JP2001004833A - アゾ化合物を含有する染料系偏光膜 - Google Patents

アゾ化合物を含有する染料系偏光膜

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JP2001004833A
JP2001004833A JP11175339A JP17533999A JP2001004833A JP 2001004833 A JP2001004833 A JP 2001004833A JP 11175339 A JP11175339 A JP 11175339A JP 17533999 A JP17533999 A JP 17533999A JP 2001004833 A JP2001004833 A JP 2001004833A
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polarizing film
dye
phenyl
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azo compound
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Yutaka Kashiwane
豊 栢根
Akihiro Taguma
朗宏 田熊
Shigetoshi Hayashi
成年 林
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • C09B43/12Preparation of azo dyes from other azo compounds by acylation of amino groups
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    • C09B43/128Aliphatic, cycloaliphatic or araliphatic acids
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の黄色染料を偏光膜基材に含有させるこ
とにより、高性能な、特に液晶プロジェクター用として
高性能な偏光膜を提供する。 【解決手段】 遊離酸の形で表したときに、下式(I) (式中、Aは、スルホ及びカルボキシルから選ばれる1
若しくは2個の水溶性基を有するフェニル又は1〜3個
のスルホを有するナフチルを表し;Bはメチル、エチ
ル、カルボキシビニル、カルボキシエチル又は、無置換
の若しくはメチル、エチル、メトキシ、アセチル、ベン
ゾイル、アセトキシ、アセチルアミノ、ニトロ、アミ
ノ、カルボキシル及びフェニルから選ばれる置換基で置
換されたフェニルを表し;R1 、R2 、R3 、R4 、R
5 及びR6 はそれぞれ独立に、水素、低級アルキル又は
低級アルコシキを表し;mは0又は1を表す)で示され
るアゾ化合物を偏光膜基材に含有してなる染料系偏光
膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定構造を有する
黄色のアゾ化合物を含有してなる染料系偏光膜に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】偏光膜は、延伸配向したポリビニルアル
コール系のフィルム又は、ポリ塩化ビニルフィルムの脱
塩酸若しくはポリビニルアルコール系フィルムの脱水に
よりポリエンを生成して配向せしめたポリエン系のフィ
ルムなどの偏光膜基材に、偏光素子としてヨウ素や二色
性染料を含有させて製造される。これらのうち、ヨウ素
系偏光膜は、初期偏光性能には優れるものの、熱に対す
る耐久性や水に対する耐久性が劣るため、高温・高湿の
状態ではその性能が低下するという問題がある。このよ
うな耐久性を向上させるために、ホルムアルデヒド又は
ホウ酸を含む水溶液で処理する方法や、透湿度の低い高
分子フィルムを保護膜として用いる方法などが考えられ
ているが、未だ十分とはいえない。
【0003】一方、偏光素子として二色性染料を用いた
染料系偏光膜は、ヨウ素系偏光膜に比べて熱及び水に対
する耐久性に優れるものの、一般に初期偏光性能が劣
る。そこで、染料系偏光膜の偏光性能を高めるために、
用いる染料面から各種の研究が行われており、例えば、
特開平 1-172906 号公報には、特定のアゾ化合物を黄色
染料として用いた偏光膜が記載されている。しかしなが
ら、当該アゾ化合物を含有してなる偏光膜は、性能面で
需要家のニーズを十分に満足させるに至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特定
のアゾ化合物を用いて、高性能な偏光膜、特に液晶プロ
ジェクター用として高性能な偏光膜を提供することにあ
る。
【0005】本発明者らは、偏光膜用の染料として用い
た場合に、偏光膜製造時の染色性が良好であり、偏光性
能に優れ、しかも高温・高湿条件下での耐久性と耐光性
にも優れる化合物を探索し、また、高分子フィルムに2
種類以上の二色性染料を吸着配向させて偏光膜を製造す
る場合に、比較的短波長の領域(400〜500nm)を
カバーする染料として好適な化合物を探索してきた結
果、特定のアゾ化合物が偏光膜用の染料として有効であ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、遊離
酸の形で表したときに、下式(I)
【0007】
【0008】(式中、Aは、スルホ及びカルボキシルか
ら選ばれる1個若しくは2個の水溶性基を有するフェニ
ル又は1〜3個のスルホを有するナフチルを表し;Bは
メチル、エチル、カルボキシビニル、カルボキシエチル
又は、無置換の若しくは、メチル、エチル、メトキシ、
アセチル、ベンゾイル、アセトキシ、アセチルアミノ、
ニトロ、アミノ、カルボキシル及びフェニルから選ばれ
る置換基で置換されたフェニルを表し;R1 、R2 、R
3 、R4 、R5 及びR6 はそれぞれ独立に、水素、低級
アルキル又は低級アルコシキを表し;mは0又は1を表
す)で示されるアゾ化合物を偏光膜基材中に含有してな
る染料系偏光膜を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】式(I)において、Aはフェニル
又はナフチルであり、このフェニルは、上記のようにス
ルホ及び/又はカルボキシルを1個又は2個有してお
り、またナフチルは、上記のようにスルホを1〜3個有
している。Aで表されるフェニルとしては、例えば、2
−、3−又は4−スルホフェニル、2−、3−又は4−
カルボキシフェニル、2,4−又は2,5−ジスルホフ
ェニル、2−カルボキシ−4−又は−5−スルホフェニ
ルなどが挙げられる。また、Aで表されるナフチルとし
ては、例えば、5−、6−、7−又は8−スルホ−2−
ナフチル、4−、5−、6−又は7−スルホ−1−ナフ
チル、6,8−、4,8−又は3,6−ジスルホ−2−
ナフチル、3,6−又は4,6−ジスルホ−1−ナフチ
ル、3,6,8−又は4,6,8−トリスルホ−2−ナ
フチルなどが挙げられる。このようにAは、スルホ及び
カルボキシルから選ばれる水溶性基を合計1個又は2個
有するフェニル、又はスルホを1〜3個有するナフチル
であるが、特に、フェニルである場合は水溶性基として
スルホを1個有するモノスルホフェニルであるのが、ま
たナフチルである場合は、水溶性基としてスルホを2個
を有するジスルホナフチル、とりわけジスルホ−2−ナ
フチルであるのが適当である。
【0010】式(I)中のBは、メチル、エチル、カル
ボキシビニル、カルボキシエチル又は、無置換の若しく
は置換されたフェニルである。ここでフェニルの置換基
は、メチル、エチル、メトキシ、アセチル、ベンゾイ
ル、アセトキシ、アセチルアミノ、ニトロ、アミノ、カ
ルボキシル及びフェニルから選ばれる。Bが置換フェニ
ルである場合、このフェニルには上記の置換基が1個又
は複数個結合することができるが、一般には1個の置換
基を有するだけで十分である。Bで表されるフェニルと
して、具体的には例えば、フェニル、4−メチルフェニ
ル、4−エチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−
アセチルフェニル、4−ベンゾイルフェニル、4−アセ
トキシフェニル、4−アセチルアミノフェニル、4−ニ
トロフェニル、4−アミノフェニル、2−カルボキシフ
ェニル、4−ビフェニリルなどが挙げられる。
【0011】さらに、mは0又は1であり、したがって
式(I)のアゾ化合物は、ジスアゾ化合物とトリスアゾ
化合物の両方を包含する。
【0012】式(I)で示されるアゾ化合物は、例え
ば、以下に述べる方法によって製造することができる。
まず、Bがカルボキシルを含まない場合は、下式(II)
【0013】
【0014】(式中、A、R1 、R2 、R3 、R4 、R
5 、R6 及びmは前記の意味を表す)で示されるアミノ
化合物と、下式 (III)
【0015】ClCO−B1 (III)
【0016】(式中、B1 はメチル、エチル又は、無置
換の若しくは、メチル、エチル、メトキシ、アセチル、
ベンゾイル、アセトキシ、アセチルアミノ、ニトロ及び
フェニルから選ばれる置換基で置換されたフェニルを表
す)で示される酸クロリド又は、下式(IV)
【0017】B1−COOCO−B1 (IV)
【0018】(式中、B1 は前記の意味を表す)で示さ
れるモノカルボン酸無水物とを、水性溶媒中、20〜6
0℃で反応させることにより、式(I)で示され、当該
式中のBがB1 であるアゾ化合物を得ることができる。
例えば、塩化ベンゾイル、塩化ビフェニルカルボニル又
は塩化ニトロベンゾイルを用いることにより、式(I)
中のBがそれぞれ、フェニル、ビフェニリル又はニトロ
フェニルである化合物を製造でき、また、無水酢酸又は
無水プロピオン酸を用いることにより、式(I)中のB
がそれぞれ、メチル又はエチルである化合物を製造でき
る。なお、式(I)中のBがアミノフェニルである化合
物は、Bがニトロフェニルである化合物を、例えば鉄粉
などで還元することにより、製造できる。
【0019】一方、Bがカルボキシルを含む場合は、式
(II)のアミノ化合物と下式(V)
【0020】
【0021】(式中、B2 はビニレン、エチレン又はフ
ェニレンを表す)に相当するジカルボン酸無水物との反
応により、式(I)で示され、当該式中のBがカルボキ
シビニル、カルボキシエチル又はカルボキシフェニルで
あるアゾ化合物を製造することができる。具体的には、
無水マレイン酸、無水コハク酸又は無水フタル酸を用い
ることにより、それぞれ、式(I)中のBがカルボキシ
ビニル、カルボキシエチル又は2−カルボキシフェニル
である化合物を製造できる。
【0022】このようにして得られる式(I)で示され
るアゾ化合物は、遊離酸の形でも、塩の形でも存在する
ことができる。塩としては、リチウム塩やナトリウム
塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩、アンモニウム
塩、エタノールアミン塩やアルキルアミン塩のような有
機アミン塩などが挙げられる。この化合物を偏光膜基材
に含有させる場合は通常、ナトリウム塩の形で用いるの
が好ましい。
【0023】また、式(I)で示されるアゾ化合物を偏
光膜基材に含有させて偏光膜とする場合は、他の有機染
料と併用することにより、色相を補正し、偏光性能を向
上させることができる。この場合に用いられる有機染料
としては、二色性の高いものであればいかなる染料でも
よいが、特に耐光性に優れる染料を選択することによ
り、液晶プロジェクター用途に適した偏光膜を得ること
ができる。
【0024】本発明の染料系偏光膜は、式(I)で示さ
れる化合物からなる、あるいはさらに他の有機染料を含
んでなる二色性染料を、偏光膜基材である高分子フィル
ムに公知の方法で含有させることによって、製造するこ
とができる。この高分子フィルムとしては、例えば、ポ
リビニルアルコール系の樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エ
チレン/酢酸ビニル(EVA)樹脂、ナイロン樹脂、ポ
リエステル樹脂などからなるものが利用される。ここで
いうポリビニルアルコール系の樹脂には、ポリ酢酸ビニ
ルの部分又は完全ケン化物であるポリビニルアルコール
自体のほか、ケン化EVA樹脂のような、酢酸ビニルと
他の共重合可能な単量体、例えば、エチレンやプロピレ
ンのようなオレフィン類、クロトン酸やアクリル酸、メ
タクリル酸、マレイン酸のような不飽和カルボン酸類、
不飽和スルホン酸類、ビニルエーテル類などとの共重合
体のケン化物、さらにはポリビニルアルコールをアルデ
ヒドで変性したポリビニルホルマールやポリビニルアセ
タールなども包含される。偏光膜基材としては、ポリビ
ニルアルコール系のフィルム、特にポリビニルアルコー
ルフィルムが、染料の吸着性及び配向性の点から、好適
に用いられる。
【0025】このような高分子フィルムに二色性染料を
含有させるにあたっては、通常、高分子フィルムを染色
する方法が採用される。染色は、例えば次のようにして
行うことができる。まず、二色性染料を水に溶解して染
浴を調製する。染浴中の染料濃度は特に制限されない
が、通常は0.0001〜10重量%の範囲から選択さ
れる。また、必要により染色助剤を用いてもよく、例え
ば、芒硝を染浴中で1〜10重量%用いるのが好適であ
る。このようにして調製した染浴に高分子フィルムを浸
漬し、染色を行う。染色温度は、好ましくは40〜80
℃である。二色性染料の配向は、高分子フィルムを延伸
することによって行われる。延伸する方法としては、例
えば湿式法や乾式法など、公知のいずれの方法を採用し
てもよい。高分子フィルムの延伸は、染色の前に行って
も、染色の後に行ってもよい。
【0026】二色性染料を含有させ、配向させた高分子
フィルムは、必要に応じて、公知の方法によりホウ酸処
理などの後処理が施される。このような後処理は、偏光
膜の光線透過率、偏光度及び耐久性を向上させる目的で
行われる。ホウ酸処理の条件は、用いる高分子フィルム
の種類や用いる染料の種類によって異なるが、一般的に
は、ホウ酸水溶液のホウ酸濃度を1〜15重量%、好ま
しくは5〜10重量%の範囲とし、処理は30〜80
℃、好ましくは50〜80℃の温度範囲で行われる。さ
らには必要に応じて、カチオン系高分子化合物を含む水
溶液でフィックス処理を併せて行ってもよい。
【0027】このようにして得られる染料系偏光膜は、
その片面又は両面に、光学的透明性及び機械的強度に優
れる保護膜を貼合して、偏光板とすることができる。保
護膜を形成する材料は、従来から使用されているもので
よく、例えば、セルロースアセテート系フィルムやアク
リル系フィルムのほか、四フッ化エチレン/六フッ化プ
ロピレン共重合体のようなフッ素樹脂系フィルム、ポリ
エステル系フィルム、ポリオレフィン系フィルム、ポリ
アミド系フィルムなどが用いられる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、これらは例示的なものであって、本発明をな
んら限定するものではない。例中にある%及び部は、特
にことわらないかぎり重量基準である。
【0029】実施例1 (1A)染料の製造 下式(1)
【0030】
【0031】で示されるジスアゾ中間化合物6部を水1
00部に溶解した液に、15〜20℃の温度で、10%
炭酸ナトリウム水溶液によりpH7〜8に調整しなが
ら、塩化ベンゾイル6部を30分で滴下した。その後、
同温度及び同pHで5時間攪拌した。析出した結晶を濾
過することにより、下式(Ia)で示されるジスアゾ化合
物を得、この化合物は、水性媒体中でλmax 401nmを
示した。
【0032】
【0033】(1B)偏光膜の製造 厚さ75μm のポリビニルアルコールフィルム(クラレ
ビニロン#7500、(株)クラレ製品)を縦一軸に5
倍延伸して、偏光膜基材とした。このポリビニルアルコ
ールフィルムを緊張状態に保ったまま、上記式(Ia)で
示されるジスアゾ化合物を0.025%、染色助剤であ
る芒硝を2.0%の濃度とした70℃の水溶液に浸漬し
た。次に78℃の7.5%ホウ酸水溶液に5分間浸漬し
たのち、取り出して20℃の水で20秒間洗浄し、50
℃で乾燥することにより、偏光膜を得た。得られた偏光
膜のλmax (単体透過率が極小となる波長)は410nm
であり、この偏光膜は高い偏光度を有し、高温・高湿の
状態でも長時間にわたる耐久性を示した。また、長時間
暴露に対する耐光性にも優れていた。
【0034】実施例2 (2A)染料の製造 下式(2)
【0035】
【0036】で示されるジスアゾ中間化合物4部を水5
0部とN−メチルピロリドン50部の混合液に溶解した
後、30〜35℃の温度で、15%炭酸ナトリウム水溶
液によりpH6〜7に調整しながら、無水マレイン酸1
0部を1時間かけて加えた。さらに同温度及び同pHで
3時間攪拌した後、塩化ナトリウム15部を加えて結晶
を析出させた。この析出した結晶を濾過した後、得られ
たケーキを水50部とN−メチルピロリドン20部の混
合液に再度溶解した。この液にエタノール100部を加
え、析出した結晶を濾過することにより、下式(Ib)で
示されるジスアゾ化合物を得、この化合物は、水性媒体
中でλmax 399nmを示した。
【0037】
【0038】(2B)偏光膜の製造 上記式(Ib)で示されるジスアゾ化合物を用い、染色浴
の温度を65℃に、またホウ酸処理の温度を73℃に変
更して、実施例1の(1B)と同様の処理を施すことによ
り、偏光膜を得た。 得られた偏光膜のλmax は420
nmであり、この偏光膜は高い偏光度を有し、高温・高湿
の状態でも長時間にわたる耐久性を示した。また、長時
間暴露に対する耐光性にも優れていた。
【0039】実施例3 実施例1で用いた塩化ベンゾイルの代わりに、塩化4−
フェニルベンゾイルを用いて、実施例1の(1A)と同様
の操作を施すことにより、下式(Ic)で示されるジスア
ゾ化合物を得、この化合物は、水性媒体中でλmax 40
1nmを示した。
【0040】
【0041】この化合物を用いて、実施例1の(1B)と
同様の方法により偏光膜を得た。得られた偏光膜のλma
x は410nmであり、この偏光膜は高い偏光度を有し、
高温・高湿の状態でも長時間にわたる耐久性を示した。
また、長時間暴露に対する耐光性にも優れていた。
【0042】実施例4 実施例2で用いた無水マレイン酸の代わりに、無水フタ
ル酸を用いて、実施例2の(2A)と同様の操作を施すこ
とにより、下式(Id)で示されるジスアゾ化合物を得、
この化合物は、水性媒体中でλmax 393nmを示した。
【0043】
【0044】この化合物を用いて、実施例2の(2B)と
同様の方法により偏光膜を得た。得られた偏光膜のλma
x は410nmであり、この偏光膜は高い偏光度を有し、
高温・高湿の状態でも長時間にわたる耐久性を示した。
また、長時間暴露に対する耐光性にも優れていた。
【0045】実施例5 (5A)染料の製造 下式(3)
【0046】
【0047】で示されるトリスアゾ中間化合物7部を、
水100部とN−メチルピロリドン100部の混合液
に溶解した後、30〜35℃の温度で、15%炭酸ナト
リウム水溶液によりpH6〜7に調整しながら、無水酢
酸4部を30分かけて加えた。同温度及び同pHで3時
間攪拌した後、塩化ナトリウム20部を加えて結晶を析
出させた。この析出した結晶を濾過した後、得られたケ
ーキを水100部とN−メチルピロリドン100部の混
合液に再度溶解した。この液にエタノール200部を加
え、析出した結晶を濾過することにより、下式(Ie)で
示されるトリスアゾ化合物を得、この化合物は、水性媒
体中でλmax 412nmを示した。
【0048】
【0049】(5B)偏光膜の製造 上記式(Ie)で示されるトリスアゾ化合物を用い、ホウ
酸処理の温度を76℃に変更して、実施例1の(1B)と
同様の操作を施すことにより、偏光膜を得た。得られた
偏光膜のλmax は430nmであり、この偏光膜は高い偏
光度を有し、高温・高湿の状態でも長時間にわたる耐久
性を示した。また、長時間暴露に対する耐光性にも優れ
ていた。
【0050】実施例6 原料化合物を変更して実施例1〜5に準じた操作を施す
ことにより、それぞれ下式(If)、(Ig)、(Ih)及び
(Ii)で示されるアゾ化合物を得た。
【0051】
【0052】これらの化合物は、水性媒体中でそれぞ
れ、401nm、400nm、412nm及び414nmのλma
x を示した。これらの各化合物を用いて、実施例1の
(1B)と同様の方法により偏光膜を得た。得られた偏光
膜は、高い偏光度を有し、高温・高湿の条件下での耐久
性と長時間暴露に対する耐光性に優れていた。また、こ
れらの偏光膜のλmax は、それぞれ次のとおりであっ
た。
【0053】アゾ化合物 偏光膜のλmax 式(If) 420nm 式(Ig) 420nm 式(Ih) 420nm 式(Ii) 430nm
【0054】
【発明の効果】本発明で特定するアゾ化合物を含有する
染料系偏光膜は、ヨウ素を用いた偏光膜に匹敵する高い
偏光性能を示し、また耐久性と長時間暴露に対する耐光
性にも優れるので、各種液晶表示体、なかでも高い偏光
性能と耐光性を必要とする液晶プロジェクター用途に好
適である。
フロントページの続き (72)発明者 林 成年 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA28 BA30 BB43 BC10 BC22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で表したときに、下式(I) (式中、Aは、スルホ及びカルボキシルから選ばれる1
    個若しくは2個の水溶性基を有するフェニル又は1〜3
    個のスルホを有するナフチルを表し;Bはメチル、エチ
    ル、カルボキシビニル、カルボキシエチル又は、無置換
    の若しくは、メチル、エチル、メトキシ、アセチル、ベ
    ンゾイル、アセトキシ、アセチルアミノ、ニトロ、アミ
    ノ、カルボキシル及びフェニルから選ばれる置換基で置
    換されたフェニルを表し;R1 、R2 、R3 、R4 、R
    5 及びR6 はそれぞれ独立に、水素、低級アルキル又は
    低級アルコシキを表し;mは0又は1を表す)で示され
    るアゾ化合物を偏光膜基材に含有してなることを特徴と
    する染料系偏光膜。
  2. 【請求項2】Aがモノスルホフェニル又はジスルホナフ
    チルである請求項1に記載の染料系偏光膜。
  3. 【請求項3】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6
    それぞれ独立に、水素、メチル又はメトキシである請求
    項1又は2に記載の染料系偏光膜。
  4. 【請求項4】偏光膜基材がポリビニルアルコール系の樹
    脂からなるフィルムである請求項1〜3のいずれかに記
    載の染料系偏光膜。
JP11175339A 1999-06-22 1999-06-22 アゾ化合物を含有する染料系偏光膜 Pending JP2001004833A (ja)

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EP2457955A1 (en) 2010-11-30 2012-05-30 Kemira Oyj Trisazo dyes for paper dyeing
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