JP2003236948A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法

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JP2003236948A
JP2003236948A JP2002039482A JP2002039482A JP2003236948A JP 2003236948 A JP2003236948 A JP 2003236948A JP 2002039482 A JP2002039482 A JP 2002039482A JP 2002039482 A JP2002039482 A JP 2002039482A JP 2003236948 A JP2003236948 A JP 2003236948A
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tread
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rubber strip
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Toru Ubukata
透 生方
Kazuo Hayashi
一夫 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造不良を生ずる事無く空気入りタイヤを製
造できる空気入りタイヤの製造方法を提供すること。 【解決手段】 ベルト・トレッド組立体成形工程では、
回転軸に沿った外周断面形状が、半径方向外側へ凸とな
る略円弧形状とされたベルト成形ドラム10の外周面に
ベルト12を形成し、その上に帯状の第1のトレッド部
材14A、第2のトレッド部材14B、第3のトレッド
部材14Cを巻き付けてトレッド部16を形成する。ベ
ルト12の周長に合わせてベルト中央に貼り付ける第1
のトレッド部材14Aの長さを長く、その両側に貼り付
ける第2のトレッド部材14B及び第3のトレッド部材
14Cの長さを短くすることにより、ベルト外周面の断
面形状が曲率半径の小さな略円弧形状であっても、皺を
寄らせることなくトレッド部16を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤの製
造方法に係り、特に、製造不良を生ずる事無く空気入り
タイヤを製造できる空気入りタイヤの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】タイヤの高速耐久性、操縦安定性向上、
製造不良対策、ユニフォミティ向上等に対して、従来よ
り生タイヤをモールド内面形状に近づける製造方法が多
数提案されている。
【0003】そのなかで、トレッド部の加硫前の形状を
モールど内面形状に近づける方法として、ベルト成形ド
ラムに、回転軸に沿った外周断面形状が径方向外側へ凸
となる略円弧形状とされたドラム、所謂凸型R付コンタ
ードラムの外周面に幅広のプライを1周巻き付けてベル
トを形成する方法が一般的に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この凸
型R付コンタードラムでトレッドを貼りつけて形成する
際、トレッドセンター部の周長と、トレッド端部での周
長とが大きく異なる場合、即ち、ベルト成形ドラムの外
周面の断面の曲率半径が小さいと、トレッドをベルトに
貼り付ける際、余剰になった長さ分はトレッド端部で皺
となってしまい、製造不良の原因となってしまうため、
ベルト成形ドラムの外周面の断面の曲率半径を小さくす
るには限界があった。
【0005】本発明は、上記事実を考慮し、ベルト成形
ドラムの外周面の断面の曲率半径が小さい場合であって
も、製造不良を生ずる事無く空気入りタイヤを製造でき
る空気入りタイヤの製造方法を提供することが目的であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の空気入
りタイヤの製造方法は、回転軸に沿った外周断面形状
が、半径方向外側へ凸となる略円弧形状とされたベルト
成形ドラムを用い、前記ベルト成形ドラムの外周面に少
なくとも1枚のベルトプライを貼り付けてベルトを形成
するベルト形成工程と、前記ベルトの外周面に、未加硫
ゴム組成物からなる帯状の長尺状ゴムストリップを巻き
付けることによりトレッド部を形成するトレッド部形成
工程と、と含み、少なくとも前記ベルトと前記トレッド
部とを備えた環状のベルト・トレッド組立体を形成する
ベルト・トレッド組立体成形工程と、少なくとも一対の
ビードコア、端部付近が前記ビードコアの回りに折り返
されたカーカス、前記ビードコアに連結され前記カーカ
スに沿って配置されるビードフィラーを有して環状に形
成されたバンド組立体の外周面に、前記ベルト・トレッ
ド組立体を貼り付けることで生ケースを形成する生タイ
ヤ形成工程と、前記生タイヤをモールドにて加硫成形す
る加硫工程と、を有し、前記トレッド部形成工程は、少
なくともトレッド幅方向に3つ以上の長尺状ゴムストリ
ップを用い、前記ベルトの軸方向各部の周長に合わせて
トレッド幅方向中央側の前記長尺状ゴムストリップの長
さよりもトレッド幅方向外側の前記長尺状ゴムストリッ
プの長さを短く設定し、トレッド幅方向中央側の前記長
尺状ゴムストリップとトレッド幅方向外側の前記長尺状
ゴムストリップとを、前記バンド組立体上で接合する、
ことを特徴としている。
【0007】次に請求項1に記載の空気入りタイヤの製
造方法の作用を説明する。
【0008】先ず、ベルト・トレッド組立体成形工程で
は、回転軸に沿った外周断面形状が、半径方向外側へ凸
となる略円弧形状とされたベルト成形ドラムの外周面に
少なくとも1枚のベルトプライが貼り付けられてベルト
が形成される。
【0009】次に、ベルトの外周面に、未加硫ゴム組成
物からなる複数の長尺状ゴムストリップが巻き付けられ
トレッド部が形成される。
【0010】ここで、ベルト成形ドラムの外周面に貼り
つけられたベルトの外周面は、回転軸に沿った断面で見
ると、ベルト成形ドラムの外周面と同様に半径方向外側
へ凸となる略円弧形状となる。
【0011】このため、ベルトの幅方向中央側の周長よ
りも、ベルトの幅方向端部側の周方向長は短くなる。
【0012】本発明では、少なくともトレッド幅方向に
3つ以上の長尺状ゴムストリップを用い、ベルトの軸方
向各部の周長に合わせてトレッド幅方向中央側の長尺状
ゴムストリップの長さよりもトレッド幅方向外側の長尺
状ゴムストリップの長さを短く設定し、トレッド幅方向
中央側の長尺状ゴムストリップとトレッド幅方向外側の
長尺状ゴムストリップとをベルト上に巻き付けて接合す
るので、ベルト外周面の断面形状が略円弧形状であって
も、長尺状ゴムストリップに皺を寄らせることなくベル
トの外周面に貼り付けることが出来る。
【0013】これにより、ベルト成形ドラムに、ベルト
とトレッド部とを一体化したベルト・トレッド組立体が
得られる。
【0014】生タイヤ形成工程では、予め形成しておい
たバンド組立体の外周面に、ベルト・トレッド組立体が
貼り付けられて生ケースが形成される。
【0015】そして生タイヤがモールドにて加硫成形さ
れ、製品タイヤが得られる。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の空気入りタイヤの製造方法において、トレッド幅方向
中央側の前記長尺状ゴムストリップを貼りつけた後にト
レッド幅方向外側の前記長尺状ゴムストリップを貼り付
ける、ことを特徴としている。
【0017】次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの
製造方法の作用を説明する。
【0018】請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方
法では、先ず最初に、トレッド幅方向中央側の長尺状ゴ
ムストリップがベルト上に貼り付けられ、その後、トレ
ッド幅方向外側の長尺状ゴムストリップがベルト上に貼
り付けられると共にトレッド幅方向外側の長尺状ゴムス
トリップがトレッド幅方向中央側の長尺状ゴムストリッ
プに接合される。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の空気入りタイヤの製造方法において、トレッド幅方向
外側の前記長尺状ゴムストリップを貼りつけた後にトレ
ッド幅方向中央側の前記長尺状ゴムストリップを貼り付
ける、ことを特徴としている。
【0020】次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの
製造方法の作用を説明する。
【0021】請求項3に記載の空気入りタイヤの製造方
法では、先ず最初に、トレッド幅方向外側の長尺状ゴム
ストリップがベルト上に貼り付けられ、その後、トレッ
ド幅方向中央側の長尺状ゴムストリップがベルト上に貼
り付けられると共にトレッド幅方向中央側の長尺状ゴム
ストリップがトレッド幅方向外側の長尺状ゴムストリッ
プに接合される。
【0022】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請
求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法
において、前記モールドの内面には、トレッドに周方向
溝を形成するための骨部が周方向に沿って形成されてお
り、前記生タイヤを前記モールドで加硫成型する際に、
トレッド幅方向中央側の前記長尺状ゴムストリップとト
レッド幅方向外側の前記長尺状ゴムストリップとの接合
面が前記骨部に押圧される、ことを特徴としている。
【0023】次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの
製造方法の作用を説明する。
【0024】生タイヤがモールドで加硫成型される際
に、トレッド幅方向中央側の長尺状ゴムストリップとト
レッド幅方向外側の長尺状ゴムストリップとの接合面が
骨部に押圧され、製品タイヤにおいて、接合面を周方向
溝の溝底に位置させることができる。
【0025】接合面は、他の部分と比較してセパレーシ
ョンを生じやすいので、路面と接地せず、路面からの力
がかかり難い溝底部に配置することが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。
【0027】(バンド組立体の製造工程)図1におい
て、21は環状の金属製のバンド成形ドラムであり、こ
のバンド成形ドラム21はその外表面形状が製品タイヤ
の内表面形状と略同形状で、略半径方向に延びる一対の
鍔部21aと、これら鍔部21aの半径方向外端同士を
連ね、外径が製品タイヤの内径とほぼ同径である円筒部
21bとから構成されている。
【0028】ここで、このバンド成形ドラム21は弧状
をした複数のセグメントを周方向に密着した状態で並べ
互いに連結することで構成されており、この結果、この
バンド成形ドラム21を分解するときには、前記セグメ
ント同士の連結を解除した後、セグメントを所定の順序
で半径方向内側に次々と抜き出すのである。
【0029】また、この前記鍔部21aの半径方向内端
には軸方向外側に向かって延びる円筒状の受け部21c
がそれぞれ形成されている。
【0030】そして、このようなバンド成形ドラム21
を用いて空気入りタイヤを製造する場合には、まず、バ
ンド成形ドラム21を中心軸回りに回転させながら、幅
が従来のインナーライナーの1/3幅より若干広い帯状
の中央部インナーライナー24を該バンド成形ドラム2
1に供給し、円筒部21bの外周面に貼付けて円筒状と
する。
【0031】このとき、図示していない円筒状をした別
のドラムに、幅が従来のインナーライナーの1/3幅程
度である帯状の外側部インナーライナー25を供給し
て、その外周に貼付けた後、スチールコードあるいは有
機繊維コードで補強された帯状のコード補強チェーファ
ー26を該ドラムに供給し、幅方向一端部を外側部イン
ナーライナー25の幅方向他端部に重ね合わせながらそ
の外周に貼付ける。
【0032】次に、外側部インナーライナー25とコー
ド補強チェーファー26との合計幅より幅広である帯状
のカーカス層27をバンド成形ドラム21に供給し、そ
の幅方向側部によって外側部インナーライナー25およ
びコード補強チェーファー26を覆いながらバンド成形
ドラム21の外周に貼付ける。
【0033】次に、コード補強チェーファー26の半径
方向外側にフィラー28付きのビード29を供給してセ
ットした後、該ビード29より幅方向他側のコード補強
チェーファー26およびカーカス層27を該ビード29
回りに幅方向一側に向かって折り返し、カーカス層27
によってフィラー28、ビード29を包み込む。
【0034】次に、予め互いに接合された帯状のサイド
ゴム31およびゴムチェーファー32を、サイドゴム3
1が幅方向一側に、ゴムチェーファー32が幅方向他側
に位置するようにして前記ドラムに供給し、これらサイ
ドゴム31およびゴムチェーファー32をカーカス層2
7の周囲に貼付ける。
【0035】このようにしてフィラー28、ビード29
の周囲をカーカス層27で包み込むとともに、最内側に
外側部インナーライナー25が貼付けられ、さらに、カ
ーカス層27の周囲にビード29を包み込むチェーファ
ー、即ちコード補強チェーファー26およびゴムチェー
ファー32が貼付けられるとともに、ゴムチェーファー
32より先端側のカーカス層27の周囲、即ち最外側に
サイドゴム31が貼付けられたサイド組立体33が成形
される。
【0036】次に、このようにして成形された一対のサ
イド組立体33を、ビード29が位置する基端部を中心
として拡開することでリング状とした後、受け部21c
の外側に軸芯を合致させながら嵌合するとともに、外側
部インナーライナー25が内側となるようにして、即ち
外側部インナーライナー25がバンド成形ドラム21の
鍔部21aに面接触するようにしてバンド成形ドラム2
1の両側面(外表面)にそれぞれ貼付ける。
【0037】このとき、外側部インナーライナー25の
先端部およびカーカス層27の内側部27aの先端部
は、バンド成形ドラム21に既に貼付けられている中央
部インナーライナー24の幅方向両端部外側に重ね合わ
される。
【0038】このようにして、中央部インナーライナー
24、外側部インナーライナー25、コード補強チェー
ファー26、カーカス層27、フィラー28、ビード2
9、サイドゴム31、ゴムチェーファー32が一体化さ
れ、バンド成形ドラム21の外周面にバンド組立体34
が形成される。 (ベルト・トレッド組立体成形工程)図2において、1
0は環状の金属製のベルト成形ドラムであり、このベル
ト成形ドラム10は、回転軸に沿った外周断面形状が半
径方向外側へ凸となる略円弧形状(製品タイヤのカーカ
ス外周面と略同形状)である。
【0039】ベルト・トレッド組立体成形工程では、幅
広の帯状をしたベルトプライ12A、12Bを回転する
ベルト成形ドラム10に供給して、ベルトプライ12
A、12Bをベルト成形ドラム10の外周面に貼付け、
ベルト12を形成する。
【0040】なお、1本、または互いに平行に引き揃え
た複数本のベルトコードをゴムコーティングした幅狭の
帯状のベルトストリップをベルト成形ドラム10の外周
面に螺旋状に巻き付け、ベルト(所謂スパイラルベル
ト)12を形成しても良い。
【0041】次に、図3に示すように、帯状の第1のト
レッド部材14Aが回転するベルト成形ドラム10に供
給され、ベルト12の外周面の中央部分に第1のトレッ
ド部材14Aが貼り付けられる。
【0042】本実施形態の第1のトレッド部材14Aの
幅方向断面形状は、ベルト側が幅広の台形である。
【0043】第1のトレッド部材14Aがベルト12に
貼り付けられた後、図4に示すように、第2のトレッド
部材14Bが第1のトレッド部材14Aの図面左側のベ
ルト12上に貼り付けられると共に、第2のトレッド部
材14Bがベルト12上で第1のトレッド部材14Aに
接合される。
【0044】なお、第2のトレッド部材14Bの幅方向
断面形状は、図4に示すように、ベルト側が幅広の台形
であり、第1のトレッド部材14Aとの接合面はベルト
側を向くように逆傾斜している。
【0045】ベルト12は、中央部分よりも端部側の周
長が短いので、第2のトレッド部材14Bの長さは第1
のトレッド部材14Aよりも短く設定されている。
【0046】次に、第3のトレッド部材14Cが第1の
トレッド部材14Aの図面右側のベルト12上に貼り付
けられると共に、第3のトレッド部材14Cがベルト1
2上で第1のトレッド部材14Aに接合される。
【0047】なお、第3のトレッド部材14Cの幅方向
断面形状は、図4に示すように、ベルト側が幅広の台形
であり、第1のトレッド部材14Aとの接合面はベルト
側を向くように逆傾斜している。
【0048】ベルト12は、中央部分よりも端部側の周
長が短いので、第2のトレッド部材14Bと同様に第3
のトレッド部材14Cの長さも第1のトレッド部材14
Aよりも短く設定されている。
【0049】このように、ベルト成形ドラム10及びベ
ルト12の外周面に第1のトレッド部材14A、第2の
トレッド部材14B、及び第3のトレッド部材14Cが
貼り付けられると共に互いに接合されることでトレッド
部16が形成される。
【0050】このベルト12とトレッド部16とを一体
化したものがベルト・トレッド組立体19である。 (生タイヤ形成工程)生タイヤ形成工程では、バンド組
立体34、及びベルト・トレッド組立体19を周知のシ
ェーピングドラムに移送し、図5に示すように、バンド
組立体34の外周面に、ベルト成形ドラム10から取り
外したベルト・トレッド組立体19を配置し、ベルト・
トレッド組立体19をバンド組立体34の外周面に貼り
つける。
【0051】ベルト・トレッド組立体19は、図示して
いないステッチング装置によってステッチングされ、ベ
ルト・トレッド組立体19とバンド組立体34とが一体
化して生タイヤ42’(グリーンタイヤ)となる。 (加硫工程)バンド成形ドラム21のセグメント同士の
連結を解除した後、これらセグメントを所定の順序で半
径方向内側に次々と抜き出し、バンド成形ドラム21を
生タイヤ42’内から取り出し、この生タイヤ42’を
タイヤ加硫装置に搬入する。
【0052】図6に示すように、モールド36の内面に
は、トレッドに周方向溝を形成するための骨部38が周
方向に沿って複数形成されている。
【0053】モールド36に生タイヤ42’が装填され
ると、第1のトレッド部材14Aと第2のトレッド部材
14Bとの接合面、及び第1のトレッド部材14Aと第
3のトレッド部材14Cの接合面は、各々モールド36
の骨部38と対向しており、加硫の際に、モールド36
内に挿入された図示しないブラダーが膨張し、生タイヤ
42’が拡径すると、接合面が骨部38に押圧されるよ
うになっている。
【0054】その後、生タイヤ42’は、外面がモール
ド36の内面に密着し、高温、高圧下で加硫され、図7
に示すような製品としての空気入りタイヤ42となる。
【0055】なお、このようにして製造された空気入り
タイヤ42では、第1のトレッド部材14Aと第2のト
レッド部材14Bとの接合面、及び第1のトレッド部材
14Aと第3のトレッド部材14Cの接合面が周方向溝
40の溝底に位置する。
【0056】このように、本実施形態の空気入りタイヤ
の製造方法によれば、ベルト12の貼り付け部位の周長
に合わせた第1のトレッド部材14A、第2のトレッド
部材14B、及び第3のトレッド部材14Cを用いるの
で、ベルト外周面の断面形状が曲率半径の小さな略円弧
形状であっても、皺の無いトレッド部16を形成するこ
とが出来る。
【0057】なお、本実施形態では、ベルト12の上に
トレッド部16を形成したが、ベルト12の上に周知の
べルト補強層を適宜設け、その後トレッド部16を形成
しても良い。
【0058】その他、従来通りに、タイヤ内に周知の他
の補強層等を設ける工程を付加しても良いのは勿論であ
る。 (その他の実施形態)上記実施形態では、ベルト12上
に第1のトレッド部材14Aを貼り付けた後に、第2の
トレッド部材14B、及び第3のトレッド部材14Cを
貼り付けたが、本発明はこれに限らず、第2のトレッド
部材14B、及び第3のトレッド部材14Cを貼り付け
た後に第1のトレッド部材14Aを貼り付けても良い。
【0059】このように、第1のトレッド部材14Aを
最後に貼り付ける場合には、図8に示すように、第1の
トレッド部材14Aの端面(接合面)をベルト12側に
向けて傾斜させ、第2のトレッド部材14Bの端面(接
合面)、及び第3のトレッド部材14Cの端面(接合
面)をタイヤ径方向外側に向くように傾斜させたり、図
9に示すように、第1のトレッド部材14Aの端面(接
合面)、第2のトレッド部材14Bの端面(接合面)、
及び第3のトレッド部材14Cの端面(接合面)を各々
ベルト12に対して垂直に設定すれば良い。
【0060】本実施形態の空気入りタイヤ42では、カ
ーカス層27が左右に分離されていたが、カーカス層2
7は一方のビード29と他方のビード29とを跨るもの
でも良い。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の空気入
りタイヤの製造方法によれば、ベルト成形ドラムの外周
面の断面の曲率半径が小さい場合であっても、製造不良
を生ずる事無く空気入りタイヤを製造することができ
る、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】バンド成形ドラム及びバンド組立体の回転軸に
沿った断面図である。
【図2】ベルト成形ドラム及びベルトの回転軸に沿った
断面図である。
【図3】ベルト成形ドラム及び形成途中のベルト・トレ
ッド組立体の回転軸に沿った断面図である。
【図4】ベルト成形ドラム及び形成途中のベルト・トレ
ッド組立体の回転軸に沿った断面図である。
【図5】生タイヤの回転軸に沿った断面図である。
【図6】モールド及び生タイヤの一部を示す断面図であ
る。
【図7】本発明の空気入りタイヤの製造方法によって製
造された空気入りタイヤの断面図である。
【図8】他の実施形態に係る第1〜3のトレッド部材の
断面図である。
【図9】更に他の実施形態に係る第1〜3のトレッド部
材の断面図である。
【符号の説明】 10 ベルト成形ドラム 12 ベルト 12A ベルトプライ 12B ベルトプライ 14 トレッド部材(長尺状ゴムストリップ) 16 トレッド部 19 ベルト・トレッド組立体 21 バンド成形ドラム 33 バンド組立体 42’ 生タイヤ 42 空気入りタイヤ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に沿った外周断面形状が、半径方
    向外側へ凸となる略円弧形状とされたベルト成形ドラム
    を用い、前記ベルト成形ドラムの外周面に少なくとも1
    枚のベルトプライを貼り付けてベルトを形成するベルト
    形成工程と、前記ベルトの外周面に、未加硫ゴム組成物
    からなる帯状の長尺状ゴムストリップを巻き付けること
    によりトレッド部を形成するトレッド部形成工程と、と
    含み、少なくとも前記ベルトと前記トレッド部とを備え
    た環状のベルト・トレッド組立体を形成するベルト・ト
    レッド組立体成形工程と、 少なくとも一対のビードコア、端部付近が前記ビードコ
    アの回りに折り返されたカーカス、前記ビードコアに連
    結され前記カーカスに沿って配置されるビードフィラー
    を有して環状に形成されたバンド組立体の外周面に、前
    記ベルト・トレッド組立体を貼り付けることで生ケース
    を形成する生タイヤ形成工程と、 前記生タイヤをモールドにて加硫成形する加硫工程と、 を有し、 前記トレッド部形成工程は、少なくともトレッド幅方向
    に3つ以上の長尺状ゴムストリップを用い、前記ベルト
    の軸方向各部の周長に合わせてトレッド幅方向中央側の
    前記長尺状ゴムストリップの長さよりもトレッド幅方向
    外側の前記長尺状ゴムストリップの長さを短く設定し、 トレッド幅方向中央側の前記長尺状ゴムストリップとト
    レッド幅方向外側の前記長尺状ゴムストリップとを、前
    記バンド組立体上で接合する、 ことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 【請求項2】 トレッド幅方向中央側の前記長尺状ゴム
    ストリップを貼りつけた後にトレッド幅方向外側の前記
    長尺状ゴムストリップを貼り付ける、ことを特徴とする
    請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 【請求項3】 トレッド幅方向外側の前記長尺状ゴムス
    トリップを貼りつけた後にトレッド幅方向中央側の前記
    長尺状ゴムストリップを貼り付ける、ことを特徴とする
    請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記モールドの内面には、トレッドに周
    方向溝を形成するための骨部が周方向に沿って形成され
    ており、 前記生タイヤを前記モールドで加硫成型する際に、トレ
    ッド幅方向中央側の前記長尺状ゴムストリップとトレッ
    ド幅方向外側の前記長尺状ゴムストリップとの接合面が
    前記骨部に押圧される、ことを特徴とする請求項1乃至
    請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤの製造方
    法。
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