JP3213354B2 - 空気入りラジアルタイヤの製造方法 - Google Patents
空気入りラジアルタイヤの製造方法Info
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- Tyre Moulding (AREA)
- Tires In General (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気入りラジアルタイヤ
の製造方法に関し、更に詳しくは、カーカス層にスプラ
イス部を持たない高度のユニフォミティを有する空気入
りラジアルタイヤを高い生産性の下に製造する製造方法
に関する。
の製造方法に関し、更に詳しくは、カーカス層にスプラ
イス部を持たない高度のユニフォミティを有する空気入
りラジアルタイヤを高い生産性の下に製造する製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りラジアルタイヤにおいて、カー
カス層は骨格をなす重要な部材である。従来、このよう
な空気入りタイヤの製造方法において、カーカス層は補
強コードによって補強された帯状のゴム引きシート材を
成形ドラム上に筒状に巻きつけ、そのシート材の両端部
をスプライスするようにしていた。そのスプライス方法
には、一定幅をラップさせるようにする場合と、ラップ
させずに突き合わせ状態にする場合とがあるが、いずれ
の場合も次のようなタイヤのユニフォミティの問題と生
産性の問題とを有していた。
カス層は骨格をなす重要な部材である。従来、このよう
な空気入りタイヤの製造方法において、カーカス層は補
強コードによって補強された帯状のゴム引きシート材を
成形ドラム上に筒状に巻きつけ、そのシート材の両端部
をスプライスするようにしていた。そのスプライス方法
には、一定幅をラップさせるようにする場合と、ラップ
させずに突き合わせ状態にする場合とがあるが、いずれ
の場合も次のようなタイヤのユニフォミティの問題と生
産性の問題とを有していた。
【0003】すなわち、前者のラップスプライス法はス
プライス部が段差状の凹凸を形成するため、タイヤのユ
ニフォミティを低下させるような作用がある。これに対
して、後者の突き合わせスプライス法は単に突き合わせ
るだけであるので段差を形成することはなく、ユニフォ
ミティには有利であるが、シート材両端部の隙間を均一
幅になるように突き合わせる作業が極めて難しく、その
隙間幅に作業者毎に個人差があったり、また同一作業者
であっても時間経過に従って差を生じたりすることがあ
るため、品質を一定にすることが非常に難しいという問
題があった。また、後者の突き合わせスプライス法で
は、そのスプライス部の接合強度が他の部分に比べて弱
いため、加硫成形時のインフレート操作によって分離し
てしまうとか、或いは製品後の使用においてその接合強
度の弱い部分が破壊することがあるなどの欠点があっ
た。そのため、一般には突き合わせスプライス部の前後
に跨るように補強ゴムシートなどを貼ることなどが行わ
れているが、この補強ゴムシートの粘着が僅かではある
が段差を形成するため、結局ユニフォミティの改善には
マイナスになることは避けられなかった。
プライス部が段差状の凹凸を形成するため、タイヤのユ
ニフォミティを低下させるような作用がある。これに対
して、後者の突き合わせスプライス法は単に突き合わせ
るだけであるので段差を形成することはなく、ユニフォ
ミティには有利であるが、シート材両端部の隙間を均一
幅になるように突き合わせる作業が極めて難しく、その
隙間幅に作業者毎に個人差があったり、また同一作業者
であっても時間経過に従って差を生じたりすることがあ
るため、品質を一定にすることが非常に難しいという問
題があった。また、後者の突き合わせスプライス法で
は、そのスプライス部の接合強度が他の部分に比べて弱
いため、加硫成形時のインフレート操作によって分離し
てしまうとか、或いは製品後の使用においてその接合強
度の弱い部分が破壊することがあるなどの欠点があっ
た。そのため、一般には突き合わせスプライス部の前後
に跨るように補強ゴムシートなどを貼ることなどが行わ
れているが、この補強ゴムシートの粘着が僅かではある
が段差を形成するため、結局ユニフォミティの改善には
マイナスになることは避けられなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カー
カス層の耐久性に影響を与えることなく高いユニフォミ
ティを有する空気入りタイヤを高い生産性で製造可能な
製造方法を提供することにある。
カス層の耐久性に影響を与えることなく高いユニフォミ
ティを有する空気入りタイヤを高い生産性で製造可能な
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、複数本の補強コードを円筒状に配列し、こ
の円筒状に配列した補強コードに横糸を周方向に織り込
んで係止させた筒状織物を構成し、該筒状織物を長手方
向にカーカス層のタイヤ径方向長さに相当する長さWに
裁断し、該裁断後の筒状織物を、周方向に複数に分割さ
れたフレーム材を経方向に移動自在なアームで支持する
と共に、該フレーム材の表面に軸方向に平行に延びる多
数の溝を配列した整経ドラムにかぶせ、前記溝に補強コ
ードを係合させてコード間隔を均一にした後、コーティ
ングゴムをかぶせて一体化させたカーカス構成材を形成
し、次いで該カーカス構成材を成形ドラム上に移し替
え、該カーカス構成材にビードコア、サイドウォール、
ベルト、トレッドゴムを装着してグリーンタイヤに成形
し、該グリーンタイヤを加硫成形することを特徴とする
ものである。
の本発明は、複数本の補強コードを円筒状に配列し、こ
の円筒状に配列した補強コードに横糸を周方向に織り込
んで係止させた筒状織物を構成し、該筒状織物を長手方
向にカーカス層のタイヤ径方向長さに相当する長さWに
裁断し、該裁断後の筒状織物を、周方向に複数に分割さ
れたフレーム材を経方向に移動自在なアームで支持する
と共に、該フレーム材の表面に軸方向に平行に延びる多
数の溝を配列した整経ドラムにかぶせ、前記溝に補強コ
ードを係合させてコード間隔を均一にした後、コーティ
ングゴムをかぶせて一体化させたカーカス構成材を形成
し、次いで該カーカス構成材を成形ドラム上に移し替
え、該カーカス構成材にビードコア、サイドウォール、
ベルト、トレッドゴムを装着してグリーンタイヤに成形
し、該グリーンタイヤを加硫成形することを特徴とする
ものである。
【0006】このように、複数本の補強コードと横糸と
から予め筒形に製織された筒状織物を利用してカーカス
層を構成するため、面倒なスプライス作業が不要にな
り、かつカーカス層を段差状のスプライス部のない均一
層にすることができる。また、筒状織物からカーカス構
成材を形成するとき、軸方向に平行な多数の溝を外周に
有する整経ドラムを用いて補強コードのコード間隔を均
一にするため、補強コードが高度に均一にされたカーカ
ス構成体が形成され、このカーカス構成体は横糸に拘束
されているため、整経ドラムから取り外して成形ドラム
に移すときにも、上記のように均一化されたコード間隔
が乱されることなく、高いユニフォミティのタイヤを形
成することができる。
から予め筒形に製織された筒状織物を利用してカーカス
層を構成するため、面倒なスプライス作業が不要にな
り、かつカーカス層を段差状のスプライス部のない均一
層にすることができる。また、筒状織物からカーカス構
成材を形成するとき、軸方向に平行な多数の溝を外周に
有する整経ドラムを用いて補強コードのコード間隔を均
一にするため、補強コードが高度に均一にされたカーカ
ス構成体が形成され、このカーカス構成体は横糸に拘束
されているため、整経ドラムから取り外して成形ドラム
に移すときにも、上記のように均一化されたコード間隔
が乱されることなく、高いユニフォミティのタイヤを形
成することができる。
【0007】
【実施例】図1は、本発明の製造法で得られた空気入り
ラジアルタイヤの一例を示す子午線断面図である。図1
において、1はトレッド部、2はサイドウォール部であ
る。カーカス層4は後述するように筒状織物から構成さ
れてあり、タイヤ内側にトレッド部1と左右両側のサイ
ドウォール部2にわたって設けられ、かつその両端部が
それぞれ左右のビードコア3にタイヤ内側から外側に折
り返すように巻き付けられている。トレッド部1に対応
するカーカス層4の外周上には、スチールコードから構
成された2層のベルト層5が配置されている。ベルト層
5のスチールコードはタイヤ周方向に対して10〜35
°のコード角度をなし、かつ層間において互いに交差す
る関係になっている。
ラジアルタイヤの一例を示す子午線断面図である。図1
において、1はトレッド部、2はサイドウォール部であ
る。カーカス層4は後述するように筒状織物から構成さ
れてあり、タイヤ内側にトレッド部1と左右両側のサイ
ドウォール部2にわたって設けられ、かつその両端部が
それぞれ左右のビードコア3にタイヤ内側から外側に折
り返すように巻き付けられている。トレッド部1に対応
するカーカス層4の外周上には、スチールコードから構
成された2層のベルト層5が配置されている。ベルト層
5のスチールコードはタイヤ周方向に対して10〜35
°のコード角度をなし、かつ層間において互いに交差す
る関係になっている。
【0008】以下、上記構成からなる空気入りラジアル
タイヤの本発明による製造方法について具体的に説明す
る。一般に空気入りラジアルタイヤの製造方法は、大別
してファーストグリーンタイヤを成形するファースト成
形工程、ファーストグリーンタイヤからセカンドグリー
ンタイヤを成形するセカンド成形工程、そしてセカンド
グリーンタイヤを金型で加硫成形する加硫工程とがあ
り、上記ファースト成形工程には、その準備工程として
タイヤの骨格をなすカーカス構成材を用意する工程があ
る。本発明は、このカーカス構成材の準備工程の合理化
によってファースト成形工程を容易にし、生産性の向上
と共に、製造した空気入りラジアルタイヤのユニフォミ
ティの向上を図るようにしたものである。
タイヤの本発明による製造方法について具体的に説明す
る。一般に空気入りラジアルタイヤの製造方法は、大別
してファーストグリーンタイヤを成形するファースト成
形工程、ファーストグリーンタイヤからセカンドグリー
ンタイヤを成形するセカンド成形工程、そしてセカンド
グリーンタイヤを金型で加硫成形する加硫工程とがあ
り、上記ファースト成形工程には、その準備工程として
タイヤの骨格をなすカーカス構成材を用意する工程があ
る。本発明は、このカーカス構成材の準備工程の合理化
によってファースト成形工程を容易にし、生産性の向上
と共に、製造した空気入りラジアルタイヤのユニフォミ
ティの向上を図るようにしたものである。
【0009】本発明において、カーカス構成材には図2
に示すような筒状織物40を原材料として使用する。筒
状織物の繊維織としては平織,綾織、朱子織などが好ま
しい。この筒状織物40は、筒状に平行に配列された複
数本の補強コード7と、これら複数本の補強コード7を
横切るように織り込まれた横糸8とから構成されてい
る。横糸8は、筒状に配列された補強コード7に対し、
その周方向に螺旋状に連続的に織り込まれている。これ
らの補強コード7および横糸8には予め通常の接着材処
理とさらにその上にゴム被覆処理がされている。
に示すような筒状織物40を原材料として使用する。筒
状織物の繊維織としては平織,綾織、朱子織などが好ま
しい。この筒状織物40は、筒状に平行に配列された複
数本の補強コード7と、これら複数本の補強コード7を
横切るように織り込まれた横糸8とから構成されてい
る。横糸8は、筒状に配列された補強コード7に対し、
その周方向に螺旋状に連続的に織り込まれている。これ
らの補強コード7および横糸8には予め通常の接着材処
理とさらにその上にゴム被覆処理がされている。
【0010】この筒状織物40の補強コード7は、空気
入りタイヤになったときカーカス層4のカーカスコード
となるものであり、ポリエステル、ナイロン、レーヨ
ン、アラミド、スチールなどの高強度のコードが使用可
能である。また、横糸8は、その機能が複数本の補強コ
ードに対する形態保持作用をするものであり、強度は補
強コードほどの強さを必要としないため、特に限定され
るものではない。しかし、製造後のタイヤのユニフォミ
ティを一層向上するという観点からは、好ましくは補強
コードよりも太さ(デニール)が小さく、かつ好ましく
未延伸糸、又はこの未延伸糸と延伸糸との混織糸などの
伸度が大きいものを使用するのがよい。
入りタイヤになったときカーカス層4のカーカスコード
となるものであり、ポリエステル、ナイロン、レーヨ
ン、アラミド、スチールなどの高強度のコードが使用可
能である。また、横糸8は、その機能が複数本の補強コ
ードに対する形態保持作用をするものであり、強度は補
強コードほどの強さを必要としないため、特に限定され
るものではない。しかし、製造後のタイヤのユニフォミ
ティを一層向上するという観点からは、好ましくは補強
コードよりも太さ(デニール)が小さく、かつ好ましく
未延伸糸、又はこの未延伸糸と延伸糸との混織糸などの
伸度が大きいものを使用するのがよい。
【0011】さて、本発明の製造方法において、上述し
た筒状織物と40は、図2に示すように、まず長手方向
にカーカス層のタイヤ径方向の全長に相当する長さWに
裁断する。次いで、このように一定長さWに裁断した筒
状織物40を、図3,図4に示すような整経ドラム9の
上に載せ、この整経ドラム9の外径を拡縮させることに
より複数本の補強コード7を平行に引き揃えるようにす
る。
た筒状織物と40は、図2に示すように、まず長手方向
にカーカス層のタイヤ径方向の全長に相当する長さWに
裁断する。次いで、このように一定長さWに裁断した筒
状織物40を、図3,図4に示すような整経ドラム9の
上に載せ、この整経ドラム9の外径を拡縮させることに
より複数本の補強コード7を平行に引き揃えるようにす
る。
【0012】上記整経ドラム9は、周方向に複数に分割
されフレーム材9aと、このフレーム材9aを径方向に
移動自在に支持するアーム9bとからなり、かつフレー
ム材9aの表面に軸方向に平行に延びる多数の溝10が
形成されている。したがって、アーム9bをいったん径
方向に縮めることによって整経ドラム9の外径を縮めて
上記筒状織物40をかぶせ、しかるのちアーム9bを伸
長させて整経ドラム9の外径を拡大すると、周方向に張
力を発生した筒状織物40は、図5に示すように、補強
コード7を一本ずつ溝10の中に落ち込ませながら整経
された状態になる。
されフレーム材9aと、このフレーム材9aを径方向に
移動自在に支持するアーム9bとからなり、かつフレー
ム材9aの表面に軸方向に平行に延びる多数の溝10が
形成されている。したがって、アーム9bをいったん径
方向に縮めることによって整経ドラム9の外径を縮めて
上記筒状織物40をかぶせ、しかるのちアーム9bを伸
長させて整経ドラム9の外径を拡大すると、周方向に張
力を発生した筒状織物40は、図5に示すように、補強
コード7を一本ずつ溝10の中に落ち込ませながら整経
された状態になる。
【0013】このように整経ドラム9上で補強コード7
が平行に整経された筒状織物40の上に、さらにコーテ
ィングゴムをかぶせて一体化させ、ゴム引きされた筒状
織物からなるカーカス構成材4aを形成する。これによ
ってカーカス構成材4aの準備が終了する。上記カーカ
ス構成材の準備ができると、ファーストグリーンタイヤ
を成形するため、ファースト成形工程に移る。このファ
ースト成形工程では、図7に示すように、まずファース
ト成形ドラム11に非通気性の大きいブチルゴム等から
なるインナーライナー12を円筒状にして挿入するか、
筒状に巻き付ける。このインナーライナー12の上に、
上述のように準備工程で用意したカーカス構成材4aを
図8のようにかぶることにより図9に示すようにファー
スト成形ドラム11上に筒状積層体13を形成する。
が平行に整経された筒状織物40の上に、さらにコーテ
ィングゴムをかぶせて一体化させ、ゴム引きされた筒状
織物からなるカーカス構成材4aを形成する。これによ
ってカーカス構成材4aの準備が終了する。上記カーカ
ス構成材の準備ができると、ファーストグリーンタイヤ
を成形するため、ファースト成形工程に移る。このファ
ースト成形工程では、図7に示すように、まずファース
ト成形ドラム11に非通気性の大きいブチルゴム等から
なるインナーライナー12を円筒状にして挿入するか、
筒状に巻き付ける。このインナーライナー12の上に、
上述のように準備工程で用意したカーカス構成材4aを
図8のようにかぶることにより図9に示すようにファー
スト成形ドラム11上に筒状積層体13を形成する。
【0014】このような筒状積層体13の形成は、本発
明による筒状織物40を使用する方法によれば、次のよ
うな別の方法によっても行うことができる。すなわち、
前述したカーカス構成材の準備工程において整経ドラム
9上に形成したカーカス構成材4aは、これを引き抜く
ことなく、引き続き図6に示すようにインナーライナー
12を巻き付けるのである。ここで、22はタイゴム、
23はカバーゴムである。このようにインナーライナー
12を巻き付けることによって、整経ドラム9上にカー
カス構成材4aとインナーライナー12との積層関係が
上記筒状積層体13とは上下逆になった筒状積層体1
3’が形成される。したがって、この筒状積層体13’
を整経ドラム9から表裏反転させて取り外し、それをフ
ァースト成形ドラム11にかぶせれば、図9と同じ状態
なった筒状積層体13が形成される。
明による筒状織物40を使用する方法によれば、次のよ
うな別の方法によっても行うことができる。すなわち、
前述したカーカス構成材の準備工程において整経ドラム
9上に形成したカーカス構成材4aは、これを引き抜く
ことなく、引き続き図6に示すようにインナーライナー
12を巻き付けるのである。ここで、22はタイゴム、
23はカバーゴムである。このようにインナーライナー
12を巻き付けることによって、整経ドラム9上にカー
カス構成材4aとインナーライナー12との積層関係が
上記筒状積層体13とは上下逆になった筒状積層体1
3’が形成される。したがって、この筒状積層体13’
を整経ドラム9から表裏反転させて取り外し、それをフ
ァースト成形ドラム11にかぶせれば、図9と同じ状態
なった筒状積層体13が形成される。
【0015】上述のように筒状織物40をベースにして
ファースト成形ドラム11の上に筒状積層体13を形成
した後に行なうファースト成形工程とセカンド成形工程
は、図10〜図15に示すような公知の従来と同じ工程
に従って行えばよい。まず、図10に示すように、ファ
ースト成形ドラム11に装着された筒状積層体13は、
その両端部をそれぞれ細径になるように絞り込み、その
絞り部14に環状のビードコア3とビードフィラー15
との一体物を装着する。次いで、ターンナップ用ブラダ
ー16を膨らませて、図11のように筒状積層体13の
両端部をビードコア3とビードフィラー15との一体物
を包み込むように折り返す。さらに、折り返された両サ
イド部にそれぞれ帯状のサイドウォールゴム2aを巻き
付けることによって、ファーストグリーンタイヤ17を
完成する。
ファースト成形ドラム11の上に筒状積層体13を形成
した後に行なうファースト成形工程とセカンド成形工程
は、図10〜図15に示すような公知の従来と同じ工程
に従って行えばよい。まず、図10に示すように、ファ
ースト成形ドラム11に装着された筒状積層体13は、
その両端部をそれぞれ細径になるように絞り込み、その
絞り部14に環状のビードコア3とビードフィラー15
との一体物を装着する。次いで、ターンナップ用ブラダ
ー16を膨らませて、図11のように筒状積層体13の
両端部をビードコア3とビードフィラー15との一体物
を包み込むように折り返す。さらに、折り返された両サ
イド部にそれぞれ帯状のサイドウォールゴム2aを巻き
付けることによって、ファーストグリーンタイヤ17を
完成する。
【0016】次いで、このファーストグリーンタイヤを
セカンドグリーンタイヤにするセカンド成形工程に移
す。このセカンド成形工程は、図12に示すように上記
ファースト成形ドラム11から抜き出したファーストグ
リーンタイヤ17をセカンド成形ドラム19に移し換え
ることによって行う。このセカンド成形ドラム19は、
左右一対のドラムが軸方向に互いに接近離間するように
配置され、両ドラムの間にブラダー20が配置されて構
成されている。
セカンドグリーンタイヤにするセカンド成形工程に移
す。このセカンド成形工程は、図12に示すように上記
ファースト成形ドラム11から抜き出したファーストグ
リーンタイヤ17をセカンド成形ドラム19に移し換え
ることによって行う。このセカンド成形ドラム19は、
左右一対のドラムが軸方向に互いに接近離間するように
配置され、両ドラムの間にブラダー20が配置されて構
成されている。
【0017】図12のようにセカンド成形ドラム上に装
着したファーストグリーンタイヤ17を左右のドラム1
9を互いに接近させながら、内側のブラダー20を膨張
させ、ファーストグリーンタイヤ17のセンター部を径
方向に拡大させる。この径が拡大したセンター部外周に
ベルト材5aとトレッドゴム1aとを巻き付け、図1
3,図14の順序に従って密着させることにより、図1
5のようにセカンドグリーンタイヤ21を完成させる。
このセカンドグリーンタイヤ21は、次いで、常法にし
たがって金型に挿入して加硫成形することにより、空気
入りラジアルタイヤに完成させることができる。
着したファーストグリーンタイヤ17を左右のドラム1
9を互いに接近させながら、内側のブラダー20を膨張
させ、ファーストグリーンタイヤ17のセンター部を径
方向に拡大させる。この径が拡大したセンター部外周に
ベルト材5aとトレッドゴム1aとを巻き付け、図1
3,図14の順序に従って密着させることにより、図1
5のようにセカンドグリーンタイヤ21を完成させる。
このセカンドグリーンタイヤ21は、次いで、常法にし
たがって金型に挿入して加硫成形することにより、空気
入りラジアルタイヤに完成させることができる。
【0018】本発明のタイヤ製造方法は、上述のように
準備工程におけるカーカス構成材を筒状織物を使用して
形成するため、従来の帯状カーカス材をスプライスする
ときのような面倒な作業がなくなり、生産性を向上する
ことができる。また、補強コードとゴムとが一体化され
たゴム引きカーカス材を準備する場合、従来ではカレン
ダー工程を必要とするため非常に広い装置の設置スペー
スが必要であったが、本発明では整経ドラムを置く程度
の狭いスペースで済む。また、製造された空気入りラジ
アルタイヤは、カーカス層に段差状のスプライス部をも
たないため、極めてユニフォミティの高いタイヤにする
ことができる。しかも、補強コード(カーカスコード)
が横糸によって一定間隔に拘束されているため、タイヤ
製造過程中の外乱によってコード密度に乱れを生ずるこ
とがないため、一層高いユニフォミティを得ることがで
きる。
準備工程におけるカーカス構成材を筒状織物を使用して
形成するため、従来の帯状カーカス材をスプライスする
ときのような面倒な作業がなくなり、生産性を向上する
ことができる。また、補強コードとゴムとが一体化され
たゴム引きカーカス材を準備する場合、従来ではカレン
ダー工程を必要とするため非常に広い装置の設置スペー
スが必要であったが、本発明では整経ドラムを置く程度
の狭いスペースで済む。また、製造された空気入りラジ
アルタイヤは、カーカス層に段差状のスプライス部をも
たないため、極めてユニフォミティの高いタイヤにする
ことができる。しかも、補強コード(カーカスコード)
が横糸によって一定間隔に拘束されているため、タイヤ
製造過程中の外乱によってコード密度に乱れを生ずるこ
とがないため、一層高いユニフォミティを得ることがで
きる。
【0019】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、複数本
の補強コードと横糸とから予め筒形に製織された筒状織
物を利用してカーカス層を構成するため、面倒なスプラ
イス作業が不要になり、かつカーカス層を段差状のスプ
ライス部のない均一層にすることができる。また、筒状
織物からカーカス構成材を形成するとき、軸方向に平行
な多数の溝を外周に有する整経ドラムを用いて補強コー
ドのコード間隔を均一にするため、補強コードが高度に
均一にされたカーカス構成体が形成され、このカーカス
構成体は横糸に拘束されているため、整経ドラムから取
り外して成形ドラムに移すときにも、上記のように均一
化されたコード間隔が乱されることなく、高いユニフォ
ミティのタイヤを形成することができる。
の補強コードと横糸とから予め筒形に製織された筒状織
物を利用してカーカス層を構成するため、面倒なスプラ
イス作業が不要になり、かつカーカス層を段差状のスプ
ライス部のない均一層にすることができる。また、筒状
織物からカーカス構成材を形成するとき、軸方向に平行
な多数の溝を外周に有する整経ドラムを用いて補強コー
ドのコード間隔を均一にするため、補強コードが高度に
均一にされたカーカス構成体が形成され、このカーカス
構成体は横糸に拘束されているため、整経ドラムから取
り外して成形ドラムに移すときにも、上記のように均一
化されたコード間隔が乱されることなく、高いユニフォ
ミティのタイヤを形成することができる。
【図1】本発明の製造法で得られた空気入りラジアルタ
イヤの一実施例を示す子午線断面図である。
イヤの一実施例を示す子午線断面図である。
【図2】本発明に使用される筒状織物の斜視図である。
【図3】筒状織物を整経ドラムに装着した状態を示す正
面図である。
面図である。
【図4】図3のX−X断面図である。
【図5】図4の要部拡大図である。
【図6】整経ドラム上に筒状積層体を形成した状態を示
すドラム軸方向断面図である。
すドラム軸方向断面図である。
【図7】ファースト成形ドラムにインナーライナーを巻
き付けた斜視図である。
き付けた斜視図である。
【図8】図7のファースト成形ドラム上のインナーライ
ナーに筒状のカーカス構成材をかぶせる状態を示す斜視
図である。
ナーに筒状のカーカス構成材をかぶせる状態を示す斜視
図である。
【図9】ファースト成形ドラムに筒状積層体を形成した
状態を示す軸方向断面図である。
状態を示す軸方向断面図である。
【図10】図9の工程の後にビードコアとビードフィラ
ーを装着する状態を説明する斜視図である。
ーを装着する状態を説明する斜視図である。
【図11】図10の後に筒状積層体の両端部のターンナ
ップを終了した状態を示す斜視図である。
ップを終了した状態を示す斜視図である。
【図12】ファーストグリーンタイヤをセカンド成形ド
ラムに移し換えた状態を示すドラム軸方向断面図であ
る。
ラムに移し換えた状態を示すドラム軸方向断面図であ
る。
【図13】図12の工程からブラダーを膨張すると共
に、ベルトとキャップトレッドを配置した状態を示すド
ラム軸方向断面図である。
に、ベルトとキャップトレッドを配置した状態を示すド
ラム軸方向断面図である。
【図14】図13の工程に続くキャップトレッド端部の
貼り付け工程を示すドラム軸方向断面図である。
貼り付け工程を示すドラム軸方向断面図である。
【図15】図14の工程の後、セカンドグリーンタイヤ
が完成した状態を示すドラム軸方向断面図である。
が完成した状態を示すドラム軸方向断面図である。
1 トレッド部 2 サイドウォール部 3 ビードコア 4 カーカス層 4a カーカス構成材 5 ベルト層 7 補強コード 8 横糸 9 整経ドラム 11 ファースト成形ドラム 19 セカンド成形ドラム 40 筒状織物
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29D 30/38 - 30/46 B60C 9/04,9/08,9/18
Claims (1)
- 【請求項1】複数本の補強コードを円筒状に配列し、こ
の円筒状に配列した補強コードに横糸を周方向に織り込
んで係止させた筒状織物を構成し、該筒状織物を長手方
向にカーカス層のタイヤ径方向長さに相当する長さWに
裁断し、該裁断後の筒状織物を、周方向に複数に分割さ
れたフレーム材を経方向に移動自在なアームで支持する
と共に、該フレーム材の表面に軸方向に平行に延びる多
数の溝を配列した整経ドラムにかぶせ、前記溝に補強コ
ードを係合させてコード間隔を均一にした後、コーティ
ングゴムをかぶせて一体化させたカーカス構成材を形成
し、次いで該カーカス構成材を成形ドラム上に移し替
え、該カーカス構成材にビードコア、サイドウォール、
ベルト、トレッドゴムを装着してグリーンタイヤに成形
し、該グリーンタイヤを加硫成形する空気入りラジアル
タイヤの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29880291A JP3213354B2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29880291A JP3213354B2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05131566A JPH05131566A (ja) | 1993-05-28 |
JP3213354B2 true JP3213354B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=17864413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29880291A Expired - Fee Related JP3213354B2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3213354B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009269198A (ja) * | 2008-04-30 | 2009-11-19 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤの製造方法 |
JP5276641B2 (ja) * | 2010-10-15 | 2013-08-28 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤのカーカス材料の製造方法及びタイヤのカーカス材料 |
-
1991
- 1991-11-14 JP JP29880291A patent/JP3213354B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05131566A (ja) | 1993-05-28 |
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