【発明の詳細な説明】
アルキルオキシアミノ置換フルオレノンおよび
プロテインキナーゼC阻害剤としてのその使用
本発明はプロテインキナーゼC阻害活性を有する化合物に関する。さらに詳し
くは、本発明はプロテインキナーゼCを阻害するアルキルオキシアミノ−置換フ
ルオレノン、これらの化合物を含有する医薬組成物、およびヒトを含む哺乳動物
においてプロテインキナーゼCの活性を抑制するためにこれらの化合物を使用す
る方法に関する。特に、本発明の化合物は腫瘍性疾患、血流の異常と関係がある
疾患(例えば高血圧症、虚血、アテローム性動脈硬化症、凝血障害)、および炎
症性疾患(例えば免疫性疾患、喘息、肺線維症、乾癬)の治療において有用であ
る。
プロテインキナーゼC(PKC)はプロテインキナーゼと呼ばれる酵素の一つであ
る。プロテインキナーゼの活性化はMgATPのγ−リン酸基の特定のタンパク質基
質のセリンまたはトレオニン残基への転移を触媒する。プロテインキナーゼはシ
グナルトランスダクションに関与するタンパク質のリン酸化および細胞プロセス
の調節によりすべての細胞機能を実質的に調節する。したがって、プロテインキ
ナーゼの阻害剤は細胞の活性を変えることができ、そのため薬剤として有用であ
る。プロテインキナーゼCは脳で初めて特性決定されたリン脂質−依存性カルシ
ウム活性化セリン/トレオニンプロテインキナーゼである(Y.NishizukaのScien
ce 233;305-312(1986年))。その後、PKCはさらに少なくとも11種の酵素の一員で
あると特性決定された。A.AzziらのEur.J.Biochem.208:547-557(1992年);D.
S.LesterおよびR.M.Epandの「現在の概念と将来の展望」、Ellis Horward,Ne
w York(1992年);H.HugおよびT.F.SarreのBiochem.J.291:329-343(1993年);C
.TanakaおよびY.NishizukaのAnnu.Rev.Neurosci.17;551-67(1994年);S.E.
Wilkinson,T.J.HallamのTrends Pharm.Sci.15:53-57(1994年):E.O.Harringt
onおよびA.J.Wareの
Trends Cardiovas.Med.5:193-199(1995年);A.C.Newton,J.Biol.Chem.270
:28495-28498(1995年);これらはすべて参照により本明細書に加入される。
プロテインキナーゼC群の構成員はN−末端に調節部位、そしてC−末端に触
媒部位を有する1個のポリペプチドから成る。すべてのイソ酵素の調節ドメイン
は酵素活性のためにリン脂質を必要とするが、それらのうち活性化のためにカル
シウムを必要とするものは僅かであり、またホルボールミリステートアセテート
(PMA)、およびPKC活性化と長く関連づけられている物質により活性化されないも
のもある。一方、PKC酵素の触媒作用部分は非常に似ているが、それらと他のキ
ナーゼ群との相同関係は限られている。例えば、他のよく知られているプロテイ
ンキナーゼであるプロテインキナーゼA(PKA)とのこの部分の相同性は僅かに40%
である。触媒部位の分析もまた、プロテインキナーゼC酵素群に特有の酸残基グ
ループを明らかにしている(J.W.Orr,A.C.NewtonのJ.Biol.Chem.269:8383-
8367(1994年))。したがって、この酵素の触媒部位に対する阻害剤または薬剤は
プロテインキナーゼC酵素群に特異的であると考えられる。PKC阻害剤の潜在的
な治療的価値のため、このような物質を同定するために多大な努力がなされた。
H.H.Grunick,F.Ueberallの,Sem.in Cancer Biol.3:351-360(1992年);D.
BradshawらのAgents Actions 38:135-147(1993年);W.IlarrisらのDrugs Future
18:727-735(1993年);A.LevitziのEur.J.Biochem.226:1-13(1994年);K.J.M
urrayおよびW.J.CoatesのAnnu.Reports Med,Chem.29:255-264(1994年);P.C
.GordgeおよびW.J.RyvesのCell.Signal 6:871-882(1994年);P.M.Blumbergら
のAgents Action Suppl.47:87-100(1995年);J.C.LeeおよびJ.L.Adams,Curr.
Opp.Biotech.6:657-661(1995年);これらはすべて参照により本明細書に加入さ
れる。
PKCは細胞増殖および細胞成長の主要な段階を調節する。ホルボールエ
ステルのような強力なPKC活性化剤はよく知られている発癌物質である。 した
がって、PKC阻害剤は抗癌剤としても期待できる。幾つかのPKC阻害剤の抗癌活性
はよく知られている。Grunickの上記文献、Levitziの上記文献、Leeらの上記文
献、T.MeyerらのInt.J.Cancer 43:851-856(1989年);S.AkinagakaらのCancer
Res.51:4888-4992(1991年)、多剤耐性表現型を発現する腫瘍に対する活性を含
む;I.UtzらのInt.J.Cancer 57:104-110(1994年);これらはすべて参照により
本明細書に加入される。PKC阻害剤はCDC2キナーゼ活性の抑制および細胞周期の
停止において特異性を示した。J.HoffmanらのBiochem.Biophys.Res.Commun
.199:937-943(1994年);これは参照により本明細書に加入される。プロテインキ
ナーゼCの阻害が腫瘍の転移を抑制することは証明されている。J.A.Dumontら
のCancer Res.52:1195-1200(1992年)、J.A.DumontらのBiochem.Biophys.Res
.Comm.204:264-272(1994年);これらはすべて参照により本明細書に加入される
。腫瘍の形成および成長と関係がある血管形成、すなわち新しい血管の形成はこ
のような形成および成長を促進し、またこれは病理学的事象である。
プロテインキナーゼCの活性化は血管の流量を調整するメカニズムと関係があ
る。過剰なPKC活性化は高血圧症、虚血およびアテローム性動脈硬化症と関係が
あると考えられる。これらの過程はすべて血流損傷の一因となり、虚血性心臓疾
患、心筋梗塞または卒中を引き起こしうる。ホルボールエステルは高血圧症ラッ
トにおいてそれらの脈管構造および血小板に固有のPKC活性を高めると共に動脈
の収縮性を増加する。E.O.HarringtonおよびA.J.Wareの上記文献;D.Bradshaw
らの上記文献。血小板凝集はPKCの活性化に伴って起こり、異常な血餅形成およ
び血流の詰まりの一因となる。M.A.EvansらのBr.Heart J.68:109;これは参照
により本明細書に加入される。血管平滑筋の過形成および増殖はアテローム性動
脈硬化症斑の形成において中心的な役割を果たす。PKCの活性化は平滑筋の増殖
に関
与する。E.O.HarringtonおよびA.J.Wareの上記文献。
特定の活性化した白血球による浸潤の結果として組織や器官は炎症を起こす。
長時間に及ぶと組織損傷を引き起こし、線維症をもたらすことがある。炎症性細
胞の活性化および線維症の経過は共にプロテインキナーゼCの過度な活性と関係
している。Tリンパ球(T−細胞)は免疫応答を調節する。PKCはこれらの細胞
の活性化において中心的な役割を果たし、PKC阻害剤はこれらの活性化および成
長を阻害する。D.Bradshawらの上記文献、W.Harrisらの上記文献、S.S.Alkka
nらのCell.Immunol.150:137-148(1993年);これは参照により本明細書に加入さ
れる。当然ながら、PKC阻害剤はT−細胞が重要な役割を果たす疾患、例えば移
植組織の拒絶反応(J.P.DemersらのBioorg.Med.Chem.Lett.4:2451-56)およ
び乾癬(L.HegemannらのArch.Dermatol.Res.284:179-183(1992年);J.J.Tege
lerらのBioorg.Med.Chem.Lett.5:2477-2482(1995年))において活性を示すこ
とが証明されている;これらの文献はすべて参照により本明細書に加入される。
白血球、例えば単球(マクロファージ)、好中球および好酸球はホルボールエス
テルにより活性化され、それらの活動、例えば遊離基生成、食作用、走化性およ
び分泌はPKC阻害剤により抑制されうる。C-K HuangおよびR.I.Sha'afiの「血球
中プロテインキナーゼの機能」、CRC出版,Boca Raton,第3,4,5章;これは参照
により本明細書に加入される。これらの顆粒球は喘息、アレルギーおよび痛風性
関節炎のような疾患において生じる急性の炎症性過程に関与し、主要な原因であ
る。したがって、PKC阻害剤は一般に抗炎症活性を有すると考えられる。慢性炎
症の結果が線維症である。本発明者らがPKC阻害剤として確認し、本明細書で開
示した化合物(フルオレノン)群は肺胞マクロファージの活性化および線維芽細
胞の増殖を抑制し、それにより肺における抗炎症および抗線維症活性が期待でき
るということは特に注目に値する。J.Y.C.MaらのExp.Lung Res.21:771-790(1
995年);これは参照により本明細書に加入される。
上記したように、PKCが幾つかのヒト疾患、例えば腫瘍性疾患、血管の潅流障
害および炎症に関与するため、この酵素の阻害はこれらの疾患の治療において非
常に有用であると考えられる。さらに、cAMPによるプロテインキナーゼAの刺激
に伴うもののような他の代謝経路において最小の効果を示し、PKC類のプロテイ
ンキナーゼに対して非常に特異的なPKC阻害剤が特に望ましい。腫瘍性疾患、血
管の潅流障害および炎症は新規でより決定的な治療法を必要としている一般的な
症状である。
本発明は式〔式中、BはO、SまたはNHであり;
R4はメチル、エチル、n−プロピルであり、あるいは両方のR4が結合してピロ
リジニル、ピペリジニルまたはモルホリノを形成することができ;
R5はC1-5アルキレンであり;
Vは水素、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシであり;
Xは水素、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、フルオロまたはクロロであ
り;
Yは水素、NH2、NHR、NHCORであり、ここでRはC1-5アルキルまたはフェニル
であり;
ZはH、C1-5アルキル、フルオロ、クロロ、BR5N(R4)2であり、ここでR4、R5
およびBは上記で定義された通りである;
但し、Zは1、2、3または4位に存在するが、1、2または4位に存
在する場合はそれぞれY、VまたはXの代わりとなり;
さらに、ZがBR5N(R4)2である場合、Y、VまたはXのうち少なくとも一つは
水素でもなくZにより置換されてもいない〕の化合物、それらの製薬上許容しう
る塩および医薬組成物に関する。
本発明はまた、PKCが関与する疾患の治療のための式〔式中、BはO、SまたはNHであり;
R4はメチル、エチル、n−プロピルであり、あるいは両方のR4が結合してピロ
リジニル、ピペリジニルまたはモルホリノを形成することができ;
R5はC1-5アルキレンであり;
Vは水素、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、ブトキシであり;
Xは水素、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、フルオロまたはクロロであ
り;
YはH、NH2、NHR、NHCORであり、ここでRはC1-5アルキルまたはフェニルで
あり;
ZはH、C1-5アルキル、フルオロ、クロロ、BR5N(R4)2であり、ここでR4、R5
およびBは上記で定義された通りである;
但し、Zは1、2、3または4位に存在するが、1、2または4位に存在する
場合はそれぞれY、VまたはXの代わりとなる〕の化合物およびそれらの製薬上
許容しうる塩の使用に関する。これらの疾患には例えば腫瘍性疾患、血流の異常
と関係がある疾患(例えば高血圧症、虚血、アテローム性動脈硬化症、凝血障害
)および炎症性疾患(例えば免疫性疾患、喘息、
肺線維症、乾癬)がある。本発明の化合物はまた、血管形成の治療的阻害および
肺胞マクロファージの活性化の阻害において有用である。
さらに、本発明はまた、式(式中、R1およびR2はそれぞれ独立してメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチルまたはアリルであり、そしてm、nおよびpはそれぞれ独立
して0または1である)の化合物を塩化チオニルと反応させ、次に式(R6)(R7)NH
(式中、R6およびR7はそれぞれ独立してエチルまたはプロピルである)のアミン
と系中で反応させることからなる、式
(式中、R1、R2、R6、R7、m、nおよびpは上記で定義された通りである)の化
合物の製造法に関する。
さらに、本発明はまた、式
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立してメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチルまたはアリルであり、そしてm、nおよびpはそれぞ
れ独立して0または1である)の化合物を式(R6)(R7)NH(式中、R6およびR7はそ
れぞれ独立してエチルまたはプロピルである)のアミンおよびトリ−(C1-5アル
キル)アミンの存在下でベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ピロ
リジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートと反応させることからなる、
式
(式中、R1、R2、R6、R7、m、nおよびpは上記で定義された通りである)の化
合物の製造法に関する。
さらに、本発明は式
(式中、R2およびR3はそれぞれ独立してメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチルまたはアリルである)の化合物をテトラフルオロホウ酸ニト
ロニウムと反応させることからなる、式
(式中、R2およびR3は上記で定義された通りである)の化合物の製造法に関する
。
最後に、本発明は式(1)および(2)の化合物を製造するための中間体として有
用な式(式中、R1およびR2はそれぞれ独立してメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチルまたはアリルであり、R6およびR7はそれぞれ独立してエチル
またはプロピルであり、そしてm、nおよびpはぞれぞれ独立して0または1で
ある;但し、R1およびR2のうち少なくとも一方はアリルである)の新規化合物に
関する。
本明細書で使用される「製薬上許容しうる塩」なる用語は薬剤として使用する
のに適した非毒性の酸付加塩を生成することができる有機または無機酸塩を意味
する。適当な塩を生成する代表的な無機酸には塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸
、および酸金属塩、例えばオルトリン酸−水素ナトリウム、硫酸水素カリウムが
ある。適当な塩を生成する代表的な有機酸にはモノ−、ジ−およびトリ−カルボ
ン酸がある。例えば酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マ
レイン酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮
酸、サリチル酸、グルタミン酸、グルコン酸、ギ酸、およびスルホン酸、例えば
メタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸である。さらに、適当な製
薬上許容しうる塩の例はBerge,S.M.らのJ.Pharm.Sci.66:1,1(1977年)に
記載されている。このような塩は水和物または実質的に無水の形態で存在し
うる。
本明細書で使用される「患者」なる用語は特定の疾患にかかっている哺乳動物
のような温血動物を意味する。モルモット、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ウマ
、ウシ、ヒツジおよびヒトが本用語の範囲内の動物例であることは明白である。
本明細書で使用される「プロテインキナーゼCを阻害するのに有効な量」なる用
語は患者に1回または多数回投与すると酵素の阻害効果が達成される患者の治療
的効果をひき起こすのに十分な量を意味する。投与される式(1)または(2)の化
合物の厳密な量は当業者として担当する診察医により、慣用の方法を使用して同
様の状況で得られる結果を観察することにより容易に決定される。投与量を決定
するのに重要な要因は用量;動物の種類、その大きさ、年齢および健康状態;関
与する特定の疾患、疾患の程度、関与または深刻さ;個々の患者の反応;投与す
る特定の化合物;投与形態;投与する製剤の生体利用性;選択した投与方法;共
働製剤の使用;および他の関連する状況である。
プロテインキナーゼCを阻害するのに有効な式(1)または(2)の化合物の量は
一般に1日あたり約0.5mg/kg体重〜約200mg/kg体重の範囲である。好ましくは
、1日の投与量は約0.625mg〜100mg/kg体重/日である。
本発明の化合物はプロテインキナーゼCの阻害剤である。本発明の化合物はプ
ロテインキナーゼCの阻害により阻害効果を示すため、腫瘍性疾患、血流の異常
と関係がある疾患、炎症性疾患などの症状を予防または軽減すると考えられる。
しかしながら、本発明は最終用途におけるその有効性を説明する特定の理論また
は提案された機構により制限されない。
本明細書で使用される「腫瘍性疾患」なる用語は急速に増殖する細胞成長また
は腫瘍を特徴とする異常な状態または症状を意味する。式(1)または(2)の化合
物での治療が特に有効な腫瘍性疾患には白血病、例えば急性リンパ芽球性白血病
、慢性リンパ球性白血病、急性骨髄芽球性白血病およ
び慢性骨髄球性白血病;癌腫および腺癌、例えば頚部、食道、胃、小腸、結腸、
肺(小細胞および大細胞)、胸部および前立腺の癌、肉腫、例えばエステローマ
(oesteroma)、骨肉腫、脂肪腫、脂肪肉腫、血管腫および血管肉腫;黒色腫、例
えばメラニン欠乏性黒色腫およびメラニン性黒色腫;並びに混合型の腫瘍形成、
例えば癌肉腫、リンパ様組織型、小胞の細網、細胞肉腫およびホジキン病がある
が、これらに限定されない。式(1)または(2)の化合物での治療が特に好ましい
腫瘍性疾患には癌腫および腺癌、特に胸部、前立腺および肺の癌がある。プロテ
インキナーゼCを阻害するのに有効な式(1)または(2)の化合物の量は患者に1
回または多数回投与して腫瘍の成長を制御するのに、またはこのような治療を施
さない場合よりも患者の生存率を高めるのに有効な量を意味する。本明細書で使
用される腫瘍の「成長を制御する」とはその成長および転移の減速、中断、阻止
または停止を意味し、必ずしも腫瘍を完全に除去することを示しているわけでは
ない。
本明細書で使用される「C1-5アルキレン」なる用語は1〜5個の炭素原子から
なる直鎖状または分枝状の飽和ヒドロカルビルジイル基を意味する。本用語の範
囲にはメチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、
sec−ブチレン、n−ペンチレンなどが含まれる。
本明細書で使用される「C1-5アルキル」なる用語は1〜5個の炭素原子からな
る直鎖状または分枝状の飽和ヒドロカルビル基を意味する。本用語の範囲にはメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、n−ペンチ
ルなどが含まれる。
本明細書で使用される「C1-4アルキル」なる用語は1〜4個の炭素原子からな
る直鎖状または分枝状の飽和ヒドロカルビル基を意味する。本用語の範囲にはメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチルなどが含まれ
る。
本明細書で使用される「PyBOP」なる用語、すなわちベンゾトリアゾー
ル−1−イル−オキシ−トリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホス
フェートは式
のベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ピロリジノ)ホスホニウム
ヘキサフルオロホスフェートを意味する。製剤:
式(1)または(2)の化合物は式(1)または(2)の化合物を製薬上許容しうる担
体または賦形剤と合することにより製造される医薬組成物または薬剤の形態で投
与することができ、その比率および性質は選択された投与経路および標準的な製
薬実務により決定される。
本発明の医薬組成物は製薬分野でよく知られている方法により製造される。担
体または賦形剤は活性成分のビヒクルまたは媒質として働く固体状、半固体状ま
たは液状物質である。適当な担体または賦形剤は当該技術分野でよく知られてい
る。医薬組成物は経口、吸入、非経口または局所使用に適合させることができ、
そして錠剤、カプセル剤、エアゾル剤、吸入剤、坐剤、液剤、懸濁液、散剤、シ
ロップ剤などの形態で患者に投与することができる。本明細書で使用される「医
薬用担体」なる用語は1種以上の賦形剤を包含する。
本発明の化合物を製剤化する場合、経口、非経口および皮下経路により有効に
阻害する量を確実に生体内で利用できるように注意する必要がある。例えば、有
効な投与経路には皮下、筋肉内、経皮、鼻内、経腸、植込錠からの放出、ならび
に活性成分および/または組成物の組織または腫瘍部位
への直接注入がある。適当な医薬用担体および製剤化技術は「レミントンの製薬
学」(Mack出版社)に記載されている。
経口投与の場合、本化合物は不活性希釈剤または可食性担体(複数可)を使用
して、またはそれらなしで固体状または液状製剤、例えばカプセル剤、丸剤、錠
剤、トローチ剤、散剤、液剤、懸濁剤または乳剤に製剤化することができる。錠
剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤などはさらに1種以上の次の補助剤;微結晶
性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチンのような結合剤;スターチまた
はラクトースのような賦形剤;アルシン酸(alsinic acid)、プリモゲル(登録
商標)、コーンスターチなどのような崩壊剤;ステアリン酸、ステアリン酸マグ
ネシウムまたはステロテックス(登録商標)のような潤滑剤;コロイド性二酸化
ケイ素のような滑剤;スクロースまたはサッカリンのような甘味剤;およびペパ
ーミント、サリチル酸メチルまたはフルーツフレーバーのような芳香剤を含有し
てもよい。投与単位形態がカプセル剤である場合、それはさらにポリエチレング
リコールまたは脂肪油のような液状担体を含有してもよい。使用される物質は製
薬上純粋であり、使用量において非毒性でなければならない。これらの製剤は少
なくとも0.05重量%の式(1)または(2)の化合物、すなわち活性成分を含有する
が、特定の形態に応じて変動することもでき、好都合には投与単位の0.05〜約90
重量%である。組成物中に存在する活性成分の量は投与するのに適した単位投与
形態が得られるような量である。
非経口投与の場合、式(1)または(2)の化合物は溶液または懸濁液中に混和す
ることができる。これらの製剤は少なくとも0.1%の本発明の化合物を含有する
が、その重量の0.1〜約50%の範囲で変動する。このような組成物中で存在する
活性成分の量は適当な投与量が得られるような量である。
溶液または懸濁液はさらに式(1)または(2)の化合物の溶解度および他の性質
に応じて1種以上の次の補助剤;注射用蒸留水、食塩水、不揮発性
油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合
成溶媒のような滅菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンのような
抗菌剤;アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウムのような抗酸化剤;エチレン
ジアミン四酢酸のようなキレート化剤;酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩のよ
うな緩衝液;および塩化ナトリウムまたはデキストロースのような張度調整剤を
含有してもよい。非経口製剤はガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨
てシリンジまたはバイアルに封入することができる。
本化合物は皮膚パッチ、デポ注射剤、または活性成分の持続した放出を可能に
するような方法で製剤化することができる移植製剤の形態で投与することができ
る。活性成分はペレットまたは小シリンダーに圧縮し、デポ注射剤または植込錠
として皮下的または筋肉内的に投与することができる。植込錠は生分解性ポリマ
ーおよび合成シリコーンのような不活性物質を使用することができる。さらに、
適当な医薬用担体および製剤化技術は「レミントンの製薬学」のような標準テキ
ストに記載されている。化学合成
:
本発明の二塩基性フルオレノン化合物の合成において、出発化合物は知られて
おり、またMeyersおよびMihelichのJ.Amer.Chem.Soc.,97(25),7383(1975年
)に記載の方法と組み合わせたMeyersらのJ.Org.Chem.,39(18),2787(1974年)
に記載の方法のような知られている技術により製造することができる。
下記の実施例は利用できる文献を一部修正して行った特定の合成を示す。
スキーム1 スキーム1はジアルコキシオキサゾリン〔1〕から出発する、すべての二塩基
性および特定の一塩基性化合物を含む幾つかの本発明の化合物の合成を示す。ジ
アルコキシオキサゾリン〔1〕において、OR'はスキーム1に示したように3、
4または5−位に存在し、R'は直鎖状または分枝状のC1-4アルキル基である。例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル
、t−ブチルなどであるが、メチルおよびイソプロピルが好ましい。R'はビフェ
ニルオキサゾリン〔3〕を生成するハロ−フェニルエーテル〔2〕のグリニヤー
ル試薬との反応により容易に除去されるように選択される。反応は上記のMeyers
およびMihelichのJ.Amer.Chem.Soc.に記載の反応に従って行うことができる
。ハロ−フェニルエーテル〔2〕において、Xは典型的なグリニヤールハロゲン
、例えばブロモ、クロロ、ヨードなどであるが、ブロモが好ましい。OR"はマグ
ネシウム置換基に対してオルト、メタまたはパラ−位に存在し、R'がメチルおよ
びn−プロピルであるのが好ましいOR'について記載したものと似た範囲の基を
示す。化合物〔1〕および〔2〕は典型的なグリニヤール条件(無水溶媒)下、反
応体およびビフェニルオキサゾリン生成物が共に可溶性であり、非反応性である
溶媒中で反応させる。例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)
、グリム、ジクリムなどである。
次に、ビフェニルオキサゾリン〔3〕は2つの方法の何れか一方によりビフェ
ニル酸〔5〕に変換される。第1の方法は変換が酸を加え加熱することにより1
段階で行われ、二塩基性化合物の製造において選択される好ましい方法である。
また、R'およびR"が共にメチルである場合のようにOR'およびOR"のエーテル結合
が酸加水分解の影響を比較的受けない場合、酸加水分解による変換を採用するこ
ともできる。別法として、変換はLaddらのJ.Med.Chem.29(10),1904(1986年
)に記載のような塩基加水分解により行うことができる。これは最初に例えば沃
化メチルを用いてメチル化して第4アンモニウム塩〔4〕を生成し、次に相当す
るビフェニル酸〔5〕を得
るのに適した条件下塩基で加水分解することにより行われる。例えば、水酸化ナ
トリウムおよびメタノールを使用し、その後酸性にすることができる。
次に、ビフェニル酸〔5〕はOR'およびOR"アルコキシ置換基の位置に応じて処
理される。〔5〕の環AおよびBがそれぞれ〔7〕の環CおよびDに相当する場
合、1,5(副生成物)、2,5または3,5−フルオレノン〔7〕はルートAに従って製
造され、そして4,5および1,5(主生成物)−フルオレノン〔7〕はルートBに従
って製造される。例えば、ルートAはOR"が4'または3'-位に存在するビフェニル
酸〔5〕に適用され、ルートBはOR"が2'または3'−位に存在する置換基である
場合に使用される。R'Oは3、4、5または6−位に存在する。R'OおよびR"Oの
一方の置換基の位置は下記のように他方の位置に影響を与える。
さらに、化合物〔7〕はR'およびR"の代わりにそれぞれR1およびR2で表示され
る。化合物〔5〕の6−位は必ずしも化合物〔7〕の5−位に相当するとは限ら
ず、2'−位もまた〔7〕の5−位になると考えられるため、こう表示される。結
果として、R1はR'またはR"であり、R2はR"またはR'であり、このことは〔5〕の
環Bもまた〔7〕の環Cに相当し、環Aは環Dに相当することを意味する。例示
のために、1,5−フルオレノン〔7〕は3',6または2',3−置換ビフェニル酸〔5
〕から生成させる。しかしながら、化合物〔7〕の5−位はアルコキシ置換基を
有するため、R1Oがビフェニル酸〔5〕のA環の6−位以外で置換される場合、R2
Oは常に2'−位に存在し、ルートBに従う必要があることは理解されよう。例え
ば、2,5−フルオレノンは4',6−ビフェニル酸〔5〕からルートAを経て、また
は2',4−ビフェニル酸〔5〕からルートBを経て生成することができる。
ビフェニル〔5〕のパラまたは4'−置換B環は適当なフリーデル・クラフツ条
件下で、例えば塩化チオニル、塩化オキサリル、PCl5、次に四塩化スズ(好まし
い)、TFAAなどにより環化してパラまたは2−置換フルオレノ
ン〔7〕を生成する。適当なフリーデル・クラフツ条件の厳密な選択および反応
パラメーターは当業者により容易に決定される。ビフェニルのメタまたは3'−置
換B環にこれらの適当なフリーデル・クラフツ条件を適用すると、3−置換生成
物が定量的に過剰な1および3−置換フルオレノン〔7〕の混合物を生成する。
J.FuらのJ.Org.Chem.,56(5),1983(1991年)に記載のように、カルボキサ
ミド〔6〕は位置特異的に環化して3'−置換ビフェニル酸〔5〕等価体から1−
置換フルオレノン〔7〕を生成する。さらに、2'−置換ビフェニル酸は典型的な
フリーデル・クラフツ条件だと所望のフルオレノンの代わりにビフェニルピラン
を生成するため、カルボキサミドのLDA縮合〔ルートB〕により環化してフルオ
レノンとしなければならない。T.SalaおよびM.V.SargentのJ.Chem.Soc.,Pe
rkin Trans.1,2593(1979年);M.V.SargentのJ.Chem.Soc.,Perkin Tran
s.1,2553(1987年)。
本発明者らは、カルボキサミド中間体〔6〕が上記のSargentの文献に記載の
ようにして(塩化チオニルを使用してビフェニル酸〔5〕から製造した)酸塩化物
をすぐに過剰の式HN(R6)(R7)(式中、R6およびR7は上記で定義された通りであり
、好ましくはR6およびR7はエチルである)のアミンと反応させることによりビフ
ェニルピランの有意な生成を伴うことなく製造できることを見い出した。酸塩化
物、続いてカルボキサミドは系中で生成させることができ、その後カルボキサミ
ドを単離し、LDAと反応させてフルオレノン〔7〕を得る。
本発明者らはまた、カルボキサミド中間体〔6〕がビフェニル酸〔5〕をすぐ
にByBOP(ノババイオケム社製)と式NH(R6)(R7)(式中、R6およびR7は上記で定
義された通りでありる)のアミン、および酸スカベンジャーとして働くトリ−(
C1-5アルキル)アミンの存在下で反応させることにより製造できることを見い出
した。反応は典型的に適当な有機溶媒、例えば塩化メチレンまたは四塩化炭素の
ような塩素化炭化水素;1,2,4−トリクロロ
ベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン;あるいはベンゼ
ンのような芳香族溶媒中で行われ、塩化メチレンが好ましい溶媒である。適当な
トリ−(C1-5アルキル)アミンの例はトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエ
チルアミンなどであり、好ましくはN,N−ジイソプロピルエチルアミンである。
反応は典型的に6〜25時間行われる。カルボキサミド中間体〔6〕は適当な方法
、例えば濾過、蒸発およびフラッシュクロマトグラフィーにより単離および精製
される。
次に、フルオレノン〔7〕は本発明の二塩基性化合物を製造する場合は完全に
、または一塩基性フルオレノン化合物が望ましい場合は選択的に脱アルキルして
5−フェノール〔8〕を与えることができる。R'''はR2またはHとして定義され
る。二塩基性フルオレノンを得る場合のような完全脱アルキルにおいて、R'''は
水素である。脱アルキル条件はR1およびR2に応じて変わり、当業者によく知られ
ている。例えば、完全脱アルキルは臭化水素を使用し、氷酢酸中で加熱すること
により行うことができる。メトキシ基はジフェニルホスフィンおよびn−ブチル
リチウムにより選択的に脱アルキル化することができ、またイソプロポキシ基は
三塩化ホウ素により脱アルキル化することができる。R.E.IrelandおよびD.M.W
albaの「有機合成」、56,第44頁(1977年);T.SalaおよびM.V.SargentのJ.Chem
.Soc.,Perkin Trans.I,2593(1979年)。次に、5−フェノール〔8〕はFlemi
ngらの米国特許第3,592,819号およびAndrewsらのJ.Med.Chem.17(8),882(19
74年)に開示されているように式X-R5-N(R4)2の試薬でアルキル化することがで
きる。前記式において、Xはハロゲンであり、R5はC1-5アルキレンであり、そし
てR4はC1-3アルキルであるか、あるいは両方のR4が結合してピロリジニル、ピペ
リジニルまたはモルホリノを形成する。典型的に、アルキル化反応はナトリウム
メトキシドの存在下、クロロベンゼンおよびメタノール中で行われ、フルオレノ
ン〔10〕生成物を与える。
別法として、カルボキサミド中間体〔6〕はスキーム1Aに従って製造す
ることができ、特に断りがなければスキーム中の各置換基は上記で定義された通
りである。
スキーム1A スキーム1Aにおいて、酸〔6a〕はスキーム1のルートBに記載の方法に従っ
てPyBOPおよび適当なトリ−(C1-5アルキル)アミン、特にN,N−ジイソプロピル
エチルアミン(DIEA)を使用して式HN(R6)(R7)(式中、R6およびR7は上記で定義
された通りである)のアミンと周囲温度で縮合させてアミド〔6b〕を与える。反
応は好ましくは上記のような適当な有機溶媒、好ましくは塩化メチレンの存在下
で行われる。次に、アミド〔6b〕をスズキカップリング反応によりアリールボロ
ン酸〔6c〕と結合させてカルボキサミド中間体〔6〕を得る。N.MiyauraらのJ
.Org.Chem.51,5467〜5471(1986年);Y.HoshinoらのBull.Chem.Soc.Japan
,61,3008〜3010;
N.MiyauraらのJ.Am.Chem.Soc.111,314〜321(1989年);W.J.ThompsonらのJ
.Org.Chem.53,2052〜2055(1988年);並びにT.I.WallowおよびB.M.NovakのJ
.Org.Chem.59,5034〜5037(1994年)。
例えば、アミド〔6b〕を適当なアリールボロン酸〔6c〕と接触させる。スズキ
カップリング反応は適当な溶媒、例えば1,2−ジメトキシエタン(グリム)中で行
われる。反応は約1.1〜約3モル当量の適当なアリールボロン酸を使用して行わ
れる。反応は約1〜約3モル当量の適当な塩基、例えば炭酸カリウムまたは炭酸
ナトリウムの存在下で行われる。カップリングは適当なパラジウム触媒、例えば
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム〔Pd(PPh3)4〕を使用して行
われる。カップリングは0℃〜溶媒の還流温度の範囲の温度で行われる。スキー
ム1Aに示したカップリング反応は6時間〜14日間の反応時間を要する。カルボ
キサミド中間体〔6〕は当該技術分野でよく知られている方法を使用して単離お
よび精製される。これらの方法には抽出、蒸発、クロマトグラフィーおよび再結
晶がある。
適当なアリールボロン酸〔6c〕は当該技術分野でよく知られ、理解されている
方法および手順により製造される。W.J.ThompsonおよびJ.GaudinoのJ.Org.C
hem.,49,5237〜5243(1984年)。アリールボロン酸はスズキカップリング反応で
うまく働かないそれらの相当する無水物を不純物として含むことが多い。好まし
くない量の無水物を不純物として含む物質は加水分解によりその相当する酸に変
換することができる。必要ならば、加水分解は簡単に水中で沸騰させ、濾過によ
りアリールボロン酸を回収することにより行われる。
スキーム2 スキーム2に出発物質ジアルコキシオキサゾリン〔1〕の製造を例示する。A1
はスキーム6Aで定義される通りである。ルートCにおいて、アルドリッチ化学
社のような一般の化学薬品メーカーから入手できるジフェノール酸〔12〕はメタ
ノール性塩化水素中でジフェノールメチルエステル〔13〕に変換される。何れか
の既知の方法が行われ、例えばジフェノール〔12〕の沸騰メタノール溶液を塩化
水素で飽和させる。KingらのJ.Chem.Soc.,4206(1955年)。次に、ジフェノー
ルメチルエステル〔13〕は例えばアルキル部分が前記で定義されたようなR'によ
り表されるハロアルカンと当該技術分野で知られている典型的な条件および溶媒
下で反応させることによりジアル
キルメチルエステル〔14〕にアルキル化される。ハロゲンもまたアルキル置換反
応において典型的に使用されるもの、例えばブロモ、クロロ、ヨードであってよ
い。全範囲のR'について上記のアルキル化法を使用できるが、本発明者らはR'が
イソプロピルのような酸感受性基である場合、特に好ましいことを見い出した。
ジアルキルメチルエステル〔14〕を水素化ナトリウムの存在下、適当な非反応性
溶媒中で2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールと反応させてヒドロキシ
アミド〔15〕を得る。例えば、Doddらの「合成通信」、23(7),1003(1993年)は
トルエン中の炭酸カリウムの存在下でのアルキル化(スキーム2の〔13〕の〔14
〕への変換に相当する)、およびその後のテトラヒドロフラン中のアミノアルコ
ールを用いたアミド化を開示している。次に、ヒドロキシアミド〔15〕は何れか
の知られている手段によりジアルコキシオキサゾリン〔1〕に変換することがで
きる。例えば、Sargentの文献に開示されているように塩化チオニルを使用する
ことにより、またはDoddらの文献に記載のようにそれぞれ2モル当量のトリフェ
ニルホスフィンおよびN−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−4'−ジメ
トキシメチルベンズアミド(DEAD)を使用して変換される。
スキーム2のルートDはR'がメチルであるジアルコキシオキサゾリン〔1〕の
簡易化した製造工程を示す。ジメトキシ安息香酸〔16〕がすでに容易に入手可能
(アルドリッチ化学社から)な場合、ビフェノール酸〔12〕からメチルエーテル
を生成してそれらを合成する必要はない。ジメトキシ安息香酸〔16〕を塩化チオ
ニルと反応させることにより酸塩化物に変換し、次に少なくとも2モル当量の2
−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールと反応させてジメトキシカルボキサ
ミド〔17〕を得る。次に、ジメトキシカルボキサミド〔17〕は塩化チオニルと反
応させることによりジアルコキシオキサゾリン〔1〕に変換することができる。
オキサゾリン〔1〕の生成はまた、塩化オキサリル、塩化ホスホリルおよび他の
縮合試薬、例えばフリーデル・クラフツ触媒などが媒介することができる。
スキーム3 スキーム3はハロ−ジアルキルフェニルエーテル〔21〕、および本発明のジア
ルコキシ置換−塩基性フルオレノン化合物を製造するために使用される出発化合
物であるその相当するグリニヤール試薬〔22〕の製造を示す。Xはスキーム1で
定義された通りである。スキーム1で使用されるモノアルキル置換エーテル〔2
〕は相当するハロ−フェノールを知られているようにアルキル化することにより
製造できる。ジアルキルエーテル〔21〕の製造において、ヒドロキシ基の選択的
なアルキル化によるハロ−ビフェノール〔18〕のハロ−ジアルコキシフェニルエ
ーテル〔21〕への変換の反応条件もまた当該技術分野で知られている。例えば、
BoseらのJ.Am.Chem.Soc.,113,9293(1991年)に記載のように、ハロ−ジフェ
ノール〔18〕は炭酸カリウムの存在下、アセトン、2−ブタノンなどのような不
活性溶媒中で塩化スルホニルパラ−トルエンを用いてアルキル化することにより
保護される。次に、保護フェノールをハロゲン部分が前記で定義された通りであ
り、ア
ルキル部分がR2により定義される適当なハロ−アルキル化合物と反応させて保護
ハロ−フェニルアルコキシエーテル〔19〕を生成する。その後、保護エーテル〔
19〕を最初に塩基性、次に酸性条件により脱保護してアルコキシフェノール〔20
〕を得る。例えば、水性エタノール中の水酸化カリウム、次に酢酸で処理する。
次に、アルコキシフェノール〔20〕をスキーム1のアルキル化と同様の条件下で
アルキル化(アルキルはR3により定義される)してハロ−ジアルコキシフェニル
エーテル〔21〕を得る。R3はR1およびR2と同様に定義される。ハロ−ジアルコキ
シフェニルエーテル〔21〕は知られているようにしてジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフランなどのような適当な非反応性溶媒中でマグネシウムと反応させるこ
とによりグリニヤール等価体〔22〕に変換することができる。
スキーム4 スキーム4は本発明のトリアルコキシ置換5−フルオレノンの好ましい合成の
第1部を示す。スキーム1のルートBと似ており、それと同じ試薬
を多く使用するが、(モノアルコキシグリニヤール試薬〔2〕とは異なって)ス
キーム3で製造されるハロ−ジアルコキシフェニルエーテルグリニヤール試薬〔
22〕を使用し、R1をイソプロピルに限定することが主に異なる。R2およびR3は前
記で定義された通りであり、反応条件も同様である。相当する反応条件を示すた
めに、スキーム4の化合物はスキーム1と同様に(「a」をつけて)表示する。
スキーム5
スキーム5は本発明のトリアルコキシ置換5−フルオレノンの合成の第2部を
示す。トリ−エーテル〔28〕を2つの方法で変形して本発明の化合物を得ること
ができる。スキーム5のルートEでは上記のSargentの文献に記載のようにして
塩化メチレンのような適当な非反応性溶媒中の三塩化ホウ素で処理することによ
り5−イソプロポキシ基を選択的に脱アルキル化して5−フェノール〔29〕を生
成する。次に、5−フェノール〔29〕をクロロベンゼンおよびナトリウムメトキ
シドの存在下で式X-R5-N(R4)2(式中、X、R5およびR4はスキーム1で定義された
通りである)の化合物によりアルキル化して2,4−ジアルコキシ−5−アルコキシ
−ジアルキルアミン〔30〕を得る。これは最終化合物であると共に、1−ニトロ
化合物〔32〕の中間体である。化合物30を−70℃(周囲温度まで加温する)で塩
化メチレン中のニトロニウムテトラフルオロボレートによりニトロ化して1−ニ
トロ化合物〔32〕を得る。次に、1−ニトロ化合物〔32〕を当該技術分野で知ら
れている有効な手段により1−アミン〔33〕に還元する。エタノール中の塩化第
一スズが好ましい。他の還元系には例えば、化学的に1)酢酸中の亜鉛金属、2)
塩化アンモニウムが存在する、または不在であるメタノール中の亜鉛金属、およ
び3)エタノール中の鉄および酢酸がある。
スキーム5のルートFは1−アミンの新規な合成を示す。本発明者らはニトロ
化工程を最初に行う場合、ニトロニウムテトラフルオロボレートをトリ−エーテ
ル〔28〕に適用するとニトロ化と共に5−イソプロポキシ基を選択的に脱アルキ
ル化してニトロ−フェノール〔31〕を生成することを見い出した。この反応の条
件はルートEで使用されるものと同様である。ルートEと比較して合成工程が少
ないため、ルートFが好ましい。次に、ニトロ−フェノール〔31〕を前記と同様
の条件下で適当な2−クロロエチル−ジアルキルアミンによりアルキル化して1
−ニトロ化合物〔32〕を得る。例示したように1−ニトロ化合物はルートEおよ
びFが一点に集まる所であり、その後ルートEで説明したように1−アミンに還
元される。
別法として、本発明の2,5−二塩基性フルオレノン化合物はFlemingらの米国特
許第3,592,819号およびAndrewsらのJ.Med.Chem.,17:8,882(1974年)に記載の
方法により得ることができる。それらの文献の中で、これらの化合物は相当する
2,5−ジニトロ化合物の還元、ジアゾ化および加水分解的置換により得られた。
ジニトロ化合物は知られているようにしてフルオレノンをニトロ化することによ
り得ることができる。
さらに、適当な2,5−ジメトキシフルオレン−9−オンをスキーム1Aに従っ
て製造して構造式〔6〕の適当な中間体を得、次にスキーム1に従って所望の最
終生成物を得ることができる。
スキーム6Aはジアルコキシオキサゾリン〔1〕またはトリアルコキシオキサ
ゾリン〔34〕から出発する本発明の二塩基性アルコキシ化合物の合成を示す。ス
キーム6Aは化合物3〜7の合成を記載しているスキーム1に似ており、同様の
反応条件をここで使用することができる。R1、R2、R6、R7、R'およびR"はスキー
ム1で定義された通りである。R8はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、sec−ブチルである。A1およびA2は化合物40のR6Oを得るための
別ルートを意味する。すなわち、R8Oは除去されるR'O置換基のオルト位にあるア
ルコキシ置換基(A1)から得られるか、またはフェニル−マグネシウム結合のオル
ト位にあるアルコキシ置換基(A2)から得られる。A1およびA2は互いに排他的であ
る。すなわち、A1が存在する時、A2は存在せず逆もまたそうである。
スキーム6A スキーム6Bはトリアルコキシフルオレノン〔40〕から出発するスキーム6A
の合成の続きである。試薬および反応条件はスキーム5で使用される
ものと同様である。スキーム5のルートFはスキーム6BのルートGと似ており
、同様の試薬および反応条件を使用する。スキーム5のルートEはスキーム6B
のルートGと似ており、相当する試薬および反応条件を使用する。スキーム5と
類似の化合物はスキーム5の化合物の番号に「a」を付けて表示する。スキーム
6Bの化合物はさらに、それら自身の新しい番号で表示する。スキーム6Aおよ
び6B全体にわたって、変数の意味は前記で定義された通りである。
スキーム6B
本発明の化合物の例としては次の化合物が挙げられる:
3,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(4−ジエチルアミノ−n−ブトキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(4−ジエチルアミノ−n−ブトキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(ピロリジニル−メトキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(ピロリジニル−メトキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(2−ピロリジニル−プロポキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(4−ピロリジニル−n−ブトキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(4−ピロリジニル−n−ブトキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(ピペリジニル−メトキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(ピペリジニル−メトキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−(4−ピペリジニル−n−ブトキシ)−フルオレン−9−オ
ン
1,5−ビス−(4−ピペリジニル−n−ブトキシ)−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−フルオレン−9−
オン
1,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−フルオレン−9−
オン
3,5−ビス−〔(モルホリノ−4−イル)−メトキシ〕−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−〔(モルホリノ−4−イル)−メトキシ〕−フルオレン−9−オン
3,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−フルオレン−9
−オン
1,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−フルオレン−9
−オン
3,5−ビス−〔4−(モルホリノ−4−イル)−n−ブトキシ〕−フルオレン−
9−オン
1,5−ビス−〔4−(モルホリノ−4−イル)−n−ブトキシ〕−フルオレン−
9−オン
1,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−フルオレン−
9−オン
1,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−エトキシ−フルオレン−
9−オン
1,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−プロポキシ−フルオレン
−9−オン
1,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレ
ン−9−オン
1,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−メトキシ−フルオレン
−9−オン
1,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−エトキシ−フルオレン
−9−オン
1,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−プロポキシ−フルオレ
ン−9−オン
1,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−n−ブトキシ−フルオ
レン−9−オン
1,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−フルオレン−9
−オン
1,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−エトキシ−フルオレン−9
−オン
1,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−プロポキシ−フルオレン−
9−オン
1,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレン
−9−オン
1,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−メトキシ−フルオレン−
9−オン
1,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−エトキシ−フルオレン−
9−オン
1,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−プロポキシ−フルオレン
−9−オン
1,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレ
ン−9−オン
1,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−フルオレン−9
−オン
1,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−エトキシ−フルオレ
ン−9−オン
1,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−プロポキシ−フルオレン−
9−オン
1,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレン
−9−オン
1,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−メトキシ−フルオレン−
9−オン
1,5−ビス-(3−ピペリジニル-プロポキシ)−4−エトキシ−フルオレン−9
−オン
1,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−プロポキシ−フルオレン
−9−オン
1,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレ
ン−9−オン
1,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−メトキシ−フ
ルオレン−9−オン
1,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−エトキシ−フ
ルオレン−9−オン
1,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−プロポキシ−
フルオレン−9−オン
1,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−n−ブトキシ
−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4−メトキシ−
フルオレン−9−オン
1,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4−エトキシ−
フルオレン−9−オン
1,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4−プロポキシ
−フルオレン−9−オン
1,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4−n−ブトキ
シ−フルオレン−9−オン
2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−フルオレン−
9−オン
2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−エトキシ−フルオレン−
9−オン
2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−プロポキシ−フルオレン−
9−オン
2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレ
ン−9−オン
2,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−メトキシ−フルオレン
−9−オン
2,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−エトキシ−フルオレン
−9−オン
2,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−プロポキシ−フルオレ
ン−9−オン
2,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−n−ブトキシ−フルオ
レン−9−オン
2,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−フルオレン−9
−オン
2,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−エトキシ−フルオレン−9
−オン
2,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−プロポキシ−フルオレン−
9−オン
2,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレン
−9−オン
2,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−メトキシ−フルオ
レン−9−オン
2,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−エトキシ−フルオレン−
9−オン
2,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−プロポキシ−フルオレン
−9−オン
2,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレ
ン−9−オン
2,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−フルオレン−9
−オン
2,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−エトキシ−フルオレン−9
−オン
2,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−プロポキシ−フルオレン−
9−オン
2,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレン
−9−オン
2,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−メトキシ−フルオレン−
9−オン
2,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−エトキシ−フルオレン−
9−オン
2,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−プロポキシ−フルオレン
−9−オン
2,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−n−ブトキシ−フルオレ
ン−9−オン
2,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−メトキシ−フ
ルオレン−9−オン
2,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−エトキシ−フ
ルオレン−9−オン
2,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−プロポキシ−
フルオレン−9−オン
2,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−n−ブトキシ
−フルオレン−9−オン
2,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4−メトキシ−
フルオレン−9−オン
2,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4−エトキシ−
フルオレン−9−オン
2,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4−プロポキシ
−フルオレン−9−オン
2,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4−n−ブトキ
シ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−
フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−エトキシ−
フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−プロポキシ
−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−n−ブトキ
シ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−メトキシ
−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−エトキシ
−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−プロポキ
シ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−4−n
−ブトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−フ
ルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−エトキシ−フ
ルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−プロポキシ−
フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−n−ブトキシ
−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−メトキシ−
フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−エトキシ−
フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−プロポキシ
−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−4−n−ブトキ
シ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−フ
ルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−エトキシ−フ
ルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−プロポキシ−
フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(2−ピペリジニル−エトキシ)−4−n−ブトキシ
−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−メトキシ−
フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−エトキシ−
フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−プロポキシ
−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−4−n−ブトキ
シ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−
メトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−
エトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−
プロポキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−
n−ブトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4
−メトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4
−エトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4
−プロポキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−2,5−ビス−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−4
−n−ブトキシ−フルオレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−メトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−2−メトキシ−フルオレン−9−
オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−メトキシ−フルオレン−9
−オン
5−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−2−メトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−メトキシ−フルオレン−9−オン
5−(2−ピペリジニル−プロポキシ)−2−メトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−メトキシ−フルオレ
ン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−2−メトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−エトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−2−エトキシ−フルオレン−9−
オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−フルオレン−9−オン
5−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−2−エトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−フルオレン−9−オン
5−(2−ピペリジニル−プロポキシ)−2−エトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−エトキシ−フルオレ
ン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−2−エトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−プロポキシ−フルオレン−9−
オン
5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−2−プロポキシ−フルオレン−9
−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−2−プロポキシ−フルオレン−9−
オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−(2−ピペリジニル−プロポキシ)−2−プロポキシ−フルオレン−9−
オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−プロポキシ−フルオ
レン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−2−プロポキシ−フル
オレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−n−ブトキシ−フルオレン−9
−オン
5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ〕−2−n−ブトキシ−フルオレン−
9−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−n−ブトキシ−フルオレン−9−
オン
5−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−2−n−ブトキシ−フルオレン−9
−オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−n−ブトキシ−フルオレン−9−
オン
5−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−2−n−ブトキシ−フルオレ
ン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−n−ブトキシ−フル
オレン−9−オン
5−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−2−n−ブトキシ−フ
ルオレン−9−オン
4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−5−メトキシ−フルオレン−9−オ
ン
4−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−5−メトキシ−フルオレン−9−
オン
4−(2−ピロリジニル−エトキシ)−5−メトキシ−フルオレン−9−オン
4−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−5−メトキシ−フルオレン−9−オ
ン
4−(2−ピペリジニル−エトキシ)−5−メトキシ−フルオレン−9−オン
4−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−5−メトキシ−フルオレン−9−オ
ン
4−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−5−メトキシ−フルオレ
ン−9−オン
4−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−5−メトキシ−フルオ
レン−9−オン
4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−5−エトキシ−フルオレン−9−オ
ン
4−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−5−エトキシ−フルオレン−9−
オン
4−(2−ピロリジニル−エトキシ)−5−エトキシ−フルオレン−9−オン
4−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−5−エトキシ−フルオレン−−9−
オン
4−(2−ピペリジニル−エトキシ)−5−エトキシ−フルオレン−9−オン
4−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−5−エトキシ−フルオレン−9−オ
ン
4−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−5−エトキシ−フルオレ
ン−9−オン
4−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−5−エトキシ−フルオ
レン−9−オン
4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−5−プロポキシ−フルオレン−9−
オン
4−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−5−プロポキシ−フルオレン−9
−オン
4−(2−ピロリジニル−エトキシ)−5−プロポキシ−フルオレン−9−オ
ン
4−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−5−プロポキシ−フルオレン−9−
オン
4−(2−ピペリジニル−エトキシ)−5−プロポキシ−フルオレン−9−オ
ン
4−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−5−プロポキシ−フルオレン−9−
オン
4−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−5−プロポキシ−フルオ
レン−9−オン
4−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−5−プロポキシ−フル
オレン−9−オン
4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−5−n−ブトキシ−フルオレ
ン−9−オン
4−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−5−n−ブトキシ−フルオレン−
9−オン
4−(2−ピロリジニル−エトキシ)−5−n−ブトキシ−フルオレン−9−
オン
4−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−5−n−ブトキシ−フルオレン−9−
オン
4−(2−ピペリジニル−エトキシ)−5−n−ブトキシ−フルオレン−9−
オン
4−(2−ピペリジニル−プロポキシ)−5−n−ブトキシ−フルオレン−9
−オン
4−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−5−n−ブトキシ−フル
オレン−9−オン
4−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−5−n−ブトキシ−フ
ルオレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−エトキシ−4−メトキシ−フル
オレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−エトキシ−4−プロポキシ−フ
ルオレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−エトキシ−4−n−ブトキシ−
フルオレン−9−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−メトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−メトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−エトキシ−4−メト
キシ−フルオレン−9−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−エトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−エトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−エトキシ−4−エト
キシ−フルオレン−9−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−プロポキシ−フル
オレン−9−オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−プロポキシ−フル
オレン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−エトキシ−4−プロ
ポキシ−フルオレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−メトキシ−4−エトキシ−フル
オレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−メトキシ−4−プロポキシ−フ
ルオレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−メトキシ−4−n−ブトキシ−
フルオレン−9−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−メトキシ−4−エトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−メトキシ−4−エトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−メトキシ−4−エト
キシ−フルオレン−9−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−メトキシ−4−プロポキシ−フル
オレン−9−オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−メトキシ−4−プロポキシ
−フルオレン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−メトキシ−4−プロ
ポキシ−フルオレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−プロポキシ−4−エトキシ−フ
ルオレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−プロポキシ−4−メトキシ−フ
ルオレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−プロポキシ−4−n−ブトキシ
−フルオレン−9−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−4−エトキシ−フル
オレン−9−オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−4−エトキシ−フル
オレン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−プロポキシ−4−エ
トキシ−フルオレン−9−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−4−メトキシ−フル
オレン−9−オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−4−メトキシ−フル
オレン−9−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−プロポキシ−4−エ
トキシ−フルオレン−9−オン
5−(3−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオレン−9−
オン
5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオレン−9
−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオレン−9−
オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオレン−9−
オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2,4−ジメトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−2,4−ジメトキシ−フル
オレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジエトキシ−フルオレン−9−
オン
5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−2,4−ジエトキシ−フルオレン−9
−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2,4−ジエトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−2,4−ジエトキシ−フルオレン−9−
オン
5−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−2,4−ジエトキシ−フルオレン−9−
オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2,4−ジエトキシ−フルオレン−9−オ
ン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2,4−ジエトキシ−フルオ
レン−9−オン
5−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−2,4−ジエトキシ−フル
オレン−9−オン
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジプロポキシ−フルオレ
ン−9−オン
5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−2,4−ジプロポキシ−フルオレン−
9−オン
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2,4−ジプロポキシ−フルオレン−9−
オン
5−(3−ピロリジニル−プロポキシ)−2,4−ジプロポキシ−フルオレン−9
−オン
5−(2−ピペリジニル−エトキシ)−2,4−ジプロポキシ−フルオレン−9−
オン
5−(3−ピペリジニル−プロポキシ)−2,4−ジプロポキシ−フルオレン−9
−オン
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2,4−ジプロポキシ−フル
オレン−9−オン
5−〔3−(モルホリノ−4−イル)−プロポキシ〕−2,4−ジプロポキシ−フ
ルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−エトキシ−4−メ
トキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−エトキシ−4−プ
ロポキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−エトキシ−4−n
−ブトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−メト
キシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−メトキ
シ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−エトキ
シ−4−メトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−プロ
ポキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピリジニル−エトキシ)−2−エトキシ−4−プロポ
キシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−エトキ
シ−4−プロポキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−メトキシ−4−エ
トキシ−4−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−メトキシ−4−プ
ロポキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−メトキシ−4−n
−ブトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−メトキシ−4−エト
キシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピリジニル−エトキシ)−2−メトキシ−4−エトキ
シ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−メトキ
シ−4−エトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−プロポキシ−4−
エトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−プロポキシ−4−
メトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−プロポキシ−4−
n−ブトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−4−エ
トキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−4
−エトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−プロポ
キシ−4−エトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−4−メ
トキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピリジニル−エトキシ)−2−プロポキシ−4−メト
キシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2−プロポ
キシ−4−メトキシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−メトキシ−フルオ
レン−9−オン
1−アミノ−5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−2,4−ジメトキシ−フ
ルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−−フル
オレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピリジニル−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオ
レン−9−オン
1−アミノ−5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2,4−ジメト
キシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジエトキシ−フル
オレン−9−オン
1−アミノ−5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−2,4−ジエトキシ−フ
ルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2,4−ジエトキシ−フルオ
レン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピリジニル−エトキシ)−2,4−ジエトキシ−フルオレ
ン−9−オン
1−アミノ−5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2,4−ジエト
キシ−フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジプロポキシ−フ
ルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−2,4−ジプロポキシ−
フルオレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−2,4−ジプロポキシ−フル
オレン−9−オン
1−アミノ−5−(2−ピリジニル−エトキシ)−2,4−ジプロポキシ−フルオ
レン−9−オン
1−アミノ−5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−2,4−ジプロ
ポキシ−フルオレン−9−オン
本発明の使用法の化合物の例としては次の化合物が挙げられる:
上記で列挙したすべての化合物、および
2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フルオレン−9−オン
2,5−ビス−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フルオレン−9−オン
2,5−ビス−(2−ジプロピルアミノ−エトキシ)−フルオレン−9−オン
2,5−ビス−(3−ジメチルアミノ−プロポキシ)−フルオレン−9−オン
2,5−ビス−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−フルオレン−9−オン
2,5−ビス−(3−ジプロピルアミノ−プロポキシ)−フルオレン−9−オン
実施例全体にわたって次の定義を使用する:
室温または周囲温度=18℃〜25℃
一晩=8〜12時間
ブライン=飽和塩化ナトリウム(NaCl)水溶液
THF=テトラヒドロフラン LDA=リチウムジイソプロピルアミン
MgSO4=硫酸マグネシウム EtOAc=酢酸エチル
CH2Cl2=酸化メチレン NH4Cl=塩化アンモニウム
NaOH=水酸化ナトリウム
参考文献が特記されている場合、それらは参照により本明細書に加入されると
解される。
I.二塩基性フルオレノン:
実施例 1
次の実施例1A−1Dの合成をMeyers,A.I.およびMihelitch E.D.のJ.Am.C
hem.Soc.,97,7383(1975年)に従って行なった。
実施例 1A
2−(2,3−ジメトキシ−フェニル)−4,4−ジメチル−4−オキサゾリン
室温で塩化チオニル(66ml、107.6g、0.9モル)を2,3−ジメトキシ安息香酸(5
4.63g、0.3モル)に滴加し、塩化ベンゾイルの生成が終了するまで一晩撹拌し
た。回転蒸発器において過剰の塩化チオニルおよび発生したすべての気体を除去
した。さらにトルエンを加えて反応容器から残留の塩化チオニルを除去した。先
に生成した塩化2,3−ジメトキシベンゾイルを塩化メチレン(150ml)に溶解し、
反応温度を10℃以下に維持しながら0℃のクロロホルム(150ml)中における2
−アミノ−2−メチル−プロパノール(53.40g、57.2ml、0.6モル)の撹拌溶液
に加えた。添加終了後、一晩撹拌し、白色の固体として残留するアミノ−アルコ
ールを濾過した。濾液を300mlの水で2回、洗浄および抽出した。硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、濾過し、濃縮して黄色の油状物を得た。ほぼ真空下に置いて生
成物(N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−2,3−ジメトキシ−ベ
ンズアミド)を固化した。さらに塩化チオニル(64ml)を加えると発熱反応が起
こり、黄色の溶液が得られた。約1時間撹拌してから約500mlの無水ジエチルエ
ーテルを加え、一晩撹拌してオキサゾリン生成物を塩酸塩として沈澱させた。先
に加えたエーテルを反応溶液からデカントし、追加量(300ml)を加え、激しく
撹拌した。残留する固体を冷エーテル:NaOH(80:20)の水溶液に取り、水相を
確実に塩基性にした。有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。残留する
エーテルを除去し、ほぼ真空下で乾燥して表題化合物を得た。収量43.1g(61%)
、融点48〜50℃(オフホワイト色の結晶)。本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 1B
2−(6,4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−4,4−ジメチル−4−オキ
サゾリン
約45mlのジエチルエーテル中におけるマグネシウム(5.5g、0.22モル)の溶
液を調製し、4−ブロモアニソール(41.1g、27.5ml、0.22モル)を撹拌しなが
ら滴加した。緩やかに加熱し、必要に応じて沃素および/または1,2−ジブロモ
エタンを加えて反応を開始させた。還流を維持するのに十分な速度で4−ブロモ
アニソールの添加を続けた。添加終了後、さらにエーテル(100ml)を加え、約1
時間加熱還流した。室温まで冷却し、90mlのTHFに溶解した2−(2,3−ジメトキ
シ−フェニル)−4,4−ジメチル−4−オキサゾリン(17.6g、0.075モル)を滴加
し、一晩撹拌すると発熱反応が起こり、暗褐色の溶液が得られた。150mlの塩化
アンモニウムで急冷した。有機相を分離し、水相を100mlのTHFで抽出した。合一
した有機相を200mlのブラインで2回洗浄した。MgSO4上で乾燥し、濾過し、回転
蒸発器で蒸発させて濃い黄色の半固体を得た。10%HCl(30mlの濃塩酸を120mlに
希釈した)に溶解し、100mlのエーテルで2回洗浄した。表題化合物の塩酸塩が水
層中で沈澱した。水層および固体を50%NaOH溶液で塩基性にした。250mlの酢酸
エチルで2回抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、濾過し、回転蒸発器で蒸発さ
せて24.2g(0.08モル)の表題化合物を得た。
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 1C
2,5−ジメトキシ−フルオレン−9−オン
2−(6,4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−4,4−ジメチル−4−オ
キサゾリン(24.2g、0.08モル)および4.5N塩酸(750ml)を合し、撹拌しなが
ら一晩加熱還流した。撹拌しながら室温まで冷却した。得られた褐色の固化油状
物を焼結ガラスを通して濾過し、100mlの水で3回洗浄し、空気乾燥した。ペス
テル(pestel)に移し、粉砕して淡褐色の粉末にし、6,4'−ジメトキシ−ビフェニ
ル−2−カルボン酸(16.4g、77%)を得た。
300mlの無水塩化メチレン中における6,4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−カ
ルボン酸(15.5g、0.060モル)の懸濁液をアルゴン下、室温で調製した。塩化チ
オニル(6.5g、0.078モル、4.0ml)を滴加し、約1時間加熱還流して確実に酸塩
化物に変換した。0℃まで冷却し、確実に温度を0〜5℃に維持しながら塩化ス
ズ(SnCl4、20.6g、0.079モル、9.1ml)を滴加した。添加終了後、0℃で2時間
撹拌を続けた。暗色の反応混合物を氷上に注ぐとオレンジ色に変わった。有機物
を分離し、水相を200mlの塩化メチレンで2回抽出した。必要ならば、さらに塩
化メチレンを加えてすべての固体を溶解した。合した抽出物を200mlのNaHCO3で
2回洗浄した。ブラインで再び洗浄した。MgSO4上で乾燥し、濾過し、回転蒸発
器で濃縮した。短路クロマトグラフィーにより濾過し、塩化メチレンで溶離して
ベースラインの物質を取り出した。収量9.0g、62%。
酢酸エチルから再結晶して赤味がかったオレンジ色の固体2,5−ジメト
キシ−フルオレン−9−オンを得た。融点125〜127℃。
実施例 1D
2,5−ジヒドロキシ−フルオレン−9−オン
50mlの氷酢酸中における2,5−ジメトキシ−フルオレン−9−オン(7.5g、0.
031ミリモル)の溶液を調製し、80℃に加温した。フルオレノンがすべて溶解し
てから、150mlの臭化水素(48%溶液)を加えた。加熱還流を続け、生成した沈
澱物を再溶解し、一晩還流した。室温まで冷却し濾過した。濾液を水で洗浄した
。固体を酢酸エチルに取り、蒸気浴で加熱して溶解した。短カラムのシリカを通
して濾過し、熱酢酸エチルで溶離した。酢酸エチル溶出液を回転蒸発器で濃縮し
て暗赤色の固体を得た。熱塩化メチレン中で加熱して不要な固体を溶解し、濾過
して2,5−ジヒドロキシ−フルオレン−9−オンを得た。融点298〜301℃分解(収
量9.4g、97%)。
実施例 2
2,5−ビス〔(2−ジエチルアミノ)エトキシ〕−フルオレン−9−オン
実施例 2A
N,N−ジエチル−2−ブロモ−5−メトキシベンズアミド
CH2Cl2(80ml)中における2−ブロモ−5−メトキシ安息香酸(2.31g、0.01
0モル)およびPyB0P(5.20g、0.010モル)の撹拌懸濁液に、ジエチルアミン(0
.951g、0.013モル)を周囲温度で加えた。溶液を僅かに加温すると褐色に変わ
った。褐色の溶液にジイソプロピルエチルアミン(8.83ml、0.022モル)を加え
、得られた混合物を周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を水(100ml)、5%H
Cl(2×100ml)、NaHCO3(2×100ml)で抽出し、ブライン(100ml)で洗浄し
、乾燥(MgSO4)し、濾過し、濾液を蒸発させて褐色の油状物を得た。EtOAc−ヘキ
サン(4:6)で溶離する油状物のクロマトグラフィーにより2.45g(90%)の表
題化合物を淡黄色の液体として得た。Rf=0.24(EtOAc−ヘキサン4:6);
実施例 2B
N,N−ジエチル−6,4−ジメトキシ−ビフェニル−2−カルボキサミド
DME(50ml)中における2−ブロモ−5−メトキシ−ジエチルベンズアミド(2
.43g、8.2ミリモル)の撹拌溶液にPd(PPh3)4(0.55g、0.5ミリモル)、2−メト
キシフェニルボロン酸(1.52g、10ミリモル)およびNa2CO3(2M、7.0ml)をそ
れぞれ周囲温度で加えた。得られた混合物を加熱し、アルゴン雰囲気下で還流し
ながら7時間、次に周囲温度で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を水およ
びEtOAcに分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、EtOAc−ヘキ
サンを使用するクロマトグラフィーにより表題化合物をオフホワイト色の固体と
して得た。再結晶(シクロヘキサン)により白色の板状晶1.91g(69%)を得た。
融点117〜118℃。
元素分析値(C19H23NO3として):
計算値:C%72.82 H%7.40 N%4.47
実測値:C%72.57 H%7.34 N%4.41
実施例 2C
2,5−ジメトキシ−フルオレン−9−オン
−50℃で無水THF(20ml)中における蒸留したばかりのジイソプロピルアミン(1
.90ml、13.5ミリモル)の撹拌溶液にn-BuLi(2.5M、5.5ml、13.5ミリモル)を加え
た。溶液を0℃に加温し、すぐに−20℃まで冷却し、THF(20ml)中のN,N−ジエチ
ル−6,4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−ジエチルカルボキサミド(1.70g、5.
4ミリモル)を滴加した。得られた溶液を一晩撹拌した。赤色の反応混合物を飽
和NH4Cl溶液で急冷し、分離し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、
濾過し、濾液を蒸発させた。残留固体を再結晶(CH3OH)して表題化合物を赤色の
針状結晶として得た。融点125〜127℃。
実施例 2D
2,5−ジヒドロキシ−フルオレン−9−オン
氷酢酸(50ml)中における2,5−ジメトキシ−フルオレン−9−オン(0.031ミ
リモル)の溶液を調製し、80℃に加温した。臭化水素(150ml、48%溶液)を加え
、実施例1Dに記載の方法に従って製造して2,5−ジヒドロキシ−フルオレン−
9−オンを得た。
実施例 2E
2,5−ビス〔(2−ジエチルアミノ)エトキシ〕−フルオレン−9−オン
Andrews,FlemingらのJ.Med.Chem.17(8),882(1974年)に記載の方法と同様
にした:0.138gのNaを5.0mlの乾燥CH3OHと反応させることによりNaOCH3溶液を
調製した。この溶液に、クロロベンゼン(20.0ml)に溶解した2,5−ジメトキシ
−フルオレン−9−オン(高真空下、100℃で一晩乾燥した)を加えた。撹拌反
応混合物をアルゴン雰囲気下でメタノールが蒸発する(130℃)まで加熱した。1.8
g(10.4ミリモル)の2−クロロエチルジエチルアミン塩酸塩をNaOH水溶液で塩基
性にし、クロロベンゼン(20.0ml)で抽出し、MgSO4で乾燥し、デカントするこ
とにより2−クロロエチルジエチルアミンの遊離塩基を調製した。得られた暗褐
色の反応混合物を加熱し、一晩還流しながら撹拌した。反応混合物を周囲温度ま
で冷却し、1%NaOH(100ml)に注ぎ、CH2Cl2(100ml)で抽出した。有機層を乾燥
(MgSO4)し、濾過し、濾液を回転蒸発器で蒸発させた。得られた暗褐色の油状物
を乾燥Et2O(50ml)に溶解し、濾過した。濾過器を追加の乾燥Et2O(100ml)で洗浄
した。この溶液にエーテル性HClをアルゴンブランケット下で加えた。沈澱した
塩酸塩(CH3OH/EtOAc)を再結晶して表題化合物をオレンジ色の固体として得た
。0.94g(75%)、融点235〜237℃。
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 3
3,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フルオレン−9−オン
実施例 3A
2−(2,3'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−4,4−ジメチル−4−オキ
サゾリン
実施例1Bと同様にして、20mlの無水ジエチルエーテル中におけるマグネシウ
ム(2.7g、0.11モル)のグリニャール試薬を調製し、3−ブロモアニソール(2
0.6g、0.11モル)を滴加して2−(2,3'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)
−4,4−ジメチル−4−オキサゾリンを得た。収量:12.5g(100%)、EtOAc−ヘ
キサン4:6、Rf=0.26。 本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 3B
3,5−ジメトキシ−フルオレン−9−オン、1,5−ジメトキシ−フルオレン
−9−オン
実施例1Cと同様にして、2−(6,3'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−
4,4−ジメチル−4−オキサゾリン(11g、0.035モル)および4.5N塩酸(117mlを
約350mlに希釈した)を合して8.2g(91%)のカルボン酸(6,3'−ジメトキシ−ビフ
ェニル−2−カルボン酸)を得た。
実施例1Cと同様にして、6,3'−ジメトキシ−ビフェニル−2−カルボン酸(8
.2g、0.032モル)および塩化チオニル(3.3g、0.04モル、2.1ml)を反応させ、
次に塩化スズ(11.2g、0.043モル)と反応させた。3日後、反応混合物をHCl水溶
液で急冷した。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥し、濾過し、溶媒を蒸発させた
。EtOAc/ヘキサンからの分別結晶によジメトキシ−フルオレン−9−オンの3,5
−異性体(融点122〜124℃)および1,5−異性体(融点118〜121℃)を得た。収
量:(3,5−異性体):4.24g、55%;(1,5−異性体):0.73g、0.5%。
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 3C1
3,5−ジヒドロキシ−フルオレン−9−オン
実施例1Dと同様にして、25mlの氷酢酸中における3,5−ジメトキシ−フルオ
レン−9−オン(4.0g、16.6ミリモル)の溶液を調製し、75mlの臭
化水素と反応させて表題化合物を得た(融点301〜303℃(分解);54%)。
実施例 3C2
1,5−ジヒドロキシ−フルオレン−9−オン
実施例1Dと同様にして、15mlの氷酢酸中における1,5−ジメトキシ−フルオ
レン−9−オン(0.65g、2.7ミリモル)の溶液を調製し、15mlの臭化水素と反応
させて表題化合物を得た(融点236〜238℃(分解)、収量0.50g、2.8ミリモル、87
%)。
実施例 3D1
3,5−ビス〔(2−ジエチルアミノ)エトキシ〕−フルオレン−9−オン
8mlのメタノール中における3,5−ジヒドロキシ−フルオレン−9−オン(1.06
g、5ミリモル)および24mlのクロロベンゼン中におけるナトリウムメトキシド(
0.59g、11ミリモル)の溶液を調製した。撹拌しながら加熱してメタノールを蒸
発させた。これとは別に、15mlの塩化アミン(2.1g、12ミリモル)水溶液をNaOH
水溶液で塩基性にし、次に溶液が飽和し、アミンが沈澱するまで塩化ナトリウム
を加えることにより2−クロロエチルジエチルアミン塩酸塩の遊離塩基を調製し
た。20mlのクロロベンゼンで2回抽出し、MgSO4上で乾燥し、濾過した。
メタノール性フルオレノン溶液の温度が130℃に達してから100℃に冷却し、上
記で調製した遊離塩基の2−クロロエチル−ジエチルアミンを加え、撹拌を一晩
続けた。混合物を200mlの1%水酸化ナトリウム溶液に注ぎ、100mlのCH2Cl2で2
回抽出した。MgSO4で乾燥し、セライトを通して濾過し、溶媒を除去した。残留
の溶媒を真空下で除去した。残留するオレンジ色の油状物をエーテルに取り、セ
ライトを通して濾過した。沈澱物が生成するまでエーテル性塩化水素を加えた。
ジエチルエーテルで洗浄し、オレンジ−黄色の固体をほぼ真空下で24時間、80℃
で乾燥して表題化合物を得た。融点198〜201℃(分解)。収量1.27g(52%)。
元素分析値(C25H34N2O3・2HCl・3H2Oとして):
計算値:C%62.10 H%7.51 N%5.79
実測値:C%61.06 H%7.79 N%5.63
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 3D2
1,5−ビス〔(ジエチルアミノ)エトキシ〕−フルオレン−9−オン
実施例3D1と同様にして、4mlのメタノールおよび12mlのクロロベンゼン中にお
ける1,5−ジヒドロキシ−フルオレン−9−オン(0.5g、2.3ミリモル)の溶液を
調製し、次にナトリウムメトキシド(0.28g、5.1ミリモル)を加えた。20mlのク
ロロベンゼン中における遊離塩基の2−クロロ−エチル−ジエチルアミン(1.1g
、6ミリモル)を加えた。常法に従って反応混合物を後処理して表題化合物を得
た。融点180〜184℃(分解)。収量0.68g、61%。
元素分析値(C25H34N2Cl3・2HCl・3H2Oとして):
計算値:C%62.10 H%7.51 N%5.59
実測値:C%61.86 H%7.53 N%5.68
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 4
2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−フルオレン−9
−オン
実施例 4A
2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−フルオレン−9
−オン
2,5−ジヒドロキシ−4−メトキシ−フルオレン−9−オン(0.22g、0.9ミリ
モル)、2−クロロエチルアミン塩酸塩(1.7g、0.10モル)およびナトリウム
メトキシド(0.20g、3.6ミリモル)を実施例9bに記載のようにして反応させ
て表題化合物を半水和物(0.10g、22%)として得た。融点236〜238℃。
元素分析値(C26H36N3O4・2HCl・1/5・H2Oとして):
計算値:C%60.39 H%7.49 N%5.42
実測値:C%60.24 H%7.36 N%5.39
構造式は
である。
次の合成はM.V.SargentのJ.Chem.Soc.Perkin Trane.I,2553(1987年)お
よびW.Wang,V.SnieckusのJ.Org.Chem.,57,424(1992年)に記載の方法を修
正して行なった。
実施例 4B
2,5−ジヒドロキシ−4−メトキシ−フルオレン−9−オン(デンジブシン)
THF(15.0ml)中の6,4'−ジイソプロピルオキシ−2−メトキシ−ビフェニル−
2−ジエチルカルボキサミド(1.30g、3.3ミリモル)をアルゴン下、−50℃でTHF
(30ml)中におけるLDA(0.013モル)の撹拌溶液に滴加した。得られた淡黄色の溶液
を周囲温度まで加温し、48時間撹拌した。飽和NH4Cl溶液(30ml)で急冷し、THF(1
50ml)で希釈した。有機層を分離し、洗浄し、次にブラインで洗浄し、分離し、M
gSO4上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮して赤色の油状物(1.07g)を得た。EtOA
c/ヘキサン(15:85)で溶離するフラッシュクロマトグラフィーにより0.57gの
表題化合物を赤色の固体として得た。融点71〜72℃。
実施例 4C
6,4'−ジイソプロピルオキシ−2'−メトキシ−ビフェニル−2−ジエチルカルボ
キサミド
塩化チオニル(0.1793g、2.1ミリモル)をアルゴン雰囲気下でCH2Cl2(14.00
ml)中における6,4'−ジイソプロピルオキシ−2'−メトキシ−ビフェニル−2−
カルボン酸(0.315g、0.9ミリモル)および1,2,4−トリメトキシベンゼン(0.1
576g、0.9ミリモル)の撹拌溶液に滴加した。得られた黄色の溶液を周囲温度で
15分間撹拌し、次に41℃で15分間加熱した。得られた明褐色の溶液を氷浴で0〜
5℃に冷却し、確実に温度を15℃以下に維持しながらジエチルアミン(0.848g
、11.6ミリモル)を滴加した。添加終了後、溶液を周囲温度に加温し、4時間撹
拌した。CH2Cl2(75ml)で希釈し、水(2×50ml)で抽出し、分離し、5%NaHCO3
(2×50ml)で抽出し、分離し、ブライン(50ml)で洗浄し、分離し、MgSO4上
で乾燥した。濾過し、濃縮し、得られた残留物をクロマトグラフィー(EtOAc/
ヘキサン4:6)により処理して表題化合物を白色の固体として得た。融点74〜
75℃。
実施例 4D
6,4'−ジイソプロピルオキシ−2'−メトキシ−ビフェニル−2−カルボン
酸
20%NaOH(140ml)およびメタノール(140ml)中における2−(6,4'−ジイソ
プロピルオキシ−2'−メトキシ−ビフェニル−2−イル)−3,4,4−トリメチル−
オキサゾリニウムヨージド(13.20g、0.0245モル)の溶液を調製し、一晩還流
しながら撹拌した。得られた無色の溶液を沈澱し始めるまで回転蒸発器で濃縮し
た。得られた懸濁液を水で300mlに希釈し、濃HClで酸性にしてpH=1とした。沈
澱物をCH2Cl2(400ml)で抽出し、ブラインで洗浄し、分離し、MgSO4上で乾燥した
。濾過し、濃縮し、シクロヘキサン(〜175ml)から再結晶して表題化合物(7.1
0g、84%)を得た。融点117〜119℃。
実施例 4E
2−(6,4'−ジイソプロピルオキシ−2'−メトキシ−ビフェニル−2−イル)−3,
4,4−トリメチル−オキサゾリニウムヨージド
ヨードメタン(12.43g、0.0875モル)を乾燥DMSO(30ml)中における2−(6
,4'−ジイソプロピルオキシ−2'−メトキシ−ビフェニル−2−イル)−4,4−ジ
メチルオキサゾリン(5.80g、0.0146モル)の撹拌溶液に加えた。得られた混合
物を約72時間撹拌し、次にエーテル(600ml)で希釈した。沈澱した固体を濾過
により集め、CHCl3(400ml)で摩砕し、濾過した。不溶の固体を捨て、濾液を濃
縮して表題化合物をオフホワイト色の固体として得た。融点213〜214℃。
実施例 4F
2−(6,4'−ジイソプロピルオキシ−2'−メトキシ−ビフェニル−2−イル)−4,
4−ジメチルオキサゾリン
THF(30ml)中における2−(2,3−ジイソプロピルオキシ−フェニル−2−イ
ル)−4,4−ジメチル−オキサゾリン(8.74g、0.030モル)を乾燥THF(175ml)
中の1−ブロモ−2−メトキシ−4−イソプロポキシ−ベンゼン(7.35g、0.03
0モル)およびマグネシウム(0.7240g、0.030モル)
から製造したグリニャール試薬に周囲温度で滴加した。添加終了後、周囲温度で
一晩撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl溶液で急冷し、分離し、ブラインで洗浄
し、分離し、MgSO4上で乾燥し、濾過し、回転蒸発器で濃縮した。残留物をクロ
マトグラフィー(EtOAc−ヘキサン;4:6)により処理して6.52g(64%)を
粘稠な液体として得た。Rf=0.29。
次の構造式
を有する。
実施例 4G
3−メトキシ−4−ブロモフェノール
4−ブロモ−レゾルシノール(17.75g、0.0896モル)および炭酸カリウム(K2
CO3、80.0g、0.58モル)をアルゴン下、アセトン(1l)中で撹拌した。塩化p
−トルエンスルホニル(17.12g、0.0896モル)を加え、約20時間加熱還流した
。混合物を室温まで冷却し、沃化メチル(CH3I、34.20g、15.00ml、0.24モル)
を加えた。周囲温度まで冷却し、エーテル(800ml)で希釈し、セライトを通して
濾過した。濃縮して31.70gの半固体を得、エタノール(1l)と一緒に3lのフ
ラスコに移し、8%水酸化カリウム水溶液(1l)を加え、加熱し、すべての固体
が溶液になるまで還流しながら撹拌した。アルゴン下で2時間加熱を続け、アル
ゴン下、室温で一晩撹拌した。反応混合物を氷浴中、HOAc(100ml)で酸性にし、
エーテル(3×400ml)で抽出した。エーテル抽出物をブラインで洗浄し、分離し
、MgSO4上で乾燥し、濾過した。得られた黄色の液体を真空下で一晩濃縮し
て18.0g(99%)のロウ状固体の表題化合物を得た。
II.二塩基性アルコキシフルオレノン
実施例 5
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−メトキシ−フルオレン−9−オン
実施例 5A
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−メトキシ−フルオレン−9−オン
実施例3D1と同様にして、10mlのクロロベンゼン中で5−ヒドロキシ−2−メ
トキシ−フルオレン−9−オン(0.35g、1.5ミリモル)、3mlのメタノールおよ
びナトリウムメトキシド(0.12g、2.1モル)を混合した。冷却後、別に製造し
た遊離塩基の2−クロロエチルジエチルアミンを加えて表題化合物の塩酸塩を黄
−オレンジ色の粉末として得た。融点196〜199℃(分解)。収量0.387g、72%。
元素分析値(C20H23NO3・HClとして):
計算値:C%66.38 H%6.69 N%3.87
実測値:C%66.16 H%6.69 N%3.80
実施例 5B
5−ヒドロキシ−2−メトキシ−フルオレン−9−オン
0〜−5℃の温度において20mlの塩化メチレン中で5−イソプロポキシ−2−
メトキシ−フルオレン−9−オン(0.78g、2.9ミリモル)を三塩化ホウ素(塩
化メチレン中、6.50mlの1.0M溶液)と混合した。反応混合物を5℃で1時間撹拌
し、20mlの水で急冷して確実に温度を20℃以下に維持した。凝集した固体が沈澱
するにつれて溶液が暗褐色から赤色に変化した。融点245〜248℃。沈澱物を濾過
して0.296gの赤色の固体を得た。融点245〜248℃。
元素分析値(C14H2O3として):
計算値:C%74.33 H%4.46
実測値:C%74.33 H%4.58
実施例 5C
5−イソプロポキシ−2−メトキシ−フルオレン−9−オン
−50℃において150mlのテトラヒドロフラン(THF)中で撹拌しながらn−ブチル
リチウム(22.00mlの2.5M溶液、0.055モル)およびジイソプロピルアミン(6.07
g、0.060モル)を混合した。約5分間待ってから50mlのTHF溶解したN,N−ジエ
チル−2'−イソプロポキシ−4−メトキシ−ビフェニル−2−カルボキサミド(
3.80g、0.011モル)を滴加した。冷却源を取り除き、反応混合物を周囲温度ま
で戻し、65℃で5時間加熱しながら撹拌した。反応混合物はオレンジ色、次に暗
褐色に変化した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し続け、氷浴で冷却し、約10
0mlの飽和塩化アンモニウム溶液で中和した。反応混合物の色はオレンジ色に変
化した。THF溶媒をブライン(飽和塩化ナトリウム)で洗浄し、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥した。濾過し、濃縮して赤色の液体を得た。この物質をクロマトグラ
フィー(20%酢酸エチル:80%ヘキサン)により精製してオレンジ色の液体を得
、それを高真空下で乾燥して固化し、オレンジ色の固体(1.60g、50%)を得た
。融点89〜90℃。
元素分析値(C17H16O3として):
計算値:C%76.10 H%6.06
実測値:C%76.31 H%6.0
実施例 5D
N,N−ジエチル−2'−イソプロポキシ−4−メトキシ−ビフェニル−2−カルボ
キサミド
125mlの塩化メチレン(ジクロロメタン)中における2'−イソプロポキシ−4
−メトキシ−ビフェニル−2−カルボン酸(4.80g、0.0168モル)の溶液を調製
した。アルゴン雰囲気下、周囲条件で塩化チオニル(2.99g、
0.0356モル、1.835ml)を加えた。撹拌を約45分間続けると、色が明褐色に変化し
た。反応混合物を0℃に冷却し、確実に温度が25℃を越えないようにしてジエチ
ルアミン(22.00ml、15.627g、0.21モル)を滴加した。アミンの添加終了後、
撹拌を30分間続けた。反応混合物を塩化メチレンで150mlまで希釈し、有機相を
水で洗浄し、分離し、100mlの5%重炭酸ナトリウムで2回洗浄した。分離し、
ブライン(飽和NaCl)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。セライトを通
して濾過し、回転蒸発器で蒸発させて粘稠な明褐色の液体を得た。クロマトグラ
フィー(30%酢酸エチル:70%ヘキサン)により処理して淡黄色の液体を得た。
ほぼ真空下に置いてロウ状固体の表題化合物(3.80g、66%)を得た。
実施例 5E
2'−イソプロポキシ−4−メトキシ−ビフェニル−2−カルボン酸
水酸化ナトリウム(20%、60ml)およびメタノール(60ml)の溶液を調製し、
2−(2'−イソプロポキシ−4−メトキシ−ビフェニル−2−イル)−3,4,4−ト
リメチル−4−オキサゾリニウムヨージド塩(8.30g、0.0172モル)を加えた。反
応混合物を撹拌し、アルゴン雰囲気下、還流温度で約20時間加熱した。反応混合
物を周囲温度まで冷却し、反応混合物が濁り始めるまで反応容量を回転蒸発器で
減らした。反応混合物を水で500mlまで希釈し、次に濃塩酸で酸性にした。ゴム
状の沈澱物が生成した。塩化メチレン(150ml)で抽出し、有機相を100mlの重炭酸
ナトリウムで2回洗浄した。分離し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で
乾燥した。セライトを通して濾過してオフホワイト色の固体(4.85g、98%)を
得た。
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 5F
2−(2'−イソプロポキシ−4−メトキシ−ビフェニル−2−イル)−3,4,4−ト
リメチル−4−オキサゾリニウムヨージド
ヨードメタン(22.8g、10.00ml)をニトロメタン(60ml)中における2−(2'
−イソプロポキシ−4−メトキシ−ビフェニル−2−イル)−4,4−ジメチル−4
−オキサゾリン(7.40g、0.0218ml)の撹拌溶液に加え、得られた混合物をアルゴ
ン下で一晩撹拌した。溶液を乾燥エーテル(400ml)で希釈し、得られた白色の沈
澱物を濾過により集め、空気乾燥して白色の固体(8.30g、79%)を得た。
本化合物は次の構造式である。
実施例 5G
2−(2'−イソプロポキシ−4−メトキシ−ビフェニル−2−イル)−4,4−ジメ
チル−4−オキサゾリン
無水THF(150ml)中における1−ブロモ−2−イソプロポキシベンゼン(16.13
g、0.075ml)およびマグネシウム(1.82g、0.075モル)のグリニャール溶液を
調製した。THF(30ml)に溶解した2−(2,5−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメト
キシ−4−オキサゾリン(7.07g、0.030モル)の溶液を注意しながら加えた。添
加の間に反応温度は32℃に上昇した。添加終了後、反応混合物を周囲温度で一晩
撹拌した。NH4Cl(75ml)で中和した。THF層を分離し、ブラインで洗浄し、再び分
離し、濃縮し、5%HCl(300ml)に溶解し、炭酸カリウム(K2CO3)固体でpH8.0まで
塩基性にし、得られた沈澱物を集め、EtOAcで抽出した。
EtOAc混合物を分離し、ブラインで洗浄し、分離し、MgSO4上で乾燥し、濾過し
、濾液を濃縮して黄色の粗製油状物を得た。油状物を20%EtOAc/80%ヘキサン
で溶離するクロマトグラフィーにより処理して7.40g(63%)の表題化合物を得た
。
本化合物の構造式は
である。
実施例 5H
2−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−4,4−ジメチル−4−オキサゾリン
アルゴン雰囲気下、周囲温度で塩化チオニル(97.97g、60.00ml、0.823モル)
を2,5−ジメトキシ安息香酸(50.00g、0.2745モル)に滴加し、一晩
撹拌した。過剰の塩化チオニルを回転蒸発器で蒸発させ、トルエン(〜50ml)を加
え、回転蒸発器で濃縮した。得られた酸塩化物を塩化メチレン(約180ml)に溶解
し、確実に温度が約20℃を越えないように注意しながら塩化メチレン(270ml)中
における2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(26.74g、28.63ml、0.30
モル)の撹拌溶液に0℃で加えた。沈澱後、周囲温度で2時間撹拌した。200mlの
水で2回抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濃
縮してアミド(N−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−2,5−ジメトキシ−
ベンズアミド)を得た。
アミドを粉末にし、電磁撹拌棒付きのフラスコに入れた。撹拌しながらさらに
塩化チオニル(54.00ml、88.07g、0.7403モル)をゆっくりと加えると発熱した。
添加終了後、溶液の撹拌を約20分間続け、乾燥エーテルで希釈し一晩撹拌した。
沈澱物を集め、無水酢酸エチルで洗浄し、空気乾燥した。得られたゴム状固体を
水に溶解し、20%NaOHで中和した。得られた油状物をEtOAc(500ml)で抽出した。
酢酸エチル層をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥した。濾過し、濃縮して表題
化合物(50.40g、77%)を得た。
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 6
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−プロポキシ−フルオレン−9−オン
実施例 6A
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2−プロポキシ−フルオレン−
9−オン
2−クロロエチルジエチルアミン塩酸塩(0.60g、3.5ミリモル)を水(200ml)に
溶解し、NaOH水溶液で塩基性にした。クロロベンゼン(2×10ml)で抽出し、有機
層をMgSO4上で乾燥し、濾過した。5−ヒドロキシ−2−プロポキシ−9−フル
オレン−9−オン(0.42g、1.6ミリモル)をメタノール(2.0ml)およびクロロベン
ゼン(10ml)の溶液に溶解した。MeOH/クロロベンゼン混合物にナトリウムメトキ
シド(0.10g、1.8ミリモル)を加え、得られた混合物を130℃に加熱した。暗褐色
の懸濁液を100℃に冷却し、2−クロロエチルジエチルアミンを滴加した。混合
物を一晩加熱還流した。反応混合物を実施例2Eに記載のように後処理して表題
化合物を水和物(0.28g、44%)として得た。融点190〜193℃。CI-MS〔M+N〕+=3
54
元素分析値(C22H27NO3・HCl・(2.5)H2Oとして):
計算値:C%66.99 H%7.28 N%3.55
実測値:C%66.73 H%7.47 N%3.56
本化合物の構造式は
である。
実施例 6B
5−ヒドロキシ−2−プロポキシ−フルオレン−9−オン
THF(60ml)中のn−ブチル−リチウム(4.80ml、0.012モル)を−20℃でジフェニ
ルホスフィン(Ph2PH、2.34g、0.012モル)に滴加した。得られた赤色の溶液を周
囲温度まで加温し、30分間撹拌した。THF(20ml)中における5−メトキシ−2−
プロポキシ−フルオレン−9−オン(0.88g、3.3ミリモル)の溶液を調製し、撹
拌した暗赤色のPh2PH溶液に加え、さらに1時間撹拌し(色が暗赤色から褐色に
変化した)、15分間加熱還流した。周囲温度まで冷却し、飽和NH4Cl溶液で急冷
した。THF層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥し、濾過し、濾液を濃
縮してオレンジ色の油状物を得た。油状物をCH2Cl2に溶解し、5%NaOH水溶液(5
0ml)で抽出すると、紫色の固体が水層で生成した。
分液ロートで水層を分離し、沈澱した固体を濾過により集めた。水相中の固体
をHClでpH1まで酸性にし、EtOAc(150ml)に溶解した。EtOAc溶媒をMgSO4上で乾
燥し、濾過し、蒸発させて0.450g(44%)の表題フェノールを得た。融点224〜22
6。
本化合物の構造式は
である。
実施例 6C
5−メトキシ−2−プロポキシ−フルオレン−9−オン
実施例1Cの第2段落と同様にして、無水塩化メチレン(〜50ml)中の6−メト
キシ−4'−プロポキシ−ビフェニル−2−カルボン酸(2.85g、0.0106モル)を塩
化チオニル(2.10g、1.10ml)および塩化スズ(5.21g、230ml、0.030モル)と反
応させて5−メトキシ−2−プロポキシ−フルオレン−9−オンを生成した。収
量2.24g、83%。融点96〜97℃。実施例 6D
6−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェニル−2−イル)−2−カルボン酸
実施例5Eと同様にして、50mlの20%水酸化ナトリウムおよび50mlのメタノー
ル中で2−(6−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェニル)−3,4,4−トリメチル
−4−オキサゾリニウムヨージド(5.10g、0.0106モル)を反応させて表題化合物
(2.80g、98%)を得た。融点118〜120℃。
実施例 6E
2−(6−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェニル)−3,4,4−トリメチル−4−
オキサゾリニウムヨージド
実施例5Fと同様にして、2−(6−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェニル)
−4,4−ジメチル−4−オキサゾリン(6.10g、0.018モル)、沃化メチル(5.00ml)
およびニトロメタンを反応させて表題化合物(7.10g、82%)を得た。融点222〜2
24℃。
実施例 6F
2−(6−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェニル)−4,4−ジメチル−4−オキ
サゾリン
実施例1Aと同様にして、ジエチルエーテル(100ml)中で4−ブロモ−1−n
−プロポキシベンゼン(10.75g、0.050モル)およびマグネシウム(1.22g、0.050
モル)を反応の開始に必要な1,2−ジブロモ−エタン(8滴)および沃素(結晶)と一
緒に反応させた。さらにジエチルエーテル(〜50ml)を加え、約1時間加熱還流し
た。周囲温度まで冷却し、テトラヒドロフラン(60ml)に溶解した2−(2,3−ジメ
トキシ−フェニル)−4,4−ジメチル−4−オキサゾリン(4.70g、0.020モル)を
滴加した。添加の間に反応温度
は約36℃まで上昇した。明褐色の反応混合物の撹拌を一晩続け、飽和塩化アンモ
ニウム溶液で急冷した。分離し、有機層をブラインで洗浄し、再び分離し、MgSO4
上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留の油状物を酢酸エチルに溶解し、約200ml
の9%塩酸で抽出した。水層を分離し、炭酸カリウム固体でアルカリ性にした。
EtOAcで抽出し、分離し、MgSO4上で乾燥し、濃縮して表題化合物(4.70g、70%)
を得た。
実施例 6G
1−ブロモ−4−プロポキシ−ベンゼン
イソプロパノール(175ml)中における4−ブロモ−フェノール(17.30g、0.10
モル)および炭酸カリウム(13.80g、0.1モル)の溶液を調製した。得られた混合
物を加熱還流し、一晩撹拌した。周囲温度まで冷却し、濾過し、濾液を回転蒸発
器で濃縮した。残留の油状物を酢酸エチル(250ml)に溶解し、5%水酸化ナトリ
ウム(100ml)で2回抽出し、分離し、ブラインで洗浄した。100〜120℃(0.05mm)
でのクーゲルロア蒸留により表題化合物(12.86g、60%)を透明な液体として得
た。
実施例 7
4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−5−メトキシ−フルオレン−9−オン
実施例 7A
4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−5−メトキシ−フルオレン−9−オン
実施例2Bと同様にして、2−クロロエチル−ジメチルアミン塩酸塩の遊離塩
基(0.60g、3.6ミリモル)を製造した。前記のようにメタノール(4ml)およびク
ロロベンゼン(12ml)中における4−ヒドロキシ−5−メトキシ−フルオレン−9
−オン(0.54g、2.4ミリモル)の溶液を別に調製し、30分間撹拌しながら130℃ま
で加熱した。反応混合物を100℃に冷却した後、15mlのクロロベンゼン中におけ
る先に製造した遊離塩基の2−クロロエチ
ル−ジメチルアミンを加えた。実施例2Bのように処理して、表題化合物をオレ
ンジ−黄色の粉末(0.79g、91%)として得た。融点188〜191℃(分解)。
元素分析値(C20H23NO3として):
計算値:C%66.38 H%6.69 N%3.87
実測値:C%66.58 H%6.51 N%3.79
本化合物の構造式は
である。
実施例 7B
4−ヒドロキシ−5−メトキシ−フルオレン−9−オン
塩化メチレン(15ml)中における4−イソプロポキシ−5−メトキシ−フルオレ
ン−9−オン(0.78g、2.9ミリモル)の溶液を調製し、アルゴン雰囲気下、0℃
で撹拌した。9ml(9.0ミリモル)の三塩化ホウ素(塩化メチレン中、1.0M)を滴加
し、混合物を1時間撹拌すると色が暗色に変化した。反応混合物を20mlの水で急
冷すると穏やかな発熱反応が起こり、オレンジ色の沈澱物が生成した。濾過し、
固体を100mlの塩化メチレンで2回洗浄した。有機層を濾液から分離し、ブライ
ンで洗浄した。硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、溶媒を除去した。固体を
クロロホルム/ヘキサン(20:80;Rf=0.2)から再結晶して表題化合物を得た。
収量0.55g、84%。
本化合物の構造式は
である。
実施例 7C
4−イソプロポキシ−5−メトキシ−フルオレン−9−オン
アルゴン下、−50℃で40mlのテトラヒドロフラン(THF)中、4.1mlのn−ブチル
リチウム(ヘキサン中、2.5M)および1.4mlのジイソプロピルアミンを混合するこ
とによりLAD試薬を調製した。反応混合物を0℃まで加温し、THF(15ml)に溶解し
たN,N−ジエチル−2'−イソプロポキシ−6−メトキシ−ビフェニル−2−カル
ボキサミド(1.4g、4.1ミリモル)を撹拌しながら滴加した。温度を10分間、0℃
に維持してから反応混合物を室温に戻すと色がゆっくりと黄色に変化した。反応
混合物を約2時間加熱還流すると黄色の溶液が暗色になった。反応混合物を飽和
塩化アンモニウムで急冷し、エーテルで抽出し、有機層を水で洗浄した。エーテ
ル/メタノールから再結晶してオレンジ色の固体の表題化合物(0.34g、1.3ミリ
モル、31%)を得た。融点118〜120℃。
本化合物の構造式は
である。
実施例 7D
N,N−ジエチル−2'−イソプロポキシ−6−メトキシ−ビフェニル−2−カルボ
キサミド
アルゴン下、−50℃で塩化メチレン(50ml)中における2'−イソプロポキシ−6
−メトキシ−ビフェニル−2−カルボン酸(1.432g、0.0050モル)の撹拌溶液を
調製した。周囲温度まで加温し、塩化チオニル(0.8415g、0.516ml)を加えた。
約45分間撹拌し続けると色が明褐色に変化した。0℃に冷却し、反応温度を26℃
以下に維持しながらジエチルアミン(6.00ml、4.242g、0.058モル)を滴加した。
添加終了後、撹拌を約30分続けた。さらに塩化メチレンで150mlまで希釈した。
塩化メチレン層を水で洗浄し、分離し、100mlの5%重炭酸ナトリウムで2回抽
出した。分離し、ブラインで再び洗浄し、分離し、MgSO4上で乾燥した。セライ
トを通して濾過し、回転蒸発器で濃縮して明褐色の粘稠な液体を得た。30%酢酸
エチル/70%ヘキサンで溶離するクロマトグラフィーにより透明で粘稠な液体(1
.90g)を得た。高真空下で濃縮してロウ状固体の表題化合物(1.40g、82%)を得
た。
実施例 7E
2'−イソプロポキシ−6−メトキシ−ビフェニル−2−カルボン酸
メタノール(60ml)中における2−(2'−イソプロポキシ−6−メトキシ−ビフ
ェニル)−4,4−ジメチル−4−オキサゾリウムメチルヨージド(7.10g、0.0127
モル)および20%NaOH(60ml)の撹拌混合物を調製し、アルゴン下で20時間加熱還
流した。得られた溶液を周囲温度まで冷却し、溶液が濁るまでメタノールを回転
蒸発器で蒸発させた。この微細な懸濁液を水で200mlまで希釈し、濃HClで酸性に
してpH=1とし、表題化合物を沈澱させた。CH2Cl2(200ml)で抽出し、分離し、
ブラインで洗浄し、再び分離し、MgSO4上で乾燥し、濾過し、濾液を濃縮して精
製した表題化合物をオフホワイト色の固体(3.67g、87%)として得た。融点139
〜140℃。
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 7F
2−(2'−イソプロポキシ−6−メトキシ−ビフェニル)−4,4−ジメチル−4−
オキサゾリウムメチルヨージド
ニトロメタン(CH3NO2、〜50ml)中における2−(2'−イソプロポキシ−6−メ
トキシ−ビフェニル)−4,4−ジメチル−4−オキサゾリン(6.10g、0.0180モル)
の撹拌溶液を調製し、ヨードメタン(11.40g、0.080モル)を加え、撹拌を一晩続
けた。エーテル(400ml)で希釈し、濾過して表題化合物(7.10g、82%)をオフホ
ワイト色の固体として得た。融点222〜224℃。
実施例 7G
2−(2'−イソプロポキシ−6−メトキシ−ビフェニル)−4,4−ジメチル−4−
オキサゾリン
実施例6Fおよび1Aと同様にして、2−(2,3−ジメトキシフェニル)−4,4−
ジメチルオキサゾリン(4.70g、0.020モル)をTHF(50ml)に溶解し、これに乾燥エ
ーテル(75ml)中における1−ブロモ−2−イソプロポキシベンゼン(10.75g、0.
050モル)およびMg(1.22g、0.050モル)から調製したグリニャール試薬に加えた
。実施例6Fのようにして後処理して表題化合物を淡黄色の油状物(6.30g、81
%)として得た。
本化合物の構造式は
である。
実施例 7H
1−ブロモ−2−イソプロポキシベンゼン
アルゴン下、周囲温度で175mlのイソプロパノール中におけるオルト−ブロモ
−フェノール(25.951g、17.4ml、0.15モル)および炭酸カリウム(20.70g、0.16
モル)の撹拌混合物を調製した。沃化イソプロピル(22.2g、16.00ml)をゆっくり
と加え、混合物を加熱還流し、一晩撹拌した。周囲温度まで冷却し、濾過し、濾
液を回転蒸発器で濃縮した。残留の油状物をジエチルエーテル(300ml)に溶解し
、100mlの50%水酸化ナトリウムで2回抽出した。分離し、ブラインで洗浄し、
回転蒸発器で濃縮して淡黄色の液体を得た。クーゲルロア蒸留(0.05mm、100〜12
0℃)により表題化合物を油状物(24.21g、75%)として得た。
実施例 8
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオレン−9−オ
ン
実施例 8A
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオレン−9−オ
ン
実施例3D1と同様にして、ナトリウムメトキシド(0.11g、2.0ミリモル)を含む
メタノール(8ml)および24mlのクロロベンゼン中における2,4−ジメトキシ−5
−ヒドロキシ−フルオレン−9−オン(0.33g、1.3ミリモル)の溶液を調製し、
2−クロロ−エチル−ジエチルアミン塩酸塩の遊離塩基(2.1g、12ミリモル)を
反応させて0.30gの表題化合物を赤味がかったオレンジ色の粉末として得た。融
点178〜180℃。
元素分析値(C21H25NO4・HClとして):
計算値:C%64.36 H%6.69 N%3.58
実測値:C%63.99 H%6.75 N%3.62
実施例 8B
2,4−ジメトキシ−5−ヒドロキシ−フルオレン−9−オン
25ml中のCH2Cl2中における5−イソプロポキシ−2,4−ジメトキシ−フルオレ
ン−9−オン(0.48g、1.6ミリモル)の溶液を調製し、アルゴン下、0℃で撹拌
した。三塩化ホウ素(1.8mlのCH2Cl2中、1.0M、1.8ミリモル)を滴加し、反応混
合物を1時間撹拌した。20mlの水で急冷し、激しく撹拌した。濾過し、得られた
沈澱物を100mlの塩化メチレンで2回洗浄した。有機層を濾液から分離し、ブラ
インで洗浄した。MgSO4上で乾燥し、濾過し、溶媒を除去した。固体をCH2Cl2/
ヘキサン(4:6)から再結晶して表題化合物(0.28g、1.1ミリモル、69%)を得
た。Rf=0.35。
本化合物の構造式は
である。
実施例 8C
5−イソプロポキシ−2,4−ジメトキシ−フルオレン−9−オン
実施例7Cと同様にして、アルゴン下、−50℃でn−ブチルリチウム(8.2ml、
21ミリモルの2.5M溶液)を50mlのテトラヒドロフラン(THF)中のジイソプロピル
アミン(2.0g、2.8ml/d=0.722、20.3ミリモル)に滴加することによりLDA試薬
を調製した。反応混合物を0℃まで加温し、50mlのTHF中のN,N−ジエチル−6−
イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−カルボキサミド(3.0g
、8.1ミリモル)を滴加した。反応混合物をさらに室温まで加温し、一晩撹拌した
。実施例7Cの手順に従って2.0g(6.7ミリモル、83%)の表題化合物を得た。(E
tOAc/ヘキサン4:6、Rf=0.50)。
本化合物の構造式は
である。
実施例 8D
N,N−ジエチル−6−イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−カ
ルボキサミド
フルオレン−9−オン
アルゴン下、周囲温度でCH2Cl2(200ml)中における6−イソプロポキシ−2',4'
−ジメトキシ−ビフェニル−2−カルボン酸(8.60g、0.0276モル)の撹拌溶液を
調製した。塩化チオニル(4.6g、54ミリモル、2.8ml)を滴加した。撹拌を約60分
間続けた。反応混合物を0℃まで冷却し、確実に温度が約25℃を越えないように
してジエチルアミン(19.7g、28ml、0.27モル)を滴加した。添加終了後、反応混
合物の撹拌を約30分間続けた。有機層を水で洗浄し、分離し、100mlの5%重炭
酸ナトリウムで2回洗浄した。再び分離し、ブライン(飽和NaCl)で洗浄し、硫酸
マグネシウム上で乾燥した。セライトを通して濾過し、回転蒸発器で濃縮して粘
稠な明褐色の液体を得た。塩化メチレン(20ml)に(部分的に)溶解し、濾過した。
フラッシュクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/70%ヘキサン)により処理して
不純物の固体を除去し、捨てた。溶離を続け、捨てることのできる生成物と所望
の生成物の混合物を得た。さらにクロマトグラフィーにより処理して表題化合物
を淡黄色の液体(6.80g、68%)として得た。(EtOAc/ヘキサン30:70、Rf=0.15
)。
本化合物の構造式は
である。
実施例 8E
2−イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−カルボン酸
アルゴン下、室温で2−(2−イソプロポキシ−2',4'−メトキシ−ビフェニル
−2−イル)−2,4,4−トリメチル−4−オキサゾリニウムヨージド(14.9g、29.
1ミリモル)、100mlの20%水酸化ナトリウムおよび100mlのメタノールの混合物を
調製した。加熱し、一晩撹拌し、室温まで冷却し、メタノールを回転蒸発器で蒸
発させた。水で約300mlに希釈し、氷浴で0℃まで冷却し、次に濃塩酸で約pH1.0
まで酸性にした。CH2Cl2で抽出し、ブラインで洗浄し、分離し、MgSO4上で乾燥
した。濾過し、蒸発させて表題化合物(8.3g、26.3ミリモル、90%)を褐色のガ
ラス状物として得た。融点121〜122℃。
実施例 8F
2−(2−イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−2,4,4
−トリメチル−4−オキサゾリニウムヨージド
アルゴン下、室温で40mlのジメチルスルホキシド(DMSO)中における2−(2−
イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−2,4,4−トリメ
チル−4−オキサゾリン(13.2g、30.9ミリモル)の溶液を調製した。沃化メチル
(CH3I、20.9g、0.21モル)を加え、一晩撹拌し、無水エーテル(約1.5l)に注い
だ。オフホワイト色の固体が完全に沈澱するまで撹拌を続けた。固体を濾過し、
無水ジエチルエーテルで洗浄し、濾
過し、蒸発させて表題化合物(14g、88%)を得た。融点192〜193℃。
実施例 8G
2−(2−イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−2,4,4
−トリメチル−4−オキサゾリン
無水ジエチルエーテル(20ml)中におけるマグネシウム(2.1g、86ミリモル)の
溶液を調製した。反応を開始するために緩やかに加熱し、1−ブロモ−2,4−ジ
メトキシ−ベンゼン(18.7g、12.4ml、86.1ミリモル)を滴加した。添加終了後、
70mlの無水ジエチルエーテルを加え、約1時間加熱還流した。室温まで冷却し、
50mlの無水テトラヒドロフラン中の2−(2,3−ジイソプロポキシ−フェニル−2
−イル)−4,4−ジメチルオキサゾリン(9g、30.9ミリモル)を滴加した。一晩撹
拌し、飽和NH4Cl水溶液(75ml)で急冷した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し
、分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過し、回転蒸発器で濃縮した。得
られた紫色の液体を酢酸エチル(250ml)に溶解し、210mlの5%塩酸で抽出した。
水層を分離し、ブラインで洗浄し、分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。セ
ライトを通して濾過し、回転蒸発器で蒸発させて13.20gの表題化合物を緑色の
油状物として得た。
実施例 8H
2−(2,3−ジイソプロポキシ−フェニル−2−イル)−4,4−ジメチルオキサゾリ
ン
アルゴン下、0℃で塩化メチレン(8.00ml)中におけるN−(2−ヒドロキシ−1
,1−ジメチル−エチル)−2,3−ジイソプロポキシ−ベンズアミド(9.30g、0.030
モル)の溶液を調製し、塩化チオニル(6.80ml/d=1.632、
11.08g、0.131モル)を滴加した。添加中の反応温度を5℃以下に維持し、次に
周囲温度まで加温し、約1.5時間撹拌した。酢酸エチルで150mlまで希釈し、0℃
に冷却した水に注いだ。水層を分離し、それを炭酸カリウム固体で中和してpH=
9.0にし、さらに酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル(約300ml)をブラインで洗浄
し、分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過し、回転蒸発器で濃縮して6.
7g(82%)の表題化合物を得た。(Rf=0.24;(EtOAc/ヘキサン、3:7)。
実施例 81
N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−2,3−ジイソプロポキシ−ベン
ズアミド
60%水素化ナトリウム(9.20g、0.23モル)をTHF(200ml)に溶解した2−アミノ
−2−ジメチル−プロパノール(9.20g、0.23モル)の撹拌溶液に少しずつ加えた
。アルゴン下、周囲温度で1時間撹拌し続け、THF(60ml)に溶解した2,3−ジイソ
プロポキシ−メチルベンゾエート(25.35g、0.100モル)を滴加した。得られた混
合物を周囲温度で一晩撹拌し、水(4.00ml)を注意しながら加えた。回転蒸発器で
蒸発させて褐色でペースト状の油状物を得た。残留物を酢酸エチル/水混合物に
溶解し、EtOAc相を分離した。ブラインで洗浄し、分離し、硫酸マグネシウム上
で乾燥した。濾過し、蒸発させて表題アミドを得た。
本化合物の構造式は
である。
実施例 8J
2,3−ジイソプロピルメチルベンゾエート
アルゴン下で2−ブタノン(300ml)中における沃化イソプロピル(72.19g、0.4
25モル)および2,3−ジヒドロキシメチルベンゾエート(23.80g、0.1415モル)の
撹拌溶液を調製し、炭酸カリウム(55.2g、0.400モル)を加え、混合物をアルゴ
ン下で加熱還流した。混合物を周囲温度まで冷却し、濾過した。濾液を濃縮して
黄色の液体を得た。エーテル/水(100ml)の混合物で抽出し、エーテル相を分離
した。5%NaOH(2×250ml)で抽出し、分離し、ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾
燥し、濾過し、蒸発させて25.60g(72%)の黄色の液体を得た。
実施例 8K
メチル2,3−ジヒドロキシ−ベンゾエート
反応フラスコに300mlのメタノールを入れ、アルゴン下、氷浴中で30mlの塩化
アセチルを加えた。2,3−ジヒドロキシ−安息香酸(21.70g、0.1418モル)を加え
、一晩加熱還流しながら撹拌した。氷浴中で冷却し、塩化水素気体を約10分間泡
立たせた。混合物を加熱し、一晩還流しながら撹拌した。周囲温度まで冷却し、
濃縮してオフホワイト色の固体を得た。ジエチルエーテルおよび水に溶解し、分
離した。エーテル部分を単離し、250mlの5%重炭酸ナトリウムで2回抽出した
。分離し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過し、回転蒸
発器で濃縮して表題化合物をオフホワイト色の固体(21.1g、99%)として得た。
融点79〜81℃。
実施例 9
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオ
レン−9−オン
実施例 9A
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−フルオ
レン−9−オン塩酸塩
20mlのエタノール中における5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−
2,4−ジメトキシ−1−ニトロ−フルオレン−9−オン(0.08g、0.18ミリモル)
および塩化第1スズ二水和物(SnCl2・2H2O、0.80g、3.5ミリモル)の混合物を調
製した。アルゴン下、70℃で一晩加熱した。約60mlの水で希釈し、5%重炭酸ナ
トリウムを加えて僅かに塩基性にした。沈澱物を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥した。濾過し、溶媒を蒸発させた。5%塩酸で酸性(pH=2)に
し、有機物を抽出した。水相を塩基性(pH=8)にし、塩化メチレンで抽出した。
硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過し、溶媒を蒸発させて赤色の油状物を得た
。塩化メチレン中の7%メタノールを使用するクロマトグラフィーにより処理し
、高真空下で濃縮して表題化合物の遊離塩基(0.48g)を得た。融点208〜210℃。
上記で得た遊離塩基をエーテル(〜20ml)に溶解し、過剰のエーテル性HClで酸
性にした。沈澱した赤色の固体を集め、乾燥して表題化合物を得た。融点208〜2
10℃。
本化合物の構造式は
である。
実施例 9B
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,4−ジメトキシ−1−ニトロ−フルオ
レン−9−オン
4mlの無水エタノールおよび20mlのクロロベンゼン中における5−ヒドロキシ
−2,4−ジメトキシ−1−ニトロ−フルオレン−9−オン(0.5g、1.6ミリモル)
の溶液を調製した。ナトリウムメトキシド(0.11g、2.0ミリモル)を加え、アル
ゴン下で加熱してメタノールを蒸発させた。温度が190
℃に達した後、100℃まで冷却し、25mlのクロロベンゼン中における遊離塩基の
2−クロロ−エチル−ジエチルアミン(実施例2Bと同様にして調製した)を加え
た。添加終了後、一晩加熱還流した。室温まで冷却し、赤味がかった混合物を10
0mlの1%水酸化ナトリウムに注いだ。分離し、ブラインで洗浄し、有機層を硫
酸マグネシウムで乾燥した。濾過し、溶媒を除去した。高真空下で乾燥し、エー
テルに取り、エーテル性HClを滴加して生成物を沈澱させた。メタノール/CH2Cl2
(10:90)で溶離するクロマトグラフィーにより処理して表題化合物(0.10g、16
%)を得た。
MS CI(M+H)+401
実施例 9C
5−ヒドロキシ−2,4−ジメトキシ−1−ニトロ−フルオレン−9−オン
アルゴン下、−78℃で70mlの無水塩化メチレン中における5−イソプロポキシ
−2,4−メトキシ−フルオレン−9−オン(1.5g、5.0ミリモル)の溶液を調製し
、ニトロ−テトラフルオロボラン(0.72g、5.4ミリモル)を加えた。約5時間撹
拌し、室温まで加温し、一晩撹拌した。反応混合物を水で急冷し、塩化メチレン
で抽出した。ブラインで洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過し
、溶媒を除去して黒色の固体をペースト状の油状物として得た。EtOAcで摩砕し
、赤色の固体を濾過して表題化合物(0.5g)を得た。
実施例 9D
5−イソプロポキシ−2,4−メトキシ−フルオレン−9−オン
n−ブチルリチウム(8.2mlの2.5M溶液、21ミリモル)を−50℃で50mlの無水テ
トラヒドロフラン(THF)中のジイソプロピルアミン(2.0g、2.8ml、20.2ミリモル
)に滴加することによりLDA試薬を調製した。添加終了後、撹拌しながら0℃まで
加温した。−10℃まで冷却し、20mlのTHF中のN,N−ジエチル−6−イソプロポキ
シ−1',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−カルボキサミド(3.0g、8.1ミリモル
)を滴加した。室温まで加温し、一晩撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニ
ウムで急冷すると透明なオレンジ色の溶液が暗赤色に変化した。40%酢酸エチル
/ヘキサンを使用するクロマトグラフィーにより精製し、高真空下で排気して表
題化合物を赤色の固体(1.9g、6.3ミリモル、79%)として得た。
実施例 9E
N,N−ジエチル−6−イソプロポキシ−1',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−カ
ルボキサミド
実施例8Dに記載の方法と同様にして、6−イソプロポキシ−2',4'−ジメト
キシ−ビフェニル−2−カルボン酸(8.3g、26.2ミリモル)、CH2Cl2(200ml)中の
塩化チオニル(4.5g、2.7ml、52ミリモル)、およびジエチルアミン(19.0g、27m
l、260ミリモル)を反応させた。実施例8Dのように続けて表題化合物(7.9g、8
1%)を得た。
実施例 9F
6−イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−カルボン酸
実施例8Eに記載の方法と同様にして、2−(6−イソプロポキシ−2',4'−ジ
メトキシ−ビフェニル−2−イル)−3,4,4−トリメチル−4−オキサゾリニウム
ヨージド(14.9g、29.1ミリモル)、20%水酸化ナトリウム(100ml)およびメタノ
ール(100ml)を反応させた。水で300mlまで希釈した後にpH=2まで酸性にするこ
とを除けば実施例8Fのように続けて表題
化合物を褐色のガラス状物(8.3g、90%)として得た。
実施例 9G
2−(6−イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−3,4,4
−トリメチル−4−オキサゾリニウムヨージド
実施例8Fに記載の方法と同様にして、無水ジメチルスルホキシド中で2−(
6−イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−3,4,4−ト
リメチル−4−オキサゾリン(2.73g、0.0074モル)および沃化メチル(9.9887g
、0.0074モル)を反応させて表題化合物を得た。収量=14.2g、88%。
本化合物の構造式は
である。
実施例 9H
2−(6−イソプロポキシ−2',4'−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−3,4,4
−トリメチル−4−オキサゾリン
無水ジエチルエーテル(20ml)およびマグネシウム(2.1g、86ミリモル)の混合
物を調製した。撹拌しながら1−ブロモ−2,4−ジメトキシベンゼン(4.1g、27.
5ml、0.22モル)を滴加した。反応を開始するため緩やかに加熱した。反応の開始
に必要な沃素結晶および/または1,2−ブロモエタンを加えた。還流を維持する
のに十分な速度でエーテルの添加を続けた。添加終了後、ジエチルエーテル(100
ml)を加え、約1時間加熱還流した。室温まで冷却し、50mlの無水テトラヒドロ
フラン(THF)中の2−(2,3−ジ
イソプロポキシ−2−イル)−4,4−ジメチル−4−オキサゾリン(9g、30.9ミ
リモル)を滴加した。一晩撹拌し、塩化アンモニウム水溶液(75mlの飽和溶液)で
急冷した。有機層を分離し、水層を100mlのTHFで抽出した。合一した有機層をブ
ラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、回転蒸発器で蒸発さ
せた。残留物を10%塩酸(30mlの濃塩酸を120mlまで希釈した)に溶解し、100mlの
ジエチルエーテルで2回洗浄して表題化合物の塩酸塩を沈澱させた。水層を50%
水酸化ナトリウムで塩基性にすることにより遊離塩基を製造し、250mlの酢酸エ
チルで2回抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、回転蒸発器
で蒸発させて13.2gの緑色の油状物を得た。
実施例 10
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−2−プロポ
キシ−フルオレン−9−オン
実施例 10A
1−アミノ−5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−2−プロポ
キシ−フルオレン−9−オン
アルゴン下、60mlのエタノール中における5−(2−ジエチルアミノ−エトキ
シ)−4−メトキシ−1−ニトロ−2−プロポキシ−フルオレン−9−オン(0.52
g、1.2ミリモル)および塩化第1スズ(SnCl2、1.3g、6ミリモル)の溶液を調製
した。一晩還流した。回転蒸発器で容量を減らした。200mlの脱イオン水を加え
、重炭酸ナトリウムで塩基性にした。塩化メチレンで抽出した。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥した。濾過し、回転蒸発器で蒸発させて赤色の油状物を得た。
無水ジエチルエーテルに取り、セライトを通して濾過した。エーテル性HClを加
えて塩酸塩を沈澱させた。得られた赤色の固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗
浄した。高真空下、100℃で一晩放置して表題化合物の精製塩酸塩を得た。融点1
63〜165℃。収量0.338g、70%。Rf=0.33;5%メタノール/CH2Cl2。
元素分析値(C23H30N2O4・HClとして):
計算値:C% 63.51 H% 7.18 N% 6.44
実測値:C% 63.42 H% 7.27 N% 6.31
本化合物の構造式は
である。
実施例 10B
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−1−ニトロ−2−プロポ
キシ−フルオレン−9−オン
アルゴン下、−72℃で100mlの無水塩化メチレン中における5−(2−ジエチル
アミノ−エトキシ)−4−メトキシ−2−プロポキシ−フルオレン−9−オン(1.
1g、2.9ミリモル)の溶液を撹拌しながら調製した。ニトロニウムテトラフルオ
ロボレート(0.42g、3.2ミリモル)を一度に加えた。混合物を3時間、室温に加
温すると溶液の色が暗くなった。さらに2時間撹拌し、反応の進行をアリコート
の薄層クロマトグラフィーによりチェックした。反応混合物を水で急冷し、分液
ロートに移した。有機層を保持し、不溶の赤色固体を界面から濾過した。水およ
び塩化メチレンで洗浄した。固体を5%水酸化ナトリウムに取り、激しく撹拌し
た。塩化メチレンで抽出し、有機物をクロマトグラフィーにより処理し、CH2Cl2
フラクションを合一し、MgSO4上で乾燥し、濾過し、回転蒸発器で濃縮した。得
られた残留物をメタノール/CH2Cl2(5:95)で溶離するクロマトグラフィーによ
り処理して0.52g(52%)の表題化合物を得た。
CI-MS〔M+H〕+=429
実施例 10C
5−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−2−プロポキシ−フルオ
レン−9−オン
実施例9Bの方法と同様にして、5mlのメタノールおよび100mlのクロロベン
ゼン中の5−ヒドロキシ−2−プロポキシ−4−メトキシ−フルオレン−9−オ
ン(1.75g、6.1)を2−クロロエチルジエチルアミン塩酸塩(4.4g、25ミリモル)
およびナトリウムメトキシド(0.51g、9.5ミリモル)と反応させ、2時間還流し
、実施例9Bのように続けて1.1gの表題化合物(2.9ミリモル、47%)を得た。融
点127〜129℃。
実施例 10D
5−ヒドロキシ−2−プロポキシ−4−メトキシ−フルオレン−9−オン
アルゴン下、0℃で100mlの塩化メチレン中における5−イソプロポキシ−2
−プロポキシ−4−メトキシ−フルオレン−9−オン(2.2g、6.7ミリモル)の撹
拌溶液を調製した。三塩化ホウ素(塩化メチレン中、15.4mlの1.0M溶液、15.4ミ
リモル)を滴加した。飽和塩化アンモニウムで急冷して、40%酢酸エチル/ヘキ
サンでのアリコートのTLCにより反応を監視した。1時間後、反応混合物を飽和
塩化アンモニウムで急冷した。濾過し、100mlの塩化メチレンで2回洗浄した。
濾液から有機層を分離し、ブラインで洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、濾
過し、溶媒を除去した。粗生成物を最初に塩化メチレンに溶解し、次に30%酢酸
エチル/ヘキサンで溶離するクロマトグラフィーにより処理して表題化合物を赤
色の粉末(1.75g、6.1ミリモル、92%)として得た。Rf=0.54(EtOAc/ヘキサン
、40:60)。
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 10E
5−イソプロポキシ−2−プロポキシ−4−メトキシ−フルオレン−9−オン
実施例7Cに記載のようにして、0℃でTHF(50ml)中、n−ブチルリチウムお
よびジイソプロピルアミンを反応させることにより0.05モルのLDA試薬を調製し
た。0℃でTHF(20ml)中のN,N−ジエチル−6−イソプロピルオキシ−2'−メトキ
シ−4'−プロピルオキシ−ビフェニル−2−カルボキサミド(4.3g、0.011モル)
を滴加した。混合物を周囲温度まで加温し、1時間撹拌し、1.5時間加熱還流し
た。実施例7Cに記載のように混合物を後処理し、50%/50%EtOAc/ヘキサン
で溶離するクロマトグラフィーにより処理して表題化合物を赤色の固体(2.6g、
63%)として得た。融点114〜116℃。
実施例 10F
N,N−ジエチル−6−イソプロポキシ−2'−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェ
ニル−2−カルボキサミド
アルゴン下、周囲温度でCH2Cl2(100ml)中における6−イソプロポキシ−1−
メトキシ−4−プロポキシ−ビフェニル−2−カルボン酸(5.8g、16.8ミリモル
)の撹拌溶液を調製した。塩化チオニル(2.8g、0.516ml/d=1.632)を加え、撹
拌を約60分間続けた。反応の進行をTLCによりチェックした。約1.3時間後、0℃
まで冷却し、確実に温度が26℃を越えないように注意しながらジエチルアミン(9
.9g、0.135モル、14.00ml)を滴加し
た。添加終了後、さらに30分間撹拌し、塩化メチレンで100mlまで希釈した。水
で洗浄し、分離し、100mlの5%重炭酸ナトリウムで2回洗浄した。
分離し、ブラインで洗浄し、分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。セライトを
通して濾過し、回転蒸発器で濃縮した。40%酢酸エチル−60%ヘキサンで溶離す
るクロマトグラフィーにより処理して4.3g(0.011モル、64%)の表題化合物を得
た。Rf=0.33。 本化合物の構造式は
である。
実施例 10G
6−イソプロポキシ−1'−メトキシ−4−プロポキシ−ビフェニル−2−カルボ
ン酸
実施例9Fの方法と同様にして、メタノール(50ml)中で2−(6−イソプロポ
キシ−1'−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェニル−2−イル)−3,4,4−トリメ
チル−4−オキサゾリニウムヨージド(9.2g、17ミリモル)および20%ナトリウ
ムメトキシド水溶液(50ml)を反応させて、5.8g(16.8
ミリモル、99%)の表題化合物を得た。
実施例 10H
2−(6−イソプロポキシ−1'−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェニル−2−
イル)−3,4,4−トリメチル−4−オキサゾリニウムヨージド
実施例9Gの方法と同様にして、20mlのジメチルスルホキシド中で2−(6−
イソプロポキシ−1'−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェニル−2−イル)−4,4
−ジメチル−4−オキサゾリン(8.1g、20ミリモル)および沃化メチル(12.8g、
5.6ml、90ミリモル)を反応させた。反応後、500mlの無水ジエチルエーテルで希
釈し、混合物をさらに1.5lのジエチルエーテルに注ぎ、約15分間撹拌した。濾
過し、ジエチルエーテルで洗浄した。固体を塩化メチレンに取り、濾過して白色
の沈澱物を取り出した。溶媒を高真空下で除去して表題化合物(9.2g、85%)を
得た。融点198〜201℃。
実施例 10I
2−(6−イソプロポキシ−1'−メトキシ−4'−プロポキシ−ビフェニル−2−
イル)−4,4−ジメチル−4−オキサゾリン
実施例9Hの方法と同様にして、30mlのジエチルエーテルおよび30mlのテトラ
ヒドロフラン中でマグネシウム(0.73g、30ミリモル)、2−(2,3−ジイソプロポ
キシ)−4,4−ジメチル−4−オキサゾリン(8.0g、27.5ミリモル)を1−ブロモ
−2−メトキシ−4−プロポキシ−ベンゼン(6.9g、28ミリモル)と反応させて
表題化合物(8.1g、20.4ミリモル、74%)を得た。(Rf=0.25;EtOAc/ヘキサン
40:60)。
本化合物の構造式は
である。
実施例 10J
1−ブロモ−2−メトキシ−4−プロポキシ−ベンゼン
アルゴン下でアセトン(250ml)中における4−ブロモ−3−メトキシフェノー
ル(6.5g、32ミリモル)および炭酸カリウム(15g)の溶液を調製した。沃化n−
プロピル(9.0g、5.2ml、53ミリモル)を加え、一晩加熱還流した。室温まで冷却
し、濾過した。回転蒸発器で濃縮し、溶媒を蒸発させた。薄層クロマトグラフィ
ー(25%酢酸エチル/75%ヘキサン)によりチェックした。100mlの3%水酸化カ
リウムで3回洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過し、回転蒸
発器で蒸発させた。クロマトグラフィーにより精製し、高真空下に置いて表題化
合物(6.9g、88%)を得た。Rf=0.60(EtOAc/ヘキサン;25:75)。
実施例 11
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−1−アミノ−4−メトキシ−2−プロピ
ルオキシ−フルオレン−9−オン塩酸塩
実施例 11A
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−1−アミノ−4−メトキシ−2−プロピ
ルオキシ−フルオレン−9−オン塩酸塩
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−2−プロポキシ−1−
ニトローフルオレン−9−オン(0.30g,0.7ミリモル)および塩化第1スズ二水
和物(1.0g,0.7ミリモル)を実施例9Aに記載のように反応させて表題化合物
(0.10g,33%)を得た。融点122〜124℃。
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 11B
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−2−プロピルオキシ−1
−ニトロ−フルオレン−9−オン
CH2Cl2(20ml)中で5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−2
−プロピルオキシ−1−ニトロ−フルオレン−9−オン(0.35g,0.92ミリモル)
およびニトロニウムテトラフルオロボレート(0.13g,0.92ミリモル)を実施例9
Cに記載のように反応させて表題化合物を得た。
実施例 11C
5−(2−ピロリジニル−エトキシ)−4−メトキシ−2−プロピルオキシ−フ
ルオレン−9−オン塩酸塩
5−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−プロピルオキシ−フルオレン−9
−オン(0.83g,2.9ミリモル)および2−クロロエチルピロリジンおよびナトリ
ウムメトキシド(0.20g,3.5ミリモル)を実施例9Bに記載のように反応させて
赤色の粉末を得、それを2−ブタノンから再結晶して表題化合物(0.222g,18
%)を得た。融点147〜149℃。
元素分析値(C23H27N04HClとして):
計算値:C% 66.10 H% 6.75 N% 3.35
実測値:C% 65.82 H% 6.65 N% 3.09
本化合物は次の構造式
を有する。
実施例 12
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−1−アミノ−4−メトキシ
−2−プロピルオキシ−フルオレン−9−オン塩酸塩
実施例 12A
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−1−アミノ−4−メトキシ
−2−プロピルオキシ−フルオレン−9−オン塩酸塩
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−メトキシ−2−プロ
ピルオキシ−1−ニトロ−フルオレン−9−オン塩酸塩(0.20g,0.45ミリモル
)および塩化第1スズ二水和物(SnCl2H2O;1.0g,4.4ミリモル)を実施例9A
に記載のように反応させて表題化合物の半水和物(0.765g,38%)を暗赤色の
固体として得た。融点128〜131℃。
元素分析値(C23H28N2O5・HCl・5H2Oとして):
計算値:C% 60.46 H% 6.40 N% 6.13
実測値:C% 60.15 H% 6.37 N% 6.04
本化合物の構造式は
である。
実施例 12B
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−メトキシ−2−プロピ
ルオキシ−1−ニトロ−フルオレン−9−オン
CH2Cl2(20ml)中の5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−
メトキシ−2−プロピルオキシ−フルオレン−9−オン(0.18g,0.45ミリモル
)およびニトロニウムテトラフルオロボレート(スルホラン中の0.5M溶液;1.0m
l,0.5ミリモル)を−78℃で2時間撹拌し、周囲温度まで加温し、再び約60時間
撹拌した。反応混合物を飽和NH4Clで急冷し、分離した。有機層を水(3回)で
抽出し、分離し、ブラインで洗浄し、分離した。CH2Cl2層をさらにCH2Cl2で希釈
し、MgSO4上で乾燥した。濾過し、蒸発させて表題化合物を赤色の油状物(0.2g
)として得た。Rf=0.45(MeOH/CH2Cl2;5:95)。
実施例 12C
5−〔2−(モルホリノ−4−イル)−エトキシ〕−4−メトキシ−2−プロピ
ルオキシ−フルオレン−9−オン塩酸塩
5−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−プロポキシ−フルオレン−9−オン(0.
40g,1.4ミリモル)、2−クロロエチル−モルホリン(0.84g,5.6ミリモル)
およびナトリウムメトキシド(0.10g,1.8ミリモル)を実施例9Bに記載のよ
うに反応させた。クロロベンゼンを回転蒸発器で除去し、残留物を必要に応じて
水と混合して再溶解し、蒸気浴で加熱した。不
溶の固体を焼結ガラスロートで濾過することにより除去し、水で洗浄し、乾燥し
て0.187gの表題化合物の遊離塩基を得た。遊離塩基をエーテル性HClで塩酸塩に
変換し、乾燥して表題化合物をオレンジ色の粉末として得た。融点184〜186℃。
元素分析値(C27H27NO5・HClとして):
計算値:C% 63.66 H% 6.50 N% 3.23
実測値:C% 63.48 H% 6.57 N% 2.99
実施例 12D
5−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−プロポキシ−フルオレン−9−オン
実施例11Cを参照。
III.二塩基性アルコキシフルオレノン:
実施例 13
1−アミノ−2,5−ビス−(ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−フルオ
レン−9−オン
実施例 13A
1−アミノ−2,5−ビス−(ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−フルオ
レン−9−オン塩酸塩
2,5−ビス−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−1−ニトロ−4−メトキシ−
1−ニトロ−フルオレン−9−オン塩酸塩(0.37g,0.70ミリモル)および塩化第
1スズ二水和物(SnCl2・2H2O;1.0g,0.7ミリモル)を実施例9Aに記載のよう
に反応させて表題化合物を得た。それは次の構造式を有する。
実施例 13B
2,5−ビス−2−(ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−1−ニトロ−フ
ルオレン−9−オン
CH2Cl2(20ml)中で2,5−ビス−2−(ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メト
キシ−フルオレン−9−オン(0.476g,0.92ミリモル)およびニトロニウムテト
ラフルオロボレート(0.13g,0.92ミリモル)を実施例9Cに記載のように反応
させて表題化合物を得た。
実施例 13C−H
2,5−ビス−2−(ジエチルアミノ−エトキシ)−4−メトキシ−フルオレン−9
−オン
実施例13Bの出発物質は実施例4Aに記載のように調製し、後者は実施例4B
〜4Fに記載のようにして合成した。
実施例14および15の融点は未補正である。1H-NMRスペクトルおよび13C NMRは
それぞれ300MHzおよび75MHzで測定した。化学シフトは1Hスペクトルの内部基準
であるMe4Si(d=0.00)と相対的なd値で示す。
実施例 14
別法による2,5−ジヒドロキシ−4−メトキシ−フルオレン−9−オン(デンジブ
シン)の製造
実施例 14A
1−ブロモ−2−メトキシ−4−(1−メチルエトキシ)ベンゼン
アルゴン下、周囲温度で2−ブタノン(70ml)中における4−ブロモ−3−メ
トキシフェノール(2.03g,10ミリモル)およびK2CO3(1.38g,10ミリモル)
の撹拌懸濁液に、沃化イソプロピル(2.21g,13.3ミリモル)を滴加した。得られ
た混合物を加熱し、17時間還流しながら撹拌した。混合物を周囲温度まで冷却し
、濾過し、溶媒を蒸発させることにより濃縮した。残留物をEt2Oおよび水に分配
した。Et2O層を5%NaOH(2×50ml)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO4上で
乾燥した。溶媒を蒸発させ、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(
5%EtOAc/ヘキサン)により精製して所望の化合物を淡黄色の油状物(2.13g,
87%)として得た。
元素分析値(C10H13BrO2として):
計算値:C% 49.00 H% 5.35
実測値:C% 48.87 H% 5.12
実施例 14B
4,5−ジヒドロ−2−〔2,3−ビス(1−メチルエトキシ)−1−フェニル〕−4,4
−ジメチルオキサゾール 水素化ナトリウム(8.25g,60%,0.205モル)を乾燥THF(200ml)中における2
−アミノ−2−メチルプロパノール(17.52g,0.196モル)の撹拌溶液に滴加し
た。混合物を周囲温度で1時間撹拌した。この溶液に、THF(50ml)に溶解したメ
チル2,3−ジ−イソプロポキシベンゾエート(24.82g,0.098モル)を加えた。混
合物をアルゴン下で一晩撹拌し、水(4ml)で急冷し、溶媒の蒸発により濃縮し
た。残留物をCH2Cl2に溶解し、水で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥
した。濾過し、溶媒を蒸発させて33.3gの黄色の液体を得た。CH2Cl2(30ml)に
溶解したこの粗生成物に0〜5℃でSOCl2(19ml,0.37モル)を滴加した。添加後
、反応混合物を周囲温度まで加温し、1.5時間撹拌した。混合物をEtOAc(300ml
)で希釈し、氷水(500ml)に注ぎ、水層を分離し、K2CO3固体でpH=9まで中和
した。EtOAcをブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥し、濾過した。溶媒を蒸発させ
、残留する極微量の溶媒を高真空下で除去して表題化合物を黄色の液体として得
た:全部で23.6g(83%)。
実施例 14C
4,5−ジヒドロ−2−〔2'−メトキシ−4',6−ビス(1−メチルエトキシ)−1,1
'−ビフェニル−2−イル〕−4,4−ジメチルオキサゾール Mg(0.917g,37.7ミリモル)、I2結晶および3滴の二臭化エチレンの撹拌懸濁
液に、THF(30ml)に溶解した1−ブロモ−2−メトキシ−4−(1−メチルエト
キシ)ベンゼン(8.51g,34.7ミリモル)の溶液10mlを滴加した。混合物を40℃
まで加温し、先に調製した1−ブロモ−2−メトキシ−4−(1−メチルエトキ
シ)ベンゼンを加えた。反応が穏やかになった後、混合物を50℃で40分間加熱し
た。この溶液に、THF(30ml)中の上記で調製したオキサゾリン(11.27g,38.0ミ
リモル)を周囲温度で滴加した。反応混合物を添加の間10℃に加温した。反応混
合物を加熱し、50℃で一晩撹拌した。混合物を氷浴で冷却し、飽和NH4Clで急冷
した。THF層をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥し、濾過した。溶媒を蒸発させ
て、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)により精製
して表題化合物を淡黄色の油状物として得た:11.34g(81%)。
元素分析値(C24H31NO4として):
計算値:C% 72.52 H% 7.86 N% 3.52
実測値:C% 72.82 H% 8.07 N% 3.52
実施例 14D
4,5−ジヒドロ−2−〔2'−メトキシ−4',6−ビス(1−メチルエトキシ)−1,1
'−ビフェニル〕−2−イル−3,4,4−トリメチルオキサゾリウムヨージド
乾燥DMSO(30ml)中における4,5−ジヒドロ−2−〔2'−メトキシ−4',6−ビ
ス(1−メチルエトキシ)−1,1'−ビフェニル−2'−イル〕−4,4−ジメチルオキ
サゾード(5.80g,14.6ミリモル)の撹拌溶液に、MeI(12.42g,87.5ミリモル
)を周囲温度で加えた〔H.J.MeyersおよびJ.SladeのJ.Org.Chem.45:2785
(1980年)の方法に従った〕。得られた混合物を一晩撹拌し、乾燥Et2Oで希釈し
た。沈殿物を濾過により取り出した。固体をCHCl3(400ml)で摩砕し、濾過した。
濾液を蒸発させ、MeOH/EtOAcから再結晶して表題化合物を白色の固体として得
た:7.40g(94%)。融点213〜214℃。
元素分析値(C25H34NO4として):
計算値:C% 55.66 H% 6.35% N% 2.60
実測値:C% 55.82 H% 6.42% N% 2.55
実施例 14E
2'−メトキシ−4',6−ビス(1−メチルエトキシ)−1,1'−ビフェニル−2−カ
ルボン酸
4,5−ジヒドロ−2−〔1'−メトキシ−4',6−ビス(1−メチルエトキシ)−(1
,1'−ビフェニル)−2−イル〕−3,4,4−トリメチルオキサゾリウムヨージド(
13.2g,24.5ミリモル)を加熱し、20%NaOH/MeOH水溶液(1:1,280ml)の
混合物中で一晩還流しながら撹拌した。反応混合物を濁るまで蒸発させ、水(30
0ml)で希釈した。溶液を濃HClで酸性にし、沈澱した酸をCH2Cl2で抽出した。溶
媒を蒸発させてガラス状物を得た。ガラス状物をシクロヘキサンから結晶させて
表題化合物を白色の固体として得た:7.10g(84%)。融点118〜120℃。IR(KB
r)1697(C=0)。
元素分析値(C20H24O5として):
計算値:C% 69.75 H% 7.02
実測値:C% 69.83 H% 6.90
実施例 14F
N,N−ジエチル−〔2'−メトキシ−4',6−ビス(1−メチルエトキシ)−1,1'−ビ
フェニル〕−2−カルボキサミド CH2Cl2(30ml)中における2'−メトキシ−4',6−ビス(1−メチルエトキシ)
−1,1'−ビフェニル−2−カルボン酸(3.40g,9.9ミリモル)、PyBOP(5.15g
,9.9ミリモル)およびEt2NH(0.88g,12.1ミリモル)の混合物にN,N−ジイソプ
ロピルエチルアミン(2.82g,21.8ミリモル)を加えた。得られた混合物をアルゴ
ン下で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc(250ml)に溶解した。Et
OAc溶液を5%HCl(3×70ml)で抽出し、ブラインで洗浄し、NaHCO3(3×70ml)
で抽出し、MgSO4上で乾燥した。濾過し、溶媒を蒸発させて明褐色の油状物を得
た。油状物をフラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)により精製
して所望のアミドを固体として得た。固体をヘキサン(50ml)から再結晶して表
題化合物を白色の固体として得た:3.35g(85%)。融点73〜74℃。IR(ニート
)1629cm-1(C=0)。
元素分析値(C24H33NO4として):
計算値:C% 72.15 H% 8.33% N% 3.51
実測値:C% 72.20 H% 8.56% N% 3.56
実施例 14G
4−メトキシ−2,5−ビス(1−メチルエトキシ)−9H−フルオレン−9−オン
THF(30ml)中におけるLDA(15.0ミリモル)の撹拌溶液に、50℃でTHF(15.0m
l)中のN,N−〔ジエチル−2'−メトキシ−4',6−ビス(1−メチルエトキシ)−1,
1'−ビフェニル〕−2−カルボキサミド(1.28g,3.2ミリモル)を加えた。得ら
れた黄色の溶液を周囲温度まで加温し、アルゴン下で48時間撹拌した。この間に
溶液は鮮明な赤色に変化した。赤色の溶液を飽和NH4Cl(30ml)で急冷した。混
合物をTHF(150ml)で希釈し、分離した。NH4Cl層をTHF(50ml)で抽出し、合一した
有機抽出物をMgSO4上で乾燥した。THFを蒸発させ、得られた赤色の油状物をフラ
ッシュクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)により精製して赤色の固体
を得た。ヘキサンか
ら再結晶して表題化合物を赤色の薄片として得た:0.65g(62%)。融点74〜75
℃。
IR(KBr)1712cm-1(C=0);UV(MeOH)1最大=476nm,e=1,570,1最大=339nm
,e=3,489,1最大=276,e=40,200。
元素分析値(C20H22O4として):
計算値:C% 73.60 H% 6.79
実測値:C% 73.46 H% 6.83
実施例 14H
2,5−ジヒドロキシ−4−メトキシ9H−フルオレン−9−オン(デンジブシン)
CH2Cl2(15.0ml)中における4−メトキシ−2,5−ビス(1−メチルエトキシ)
−9H−フルオレン−9−オン(0.58g,1.8ミリモル)の撹拌溶液に、0℃でBCl3
(7.2ml,7.2ミリモル)(1.0M)を加えた。緑色の混合物を周囲温度まで加温し
、アルゴン下で2時間撹拌した。混合物を0℃まで冷却し、水(20ml)で急冷し
た。沈澱した赤色の固体を濾過により取り出し、MeOH/水から再結晶して0.331
g(76%)の表題化合物を赤色の固体として得た。融点235〜237℃(文献値238〜2
40℃)。
IR(KBr)1697,1614,1597cm-1;UV(EtOH)1最大=265,274および338nm(e
=32,576,36,000および3,406nm)。
元素分析値(C14H10O4として):
計算値:C% 69.42 H% 4.16
実測値:C% 69.03 H% 4.26
実施例 15A
1−ブロモ−2−メトキシ−4−アリルオキシベンゼン
アルゴン下、周囲温度でK2CO3(3.45g,0.025モル)および3−メトキシ−4
−ブロモ−フェノール(6.09g,0.030モル)の撹拌混合物に臭化アリル(3.60g,0
.030モル)を加えた。得られた混合物を加熱し、一晩撹拌した。混合物を濾過し
、濾液を回転蒸発器で濃縮した。残留物をEt2Oおよび水に分配した。Et2O層を分
離し、2×70mlの5%NaOHで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過
した。回転蒸発器で蒸発させ、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサ
ン1:9)により処理して5.93(81%)の表題化合物を得た。Rf-0.41(EtOAc/
ヘキサン25:75)。実施例 15B
4,5−ジヒドロ−2−〔2'−メトキシ−4'−アリルオキシ−6−(1−メチルエト
キシ)−1'−ビフェニル〕−2−イル−4,4−ジメチル−オキサゾール
THF(45ml)中のMg(0.803g,0.033モル)および(6.83g,0.028モル)から調
製したグリニャール試薬の撹拌溶液に、THF(30ml)中の4,5−ジヒドロ−2−〔
2,3−ビス(1−メチルエトキシ)−フェニル−2−イル−4,4−ジメチル−オキ
サゾール(8.15g,0.0280モル)を加えた。添加中に温度は24℃から42℃に上昇し
た。反応が穏やかになった後、それを周囲温度で72時間撹拌した。次に、飽和NH4
Cl溶液(75ml)を加え、THF層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し
、濾過した。濾液を蒸発させて9.2gの粘稠な油状物を得た。フラッシュクロマ
トグラフィー(EtOAc/ヘキサン40:60)により処理して6.90g(62%)の淡黄
色の液体を得た。
元素分析値(C24H29NO4として):
計算値:C% 72.89 H% 7.39 N% 3.34
実測値:C% 72.94 H% 7.56 N% 3.55
実施例 15C
2'−メトキシ−4'−アリルオキシ−6−(1−メチルエトキシ)−1,1'−ビフェ
ニル−2−カルボン酸
ヨードメタン(8.56ml)を周囲温度で乾燥DISO(19.00ml)中における4,5−ジ
ヒドロ−2−〔2'−メトキシ−4'−アリルオキシ−6−(1−メチルエトキシ)−
1,1'−ビフェニル〕−2−イル−4,4−ジメチル−オキサゾール(5.70g,0.014
4モル)の撹拌溶液に加えた。得られた黄色の溶液を一晩撹拌し、乾燥Et2O(400m
l)に注いだ。得られた白色の沈澱物をブフナーロートに集め、新しいEt2Oで洗浄
し、CHCl3(300ml)に部分的に溶解した。混合物を濾過し、濾液を蒸発させて白
色の固体を得た。固体を20%NaOH(100ml)/メタノール(100ml)中で加熱し、
一晩撹拌した。得られた透明な溶液を濁るまで回転蒸発器で蒸発させ、水(200ml
)で希釈し、水性HClでpH=1まで酸性にし、CH2Cl2(400ml)で抽出した。CH2Cl2
相をブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)した。濾過し、蒸発させて5.77g(98%
)の淡褐色の固体を得た。再結晶(シクロヘキサン)して分析試料を得た。融点
101〜103℃。
元素分析値(C20H22O5として):
計算値:C% 70.46 H% 6.48
実測値:C% 70.08 H% 6.75
実施例 15D
N,N−ジエチル−2'−メトキシ−4'−アリルオキシ−6−(1−メチルエトキシ)
−〔1,1'−ビフェニル〕−2−カルボキサミド
(A)塩化チオニル法I:乾燥CH2Cl2(33ml)中における2'−メトキシ−4'−
アリルオキシ−6−(1−メチルエトキシ)−1,1'−ビフェニル)−2−イル−
2−カルボン酸(3.57g,0.014モル)の撹拌溶液に、SOCl2(1.30モル)を周囲
温度で滴加した。溶液を周囲温度で45分間撹拌し、次に0℃まで冷却し、ジエチ
ルアミン(10.75ml,0.104モル)を滴加した。添加中、温度を25℃以下に保持し
た。得られた混合物を周囲温度で2時間撹拌し、CH2Cl2(50ml)で希釈した。CH2
Cl2を水(2×200ml)で洗浄し、5%NaHCO3(200ml)で抽出し、ブラインで洗
浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過した。濾液を濃縮し、クロマトグラフィー(EtOAc
/ヘキサン1:1)により処理し、最初にラクトン〔化合物2,3−アリルオキシ
−10−(1−メチルエトキシ)−ベンゾ−〔c〕クロメン−6−オン〕(0.082g
)、次に所望のフルオレノン1.60g(39%)を得た〔化合物3,2−アリルオキシ−
4−(1−メチルエトキシ)−フルオレン−9−オン〕。
(B)塩化チオニル法II:乾燥CH2Cl2(30ml)中における2'−メトキシ−4'−
アリルオキシ−6−(1−メチルエトキシ)−1,1'−ビフェニル)−2−イル−
2−カルボン酸(2.53g,0.0074モル)の撹拌溶液に、SOCl2(0.88ml,0.017モル
)を加え、得られた混合物を20分間撹拌し、15分間加熱還流した。得られた淡褐
色の溶液を0℃まで冷却し、ジエチルアミン(7.66ml,0.074モル)を滴加した
。ジエチルアミンの添加後、得られた混合物をCH2Cl2(15ml)で希釈し、上記の
ように処理して2.18g(74%)の透明な油状物を得た。HRMS(HRFAB);計算値(C24
H32NO4として):398.233134、実測値:398.230815。
(C)PyBOP法:CH2Cl2(20ml)中における2'−メトキシ−4'−アリルオキシ−
6−(1−メチルエトキシ)−1,1'−ビフェニル−2−イル−2−カルボン酸(
2.17g,0.0063モル)、PyBOP(3.27g,0.0063モル)およびジエチルアミン(0.8
3ml,0.0080モル)の撹拌溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(2.43ml,0.014
0モル)を加えた。溶液が褐色に変化し、発熱
が起こった(温度上昇〜10℃)。混合物を周囲温度で一晩撹拌し、CH2Cl2(〜10
0ml)で希釈し、回転蒸発器で蒸発させた。残留物をEtOAc(200ml)に溶解した
。EtOAcを5%HCl(3×70ml)で抽出し、分離し、ブラインで洗浄し、5%NaHCO3
(3×70ml)で抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。残留物
を上記のようにクロマトグラフィーにより処理して3.03g(78%)の表題化合物
を透明な油状物として得た。
IV.生物学的データ
プロテインキナーゼCの精製
ラット脳の細胞質ゾルからのプロテインキナーゼC(PKC)をSalama,S.E.のT
hromb.Res.44:649〜660(1986年)に記載のようにして部分的に精製した。脳を
取り出した後の操作はすべて4℃で行った。簡単に言えば、小脳を8〜10のラッ
ト脳から切除し、それぞれの脳を9mlのスクロース/EDTA(0.32Mのスクロース
,1mMのEDTA,5mMのトリス,pH7.4)中で均質化した。プールしたホモジネート
を4℃において1000×gで10分間遠心し、ペレットを同量の新しいスクロース/
EDTA中で再び懸濁し、4℃において1000×gで10分間再び遠心した。これらの回
転操作で得られたそれぞれの上澄みをプールし、4℃において25,700×gで30分
間遠心し、得られたペレットを4℃において20mlの緩衝液A(20mMのトリス(pH7
.5),0.1mMの塩化カルシウム,0.4mMのロイペプチン)中で均質化した。次に、P
KCと結合した膜を4℃において45,700×gで15分間遠心することによりペレット
化し、20mlの緩衝液A中で再び懸濁した。全部で3回の遠心においてこの工程を
繰り返し、上澄みを捨て、最後にペレットを20mlの緩衝液B(20mMのトリス(pH7
.5),1mMのEGTA,1mMのEDTAおよび0.01mMのロイペプチン)中で再び懸濁し、
氷上で30分間撹拌した。次に、解離したPKCを4℃において45,700×gで15分間
遠心することにより集めた。ペレットを捨て、上澄みを4℃において100,000×
gで60分間遠心した。再びペレットを捨て、上澄みにそれぞれ100mMのCaCl2およ
びMgCl2を含有するストック溶液を十
分な量加えることによりすべてのEDTAおよびEGTAを除去して最終濃度が1mMのCa++
および1mlのMg++となるように調製した。次に、得られたスラリーを予め緩衝
液Bで平衡させた12cm×1cmのDE-52(DEAEセルロース;ワットマン(登録商標))
カラムに付した。すべてのカラムクロマトグラフィーの流量は0.75ml/分である
。カラムを70mlの緩衝液Bで洗浄して非結合タンパク質を除去した後、不要なタ
ンパク質を40mlのNaClを含有する40mlの緩衝液Bで溶離し、そしてPKC含有フラ
クションを150mMのNaClを含有する20mlの緩衝液Bで溶離した。次に、PM-10膜を
取り付けたアミコン(登録商標)限外濾過セルを使用してPKC溶出液を約5mlまで
濃縮し、30mlの5mMトリス(pH7.4)を加えて過剰のNaClを除去し、再び濃縮し
て最終容量を約5mlとした。濃縮し、脱塩したPKC試料が10%グリセロールおよ
び0.5%トリトンX-100を含むように調整し、一定部分を採取し、200μlの容量
を−70℃で保存した。凍結試料は−70℃で少なくとも3カ月は安定であった。
評価方法
プロテインキナーゼCはAftabおよびHaitの方法、並びにParantおよびvialの
方法〔Aftab,D.T.およびW.N.HaitのAnal.Biochem.187:84〜88(1990年);P
arant,M.R.およびVial,H.J.のAnal.Biochem,184:283〜290(1990年)〕に基
づいた半自動の96−ウエルプレート法を使用して試験した。簡単に言えば、96−
ウエルの“μ”ウエルマイクロタイタープレートの各ウエルに最終濃度が30mMの
トリス(pH7.4)、10mMのMgSO4、1mMのEGTA、200μgのH1ヒストン(シグマ
タイプIII−S H5505)、50μMのATP、0.5μCi 30Ci/ミリモルの32P-ATP、
それぞれ1mg/mlのロイペプチン、ペプスタチンおよびキマスタチンを含有する
5mMのトリス(pH7.4)で希釈した30μlのPKC抽出物、並びに1mMのフェニルメチ
ルスルホニルフルオリドからなる全部で100μlの試験液を入れた。PKC抽出物を
加えて反応を開始し、50μlの40%トリクロロ酢酸、次に25μlの50mMの非標識
ATPおよび
25μlの0.5%ウシ血清アルブミンを加えて停止し、そしてスカトロン(登録商
標)自動微小細胞収集器を使用してガラス繊維フィルター上に集めた。試料を5
%トリクロロ酢酸で30秒洗浄し、収集器において5秒乾燥し、シンチレーション
バイアルに移して計数し、そしてデータを分析した。反応は室温で5〜7分間行
った。
データ分析法
ENZFITTER(登録商標)プログラム(バイオソフト社製)を使用してデータを競
合的結合曲線にあてはめた。IC50値の推定誤差は10%未満である。結果を表1に
示す。
略語
-Et =エチル
-Et- =エチレン
-Pr- =プロピレン
-0Pr =プロピルオキシ
-A =-OR6N(R1)2
-B =-OR6OR1
-mor.=R1同士が結合してモルホリノを形成する
-Pyr.=R1同士が結合してピロリジニルを形成する
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 43/00 A61K 31/00 643D
A61K 31/138 31/135 603
31/40 31/40
31/421 31/42 601
31/5375 31/535 605
C07C 201/08 C07C 201/08
205/45 205/45
217/24 217/24
231/02 231/02
235/46 235/46
C07D 263/10 C07D 263/10
295/08 295/08 Z
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ
,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU
,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,
CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G
B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP
,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,
LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N
Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI
,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,
VN,YU
(72)発明者 ダイナースタイン,ロバート・ジエイ
アメリカ合衆国ニユージヤージー州08822
―4100.フレミングトン.プラムブルツク
ロード30
(72)発明者 デイーケマ,キース・エイ
アメリカ合衆国オハイオ州45069.ウエス
トチエスター.シスルウツドドライヴ7994