JP4123658B2 - 硬化性樹脂組成物、硬化物および反射防止膜積層体 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、硬化物および反射防止膜積層体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性樹脂組成物、その硬化物、およびその硬化物を基材上で硬化してなる反射防止膜積層体に関する。より詳細には、耐擦傷性や耐溶剤性等に優れた硬化物、あるいはこのような硬化物を反射防止膜として使用した反射防止膜積層体が効果的に得られる硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平5−51551号公報に、水酸基およびエポキシ基等を有し、有機溶剤可溶性である含フッ素共重合体と、メチロール基型メラミン系硬化剤やイソシアネート系硬化剤とからなる自動車用塗料組成物が開示されている。かかる自動車用塗料組成物は、特定のフッ素共重合体を用いるとともに、特定の硬化剤を用いて硬化させることにより、硬化物の耐候性や耐久性を向上させることを目的としたものである。
【0003】
また、特開平10−25388号公報には、水酸基およびエポキシ基を有する含フッ素共重合体と、ヒドロキシアルキルアミノ基またはアルコキシアルキルアミノ基を有する化合物とを反応して得られる硬化性含フッ素共重合体に対して、架橋剤として、さらにアルコキシアルキルメラミン化合物や、熱酸発生剤を添加して構成した硬化性樹脂組成物が開示されている。
かかる硬化性樹脂組成物は、低屈折率であって、硬度や耐候性を向上させた硬化物からなる反射防止膜を提供することを目的としたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、いずれの硬化性樹脂組成物も、基材に対する密着力を向上させたり、反応性を高めるためにアクリル系化合物(アクリル系単量体)を添加するものの、添加したアクリル系化合物と、含フッ素共重合体との間の相溶性が乏しいために、得られた硬化物の耐擦傷性や耐溶剤性が乏しいという問題が見られた。
すなわち、いずれも硬化剤として、メチロール基型メラミン系硬化剤(アルコキシアルキルメラミン化合物)を用いており、水酸基やエポキシ基を有する含フッ素共重合体を硬化させることはできても、アクリル系化合物を添加した場合に、それと反応させることが出来なかった。したがって、アクリル系化合物と、含フッ素共重合体とが独立して存在することになり、得られた硬化物の耐擦傷性や耐溶剤性が乏しいという問題が見られた。
【0005】
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、一分子中にアルコキシアルキルアミノ基もしくはヒドロキシアルキルアミノ基を有するとともに、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を硬化剤として用いることにより、含フッ素共重合体にアクリル系化合物を添加した場合であっても、含フッ素共重合体およびアクリル系化合物のいずれとも反応させることができ、結果として、これらの化合物間の相溶性や反応性を改良できることを見出した。
すなわち、本発明は、低屈折率であり、耐擦傷性や、耐溶剤性等に優れた硬化物(反射防止膜積層体における低屈折率膜と称する場合がある。)、およびこのような硬化物が効果的に得られる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(A)〜(C)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物に関する。
(A)水酸基およびエポキシ基、あるいはいずれか一方の官能基を有する含フッ素共重合体
(B)一分子中にアルコキシアルキルアミノ基もしくはヒドロキシアルキルアミノ基を有するとともに、(メタ)アクリロイル基を有する化合物
(C)酸発生剤
このように構成すると、(B)成分が有するアルコキシアルキルアミノ基もしくはヒドロキシアルキルアミノ基を利用して、(A)成分と、(B)成分とを反応させることができるとともに、(B)成分が有するこれらの基を自己縮合させることにより、架橋反応を生じさせることができる。
【0007】
また、本発明の硬化性樹脂組成物を構成するにあたり、(B)成分が、トリアジン環を有することが好ましく、例えば、下記式(1)で表わされるトリアジン化合物が好ましい。
【0008】
【化2】
Figure 0004123658
【0009】
また、本発明の硬化性樹脂組成物を構成するにあたり、(D)成分として、単官能(メタ)アクリレート化合物および多官能(メタ)アクリレート化合物、あるいはいずれか一方の(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。このように構成すると、含フッ素共重合体を(B)成分により硬化させることができるとともに、(B)成分を介して、(A)成分と、(メタ)アクリレート化合物とを反応させたり、これらの間の相溶性を向上させることができる。
【0010】
また、本発明の硬化性樹脂組成物を構成するにあたり、(E)成分として、ラジカル発生剤を含有することが好ましい。
このように構成すると、(メタ)アクリレート化合物を添加した場合には、加熱または光照射することにより、(B)成分と、(メタ)アクリレート化合物とをラジカル反応させることができる。したがって、(メタ)アクリレート化合物を添加した場合に、(B)成分により、(A)成分と(メタ)アクリレート化合物との両方と反応させることができ、結果として、耐擦傷性や耐溶剤性に優れた硬化物を得ることができる。
また、(B)成分が有する(メタ)アクリロイル基をラジカル反応させることもできる。したがって、(メタ)アクリレート化合物を添加しない場合であっても、加熱または光照射することにより、(メタ)アクリロイル基を利用して、(B)成分を高分子量化できるため、硬化物の耐擦傷性や耐溶剤性を向上させることができる。
【0011】
また、本発明の硬化性樹脂組成物を構成するにあたり、(A)成分が、ポリシロキサンセグメントを有することが好ましい。
このように構成すると、表面平滑性や表面摺動性に優れた硬化物を得ることができる。
【0012】
また、本発明の硬化性樹脂組成物を構成するにあたり、(A)成分と、(B)成分とがプレリアクトしてあることも好ましい。なお、プレリアクトとは、(A)成分と(B)成分とが、あらかじめ付加反応してあることを意味する。
このようにプレリアクトすることにより、得られる硬化物の硬度を高めることができ、また、(A)成分と、(B)成分との相分離を防止して、耐溶剤性や耐薬品性等をさらに優れたものとすることができる。
【0013】
また、本発明の別の態様は、上述した硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物に関する。
このように硬化物を構成すると、(B)成分により、(A)成分の含フッ素共重合体を強固に硬化するとともに、(B)成分が有するメチロール基を利用して高分子量化(架橋)してあるため、耐擦傷性や耐溶剤性に優れるとともに、基材に対して優れた密着力を得ることができる。
また、(メタ)アクリレート化合物およびラジカル発生剤を添加して硬化させた硬化物の場合には、(B)成分が有する(メタ)アクリロイル基を利用して、(A)成分と、(B)成分とをラジカル反応させることができるため、さらに優れた耐擦傷性、耐溶剤性、基材に対する密着力等を得ることができる。
【0014】
また、本発明の別の態様は、上述した硬化性樹脂組成物を基材上で硬化してなる反射防止膜積層体に関する。
このように構成した反射防止膜積層体は、優れた反射防止性能を有するとともに、優れた耐擦傷性や耐溶剤性を有しており、しかも、基材に対して優れた密着力を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明における硬化性樹脂組成物に関する実施形態(第1の実施形態)、およびその硬化物を反射防止膜として用いた反射防止膜積層体に関する実施形態(第2の実施形態)をそれぞれ具体的に説明する。
【0016】
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、下記(A)〜(E)成分を含有する硬化性樹脂組成物に関する。
(A)水酸基およびエポキシ基、あるいはいずれか一方の官能基を有する含フッ素共重合体
(B)一分子中にアルコキシアルキルアミノ基もしくはヒドロキシアルキルアミノ基を有するとともに、(メタ)アクリロイル基を有する化合物
(C)酸発生剤
(D)(メタ)アクリレート化合物
(E)ラジカル発生剤
【0017】
(1)(A)成分
(A)成分は、水酸基およびエポキシ基、あるいはいずれか一方の官能基を有する含フッ素共重合体である。このような含フッ素共重合体は、例えば、含フッ素単量体と、水酸基含有単量体と、エポキシ基含有単量体と、必要に応じて、その他のラジカル重合性単量体とをラジカル重合して得ることができる。
【0018】
▲1▼含フッ素単量体
含フッ素単量体としては、テトラフロロエチレン、ヘキサフロロプロピレン、3,3,3−トリフロロプロピレン、クロロトリフロロエチレン等のフロロオレフィン類;
アルキルパーフロロビニルエーテル類もしくはアルコキシアルキルパーフロロビニルエーテル類;
パーフロロ(メチルビニルエーテル)、パーフロロ(エチルビニルエーテル)、パーフロロ(プロピルビニルエーテル)、パーフロロ(ブチルビニルエーテル)、パーフロロ(イソブチルビニルエーテル)等のパーフロロ(アルキルビニルエーテル)類;
パーフロロ(プロポキシプロピルビニルエーテル)等のパーフロロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)類;
トリフロロエチル(メタ)アクリレート、テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフロロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフロロデシル(メタ)アクリレート等のフッ素含有(メタ)アクリレート類等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0019】
また、以上の含フッ素単量体のうち、特にフロロオレフィン類、パーフロロ(アルキルビニルエーテル)類、またはパーフロロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)類が含フッ素量の調整が容易で、反応性に優れていることからより好ましい。このような含フッ素単量体としては、ヘキサフロロプロピレン、パーフロロプロピルビニルエーテルまたはパーフロロプロポキシプロピルビニルエーテルが挙げられる。
【0020】
また、含フッ素単量体に由来する構造単位量を、含フッ素共重合体の全体量を100モル%としたときに、20〜70モル%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、含フッ素単量体に由来する構造単位量が、20モル%未満となると、フッ素系共重合体中のフッ素含量が少なくなり、硬化物の屈折率が十分に低くならない場合があるためである。一方、かかる構造単位量が、70モル%を超えると、フッ素系重合体の有機溶剤への溶解性や透明性、あるいは、基材への密着性が低下する場合があるためである。
したがって、硬化物の屈折率と、有機溶剤への溶解性等とのバランスがより良好となることから、含フッ素単量体に由来する構造単位量を、25〜65モル%の範囲内の値とすることがより好ましく、30〜60モル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0021】
▲2▼水酸基含有単量体
水酸基含有単量体としては、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテル等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0022】
また、水酸基含有単量体に由来する構造単位量を、含フッ素共重合体の全体量を100モル%としたときに、2〜70モル%の範囲内の値とすることが好ましく、5〜60モル%の範囲内の値とすることがより好ましく、10〜50モル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
この理由は、水酸基含有単量体に由来する構造単位量が、2モル%未満となると、(B)成分との反応性や、基材に対する密着力が著しく低下する場合があるためである。一方、かかる構造単位量が、70モル%を超えると、得られる硬化物の透明性が低下したり、屈折率の値が高くなる場合があるためである。
【0023】
▲3▼エポキシ基含有単量体
エポキシ基含有単量体としては、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、クロトン酸グリシジルエステル、マレイン酸メチルグリシジルエステル等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0024】
また、エポキシ基含有単量体に由来する構造単位量を、含フッ素共重合体の全体量を100モル%としたときに、2〜70モル%の範囲内の値とすることが好ましく、5〜60モル%の範囲内の値とすることがより好ましく、10〜50モル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
この理由は、エポキシ基含有単量体に由来する構造単位量が、2モル%未満となると、(B)成分との反応性や、基材に対する密着力が著しく低下する場合があるためである。一方、かかる構造単位量が、70モル%を超えると、得られる硬化物の透明性が低下したり、屈折率の値が高くなる場合があるためである。
【0025】
▲4▼重量平均分子量
また、含フッ素共重合体の分子量についても、特に制限されるものではないが、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算における重量平均分子量を3,000〜2,000,000の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる重量平均分子量が3,000より小さいと、得られる含フッ素共重合体の収量が低下する場合があるためであり、一方、2,000,000を超えると、粘度が過度に高くなり取り扱い困難となる場合があるためである。したがって、含フッ素共重合体の重量平均分子量を10,000〜1,000,000の範囲内の値とすることがより好ましく、20,000〜500,000の範囲内の値とすることがより好ましい。
【0026】
▲5▼フッ素含量
また、含フッ素共重合体中のフッ素含量についても、特に制限されるものではないが、例えば、40重量%以上の値とすることが好ましく、45重量%以上の値とすることがより好ましい。かかるフッ素含量が40重量%未満となると、屈折率が大きくなり、反射防止膜等としての特性を発揮できない場合があるためである。
なお、含フッ素ヒドロキシ化合物重合体中のフッ素含量は、アリザリンコンプレクソン法を用いて測定することができる。フッ素含量の定量については、以下同様である。
【0027】
▲6▼製造方法
含フッ素共重合体の製造方法についても、特に制限されるものではないが、ラジカル発生剤を用いて、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法または溶液重合法等により得ることができる。また、これらの重合操作としても、回分式、半連続式または連続式の操作方式等から適宜選択することができる。さらに、重合条件についても特に制限されるものではないが、例えば、50〜200℃の温度で、1〜100時間の条件で重合することが好ましい。
【0028】
また、含フッ素共重合体を製造するに際して、均一に反応させることが可能なことから有機溶剤を用いることが好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル等のエステル類;メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;トルエン等の芳香族炭化水素類を挙げることができる。
【0029】
なお、(A)成分である含フッ素共重合体を重合後、後述する(B)成分を添加し、(B)成分の有するアルコキシアルキルアミノ基もしくはヒドロキシアルキルアミノ基を利用して、(A)成分に対して(B)成分をプレリアクトさせることも好ましい。
この理由は、このように(A)成分と(B)成分とをプレリアクトすることにより、得られる硬化物の硬度を高くすることができ、また、耐溶剤性や耐薬品性等を更に優れたものとすることができるためである。
また、かかる(A)成分と、(B)成分とのプレリアクト条件についても特に制限されるものではないが、例えば、(A)成分と、(B)成分との反応比を、モル比で、100:1〜3:1の範囲内の値とすることが好ましい。ただし、(B)成分の最終的な添加量としては、後述するように、(A)成分100重量部に対して、(B)成分の添加量が1〜100重量部の範囲内の値となるように、プレリアクトした分も含めて調整することが好ましい。
【0030】
(2)(B)成分
▲1▼種類
第1の実施形態である硬化性樹脂組成物において、(B)成分として、一分子中にアルコキシアルキルアミノ基もしくはヒドロキシアルキルアミノ基を有するとともに、(メタ)アクリロイル基を有する化合物(単に、アミン化合物と称する場合がある。)を含有させる。
このように(B)成分を含有させることにより、(A)成分の含フッ素共重合体に含まれる水酸基やエポキシ基と反応させるとともに、(B)成分が有するメチロール基を反応させて、架橋を施すことができる。したがって、耐擦傷性や耐溶剤性に優れた硬化物を得ることができる。
また、(B)成分のメラミン化合物は、メチロール基のみならず、(メタ)アクリロイル基も有しているため、後述する(D)成分の(メタ)アクリレート化合物を添加することにより、それと反応させることもできる。したがって、(B)成分を介して、(A)成分と、(D)成分とを反応させることができるため、さらに耐擦傷性や耐溶剤性に優れた硬化物を得ることができる。
【0031】
また、(B)成分の種類についても、特に制限されるものではないが、例えば、(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシアルキルメラミン化合物や、(メタ)アクリロイル基を有するヒドロキシアルキルメラミン化合物、(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシアルキル尿素化合物や、(メタ)アクリロイル基を有するヒドロキシアルキル尿素化合物、(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシアルキルグアナミン化合物や、(メタ)アクリロイル基を有するヒドロキシアルキルグアナミン化合物、(メタ)アクリロイル基を有するグリコールウリル化合物等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0032】
また、(B)成分としては、(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシアルキルメラミン化合物や、(メタ)アクリロイル基を有するヒドロキシアルキルメラミン化合物が、反応性に優れており、しかも耐熱性等に優れていることからより好ましく、具体的に、上述した式(1)で表されるメラミン化合物を含むことが好ましい。
【0033】
なお、式(1)で表されるメラミン化合物は、メチロール基を利用して自己縮合できるため、例えば二量体である下記式(2)で表されるメラミン化合物を含むことも好ましい。
【0034】
【化3】
Figure 0004123658
【0035】
▲2▼添加量
また、(B)成分のアミン化合物の添加量についても特に制限されるものではないが、例えば、(A)成分100重量部に対して、(B)成分の添加量を1〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(B)成分の添加量が、1重量部未満となると、(A)成分の含フッ素共重合体の反応が不十分となり、得られる硬化物の耐擦傷性等が低下する場合があるためである。一方、(B)成分の添加量が、100重量部を超えると、(A)成分の含フッ素共重合体の反応が過度となり、得られる硬化物が脆くなったり、その屈折率が高くなる場合があるためである。
したがって、含フッ素共重合体の反応性や屈折率等のバランスがより良好であることから、(A)成分100重量部に対して、(B)成分の添加量を10〜80重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜70重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0036】
(3)(C)成分
▲1▼種類
第1の実施形態である硬化性樹脂組成物において、(C)成分として、加熱または光照射により酸を発生することができる酸発生剤を含有させることを特徴とする。このように(C)成分を含有させることにより、(B)成分のアミン化合物が有するメチロール基の自己縮合反応を促進させるとともに、(A)成分である含フッ素共重合体に対して、いわゆるメラミン架橋等を施すことができる。したがって、耐擦傷性や密着力等に優れた硬化物を得ることができる。
【0037】
このような(C)成分である酸発生剤のうち、熱酸発生剤としては、脂肪族スルフォン酸、脂肪族スルフォン酸塩、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸、アルキルベンゼンスルフォン酸アンモニウム塩、リン酸エステル、金属塩等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0038】
また、酸発生剤のうち、光酸発生剤としては、ヨードニウム塩、スルフォン酸塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩や、β―ケトエステル、β―スルホニルスルホン、これらのα―ジアゾ化合物等のスルホン化合物、アルキルスルフォン酸エステル、ハロアルキルスルフォン酸エステル、アリールアルキルスルフォン酸エステル、イミノスルフォン酸エステル等のスルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物、ジスルフォニルメタン化合物等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0039】
また、これらの光酸発生剤にうち、下記式(3)で表されるスルホン化合物や、下記式(4)または(5)で表されるオニウム塩が特に好ましい。これらの光酸発生剤を使用することにより、迅速に光硬化させることができる。したがって、光硬化後にポストキュア処理をする必要がなくなったり、あるいはポストキュア温度を、例えば80℃程度に低下させることができる。
【0040】
【化4】
Figure 0004123658
【0041】
【化5】
Figure 0004123658
【0042】
【化6】
Figure 0004123658
【0043】
▲2▼添加量
また、(C)成分である酸発生剤の添加量についても特に制限されるものではないが、例えば、(A)成分の含フッ素共重合体100重量部に対して、(C)成分の添加量を0.1〜20重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(C)成分の添加量が、0.1重量部未満となると、(A)成分の含フッ素共重合体の反応が不十分となり、得られる硬化物の耐擦傷性等が低下する場合があるためである。一方、(C)成分の添加量が、20重量部を超えると、(A)成分の含フッ素共重合体の反応が過度となり、得られる硬化物が脆くなったり、その屈折率が高くなる場合があるためである。
したがって、含フッ素共重合体の反応性や屈折率等のバランスがより良好であることから、(A)成分100重量部に対して、(C)成分の添加量を0.5〜10重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜5重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0044】
(4)(D)成分
▲1▼種類
第1の実施形態である硬化性樹脂組成物において、(D)成分として、単官能(メタ)アクリレート化合物および多官能(メタ)アクリレート化合物、あるいはいずれか一方の(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。
このように(D)成分を含有させることにより、硬化性樹脂組成物の反応性を制御することができる。特に、多官能(メタ)アクリレート化合物を添加することにより、硬化性樹脂組成物の反応性を向上させることができる。また、(メタ)アクリレート化合物を含有させることにより、得られる硬化物の密着力や、フッ素含有量を容易に制御することもできる。
【0045】
このような(D)成分としての(メタ)アクリレート化合物のうち、単官能(メタ)アクリレート化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;(7)ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;(8)フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のフェノキシアルキル(メタ)アクリレート類;
メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類;
ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;
ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0046】
また、含フッ素量の調整が容易であり、優れた反射防止性が得られることから、単官能(メタ)アクリレート化合物として、含フッ素(メタ)アクリレートを使用することも好ましい。このような含フッ素(メタ)アクリレートとしては、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフロロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0047】
また、(D)成分としての(メタ)アクリレート化合物のうち、多官能(メタ)アクリレート化合物としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリヒドロキシエチルトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;
イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート等のイソシアヌレートのポリ(メタ)アクリレート類;
トリシクロデカンジイルジメチルジ(メタ)アクリレート等のシクロアルカンのポリ(メタ)アクリレート類;
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とから得られる(メタ)アクリレート等のビスフェノールAの(メタ)アクリレート誘導体類;
3,3,4,4,5,5,6,6−オクタフロロオクタンジ(メタ)アクリレート、3−(2−パーフロロヘキシル)エトキシ−1,2−ジ(メタ)アクリロイルプロパン、N−n−プロピル−N−2,3−ジ(メタ)アクリロイルプロピルパーフロロオクチルスルホンアミド等の含フッ素(メタ)アクリレート類等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
これらの多官能(メタ)アクリレート化合物のうち、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートが特に好ましい。
【0048】
▲2▼添加量
また、(D)成分である(メタ)アクリレート化合物の添加量についても特に制限されるものではないが、例えば、(A)成分の含フッ素共重合体100重量部に対して、(D)成分の添加量を1〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(D)成分の添加量が、1重量部未満となると、添加効果が得られない場合があるためであり、一方、(D)成分の添加量が、100重量部を超えると、得られる硬化物が脆くなったり、その屈折率が高くなる場合があるためである。
したがって、含フッ素共重合体の反応性や屈折率等のバランスがより良好であることから、(A)成分100重量部に対して、(D)成分の添加量を10〜70重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜50重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0049】
(5)(E)成分
▲1▼種類
第1の実施形態である硬化性樹脂組成物において、(E)成分として、ラジカル発生剤(ラジカル重合開始剤)を含有させることも好ましい。
このように(E)成分を含有させて、加熱および光照射、あるいはいずれか一方の処理を施すことにより、(B)成分のアミン化合物が有する(メタ)アクリロキシ基を重合することできる。したがって、得られる硬化物の耐擦傷性をより向上させることができる。
また、(D)成分として、(メタ)アクリレート化合物を添加した場合には、(A)成分の含フッ素共重合体と、(D)成分の(メタ)アクリレート化合物とを、ラジカル反応させることができる。したがって、(A)成分と(D)成分との間の相分離を有効に防止して、透明性に優れた硬化物を得ることができる。また、(A)成分と(D)成分とが、別々に存在せず一体化しているため、耐擦傷性や耐溶剤により優れた硬化物を得ることができる。
【0050】
ここで、ラジカル発生剤は、光等のエネルギー線を照射するか、あるいは加熱することにより分解してラジカルを発生させ、このラジカルによってラジカル重合性基を重合反応させる化合物である。
このようなラジカル発生剤としては、アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、過酸化ラウロイル等のジアルキルパーオキサイド類、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等の熱ラジカル発生剤、また、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等の光ラジカル発生剤があり、これらの一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。
これらの化合物のうち、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、ジエチルチオキサントン等が好ましい。
また、熱ラジカル発生剤を使用する場合、必要に応じて、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等の無機還元剤、ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン等の有機還元剤を組み合わせて、レドックス触媒として使用することも好ましい。
【0051】
さらには、例えばパーフルオロエチルアイオダイド、パーフルオロプロピルアイオダイド、パーフルオロブチルアイオダイド、(パーフルオロブチル)エチルアイオダイド、パーフルオロヘキシルアイオダイド、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアイオダイド、パーフルオロヘプチルアイオダイド、パーフルオロオクチルアイオダイド、2−(パーフルオロオクチル)エチルアイオダイド、パーフルオロデシルアイオダイド、2−(パーフルオロデシル)エチルアイオダイド、ヘプタフルオロ−2−ヨードプロパン、パーフルオロ−3−メチルブチルアイオダイド、パーフルオロ−5−メチルヘキシルアイオダイド、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチルアイオダイド、パーフルオロ−7−メチルオクチルアイオダイド、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチルアイオダイド、パーフルオロ−9−メチルデシルアイオダイド、2−(パーフルオロ−9−メチルデシル)エチルアイオダイド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアイオダイド、1H,H,5H−オクタフルオロペンチルアイオダイド、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチルアイオダイド、テトラフルオロ−1,2−ジヨードエタン、オクタフルオロ−1,4−ジヨードブタン、ドデカフルオロ−1,6−ジヨードヘキサン等のヨウ素含有フッ素化合物も単独、もしくは前記有機過酸化物、アゾ系化合物あるいは過硫酸塩との併用で好適に用いることができる。
【0052】
その他、(E)成分のラジカル発生剤として、アゾ基がポリジメチルシロキサンで連結したアゾ開始剤を使用することも好ましい。例えば、VPS1001やVPS0501(和光純薬工業(株)製)を用いると、フッ素系共重合体中に、ポリジメチルシロキサン構造単位を含むことができる。
また、別のラジカル発生剤として、アゾ基がポリエチレングリコールで連結したアゾ開始剤を使用することも好ましい。例えば、VPE0201(和光純薬工業(株)製)を用いると、フッ素系共重合体中に、ポリエチレングリコールの構造単位を含むことができる。
【0053】
▲2▼使用量
また、(E)成分であるラジカル発生剤の使用量についても特に制限されるものではないが、例えば、(B)成分と(D)成分との合計量を100重量部としたときに、(E)成分の使用量の割合を0.1〜20重量部の範囲内の値とするのが好ましい。
この理由は、かかる(E)成分の使用量が0.1重量部未満となると、反応速度が遅くなったり、あるいは周囲に存在する酸素等の影響を受けやすくなる場合があるためである。一方、(E)成分の使用量が20重量部を超えると、得られる硬化物の機械的強度や耐熱性が低下する場合があるためである。
したがって、反応速度や硬化物の特性等とのバランスがより良好となることから、(B)成分と(D)成分との合計量100重量部に対して、(E)成分であるラジカル発生剤の使用量を、0.5〜10重量部の範囲内の値とするのがより好ましく、1〜5重量部の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0054】
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態である(A)〜(E)成分を含有する硬化性樹脂組成物を基材上で硬化してなる硬化物を反射防止膜として使用した反射防止膜積層体に関する。
以下、図1を参照しながら、反射防止膜積層体10について具体的に説明する。
【0055】
(1)複合反射防止膜の構成
本発明の硬化物である反射防止膜12は、図1に示すように、透明基材16上に、ハードコート層14を形成しておき、次いで、この上に、本発明の硬化性樹脂組成物を塗布した後、硬化させることにより形成することができる。
【0056】
▲1▼反射防止膜
反射防止膜における屈折率の値は低い程、優れた反射防止効果が得られるものの、具体的に、1.7(−)以下の値が好ましく、より好ましくは1.3〜1.6(−)の範囲内の値であり、1.3〜1.5(−)の範囲内の値であることがさらに好ましい。
この理由は、屈折率が1.3(−)未満となると、使用可能な材料の種類が過度に制限される場合があるためであり、一方、屈折率が1.7(−)を超えると、反射防止効果が著しく低下する場合があるためである。
【0057】
なお、反射防止膜を、透明基材側から、高屈折率膜と、低屈折率膜とから構成することも好ましい。このように構成すると、より優れた反射防止効果を得ることができる。
この場合、高屈折率膜における屈折率を、例えば、1.5以上の値とし、低屈折率膜における屈折率を、例えば、1.5未満の値とすることが好ましい。
【0058】
また、反射防止膜の厚さは特に制限されるものではないが、例えば、50〜1,000nmの範囲内の値であることが好ましい。
この理由は、厚さが50nm未満となると、反射防止効果や、基材に対する密着力が低下する場合があるためであり、一方、厚さが1,000nmを超えると、光干渉が生じて反射防止効果が低下する場合があるためである。
したがって、反射防止膜の厚さを50〜500nmの範囲内の値とするのがより好ましく、60〜200nmの範囲内の値とするのがさらに好ましい。
なお、反射防止膜を多層構造とする場合には、その厚さを反射防止膜が一層の場合の好ましい厚さに層数を掛けた値とするのが良い。例えば、反射防止膜を2層設ける場合には、合計した厚さを100〜2,000nmの範囲内の値とするのが好ましい。
【0059】
▲2▼透明基材
透明基材としては、例えばソーダガラスや石英ガラス等の無機透明基材や、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、スチリル樹脂、アリレート樹脂、ノルボルナン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂等の有機透明基材を挙げることができる。
特に反射防止膜の用途では、軽量、大画面とすることができることから、透明基材としては、ポリエステル樹脂や、ポリカーボネート樹脂であることがより好ましい。
【0060】
▲3▼ハードコ−ト層
ハードコ−ト層は、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、グアナミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等の一種単独または二種以上の樹脂であるのが好ましい。
また、ハードコ−ト層の厚さについても特に制限されるものではないが、例えば1〜50μmの範囲内の値であることが好ましい。この理由は、厚さが1μm未満となると、耐久性が向上しない場合があるためであり、一方、厚さが50μmを超えると、光干渉が生じて反射防止膜積層体における反射防止効果が低下する場合があるためである。したがって、ハードコート層の厚さを2〜40μmの範囲内の値とするのがより好ましく、3〜30μmの範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0061】
(2)硬化方法
▲1▼塗布方法
本発明の硬化性樹脂組成物を塗布するに際して、均一な厚さを有する塗膜が得られることから有機溶剤を用いて溶液状とすることが好ましい。
好ましい有機溶剤としては、(A)成分をラジカル重合する際に使用した有機溶剤、例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン等を挙げることができる。
そして、有機溶剤の添加量を調整して、硬化性樹脂組成物の粘度を、1〜10,000cP(25℃)の範囲内の値とするのが好ましく、10〜1,000cP(25℃)の範囲内の値とするのがより好ましい。
この理由は、粘度がこの範囲を超えると、均一な厚さの塗膜を形成することが困難となる場合があるためである。
【0062】
また、硬化性樹脂組成物の塗布方法についても特に制限されるものではなく、公知の塗布方法を使用することができる。例えば、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法、カーテンコート法、グラビア印刷法、シルクスクリーン法、またはインクジェット法等の方法を用いることができる。
なお、各種コーテイング方法に適したレオロジー特性に調製するため、必要に応じて、各種レベリング剤、チクソ付与剤、フィラー、有機溶媒、界面活性剤等を配合することも好ましい。
【0063】
▲2▼加熱方法
本発明の硬化性樹脂組成物を硬化する場合、加熱することが好ましい。具体的に、50℃〜200℃の範囲内の加熱温度において、10分〜48時間の加熱時間で硬化するものが好ましく、100℃〜150℃の範囲内の加熱温度において、20分〜12時間の加熱時間で硬化するものがより好ましい。このような条件で加熱硬化することにより、生産性が向上するとともに、透明基板等に対する加熱の影響も少なくなる。
【0064】
▲3▼光硬化方法
また、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化する場合、上述したように、加熱硬化させるとともに、あるいは、単独で光硬化させることも好ましい。例えば、光硬化の条件としては、露光機を用いて、露光量を100〜3,000mJ/cm2の範囲内の値とするのが好ましく、200〜2,000mJ/cm2の範囲内の値とするのがより好ましく、300〜1,000mJ/cm2の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
なお、光硬化させる際は、酸素の影響を除して、硬化膜を確実に光熱硬化させるために、不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
【0065】
【実施例】
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り重量部および重量%である。
【0066】
[含フッ素共重合体の合成例1]
内容積1.5Lの電磁攪拌機付きステンレス製オートクレーブ内を、窒素ガスで十分置換した。次いで、以下の原料をオートクレーブ内に収容した。
酢酸エチル: 500g
パーフルオロ(プロピルビニルエーテル): 53.2g
(FPVEと略記する。)
エチルビニルエーテル(EVEと略記する。):50.5g
ヒドロキシエチルビニルエーテル: 26.4g
(HEVEと略記する。)
過酸化ラウロイル: 1.25g
【0067】
次いで、ドライアイスおよびメタノールを用いてオートクレーブ内の温度を−50℃まで冷却した。その後、窒素ガスを再度用いて、オートクレーブ内の酸素を除去するとともに、120.0gのヘキサフロロプロピレン(HFPと略記する。)を仕込み、昇温を開始した。オートクレーブ内の温度が60℃に達した時点での圧力は、5.3×105Paを示した。そのまま攪拌しながら、70℃で20時間反応を継続させた。そして、圧力が1.7×105Paに低下した時点で、オートクレーブを水冷し、反応を停止させた。そのままの状態で放置し、室温に達した後、オートクレーブを開放するとともに、未反応モノマーを放出して、固形分濃度26.4%のポリマー溶液を得た。
得られたポリマー溶液をメタノールに投入し、ポリマーを析出させた。その後、メタノールにて洗浄し、さらに50℃にて真空乾燥を行い、220gの含フッ素共重合体を得た。
【0068】
得られた含フッ素共重合体につき、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、DSCによるガラス転移温度(Tg)、およびアリザリンコンプレクソン法によるフッ素含量をそれぞれ測定した。また、1H−NMR分析、および13C−NMR分析、FT−IR分析、並びに測定されたフッ素含量から、含フッ素共重合体を構成する各単量体成分の割合を決定した。結果を表1に示す。
【0069】
[含フッ素共重合体の合成例2]
HEVEに代えてグリシジルビニルエーテル(GVEと略記する。)を使用し、各単量体の仕込量を表1に示すように変更した以外は、合成例1と同様にして、含フッ素共重合体を合成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
【0070】
[含フッ素共重合体の合成例3]
表1に示すように、ノニオン性反応性乳化剤として、アデカリアソープNE−30(旭電化工業(株)製)と、アゾ基含有ポリジメチルシロキサンとして、VPS−1001(和光純薬工業(株)製)とをさらに使用した以外は、合成例1と同様にしてポリシロキサンセグメントを有する含フッ素共重合体を合成して、評価した。得られた結果を表1に示す。
【0071】
[含フッ素共重合体の合成例4]
表1に示すように、ノニオン性反応性乳化剤として、アデカリアソープNE−30(旭電化工業(株)製)と、アゾ基含有ポリジメチルシロキサンとして、VPS−1001(和光純薬工業(株)製)とをさらに使用した以外は、合成例2と同様にしてポリシロキサンセグメントを有する含フッ素共重合体を合成して、評価した。得られた結果を表1に示す。
【0072】
[実施例1]
合成例1で得られた60gの含フッ素共重合体と、40gのアクリロイル基含有アルコキシメチル化メラミン化合物(三和ケミカル(株)製、商品名のMX302と略記する。)と、熱酸発生剤としての、2gのサンエードSI−80(三新化学(株)製、SI−80と略記する。)と、ラジカル発生剤として、2gのイルガキュア907(チバスペシャリティケミカルズ(株)製、Irg907と略記する。)、0.5gのジエチルチオキサントン(DETXと略記する。)とを、940.5gのメチルイソブチルケトン(MIBKと略記する。)に対して、攪拌溶解させ、固形分濃度10重量%の硬化性樹脂組成物溶液を得た。
【0073】
(1)反射率の測定
得られた硬化性樹脂組成物溶液を、アクリル板上に、#3のバーコーターを用いて塗工した。次いで、窒素雰囲気中、露光量が1,000mJ/cm2となるように、露光機を用いて紫外線を照射し、さらに、オーブンを用いて、80℃、15分の条件で加熱処理を行い、反射防止膜を得た。この時点で、得られた反射防止膜の膜厚を、エリプソメータを用いて測定したところ、122nmであった。
次いで、この反射防止膜が形成されたアクリル板を、60mmφ積分球付き分光光度計(日立製作所製 U−3410型)に装着し、反射防止膜における反射率の測定を行った。結果を表2に示す。
なお、この反射率が2%以下であれば、実用的な反射防止性を有すると一般に言うことができ、1.5%以下であれば、優れた反射防止性を有すると一般に言うことができ、さらに1.0%以下であれば、極めて優れた反射防止性を有すると一般に言うことができる。
【0074】
(2)耐擦傷性の評価
反射率の測定に供した反射防止膜が形成されたアクリル板を試料として、耐擦傷性テストを実施した。すなわち、十條キンバリー(株)製キムワイプペーパーを用いて、反射防止膜の表面を約9.8N/cm2荷重にて、25回繰り返し摩擦し、反射防止膜の表面に発生した傷を、以下に示す基準で目視により判断した。結果を表2に示す。なお、塗膜の基材への密着性が低いと、かかる耐擦傷性の評価が低くなることが判明している。
〇:塗膜に変化なし。
△:塗膜に若干変化あり。
×:塗膜に顕著な傷が発生したり、磨耗による消滅あり。
【0075】
(3)耐溶剤性の評価
反射率の測定に供した反射防止膜が形成されたアクリル板を試料として、耐溶剤性の評価を実施した。すなわち、エタノールを含浸させた十條キンバリー(株)製キムワイプペーパーを用いて、反射防止膜の表面を9.8N/cm2荷重にて、25回繰り返し摩擦し、反射防止膜の表面に発生した傷を、上述した基準で目視により判断した。結果を表2に示す。
【0076】
[実施例2〜4]
合成例2〜4で合成した含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作成して、評価を行った。それぞれ得られた結果を表2に示す。
【0077】
[実施例5]
(B)成分として、実施例1で使用したMX302の添加量を20gとし、(D)成分の多官能アクリレートとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)を20g使用した以外は、実施例1と同様にして反射防止膜を形成し、評価を行った。得られた結果を表2に示す。
【0078】
[実施例6]
(B)成分として、実施例1で使用したMX302の添加量を20gとし、(D)成分の含フッ素アクリレートとして、ヘプタデカフルオロデシルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製ビスコート17F)を20g使用した以外は、実施例1と同様にして反射防止膜を形成し、評価を行った。得られた結果を表2に示す。
【0079】
[比較例1〜3]
比較例1〜2では、メラミン化合物を添加しない一方、多官能アクリレートを添加するか、あるいは、含フッ素アクリレートを添加し、比較例3では、(メタ)アクリロイル基を有しないアルコキシメチル化メラミン(三和ケミカル(株)製サイメル303)を添加して、それぞれ表2に示す配合とした以外は、実施例1同様にして反射防止膜を形成し、評価を行った。それぞれ得られた結果を表2に示す。
かかる結果から明らかなように、いずれの比較例でも、(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシメチル化メラミンを添加していないため、耐溶剤性等の特性が、乏しいことが確認された。
【0080】
【表1】
Figure 0004123658
【0081】
【表2】
Figure 0004123658
【0082】
【発明の効果】
本発明の硬化性樹脂組成物によれば、(A)水酸基およびエポキシ基、あるいはいずれか一方の官能基を有する含フッ素共重合体と、(B)(メタ)アクリロイル基およびメチロール基含有アミノ化合物と、(C)酸発生剤とを含んで構成されているため、アクリル系化合物を添加した場合であっても、(B)成分により、親和性を高めたり、含フッ素共重合体と反応させることができる。したがって、アクリル系化合物と、(A)成分との間の相溶性や反応性を改良することができる。
【0083】
また、本発明の硬化物によれば、アクリル系化合物を添加した場合であっても、(B)成分により、含フッ素共重合体と反応させることができるため、低屈折率であるばかりか、優れた耐擦傷性や耐溶剤性等を得ることができる。したがって、本発明の硬化物を、反射防止膜や、防汚性フィルム等の用途に好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】反射防止膜を示す図である。
【符号の説明】
10 反射防止膜積層体
12 反射防止膜
14 ハードコート層
16 透明基材

Claims (8)

  1. 下記(A)〜(C)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    (A)水酸基およびエポキシ基、あるいはいずれか一方の官能基を有する含フッ素共重合体
    (B)一分子中にアルコキシアルキルアミノ基もしくはヒドロキシアルキルアミノ基を有するとともに、(メタ)アクリロイル基を有する化合物
    (C)酸発生剤
  2. 前記(B)成分が、トリアジン環を有することを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(B)成分が、下記式(1)で表わされるトリアジン化合物であることを特徴とする請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 0004123658
  4. (D)成分として、単官能(メタ)アクリレート化合物および多官能(メタ)アクリレート化合物、あるいはいずれか一方の(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. (E)成分として、ラジカル発生剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 前記(A)成分が、ポリシロキサンセグメントを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を基材上で硬化してなる反射防止膜積層体。
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