JP2000504324A - グルタミン酸の製造方法 - Google Patents

グルタミン酸の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、発酵から生ずるグルタメートを含んでいる水性供給物からグルタミン酸を製造するための間接酸性化方法であって、a)前記水性供給物の流れを、高温において、少なくとも部分的には、それの酸の形になっている弱酸カチオン交換樹脂(WACE)と接触させ、それにより、その溶液中のカチオンの一部が、そのカチオン交換樹脂に捕縛され、その溶液中にプロトンが導入されること、b)グルタメートおよびカチオンを含んでいる第2の水性供給物を、高温において、その後の工程から得られ、カチオン性グルタメートを携える強酸カチオン交換樹脂(SACE)と接触させ、それにより、そのカチオン性グルタメートが、その溶液中に移され、その第2の水性供給物中のカチオンのほとんどが、そのSACEに捕縛されること、c)工程(b)の流出液からグルタミン酸を結晶化させること、d)工程(c)の母液を、少なくとも部分的には、それの酸の形になっているSACEと接触させ、それにより、カチオン性グルタメートを結合させること、e)工程(d)において得られたSACEを工程(b)において利用すること、f)工程(b)からのSACEを、強酸の溶液により、少なくとも部分的には、それの酸の形に再生し、少なくとも部分的には、それの酸の形になっているSACEを、工程(d)において利用すると同時に、工程(b)におけるカチオン交換樹脂に結合したカチオンおよび上記強酸のアニオンを含む、塩の酸性溶液を含んでいる流出液を形成させること、g)工程(a)からのWACEを、工程(f)からの流出液により、少なくとも部分的には、それの酸の形に再生し、少なくとも部分的には、それの酸の形になっているWACEを、工程(a)において利用すると同時に、工程(a)および(b)におけるカチオン交換樹脂に結合したカチオン並びに上記強酸のアニオンを含む、塩の溶液を含んでいる流出液を形成させること、並びにh)工程(g)の流出液として得られた塩溶液を商業用途に振り向けること、という工程を含んでいる方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 グルタミン酸の製造方法 本発明は、グルタミン酸の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、発酵 から生ずるグルタメート含有水性供給物から、グルタミン酸およびグルタミン酸 一ナトリウム(これ以降、MSGと称する)を製造するための間接酸性化方法に 関する。 多くの特許が、一般にアミノ酸の分離において、そして特にグルタミン酸およ びグルタミン酸一ナトリウムの製造のために、イオン交換樹脂を使用することを 提案している。それらのイオン交換樹脂は、アニオン性およびカチオン性の不純 物の除去のために使用される場合がある。他に、その樹脂上にグルタミン種が結 合する場合もある。塩基性媒体中では、グルタメートは、1個または2個の陰電 荷を携えており、アニオン交換樹脂に結合することができる。強酸性溶液(約2 またはそれ以下のpH)中では、そのグルタメートは正に帯電しており、カチオ ン交換樹脂に結合する。 米国特許第 3,336,374号および第 3,655,746号、並びに英国特許第 2,095,232 号は、汚染物質の除去のために、カチオンおよびアニオン交換樹脂を使用する。 米国特許第 3,015,655号においては、アミノ酸を包含している窒素有機化合物を 強酸性カチオン交換樹脂(SACE)に結合させる。英国特許第 811,688号は、 グルタミン酸を含んでいる溶液をイオン交換樹脂により精製し、次にそのグルタ ミン酸を弱塩基性アニオン交換樹脂(WBAE)に結合させる。米国特許第 5,2 79,744号は、多重対向流段階においてグルタミン酸を結合させるためにSACE を使用する。JP94017346は、尿素を添加して、その樹脂上でのアミノ酸の結晶の 成長を防ぎ、円滑な溶離を 可能にするという改良を施したSACE上で、グルタミン酸を分離する。米国特 許第 4,675,196号は、強塩基アニオン交換樹脂(SBAE)上への吸着により、 (蛋白質加水分解において得られた)アミノ酸混合物からグルタミン酸を取り出 す。米国特許第 3,505,399号は、pHが 2.0〜 0.5の酸性溶液からSACE上に グルタミン酸を吸着させ、それをアルカリ性溶液で溶離させる。CN 91-104354は 、アンモニウムタイプのSACEを用いて結晶化の母液からグルタミン酸を吸着 させ、アンモニア水で溶離させることを提唱している。 上記グルタメートの吸着工程には、さまざまな溶離剤、概して鉱酸または塩基 を用いる溶離が続くので、その溶離されたグルタミン酸は、それの塩の形で、ま たは別の酸との混合物として得られる。その溶離工程からの流出液は、その酸の 回収のための、またはその塩の精製のための、さらなる処理を必要とする。 英国特許第 1,201,823号によれば、グルタミン酸は、母液(4未満のpHを有 し、当初存在したグルタミン酸が、それから結晶化され、分離されたものである )を強酸性カチオン交換樹脂に通すことにより回収される。グルタミン酸は、そ の樹脂により吸着され、新鮮なグルタミン酸含有発酵液体培地を用いて溶離され る。その溶出液のpHを調整してグルタミン酸を結晶化させ、次に分離する。 SU700803は、上記液体培地からの細胞を分離し、次にカチオン交換樹脂の2本 のカラムに通し、上記グルタミン酸をNH4 OHを用いて溶離させることを提唱 している。後者を、その第1カラムに逐次的に通す。その溶出液を、pHが 3.2 になるまで酸性化し、グルタミン酸の結晶を分離する。その生成物の純度を高め るために、その第1カラムからの溶出液を冷却し、酸性化する。グルタミン酸の 結晶を分離し、その溶液を、その第2カラムに通す。その第2カラ ムからの溶出液を同じ方法で処理し、両方の工程において分離されたグルタミン 酸の結晶をいっしょに混合する。その第1工程における結晶化により分離された グルタミン酸を(それらのイオン交換樹脂の再生のために使用された)NH4 O H溶液に溶解し、その溶液の蒸発および酸性化の後に再結晶化させる。イオン交 換樹脂の再生を簡素化するために、それらのカラムに鉱酸を通す。 米国特許第 3,325,539号は、グルタミン酸およびその塩を、それらおよび固体 材料を含んでいる発酵液体培地から分離するための方法を説明しており、その方 法は、 グルタミン酸、その塩、および固体材料を含んでいる発酵液体培地を、水素サ イクル上の強酸性カチオン交換樹脂の吸着床に、それの当初の深さのl.05〜 1.6 倍にその床を膨張させ、それにより、前記樹脂上にグルタミン酸を吸着させるの に十分な速度で逆流させて通すこと、 前記樹脂上の発酵液体培地の流れを停止すること、並びに 0.5〜2Nの水酸化ナトリウム溶液を用いて、前記樹脂から、前記吸着された グルタミン酸を溶離させること、 を含んでいる。 前記特許においては、グルタミン酸、その塩、および固体材料を含んでいる発 酵液体培地を、交換手順に先立ち、その発酵液体培地を濾過することなく、その 濾過されていない発酵液体培地を適当なイオン交換材料の膨張した床に逆流させ て流すことにより、イオン交換処理に直接付してもよいということが発見されて いる。必要とされる膨張度および流速の詳細は、そこで考察されている。結果と して、その液体培地中に存在する本質的にすべての固体材料が、その膨張により 創られたボイドを通り、その流出液の流れと共に、その樹脂カラムの上部から流 れ出る。固体材料の蓄積に起因する、そ の樹脂床の目詰まりはまったく無い。 前記特許によれば、上記発酵液体培地が上記カチオン交換樹脂と接触するので 、その液体倍地中に存在する本質的にすべてのカチオンおよびグルタミン酸が、 その樹脂上に吸着される。次に、上記カラムおよび樹脂床を水で洗い、残留固形 物を除去し、次に、そのカラムを40〜60℃の温度まで加熱する。次に、 0.5〜2 NのNaOH溶液により、溶離を行う。 この溶離機構は改良として表され、結果として「かなりの純度」に帰する。ほ とんどの場合には、グルタミン酸ナトリウムが、望まれる生成物であり、グルタ ミン酸ナトリウムが、その溶出液における「かなり純粋な」構成成分であるけれ ども、それらの発明者は、その溶出液からの結晶化による、それの回収を提唱し てはいない。代りに、そのグルタミン酸ナトリウムと同等の量の酸を添加し、そ のpHをグルタミン酸の等電点に調整し、グルタミン酸を沈殿させる。これは、 結果として、 a)追加の試薬の消費、 b)不必要な副生物である塩の製造、および c)その副産物である塩の塩析効果に起因する不純物とグルタミン酸との共沈 、 に帰する。 米国特許第 3,325,539号の方法において用いられるカチオン交換樹脂は強酸性 である。NaOHによる溶離の後、それらに、その発酵液中に存在するカチオン により、その溶離剤から生ずるナトリウムを装填する。その方法において再使用 するためには、それらを強酸で洗うことにより、それらの酸の形に、それらを転 化させなければならない。それらの樹脂が強酸性であるので、得られる流出液も また酸性であり、一塩基酸の場合には過剰の酸を、または多塩基酸 の場合には酸性塩を含んでいる。この酸性度のために、その流出液の廃棄に先ち 、中和が必要とされる。 NaOHが上記発酵において中和剤として使用され、硫酸が上記溶出液の酸性 化剤として樹脂の再生のために使用されると仮定する。また、上記発酵液体培地 には他の塩が無いとも仮定する。その場合、上記方法全体における反応は、 1.HGA + NaOH → NaGA (発酵) 2.2RSO3H + NaGA → RSO3 - Na+ + RSO3 - H2GA +(吸着) 3.RSO3 - Na + + RSO3 - H2GA + + 2NaOH→ 2RSO3 - Na + + NaGA(溶離) 4.NaGA + 1/2H2SO4 → 1/2Na2SO4 + HGA (グルタミン酸の回収) 5.HGA + NaOH→ NaGA ( グルタミン酸ナトリウムの形成) 6.2RSO3 - Na+ + 2H2SO4→ 2RSO3H + 2NaHSO4 (樹脂の再生) 7.2NaHSO4 + 2NaOH → 2Na2SO4(流出液の中和) 8.HGA + 6NaOH + 2.5H2SO4→ NaGA + 2.5Na2SO4 である。 5当量のNaOHおよび硫酸が消費され、5当量の副生物である塩が形成され る。 発酵液からのグルタミン酸の回収のための従来の方法は、その液体培地を鉱酸 (通常はH2 SO4 )により約 3.2のpHまで酸性化し、それからグルタミン酸 を結晶化させるというものである。その母液は、その発酵液中に存在する塩およ び他の不純物を含んでおり、その塩は、グルタミン酸を、それの塩から追い出す と同時に形成され、通常は硫酸アンモニウムである。この操作における液体培地 の濃度はずいぶん高く、その塩の塩析効果といっしょに、そのグルタミン酸のほ とんどを回収するのを助ける。その母液中には、かなりの量のグルタミン酸がま だ残っているにもかかわらず、それの回 収のためには、複雑でコストの高い工程が必要とされる。 フランス国特許第 1,591,950号、英国特許第 1,201,823号および米国特許第 3 ,639,467号において、この方法に対する改良が提案されている。上記グルタミン 酸含有母液を、その酸の形になっている強酸カチオン交換樹脂上に通す。そのカ チオン交換樹脂に結合させることにより、その母液から、そのグルタミン酸を分 離する。その後者を、次に、発酵液により溶離させる。その遊離されたグルタミ ン酸を含んでいる溶出液のpHを 3.2に調整し、グルタミン酸を結晶化させる。 その溶離された樹脂は、今やカチオンを携えており、強酸により、すなわち化学 反応式(6)におけるように再生される。その母液からのグルタミン酸の回収の ために、それらの損失は少なく、その母液を濃縮する必要が無く、より純粋な酸 の結晶を生ずる。 この方法においては、強酸樹脂のみが作用することができ、結果として、米国 特許第 3,325,539号の場合のように、過剰の酸および流出液の中和が必要とされ る。 それの塩(MGA)を含んでいる汚染された水溶液から、強い鉱酸(HX)を 用いて酸性化し、その鉱酸とそのグルタミン酸塩のカチオンとの塩(MX)およ び遊離されたグルタミン酸(HGA)を形成させることにより、やがてグルタミ ン酸を回収する。その母液中に残されるHGAの量を減ずるために、上記供給物 の汚染された水溶液を、その酸性化に先立ち濃縮する。結果として、その遊離さ れたグルタミン酸を、その形成された塩(MX)およびそれらの汚染物質(ほと んどの場合に発酵から生ずる)をも含んでいる濃厚溶液から結晶化させる。これ らの条件においては、その結晶化されたHGAの純度は十分ではなく、追加の精 製工程が必要とされる。その母液は、グルタミン酸の汚染物質である他の化合物 およびMXと いっしょにHGAをさらに含んでいるけれども、動物飼料の構成成分として価値 がある。結果として、その母液を多数の分離工程に通し、これらの構成成分を、 個別に、かつできるだけ純粋な形で回収する。これらの分離は、HGAの精製の ための追加の工程と同様に、装備、エネルギーおよび試薬において不経済である (主に、その系における多量の再循環材料に起因する)。 HGAは、グルタミン酸が、それの双性イオンの形、HOOCCH2 CH2 C H(NH3 + )COO- となる等電点あたりのpHにおいて結晶化する。より低 いpHにおいては、それはプロトン化されて、それのカチオンの形、HOOCC H2 CH2 CH(NH3 + )COOHとなる。この形においては、カチオン交換 樹脂に、それを結合させることができる。従って、カチオン交換樹脂に結合させ ることにより、母液からHGAを回収することができる。このような結合につい て、より高い収率が請求され、HGAの損失を減ずる。それからHGAを結晶化 させる水溶液は、上記のように濃縮されたものである必要は無いけれども、酸性 化と同時に形成された塩をさらに含んでいる。HGAの吸着後の母液は、塩と動 物飼料構成成分との混合物をさらに含んでいる。 フランス国特許第 1,591,950号によれば、上記カチオン性グルタミン酸を携 えるカチオン交換樹脂を上記発酵液により溶離する。そこに存在するカチオンは 、そのカチオン性グルタミン酸を、その溶液中に追い出し、代りに結合する。そ のカチオンが装填されたカチオン交換樹脂を鉱酸により溶離し、そのカチオン交 換樹脂を、それの酸の形に転化させ、グルタミン酸の結晶化の母液からグルタミ ン酸が結合することができるようにする。このような方法において、強い鉱酸に よる酸性化の一部は、実際には、間接的に行われる。その溶液からのカチオンが 、そのカチオン交換樹脂に結合され、それ により、その溶液を酸性化する。その酸性化する鉱酸の一部は、その溶液に直接 的に添加されるのではなく、そのカチオン交換樹脂上に適用される。 この間接酸性化それ自体は、見出された先行技術においては、議論されていな い。それの長所は明らかであり、HGAの結晶化に供給される溶液中の塩の量が より少なく、その塩のいくらかが、価値のある動物飼料構成成分が無い流れにお いて得られるということである。実質的にすべての酸性化を間接的に行う、すな わち、上記供給物中のカチオンのほとんどを上記カチオン交換樹脂に結合させ、 次に、そのカチオン交換樹脂を強酸により再生させることを考究することは明白 であろう。これにより、上記に列挙されている長所が最大化されるであろう。 上記先行技術の中で、事実上の完全間接酸性化を説明または請求しているもの は無い。それらの特許の中のいくつかにより、それが暗示されているということ を論ずることができるけれども、事実は必ずしもその通りではない。この事実上 の完全間接酸性化の長所は、大きな短所−その直接酸性化を超える膨大な過剰の 酸および塩基の消費を上回るように思われるということを念頭に置かなければな らない。 上記母液からグルタミン酸を結合させるために使用されるカチオン交換樹脂は 、先行技術によれば、強酸、例えば、スルホン酸タイプの基を携えている樹脂で ある。それは、強酸性で、その酸性化された母液中に高濃度で存在するプロトン よりも、上記カチオン性のグルタミン酸を好むものでなければならない。このよ うな強酸性のカチオン交換樹脂を、それのカチオンを携えている形から、それの 酸の形へと戻すのには、Mitsubishi's Diaion Manual of Ion Exchange Resins and Synthetic Adsorbents(March 1992)により「強 酸性カチオン交換樹脂は、それらの強い酸性度のために再生が困難であり、その 理論的な交換容量よりも多い再生用の薬剤が必要とされる。」と説明されている ように、その再生用の溶液には高い酸性度か必要とされる。このマニュアルは、 使用されるHC1とSACEの漏出交換容量との間の関係を示しており、1当量 /Lおよび 1.5当量/Lの交換容量への再生には、それぞれ約2当量/Lおよび 約 4.5当量/LのHClが必要とされる。ゆえに、強酸カチオン交換樹脂のH2 SO4 による再生は、硫酸水素塩を生ずる。従って、SACEを使用する事実上 の完全間接酸性化には、その直接酸性化に比べて2倍量の硫酸が必要とされ、酸 性の流出液が形成されるであろう。ほとんどの出口について、この流出液には、 中和のための塩基の添加が必要であろう。 驚くべきことに、弱酸カチオン交換樹脂WACEが、SACEと組み合わせて 、その組み合わされた再生において、かなり過剰の酸に訴えること無く、事実上 の完全間接酸性化を達成するのに十分強いということが、本発明に準じて今ここ に見出された。この発見は、含まれているpKaを考慮すると驚くべきことであ る。そのWACEは官能基としてのカルボキシレート(RCOOH)を携えてお り、その酸性化は下記反応に従うはずである。 RCOOH + NH4 + + - OOCCH2CH2CH(NH3 + )COO - = RCOO- NH4 + + HOOCCH2CH2CH(NH3 + )COO - このような反応が起こるためには、上記樹脂の酸性度は、プロトン化されるべ きグルタミン酸のカルボキシレートの酸性度よりも高いか、または同様の酸性度 であるべきである。しかしそれでも、そのグルタミン酸のより弱いカルボキシレ ートでさえ、ずいぶん強い酸であり、pKaは4.25である。その樹脂のカルボキ シレートはかなり弱い酸である。Mitsubishi Manual によれば、メタクリルタイ プのWACEのpKaは約6であり、アクリルタイプのWACEのそれは 5.3で ある。従って、より強いWACEでさえ、グルタミン酸のより弱いカルボキシレ ートよりも大きさの程度において弱く、有意な酸性化は、まったく期待されない であろう。 同マニュアルは、「その樹脂の交換基である、そのカルボキシル基は僅かに弱 酸性であるので、それは酸性溶液中では解離せず、イオン交換能力がまったく無 い。中性塩においても、同じことが言え... 」と述べている。これはまた、中性 グルタミン酸塩供給物溶液を酸性化する能力がまったく無いということを教示し ている。なおそのうえ、そのマニュアルは、その再生区画のための、WACEと SACEとの組み合わせを提案しているけれども、そこでさえ、それは、あまり 魅力的ではなく、「それらは、その強酸性カチオン交換樹脂からの再生流出液に より再生することさえ可能であるので、それら2つのタイプの樹脂を組み合わせ ることにより、経済的に再生を行うことが多い。しかしながら、この再生し易さ は、それらが捕獲したイオンを失い易いことにより相殺され、水の流れでさえ、 それらを加水分解し、それらのイオンを水中に溶離させるのに十分であることが ある。」 間接酸性化におけるWACEの驚くべき有効性により、本発明の方法は、これ 以降、WACEおよびSACEの適用を組み合わせるものとして規定される。こ の組み合わせは、先行技術に比べて、いくつかの重要な改良を提供する。 a.高純度の結晶化グルタミン酸。 b.高い回収収率。 c.酸および塩基の実質的に化学量論的な消費。 d.上記塩が個別に得られ、濃縮された流れが、回収をより利用し易いものと する。 e.上記方法への水性供給物中の有機物が、本質的に塩の無い流れの中に得ら れ、動物飼料構成成分としての適用のために容易に回収される。 従って、本発明によれば、発酵から生ずるグルタメートを含んでいる水性供給 物からグルタミン酸を製造するための間接酸性化方法であって、 a)前記水性供給物の流れを、高温において、それの酸の形になっている弱酸 カチオン交換樹脂(WACE)と接触させ、それにより、その溶液中のカチオン の一部が、そのカチオン交換樹脂に捕縛され、その溶液中にプロトンが導入され ること、 b)グルタメートを含んでいる水性供給物を、高温において、その後の工程か ら得られ、カチオン性グルタメートを携える強酸カチオン交換樹脂(SACE) と接触させ、それにより、そのカチオン性グルタメートが、その溶液中に移され 、それらのカチオンのほとんどが、そのSACEに捕縛されること、 c)工程(a)および(b)の流出液からグルタミン酸を結晶化させること、 d)工程(c)の母液を、それの酸の形になっているSACEと接触させ、そ れにより、カチオン性グルタメートを結合させること、 e)工程(d)において得られたSACEを工程(b)に移すこと、 f)工程(b)からのSACEを、強酸の溶液により、それの酸の形に再生し 、それの酸の形になっているSACEを、工程(d)に移すと同時に、工程(b )におけるカチオン交換樹脂に結合したカチオンおよび上記強酸のアニオンを含 む、塩の酸性溶液を含んでいる流出液を形成させること、 g)工程(a)からのWACEを、工程(f)からの流出液により、少なくと も部分的には再生し、それの酸の形になっているWACEを、工程(a)に移す と同時に、工程(a)および(b)におけるカチオン交換樹脂に結合したカチオ ン並びに上記強酸のアニオンを含む、塩の溶液を含んでいる流出液を形成させる こと、 h)工程(g)の流出液として得られた塩溶液を商業用途に振り向けること、 という工程を含んでいる方法が、今ここに提供される。 本発明の好ましいとされる態様においては、工程(b)において上記SACE と接触させる前記水性供給物は、工程(a)からの流出液を含んでいる。 Jiahg Zhixin他(Lizi Jiaohuan Yu Xifu (1987),3(4)35-9)は、鉱酸による直 接酸性化に先立つ部分的間接酸性化を考究してきた。彼らは、その目的のために 、その酸の形の2種のカチオン交換樹脂、110 タイプおよびD152タイプを試験し てきた。これらのカチオン交換樹脂は弱いものとして説明されているけれども、 それらの官能基およびそのマトリックス組成は説明されていない。これらのカチ オン交換樹脂を、初期のpHが6.05、NH4 + 濃度が 0.454%のグルタミン酸ア ンモニウム溶液からのNH4 + の吸収について試験した。それらの結果は、その 溶液からのアンモニウムイオンの除去の限界により説明される。それらは、110 タイプおよびD152タイプについて、それぞれ、約30%および約15%であった。初 期pHが5.18であった際には、それらの限界はいっそう低かった。別の実験にお いて、それらの著者は、アンモニウムに対する交換樹脂の容量への溶液のpHの 作用を試験してきた。予想されたように、そのpHを下げると、その容量は低下 した。この実験において試験された最低pHは4.42であり、それはグルタミン酸 の第2番目のpKaを約 0.2 対数単位だけ超えるものであるということに注目することは非常に重要であ る。 上記著者により示されている結果は、ゆえに、WACEとSACEとの組み合 わせにより事実上の完全間接酸性化を達成し、それにより、その酸性化の少なく とも約50%を、そのWACEにより行うことはできないということを示している ように思われる。この論文は、従って、上記再生における非常に過剰の酸の使用 が避けられないということを示している。 結果として、上記著者は、WACEによる部分的間接酸性化、続いて、鉱酸に よる、その等電点までの直接酸性化、次に、SACEによる、その母液からのグ ルタミン酸の回収という操作を含む複雑な方法を提案している。そのSACEを 、本発明の工程(b)におけるように水性供給物と接触させるのではなく、Na OHにより溶離し、HC1により再生する。そのSACEを再生するのに、過剰 のHC1が必要とされる。 好適なSACEは、強酸官能基を携えている樹脂である。特に有用なものは、 スルホン酸基を携えているもの、例えば、Dow の XUS 、JR 120、 122、 132および252、Puroliteの C-100、 120、 145 ーズである。好適なWACEは、通常、カルボキシレート基を携え レン系、メタクリル系もしくはアクリル系のポリマーマトリックスを有し、さま ざまな架橋度を有するゲルまたはマクロ孔質のものであってもよい。 上記方法において処理されるグルタメート含有水性供給物は、供給された炭水 化物中に存在したイオンから、または栄養素、カルボン酸およびアミノ酸、炭水 化物および発酵性物質から生ずる、グルタミン酸の塩、例えば、グルタミン酸一 ナトリウム、グルタミン酸一アンモニウム、並びにさまざまな汚染物質、例えば 他の塩を含んでいる。それは、比較的低レベルのグルタミン酸をも含んでいるこ ともある。その供給物の流れの中のグルタメート/グルタミン酸は、発酵の結果 として生ずる。その供給物は、発酵液、別の発酵液処理からの側流、逐次的工程 からの再循環流、またはこれらのさまざまな混合物であってもよい。従って、そ の提案された方法において製造されたグルタミン酸をNaOHにより中和して溶 液とし、それからグルタミン酸一ナトリウム(MSG)を結晶化させることがで きる。その方法において製造されたグルタミン酸は高純度のものであるけれども 、それは、いくらかの不純物をまだ含有しており、それらは、MSGの結晶化の 母液中で濃縮されるであろう。その生成物の汚染を避けるために、その母液のい くらかを放出させる。この汚染された放出を、その方法に、そのままで、または 他の流れとの混合物として供給することができる。その供給物は、他の方式によ るMSGの製造の母液であってもよい。 上記グルタメート含有水性供給物を、いくつかの前処理に付すことができる。 しかしながら、それからの細胞の除去は必要ではないということが見出された。 好ましくは、導入された細胞は、最後には、工程(d)の流出液となり、ゆえに 動物飼料構成成分の一部として使用することができる。他のグルタミン酸/MS G方法は、あらかじめ細胞を除去しておくことを必要とする。上記液体培地の全 量からの完全な除去は不経済である。ゆえに、好ましくは、前記グルタメート含 有発酵液を処理し、実質的に細胞が無い第1の流れと 、その発酵液体培地中に初期に存在した細胞のほとんどを含んでいる第2の流れ との2種の流れを形成させ、前記第2の流れを、水性供給物の流れとして工程( a)に供給することができる。 上記に説明されているように、本方法の長所の1つは、塩の含有率が低い、希 釈された溶液からグルタミン酸の結晶化を行い、高純度のグルタミン酸を提供す るということである。その目的のために導入された水は、最後には、主として、 その方法からの水性流出液となり、後者の最終処理における装填量を増加させる であろう。これは、工程(d)からの流出液の一部を使用して、それを再循環さ せて、その方法へのグルタメート含有水性供給物を希釈することにより避けるこ とができる。工程(d)からの、この流出液を、溶離に先立って、上記樹脂をス イートニング(sweetening)するのに使用することもできる。 工程(a)および(b)は、高温において行い、上記樹脂上での遊離されたグ ルタミン酸の結晶化を避けるのが好ましい。これらの工程における温度は55〜80 ℃、より好ましくは65〜78℃であるのが好ましい。 本発明の好ましいとされる態様においては、工程(c)において結晶化された グルタミン酸をNaOH溶液により中和し、得られた溶液からグルタミン酸一ナ トリウム(MSG)を結晶化させる。 本発明のもう1つの好ましいとされる態様においては、MSGの結晶化からの 母液が、工程(a)への水性供給物の少なくとも一部を構成している。 とりわけ好ましいとされるのは、上記母液が、ある方法において得られ、工程 (c)において結晶化されたグルタミン酸をNaOH溶液により中和し、得られ た溶液からグルタミン酸一ナトリウム(MSG)を結晶化させる、前記態様であ る。 工程(h)の塩溶液中の、発酵から生ずる不純物の含有率が低く、価値のある 塩を前記溶液から結晶化させることにより、それを使用するので、本発明は、と りわけ適切である。 本発明のとりわけ好ましいとされる態様においては、上記水性供給物が希釈さ れ、これが、工程(d)の流出液の一部を、その水性供給物の流れに再循環させ ることにより達成されるのが好ましい。 本発明のもっとも好ましいとされる態様においては、工程(d)の流出液の塩 の含有率が低く、この流れの一部を動物飼料構成成分において使用し、とりわけ 、工程(a)への水性供給物が、上記発酵から生ずる細胞を含んでおり、その細 胞がその方法の後に残り、この目的のために利用することができる。 上記樹脂の再生において得られる溶液(工程(g)の流出液)は、上記水性供 給物から上記方法に除去されたカチオンおよび、その再生用の強酸のアニオンか ら得られる塩を含んでいる。これらの構成成分は、得られた塩が積極的な価値を 有し、さらに利用できるものであるように設計される。従って、その方法への水 性供給物中にアンモニウムが存在する場合には、得られる塩、例えば、硫酸アン モニウム、リン酸アンモニウムまたは塩化アンモニウムを、肥料として使用する ことができる。 もう1つの好ましいとされる態様においては、発酵方法における栄養素または 試薬として、上記塩を使用する。これらの塩は、上記グルタメート含有供給物の 直接酸性化によるグルタミン酸の回収方法においても得られる。しかしながら、 本発明においては、その塩溶液は、はるかに濃厚であり(それの濃度は、実際に は、再生に使用される強酸の濃度により決定される)、はるかに少ない不純物し か含んでいない。それは、ゆえに、そのままで使用するか、または結晶化操作に 付し、結晶の形になっている塩を回収することができ る。 上記再生用の酸はあらゆる強酸であってもよく、好ましくは鉱酸であり、例え ば、HCl、H2 SO4 、H3 PO4 およびそれらの混合物である。SACEの みに基づく先行技術の方法においては、リン酸は考究されていなかったけれども 、本方法の再生工程においては、それを使用することができるということに注目 されたい。 上記グルタメート含有供給物の流れは、炭水化物、カルボン酸およびアミノ酸 、並びに他の有機物、非発酵性物質を含んでいる。これらの化合物は、動物飼料 構成成分として価値がある。上記直接酸性化方法においては、これらの構成成分 は、溶解しているグルタミン酸塩といっしょに、グルタミン酸の結晶化の母液中 に得られる。それらの回収は時間がかかり、装備、エネルギーおよび試薬におい て不経済である。本発明の方法においては、これらの構成成分は、工程(d)の 流出液中に得られ、グルタミン酸および塩が本質的に無く、動物飼料において容 易に適用できるものである。工程(d)からのこの流出液は、その方法へのグル タメート含有供給物と共に導入された細胞をも含んでいるであろう。その動物飼 料に、それらの細胞を添加することができる。 上記に説明されているように、SACEとWACEとの組み合わせにより、非 常に過剰の再生用の酸の必要性が避けられる。上記方法において利用される酸の 量は、上記樹脂に結合した全カチオンの100当量あたりに、好ましくは 130当量 、より好ましくは 115当量である。 本発明の方法においては、上記水性供給物からのグルタミン酸の全体としての 回収は98%を超えているのが好ましく、工程(c)において得られるグルタミン 酸の純度もまた98%を超えているのが好ましい。 本発明の驚くべき、かつ予期しない特徴は、上記カチオンの少なくとも50%が 前記弱酸カチオン交換樹脂上に吸着されるということ、および本発明の好ましい とされる態様においては、それらのカチオンの少なくとも75%が前記弱酸カチオ ン交換樹脂上に吸着されるということの発見であるということは、注目されるべ きである。 なおそのうえ、本発明の新規な方法の実行中に、2リットルの前記弱酸カチオ ン交換樹脂が、少なくとも1モルのカチオンを吸着するということを発見したの は、驚くべき、かつ予期しないことである。 本発明の特徴が、より十分に理解され、評価されるように、以下の実施例にお いて、特定の好ましいとされる態様に関して、本発明が説明されるであろうけれ ども、それは、本発明を、これら個々の態様に限定することを意図されているの ではない。それどころか、それは、添付されている請求項により規定されている ものと同様に、すべての選択肢、修飾および同等のものが、本発明の範囲内に包 含されるように意図されている。従って、好ましいとされる態様を包含している 以下の実施例は、本発明の実施を説明するのに役立ち、示されている詳細は、例 として、および本発明の好ましいとされる態様の実例となる考察の目的のみのた めのものであり、本発明の調合手順の、並びに原理および概念的特徴の、もっと も有用で、かつ容易に理解される説明であると信じられるものを提供するために 示されているということが理解されるであろう。実施例1 任意の菌株および主原料としての澱粉加水分解産物を使用して、発酵液体培地 を製造し、アンモニアを用いて、pHを調整した。 上記液体培地の平均分析値を下記に示した。 液体培地 濃 度 窒 素 (g/L) (g/L) (ミリ当量/L) バクテリア細胞 17.25 2.24 − グルタミン酸 115.00 10.95 782 有機物 40.46 0.72 70 アンモニア 14.38 11.84 846 SO4 1.24 − 26 PO4 0.91 − 10 Cl 0.69 − 19 Na 0.68 − 30 K 0.66 − 17 Mg 0.12 − 10 Ca 0.09 − 4 上記液体培地を、限外濾過により分離した。 上記液体培地を、70℃において、 140リットル/時・平方メートルの平均流速 で、PCI からのチューブ状有機膜上に分離したところ、容積濃度比は5、すなわ ち、容積5の液体培地に対して、容積4の透過物および容積1の残留物が得られ た。 上記 PCI膜は、 200,000ダルトンのカットオフを有する。 上記平均分析値は下記の通りであった。 透過物 濃 度 窒 素 (g/L) (g/L) (ミリ当量/L) グルタミン酸 116.44 11.09 792 有機物 40.96 0.73 70 アンモニア 14.56 11.99 856 SO4 1.26 − 26 PO4 0.93 − 10 Cl 0.70 − 20 Na 0.69 − 30 K 0.67 − 17 Mg 0.12 − 10 Ca 0.09 − 4 残留物 濃 度 窒 素 (g/L) (g/L) (ミリ当量/L) バクテリア細胞 86.25 11.21 − グルタミン酸 109.25 10.4 743 有機物 38.43 0.68 66 アンモニア 13.66 11.25 803 SO4 1.18 − 25 PO4 0.87 − 9 Cl 65 − 18 Na 0.65 − 28 K 0.63 − 16 Mg 0.11 − 10 Ca 0.08 − 4 最初の実験において、1310ミリ当量の鉱物カチオンを含んでいる1.5リット ルの透過物を、75℃において、Rhom and HaasからのIMAC HP336樹脂(その樹脂 は酸の形の弱酸カチオン交換樹脂)の1リットルのカラム上に供給した。 上記供給物の流速は毎時6リットルであった。 上記樹脂を、次に、同じ流速において、水でスイートニングし、得られた溶液 を、その流出液と併せた。 75℃において、pHが 3.5の溶液 2.5リットルが得られた。 この溶液を20℃まで冷却し、前記温度において、2時間にわたって維持した。 結晶化したグルタミン酸を濾過により分離し、同量の水で洗った。 98%の純度を有する乾燥グルタミン酸 123gおよび20g/Lのグルタミン酸濃 度を有する母液2.5リットルが得られた。その結晶化収率は69%であった。実施例2 実施例1において得られた結晶化の母液2リットルを、75℃において、H + の形になっている強酸カチオン交換樹脂(Rhom and Haas からのC20 樹脂) 0.4 リットルを含んでいるカラムに、毎時 2.4 リットルの流速で供給した。 上記樹脂を、次に、同じ流速において、水でスイートニングし、得られた溶液 を、その流出液と併せた。 上記流出液を分析したところ、グルタミン酸およびカチオンが無いということ が見出され、その流出液のpHは 1.3であった。 このようにして、50gのグルタミン酸を、上記SACEカラム上に装填した。実施例3 0.4リットルの透過物を、実施例2において得られた流出液 0.6リットルで希 釈し、得られた溶液を、75℃において、実施例2においてグルタミン酸を装填し た 0.4リットルのSACEカラム上でパーコレートした。 上記供給物の流速は毎時 2.4リットルであった。 上記樹脂を、次に、同じ流速において、水でスイートニングし、得られた溶液 を、その流出液と併せた。 上記併せた溶液は 3.2のpHを有し、その流出液中のグルタミン酸は97gであ ると測定され、実施例2において上記SACE上に装填したすべてのグルタミン 酸を、最後の流出液中に溶離させた。 上記流出液を3時間の間に20℃まで冷却することにより、グルタミン酸を結晶 化させた。 98%の純度および67%の回収収率を有するグルタミン酸62gが得られた。 本発明は、前述の実施例の詳細に限定されるものではないということ、および 本発明は、その本質的な特質から逸脱すること無く、他の特定の形に具現化して もよく、ゆえに、本態様および実施例は、すべての点において、限定的なもので はなく実例となるものであると考えられ、前述の説明よりも、むしろ添付されて いる請求項が 参照され、ゆえに、それらの請求項の同等物の意味および範囲内に入るすべての 変更は、その中に包含されるように意図されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN (72)発明者 イーヤル,アハロン イスラエル国,93386 イェルサレム,ベ イター ストリート 32

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.発酵から生ずるグルタメートを含んでいる水性供給物からグルタミン酸を 製造するための間接酸性化方法であって、 a)前記水性供給物の流れを、高温において、少なくとも部分的には、それの 酸の形になっている弱酸カチオン交換樹脂(WACE)と接触させ、それにより 、その溶液中のカチオンの一部が、そのカチオン交換樹脂に捕縛され、その溶液 中にプロトンが導入されること、 b)グルタメートおよびカチオンを含んでいる第2の水性供給物を、高温にお いて、その後の工程から得られ、カチオン性グルタメートを携える強酸カチオン 交換樹脂(SACE)と接触させ、それにより、そのカチオン性グルタメートが 、その溶液中に移され、前記第2の水性供給物中のカチオンのほとんどが、その SACEに捕縛されること、 c)工程(b)の流出液からグルタミン酸を結晶化させること、 d)工程(c)の母液を、少なくとも部分的には、それの酸の形になっている SACEと接触させ、それにより、カチオン性グルタメートを結合させること、 e)工程(d)において得られたSACEを工程(b)において利用すること 、 f)工程(b)からのSACEを、強酸の溶液により、少なくとも部分的には 、それの酸の形に再生し、少なくとも部分的には、それの酸の形になっているS ACEを、工程(d)において利用すると同時に、工程(b)におけるカチオン 交換樹脂に結合したカチオンおよび上記強酸のアニオンを含む、塩の酸性溶液を 含んでいる流出液を形成させること、 g)工程(a)からのWACEを、工程(f)からの流出液により、少なくと も部分的には、それの酸の形に再生し、少なくとも部分的には、それの酸の形に なっているWACEを、工程(a)において利用すると同時に、工程(a)およ び(b)におけるカチオン交換樹脂に結合したカチオン並びに上記強酸のアニオ ンを含む、塩の溶液を含んでいる流出液を形成させること、並びに h)工程(g)の流出液として得られた塩溶液を商業用途に振り向けること、 という工程を含んでいる方法。 2.工程(c)において結晶化させたグルタミン酸をNaOH溶液により中和 し、得られた溶液からグルタミン酸一ナトリウム(MSG)を結晶化させる、請 求項1に記載の方法。 3.MSGの結晶化からの母液が、工程(a)への水性供給物の少なくとも一 部を構成している、請求項1に記載の方法。 4.上記母液が、工程(c)において結晶化させたグルタミン酸をNaOH溶 液により中和し、得られた溶液からグルタミン酸一ナトリウム(MSG)を結晶 化させる方法において得られる、請求項3に記載の方法。 5.工程(h)の塩溶液中の、発酵から生ずる不純物の含有率が低く、前記溶 液が、それから価値のある塩を結晶化させることにより利用される、請求項1に 記載の方法。 6.上記水性供給物の流れを希釈する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の 方法。 7.工程(d)の流出液の一部を再循環し、上記水性供給物の流れを希釈する 、請求項6に記載の方法。 8.それから工程(c)においてグルタミン酸を再結晶させる、工程(b)の 流出液を希釈し、それの塩の含有率が低い、請求項1 に記載の方法。 9.工程(d)の流出液の塩の含有率が低く、この流れの一部を、動物飼料組 成物において使用する、請求項1に記載の方法。 10.工程(a)への水性供給物が、上記発酵から生ずる細胞を含んでいる、 請求項1に記載の方法。 11.グルタメート含有発酵液を処理し、実質的に細胞が無い第lの流れ、お よび発酵液体培地中に初期に存在した細胞のほとんどを含んでいる第2の流れと いう、2種の流れを形成させ、前記第2の流れを、水性供給物の流れとして工程 (a)に供給する、請求項10に記載の方法。 12.工程(a)への水性供給物中に初期に存在した細胞のほとんどが、工程 (d)からの流出液中に存在し、動物飼料組成物において使用される、請求項1 に記載の方法。 13.上記水性供給物からの全体としてのグルタミン酸の回収率が98%を超え る、請求項1に記載の方法。 14.工程(c)において得られるグルタミン酸の純度が98%を超える、請求 項1に記載の方法。 15.工程(a)および(b)における温度が55〜80℃である、請求項1に記 載の方法。 16.上記温度が70〜78℃である、請求項15に記載の方法。 17.利用される酸の量が、上記樹脂に結合した全カチオンのl00当量あたり で 130当量である、請求項に1記載の方法。 18.利用される酸の量が、上記樹脂に結合した全カチオンの100当量あたり で 115当量である、請求項1に記載の方法。 19.工程(b)において上記SACEと接触させられる前記第2の水性供給 物が、工程(a)からの流出液を含んでいる、請求項1に記載の方法。 20.上記カチオンの少なくとも50%が、前記弱酸カチオン交換樹脂上に吸着 される、請求項1に記載の方法。 21.上記カチオンの少なくとも75%が、前記弱酸カチオン交換樹脂上に吸着 される、請求項1に記載の方法。 22.2リットルの前記弱酸カチオン交換樹脂が、少なくとも1モルのカチオ ンを吸着する、請求項1に記載の方法。 23.前記WACEを、再生用の薬剤としてのCO2 と接触させることにより 、工程(a)において前記WACE上に吸着されたカチオンの少なくとも一部を 除去する、請求項1に記載の方法。 24.工程(a)、(b)、(d)、(f)または(g)の少なくとも1つが 、多段方式で行われる、請求項1に記載の方法。 25.工程(a)、(b)、(d)、(f)または(g)の少なくとも1つが 、対向流方式で行われる、請求項1に記載の方法。 26.工程(a)、(b)、(d)、(f)または(g)のすベてが、多段、 対向流方式で行われる、請求項1に記載の方法。
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