散しない。 2:15〜20回振れば、なんとかケーキは分散する。 3:11〜15回振ればケーキは分散する。
【0053】表1に示した結果から、本発明の研磨用組
成物の選択比は、窒化ケイ素微粉末と水のみからなる比
較例1に比べて高く、比較例1に酸を添加した比較例2
よりも低くなっており、選択比調整ができることがわか
る。また、本発明の研磨用組成物の再分散性は、いずれ
も比較例のそれよりも格段に向上しており、凝固粒子も
発生していないことがわかる。さらに、凝固粒子による
スクラッチも本発明の研磨用組成物を用いた場合には発
生していないことは明らかである。
【0054】なお、上記の表1において掲載しなかった
が、これらの研磨加工面を目視にて評価したところ、実
施例、比較例ともに、スクラッチ以外の表面欠陥につい
ては見出されなかった。
【0055】
【発明の効果】本発明の研磨用組成物は、長期間の貯蔵
後も沈殿物の再分散性が良好であり、研磨加工面にスク
ラッチおよびその他の表面欠陥の発生を防止でき、フュ
ームドアルミナまたはフュームドシリカの添加量により
選択比を調節することが可能であることは、[発明の概
要]の項に前記したとおりである。
フロントページの続き (72)発明者 大 竹 秀 樹 愛知県西春日井郡西枇杷島町地領2丁目1 番地の1 株式会社フジミインコーポレー テッド内 (72)発明者 河 村 篤 紀 愛知県西春日井郡西枇杷島町地領二丁目1 番地の1 株式会社フジミインコーポレー テッド内 (72)発明者 伊 東 真 時 愛知県西春日井郡西枇杷島町地領二丁目1 番地の1 株式会社フジミインコーポレー テッド内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化ケイ素微粉末、水、およびフュームド
    アルミナまたはフュームドシリカを含んでなることを特
    徴とする、研磨用組成物。
  2. 【請求項2】酸をさらに含んでなる、請求項1に記載の
    研磨用組成物。
  3. 【請求項3】酸がカルボン酸である、請求項2に記載の
    研磨用組成物。
  4. 【請求項4】酸が、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石
    酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、および
    シュウ酸からなる群から選ばれる、請求項3に記載の研
    磨用組成物。
  5. 【請求項5】酸が、塩酸または硝酸である、請求項2に
    記載の研磨用組成物。
  6. 【請求項6】窒化ケイ素微粉末の平均粒子径が、0.0
    1〜10μmである、請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の研磨用組成物。
  7. 【請求項7】フュームドアルミナまたはフュームドシリ
    カの含有量が、窒化ケイ素微粉末の重量を基準にして
    0.0002〜50000重量%である、請求項1〜6
    のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  8. 【請求項8】フュームドアルミナまたはフュームドシリ
    カの含有量が、研磨用組成物の重量を基準にして50重
    量%以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    研磨用組成物。
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