JP2001005227A - トナー母粒子、及びトナー並びに現像剤 - Google Patents

トナー母粒子、及びトナー並びに現像剤

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JP2001005227A
JP2001005227A JP2000121717A JP2000121717A JP2001005227A JP 2001005227 A JP2001005227 A JP 2001005227A JP 2000121717 A JP2000121717 A JP 2000121717A JP 2000121717 A JP2000121717 A JP 2000121717A JP 2001005227 A JP2001005227 A JP 2001005227A
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Masaaki Kaneko
正明 金子
Akio Sato
昭生 佐藤
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鮮明で、十分な色再現性、発色性が得られる
フルカラ−画像を得ること。 【解決手段】 顔料(A)、水溶性の無機塩(B)、水
溶性の溶剤(C)とを混練して顔料(A)を微細化した
後、水溶性の無機塩(B)及び水溶性の溶剤(C)を水
洗除去して得られる水性ペースト(D)に、キレート剤
(E)を添加し、混合攪拌し、水洗、濾過して成る処理
顔料(F)を含有することを特徴とする静電荷像現像用
負帯電性トナー母粒子、及び該トナ−母粒子を用いて成
るトナ−並びに現像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷等における静電潜像を現像する時に使用さ
れる静電荷像現像用負帯電性トナー母粒子、及び該トナ
ー母粒子を使用して形成されるトナー並びに現像剤に関
する。更に詳しくはマゼンタ、シアン、イエロ−、及び
黒色現像剤等を共に用いて画像を形成する際に、鮮明
性、色再現性、発色性に優れる画像を形成し得る静電荷
像現像用負帯電性トナー母粒子、及びトナ−並びに現像
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機及びプリンター等において
フルカラー画像への展開が急速に進みつつあり、その実
用化も大きくなされている。しかし写真や印刷物等と比
較すると、現在実用化されているフルカラー電子写真画
像は、必ずしも満足し得る画質まで到達しているとは言
い難い。また近年、コンピュータやハイビジョン等の進
歩発展により、更に高精細なフルカラー画像を形成する
方法が強く要望されている。この為フルカラー電子写真
画像を更に高品質化することが強く求められている。
【0003】電子写真法は、一般に静電潜像を現像剤を
用いて現像する。その方法には大きく分類して、キャリ
アを用いない一成分系現像剤を用いる方法と、キャリア
にトナ−成分を少量分散させた二成分系現像剤を用いる
方法とがある。フルカラーの電子写真の場合、二成分系
現像剤がしばしば使用される。
【0004】フルカラー電子写真法によるカラー画像形
成は、一般に3原色であるマゼンタ、シアン、イエロー
の3色、好ましくは墨入れ用としてブラックの4色の現
像剤を用いて全ての色の再現を行うものである。その方
法は例えば、先ず原稿からの光をアナログ又はデジタル
的に色分解し、感光体の光導電層に導き、1色目の静電
潜像を形成する。続いて現像、転写工程を経て、紙等の
被記録体上に現像剤が保持される。更に2色目以降につ
いても前述の工程を順次複数回行い、同一の被転写材上
に複数色の現像剤が重ね合わせられ、一回の定着によっ
て最終のフルカラー画像が得られる。
【0005】フルカラー複写機やフルカラープリンター
等を使用して、オーバー・ヘッド・プロジェクター(以
下、OHPと省略する。)用シートのような透明基材上
へのフルカラー画像形成が増加して来た今日、フルカラ
ー画像形成に供される現像剤には、従来の最も一般的な
黒色現像剤の場合と同様に、種々の特性、例えば安定し
た帯電性や良好な流動性の他に、鮮明性、色再現性、透
明性等が更に要求されてきている。
【0006】近年、電子写真用の感光体はセレン等の毒
性を有する重金属に代わって、有機物質を使用したOP
C(有機感光体)が広く使用されている。又、最近は画
像をデジタル的に色分解して、レーザー光を利用して感
光体表面に電気的潜像を描く方法が広く採用されてい
る。画像をデジタル的に処理する場合、反転現像の手法
の方がより高精細画像が得易い。OPCは本来負帯電な
ので、通常の現像の場合に用いる現像剤は正帯電だが、
最近は上記理由により反転現像が採用されるため、負帯
電性現像剤が広く使用されている。そこで、負帯電性現
像剤でより良い画像を形成すべく、帯電特性の良いもの
が強く求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の負帯電性現像剤
では、顔料合成時の未反応原料や洗浄水等に由来する微
量の遊離金属がイオン化して電気的にプラスとなり、そ
の帯電性に悪影響を及ぼしていた。このため色再現性や
発色性の高い、鮮明な画像を得ることが困難であった。
【0008】透明性の改善対策として、従来より顔料の
分散度を上げる、即ち現像剤中の顔料粒径をより小さく
することが考えられてきた。一般に顔料の粒子径を小さ
くして分散度を上げていくと顔料分散体の透明性は向上
する。しかし、サンドミル、3本ロールミル、ボールミ
ル、エクストルーダー等の通常の分散機は、主に顔料の
二次粒子(一次粒子が弱く凝集している。)を壊して一
次粒子にするだけであり、顔料粒径の微細化は現実には
困難であった。顔料の種類によっては高速のサンドミル
等で微細化することも可能であるが、非常に多大なエネ
ルギーを必要とし効率が悪かった。
【0009】また、顔料を濃硫酸、ポリリン酸等の強酸
に溶解したものを冷水に投入して、顔料を微細粒子とし
て析出させる方法もあるが、顔料の種類が著しく限定さ
れ、乾燥すると強い二次凝集を起こしてしまったり、ま
た、アルコ−ル等の溶剤中で加熱処理して分散性を改良
する方法があるが、望ましくない結晶成長を起こし、顔
料粒径が大きくなるという問題があった。
【0010】顔料を微細化する他の方法として、顔料と
固形樹脂を加熱しながら2本ロールやバンバリーミキサ
ー等で強力に練り込む方法もあるが、顔料は一般に高温
下では結晶成長する為に、本方法の効力は機械的な破砕
力と結晶成長が平衡状態になった時に終点となり、それ
以上の顔料の微細化には限界があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
顔料(A)、水溶性の無機塩(B)、水溶性の溶剤
(C)とを混練して顔料(A)を微細化した後、水溶性
の無機塩(B)及び水溶性の溶剤(C)を水洗除去して
得られる水性ペースト(D)に、キレート剤(E)を添
加し、混合攪拌し、水洗、濾過して成る処理顔料(F)
を含有することを特徴とする静電荷像現像用負帯電性ト
ナー母粒子である。
【0012】第2の発明は、顔料(A)が、キナクリド
ン系、フタロシアニン系、アゾ系、イソインドリノン
系、ジアンスラキノニルレッド系、スレン系、ペリレン
系から成る群より選ばれる1種以上であることを特徴と
する第1の発明に記載の静電荷像現像用負帯電性トナー
母粒子である。
【0013】第3の発明は、水溶性の溶剤(C)に対し
て、水溶性の無機塩(B)を重量比で2〜20倍量使用
することを特徴とする第1又は第2の発明に記載の静電
荷像現像用負帯電性トナー母粒子である。
【0014】第4の発明は、処理顔料(F)が、水性ペ
−スト(D)中の顔料分100重量部に対してキレート
剤(E)0.1〜15重量部で処理して成ることを特徴
とする第1乃至第3の発明いずれか記載の静電荷像現像
用負帯電性トナー母粒子である。
【0015】第5の発明は、第1乃至第4の発明いずれ
か記載の静電荷像現像用負帯電性トナー母粒子と、外添
剤とを混合して成ることを特徴とする静電荷像現像用負
帯電性トナーである。
【0016】第6の発明は、第5の発明に記載の静電荷
像現像用負帯電性トナーと、キャリアとを混合して成る
ことを特徴とする負帯電性現像剤である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる顔料(A)と
しては、水に溶解しなければ特に限定されない。しか
し、一般に、硬度が破砕助剤である水溶性の無機塩
(B)より大きいか、余り差のない顔料の場合、顔料の
一次粒子を細かくすることは困難なので、比較的硬度の
低い顔料が好ましい。但し、一般に体質顔料として用い
られている硫酸バリウム、シリカ等の無機顔料を併用す
ることは差し支えない。
【0018】本発明で用いられる顔料(A)としては、
トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロ
ー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性ア
ゾ顔料、リソールレッド、ヘリオボルドー、ピグメント
スカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔
料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等
のフタロシアニン系顔料、キナクリドンレッド、キナク
リドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料、ペリレンレッ
ド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料、イソイ
ンドリノンエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソ
インドリノン系顔料、ジアンスラキノニルレッド系顔料
やスレン系顔料等が挙げられ、これらの顔料の表面に官
能基を付加させても良い。
【0019】この様な顔料として、カラーインデックス
(C.I.)ナンバーにて示すと、C.I.ピグメントエロー1
2、13、14、17、20、24、74、83、86
93、109、110、117、125、137、1
38、147、148、153、154、166、16
1、C.I.ピグメントオレンジ13、16、36、43、
51、55、59、61、C.I.ピグメントレッド9、4
8、49、52、53、57、97、122、123、
149、168、177、180、192、215、2
16、217、220、223、224、226、22
7、228、238、240、C.I.ピグメントバイオレ
ット19、23、29、30、37、40、50、C.I.
ピグメントブルー15、15:1、15:4、15:
6、22、60、64、C.I.ピグメントグリーン7、3
6、C.I.ピグメントブラウン23、25、26、C.I.ピ
グメントブラック6、7等が例示出来、これらの1種、
又は2種以上の組み合わせが用いられる。
【0020】本発明で用いられる水溶性の無機塩(B)
としては食塩、塩化カリウム、芒硝等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。また、水溶性の無機
塩(B)は水溶性の溶剤(C)に対して重量比で2〜2
0倍の量を用いることが好ましい。
【0021】本発明で用いられる水溶性の溶剤(C)は
湿潤剤、粘結剤としての役割を有する。水溶性であれば
特に限定されないが、顔料(A)と水溶性の無機塩
(B)との混練時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状
態になるため、安全性の点から高沸点の溶剤が好まし
い。例として、2−(メトキシメトキシ)エタノール、
2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)
エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエ
チレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレン
グリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−
プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−
エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリ
プロピレングリコール等が挙げられ、これらの1種、又
は2種以上の組み合わせが用いられる。
【0022】本発明において、顔料(A)と、破砕助剤
として水溶性の無機塩(B)と、湿潤剤として少量の水
溶性の溶剤(C)との混合物をニーダー等で強く練り込
む。次に、これを水中に投入し、ハイスピードミキサー
等で撹拌してスラリー状とする。その後、このスラリー
の濾過、水洗を繰り返して水溶性の無機塩(B)と水溶
性の溶剤(C)とを除去し、顔料(A)の一次粒子を機
械的に微細化した水性ペースト(D)を得る。以上の工
程をソルトミリング処理という。
【0023】上記工程においては、2種以上の顔料を混
合して処理しても良い。また、上記3成分以外に樹脂、
可塑剤、顔料分散剤、顔料誘導体、ロジン等を同時に添
加して混練しても良い。
【0024】上記工程により得られた水性ペ−スト
(D)中の顔料の好ましい分散粒子径及び一次粒子径と
しては、レ−ザ−散乱による測定或いは電子顕微鏡にお
いて平均粒子径が1.0μm以下、更には0.2μm以
下であることが好ましい。
【0025】この水性ペースト(D)にキレート剤
(E)を添加して混合攪拌し、水洗、濾過して処理顔料
(F)を得る。
【0026】本発明で用いられるキレ−ト剤(E)は、
顔料や洗浄水等に由来する金属イオンと反応してキレ−
ト環を形成させて除去するために添加する。環形成は、
共有結合或いは配位結合又はその双方の生成によって起
こる。負帯電性現像剤において、遊離している金属が不
純物として顔料中に含まれていると、遊離金属はイオン
化してプラスとなり、現像剤の帯電性に悪影響を及ぼ
す。キレ−ト剤は金属イオンを捕捉することによって、
顔料中の遊離金属イオンの含有率を低下させて現像剤の
帯電性を向上させる。通常の顔料製造工程では、精製水
で濾過洗浄を繰り返しても混在する遊離金属イオンを完
全に除去するのはかなり困難である。そこでキレ−ト剤
を使用し、遊離金属イオンを捕捉して除去する。
【0027】キレート剤(E)として、二つの酸性基を
有する配位子、一つの酸性基と一つの非酸性配位基を有
する配位子、及び二つの非酸性配位基を有する配位子が
挙げられる。二つの酸性基を有する配位子としてはマロ
ン酸、シュウ酸、フタル酸、グリコール酸、サリチル酸
等が挙げられる。また、一つの酸性基と一つの非酸性配
位基を有する配位子として、例えば、8−キノリノー
ル、アセチルアセトン、トリフルオロアセトン、ジメチ
ルグリオキシム、ジチゾン、サリチルアルデヒド等があ
る。二つの非酸性配位基を有する配位子としては、エチ
レンジアミン、2,2’−ビピリジン、1,10−フェ
ナントロリン等がある。アミノポリカルボン酸としてエ
チレンジアミン四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、ブ
チレンジアミン四酢酸、ペンチレンジアミン四酢酸及び
これらのナトリウム塩又はアンモニウム塩等が挙げるこ
とが可能である。
【0028】キレート剤は、水性ペ−スト(D)中の顔
料分100重量部に対して0.1〜15重量部が好まし
く、より好ましくは1〜10重量部、特に好ましくは1
〜5重量部である。キレート剤の量が下限より少ないと
帯電性改良の効果が見られず、上限より多いと現像剤中
に残存する危険性が増大し、画像を形成した時に鮮明性
や透明性が得難い。
【0029】顔料のキレート剤処理は、顔料中に混在す
る微量の金属イオンの捕捉が目的であるため、ソルトミ
リング工程後の顔料の水性ペ−スト(D)にキレ−ト剤
を添加するのが最も効果的である。その後の工程で添加
しても、金属イオンの捕捉はほとんど期待できない。キ
レ−ト剤処理は、ソルトミリング工程後の顔料の水性ペ
ースト(D)にキレート剤(E)を添加し、10〜30
分間混合攪拌した後、水洗、濾過を行うことによって顔
料濃度が50%程度の水性ペーストを得、それを乾燥粉
砕して処理顔料(F)とする。顔料のキレ−ト剤による
処理には水の存在が必要不可欠である。水性ペ−スト
(D)中の顔料濃度は0.1〜20%が好ましい。
【0030】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナ−母
粒子(以下、トナ−母粒子という。)の製造方法につい
ては、公知のものが全て可能であり、特に制約されるも
のではない。即ち上記の処理顔料(F)に結着樹脂、必
要に応じて荷電制御剤やその他の添加剤等を加えて、ヘ
ンシェルミキサ−等で予備混合を行い、その後エクスト
ル−ダ−等により希釈、溶融混練を行う。次いで冷却後
にハンマ−ミル等で粗粉砕し、ジェットミル等で微粉砕
する。その後に風力分級機等で分級し、平均粒径5〜2
0μmの粒度分布を有する分級品を得、トナ−母粒子と
する。
【0031】結着樹脂としては、一般に公知のものが使
用できる。画像の透明性の点からは、無色透明の樹脂の
方がより好適である。例えばポリスチレン、スチレン─
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、塩化樹脂、スチレン─酢酸ビニル共重合体、ロ
ジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子
量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、ロジン・エステル、ロジン等を挙
げることが出来るが、何れの樹脂もその製造方法等は特
に制約されるものではない。
【0032】荷電制御剤の例として、トナー母粒子が黒
色の場合は負帯電性の公知のものが使用出来る。具体的
にはクロム含有金属錯体、ローダミン系染料、アルキル
置換サリチル酸の金属錯体(例えばジターシャリーブチ
ルサリチル酸のクロム錯体、アルミニウム錯体、又は亜
鉛錯体等)のような有機金属錯体等を挙げることが出来
る。
【0033】また、トナー母粒子が黒色以外の場合に
は、画像の色調に影響を与えない無色又は淡色の荷電制
御剤が好ましい。例えばアルキル置換サリチル酸の金属
錯体(例えばジターシャリーブチルサリチル酸のクロム
錯体、アルミニウム錯体、又は亜鉛錯体等)のような有
機金属錯体を挙げることが出来る。
【0034】本発明のトナー母粒子がカラ−のトナー母
粒子の場合、それぞれイエロ−、シアン、マゼンタの3
色の顔料から得られた現像剤を用いればよい。
【0035】また、黒色のトナー母粒子の場合は、上記
のイエロー、シアン、マゼンタの3色の顔料を得、これ
らを混合して用いてもよい。また、顔料としてカーボン
ブラックの使用を妨げるものではない。カーボンブラッ
クとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、
ランプブラック等公知のものが全て使用可能である。
【0036】本発明のトナ−母粒子に、流動性向上剤や
クリーニング助剤等の外添剤を配合して静電荷像現像用
負帯電性トナ−とすることが好ましい。静電荷像現像用
負帯電性トナ−の製造方法としては、トナ−母粒子に外
添剤を添加し、ヘンシェルミキサー等で混合することに
より得られる。外添剤の添加量は0.1〜5重量%が好
ましい。また、静電荷像現像用負帯電性トナ−の平均粒
径は5〜20μmが適当である。
【0037】外添剤としては公知のものが全て使用でき
る。例えば0.01〜0.5μmのシリカ、アルミナ、
酸化チタン等の金属酸化物、炭化珪素、炭化タングステ
ン等の研磨剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミ
ニウム等の脂肪酸金属塩等の滑剤、その他ポリテトラフ
ロロエチレン、ポリビニリデンフロライド、ポリメチル
メタアクリレート、ポリスチレン、シリコーン等の微粉
末や、これらの混合物、更にこれらの微粉末を各種表面
処理したものが挙げられる。
【0038】本発明の負帯電性現像剤は、上記静電荷像
現像用負帯電性トナ−とキャリアとを混合して成る二成
分系現像剤であり、従来の公知の方法で得ることが可能
で、特に制約されるものではない。
【0039】キャリアとしては、既知のキャリアは全て
使用可能である。一般にキャリアは導電性キャリアと絶
縁性キャリアに大別される。導電性キャリアとしては、
通常、酸化又は未酸化の鉄粉が用いられる。
【0040】絶縁性キャリアとしては、一般に強磁性体
よりなるキャリアコア材粒子表面を絶縁性樹脂により均
一に被覆したキャリアが代表的である。コア材として
は、例えば酸化鉄(マグネタイト)、還元鉄、銅、フェ
ライト、ニッケル、コバルト等や此れ等と亜鉛、アルミ
ニウム等の合金等の粒子を挙げることが可能である。被
覆樹脂としてはアクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコー
ン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリカーボネイト樹脂、フェノール樹脂、酢酸
ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、フ
ッ素樹脂、アミノ樹脂等の公知の材料の何れのものでも
よい。キャリアの粒径としては20〜200μm程度の
ものが好ましい。又、一般的に二成分系現像剤中にはト
ナーを1〜30%含有することが好ましい。通常、現像
剤の寿命等を考慮した場合、樹脂で被覆した絶縁性キャ
リアの方が優れており、実務上では多用されている。
【0041】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づき、本発明を
更に詳細に説明する。但し、これによって本発明の実施
の形態が何等限定されるものではない。実施例及び比較
例中、部及び%は、重量部及び重量%をそれぞれ表す。
【0042】 〔実施例1〕 [ソルトミリング処理] リオノールブルー FG−7351(粗製銅フタロシアニン、東洋インキ製造社 製) 250部 塩化ナトリウム 2500部 ジエチレングリコール300(東京化成製) 200部 上記組成をステンレス1ガロンニーダー(井上製作所
製)に仕込み、3時間混練した。次にこの混合物を2.
5リットルの温水に投入し、80℃に加熱し、1時間攪
拌してスラリー状とした後、濾過、水洗を5回繰り返し
て水溶性の無機塩と溶剤を除き、顔料濃度50%の水性
ペースト(D)を得た。
【0043】[キレート剤処理]次いで、エチレンジア
ミン四酢酸ナトリウム塩10部を添加し、15分間攪拌
した後、水洗、濾過して顔料濃度50%の水性ペ−スト
を得、これを乾燥粉砕して、処理顔料(F)を得た。
【0044】 [静電荷像現像用負帯電性トナーの作成] 上記処理顔料(F) 3部 不飽和ポリステル樹脂 100部 負帯電荷電制御剤 3部 上記の組成をヘンシェルミキサーで予備混合を行い、二
軸エクストルーダーにて溶融混練を行った。冷却後、ハ
ンマーミルを用いて粗粉砕し、更にジェットミルにて微
粉砕した後、風力分級機で平均粒径10μmの静電荷像
現像用負帯電性トナ−母粒子を得た。このトナ−母粒子
100部に、平均粒径0.05μmの酸化チタン微粉末
を0.4部添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、静
電荷像現像用負帯電性トナ−を得た。
【0045】[現像剤の作成]フェライト100部に対
し上記トナーを6部加え、ボールミル混合機で混合して
現像剤を得た。 [現像剤の評価] (1)現像剤中の顔料の分散状態を光学顕微鏡により観
察した。その結果、凝集のない微粒子が観察され、非常
に良好な分散状態であった。 (2)現像剤の帯電量を東芝ケミカル社製ブロ−オフ粉
体帯電量測定装置にて測定した。その結果、20〜30
μC/gの範囲であり、良好であった。 (3)現像剤を用いて市販のフルカラー複写機(CLC
350、キャノン製)により画像を得、色再現性、発色
性を確認した。その結果、十分な色再現性、透明性があ
り、鮮明な画像が得られた。
【0046】〔実施例2〕実施例1で用いた顔料250
部の代わりにホスターパームエローH−3G(ハンザエ
ロー系黄色顔料、ヘキスト社製)を260部用い、実施
例1と同様にして現像剤を得、同様に評価したところ、
実施例1と同様の結果であった。
【0047】〔実施例3〜4〕実施例1で用いた顔料の
代わりに、 実施例3:ホスターパームピンクE(キナクリドン系赤
色顔料、ヘキスト社製)を、 実施例4:リオノーゲンブルー6505(インダンスレ
ン系青色顔料、東洋インキ製造社製)を、 それぞれ用い、実施例1と同様にして現像剤を得、同様
にして評価をしたところ、実施例1と同様の結果であっ
た。
【0048】[比較例1〜5]実施例1〜5で用いた各
顔料(A)について、ソルトミリング処理及びキレート
剤処理を行わず、以下のように現像剤を作成した。 [トナー形成] 実施例1〜5で用いた各顔料(A) 3部 不飽和ポリステル樹脂 100部 負帯電荷電制御剤 3部 上記各処方量をヘンシェルミキサーで予備混合を行った
後、二軸エクストルーダーにて溶融混練を行った。冷却
後、ハンマーミルで粗粉砕し、更にジェットミルにて微
粉砕した後、風力分級機で平均粒径10μmの着色剤微
粒子を得た。上記着色剤微粒子100部に平均粒径0.
05μmの酸化チタン微粉末を0.4部添加し、ヘンシ
ェルミキサーで混合して、トナ−を得た。
【0049】[現像剤の作成]フェライト100部に対
し上記トナーを6部加え、ボールミル混合機で混合して
現像剤を得た。
【0050】これらの現像剤の評価を実施例1と同様に
行ったところ、いずれも顔料の凝集が確認でき、分散状
態は不良であった。また、帯電量を測定したところ、そ
れぞれ実施例1〜5の同一顔料(A)を用いて得られた
値よりもいずれも低かった。また、これらの現像剤で得
られた画像はいずれも不鮮明で十分な色再現性、発色性
が得られなかった。
【0051】
【発明の効果】本発明の、最初にソルトミリング処理に
より顔料の微細化を図り、次にキレ−ト剤処理により微
量金属イオンの含有量を低減させた顔料を用いた静電荷
像現像用負帯電性トナ−母粒子、及び該トナ−母粒子を
用いて成る静電荷像現像用負帯電性トナー並びに負帯電
性現像剤により、現像剤の帯電性が改善され、色再現
性、発色性、透明性が良好で鮮明な画像が得られた。特
にOHP用シ−トのような透明基材上に画像を形成した
時にこの効果は顕著となり、鮮明で染料並みの透明性の
ある画像の提供が可能となった。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料(A)、水溶性の無機塩(B)、水
    溶性の溶剤(C)とを混練して顔料(A)を微細化した
    後、水溶性の無機塩(B)及び水溶性の溶剤(C)を水
    洗除去して得られる水性ペースト(D)に、キレート剤
    (E)を添加し、混合攪拌し、水洗、濾過して成る処理
    顔料(F)を含有することを特徴とする静電荷像現像用
    負帯電性トナー母粒子。
  2. 【請求項2】 顔料(A)が、キナクリドン系、フタロ
    シアニン系、アゾ系、イソインドリノン系、ジアンスラ
    キノニルレッド系、スレン系、ペリレン系から成る群よ
    り選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1記
    載の静電荷像現像用負帯電性トナー母粒子。
  3. 【請求項3】 水溶性の溶剤(C)に対して、水溶性の
    無機塩(B)を重量比で2〜20倍量使用することを特
    徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用負帯電
    性トナー母粒子。
  4. 【請求項4】 処理顔料(F)が、水性ペ−スト(D)
    中の顔料分100重量部に対してキレート剤(E)0.
    1〜15重量部で処理して成ることを特徴とする請求項
    1乃至3いずれか記載の静電荷像現像用負帯電性トナー
    母粒子。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれか記載の静電荷像
    現像用負帯電性トナー母粒子と、外添剤とを混合して成
    ることを特徴とする静電荷像現像用負帯電性トナー。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の静電荷像現像用負帯電性
    トナーと、キャリアとを混合して成ることを特徴とする
    負帯電性現像剤。
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