JP2000511955A - 耐久性のある低表面エネルギー化合物および物品、装置およびそれを用いる方法 - Google Patents

耐久性のある低表面エネルギー化合物および物品、装置およびそれを用いる方法

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Abstract

(57)【要約】 ペンダントフルオロ脂肪族基、ペンダント有機溶解性基およびエポキシシランと反応可能なペンダント基であってエポキシシランと反応させたペンダント基を有する新規なポリマー化合物を知見した。この化合物は、適用し易く、耐摩耗性および耐衝撃性があり、コーティングダイス、エッジガイドおよびその他コーティングおよび流体と接触する表面に耐久性のある低表面エネルギーの縦すじを減少させた表面を与える。

Description

【発明の詳細な説明】 耐久性のある低表面エネルギー化合物 および物品、装置およびそれを用いる方法 発明の分野 本発明は、新規なポリマー化合物およびコーティング装置のダイス、エッジガ イドおよびその他表面そしてその他流体と接触するコンポーネントのための耐久 性のある低表面エネルギーのコーティングとしての使用に関する。特に、本発明 は、縦すじを最小にし、ダイ清浄手順による損傷を最小にするための新規なポリ マー化合物およびコーティングダイスでのその使用に関する。 発明の背景 液体を基材やウェブに適用またはコーティングするプロセスはよく知られてい る。しかしながら、そのプロセスは、用いる液体や基材、最終製品の性能目的お よびプロセスそのものによって複雑となり得る。特定のコーティングニーズに応 えるために、コーティング装置およびコーティングプロセスの変形が多く開発さ れている。 米国特許第2,681,294号には、直接押出しおよび計量コーティングシ ステムのスライドタイプについてコーティングビーズを安定化するための真空方 法が開示されている。かかる安定化はこれらのシステムのコーティング能力を向 上するものである。しかしながら、これらのコーティングシステムは、いくつか のコートされた製品に必要とされる薄い湿潤層を、たとえ非常に低い液体粘度で あっても、与えるには全体的な能力に欠けている。 米国特許第4,445,458号には、コーティングビーズの下流側に界面力 を与え、ビーズを維持するのに必要な真空の量を減じるための傾斜した減少面の ある押し出しタイプのビーズコーティングダイが開示されている。真空の減少は 、チャタリング、縦すじおよびその他コーティングの欠陥を最小にすると記され ている。コーティング品質は、スロット軸に対する傾斜面の鈍角、そして可動ウ ェブの方への(オーバーハング)、そして可動ウェブから離れた(アンダーハン グ)傾斜のスロット軸に沿った位置を最良にすることによりさらに改善される と記されている。最良化により、感光エマルジョンをコーティングするのに望ま れる高品質が得られる。しかしながら、いくつかのコートされた製品に望まれる 薄い層の性能に欠けている。 押し出しダイコーターおよびスライドコーターが抱える共通の問題は、基材に 適用したときに液体の縦すじが生じることである。縦すじの生じる一つの要因は 、コーティングビーズ近傍のダイリップ上の乾燥した液体残渣である。この要因 とその結果である縦すじは、非常に揮発性の溶剤を含有する低粘度の液体に特に よく見受けられる問題である。 欧州特許公開EP 0 581 962 A1に、コーティング欠陥を減じる ための一つの手法が記載されている。フッ素含有樹脂(ポリテトラフルオロエチ レンのような)とニッケルの共析分散液をコーティング装置のダイフェースおよ びリップにめっきする。硬化の際、この表面は、フッ素化表面の撥水特性を保ち つつ、コーティングダイに必要な剛性と寸法安定性を与えると報告されている。 この処理は、コーティング液体によるダイ表面の濡れを防ぐと記されており、コ ーティングにおける縦すじ、滴下およびエッジ波立ちを減少させる。 米国特許第5,380,365号は、フッ素化ポリエチレンのような低エネル ギー材料のコーティングビーズに近接した、またはその下にあるスライドコーテ ィングダイ表面のカバーリングまたはコーティングについて記載している。カバ ーリングは、コーティングリップ先端の0.05−5.00mm下から始まり、 コーティングビーズから離れたところまで延びている。低表面エネルギーのカバ ーリングは、ベアメタルストリップによりコーティングリップ先端から分離され ている。これは、ビーズの静的接触ラインに位置している。低エネルギーカバー リングは、コーティングの縦すじを排除し、ダイの浄化を促すと記されている。 数多くの公知の化合物が、米国特許第3,787,351号(Olson)のよう な特許に記載されている。この特許には、フルオロ脂肪族基およびポリ(オキシ アルキレン)溶解性基を含有するオリゴマーが記載されている。これらのオリゴ マーは、例えば、ガラス強化ポリエステルまたはエポキシ樹脂複合体のような樹 脂充填複合体の成形物品の機械的特性を改善するための湿潤剤として有用である と言われている。さらに、米国特許第4,415,615号(Esmayら)には、 米国特許第3,787,351号のオリゴマーのいくつかを、均一なセル構造を 生成するために、発泡感圧接着剤の調製における界面活性剤として用いることを 開示している。 非フッ素化の重合可能な界面活性剤は、例えば、米国特許第4,560,59 9号(Regen)に記載されている。この特許には、多官能性の重合可能な界面活 性剤による固体基材の段階的な直接コーティングのための方法が記載されている 。用いられている重合可能な界面活性剤の中には、メタクリレート官能性フォス ファチジルコリンおよびりん酸エステルがある。 Zh.Fiz.Khim、1982年、56、2898(抄録)には、共重合によりポ リマー表面に疎水性および化学抵抗性を与えるのに有用な、式CH2=CHCO2 CH2(CF2CF2nR(式中、RはHまたはF、nは1から4)のフッ素含有 アクリレートが記載されている。 米国特許第5,468,812号(Muggliら)には、少なくとも2個のペンダ ントフルオロ脂肪族基、少なくとも2個の有機溶解性基およびペンダントの重合 可能なオレフィン基(二官能性モノマーから調製される)を有するポリマー、オ リゴマーフルオロケミカル界面活性剤組成物が記載されている。この組成物は、 アクリレートベースの感圧接着剤の表面エネルギーを減少させる。この組成物は 、界面活性剤の存在により良好にコートし、エージングの際に接着性能を維持す るアクリレートベースの感圧接着剤を調製するのに用いることができる。 しかしながら、通常の作業条件において生じる摩耗および/または衝撃に耐え る縦すじを減少させる材料に対する要望が残っている。耐摩耗性は、コートされ た液体が摩耗品質を有しているとき、そして浄化の際に布、ブラシ等による表面 の拭き取りを行うとき、特に重要である。耐衝撃性は、コーティングプロセスに おいて、ウェブまたは基材が材料を破損し、材料に打撃を与える場合があるとき 、特に重要である。 耐久性のある縦すじを減少させる材料は、容易に、素早く、そして費用効果が 高くなるように適用されなければならない。適用プロセスは、材料に適用するた めにかなりの間にわたってオフラインをとるコーティング装置を必要としてはな らない。非常に専門的な能力のある施設に送るべきコーティング装置を必要とせ ずに、適用プロセスは比較的早く、コーティング現場またはその近くで行うこと ができるのが好ましい。 さらに、縦すじを減少させる材料の適用プロセスには、コーティング装置に悪 影響を及ぼすような大きなリスクが含まれていてはいけない。例えば、プロセス は、限界レベルを超えるまでコーティング装置の温度を上げることを必要とする ようなコーティング装置の寸法を歪めるリスクを冒してはいけない。 縦すじを減少させる材料の適用プロセスはまた、標準的な設備投資以下に抑え 、プロセスと材料そのものは、実際にその材料をコーティング装置に適用するた めに標準的なコストしかかからないようにしなくてはならない。 発明の概要 本発明は、公知の材料の欠点に対処し、特に、コーティングダイス、エッジガ イドおよびその他コーティング表面、そしてその他流体と接触する表面に耐久性 のある縦すじを減少させる表面を提供するものである。本発明の一実施形態は、 ペンダントフルオロ脂肪族基、ペンダント有機溶解性基およびエポキシシランと 反応したペンダント基を有するフルオロケミカルオリゴマーを含む新規なポリマ ー化合物である。 好ましい実施形態において、ポリマーのフルオロケミカル部分が、 (i)過フッ素化末端基を有するフルオロ脂肪族基、 (ii)複数の炭素原子と任意で1個以上のカテナリー酸素原子を含む有機溶解 性基および (iii)エポキシシランと反応可能な有機官能基 に結合した脂肪族骨格であって、各フルオロ脂肪族基、有機溶解性基およびエ ポキシシランと反応可能な有機官能基が、共有結合、ヘテロ原子または有機結合 基によりオリゴマー脂肪族骨格に独立に結合している。 好ましい実施形態において、エポキシシランは、末端エポキシ基および末端に ある重合可能なシラン基を含む。 さらに好ましい実施形態において、フルオロケミカル部分は、式Iで表わされ る1種類以上のオリゴマーを含む。 式中、R1、R2およびR3は、それぞれフッ素化、二官能性および溶解性モノ マーから誘導された重合単位を表わし、合わせて脂肪族骨格を形成するものであ り、 各Qは独立に共有結合、ヘテロ原子または有機結合基であり、 Rfは過フッ素化末端基を含有するフルオロ脂肪族基であり、 Rbはエポキシシランと反応可能な有機官能基であり、 Rsは複数の炭素原子と、任意で1個以上のカテナリー酸素原子を含む有機溶 解性基であり、 a、b、cおよびdは化合物がオリゴマーとなるような整数であり、 エポキシシランは、 および (式中、mおよびnは1から4の整数、Rは炭素原子10個未満の脂肪族基、 炭素原子10個未満のアシル基または式(CH2CH2O)jZ(jは少なくとも 1の整数、Zは炭素原子10個未満の脂肪族基である)の基である)により表わ される。 さらに他の好ましい実施形態において、フルオロケミカル部分は、式IIで表 わされる1種類以上のオリゴマーを含む。 式中、R4は水素、ハロゲンまたはメチルであり、Rf、Rs、Rb、a、b、c およびdは上記の通りである。 本発明はまた、 (i)フッ素化モノマー、エポキシシランと反応可能な基を有する二官能性モ ノマーをオリゴマー化し、モノマーを溶解して中間体組成物を形成する工程と、 (ii)耐久性のある低表面エネルギー化合物を提供するために工程(i)の中間 体をエポキシシランと反応する工程とを含む上述の組成物を調製するプロセスを 提供する。 本発明のオリゴマーの構造を表わすのに本明細書において用いる式は、いくつ かの種類のモノマーから誘導されたランダム重合単位鎖の存在を示している。こ れらの式は、例えば、ブロックコポリマー中のような「ブロック」単位、または 鎖中のこれに代わるものの単位の順番は示していない。本明細書で用いるとき、 「オリゴマー」または「オリゴマー性」という用語は、複数の重合単位、ただし 、ポリマー中に存在する重合単位より少ない、例えば、5から約100の重合単 位鎖を含有する化合物を指している。 特定の置換基の説明および例示を単純にする手段として、「基」および「単量 体」という用語を、置換されている化学種と置換されていない化学種を区別する ために用いている。「基」または「アリール基」という用語を置換基を説明する ために用いるとき、その置換基には、基本的な基の文言上の定義を超えた追加の 置換基が用いられている。「単量体」という用語を置換基を説明するために用い る場合は、非置換基だけが含まれていることを意図している。例えば、「アルキ ル基」というフレーズは、メチル、エチル、プロピル、t−ブチル、シクロヘキ シル、イソーオクチル、オクタデシル等の純粋な炭化水素アルキル鎖のみなら ず、ヒドロキシル、アルコキシ、フェニル、ハロゲン原子(F、Cl、Brおよ びI)、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシ等の業界で公知の置換基を含むア ルキル鎖も含まれることを意図している。例えば、アルキル基には、エーテル基 (例えば、CH3−CH2−CH2−O−CH2−)、ハロアルキル、ニトロアルキ ル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、スルフォアルキル等が含まれる 。一方、「アルキル単量体」というフレーズは、メチル、エチル、プロピル、t −ブチル、シクロヘキシル、イソ−オクチル、オクタデシル等の純粋な炭化水素 アルキル鎖のみを含むものと限定される。非常に強い求電子または酸化置換基の ような活性成分と反応する置換基は、不活性または無害ではないとして当業者に より当然のことながら除かれる。 本発明の他の態様、利点および利益は、詳細な説明、実施例および請求項によ り明らかとなる。 図面の簡単な説明 本発明の上記の利点、構成および作用は、以下の説明および添付の図面からよ り容易に明らかとなろう。 図1は、本発明による押し出しダイの概略断面側面図である。 図2は、図1に示した押し出しダイの断面部分側面図である。 図3は、本発明による耐久性のある低表面エネルギー表面を適用する前に表面 にグリットブラストを行うのに有用な装置の概略等角図である。 図4は、本発明による耐久性のある低表面エネルギー表面のコーティングを適 用するのに有用な装置の概略等角図である。 図5は、本発明によるスライドコーティング装置の概略断面側面図である。 図6は、図5に示したスライドコーティング装置の断面部分側面図である。 図7は、図6に示したスライドコーティング装置の断面部分側面図である。 図8は、図5から7に示したスライドコーターの部分平面図である。 好ましい実施形態の詳細な説明 本発明の新規なポリマー化合物は、コーティング装置のダイス、エッジガイド およびその他表面のための耐久性のある低表面エネルギー(DLSE)コーティ ングとして特に有用である。以下に、好ましい組成物、物品、装置およびこの組 成物を用いる方法を開示する。本発明のフルオロ脂肪族オリゴマー部分のフッ素 化モノマー、二官能性モノマーおよび有機溶解性モノマーを、式Iに示した好ま しい実施形態を参照してさらに説明する。 フルオロ脂肪族モノマー フッ素化モノマーは、本明細書においてはRfと示したフルオロ脂肪族基(す なわち、フッ素化脂肪族基)を含む。Rfは、安定で、不活性な非極性の、好ま しくは飽和した疎油性と疎水性の両方の性質を有する一価の基である。フッ素化 オリゴマーは、好ましくは約2から約25のRf基と、オリゴマーの総重量に対 して、好ましくは約5重量パーセントから約30重量パーセント、より好ましく は約8重量パーセントから約20重量パーセントのフッ索を含む。フッ素の位置 は実質的にRf基にある。Rfは、好ましくは少なくとも3個の炭素原子、より好 ましくは3から20個の炭素原子、最も好ましくは6から12個の炭素原子を含 有する。Rfは、直鎖、分岐鎖または環状フッ素化アルキル基またはこれらの組 み合わせ、または直鎖、分岐鎖または環状アルキル基の組み合わせを含むことが できる。Rfは好ましくは重合可能なオレフィン不飽和基がなく、任意で酸素、 二価または六価の硫黄または窒素のようなカテナリーヘテロ原子を含むことがで きる。各Rfは約40重量%から約78重量%のフッ素、より好ましくは約50 重量%から約78重量%のフッ素を含むのが好ましい。Rf基の末端部分は、過 フッ素化末端基を含む。この末端基は、例えばCF3CF2CF2−、(CF32 CF−等、少なくとも7個のフッ素原子を含有しているのが好ましい。式Cy( 2y-1) のようなパーフルオロ脂肪族基はRfの最も好ましい実施形態である。 フルオロ脂肪族モノマーはフッ素化エチレン化不飽和モノマーである。フッ素 化エチレン化不飽和モノマーおよびその調製方法は公知であり、例えば、米国特 許第2,803,615号(Ahlbrechtら)および第2,841,573号(Ah1 brechtら)に開示されている。かかる化合物としては、アクリレート、メタクリ レート、ビニルエーテルおよびフッ素化スルフォンアミド基含有アリル化合物、 フルオロケミカルテロマーアルコールから誘導されたアクリレートまたはメタク リレート、フルオロケミカルチオール等のような一般的な部類のフルオロケミカ ルオレフィンが例示される。 最も単純な形態において、フッ素化エチレン化不飽和モノマーはエチレン化不 飽和基に結合した炭化フッ素基を含有している。この代わりに、好ましくは、炭 化フッ素基は、同様に、エチレン化不飽和基に結合した炭化水素部分に結合して いる。フルオロケミカル基は炭化水素基に直接結合していても、スルフォンアミ ド基のような架橋基により結合していてもよい。モノマーの好ましいエチレン化 不飽和部分は、アクリレート基またはメタクリレート基である。好ましい架橋基 はスルフォンアミド基である。 代表的なフッ素化エチレン化不飽和モノマーは次の通りである。 およびこれらの組み合わせである。好ましいフッ素化エチレン化不飽和モノマー はパーフルオロ脂肪族スルフォニルアミドアクリレートおよびこれらの組み合わ せである。代表的な好ましいパーフルオロ脂肪族スルフォニルアミドアクリレー トとしては、 が挙げられる。 有機溶解性モノマー 有機溶解性モノマーには、本明細書においてはRsと記される有機溶解性モノ マーが含まれる。Rs基は、例えば、ケトン、エステル、エーテル、炭化水素、 アクリル酸、メタクリル酸、アクリレートおよびメタクリレートの重合可能な混 合物等、従来の溶媒のような有機媒体に溶解する工程(i)において調製されるフ ッ素化オリゴマーを与える。Rs基の特に好ましい数は、特定のRs基および化合 物が溶解される特定の媒体の性質により異なる。しかしながら、一般に、複数の Rs基が好ましく、約2から約60、より好ましくは約4から約30である。各 Rs基は少なくとも4個の炭素原子と任意で少なくとも1個のカテナリー酸素原 子を含む。Rs基は、好ましくは約8から約50個の炭素原子を含むのが好まし く、直鎖、分岐鎖、環状またはこれらの組み合わせとすることができる。有機溶 解性基Rsは、フッ素化オリゴマーにペンダントしているのが好ましい。好まし いRs基は、ポリオキシアルキレンまたはポリオキシアルキレニル基、例えば、 ポリオキシエチレンまたはポリオキシエチレニル、および直鎖、分岐鎖、環状ア ルキルまたはアルキレン基、例えば、ブチル、ブチレン、オクチル、オクチレン 、イソオクチル、イソオクチレン、オクタデシルまたはオクタデシレンおよびこ れらの組み合わせを含む。 溶解性モノマーはよく知られており、通常、市販されている、もしくは当業者 により容易に調製される。溶解性モノマーとしては、C2およびそれより長い、 好ましくはC4およびそれより長い、イソ−ブチルメタクリレート、イソ−オク チルアクリレート、オクタデシルメタクリレート等のようなアルキルアクリレー トおよびメタクリレート;トリエチレングリコールアクリレートのようなポリア ルキレングリコールのアクリレートおよびメタクリレート;メトキシポリエチレ ングリコールおよびポリエチレングリコールのアクリレートおよびメタクリレー ト、ヒドロキシ基により末端が封鎖されたエチレン酸化物とプロピレン酸化物の ブロックコポリマーのアクリレートおよびメタクリレート、テトラメチレン酸化 物グリコールのアクリレートおよびメタクリレート;およびアミノ末端ポリエー テルのアクリルアミドおよびメタクリルアミドが挙げられる。 二官能性モノマー 二官能性モノマーは、エポキシシランと反応可能な本明細書においてはRbと 記される有機官能基を含む。Rbは、エポキシシランと反応可能な基であれば何 でもよい。かかる基としては、ヒドロキシ、アミノ、カルボン酸およびスルホン 酸が例示される。Rbはヒドロキシ基であるのが好ましい。かかる基を含有する 二官能性モノマーはよく知られており、通常、市販されている、もしくは当業者 により容易に調製される。 二官能性モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレインア ミド、マレインイミド、N−イソプロピルアクリルアミド、グリオキサルビスア クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアク リルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、メチロ ール化ジアセトンアクリルアミド、メチロール化ジアセトンメタクリルアミド、 2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアクリレート2−ヒドロキシ−3−クロロ プロピルアクリレートメタクリレート、ヒドロキシC2〜C4アルキルアクリレー トおよびメタクリレート、イソブテンジオール、アリルオキシエタノール、o− アリルフェノール、ジビニルカルビノール、グリセロールα−アリルエーテル、 アクリル酸、メタクリル酸およびこれらの金属塩、ビニルスルフォンおよびスチ レンp−スルフォン酸およびその金属塩、3−アミノクロトニトリル、モノアリ ルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸(AMPS) およびその塩、グリシジルアクリレートおよびメタクリレート、アリルグリシジ ルエーテルおよびアクロレインが例示される。 好ましい二官能性モノマーは、 ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA) ヒドロキシエチルアクリレート(HEA) ヒドロキシプロピルメタクリレート、および ヒドロキシプロピルアクリレート のようなヒドロキシ含有アクリレートモノマーである。 フッ素化オリゴマー 上述した通り、フッ素化オリゴマーはフッ素化エチレン化不飽和モノマー、ポ リオキシエチレンエチレン化不飽和モノマーおよび二官能性エチレン化不飽和モ ノマーのポリマーである。エチレン化不飽和基としては、アクリレート、メタク リレート、ビニルエーテルおよびアリル化合物のような一般的な部類のオレフィ ンが例示される。本発明に有用なフッ素化オリゴマーは、米国特許第5,468 ,812号に記載されている通りに調製することができる。 フッ素化オリゴマーは、簡便に調製して、必要なペンダント官能性を備えたポ リマー骨格を形成することができる。これは、ポリマー骨格にも堆積するように 、モノマーに既に存在している所望のペンダント官能性を備えた適切なエチレン 化不飽和モノマーを選択することによって簡便に行うことができる。これは、少 なくとも3種類の材料の重合によるアクリレート骨格を形成することにより行う のが好ましい。アクリレートは作用する唯一の材料であるわけではないが、骨格 に好ましいものである。 フッ素化オリゴマーは、最終生成物に望ましい比率において3種類のモノマー の遊離基重合により調製される。モノマーは、約30から50wt%のフッ素化 エチレン化不飽和モノマー、約44から64wt%のポリオキシエチレン不飽和 モノマー、および約6から16wt%のヒドロキシル含有エチレン化不飽和モノ マー、そして特に好ましくは、それぞれ34.5、54、11.5wt%の3種 類のモノマーでポリマー中に存在するのが好ましい。重合は、酢酸エチル、2− ブタノン、エタノール、2−プロパノール、アヤトン等のような溶剤において実 施する。 式Iに示された好ましい実施形態において、脂肪族骨格は、化合物にオリゴマ ー性を与えるのに十分な数の重合単位を含む。骨格は、約5から約100、より 好ましくは約10から約50、最も好ましくは約20から約40の重合単位を含 むのが好ましい。単一の重合単位は、複数のペンダント基を含むことができる。 しかしながら、重合単位は、例えば、フルオロ脂肪族基を含むようなフッ素化モ ノマー、例えば、溶解性基を含有する溶解性モノマー、そして、例えば、エポキ シシランとさらに反応できる官能基を含有する二官能性モノマーから誘導される のが好ましい。化合物中のいくつかの種類の重合単位の相対および絶対数は、好 ましい数のいくつかの種類のペンダント基がオリゴマー中に存在するようにする のが好ましい。従って、式Iを参照すると、aは好ましくは約2から約80、よ り好ましくは約5から約45、bは約1から約60、より好ましくは約2から約 30、そしてcは約2から約70、より好ましくは約4から約55であるのが好 ましい。 従って、いくつかの種類の重合単位のモル比と、脂肪族骨格中のフッ素化、溶 解性および重合可能なオレフィン基の数は、本発明の組成物中に存在する各オリ ゴマーにおいて同一とはならない。従って、本発明の組成物およびオリゴマーは 、一般に、組成物の調製に用いる相対量により主に求められるいくつかの種類の 各モノマーから誘導された重合単位の全体比に関して本明細書において特徴付け られている。 架橋基Q フッ素化オリゴマーにおいて、フッ素化、溶解性およびエポキシシランと反応 可能な基は、式IにおいてQと記された架橋基により脂肪族骨格に結合されてい る。架橋基Qは、共有結合、OやSのようなヘテロ原子または有機基とすること ができる。架橋基Qは、約1から約20個の炭素原子、任意で酸素−、窒素−ま たは硫黄−含有基またはこれらの組み合わせを含有する有機基であって、好まし くは、例えば重合可能なオレフィン二重結合、チオール、クミル水素のような容 易に抽出される水素原子およびフリーラジカルオリゴマー化を実質的に妨害する 当業者に知られた他のかかる官能基のような官能基を含まない有機基が好ましい 。架橋基Qに適した構造としては、直鎖、分岐鎖または環状アルキレン、アリー レン、アラルキレン、オキシ、オキソ、チオ、スルフォニル、スルフィニル、イ ミ ノ、スルフォンアミド、カルボキサミド、オキシカルボニル、ウレタニレン、ウ レニレンおよびスルフォンアミドアルキレンのようなこれらの組み合わせが例示 される。好ましい架橋基Qは、調製のし易さおよび市販性により選択することが でき、それがRf、RsまたはRbを脂肪族骨格に結合するかどうかにより異なる 。 下記に、代表的な適した有機Q基を部分的にリストする。このリストにおいて 、各kは独立に約1から約20の整数、gは0から約10の整数、hは約1から 約20の整数、R’は水素、フェニルまたは炭素原子1から4個のアルキルであ り、R”は炭素原子約1から20個のアルキルである。 架橋基Rfについては、Qはアルキレンまたはスルフォンアミドまたはスルフォ ンアミドアルキレンが好ましい。架橋基Rsについては、Qはオキシカルボニル が好ましい。架橋基Rbについては、Qはアルキレンオキシカルボニルが好まし い。 フルオロ脂肪族オリゴマーの脂肪族骨格は、当然、式Iに示した形式には存在 しない。この骨格は各末端において水素またはその他の有機基(式Iには示され ていない)により封鎖されている。末端基は、組成物を調製するのに用いる方法 により存在する。特定のフッ素化化合物に存在する特定の末端基は、本発明の組 成物の機能にとって特に重要ではない。典型的な末端基としては、水素またはア ルキルチオール連鎖移動剤から誘導されたアルキルチオ基が挙げられる。 最も好ましいフッ素化オリゴマーは、以下の反応機構に示す通りに調製するこ とができる。 反応機構の工程(i)において、フッ素化、二官能性および溶解性モノマーは、 オリゴマー化されて式IIのフッ素化オリゴマー中間体を形成する。 式IIのフッ素化オリゴマーにおいて、R4、Q、Rf、Rs、Rb、a、b、cお よびdは上述した通りである。オリゴマー鎖を封鎖する基は、式または反応機構 には示されていない。 反応機構の工程(i)において、いくつかの種類のモノマーが各種類のモノマー の所望の相対数を含有する生成物を与えるのに必要な量で存在している。工程(i )においてはまた、適切な長さでオリゴマー鎖を封鎖する役割を担って、化合物 中の各種類のモノマーの絶対数を制御することのできる連鎖移動剤が存在してい る。適した連鎖移動剤は、フリーラジカル反応を伝播および終結することのでき る基を含む。これは当業者によく知られている。代表的な連鎖移動剤としては、 エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、n−オクチルチオール、 t−ドデシルチオール、2−メルカプトエチルエーテル、2−メルカプト−イミ ダゾール等のようなチオール類が挙げられる。連鎖移動剤は、工程(i)において 脂肪族骨格の重合単位の数を制御するのに十分な量で存在する。連鎖移動剤は、 反応中のモノマーのモル数に対して、通常、約1から約20モルパーセント、好 ましくは約3から約10モルパーセントの量で用いる。 工程(i)においてはフリーラジカル開始剤も存在している。かかる化合物は当 業者に知られており、過硫酸塩、アゾ−ビス−イソブチロニトリルおよびアゾ− 2−シアノ吉草酸等のようなアゾ化合物、クミン、t−ブチルおよびt−アミル ヒドロ過酸化物のようなヒドロ過酸化物、ジ−t−ブチル過酸化物のようなジア ルキル過酸化物、t−ブチル過安息香酸およびジ−t−ブチルパーオキシフタ レートのようなパーオキシエステル、ベンゾイル過酸化物およびラウリル過酸化 物のようなジアシル過酸化物が挙げられる。 開始剤の適量は、特定の開始剤および用いているその他の反応物質により異な る。反応中の他の全反応物質の総重量に対して約0.1重量パーセントから約5 重量パーセント、好ましくは約0.1重量パーセントから約1重量パーセントの 開始剤を用いることができる。 工程(i)は、例えば、乾燥窒素の雰囲気のような不活性雰囲気中で行うのが好 ましい。工程(i)は、有機フリーラジカル反応に適した溶剤中で行うことができ る。反応物質は溶剤中に存在させ、反応混合物の総重量に対して、例えば、約5 重量パーセントから約90重量パーセントの適した濃度とすることができる。適 した溶剤としては、ヘキサン、ヘプタンおよびシクロヘキサンのような脂肪族お よび脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエンおよびキシレンのような芳香族溶剤; ジエチルエーテル、グリム、ジグリムおよびジイソプロピルエーテルのようなエ ーテル類;酢酸エチルおよび酢酸ブチルのようなエステル類;アセトン、メチル エチルケトン(MEK、2−ブタノン)およびメチルイソブチルケトンのような ケトン類;ジメチルスルフォキシドのようなスルフォキシド;N,N−ジメチル ホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド;メチルクロ ロホルムのようなハロゲン化溶剤、フレオン13、トリクロロロエチレンおよび α,α,α−トリフルオロトルエン等のハロゲン化溶剤およびこれらの混合物が 例示される。 同様に、工程(i)は、有機フリーラジカル反応を実施するのに適したいかなる 温度においても行うことができる。用いる特定の温度および溶剤は、試薬の溶解 度、特定の開始剤を用いるのに必要な温度等を考慮すれば当業者であれば容易に 選択できる。全ての開始剤および全ての溶剤に適した特定の温度を列挙するのは 実際的ではないが、一般に適した温度は約30℃から約200℃の間である。 例えば架橋組成のカテナリー溶解基を有する本発明のフッ素化オリゴマー組成 物を調製する方法にはさらに、工程(i)において、例示した単官能性溶解性モノ マーの代わりに、例えば、2個の重合可能なオレフィン単量体を結合する溶解性 基を含むもののような二官能性溶解性モノマーを用いることが含まれるものと認 識される。適した二官能性溶解性モノマーとしては、Carbowax1000、1450および 3350のようなポリオキシアルキレンジオールのジアクリレートおよびジメチルア クリレートが例示される。かかる二官能性溶解性モノマーを用いるとき、工程(i )は、カテナリー溶解性基を有する軽く架橋したフッ素化オリゴマーを生成する 。Rs基の性質によって、代替工程(i)の生成物を、本発明の組成物を与えるため に変質または工程(ii)に関連して記載した通りにさらに手を加えてもよい。 エポキシシラン 上述した通り、工程(ii)において、式IIのフルオロケミカルオリゴマーをさら にエポキシシランで重合して、本発明の耐久性のある低表面エネルギー(DLS E)のコーティングを形成する。 エポキシシランは、重合可能な(好ましくは末端)エポキシ基および末端重合 可能なシラン基を有する化合物または材料である。これらの基の架橋は、架橋鎖 にNおよび/またはO原子を有する非加水分解性脂肪族、芳香族または脂肪族と 芳香族の二価架橋基により行なわれる。例えば、O原子はエーテル結合のような 鎖中にのみ存在する。 本発明の放射線硬化組成物において有用な好ましいエポキシシランは、末端重 合可能なエポキシ(オキシレン)基および末端シラン基を有する化合物であり、 下式で表わすことができる。 および 式中、mおよびnは1から4の整数であり、Rはメチル、メチル、イソ−プロピ ル、ブチル、ビニル、アリルのような炭素原子10個未満の脂肪族基;またはホ ルミル、アセチルまたはプロピオニルのような炭素原子10個未満のアシル基; または式(CH2CH2O)jZ基(式中jは少なくとも1の整数、Zはメチル、 エチル、イソ−プロピル、ブチル、ビニルおよびアリルのような炭素原子10個 未 満の脂肪族基)である。Rは炭素原子1から3個のアルキル基であるのが好まし い。代表的な好ましいエポキシシランとしては、 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン β―(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン 等が例示される。最も好ましいエポキシシラン化合物はγ−グリシドキシプロピ ルトリメトキシシランである。 上述のエポキシシランに加えて、本発明の組成物は、前記シランの加水分解物 、プレポリマーまたはプレ濃縮物でもよい。加水分解物は、シランのOR基を部 分または完全加水分解することにより形成することができる。「プレ濃縮物」と いう用語には、いくつかのケイ素原子が酸素原子により結合したシロキサンが含 まれる。プレポリマーは、米国特許第4,100,134号に記載されているよ うなシラン以外の基のプレ重合により形成される。 重合可能なエポキシ官能性シランは、総組成物の76から95wt%、好まし くは80から90wt%を構成している。 耐久性のある低表面エネルギーポリマーの形成 本発明のコーティングを作成するのに有用な触媒系は数多くある。エポキシ基 と末端重合可能なシラン基の両方を有する硬化系において、業界において、エポ キシ基とシラン基の両方を硬化するものも中にはある、数多くの異なる種類の触 媒を用いることが認識されている。米国特許第4,049,861号には、エポ キシシランの硬化に、高度にフッ素化された脂肪族スルフォニルおよびスルホン 触媒を用いることが教示されている。米国特許第3,955,035号には、エ ポキシシランのルイスおよびブレーンステッド酸触媒が教示されており、米国特 許第4,101,513号には、エポキシシランの「オニウム」放射線感受性触 媒の使用が教示されている。これら3種類の触媒はすべてエポキシおよびシラン 基の両方を異なる程度まで硬化し、エポキシシラン組成物の好ましい触媒である 。ジアゾニウム塩のような異なる触媒が有用であり、個々の基にこれらの触媒と 組 み合わせて用いる追加の触媒を添加してもよい。 本発明のコーティングを作成するのに有用である代表的な有用な「オニウム」 触媒としては、米国特許第4,156,046号に開示されているものが例示さ れる。通常、これらは「アリールオニウム」触媒である。 周期表のVII-A族のカチオンを有するこれらの触媒としては、 ジフェニルヨードニウムヨウ化物 ジフェニルヨードニウム塩化物 ジフェニルヨードニウム硫酸塩 ジフェニルヨードニウムトリクロロ酢酸塩 ジフェニルブロモニウム塩化物 (4−クロロフェニル)フェニルヨードニウムヨウ化物 ジ(4−メトキシフェニル)ヨードニウム塩化物 (4−メチルフェニル)フェニルヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩 (4−トリフルオロメチル)フェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロ ホウ酸塩 2,2−ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロフオスフェートおよび 1−(2−カルボエトキシナフチル)フェニルヨードニウム塩化物 が例示される。 周期表のV-A族のカチオンを有するこれらの触媒としては、 (4−アセトフェニル)トリフェニルアンモニウム塩化物 (4−ブロモフェニル)トリフェニルフォスフォニウムヘキサフルオロ フォスフェート ジ−(1-ナフチル)ジメチルアンモニウムテトラフルオロホウ酸塩 ジフェニルアシルジメチルアンモニウムヘキサフルオロフォスフェート ジフェニルメチルアンモニウムテトラフルオロホウ酸塩 テトラ(4−クロロフェニル)フォスフォニウムヨウ化物 テトラフェニルビスモニウム塩化物 テトラフェニルフォスフォニウムヨウ化物 テトラフェニルフォスフォニウムヘキサフルオロフォスフェート テトラフェニルアルソニウムテトラフルオロホウ酸塩および トリ−(3−チエニル)メチルアンモニウムテトラフルオロホウ酸塩が例示 される。 「オニウム」触媒の好ましい種類は、周期表のVI-A族のカチオンを有するよう なものである。これらの触媒としては、 トリフェニルスルフォニウム酢酸塩 トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩 トリフェニルスルフォニウムヨウ化物 トリフェニルスルフォニウム硫酸塩 トリフェニルスルフォニウムトリクロロ酢酸塩 (4−クロロフェニル)ジフェニルスルフォニウムテトラフルオロホウ酸 塩 (4−シアノフェニル)ジフェニルスルフォニウムヨウ化物 (2−ニトロフェニル)フェニルメチルスルフォニウム硫酸塩 トリフェニルセレノニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩および トリフェニルテルロニウムペンタクロロビスマス酸塩 が例示される。 物品を用いる方法および組成物を用いる装置 図1および2に、コーティング装置の一実施例を示す。この場合、押し出しダ イ10はバックアップロール12に対応した位置にある。図示した通りに、押し 出しダイ10には、ダイトップ14および例えば15−5のステンレス鋼からな るダイ本体16が含まれる。ダイ入口18、ダイマニホルド20およびダイスロ ット22が、ダイトップ14とダイ本体16の間に形成されている。 溶液、混合物、分散液またはエマルジョンのような液体24を、基材またはウ ェブ28に適用するために、ポンプ26(またはその他の手段)によりダイ10 へ供給。液体24は、ダイスロット22を通して分散するためにダイ入口18か らダイマニホルド20へ流れる。図2に示すように、ダイスロット22を通して 流すことによって、例えば、ウェブをバックアップロール12とダイ10の間で 移動するときに、液体24のビーズをウェブ28に提供することができる。真空 チャンバー29は、ビーズの液体24上流を真空にしてビーズを安定化するこ とができる。 液体24は、ダイスロット22を通過して、上流ダイリップ30、下流ダイリ ップ32およびウェブ28に沿って連続コーティングビーズを形成することがで きる。液体24は、水ベースの液体、有機溶剤ベースの液体および100%固体 の流体をはじめとする数多くの液体のうちの一つの液体とすることができる。上 流ダイリップ30は、ダイ本体16の一部であり、下流ダイリップ32はダイト ップ14の一部である。 上流および下流ダイリップ30、32は、尖鋭端として形成したり、例えば、 研磨によって丸めることができる。上流および下流リップ30、32は、清浄で あってキズやバリがほとんどないようにしなければならない。 ダイ10の主要部は、耐久性のある低表面エネルギー表面50(以下、DLS E表面50)により向上させることができる。ダイ10のベアステンレス鋼部分 に比べてDSLE表面50の非常に低い表面エネルギーは、DLSE表面50の 液体24の濡れを最小にし、これにより、コーティング中の縦すじの形成を減じ ることができる。DLSE表面50は、使用中に生じる可能性のある摩耗および 衝撃に耐えながら、この能力を継続的に提供することができる。さらに、ダイ1 0にDLSE表面50を与えるプロセスは比較的単純で費用効果のあるものであ る。 DLSE表面50の一実施形態には、前述の耐久性のある低表面エネルギーの 組成物およびプライマー組成物が含まれ、ダイ10に対する接着を増大する。こ れら組成物の特定の実施形態は本開示の実施例に記載されている。実施例に記載 された以外のプライマー組成物を用いることができる。 実施例に記載されたもの以外の様々な耐久性のある低表面エネルギーの組成物 も用いることができる。例えば、実施例に記載されたフルオロケミカルは、耐久 性のある低表面エネルギー組成物1から30パーセント、より好ましくは5から 20パーセント、さらに好ましくは7から13パーセントから構成される(実施 例1:10パーセント)。 図2は、DLSE表面50を下流ダイリップ32に近接したダイトップ14の 一部および下流ダイリップ30に近接したダイ本体16の一部にはめ込むことが できることを示している。DLSE表面50をはめ込むために、リセスをダイ1 0に切り込み、下塗り組成物および耐久性のある低表面エネルギー組成物で充填 することができる。浅いまたは深いはめ込みが可能であるが、はめ込み深さは例 えば、0.01から0.2500ミリメートルとすることができる。狭いまたは 広いはめ込みが可能であるが、はめ込み幅は例えば、1から250ミリメートル とすることができる。はめ込みの長さは、ダイの幅と同じであるのが好ましい。 図示したようにDLSE表面50がダイリップからやや後方にはめ込まれるよ うにダイ本体16および/またはダイトップ14を切断することができる。この 方法により、ダイリップに小さなランドが作成される。この代わりに、DLSE 表面50がダイリップの右に適用されるようにダイ本体16および/またはダイ トップ14を切断することができる。この方法を用いる場合、ダイリップ表面を 平滑にするために、軽い研磨剤でダイリップを研磨するのが好ましい。他の選択 肢としては、DLSE表面50をダイリップを超えてダイスロット22へと導く ことが挙げられる。さらに他の選択肢としては、DLSE表面50をはめ込むた めの深さに切断することなく、DLSE表面50を単にダイ本体16および/ま たはダイトップ14上に適用することが挙げられる。 DLSE表面をダイ10に適用する方法の一実施形態は、本開示の実施例に記 載されている。通常、その方法は、(a)DLSE表面50にダイ10の特定の 部分を作成する工程と、(b)作成した部分にプライマー組成物を下塗りする工 程と、(c)プライマー組成物を硬化する工程と、(d)硬化したプライマー組 成物を削る工程と、(e)耐久性のある低表面エネルギーの組成物を下塗りした 部分に適用する工程と、(f)耐久性のある低表面エネルギーコンポーネントを 硬化する工程とを含む。 この作成工程によれば、1つまたは2つの目的を達成することができる。第一 に、ダイ10とプライマー組成物の間により良い接着を与えること、第二に、プ ライマーおよび耐久性のある低表面エネルギーの組成物を適用するリセスを与え ることである。DLSE表面50を保護するために、リセスまたはトラフをDL SE表面50が配置されるダイ部分に加工することができる。より良い接着を与 えるために、DLSE表面50が配置されるダイ部分を削ることができる。削り 加工は、グリットブラスト、細かい紙やすりでの手による研磨そして強酸による 化学エッチングをはじめとする数多くの方法で行うことができる。図3に、市販 のコンポーネントでできたグリットブラスト装置60を示す。グリットブラスト 装置60は、ダイ10に研磨剤を向けてダイ10の所望の表面部分を削ることが できる。グリットブラスト装置60は、ブラスト封入具(図示せず)、空気圧縮 機または圧縮窒素源(図示せず)、空気または窒素圧力コントロール(図示せず )、研磨粒子ホッパー(図示せず)、導管62、ノズル64、ノズルピボット装 置(図示せず)およびワーク移動装置(図示せず)を含む。 封入具およびホッパーは、Empire Abrasive Equipment Corp.(2101 WestCab ot B1vd.,Langhorne,ペンシルバニア州、19407)より入手可能で、PR0FINISH 型番PF-3696と呼ばれる。コントロール、導管62、ノズル64および研磨剤は 、C0MC0 Inc.(2151 North Lincoln Street,Burbank,カリフォルニア州、9150 4)より入手可能である。2つのノズルを並べて配置するノズル構成が好ましい 。好ましいノズルは、C0MC0型番MB1500-23ノズル(矩形オリフィス、3.8ミリ メートル×0.02ミリメートル)である。ノズルピボットまたは振動装置とし ては、Parker Hannifin Corp.のCompumotor Division(5500Business Park Dri ve,Rohnert Park、カリフォルニア州、94928-7902)より入手可能な型番S57-8 3-M0ステッパモーターおよび型番S6ドライブがある。 炭化ケイ素粉末および酸化アルミニウム粉末のような様々なMicroBLaster Pre cision研磨粉末がC0MC0より入手可能である。15−5ステンレス鋼でできたダ イ10を研磨するには、10から100ミクロンの粒子サイズの炭化ケイ素粉末 が好ましいが、他のサイズの粉末でも可能である。 加圧空気または窒素が、研磨粉末を導管62を通じてノズル64へと送り出す 。ノズル64は、研磨粉末がダイ本体16表面に当たって、研磨された部分66 を与えるように、ダイ本体16(またはダイトップ14)のようなワークに向け られる。ダイ本体16は、ダイ本体16の所望の部分のみが研磨粒子に当たるよ うにテープで覆うことができる。 所望の研磨された部分66を与えるために、空気圧力は、平方インチ当たり1 00ポンドに設定するのが好ましく、ノズル62のオリフィスは、ダイ本体16 から1.25センチメートルのところに配置するのが好ましく、ノズルは1分当 たり2.5センチメートルの速度でダイ本体16を超えて移動され、1秒当たり 24サイクルの速度で回転または往復運動させる。ノズルを26度の範囲(−1 3度から水平〜+13度から水平)で回転または振動させる。ノズルは2.5c m/分の速度でダイコンポーネントを超えて移動される。しかしながら、他の速 度、距離および範囲が研磨された部分66を与えるために示されている(紙やす りまたはその他の削り材料をはじめとする他の研磨技術を用いることができる) 。 DLSE表面50をステンレス鋼コンポーネントに適用するときに特に有用な 下塗り工程は、ダイ10を水平にして、プライマー組成物をダイ10の研磨され た部分66に適用するものである。プライマー組成物の配合については実施例に 記載してあるが、その配合の変更およびその他配合を用いることができる。プラ イマー組成物をダイ10の一部分または複数の部分にブラシで塗る、またはスプ レーすることができる。図4に好ましい下塗り方法の概略図を示す。この方法に は、(a)研磨された部分66が水平になるように組成物アプリケータ70に対 してダイ本体16(またはダイトップ14)の研磨された部分66を配置する工 程と、(b)ダイ本体16に対して制御された速度で組成物アプリケータ70を 移動する工程と、(c)組成物アプリケータ70からダイ本体16へのプライマ ー組成物の容量速度を制御する工程と、(d)プライマー組成物をダイ本体16 の研磨された部分66に塗り広げる工程とが含まれる。 組成物アプリケータ70には、ニードル72、シリンジ74および制御された 速度でシリンジを圧縮するための作動機構(図示せず)が含まれる。作動機構は 、Co1e-Parmer Instruments Company(7425 N.Oak Park Avenue,Niles,イリノイ 州、60714)より市販されている74900シリーズのシリンジポンプである。プライ マー組成物を幅約12.5ミリメートル、深さ0.08ミリメートルの研磨され た部分66に適用するとき、プライマー組成物は、1時間当たり7.0立方セン チメートルの速度で分配するのが好ましく、アプリケータ70は1分当たり15 .2センチメートルの速度で移動するのが好ましい。プライマー組成物を研磨さ れた部分66の長辺へ分配した後、ダイ本体16は、プライマー組成物が外側へ 流れ出して研磨された部分66を覆うのに必要な時間静止したままとする。少し のブラシ繊維以外は全て除去し、小さなペイントブラシを用いてプライマー組成 物をプライマー組成物により覆われていない領域に広げる。 プライマー組成物を研磨された部分66へ適用したら、プライマー組成物に紫 外線を当てて組成物を硬化する。XENON Corporation(20 Commerce Way,Woburn マサチューセッツ州、01801)より入手可能な紫外線源で、特定の速度および特 定の間紫外線管を打つことができる。実施例に記した幅12.5ミリメートルで 研磨された部分66に適用したプライマー組成物については、紫外線管は、プラ イマー組成物の0.5から5センチメートル上に配置するのが好ましく、1秒当 たり7バーストの速度および5から60秒間打つのが好ましい。好ましい紫外線 管は、約209ジュールのエネルギー出力をもつXENONより入手可能な型番890− 1741である。 プライマー組成物をダイ本体16で硬化させた後、下塗りした表面を、好まし くはグリットブラストして、下塗り表面と耐久性のある低表面エネルギー組成物 (以下、DLSE組成物)の間の接着を改善する。前述した同一のノズル64を 用いるが、炭化ケイ素粉末(COMCOより入手可能な20ミクロンの粒子サイズの もの)を用いる。好ましくは、空気圧力は平方インチ当たり70ポンド、ノズル 64のオリフィスからワークの距離は25.4ミリメートル、ノズル64は、1 秒当たり24サイクルで回転させ、ノズルを、ダイコンポーネントから1分当た り15.2センチメートルの速度で移動させる。 次に、DLSE組成物を組成物アプリケータ70を用いて、プライマー組成物 を適用するのに前述したのと同一の工程に従って研磨した下塗り表面に適用する 。(プライマーおよびDLSE組成物の適用は、この代わりに静電スプレーで、 単にドロッパーを用いて、ブラシにより、そしてコンポーネントを組成物に浸漬 することによっても行うことができる。)次に、耐久性のある低表面エネルギー 組成物を前述の硬化装置を用いて硬化することができる。打った紫外線は、18 秒間当てるのが好ましい。 ダイトップ14上でDLSE組成物を硬化した後、最終工程において、下流ダ イリップ32の最も先端においてDLSE表面50を研磨して、グリットブラス ト工程において生じた先端の荒さを除去または減少させる。しかし、この工程は 、DLSE組成物がまさにダイリップ32の最も先端まで適用されていた場合に のみ向いている。 DLSE表面50をダイ本体16および/またはダイトップ14の一部に適用 する前述の方法を、フッ素化ポリエチレンコーティング(例えば、ポリテトラフ ルオロエチレンPTFE)をダイパーツに適用する方法と比較すべきである。本 開示の実施例において、比較例にかかるPTFEプロセスを説明してある。PT FEコーティングおよびプロセスは、いくつかの方法によるDLSEコーティン グおよびプロセスと大きく異なる。第一に、PTFEコーティングはある程度研 磨しても低表面エネルギー表面を提供するが、PTFEコーティングは比較的柔 らかく、ウェブがプロセス中に裂けたり、十分な力をかけてPTFEコーティン グをたたいたりすると役に立たなくなる。DLSEコーティングはこの柔らかさ による衝撃はほとんど受けない。 第二に、PTFEを適用するプロセスは、DLSEプロセスより非常に時間が かかる。これは、ダイパーツをコートしたり再コートさせる時間を最小にするな ど、製造業者は生産休止期間を最小にするために努力していることから重要なこ とである。PTFE組成物を適用するのに必要な時間は、DLSE組成物を適用 するのに必要な時間より何倍も多いと見積もられている。これは、生産スケジュ ール、生産効率および設備投資に多大な打撃を与える可能性がある。 さらに、PTFEプロセスでは、DLSEプロセスに比べて非常に高い温度に ダイパーツをさらす。ダイパーツのPTFEコーティングを焼くために、ダイパ ーツをオーブンに入れて約575華氏度(302摂氏度)まで加熱する。DLS Eプロセスは、ダイパーツを例えば約80から約140華氏度(約27から49 摂氏度)まで、より好ましくは約110華氏度(43摂氏度)まで加熱する。こ れらのダイパーツを形成するのに用いる鋼を575華氏度まで加熱し、室温まで 冷やすと、寸法変化およびダイパーツ中の歪みを防ぐのに多大の注意を払わなけ ればならない。これは、ダイパーツの表面がダイ使用中に精密なコーティングを 与えるような一般に精密な下塗りであり、寸法変化がダイパーツを役に立たない ものにさせる可能性がある点で重要である。 さらに、PTFEコーティングの作成には、さらにいくつかの工程(多層PT FE層、PTFEコーティングの最終研磨)があり、処理されるダイパーツの取 り扱いがさらにある。取り扱いが増えれば、ダイパーツの臨界表面が他の物品を 不意にたたいたり、衝撃により損傷を受けるリスクが増す。ダイパーツの臨界表 面の損傷は、表面の再研磨、悪くすると損傷したダイパーツを全て取り替える必 要がでてくる。当然、これらの結果によりさらに、生産休止時間と多大な費用を 招く。 図5に、液体24と接触する2つの部分にDLSE表面50を含むスライドコ ーティング装置80の実施形態を示す。スライドコーティング装置80には、ス ライドアセンブリ82とスライドバックアップロール84が含まれる。スライド アセンブリ82には、多層の液体24をウェブ28に同時に供給することのでき る多数のスライドブロック86、88、90、92、94が含まれる。 図6−8に、スライドコーティング装置80にDLSE表面50を配置したと ころをより詳細に示す。特に、図6−7は、DLSE表面50を最後のスライド ブロック94の上面に適用してスライドコーティング装置80を流下する液体2 4による上面の濡れを最小にする様子を示している。 図6に、液体24をバックアップロール84およびウェブ28へ導くように配 置されたエッジガイド96を示す。エッジガイド96の液体24による濡れを最 小にすることのできるエッジガイド96部分へDLSE表面50を適用すること ができる。ステンレス鋼でできている場合には、エッジガイド96は前述の通り 、削って下塗りしなければならない。しかし、プラスチック(例えば、チバガイ ギー製SL5170エポキシ)でできている場合には、DLSE組成物は、削ったり下 塗りすることなく適用することができる。コーティング流体と接触するエッジガ イド部分にDLSE表面50が存在していると、エッジガイドまたはその一部の 濡れが最小となる。これにより、コーティングの品質に悪影響を及ぼす恐れのあ るエッジガイド上のコーティング固体のビルドアップ/乾燥を最小にすることが できる。 図8に、バックアップロール84に近接した第1のスライドブロック86の表 面を示す。この表面は、第1のスロットブロック86のこの表面への液体の流下 による濡れを最小にするためにDLSE表面50を含むことができる。これは、 同様に、コーティング固体のビルドアップおよびそれに関連する悪い結果を最小 に抑える。 DLSE表面50を前述したもの以外の押し出しダイ10およびスライドアセ ンブリ82部分および他のコーティング装置および流体と接触する表面に適用す ることができる。さらに、DLSE表面50は、液体を基材に適用するプロセス に含まれるもの以外の装置またはコンポーネントに耐久性のある低表面エネルギ ー表面を与えることができる。さらに、上述した以外のDLSE表面50の変 形も、出願人により意図されるものであり、開示された本発明の一部とみなすも のとする。 本発明の目的および利点を、以下の実施例により説明するが、これらの実施例 に示された特定の材料および量のみならずその他条件および詳細も本発明を不当 に制限するとは解釈されないものとする。 実施例 以下の実施例において用いられる材料はすべて、Aldrich Chemical Co.(ウィ スコンシン州、ミルウォーキー)のような標準的な市販品の供給元より容易に入 手可能である。特に指定しない限り、パーセンテージはすべて重量当たりである 。次の用語および材料を用いた。 EtFOSEMAはN−エチルーパーフルオロ(オクタン)スルフォンアミドエチルメ タクリレートであり、3M社(ミネソタ州、セントポール)より入手可能である。 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランはダウケミカル社(ミシガン州 、ミッドランド)よりZ-6040という商品名で入手可能である。また、OSi Specia lities Inc,(コネチカット州、Danbury)よりA-187という商品名でも入手可能 である。 トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩は、3M社(ミネソ タ州、セントポール)より入手した。ユニオンカーバイド(コネチカット州、Da nbury)からも入手可能である。 実施例1 Carbowax750アクリレートの調製: Carbowax750は、ユニオンカーバイド(コネチカット州、Danbury)より入手可 能なポエチレングリコールモノメチルエーテルである。CH3O−(CH2CH2 O)16−OHに近い式で表わされると考えられる。 Carbowax750アクリレートはCarbowax750とアクリル酸の反応生成物である。Ca rbowax750アクリレートの調製は米国特許第3,787,351号(Olson)の実 施例2に記載されている。 フルオロケミカルオリゴマーの調製:フルオロケミカルオリゴマーを、米国特 許第5,468,812号の実施例1パートAに記載された通りに調製した。 約950mLの瓶に、N−エチル−パーフルオロ(オクタン)スルフォンアミ ドエチルメタクリレート75.0g(0.120モル)、Carbowax750アクリレ ート117.5g(0.146モル)、ヒドロキシエチルアクリレート25.0 g(0.216モル)、酢酸エチル溶剤250g、n−オクチルチオール5.0 g(0.034モル)とアゾ−ビス−イソ−ブチロニトリル0.625gを入れ た。瓶と内容物を減圧下で脱気し、窒素でパージして、きつく蓋を閉めて、加熱 し、Launder-O-Meterにて65℃で16時間攪拌して、フルオロケミカルオリゴ マーを得た。瓶を冷やし、減圧下で脱気し、空気でパージして、次の工程で用い た。溶液は酢酸エチル中に48wt%のオリゴマーを含有していた。オリゴマー は、34.5%のフルオロ脂肪族モノマー、54.0%の有機溶解性モノマーお よび11.5%の二官能性モノマーを含有していた。 耐久性のある低エネルギー表面ポリマーの調製:耐久性のある低エネルギー表 面ポリマーを次のものを混合することよって調製した。 上述の酢酸エチル中48wt%のフルオロケミカルオリゴマー20.8g γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン76.67g γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン中30%トリフェニルスルフォ ニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩13.33g この配合において、フルオロケミカルオリゴマーは10wt%、トリフェニル スルフォニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩は4wt%、(γ−グリシドキシ −プロピルトリメトキシシラン(Z-6040)は86wt%であった。 プライマー組成物の調製:プライマー組成物を次のものを混合することによっ て調製した。 グリセロールプロポキシトリアクリレート(Radcure,Inc.製Ebecryl 53)= 53.8wt% 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(Sartomer Resins,Inc.製SR238) =33.1wt% ジペンタエリトリトールヒドロキシペンタアクリレート(Sartomer Resins,I nc.製SR 399)=5.5wt% Irgacure184(チバガイギー製1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト ン)=7.6wt% プライマーおよびDLSEポリマーのコーティングダイへの適用:図1−3に 示したものと同様の押し出しダイトップ12およびダイ本体16にそれぞれ研磨 されるこれらのダイコンポーネントの一部だけ(DSLE表面50と図示)が露 出するように覆った。この工程の前に、DLSE表面50が配置されるリセスを ダイ本体16に加工した。ダイトップ14にはリセスは加工しなかった。覆いを したら、ダイコンポーネントをそれぞれ前述のグリットブラスト装置60に入れ 、粒子サイズ50μmの炭化ケイ素粉末を用いて研磨した。気体(窒素)圧力を 100lb/in2(6.89×102kPa)に設定した。ノズル62のオリフ ィスをダイ本体16から1.25cmのところに配置しノズルを2.5cm/分 の速度でダイコンポーネントを超えて移動させ、24サイクル/分の速度で回転 または往復運動させた。 研磨したダイコンポーネントを前述のプライマー組成物で下塗りした。図4に 好ましい下塗り方法の概略図を示す。この方法には、(a)研磨された部分66 が水平になるように組成物アプリケータ70に対してダイ本体16(またはダイ トップ14)の研磨された部分66を配置する工程と、(b)ダイ本体16に対 して制御された速度で組成物アプリケータ70を移動する工程と、(c)組成物 アプリケータ70からダイ本体16へのプライマー組成物の容量速度を制御する 工程と、(d)プライマー組成物をダイ本体16の研磨された部分66に塗り広 げる工程とが含まれる。組成物アプリケータ70には、ニードル72、シリンジ 74および制御された速度でシリンジを圧縮するための作動機構76が含まれる 。プライマー組成物を幅約12.5ミリメートル、深さ0.08ミリメートルの 研磨された部分66に適用するとき、プライマー組成物は、7.0cm3/時間 の速度で分配するのが好ましく、アプリケータ70は15.2cm/分の速度で 移動するのが好ましい。プライマー組成物を研磨された部分66の長辺へ分配し た後、プライマー組成物が外側へ流れ出して研磨された部分66を覆うのに必要 な時間ダイ本体16は静止したままとする。少しのブラシ繊維以外は全て除去し 、小さなペイントブラシを用いてプライマー組成物をプライマー組成物により覆 われていない領域に広げる。 プライマー組成物を研磨された部分66へ適用したら、プライマー組成物に前 述のXENON紫外線源を当てて組成物を硬化する。紫外線管は、プライマー組成物 の約1.6cm上に配置し、60秒当たり10バーストの速度で打った。 プライマー組成物をダイ本体16上で硬化させた後、下塗りした表面は、上述 の同一のノズル64を用いて、炭化ケイ素粉末(20μm粒子サイズ)でグリッ トブラストした。気体(窒素)圧力は70lb/in2(4.83×102kPa )であった。ノズル64のオリフィスをワークから25.4mm離した。ノズル 64を24サイクル/秒の速度で回転させた。ノズルの流れがダイ本体16を超 えて15.2cm/分の速度で移動するようにノズルを移動させた。 次に、前述のDLSE組成物を組成物アプリケータ70を用いて、分配速度を 好ましくは5cm3/hrとした以外は、プライマー組成物を適用するのに前述 したのと同一の工程に従って研磨した下塗り表面に適用した。 DLSE組成物を前述の硬化装置を用いて硬化した。打った紫外線を、18秒 間にわたって当てた。ダイトップ14上でDLSE組成物を硬化した後、下流ダ イリップ32の最も先端を研磨して、グリットブラスト工程において生じた先端 の荒さを除去または減少させた。この工程では、DLSE表面50の研磨を最小 にするために注意が必要である。 これらの組成物および押し出しダイの作成のこのプロセスは、低表面エネルギ ーを処理表面に与えた。DLSE表面50と、水、6.4%のMEK水溶液およ び100%のMEKとの接触角を測定したところ、それぞれ100.1度、69 .2度、43.6度であった。使用中、ウェブが壊れ、DLSE表面50を直接 たたいた後でも、DLSE表面50の縦すじが減少したことが観察された。 実施例2 実施例2は、酢酸エチル中のフルオロケミカルオリゴマーが10%ではなく1 %の固体であった以外は実施例1と同様である。組成物を変更しても、実施例1 の組成物により得られたのと同様の性能結果が得られた。 実施例3 実施例3は、酢酸エチル中のフルオロケミカルオリゴマーが10%ではなく5 %の固体であった以外は実施例1と同様である。組成物を変更しても、実施例 1の組成物により得られたのと同様の性能結果が得られた。 実施例4 実施例4は、酢酸エチル中のフルオロケミカルオリゴマーが10%ではなく2 0%の固体であった以外は実施例1と同様である。組成物を変更しても、実施例 1の組成物により得られたのと同様の性能結果が得られた。 比較例:ポリテトラフルオロエチレンコーティング ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)コーティング(プライマーおよびト ップコート)をダイトップおよびダイ本体を含むダイパーツに適用した。ダイパ ーツ表面のグリットブラストをはじめとする前述の実施例に記載したのとほぼ同 一の作成法を用いた。プライマーを攪拌し、150メッシュのステンレス鋼ワイ ヤスクリーンまたはチーズクロスにより濾過することによりプライマーを調製し た。プライマーを前述の実施例に記載したのと同一の方法を用いてダイパーツ表 面に適用した。プライマーの所望の乾燥したコーティング厚さは0.001イン チ(25.4μm)であった。プライマーを1から5分間空気乾燥し、オーブン に入れて10分間にわたって400から450°F(204から232℃)まで ゆっくり加熱した。ダイパーツがほぼ室温になるまで冷やすためにオーブンの電 源を切った。用いたプライマーは856から204シリーズ、未処理のポリテト ラフルオロエチレン非粘着性プライマー(デュポン製)であった。ダイパーツ表 面を清浄にして脱脂した。 15から30分間軽く攪拌またはかき混ぜ、100メッシュのステンレス鋼ス クリーンで濾過することにより、PTFEトップコーティングを作成した。ダイ パーツを120から140°F(48.8から60.0℃)まで予熱して、トッ プコーティングを室温にした。トップコーティングを下塗り表面に40から50 lb/in2(2.76×102から3.45kPa)でスプレーした。乾燥した トップコーティングの最大厚さは0.001インチ(25.4μm)であった。 トップコートしたダイパーツをオーブンに戻し575°F(301.7℃)ま でゆっくり60分間にわたって加熱した。その後、ダイパーツを少なくとも15 0°F(65.6℃)までゆっくり冷やした。トップコートの追加の層および追 加の加熱および冷却工程を実施して最終的な乾燥トップコーティング厚さである 0.004から0.006インチ(101.6から152.4μm)(例えば、 少なくとも3回から5回繰り返す)にした。 このコーティングの接触角試験は行わなかった。しかし、かかる試験の結果は 未処理のポリテトラフルオロエチレンの接触角と同様であると見込まれる。水を 用いると、未処理のポリテトラフルオロエチレンの接触角は84.0度であり、 6.4%MEK水溶液を用いると、未処理のポリテトラフルオロエチレンの接触 角は36.9度であり、100%MEKを用いると、未処理のポリテトラフルオ ロエチレンの接触角は23.2度であった。 請求項により定義された本発明の技術思想または範囲から逸脱することなく前 述の開示から適切な修正および変形が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, UZ,VN,YU (72)発明者 リーン,ラリー・エイ アメリカ合衆国55133―3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ペンダントフルオロ脂肪族基、ペンダント有機溶解性基およびエポキ シシランと反応させたペンダント基を有するフッ素化オリゴマー部分を含むポリ マー化合物。 2. 前記フッ素化オリゴマー部分が、 (i)過フッ素化末端基を有するフルオロ脂肪族基、 (ii)複数の炭素原子と任意で1個以上のカテナリー酸素原子とを含む有機溶 解性基および (iii)エポキシシランと反応可能な有機官能基 に結合した脂肪族骨格であって、各フルオロ脂肪族基、有機溶解性基およびエ ポキシシランと反応可能な有機官能基が、共有結合、ヘテロ原子または有機結合 基によりオリゴマー脂肪族骨格に独立に結合している脂肪族骨格を有する請求項 1記載のポリマー化合物。 3.前記フルオロ脂肪族オリゴマー部分は、 (式中、R1、R2およびR3は、それぞれフッ素化、二官能性および溶解性モ ノマーから誘導された重合単位を表わし、合わせて脂肪族骨格を形成するもので あり、 各Qは独立に共有結合、ヘテロ原子または有機結合基であり、 Rfは過フッ素化末端基を含有するフルオロ脂肪族基であり、 Rbはエポキシシランと反応可能な有機官能基であり、 Rsは複数の炭素原子と、任意で1個以上のカテナリー酸素原子を含む有機溶 解性基であり、 a、b、cおよびdは化合物がオリゴマーとなるような整数であり、 エポキシシランは、 および (式中、mおよびnは1から4の整数、Rは炭素原子10個未満の脂肪族基、 炭素原子10個未満のアシル基または式(CH2CH2O)jZ(jは少なくとも 1の整数、Zは炭素原子10個未満の脂肪族基である)の基である)により表わ される) で表わされる請求項1記載のポリマー化合物。 4.前記フッ素化オリゴマー部分が約2から約25のフルオロ脂肪族基を有す る請求項1記載の組成物。 5.前記フッ素化オリゴマー部分が複数の溶解性基を有する請求項1記載の組 成物。 6.前記溶解性基が、約8から約50個の炭素原子を含有し、直鎖、分岐鎖、 環状またはこれらの組み合わせである請求項1記載の組成物。 7.前記溶解性基が、前記フッ素化オリゴマーのペンダント、前記フッ素化オ リゴマーのカテナリー、またはペンダントおよびカテナリー溶解性基の混合物の いずれかである請求項1記載の組成物。 8. (i)下式 (式中、Rfは過フッ素化末端基を含有するフルオロ脂肪族基であり、 Rsは複数の炭素原子と、任意で1個以上のカテナリー酸素原子を含む有機溶 解性基であり、 Rbはエポキシシランと反応可能な有機官能基であり、 各R4は水素、ハロゲンまたはメチルであり、 各Qは独立に共有結合、ヘテロ原子または有機結合基である)のモノマーを不 活性溶媒中で連鎖移動剤およびフリーラジカル開始剤の存在下、化合する工程と 、 (ii)前記モノマーを反応させて、下式 (式中、Q、G、Rf、RsおよびRb4およびQは上述の通りであり、a、b 、cおよびdは前記化合物がオリゴマーとなるような自然数である)で表わされ る部分を有する1種類以上のオリゴマーを含む組成物を形成する工程と、 (iii)工程(ii)の前記中間体をエポキシシランでさらに重合する工程と を含む請求項1の組成物を調製する方法。 9. 液体と接触するコーティング装置の一部に下塗りコートを適用する工程と、 前記下塗りコートを硬化して下塗り表面を与える工程と、 ポリマー化合物を前記下塗り表面に適用する工程と、 前記ポリマー化合物を放射線で硬化して低表面エネルギー表面を与える工程 とを含む、請求項1の前記ポリマー化合物を用いて使用中の液体の縦すじを最小 にする液体コーティング装置を作成する方法。 10. 前記下塗りコートが適用される前記コーティング装置の一部を削る工程 と、 前記下塗りコートが適用された前記コーティング装置の一部を削る工程と、 前記ポリマー化合物を適用する工程の後で前記コーティング装置を加熱する 工程と をさらに含む請求項9記載の方法。
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