JP2000503210A - 血栓症治療において有用な抗凝固剤 - Google Patents

血栓症治療において有用な抗凝固剤

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Abstract

(57)【要約】 抗凝固性因子に向けられたモノクローナル抗体および血栓症の阻害におけるその使用が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 血栓症治療において有用な抗凝固剤 発明の分野 本発明は、ヒト凝固因子または補因子と結合するモノクローナル抗体(mAbs)お よび血栓症の自己-制限的な阻害剤としてのその使用に関する。 発明の背景 通常の環境下では、それが小さくても大きくても外傷は、血管の裏打ちをして いる血管内皮細胞に対して、通常、凝固「カスケード」といわれる一連の事象を 介する止血反応の引き金を引く。カスケードは、可溶性フィブリノーゲンを不溶 性のフィブリンに変換し、それは血小板と一緒になって、血液成分の溢出を妨げ る限局在化された血餅あるいは血栓を形成する。ついで、創傷治癒が起こり、続 いて血餅の消滅および血管の完全性および血流の回復が起こる。 外傷および血餅形成の間に起こる事象は注意深く調節され連結した一連の反応 である。略言すれば、不活性形プロ酵素形態での多数の血漿凝固タンパク質およ び補因子が血液内を循環する。活性形の酵素複合体が外傷部位で組み立てられ、 引き続いてセリンプロテアーゼに活性化され、各順次のセリンプロテアーゼは次 のプロ酵素をプロテアーゼ活性化へ触媒する。この酵素的カスケードの結果、各 ステップは続いて起こるステップの効果を拡大する。凝固カスケードの概観につ いては「Thrombosis and Hemorrhage」、J.LoscalzoおよびA.Schafer,eds.,B lackwell Scientific Publications,Oxford,England(1994) の第一章を参照さ れたい。 効率のいい血餅形成が外傷部位での失血を制限している一方、静脈または動脈 での不適当な血栓の形成は障害および死の普通の原因である。異常な血餅形成活 性は、心筋梗塞、不安定なアンギナ、心房細動、発作、腎障害、経皮的経管的冠 状動脈形成、汎発性血管内凝固症候群、敗血症、肺動脈塞栓症および深静脈血栓 のごとき病理または治療という結果になり、かつ/あるいはその結果生じる。ま た、人工心臓弁のごとき人工器官、シャントおよびプロテーゼの外来表面におけ る血餅の形成も問題となる。 これらの病理および他の血栓性および塞栓性の障害の治療に最近用いられる承 認された抗凝固剤は、硫酸化複多糖類ヘパリンおよび低分子量 (LMW)ヘパリ ンを含む。これらの薬剤は非経口的に投与され、トロンビン阻害剤、アンチトロ ンビンIIIの活性化およびすべての凝固因子の不活性化により迅速かつ完全な凝 固阻害を起こす。 しかしながら、その能力のため、ヘパリンおよびLMWヘパリンには欠点がある 。動作およびそれに伴う物理的物体との接触または外科手術部位での単純なスト レスの結果としての制御されない出血が主要な合併症であり、連続輸液を受けて いる患者の1ないし7%および間欠性のボーラス量を与えられている患者の8な いし14%に見られる。このリスクを最小限にするために、生体外で凝固時間を連 続的にモニターすることができるように、試料を連続的に引き抜くが、このこと が、実質的に治療コストおよび患者の不便さの一因となっている。 さらに、患者に出血のリスクなしに所望のレベルの効能に達する治療標的範囲 は狭い。治療範囲は約1ないし3μgヘパリン/ml 血漿より少なく、結果、活性 化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)アッセイ時間、約 5ないし約100秒となる 。ヘパリン濃度を3μg/ml に増加させると、標的範囲を超え、4μg/ml を超え る濃度では凝固活性は検出できない。従って、患者の血漿濃度を治療範囲内に保 つには多大な注意をしなければならない。 緩速かつ持続的な効果を有するもう一つの承認された抗凝固剤はクマリン誘導 体であるワルファリンである。ワルファリンは、プロトロンビンのビタミンK依 存性翻訳後修飾および他のビタミンK-依存性凝固因子と競合することによって作 用する。 治療範囲よりわずかにでも高濃度では血液が非-凝固になるという抗凝固剤作 用の一般的パターンは、ワルファリンならびにヘパリンおよびLMWヘパリンに見 られる。明らかに、血栓および塞栓障害の制御において効能があり、制御され ない出血またはその可能性を起こさない抗凝固剤が必要性とされている。 発明の要約 従って、本発明の1の態様は、有効量の自己-制限的な中和活性を有する抗凝 固因子モノクローナル抗体を投与することを含む、動物における血栓症の阻害の 方法である。 本発明のもう一つの態様は、凝固因子に対する自己-制限的な中和活性を有す る抗凝固因子モノクローナル抗体である。 本発明のもう一つの態様は、SB249413、SB249415、SB249416、SB249417、 SB257731、SB257732、9E4(2)F4または11G4(1)B9の同定特徴を有するモノクロー ナル抗体である。 本発明のもう一つの態様は、9E4(2)F4または11G4(1)B9の同定特徴を有するハ イブリドーマ細胞系である。 本発明のもう一つの態様は、本発明のモノクローナル抗体のFc領域を欠失せさ せることにより生産された、その中和Fab断片またはF(ab')2断片である。 本発明のもう一つの態様は、本発明のモノクローナル抗体のFdH鎖がマウスL鎖 糸状ファージFabディスプレイライブラリー中で発現されることによる鎖シャッ フリングにより生産された、その中和Fab断片またはF(ab')2断片である。 本発明のもう一つの態様は本発明のモノクローナル抗体のL鎖がマウスH鎖糸状 ファージFabディスプレーライブラリー中で発現されることによる鎖シャッフリ ングにより生産されたその中和Fab断片またはF(ab')2断片である。 本発明のもう一つの態様は、配列番号:8、9および10からなる群から選択さ れるアミノ酸配列を有する免疫グロブリンH鎖相補性決定領域である。 本発明のもう一つの態様は配列番号12、13および14よりなる群から選択される アミノ酸配列を有する免疫グロブリン相補性決定領域である。 本発明のもう一つの態様は、HおよびL鎖の骨格領域がが少なくとも一つの選択 される抗体から由来し、各該鎖の相補性決定領域のアミノ酸配列が凝固因子に対 し自己-制限的な中和活性を有する抗-凝固因子モノクローナル抗体から由来す るH鎖およびL鎖を含む改変された抗体である。 本発明のもう一つの態様は、H鎖およびL鎖を含むキメラの抗体であり、該抗体 は、固有または共通の経路の凝固因子の機能を、血栓症が阻害かつ制限され、該 HおよびL鎖の定常領域が少なくとも一つの選択される抗体から由来し、各該鎖の 可変領域のアミノ酸配列が凝固因子に対して自己-制限的な中和活性を有する抗- 凝固因子モノクローナル抗体から由来する凝固の変調が生じる自己-制限的な様 式で阻害することにより特徴付けられる。 本発明のさらにもう一つの態様は、本発明のヒト化抗体またはキメラ抗体およ び医薬上許容される担体を含む医薬組成物である。 図の簡単な説明 図1は、ネズミ抗-第IX因子 mAb BC1およびBC2での正常なヒト血漿の力価を測 定する実験結果のグラフである。 図2は、ネズミ抗-第IX因子 mAb 9E4(2)F4および11G4(1)B9 での正常なヒト血 漿の力価を測定する実験結果のグラフである。 図3は、ネズミ抗-第X因子 mAb HFXHCおよびHFXLCおよびネズミ抗-第XI因子 m Ab HFXI での正常なヒト血漿の力価を測定する実験結果のグラフである。 図4は、ラット冠動脈血栓モデルにおける60分での活性化部分トロンボプラス チン時間(aPTT)に対するヘパリン、アセチルサリチル酸およびネズミ第IX因子 m ab の効果を測定する実験結果のヒストグラムである。 図5は、ラット冠動脈血栓モデルにおける60分でのプロトロンビン時間に対す る、ヘパリン、アセチルサリチル酸、およびネズミ第IX因子 mab の効果を測定 する実験結果のヒストグラムである。 図6は、ラット冠動脈血栓モデルにおける冠動脈血流の閉塞に対するヘパリン 、アセチルサリチル酸およびネズミ第IX因子 mab の効果を測定する実験結果の ヒストグラムである。 図7は、ラット冠動脈血栓モデルにおける血栓重量に対するヘパリン、アセチ ルサリチル酸およびネズミ第IX因子 mab の効果を測定する実験結果のヒストグ ラムである。 図8は、ラット冠動脈血栓モデルにおける60分でのaPTTに対する、ヘパリン、 ネズミ第 IX 因子 mab BC2、キメラ第 IX 因子 mab およびヒト化第 IX 因子 mA b の効果を測定する実験結果のヒストグラムである。 図9は、ラット冠動脈血栓モデルにおける血栓重量に対するヘパリン、ネズミ 第 IX 因子 mab BC2、キメラ第 IX 因子 mab およびヒト化第 IX 因子 mAb の効 果を測定する実験結果のヒストグラムである。 発明の詳細な説明 本発明は、自己-制限的な中和活性により特徴付けられる、凝固因子に向けら れた種々の抗体、改変された抗体およびその断片を提供する。好ましくは、凝固 因子は固有または共通の凝固経路由来である。最も好ましくは、抗-凝固因子抗 体は抗-第 IX 因子、抗-第 IXa 因子、抗-第 X 因子、抗-第 Xa 因子、抗-第 XI 因子、抗-第X Ia 因子、抗-第 VIII 因子、抗-第 VIIIa 因子、抗-第 V 因子、 抗一第 Va 因子、抗-第 VII 因子、抗-第 VIIa 因子または抗-トロンビンである 。抗-第 IX 因子抗体は特に好ましい。例示的な抗-凝固因子抗体はヒト第 IX 因 子に対するヒト化モノクローナル抗体、SB249413、SB249415、SB249416、SB2494 17、SB257731およびSB257732、ヒト第 IX 因子に対するキメラモノクローナル抗 体chαFIX、ヒト第 IX 因子および/または第 IXa 因子に対するネズミモノクロ ーナル抗体BC1、BC2、9E4(2)F4および11G4(1)B9またはそれぞれヒト第 X および XI 因子に対するネズミモノクローナル抗体 HFXLC および HFXI である。抗-ヒ ト第 IX 因子モノクローナル抗体SB249417が特に好ましい。 本発明の抗体は、慣用的なハイブリドーマ技術、ファージディスプレイ組合せ ライブラリー、免疫グロブリン鎖シャッフリングおよびヒト化技術により、調製 でき、新規な自己-制限的な中和抗体を生ずる。また、自己-制限的な中和活性を 有するヒト mAb も十分に含む。これらの生成物は心筋梗塞、不安定なアンギナ 、心房細動、発作、腎障害、肺動脈塞栓症、深静脈血栓、経皮的経管的冠状動脈 形成、汎発性血管内凝固症候群、敗血症、人工器官、シャントまたはプロテーゼ に 関連した血栓および塞栓障害に対する治療および医薬組成物において有用である 。 本明細書中にて使用されたごとく、「自己-制限的な中和活性」なる語は、好 ましくは、第IX/IXaN、X/Xa、XI/XIa、VIII/VIIIaおよびV/Va、VII/VIIa因子お よびトロンビンを含む固有かつ共通の経路由来のヒト凝固因子に結合し、凝固の 制限された変調が生じるごとき様式で血栓症を阻害する活性をいう。「凝固の制 限された変調」は、モノクローナル抗体の濃度の増加にも拘わらず最大値に到達 する aPTT で血漿が凝固可能である活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)の 延長により測定される凝固時間の増加と定義される。この凝固の制限される変調 は、凝固不可能にされ、増加する濃度のヘパリン存在下、無限の aPTT を示す血 漿とは対照的である。好ましくは、本発明の方法の最大 aPTT 値はヘパリン治療 範囲内である。最も好ましくは、最大 aPTT 値は正常なコントロール aPTT 値の 約1.5倍ないし3.5倍に相当する約35秒ないし100秒の範囲内にある。本発明のあ る具体例において、aPTT はプロトロンビン時間(PT)の有意な延長なしに延長さ れる。 「改変された抗体」とは、選択された宿主細胞内での発現により得られる改変 された免疫グロブリンコーディング領域によりコードされるタンパク質をいう。 かかる改変された抗体は作成された抗体(例えば、キメラまたはヒト化抗体)ま たは免疫グロブリンの定常領域のすべてまたは一部を欠失した抗体断片、例えば 、Fv、Fab、Fab'、またはF(ab')2などである。 「改変された免疫グロブリンコーディング領域」とは本発明の改変された抗体 をコードする核酸配列をいう。改変された抗体が CDR-移植またはヒト化抗体で ある場合は、非-ヒト免疫グロブリンからの相補性決定領域(CDR)をコードする配 列が、ヒト可変骨格配列を含む第一の免疫グロブリンパートナ一中に挿入される 。所望により、第一の免疫グロブリンパートナーは第二の免疫グロブリンパート ナーへ作動可能に結合されてもよい。 「第一の免疫グロブリンパートナー」とは、本来の(または天然の)CDR-コ一 ディング領域が供与体の抗体の CDR-コーディング領域により置換されたヒト骨 格またはヒト免疫グロブリン可変領域をコードする核酸配列をいう。ヒト可変領 域は免疫グロブリンH鎖、L鎖(または両鎖)、その類似体または機能的断片であ ってもよい。抗体(免疫グロブリン)の可変領域内に位置するかかる CDR 領域は 当該分野で知られている方法により決定できる。例えば、Kabat ら., 「Sequences of Proteinsog Immunological Interst」、4th Ed., U.S.Department of Health and Human Services,National Institutes of Heal th(1987)にCDRを位置づける法則を開示する。加えて、CDR 領域/構造を同定する に有用であるコンピュータープログラムが公知である。 「第二の免疫グロブリンパートナー」とは、第一の免疫グロブリンパートナー がフレーム内に、または所望の慣用的なリンカー配列(すなわち作動可能に結合 される)によって融合されるタンパク質またはペプチドをコードする別の核酸配 列をいう。好ましくは、それは免疫グロブリン遺伝子である。第二の免疫グロブ リンパートナーは、同じものの定常領域全体をコードする核酸配列 (すなわち、 相同な、第一および第二の改変された抗体は同源由来である)、または付加的な (すなわち、異種の)抗体を含む。それは免疫グロブリンH鎖またはL鎖(または 単一のポリペプチドの一部として両鎖)であってもよい。第二の免疫グロブリン パートナーは、特定の免疫グロブリンクラスまたはイソタイプに限定されない。 加えて、第二の免疫グロブリンパートナーは、FabまたはF(ab)2(すなわち、適 当なヒト定常領域または骨格領域の不連続部分)に見出されるごとき免疫グロブ リン定常領域の一部を含んでいてもよい。また、かかる第二の免疫グロブリンパ ートナーは、宿主細胞の外表面上に露出している必須の膜タンパク質をコードす る配列、例えば、ファージディスプレーライブラリーの一部、または分析学的ま たは診断学的検出用タンパク質をコードする配列、例えば、 セイヨウワサビペ ルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼなどを含んでもよい。 Fv、Fc、Fd、Fab、Fab'、またはF(ab)'2なる語は、その標準的な意味で使用さ れる。例えば、Harlow ら.,「Antibodies A Laboratory Manual」、Cold Sprin g Haubor Laboratory を参照されたい。 本明細書中にて使用されるごとく、「作成された抗体」は、選択された受容体 抗体のLおよび/またはH鎖可変ドメインの一部が選択されたエピトープにつき 特異性を有する一種以上の供与体抗体からの類似した部分によって置換されたあ る種の改変された抗体、すなわち全長合成抗体(例えば、抗体断片に対するキメ ラまたはヒト化抗体)をいう。例えば、かかる分子は、非修飾L鎖(またはキメ ラL鎖)に関連したヒト化H鎖またはその逆により特徴付けられる抗体を含んでも よい。また、作成された抗体は、供与体抗体結合特異性を保持するために、受容 体抗体Lおよび/またはH可変ドメイン骨格領域をコードする核酸配列の改変によ っても特徴付けられる。これら抗体は、本明細書中に記載された供与体抗体由来 のCDRを有する受容体抗体から一つ以上の CDR(好ましくはすべて)の置換を含 んでもよい。 「キメラ抗体」は、受容体抗体由来のLおよびH鎖定常領域に関連した供与体抗 体由来の天然の可変領域(L鎖およびH鎖)を含むある種の作成された抗体をいう 。 「ヒト化抗体」なる語は、CDR が非-ヒト供与体免疫グロブリン由来であり、 分子の免疫グロブリン-由来の残る部分が一種以上のヒト免疫グロブリン由来で あるある種の作成された抗体をいう。加えて、骨格支持残基は保存された結合親 和性に改変されてもよい。例えば、Queen ら.,Proc.Natl Acad ci SA、86,10 029-10032(1989)、Hodgson ら.,Bio/Technology、9,421(1991)を参照されたい 。 「供与体抗体」なる語は、改変された免疫グロブリンコーディング領域および 供与体抗体に特徴的な抗原特異性および中和活性を有する得られた発現された改 変抗体を供するために、可変領域の核酸配列、CDR または他の機能的断片または その類似体を第一の免疫グロブリンパートナーに与えるモノクローナルまたは組 換え抗体をいう。本発明における使用に適当な供与体抗体は、BC2 といわれるネ ズミ自己-制限的な中和モノクローナル抗体である。他の適当な供与体抗体は、B C1、9E4(2)F4、11G4(1)B9、HFXLCおよびHFXI といわれるネズミ自己-制限的な中 和モノクローナル抗体を含む。 「受容体抗体」なる語は、供与体抗体とは異種の、Hおよび/またはL鎖骨格領 域および/またはHおよび/またはL鎖定常領域をコードする核酸配列の全て、 または一部を第一の免疫グロブリンパートナーに与えるモノクローナルまたは組 換え抗体をいう。好ましくは、ヒト抗体は受容体抗体である。 「CDR」は、免疫グロブリンHおよびL鎖の超可変領域である抗体の相補性決定 領域アミノ酸配列と定義される。例えば、Kabat ら.,Sequences of Proteinsof Immunological Interest,4thEd.,U.S.Department of Health and Human Servi ces、National Institutes of Health(1987)を参照されたい。免疫グロブリンの 可変領域には3個のH鎖および3個のL鎖 CDR または CDR 領域がある。従って、 本明細書中にて使用される「CDR」は、適当な場合には、3個のH鎖 CDR全て、ま たは3個のL鎖 CDR 全て、またはHおよびL両鎖 CDR の全てをいう。 CDR は抗体の抗原またはエピトープへの結合につき大部分の定常残基を供する 。本発明の関心事である CDR は、供与体抗体可変HおよびL鎖配列由来であり、 類似体は、また、由来した供与体抗体と同一の抗原結合特異性および/または中 和力も共有あるいは保持する天然の CDR の類似体を含む。 「抗原結合特異性または中和力を有すること」は、例えば、mAb BC2 があるレ ベルの自己-制限的な中和活性により特徴付けられるけれども、適当な構造環境 中で BC2 の核酸配列によりコードされる CDR がより低い、あるいはより高い活 性を有し得るということを意味する。それにも関わらず、かかる環境中での BC2 のCDR はBC2 と同一のエピトープを認識するであろうと期待される。 「機能的断片」は、断片が由来した抗体と同一の抗原結合特異性および/また は中和力を保持する部分的なHまたはL鎖可変配列(例えば、免疫グロブリン可変 領域のアミノまたはカルボキシ末端の小さい欠失)である。 「類似体」は、修飾が化学的または数個のアミノ酸(すなわち10個より少な い)の置換または転移であってもよい少なくとも1個のアミノ酸により修飾され たアミノ酸配列であり、修飾は、アミノ酸配列に生物学的特徴、例えば、非修飾 配列の抗原特異性および高親和性を保持させる。例示的な類似体は、CDR-コーデ ィング領域内またはその周辺である種のエンドヌクレアーゼ制限部位を作る置換 を介して構築できるサイレント変異を含む。 また、類似体は対立遺伝子変異も生じる。「対立遺伝子変異または修飾」は本 発明のアミノ酸またはペプチド配列をコードする核酸配列の改変である。かかる 変異または修飾は遺伝暗号の縮重によってもよく、あるいは、所望の特徴を供す るように計画的に作成されてもよい。これら変異または修飾の結果、いずれかの コード化アミノ酸配列における改変を生じても生じなくてもよい。 「エフェクタ一剤」なる語は、改変された抗体および/または供与体抗体の天 然または合成LまたはH鎖または供与体抗体の他の断片へ、慣用的な手法によって 結合できる非-タンパク質担体分子をいう。かかる非-タンパク質担体は診断分野 で使用される慣用的な担体、例えば、ポリスチレンまたは他のプラスチックビー ズ、多糖類、例えば、バイアコア(BIAcore)(ファルマシア(Pharmacia))系、ま たは、医学分野で有用で、ヒトおよび動物への投与が安全である他の非-タンパ ク質物質を含んでもよい。他のエフェクター剤は重金属原子または放射性同位元 素をキレートする大環状体を含んでもよい。かかるエフェクター剤、例えば、ポ リエチレングリコールはまた、改変された抗体の半減期を増加するにも有用であ る。 本発明の抗体、改変された抗体および断片の構築における使用につき、ウシ、 ヒツジ、サル、ニワトリ、齧歯類(例えば、ネズミおよびラット)のごとき非- ヒト種がヒト凝固因子、好ましくは第IX/IXa、X/Xa、XI/XIa、VIII/VIIIa、 V/Va、VII/VIIa因子、またはトロンビン、またはそれから由来するペプチドエピ トープでの記述上所望の免疫グロブリンを生ずるに用いられ得る。慣用的なハイ ブリドーマ技術が、非-ヒトmAbを各凝固因子へ分泌するハイブリドーマ細胞系を 供するに用いられる。ついで、かかるハイブリドーマは、96穴プレートにコート され、実施例セクションに記載されたごとく、第 IX/IXa、X/Xa、XI/XIa、VIII/ VIIIa、V/Va、VII/VIIa因子、またはトロンビンを用いて結合につき、あるいは ストレプトアビジン−コートされたプレートに結合したビオチン化された第 IX/ IXa、X/Xa、XI/XIa、VIII/VIIIa、V/Va, VII/VIIa 因子、またはトロンビンでス クリーニングされる。あるいは、十分にヒト mAb が当業者に知られた技術によ り生じ得、本発明において使用される。 本発明のある例示的な、自己-制限的な中和 mAb は mAb BC2、キメラまたはヒ ト化分子の開発に使用できるネズミ抗体である。BC2mAb は凝固時間に対する自 己-制限的な阻害活性により特徴付けられる。aPTTアッセイにより測定される、 凝固時間に対する BC2 mAb の効果は最大値約100秒を示す。また、BC2 mAb は第 IXa因子とも結合し、第IX因子のIXaへの変換をも阻害し、かつ第 IXa因子活性も 阻害する。二価金属共因子が活性に必要であり、mAb は Mn2+よりもCa2+の方に より選択性を示す。aPTT アッセイで測定された IC50は約50nM である。BC2 mAb はラットと種交差-反応性を示しアイソタイプIgG2a である。 他の望ましい供与体抗体はネズミ mAb、BC1、9E4(2)F4および11G4(1)B9である 。これら mAb は、凝固時間に対する自己-制限的な阻害活性により特徴付けられ る。aPTT アッセイにより測定されたごとく、これら mAb の凝固時間に対する効 果は9E4(2)F4で約90ないし100秒および11G4(1)B9 で約80秒の最大値を示す。ま た、BC1 mAb は、第 IXa 因子に結合し、第IXa因子活性も阻害するが、第IX因子 の IXaへの変換は阻害しない。金属共因子はその活性には必要ではない。aPTT アッセイで測定されたBC1のIC50は約35nM である。BC1 mAb はイソタイプIgG で ある。 凝固時間において、自己/制限的な阻害活性により特徴付けられるさらにもう 一つの所望の供与体抗体はネズミ mAbHFXLC である。aPTT アッセイで測定され た凝固時間に対する HFXLCmAb の効果は最大値約50ないし60秒を示す。HFXLCmAb は因子X L鎖と結合し、第 X/Xa因子活性を阻害する aPTT アッセイで測定され たIC50は約20nM である。 凝固時間において自己-制限的な阻害活性により特徴付けられるさらに別の望 ましい供与体抗体は、ネズミ mAb、HFXI である。aPTT アッセイにより測定され た、凝固時間に対する HFXImAb の効果は最大値約100秒を示す。HFXLC mAb 第 X I因子と結合し、第 XI/XIa 因子活性を阻害する。aPTT アッセイで測定されたIC50 は約 30nM である。 作用の機構を考慮するいずれの各理論に結びつける意図はないとはいえ、これ ら mAb は、部分的な阻害のみを達成することにより非-競合的またはアロステリ ックな機構によって凝固を制御するようである。 本発明は、BC1、 BC2、9E4(2)F4、11G4(1)B9、HFXLC、HFXI またはその超可変 (すなわちCDR)配列の使用を限定しない。従って、自己-制限的な中和活性およ び対応するCDRにより特徴付けられるいずれの他の適当な高親和性抗体が置換さ れてもよい。BC1、 BC2、9E4(2)F4、11G4(1)B9、HFXLC またはHFXI と以下に記 載の供与体抗体の同定は、例示および記載の簡単のためにのみなされる。 また、本発明は、適当なヒト凝固因子または共因子に対する mAb 由来の Fab またはF(ab')2断片の使用も含む。これら断片は、凝固因子、好ましくは第IX/IX a、X/Xa、XI/XIa、VIII/VIIIa、 V/Va、VII/VIIa因子またはトロンビンに対し自 己−制限的な中和活性を有する薬剤として有用である。Fab 断片は、L鎖全体お よびH鎖のアミノ末端部分を含む。F(ab')2断片は、ジスルフィド結合により結合 した2個の Fab 断片より形成される断片である。mAb BC1、BC2、9E4(2)F4、 11G4(1)B9、HFXLCおよび HFXI および他の同様の高親和性抗体は、慣用的方法、 例えば、適当なタンパク質分解酵素、パパインおよび/またはペプシンでの mAb の分解あるいは組換え方法により得られるFab断片およびF(ab')2断片の源を供す る。これら Fab およびF(ab')2断片は、それ自体で、治療的、予防的または診断 的薬剤として、および本明細書中に記載の組換えまたはヒト化抗体の形成におい て有用な可変領域および CDR 配列を含む配列の供与体として有用である。 FabおよびF(ab')2断片は、組合せファージライブラリーを介して(例えば、Wi nter ら.,Ann.Rev.Immunol.,12:433-455(1994)を参照されたい)、あるいは 免疫グロブリン鎖シャッフリングを介して(例えば、Marks ら., Bio/Technology,10:779-783(1992)を参照されたい)構築でき、ここに、両文献 は本明細書によってことごとく参考文献に取り込まれ、ここに、選択される抗体 (例えば、BC2)由来の Fd またはvH免疫グロブリンが、新規な Fab を形成する L鎖免疫グロブリン、vL(またはvK)のレパートリーと結合させられる。逆に、 選択される抗体由来のL鎖免疫グロブリンは、新規な Fab を形成するH鎖免疫グ ロブリン、vH(またはFd)のレパートリーと結合させられてもよい。自己-制限 的な中和する第 IX 因子 Fab は、mAb BC2 の Fd をL鎖のレパートリーと結合さ せることにより得られる。従って、誰でも鎖シャッフリング技術から特有の配列 (ヌ クレオチドおよびアミノ酸)で中和 Fab を回収できる。 上記に記載の mAb BC2 または他の抗体は、供与体抗体の抗原結合特異性によ り特徴付けされる種々の改変された抗体の設計および獲得に有用な可変Hおよび/ またはL鎖ペプチド配列、骨格配列、CDR 配列、機能的断片およびその類似体、 およびそれらをコードする核酸配列のごとき配列を与えることができる。 また、可変L鎖およびH鎖ペプチド配列をコードする本発明の核酸配列またはそ の断片は、CDR または骨格領域をコードする核酸配列内での特異的変異の導入に も、得られた修飾または融合核酸配列を発現用プラスミドに組み込むにも有用で ある。例えば、骨格および CDR-コーディング領域の核酸配列内のサイレント置 換は、変異源化された CDR および/または骨格領域の挿入を促進する制限酵素部 位を作成するにも利用できる。これら CDR-コーディング領域は、本発明のヒト 化抗体の構築において使用できる。 BC2 H鎖可変領域の核酸およびアミノ酸配列は、配列番号:5および7に載せ られている。この領域由来の CDR 配列は配列番号8、9および10に載せられて いる。 BC2 L鎖可変領域の核酸およびアミノ酸配列は、配列番号:6および11に載せ られている。この領域由来の CDR 配列は配列番号12、13および14に載せられて いる。 遺伝暗号の縮重を考慮にいれると、本発明の可変HおよびL鎖アミノ酸配列およ び CDR 配列ならびに供与体抗体の抗原特異性を有する機能的断片およびその類 似体をコードする種々のコード配列が構築できる。可変鎖ペプチド配列またはCD R をコードする本発明の単離された核酸配列またはその断片は、作動可能に第二 の免疫グロブリンパートナーと結合した場合、改変された抗体、例えば、キメラ またはヒト化抗体あるいは本発明の他の作成された抗体を生産するに使用できる 。 本明細書中に記載された改変された抗体および抗体の部分をコードする単離さ れた核酸配列に加えて、本来の CDR-コード配列と相補的な、または CDR-コーデ ィング領域の周辺の修飾されたヒト骨格領域に相補的な配列のごとき他のかか る核酸配列が本発明に含まれることに注意すべきである。有用な DNA 配列は、 ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下 DNA 配列とハイブリダイズ するこれら配列を含む。T.Maniatis ら.,Molecular Cloning(A Laboratory Mannual)、Cold Spring Harbor Laboratory(1982)pp.387-389 を参照されたい 。かかるストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の一例は、65℃にて4x SSC、しかる後、1時間65℃にて 0.1xSSC で洗浄するハイブリダイゼーションで ある。あるいは、例示的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は42 ℃にて50%ホルムアミド、4xSSC である。好ましくは、これらのハイブリダイズ する DNA 配列は少なくとも長さ18ヌクレオチド、すなわち約 CDR の大きさであ る。 改変された免疫グロブリン分子はキメラ抗体およびヒト化抗体のごとき作成さ れた抗体を含む改変された抗体をコードできる。所望の改変された免疫グロブリ ンコーディング領域は、第IX/IXa、X/Xa、XI/XIa、VIII/VIIIa、V/Va、 VII/VIIa 因子またはトロンビン抗体、好ましくは本発明に提供されるヒト骨格 またはヒト免疫グロブリン可変領域のごとき第一の免疫グロブリンパートナーへ 挿入された高親和性抗体の抗原特異性を有するペプチドをコードする CDR-コー ディング領域を含む。 好ましくは、第一の免疫グロブリンパートナーは作動可能に、第二の免疫グロ ブリンパートナーと結合される。第二の免疫グロブリンパートナーは上記に定義 され、その第二の抗体領域、例えば Fc 領域をコードする配列を含んでもよい。 また、第二の免疫グロブリンパートナーは、LまたはH鎖定常領域がフレーム内に 、またはリンカー配列の方法により融合されたもう一つの免疫グロブリンをコー ドする配列も含んでよい。凝固因子の機能的断片または類似体に向けられた作成 された抗体は、同一の抗体との結合の促進を引き出すように設計されてもよい。 また、第二の免疫グロブリンパートナーは、第二の免疫グロブリンパートナー が作動可能に慣用的方法により結合する非-タンパク質担体分子を含む上記に定 義されたエフェクター剤と結合してもよい。 第二の免疫グロブリンパートナー、例えば、抗体配列およびエフェクター剤間 の融合または結合は、いずれの適当な方法、例えば、慣用的な共有またはイオン 結合、タンパク質融合、あるいはヘテロ-二官能性架橋剤、例えばカルボジイミ ド、グルタルアルデヒドなどによってもよい。かかる方法は当該分野では知られ ており、慣用的化学および生化学の教科書に記載されている。 さらに、単に、第二の免疫グロブリンパートナーおよびエフェクター剤問の所 望の広さの空間を供する慣用的なリンカー配列もまた、改変された免疫グロブリ ンコーディング領域へ構築されてよい。かかるリンカーの設計は当業者にはよく 知られている。 さらに、本発明の分子のシグナル配列は発現を促進するために当業者に知られ た方法により修飾される。 好ましい改変された抗体は、mAb BC2、例えばvHおよびvL鎖の抗原特異性を有 する可変Hおよび/またはL鎖ペプチドまたはタンパク質配列を含む。本発明のさ らにもう一つの所望の改変された抗体は、少なくとも1個、好ましくは全ての、 残りの配列はヒト源由来のネズミ抗体分子 BC2 Hおよび/またはL鎖の可変領域の CDR、またはその機能的断片または類似体を含むアミノ酸配列により特徴付けら れる。 さらなる具体例において、本発明の改変された抗体は、付加的薬剤に結合して いてもよい。例えば、組換え DNA 技術は、完全な抗体分子の Fc 断片または CH 2 CH3 ドメインが酵素または他の検出可能な分子(すなわち、ポリペプチドエフ ェクターまたはレポーター分子)により置換されている本発明の改変された抗体 を生産するに使用されてもよい。 また、第二の免疫グロブリンパートナーは、凝固因子、好ましくは第 IX/IXa 、X/Xa、XI/XIa、VIII/VIIIa、V/Va、VII/VIIa因子またはトロンビンに対する抗 原特異性を有する CDR を含む配列と異種である非-免疫グロブリンペプチド、タ ンパク質またはその断片と作動可能に結合されてもよい。得られたタンパク質は 、発現時に非-免疫グロブリンの抗原特異性および特徴の両方を示してもよい。 その融合パートナーの特徴は、例えば、もう一つの結合またはレセプタードメイ ン のごとき機能特徴的、あるいは融合パートナー自体が治療的タンパク質または付 加的な抗原特徴的である場合は治療特徴的であってよい。 本発明のもう一つの所望のタンパク質は、HおよびL鎖全長または Fab またはF (ab')2断片のごときいずれのその必須の断片、H鎖二量体、または Fv または単 鎖抗体(SCA)のごときその最小限の組換え断片、または選択される供与体、例え ば、mAb BC1、BC2、9E4(2)F4、11G4(1)B9、HFXLC または HFXI と同一の特異性 を有するいずれの他の分子を有する完全な抗体分子を含んでもよい。かかるタン パク質は改変された抗体の形態で使用できるか、あるいはその非融合形態で使用 できる。 第二の免疫グロブリンが供与体抗体、例えば、いずれのアイソタイプまたはク ラスの免疫グロブリン骨格または定常領域と異なる抗体由来である場合はいつで も、作成された抗体が結果として生じる。作成された抗体は、ある源、例えば、 受容体抗体、および供与体由来の1個以上の(好ましくは全ての)CDR、例えば 、本明細書中に記載の抗第 IX/IXa、X/Xa、XI/XIa、VIII/VIIIa、V/Va、VII/VII a 因子またはトロンビン抗体由来の免疫グロブリン(Ig)定常領域および可変骨格 領域を含み得る。さらに、核酸またはアミノ酸レベルでの受容体 mAbL および/ またはH可変部位骨格領域または供与体 CDR 領域の改変、例えば、欠失、置換、 または付加は供与体抗体抗原結合特異性を保持するためになされる。 かかる作成された抗体は、凝固因子 mAb(所望により記載されたごとく修飾さ れる)の可変Hおよび/またはL鎖のーつ(または両方)または1個以上のHまたは L鎖の CDR を使用するように設計されてもよい。本発明の作成された抗体は自己 -制限的な中和活性を示す。 かかる作成された抗体は、選択されるヒト免疫グロブリンまたはサブタイプの 骨格領域を含むヒト化抗体あるいは凝固因子抗体機能的断片と融合したヒトHお よびL鎖定常領域を含むキメラ抗体を含んでもよい。適当なヒト(または他の動 物)受容体抗体は、慣用的なデータベース、例えば、カバト(KABAT)データベー ス、ロス・アラモス(Los Alamos)データベースおよびスイス・プロテイン(Swis Protein)データベースから、供与体抗体のヌクレオチドおよび核酸配列との相同 性により選択できるものであってよい。供与体抗体の骨格領域との相同性(アミ ノ酸ベースで)により特徴付けられるヒト抗体は、供与体 CDR の挿入のH鎖可変 骨格領域を供するに適当であり得る。L鎖可変骨格領域を供与できる適当な受容 体抗体は同様にして選択できる。受容体抗体HおよびL鎖は同一の受容体抗体由来 の必要がないことは注意すべきである。 好ましくは、異種の骨格および定常領域は、IgG(サブタイプ1ないし4)、I gM、IgA および IgE のごときヒト免疫グロブリンクラスおよびアイソタイプか ら選択される。しかしながら、受容体抗体はヒト免疫グロブリンタンパク質配列 のみを含む必要はない。例えば、ある遺伝子はヒト免疫グロブリン鎖の部分をコ ードする DNA 配列がポリペプチドエフェクターまたはレセプーター分子のごと き非-ヒト免疫グロブリンアミノ酸配列をコードする DNA 配列に融合して構築で きる。 特に好ましいヒト化抗体は、選択されるヒト抗体配列の骨格領域に挿入される BC2 の CDR を含む。ヒト化抗体の中和のために、因子 IX 抗体H鎖および/また はL鎖可変領域由来の1、2または好ましくは3個の CDR が、後者の抗体の本来 のCDR を置き換えて選択されるヒト化抗体配列の骨格領域に挿入される。 好ましくはヒト化抗体において、ヒトHおよびL鎖両鎖の可変ドメインは1個以 上の CDR 置換により作成されている。6個の CDR 全て、または6個より少ない CDR を種々の組み合わせで使用することが可能である。好ましくは、6個の CDR 全てが置き換わる。ヒト受容体抗体由来の非修飾L鎖をL鎖として用い、ヒトH鎖 のみで CDR を置き換えることができる。さらに、別法として、適合するL鎖が、 もう一つのヒト抗体から、慣用的な抗体データベースにより選択できる。作成さ れた抗体の残りは適当ないずれの受容体ヒト免疫グロブリン由来であってもよい 。 従って好ましくは、作成されたヒト化抗体は天然のヒト抗体またはその断片の 構造を有し、効果的な治療上使用、例えば、ヒトにおける血栓および塞栓疾病の 治療に必要な組み合わされた性質を有する。 最も好ましくは、ヒト化抗体は配列番号:31、52または89に示されるH鎖アミ ノ酸配列を有する。また、配列番号:44、57、62、74、78または99に示され るL鎖アミノ酸配列を有するヒト化抗体も最も好ましい。H鎖が配列番号:31に示 されるアミノ酸配列を有しL鎖が配列番号:44に示されるアミノ酸配列を有する ヒト化抗体 SB249413 が特に好ましい。また、H鎖が配列番号:52に示されるア ミノ酸配列を有しL鎖が配列番号:57に示されるアミノ酸配列を有するヒト化抗 体 SB249415 も特に好ましい。また、H鎖が配列番号:52に示されるアミノ酸配 列を有しL鎖が配列番号:62に示されるアミノ酸配列を有するヒト化抗体 SB2494 16 も特に好ましい。また、H鎖が配列番号:52に示されるアミノ酸配列を有しL 鎖が配列番号:74に示されるアミノ酸配列を有するヒト化抗体 SB249417 も特に 好ましい。また、H鎖が配列番号:52に示されるアミノ酸配列を有しL鎖が配列番 号:78に示されるアミノ酸配列を有するヒト化抗体SB257731 も特に好ましい。 また、H鎖が配列番号:89に示されるアミノ酸配列を有しL鎖が配列番号:99に示 されるアミノ酸配列を有するヒト化抗体SB257732 も特に好ましい。 当業者により、作成された抗体はさらに、供与体抗体の特異性および高親和性 に必ずしも影響することなく可変部位アミノ酸における変化(すなわち類似体) によりさらに修飾できると理解されるであろう。HおよびL鎖アミノ酸は可変部位 骨格または CDR または両者のいずれかにおいて、他のアミノ酸と置換できると 期待される。これら置換は供与体抗体またはあるサブグループ由来のコンヤンサ ス配列により供給できる。 さらに、定常領域は、本発明の分子の選択的性質を高めるか、あるいは減じる ために変異させられる。例えば、二量体化、Fc レセプターとの結合、または補 体と結合活性化する能力(例えば、Angal ら.,Mol.Immunol,30,105- 108(1993)、Xuら.,J.Biol.Chem,269,3469-3474(1994)、Winter ら., EP307434B を参照されたい)。 キメラ抗体である改変された抗体は、ヒト免疫グロブリン定常領域と両鎖で関 連して、骨格領域を含む非-ヒト供与体抗体H鎖およびL鎖可変領域全体を供する ことにより上記に記載されたヒト化抗体と異なる。本発明のヒト化抗体に対して 付加的な非-ヒト配列を保持するキメラ抗体がヒトにおける重大な免疫反応を 引き出せることが期待される。 かかる抗体は以下に記載の血栓および塞栓疾患の予防および治療に有用である 。 好ましくは可変Lおよび/またはH鎖配列および mAB BC2 または他の適当な供与 体 mAb、例えば、BC1、9E4(2)F4、11G4(1)B9、HFXLC、HFXI およびそのコードす る核酸配列の CDR が、以下の製法により、本発明の改変された抗体、好ましく はヒト化抗体の構築において利用される。また、同一または同様の技術が本発明 の他の具体例を生じるにも用いられる。 選択される供与体 mAb、例えば、ネズミ抗体 BC2 を生産するハイブリドーマ は都合よくは、クローニングされ、そのHおよびL鎖可変領域の DNA は当業者に 知られた技術、例えば、Sambrook ら.,「Molecular Cloning: A Laboratory Manual」、2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory(1989)記載の技術によ り得られる。少なくとも、供与体 mAb 結合特異性を保持するに必要な受容体 mA b Lおよび/またはH可変部位骨格領域ならびに保持されるヒト免疫グロブリン由 来の抗体鎖の免疫グロブリン-由来部分の CDR-コーディング領域およびその部分 を含む BC2 の可変HおよびL領域は、ポリヌクレオチドプライマーおよび逆転写 酵素を用いて得られる。CDR-コーディング領域は公知のデータベースを用い、他 の抗体との比較により同定される。 ついで、マウス/ヒトキメラ抗体が調製され、結合能がアッセイされる。かか るキメラ抗体は、両鎖のヒト Ig 定常領域に関して、非-ヒト供与対抗体vHおよ びvL領域全体を含む。 ヒト抗体由来のH鎖可変領域の相同な骨格領域はコンピューター化されたデー 受容体抗体として選択される。ヒト抗体骨格内に BC2 CDR-コーデイング領域を 含む合成H可変領域の配列は、制限部位を組み込む骨格領域内での所望のヌクレ オチド置換で設計される。ついで、この設計された配列は長い合成オリゴマーを 用いて合成される。あるいは、設計された配列は、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)で 増幅され間違いを正された重複するオリゴヌクレオチドにより合成できる。適当 なL鎖可変骨格領域は同様に設計できる。 ヒト化抗体はキメラ抗体から由来してもよく、あるいは好ましくは、HおよびL 鎖由来の供与体 mAbCDR-コーディング領域を適当に、選択されるHおよびL鎖骨格 内に挿入することにより合成的に作られる。あるいは、本発明のヒト化抗体は、 標準的な突然変異誘発技術を用いて調製できる。従って、得られたヒト化抗体は ヒト骨格領域および供与体 mAbCDR-コーディング領域を含む。骨格領域が続いて 操作されることもある。得られたヒト化抗体は組換え宿主細胞、例えば、COS、C HOまたはミエローマ細胞内で発現できる。他のヒト化抗体は、他の適当な因子 I X-特異的または他の凝固因子-特異的、自己-制限的な、中和する、高親和性の非 -ヒト抗体における技術を用いて調製できる。 慣用的な発現ベクターまたは組換えプラスミドは、宿主細胞内での複製および 発現および/または宿主細胞からの分泌を制御する能力のある慣用的な制御配列 と作動可能に関連して、これらのコーディング配列を改変された抗体と置換する ことにより生産できる。制御配列はプロモーター配列、例えば、CMV プロモータ ー、および他の公知の抗体由来であってもよいシグナル配列を含む。同様に、相 補的な抗体LまたはH鎖をコードする DNA 配列を有する第二次発現ベクターが生 産できる。好ましくは、この第二次発現ベクターは、できる限り各ポリペプチド 鎖が機能的に発現されることを保証するためのコーディング配列および選択的マ ーカーの点以外は第一次ベクターと同一である。あるいは、改変された抗体のH およびL鎖コーディング配列は単一ベクター上に存在してもよい。 選択される宿主細胞は慣用的手法により第一次および第二次べクターの両方と ともにコトランスフェクトされ (あるいは、単一ベクターにより単にトランスフ ェクトされ)、組み換えまたは合成LおよびH鎖の両方を含む本発明のトランスフ ェクトされた宿主細胞を作り出す。トランスフェクトされた細胞はついで、慣用 的手法により培養され、本発明の作成された抗体を生産する。組み換えH鎖およ び/またはL鎖の両方の合同体を含むヒト化抗体は ELISA またはRIA のごとき適 当なアッセイによって培養液からスクリーニングされる。同様な慣用的な手法が 本発明の他の改変された抗体および分子を構築するに用いられる。 該方法で用いられるクローニングおよびサブクローニング行程に適当なベク ターおよび本発明の組成物の構築は当業者により選択できる。アマーシャム(Ame rsham)またはファルマシア(Pharmacia)のごとき供給会社から商業的に手に入る 例えば、pUC19 のごときクローニングベクターpUC シリーズが使用できる。さら に、迅速に複製する能力があり、多数のクローニング部位および選択遺伝子(例 えば、抗生物質耐性)を有し、簡単に操作されるいずれのベクターもクローニン グ用に使用できる。従って、クローニングベクターの選択は本発明の制限因子と はならない。 同様に、本発明によって作成された抗体の発現に用いられるベクターはいずれ の慣用的ベクターからも当業者により選択できる。また、ベクターは、選択され た宿主細胞内での異種の DNA 配列の複製および発現に向いた(CMV プロモータ ーのごとき)選択される制御配列も含む。これらベクターは、作成されたまたは 改変された免疫グロブリンコーデイング領域をコードする上記記載の DNA 配列 を含む。さらに、ベクターは、迅速な操作のための所望の制限部位の挿入により 修飾された選択された免疫グロブリンを組み込める。 また、発現べクターは、異種 DNA 配列、例えば哺乳動物ジヒドロ葉酸還元酵 素遺伝子(DHFR)の発現を増幅するに適当な遺伝子によっても特徴付けられる。他 の好ましいベクター配列は、ウシ成長ホルモン(BGH)およびベータグロビンプロ モーター配列(betaglopro)のごときポリAシグナル配列を含む。本明細書中にて 有用な発現ベクターは当業者によく知られた手法により合成できる。 かかるベクター、例えば、レプリコン、選択遺伝子、エンハンサー、プロモー ター、シグナル配列などの成分は、選択された宿主内で組換え DNA の産物の発 現および/または分泌を指示する使用につき、商業的または天然の源から得られ るか、あるいは公知の方法により合成できる。また、哺乳動物、細菌、昆虫、酵 母および真菌発現につき当該分野で知られている多数のタイプの他の適当な発現 ベクターもこの目的に選択できる。 また、本発明は、作成された抗体またはその改変された免疫グロブリン分子の コーディング配列を含む組み換えプラスミドでトランスフェクトされた細胞系も 含む。また、クローニングおよびこれらクローニングベクターの他の操作に有用 な宿主細胞も慣用的である。しかしながら、最も望ましくは、イー・コリ(E.col i)の種々の株由来の細胞がクローニングベクターの複製および本発明の改変され た抗体の構築の他の工程に使用される。 本発明の作成された抗体または改変された抗体の発現に適当な宿主細胞または 細胞系は好ましくはCHO、COS、繊維芽細胞(例えば、3T3)および骨髄細胞のご とき哺乳動物細胞、より好ましくは CH0 または骨髄細胞である。ヒト細胞用い られ、従って、分子をヒトグリコシル化パターンで修飾できる。あるいは、他の 真核細胞系が用いられてもよい。適当な哺乳宿主細胞および形質転換、培養、増 幅、スクリーニングおよび産物生産および精製の方法の選択は当該分野では公知 である。例えば、上記の Sambrook ら.,を参照されたい。 細菌細胞は本発明の組換え Fab の発現に適当な宿主細胞として有用であると 証明できる (例えば、Pluckthun,A.,Immunol.Rev.,130,151-188(1992)を参 照されたい)。しかしながら、細菌細胞内で発現されたタンパク質が折り畳まれ ていない、あるいは不適当に折り畳まれた形態で、あるいは非-グリコシル化形 態である傾向があるため、細菌細胞内で生産されたいずれの組換え Fab も抗原 結合能の保持につきスクリーニングされたであろう。細菌細胞によって発現され た分子が適当に折り畳まれた形態で生産されていたならば、その細菌細胞は所望 の宿主であったであろう。例えば、発現に用いられたイー・コリ(E.coli)の種 々の株はバイオテクノロジーの分野では宿主細胞としてよく知られる。ビー・サ ブチリス(B.subtilis)、ストレプトミセス(Streptomyces)、他の細菌などの種 々の株もまた用いられる。 所望の場合は、当業者に知られる酵母細胞の株ならびに昆虫細胞、例えば、ド ロソフィラ(Drosophila)およびレピドプテラ(Lepidoptera)およびウィルス発現 系もまた宿主細胞として有用である。例えば、Miller ら.,Genetic Engineering,8,277-298,PlenumPress(1986)およびそこに引用された参考文献 を参照されたい。 本発明のベクターによる一般的な方法が構築され、本発明の宿主細胞を生産す るに必要なトランスフェクション方法およびかかる宿主細胞から本発明の改変さ れた抗体を生産するに必要な培養方法は全て慣用的手法である。同様に、いった ん生産されると、本発明の改変された抗体は、硫酸アンモニウム沈殿、アフィニ ティーカラム、カラムクロマトグラフィー、ゲル電気泳動などを含む当該分野で 標準的な方法により細胞培養液から精製できる。かかる手法は当業者の範囲内で あり本発明を限定しない。 ヒト化抗体のさらにもう一つの発現方法は米国特許第 4,873,316 号に記載の ごときトランスジェニック動物における発現を利用してもよい。これは、トラン スジェニックに動物に組み込まれた場合、メスが所望の組換えタンパク質をその 乳の中に生産する動物のカゼインプロモーターを用いる発現系に関する。 いったん所望の方法により発現されると、ついで、作成された抗体は、適当な アッセイの使用によりインビトロ(in vitro)での活性を調べられる。現在、慣用 的な ELISA アッセイ形式が因子 IX または他の適当な凝固因子に対して作成さ れた抗体の定性的および定量的結合を評価するに用いられる。さらに、他のイン ビトロ(in vitro)アッセイもまた、引き続く、通常の除去機構の代わりに体内で の作成された抗体の耐性を評価するに行われるヒト臨床試験に先立ち、中和能を 実証するに用いられる。 BC2 から調製されるヒト化抗体につき記載の方法に従い、当業者もまた、本明 細書中に記載の他の供与体抗体、可変配列および CDR ペプチドからヒト化抗体 を構築できる。作成された抗体は、作成された抗体の受容者により潜在的に「自 己」として認識される可変領域骨格配列を有して生産できる。可変領域骨格に対 するわずかな修飾が、受容者にとってかなり増加した免疫原性なしで抗原結合を 大きく増加させられる。かかる作成された抗体は、効果的にヒトの凝固因子-介 在疾患を治療できる。 本発明はまた、有効量の自己制限的な中和活性を有する抗-凝固因子モノクロ ーナル抗体を投与することを含む動物、特にヒトの血栓の阻害方法にも関する。 好ましくは、凝固因子は固有のまたは共通の凝固経路由来である。最も好ましく は、抗-凝固因子モノクローナル抗体は、抗-第 IX因子、抗-第 IXa 因子、抗-第 X 因子、抗-第 Xa 因子、抗-第 XI 因子、抗-第 XIa 因子、抗-第 VIII 因子、 抗-第 VIIIa 因子、抗-第 V 因子、抗-第 Va 因子、抗-第 VII 因子、抗-第 VIIa 因子 または抗-トロンビンである。mAb は、本明細書中に記載の1個以上の作成され た抗体または改変された抗体またはその断片を含む。 あるいは、アヤチルサリチル酸が抗-凝固因子モノクローナル抗体と組み合わ されて投与できる。ある場合には、組合せ治療が抗-凝固因子モノクローナル抗 体の治療的有効量を減じる。 本発明の分子の使用により誘導された治療反応は、各凝固因子との結合および 引き続く自己制限的な凝固カスケードの阻害により生じる。従って、本発明の分 子は、治療利用に適当な製剤および処方における場合は、心筋梗塞、不安定アン ギナ、心棒房細動、発作、腎障害、肺塞栓症、深静脈血栓および人工器官および プロテーゼ移植に関連するが、それに限定されない異常な凝固活性の疑いまたは 経験のある患者にかなり望ましい。 本発明の改変された抗体、その抗体および断片もまた、本発明の作成された抗 体に対する疾患の原因である他のマーカー(エピトープ)と反応する他の抗体、 特にヒト mAb と共に用いられる。 本発明の治療薬は、約1日ないし約3週間または必要に応じて異常な凝固疾患 の治療に望ましいと信じられる。このことは、最近使用された抗凝固剤ヘパリン およびワルファリンよりかなりの進歩を表す。治療の量および期間はヒト循環に おける本発明の分子の相対期間に関し、患者の治療されるべき疾患および一般的 な健康状態に依存して当業者により調整できる。 本発明の治療薬の投与形式は薬剤を宿主に送達するいずれの適当な経路でもよ い。本発明の改変された抗体、抗体、作成された抗体およびその断片および医薬 組成物は特に非経口投与、すなわち、皮下、筋肉内、静脈内または経鼻的投与に 有用である。 本発明の治療薬は、医薬上許容される担体内に有効成分として有効量の本発明 の作成された(例えばヒト化)抗体を含む医薬組成物として調製できる。あるい は、本発明の医薬組成物はまた、アセチルサリチル酸も含む。本発明の予防薬に おいて、作成された抗体を含む好ましくは生理学的 pH に緩衝された注射用に用 意された形態の水溶性懸濁液または水溶液が好ましい。非経口投与用の組成物は 、通常、本発明の作成された抗体の溶液または医薬上許容される担体、好ましく は水溶性担体に溶解したそのカクテルを含むであろう。例えば、0.4%セーライ ン、0.3%グリシンなどの種々の水溶性担体が用いられる。これらの溶液は滅菌 され一般に粒子物質がない。これら溶液は、慣用的なよく知られた滅菌手法(例 えば、濾過)により滅菌される。組成物は、pH調整および緩衝液などのごときお およその生理的条件に必要な医薬上許容される補助物質を含む。かかる医薬処方 における本発明の抗体濃度は、広範囲に、すなわち、体重につき約 0.5%未満か ら、通常は体重につき1%または少なくとも1%、15または20%まで変化し、選 択される投与様式に従って、まず溶液体積、粘度などに基づき選択されるであろ う。 従って、筋肉内注射用の本発明の医薬組成物は、1mL の滅菌緩衝液、および 約1ng ないし約 100mg の間、例えば、約 50ng ないし 30mg 以上、好ましくは 約 5mg ないし約 25mg の本発明の作成された抗体を含むように調製される。同 様に、静脈内点滴用の本発明の医薬組成物は、約 250ml の滅菌リンゲル液、お よび約 1mg ないし約 30mg、好ましくは 5mg ないし約 25mg の本発明の作成さ れた抗体を含むように作られる。非経口投与される組成物の実際の調製方法は良 く知られているか、あるいは当業者には明らかであり、詳細には、例えば、「Re mington's Pharmaceutical Science」,15th ed.,Mack Publishing Company,Easton, Pennsylvania に記載される。 医薬製剤の形態の場合、本発明の治療薬剤は単位投薬形で存在することが好ま れる。適当な治療有効量は、当業者により迅速に決定できる。ヒトまたは他の動 物における血栓または塞栓障害を効果的に治療するために、kg 体重あたり一回 用量約 0.1mg ないし約 20mg の本発明のタンパク質または抗体が非経口的に、 好ましくは静脈内または筋肉内投与されるべきである。必要であれば、かかる用 量が血栓反応の期間、医師により適当に選択された適当な時間間隔で繰り返され る。 本明細書中に記載の抗体、改変された抗体またはその断片は貯蔵のため凍結乾 燥でき使用前に適当な担体中に復元できる。この手法は、慣用的な免疫グロブリ ンとともに効果的であり、当該分野で知られた凍結乾燥および復元手法が用いら れる。 今回、本発明は以下の具体的、非-制限的な実施例の記載と共に記載されるで あろう。 実施例1 抗一第IX因子モノクローナル抗体の調製およびスクリ−ニング メス Balb/Cマウスに、Jenny,R.ら.,Prep.Biochem.16,227-245(1986)に 記載の精製されたヒト第 IX 因子を注射した。典型的には、各マウスは、リン酸 -緩衝セーライン(PBS) 0.15ml に溶解し、フロイントの完全アジュバンド 0.15m l と混合したタンパク質 100ug を初期注射された。フロイントの不完全アジュ バンド 0.15ml と共にPBS 0.15ml 中のタンパク質 50ug のブースター免疫化が2 -3ヶ月間に渡り約隔週でなされた。最終ブースト後、マウスは、脾臓/骨髄細胞 融合前に3日 PBS 中因子 IX 50ug を受けた。脾臓細胞を免疫化マウスから単離 し、Oi,V.T.ら,「Selected Method sin Cellular Immunology」Michell,B. B.およびShigii,S.M.,eds.,Freeman Press,San Francisco に記載のポリ エチレングリコールを用いて NS-1 骨髄細胞と融合した(Kohler,G.ら.,Eur,J .Immunol.6,292-295(1976))。融合に続き、細胞を 10%ウシ胎児血清を含む RPMI1640 培地に再懸濁し、アリコートを腹膜洗浄細胞-調整培地を含む24-穴プ レート4枚の各穴に置いた。翌日、各穴に 10%ウシ胎児血清を含む RPMI1640 培地中 2x10-4M ヒポキサンチン、8x10-7M アミノプテリンおよび 3.2x10-5M チ ミジン 1.0ml を加えた。細胞は、3-4日毎に培地の半分を除去し、1x10-4M ヒポ キサンチンおよび 1.6x10-5M チミジンを含む新鮮培地と交換することにより培 養した。 約2週後、各穴からハイブリドーマ培地 1.0ml を除去し、Jenny,R.Jら.,M eth.Enzymol.222,400-416(1993)に記載の ELISA アッヤイを用いて抗-第 IX 因子抗体を試験した。簡単には、第 IX 因子を96-穴マイクロプレートのプラス チック穴に固定した。次いで、ハイブリドーマ上清または精製抗体の希釈液を穴 内で培養した。穴を洗浄し、抗体-抗原複合体の存在を、セイヨウワサビペルオ キシダーゼおよび色素物質o-ジアニシジンを包合したヤギ抗-マウス免疫グロブ リン第二抗体で検出した。 抗-第 IX 因子抗体を含む穴を制限希釈によりサブクローニングし、96-穴プレ ート内で生育させた。クローン化されたハイブリドーマ細胞培養液からの上清を 上記に記載の ELISA アッセイにより第 IX 因子に対する抗体をスクリーニング し、陽性ハイブリドーマからの細胞を膨張させ、凍結し、液体窒素中に貯蔵し、 次いでマウス腹水癌として生育させた。 実施例2 凝固における抗-凝固因子抗体の自己-制限的効果 ヒト血漿の活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)に対する抗-凝固因子抗 体の増加する濃度の効果をフィブロメーター(fibrometer)(メリーランド州、コ ッキスビル、ベクトン-ディキンソン・マイクロバイオロジー・システムズ(Bec ton-Dickinson Microbiology Systems,Cokeysville,Maryland)で、バクスタ ー(Baxter)参照方法LIB0293-J、3/93改訂(ニュージャージー州、エジソン、バ クスター・サイエンティフィック(Baxter Scientific,Edison,New Jersey)を 用いて測定した。 実験開始前に、5ml 管中の 0.02M CaCl22ないし3ml をフィブロメーターの加 熱したチャンバー内に置いた。ヒト血漿試料を新しく引き抜き氷上に置くか、あ るいは、ヘモスタシス・レファランス・プラズマ(Hemositasis Refernce Plasma )(コネチカット州、グリーンウィック、アメリカン・ダイアグノスティクス(Am ericanDiagnostics,Greenwich,Conneticut))の製造者推奨により復元した。 ブタ腸粘膜からの非分画ヘパリン(ミズーリ州、セント・ルイス、シグマ・ケ ミカル(Sigma Chemical,St.Louis,Missouri))、ブタ腸粘膜からの低分子量 ア州、コレゲビル、ローン-プーレンク・ローラー・ファーマシューティカルズ (Rhone-Poulenc Rorer Pharmaceuticals,Collegeville,Pennsylvania))また は mAb 抗凝固剤を約 50uM スットク溶液として調製し、供試血漿中に直接連続 希釈した。抗凝固剤なしの血漿を含むブランクを参照として含んだ。 供試血漿 100ul または抗凝固剤入りの供試血漿 100ul およびアクチン活性化ケ ファロプラスチン試薬(アクチン試薬、エラグ酸中のウサギ脳ケファリンから、 バクスター・サイエンティフィック(Baxter Scientific)から入手できる)でそ れぞれ満たし、37℃にてフィブロメーター(fibrometer)の穴に置いた。 1分後、アクチン試薬 100ul を血漿を含むカップに移し、中身をピペットで 数回混合した。3分インキュベーション後、あらかじめ37℃で加温した CaCl210 0ul をオートマチックピペット/タイマー-トリガー(Automatic Popette/Timer-trigger)(ベクトン-デイクソン(Becton-Dickson))を用いて、 血漿-アクチン試薬混合液に添加した。凝固時間に注意し、図1の結果が総アッ セイ体積 300ul 中抗凝固剤の最終濃度の関数の凝固時間として示される。アッ セイにおける第 IX 因子の名目濃度は 30-40nM である。 図1に示される結果はマウス抗-第 IX 因子 mAb BC1 および BC2 の増加する 濃度の aPTT 凝固時間に対する効果を示す。両 mAb は aPTT を延長することに より凝固を阻害し、両 mAb はaPTT に対し、最終飽和効果に達する。IC50値は B C1 および BC2 それぞれにつき同様な〜35nM および 50nM であるが、2個の抗 体に対する最大反応の違いが特色付けられる。BC1 の飽和濃度は aPTT 時間を約 50%、〜40秒まで増加する。他方、BC2 は aPTT 時問を 3.5倍、約90秒まで増加 する。ヘパリンを用いる抗凝固治療において使用される治療標的ゾーンが強調さ れる。この結果は、2個の mAb がヘパリン治療 aPTT 範囲の限界幅を確定する ことを示す。 mAb BC1 および BC2 の性質は表Iに要約する。各 BC mAb は、チモーゲン、 第 IX 因子ならびに活性プロテアーゼ、第 IXa 因子、を認識するが、BC2 だけ は、チモーゲン活性化ならびにプロテアーゼ活性の両者を阻害できる。BC1およ びBC2 はカニクイザル第 IX 因子と交差反応することが分かった。さらに、BC2 もまた、ラット第 IX 因子と交差反応した。 表I 抗-第 IX 因子 mAb のインビトロ(in vitro)での性質の概要 図2に示された結果は、抗-第 IX 因子 mAb 9E4(2)F4 および 11G4(1)B9 の増 加する濃度の aPTT 凝固時間に対する効果を示す。アッセイ用の血漿は、通常濃 度の二分の一に希釈し、初期 aPTT、45秒とした。両 mAb は aPTT の延長により 凝固を阻害し、両 mAb は aPTT に対する最終飽和効果に達する。9E4(2)F4 およ び11G4(1)B9 の飽和濃度は、aPTT を 9E4(2)F4 で〜90 ないし 100 秒および11G 4(1)B9 で〜80 秒に増加する。この結果は、2個の mAb はヘパリン治療 aPTT 範囲の上限であることを示す。 図3に示された結果は、抗-第 X 因子 mAb HFXLC(対L鎖エピトープ)、HFXHC (対H鎖エピトープ)および抗-第 XI 因子 mAb HFXIの増加する濃度の aPTT 凝 固時間に対する効果を示す。これら mAb はエンザイム・リサーチ・ラボラトリ ーズ(Enzyme Research Labolatories)(インデイアナ州、サウス・ベンド(south Bend,IN))から得た。mAbHFXLC およびHFXIはaPTT の延長により凝固を阻害し 、両 mAb は aPTT に対する最終飽和効果に達する。HFXLCのIC50値は〜40nM;飽 和濃度は、aPTT を 60秒まで増加させる。HFXI の IC50値は〜20nM;飽和濃度は 、aPTT を100秒まで増加させる。この結果は HFXLC はヘパリン治療 aPTT 範囲 内に ある一方 HFXI はヘパリン治療範囲の上限に下がることを示す。mAb HFXHC はaP TT 凝固時間に何の影響も与えない。 aPTT の自己-制限的な延長もまた、第 VIII 因子に対する抗体、第 IXa 因子 に対する共因子に観察される。例えば、抗-ヒト第 VIII 因子抗体、アフィニテ ィー・バイオロジカルズ・インク(Affinity Biologicals,Inc.)から購入したSA F8C-IG は aPTT を最大約65秒まで増加させた。aPTT の最大延長の二分の一は約 100nM の抗体で達成された。 実施例3 ラット血栓モデルにおけるネズミ第IX因子mAbの能力 動脈血栓予防における抗-第 IX 因子抗体の能力を評価するために、Schumache r ら.,J.Cardio.Pharm.22,526-533(1993)に報告されたラット冠動脈血栓モ デルを採用した。このモデルは、冠動脈表面に FeCl3溶液を適用することにより 生じる酸素ラジカルによる冠動脈内皮の分節傷害から成る。 簡単には、ラットを、ペントバルビトンナトリウムで麻酔し、頚静脈に静脈注 射のカニューレを挿入し、左大腿動脈に血圧および心拍数モニターのカニユーレ を挿入した。冠動脈は外科的切開術という無菌的手法により首で単離し、血流測 定用マグネチックフロープローブ(magnetic flow probe)を装備した。安定化期 間後、ベースラインパラメーターを以下の変数により確立した:冠動脈血流、動 脈圧、心拍数、活性部分トロンボプラスチン時間(aPTT)およびプロトロンビン時 間(PT)。しかる後に、50%FeCl3溶液に浸したあらかじめ測定したワットマン(Wh atman)濾紙を内皮細胞を完全に傷害するため15分間冠動脈においた。FeCl3に浸 した濾紙を除去後、60分以上放置して実験は完了した。実験の終わりに、動脈血 栓を動脈から抽出し、重さを量った。 冠動脈傷害の着手に先立ち、全薬剤を 15 分投与した。以下の処理を試験し、 第 IX 因子 mAb BC2と比較した。 1.ヘパリン:15、30、60または 120U/kg ボーラス、その後、それぞれ 0.5、 1、2または4U/kg/分、60 分以上の注入 2.アセチルサリチル酸(ASA、アスピリン):5mg/kg ボーラス 3.抗-第 IX 因子 mAb BC2:1、3または 6mg/kg ボーラス、その後、それぞ れ0.3、1、または2ug/kg/分、60 分以上の注入 4.ヘパリン:30U/kg ボーラス+1U/kg/分+5mg/kgASA 5.抗-第 IX 因子 mAb BC2:1mg/kg+0.3Ug/kg/分+5mg/kgASA 図4および5は、ヘパリン、ASA および抗-第 IX 因子 mAb BC2 の aPTTに対 する(図4)および PT に対する(図5)効果を示すことにより抗-凝固因子/血 栓レジメの比較薬理学を示す。 出血素因、aPTT の鍵となる指標は、能力評価の一次判定基準対研究に用いら れた抗-凝固/血栓薬剤の出血傾向として用いられた。図4の結果は、試験限界を 超えて2種のより高い用量で、凝固時間の最大延長でヘパリンによる aPTT の用 量依存性延長を示す。ASA 単独では、有意に aPTT を増加させないが、ヘパリン と組み合わせると特色付けられた相乗効果が見られた。第 IX 因子 mAb は高用 量においてさえ、aPTT に対する効果があまり大きくなく、凝固時間の増加は、 臨床的に行われた標準的な抗-凝固剤の3倍を超えなかった。とりわけ、ASA と 組み合わされた低用量の第 IX 因子 mAb BC2は aPTT を変化させなかった。 図5では、データは PT もまた2種の高用量で、有意にへパリンにより、およ び ASA-ヘパリンの組み合わせによって、延長されるが、いずれの第 IX 因子 mA b用量単独、または ASA との組み合わせでは延長されなかったことを示す。 ヘパリン、ASA および第 IX 因子 mAb の冠動脈閉塞に対する効果が図6に示 される。結果は、傷害に反応して全ての担体-処理動物の冠動脈が閉塞すること を示す。ヘパリンは、依存的に冠動脈塞栓を阻害する。最高用量では、ヘパリン は完全に冠動脈塞栓を阻害する;しかしながら、この量では、凝固は開始し得な かった。ASA 単独では、冠動脈塞栓にはわずかな効果しかなかった。ヘパリンと 組み合わせた ASA もまた完全には冠動脈塞栓を阻害できなかった。第 IX 因子m Ab は、臨床的に所望の標的より凝固を延長しない2種の高用量で完全に冠動脈 塞栓を阻害した。主として、開存性のみを保証できない低用量の第IX 因子 mAb では、ASA と組み合わせて投与した場合、冠動脈塞栓の完全阻害を示した。 ヘパリン、ASA および第 IX 因子 mAb の血栓重量に対する効果を図7に示す 。ヘパリンは用量-依存的に冠動脈の血栓量を減じた。しかしながら、いく分か の残存する血栓が、まだ凝固の完全阻害の代わりに冠動脈において見つけられた 。ASA 単独またはヘパリンとの組み合わせでは(30U/kg レジメ)血栓重量には 部分的効果しかなかった。第 IX 因子 mAb は血栓量を用量-依存的に減じ、高用 量は実質的には完全に血栓形成を阻害した。さらに、低用量の抗-第 IX 因子 mA b および ASA の組み合わせ、凝固指標に有害な影響を与えずに冠動脈塞栓を完 全に阻害したレジメは、完全に血栓形成を阻害した。 ラット冠動脈血栓モデルにおいてなされた研究は明らかに、高度に血栓のでき た動脈傷害モデルにおける血栓の阻害における第 IX 因子 mAb の能力を示す。 とりわけ、第 IX 因子 mAb の能力は aPTT により定義される所望の治療的抗凝 固剤標的内で示された。さらに、ヘパリン、最近の標準的な抗凝固剤は、非-凝 固血を生成する程度まで厳しく凝固を妥協させる量でのみ第 IX 因子 mAb と同 等の能力に達した。興味深いことに、ヘパリンとの ASA 結合処理により得られ た相乗作用および共力作用もまた、ASA が抗-第 IX 因子 mAb と与えられた場合 にも示された。しかしながら、結果、抗-血栓および抗-凝固の両効果の相乗作用 が生じたヘパリンおよび ASA の組み合わせとは異なり、第 IX 因子 mAb および ASA の組み合わせは、エキソビボ(ex vivo)で血液凝固パラメーターに矛盾のな い効果を与えないで抗-血栓能力の相乗作用を生じた。まとめると、データはヘ パリン、ASAまたはヘパリンおよび ASA の組み合わせと比較して第 IX 因子 mAb のすぐれた抗血栓能力を示す。 実施例4 ラット血栓モデルの走査型電子顕微鏡 ラット冠動脈の分節を、模擬の、塩化鉄のみ、および塩化鉄+6mg/kg第 IX 因 子抗体、3/群、塩化鉄適用 15 分後から集めた。動脈をホルムアルデヒド潅流に より固定し、外傷面の上部および下部を結合した。固定した動脈を脱水し、ヘキ サメチルジシラザン中でインキュベートし、デシケーター中で乾燥した。乾燥し た動脈を縦に開き、走査型電子顕微鏡(SEM)スタブ上に置き、金でスパッタリン グコートした。 模擬動脈の SEM は、稀にしか散乱しない血小板内の正常な内皮を本質的に示 した。おそらく外科的処理の間の機械的な損傷の結果の内皮に 2-3 の破壊があ り、底にある基底膜が血小板の広がりにより覆われていた。模擬ラットには血栓 形成の証拠は何も見られなかった。 塩化鉄処理した動脈の SEM は、管の内腔の大部分を占める大きな壁在性血栓 を示した。血栓は、凝集した血小板、赤血球および無定形、原線維のタンパク様 物質から成った。タンパク様物質はフィブリンと調和した。動脈内皮はほぼ大き な血栓に覆い隠された。見えるところは、塩化鉄処理された領域の上にある内皮 が多数の吸着血小板および無定形タンパク様物質で覆われた。 第 IX 因子抗体でも処理されたラット由来の塩化鉄処理した動脈の SEM は、 主として血栓のない管面を示した。塩化鉄処理した領域の上にある内皮は、広範 な損傷を示し、吸着血小板および血小板凝集で覆われた面もあったが、タンパク 様物質はほとんどまたは全くなかった。 実施例5 抗-第 IX 因子 mAb BC2 HおよびL鎖 cDNA 配列分析 トリリエージェント(TriReagent)(オハイオ州、シンシナティー、モレキュラ ー・リサーチ・センター・インク(Molecular Research Center,Inc., Cincinnati,OH))を用いて、製造者のプロトコルにより総RNAを精製した。RNAを イソプロパノールで沈殿させ、0.5%SDSに溶解し、0.5M NaCl に調整した。ポリ A+RNA をダイナビーズ・オリゴ(dT)25(Dynabeads Ologo (dT)25)(ニューヨー ク州、レイクサクセス、ダイナル・エー・エス(Dynal A.S.,Lake Success,NY ))で、製造者プロトコルにより単離した。ポリ A+RNA をビーズから溶出し、TE 緩衝液に再懸濁した。RNA100ng のアリコート12個を製造者説明書(ボーアリン ジャー・マンハイム(Boehringer Mannheim)カタログ番号 1483-188)によっ て、dTオリゴをプライマーとして用い、RT−PCRキットで逆転写した。H鎖は6個 のRNA/DNAハイブリッドのPCR増幅を、ネズミIgG2aヒンジプライマー(配列番号 :1)およびH鎖シグナル配列プライマー(配列番号:2)を用いて25サイクルで 行った。同様に、L鎖は、ネズミカッパプライマー(配列番号:3)および変質 したL鎖シグナル配列プライマー(配列番号:4)を用いて25サイクルで行われ た。12個の増幅の各々からのPCR産物はPCR2000ベクター(ティーエークロニング キット(TA Cloning Kit)インビトロゲン(Invitrogen)、カタログ番号K2000-01) に連結した。組み換えクローンのコロニーをランダムに取り、プラスミドDNA の ミニ調製をBirnboimおよびDoly,Nucl.Acids Res.7,1513(1979)に記載のアル カリ抽出法を用いて行った。単離されたプラスミドDNAをEcoRI で切断し、0.8% アガロースゲル上分析した。適当な大きさ、すなわち、H鎖で〜700bpおよびL鎖 で〜700bpの二本鎖cDNAインサートをサンガー(Sanger)法の修飾法で配列決定し た。12個のHおよびL鎖全ての配列を比較し、コンセンサスBC2H可変領域配列(配 列番号:5)およびコンセンサスBC2L鎖可変領域配列(配列番号:6)が生じた 。 BC2H鎖可変領域cDNAの配列分析により、121個のアミノ酸配列(配列番号:7) をコードする363個のヌクレオチドのオープンリーディングフレームが示された 。H鎖CDR1、2および3配列をそれぞれ、配列番号:8、9および10に載せた。 BC2L鎖可変領域cDNA の配列分析を107個のアミノ酸配列(配列番号:11)をコ ードする321個のヌクレオチドのオープンリーディングフレームを示した。L鎖CD R1、2および3配列をそれぞれ、配列番号:12、13および14に載せた。 実施例6 ヒト化抗体 SB249413、SB249415、SB249416、SB249417、SB257731およびSB257732に設計さ れた6個のヒト化抗体をヒト抗体骨格に上記に記載のマウスCDRを含むように設 計した。SB249413 SB249416はH鎖F9HZHC1-0およびL鎖F9HZHC1-0 を含む。合成可変領域ヒト化H鎖 F9HZHC1-0 を、免疫グロブリン RF-TS3'CL(カバト(Kabat)データベースにKabp ro:Hhc10wと同定されたCapra,J.D.ら.,J.Clin.Invest.86,1320-1328(19 90))および上記記載のBC2H鎖CDRから得られたH鎖の最初の3個の骨格領域を用 いて設計した。CDR提示に影響するような骨格アミノ酸置換はなかった。4個の 重複する合成オリゴヌクレオチドが生じ(配列番号:15、16、17および18)、そ れは、アニールし、伸長すると、H鎖可変領域全体を表しCDR3を含むアミノ酸( 配列番号:19および20)をコードする。次いで、この合成遺伝子をPCRプライマ ー(配列番号:21および22)を用いて増幅し、pCR2000 ベクター(ティーエーク ローニングキット(TA Cloning Kit)、インビトロゲン(Invitrogen)、カタログ番 号K2000-01)に連結し、Spe I、Kpn I制限消化から単離した。可変領域の最初の 5個のアミノ酸を含むキャンパスシグナル配列(配列番号:23および24)をコー ドする第二DNA断片を、2個のプライマー(配列番号:26および27)によるヒト 化抗-呼吸系シンシチウムウィルスH鎖(配列番号:25)をコードする構築物の適 当な領域をPCR増幅および制限酵素Eco RI、SpeIでの切断により作った。生じた 2個の断片を、ヒトコンセンサス骨格4およびIgG1定常領域の残りを含むEco RI 、KpnIで切断したpFHZHC2-6pCD 哺乳動物細胞発現ベクターに連結した。ベクタ ーは、公開された国際出願第94/05690号に記載の pFHZHC2-3pCD の単一のアミノ 酸変異を含んだ。骨格2の最後の残基(残基49)が、XbaIおよびEco R5によ る pFHZHC2-3pCD の切断および2個の合成オリゴヌクレオチド(配列番号28お よび29)から生じるリンカーの挿入により Ser から Ala に変異した。F9HZHC 1-0インサートの配列は配列番号:30および31に示す。 合成可変領域ヒト化L鎖F9HZLC 1-0は、免疫グロブリンLS8'CL(Carmack ら., J.Exp.Med.169,1631-1643(1989)カバト(Kabat)データベースにKabpro:Hkl31 8と同定された)および上記記載のBC2L鎖CDRから得られたヒトL鎖の骨格領域を用 いて切断された。CDR提示に影響するような骨格アミノ酸置 換はなかった。2個の重複する合成オリゴヌクレオチドが生じ(配列番号:32お よび33)、それは、アニールし、伸長すると、L鎖可変領域を表すアミノ酸(配列 番号:34および35)をコードする。次いで、この合成遺伝子をPCRプライマー( 配列番号:36および37)を用いて増幅し、pCR2000ベクター(ティーエークロー ニングキット(TA Cloning Kit)、インビトロゲン(Invitrogen)、カタログ番号K2 000-01)に連結し、Sca I、Sac II制限消化から単離した。可変領域の最初の2 個のアミノ酸を含むキャンパスシグナル配列をコードする第二DNA断片(配列番 号:38および39)を、2個のプライマー(配列番号:26および40)によるヒト化 抗-呼吸系シンシチウムウィルスH鎖(配列番号:25)をコードする構築物の適当 な領域のPCR増幅および制限酵素Eco RI、Sca Iでの切断により作った。生じた 2個の断片を、ヒト骨格4およびカッパ定常領域の残りを含むEco RI、Sac II で切断した pFHzLCl-2pCN 哺乳動物細胞発現ベクターに連結した。 べクターは、公開された国際出願第94/05690号に記載のpFHZLCl-1pCNの単一のア ミノ酸変異を含んだ。骨格2の残基が、SmaIおよびKpnIによるpFHZLCl-2pCNの 切断および2個の合成オリゴヌクレオチド(配列番号41および42)から生じるリ ンカーの挿入によりSerからProに変異した。F9HZHC 1-0インサートの配列は配列 番号:43および44に示す。SB249415 SB249415はH鎖F9HZHCl-1およびL鎖F9HZLCl-1を含む。これらHおよびL鎖はそれ ぞれ、F9HZHCl-0およびF9HZLCl-0に基づくが、CDR提示に影響する骨格アミノ酸 置換を有する。 H鎖F9HZHCl-1は、CDR提示に影響するような骨格アミノ酸置換を有する。2個 の重複する合成オリゴヌクレオチドが生じ(配列番号:45および46)、それは、 アニールし、伸長すると、改変されたH鎖可変領域改変部分を表すアミノ酸(配 列番号:47および48)をコードする。次いで、この合成遺伝子をPCRプライマー (配列番号:49および50)を用いて増幅し、pCR2000ベクター(ティーエークロ ーニングキット(TA Cloning Kit)、インビトロゲン(Invitrogen)、カタログ番号 K2000-01)に連結し、Eco NI、KpnI制限消化から単離した。この断片 をEco NI、KpnI消化した F9HZHCl-0(配列番号:30)ベクターに連結した。F9H ZHCl-1インサートの配列は配列番号:51および52に示す。 F9HZLC l-1は、CDR提示に影響するような4個の骨格アミノ酸置換を有する。 2個の重複する合成オリゴヌクレオチドが生じ(配列番号:53および54)、それは 、アニールすると、KpnIおよびBam HI粘着末端を有し、L鎖可変領域の改変部分 を表すアミノ酸(配列番号:55)をコードする。F9HZLCl-0(配列番号:43)を 制限酵素KpnIおよびBam HI で消化し、合成DNA に連結した。F9HZHC l-1インサ ートの配列は配列番号:56および57に示す。SB249416 SB249416はH鎖F9HZHCl-1(上記記載)(配列番号:52)およびL鎖F9HZLCl-2を 含む。L鎖構築物は、F9HZLCl-1 に基づくが、CDR提示に影響する1個の付加的骨 格アミノ酸置換を有する。 2個の合成オリゴヌクレオチドが生じ(配列番号:58および59)、それは、アニ ールすると、Bam HI およびXbaI粘着末端を有し、L鎖可変領域変異部分を表す アミノ酸(配列番号:60)をコードする。F9HZLCl-1(配列番号:56)ベクター を制限酵素 Bam HI およびXbaIで消化し、合成DNAに連結した。F9HZLC l-2イン サートの配列は配列番号:61および62に示す。SB249417 SB249417はH鎖F9HZHCl-1(上記記載)(配列番号:52)およびL鎖F9HZLC2-0を 含む。F9HZLC2-0合成可変領域ヒト化L鎖は、免疫グロブリンREI(PalmおよびHil schmann,Z.Physiol.Chem.354,1651-1654(1973)、カバト(Kabat)データーベ ースにKabpro:HKL111と同定)および上記に記載の BC2L 鎖CDRから得られたヒト L鎖の骨格領域を用いて設計された。5個のアミノ酸コンセンサスヒト置換が導 入された。CDR 提示に影響できる6個の骨格アミノ酸ネズミ置換が作られた。2 個の重複する合成オリゴヌクレオチドが生じ(配列番号:63および64)、それは 、アニールし、伸長すると、L鎖可変領域を表すアミノ酸(配列番号:65および6 6)をコードする。次いで、この合成遺伝子を PCR プライマー(配列番号:67お よび68)を用いて増幅し、pCR2000 ベクター(ティーエーク ローニングキット(TA Cloning Kit)、インビトロゲン(Invitrogen)、カタログ番 号K2000-01)に連結し、ScaISac II制限消化から単離した。可変領域の最初の 2個のアミノ酸を含むキャンパスシグナル配列をコードする第二DNA断片(配列 番号:38)を、2個のプライマー(配列番号:26および69)によるヒト化抗-呼 吸系シンシチウムウィルスH鎖(配列番号:25)をコードする構築物の適当な領 域のPCR増幅および制限酵素Eco RI、ScaIでの切断により作った。ヒト骨格4( 配列番号:70)の残りをコードし、Sac IIおよびNarI粘着末端を有する第三DNA 断片が2個の合成オリゴヌクレオチド(配列番号:70および72)をアニールする ことにより生じた。F9HZLC 1-0(配列番号:43)を制限酵素Eco RIおよびNarI で消化し、3個のDNA断片に連結した。F9HZLC 2-0インサートの配列は配列番号 :73および74に示す。SB257731 SB257731はH鎖F9HZHCl-1(配列番号:52)およびL鎖F9HZLC1-3、F9HXLCl-2( 配列番号:62)の単一アミノ酸変異を含む。F9HZLCl-2を2個のプライマー(配 列番号:26および69)を用いて増幅し、制限酵素Eco RIおよびScaIで消化した 。94bpの断片(配列番号:75および76)が単離された。断片をEco RI、ScaIで 消化したF9HZLCl-2ベクターに連結しL鎖構築物F9HZLCl-3が生じた。F9HZLC -3イ ンサートの配列は配列番号:77および78に示す。SB257732 SB257732は合成可変領域ヒト化H鎖F9HZHC3-0およびL鎖F9HZLC3-0を含む。4個 の重複する合成オリゴヌクレオチドが生じ(配列番号:79、80、81および82)、そ れは、アニールし、伸長すると、改変したH鎖可変領域を表すアミノ酸(配列番 号:83および84)をコードする。次いで、この合成遺伝子をPCRプライマー(配 列番号:85および86)を用いて増幅し、pCR2000ベクター(ティーエークローニ ングキット(TA Cloning Kit)、インビトロゲン(Invitrogen)、カタログ番号K200 0-01)に連結し、StuI、KpnI制限消化から単離した。単離した断片をStuI、K pnIで消化したF9HZHCl-1(配列番号:52)に連結した。次いで、シグナル配列 を除去するため、このベクターをEco RI、SpeIで消化した。 可変領域の最初の5個のアミノ酸を含むキャンパスシグナル配列をコードするDN A断片(配列番号:23)を、2個のプライマー(配列番号:26および87)でのF9H ZHC1-0のPCR増幅および制限酵素Eco RI、SpeIでの切断により作った。生じた 断片をベクターに連結した。F9HZHC 3-0インサートの配列は配列番号:88および 89に示す。 4個の重複する合成オリゴヌクレオチドが生じ(配列番号:90、91、92および9 3)、それは、アニールし、伸長すると、L鎖可変領域を表すアミノ酸(配列番号 :94および95)をコードする。次いで、この合成遺伝子はPCRプライマー(配列 番号:96および97)を用いて増幅し、pCR2000ベクター(ティーエークローニン グキット(TA Cloning Kit)、インビトロゲン(Invitrogen)、カタログ番号K2000- 01)に連結し、Sca I、NarI制限消化から単離した。単離したDNA断片を、Sca I、NarI制限消化したF9HZLCl-3(配列番号:77)ベクターに連結した。F9HZLC 3-0インサートの配列は配列番号:98および99に示す。 ヒト化抗-第IX因子 mAb はCHO 細胞内で発現された。血漿-フリー培地中での 懸濁生育に採用されたDG-44細胞系は、250mlの使い捨ての滅菌エーレンマイヤー フラスコ(コーニング(Coring))内でlxヌクレオシドおよび0.05%F68を含むタ ンパク質-フリー培地 100ml中、イノーバ2100(Innova2100)プラットフォーム・ シェイカー(ニュー・ブランズウィック・サイエンティフイック(NewBrunswick Scientific))で150rpm、37℃にて5%CO2、95%空気湿潤インキュベーターで生 育した。これら細胞を4x105細胞/mlで週に二回、移し変えた。pCN-Lc-L鎖および pCD-Hc-H鎖ベクター各15ugを NotI消化により直鎖化し、滅菌条件下共沈殿させ 、IX TE緩衝液(10mM Tris、1mM EDTA、pH7.5)50ulに再懸濁した。バイオーラ ッド・ジーン・パルサー(Bio-Rad Gene Pulser)(バイオ-ラッド・ラボラトリー ズ(Bio-Rad Laboratories)を用い、Hensley ら.,J.Biol.Chem.269,23949-23 958(1994)の方法を用いてDNAを Acc-098 細胞内へエレクトロポレートした。1.2 X107細胞を氷冷ピービースクロース(PBSucrose)(PBS、272mMスクロース、7mMリ ン酸ナトリウムpH7.4、1mM MgCl2)で一度洗浄し、PBS 0.8mlに再懸濁し、DNA溶 液 50ul に添加し、氷上15分間インキュ ベートした。細胞は380V、25マイクロファラッドでパルスし、次いで氷上で10分 間インキュベートした。選択に先立ち、24時間保持培地中に5x105細胞/プレー トで細胞を96穴培養プレートに平板化した。保持培地中、細胞を400ug/mlG418( ゲネチシン、ライフ・テクノロジーズ、インク(Life Technologies,Inc))耐性 につき選択した。アッセイ前24時間、細胞を保持培地150ulで生育させた。 個々のコロニーからの調整培地をオリゲン・アナライザー(Origen analyzer) (アイ・ジー・イー・エヌ、インク(IGEN,Inc.))でエレクトロケミルミネセン ス(ECL)検出法を用いてアッセイした。Yangら.,Biotechnology 12,193-194(19 94)を参照されたい。 アッセイを行い(アッセイ緩衝液)、アナライザーを操作する(細胞クリーナ ー)に必要なあらゆる溶液は、アイ・ジー・イー・エヌ(IGEN)から得た。抗体( 抗-ヒトIgG(g-鎖特異的)、シグマ・ケミカルズ(Signa Chemicals)およびF(ab')2 、ヒトIgG(H+L)に対するF(ab')2断片、カーケガード・アンド・ペリー・ラボラ トリーズ・インク(Kirkegaard & Perry Labboratories Inc.))をTAG:タンパク 質7:1モル比にてTAG-NHS-エステル(アイ・ジー・イー・エヌ(IGEN))で標識 したが、一方タンパク質A(シグマ(Sigma))をビオチン:タンパク質、20:1の モル比にてビオチン-LC-スルフォ-NHS-エステル(アイ・ジー・イー・エヌ、イ ンク(IGEN,Inc.))で標識した。両方法ともアイ・ジー・イー・エヌ(IGEN)の推 奨によった。ステプタビジン-コートしたマグネチックビーズ(M-280)はダイナル (Dynal)から得た。 イムノアッセイは以下のプロトコールで行った:試料につき、ステプタビジン -コートビーズ50ul(PBSで希釈した最終濃度600ug/mL pH7.8、1.25%Tween)を、 ビオチンータンパク質A(PBSで希釈した最終濃度 lug/m、pH7.8、1.25%Tween) と混合し、室温にて撹拌しながら15分間インキュベートし、TAG抗体50ul(1.25 %Tweenと、PBSで希釈した最終濃度1.25ug/mlのヒトIgG(H+L)に対するF(ab')2断 片および0.25ug/mlの抗-ヒトIgG(g-鎖特異的))を添加し、次いで、溶液を調整 培地50ulに添加し、室温にて撹拌しながら1時間インキュ ベートした。アッセイ緩衝液200ulを反応混合物に添加し、試料をオリゲンI(Ori gen I)アナライザーで分析しECLを測定した。結果、アッセイしたコロニーの約2 0-37%が15ng/mlを越える抗体を分泌し、平均発現は約150ng/mlであることが示 された。 プロセップA(Procep A)捕獲段階、続きDNA荷重を減じるイオン-交換クロマト グラフィーを用いてヒト化抗-第 IX 因子 mAb を調整培地から精製した。プロセ ップA(Procep A)ソーベント物質(イギリス、ダラム、バイオプロセシング・エ ルティーディー(Bioprocessing Ltd.,Durham,England))を用い、直径対高さ 比1:1のカラムを調製した。澄んだ調整培地を約 150cm/時問でカラムにロード した。カラムを連続的にリン酸緩衝セーライン(PBS)、1M NaClを含む PBS、最終 的にはPBS で洗浄した。結合した物質は0.1M酢酸溶液で回収した。溶出液をpH5. 5に調整し、水で(1:4)希釈した。希釈溶液を20mM酢酸ナトリウム、pH5.5、80c m/時問であらかじめ平衡化したS-セファロースカラム(2.5x13cm)にロードした。 安定したベースラインが得られるまで、カラムを酢酸緩衝液で洗浄し、結合タン パク質が20mMリン酸ナトリウム、pH7.4、25cm/時間で溶出した。溶出した物質を 0.4ミクロンメンブレンで濾過し4℃にて貯蔵した。 実施例7 マウスーヒトキメラ抗体 製造者説明書(ボーアリンガー・マンハイム(Boehringer Mannheim)カタログ 番号1483-188)により、プライマーとしてdTオリゴを用いてRT-PCRキットでBC2R NA 100ng を逆転写し、合成ScaI(配列番号:100)およびNarI(配列番号:101 )プライマーでPCR増幅し、Sca 1、Nar 1末端を有するBC2L鎖可変領域(配列番 号102および103)を生産した。DNAをScaI、NarI消化したF9HZHCl-3(配列番号 77)に連結し、ScaI、NarIで消化しマウス-ヒトキメラL鎖F9CHLC(配列番号: 104および105)が生じた。 製造者説明書(ボーアリンガー・マンハイム(Boehrnger Mnnheim)カタログ番 号1483-188)により、プライマーとしてdTオリゴを用いてRT-PCRキットで BC2RNA 100ngを逆転写し、合成SpeI(配列番号:106)およびNheI(配列番号 :107)プライマーでPCR増幅し、SpeI、NheI末端を有するBC2 H鎖可変領域( 配列番号:108および109)を生産した。キャンパスシグナル配列をEco RI(配列 番号26)およびSpeI(配列番号87)プライマーでRSVHZ19H鎖(配列番号:25) からPCR増幅した。これら2個のDNA断片をEco RI、NheI消化した公開された国 際出願第95/07301号に記載のIL4CHHCpcdベクターに連結し、IL4可変領域をBC2第 IX因子マウス可変領域を置き換え、マウス-ヒトキメラH鎖F9CHHC(配列番号:11 0および111)が生じた。 マウス-ヒトキメラ抗体chαFIXのコトランスフェクションおよび精製はヒト化 構築物につき上記に記載のごとく行われた。 実施例8 ラット血栓モデルにおけるヒト化第 IX 因子 mAb の能力 動脈血栓の阻害においてヒト化抗-第IX因子抗体の能力を評価するために、実施 例3に記載のラット冠動脈血栓モデルを用いた。冠動脈血流、動脈圧、心拍数、 管開存性および活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)につきベースラインパ ラメーターを確立した。15分後、冠動脈傷害を10分間行った。冠動脈傷害を始め た後60分パラメーターを測定した。冠動脈血栓もまた、冠動脈から抽出し重さを 量った。 あらゆる試薬は冠動脈傷害を始める15分前に静脈内に投与した。抗-第 IX 因 子 mAb BC2に対する以下の処理を調査、比較した。 l.担体 2.chαFIX:3mg/kg ボーラス 3.SB249413:3mg/kg ボーラス 4.SB249415:3mg/kg ボーラス 5.SB249416:3mg/kg ボーラス 6.SB249417:3mg/kg ボーラス 7.SB257731:3mg/kg ボーラス 8.ヘパリン:60単位/kgボーラス+2単位/kg/分注入 研究に用いた抗-凝固剤/血栓剤の能力対出血傾向の評価の一次的判断基準とし てaPTTが用いられた。図8の結果は、ヒト化第IX因子 mAb SW249413、SB249415 、SB249416、SB249417およびSB 257731 が臨床的に許容される範囲内である3.0m g/kgでaPTTに適度な効果を有することを示す。 第 IX 因子 mAb の血栓質量に対する効果を図9に示す。結果は全てのヒト化m Abが血栓質量を減じるに等しく効果的であることを示す。 ラット冠動脈血栓モデルにおいて行われた研究によ利明らかに高度にトロンボ ゲン形成の冠動脈傷害モデルにおける血栓阻害におけるヒト化第 IX 因子 mAb の能力が示された。とりわけ、全てのヒト化第 IX 因子 mAb の能力がaPTTに定 義される所望の治療抗凝固標的内に示された。 実施例9 抗体の生化学的および生物物理学的性質 SB 249417の分子量はMALD-MSにより148,000Daと測定された。SB 249417の分析 学的超遠心は同一の値であった。第IX因子プラスCa2+の存在下では、BC2由来抗 体はmAbおよび因子IXの2個の分子の組み合わされた質量に対応する248,000Daの 質量で沈降した。第IX因子の存在または不存在でも、高度の凝集の証拠は観察さ れなかった。 SB 249417に結合する第 IX 因子の動力学は、固定したタンパク質A表面に結合 した抗体でのバイアコア(BIAcore)分析により評価される。49nM における組み換 えヒト第IX因子(rhFIX、ジェニティクス・インスティテュート(GeneticsInstitu te))が用いられ、5mMCa2+存在下で測定を行った。相互作用は、速い会合により 特徴付けられ、kass=2.0x105M-1s-1、比較的ゆっくりなオフレート、kdiss=4.1x 10-4s-1であった。第IX因子結合につき算出されたKdは1.9nMであった。 表1にSB 249417の生物物理学的性質を要約する。 表1 B 249417の生物物理学的性質の概要 イソタイプ IgG、カッパ SDS-PAGEによる純度 >95% (還元的条件下) 分子量 質量分析計 148,000 Da 分析的超遠心 148,000 Da 第IX因子結合の化学量論 イソサーマル・ティトレーション・カロリーメトリー 1.5モル第IX因 (Isothermal Titration Calorimetry) 子:1モルmAb 第IX因子結合親和性 イソサーマル・ティトレーション・カロリーメトリー Kd=4nM、25℃にて (Isothermal Titration Calorimetry) バイオセヤンサー Kd=2nM 第IX因子結合動力学 バイオセンサー kass=2.0X105M-1s-1 kdiss=4.1x10-4s-1 表2には本発明の mAb の因子 IX 結合性質を要約する。算出された解離定数は 、実験誤差内で本質的に同一であった。 表2 抗-第 IX 因子 mAb に対する第IX因子結合の動力学 mAb Kass(M-1s-1) Kdiss(s-1) 算出されたKD(nM) SB 249417 2.0x105 4.1x10-4 1.9 BC2 4.8x105 9.1x10-4 1.9 Chf9 2.4x105 3.0x10-4 1.3 SB 249413 6.5x105 2.8x10-3 3.7-5.1 SB 249415 7.5x105 1.8x10-4 1.1-2.3 SB 249416 5.2x105 4.1x10-4 0.8 SB 257731 9.2x105 9.9x10-4 1.1 SB 257732 1.1x106 1.2x10-3 1.5 rhFIXおよびSB 249417間、BC2および他のヒト化構築物間の相互作用は、結合の 固有熱からの溶液内での結合相互作用を測定するティトレーション・マイクロカ ロリーメトリーにより特徴付けられる。106uM FIX の9回の注射が2uM mAb SB24 9417を含むカロリーメーターへなされた。最初の4回の注射は発熱として結合が 検出された。最後の5回の注射では、mAbの結合部位がFIXで飽和し、バックグラ ウンドの混合熱が観測された。結果は、期待されたとおり、モル結合比2付近FI X対 mAb で平衡点となることを示した。データのノンリニア・リースト・スクエ ア・アナリシス(nonlenear least squares analysis)により結合親和性が算出さ れた。 mAb のrhFIX親和性は、10mM HEPES、10mM CaCl2、150mM NaCl、pH7.4中に、34 -44℃の温度範囲にわたり測定された。これらデータは37℃における親和性は直 接測定され、25℃における親和性はファント・ホッフ(van't Hoff)式から算出さ れた。表3のデータは、SB 249417、BC2およびその他のヒト化構築物の親和性が 誤差範囲内(2の因子)で同じであることを示す。 表3 抗-FIXmAbのティトレーションカロリーメトリー結果 mAb SB 249413、SB 249415、SB 249417およびSB 257732は全て、示差走査熱量 計により非常に類似した熱安定性を示した。それらの折り畳まれていない Tmsは 70-75℃の範囲であり、熱誘導変性に対し高い安定性を示した。 実施例10 第IX因子の抗体-介在阻害機構 相同性のあるタンパク質第 VII 因子の骨格に第IX因子をスプライスした配列 から成るキメラ構築物のライブラリーを構築し、第IX因子BC2mAbのエピトープを マッピングするに用いた。Cheungら.,Thromb.Res.80,419-427(1995)を参照 されたい。バイアコア(BiaCore)2000表面プラスモン共鳴デバイスを用いて、結 合を測定した。BC2抗体はNHS/EDC反応を用いてチップと直接カップリングさせた 。接触時間2分、25mM MOPS、pH7.4、0.15M NaCl、5mM CaCl2中の200nMの各構 築物で結合を測定した。タンパク質の含まれない同一の緩衝液を用いて3分間解 離をモニターした。50mM EDTA存在下、野生型の構築物では結合は検出されなか った。データを表4に示す。 表4 BC2抗体に対する第IX因子構築物の結合の概要 これらデータは第IX因子 L鎖および第VII因子 H鎖(IX LC/VIIHC);第IX因子 glaおよび芳香族スタックドメイン(IX-A/VII);第VII因子glaドメイン内の第I X因子glaドメインの残基3-11(VII gia(IX3-11)/IX);および残基5でリジンか らアラニンへの置換を有する第IX因子(IX K5A)を含む構築物はBC2との結合を表 すことを示す。VII gla(IX3-11)/IX構築物は野生型第IX因子(血漿IXaおよびr-I X)と等価なBC2結合を表した。従って、BC2抗体は第IX因子 gla ドメインの残基 3-11内に含まれたエピトープと結合する。 本発明は、その精神または本質的な特性から離れることなしに他の具体的形態 に具体化でき、従って、本発明の範囲を示す前記の明細書よりも後記の請求の範 囲を参照するべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/46 C07K 16/46 C12N 5/10 C12P 21/08 15/02 C12N 15/00 C C12P 21/08 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,BB,BG ,BR,CA,CN,CZ,EE,GE,HU,IL, IS,JP,KG,KP,KR,LK,LR,LT,L V,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL ,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA,US, UZ,VN (72)発明者 ブラックバーン,マイケル・ニール アメリカ合衆国19460ペンシルベニア州 フェニックスビル、キャンプ・サークル 803番 (72)発明者 チャーチ,ウィリアム・ロバート アメリカ合衆国05401バーモント州 バー リントン、ビーチ・ストリート18番 (72)発明者 フューアースタイン,ジオラ・ジーブ アメリカ合衆国19096ペンシルベニア州 ウィンウッド、バリートア・ロード405番 (72)発明者 グロス,ミッチェル・スチュアート アメリカ合衆国19087ペンシルベニア州 ウェイン、ピュー・ロード667番 (72)発明者 ニコルズ,アンドリュー・ジョン アメリカ合衆国19425ペンシルベニア州 チェスター・スプリングズ、サウス・サド ルブルック・サークル433番 (72)発明者 パドラン,エデュアルド・アグスティン アメリカ合衆国20895メリーランド州 ケ ンジントン、シムズ・ドライブ4006番 (72)発明者 ペイテル,アルンバイ・ハリバイ アメリカ合衆国19460ペンシルベニア州 フェニックスビル、ロード1、サミット・ ドライブ115番 (72)発明者 シルベスター,ダニエル・ロバート アメリカ合衆国19460ペンシルベニア州 フェニックスビル、ロシター・アベニュー 42番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.有効量の自己制限的な中和活性を有する抗-凝固因子モノクローナル抗体を 投与することを特徴とする動物において血栓症を阻害する方法。 2.さらに抗-凝固因子モノクローナル抗体と組み合わせてアセチルサリチル酸 を投与することを特徴とする請求項1記載の方法。 3.凝固因子が固有または共通の凝固経路由来である請求項1または2記載の方 法。 4.抗-凝固因子モノクローナル抗体が、抗-第 IX 因子、抗-第 IXa 因子、抗- 第 X 因子、抗-第 Xa 因子、抗-第 XI 因子、抗-第 XIa 因子、抗-第 VIII 因子 、抗-第 VIIIa 因子、抗-第 V 因子、抗-第 Va 因子、抗-第 VII 因子、抗-第 V IIa 因子または抗-トロンビンである請求項3記載の方法。 5.抗-凝固因子モノクローナル抗体が抗-第 IX 因子である請求項3記載の方法 。 6.抗-第 IX 因子モノクローナル抗体が SB249413、SB249415、SB249416、 SB2249417、SB257731 またはSB257732 の同定特徴を有する請求項5記載の方法 。 7.抗-第 IX 因子モノクローナル抗体が SB249417 の同定特徴を有する請求項 5記載の方法。 8.PT の有意な延長なしで aPTT が延長される請求項1または2記載の方法。 9.aPTT が約35秒ないし約100秒である請求項4記載の方法。 10.血栓症が、心筋梗塞、不安定なアンギナ、心房細動、発作、腎障害、肺動 脈塞栓症、深静脈血栓、経皮的経管的冠状動脈形成、汎発性血管内凝固症候群、 敗血症、人工器官、シャントまたはプロテーゼに関連する請求項1または2記載 の方法。 11.凝固因子に対し自己-制限的な中和活性を有する抗-凝固因子モノクローナ ル抗体。 12.凝固因子が固有または共通の凝固経路由来である請求項11記載のモノクロ ーナル抗体。 13.抗-凝固因子モノクローナル抗体が、抗-第 IX 因子、抗-第 IXa 因子、抗 -第 X 因子、抗-第 Xa 因子、抗-第 XI 因子、抗-第 XIa 因子、抗-第 VIII 因 子、抗-第 VIIIa 因子、抗-第 V 因子、抗-第 Va 因子、抗-第 VII 因子、抗-第 VIIa 因子またはトロンビンである請求項12記載のモノクローナル抗体。 14.抗-凝固因子モノクローナル抗体が抗-第 IX 因子である請求項12記載のモ ノクローナル抗体。 15.SB249413、SB249415、SB249416、SB2249417、SB257731、SB257732、 9E4(2)F4 または 11G4(1)B9 の同定特徴を有する請求項14記載のモノクローナル 抗体。 16.SB249417の同定特徴を有する請求項14記載のモノクローナル抗体。 17.細胞系 9E4(2)F4 または 11G4(1)B9 の同定特徴を有するハイブリドーマ 。 18.請求項11記載のモノクローナル抗体のFc領域を欠失することにより生産さ れるその中和Fab 断片またはF(ab')2断片。 19.請求項11記載のモノクローナル抗体の FdH 鎖がネズミL鎖糸状ファージF abディスプレーライブラリー内で発現されることによる鎖シャッフリングにより 生産されるその中和Fab断片またはF(ab')2断片。 20.請求項11記載のモノクローナル抗体のL鎖がネズミH鎖糸状ファージFabデ ィスプレーライブラリー内で発現されることによる鎖シャッフリングにより生産 されるその中和Fab断片またはF(ab')2断片。 21.免疫グロブリンH鎖相補性決定領域、配列番号:8、9および10よりなる 群より選択されるアミノ酸配列。 22.請求項21記載の免疫グロブリン相補性決定領域をコードする核酸分子。 23.免疫グロブリンL鎖相補性決定領域、配列番号:12、13および14からなる 群より選択されるアミノ酸配列。 24.請求項23記載の免疫グロブリン相補性決定領域をコードする核酸分子。 25.H鎖およびL鎖を含む改変された抗体であって、ここに該HおよびL鎖の骨格 領域が少なくとも1個の選択される抗体に由来し、各鎖の相補性決定領域のアミ ノ酸配列が請求項11記載のモノクローナル抗体に由来する該改変された抗体。 26.ヒト化された請求項25記載の改変された抗体。 27.H鎖が配列番号:31、 52または89に示されるアミノ酸配列を有する請求項 26記載のヒト化抗体。 28.L鎖が配列番号:44、57、62、74、78または99に示されるアミノ酸配列を 有する請求項26記載のヒト化抗体。 29.H鎖が配列番号:31に示されるアミノ酸配列を有し、L鎖が配列番号:44に 示されるアミノ酸配列を有する請求項26記載のヒト化抗体。 30.H鎖が配列番号:52に示されるアミノ酸配列を有し、L鎖が配列番号:57に 示されるアミノ酸配列を有する請求項26記載のヒト化抗体。 31.H鎖が配列番号:52に示されるアミノ酸配列を有し、L鎖が配列番号:62に 示されるアミノ酸配列を有する請求項26記載のヒト化抗体。 32.H鎖が配列番号:52に示されるアミノ酸配列を有し、L鎖が配列番号:74に 示されるアミノ酸配列を有する請求項26記載のヒト化抗体。 33.H鎖が配列番号:52に示されるアミノ酸配列を有し、L鎖が配列番号:78に 示されるアミノ酸配列を有する請求項26記載のヒト化抗体。 34.H鎖が配列番号:89に示されるアミノ酸配列を有し、L鎖が配列番号:99に 示されるアミノ酸配列を有する請求項26記載のヒト化抗体。 35.H鎖およびL鎖を含むキメラ抗体であって、該抗体は自己-制限的な様式で 固有または共通の経路の凝固因子の機能を阻害することにより特徴付けられ、こ こに血栓症が阻害され、凝固の制限される変調が生じ、ここに該HおよびL鎖の定 常領域が少なくとも1個の選択される抗体に由来し、各鎖の可変領域のアミノ酸 配列が請求項11記載のモノクローナル抗体に由来することを特徴とする該キメラ 抗体。 36.定常領域がヒト免疫グロブリンから選択される請求項35記載の抗体。 37.請求項26または35記載の改変された抗体および医薬上許容される担体を含 む医薬組成物。 38.さらにアセチルサリチル酸を含む請求項37記載の医薬組成物。
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