JP2001003233A - ポリエステル複合仮撚糸及びその製造方法 - Google Patents
ポリエステル複合仮撚糸及びその製造方法Info
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Abstract
形態による表面効果を有し、ソフト感とドライ感を併せ
持つポリエステル複合仮撚糸を提供する。 【解決手段】繊維長手方向に太さ斑を有するポリエステ
ル太細糸と、該太細糸と染色性の異なるポリエステル延
伸糸からなる複合仮撚糸であって、糸条長手方向に該太
細糸の細部と該延伸糸が混在した捲縮部と該太細糸の太
部が該延伸糸に巻き付いている芯鞘二層構造部が、それ
ぞれ2〜5cmの長さで交互に存在し、該捲縮部の見か
けの太さが該芯鞘二層構造部の見かけの太さの2〜4倍
であるポリエステル複合仮撚糸。
Description
仮撚糸に関し、更に詳しくは編織物とした場合に、異色
濃淡染色差や凹凸形態による表面効果を表現し、ソフト
感とドライ感を兼備した素材を提供することができるポ
リエステル複合仮撚糸、及びその製造方法に関する。
を与える手法が種々提案されている。例えば特公昭62
−21884号公報には、高配向フィラメント糸条と該
糸条より低配向の太細糸条からなり、両糸条が融着せず
開繊状態である捲縮部と、低配向の太細糸の太部のみが
融着状態で、芯糸の高配向フィラメント糸条に巻き付い
た二層構造部を有する異染性の仮撚加工糸が記載されて
いる。この加工糸は、1つの染料で染めた場合、淡染性
の捲縮部と濃染性の融着部による色彩効果と、捲縮部と
融着部を交互に有することからシャリ感のある編織物が
得られる。
いによる異色性の効果が得られず、また、二層構造部の
太さが捲縮部と同等かやや小さいために、編織物とした
場合の凹凸感にも欠けるものとなる。
来技術における問題点を解決するものであり、編織物と
した場合に明確な異色濃淡効果と凹凸形態による表面効
果を有し、ソフト感とドライ感を併せ持つポリエステル
複合仮撚糸を提供するものである。
手方向に太さ斑を有するポリエステル太細糸と、該太細
糸と染色性の異なるポリエステル延伸糸からなる複合仮
撚糸であって、糸条長手方向に該太細糸の細部と該延伸
糸が混在した捲縮部と該太細糸の太部が該延伸糸に巻き
付いている芯鞘二層構造部が、それぞれ2〜5cmの長
さで交互に存在し、該捲縮部の見かけの太さが該芯鞘二
層構造部の見かけの太さの2〜4倍であるポリエステル
複合仮撚糸、及び、複屈折率△nが30×10―3〜8
0×10― 3である未延伸糸に流体交絡処理による交絡
部を付与した後、半延伸を行った繊維長手方向に太さ斑
を有するポリエステル太細糸と、該太細糸と染色性の異
なるポリエステル延伸糸を、仮撚加工時のオーバーフィ
ード率が+5〜+10%、仮撚温度が200〜240
℃、仮撚数T(t/m)が20000/√d〜2800
0/√d(d:デシテックス)を同時に満足する条件で
仮撚加工するポリエステル複合仮撚糸の製造方法にあ
る。
について具体的に説明する。本発明の複合仮撚糸は、繊
維長手方向に太さ斑を有するポリエステル太細糸と、該
太細糸と染色性の異なるポリエステル延伸糸から構成さ
れていることから、異なる染料で染色することにより異
色性を示すことが可能となる。
エチレンテレフタレートやブチレンテレフタレートを主
たる繰り返し単位とする未変性のポリエステルと、エチ
レンテレフタレートを主たる繰り返し単位としカチオン
染料可染性、酸性染料可染性に変性されたポリエステル
との組合せが挙げられる。
太細糸を含むことから、繊維長手方向に濃染性の太部
と、淡染性の細部による濃淡差が発現し、明確な異色濃
淡効果が得られる。
太細糸の細部と延伸糸が混在した捲縮部と該太細糸の太
部が該延伸糸に巻き付いている芯鞘二層構造部が交互に
存在しており、該捲縮部は編織物とした場合に、ソフト
感とフラットな表面効果を表現することができ、該二層
構造部は、太細糸の濃染性の太部が延伸糸の外側に集束
した状態で捲き付いた構造を呈し、加撚方向の撚形態を
残したまま該太部が融着しいる部分を不規則に有してお
り、編織物とした場合にドライ感と凹凸形態による表面
効果を表現することができる。
捲縮部と該芯鞘二層構造部が交互に存在していることか
ら異色濃淡効果及び凹凸形態が明瞭となる。捲縮部、芯
鞘二層構造部の長さが2cm未満では異色濃淡効果及び
凹凸形態が不明瞭となり、5cmを超えると本発明の目
的とする特徴的外観とは言い難くなる。
部の見かけの太さの2〜4倍であることから編織物とし
た場合に凹凸変化に優れた表面形態となる。該捲縮部の
太さが該芯鞘二層構造部の見かけの太さの2倍未満の場
合は凹凸感に欠け、4倍を超えるとチーズ等に巻き取っ
た場合、解除不良を起こしやすくなる。
る。
と細部からなる非交絡部を有したポリエステル太細糸
と、該太細糸と染色性の異なるポリエステル延伸糸を複
合仮撚するものである。該太細糸としては、未延伸糸に
流体交絡処理により、交絡部を形成した後、半延伸によ
り太細斑を形成した糸条を一旦巻き取ったものを用いて
も良いし、仮撚加工工程で未延伸糸に流体交絡処理によ
り交絡部を形成した後、半延伸して太細斑を形成し、引
き続き連続して仮撚加工を行っても良いが、流体交絡処
理により交絡部を形成した後に半延伸により太細斑を形
成することが必要である。
も、交絡部に太部が、非交絡部に細部が集中せず、太部
と細部が糸条長手方向に分散して存在するため濃淡のコ
ントラストに欠けるものとなり、該太細糸と延伸糸を複
合仮撚糸とした場合に捲縮部と芯鞘二層構造部の濃淡
差、形態差が明確にならない。
いることも可能で、例えば、紡糸速度の速い低伸度の未
延伸糸と紡糸速度の遅い高伸度の未延伸糸を用いて、同
条件で延伸して太細糸を得た場合、低伸度の未延伸糸の
太部と細部、高伸度の未延伸糸の太部と細部は各々の結
晶配向度の違いから異なる染色性を示し、少なくとも4
色以上の色調差を表現することが可能となる。
した後、連続して複合仮撚を行う本発明の製造方法の一
例である。
ィ−ドロ−ラ−5の間で流体交絡ノズル4により交絡部
を形成した後、第2フィ−ドロ−ラ−5と第3フィ−ド
ロ−ラ−7の間でピンタイプのヒ−タ−6に糸条を接触
走行させ半延伸により太細糸斑を形成し、次いでポリエ
ステル延伸糸2と引き揃え、第3フィ−ドロ−ラ−7と
デリベリロ−ラ−10の間で、第1ヒ−タ−8と仮撚ス
ピンドル9を介して仮撚加工を施し、捲き取りロ−ラ−
11によりポリエステル複合仮撚糸12として捲き取ら
れる。この時、残留トルクが強い場合等、必要に応じ
て、デリベリロ−ラ−10と第2デリベリロ−ラ−14
間で第2ヒ−タ−13を介して熱セットした後、捲き取
りロ−ラ−11によりポリエステル複合仮撚糸12とし
て捲き取られる。
nが30×10―3〜80×10―3であることが必要
である。複屈折率△nが30×10―3未満では得られ
た太細糸の太部が未延伸糸に近い状態で存在しており、
仮撚工程の加熱による融着でガリガリの糸になり、ま
た、編織物のアルカリ減量処理時に太部の減量率が大き
く、穴あきや毛羽の原因となる。一方、複屈折率△nが
80×10―3を超える場合、得られた太細糸の太部と
細部の太細差や染色差が小さくなり複合仮撚糸とした場
合に形態差や濃淡染色差が不足する。
する際の、第1フィ−ドロ−ラ−3と第2フィ−ドロ−
ラ−5間のオ−バ−フィ−ドは+0.6〜+2.0%の
範囲が好ましい。交絡時のオ−バ−フィ−ドが+0.6
%未満の場合、糸条に弛みを与えることができず強固な
交絡部を形成しにくい。また、+2.0%を超える場合
は強固な交絡部を得られるが、糸条の弛みが大きく糸ブ
レが発生し加工不安定となりやすい。流体交絡処理は、
一般的にインタ−レ−サ−と呼ばれる空気ノズルを使用
すれば良いが、比較的強固な交絡部を付与できる機構に
なっている方が好ましい。
タイプのヒ−タ−が好ましい。ピンタイプのヒ−タ−6
はプレ−トタイプのヒ−タ−に比べ、比較的延伸張力が
高くなり、熱効果も小さいため、単繊維同士による拘束
が少なく延伸されやすい非交絡部で優先的に延伸が起こ
りやすい。
が18〜60mmφである円柱型の熱媒体であり、一般
的に糸加工時に使用されているヒ−タ−で構わない。延
伸温度は用いる未延伸糸によるが、通常は60〜150
℃の範囲でよい。
倍率の0.45〜0.65倍の範囲に設定すれば良い。
また、未延伸糸として2種類以上の未延伸糸を用いた場
合は、最大延伸倍率の高い方の条件、且つ、最大延伸倍
率の低い方の最大延伸倍率を超えない範囲に設定すれば
良い。
絡部を有し、糸全体としての太さ斑の変動係数CVが7
〜15%であることが太部と細部の濃淡のコントラスト
を明確にするために好ましい。
HILD MESSINSTRUMENTE社製 自動
ヤーン エンタングルメントテスタ(Needle P
ull Tester R−2040)を用い、下記
(1)式で示すトリップレベルテンションの条件で得ら
れたフックドロップ値(HDcm)を測定し、(2)式
を用いて交絡個数とした。 トリップレベルテンション=(d×0.2)+d/F+振動幅・・(1) (式中、dは糸条のトータルデシテックス、Fは糸条を構成するフィラメント数 、振動幅はd×0.02を表す。) 交絡個数(個/m)=100/HD・・(2) また、太さ斑の変動係数CVは、計測器工業(株)製の
イーブネステスター(KET−80C)を用い、糸速度
8m/分、チャートスピード50cm/分の条件下でウ
ースターノルマル値を測定して得られた値であり、平均
値からの偏りの大きさを示す指標となるものである。
異なる延伸糸を引き揃え、仮撚加工時の第3フィ−ドロ
−ラ−7とデリベリロ−ラ−10間のオーバーフィード
率が+5〜+10%、第1ヒ−タ−8の仮撚温度が20
0〜240℃、仮撚数T(t/m)が20000/√d
〜28000/√d(d:デシテックス)を同時に満足
する条件で仮撚加工を行う。
△nが120×10―3以上であるポリエステル延伸糸
である。
リロ−ラ−10間のオーバーフィード率が+5%未満で
は、芯鞘二層の捲き付き構造を得ることはできない。ま
た、+10%を超える場合は仮撚張力が極端に低下し、
安定して加工することはできなくなり、+6〜+8%の
範囲がより好ましい。
合、太細糸の太部が融着せず、糸条全体が捲縮を有した
糸となり、凹凸効果に欠け、ドライ感の無いものとな
る。また、240℃を超える場合、太細糸の太部だけで
なく、延伸糸自体も融着してしまい、凹凸効果に欠け、
ソフト感のないものとなる。
仮撚加工時のオ−バ−フィ−ド率が高いため、安定した
仮撚加工を行うには、仮撚数T(t/m)を若干低めに
設定する必要があるが、仮撚数T(t/m)が2000
0/√d(d:デシテックス)未満の場合は、捲縮部に
十分な捲縮を付与することができず、ソフト感に欠ける
ものとなる。撚数T(t/m)が28000/√d
(d:デシテックス)を超える場合、加工張力の低下に
伴い糸ブレが発生し、安定して加工を行うことができな
い。
価方法は次に示す方法で行った。 (捲縮部、芯鞘二層構造部の見かけの太さ)複合仮撚加
工糸の捲縮部、芯鞘二層構造部を光学顕微鏡で観察し、
各部分で最も太い部分を見かけの太さとした。
た複屈折率△nが42×10−3、最大延伸倍率が2.
4倍の133デシテックス/36フィラメントのポリエ
ステル高配向未延伸糸を図1の装置で交絡時のオ−バ−
フィ−ド率+2%、流体交絡ノズル空気圧力0.28M
paで流体交絡処理を行った後、ピンヒ−タ−温度10
0℃、延伸倍率1.2倍で延伸し、太細糸を得た。引き
続き、83デシテックス/24フィラメントの5−ナト
リウムスルホイソフタル酸共重合ポリエステル延伸糸と
引き揃え、加工速度100m/分、第1ヒ−タ−温度2
25℃、仮撚撚数1500T/M(Z方向)、オ−バ−
フィ−ド率+7%で仮撚加工を施した後、第2ヒ−タ−
温度170℃、熱セット時のオ−バ−フィ−ド率+2%
で熱セットし、ポリエステル複合仮撚糸を得た。
繰り返しで捲縮部と巻き付き部を交互に有し、捲縮部の
見かけの太さが該芯鞘二層構造部の見かけの太さの2.
8倍であった。該複合仮撚糸を20G編機を用い天竺組
織で編地を作成し、精練−減量−染色の一連の工程処理
を行った。尚、染色時には分散染料とカチオン染料を用
い一浴二段染色法にて各々を染め分けた。得られた編地
は、凹凸効果と異色濃淡染色差による表面変化を有して
おり、ソフト感とドライ感を兼備した風合を有してい
た。
た複屈折率△nが42×10−3、最大延伸倍率が2.
4倍の133デシテックス/36フィラメントのポリエ
ステル高配向未延伸糸と紡糸速度3200m/分で紡糸
した複屈折率△nが49×10−3、最大延伸倍率が
2.1倍の133デシテックス/36フィラメントのポ
リエステル高配向未延伸糸を引き揃え、図1の装置で交
絡時のオ−バ−フィ−ド率+2%、流体交絡ノズル空気
圧力0.28Mpaで流体交絡処理を行った後、ピンヒ
−タ−温度120℃、延伸倍率1.2倍で延伸し、太細
糸を得た。引き続き、83デシテックス/24フィラメ
ントの5−ナトリウムスルホイソフタル酸共重合ポリエ
ステル延伸糸と引き揃え、加工速度90m/分、第1ヒ
−タ−温度230℃、仮撚撚数1200T/M(Z方
向)、仮撚時のオ−バ−フィ−ド率+7%で仮撚加工を
施した後、第2ヒ−タ−温度170℃、熱セット時のオ
−バ−フィ−ド率+2%で熱セットし、ポリエステル複
合仮撚糸を得た。得られた複合仮撚糸は、平均長さ3.
0cmの繰り返しで捲縮部と巻き付き部を交互に有し、
捲縮部の見かけの太さが該芯鞘二層構造部の見かけの太
さの2.1倍であった。該複合仮撚糸を16G編機を用
い天竺組織で編地を作成し、精練−減量−染色の一連の
工程処理を行った。尚、染色時には分散染料とカチオン
染料を用い一浴二段染色法にて各々を染め分けた。得ら
れた編地は、凹凸効果と異色濃淡染色差による表面変化
を有しており、ソフト感とドライ感を兼備した風合を有
していた。
た複屈折率△nが32×10−3、最大延伸倍率が2.
8倍の133デシテックス/36フィラメントのポリエ
ステル高配向未延伸糸を図1の装置で交絡時のオ−バ−
フィ−ド率+2%、流体交絡ノズル空気圧力0.28M
paで流体交絡処理を行った後、ピンヒ−タ−温度80
℃、延伸倍率1.50倍で延伸し、太細糸を得た。引き
続き、83デシテックス/24フィラメントの5−ナト
リウムスルホイソフタル酸共重合ポリエステル延伸糸と
引き揃え、加工速度100m/分、第1ヒ−タ−温度2
15℃、仮撚撚数1500T/M(Z方向)、仮撚時の
オ−バ−フィ−ド率+7%で仮撚加工を施した後、第2
ヒ−タ−温度160℃、熱セット時のオ−バ−フィ−ド
+2%で熱セットし、ポリエステル複合仮撚糸を得た。
得られた複合仮撚糸は、平均長さ3.5cmの繰り返し
で捲縮部と巻き付き部を交互に有し、捲縮部の見かけの
太さが該芯鞘二層構造部の見かけの太さの3.1倍であ
った。該複合仮撚糸を20G編機を用い天竺組織で編地
を作成し、精練−減量−染色の一連の工程処理を行っ
た。尚、染色時には分散染料とカチオン染料を用い一浴
二段染色法にて各々を染め分けた。得られた編地は、凹
凸効果と異色濃淡染色差による表面変化を有しており、
ソフト感とドライ感を兼備した風合を有していた。
た複屈折率△nが32×10−3、最大延伸倍率が2.
8倍の133デシテックス/36フィラメントのポリエ
ステル高配向未延伸糸と紡糸速度3600m/分で紡糸
した複屈折率△nが75×10−3、最大延伸倍率が
2.0倍の111デシテックス/72フィラメントのポ
リエステル高配向未延伸糸を引き揃え、図1の装置でオ
−バ−フィ−ド率+2%、流体交絡ノズル空気圧力0.
28Mpaで流体交絡処理を行った後、ピンヒ−タ−温
度120℃、延伸倍率1.3倍で延伸し、太細糸を得
た。引き続き、83デシテックス/24フィラメントの
5−ナトリウムスルホイソフタル酸共重合ポリエステル
延伸糸と引き揃え、加工速度80m/分、第1ヒ−タ−
温度230℃、仮撚撚数1200T/M(Z方向)、仮
撚時のオ−バ−フィ−ド率+7%で仮撚加工を施した
後、第2ヒ−タ−温度170℃、熱セット時のオ−バ−
フィ−ド+2%で熱セットし、ポリエステル複合仮撚糸
を得た。
繰り返しで捲縮部と巻き付き部を交互に有し、捲縮部の
見かけの太さが該芯鞘二層構造部の見かけの太さの2.
1倍であった。該複合仮撚糸を16G編機を用い天竺組
織で編地を作成し、精練−減量−染色の一連の工程処理
を行った。尚、染色時には分散染料とカチオン染料を用
い一浴二段染色法にて各々を染め分けた。得られた編地
は、凹凸効果と異色濃淡染色差による表面変化を有して
おり、ソフト感とドライ感を兼備した風合を有してい
た。
た複屈折率△nが42×10−3、最大延伸倍率が2.
4倍の133デシテックス/36フィラメントのポリエ
ステル高配向未延伸糸を図1の装置でオ−バ−フィ−ド
率+2%、流体交絡ノズル空気圧力0.28Mpaで流
体交絡処理を行った後、ピンヒ−タ−温度100℃、延
伸倍率1.2倍で延伸し、太細糸を得た。引き続き、8
3デシテックス/36フィラメントの該太細糸と染色性
の等しいポリエステル延伸糸と引き揃え、加工速度10
0m/分、第1ヒ−タ−温度225℃、仮撚撚数150
0T/M(Z方向)、仮撚時のオ−バ−フィ−ド率+7
%で仮撚加工を施した後、第2ヒ−タ−温度170℃、
熱セット時のオ−バ−フィ−ド+2%で熱セットし、ポ
リエステル複合仮撚糸を得た。得られた複合仮撚糸は、
平均長さ2.5cmの繰り返しで捲縮部と巻き付き部を
交互に有し、捲縮部の見かけの太さが該芯鞘二層構造部
の見かけの太さの2.2倍であった。該複合仮撚糸を2
0G編機を用い天竺組織で編地を作成し、精練−減量−
染色の一連の工程処理を行った。尚、染色は分散染料を
用い130℃にて行った。得られた編地は、凹凸効果に
よる表面効果を有しており、ソフト感とドライ感を兼備
した風合を有していたが、染色性が同じ延伸糸を用いた
ために色彩的な表面効果に於いて、太細の濃淡染色差し
か得られず、淡白な表情の編地となった。
た複屈折率△nが42×10−3、最大延伸倍率が2.
4倍の133デシテックス/36フィラメントのポリエ
ステル高配向未延伸糸を83デシテックス/24フィラ
メントの5−ナトリウムスルホイソフタル酸共重合ポリ
エステル延伸糸と引き揃え、加工速度100m/分、第
1ヒ−タ−温度215℃、仮撚撚数1500T/M(Z
方向)、仮撚時のオ−バ−フィ−ド率+7%で仮撚加工
を施した後、第2ヒ−タ−温度170℃、熱セット時の
オ−バ−フィ−ド+2%で熱セットし、ポリエステル複
合仮撚糸を得た。得られた複合仮撚糸は、ポリエステル
延伸糸をシン部に配し、ポリエステル高配向未延伸糸が
鞘部として融着気味に巻き付き構造を呈している部分を
連続して有する形態であった。該複合仮撚糸を20G編
機を用い天竺組織で編地を作成し、精練−減量−染色の
一連の工程処理を行った。尚、染色時には分散染料とカ
チオン染料を用い一浴二段染色法にて各々を染め分け
た。得られた編地は、ポリエステル高配向未延伸糸を太
細糸にすることなく複合仮撚加工を行ったため、単調な
異色染色差を有してはいたが、凹凸形態による表面効果
は殆ど無く、風合もドライ感が強調されソフト感に欠け
るものであった。
た複屈折率△nが42×10−3、最大延伸倍率が2.
4倍の133デシテックス/36フィラメントのポリエ
ステル高配向未延伸糸を図1の装置で流体交絡処理を行
わずに、ピンヒ−タ−温度100℃、延伸倍率1.2倍
で延伸し、太細糸を得た。引き続き、83デシテックス
/24フィラメントの5−ナトリウムスルホイソフタル
酸共重合ポリエステル延伸糸と引き揃え、加工速度10
0m/分、第1ヒ−タ−温度225℃、仮撚撚数150
0T/M(Z方向)、仮撚時のオ−バ−フィ−ド率+7
%で仮撚加工を施した後、第2ヒ−タ−温度170℃、
熱セット時のオ−バ−フィ−ド+2%で熱セットし、ポ
リエステル複合仮撚糸を得た。得られた複合仮撚糸は、
6cm〜30cmの繰り返しで捲縮部と巻き付き部を交
互に有し、捲縮部の見かけの太さが該芯鞘二層構造部の
見かけの太さの2.1倍であったが、流体交絡処理を行
っていないために形態差にメリハリが無いものとなっ
た。該複合仮撚糸を20G編機を用い天竺組織で編地を
作成し、精練−減量−染色の一連の工程処理を行った。
尚、染色時には分散染料とカチオン染料を用い一浴二段
染色法にて各々を染め分けた。得られた編地は、異色濃
淡染色差による表面変化を有していたが、全体的にドラ
イ感が強調された感があり、凹凸形態もメリハリが無く
表面変化に欠けるものとなった。
た複屈折率△nが25×10−3、最大延伸倍率が3.
2倍の133デシテックス/36フィラメントのポリエ
ステル未延伸糸を図1の装置でオ−バ−フィ−ド率+2
%、流体交絡ノズル空気圧力0.28Mpaで流体交絡
処理を行った後、ピンヒ−タ−温度100℃、延伸倍率
2.0倍で延伸し、太細糸を得た。引き続き、83デシ
テックス/24フィラメントの5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸共重合ポリエステル延伸糸と引き揃え、加工
速度100m/分、第1ヒ−タ−温度200℃、仮撚撚
数1500T/M(Z方向)、仮撚時のオ−バ−フィ−
ド率+7%で仮撚加工を施した後、第2ヒ−タ−温度1
70℃、熱セット時のオ−バ−フィ−ド+2%で熱セッ
トし、ポリエステル複合仮撚糸を得た。得られた複合仮
撚糸は、平均長さ2.8cmの繰り返しで捲縮部と巻き
付き部を交互に有していたが、巻き付き部はガリガリの
糸となり、捲縮部は膨らみ感が乏しく、捲縮部の見かけ
の太さと該芯鞘二層構造部の見かけの太さが等しい糸と
なった。該複合仮撚糸を20G編機を用い天竺組織で編
地を作成し、精練−減量−染色の一連の工程処理を行っ
た。尚、染色時には分散染料とカチオン染料を用い一浴
二段染色法にて各々を染め分けた。また、減量率が15
%を越えると毛羽の発生が目立つようになった。得られ
た編地は、凹凸効果と異色濃淡染色差による繊細な表面
変化を有していたがソフト感に欠けドライ感が強調され
た風合であり、毛羽が発生していた。
た複屈折率△nが90×10−3、最大延伸倍率が1.
6倍の89デシテックス/36フィラメントのポリエス
テル高配向未延伸糸を図1の装置でオ−バ−フィ−ド率
+2%、流体交絡ノズル空気圧力0.28Mpaで流体
交絡処理を行った後、ピンヒ−タ−温度120℃、延伸
倍率1.08倍で延伸し、太細糸を得た。引き続き、5
6デシテックス/24フィラメントの5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸共重合ポリエステル延伸糸と引き揃
え、加工速度100m/分、第1ヒ−タ−温度235
℃、仮撚撚数1800T/M(Z方向)、仮撚時のオ−
バ−フィ−ド率+7%で仮撚加工を施した後、第2ヒ−
タ−温度170℃、熱セット時のオ−バ−フィ−ド+2
%で熱セットし、ポリエステル複合仮撚糸を得た。得ら
れた複合仮撚糸は全体的に捲縮形態を有しており、太細
糸と延伸糸がばらけており、巻き付き部は見当たらなか
った。該複合仮撚糸を20G編機を用い天竺組織で編地
を作成し、精練−減量−染色の一連の工程処理を行っ
た。尚、染色時には分散染料とカチオン染料を用い一浴
二段染色法にて各々を染め分けた。得られた編地は、単
調な異色染色差を有してはいたものの、ドライ感は無
く、ソフト感が強調された風合を有していた。
糸した複屈折率△nが42×10−3、最大延伸倍率が
2.4倍の133デシテックス/36フィラメントのポ
リエステル高配向未延伸糸と83デシテックス/24フ
ィラメントの5−ナトリウムスルホイソフタル酸共重合
ポリエステル延伸糸を用いて図1の製造装置で複合仮撚
加工を行った時の種々の加工条件とその時の複合仮撚糸
を用いた編地を実施例1と同様に精練−減量−染色を行
い、形態差と風合を評価した結果を表1に示す。
糸した複屈折率△nが42×10−3、最大延伸倍率が
2.4倍の133デシテックス/36フィラメントのポ
リエステル高配向未延伸糸と83デシテックス/24フ
ィラメントの5−ナトリウムスルホイソフタル酸共重合
ポリエステル延伸糸を用いて図1の製造装置で複合仮撚
加工を行った時の種々の加工条件とその時の複合仮撚糸
を用いた編地を実施例1と同様に精練−減量−染色を行
い、形態差と風合を評価した結果を表2に示す。
色濃淡効果と凹凸形態による表面効果を有し、ソフト感
とドライ感を併せ持つポリエステル複合仮撚糸が得られ
る。
置の一例図である。
延伸糸 2 ポリエステルマルチフィラメント延伸糸 3 第1フィ−ドロ−ラ− 4 流体交絡ノズル 5 第2フィ−ドロ−ラ− 6 ピンタイプのヒ−タ− 7 第3フィ−ドロ−ラ− 8 第1ヒ−タ− 9 仮撚スピンドル 10 デリベリロ−ラ− 11 捲き取りロ−ラ− 12 ポリエステル複合仮撚糸 13 第2ヒ−タ− 14 第2デリベリロ−ラ−
Claims (2)
- 【請求項1】 繊維長手方向に太さ斑を有するポリエス
テル太細糸と、該太細糸と染色性の異なるポリエステル
延伸糸からなる複合仮撚糸であって、糸条長手方向に該
太細糸の細部と該延伸糸が混在した捲縮部と該太細糸の
太部が該延伸糸に巻き付いている芯鞘二層構造部が、そ
れぞれ2〜5cmの長さで交互に存在し、該捲縮部の見
かけの太さが該芯鞘二層構造部の見かけの太さの2〜4
倍であるポリエステル複合仮撚糸。 - 【請求項2】 複屈折率△nが30×10―3〜80×
10―3である未延伸糸に流体交絡処理による交絡部を
付与した後、半延伸を行った繊維長手方向に太さ斑を有
するポリエステル太細糸と、該太細糸と染色性の異なる
ポリエステル延伸糸を、仮撚加工時のオーバーフィード
率が+5〜+10%、仮撚温度が200〜240℃、仮
撚数T(t/m)が20000/√d〜28000/√
d(d:デシテックス)を同時に満足する条件で仮撚加
工するポリエステル複合仮撚糸の製造方法。
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---|---|---|---|
JP17648199A JP4073578B2 (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | ポリエステル複合仮撚糸の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004083504A1 (ja) * | 2003-03-20 | 2004-09-30 | Teijin Fibers Limited | ポリエステル複合太細糸条、その製造方法及びその織編物 |
CN113874563A (zh) * | 2019-05-31 | 2021-12-31 | 帝人富瑞特株式会社 | 复合纱、布帛和纤维制品 |
-
1999
- 1999-06-23 JP JP17648199A patent/JP4073578B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2004083504A1 (ja) * | 2003-03-20 | 2004-09-30 | Teijin Fibers Limited | ポリエステル複合太細糸条、その製造方法及びその織編物 |
CN1791711B (zh) * | 2003-03-20 | 2012-01-04 | 帝人纤维株式会社 | 聚酯复合粗细丝条、其制造方法以及其机织或针织物 |
CN113874563A (zh) * | 2019-05-31 | 2021-12-31 | 帝人富瑞特株式会社 | 复合纱、布帛和纤维制品 |
EP3978663A4 (en) * | 2019-05-31 | 2022-08-03 | Teijin Frontier Co., Ltd. | COMPOUND YARN, FABRIC AND FIBER PRODUCT |
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