JPH1180707A - 研磨用組成物および研磨方法 - Google Patents

研磨用組成物および研磨方法

Info

Publication number
JPH1180707A
JPH1180707A JP24433197A JP24433197A JPH1180707A JP H1180707 A JPH1180707 A JP H1180707A JP 24433197 A JP24433197 A JP 24433197A JP 24433197 A JP24433197 A JP 24433197A JP H1180707 A JPH1180707 A JP H1180707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
polishing composition
ions
abrasive
carbonate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24433197A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Suzumura
村 聡 鈴
Kazumasa Tamai
井 一 誠 玉
Tatsuya Asaga
賀 達 也 浅
Kenichi Matsuoka
岡 賢 一 松
Mamoru Ueda
田 衛 上
Takayoshi Kawamoto
本 孝 善 川
Taketaka Wada
田 雄 高 和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Seiko Epson Corp
Fujimi Inc
Original Assignee
Ebara Corp
Seiko Epson Corp
Fujimi Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp, Seiko Epson Corp, Fujimi Inc filed Critical Ebara Corp
Priority to JP24433197A priority Critical patent/JPH1180707A/ja
Publication of JPH1180707A publication Critical patent/JPH1180707A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨速度が大きく、均一性が優れた研磨面を
形成させることができる研磨用組成物、および生産性の
高い半導体ウェーハの研磨方法の提供。 【解決手段】 (1)水、(2)研磨材、(3)炭酸イ
オン、炭酸水素イオン、および炭酸からなる群より選ば
れる少なくとも1種類、ならびに(4)アンモニウムイ
オン、アルカリ金属イオン、およびアルカリ土類金属イ
オンそれぞれからなる群から選ばれる、少なくとも1種
類の陽イオン、を含んでなる研磨用組成物であって、
(4)の陽イオンの総量が0.001〜0.15モル/
リットルであることを特徴とする研磨用組成物、および
その研磨用組成物を用いた半導体ウェーハの研磨方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体、フォトマ
スク、各種メモリーハードディスク用基盤および合成樹
脂等各種工業製品またはその部材の研磨に使用される研
磨用組成物に関し、特に半導体産業等におけるデバイス
ウェーハの表面平坦化加工に好適な研磨用組成物、およ
びデバイスウェーハの表面平坦化加工に好適な半導体ウ
ェーハの研磨方法に関するものである。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、従来よりCM
P技術(詳細後記)が適用されている、層間絶縁膜およ
び素子分離のための絶縁膜である二酸化ケイ素膜の研磨
において、大きな研磨速度が得られると同時に、ウェー
ハ内の均一性が優れた研磨表面を形成させることがで
き、高度なデバイス形成技術に適用可能な研磨用組成物
におよび研磨方法関するものである。
【0003】
【従来の技術】近年のコンピューターを始めとする所謂
ハイテク製品の進歩は目覚ましく、これに使用される部
品、例えばULSI、は年々高集積化・高速化の一途を
たどっている。これに伴い、半導体装置のデザインルー
ルは年々微細化が進み、デバイス製造プロセスでの焦点
深度は浅くなり、パターン形成面に要求される平坦性は
厳しくなってきている。
【0004】また、配線の微細化による配線抵抗の増大
に対処するため、デバイスの多層化による配線長の短縮
が行われているが、形成されたパターン表面の段差が多
層化の障害として問題化してきている。
【0005】このような微細化および多層化を行うに当
たっては、そのプロセス中で段差を取り除くための所望
表面の平坦化を行うことが必要であり、この手法とし
て、これまではスピンオングラス、レジストエッチバッ
クおよびその他の平坦化法が用いられていた。
【0006】しかし、これらの手法では、部分的な平坦
化は可能であるが、次世代のデバイスに要求されるグロ
ーバルプレナリゼーション(完全平坦化)を達成するこ
とは困難な状況であり、現在では機械的ないし物理的研
磨と化学的研磨とを組み合わせたメカノケミカル研磨加
工による平坦化(Chemical Mechanical Polishing、以
下「CMP」という)が検討されるようになってきてい
る。
【0007】このような研磨技術を用いて、層間絶縁膜
または素子分離のための絶縁膜である二酸化ケイ素膜の
平坦化を実施するに当たっての技術課題は、平坦化加工
する面を研磨による取代の過不足なく均一に仕上げるこ
と、および大きな研磨速度で研磨することにより生産性
を向上させることである。
【0008】従来、層間絶縁膜または素子分離のための
絶縁膜に使用されている二酸化ケイ素膜の研磨には、フ
ュームドシリカ、水、および水酸化カリウム、アンモニ
アおよびその他から選ばれた塩基性化合物を含む研磨用
組成物が用いられてきた。このような研磨用組成物を用
いる場合、塩基性化合物の添加量を増量すると研磨速度
を大きくすることができる。
【0009】これは、このような研磨加工において、化
学的な研磨作用が利用されているためである。化学的な
研磨作用とは、上記の研磨加工を例にとれば、二酸化ケ
イ素膜が、化学的研磨促進剤である塩基性化合物の効果
により化学的な侵食を受けて、研磨による除去を受けや
すくなることをいう。すなわち、上記の研磨加工におい
て、塩基性化合物の添加量を増量することにより化学的
な作用が増大して、全体の研磨速度が大きくなるのであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの知る限り、上記したような従来の研磨用組成物に
おいては、通常、比較的多量の塩基性化合物を含んでお
り、必要レベルの研磨速度は維持されているものの、研
磨面の均一性においては十分満足なレベルにすることが
できず、まだ改良の余地があった。従って、十分な研磨
速度と、研磨面の均一性とを両立できる研磨用組成物、
およびそれを用いた半導体ウェーハの研磨方法の確立が
望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要] <要旨>本発明の研磨用組成物は、(1)水、(2)研
磨材、(3)炭酸イオン、炭酸水素イオン、および炭酸
からなる群より選ばれる少なくとも1種類、ならびに
(4)アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン、およ
びアルカリ土類金属イオンそれぞれからなる群から選ば
れる、少なくとも1種類の陽イオン。を含んでなる研磨
用組成物であって、(4)の陽イオンの総量が0.00
1〜0.15モル/リットルであること、を特徴とする
ものである。
【0012】また、本発明の半導体ウェーハの研磨方法
は、(1)水、(2)研磨材、(3)炭酸イオン、炭酸
水素イオン、および炭酸からなる群より選ばれる少なく
とも1種類、ならびに(4)アンモニウムイオン、アル
カリ金属イオン、およびアルカリ土類金属イオンそれぞ
れからなる群から選ばれる、少なくとも1種類の陽イオ
ン、を含んでなる研磨用組成物であって、(4)の陽イ
オンの総量が0.001〜0.15モル/リットルであ
る研磨用組成物を用いて、半導体ウェーハの表面平坦化
加工を行うこと、を特徴とするものである。
【0013】<効果>本発明の研磨用組成物は、研磨速
度が大きく、同時に均一性が優れた研磨面を形成させる
ことができる。
【0014】さらに、本発明の半導体ウェーハの研磨方
法は、ウェーハ内の均一性が優れた研磨表面を形成させ
ることができて、半導体ウェーハの生産性を向上させる
ことができる。
【0015】[発明の具体的説明] <研磨材>本発明の研磨用組成物において研磨材として
用いるのに適当な研磨材は、二酸化ケイ素、酸化アルミ
ニウム、酸化セリウム、酸化チタン、窒化ケイ素、酸化
ジルコニウム、および二酸化マンガンからなる群から選
ばれるものである。
【0016】本発明において、もちいることのできる二
酸化ケイ素には、コロイダルシリカ、フュームドシリ
カ、およびその他の、製造法や性状の異なるものが多種
存在する。
【0017】酸化アルミニウムにも、α−アルミナ、δ
−アルミナ、θ−アルミナ、κ−アルミナ、およびその
他の形態的に異なるものがある。また製造法からフュー
ムドアルミナと呼ばれるものもある。
【0018】酸化セリウムには、酸化数から3価のもの
と4価のもの、また結晶系から見て、六方晶系、等軸晶
系、および面心立方晶系のものがある。
【0019】酸化チタンには、結晶系から見て、一酸化
チタン、三酸化二チタン、二酸化チタンおよびその他の
ものがある。また製造法からフュームドチタニアと呼ば
れるものもある。
【0020】窒化ケイ素は、α−窒化ケイ素、β−窒化
ケイ素、アモルファス窒化ケイ素、およびその他の形態
的に異なるものがある。
【0021】酸化ジルコニウムは、結晶系から見て、単
斜晶系、正方晶系、および非晶質のものがある。また、
製造法からフュームドジルコニアと呼ばれるものもあ
る。
【0022】二酸化マンガンは、形態的に見てα−二酸
化マンガン、β−二酸化マンガン、γ−二酸化マンガ
ン、δ−二酸化マンガン、ε−二酸化マンガン、η−二
酸化マンガン、およびその他がある。
【0023】本発明の組成物には、これらのものを任意
に、必要に応じて組み合わせて、用いることができる。
組み合わせる場合には、その組み合わせ方や使用する割
合は特に限定されない。
【0024】上記の研磨材は、砥粒としてメカニカルな
作用により被研磨面を研磨するものである。このうち二
酸化ケイ素の粒径は、BET法により測定した比表面積
から求められる平均粒子径で一般に5〜500nm、好
ましくは10〜200nm、である。また、酸化アルミ
ニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、窒化ケイ素、
および二酸化マンガンの粒径は、BET法により測定し
た比表面積から求められる平均粒子径で一般に10〜
5,000nm、好ましくは50〜3,000nm、で
ある。さらに、酸化セリウムの粒径は、走査型電子顕微
鏡により観察される平均粒子径で、一般に10〜5,0
00nm、好ましくは50〜3,000nm、である。
【0025】これらの研磨材の平均粒子径がここに示し
た範囲を超えて大きいと、研磨された表面の表面粗さが
大きかったり、スクラッチが発生したりするなどの間題
があり、逆に、ここに示した範囲よりも小さいと研磨速
度が極端に小さくなってしまい実用的でない。
【0026】研磨用組成物中の研磨材の含有量は、組成
物の重量を基準にして、好ましくは0.1〜40重量
%、より好ましくは1〜30重量%、である。研磨材の
含有量が余りに少ないと、研磨材によるメカニカルな作
用が弱くなり研磨速度が小さくなり、逆に余りに多いと
均一分散が保てなくなり、かつ組成物粘度が過大となっ
て取扱いが困難となることがある。
【0027】<炭酸イオン、炭酸水素イオン、炭酸>本
発明の研磨用組成物は、炭酸イオン、炭酸水素イオン、
および炭酸からなる群より選ばれる少なくとも1種類を
含んでなる。これらのうち、炭酸イオンおよび炭酸水素
イオンは、水に溶解して炭酸イオンまたは炭酸水素イオ
ンを放出する炭酸化合物、すなわち、炭酸、またはその
塩、を溶解することにより研磨用組成物中に生成させる
のが普通である。また、本発明において、主たる溶媒は
水であるので、二酸化炭素を水に直接導入すると炭酸お
よび上記のイオンが生成する。
【0028】用いる炭酸化合物は、本発明の効果を損な
わないものであれば任意のものを用いることができる。
具体的には、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウムナトリウム、炭酸リチウム、炭
酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭
酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナト
リウム、および炭酸水素リチウムからなる群から選ばれ
る少なくとも1種類の化合物であることが好ましい。こ
れらの中で、金属イオンが半導体デバイスに与える影響
およびその他を考慮すると、炭酸アンモニウム、炭酸水
素アンモニウム、炭酸カリウム、および炭酸水素カリウ
ム、が特に好ましい。また、不必要な金属イオンを研磨
用組成物中に導入しないので、二酸化炭素を用いること
も好ましい。これらの炭酸の塩(または二酸化炭素)は
任意の割合で併用することもできる。
【0029】本発明の研磨用組成物において、炭酸イオ
ン、炭酸水素イオン、および炭酸の合量である全炭酸の
濃度は、本発明の効果を損なわない限り限定されない
が、後述する陽イオンとの相対量として、全炭酸の濃度
が、後述の陽イオンの総量に対して、モル比で1/20
0〜2であることが好ましく、1/100〜1であるこ
とが特に好ましい。全炭酸の濃度を高くすることで研磨
速度が大きくなる傾向にあるが、過度に増量すると研磨
材の分散性が悪化することもあるので注意が必要であ
る。
【0030】本発明の研磨用組成物には、取り扱い性な
どの点から、水溶性(易溶性)の炭酸化合物を用いるこ
とにより、研磨用組成物に炭酸イオンまたは炭酸水素イ
オンを導入することがより好ましいが、難溶性の化合物
であっても研磨用組成物中に溶解することが可能なもの
であれば用いることが可能である。言い換えれば、前記
の全炭酸の濃度と陽イオンの総量の比率は、溶解してい
る炭酸イオン、炭酸水素イオン、および炭酸をもとにし
た量であり、その化合物の溶解度以上の量を添加された
ことにより溶解しきらずに固体のまま組成物中に存在す
る炭酸化合物は考慮する必要がない。また、溶解してい
ない炭酸化合物は、スクラッチまたはその他の表面欠陥
の原因となる場合があるので除去することが好ましい。
【0031】<陽イオン>本発明の研磨用組成物は、特
定の陽イオンを含んでなる。本発明の研磨用組成物にお
いて、これらの陽イオンは、用いられる場合には、前記
の炭酸イオン、炭酸水素イオン、または炭酸とともに、
または単独で、研磨促進剤としてケミカルな作用により
研磨作用を促進するものである。
【0032】本発明において用いられる陽イオンは、ア
ンモニウムイオン、アルカリ金属イオン、およびアルカ
リ土類金属イオンそれぞれからなる群から選ばれる、少
なくとも1種類の陽イオンである。これらの陽イオンの
内、NH4 +、Li+、Na+、K+、Be2+、Mg2+、お
よびCa2+からなる群から選ばれるイオン(以下、「無
機アルカリイオン」という)が好ましく、半導体でバイ
スに与える影響を考慮すると、NH4 +、K+が特に好ま
しい。このようなイオンは、通常、前記の無機アルカリ
イオンを放出する塩基性化合物を研磨用組成物中に溶解
させることにより、研磨用組成物中に導入される。ここ
で用いられる塩基性化合物は、本発明の効果を損なわな
いものであれば特に限定されないが、具体的には、水酸
化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、
水酸化リチウム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウ
ム、および水酸化カルシウムからなる群から選ばれる少
なくとも1種類の化合物が挙げられる。これらの塩基性
化合物は任意の割合で併用することもできる。また、上
記の塩基性化合物については、前記の無機アルカリイオ
ン以外の金属イオンが極めて少ない高純度のものを使用
することにより、研磨用組成物中に不純物金属イオンを
減少させることができるので好ましい。
【0033】本発明の研磨用組成物の前記の無機アルカ
リイオンの含有量は、用いる塩基性化合物の種類により
異なるが、研磨用組成物の全量に対して、0.001〜
0.15モル/リットル、好ましくは0.005〜0.
1モル/リットル、より好ましくは、0.01〜0.0
75モル/リットル、である。前記無機アルカリイオン
の含有量を増量することで研磨速度が大きくなる傾向が
あるが、多いと研磨面の均一性が悪化する傾向にある。
さらには、研磨速度などに対する改良の度合いが小さく
なり、経済的なデメリットを生じることもあり得るので
注意が必要である。
【0034】<研磨用組成物>本発明の研磨用組成物
は、一般に上記の研磨材を所望の含有率で水に混合し、
分散させ、さらに炭酸イオン、炭酸水素イオン、および
炭酸から選ばれる少なくとも1種類を放出する化合物、
および前記の無機アルカリイオンを放出する化合物を所
定量溶解させることにより調製する。これらの成分を水
中に分散または溶解させる方法は任意であり、例えば、
翼式撹拌機で撹拌したり、超音波分散により分散させ
る。また、これらの各成分の混合順序は任意であり、研
磨材の分散と、炭酸化合物または塩基性化合物の溶解の
どちらを先に行ってもよく、また両者を同時に行っても
よい。
【0035】また、本発明の研磨用組成物の調製に際し
ては、製品の品質保持や安定化を図る目的や、被加工物
の種類、加工条件およびその他の研磨加工上の必要に応
じて、各種の公知の添加剤をさらに加えてもよい。
【0036】すなわち、さらに加える添加剤の好適な例
としては、下記のものが挙げられる。 (イ)セルロース類、例えばセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、および
その他、(ロ)水溶性アルコール類、例えばエタノー
ル、プロパノール、エチレングリコール、およびその
他、(ハ)界面活性剤、例えばアルキルベンゼンスルホ
ン酸ソーダ、ナフタリンスルホン酸のホルマリン縮合
物、およびその他、(ニ)有機ポリアニオン系物質、例
えばリグニンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、および
その他、(ホ)水溶性高分子(乳化剤)類、例えばポリ
ビニルアルコール、およびその他、(ヘ)殺菌剤、例え
ばアルギン酸ナトリウム、およびその他。
【0037】また、本発明の研磨用組成物に対して、そ
こに含まれる研磨材、炭酸化合物、および塩基性化合物
に加えて、研磨材、炭酸化合物、および塩基性化合物と
して前記したものを包含するものの中からその他のもの
を、研磨材または研磨促進剤の用途以外の目的で、例え
ば研磨材の沈降防止のために、さらなる添加剤として用
いることも可能である。
【0038】本発明の研磨用組成物は、前記した主成分
の添加により、pHが4〜10となるのが普通である。
各種の補助添加剤の添加により研磨用組成物のpHは変
動するが、本発明の効果を発現させるためにはpHが4
〜10であることが好ましい。従って、研磨用組成物の
pHが4〜10の範囲からはずれてしまう場合、酸また
はアルカリを添加してpHを調整することが好ましい。
また、pHがこの範囲内にあっても、その他の理由、例
えば研磨用組成物の保存安定性、研磨対象物の物性、お
よびその他、によりさらにpHを調整することが好まし
いこともある。
【0039】なお、本発明の研磨用組成物は、半導体、
フォトマスク、各種メモリーハードディスク用基盤およ
び合成樹脂等各種工業製品またはその部材などの任意の
基材に対して適用することが可能であるが、特に半導体
産業等におけるデバイスウェーハの表面平坦化加工に用
いることが好ましい。
【0040】また、本発明の研磨用組成物は、比較的高
濃度の原液として調製して貯蔵または輸送などをし、実
際の研磨加工時に希釈して使用することもできる。前述
の好ましい濃度範囲は、実際の研磨加工時のものとして
記載したのであり、このような使用方法をとる場合、貯
蔵または輸送などをされる状態においてはより高濃度の
溶液となることは言うまでもない。また、取り扱い性の
観点から、そのような濃縮された形態で製造されること
が好ましい。なお、研磨用組成物について前述した濃度
などは、このような製造時の濃度ではなく、使用時の濃
度を記載したものである。
【0041】<半導体ウェーハの研磨方法>本発明の半
導体ウェーハの研磨方法は、前記の研磨用組成物を用い
て半導体ウェーハを研磨する方法である。半導体ウェー
ハとしては、研磨材、研磨パッドおよび研磨機との組合
せで任意のものを選択することができるが、例えば
(イ)シリコン、(ロ)化合物半導体、例えばGaA
s、GaP、InP、およびその他、(ハ)各種膜付ウ
ェーハ、例えば二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、ポリシ
リコン膜、アルミニウム膜、銅膜、タングステン膜、お
よびその他の膜付ウェーハ、が挙げられる。この中で、
膜付ウェーハ、特に二酸化ケイ素膜の膜付ウェーハ、が
好ましい。
【0042】本発明の研磨方法に用いる研磨機として
は、片面研磨機、両面研磨機、およびその他の任意のも
のを用いることができる。
【0043】以下は、本発明の研磨用組成物、および研
磨方法を例を用いて具体的に説明するものである。
【0044】なお、本発明は、その要旨を超えない限
り、以下に説明する諸例の構成に限定されない。
【0045】
【発明の実施の形態】
<研磨用組成物の内容および調製>まず、研磨材として
フュームドシリカ(一次粒子径50nm、二次粒子径2
00nm)を撹拌機を用いて水に分散させて、研磨材濃
度15重量%のスラリーを調製した。次いでこのスラリ
ーに表1に記載した濃度または含有量となるように炭酸
化合物(炭酸イオン、炭酸水素イオン、および炭酸から
なる群より選ばれる少なくとも1種類を放出する化合
物)およびアンモニア(アンモニウムイオンを放出する
化合物)を添加して実施例1〜9および比較例1〜3の
試料を調製した。
【0046】ここで、全炭酸濃度とは、研磨用組成物中
に溶存している炭酸化合物の濃度をモル濃度で表したも
のであり、アンモニウムイオン含有量とは研磨用組成物
中に溶存しているアンモニウムイオンの総量をモル濃度
で表したものである。例中、炭酸化合物として炭酸のア
ンモニウム塩を用いている例においては、アンモニウム
イオン含有量は、炭酸のアンモニウム塩から放出される
アンモニウムイオンも含むものである。
【0047】<研磨試験>次に、実施例1〜9および比
較例1〜3の試料による研磨試験を行った。被加工物と
しては、CVD法により二酸化ケイ素膜を成膜した6イ
ンチ・シリコンウェーハ(外径約150mm)の基盤を
使用し、二酸化ケイ素膜の膜付き面を研磨した。
【0048】研磨は片面研磨機(定盤径570mm)を
使用して行った。研磨機の定盤には不織布パッド(Ro
del社(米国)製Suba400)上に発泡ウレタン
パッド(Rodel社(米国)製IC−1000)を貼
り合わせた研磨パッドを貼り付け、二酸化ケイ素膜付ウ
ェーハを装填して3分間研磨した。
【0049】研磨条件は、加工圧力490g/cm2
定盤回転数35rpm、研磨用組成物供給量150cc
/分、ウェーハ回転数70rpmとした。
【0050】研磨後、ウェーハを順次洗浄、乾燥した
後、ウェーハの膜厚減、すなわち研磨による取代を49
点測定し、それを平均して研磨時間で除することによ
り、各試験別に研磨速度を求めた。
【0051】上記により求められた49点の取代から、
次式により研磨面の均一性の評価基準であるN−Uを求
めた。 N−U(%)={R.(max)−R.(min)}/{R.(ave)×
2}×100 上式において、R.(max)は最大取代、R.(min)は最小取
代、またR.(ave)は平均取代を表している。
【0052】この式からも明らかなように、N−Uとは
研磨において発生する膜厚減のばらつきによるウェーハ
表面の凹凸、すなわち取代の不均一性を表す指標であ
る。このN−Uの値が大きい研磨面ほど研磨による取代
のばらつきが大きく、逆にN−Uの値が小さい研磨面ほ
ど研磨による取代のばらつきが小さい。
【0053】 表1 アンモニア 炭酸化合物 炭酸化合物 研磨速度 N−U 含有量 濃度 [mol/l] [mol/l] [nm/分] [%] 実施例1 0.0215 炭酸アンモニウム 0.0086 152 4.6 実施例2 0.0347 炭酸水素アンモニウム 0.0086 153 6.0 実施例3 0.0347 炭酸アンモニウム 0.0086 153 6.3 実施例4 0.0347 炭酸アンモニウム 0.0172 158 6.8 実施例5 0.0614 炭酸アンモニウム 0.0086 156 10.0 実施例6 0.0614 炭酸アンモニウム 0.0172 159 10.1 実施例7 0.0614 炭酸アンモニウム 0.0009 149 10.7 実施例8 0.0951 炭酸アンモニウム 0.086 155 11.5 実施例9 0.1305 炭酸アンモニウム 0.086 160 12.7 比較例1 0.0347 − − 124 6.6 比較例2 0.3071 − − 143 15.2 比較例3 0.6550 − − 144 19.4
【0054】表1に示した結果より、従来の研磨用組成
物は、本発明の研磨用組成物に比較して、研磨速度が著
しく小さいか、N−Uが著しく劣っており、本発明の研
磨用組成物は優れた研磨速度と優れた研磨面の均一性と
を両立していることがわかる。
【0055】なお、上記の表1において掲載しなかった
が、これらの試験で用いた研磨済加工面を目視にて評価
したところ、実施例、比較例ともに、スクラッチおよび
その他の表面欠陥については見出されなかった。
【0056】
【発明の効果】本発明の研磨用組成物は、研磨速度が大
きく、均一性が優れた研磨面を形成させることができる
こと、さらに本発明の半導体ウェーハの研磨方法は、ウ
ェーハ内の均一性が優れた研磨表面を形成させることが
できて、半導体ウェーハの生産性を向上させることがで
きること、は、[発明の概要]の項に前記したとおりで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴 村 聡 愛知県西春日井郡西枇杷島町地領二丁目1 番地の1 株式会社フジミインコーポレー テッド内 (72)発明者 玉 井 一 誠 愛知県西春日井郡西枇杷島町地領二丁目1 番地の1 株式会社フジミインコーポレー テッド内 (72)発明者 浅 賀 達 也 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 松 岡 賢 一 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 上 田 衛 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 川 本 孝 善 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 和 田 雄 高 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)水、(2)研磨材、(3)炭酸イオ
    ン、炭酸水素イオン、および炭酸からなる群より選ばれ
    る少なくとも1種類、ならびに(4)アンモニウムイオ
    ン、アルカリ金属イオン、およびアルカリ土類金属イオ
    ンそれぞれからなる群から選ばれる、少なくとも1種類
    の陽イオン、を含んでなる研磨用組成物であって、
    (4)の陽イオンの総量が0.001〜0.15モル/
    リットルであることを特徴とする研磨用組成物。
  2. 【請求項2】研磨材が、二酸化ケイ素、酸化アルミニウ
    ム、酸化セリウム、酸化チタン、窒化ケイ素、酸化ジル
    コニウム、および二酸化マンガンからなる群より選ばれ
    る少なくとも1種類の研磨材である、請求項1に記載の
    研磨用組成物。
  3. 【請求項3】研磨材の含有量が、研磨用組成物の重量を
    基準にして、0.1〜40重量%である請求項1または
    2のいずれかに記載の研磨用組成物。
  4. 【請求項4】陽イオンが、NH4 +、Li+、Na+
    +、Be2+、Mg2+、およびCa2+からなる群より選
    ばれる少なくとも1種類の陽イオンである、請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  5. 【請求項5】陽イオンの総量が、0.005〜0.1モ
    ル/リットルである、請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の研磨用組成物。
  6. 【請求項6】陽イオンの総量が、0.01〜0.075
    モル/リットルである、請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の研磨用組成物。
  7. 【請求項7】炭酸イオン、炭酸水素イオン、および炭酸
    からなる全炭酸の総量が、前記陽イオンに対して、モル
    比で1/200〜2である、請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の研磨用組成物。
  8. 【請求項8】(1)水、(2)研磨材、(3)炭酸イオ
    ン、炭酸水素イオン、および炭酸からなる群より選ばれ
    る少なくとも1種類、ならびに(4)アンモニウムイオ
    ン、アルカリ金属イオン、およびアルカリ土類金属イオ
    ンそれぞれからなる群から選ばれる、少なくとも1種類
    の陽イオン、を含んでなる研磨用組成物であって、
    (4)の陽イオンの総量が0.001〜0.15モル/
    リットルである研磨用組成物を用いて、半導体ウェーハ
    の表面平坦化加工を行うことを特徴とする、半導体ウェ
    ーハの研磨方法。
JP24433197A 1997-09-09 1997-09-09 研磨用組成物および研磨方法 Pending JPH1180707A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24433197A JPH1180707A (ja) 1997-09-09 1997-09-09 研磨用組成物および研磨方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24433197A JPH1180707A (ja) 1997-09-09 1997-09-09 研磨用組成物および研磨方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1180707A true JPH1180707A (ja) 1999-03-26

Family

ID=17117127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24433197A Pending JPH1180707A (ja) 1997-09-09 1997-09-09 研磨用組成物および研磨方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1180707A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11302634A (ja) * 1998-04-24 1999-11-02 Hiroaki Tanaka 研磨用組成物及び研磨加工方法
JP2000008024A (ja) * 1998-06-25 2000-01-11 Hiroaki Tanaka 研磨用組成物及び研磨加工方法
JP2000080350A (ja) * 1998-09-07 2000-03-21 Speedfam-Ipec Co Ltd 研磨用組成物及びそれによるポリッシング加工方法
US6626967B2 (en) 2001-10-31 2003-09-30 Fujimi Incorporated Polishing composition and polishing method employing it
JP2003297780A (ja) * 2002-04-03 2003-10-17 Komatsu Electronic Metals Co Ltd 鏡面半導体ウェーハの製造方法、半導体ウェーハ用研磨スラリの製造方法および半導体ウェーハ用研磨スラリ
US7485241B2 (en) * 2003-09-11 2009-02-03 Cabot Microelectronics Corporation Chemical-mechanical polishing composition and method for using the same

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11302634A (ja) * 1998-04-24 1999-11-02 Hiroaki Tanaka 研磨用組成物及び研磨加工方法
JP2000008024A (ja) * 1998-06-25 2000-01-11 Hiroaki Tanaka 研磨用組成物及び研磨加工方法
JP2000080350A (ja) * 1998-09-07 2000-03-21 Speedfam-Ipec Co Ltd 研磨用組成物及びそれによるポリッシング加工方法
US6626967B2 (en) 2001-10-31 2003-09-30 Fujimi Incorporated Polishing composition and polishing method employing it
JP2003297780A (ja) * 2002-04-03 2003-10-17 Komatsu Electronic Metals Co Ltd 鏡面半導体ウェーハの製造方法、半導体ウェーハ用研磨スラリの製造方法および半導体ウェーハ用研磨スラリ
US7485241B2 (en) * 2003-09-11 2009-02-03 Cabot Microelectronics Corporation Chemical-mechanical polishing composition and method for using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3457144B2 (ja) 研磨用組成物
JP4053165B2 (ja) 研磨用組成物およびそれを用いた研磨方法
US6027669A (en) Polishing composition
US6139763A (en) Polishing composition and polishing method employing it
CN107075347B (zh) 研磨用组合物
US10297461B2 (en) CMP polishing agent, manufacturing method thereof, and method for polishing substrate
KR20020016596A (ko) 연마용 조성물 및 그를 이용한 연마 방법
EP0962508A1 (en) Wafer edge polishing composition
KR102366907B1 (ko) Cmp 연마제 및 그 제조 방법, 그리고 기판의 연마 방법
JPWO2018131341A1 (ja) 研磨用組成物
JPH1180708A (ja) 研磨用組成物
JP4027929B2 (ja) 半導体基板用研磨液組成物
JP5516594B2 (ja) Cmp研磨液、並びに、これを用いた研磨方法及び半導体基板の製造方法
JPH09296161A (ja) 研磨用砥粒及び研磨用組成物
JPH10163141A (ja) 銅の研磨用組成物
JPH1180707A (ja) 研磨用組成物および研磨方法
JPH10310766A (ja) 研磨用組成物
JPH10172937A (ja) 研磨用組成物
JPH10172934A (ja) 研磨用組成物
US7857986B2 (en) Chemical mechanical polishing slurry and chemical mechanical polishing apparatus and method
JPH1088111A (ja) 研磨用組成物
JPH10172935A (ja) 研磨用組成物
JPH10163142A (ja) タングステンの研磨用組成物
TWI779129B (zh) 合成石英玻璃基板用之研磨劑及合成石英玻璃基板之研磨方法
JP2018145261A (ja) 研磨用組成物及び研磨用組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070410

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070807