JP2000512586A - カーカスプライのオーバーラッピングスプライスにカットが設けられているラジアルタイヤ - Google Patents

カーカスプライのオーバーラッピングスプライスにカットが設けられているラジアルタイヤ

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JP2000512586A JP09531422A JP53142297A JP2000512586A JP 2000512586 A JP2000512586 A JP 2000512586A JP 09531422 A JP09531422 A JP 09531422A JP 53142297 A JP53142297 A JP 53142297A JP 2000512586 A JP2000512586 A JP 2000512586A
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Abstract

(57)【要約】 少なくとも1つのベルト補強体(13)と、半径方向(xx’)にほぼ平行なラジアルスレッド(25)を含むゴム含浸織物(24)の少なくとも1つのプライ(20)からなるカーカス補強体(14)とを有し、前記ラジアルプライが、前記織物(24)の両縁部(22、23)のオーバーラップにより形成されかつ両縁(28、29)により周方向の限界が定められている少なくとも1つのオーバーラッピングスプライス(21を備えているラジアルタイヤ(10)。前記縁部(22、23)の各々において、前記オーバーラッピングスプライス(21)は、ベルト補強体(13)の下に設けられる少なくとも1つのカット(26、27)を有し、該カット(26、27)は複数のラジアルスレッド(25)を分割している。慣用的な従来技術のラジアルタイヤと比較して、本発明のタイヤは、実質的に外観が改善された側壁を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 カーカスプライのオーバーラッピングスプライスにカットが設けられているラ ジアルタイヤ 本発明は、ラジアルタイヤおよびラジアルタイヤのカーカスの補強体に関する 。 このようなカーカス補強体は、少なくとも1つのプライ層(半成品の形態に製 造されかつ本質的にクロススレッド(交差糸)により補強されたエラストマーマ トリックスからなる。以下、ラジアルプライまたはラジアルカーカスプライと呼 ぶ)を有している。これらの補強スレッド(以下、ラジアルスレッドと呼ぶ)は 、互いに平行にかつ本質的に半径方向(すなわち、タイヤの外周への接線に対し て約90±10°の角度をなす方向)に規定間隔で配置される。 各半径方向プライは、通常、ゴム含浸されたタイヤ織物(rubberized tyre f-a bric)の幅すなわちストリップを切断しかつ次に、織物の両縁部を融着スプライ スとしても知られている継手で一体に結合することにより、ドラム上でカーカス 補強体を製造する間に形成される連続環状要素の形態をなす。タイヤ織物のスト リップは、通常、2つの半径方向のスレッドの間で該スレッドに平行に切断され 、スレッドが切断されることを防止する。 現在、2形式の継手すなわちスプライス(接合)、すなわち、両縁部をオーバ ーラップさせることなく突き合わせにより形成するいわゆるバットスプライスと 、両縁部のオーバーラップを含むいわゆるオーバーラッピングスプライスとが用 いられている。カーカスが非金属スレッド(特に、織物スレッド)で補強される ツーリング車両用のラジアルタイヤカバーの場合には、オーバーラッピングスプ ライスの方がより一般的である。 本発明は、正確には、ラジアルタイヤのカーカス補強体を形成するラジアルプ ライのオーバーラッピングスプライスの改良に関する。 その名の示す通り、オーバーラッピングスプライス技術は、切断された織物の 一縁部を或る距離に亘って他縁部で覆い、かつ圧力を加えることにより両縁部を 一体に結合することからなる。このスプライス形式は、オーバーラップ部分間の 相互接着がかなり大きいため、タイヤケーシングの硬化後に大きい強度を呈する 。 しかしながら、このオーバーラッピングスプライスは欠点を有している。タイ ヤ織物の厚さが2倍になるので、実際に、ラジアルスレッドの密度がオーバーラ ップゾーンで2倍になる。用語「スレッドの密度」とは、良く知られているよう に、スレッドの軸線に対し垂直な方向のプライの単位長さ当たりのスレッドの本 数をいう。この二重層の存在、特に、タイヤの膨張圧力従ってラジアルカーカス プライの張力の効果により、スプライス部分における各ラジアルスレッドは、応 力を受けかつスプライスゾーンの外側のスレッドの約1/2程度に細長くなる。 また、既知の方法では、ラジアルスレッドが熱収縮すると、ラジアルスレッドが スプライスの内側にあるか外側にあるかに基づいて、タイヤの硬化時に異なる方 向に収縮する。 上記現象により、スプライスのレベルでのカーカスプライの特性、特にその剛 性の不連続性が生じ、製造されるタイヤが不均一になる。非常に局部的なこの不 連続性および不均一性は、タイヤの外観にとって特に有害である。なぜならば、 カーカスプライの不連続性および不均一性により、一般に、膨張されたタイヤの 側壁に幾分目立つ中空部が形成されるからである。側壁のこの凹部すなわち変形 (凹みとも呼ばれる)が多いほど、使用される補強スレッドの引張り係数は小さ くなる。 この外観上の欠陥(この欠陥は良く知られており、低引張り係数のポリエステ ルスレッドを使用する場合に特に目立つ)は、しばしばタイヤの市場性にとって 不利になる。この欠陥が顕著であると思われる場合には、製造されたタイヤの販 売が完全に妨げられることがあり、このため、欠陥タイヤは最終的に破壊される が、外観上の欠陥と安全性の欠如とは全く無関係であるため、タイヤの破壊は機 能的な見地から一層悲しむべきことである。また、タイヤ側壁のこの不均一性が タイヤの転がり規則性に悪影響を及ぼすことがある。 上記欠点を解消するため、これまでに非常に多くの解決法が提案されている。 これらの解決法の殆どが、ラジアル補強スレッドの特性を変えるものであるか 、考察すべきオーバーラップ部分でのラジアル補強スレッドの配置を変えるもの である。このような解決法は、タイヤ製造作業の早期の段階でハイブリッドライ ナ 織物すなわち不均質(特性の異なる天然ラジアルスレッドを使用するか、スプラ イスゾーンに異なるスレッド密度を使用すること)な織物を用意するか、製造中 にコストの嵩む付加作業(幾つかの既知の例として、オーバーラップゾーンの圧 縮または均一化、および織物またはゴムからなる他のストリップの付加を含む技 術による、二重スレッドの除去およびスプライス厚さの縮小)を必要とする大き な欠点がある。 多くはないが他の解決法も提案されており、例えば、スプライスのオーバーラ ップ縁部のいずれか一方の「2倍になった」ラジアルスレッドの幾つかを選択的 に切断することからなるものがある。これにより、2つの縁部のうちの一方のス レッドのみが、カーカスプライに張力を付与する役割をもつに過ぎない。これら の切断は、一般に、織物に施される(材料を除去しない)幅狭の切込み(incis- ions)または(材料の除去を伴う)幅広のノッチ(「ノッチング」技術と呼ばれ ている)からなり、これらの切込みまたはノッチは、一般に、ビードの内側の丸 くないタイヤ側壁上の或る位置(ケーシングの内側に位置するビードゾーンまた はビードリングの下の場合もある)に設けられる(例えば、米国特許第4,466,47 3号、欧州特許EP-B-O 117 137、日本国特許公報1986/83025、1986/94745および1 986/218402参照)。 特に米国特許第4,466,473号または同発明の欧州特許EP-B-O 117 137には、ラ ジアルカーカス補強体の製造方法であって、一方のオーバーラップ縁部のみに、 該縁部の初めから規定間隔で、ラジアルスレッドの方向に対して垂直でかつオー バーラップ幅とほぼ同じ深さをもつ複数のカットを形成することからなる方法が 記載されている(前記縁部は、次に、他方の縁部で覆われ、オーバーラッピング スプライスを形成する)。このようにして、1つのオーバーラップ縁部のラジア ルスレッドを切断することにより、当該縁部のスレッドには張力が作用せず、一 方、他方の縁部のスレッドの張力は倍化する。かくして、非切断縁部のスレッド がスプライスゾーンの外側のスレッドの応力とほぼ同じ応力を支持し、これによ り、スプライスの内側と外側との間の張力変化がなくなり、中空化する変形が顕 著に低減されかつ側壁の均一性が改善される。 側壁またはビードの内側のいずれかにおいて、オーバーラップする2つのスプ ライス縁部のうちの一方の縁部のみに適用されるラジアルスレッドの選択的切断 を含む上記方法は、実施する上で特にデリケートさを必要とする。一方では、カ ットは、倍化した全てのスレッドを通すのに充分な深さにしなければならず、他 方では、安全性の理由から、スプライスゾーンの外側のいかなるスレッドも側壁 またはビードゾーンの内側で切断されず、スプライスゾーンの外側のカーカス補 強体の半径方向連続性が完全に維持されなくてはならない。このような条件は、 製造ドラムに関するオペレータによる頻繁な手作業介入または反復作業を必要と し、かつこれらの方法は、高速で作動する自動製造機械の使用との相容性がない ことが実証されており、これでは、このようなカットおよびスプライスの形成に とって重要な精度を保証できない。良く知られているこれらの欠点は、例えば、 EP-A-O 239 160または米国特許第4,810,317号、およびEP-A-O 407 134または米 国特許第5,437,751号に記載されている。 実際に、これまでに提案されている非常に多くの解決法は、コストが嵩むか、 或いは工業的な適用が困難であることが実証されており、特に、ポリエステルス レッドで補強されたラジアルタイヤの側壁変形の問題を抑制しまたは低減させる ことについて、生産性の見地から、これらのいずれの方法も完全には満足できな いものであることが判明している。 かくして、ラジアルタイヤの側壁の外観を改善することが要望されており、実 際にこの要望は高まっている。 本発明の一目的は、タイヤの他の特性に関する悪影響がなく、タイヤの側壁の 外観および均一性に関して明らかに改善されたタイヤを提供することにある。 本発明の他の目的は、手作業の介入の必要性がなく従って生産性を低下させな いで、高速で作動する自動機械により製造できる、製造困難性がなくかつ付加コ ストを必要としないタイヤを提供することにある。 本発明のラジアルタイヤは、少なくとも1つのベルト補強体と、半径方向にほ ぼ平行なラジアルスレッドをを備えたゴム含浸織物の少なくとも1つのプライか らなる1つのカーカス補強体とを有し、前記ラジアルプライは、前記織物の両縁 部(two edges)のオーバーラップにより形成されかつ両縁(two borders)により周 方向の限界が定められている少なくとも1つのオーバーラッピングスプライス を備えており、前記オーバーラッピングスプライスが、前記両縁部の各々におい て、ベルト補強体の下に設けられた少なくとも1つのカットを有し、該カットが 複数のラジアルスレッドを分割することを特徴としている。 換言すれば、本発明のタイヤは、ゴム含浸織物の両縁部のオーバーラップによ り融着される少なくとも1つの連続環状要素(ラジアルプライ)により形成され たカーカス補強体を有している。このように形成されるオーバーラッピングスプ ライスは周方向に細く、該オーバーラッピングスプライスに含まれるラジアルス レッドは、オーバーラッピングスプライスの各オーバーラップ縁部の少なくとも 1つのカットにより切断される。このカットは、タイヤのクラウンの下に設けら れる。 好ましくは、上記カットはオーバーラッピングスプライスの幅の1/2より大 きい深さを有する。これらの2つの寸法は、周方向に測定される。 より好ましくは、カットは「フル(full)」として知られた形式のものであり 、その深さはスプライスの全幅より大きく、このため、前記スプライスは、この フルカットにより一方の縁から他方の縁まで全体的に交差される。 より詳しくは、本発明は、カーカス補強体が単一のラジアルプライからなるタ イヤに関する。 本発明は、下記の説明および例から、およびこれらの例に関する概略説明から 容易に理解されよう。 第1図は、ラジアルカーカス補強体を備えたタイヤケーシングを示す半径方向 断面図である。 第2図は本発明によるタイヤケーシングであって、各オーバーラップ縁部にカ ットが設けられたオーバーラッピングスプライスを備えたラジアルカーカスプラ イの一部を示す図面(第2b図)、およびこのオーバーラッピングスプライスを 得るためにオーバーラップされる織物の単一ストリップの両縁部を示す図面(第 2a図)である。 第3図は本発明によるタイヤケーシングの他の変形態様であって、各オーバー ラップ縁部のカットを備えた複数のオーバーラッピングスプライスを備えたラジ アルカーカスプライの一部を示す図面(第3b図)、およびこのオーバーラッピ ングスプライスを形成するためにオーバーラップされる織物の単一ストリップの 両縁部を示す図面(第3a図)である。 第1図は、ラジアルカーカス補強体を備えたタイヤケーシングを半径方向に断 面した非常に一般的な概略図であり、本発明によるケーシングはこの一般的概略 図には示されてない。タイヤ10は、トレッド12を介して連結された両側壁1 1と、一方の縁部13aから他方の縁部13bまで延びているベルト補強体13 と、カーカス補強体14とからなり、該カーカス補強体14はその両側方端14 a、14bが各ビード16の両ビードリング15に係止されている。 カーカス補強体14は少なくとも1つのラジアルプライを有し、該ラジアルプ ライは、一方のビードから他方のビードまでほぼ半径方向に延びているほぼ平行 な補強スレッドを備えており、該補強スレッドは周方向中間平面M−Mに対して 80〜90°の間の角度を形成する。「周方向中間平面」とは、既知の態様で、 タイヤの回転軸線に対して垂直な平面であって、両ビード15の中間、従ってベ ルト補強体13の中間を通る平面であると理解すべきである。 第2図は、本発明によるタイヤケーシング10について、オーバーラッピング スプライス21を有するラジアルカーカスプライの一部(第2b図)、およびゴ ム含浸織物の単一ストリップの両縁部すなわち両端部(第2a図)を下から見た 図面である。前記両縁部はオーバーラップされてスプライス21を形成する。プ ライ20の一部はカーカス補強体14の一部を形成し、その中央領域は、本発明 によるタイヤ10のベルト補強体13の下にある。該補強体13は、第2b図に 示すように、その両縁部13a、13bにより横方向の限界が定められている。 本発明の説明および理解を容易にするため、プライ20のこの部分およびその オーバーラッピングスプライス21は、タイヤが成形される前の平面投影で概略 的に示されており、タイヤが成形された後のトロイダル形状に示されてはいない 。ラジアルプライ20は、規定間隔でかつ互いにほぼ平行に配置されたラジアル スレッド25により補強される。図面の簡単化のため、これらのスレッドは部分 的に示されているに過ぎないことは明白である。 一例として、ラジアルスレッドは、ポリエステル繊維、特にポリエチレンテレ フタレート(PET)で作られた合撚糸で形成できる。 これらのラジアルスレッド25の方向はほぼ半径方向、すなわち、厳密な半径 方向軸線(xx’)に対してほぼ平行である。すなわち、ラジアルスレッド25 の方向は、周方向軸線(周方向に対する接線)(yy’)に対して垂直な軸線( xx’)に対して0°±10°の角度を形成する。図示の軸線(yy’)は、第 1図に示した周方向中間平面M−M内に含まれる周方向中間軸線であり、タイヤ のベルト補強体13の中間すなわちベルト補強体13の両縁部13a、13bの 間の中間を通る。 タイヤがドラム上で製造されるとき、タイヤ成形段階の前に、プライ20は、通 常、ラジアルスレッド25の軸線に対して垂直な方向、すなわち、軸線(yy')に 対してほぼ平行な方向に連続している環状要素からなる。この連続要素は、織物 24の単一ストリップの両縁部(22、23)をオーバーラップさせかつ結合す ることにより形成される。各縁部(22、23)には、所与の深さを有しかつそ れぞれの縁(28、29)から織物の内側に向かって、ラジアルスレッド25の 軸線に対してほぼ垂直な方向に延びているカット(26、27)が1つだけ形成 される。これらのカットは、複数のこれらのラジアルスレッド25を分割する。 これは、連続プライ20を形成すべく織物の縁部22と縁部23とがオーバーラ ップされる直前の状態を示す第2a図に示されており、そのオーバーラッピング スプライス21は2つの縁28、29により限界が定められる。第2b図には、 縁28およびカット26(これらは織物の縁部23により覆われる)が破線で示 されている。 一般に、本発明による形式の製造中に、各カットは、ほぼ周方向に、すなわち 厳密な周方向(yy’)に対して0°±10°の角度を形成する方向に配向され る。しかしながら、本発明は、より大きな角度、例えば20〜30°、またはこ れ以上の角度で実施できる。 カットは簡単な切込み、すなわち織物を除去しない細いカットが好ましいが、 スロットまたはノッチ等の種々の形状のような、織物の除去を含む幅広のカット としても形成できる(「ノッチング」技術)。 オーバーラップゾーンのラジアルスレッド25の密度は、融着されたプライの 残部のラジアルスレッドの密度の2倍である。スプライスの外側のラジアルスレ ッドの密度は、既知の態様では、一般に1dm(デシメートル)当たり数十から数 百本のスレッド(例えば、50〜250スレッド/dm)であり、これは、数十か ら数mm(例えば、0.4〜2.0mm)の2本のラジアルスレッド(軸線と軸線)の間隔 に相当する。例えば、第2図に示す場合のラジアルスレッドの密度は、スプライ スの外側のプライで約100スレッド/dm、従ってスプライス内のプライで約2 00スレッド/dmである。 本願明細書において、用語「オーバーラッピングスプライス」とは、ラジアル プライを形成する2つの隣接織物要素(例えば、第2a図における2つの織物の 縁部22、23)の全オーバーラップゾーンであると理解されたい。このオーバ ーラップゾーンは、その2つの縁(例えば、第2b図における縁28、29)に より周方向に限界が定められている。 慣用的に、スプライスの周方向寸法すなわち、軸線yy’に沿う、両縁を分離 する距離はスプライス幅と呼ばれ、同じ周方向(yy’)の各カットの長さは、 カットの深さと呼ばれる。カットの形状すなわち特定方向の如何に係わらず、特 に、周方向軸線(yy’)に対してカットが傾斜している場合でも、カットの深 さとは、カット自体の長さではなく、当該カットを周方向軸線(yy’)上に投 影した長さであると理解すべきである。 それぞれの縁からスプライスの内方に延びている各カットが、スプライスの中 間軸線(zz’)を越えるようにするため、両カット26、27の深さは、第2 b図に明瞭に示すように、スプライス幅の1/2より大きくすべきである。 オーバーラッピングスプライス21の幅は、製造すべきタイヤの特定の特性に 従って、数mmから数十mの間で変えることができる。本発明によるタイヤが乗用 車またはバン用タイヤである場合には、この幅は2〜10mmであるのが好ましい 。 オーバーラッピングスプライスがベルトの下に2つのみのカット(2つのオー バーラップ縁部の各々に1つのカット)を有する場合には、これらの2つのカッ トを互いにオフセットさせるのが最良である。例えば、第2b図に例示するよう に、2つのカットは、周方向中間平面の両側にほぼ対称的に配置することができ る。 本発明の他の実施形態によれば、例えば第3図に示すように、ラジアルプライ のオーバーラッピングスプライスには、ベルト補強体の下で、2つのオーバーラ ップ縁部の各々に複数のカットを設けることができる。 この第3図は、本発明によるタイヤ10の他の例を概略的に示している。以下 の説明および平面投影図から分かるように、この図面は、オーバーラッピングス プライス31を備えたラジアルカーカスプライ30の一部(第3b図)と、単一 幅のゴム含浸織物34の両縁部32、33(第3a図)とを示す。本発明のタイ ヤが製造されるとき、各スプライス縁部(32、33)には幾つかのカット(36 、37)が形成される。これらのカットはそれぞれの各縁(38、39)から、 スプライスの内方に向かってほぼ周方向に、所与の深さで延びておりかつ幾つか のラジアルスレッド25を分割している。第3a図には、織物の縁部32が縁部 33により覆われて連続プライ30およびそのオーバーラッピングスプライス3 1を形成する直前の全体的構成が示されており、オーバーラッピングスプライス 31は、両縁38、39により限界が定められている。第3b図には、縁38お よびカット36(これらは、少なくとも一部が織物の縁部33により覆われてい る)が破線で示されている。 この場合、カット36、37は、スプライス幅より大きい深さをもつフルカッ トである。各カットは、一方の縁から他方の縁を越えて、スプライス31を完全 に跨がっている。 第3図に示すように、ラジアルプライ30のオーバーラッピングスプライス3 1が、ベルト補強体の下の2つのオーバーラップ縁部の各々に幾つかのカットを 有するとき、これらのカットは、好ましくは均一にかつ2つのオーバーラップ縁 部に沿って同数を分布させ、かつ両縁部上で互いにオフセットさせ、いかなる対 向カット(すなわち、両対向縁部または縁に配置されたカット)も重畳されない ようにすべきである。 既知のように、従来技術による古典的ラジアルタイヤでは、通常、各ラジアル スレッド25は、タイヤの全幅に亘って子午線方向に沿って延びる連続補強体の 弧を形成し、かつ両ビードリング15の各々の下を通って、カーカス補強体14 (第1図)の両側方端14a、14bまで巻上げられる。例えば第3b図に示す ように、オーバーラッピングスプライスの各縁部において、タイヤのベルトの下 に少なくとも1つのフルカットが存在する場合には、各オーバーラップ縁部にお いて、スプライスの全幅に亘って、更には全幅を越えて、補強体の弧の連続性が 妨げられる。 一般に、本願明細書におけるカットの深さ、スプライス幅、2つのカット間の 最小距離またはスレッド密度の表示値は、ラジアルプライおよびそのオーバーラ ッピングスプライスが平面状に展開されたときの平面内で測定された値である。 もちろん、上記全ての図面では、図面の簡単化および説明の明瞭化を図るため 、カットサイズ間の実際の比率、スプライス幅、タイヤまたはタイヤのラジアル プライの寸法、ラジアルスレッドの寸法またはこれらの間隔、およびより一般的 には他のあらゆるパラメータは正確に再現されていない。 また、図面上で簡単な線の形態で概略的に示されたカットは、加硫タイヤ、す なわち成形および硬化段階後のタイヤにおけるカットの実際の形状には一致しな い。実際に、カットは、タイヤの製造中に、特にカットの数および深さに基づい て幾分変形され、ほぼラジアルスレッドの方向に数mmの幅で開くものがあること が観察される。 スプライスの主軸線(zz’)に沿って測定される2つのカット間の平均距離 は、2つのカットが対向または隣接して(すなわち、それぞれ2つの対向縁部ま たは同じ縁部に)配置されているか否かに係わらず、10mm以上が好ましく、15 mm以上が更に好ましい。 本発明によるタイヤでは、カットは、好ましくは、縁から出発し、第2図およ び第3図において前に示したようにスプライス内に延びている。しかしながら、 本発明は、カットが全体としてスプライス内にある場合、すなわち、カットが2 つの縁のうちの一方の縁および/または他方の縁まで届かず、オーバーラップゾ ーン自体の中に留まる場合にも適用できる。 スプライスの2つのオーバーラップ縁部の各々に形成される種々のカットの長 さは等しくても、異なっていてもよい。両縁部の各々のカットの長さは等しいこ とが好ましい。かくして、タイヤの製造中、織物のストリップのカッティング作 業はスプライスの各縁部または縁について同じであり、従って、同じ工具により 高速で行われる。 既に説明したように、スプライスには重畳されるカットが全く存在しないこと が好ましく、特に、タイヤの製造に、膜をもたないドラムを使用する場合に好ま しい。この場合には、内側ライナ(気密ゴム)が膜として機能するので、プライ が、カバー成形段階中に広く開き過ぎた2つの重畳カットを通って滑り、このた め、内側プライ上に直接位置するラジアルプライを通過する虞れがある。 使用されるカットの数が非常に少なくかつ非常に深いとき、例えば、2つのオ ーバーラップ縁部の各々における1つのフルカットがスプライスの縁を越えてい るときに、非重畳カットの場合に当該形式の製造ドラムを使用すると、同じ危険 が存在する。従って、タイヤの製造中にカットが開くことを低減させるには、カ ットの長さを短くしかつカットの数を減少させることが好ましい。 従って、本発明によれば、特に、矯正すべき欠陥の大きさ、製造されるタイヤ の特定構造および使用される製造手段に従って、タイヤのベルト補強体の下のカ ットの数および深さを広範囲に変えることができる。 本発明によれば、ラジアルプライのオーバーラッピングスプライスは、その両 縁部の各々において、タイヤのベルト補強体下にあるカットのみで構成できる。例示実施形態 試験 I 205/70-15サイズの特定車両用の2つのシリーズのタイヤケーシングを製造し た。第1シリーズは本発明に相当し(シリーズA)、第2シリーズは従来技術の 状態によるものである(シリーズB)。各シリーズとも、70種類の異なるタイ ヤを有している。例えば第1図に示すように、各シリーズのタイヤは、トレッド 12を介して連結された両側壁11と、一方の縁部13aから他方の縁部13b まで延びているクラウン補強体13と、カーカス補強体14とからなり、該カー カス補強体14はその両側方端14a、14bが各ビード16の両ビードリング 15に係止されている。 古典的態様では、ベルト補強体13は、互いにほぼ平行でありかつ周方向の子 午線平面に対して約22°の角度で傾斜した金属ケーブルにより補強された2つ の重畳プライからなり、該プライは、前記平面と交差している。 カーカス補強体14は、ラジアルPETスレッド(「レギュラー」として知ら れている標準PET)で補強された単一のラジアルプライからなる。これらのラ ジアルスレッドは、方式110×3(tex)275Z/275Sの合撚糸である。すなわち、こ のような各合撚糸は、3つのヤーン(多フィラメント繊維)からなり、該ヤーン の繊維は、撚られる前に110texであり、第1段階で個々に、Z方向に1m当 たり275回撚られ、次に、第2段階中に、3つのヤーンが、1m当たり275回 、反対方向(方向S)に一体に撚られる。スプライスの外側のラジアルスレッド の密度はラジアルプライの111スレッド/dmであり、隣接する2つのスレッド の軸線間距離は約0.9mmであった。ラジアルプライはオーバーラッピングスプラ イスを有し、その軸線(zz’)は、ラジアルスレッドの軸線に対してほぼ平行 である。このスプライスの幅は約6mmであり、各オーバーラップ縁部には6〜7 本のラジアルスレッドが含まれている。ラジアルプライ14の一端14aから他 端14bまで、軸線(zz’)に沿う全長は約550mmであった。 シリーズAのタイヤの製造中、クラウン補強体の下のオーバーラッピングスプ ライスの各縁には単一の切込みが形成され、その深さ(約3.5mm)は、各オーバ ーラップ縁部において4本のラジアルスレッドが切断されるような大きさである 。従って、シリーズAのタイヤのベルト補強体の下では、全部で8本のラジアル スレッドが切断される。各縁から出発して、ラジアルスレッドに対してほぼ垂直 な方向に延びる2つの切込みが、周方向中間平面M−Mの両側でかつ該平面M− Mからほぼ等距離の位置に形成される。スプライスの軸線(zz’)に沿って測 定した両カット間の平均距離は25mmであった。 これらの2つのカットの存在は、シリーズAのタイヤとシリーズBのタイヤと を区別する唯一の特徴である。より詳しくは、これらのラジアルプライのオーバ ーラッピングスプライスでは、ベルト補強体の下のゾーンの外側に配置されたカ ットは全く存在しない。 各ケーシングはホイールリムに嵌装され3.5バールまで膨張された。次に、本 質的にレーザビーム、光検出器および記録手段からなる既知の光学装置を用いて 、オーバーラッピングスプライスによる中空部の平均深さを測定することにより 中空部を分析した。ケーシングの側壁上の多数(数百)の箇所で変形が記録され 、 試験した各タイヤケーシングについて平均深さを計算した。 次に、平均深さが0.500mm下(これは、タイヤの外観(側壁の均一性)が満足 できるものであるとみなされる閾値である)のケーシングの数を計算した。各シ リーズのタイヤの凹部の平均値も計算した。 シリーズAのタイヤの99%(70個試験したうちの69個)が試験に確かな 好反応を示し、0.500mm下の平均深さを有した。これに対し、シリーズBのタイ ヤで好反応を示したものは僅かに17%であった。 また、シリーズAのタイヤ群については、凹部の平均値は0.238mmであり、シ リーズBのタイヤ群については、凹部の平均値は0.555mmであり、明らかにシリ ーズAのタイヤ群の2倍以上である。試験 II 20本の新しいシリーズ(シリーズC)のタイヤを製造した。これらは全て、 本発明によるタイヤである。これらのタイヤは、下記の2つの変更点を除いて、 シリーズAのタイヤと同じ方法で製造された。 ・スプライスの幅は約4mmであり、従って各オーバーラップ縁部に4〜5本の ラジアルスレッドを含んでいる。 ・各切込みの深さ(約8mm)は、各縁から9本のラジアルスレッドを切断する ものである。かくして、2つの切込みの各々は、スプライスの限界を完全に越え た位置まで延び、ベルト補強体の下にある全部で18本のラジアルスレッドが切 断された。 シリーズCのタイヤは、前と同じ方法でチェックされた。試験された全てのタ イヤが確かな好反応を示した。すなわち、全てのタイヤの凹部の平均深さは0.50 0mm以下であった。シリーズCのタイヤの凹部の平均値は0.240mmであり、ケーシ ング毎の平均深さは0.100〜0.430mmの範囲内にある。試験III この試験では、5つの新しいシリーズ(シリーズD、E、F、GおよびH)が それぞれ20本ずつ製造された。シリーズF、GおよびHは本発明に従って製造 され、一方シリーズDおよびEは本発明によらないタイヤである。 この試験は、下記の変更点を除き、試験IおよびIIについて示した手順と同 じ手順で行った。 ・タイヤカバーのサイズは165/80-13である。 ・ラジアルスレッドは、方式144×2(tex)290Z/290Sの「HMLS」(高弾性係 数、低熱収縮率のPET)として知られているPETからなる合撚糸である。 ・スプライスの外側のラジアルスレッドの密度は、ラジアルプライの116ス レッド/dmである。 ・製造精度(自動製造機を使用した場合)は、ラジアルプライのオーバーラッ ピングスプライスが6±2mmとなる精度である。 ・ケーシングの膨張圧力は4バールに等しい。 これらの5つのシリーズのタイヤは、次の点で異なっている。 ・シリーズD(本発明によらない):カットをもたない標準タイヤ ・シリーズF(本発明による):2つのオーバーラップ縁部の各々に、深さ2 mm単一カットを有するタイヤ ・シリーズG(本発明による):2つのオーバーラップ縁部の各々に、深さ5 mmの単一カットを有するタイヤ ・シリーズH(本発明による):2つのオーバーラップ縁部の各々に、深さ1 0mmの単一カットを有するタイヤ ・シリーズE(本発明によらない):2つのオーバーラップ縁部の一方のみの 縁部(半径方向最外方の縁部)に、深さ10mmの単一カットを有するタイヤ 本発明によるシリーズ(F、GおよびH)のタイヤでは、周方向中間平面M− Mの両側で該平面M−Mから等距離に2つのカットが形成された。この距離は、 スプライスの中間軸線(zz’)に沿って計算された。シリーズE(本発明によ らない)のタイヤでは、オーバーラッピングスプライスの半径方向最外方の単一 カットが、ベルト補強体の下でほぼ中心(すなわち、周方向中間平面M−M)に 形成された。これに対し、分析すべきシリーズ(E、F、GまたはH)の如何に 係わらず、オーバーラッピングスプライスは、タイヤケーシングのクラウンの下 のカット以外はいかなるカットももたない。 中空部は、各シリーズのタイヤについて、平均変形量を測定しかつ凹部の平均 深さを計算することにより、前と同様に分析された。 次の結果が得られた(約5%の精度で、コントロールシリーズDについて計算 した平均深さ100をベースとする): シリーズD:100 シリーズF: 81 シリーズG: 78 シリーズH: 65 シリーズE: 95 この試験では、シリーズDのコントロールタイヤ(ラジアルプライが、「HM LS」PETで補強されたもの)は、側壁の中空部が小さいこと(これらの計算 された平均深さは0.350mm以下である)が証明されたことに注目すべきである。 これにも係わらず、本発明によるタイヤでは、側壁の中空部が、コントロール タイヤに匹敵する約20〜35%だけ減少された。すなわち、これは非常に大き な度合いの減少であり、このことは、使用されるカットの深さが2mmに制限され る場合(シリーズF)にも当てはまる。 オーバーラッピングスプライス(8mm)の最大幅より大きい深さ(10mm)を もつフルカット(シリーズH)により、最高の結果が得られた。また、オーバー ラップ縁部の一方のみに単一カットを使用したもの(本発明によらないシリーズ E)は、シリーズHのカットの深さと同じ、大きい深さ(10mm)をもつにも係 わらず、大きな改善が見られないことが判明した。 従って、本発明によれば、中空部はラジアルタイヤの側壁には殆ど目立つこと がなく、かつオーバーラッピングスプライスの痕跡は殆ど見えない。 かくして、タイヤの側壁に存在する欠陥は、クラウンの下に適用される改良に より矯正され、この改良はベルト補強体により保護されるため、タイヤの他の特 性が損なわれる危険は全くない。 ここで注目すべきは、側壁の中空部を減少させるための前述の従来技術による 解決法は、オーバーラッピングスプライスの一方の縁部のみのラジアルスレッド を切断することにより、ラジアルスレッドの張力が作用し、他方の縁部のスレッ ドのみがカーカスプライを引っ張ることに寄与できるようにしたものであるとい うことである。 オーバーラッピングスプライスの両縁部の各々における本発明によるカットは 種々の機能を有している。タイヤケーシングの製造中に、ほぼラジアルスレッド の方向に或る程度の切込みを入れることにより、スプライスが周囲の織物よりも 一層変形できるようになり、このため、オーバーラッピングスプライスの内側と プライの残部との間で、膨張されたタイヤの側壁に至るまでラジアルスレッドと 一致する子午線の長さのバランスの再調節が可能になる。 もちろん、本発明は、ラジアルスレッドがラジアルプライを補強するのに使用 されているだけでなく他の非ラジアルスレッドにも関連している構成の場合にも 実施できる。例えば、緯糸ラジアルプライ(weft radial ply)は、既知の態様で 緯糸および経糸(経糸は、第2図および第3図に示すラジアルスレッド25であ り、例えば、ポリエステルおよび/または綿からなる緯糸(図示せず)と交差す る)からなる緯糸織物で構成できる。 また、ラジアルカーカスプライを製造するのに使用される織物のストリップを 長い織物のストリップから切断することも知られており、このこと自体は、「フ ァブリケーションシーム」(タイヤプライの場合)ではなく、「プリパレーショ ンシーム」(織物の場合)として知られているシームからなる。 本発明によるタイヤを製造するには、プリパレーションスプライスを選択する のが好ましい。プリパレーションスプライス自体は、これらの2つのオーバーラ ップ縁部の各々において、織物の中央領域(すなわち、タイヤが製造されたとき にベルト補強体の下に位置する織物の部分)における幾つかのラジアルスレッド を分割する少なくとも1つのカットからなる。かくして、ラジアルプライが幾つ かのオーバーラッピングスプライスを有している場合には、これらがプリパレー ションスプライスまたはファブリケーションシームであるか否かに係わらず、こ れらのオーバーラッピングスプライスの各々が、その両縁部において、タイヤの クラウン補強体の下に位置する少なくとも1つのカットを有し、該カットが幾つ かのラジアルスレッドを分割し、かつ前記カットはオーバーラッピングスプライ スの幅より大きい深さをもつフルカットであることが好ましい。 当業者ならば、本発明の長所に容易に気づくであろう。 第1に、ラジアルスレッドの特徴(ラジアルスレッドの性質および配置は、ス プライスの内側および外側で同じである)により、本発明によるタイヤを標準の 均質織物を用いて製造することが可能になる。 次に、本発明のタイヤを製造するのに、製造方法および製造装置に施すべき変 更は1つのみであり、実際には付加コストを要しない。すなわち、織物の縁部で の切断作業は、古典的な形状のブレードで実施できる簡単かつ迅速な作業である 。 最後の最も重要な長所は、ベルト補強体の下にあり従ってベルト補強体により 保護されるカットの特別な配置により、タイヤの安全性を損なうことなく、スプ ライスのオーバーラップ縁部およびこれに含まれるラジアルスレッドを分割する 非常に深いカットを安全に形成できる。この最後の長所は、側壁またはタイヤビ ードの内側部分におけるラジアルスレッドの切断を含む従来技術の解決法に比べ 重要な特徴である。なぜならば、このような従来技術の解決法は、既に説明した ように、実際には、スプライス自体の外側のいかなるスレッドも切断すべきでは ないことが必須であり、従って、カットおよびスプライスを形成するときに非常 に高い精度が要求されるからである。 従って、本発明によるタイヤの製造は、カットの深さ、切断されるラジアルス レッドの数、またはオーバーラッピングスプライスの幅の制御すなわち調節に、 特別な手作業の介入を全く必要としない。また、古典的なラジアルタイヤの製造 に通常使用されている製造機械よりも高精度の機械を使用する必要は全くない。 より詳しくは、本発明のタイヤは、高速で作動しかつ生産性を損なうことがない 機械で製造できる。 いうまでもないが、本発明は、上記例示の実施形態に限定されるものではない 。 本発明は、1つのラジアルカーカスプライのみを備えたラジアルタイヤに限定 されるものではなく、1つ以上のプライを使用してカーカス補強体を形成する場 合にも首尾よく適用できる。 また、本発明は、特にポリエステルスレッドおよびPETスレッド等の低引張 り弾性係数値をもつスレッドにより補強されたラジアルプライの使用に限定され るものではない。ラジアルスレッドは、例えば芳香族ポリアミドまたは非芳香族 ポリアミド、セルロースベース繊維に基づく他の織物スレッド、または、例えば 金属ワイヤまたは種々の材料で作られたハイブリッドスレッドに基づく非織物ス レッドでもよい。 また、用語「スレッド」は非常に広い概念で理解すべきである。すなわち、各 ラジアルスレッドは、例えば、円筒状またはその他の形状の単一スレッドからな るもの、例えばケーブルまたは合撚糸を形成する幾つかの単一スレッドを組み合 わせたもの、自らが撚られた単一ヤーンでもよい。また各単一スレッドは、例え ば、大径のモノフィラメントからなる単一フィラメント、または幾つかのフィラ メントで形成できる。この定義は、単一スレッドの垂直断面、材料または組合せ 形フィラメントの場合の組合せ技術の如何に係わらず適用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ビリエール ジャン フランス エフ―63100 クレルモン フ ェラン リュー デュ パル ド モンジ ューズ 7

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも1つのベルト補強体(13)と、ゴム含浸織物(24、34)お よびラジアルスレッド(25)の少なくとも1つのプライ(20、30)から なる1つのカーカス補強体(14)とを有し、前記ラジアルプライ(20、30) が、前記織物の両縁部(22、23;32、33)のオーバーラップにより形 成されかつ両縁(28、29;38、39)により周方向の限界が定められて いる少なくとも1つのオーバーラッピングスプライス(21、31)を備えて いるラジアルタイヤ(10)において、前記オーバーラッピングスプライス (21、31)が、前記縁部の各々において、ベルト補強体(13)の下に設 けられた少なくとも1つのカット(26、27;36:37)を有し、該カッ ト(26、27;36:37)が複数のラジアルスレッド(25)を分割する ことを特徴とするラジアルタイヤ。 2.前記カット(26、27;36:37)は、オーバーラッピングスプライス (21、31)の幅の1/2より大きい深さを有し、これらの2つの寸法は周 方向(yy’)に測定されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のラジ アルタイヤ。 3.前記カット(36:37)は、オーバーラッピングスプライス(31)の幅 より大きい深さを有することを特徴とする請求の範囲第2項に記載のラジアル タイヤ。 4.前記オーバーラッピングスプライス(21、31)の各縁部(22、23; 32、33)において、前記カット(26、27;36:37)が前記縁(28 、29;38、39)からオーバーラッピングスプライス(21、31)内に 向かって延びていることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1 項に記載のラジアルタイヤ。 5.前記タイヤが乗用車またはバン用のタイヤであり、前記カット(26、27 ;36:37)が3mm上の深さを有することを特徴とする請求の範囲第1項〜 第4項のいずれか1項に記載のラジアルタイヤ。 6.前記オーバーラッピングスプライス(31)は、ベルト補強体(13)の下 および両縁部(32、33)の各々に幾つかのカット(36:37)を有し、 該カットは両縁部の各々にほぼ同数で分布されていることを特徴とする請求の 範囲第1項〜第5項のいずれか1項に記載のラジアルタイヤ。 7.前記オーバーラッピングスプライス(21、31)には、重畳されるカット (26、27;36:37)が設けられていないことを特徴とする請求の範囲 第1項〜第6項のいずれか1項に記載のラジアルタイヤ。 8.前記オーバーラッピングスプライス(21、31)の軸線(zz’)に沿っ て測定される2つのカット(26、27;36:37)間の平均距離が10mm より大きいことを特徴とする請求の範囲第7項に記載のラジアルタイヤ。 9.前記ラジアルプライ(20、30)が幾つかのオーバーラッピングスプライ ス(21、31)を有し、各オーバーラッピングスプライスが、その両縁部 (22、23;32、33)の各々において少なくとも1つのカット(26、 27;36:37)を有し、該カットはベルト補強体(13)の下に設けられ かつ複数のラジアルスレッド(25)を分割することを特徴とする請求の範囲 第1項〜第8項のいずれか1項に記載のラジアルタイヤ。 10.前記カット(36:37)は、オーバーラッピングスプライス(31)の幅 より大きい深さを有することを特徴とする請求の範囲第9項に記載のラジアル タイヤ。 11.前記オーバーラッピングスプライス(21、31)は、ベルト補強体(13 )の下を除き、両縁部(22、23;32、33)のいずれにもカット(26 、27;36:37)を有しないことを特徴とする請求の範囲第1項〜第10 項のいずれか1項に記載のラジアルタイヤ。 12.前記カーカス補強体(14)が単一のラジアルプライ(20、30)からな ることを特徴とする請求の範囲第1項〜第11項のいずれか1項に記載のラジ アルタイヤ。 13.前記ラジアルスレッド(25)がポリエステルをベースとする材料からなる ことを特徴とする請求の範囲第1項〜第12項のいずれか1項に記載のラジア ルタイヤ。 14.前記ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする 請求の範囲第1項〜第13項のいずれか1項に記載のラジアルタイヤ。
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