JP2000513570A - 固定化された微生物によるイソマルツロースの製造方法およびそのための担体 - Google Patents

固定化された微生物によるイソマルツロースの製造方法およびそのための担体

Info

Publication number
JP2000513570A
JP2000513570A JP09541660A JP54166097A JP2000513570A JP 2000513570 A JP2000513570 A JP 2000513570A JP 09541660 A JP09541660 A JP 09541660A JP 54166097 A JP54166097 A JP 54166097A JP 2000513570 A JP2000513570 A JP 2000513570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
isomaltulose
immobilized
sucrose
anion exchange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP09541660A
Other languages
English (en)
Inventor
サルッキ,マルジャ―レエナ
ヘイッキラ,ヘイッキ
ビルジャバ,タピオ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
XYROFIN OSAK YHTIO
Original Assignee
XYROFIN OSAK YHTIO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from FI962095A external-priority patent/FI104563B/fi
Application filed by XYROFIN OSAK YHTIO filed Critical XYROFIN OSAK YHTIO
Publication of JP2000513570A publication Critical patent/JP2000513570A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/12Disaccharides

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、生存できる固定化されたイソマルツロース形成微生物によるスクロースのイソマルツロースへの異性化方法に関する。微生物細胞は顆粒アニオン交換材料からなる担体材料上に固定化される。生じたイソマルツロースは甘味料目的のためのイソマルトの製造のために使用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 固定化された微生物によるイソマルツロースの製造方法 およびそのための担体 本発明は、生存できる(viable)固定化されたイソマルツロース形成微生物に よるスクロースのイソマルツロースへの異性化方法に関する。本発明はまた、ア ニオン交換材料からなり、かつその上に固定化された生存できるイソマルツロー ス形成微生物細胞を有する担体材料にも関する。本発明はさらに、スクロースか らイソマルツロースを介するイソマルトの製造に関する。 イソマルツロース(またはパラチノース)は、6−O−α−D−グルコピラノ シル−D−フルクトフラノースの系統名を有する還元二糖である。イソマルツロ ースは、食品産業において甘味料としての使用が提案されており、また水素化に よるイソマルト(パラチニット)の製造のための原料である。イソマルトは、実 質的にα−D−グルコピラノシル−(1,6)−ソルビトールおよびα−D−グ ルコピラノシル−(1,6)−マンニトールの等モル混合物である。イソマルト は、穏やかな甘味を有することが記載されている非カロリー性特定甘味料である 。 スクロースのイソマルツロースへの様々な異性化方法が報告されている。異性 化は、α−グルコシルトランストランスフェラーゼ(サッカロースムターゼ)酵 素であって、プロタミノバクター ルブルム(Protaminobacter rubrum)、セラ チカ プリムチカ(Serratica plymuthica)、エルビニア ラポンチシ(Erwini a rhapontici)等によって行われると考えられている。既知の異性化技術は、生 存もしくは死滅している微生物、または抽出された形態における酵素での異性化 を含む。酵素の固定化のための様々な技術はまた報告されている。 それゆえ、例えばEP-B1-0028900は、様々な異性化微生物、好ましくはE.ラ ポンチシの酵素の固定化を示唆している。好ましい固定化技術は、死滅微生物細 胞をカルシウムアルギン酸塩ペレット中に捕捉することからなる。ジエチルアミ ノエチルセルロース(DEAEセルロース)の濃厚水性スラリー中での固定化も また記載されているが、しかし不十分な結果を与えることが報告されている。 US4386158は、α−グルコシルトランスフェラーゼを固定化するために使用さ れるカルシウムアルギン酸塩ゲルの物理的な強度を、ポリエチレンイミンおよび グルタルアルデヒドでの処理によって改良することを開示している。 US4640894は、P.ルブルムの固定化された死滅している細胞を含む反応器を 使用することによるイソマルツロースの製造を記載している。様々な固定化技術 、例えばゲル中への捕捉および凝集剤での凝集が開示されている。 US4337313およびEP-B-0077971は、タンニンおよび長鎖ポリアミンでの凝集、 エピハロヒドリン/ポリアミンコポリマーとグルタルアルデヒドの付加物との反 応、および乾燥によるP.ルブルムの生存できる細胞の固定化を開示している。 EP-B-0049801は、様々な担体材料、例えば中空糸またはカチオン交換樹脂上へ の、P.ルブルムから単離されたスクロース転化酵素の固定化を開示している。 EP-B-0200069は、アニオン化可能な担体材料、特にスルホン酸カチオン交換マ トリックス上への、抽出されたサッカロースムターゼ酵素の選択的固定化を開示 している。 EP-A-0160253は、スクロースのイソマルツロースへの転化のための生体触媒を 与える、重合の間のポリマー系中への捕捉によるP.ルブルム細胞の固定化を開 示している。 スクロースのイソマルツロースへの転化のための従来の方法は、完全に満足す べきものではない。担体材料は一般にその場で製造される。固定化方法は複雑で 、また管理は敏感な酵索に害を及ぼさないように行わなければならない。アルギ ン酸塩またはカラギナンゲル中への捕捉は、いくつかの分離処理工程を行うこと を必要とし、またグルタルアルデヒドでの最終架橋がしばしば必要である。凝集 剤での溶液中における従来技術の凝集は、乾燥、押出しおよび造粒を含む、酵素 に影響を与えるいくつかの後製造工程を必要とする。重合の間のポリマー中への 酵素の包接は、物理的に強い生成物を与え得ることができるが、しかしこの方法 はまた複雑であり、かつ敏感な酵素の活性に影響し得る。 担体マトリックス自体の製造の間に担体中に生存または死滅している微生物細 胞を包接する従来技術の方法に関連するさらなる不利な点は、活性が失われたと き、全ての担体が廃棄されなければならないという事実にある。 本発明の目的は、イソマルツロース形成微生物の固定化のための従来の技術の 不利な点を克服し、そしてイソマルツロースおよびイソマルトのイソマルツロー スからの技術的に利用可能な製造方法を提供することである。 本発明の目的はまた、固体担体の製造のために必要とされる反応に微生物を暴 露すること無しに、生存できる微生物を固定化することによる、スクロースのイ ソマルツロースへの転化方法を提供することでもある。 本発明の他の目的は、イソマルツロース形成微生物の生存できる細胞の担体上 への固定化が技術的に複雑でないところの方法を提供することである。 本発明のさらなる目的は、充填されたカラム中でスクロースをイソマルツロー スへ転化するための連続法であって、固定化された細胞は製造の間に容易に再賦 活または再活性化されるところの方法を提供することである。 本発明の目的はまた、良い物理的な強度を有し、そしてカラムを通したスクロ ース溶液の流れに低い圧力低下のみしか起こさない担体を含む充填された該カラ ム中での、イソマルツロースの製造方法を提供することでもある。 本発明の特別な目的は、イソマルツロース形成生存微生物細胞を有する担体系 であって、該担体は使用後再生されることができるところのものを使用する方法 を提供することである。 固定化された生存できる微生物細胞によるスクロースのイソマルツロースへの 転化のための技術的に複雑でない方法は、担体として弱塩基性アニオン交換特性 を有する固体多孔質材料を使用することによって提供されることができることが 、驚くべきことに見いだされた。 本発明は添付された請求の範囲において定義される。 従って、本発明は、アニオン交換材料上に固定化された生存できるイソマルツ ロース形成微生物細胞によるスクロースのイソマルツロースへの異性化方法に関 する。前記方法において、スクロース含有溶液は、不活性かつ実質的に非圧縮性 の固体マトリックスの形態にある弱塩基性アニオン交換材料からなる多孔質粒状 担体材料上に固定化された前記イソマルツロース形成微生物細胞と接触させられ 、その後、異性化生成物が溶液から回収される。 本発明の方法は、回分法または連続法のいずれかで行われ得る。連続法が担体 で充填されたカラム中で好ましく行われる。 生存できる微生物細胞は、好ましくは担体マトリックスの形成後に多孔質担体 の表面上に固定化される。担体は、例えば栄養および/または成長培養液をカラ ムを通して供給することによって、連続的にまたは断続的に再賦活される。 特に好ましい態様に従うと、担体材料は使用後、全ての微生物細胞の除去、洗 浄および新しい生存できる細胞の再投入によって再生されることができる。 本発明はまた、スクロースからのイソマルトの製造方法であって、前記方法は 、スクロース含有溶液を、不活性かつ実質的に非圧縮性の固体マトリックスの形 態にある弱塩基性アニオン交換材料からなる多孔質粒状担体材料上に固定化され た生存できるイソマルツロース形成微生物細胞と接触させること、該イソマルツ ロースをイソマルトに水素化すること、および該イソマルトを回収することの工 程を含む方法にも関する。 本発明はまた、スクロースからのイソマルツロースおよび/またはイソマルト の製造方法における使用のための担体であって、該担体は、不活性かつ実質的に 非圧縮性の固体マトリックスの形態にある弱塩基性アニオン交換材料からなり、 その表面上に固定化された生存できるイソマルツロース形成微生物細胞を有する ものを提供する。 本明細書および請求の範囲において使用される用語“イソマルツロース形成微 生物”は、スクロースをイソマルツロースに転化することができ、かつ弱塩基性 アニオン交換担体材料の表面上に固定されることができるあらゆる微生物を意昧 することを意図する。そのような微生物の例は、それらに限定されることなく上 記従来技術の特許明細書に述べられたものを含む。特に好ましい微生物は、プロ タミノバクター ルブルム(CBS 574.77)であり、なぜならばとても有効でかつ 食品配合物の製造のために安全に使用されることができるからである。良い結果 はまた、例えばセラチカ プリムチカおよびエルビニア ラポンチシでも得られ るが、しかしこれらの微生物は毒性を有し、かつ使用のためにより安全でない。 他の適したイソマルツロース形成微生物はまた、テンサイおよび同様な起源から 単離されることもでき、または当業者に明らかである様々な技術によってそのよ うな微生物から得られることができる。 本発明において担体として有用なアニオン交換材料は、吸着によって生存でき る微生物細胞を結合に適せしめるアニオン交換能力を有するべきである。弱塩基 性アニオン交換体が好ましい。 弱塩基性アニオン交換体は、第一および/または第二/または第三アミノ基を 有する材料である。それらは解離し、そして酸性溶液中で交換能力を有する。第 三アミノ基を有する材料は、多少塩基性特性を有し、そしてそれらはまた中塩基 性アニオン交換体と呼ばれる。 担体は、スクロースのイソマルツロースへの転化に影響するべきでないという 意味において不活性であるべきである。担体は、しかしながら、好ましくはその 表面への微生物細胞の結合を促進するべきである。 本発明に従う担体に使用される用語“多孔質”は、固体担体が、例えばほぼ同 一半径を有する球の表面積に比較して非常に大きい表面積を与える多数の中空お よび細孔からなる固体担体を意味することを意図する。 本明細書および請求の範囲において使用される用語“実質的に非圧縮性”は、 固体担体が転化処理の間に広く行われる圧力にて感知できる程度で変形しないこ とを意味することを意図する。これは、従来技術において使用される変形可能な アルギン酸塩ゲルペレットからの明らかな差異である。 本発明の担体材料は、変形に抗しかつカラムを通るスクロース溶液の流れを大 きな圧力低下を起こさないものにすることができる固体多孔質マトリックスを有 するべきである。 本発明に従って使用され得る担体材料は、固体顆粒または粒子の形状である弱 塩基性アニオン交換体である。この型の市販で入手可能な担体の例は、本明細書 の作業実施例において使用されるものである。担体材料粒子は、流れにより少な い抵抗を与えるように、好ましくは一般に球状である。担体材料はまた、大きな 表面積を与えるために、好ましくは粗大多孔質であるべきである。 本発明の好ましい担体材料は、ジエチルアミノエチル変性セルロース(DEA Eセルロース)の形態にある弱塩基性アニオン交換材料であって、ポリスチレン と凝集した微小繊維または微小粒子を含み、開示が引用文献によってここに組み 入れられるUS特許4355177において記載されるものからなる。 大きな表面積を有する多孔質担体材料の形態にある弱塩基性アニオン交換体を 使用することの利点は、微生物が担体の表面上に固定され、アルギン酸塩ゲルお よびその場で形成されるポリマーの場合のように担体材料の中に捕捉されないこ とである。スクロース溶液は、担体自身の中に浸透する必要はなく、そして従っ て、転化速度は、微生物が担体材料中に捕捉されるところの系と比較して増大さ れる。 生存できる微生物細胞は、一般に転化部位の担体材料上に固定化される。しか しながら、担体材料はまた、使用前に微生物細胞と共に投入されることもでき、 そして投入された担体は保存されるかまたは他の位置での使用のために運搬され る。本発明の一つの面は、実際、生存できるイソマルツロース形成微生物細胞を 含む多孔質固体担体材料に関する。 本発明の第三の面は、固定化された生存できる微生物細胞を使用する転化方法 によってスクロースから生成されたイソマルツロースの水素化による、イソマル トの製造に関する。 回分またはカラムにおける反応後、イソマルツロースは精製され、そして反応 溶液から回収され得る。イソマルツロースは、例えば、不純物および副生成物を 除去するためにイオン交換によって精製され、そして冷却結晶化によって結晶化 され得る。イソマルトはイソマルツロースから水素化によって生成されることが できる。水素化は、例えば、触媒としてラネーニッケルを使用する溶液(30な いし50重量%)中での接触水素化で行われ得る。温度は一般に約100ないし 130℃に合わせられ、水素圧は約40ないし100kg/cm2であり、処理 期間は約3ないし10時間である。 水素化の完了後、触媒は反応溶液から分離される。溶液はろ過され、そして、 所望により、生じたイソマルトは再びイオン交換によって精製され得る。イソマ ルトは液状で使用されることができ、または当業者に良く知られた方法において 溶液から回収され得る。さもなくば、イソマルツロースは先立つ結晶化および精 製無しにイソマルトに水素化され得る。 スクロースをイソマルツロースに転化するための本発明に従う方法は、粒状担 体上に固定された生存できる微生物細胞を含む反応タンク中で回分法として行わ れ得る。80%またはそれ以上のスクロースの転化のための十分な反応時間後、 固体担体はろ過によって溶液から除去され得る。反応後、溶液は主反応生成物と してイソマルツロース、少量のトレハルロース、フルクトースおよびグルコース 、並びにあらゆる未反応スクロースを含む。 好ましい方法において、処理は担体で充填されたカラム中での連続法として行 われる。いくつかのカラムが存在することができ、それらは一連におよび/また は、例えば一方のカラムが運転中に他方が再生に供されることを可能にするため に並列に結合され得る。スクロース溶液はまた、転化を増大せしめるために一つ またはいくつかのカラムを通して再循環されることもできる。 担体は、その表面上に固定化された微生物細胞(イソマルツロース形成微生物 細胞)を含む生存できるグルコシルトランスフェラーゼ酵素を含む。担体表面上 の微生物の固定化は、 −細胞懸濁液を担体で充填されたカラムを通して供給することによる“カラム投 入”、または −繁殖の間に振盪フラスコまたは同様な容器中の培地に担体を導入することによ る“振盪フラスコ投入” のいずれかによって行われ得る。 双方の方法において、カラムを通して新しい栄養培養液を供給することによっ てカラム中の投入をさらに増大することが好ましい。 “カラム投入”は、あらゆる固定化が行われる前に、カラムが新しい担体材料 で充填されることを可能にする。微生物を投入することは容易で、またさらなる 反応工程は固定化が行われた後に必要でない。従って、微生物はあらゆる厳しい 処理条件に暴露されない。 所望により、担体上への微生物細胞の固定化は、溶液にグルタルアルデヒドの ような架橋剤を添加することによって増大され得る。従来技術において既知であ るもののような凝集剤を添加することも可能である。凝集は、転化を増大させ、 そして固定化された系の半減期を延長することが見いだされた。しかしながら、 本発明における凝集は、固体担体マトリックス上に固定化された微生物細胞で行 われるので、乾燥工程は必要とされない。凝集および架橋された担体は、それ自 体で使用可能である。 反応は、充填されたカラム中で25ないし35℃、好ましくは約30℃の最適 温度で好ましく行われる。35ないし45℃の温度は部分的に不活性化すること が証明されている。55℃より高い温度は、P.ルブルムカラムを24時間中に 完全に不活性化する。 精製された形態にあるまたは糖蜜としてのスクロースを含有する溶液は、充填 されたカラムを、CO2の除去を促進するために好ましくは下端から上端へ流さ れ、CO2はあらゆる通気空気と一緒にカラムの上端まで流れ上がる。 溶液のスクロース濃度は、約20ないし40%、より好ましくは25ないし3 5%で好ましく保持されるべきである。55%より高いスクロース濃度は、短い 間の時間における転化を著しく減少させることが見いだされている。スクロース 溶液のpHは、約4ないし8、より好ましくは5.5ないし7で好ましく保持さ れる。 スクロース溶液の流速は、非常に高いスクロースのイソマルツロースへの転化 を与えるために非常に低くすることができるけれども、商業的な方法は、好まし くは反応器体積を保存するために、最大転化より低く運転される。約80%まで の転化がほとんどの適用において適している。異性化はイソマルツロース収率が 低下するまで継続される。栄養物をカラム中に供給することによって、断続的に 微生物活性を再賦活することが好ましく、または必要である。恒常的な低濃度の 栄養物供給もまた使用され得る。 本発明に従う方法の好ましい態様に従うと、異性化は、弱塩基性アニオン交換 特性を有する実質的に非圧縮性の担体の表面に結合された固定化された微生物細 胞を含む充填されたカラム反応器中での連続法として行われる。担体は好ましく は連続多孔質床、またはさもなくば窪みが付けられたもしくは網状の多孔質顆粒 からなる。マトリックスまたは顆粒は個々の微小粒子または微小繊維からなり得 る。この担体構造は、微生物細胞の固定化のための非常に大きな表面積を与える 。 好ましい担体の粒子またはマトリックス性質は、微小繊維、微小顆粒、微小球 、微小ビーズ等からなる個々の微小粒子が一緒になって弱く結合、フェルト化、 編織、接着または凝集することによって生成される。結合は、個々の微小粒 子の間の接触点のいくつかで化学的、付着的または機械的な結合が確立されるこ とによって達成される。化学的な結合は、これらの点で化学架橋反応が起こるこ とによって達成される。付着的な結合は、熱可塑性樹脂のようなさらなる配合物 の使用によって微小粒子を一緒に凝集または接着することによって達成される。 機械的な結合は、接触点で繊維が絡まることもしくは結ばれること、またはそれ らの表面が一緒になって噛み合うことによって粒子が一緒になることにより達成 される。後者の形態において、マトリックスは、まるで管の中に充填されたろ紙 の綿毛のような反応器を通した連続構造からなる。またある場合には、それらの 最終形態において、粒子は分離しそして孤立する。 微小粒子は、所望による粗い表面の微粒子に形成されることができる弱塩基性 アニオン交換物質からなる。これらの物質は、天然もしくは再賦活セルロースま たはレーヨンであって、アニオン交換性質を与えるために誘導されたもの、合成 アニオン交換樹脂、例えばフェノールホルムアルデヒド樹脂、アクリル樹脂およ びポリスチレン樹脂、並びにアガロースまたはデキストリンをベースとするアニ オン交換樹脂を含む。好ましい担体は、アニオン交換性質を与えるために化学変 性されたセルロースまたはレーヨンから誘導された多孔質粒子のアニオン交換物 質である。特に好ましい態様は、ポリスチレンとの凝集によって付着的に結合さ れたジエチルアミノエチル置換セルロースの微小繊維または微小粒子を含む。 正荷電された樹脂と負荷電された微生物との間に確立される電気力は、樹脂の 表面への微生物細胞の結合の主な原因であると考えられている。この結合は実質 的に微生物の浸出を減じ、一方微生物とスクロース溶液の間の密接な接触を可能 にする。 上記で表した種類の弱塩基性アニオン交換体は、スクロースのイソマルツロー スへの転化のための適したかつ活性な担体材料を与えることにおいて、特に有利 であることが証明されている。これらの担体は固体かつ非変形性であり、それは 長い運転寿命および低い流れ抵抗を与える。それらは大きな表面積を有し、それ は転化のために与えられる体積当たりの大きな微生物数を可能にする。 本発明の担体系の特別な利点は、転化が何度かの再賦活サイクル後に低下した とき、担体は再生され、再投入され、そして新しい使用に供せられることができ ることである。これは特に、本発明の好ましい担体、即ち固体ポリスチレンマト リックスからなるDEAE変性セルロースの場合についてである。しかしながら 、グルタルアルデヒドでの架橋が行われた場合、再賦活は複雑となり得る。 本発明は今や以下の限定しない実施例で詳細に説明される。 実施例1 固定化のための担体(DEAE)の製造 顆粒誘導セルロースを、以下のようにUS特許4355117に従って製造した。 繊維セルロース25部を二酸化チタン25部と混合し、そして該混合物を二軸 押出機を使用して食品等級高衝撃強度ポリスチレン50部と混合した。押出物を 水中で冷却し、そして0.35ないし0.85mmの粒子寸法に篩分けした。 篩分けされた顆粒の凝集したセルロース粒子を、上記US特許において記載され るようにDEAEセルロースを形成するために誘導した。 生成した顆粒DEAEセルロース20gを、蒸留水中で5時間浸漬することに よって水和した。水和DEAEセルロース担体を、エタノール(75%)中に1 時間浸漬することによって消毒し、そして殺菌ガラスカラム(高さ60cm、直 径1.5cm)に移す前に殺菌水で濯いだ。 プロタミノバクター ルブルム(CBS574.77)の細胞懸濁液の製造 プロタミノバクター ルブルム種(CBS574.77)の培養からの細胞を、食塩水 10mlで希釈した。生じた懸濁液のアリコート0.1mlを、殺菌された10 00ml振盪フラスコ中の成長培養液300mlに接種するために使用した。培 養液は以下のものである。スクロース40g/l、ペプトン10g/l、酵母エ キス5g/l、肉エキス3g/l、Na2HPO4 2g/l、pH7。接種され たフラスコ3×300mlを、230rpmで30℃で20時間振盪し、5×1 09細胞/mlを超える濃度に達せしめた。 DEAEセルロース担体上へのバクテリアの固定化 細胞懸濁液750mlを、カラム中の担体床を通して流速35ml/h(=0 .5BV/h)で25℃で上端から下端にポンプ送りした。カラム中の固定化さ れた微生物の量は、細胞懸濁液を供給した後、カラムに新しい成長培養液750 mlを供給することによって増加した。カラム中の担体はこの時点で製造工程 のために使用可能となった。 カラム中でのイソマルツロースの製造 25%(pH7.5)のスクロース溶液を、DEAEセルロース担体上に固定 化されたP.ルブルムのカラムの下端に30℃で連続して供給し、そして生成溶 液を上端から除去した。この系はCO2を解放し、そしてカラムの上端から除去 することを可能にした。異なる転化を流速またはスクロース濃度に依存して行っ た(以下の表を見よ。)。 表1 スクロース濃度25% 流速(BV/h)* 0.6 0.3 0.15 0.08 イソマルツロース 12 22 35 61 トレハルロース 1 2 2.5 4.5 フルクトース 1 2 2 2.5 グルコース 1 1.5 1.5 2 スクロース 85 73 60 30 流速0.08BV/h スクロース濃度 25% 35% 55% イソマルツロース 61 43 12 トレハルロース 4.5 2 1 フルクトース 3 3 1 グルコース 2 2.5 0.6 スクロース 30 50 86 (*BV=床体積) DEAEセルロース担体上に固定化されたP.ルブルムのカラムを二週間、運 転し続けた。転化は時間が経過するにつれて減少した。固定化された細胞を、二 週間後、カラムに新しい殺菌培養液(10BV)を供給することによって再賦活 した。この再賦活サイクル後、スクロース溶液(25%、30℃)の流速を0. 08BV/hに調整し、スクロースは以下の生成物に転化した(HPLCによる 分析、Pb++形態におけるイオン交換樹脂)。イソマルツロース79%、トレハ ルロース0.9%、フルクトース0.4%、グルコース0.6%、スクロース1 8.5%。 固定化されたP.ルブルムのカラムから得たイソマルツロース溶液を、温度7 0ないし85℃で濃度70%に蒸発させ、そして65℃から25℃への直線的な 冷却によって結晶化した。イソマルツロース結晶を洗浄での遠心によって回収し 、そして50℃で乾燥した。遠心収率は70%(イソマルツロースからイソマル ツロース)であり、また結晶のイソマルツロース含有量は95ないし100%で あった。 イソマルツロース溶液(50重量%)を、触媒としてラネーニッケルを使用し てイソマルトに水素化した(pH9、温度100℃、水素圧40kg/cm2、 3時間)。水素化の完了後、ラネーニッケルを反応溶液から分離した。溶液を蒸 発によって濃縮し、そしてイソマルトを溶液から慣用の方法において結晶化した 。 使用1カ月後、DEAEセルロース担体を、固定化されたP.ルブルム細胞を 1M NaOH(60℃)で担体の元の色が達成されるまで洗い出すこと、水で 洗浄すること、pH5に緩衝させること、および殺菌水で洗浄することによって カラム中で再生した。その後、担体は再投入および新しい製造期間のために使用 可能となった。 実施例2 エルビニア ラポンチシ(ATCC29284)の細胞懸濁液の製造 エルビニア ラポンチシ(ATCC29284)の培養からの細胞を、食塩水10ml で希釈した。生じた懸濁液のアリコート0.1mlを、殺菌された1000ml 振盪フラスコ中の成長培養液300mlに接種するために使用した。培養液は以 下のものである。スクロース40g/l、ペプトン10g/l、肉エキス6g/ l、KH2PO4 0.01M、pH7。接種されたフラスコ3×300mlを、 230rpmで30℃で24時間振盪し、2×109細胞/mlを超える濃度に 達せしめた。 セレチア プリムチカ(ATCC15928)の細胞懸濁液の製造 セレチア プリムチカ(ATCC15928)の培養からの細胞を、食塩水10mlで 希釈した。生じた懸濁液のアリコート0.1mlを、殺菌された1000ml振 盪フラスコ中の成長培養液300mlに接種するために使用した。培養液は以下 のものである。スクロース40g/l、ペプトン10g/l、肉エキス6g/l 、KH2PO4 0.01M、pH7。接種されたフラスコ3×300mlを、2 30rpmで30℃で24時間振盪し、2×109細胞/mlを超える濃度に達 せしめた。 固定化されたセレチア プリムチカ(ATCC15928)およびエルビニア ラポ ンチシ(ATCC29284)によるカラム中でのイソマルツロースの製造 S.プリムチカおよびE.ラポンチシのDEAE担体、スペザイム(spezyme )GDC(製造者クルトルリミテッド)上への固定化を、実施例1において記載 されたように行った。25%スクロース溶液(pH7.5)を、30℃で連続し て固定化された細胞カラムを通してポンプ送りした。流速は、流出液中のイソマ ルツロース濃度が最大となるように調節した。スクロースは以下の生成物に転化 した(HPLCによる分析、Pb++形態におけるイオン交換樹脂)。 S.プリムチカ E.ラポンチシ 流速 0.12BV/h 0.02BV/h イソマルツロース 80% 79% トレハルロース 7.5% 15% フルクトース 5.5% 0.5% グルコース 3% 0.5% スクロース − − それらの特定の固定化された微生物細胞を有するカラム双方を二週間、運転し 続けた。生成は時間が経過するにつれて減少した。微生物は、カラムに新しい殺 菌培養液(10床体積、BV)を供給することによって断続的に再賦活した。 再生 何度かの再賦活サイクル(1カ月の使用)後、スペザイムGDC担体を、固定 化された微生物細胞を1M NaOH(60℃)で担体の元の色が達成されるま で洗い出すこと、水で洗浄すること、pH5に緩衝させること、および殺菌水で 洗浄することによってカラム中で再生した。その後、担体は再投入および新しい 製造期間のために使用可能となった。 実施例3 アニオンおよびカチオン交換樹脂の試験 プロタミノバクター ルブルム(CBS574.77)を、実施例1においてと同一条 件において培養した。5時間の培養後、試験されるイオン交換材料それぞれ3g を培養液75ml中に添加した。振盪フラスコ中での培養を13時間継続し、イ オン交換材料にP.ルブルムの細胞を投入した。イオン交換材料を培養液からろ 過によって分離し、そして水で洗浄した。二つのスペザイムGDC担体試料の一 方を、架橋のためのグルタルアルデヒド処理に暴露した。固定化されたP.ルブ ルムを有するスペザイムGDC3gを、0.3%グルタルアルデヒド15mlと 混合した。0.5時間の低速による攪拌後、スペザイムGDCを蒸留水150m lで洗浄した。グルタルアルデヒド処理されたスペザイムGDCを含むそれぞれ のイオン交換材料上に固定化されたP.ルブルム細胞の活性を、グルコシルトラ ンスフェラーゼ活性として決定した。試験の結果を表2において表す。担体材料 の特性を表3において表す。 表2 様々な担体上に固定されたP.ルブルムの活性 イオン交換体は以下から購入した。1 クルトルリミテッド2 ロームアンドハースリミテッド3 プロライトリミテッド4 ミツビシケミカルコーポレーション 表3 担体材料の特性 能力 表面 細孔 m当量/ml m2/g Å 弱塩基性アニオン交換体スペザイム GDC担体 0.2-0.25デュオライト A568 1.2 1(ml/g) 150-250アンバーライト IRA93 0.85 25 300-1000マクロネット MN-100 0.15 800-1000 850-950 弱酸性カチオン交換体デュオライト C464 2.7 強塩基性アニオン交換体マクロネット MN400 0.3 800-1000 850-950アンンバーライト IRA900 1.0 18 100-1000 強酸性カチオン交換体レシディオン EXC 1.1 200アンバーライト IRC200 1.75 45 100-500 グルコシルトランスフェラーゼ活性の決定 培養試験:0.05M KH2PO4バッファ、pH7中の10%スクロース溶 液5mlを、水5ml中の固定化物1gと試験管中で混合した。混合物を30℃ で60分間穏やかに振盪しながら培養した。酵素反応を、試験管を100℃で水 浴中で2分間加熱することによって停止させた。対照試料を同様に製造したが、 しかし酵素反応を酵素試料の添加後直ちに停止した。反応において形成されたイ ソマルツロースを還元糖として決定した(DNS法)。U/g=(μモル/ml ×5ml)/(60分×試料の量、g)。 実施例4 プロタミノバクター ルブルム(CBS574.77)の細胞懸濁液の製造 プロタミノバクター ルブルム種(CBS574.77)の培養からの細胞を、食塩水 10mlで希釈した。生じた懸濁液のアリコート0.1mlを、殺菌された10 00ml振盪フラスコ中の成長培養液300mlに接種するために使用した。培 養液は以下のものである。スクロース40g/l、ペプトン10g/l、酵母エ キス5g/l、肉エキス3g/l、Na2HPO4 2g/l、pH7。接種され たフラスコ3×300mlを230rpmで30℃で20時間振盪し、5×109 細胞/mlを超える濃度に達せしめた。細胞懸濁液は遠心(5000rpm、 20分)によって元の1/8の体積まで濃縮した。 タンニン酸(TA)、ポリエチレンイミン(PEI)およびグルタルアルデ ヒド(GA)を使用するDEAEセルロース上へのバクテリアの固定化 上記のP.ルブルム細胞懸濁液とスペザイムGDC担体材料(製造者クルトル リミテッド)の混合物を以下の処理に暴露した。 1.濃縮された細胞懸濁液40mlおよび湿式スペザイムGDC担体20ml を、磁気攪拌機で室温で30分間攪拌した。 2.濃縮された細胞懸濁液40mlおよび湿式スペザイムGDC担体20ml を、磁気攪拌機で室温で30分間攪拌した。その後、10%グルタルアルデヒド (GA)溶液0.6mlを、細胞をスペザイムGDC担体上に架橋するために添 加し、そして攪拌をさらに30分間継続した。 3.濃縮された細胞懸濁液40mlおよび湿式スペザイムGDC担体20ml を、磁気攪拌機で室温で30分間攪拌した。その後、ポリエチレンイミン(PE I)(25%)0.4mlを、細胞を凝集させるために同じ混合物に添加し、そ して混合を10分間継続した。反応混合物を、グルタルアルデヒド(10%)0 .6mlを混合物に添加することによって架橋し、そして攪拌をさらに30分間 継続した。凝集剤の顆粒型が溶液中に現れた。 4.濃縮された細胞懸濁液40mlおよび湿式スペザイムGDC担体20ml を、磁気攪拌機で室温で30分間攪拌した。その後、タンニン酸(TA)(4% )1mlを、細胞懸濁液を凝集させるために添加し、そして混合物を30分間攪 拌した。凝集は、PEI(25%)1mlを添加することおよび反応を10分間 攪拌下で進行させることによって、さらに増大させた。凝集塊とスペザイムGD C担体の架橋を、グルタルアルデヒド(10%)0.6mlを混合物に添加す ることによって行い、そして攪拌をさらに30分間継続した。溶液は、吸着され た細胞を含むスペザイムGDC顆粒の混合物および集合された細胞および細胞マ スの分離した顆粒凝集塊を含んでいた。 上記の4種の反応混合物1ないし4のそれぞれを、それぞれのカラム(直径2 cm、体積70ml)に移した。さらなる反応溶液を、カラム中でスペザイムG DCおよびP.ルブルム細胞含有顆粒凝集塊を通してろ過した。カラムに上端か ら0.05Mリン酸バッファ(pH7)中の32%スクロース溶液を室温で投入 することを、供給速度4.4ml/h(=0.25BV/h)で直ちに開始した 。それぞれのカラムの転化能力を連続して20日間運転して試験した。結果を以 下の表4において表す。 表4 カラム試行の概略 試行1 2 3 4 スペザイムスペザイムスペザイムスペザイム +GA +GA+PEI +TA+PEI+GAイソマルツロース 収率 16 14 53 73 d.s.に基づく%(1日目)イソマルツロース 収率 g/l(カラム)/h 1日後 14 12 44 54 20日後 4.5 6 27 38 半減期h 250 500 800 850 (22-24℃) カラム試行の観測期間は20日であり、そして流れの抵抗における変化は観察 されなかった。スペザイムGDC担体は、固定化担体として総合効果を有する。 該担体は、溶液中の細胞の吸着ための良い塩基を提供し、また分離した凝集塊の ための流れの助けとして役立つ。 本発明はいくつかの特定の例によって説明されている。しかしながら、これら の実施例は説明するのみのものであり、そして本発明は、添付された請求の範囲 から逸脱することなく多くの方法に変化し得ることは当業者に明らかである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成9年12月12日(1997.12.12) 【補正内容】 請求の範囲 1. 生存できる固定化されたイソマルツロース形成微生物によるスクロースの イソマルツロースへの異性化方法であって、 −スクロース含有溶液を、実質的に非圧縮性の多孔質粒状固体材料の形態にあ る弱塩基性アニオン交換物質からなる担体の表面上に固定化された生存できる イソマルツロース形成微生物細胞と接触させ、そして −異性化生成物を溶液から回収する ことを特徴とする方法。 2. 前記方法は、前記担体で充填された一つまたはそれ以上のカラム中で行わ れる連続転化法であることを特徴とする、請求項1記載の方法。 3. 前記微生物細胞は、前記カラムに微生物溶液を供給することによって前記 担体表面上に固定化されていることを特徴とする、請求項2記載の方法。 4. 担体上の微生物密度を、固定化微生物細胞に栄養培養液を供給することに よって増加することを特徴とする、請求項1、2または3のうちのいずれか一 項記載の方法。 5. 固定化された微生物細胞の微生物活性を、担体に栄養溶液を供給すること によって断続的に再賦活することを特徴とする、請求項1記載の方法。 6. 担体を、微生物細胞の除去、洗浄および新たな生存できる微生物細胞の再 投入によって再生することを特徴とする、請求項1記載の方法。 7. 前記固定化された微生物細胞を有する担体を、架橋および/または凝集特 性を有する化合物から選択される物質で処理することを特徴とする、請求項1 記載の方法。 8. 前記固定化された微生物細胞を有する担体を、タンニン酸、ポリエチレン イミンおよびグルタルアルデヒドからなる群より選択される物質で処理するこ とを特徴とする、請求項7記載の方法。 9. スクロース含有溶液は、20ないし40%、好ましくは25ないし35% のスクロース含有量を有することを特徴とする、請求項1記載の方法。 10. 前記担体は、実質的に非圧縮性の多孔質粒状固体材料の形態にある弱塩 基性アニオン交換物質から構成されることを特徴とする、請求項1記載の方法 。 11. 前記担体の前記固体材料は、ポリマーマトリックスに結合された弱塩基 性アニオン交換特性を有する物質を含むことを特徴とする、請求項1記載の方 法。 12. 前記担体は、ポリスチレンとの凝集によって付着的に結合されたジエチ ルアミノエチル(DEAE)変性セルロースの微小繊維または微小粒子を含む アニオン交換体であることを特徴とする、請求項1記載の方法。 13. スクロースのイソマルツロースへの異性化のための微生物方法における 使用に適した担体であって、該担体は、実質的に非圧縮性の多孔質粒状固体材 料の形態にある弱塩基性アニオン交換物質からなり、その表面上に固定化され た生存できるイソマルツロース形成微生物細胞を有するものからなることを特 徴とする担体。 14. 前記担体は、ポリマーマトリックスに結合されたアニオン交換特性を有 する物質を含むことを特徴とする、請求項13記載の担体。 15. 前記担体は、ポリスチレンとの凝集によって付着的に結合されたジエチ ルアミノエチル(DEAE)変性セルロースの微小繊維または微小粒子を含む アニオン交換材料であることを特徴とする、請求項14記載の担体。 16. スクロースからのイソマルトの製造方法であって、前記方法は、 −スクロース含有溶液を、実質的に非圧縮性の多孔質粒状固体材料の形態にあ る弱塩基性アニオン交換物質からなる担体の表面上に固定化された生存できる イソマルツロース形成微生物細胞と接触させること、および −生じたイソマルツロースをイソマルトに水素化すること、および −前記イソマルトを回収すること の工程を含むことを特徴とする方法。 17. 生存できる固定化されたイソマルツロース形成微生物によるスクロース のイソマルツロースへの異性化方法であって、 −スクロース含有溶液を、実質的に非圧縮性の多孔質粒状固体材料の形態にあ る弱塩基性アニオン交換物質からなる担体の表面上に固定化された生存できる イソマルツロース形成微生物細胞と接触させ、そして −異性化を継続し、スクロースの80%またはそれ以上の転化をなす ことを特徴とする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:425) (C12P 19/12 C12R 1:18) (C12P 19/12 C12R 1:01) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US, UZ,VN,YU (72)発明者 ビルジャバ,タピオ フィンランド国 エフアイエヌ―02460 カントビク コルサリンチエ 18

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 生存できる固定化されたイソマルツロース形成微生物によるスクロースの イソマルツロースへの異性化方法であって、 −スクロース含有溶液を、実質的に非圧縮性の多孔質粒状固体材料の形態にあ る弱塩基性アニオン交換物質からなる担体の表面上に固定化された生存できる イソマルツロース形成微生物細胞と接触させ、そして −異性化生成物を溶液から回収する ことを特徴とする方法。 2. 前記方法は、前記担体で充填された一つまたはそれ以上のカラム中で行わ れる連続転化法であることを特徴とする、請求項1記載の方法。 3. 前記微生物細胞は、前記カラムに微生物溶液を供給することによって前記 担体表面上に固定化されていることを特徴とする、請求項2記載の方法。 4. 担体上の微生物密度を、固定化微生物細胞に栄養培養液を供給することに よって増加することを特徴とする、請求項1、2または3のうちのいずれか一 項記載の方法。 5. 固定化された微生物細胞の微生物活性を、担体に栄養溶液を供給すること によって断続的に再賦活することを特徴とする、請求項1記載の方法。 6. 担体を、微生物細胞の除去、洗浄および新たな生存できる微生物細胞の再 投入によって再生することを特徴とする、請求項1記載の方法。 7. 前記固定化された微生物細胞を有する担体を、架橋および/または凝集特 性を有する化合物から選択される物質で処理することを特徴とする、請求項1 記載の方法。 8. 前記固定化された微生物細胞を有する担体を、タンニン酸、ポリエチレン イミンおよびグルタルアルデヒドからなる群より選択される物質で処理するこ とを特徴とする、請求項7記載の方法。 9. スクロース含有溶液は、20ないし40%、好ましくは25ないし35% のスクロース含有量を有することを特徴とする、請求項1記載の方法。 10. 前記担体は、実質的に非圧縮性の多孔質粒状固体材料の形態にある弱塩 基性アニオン交換物質から構成されることを特徴とする、請求項1記載の方法 。 11. 前記担体の前記固体材料は、ポリマーマトリックスに結合された弱塩基 性アニオン交換特性を有する物質を含むことを特徴とする、請求項1記載の方 法。 12. 前記担体は、ポリスチレンとの凝集によって付着的に結合されたジエチ ルアミノエチル(DEAE)変性セルロースの微小繊維または微小粒子を含む アニオン交換体であることを特徴とする、請求項1記載の方法。 13. スクロースのイソマルツロースへの異性化のための微生物方法における 使用に適した担体であって、該担体は、実質的に非圧縮性の多孔質粒状固体材 料の形態にある弱塩基性アニオン交換物質からなり、その表面上に固定化され た生存できるイソマルツロース形成微生物細胞を有するものからなることを特 徴とする担体。 14. 前記担体は、ポリマーマトリックスに結合されたアニオン交換特性を有 する物質を含むことを特徴とする、請求項13記載の担体。 15. 前記担体は、ポリスチレンとの凝集によって付着的に結合されたジエチ ルアミノエチル(DEAE)変性セルロースの微小繊維または微小粒子を含む アニオン交換材料であることを特徴とする、請求項14記載の担体。 16. スクロースからのイソマルトの製造方法であって、前記方法は、 −スクロース含有溶液を、実質的に非圧縮性の多孔質粒状固体材料の形態にあ る弱塩基性アニオン交換物質からなる担体の表面上に固定化された生存できる イソマルツロース形成微生物細胞と接触させること、および −生じたイソマルツロースをイソマルトに水素化すること、および −前記イソマルトを回収すること の工程を含むことを特徴とする方法。
JP09541660A 1996-05-17 1997-05-16 固定化された微生物によるイソマルツロースの製造方法およびそのための担体 Pending JP2000513570A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FI962095A FI104563B (fi) 1996-05-17 1996-05-17 Menetelmä ja kantaja isomaltuloosin tuottamiseksi immobilisoitujen mikro-organismien avulla
FI962095 1996-05-17
PCT/FI1997/000288 WO1997044478A1 (en) 1996-05-17 1997-05-16 Process and carrier for the production of isomaltulose by immobilized micro-organisms

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000513570A true JP2000513570A (ja) 2000-10-17

Family

ID=8546033

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09541660A Pending JP2000513570A (ja) 1996-05-17 1997-05-16 固定化された微生物によるイソマルツロースの製造方法およびそのための担体

Country Status (7)

Country Link
JP (1) JP2000513570A (ja)
KR (1) KR20000011105A (ja)
AT (1) ATE216726T1 (ja)
BR (1) BR9709100A (ja)
CA (1) CA2254956A1 (ja)
DE (1) DE69712206T2 (ja)
IL (1) IL127013A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010004784A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Tokai Senko Kk バクテリアセルロースの生産方法、複合構造体及びバクテリアセルロース離解物
JP2013515462A (ja) * 2009-12-23 2013-05-09 ズートツッカー アクチェンゲゼルシャフト マンハイム/オクセンフルト 改善された生成物特異性を有するスクロースムターゼ
JP2016524907A (ja) * 2013-07-18 2016-08-22 ズートツッカー アクチェンゲゼルシャフト マンハイム/オクセンフルト イソマルツロース含有組成物を製造するための、最適化された方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100679729B1 (ko) * 2004-06-29 2007-02-07 라이프코드인터내셔날 주식회사 담체의 표면에 세포를 고정화하는 방법
US20120086101A1 (en) 2010-10-06 2012-04-12 International Business Machines Corporation Integrated circuit and interconnect, and method of fabricating same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010004784A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Tokai Senko Kk バクテリアセルロースの生産方法、複合構造体及びバクテリアセルロース離解物
JP2013515462A (ja) * 2009-12-23 2013-05-09 ズートツッカー アクチェンゲゼルシャフト マンハイム/オクセンフルト 改善された生成物特異性を有するスクロースムターゼ
JP2016524907A (ja) * 2013-07-18 2016-08-22 ズートツッカー アクチェンゲゼルシャフト マンハイム/オクセンフルト イソマルツロース含有組成物を製造するための、最適化された方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE69712206D1 (de) 2002-05-29
CA2254956A1 (en) 1997-11-27
IL127013A0 (en) 1999-09-22
DE69712206T2 (de) 2003-02-27
KR20000011105A (ko) 2000-02-25
IL127013A (en) 2001-03-19
ATE216726T1 (de) 2002-05-15
BR9709100A (pt) 2000-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4504582A (en) Vermiculite as a carrier support for immobilized biological materials
US5939294A (en) Immobilization of microogranisms on weakly basic anion exchange substance for producing isomaltulose
JPS6321474B2 (ja)
JPH082311B2 (ja) ポリアゼチジンポリマー固定化微生物細胞による有用物質の製造方法
US4355117A (en) Process for preparing agglomerated fibrous cellulose
JPH0416156B2 (ja)
US3847740A (en) Process for the production of levulose-bearing syrups
JP2000513570A (ja) 固定化された微生物によるイソマルツロースの製造方法およびそのための担体
US4578354A (en) Immobilization of catalytically active microorganisms in agar gel fibers
JPS6219835B2 (ja)
EP0859051B1 (en) Immobilized biocatalyst
EP0132998B1 (en) A process for the production of enzyme fixed resin material and a method for the regeneration thereof
US5177005A (en) Method for maintaining immobilized glucose isomerase activity during continuous isomerization of glucose to fructose
NO144633B (no) Fremgangsmaate for fremstilling av 6-aminopenicillansyre
JPS6321475B2 (ja)
JP3179058B2 (ja) 固定化生体触媒
JP2595004B2 (ja) 酵素固定化用担体とその酵素固定化方法および酵素脱着方法
JPS59159781A (ja) 固定化酵素の製造方法およびその用途
US4343902A (en) Production of immobilized glucose isomerase
JP3632242B2 (ja) パラチノースおよびトレハルロースの製造方法
JPS6140791A (ja) グルコースの異性化方法
GB2085449A (en) Process for preparing agglomerated fibrous cellulose ion exchange composites
KR830001446B1 (ko) 고정화효소법에 의한 6-아미노 페니실란산의 제법
KR800000241B1 (ko) 고정화 포도당 이성화 효소의 제조방법
SU883175A1 (ru) Способ получени иммобилизованной глюкозоизомеразы