【発明の詳細な説明】
カンナビノイド受容体親和性を有する3−ピラゾールカルボキサミド誘導体
本発明は、新規なピラゾール誘導体及びこれらの光学的塩、これらの調製方法
、並びにこれらが存在する薬学的組成物に関する。
特に、本発明は、CB2受容体と称される末梢性カンナビノイド受容体に対し
て非常に良好な親和性を有し、CB2受容体が関与する治療の分野で有用である
新規なピラゾール誘導体に関する。
Δ9−THCは、カンナビス・サチバ(Cannabis sativa)の主要活性成分であ
る(Tunner,1985;Marijuana 1984,Harvey,DY編、IRL Press,Oxford中)。
カンナビノイド受容体の特徴付けは、作用薬WIN55212-2(J.Pharmacol.Exp.Th
er.,1993,264,1352-1363)又はCP55940(Pharmacol.Exp.Ther.,1988,247,1046-1
051)のような合成リガンドの開発により可能になっている。
種々の文献が、カンナビノイドの向精神効果のみならず、免疫機能でのこれら
の影響を開示している(HOLLISTERL.E.,J.Psychoact.Drugs,24,1992,159-164)
。多くのin vitroでの試験で、カンナビノイドが免疫抑制効果、即ちTリンパ球
及びBリンパ球のマイトジェンで誘導される増殖応答の阻害(Luo Y.D.et.al.,I
nt.J.Immunopharmacol.,1992,14,49-56;Schwartz H.et al.,J.Neuroimmunol.,1
994,55,107-115)、細胞障害性T細胞の活性化の阻害(Klein et.al.,J.Toxicol
.Environ.Health,1991,32,465-477)、マクロファージの殺菌作用及びTNFα
合成の阻害(Arata..S.et al.,Life Sci,1991,49,473-479; Fisher-Stenger et
al.,J.rm.Exp.Ther.,1993,267,1558-1565)、並びに細胞溶解及び一定のリンパ
球のTNFα産生の阻害(Kusher et al.,Cell.Immun.,1994,154,99-108)を有
するとが示されている。幾つかの研究では、対照的に、TNFαの高められたレ
ベルにより、増幅効果、即ち、マクロファージを固定化させるか、又はマクロフ
ァージ細胞系を分化させたマウスによってインターロイキン−1の生物活性の増
加が観測されている(Zhu et al.,J.Pharm.Exp.Ther.,1994,270,1334-1339;Shiv
ersS.C.et al.,Life Sci.,1994,54,1281-1289)。
カンナビノイドの効果は、中枢神経系(Davane et al.,Molecular Pharmacolo
gy,1988,34,605-613)及び抹消神経系(Nye et al.,The Journal of Pharmacolo
gy andExperimental Therapeutics,1985,234,784-791;Kaminsky et al.,Molecul
arPharmacology,1992,42,736-742;Munro et al.,Nature,1993,365,61-65)に存
在する、高親和性での相互作用による、特異的な受容体である。
中枢神経系での効果は、脳に存在する第一のタイプのカンナビノイド受容体(
CB1)に依存する。更に、Munro ら(Nature,1993,365,61-65)は、末梢神経系
、特に免疫器官の細胞にのみ存在するCB2と称されるプロテインGにカップリ
ングする第二のカンナビノイド受容体をクロ−ニングした。リンパ球様細胞での
CB2カンナビノイド受容体の存在は、カンナビノイド受容体作用薬によって発
揮される上記のような免疫調節を説明しうる。
多くのピラゾール誘導体が文献に開示されている。特に、EP-A-268554及びEP-
A-3910248は除草特性を有するピラゾールを特許請求しており、EP-A-430186及び
JP-A-3031840は、写真に有用な化合物を特許請求しており、更にEP-A-418845は
、抗炎症、アレルギー及び抗血栓活性を有するピラゾールを特許請求している。
ピラゾールカルボキサミド誘導体も、特に特許出願EP-A-0289879及びEP-A-049
2125に開示されており、これらの化合物は殺虫特性を有する。
更に、特許出願EP-A-0477049には、下式のピラゾール−3−カルボキサミド誘
導体が開示されている。
但し、例えば
−RIは、種々置換されたアリール基である。
−RIIは、水素又は(C1−C4)アルキルである。
−RIIIは、ヒドロキシル基、(C1−C6)アルコキシ又はアミノ基である。
−RIVは、水素、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルである。
−RVは、種々置換されたフェニル基である。及び、
−nは、0、1、2又は3である。
この化合物は、中枢神経系において、特にニューロテンシン受容体との相互作
用によって活性となる。
更に、特許出願EP-A-576357及びEP-A-658546にはカンナビノイド受容体に対し
て親和性を有するピラゾール誘導体が開示されている。また、特許出願EP-A-656
354は、中枢神経系カンナビノイド受容体に非常に良好な親和性を有するN−ピ
ペリジノ−5−(4−クロロフェニル)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−
4−メチルピラゾール−3−カルボキサミド、即ちSR141716及びその薬学的に許
容しうる塩を特許請求している。
ヒトCB2受容体に対して高親和性を有し、前記受容体に対して特異性を有し
、且つ強力な免疫調節薬である、新規なピラゾール誘導体を今回見いだした。
本発明の説明において、「ヒトCB2受容体に対する高親和性」とは、一般に
100nMから0.1nMの範囲の親和性定数によって特徴づけられる親和性を意味
し、「特異的」とは、CB2受容体に対する親和性定数が、一般にCB1受容体に
対する親和性定数よりも少なくとも10倍低い化合物を意味する。
その特徴の1つに従えば、本発明は、下式の化合物、及びこれらの任意の塩に
関する。
但し、
− X1は、−NR1R2基又は−OR2基である。
− g2、g3、g4、g5、g6及びw2、w3、w4、w6は、同一であるか又は
異なっており、各々独立に、水素、ハロゲン原子、(C1−C4)アルキル、(C1
−C4)アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ又は(C1−C4)アルキルチ
オであるが、置換基g2、g3、g4、g5、g6の少なくとも1つ、及び置換基w2
、w3、w4、w5、w6の少なくとも1つは水素以外であるという条件が付く。
− R1は、水素又は(C1−C4)アルキルである。
− R2は、無置換非芳香族性(C1−C15)炭素環基であるか、又はハロゲン
原子、(C1−C4)アルキル及び(C1−C4)アルコキシから選択される置換基
で一置換又は多置換された非芳香族性(C3−C15)炭素環基である。
− R3は、水素又は−CH2R6基である。
− R4及びR5は各々独立に、水素、(C1−C4)アルキル又はトリフルオロ
メチルである。
− 又は、R4は水素であり、R5及びW6が一緒になってエチレン又はトリメ
チレン基を構成する。及び
− R6は水素であるか、又は置換基g2、g3、g4、g5及び/又はg6が(C1
−C4)アルキル以外である場合、R6は水素、(C1−C4)アルキル、フッ素
、ヒドロキシル、(C1−C5)アルコキシ、(C1−C5)アルキルチオ、ヒドロ
キシ(C1−C5)アルコキシ、シアノ、(C1−C5)アルキルスルフィニル又は
(C1−C5)アルキルスルホニルである。
本発明に従った式(I)の化合物が1以上の不斉炭素原子を含有する場合、光
学異性体のそれぞれ及びラセミ体は本発明の一部を形成する。
式(I)の化合物の任意の塩には、薬学的に許容しうる酸付加塩、例えば塩酸
塩、臭素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸二水素塩、メタンスルホネート、メ
チル硫酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、ナフタレンスルホン酸塩
、グリコネート、グルコン酸塩、クエン酸塩、イセチオン酸塩、パラトルエンス
ルホン酸塩又はベンゼンスルホン酸塩が含まれる。
非芳香族(C3−C15)炭素環基には、飽和若しくは不飽和、縮合、架橋又は
ス
ピロ単環若しくは多環基であって、テルペン様でありうるものが含まれる。これ
らの基は、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ及びハロゲン基から
選択される基によって任意に一置換又は多置換される。テルペン類又はテルペン
基、例えばボルニル、メンチル又はメンテニルの場合には、テルペンのアルキル
基は置換基として考慮しないことが理解される。
単環式の基には、シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル及びシクロデシルが含まれる
。これらは、無置換であるか、又は、例えば2−メチルシクロヘキサン−1−イ
ル、2,6−ジメチルシクロヘキサン−1−イル又は2,2,6,6−テトラメ
チルシクロヘキサン−1−イルのように(C1−C4)アルキル基、(C1−C4)
アルコキシ基又はハロゲンで一置換又は多置換される。
テルペン様でありうる縮合、架橋又はスピロ二環式又は三環式の基には、例え
ばビシクロ[2.2.1]ヘプチル、即ちノルボルニル基、ボルニル、イソボル
ニル、ノルアダマンチル、アダマンチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビ
シクロ[2.2.2]オクチル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル、ス
ピロ[5.5]ウンデシル、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン−5−イ
ル、トリシクロ[2.2.1.02,6]ヘプタン−3−イルが含まれ、前記基は
、無置換であるか、又は(C1−C4)アルキル、ハロゲン、(C1−C4)アルコ
キシで一置換又は多置換される。例としては、1,3,3−トリメチルビシクロ
[2.2.1]ヘプタン−2−イル、即ちフェンチルがある。
本明細書の説明において、アルキル基又はアルコキシ基は直鎖であるか、又は
分岐している。ハロゲン原子は、塩素、臭素、フッ素又はヨウ素を意味すると理
解される。
本発明によれば、式(I)の化合物であって、
− X1が−NR1R2基であり、
− g2、g3、g4、g5、g6及びw2、w3、w4、w5、w6が同じであるか、
又は異なっており、各々独立に水素、ハロゲン原子、(C1−C4)アルキル、(
C1−C4)アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ又は(C1−C4)アルキル
チオであるが、置換基g2、g3、g4、g5、g6の少なくとも1つ及び置
換基w2、w3、w4、w5、w6の少なくとも1つ水素以外のものであり、
− R1が水素又は(C1−C4)アルキルであり、
− R2が非芳香族(C3−C15)単環基であって、無置換であるか、又はハロ
ゲン原子、(C1−C4)アルキル及び(C1−C4)アルコキシから選択される置
換基で一置換又は多置換されたものであり、
− R1が水素又は−CH2R6基であり、
− R4及びR5が各々独立に、水素、(C1−C4)アルキル又はトリフルオロ
メチルであり、
− R6が水素、メチル基又はエチル基であるもの
及びこれらの任意の塩が好ましい。
X1が−NR1R2基である式(I)の他の化合物うち、R1が水素である化合物
が好ましい。
X1が−NR1R2基又は−OR2である式(I)の他の化合物うち、R2が1,
3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基又はビシクロ
[3.2.1]オクタン−3−イル基である化合物が好ましい。
式(I)の化合物のうち、R3が水素又は−CH2R6基(R6は水素である。)
である化合物が好ましい。
式(I)の化合物のうち、R4及びR5が各々水素であるか、又はR4が水素で
あり、R5が(C1−C4)アルキルである化合物が好ましい。
式(I)の化合物のうち、g2、g5及びg6が水素であり、g3及びg4が式(
I)の化合物に対して先に定義したとおりである化合物が好ましい。
式(I)の化合物のうち、w5及びw6が水素であり、w7がハロゲン原子、(
C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ、トリフルオロメチル又は(C1
−C4)アルキルチオであり、w2及びw3が各々水素であるか、又は一方が水素
であり、他方がハロゲン原子、(C1−C4)アルキル又はトリフルオロメチルで
ある化合物が好ましい。
本発明に従った化合物の好ましいグループは、下式の化合物及びこれらの任意
に塩のグループである。但し、
− R1及びR2は式(I)の化合物に対して定義したとおりである。
− R3aは水素又は−CH2R6aである。
− R6aは水素であるか、又は置換基g3a及び/又はg4aが(C1−C4)アルキ
ル以外である場合、R。は水素、メチル基又はエチル基である。
− g3aは、水素、ハロゲン原子、(C1−C4)アルキル又はトリフルオロメチ
ルである。
− g4aはハロゲン原子、(C1−C4)アルキル又はトリフルオロメチルである
。
− w4aはハロゲン原子、(C1−C4)アルキル又はトリフルオロメチルである
。
及び、
− w2a及びw3aは各々水素であるか、一方が水素であり、他方がハロゲン原子
、(C1−C4)アルキル又はトリフルオロメチルである。
これらの化合物のうち、下式の化合物 但し、
− R1及びR2は式(I)の化合物に対して定義したとおりであり、
− R3aは式(Ia)の化合物に対して定義したとおりであり、
− g’3aは、水素、塩素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチ
ル基であり、
− g’4aは、塩素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基で
あり、
− w’4aは、塩素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基で
あり、
− w’2a及びw’3aは、各々水素であるか、又は一方が水素であり、他方が
塩素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
及びこれらの任意の塩が特に好ましい。
更に好ましい化合物は、式(I’a)の化合物であって、
− R1が水素であり、
− R2が1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イ
ル基又はビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル基であり、
− R3aが式(Ia)の化合物に対して定義したとおりであり、
− w’2a、w’3a、w’4a、g’3a及びg’4aが式(I’a)の化合物に対
して定義したとおりであるもの
及びこれらの任意の塩である。
更に好ましいのは、式(I’a)の化合物であって、
− g’3aが水素、塩素原子、フッ素原子又はメチル基であり、
− g’4aが塩素原子、フッ素原子又はメチル基であり、
− w’4aが塩素原子、フッ素原子又はメチル基であり、
− w’2a及びw’3aが各々水素であるか、又は一方が水素であり、他方が塩
素原子、フッ素原子又はメチル基であり、
− R1、R2、R3aが式(I’a)の化合物に対して定義したとおりであるも
の及びこれらの任意の塩である。
本発明に従った化合物の他の好ましいグループは、下式の化合物及びこれらの
任意の塩のグループである。
但し、
− R1及びR2は式(I)の化合物に対して定義したとおりである。
− R3a、w2a、w3a、w4a、g3a及びg4aは、式(Ia)の化合物に対して
定義したとおりである。及び、
− R5bは(C1−C4)アルキルである。
これらの化合物のうち、下式の化合物であって、
− R1及びR2が式(I)の化合物に対して定義したとおりであり、
− R3aが式(Ia)の化合物に対して定義したとおりであり、
− w’2a、w’3a、w’4a、g’3a及びg’4aが式(I’a)の化合物に対
して定義したとおりであり、
− R’5bがメチル基であるもの
及びこれらの任意の塩が特に好ましい。
特に好ましい化合物は、式(I’b)の化合物であって、
− R1が水素であり、
− R2が1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イ
ル基又はビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル基であり、
− R3aが式(Ia)の化合物に対して定義したとおりであり、
− R’5bがメチル基であり、
− w’2a、w’3a、w’4a、g’3a及びg’4aが式(I’a)の化合物に対
して定義したとおりであるもの
及びこれらの任意の塩である。
更に好ましいのは、式(I’b)の化合物であって、
− g’3aが水素、塩素原子、フッ素原子又はメチル基であり、
− g’4aが塩素原子、フッ素原子又はメチル基であり、
− w’4aが塩素原子、フッ素原子又はメチル基であり、
− w’2a及びw’3aが、各々独立に水素であるか、又は一方が水素であり、
他方が塩素原子、フッ素原子又はメチル基であり、
− R1、R2、R3a及びR’5bが式(I’b)の化合物に対して定義したとお
りであるもの
及びこれらの任意の塩である。
本発明に従った化合物の他の好ましいグループは、下式の化合物及びこれらの
任意の塩のグループである。 但し、
− R2は式(I)の化合物に対して定義したとおりである。
− R3a、w2a、w3a、w4a、g3a及びg4aは式(Ia)の化合物に対して定
義したとおりである。
他のその特徴に従えば、本発明は式(I)の化合物及びこれらの塩の製造方法
に関する。該方法は、
1)下式のピラゾール−3−カルボン酸の機能性誘導体を、
但し、w2、w3、w4、w5、w6、g2、g3、g4、g5、g6、R3、R4及び
R5は式(I)の化合物に対して定義したとおりである。
下式の化合物と処理する。
H−X1 (XXIV)
但し、X1は式(I)の化合物に対して定義したとおりである。
及び
2)得られた化合物をその塩の1つに任意に変換する。
本発明に従った合成法の1つ(方法A)は、X1が−NR1R2基である式(I
)の化合物の調製に適している。
この方法は、以下の工程で特徴づけられる。
1)先に説明した式(II)のピラゾール−3−カルボン酸の機能性誘導体を
、下式のアミンと反応する。
HNR1R2 (III)
但し、R1及びR2は式(I)の化合物に対して定義したとおりである。
及び
2)得られた化合物をその塩の1つに任意に変換する。
酸(11)の機能性誘導体としては、酸塩化物、無水物、混合無水物、C1−
C4−アルキルエステル(但し、アルキルは直鎖又は分岐鎖である。)、活性エ
ステル、例えばp−ニトロフェニルエステル、又は、例えばN,N−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド又はベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチ
ルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)で適切に活性化
された遊離の酸を使用することができる。
従って、本発明に従った方法Aでは、塩化チオニルと式(II)の化合物とを反
応することで得られるピラゾール−3−カルボン酸の塩化物をアミンHNR1R2
と、塩素化溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム)、
エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン)又はアミド(例えば、N
,N−ジメチルホルムアミド)のような不活性溶媒中、不活性雰囲気下、0℃か
ら室温の間の温度で、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの
ような三級アミンの存在下において反応する。
方法Aの手順の1つの変形は、クロロ蟻酸エチルと式(II)の酸を、トリエチ
ル
アミンのような塩基の存在下で反応することによって式(II)の酸の混合無水物
を調製し、前記混合無水物とアミンHNR1R2を、ジクロロメタンのような溶媒
中、不活性雰囲気下、室温で、トリエチルアミンのような塩基の存在下で反応す
ることよりなる。
本発明に従った他の合成方法(方法B)は、X1が−OR2基である式(I)の
化合物の合成に適する。
この方法は以下の工程によって特徴づけられる。
1)上記式(II)のピラゾール−3−カルボン酸の機能性誘導体を下式のア
ルコールと処理する。
HO−R2 (XIV)
但し、R2は式(I)の化合物に対して定義したとおりである。
2)得られた化合物をその塩の一つに任意に変換する。
酸(II)の機能性誘導体としては、酸塩化物、無水物、混合無水物、又は、例
えばN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド又はベンゾトリアゾール−1−イ
ルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(
BOP)で適切に活性化された遊離の酸を使用することができる。
従って、本発明に従った方法Bでは、塩化チオニルと式(II)の酸とを反応す
ることによって得られるピラゾール−3−カルボン酸の塩化物をアルコールHO
R2と、塩素化溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム
)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン)又はアミド(例えば
、N,N−ジメチルホルムアミド)のような不活性溶媒中、不活性雰囲気下、0
℃から室温の間の温度で、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジ
ンのような三級アミンの存在下において、又は、ピリジン中、4−ジメチルアミ
ノピリジンの存在下、室温で反応しうる。
方法Bの手順の1つの変形は、クロロ蟻酸エチルと式(II)の酸を、トリエチ
ルアミンのような塩基の存在下で反応することによって式(II)の酸の混合無水
物を調製し、前記混合無水物とアルコールHOR2を、ジクロロメタンのような
溶媒中、不活性雰囲気下、室温で、トリエチルアミンのような塩基の存在におい
て反応することよりなる。
式(I)の化合物の何れか1の製造ステップの間、特に式(II)の中間化合物
の製造で、関係する分子の何れか1つに存在する反応性の又は鋭敏な官能基、例
えばアミン、ヒドロキシル又はカルボキシ基を保護することが必要及び/又は望
まれうる。この保護は、有機化学における保護基(Protective Groups in Organ
icChemistry)、J.F.W.McOmic,Plunum Press Pubhsher,1973及び有機合成におけ
る保護基(Protective Groupsin Organic Synthesis)、T.W.Green及びP.G.MWut
ts,John Wiley & Sons pubhshers,1991に開示された保護基のような従来の保護
基を使用して行うことができる。保護基の除去は、当業者に公知の方法を用いて
、関与する分子の残りの基を修飾することなく、更なる適切なステップで行われ
る。
得られた式(I)の化合物を従来の技術で単離する。
置換基の性質に依存して、式(I)の化合物は、任意に塩化されうる。塩化は
、有機溶媒中で選択された酸と処理することで行われる。例えば、ジエチルエー
テルのようなエーテル、プロパン−2−オールのようなアルコール、アセトン、
又はジクロロメタンに溶解された遊離の塩基を、選択された同じ溶媒中の選択さ
れた酸の溶液と処理し、対応する塩を得る。この塩を従来の技術で単離する。
例えば、塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸二水素塩、メタンス
ルホン酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ナフタレンスルホン酸塩
及びベンゼンスルホン酸塩がこの方法で製造される。
式(II)の化合物は、種々の手順に従って製造される。
R3=R’3であり、これが水素又は−CH2R6基(R6は水素又は(C1−C4
)アルキル基である式(II)の化合物は、以下のスキーム1に従って製造される
。
スキーム1 第一のステップ、a 1は、R’3が水素又は−CH2R6(但しR6は水素又は(
C1−C4)アルキルである。)であり、g2、g3、g4、g5及びg6が(I)に
対し
て定義したとおりである式(IV)のアセトフェノン誘導体のアルカリ金属塩を調
製し、次いで等モル量のシュウ酸ジエチルを加え(ステップb 1)、式(V)の
ケトエステル塩を得る。
R’3=Hである特別な場合には、アルカリ金属は、好ましくはナトリウム(
M=Na)であり、ケトエステル塩(V、Alk=CH3)はメタノール中のナトリ
ウムメチレートを使用してステップa 1を行い、Bull.Soc.Chim.Fr.,1947,14,109
8に開示された方法によって得られるであろう。ステップa 1はまた、エタノール
中のカリウムtert−ブチレートと、式(IV)の誘導体を反応し、次いで上記のよ
うにシュウ酸ジエチルを加えることによって行われうる。反応は、溶媒の還流温
度で行われ、M=K及びAlk=CH2CH3である式(V)の化合物を得る。
R’3がCH3である特別な場合は、アルカリ金属は、好ましくはリチウム(M
=Li)であり、ケトエステル(V、Alk=CH2CH3)は、ジエチルエーテル又
はシクロヘキサンのような不活性溶媒中でヘキサメチルジシラザンのリチウム塩
を使用してステップa 1を行い、J.Heterocychc Chem.,1989,26,1389-1392に開示
された方法により得ることができるであろう。
ステップc 1では、この方法で製造された式(V)の化合物と過剰のヒドラジ
ン(ヒドラジン一水和物又は無水ヒドラジン溶液)を酢酸中で還流する。氷水中
で沈殿させて式(VI)のピラゾール−3−カルボキシレートを得る。
ステップd 1では、この方法で得られた式(VI)の化合物を、溶媒中で水素化
ナトリウム又はナトリウムアミドのような強塩基で処理し、アニオンを得る。こ
れを式(VII)(但しHalはハロゲン、好ましくは塩素、臭素又はヨウ素であり、
R4は水素であり、w2、w3、w4、w5、w6及びR5は式(I)の化合物に対し
て定義したとおりである。)の化合物と反応し、式(IX)の化合物を得る。反応
は、好ましくはトルエン中、室温から溶媒の還流温度の間の温度で行われ、これ
により大量に予想した式(IX)の化合物を得る。反応をN,N−ジメチルホルム
アミド中、0℃から室温の間の温度で行う場合、下式の位置異性体が大量に形成
されることが観測された。 この他には、ステップe 1では、式(V)の化合物及び過剰の式(VIII)のヒ
ドジン誘導体(但し、R4、R5、w2、w3、w4、w5及びw6は式(I)の化合
物に対して定義したとおりである。)を、酢酸中で還流し、氷水中で沈殿させ式
(IX)の化合物を得る。
ステップf 1では、アルカリ性媒体中での式(IX)の化合物の加水分解と、引
き続きの酸性化によって予想した式(II)の化合物を得る。加水分解は、例えば
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム又は水酸化リチウムのようなアルカリ金属水
酸化物を使用し、水、メタノール、エタノール、ジオキサン又はこれらの溶媒の
混合物のような不活性溶媒中、0℃から溶媒の還流温度の間の温度で行われる。
R4が水素である式(IX)の化合物は、好ましくは上記ステップc 1、次いでス
テップd 1を用いて製造される。
R4及びR5が水素以外である式(IX)の化合物は、好ましくは上記ステップe 1
を用いて製造される。
R’3=CH2−(C1−C4)アルキルである式(IX)の化合物は、好ましくは
、R4及びR5が水素以外である場合には、(IX)自身の化合物から、又はR4=
Hである場合には、式(VI)の化合物から以下のスキーム2に従って製造される
。
スキーム2 ステップa 2は、N−ブロモスクシンイミドとR’3がメチル基である式(VI)
の化合物又は式(IX)の化合物を反応することによって式(X)の4−ブロモメ
チルピラゾール−3−カルボキシレートを製造することよりなる。この反応は、
四塩化炭素のような不活性溶媒中、過酸化ジベンゾイルの存在下、溶媒の還流温
度で行われる。
式(VI)の化合物を使用する場合、ステップa 2での臭素化は、好ましくは、
ヒドラジンの窒素原子が保護(N−保護基)された化合物を用いて行われる。当
業者に周知の、tert−ブトキシカルボニルのような従来のN−保護基をN−保護
基として使用する。
ステップb 2は、有機銅塩、(Alk')2CuLi(但し、Alk'は(C1−C4)ア
ルキル基である。)との反応によりR’3がCH2−(C1−C4)アルキルである
式(VI)又は(IX)の化合物を製造することよりなる。この反応は、特許出願EP
-A-0658546に開示された方法によって行われる。
ピラゾールの窒素原子が保護された式(VI)の化合物を任意に使用する場合、
N−保護基は、当業者に公知の方法に従って、ステップ2 bの後に除去される。
R4が水素であり、R3=R”3で、−CH2R6(但し、R6は水素又は(C1−C4
)アルキルである式(II)の化合物は、以下のスキーム3に従って製造される。
スキーム3
ステップa 3で、式(VI)(R’3=CH3)の化合物の窒素原子を、当業者に
公知の方法に従ってtert−ブトキシカルボニル(Boc)のようなN−保護基で
保護する。
ステップb 3は、スキーム2のステップa 2で先に説明した方法に従って式(XV
I)の4−ブロモメチルピラゾール−3−カルボキシレートを調製することより
なる。
ステップc 3で、式(XVI)の化合物を、式R6−A(但し、R6は(I)に対し
て定義したとおりであるが、水素以外であるか、又は(C1−C4)アルキル以外
であり、Aは水素又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属カチオンのような
カチオン又はテトラエチルアンモニウムのような四級アンモニウム塩である。)
の化合物で処理する。
R6が(C1−C5)アルコキシ又はヒドロキシ(C1−C5)アルコキシである
式(XVIII)の化合物は、金属水素化物、例えば水素化ナトリウム又は水素化カ
リウムのような非求核的塩基の存在下で式(XVII)の試薬として(C1−C5)−
アルコール又は−ジアルコールを使用して製造される。
ステップf 3でケン化され、式(II)の化合物を与えるエステルの混合物は、
R6の価値に依存して本方法のステップc 3で得られる。
R6が(C1−C5)アルキルチオである式(XVIII)の化合物は、式(XVII)の
試薬として(C1−C5)チオアルコールを用い、金属水素化物、例えば水素化ナ
トリウム若しくは水素化カリウムのような非求核性塩基の存在下で製造される。
必要であれば、ステップc 3で得られた式(XVIII)のエステル(但し、R6は
(C1−C5)アルキルチオである。)を、過酸化水素又はメタークロロか安息香
酸のような酸化剤を作用させて変換し、R6が(C1−C5)アルキルスルフィニル
又は(C1−C5)アルキルスルホニルである式(XVIII)の化合物を得ることが
できる。
R6がシアノである式(XVIII)の化合物は、式(XVII)の試薬として、四級ア
ンモニウムシアニド、例えばテトラチルアンモニウムシアニド、又はシアン化ナ
トリウムのような金属シアニドを用いて製造されうる。後者の場合、ステップc 3
の求核置換反応が、相間移動触媒の存在下で行われる。
R6がフッ素である式(XVIII)の化合物は、式(XVII)の試薬としてフッ素化
剤用いて製造されうる。フッ素化剤としては、金属フッ素化物、例えばクリプト
フ
ることができる。
R6=OHである式(XVIII)の化合物は、試薬(XVII)として水酸化ナトリウ
ム又は水酸化カリウムのようなアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属水素化物
を用いて製造される。
ステップd 3で、N−保護基を当業者に公知の方法に従って除去する。
ステップe 3で、得られた化合物(XIX)を、溶媒中で水素化ナトリウム又はナ
トリウムアミドのような強塩基で処理してアニオンを得、これを式(VII)の化
合物(但し、Halはハロゲン、好ましくは塩素、臭素又はヨウ素であり、R4は水
素であり、w2、w3、w4、w5、w6及びR5は式(I)の化合物に対して定義し
たとおりである。)と反応し、式(XX)の化合物を得る。この反応は、好ましく
は、トルエン中、室温から溶媒の還流温度の間の温度で行われ、これにより予想
した式(XX)の化合物を大量に得る。反応をN,N−ジメチルホルムアミド中、
0℃から室温の間の温度で行う場合、下式の位置異性体が大量に得られることが
観測された。
ステップf3で、予想した式(II)の化合物は、アルカリ性媒体中で式(XX)
の化合物を加水分解し、次いで酸性化することで得られる。加水分解は、例えば
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム又は水酸化リチウムのようなアルカリ金属水
酸化物を用い、水、メタノール、エタノール、ジオキサン又はこれらの溶媒の混
合物のような不活性溶媒中、0℃から溶媒の還流温度の間の温度で行われる。
R3=R”3であり、これが−CH2R6(但し、R6は水素以外又は(C1−C4
)アルキル以外である。)であり、R4及びR5が両方とも水素と異なっている式
(II)の化合物は、Alkがメチル基又はエチル基である下記スキーム4に従って
製造される。
スキーム4
ステップa 1は、スキーム2のステップa 2で先に説明した方法に従って、式(
XXI)の4−ブロモメチルピラゾール−3−カルボキシレートを製造することよ
りなる。
ステップb 4で、式(XXI)の化合物をスキーム3のステップc 3で説明した手
順に従って、定義したR6−A(XVII)の化合物と処理する。
ステップc 4で、予想した式(II)の化合物は、アルカリ性媒体中で式(XXII
)の化合物を加水分解し、次いで酸性化して得られる。加水分解は、スキーム1
のステップf 1で説明した方法に従って行われる。
スキーム1のステップd 1又はスキーム3のステップe 3で、式(VI)の化合物
又は式(XIX)の化合物と、式(VII)のハロゲン化誘導体との反応は、種々の割
合の、式(IX)の化合物又は式(XX)の化合物及び下式のこれらのそれぞれの異
性体の混合物を与えうる。
2つの異性体(IX)及び(XI)又は2つの異性体(XX)及び(XXIII)は、シ
リカゲルのクロマトグラフィーの従来法によって分離することができる。2つの
異性体(IX)及び(XI)、又は(XX)及び(XXIII)は、NMRスペクトル、特
にオーバーハウザー効果(NOE)を試験することで特徴づけられる。
スキーム1又はスキーム3で説明したように、本方法のステップf 2又はf 3は
また、異性体の混合物で行われ、式(II)の酸及び下式のその異性体の混合物を
与える。
次に、先に説明した本発明に従った方法は、2つの異性体(II)及び(XII)
の混合物に適用され、R4=Hである式(I)の化合物及び下式のその異性体の
混合物を与える。 次に、2つの異性体を、例えばシリカゲルのクロマトグラフィー又は結晶化の
ような従来の方法で分離し、最終的に本発明に従った式(I)の化合物を得る。
他のその特徴に従えば、本発明は下式の化合物、及びこれらの任意の塩に関す
る。
但し、
− X1、g2、g3、g4、g5、g6、w2、w3、w4、w5、w6、R3及びR5
は式(I)の化合物に対して定義したとおりである。
前記化合物は、式(I)の化合物の製造方法の前駆体生成物(sub-products)で
ある。
他のその特徴に従えば、本発明は、中間体である式(II)の化合物及び式(XI
I)の化合物の製造方法に関する。これらの化合物は、R4=Hである式(I)の
化合物及び式(XIII)の化合物の製造に有用である。この合成法は、
1)下式の化合物を、 但し、g2、g3、g4、g5、g6及びR3は式(I)の化合物に対して定義し
たとおりであり、Alkはメチル又はエチルである。
溶媒中、強塩基と処理し、次いで得られたアニオンを下式の化合物と反応し、
但し、w2、w3、w4、w5、w6及びR5は式(I)の化合物に対して定義した
とおりであり、Halはハロゲン原子である。
− 反応をトルエン中、室温から溶媒の還流温度の間で行う場合は、下式の化
合物を得るか、
− 又は、反応をN,N−ジメチルホルムアミド中、0℃から室温の間の温度
で行う場合は、下式の化合物を得ること、 2)式(XXVI)の化合物又は式(XXVII)の化合物をアルカリ性媒体中で加
水分解し、それぞれ、
− 下式の化合物
− 又は下式の化合物を得ること、
のステップを具備する。
他のその特徴に従えば、本発明は、式(XII)の化合物及びこれらの塩の製造
方法に関する。この方法は、
1)下式の酸の機能性誘導体を、 但し、g2、g3、g4、g5、g6、w2、w3、w4、w5、w6、R3及びR5は
式(I)の化合物に対して定義したとおりである。
下式の化合物と処理し、
HX1 (XXIV)
但し、X1は化合物(I)に対して定義したとおりである。
下式の化合物を得ること、
2/得られた化合物をその塩の1つに任意に変換すること、
のステップを具備する。
式(VII)のハロゲン化ベンジルは公知であるか、又は公知の方法で調製しう
る。
一般に、Halがハロゲン原子である式(VII)化合物は、N−ブロモスクシンイ
ミドと対応するメチルベンゼンを過酸化ジベンゾイルの存在下で反応することに
よって調製されうる。臭化水素酸水溶液又は臭化水素酸の酢酸溶液と反応するこ
とによって、対応するベンジルアルコールから臭化ベンジルを調製することも可
能である。他の可能性は、三臭化リンと対応するベンジルアルコールを反応し、
Halが臭素原子である式(VII)の化合物を調製することである。
Halがヨウ素原子である式(VII)の化合物は、Halが塩素原子である式(VII)
の化合物を、アセトン又はブタン−2−オンのような溶媒中でヨウ化ナトリウム
と反応することによって調製されうる。
Halが塩素原子である式(VII)の化合物は、塩化チオニルと対応するベンジル
アルコールを反応することによって調製されうる。
特に、R5がトリフルオロメチルであり、Halが塩素原子である式(VII)の化
合物は、J.Fluoine Chem.,1986,32,(4),361-366に開示された方法で調製されう
る。
R5がトリフルオロメチルである式(VII)の化合物はまた、上記方法によって
対
応するα−(トリフルオロメチル)ベンジルアルコールから調製されうる。α−
(トリフルオロメチル)ベンジルアルコールは、Tetrahedron,1989,45(5),1423
、又はJ.Org.Chem.,1991,56(1),2に従って調製されうる。
式(VIII)の化合物は公知であるか、又はJ.Org.Chem.,1988,53,1768-1774、
又はJ.Am.Chem.Soc.,1958,80,6562-6568に開示されたような公知の方法で製造さ
れる。
式HNR1R2のアミンは、商業的に利用可能であるか、又は文献に開示されて
いるか、又は以下に説明する調製例に従った公知の方法によって調製される。
エンド−及びエキソ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イルアミンは、
H.Maskillら、J.Chem.Soc.Perkin II,1984,119に従って調製した。
ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イルアミンは、R.Sekaら、Ber.1942,1
379に従って調製した。 エンド−及びエキソ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イルアミンは、
H.Maskillら、J.Chem.Soc.Perkin II,1984,1369に従って調製した。
エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルアミンは、G.Buchbaue
rら、Arch.Pharm.,1990,323,367に従って調製した。
エンド−及びエキソ−、1R−及び1S−1,3,3−トリメチルビシクロ[
2.2.1]ヘプタン−2−イルアミンは、Ingersollら、J.Am.Chem.Soc.,1951
,73,3360、又はJ.A.Suchockiら、J.Med.Chem.,1991,34,1003-1010に従って調製
した。
3−メチルシクロヘキシルアミンは、Smithら、J.Org.Chem.,1952,17,294に従
って調製した。 2,6−ジメチルシクロヘキシルアミンは、Cornubertら、Bull.Soc.Chim.Fr.
,1945,12,367に従って調製した。
2−メトキシシクロヘキシルアミンは、Noyceら、J.Am.Chem.Soc.,1954,76,76
8に従って調製した。
4−エチルシクロヘキシルアミンは、Shirahataら、Biochem.Pharmacol.,1991
,
41,205に従って調製した。
ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン−5−アミンは、H.L.Goeringら、J
.Am.Chem.Soc.,1961,83,1391に従って調製した。
N−エチル−1−アダマンチルアミンは、V.L.Narayananら、J.Med.Chem.,197
2,15,443に従って調製した。 トリシクロ[2.2.1.02,6]ヘプタン−3−イルアミンは、G.Mullerら
、Chem.Ber.,1965,98,1097に従って調製した。
N−メチル−エキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イルアミンは、
W.G.Kabalkaら、Synth.Commun.,1991,20,231に従って調製した。
2,2,6,6−テトラメチルシクロヘキシルアミンは。J.Am.Chem.Soc.,C,1
970,1845に従って調製した。
式HOR2のアルコールは、商業的に利用可能であるか、又は文献に開示され
ているか、又は公知の方法で調製される。例えば、式(XIV)のアルコールは、
対応するケトンの還元で得ることができる。還元は、室温から溶媒の還流温度の
間の温度で、メタノールのような溶媒中、水素化ホウ素ナトリウムのような還元
剤、又はテトラヒドロフラン又はジエチルエーテルのような溶媒中、水素化アル
ミニウムリチウムのような還元剤により行われる。
特に、2,2,6,6−テトラメチルシクロヘキサノールは、the weekly pro
-調製した。
式(I)の化合物は、方法Aのステップ1)でエナンチオマーとして純粋な形
態の式(III)の化合物若しくは方法Bのステップ1)でエナンチオマーとして
純粋な形態の式(XIV)の化合物を用いて、又は、式(II)の化合物を調製する
ためのスキーム1のステップd 1及びe 1若しくはスキーム3のステップe 3で、
エナンチオマーとして純粋な形態の式(VII)若しくは(VIII)の化合物を用い
て、エナンチオマーとして純粋な形態で得ることができる。
式(III)、(VII)、(VIII)又は(XIV)の化合物のラセミ混合物は、当業
者に周知の方法で分割される。
式(I)の化合物は、Bouaboulaら、Eur.J.Biochem.,1993,214,173-180に開示
された実験条件下でCB2受容体に対してin vitroで非常に良好な親和性を有す
る。
特に、本発明の化合物及びこれらの任意の塩は、一般に0.1から100nMの
間のKiを有しており、CB2受容体に対して強力で選択的なリガンドである。
これらは、一般に、CB1受容体よりもCB2に関して10から1000倍活性で
あり、
経口で投与された場合に活性である。
本発明に従った化合物(I)は、CB2受容体の拮抗剤である。これらの化合
物のCB2受容体に対する拮抗活性を、種々のモデルを使用して決定した。カン
ナビノイド受容体作用薬(Δ9−THC、WIN 55212-2又はCP 55940)は、M.Rina
ldi-Carmonaら、Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics,199
6,278,871-878に開示されているように、フォルスコリンによって誘導されるア
デニレートシクラーゼ活性を阻害できることが知られている。このモデルで、本
発明に従った化合物(I)は、カンナビノイド受容体作用薬の効果を全体的にブ
ロックすることができる。
更に、ナノモル濃度で、カンナビノイド受容体作用薬(WIN 55212-2又はCP559
40)は、抗Ig抗体で共同刺激されたヒトB細胞のDNA合成速度を増加させる
ことができ、チミジンの取り込みに関して約40%の増加を起こすことが知られ
ている(J.M.Derocqら、FEBS Letters,1995,369,177-182)。本発明に従った式(
I)の化合物又はこれらの任意の塩の1つが、10-10から10-5Mの広い濃度
範囲にわたって使用される場合、これらはカンナビノイド受容体作用薬(WIN552
12-2又はCP 55940)によって誘導されるヒトB細胞(上記のように刺激される。
)のDNA合成速度の増加をブロックすることが観測された。
また、カンナビノイド受容体作用薬(CP 55940又はWIN 55212-2)は、CB2受
容体を発現する細胞中で、マイトジェンで活性化されるプロテインキナーゼ(MA
PKs)の活性化を誘導する。
本発明に従った化合物又はこれらの任意の塩はまた、これらを静脈内、腹腔内
、又は経口で投与した場合に、マウス脾臓に存在するCB2カンナビノイド受容
体に対してin vivoで親和性を有する。これらの活性は、[3H]−CP 55940を用
いたin vivoでの結合試験により決定された。試験は、M.Rinaldi-Carmonaら、Li
feSciences,1995,56,1941-1947により開示された実験条件下で行った。
本発明の化合物の毒性は、医薬としてのこれらの使用に適合している。
これらの注目すべき特性、特にCB2末梢性受容体に対するこれらの高親和性
及びこれらの選択性により、式(I)の化合物は、そのまま又は薬学的に的に許
容しうる塩の何れかで医薬の活性成分として使用されうる。
化合物(I)及びこれらの任意の薬学的に許容しうる塩により治療されうる疾
患は、免疫系細胞を含む病状、即ち、免疫疾患、例えば自己免疫疾患、臓器移植
に付随する疾患、感染性疾患、アレルギー疾患及び消化器系の疾患、例えばクロ
ーン病である。以下の自己免疫疾患を特に挙げることができる:全身性円板状エ
リテマトーデス、結合組織病、シェーグレン症候群、強直性脊椎炎、反応性関節
炎、慢性関節リュウマチ、未分化脊椎炎、ベーチェット病、溶血性自己免疫貧血
、多重硬化症、及び乾癬。治療されるアレルギー疾患は、例えば即時型過敏症又
は喘息のタイプでありうる。同様に、化合物(I)及びこれらの任意の薬学的に
許容しうる塩は、血管炎(vascularitis)、寄生虫感染、ウイルス感染、バクテ
リア感染、アミロイド症及びリンパ腺造血系列に影響を与える疾患を治療するの
に使用される。
従って、他のその特徴に従えば、本発明は、上記疾患を治療する方法であって
、該治療の必要な患者に効果的な量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容し
うる塩の1つを投与することを具備した方法に関する。
他のその特徴に従えば、本発明はまた、CB2カンナビノイド受容体を含む疾
患、特に、免疫疾患、並びに、免疫系が関与する疾患の治療に向けられた医薬の
調製のための、式(I)の化合物の使用に関する。
更に、本発明に従った式(I)又は(XIII)の化合物は、そのまま又は放射性
標識した形態で、CB2末梢性カンナビノイド受容体を検出及び標識するための
、ヒト又は動物の薬理学的ツールとして使用されうる。これは、本発明の次の特
徴となる。
本発明の化合物は、一般に、投与量単位で投与される。前記投与量単位は、好
ましくは薬学的組成物であって、活性成分が薬学的賦形剤と混合されたものとし
て処方される。
従って、他のその特徴に従えば、本発明は、式(I)の化合物又はその薬学的
許容しうる塩の1つが活性成分として存在する薬学的組成物に関する。
上記式(I)の化合物及びこれらの薬学的に許容しうる塩は、治療される哺乳
動物の体重1キログラムあたり0.01から100mg、好ましくは0.1から5
0mg/kgの日用量で使用されうる。ヒトでは、投与量は、治療される患者の年齢
又は治療のタイプ、即ち予防的なものか、治療用のものかに依存して、好ましく
は1日
あたり0.5から4000mg、より好ましくは2.5から1000mg変化しうる
。
経口又は舌下投与、吸引による投与、又は皮下、筋肉内、静脈内、経皮、局所
若しくは直腸投与のための本発明の薬学的組成物では、活性成分を、従来の薬学
的担体と混合して、投与の単位形態で動物及びヒトに投与しうる。適切な投与の
単位形態には、錠剤、ゼラチンカプセル、粉末、顆粒及び経口で摂取できる溶液
又は懸濁液のような経口形態、舌下及びバッカル(buccal)の投与形態、エアロ
ゾル、移植、皮下、筋肉内、静脈内、鼻腔内又は眼内の投与形態、及び直腸投与
形態が含まれる。
固体組成物を錠剤の形態で調製する場合、ラウリル硫酸ナトリウムのような湿
潤剤を微細化した活性成分又は微細化していない活性成分に加え、シリカ、ゼラ
チン、澱粉、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、アラビアゴム等
のような薬学的ビヒクルと混合する。錠剤は、蔗糖、種々のポリマー又は適切な
物質でコートされうるか、さもなければ、これらは活性を延ばすか、又は遅らせ
るように、及びあらかじめ決められた量の活性成分を連続的に放出するように処
理されうる。
ゼラチンカプセルの形態の製剤は、グリセロール又はグリセロールエステルの
ような希釈剤と活性成分を混合し、得られた混合物を軟質又は硬質ゼラチンカプ
セルに詰めることによって得られる。
シロップ又はエリキシールの形態の製剤は、甘味料、好ましくはカロリーフリ
ーのもの、防腐剤としてのメチルパラベン及びプロピルパラベン、調味剤及び適
切な着色剤と共に活性成分を含有しうる。
水に分散しうる粉末又は顆粒は、ポリビニルピロリドンのような分散剤、湿潤
剤又は懸濁剤、並びに甘味料又は味覚矯正剤と混合された活性成分を含有しうる
。
直腸投与は、座薬を用いて行われ、これは直腸で溶解する結合剤、例えばカカ
オ脂又はポリエチレングリコールで調製される。
非経口、鼻腔内又は眼内投与は、薬学的に適合した分散剤及び/又は可溶化剤
、例えばプロピレングリコール若しくはポリエチレングリコールを含有する、水
溶液、等張食塩水溶液又は無菌で注射可能な溶液を用いて行われる。
従って、静脈内に注射可能な水溶液を調製するためには、共溶媒、即ちエタノ
ールのようなアルコール又はポリエチレングリコール又はプロピレングリコール
の
ができる。筋肉内に注射できる油性溶液は、活性成分をトリグリセリド又はグリ
セロールエステルで溶解することによって調製されうる。
局所投与は、クリーム、軟膏又はゲルを用いて行われる。
経皮投与は、活性成分がアルコール溶液として存在する、多くの薄層からなる
形態、又は貯蔵器を有するパッチを用いて行われうる。
吸引による投与は、例えばトリオレイン酸ソルビタン又はオレイン酸と共に、
トリクロロフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロ
エタン又は他の生物学的に適合した噴射ガスを含有するエアロゾルを用いて行わ
れる。活性成分を、それ自身又は賦形剤と混合して、粉末の形態で含有する系を
使用することも可能である。
活性成分はまた、任意に、1以上の担体又は添加剤と共に、マイクロカプセル
又はミクロスフィアとして処方されうる。
活性成分はまた、サイクロデキストリン、例えばα−、β−若しくはγ−サイ
クロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−β−サイクロデキストリン又はメ
チル−β−サイクロデキストリンとの錯体の形態で提供されうる。
移植は、放出を延ばす形態に属し、長期にわたる治療に使用されうる。これら
は油性懸濁液の形態、又は等張媒体中のミクロスフィアの懸濁液の形態で調製さ
れうる。
各投与量単位では、式(I)の活性成分は、企図した日用量に適した量で存在
する。一般に、各単位投与量は、投与量及び構想した投与形式、例えば錠剤、ゼ
ラチンカプヤル等、カシェー、バイアル、シロップ等、又はドロップに依存して
適切に調節される。従って、このような投与量単位は、0.5から1000mg、
好ましくは2.5から250mgの活性成分を含有し、一日に一回から4回投与さ
れる。
以下の例は、本発明を例示するが、制限を意味するものではない。
生成物の融点及び分解点、m.p.はトットリの装置を用いてキャピラリー管
で測定した。
プロトンNMRスペクトルを、DMSO−d6中200MHzで測定した。
分取用HPLCで使用される装置は、50mmのカラム直径で、35から40cm
の最大床高さを有するプロクロム(Prochrom)LC50モデルである。使用した
条件は、以下の通りである。
*固定層 :クロマシル(Kromasil)C18−100Å 10μm
*移動層 :溶出液A:H2O
溶出液B:MeOH/H2O(9O/10;v/v)
*速度 :114ml/mm、ポンプの位置:8mm
*溶出勾配:
*UV検出(λ:230nm);減衰:0.5AUFS
*セルの長さ...O
分析用HPLCで使用した装置は、ヒューレット・パッカードHPLCライン
である。
使用した条件は、以下の通りである。
*カラム:クロマシル(ウォータース)固定層C18−100Å 10μm
*移動層:溶出液A:H2O
溶出液B:MeOH
*溶出勾配:
*速度:1ml/mm
*UV検出(λ:230nm);減衰=8
*注入容積:30μl
以下の略号を調製例及び例で使用した。
Me、OMe:メチル、メトキシ
Et、OEt:エチル、エトキシ
EtOH:エタノール
MeOH:メタノール
エーテル:ジエチルエーテル
イソエーテル:ジイソプロピルエーテル
DMF:ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
DCM:ジクロロメタン
CCI4:四塩化炭素
THF:テトラヒドロフラン
AcOEt:酢酸エチル
K2CO3:炭酸カリウム
Na2CO3:炭酸ナトリウム
KHCO3:炭酸水素カリウム
NaHCO3:炭酸水素ナトリウム
NaCl:塩化ナトリウム
Na2SO4:硫酸ナトリウム
MgSO4:硫酸マグネシウム
NaOH:水酸化ナトリウム
KOH:水酸化カリウム
AcOH:酢酸
H2SO4:硫酸
HCl:塩酸
HBr:臭素酸
BOP:ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホ
ニウムヘキサフルオロホスフェート
DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
NH4Cl:塩化アンモニウム
M.p.:融点
B.p.:沸点
RT:室温
シリカH:メルク社(ダルムシュタット)により販売されているシリカゲル60
H
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
RTi:保持時問
NMR:核磁気共鳴
δ:ppmで表した化学シフト
s:一重線;bs:幅広一重線;ss:分裂した一重線;d:二重線;dd:二
重線の二重線;t:三重線;qd:四重線;sept:七重線;mt:多重線;
u:帰属されないシグナル。
調製例
調製例1.1
1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−メチルフェニル)ピラゾール−
3−カルボン酸
A)メチル 4−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−4−オキシドブタ−3
−エノエートのナトリウム塩
6.24gのナトリウムを150mlのMeOHに溶解した。RTに冷却した後
、36.4mlの4’−メチルアセトフェノン、次いで37mlのシュウ酸ジエチル
の50mlMeOH溶液を加えた。次に、100mlのMeOHを加え、反応混合物
を流動化させ、これを2時間RTで撹拌した。500mlのエーテルを加え、混合
物を30分RTで撹拌した。形成した沈殿を濾別し、エーテルで洗浄し、乾燥し
て57.4gの予想した生成物を得た。
B)メチル 5−(4−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
30gの先のステップで得られた化合物と、100mlのAcOHの混合物を氷
浴で冷却し、7.94mlの55%ヒドラジン水溶液を滴下した。次に反応混合物
を5時間還流し、一夜RTで撹拌した。生成した沈殿を濾別し、水で洗浄し、一
回目の生成物を得た。濾液を水/氷混合物にあけ、生成した沈殿を濾別し、水で
洗浄し、乾燥して二回目の生成物を得た。一回目と二回目の生成物を合わせ、A
cOEtで洗浄し、減圧下に乾燥して21.44gの予想した生成物を得た。
C)メチル 1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−メチルフェニル)
ピラゾール−3−カルボキシレート
2.03gの水素化ナトリウムの60%油中分散物を、先のステップで得られ
た化合物5.0gの50mlトルエン懸濁液にRTで一部ずつ加え、次いで反応混
合物を65℃で1時間加熱した。RTに冷却した後、5.82gの臭化3,4−
ジクロロベンジルを滴下し、次いで反応混合物を20時間還流した。これをRT
に冷却し、100mlの50%NH4Cl水溶液を滴下した。デカンテーションし
た後、有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、溶媒を減圧下
に蒸発させた。残渣を、シクロヘキサン/AcOEt混合物(75/25;v/
v)を溶出液に用いるシリカゲルのクロマトグラフィーにかけ、5.28gの予
想した生成物を得た。M.p.=98.6℃
D)1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−メチルフェニル)ピラゾー
ル−3−カルボン酸
1.16gのKOHの20ml水溶液を、5.2gの先のステップで得た化合物
の100mlEtOH溶液にRTで加え、次いで反応混合物を5時間還流した。こ
れを一夜RTで撹拌し、200mlのN HCl水溶液を加え、生成した沈殿を濾
別し、減圧下に乾燥して5.12gの予想した生成物を得た。M.p.=171
.5℃
NMR:δ(ppm):2.4:s:3H; 5.5:s:2H; 6.9:s:1H; 7.0:dd:1H; 7.3:d:1H;7
.35:AA'-BB'系;4H:7.65:d:1H;13.0:bs:1H
オーバーハウザー効果(NOE)がベンジルプロトン(R4=R5=H)及びプ
ロトンg2=g6=Hの間で観測された。
調製例1.2
1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−メチルフェニル)ピラゾ
ール−3−カルボン酸
A)メチル 1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−メチルフェ
ニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物は、5gの調製例1.1のステップBで得られた化合物、2.03
g
の水素化ナトリウムの60%油中分散物、100mlのトルエン、及び4.22g
の塩化3−クロロ−4−メチルベンジルから、調製例1.1のステップCで説明
した手順で調製した。
B)1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−メチルフェニル)ピ
ラゾール−3−カルボン酸
0.36gのKOHの10ml水溶液を、1.52gの先のステップで得た化合
物の50mlEtOH溶液へRTで加え、次に反応混合物を一夜還流した。これを
減圧下に濃縮し、残渣を水にとり、水層をエーテルで洗浄し、6N HCl溶液
を加えてpH2に酸性化し、生成した沈殿を濾別し、水で洗浄し、乾燥して1.
42gの予想した生成物を得た。M.p.=108.5℃
NMR:δ(ppm):2.1から2.45:2s:6H;5.4:s:2H;6.7から7.5:u:8H;12.85:bs:
1H
調製例1.3
1−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−5−(4−メチルフェニル)ピラ
ゾール−3−カルボン酸及び1−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−3−
(4−メチルフェニル)ピラゾール−5−カルボン酸
A)メチル 1−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−5−(メチルフェニ
ル)ピラゾール)−3−カルボキシレート及び1−(3−フルオロ−4−メチル
ベンジル)−5−(メチルフェニル)ピラゾール−5−カルボキシレート
1.01gの水素化ナトリウムの60%油中分散物を2.5gの調製例1.1
のステップBで得た化合物の100mlトルエン懸濁液へ一部ずつ加え、次いで反
応化合物を65℃で1時間加熱した。RTに冷却した後、2.45gの臭化3−
フルオロ−4−メトキシベンジル(調製例3.1)を滴下し、反応混合物を48
時間還流した。RTに冷却した後、50mlの50%NH4Cl水溶液を滴下した
。デカンテーションした後、有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4で
乾燥し、溶媒を減圧家に蒸発させた。残渣を、AcOEt/シクロヘキサン(5
0/50;v/v)を溶出液に用いるシリカのカラムクロマトグラフィーにかけ
、1.29gの予想した生成物の混合物を得た。
B)1−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−5−(4−メチルフェニル)
ピラゾール−3−カルボン酸及び1−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−
5−(4−メチルフェニル)ピラゾール−5−カルボン酸
0.3gのKOHの10ml水溶液を、先のステップで得た化合物の50mlEt
OH溶液へRTで加え、次いで反応混合物を5時間還流し、RTで一夜撹拌した
。これを減圧下に濃縮し、残渣を水にとり、水層をAcOEtで洗浄し、6N
HCl溶液を加えてpH2に酸性化し、生成した沈殿を濾別し、水で洗浄し、減
圧下に乾燥し、0.95gの予想した生成物を得た。
調製例1.4
1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)ピラゾール
−3−カルボン酸
A)メチル 4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−4−オキシドブタ−
3−エノエートのナトリウム塩
3.9のナトリウムを100ml のメタノールに溶解した。RTに冷却した後
、25.4gの4’−メトキシアセトフェノン、次いで23ml のシュウ酸ジエ
チルの50mlMeOH溶液を加え、この混合物を2時間RTで撹拌した。500
ml のエーテルを加え、混合物を30分RTで撹拌した。生成した沈殿を濾別し
、エーテルで洗浄し、33.4gの予想した生成物を得た。
B)メチル 5−(4−メトキシフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
9gの先のステップで得た化合物及び100mlのAcOHの混合物を氷浴で冷
却し、2.2ml のヒドラジン一水和物を滴下した。次に、反応混合物を5時間
還流し、RTで一夜撹拌した。これを水/氷混合物にあけ、生成した沈殿を濾過
し、水で洗浄した。これをDCMにとり、不溶性物質を濾別し、濾液をMgSO4
で乾燥し、溶媒を減圧下に蒸発させ、7.1gの予想した生成物を得た。
C)メチル 1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−メトキシフェニル
)
ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、3.5gの先のステップで得た化合物、1.32gの水素化ナ
トリウムの60%油中分散物、150ml のトルエン、及び3.77gの臭化3
,4−ジクロロベンジルから、調製例1.1のステップCで説明した手順によっ
て調製せいた。生成物を、シクロヘキサン/AcOEt混合物(60/40;v
/v)を溶出液を用いるシリカのクロマトグラフィーにかけ、2.4gの予想し
た生成物を得た。M.p.=95.5℃
NMR:δ(ppm):3.8:2.s:6H; 5.45:s:2H; 6.8 から 7.1:u: 4H; 7.25:d:1
H;7.35:d:2H; 7.55:d:1H
D)1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)ピラゾ
ール−3−カルボン酸
この化合物を、2.4gの先のステップで得た化合物、50mlのEtOH、0
.51gのKOH及び10ml の水から、調製例1.2のステップBで説明した
手順で調製した。2.33gの予想した生成物を得た。
調製例1.5
1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)ピラ
ゾール−3−カルボン酸及び1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(
4−メトキシフェニル)ピラゾール−5−カルボン酸
A)メチル 1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−メトキシフ
ェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート及びメチル 1−(3−クロロ−4
−メチルベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)ピラゾール−5−カルボキ
シレート
これら2つの化合物の混合物を、3.5gの調製例1.4のステップBで得ら
れた化合物、1.32gの水素化ナトリウムの60%油中分散物、100ml の
トルエン、及び2.75gの塩化3−クロロ−4−メチルベンジルから、調製例
1.3のステップAで説明した手順で調製した。1.93gの予想した生成物の
混合物を得た。
B)1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)
ピラゾール−3−カルボン酸及び1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5
−(4−メトキシフェニル)ピラゾール−5−カルボン酸
これらの2つの化合物の混合物を、1.9gの先のステップで得た化合物、5
0mlのEtOH、0.43gのKOH及び10mlの水から、調製例1.3のステ
ップBで説明した手順で調製した。1.73gの予想した生成物の混合物を得た
。
調製例1.6
1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−フルオロフェニル)ピラ
ゾール−3−カルボン酸
A)メチル 4−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−4−オキシドブタ−
3−エノエートのナトリウム塩
この化合物を、100mlMeOH中の4.16gのナトリウム、21.87g
の4’−フルオロアセトフェノン及び5OmlMeOH中の24.72ml のシュウ
酸ジエチルから調製例1.1のステップAで説明した手順で調製した。42.6
8gの予想した生成物を得た。
B)メチル 5−(4−フルオロフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、15gの先のステップで得た化合物、100ml のAcOH及
び3.73ml の55%ヒドラジン水溶液から、調製例1.1のステップBで説
明した手順で調製した。一夜RTで撹拌した後、反応混合物を水/氷混合物にあ
け、生成した沈殿を濾別し、水で洗浄し乾燥して、10.74gの予想した生成
物をした。
C)メチル 1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−フルオロフ
ェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、3.5gの先のステップで得た化合物、1.4gの水素化ナト
リウムの60%油中分散物、100mlのトルエン、及び50mlトルエン中の4.
45gのヨウ化3−クロロ−4−メチルベンジル(調製例3.2)から、調製例
1.
1のステップCで説明した手順で調製した。生成物を、シクロヘキサン/AcO
Et混合物(70/30;v/v)を溶出液に用いるシリカのクロマトグラフィ
ーにかけ、1.57gの予想した生成物を得た。M.p.=110℃
D)1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−フルオロフェニル)
ピラゾール−3−カルボン酸
この化合物を、1.55gの先のステップで得た化合物、50mlのEtOH、
0.36gのKOH及び10ml の水から、調製例1.2のステップBで説明し
た手順で調製した。1.46gの予想した生成物を得た。M.p.=120℃
調製例1.7
1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロフェニル)ピラゾール−
3−カルボン酸
A)メチル 4−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−4−オキシドブタ−3
−エノエートのナトリウム塩
この化合物を、270mlMeOH中12.66gのナトリウム、68.4ml
の4−クロロアセトフェノン及び110mlMeOH中の71.8ml のシュウ酸
ジエチルから、調製例1.1のステップAで説明した手順で調製した。
B)メチル 5−(4−クロロフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、15gの先のステップで得た化合物、65mlのAcOH及び3
.05ml のヒドラジン一水和物から、調製例1.4のステップBで説明した手
順で調製した。得られた沈殿を、100mlのDCM及び50mlのAcOEt混合
物で粉末化し、濾別し、乾燥して8.13gの予想した生成物を得た。M.p.
=215℃。
C)メチル 1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロフェニル)
ピラゾール−3−カルボキシレート
5.07gの先のステップで得た化合物の100ml トルエン溶液を、1.0
2
gの水素化ナトリウムの60%油中分散物の100 mlトルエン懸濁液をRTで
滴下し、次いで混合物を65℃で1時間加熱した。次いで、3.12ml の塩化
2,4−ジクロロベンジルを加え、反応混合物を20時間還流した。これをRT
に冷却し、100mlの50%NH4Cl水溶液を加えた。デカンテーションした
後、有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、溶媒を減圧下に
蒸発させた。残渣を、トルエン/DCM/AcOEt混合物(80/10/10
;v/v/v)を溶出液に用いるシリカのクロマトグラフィーにかけ、3.68
gの予想した生成物を得た。M.p.=105℃
D)1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロフェニル)ピラゾー
ル−3−カルボン酸
この化合物を、3.6gの先のステップで得た化合物、60mlのMeOH、1
.27gのKOH、及び6ml の水から、調製例1.1のステップDで説明した
手順で調製した。3.52gの予想した生成物を得た。M.p.=185℃
調製例1.8
1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(3,4−ジメチルフェニル)
ピラゾール−3−カルボン酸
A)メチル 4−(3,4−ジメチルフェニル)−2−オキソ−4−オキシドブ
タ−3−エノエートのナトリウム塩
この化合物を、100mlMeOH中の3.9gのナトリウム、25gの3’、
4’−ジメチルアセトフェノン、及び50mlMeOH中の23ml のシュウ酸ジ
エチルから、調製例1.1のステップAで説明した手順で調製した。39.42
gの予想した生成物を得た。
B)メチル 5−(3,4−ジメチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレ
ート
この化合物を、150mlAcOH中の10gの先のステップで得た化合物及び
2.2ml の55%ヒドラジン水溶液から、調製例1.6の調製例Bで説明した
手順で
調製した。
C)メチル 1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(3,4−ジメチ
ルフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、1,52gの水素化ナトリウムの60%油中分散物、4gの先
のステップで得た化合物、70ml のトルエン及び5.8gのヨウ化3−クロロ
−4−ジメチルベンジル(調製例3.2)から、調製例1.1のステップCで説
明した手順で調製した。得られた生成物をヘキサン中で粉末化することによって
生成し、次いで濾過し、ヘキサンで洗浄して2.84gの予想した生成物を得た
。M.p.=88℃
NMRδ(ppm):2.0から2.35:u:9H;3.95:s:3H;5.3:s:2H;6.6から7.4:u:7H
D)1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(3,4−ジメチルフェニ
ル)ピラゾール−3−カルボン酸
この化合物を、30mlのEtOH中の1.8gの先のステップで得た化合物、
及び30ml の水中の0.392gのKOHから、調製例1.2のステップBで
説明した手順で調製した。1.6gの予想した生成物を得た。M.p.=163
℃
調製例1.9
1−(3−クロロ−4−フルオロベンジル)−5−(3,4−ジメチルフェニル
)ピラゾール−3−カルボン酸
A)メチル 1−(3−クロロ−4−フルオロベンジル)−5−(3,4−ジメ
チルフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、2.5gの調製例1.8のステップBで得た化合物50ml の
トルエン、0.88gの水素化ナトリウムの60%油中分散物、及び2.5gの
臭化3−クロロ−4−フルオロベンジル(調製例3.3)から、調製例1.1の
ステップCで説明した手順で調製した。生成物をAcOEtで粉末化することで
生成し、次いで濾過し、乾燥して、3.6gの予想した生成物を得た。
B)1−(3−クロロ−4−フルオロベンジル)−5−(3,4−ジメチルフェ
ニル)ピラゾール−3−カルボン酸
この化合物を、25mlのEtOH中の1.6gの先のステップで得た化合物及
び10ml の水中の0.481gのKOHから、調製例1.2のステップBで説
明した手順で調製した。1.22gの予想した生成物を得た。
NMR:δ(ppm):2.2:2s:6H: 5.35:s:2H: 6.6から7.4:u:7H
調製例1.10
1−(4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾ
ール−3−カルボン酸
A)メチル 4−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−2−オキソ−4−オキ
シドブタ−3−エノエートのナトリウム塩
この化合物を、100mlのMeOH中の7.6gのナトリウム、55.6gの
4’−クロロ−3’−メチルアセトフェノン及び100mlのMeOH中のシュ
ウ酸ジエチル45mlから、調製例1.1のステップAで説明した手順で調製した
。85.8gの予想した生成物を得た。
B)メチル 5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボ
キシレート
この化合物を、AcOH150ml 中の15gの先のステップで得た化合物及
び2.9ml のヒドラジン一水和物から、調製例1.4のステップBで説明した
手順で調製した。RTで一夜撹拌した後、反応混合物を氷水にあけ、生成した沈
殿を濾別し、水で洗浄して乾燥した後、13gの予想した生成物を得た。
C)メチル 1−(4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェ
ニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、トルエン50ml中の先のステップで得た化合物5g、水素化ナ
トリウムの60%油中分散物1.8g、及び4.07gの臭化4−メチルベンジ
ルから、調製例1.1のステップCで説明した手順で調製した。4.6gの予想
した
生成物を得た。M.p.=98℃
NMR:δ(ppm):2.0から2.4:s:6H: 3.8:s:3H;5.4:s:2H;6.7から7.6:u:8H
D)1−(4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピ
ラゾール−3−カルボン酸
この化合物を、EtOH100ml中の先のステップで得た化合物4g、及び0
.水20ml中の0.95gのKOHから、調製例1.2のステップBで説明した
手順で調製した。3.4gの予想した生成物を得た。M.p.=180℃
NMR:δ(ppm):2.25:s:3H;2.35:s:3H;5.4:s:2H;6.7から7.15:u:5H;7.25:
dd:1H;7.4から7.6:u:2H
このエステル、更に、以下の表1に示す酸を(調製例1.10のステップBで
得た化合物及び適切なハロゲンかベンジルから)調製例1.10のステップC、
次いでステップDで説明した手順で調製した。
調製例1.11:Z=OMe
NMR:δ(ppm):2.35:s:3H;3.85:s:3H;5.5:s:2H;6.8から7.6:u:8H
調製例1.14
1−[1−(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−5−(4−クロロフェニル
)ピラゾール−3−カルボン酸
A)メチル 1−[1−(2,4−ジクロロフェニル)エチル−5−(4−クロ
ロフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
水素化ナトリウムの60%油中分散物0.3gを、調製例1.7のステップB
で得た化合物1.5gの50ml トルエン懸濁液にRTで一部ずつ加え、次いで
混合物を65℃で30分加熱した。RTに冷却した後、1.77gの1−(1−
ブロモエチル)−2,4−ジクロロベンゼン(調製例3.4)を滴下し、次いで
反応混合物を5日間還流した。RTに冷却した後、これを0℃に冷却した100
mの50%NH4Cl水溶液にあけた。この混合物をAcOEtで抽出し、有機
層及び飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、溶媒を減圧下に蒸発さ
せた。残渣を、トルエン/AcOEt混合物(95/5;v/v)を溶出液に用
いるシリカのクロマトグラフィーにかけ、1.02gの予想した生成物を得た。
B)1−[1−(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−5−(4−クロロフェ
ニル)ピラゾール−3−カルボン酸
0.35gのKOHの5ml 水溶液を、先のステップで得た化合物1.02g
の20mlMeOH溶液にRTで加え、次に反応混合物を2時間還流した。これを
0℃に冷却した100ml の5%HCl溶液にあけ、生成した沈殿を濾別し、水
で洗浄し、減圧下に乾燥して0.74gの予想した生成物を得た。M.p.=8
0℃
調製例1.15
1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピラ
ゾール−3−カルボン酸
A)エチル 4−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−4−オキシド
ブタ−3−エン
18gの2’,6’−ジメトキシアヤトフェノン及び54ml のEtOHの混
合物を50℃に加熱し、1.34gのカリウムtert−ブチレートの72mlEtO
H溶液を5分間かけて加えた。反応混合物を還流点まで加熱し、16.3ml の
シュウ
酸ジエチルを10分間かけて加え、還流を1時問継続した。40ml のEtOH
を蒸留し、次いで混合物を2時間30分撹拌し(このとき温度がRTに下がった
。)、生成した沈殿を濾別し、EtOHで洗浄し、60℃で減圧下に乾燥し、3
1gの予想した生成物を得た。
B)メチル 5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピラゾール−3−カルボキシ
レート
この化合物を、4gの先のステップで得た化合物、50mlのAcOH、及び0
.7ml のヒドラジン一水和物から、調製例1.4のステップBで説明した手順
で調製した。RTで一夜撹拌した後、反応混合物を水/氷混合物にあけ、AcO
Etで抽出し、有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、溶媒
を部分的に減圧下に濃縮した。生成した沈殿を濾別し、乾燥して2.53gの予
想した生成物を得た。
C)1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)
ピラゾール−3−カルボン酸
この化合物を、2.5gの先のステップで得た化合物、50mlのトルエン、0
.88gの水素化ナトリウムの60%油中分散物、及び2.16gの臭化3.4
−ジクロロベンジルから、調製例1,1のステップCで説明した手順で調製した
。一夜還流した後、反応混合物をRTに冷却し、50mlのNH4Cl水溶液を滴
下し、生成した沈殿を濾別し、乾燥して1.1gの予想した生成物を得た。
NMR:δ(ppm):3.5:s:6H;4.8:非常に幅広な一重線:1H;4,95:s:2H;6.25:s:
1H;6.6:d:2H;6.85:dd:1H;6.95:d:1H;7.3:t:1H;7.4:d:1H
調製例1.6
1−(4−フルオロベンジル)−5−(3,4−ジメチルフェニル)ピラゾール
−3−カルボン酸
A)メチル 1−(4−フルオロベンジル)−5−(3,4−ジメチルフェニル
)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、2.3gの調製例1.8のステップBで得た化合物、50ml
のトルエン、0.88gの水素化ナトリウムの60%油中分散物、及び2.08
gの臭化4−フルオロベンジルから、調製例1.1のステップCで説明した手順
で調製した。1gの予想した生成物を得た。M.p.=93℃
NMR:δ(ppm):2.25:2s:6H;3.8:s:3H;5.4:s:2H;6.85:s:1H;6.9から7.3:u:
7H
B)1−(4−フルオロベンジル)−5−(3,4−ジメチルフェニル)ピラゾ
ール−3−カルボン酸
この化合物を、1gの先のステップで得た化合物、15mlのMeOH、0.4
06gのKOH及び15mlの水から、調製例1.14のステップBで説明した手
順で調製した。0.94gの予想した生成物を得た。M.p.=141℃
NMR:δ(ppm):2:2s:6H;3.4:bs:1H;5.35:s:2H;6.75:s:1H;6.8から7.3:u:7
H
調製例1.17
1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−ジメチルフェニル)ピラゾール
−3−カルボン酸
A)メチル 1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−メチルフエニル)
ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、2.5gの調製例1.1のステップBで得た化合物、1gの水
素化ナトリウムの60%油中分散物、50ml のトルエン及び塩化2,4−ジク
ロロベンジル2.3gから、調製例1,1のステップCで説明した手順で調製し
た。2.53gの予想した生成物を得た。M.p.=105℃
B)1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−メチルフェニル)ピラゾー
ル−3−カルボン酸
0.5gのKOHの15ml 水溶液を、1.5gの先のステップで得た化合物
の15mlMeOH懸濁液にRTで加え、次に反応混合物を2時間還流した。これ
を減圧下に濃縮し、残渣を1NHCl/氷混合物にあけ、生成した沈殿を濾別し
、水で洗浄し、乾燥して1.4gの予想した生成物を得た。
NMR:δ(ppm):2.3:s:3H;5.45:s:2H;6.6から7.7:u:8H;12.85:bs:1H
調製例1.18
1−(4−エチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−3−
カルボン酸
A)メチル 1−(4−エチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェ
ニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、トルエン50ml 中の調製例1.10のステップBで得た化合
物2.5g、0.88gの水素化ナトリウムの60%油中分散物及び2gの臭化
4−エチルベンジル(調製例3.5)から、調製例1.1のステップCで説明し
た手順で調製した。50%NH4Cl水溶液で加水分解し、次いでデカンテーシ
ョンした後、有機層を減圧下に濃縮した。残渣をAcOEtで抽出し、有機層を
飽和NaCl溶液洗浄し、Na2SO4で乾燥し、溶媒を減圧下に蒸発させた。残
渣を、シクロヘキサン/AcOEt混合物(80/20;v/v)を溶出液に使
用するシリカのクロマトグラフィーにかけ、2.63gの予想した生成物を得た
。
B)1−(4−エチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピ
ラゾール−3−カルボン酸
この化合物を、MeOH20ml 中の先のステップで得た化合物2.5g及び
水20ml 中の0.57gのKOHから、調製例1.17のステップBで説明し
た手順で調製した。2.2gの予想した生成物を得た。
NMR:δ(ppm):1.1:t:3H;2.3:s:3H;2.5:mt:2H;5.4:s:2H;6.7から7.7:u:8H
;12.9:bs:1H
調製例1.19
1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)
ピラゾール−3−カルボン酸
0.88gの水素化ナトリウムの60%油中分散物を、2.5gの調製例1.
10のステップBで得た化合物の25mlトルエン懸濁液にRTで一部ずつ加え、
次
いで反応混合物を65℃で1時間加熱した。RTに冷却した後、2.4gの臭化
3,4−ジクロロベンジルの25ml トルエン溶液を滴下し、次いで反応混合物
を一夜還流した。RTに冷却した後、生成した沈殿を濾別し、乾燥して2gの予
想した生成物を得た。これをそのまま使用した。
調製例1.20
1−(2.4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)
ピラゾール−3−カルボン酸
A)メチル 1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチ
ルフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
この化合物を、トルエン25ml 中の調製例1.10のステップBで得た化合
物2.5g、0.88gの水素化ナトリウムの60%油中分散物及びトルエン2
5ml中の塩化2,4−ジクロロベンジル1.6ml から、調製例1.18のステ
ップAで説明した手順で調製した。0.86gの予想した生成物を得た。
B)1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェニ
ル)ピラゾール−3−カルボン酸
この化合物を、MeOH15ml 中の先のステップで得た化合物0.5g、及
び水15ml 中のKOH0.205gから、調製例1.17のステップBで説明
した手順で調製した。0.31gの予想した生成物を得た。
NMR:δ(ppm):2.25:s:3H;5.4:s:2H;6.6から7.6:u:7H;3.33:DOHと共に:1H
オーバハウザー効果(NOE)が、ベンジルプロトン(R4=R5=H)及びプ
ロトンg2=g6=Hの間で観測された。
調製1.21
1-(4-メチルベンジル)-5-(3,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-カルボン酸A)
メチル4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-オキソ-4-オキシドブト-3-エノエートのナ
トリウム塩
500ml のメタノール中に15.17gのナトリウムを溶解させる。室温に冷却した後
、3',4'-ジクロロアセトフェノン124.97g、続いて400mlのメタノール中のジエチ
ルオキサレート溶液91mlを添加し、該反応混合物を室温で2時間攪拌して、1Lの
エーテルを添加し、該反応混合物を室温で30分間攪拌する。生じた沈殿物を濾過
し、エーテルで洗浄して乾燥すると、予定の産物140.77gが得られる。
B)メチル5-(3,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-カルボキシレート
該化合物は、調製1.1のステップBに記載されている操作によって、酢酸150ml
と55%ヒドラジン水溶液6ml中の前ステップで得た化合物15gから調製する。一晩
室温で攪拌した後、該反応混合物を氷水に注ぎ、生じた沈殿物を濾過し、水で洗
浄後、乾燥して予定の産物12.9gを得る。
C)メチル1.(4-メチルフェニル)-5-(3,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-カル
ボキシレート
該化合物は、調製1.18のステップAに記載されている操作によって、トルエン
25ml、60%水酸化ナトリウムのオイル分散液0.88g、およびトルエン25ml中の4-メ
チルベンジルブロミド中の前ステップで得た化合物2.5gから調製する。0.82gの
予定の産物を得る。
D)1-(4-メチルベンジル)-5-(3,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-カルボン酸
該化合物は、調製1.17のステップBに記載されている操作によって、メタノー
ル15ml中の前ステップで得た化合物0.7gと15mlの水中のKOH0.252gから調製する
。0.65gの予定の産物を得る。
NMR:δ(ppm):2.2:s:3H;5.35:s:2H;6.7〜7.2:u:5H;7.4:dd:1H;7.6〜7.8:u:2H;1
2.85:bs:1H。
調製1.22
1-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-5-(3,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-カル
ボン酸
A)メチル1-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-5-(3,4-ジクロロフェニル)ピラゾー
ル-3-カルボキシレート
該化合物は、調製1.18のステップAに記載されている操作によって、トルエン
350ml、60%水酸化ナトリウムのオイル分散液2.18g、および3-クロロ-4-メチル
ベンジルヨウ化物(調製3.2)21.96g 中の調製1.21のステップBで得た化合物20
.51gから調製する。ヘキサンから結晶化した後、予定の産物21.79gを得る。
B)1-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-5-(3,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-カ
ルボン酸
該化合物は、調製1.17のステップBに記載されている操作によって、メタノー
ル50ml中の前ステップで得た化合物21.79gと50mlの水中のKOH8.93gから調製する
。予定の産物(そのまま使用する)17.43gを得る。
調製1.23
1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-メチルチオフェニル)ピラゾール-3-カルボン酸
A)4'-メチルチオアセトフェノン
85m1のクロロフォルム中の塩化アルミニウム20.4gの懸濁液に、0〜10℃の温度
で、11.8mlの塩化アセチルを滴下させて添加する。次に0〜5℃で、15mlのチオア
ニソールを滴下させて添加し、室温で1時間30分、該反応混合物を攪拌する。0
℃に冷却し、100ml の水を添加して加水分解させ、クロロフォルムで抽出する。
該有機相を水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸発させると、
エタノールからの結晶化およびヘプタンからの再結晶後に、予定の産物10.7gが
得られる。
B)メチル4-(4-メチルチオフェニル)-2-オキソ-4-オキシドブト-3-エノエートの
ナトリウム塩
35mlのメタノール中に1.48gのナトリウムを溶解させ、前ステップで得た化合
物10.7gと0℃に冷却したメタノール80ml中のジエチルオキサレート9.8mlとの懸
濁液に、該溶液を素早く添加する。該反応混合物を室温で30分間攪拌し、1時間
還流した後、室温で2時間攪拌する。これを400mlのエーテル中に注ぎ、該混合
物を15 分間攪拌して、生じた沈殿物を濾過し、エーテルで洗浄して乾燥す
ると予定の産物12.8gが得られる。
C)メチル5-(4-メチルチオフェニル)ピラゾール-3-カルボキシレート
該化合物は、調製1.1のステップBに記載されている操作によって、酢酸140ml
と55%ヒドラジン水溶液7ml中の前ステップで得た化合物15gから調製する。一晩
室温で攪拌した後、該反応混合物を氷と水の混合液に注ぎ、生じた沈殿物を濾過
し、水で洗浄してから真空下KOH上で乾燥すると予定の産物12.96gが得られる。
D)メチル1.(2,4-ジクロロフェニル)-5-(4-メチルチオフェニル)ピラゾール-3-
カルボキシレート
該化合物は、調製1.18のステップAに記載されている操作によって、トルエン
100ml 、60%水酸化ナトリウムのオイル分散液1.063g、および3.4mlの2,4-ジク
ロロベンジルクロリド中の前ステップで得た化合物5gから調製する。予定の産物
3.2gから得られる。
E)1-(2-4-ジクロロベンジル)-5-(4-メチルチオフェニル)ピラゾール-3-カルボ
ン酸
該化合物は、調製1.14のステップBに記載されている操作によって、メタノー
ル30ml中の前ステップで得た化合物1.52gと25mlの水中のKOH0.7gから調製する。
真空下で乾燥した後、予定の産物1.4gを得る。
NMR:δ(ppm):2.5:s:3H;5.4:s:2H;6.6〜7.6:u:8H;12.8:bs:1H。
調製1.24
1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピラゾール-3-カ
ルボン酸
A)メチル4-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-オキソ-4-オキシドブト-3-エノ
エート
該化合物は、調製1.4のステップAに記載されている操作によって、4'-トリフ
ルオロメチルアセトフェノンから調製する。
B)メチル5-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキシレート
該化合物は、調製1.23のステップCに記載されている操作によって、酢酸50ml
と55%ヒドラジン水溶液3ml中の前ステップで得た化合物6.37gから調製する。
予定の産物5.43gを得る。
C)メチル1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピラゾ
ール-3-カルボキシレート
該化合物は、調製1.18のステップAに記載されている操作によって、トルエン
150ml 、60%水酸化ナトリウムのオイル分散液0.44g、および2,4-ジクロロベン
ジルクロリド2ml中の前ステップで得た化合物2.5gから調製する。予定の産物1.8
2gを得る。
D)1.(2,4ジクロロベンジル)-5-(4-トリフルオロメチルフエニル)ピラゾール-3-
カルボン酸
該化合物は、調製1.14のステップBに記載されている操作によって、メタノー
ル30ml中の前ステップで得た化合物1.6gと30mlの水中のKOH0.63gから調製する。
予定の産物1.5gを得る。
NMR:δ(ppm):5.45:s:2H;6.85:d:1H;6.95:s:1H;7.3:dd:1H;7.5:d:1H;7.55〜7.8
:AA'-BB'系:4H;12.9:bs:1H。
調製1.25
1-[1-(3,4-ジクロロフェニル)エチル]-5-(4.メチルフェニル)ピラゾール-3-カ
ルボン酸
A)メチル1-[1-(3,4-ジクロロフェニル)エチル]-5-(4-メチルフェニル)ピラゾ
ール-3-カルボキシレート
トルエン25mI中の調製1.1のステップBで得た化合物2.5gの懸濁液に、60%水
酸化ナトリウムのオイル分散液1g を室温で徐々に添加した後、該反応混合物を6
5℃で1時間加熱する。次に25mlのトルエン中の1-(1-ブロモエチル)-3,4-ジクロ
ロベンゼン溶液3g(調製3.6)の溶液を滴下させて添加し、続いて該混合物を一
晩還流する。これを0℃に冷却し、50%のNH4Cl水溶液100mlを滴下させて添加す
る。デカンテーション後、有機相を飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ
て、真空下で溶媒を蒸発させる。シクロヘキサン/酢酸エチル混合液(75/25;v
/v)を溶出液として用いるシリカ上のクロマトグラフィーに該残留物をかけて、
予定の産物1.6gを得る。
B)1.[1-(3,4-ジクロロフェニル)エチル]-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-
3-カルボン酸
15mlのメタノール中の前ステップで得た化合物1.4gの懸濁液に、15mlの水中の
KOH0.5gの溶液を室温で添加し、該反応混合物を2時間還流する。真空下でメタ
ノールを濃縮した後、これを1NのHCl/氷混合液中に注ぎ込み、生じた沈殿物を
濾過して、水で洗浄し、真空下KOH上で乾燥して、予定の産物1.25gを得る。
NMR:δ(ppm):1.85:d:3H;2.4:s:3H;5.7:qd:1H;6.85:s:1H;7.05:dd:1H;7.2〜7.45:
u:5H;7.65:d:1H;12.95:bs:1H。
調製1.26
1-[1-(4-メチルフェニル)エチル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾール-3
-カルボン酸
A)メチル1-[1-(4-メチルフェニル)エチル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピ
ラゾール-3-カルボキシレート
該化合物は、調製1.25のステップAに記載されている操作によって、トルエン
25ml、60%水酸化ナトリウムのオイル分散液0.88g、およびトルエン25ml中の1-(
1-ブロモエチル)-4-メチルベンゼン2.3g(調製3.7)中の調製1.10のステップB
で得た化合物2.5gから調製する。NH4Cl水溶液を添加し、デカンテーションを行
った後、有機相を真空下で濃縮し、酢酸エチルで残留物を回収して、該有機相を
飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸発させる。シ
クロヘキサン/酢酸エチル混合液(75/25;v/v)を溶出液として用いるシリカ上
のクロマトグラフィーに該残留物をかけて、予定の産物0.7gを得る。
B)1-[1-(4-メチルフェニル)エチル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾー
ル-3-カルボン酸
該化合物は、調製1.25のステップBに記載されている操作によって、メタノー
ル15ml中の前ステップで得た化合物0.7gと15mlの水中のKOH0.28gの溶液から調製
する。予定の産物0.63gを得る。
調製1.27
1-[1-(3,4-ジクロロフェニル)エチル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾー
ル-3-カルボン酸
A)メチル1-[1-(3,4-ジクロロフェニル)エチル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニ
ル)ピ
ラゾール-3-カルボキシレート
該化合物は、調製1.25のステップAに記載されている操作によって、トルエン
25ml、60%水酸化ナトリウムのオイル分散液1g、およびトルエン25ml中の1-(1-
ブロモエチル)-3,4-ジクロロベンゼン溶液3g(調製3.6)中の調製1.10のステッ
プBで得た化合物3gから調製する。NH4Cl水溶液を添加してデカンテーションを
行った後、有機相を真空下で濃縮し、酢酸エチルで残留物を回収して、該有機相
を飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸発させる。
シクロヘキサン/酢酸エチル混合液(80/20;v/v)を溶出液として用いるシリカ
上のクロマトグラフィーに該残留物をかけて、予定の産物1.4gを得る。
B)1-[1-(3,4-ジクロロフェニル)エチル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラ
ゾール-3.カルボン酸
該化合物は、調製1.25のステップBに記載されている操作によって、メタノー
ル20ml中の前ステップで得た化合物1gおよび20mlの水中のKOH0.4gの溶液から調
製する。予定の産物0.96gを得る。
NMR:δ(ppm):1.8:d:3H;2.35:s:3H;5.7:qd:1H;6.7〜7.7:u:7H;12.95:bs:1H。
ベンジルのプロトン(R4=H)とプロトンg2=g6=Hの間でオーバーハウザー効果
(NOE)が見られた。
調製1.28
1-[1-(4-メチルフェニル)プロピル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾール
-3-カルボン酸
A)N,N'-ジプロピリデンヒドラジン
0℃に冷却したプロピオンアルデヒド58gに10mlの水を添加し、次に10℃以下の
温度に維持しながら、該反応混合物に19.9mlのヒドラジン1水和物を滴下させて
添加する。続いて67.5gのKOH顆粒を徐々に添加し、該反応混合物を室温で一晩放
置する。デカンテーション後、減圧下で有機相を蒸留すると、予定の産物24.37g
が得られる。2400Pa での沸点=48℃。
B)N-プロピリデン-N'-[1-(4-メチルフェニル)プロピル]ヒドラジン
気体窒素下で、エーテル中の1M臭化p-トリルマグネシウム溶液100mlを還流
した後、無水エーテル40ml中の前ステップで得た化合物10gの溶液を滴下させて
添加し、該反応混合液を室温で一晩攪拌する。これを5℃に冷却し、飽和NH4Cl水
溶液を添加する。該混合液をデカンテーションし、水相をエーテルで抽出して、
集めた有機相MgSO4上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させて、予定の産物6gを
得る。20Paでの沸点=102〜103℃。
n20 D=1.5180
C)[1-(4-メチルフェニル)プロピル]ヒドラジンオキサレート
エタノール20mlとエーテル20ml中のシュウ酸4.78gの溶液に、エーテル5ml中の
前ステップで得た化合物6gの溶液を添加し、該反応混合物を0〜5℃で一晩放置す
る。生じた結晶化した産物を濾過し、エーテルで洗浄すると、予定の産物1.84g
が得られる。
D)メチル1-[1-(4-メチルフェニル)プロピル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)
ピラゾール-3-カルボキシレート
水1O0ml中の調製1.10のステップAで得た化合物2gとエタノール100mlの溶液に
、水20mlとエタノール30ml中の前ステップで得た化合物1.84gの溶液を室温で添
加し、該反応混合物を室温で3時間攪拌する。これをエーテルで抽出し、有機相
をNa2So4上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させる。残留物をヘキサンで回収し
、不溶性物質を濾過して、濾過液を真空下で濃縮する。シクロヘキサン/酢酸エ
チル混合液(80/20;v/v)を溶出液として用いるシリカ上のクロマトグラフィー
に該残留物をかけて、予定の産物1.12gを得る。
E)1-[1-(4-メチルフェニル)プロピル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾ
ール-3-カルボン酸
エタノール40ml中の前ステップで得た化合物1.1gの溶液に、10mlの水中のKOH0
.47gの溶液を室温で添加し、次に該反応混合物を3時間還流する。これを真空下
で濃縮して、残留物を50mlの水で回収し、6NのHCl溶液を添加することによりpH2
の酸性にして、生じた沈殿物を濾過し、水で洗浄してから乾燥させると予定の産
物0.89gが得られる。
調製1.29
1-[1-メチル-1-(4-メチルフェニル)エチル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピ
ラゾ
ール-3-カルボン酸
A)N,N'-ジイソプロピリデンヒドラジン
該化合物は、調製1.28のステップAに記載されている操作によって、92gのア
セトン、20mlの水、39.7mlのヒドラジン一水和物、および135gのKOHから調製す
る。予定の産物66gを得る。2100Pa での沸点=55℃。
B)N-イソプロピリデン-N'-[1-メチル-1-(4-メチルフェニル)エチル]ヒドラジン
気体窒素下で、エーテル中の1M臭化p-トリルマグネシウム溶液100mlを還流し
た後、無水エーテル200ml中の前ステップで得た化合物8.46gの溶液を滴下させて
添加し、5日間還流を続ける。これを5℃に冷却した後、飽和NH4Cl水溶液を添加
して、該反応混合液をデカンテーションし、水相をエーテルで抽出して、集めた
有機相をMgSO4上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させる。残留物を減圧下で蒸
留すると予定の産物6.45gが得られる。266.6Pa での沸点=95℃。
C)[1-メチル-1-(4-メチルフェニル)エーテル]ヒドラジンオキサレート
エタノール24mlおよびエーテル24ml中のシュウ酸5.12gの溶液に、エーテル5ml
中の前ステップで得た化合物6.45gの溶液を添加し、該反応混合物を室温で一晩
放置する。生じた結晶化した産物を濾過し、ヘキサンで洗浄すると、予定の産物
2.57gが得られる。
D)メチル1-[1]メチル-1-(4-メチルフェニル)エチル]-5-(4-クロロ-3-メチルフ
ェニル)ピラゾール-3-カルボキシレート
水600mlとエタノール1L中の調製1.10のステップAで得た化合物2.66gの溶液に
、水200mlとエタノール300ml中の前ステップで得た化合物2.54gの溶液を室温で
添加し、該反応混合物を室温で3時間攪拌した後、24時間放置する。生じた沈殿
物を濾過し、ヘキサンで洗浄してから乾燥させて予定の産物3.46gを得る。
E)1-[1-メチル-1-(4-メチルフェニル)エチル]-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル
)ピラゾール-3-カルボン酸
エタノール80ml中の前ステップで得た化合物3.3gの溶液に、20mlの水中のKOH1
.44gの溶液を室温で添加し、次に該反応混合物を3時間還流する。不溶性物質を
濾過して、該濾過液を20mlに濃縮する。30mlの氷水、次に50mlのDCM
を添加し、1NのHClを添加することにより該混合物をpH3.5の酸性にして、デカン
テーションを行い、有機相をNa2SO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸発させる
と、予定の産物3.15gが得られる。
調製1.30
1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-メチルピラゾール-3-カル
ボン酸
A)エチル4-(4-クロロフェニル)-3-メチル-4-オキシド-2-オキソブト-3-エノエ
ートのリチウム塩
0℃に冷却した120mlのシクロヘキサンに、気体窒素下で、154mlの1Mヘキサメ
チルジシラザンのリチウム塩のTHF溶液を添加する。続いて、30分間にわたって
滴下させながらシクロヘキサン60ml 中の4'-クロロプロピオフェノン21.6gの溶
液を0℃で添加し、該反応混合物を室温で3時間攪拌する。次に温度を25℃以下
に維持しながら、21.4gのジエチルオキサレートを素早く添加し、該反応混合物
を室温で48時間攪拌する。生じた沈殿物を濾過し、シクロヘキサンで洗浄してか
ら乾燥すると予定の産物31.3gが得られる。
B)エチル5-(4-クロロフェニル)-4-メチルピラゾール-3-カルボキシレート
酢酸100ml中の前ステップで得た化合物15gの溶液に、室温で滴下させながら2.
04mlのヒドラジン一水和物を添加し、次に該反応混合物を5時間還流して、一晩
室温で撹拌する。これを氷と水の混合液に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過し、水
、次にヘキサンで洗浄後、乾燥して予定の産物11.47gを得る。
C)エチル1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-メチルピラゾー
ル-3-カルボキシレート
トルエン25ml中の前ステップで得た化合物2.17gの溶液に、室温で60%水酸化
ナトリウムのオイル分散液0.72gを徐々に添加し、続いて該反応混合物を65℃で
1時間加熱する。室温に冷却した後、トルエン25ml中の2,4-ジクロロベンジルク
ロリド2.28g の溶液を滴下させて添加し、次に該反応混合物を20時問還流する。
室温に冷却させた後、飽和NH4Cl水溶液を添加して、該混合物をデカンテーショ
ンし、有機相を飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を
蒸発させる。残留物を酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和NaHCO3
溶液、pH2の緩衝液および水で洗浄して、MgSO4上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸
発させる。シクロヘキサン/酢酸エチル混合液(75/25;v/v)を溶出液として用
いるシリカ上のクロマトグラフィーに該残留物をかけて、予定の産物1.10gを得
る。融点=82℃。
NMR:δ(ppm):1.2:t:3H;2.0:s:3H;4.2:qd:2H;5.3:s:2H;6.7:d:1H;7.15〜7.6:u:6H
。
ベンジルのプロトン(R4=R5=H)とプロトンg2=g6=Hの間でオーバーハウザー
効果(NOE)が見られた。
D)1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-メチルピラゾール-3-カ
ルボン酸
エタノール50ml中の前ステップで得た化合物0.8gの溶液に、10mlの水中のKOH0
.166g の溶液を室温で添加し、次に該反応混合物を4時間還流する。真空下で濃
縮し、水で残留物を回収して、不溶性物質を濾過し、6NのHClを添加することに
より該濾過液をpH2の酸性にして、生じた沈殿物を濾過し、水で洗浄してから乾
燥させて、予定の産物0.73gを得る。
調製1.31
1-(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-メチルピラゾール-3-カル
ボン酸
A)エチル1-(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-メチルピラゾー
ル-3-カルボキシレート
該化合物は、調製1.30のステップCに記載されている操作によって、トルエン
25ml、60%水酸化ナトリウムのオイル分散液0.72g、およびトルエン25ml中の3,4
-ジクロロベンジルブロミド2.99g中の調製1.30のステップBで得た化合物2.17g
から調製する。予定の産物1.87gを得る。融点=117.5℃。
NMR:δ(ppm):1.25:t:3H;2.05:s:3H;4.25:qd:2H;5.3:s:2H;6.8:dd:1H;7.15:s:
1H;7.3:d:2H;7.4〜7.6:u:3H。
ベンジルのプロトン(R4=R5=H)とプロトンg2=g6=Hの間でオーバーハウザ
ー効果(NOE)が見られた。
B)1-(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-メチルピラゾール-3-
カル
ボン酸
該化合物は、調製1.30のステップDに記載されている操作によって、エタノー
ル50mlおよび10mlの水中のKOH0.3g中の前ステップで得た化合物l.5gから調製す
る。予定の産物1.31gを得る。
調製1.32
1-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-メチルピラゾール-3-
カルボン酸
トルエン100ml中の調製1.30のステップBで得た化合物2.17gの溶液に、60%水
酸化ナトリウムのオイル分散液0.72gを室温で徐々に添加し、次に該混合物を65
℃で1時間加熱する。室温に冷やした後、3-クロロ-4-メチルベンジルヨウ化物
を滴下させて添加し、次に該反応混合物を20時間還流させる。室温に冷やした後
、飽和NH4Cl水溶液を添加し、該反応混合物のデカンテーションを行い、有機相
を飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸発させる。
残留物を酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和NaHCO3溶液、pH2 の緩衝液および水
で洗浄して、MgSO4上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させる。残留物をシクロ
ヘキサン/酢酸エチル混合液(75/125;v/v)で回収し、沈殿物を濾過すると1.3
8gの粗精製産物が得られる。これを酢酸エチルに溶解し、沈殿が生じるまでシク
ロヘキサンを添加し、該沈殿物を濾過して、精製された予定の産物0.17gを得る
。融点=162℃。
NMR:δ(ppm):1.95〜2.6:u:6H;5.2:s:2H;6.6〜7.7:u:7H;12.85:bs:1H。
ベンジルのプロトン(R4=R5=H)とプロトンg2=g6=Hの間でオーバーハウザー
効果(NOE)が見られた。
調製1.33
1-(4-メチルベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-4-メチルピラゾール-3-
カルボン酸
A)4'-クロロ-3-メチルプロピオフェノン
18mlの0-クロロトルエンと塩化アルミニウム22.7gの混合物に、塩化プロピオ
ニル16gを滴下させて添加し、次に該反応混合物を130℃で3時間加熱する。
室温に冷却した後、これを100mlの濃HClと氷の混合液に注ぎ込み、エーテルで抽
出し、有機相を飽和NaHCO3溶液で洗浄して、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で溶媒
を蒸発させる。減圧下で残留物を蒸留して、結晶化した予定の産物20.7gを得る
。5Paでの融点=95℃。
B)エチル4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-3-メチル-4-オキシド-2-オキソブト
-3-エノエートのリチウム塩
該化合物は、調製1.30のステップAに記載されている操作によって、1Mヘキサ
メチルジシラザンリチウム塩のTHF溶液50ml、シクロヘキサン 40ml、シクロヘキ
サン70ml中の前ステップで得た化合物10g、およびジエチルオキサレート9.8gか
ら調製する。室温で一晩攪拌した後、該反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を
エーテルで回収して、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物をヘプタンで回収し、
生じた沈殿を濾過して、予定の産物15gを得る。
C)エチル5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-4-メチルピラゾール-3-カルボキシレ
ート
5℃に冷却した酢酸150ml中の前ステップで得た化合物15gの溶液に、ヒドラジ
ン一水和物2.5mlを滴下させて添加し、次に該反応混合物を5時間還流して、室
温で一晩攪拌する。これを氷と水の混合液に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出し、有
機相を飽和NaCl溶液で3度洗浄して、Na2SO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸
発させる。残留物をイソエーテルで回収し、生じた沈殿を濾過して、イソエーテ
ルで洗浄し、乾燥して予定の産物7.88gを得る。
D)エチル1-(4-メチルベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-4-メチルピラ
ゾール-3-カルボキシレート
トルエン70ml中の前ステップで得た化合物5gの懸濁液に、60%水酸化ナトリウ
ムのオイル分散液0.98gを徐々に室温で添加し、次に該反応混合物を65℃で1時
間加熱する。室温に冷却した後、3.7gの4.メチルベンジルブロミドを滴下させて
添加し、次に該反応混合物を一晩還流する。室温に冷却した後、50%のNH4Cl水
溶液を添加し、有機相をデカンテーションして、真空下で濃縮する。残留物を酢
酸エチルで抽出し、有機相を飽和NaCl溶液で2度洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて
、真空下で溶媒を蒸発させる。シクロヘキサン/酢酸エチル混合液(80/20;
v/v)を溶出液として用いるシリカ上のクロマトグラフィーに該残留物をかけて、
予定の産物2.1gを得る。
E)1-(4-メチルベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-4-メチルピラゾール
-3-カルボン酸
エタノール20ml 中の前ステップで得た化合物2g の溶液に、20ml の水中のKOH
0.439g の溶液を室温で添加し、次に該反応混合物を3時間還流する。室温に冷
やした後、これを1NのHClと氷の混合液中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過して
、水で洗浄し、真空下で乾燥して、予定の産物1.8gを得る。
NMR:δ(ppm):2〜2.4:u:9H;5.2:s:2H;6.7〜7.6:u:7H;12.65:bs:1H。
調製1.34
1-(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェニル-3-メチルフェニル)-4-メチル
ピラゾール-3-カルボン酸
A)エチル1-(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-4-メチル
ピラゾール-3-カルボキシレート
該化合物は、調製1.33のステップDに記載されている操作によって、トルエン
50ml、60%水酸化ナトリウムのオイル分散液0.8g、および3,4-ジクロロベンジル
ブロミド2.4g中の調製1.33のステップCで得た化合物2.5gから調製する。50%の
NH4Cl水溶液を添加することにより加水分解した後、有機相をデカンテーション
して、不溶性物質を濾過し、該濾過液を真空下で濃縮する。残留物を酢酸エチル
で抽出し、有機相を飽和NaCl溶液で2度洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて、真空下
で溶媒を蒸発させる。シクロヘキサン/酢酸エチル混合液(80/20;v/v)を溶出
液として用いるシリカ上のクロマトグラフィーに該残留物をかけて、予定の産物
3gを得る。
B)1-(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-4-メチルピラ
ゾール-3-カルボン酸
該化合物は、調製1.33のステップEに記載されている操作によって、20mlのエ
タノール中の前ステップで得た化合物3gおよび20mlの水中のKOH0.56gから調製す
る。予定の産物2.7gを得る。
NMR:δ(ppm):2:s:3H;2.3:u:3H;5.2:s:2H;6.7〜7.6:u:6H;12.65:bs:1H。
調製1.35
1-(4-クロロ-3-メチルベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-(エトキシメチル)
ピラゾール-3-カルボン酸
A)エチル1-(tert-ブトキシカルボニル)-5-(4-クロロフェニル)-4-メチルピラゾ
ール-3-カルボキシレート
ジオキサン150ml 中の調製1.30 のステップBで得た化合物6g の溶液に、4.62
mlのトリエチルアミン、6.57gのジ-tert-ブチルジカルボネート、および60%水
酸化ナトリウムのオイル分散液1.18gを添加し、次に該反応混合物を室温で72時
間攪拌する。不溶性物質を濾過し、該濾過液を真空下で濃縮する。シクロヘキサ
ンで残留物を回収して、生じた沈殿物を濾過し、シクロヘキサンで洗浄して、乾
燥すると予定の産物6.23gが得られる。
B)エチル1-(tert-ブトキシカルボニル)-5-(4-クロロフェニル)-4-(ブロモメチ
ル)ピラゾール-3-カルボキシレート
CCl4150ml中の前ステップで得た化合物6.2gの溶液に、3.18gのN-ブロモスクシ
ンイミド、および0.02gの過酸化ジベンゾイルを添加し、次に該反応混合物を一
晩還流する。不溶性の物質を濾過し、該濾過液を真空下で濃縮する。シクロヘキ
サンで残留物を回収し、該混合物のデカンテーションを行い、真空下で溶媒を蒸
発させて、オイル状の予定の産物8.72gを得る。
C)エチル5-(4-クロロフェニル)-4-(エトキシメチル)ピラゾール-3-カルボキ
シレート
エタノール100ml中に0.23gのナトリウムを溶解させ、次に前ステップで得た化
合物4.5gを滴下させて添加し、該反応混合物を一晩還流する。これを真空下で濃
縮し、シクロヘキサン/酢酸エチル混合液(60/40;v/v)を溶出液として用いる
シリカ上のクロマトグラフィーに残留物をかけて、予定の産物2.26gを得る。
D)エチル1-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-(エトキシ
メチル)ピラゾール-3-カルボキシレート
トルエン50ml中の前ステップで得た化合物1.65gの溶液に、60%水酸化ナト
リウムのオイル分散液0.254gを室温で徐々に添加し、次に該反応混合物を65℃で
1時間加熱する。室温に冷却した後、1.7gの3-クロロ-4-メチルベンジルヨウ化
物を滴下させて添加し、次に該反応混合物を20時間還流する。室温に冷却した後
、不溶性の物質を濾過し、該濾過液を真空下で濃縮する。残留物を酢酸エチルで
抽出し、有機相を飽和NH4Cl溶液、pH2の緩衝液および水で洗浄して、MgSO4上で
乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させる。シクロヘキサン/酢酸エチル混合液(75
/25;v/v)を溶出液として用いるシリカ上のクロマトグラフィーに該残留物をか
けて0.90gの産物を得、シクロヘキサン/酢酸エチル混合液(80/20;v/v)を溶出
液として用いるシリカ上のリクロマトグラフィーに該産物をかけて予定の産物0.
24gを得る。
E)1-(4-クロロ-3-メチルベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-4-(エトキシメチル)
ピラゾール-3-カルボン酸
エタノール10ml中の前ステップで得た化合物0.23gの溶液に、10mlの水中のKOH
0.088g の溶液を室温で添加し、次に該反応混合物を3時間還流する。真空下で
、これを10mlの容量に濃縮し、10mlの水を加え、1NのHCl溶液を添加することに
より、該混合物をpH2.5の酸性にして、生じた沈殿物を濾過し、乾燥させると予
定の産物0.21gが得られる。
調製1.36
1-(5-クロロインダン-1-イル)-5-(4-クロロフェニル)ピラゾール-3-カルボン酸
トルエン20ml中の調製1.7のステップBで得た化合物2.5gの懸濁液に、60%水
酸化ナトリウムのオイル分散液0.88g を徐々に添加した後、該反応混合物を65℃
で1時間加熱する。室温に冷却した後、トルエン10ml中の1-ブロモ-5-クロロイ
ンダン(調製3.8)2.3gの溶液を滴下させて添加し、該反応混合物を一晩還流する
。これを5℃に冷却し、50%のNH4Cl水溶液20mlを滴下させて添加し、有機相をデ
カンテーションして、真空下で濃縮する。残留物を酢酸エチルで抽出し、該有機
相を飽和NaCl溶液で洗浄して、Na2SO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸発させ
ると、予定の産物(そのまま使用する)1.04gが得られる。
調製1.37
1-(4-メトキシベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボ
ン酸
A)メチル1-(4-メトキシベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾール-
3-カルボキシレート
トルエン25ml中の調製1.10のステップBで得た化合物2.5gの懸濁液に、60%水
酸化ナトリウムのオイル分散液0.53gを徐々に室温で添加した後、該反応混合物
を65℃で1時間加熱する。室温に冷却した後、トルエン25ml中の4-メトキシベン
ジルクロリド1.7gの溶液を滴下させて添加し、続いて該反応混合物を20時間還流
する。これを室温に冷却し、50%のNH4Cl水溶液20mlを添加し、有機相をデカン
テーションして、真空下で濃縮する。残留物を酢酸エチルで抽出し、該有機相を
飽和NaCl溶液で洗浄して、MgSO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸発させる。
シクロヘキサン/酢酸エチル混合液(80/20;v/v)を溶出液として用いるシリカ
上のクロマトグラフィーに該残留物をかけて、予定の産物(そのまま使用する)
1.03gが得られる。
B)1-(4-メトキシベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾール-3-カル
ボン酸
メタノール20ml中の前ステップで得た化合物1.03gの溶液に、20mlの水中のKOH
0.23gの溶液を室温で添加し、次に該反応混合物を3時間還流する。室温に冷却
した後、1NのHCl/氷混合液中に注ぎ込み、エーテルで抽出して、有機相をNa2SO4
上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させると予定の産物(そのまま使用する)0
.8gが得られる。
調製1.38
1-(2,4-ジクロロベンジル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾール-5-カルボン酸A)
メチル1ー(2,4-ジクロロベンジル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾール-5-カルボキ
シレート
DMF15ml中の調製1.7のステップBで得た化合物0.8gの溶液に、60%水酸化ナト
リウムのオイル分散液0.16gを室温で徐々に添加し、該反応混合物を室温で30分
撹拌する。これを0℃に冷却し、DMF5ml中の2,4-ジクロロベンジルの溶液0.49ml
を滴下させて添加した後、該反応混合物を16時間室温で攪拌する。これを氷水に
注ぎ込み、水相をDCMで洗浄し、白色の沈殿物を濾過し、水で洗浄して、乾燥す
ると予定の産物0.86gが得られる。融点=120℃。
B)1-(2,4-ジクロロベンジル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾール-5-カルボン酸
メタノール15ml中の前ステップで得た化合物0.85gの溶液に、5mlの水中のKOH0
.3gの溶液を添加し、次に該反応混合物を3時間還流する。これを100mlの氷水中
に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過して、水で洗浄し、真空下で乾燥すると予定の
産物0.79gが得られる。融点=218℃。
調製2.1
(1S)-2endo-アミノ-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩
A)(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オンオキシム
メタノール120ml中の(1S)-(+)-フェンコン38.1gの溶液に、200mlの水中のヒ
ドロキシルアミン塩酸塩23gおよび酢酸ナトリウム41gの溶液を室温で添加し、次
に該混合物を48時間還流する。室温に冷却した後、生じた沈殿物を濾過し、水で
洗浄して、真空下で乾燥すると予定の産物が41g得られる。
B)(1S)-2endo-アミノ-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩
室温、6バールの圧力下、パール装置(Parra pparatus)の中で、前ステップ
で得られた化合物8gと700mlのエタノールおよび20mlのクロロホルム中の酸
真空下で濃縮する。残留物をエーテルで回収し、生じた沈殿物を濾過して、予定
の産物2.61gを得る。
[α]D20=−4.6゜(c=1;EtOH)
調製2.2
(1S)]2endo-exo-アミノ-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
酢酸70ml中の調製2.1のステップAで得られた化合物10gの溶液を10℃に冷
該濾過液に氷と水の混合液を100ml 加え、濃水酸化ナトリウム溶液を添加してpH
を7にし、該混合物をエーテルで抽出して、有機相をMgSO4上で乾燥させ、真空
下で溶媒を蒸発させて、オイル状の予定の産物(エンドとエキソの混合物)7.37
gを得る。
調製2.3
(1R)-2endo-exo-アミノ-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよび(1R)-
2-イミノ-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]へプタン
A)(1R)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]へプタン-2-オンオキシム
該化合物は、調製2.1のステップAに記載されている操作によって、(1R)-(−)
-フェンコンから調製する。
B)(1R)-2-endo-exo-アミノ-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]へプタンおよび(
1R).2-イミノ-1,3,3.トリメチルビシクロ[2.2.1]へプタン
酢酸100ml中の前ステップで得た化合物14gの溶液を10℃に冷却し、35gの
水の混合液を100ml加え、濃水酸化ナトリウム溶液を添加してpHを7にし、該混
合物をエーテルで抽出して、有機相をMgSO4上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発
させて、予定の産物10.77gを得る。
調製2.4
2exo-(プロピルアミノ)ビシクロ[2.2.1]へプタン塩酸塩
A)2exo-(プロピノイルアミノ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
DCM80ml中の2exo-アミノノルボルナン15gおよびトリエチルアミン20.5mlの溶
液を氷槽中で冷却し、DCM80ml中の塩化プロピオニル11.2ml の溶液を滴下させて
添加し、該反応混合物を室温で一晩攪拌する。濾過後、該濾過液を飽和NaHCO3溶
液および水で洗浄して、有機相をMgSO4上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させ
ると、予定の産物23gが得られる。
B)2exo-(プロピルアミノ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩
THF100ml中の水素化アルミニウムリチウム7.6gの懸濁液に、THF100ml中の前ス
テップで得た化合物23gの溶液を滴下させて添加した後、該反応混合物を2時間
還流して、室温で一晩攪拌する。10mlの水、続いて5mlの15%NaOH溶液、および1
4mlの水を添加することにより、これを加水分解する。15分間攪拌した後、無機
塩を濾過し、該濾過液を真空下で濃縮する。得られたオイルをイソエーテルで回
収し、pHが1になるまでエーテル中の飽和塩酸溶液を添加し、生じた沈殿物を濾
過する。これを酢酸エチルで回収して、水で抽出し、該水相に5N
のNaOHを添加することによってpH12にして、酢酸エチルで抽出し、該有機相を水
で洗浄して、MgSO4上で乾燥し、真空下で溶媒を蒸発させる。得られた産物をイ
ソエーテルで回収し、pHが1になるまでエーテル中の飽和塩酸溶液を加え、生じ
た沈殿物を濾過すると、予定の産物14gが得られる。融点230℃(dec.)。
調製2.5
3endo-アミノビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩
該化合物は、H.MaskillらのJ.Chem.Soc.Perkin Trans.11,1984,1369-1376に記
載されている操作によって調製される。
調製2.6
(1R)-2endo-アミノ-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩。
室温、8バールの圧力下、パール装置の中で、調製2.3のステップAで得た化
合物15.5gとエタノール500mlおよびクロロホルム14ml中の酸化白金2gとの
テル中の飽和塩酸溶液で、残留物を回収し、真空下で溶媒を蒸発させる。ヘキサ
ンで残留物を回収し、不溶性物質を濾過して、真空下で溶媒を蒸発させると、や
がて結晶化するオイル5.64gが得られる。生じた結晶を濾過し、それらをヘキサ
ンで回収し、さらに濾過して洗浄すると、予定の産物0.85gが得られる。
αD20=+1゜(c=1;EtOH)
調製2.7
2,2,6,6-テトラメチルシクロヘキシルアミン
A)2,2,6,6-テトラメチルシクロヘキサノン−オキシム
メタノール20ml中の2,2,6,6-テトラメチルシクロヘキサノン3.4gの溶液に、水
20ml中のヒドロキシルアミン塩酸塩2.3gと酢酸ナトリウム3.6gの溶液を室温で添
加し、次に該反応混合物を48時間還流する。室温に冷却した後、生じた沈殿物を
濾過し、水で洗浄して、真空下で乾燥すると予定の産物1.2gが得られる。
B)2,2,6,6-テトラメチルシクロヘキシルアミン
気体窒素下で、酢酸30ml中の前ステップで得た化合物1gの溶液を0℃に冷却 で濾過し、該濾過液に氷と水の混合液を加え、濃水酸化ナトリウム溶液を添加し
てpHを7にし、該混合物を酢酸エチルで抽出して、有機相をNa2SO4上で乾燥させ
、真空下で溶媒を蒸発させると、予定の産物0.63gが得られる。
調製3.1
3-フルオロ-4-メチルベンジルブロミド
A)エチル-3-フルオロ-4-メチルベンゾエート
150mlのエタノールを氷槽中で冷却し、塩化チオニル10mlを徐々に添加した後
、3-フルオロ-4-メチル安息香酸10gを添加し、該反応混合液を攪拌して、温度を
室温に上昇させる。これを2時間還流してから、真空下で濃縮すると、オイル状
の予定の産物10.45gが得られる。
B)3-フルオロ-4-メチルベンジルアルコール
THF100ml中の水素化アルミニウムリチウム3.26gの懸濁液を0℃に冷却し、THF5
0ml中の前ステップで得た化合物10.45gの溶液を滴下させて添加し、温度が室温
に上昇するまで、該反応混合物を攪拌する。次に、これを3時間還流し、さらに
1.5gの水素化リチウムアルミニウムを添加し、48時間還流を続ける。室温に冷却
した後、飽和NH4Cl水溶液を添加することにより、該反応混合物を加水分解し、
次に有機相をデカンテーションして、保持する。水相をTHFで抽出し、次に集め
た有機相をMgSO4上で乾燥して、真空下で溶媒を蒸発させると、オイル状の予定
の産物7.87gが得られる。
C)3-フルオロ-4-メチルベンジルブロミド
前ステップで得た化合物7.8gと47%HBr水溶液112mlとの混合物を100℃で2時
間加熱する。室温に冷却させた後、該反応混合物をエーテルで抽出し、有機相を
MgSO4上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させると、オイル状の予定の産物(そ
のまま使用される)11.15gが得られる。
調製3.2
3-クロロ-4-メチルベンジルヨウ化物
アセトン15ml中の3-クロロ-4-メチルベンジルクロリド9.6gの溶液に、25mlの
アセトン中のヨウ化ナトリウム8.5gの溶液を室温で滴下させて添加し、該混合物
を48時間室温で攪拌する。生じた塩化ナトリウムを濾過し、該濾過液をNa2SO4
上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸発させると、オイル状の予定の産物(そのま
ま用いる)13gを得る。
調製3.3
3-クロロ-4-フルオロベンジルブロミド
3-クロロ-4-フルオロトルエン5gとCCl4100mlの混合物に、0.05gの過酸化ジベ
ンゾイル、続いてN-ブロモスクシンイミド6.1gを添加し、該反応混合物を12時
間還流する。不溶性の物質を濾過し、CCl4で洗浄する。水および飽和NaCl溶液で
該濾過液を洗浄し、有機相をNa2SO4上で乾燥させて、真空下で溶媒を蒸発させる
と、オイル状の予定の産物(そのまま使用する)7.5gが得られる。
調製3.4
1-(1-ブロモエチル)-2,4-ジクロロベンゼン
酢酸中の33%HBr溶液15mlを0℃に冷却し、2mlの2,4-ジクロロ-1-(1-ヒドロキ
シエチル)ベンゼンを滴下させて添加して、反応混合物を0℃で30分間攪拌した後
、室温で3時間攪拌する。これを氷水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出し、飽和Na
HCO3水溶液、水および飽和NaCl溶液で該有機相を洗浄して、MgSO4上で乾燥させ
、真空下で溶媒を蒸発させると、予定の産物3.4gが得られる。
調製3.5
4-エチルベンジルブロミド
酢酸中の33%HBr溶液35mlを0℃に冷却し、5gの4-エチルベンジルアルコールを
滴下させて添加して、該反応混合物を0℃で30分間、続いて室温で一晩攪拌する
。これを200mlの氷水中に注ぎ込み、該混合物を酢酸エチルで抽出し、飽和NaHCO3
水溶液および飽和NaCl溶液で該有機相を洗浄して、Na2SO4上で乾燥させ、真空
下で溶媒を蒸発させると、予定の産物5.6gが得られる。
調製3.6
1-(1-ブロモエチル)-3,4-ジクロロベンゼン
本化合物は、調製3.4に記載されている操作によって、酢酸中の33%HBr溶液25
mlおよび3,4-ジクロロ-1-(1-ヒドロキシエチル)ベンゼン5gから調製される。
予定の産物6.4gが得られる。
調製3.7
1-(1-ブロモエチル)-4-メチルベンゼン
本化合物は、調製3.4に記載されている操作によって、酢酸中の33%HBr溶液30
mlおよび1-(1-ヒドロキシエチル)-4]メチルベンゼン7mlから調製される。予定の
産物9gが得られる。
調製3.8
1-ブロモ-5-クロロインダン
A)1-ヒドロキシ-5-クロロインダン
5-クロロインダン-1-オン2.5gとTHF30ml の混合物を0〜5℃に冷却し、濃NaOH
溶液2.5ml、続いて0.88gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムを徐々に添加し、該反
応混合物を室温で一晩撹拌する。これを100mlの水に注ぎ込み、濃HCl溶液を添加
することにより該混合物をpH2の酸性にして、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽
和NaCl溶液で洗浄して、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させる。シク
ロヘキサン/酢酸エチル混合液(80/20;v/v)を用いるシリカ上のクロマトグラ
フィーに該残留物をかけて、予定の産物2.1gを得る。
B)1-ブロモ-5-クロロインダン
酢酸中の33%HBr溶液12mlを0℃に冷却し、前ステップで得た化合物2gを滴下さ
せて添加して、該反応混合物を0℃で30分間攪拌した後、室温で3時間攪拌する
。これを20Omlの氷水に注ぎ込み、該混合物を酢酸エチルで抽出し、飽和NaHCO3
溶液、飽和NaCl溶液で有機相を洗浄して、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で溶媒を
蒸発させると、予定の産物2.8gが得られる。
例1
N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-(3,4-ジ
クロロベンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド
A) 1-(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボ
ン酸・塩化物
塩化チオニルの1.52mlを、トルエン50ml中の調製1.1で得られた
化合物の5.1gの溶液にRTで添加し、それから反応混合物を4時間還流し、
RTで一晩攪拌する。真空下で濃縮し、その残渣をエーテルで回収し、真空下で
溶媒を蒸発し、オイル状の形態で予想生成物5.17g得る。
B) N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-
(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド
前述のステップで得られた化合物0.759gを、DCM50ml中の調製2
.1で得た化合物0.38gと0.554mlのトリエチルアミンとの溶液にR
Tで添加し、この反応混合液を一晩RTで攪拌する。真空下で濃縮し、残渣をA
cOEtで抽出し、有機層を飽和NaHCO3水溶液、pH2の緩衝液および水
で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、溶媒を真空で蒸発する。残渣をヘキサンで回
収し、生成した沈殿物を濾過により除去し、乾燥して0.67gの予想生成物を
得る。M.p.=137℃。
[α]D20=+1°(c=1;EtOH)
例2
N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エキソ-イル]-1-(3,4-
ジクロロベンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド
例1のステップAで得られた化合物の1gを、DCM50ml中の調製2.2
で得た0.5gの化合物と0.364mlのトリエチルアミンとの溶液にRTで
添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌する。真空で濃縮し、残渣をAcOEtで
抽出し、有機層を飽和NaHCO3水溶液、pH2の緩衝液および水で洗浄し、
MgSO4上で乾燥し、溶媒を真空で除去する。残渣を、溶出液としてシクロヘ
キサン/AcOEt混合物(75/25;v/v)を用いたシリカ上でのクロマ
トグラフィに供する。以下の2つの異性体が分離される:
- より低い極性の異性体:例1の化合物
- より高い極性の異性体:0.08gの予想化合物;m.p.=101℃。
NMR:δ(ppm):O.6から2:u:16H;2.3:s:3H;3.45:d:1H;5.4:s:2H;6.8:s:1H;
6.9:dd:1H;7.1から7.4:u:6H;7.5:d:1H
例3および例4
N-[(1R)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-(3,4-
ジクロロベンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド(例3
)およびN-[(1R)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エキソ-イル]-1-
(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド(
例4)
例1のステップAで得た化合物の1gを、DCM50ml中の調製2.3で得
た化合物の混合物の0.5gと0.364gのトリエチルアミンとの溶液にRT
で添加し、その反応混合物を一晩RTで攪拌する。真空下で濃縮し、残渣をAc
OEtで抽出し、有機層を飽和NaHCO3水溶液、pH2の緩衝液、水で洗浄
し、MgSO4上で乾燥し、真空下にて溶媒を蒸発する。残渣を、溶出液として
シクロヘキサン/AcOEt混合物(75/25;v/v)を用いてシリカ上に
てクロマトグラフィに供する。以下の異なる化合物を分離した:
- 最低極性の異性体:0.07gの例3の化合物;m.p.=130℃
NMR:δ(ppm):O.6から1.9:u:16H;2.3:s:3H;3.65:d:1H;5.4:s:2H;6.85:s:
1H;6.9:dd:1H;7.0:d:1H;7.15から7.4:u:5H;7.5:d:1H
- 0.09gの例4の化合物;m.p.=121℃。
NMR:δ(ppm):O.6から2:u:16H;2.3:s:3H;3.4:d:1H;5.4:s:2H;6.8:s:1H;6
.9:dd:1H;7.1から7.4:u:5H;7.6:d:1H
- 最高極性の化合物:0.54のN-[(1R)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン-2-イリデン]-1-(3,4-ジクロロベンジル)-5-(4-メチルフェニル)-ピラゾ
ール-3-カルボキサミド
例5
N-[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エキソ-イル]-N-プロピル-1-(3,4-ジクロロベ
ンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド
例1のステップAで得られた化合物0.66gを、DCM 50ml中の調製
2.4で得られた化合物0.266gと0.48mlのトリエチルアミンとの溶
液に添加し、反応混合物を一晩RTにて攪拌する。真空下で濃縮し、残渣をAc
OEtで抽出し、有機層を飽和NaHCO3水溶液、pH2の緩衝液および水で
洗浄し、MgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下で蒸発する。残渣を、溶出液とし
てシクロヘキサン/AcOEt混合物(70/30;v/v)を用いて、シリカ
上でクロマトグラフィに供し、予想生成物の0.5gを得る。M.p.=108
℃。
例6
N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-(3-フ
ルオロ-4-メチルベンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド
A) 1-(3-フルオロ-4-メチルベンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3
-カルボン酸・塩化物および1-(3-フルオロ-4-メチルベンジル)-3-(4-メチルフェ
ニル)-ピラゾール-5-カルボン酸・塩化物
塩化チオニルの0.3mlを、トルエン50ml中の調製1.3で得られた化
合物の混合物0.9gの溶液にRTで添加し、次いで、その反応混合物を5時間
還流し、RTで一晩撹拌する。真空下で濃縮し、その残渣をエーテルで回収し、
溶媒を真空下で蒸発して予想生成物の混合物1gを得る。
B) N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-
(3-フルオロ-4-メチルベンジル)-5-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキ
サミド
前記のステップで得られた化合物の混合物0.63gを、DCM50ml中の
調製2.1で得られた化合物0.33gと0.48mlのトリエチルアミンとの
溶液にRTで添加し、反応混合物を48時間RTで攪拌する。真空下で濃縮し、
残渣をAcOEtで抽出し、有機層を飽和NaHCO3水溶液、pH2の緩
衝液および水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下で蒸発する。その
残渣を溶出液としてシクロヘキサン/AcOEt混合物(75/25;v/v)
を用いたシリカ上のクロマトグラフィに供する。以下の2つの化合物を分離する
:
- より低い極性の混合物:0.5gの例6の化合物;m.p.=53℃。
[α]D20=−3.3゜(c=1;EtOH)
- より高い極性の化合物:N-[(IS)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
-2エンド-イル]-1-(3-フルオロ-4-メチルベンジル)-3-(4-メチルフェニル)ピラ
ゾール-5-カルボキサミド
例7
N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-(3-ク
ロロ-4-メチルベンジル)-5-(4-メトキシフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド
A) 1-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-5-(4-メトキシフェニル)ピラゾール-3
-カルボン酸・塩化物および1-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-3-(4-メトキシフェ
ニル)-ピラゾール-5-カルボン酸・塩化物
これら2つの化合物の混合物を、例6のステップAにおいて記述した方法によ
り、1.7gの調製1.5で得た化合物の混合物、0.54mlの塩化チオニル
および50mlのトルエンから調製する。予想生成物の混合物1.77gが得ら
れる。
B) N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-
(3-クロロ-4-メチルベンジル)-5-(4-メトキシフェニル)ピラゾール-3-カルボキ
サミド
この化合物は、例6のステップBで記述した方法により、調製2.1で得られ
た化合物0.531g、0.775mlのトリエチルアミン、100mlのDC
Mおよび前述のステップで得られた化合物1gの混合物から調製する。生成物を
、溶出液としてシクロヘキサン/AcOEt混合物(75/25;v/v)を使
用し、シリカ上のクロマトグラフィに供する。以下の2つの化合物を分離する:
- より低い極性の化合物:0.77gの例7の化合物;m.p.=116℃。
[α]D20=−1.1゜(c=1;EtOH)
- より高い極性の化合物:N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
-2エンド-イル]-1-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-3-(4-メトキシフェニル)ピラ
ゾール-5-カルボキサミド
例8
N-(アダマンタン-2-イル)-1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェニル)-ピ
ラゾール-3-カルボキサミド
A) 1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェニル)ピラゾール-3-カルボ
ン酸・塩化物
この化合物は、例1のステップAに記載の方法により、調製1.7で得られた
化合物3.27g、2.2mlの塩化チオニルおよび60mlのトルエンから調
製される。予想生成物の3.25gが得られ、そのまま使用される:
B) N-(アダマンタン-2-イル)-1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-クロロフェ
ニル)-ピラゾール-3-カルボキサミド
DCM15ml中の塩酸2-アミノアダマンタン0.39gと0.58mlのト
リエチルアミンとの溶液を0℃に冷却し、DCM15ml中の前述のステップで
得た化合物0.8gの溶液を滴下により添加し、その反応混合物を16時間RT
にて撹拌する。50mlの氷水中に注ぎ入れ、有機層を静かに注ぎ分け、水およ
び飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下で蒸発し、
DCM/イソエーテル混合物から結晶化および再結晶化の後に0.42gの予想
生成物を得た。M.p.=154℃。
例9
N-[エンド-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル]-1-(2,4-ジクロロベンジル)-5-(4-
クロロフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド
この化合物は、例8のステップBで記述の方法により、調製2.5で得られた
化合物0.17g、DCM10ml中の0.3mlのトリエチルアミンおよび
DCM10ml中の例8のステップAで得られた化合物0.41gから調製する
。得られた生成物は、溶出液としてトルエン/AcOEt混合物(97/3;v
/vから95/5;v/v)のグラジエントを用いてシリカ上でクロマトグラフ
ィに供し、0.43gの予想生成物を得る。M.p.=130℃。
例10
N-[(IS)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-[(1R,S
)-1-(2,4-ジクロロフェニル)エチル]-5-(4-クロロフェニル)ピラゾール-3-カル
ボキサミド
A) 1-[1-(2,4-ジクロロフェニル)エチル]-5-(4-クロロフェニル)ピラゾー
ル-3-カルボン酸・塩化物
この化合物は、例1のステップAに記述された方法により、調製1.14で得
られた化合物0.68g、0.45mlの塩化チオニルおよび30mlのトルエ
ンから調製する。0.86gの予想生成物が得られる。
B) N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-
[(1R,S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)エチル]-5-(4-クロロフェニル)ピラゾール-3
-カルボキサミド
この化合物は、例8のステップBに記述の方法により、DCM15ml中の調
製2.1で得た化合物0.34gと0.5mlのトリエチルアミン、並びにDC
M15ml中の前述のステップで得られた0.72gの混合物から調製される。
得られた生成物は、溶出液としてトルエン/AcOEt混合物(96/4;v/
v)を用いて、シリカ上でのクロマトグラフィにより精製し、0.84gの予想
生成物が得られる。M.p.=70℃。
例11
N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-(3,4-
ジクロロベンジル)-5-(2,6-ジメチルオキシフェニル)ピラゾール-3-カルボキサ
ミド
A) 1-(3,4-ジクロロベンジル)-5-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラゾール-3-
カルボン酸・塩化物
この化合物は、例1のステップAに記載の方法により、調製1.15で得られ
た化合物1.1g、0.6mlの塩化チオニルおよび25mlのトルエンから調
製する。1gの予想生成物が得られる。
B) N-[(1S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-
(3,4-ジクロロベンジル)-5-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラゾール-3-カルボキサ
ミド
この化合物は、例1のステップBに記載の方法により、DCM15ml中の調
製2.1で得られた化合物0.303gと0.4mlのトリエチルアミン、およ
び15mlのDCM中の0.6gの前述のステップから得られた化合物から調製
する。生成物は、シクロヘキサン/AcOEt混合物(75/25;v/v)か
らの結晶化により精製し、0.53gの予想生成物が得られる。
[α]D20=+1.2°(c=1;EtOH)。
以下の表2に纏めた本発明の化合物は、前述の例で記述した方法により、適切
な酸塩化物類(それ自身、調製の項で記述した酸から得た)と調製2.1から得た
該化合物から調製する。
(a) この化合物は、例1のステップAおよびステップBに記述された方法
により調製される。この生成物は、溶出液としてシクロヘキサン/AcOEt混
合物(75/25;v/v)を用いたシリカ上でのクロマトグラフィにより精製
される。
(b) この化合物は、例8のステップAおよびステップBに記述された方法
により調製される。この生成物は、溶出液としてトルエン/AcOEt混合物(
90/10;v/v)を用いたシリカ上でのクロマトグラフィにより精製される
。
(c) この化合物は、例1のステップAおよびステップBで記述された方法
により調製される。この生成物は、溶出液としてシクロヘキサン/AcOEt混
合物(80/20;v/v)を用いたシリカ上でのクロマトグラフィにより精製
される。
(d) この化合物は、例1のステップAおよびステップBで記述された方法
により調製される。この生成物は、AcOEtからの結晶化により精製される。
(e) この化合物は、例1のステップAおよびステップBで記述された方法
により調製される。この生成物は、イソエーテルからの結晶化により精製される
。
(f) この化合物は、例32のステップAおよびステップBで記述された方
法により、調製2.1で得られた化合物を用いて調製される。この生成物は、溶
出液としてシクロヘキサン/AcOEt混合物(80/20;v/v)を用いた
シリカ上でのクロマトグラフィにより精製される。
(g) この化合物は、例32のステップAおよびステップBで記述された方
法により、調製2.1で得られた化合物を用いて調製される。Na2SO4上での
乾燥の後に、溶媒を部分的に濃縮し、形成されたその沈殿物を濾過により取り除
き、イソエーテルで洗浄し、乾燥する。
例32
N-[(1R)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-(4-メ
チルベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキサミド
A) 1-(4-メチルベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾール-3-
カルボン酸・塩化物
この化合物は、例1のステップAおよびステップBに記述の方法により、調製
1.10で得た2.8gの混合物、1.7mlの塩化チオニルおよび50mlの
トルエンから調製する。2.9gの予想生成物が得られる。
B) N-[(1R)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2エンド-イル]-1-
(4-メチルベンジル)-5-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ピラゾール-3-カルボキサ
ミド
DCM20ml中の前述のステップで得られた化合物の1.6gの溶液を、滴
下によりRTで、DCM20ml中の調製2.6で得られた化合物0.765g
と1mlトリエチルアミンとの溶液に添加し、その反応混合物を一晩RTで
攪拌する。それを真空下で濃縮し、残渣をAcOEtで回収し、不溶物質を濾過
で除去し、濾液を飽和NaHCO3水溶液、pH2の緩衝液および飽和NaCl
水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、溶媒を真空下で蒸発する。残渣を、溶
出液としてシクロヘキサン/AcOEt混合液(75/25;v/v)を用いて
シリカ上でクロマトグラフィに供し、1.08gの予想生成物を得た。M.p.
=108℃。
[α]D20=+0.3°(c=1;EtOH)
例33
N−[(1R)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
2エキソーイル]−1−(4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチ
ルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
DCM10ml中の調製2.3で得られた化合物の混合物0.4gの溶液へ、
0.6mlのトリエチルアミンを添加し、次いで、DCM10ml中の例32の
工程Aで得られた化合物0.66gの溶液を滴下し、反応混合物をRTで一晩撹
拌する。これを真空下に濃縮し、残渣をAcOEtにより抽出し、不溶物質をろ
別し、ろ液を飽和NaHCO3水溶液により2回、pH2の緩衝溶液により2回
及び飽和NaCl水溶液により2回洗浄し、有機相をNa2SO4上で乾燥し、溶
媒を真空下に蒸発させる。シクロヘキサン/AcOEt混合物(80/20;v
/v)を溶離剤として用いるシリカ上のクロマトグラフに残渣を供する。例33
(エキソ型)の化合物58%及び例32(エンド型)の化合物41.6%を含有
する混合物(測定は、分析用HPLCによるもの)が得られる。この2つのアイ
ソマーを分取HPLCにより分離する:精製するサンプル0.31gを、13m
lの出発溶離剤(A/B:10%/90%)、MeOH9ml及びアセトニトリ
ル4mlの混合物中に溶解する。次の化合物が、凍結乾燥後に得られる:
−例33の化合物0.084g;純度:100%(分析用HPLC)、RTi
=41分
[α]D20=−8.8°(c=1;EtOH)
NMR:δ(ppm):0.8-1.15:3s:9H;1.2.2:u:7H;2.2-2.25:u:6H;3.5:d:1H;5.4:s
:2H;6.8-7.7:u:9H;
−例32の化合物0.056g;純度:98%(分析用HPLC)、RTi=
43.9分
例34
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
2エキソーイル]−1−(4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチ
ルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
DCM20ml中の調製2.2で得られた化合物0.853gの溶液へ、トリ
エチルアミン1. 5mlを添加し、次いでDCM20ml中の例32の工程A
で得られた化合物1.6gの溶液を滴下し、反応混合物をRTで一晩撹拌する。
これを真空下に濃縮し、残渣をAcOEtにより抽出し、不溶物質をろ別し、ろ
液を飽和NaHCO3水溶液により2回、pH2の緩衝溶液により2回及び飽和
NaCl水溶液により2回洗浄し、有機相をNa2SO4上で乾燥し、溶媒を真空
下に蒸発させる。シクロヘキサン/AcOEt混合物(80/20;v/v)を
溶離液として用いるシリカ上のクロマトグラフに残渣を供する。例34(エキソ
型)の化合物58%及び例18(エンド型)の化合物37%を含有する混合物(
測定は、分析用HPLCによるもの)が得られる。この2つのアイソマーを分取
HPLCにより分離する:精製するサンプル0.23gを、13mlの出発溶離
剤(A/B:10%/90%)、MeOH3ml及びアセトニトリル9mlの混
合物中に溶解する。次の化合物が、凍結乾燥後に得られる:
−例34の化合物0.16g;純度:99.6%(分析用HPLC)、RTi
=34.7分;m.p.=49℃。
[α]D20=−6.8゜(c=1;EtOH)
NMR:δ(ppm):0.8-1.15:3s:9H;1.2-2:u:7H;2.1-2.4:u:6H;3.5:d:1H;5.4:s:
2H;6.8-7.6:u:9H;
−例18の化合物0.066g;純度:94.7%(分析用HPLC)、RT
i=37.2分。
例35
N−(2,2,6,6−テトラメチルシクロヘキサン−1−イル)−1−(4
−メチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3
−カルボキサミド
DCM15ml中の調製2.7で得られた化合物0.25gの溶液へ、0.4
mlのトリエチルアミンを添加し、次いで、DCM15ml中の例32の工程A
で得られた化合物0.55gの溶液を滴下し、反応混合物をRTで一晩撹拌する
。これを真空下に濃縮し、残渣をAcOEtで抽出し、ろ液を飽和NaHCO3
水溶液により2回、pH2の緩衝溶液により2回及び飽和NaCl水溶液により
2回洗浄し、有機相をNa2SO4上で乾燥し、溶媒を真空下に蒸発させる。シク
ロヘキサン/AcOEt混合物(80/20;v/v)を溶離液として用いるシ
リカ上のクロマトグラフに残渣を供し、所望の生成物0.1gが得られる。
例36
N−[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2エキソ−イル]−1−(3−クロ
ロ−4−メチルベンジル)−5−(3,4−ジクロロフェニル)ピラゾール−3
−カルボキサミド
A)1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(3,4−ジクロロフェ
ニル)ピラゾール−3−カルボン酸クロリド
この化合物は、調製1.22で得られた化合物10g、塩化チオニル5.5m
l及びトルエン125mlから、例1の工程Aに記載される方法により製造した
。9.41gの所望の生成物が得られる。
B)N−[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2エキソ−イル]−1−(3−
クロロ−4−メチルベンジル)−5−(3,4−ジクロロフェニル)ピラゾール
−3−カルボキサミド
DCM15ml中の前の工程で得られた化合物1.5gの溶液を、DCM15
ml中の2エキソ−アミノノルボルナン0.411g及びトリエチルアミン1m
lの溶液中へRTにおいて添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌する。これを真
空下に濃縮し、残渣をAcOEtにより抽出し、不溶物質をろ別し、有機相を飽
和NaHCO3溶液により及びpH2の緩衝溶液により洗浄し、MgSO4上で乾
燥し、溶媒を真空下に蒸発させる。シクロヘキサン/AcOEt混合物(80/
20;v/v)を溶離剤として用いるシリカ上のクロマトグラフに残渣を供し、
所望の生成物0.5gが得られる。M.p.=145.6℃。
例37
N−[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2エキソ−イル]−N−プロピル−
1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(3,4−ジクロロフェニル)
ピラゾール−3−カルボキサミド
この化合物は、例36の工程Bに記載される方法により、調製2.4で得られ
た化合物0.695g、DCM15ml中のトリエチルアミン1ml及びのDC
M15ml中の例36の工程Aで得られた化合物1.5gから製造される。所望
の生成物0.417gが得られる。
例38
N−(2−メチルシクロヘキサン−1−イル)−1−(3−クロロ−4−メチ
ルベンジル)−5−(3,4−ジクロロフェニル)ピラゾール−3−カルボキサ
ミド
この化合物は、例36の工程Bに記載される方法により、2−メチルシクロヘ
キシルアミン1ml、DCM15ml中のトリエチルアミン1ml及びDCM1
5ml中の例36の工程Aで得られた化合物1.5gから製造される。溶離液と
してDCM/MeOH混合物(98/2;v/v)を用いるシリカ上のクロマト
グラフィーにより得られた化合物を精製し、所望の生成物0.27gが得られる
。M.p.=165℃。
例39
N−(2,6−ジメチルシクロヘキサン−1−イル)−1−(3−クロロ−4
−メチルベンジル)−5−(3,4−ジクロロフェニル)ピラゾール−3−カル
ボキサミド
この化合物は、例36の工程Bに記載される方法により、2,6−ジメチルシ
クロヘキシルアミン・塩酸塩0.605g、DCM15ml中のトリエチルアミ
ン1ml及びDCM15ml中の例36の工程Aで得られた化合物1.5gから
製造される。所望の生成物0.6gが得られる。m.p.=59.9℃。
例40
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]へプタン−
2エンド−イル]−1−[(1R)S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エ
チル]−5−(4−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−[1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル]−5−(4−メチルフ
ェニル)ピラゾール−3−カルボン酸クロリド
トルエン50ml中の調製1.25で得られた化合物1.2gの懸濁液へ、塩
化チオニル0.7mlをRTで添加し、次いで、反応混合物を2時間還流する。
RTへ冷却後、真空下に濃縮し、残渣をトルエンで回収し、溶媒を真空下に蒸発
させ、所望の生成物1.3gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−2エンド−イル]−1−[(1R、S)−1−(3,4−ジクロロフェニル
)エチル]−5−(4−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
DCM15ml中の調製2.1で得られた化合物0.341gの溶液へ、トリ
エチルアミン0.6mlを添加し、次いで、DCM15ml中の先の工程で得ら
れた化合物0.7gの溶液を滴下し、反応混合物をRTで一晩撹拌する。これを
真空下に濃縮し、残渣をAcOEtで回収し、不溶性物質をろ別し、ろ液を飽和
NaHCO3水溶液で、pH2の緩衝液で及び飽和NaCl水溶液で洗浄し、有
機相をNa2SO4上で乾燥し、溶媒を真空下に蒸発させる。溶離液としてシクロ
ヘキサン/AcOEt混合物を用いるシリカ上のクロマトグラフィーに残渣を供
し、所望の生成物0.54gが得られる。M.p.=112℃。
NMR:δ(ppm):0.6-1.9:u:19H;2.3:s:3H;3.6:mt:1H;5.55:qd:1H;6.6-7.6:u:
9H
例41
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−[(1R、S)−1−(4−メチルフェニル)エチル
]−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−[1−(4−メチルフェニル)エチル]−5−(4−クロロ−3−メ
チルフェニル)ピラゾール−3−カルボン酸クロリド
この化合物は、例40の工程Aに記載される方法により、トルエン30ml中
の調製1.26で得られた化合物0.61g及び塩化チオニル0.4mlから製
造される。所望の化合物0.7gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−2エンド−イル]−1−[(1R、S)−1−(4−メチルフェニル)エチ
ル]−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミ
ド
この化合物は、例40の工程Bに記載される方法により、DCM15ml中の
調製2.1で得られた化合物0.36gの溶液、トリエチルアミン0.45g及
びDCM15m1中の先の工程で得られた化合物0.7gの溶液から製造される
。溶離液としてシクロヘキサン/AcOEt混合物(75/25;v/v)を用
い
るシリカ上のクロマトグラフィーにより得られた化合物を精製し、所望の生成物
0.13gが得られる。M.p.=65℃。
NMR:δ(ppm):0.8-2.05:u:19H;2.2-2.5:u:6H;3.75:d:1H;5.65:qd:1H;6.8-7
.7:u:9H
例42
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
エンド−イル]−1−[(1R、S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル
]−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−[1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル]−5−(4−クロロ−
メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボン酸クロリド
この化合物は、例40の工程Aに記載される方法により、トルエン20ml中
の調製1.27で得られた化合物0.9g及び塩化チオニル0.5mlから製造
される。所望の生成物0.95gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−[(1R、S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エ
チル]−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサ
ミド
この化合物は、例40の工程Bに記載される方法により、DCM15ml中の
調製2.1で得られた化合物0.455g、トリエチルアミン0.8g及びDC
M15ml中の先の工程で得られた化合物0.95gの溶液から製造される。有
機相をNa2SO4上で乾燥した後、真空下に溶媒を部分的に濃縮し、生成した結
晶をろ別し、所望の生成物0.76gが得られる。M.p.=156℃。
NMR:δ(ppm):0.6-2:u:19H;2.35:s:3H;3.7:mt:1H;5.7:qd:1H;6.7-7.7:u:8H
例43
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
エンド−イル]−1−[(1R、S)−1−(4−メチルフェニル)プロピル]−
5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−[1−(4−メチルフェニル)プロピル]−5−(4−クロロ−3−
メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボン酸クロリド
この化合物は、例40の工程Aに記載される方法により、トルエン50ml中
の調製1.28で得られた化合物0.87g及び塩化チオニル0.26mlから
製造される。所望の生成物0.89gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−[(1R、S)−1−(4−メチルフェニル)プロピル
]−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
DCM50ml中の先の工程で得られた化合物0.51g及び調製2.1で得
られた化合物0.25gの溶液へ、トリエチルアミン0.363mlを添加し、
反応混合物を72時間RTで撹拌する。これを真空下に濃縮し、残渣をAcOE
tで抽出し、不溶物質をろ別し、ろ液を飽和NaHCO3水溶液で、pH2の緩
衝溶液で及び飽和NaCl溶液で洗浄し、有機相をNa2SO4上で乾燥し、溶媒
を真空下に蒸発させる。溶離液としてシクロヘキサン/AcOEt混合物(75
/25;v/v)を用いるシリカ上のクロマトグラフィーに残渣を供し、所望の
生成物0.44gが得られる。M.p.=136℃。
NMR:δ(ppm):0.5-2.6:u:27H;3.75:d:1H;4.95:dd:1H;6.6-7.4:u:9H
例44
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
エンド−イル]−1−[1−メチル−1−(4−メチルフェニル)エチル]−5
−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−[1−メチル−1−(4−メチルフェニル)エチル]−5−(4−ク
ロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボン酸クロリド
この化合物は、例40の工程Aに記載される方法により、トルエン100ml
中の調製1.29で得られた化合物1.5g及び塩化チオニル0.44mlから
製造される。所望の生成物1.55gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−[1−メチル−1−(4−メチルフェニル)エチル]
−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
DCM50ml中の先の工程で得られた化合物0.59g及び調製2.1で得
られた化合物0.29gの溶液へ、トリエチルアミン0.424mlを添加し、
反応混合物を一晩RTで撹拌する。これを真空下に濃縮し、残渣をAcOEtで
抽出し、不溶物質をろ別し、ろ液を飽和NaHCO3水溶液で、pH2の緩衝溶
液で及び飽和NaCl溶液で洗浄し、有機相をNa2SO4上で乾燥し、溶媒を真
空下に蒸発させる。溶離液としてDCM/MeOH混合物(97.5/2.5;
v/v)を用いるシリカ上のクロマトグラフィーに残渣を供し、所望の生成物0
.3gが得られる。M.p.=195℃。
[α]D20=−6.5°(c=0.64;DCM)
例45
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
エンド−イル]−1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロフェニ
ル)−4−メチルピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロベンジル)−4−
メチルピラゾール−3−カルボン酸クロリド
RTでトルエン50ml中の調製1.30で得られた化合物0.71gの溶液
へ、塩化チオニル0.191mlを添加し、次いで、反応混合物を一晩還流させ
る。これを真空下に濃縮し、残渣をトルエンで回収し、溶媒を真空下に蒸発させ
、オイル状の所望の生成物0.72gが得られ、これを固化させる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロフ
ェニル)−4−メチルピラゾール−3−カルボキサミド
この化合物は、例43の工程Bに記載される方法により、DCM50ml中の
調製2.1で得られた化合物0.315g、トリエチルアミン0.46ml及び
先の工程で得られた化合物0.653gから製造される。所望の生成物0.68
gが得られる。m.p.125℃。
[α]D20=−0.3゜(c=1;DCM)
例46
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
2エンド−イル]−1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロフェ
ニル)−4−メチルピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロフェニル)−4−
メチルピラゾール−3−カルボン酸クロリド
この化合物は、例45の工程Aに記載される方法により、トルエン50ml中
の調製1.31で得られた化合物1g及び塩化チオニル0.28mlから製造さ
れる。油状の所望の生成物1.03gが得られ、これを固化させる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロフ
ェニル)−4−メチルピラゾール−3−カルボキサミド
この化合物は、DCM50ml中の、調製2.1で得られた化合物0.315
g、トリエチルアミン0.46ml及び先の工程で得られた化合物0.687g
から製造される。所望の生成物0.72gが得られる。m.p.=69℃
[α]D20=−1.8°(c=1;EtOH)
例47
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
エンド−イル]−1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ
フェニル)−4−メチルピラゾールカルボキサミド
A)1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−クロロフェニル)
−4−メチルピラゾール−3−カルボン酸クロリド
この化合物は、例45の工程Aに記載される方法により、トルエン50ml中
の調製1.32で得られた粗化合物1g及び塩化チオニル0.29mlから得ら
れる。所望の生成物1.05gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−ク
ロロフェニル)−4−メチルピラゾールカルボキサミド
この化合物は、例43の工程Bに記載される方法により、DCM50ml中の
、調製2.1で得られた化合物0.29g、トリエチルアミン0.24ml及び
先の工程で得られた化合物0.6gから製造される。所望の生成物0.43gが
得
られる。m.p.=58℃。
[α]D20=−1.7°(c=1;EtOH)
例48
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
エンド−イル]−1−(4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチル
フェニル)−4−メチルピラゾールカルボキサミド
A)1−(4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)
−4−メチルピラゾール−3−カルボン酸クロリド
トルエン40ml中の調製1.33で得られた化合物1.5gの懸濁液へ、1
mlの塩化チオニルを添加し、反応混合物を2時間還流する。これを真空下に濃
縮し、残渣をトルエンで回収し、真空下に溶媒を蒸発させ、所望の生成物1.5
gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−(4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ−3−メ
チルフェニル)−4−メチルピラゾール−3−カルボキサミド
この化合物は、例43の工程Bに記載される方法により、DCM40ml中の
、調製2.1で得られた化合物0.42g、トリエチルアミン0.7ml及び先
の工程で得られた化合物0.8gから製造される。所望の生成物0.62gがえ
ら得る。m.p.=58℃。
[α]D20=−2.4°(c=1;EtOH)
例49
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
エンド−イル]−1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロ−3−
メチルフェニル)−4−メチルピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロ−3−メチルフェ
ニル)−4−メチルピラゾール−3−カルボン酸クロリド
トルエン50ml中の調製1.34で得られた化合物2.7gの懸濁液へ塩化
チオニル1.5mlを添加し、反応混合物を2時間還流する。これを真空下に濃
縮し、残渣をトルエンで回収し、溶媒を真空下に蒸発させ、所望の生成物2.8
gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−クロロ−
3−メチルフェニル)−4−メチルピラゾール−3−カルボキサミド
この化合物は、例43の工程Bに記載される方法により、DCM40ml中の
、調製2.1で得られた化合物0.683g、トリエチルアミン1.2ml及び
先の工程で得られた化合物1.5gから製造される。所望の生成物1.03gが
得られる。m.p.=69℃。
αD20=−2.1゜(c=1;EtOH)
例50
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
エンド−イル]−1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−クロロ
フェニル)−4−(エトキシメチル)ピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−クロロフェニル)
−4−(エトキシメチル)ピラゾール−4−カルボン酸クロリド
トルエン30ml中の調製1.35で得られた化合物0.2gの溶液へ0.0
53mlの塩化チオニルを添加し、反応混合物を2時間還流させる。それを真空
下に濃縮し、残渣をトルエンで回収し、溶媒を真空下に蒸発させ、油状の所望の
生成物0.21gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(4−ク
ロロフェニル)−4−(エトキシメチル)ピラゾール−3−カルボキサミド
この化合物は、例40の工程Bに記載される方法により、DCM25ml中の
、調製2.1で得られた化合物0.086g、トリエチルアミン0.125ml
及びDCM25ml中の先の工程で得られた化合物0.2gから製造される。所
望の生成物0.15gが得られる。m.p.=50〜51℃。
[α]D20=−2.8°(c=1;EtOH)
例51
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
2エンド−イル]−1−(5−クロロインダン−1−イル)−5−(4−クロロ
フェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
A)1−(5−クロロインダン−1−イル)−5−(4−クロロフェニル)ピ
ラゾール−3−カルボン酸クロリド
トルエン20ml中の調製1.36で得られた化合物1gの懸濁液へ塩化チオ
ニル0.6mlを添加し、反応混合物を2時間還流させる。RTへ冷却した後、
それを真空下に濃縮し、残渣をトルエンで回収し、溶媒を真空下に蒸発させ、所
望の生成物1gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−(5−クロロインダン−1−イル)−5−(4−クロ
ロフェニル)ピラゾール−3−カルボキサミド
DCM15ml中の調製2.1で得られた化合物0.493g及びトリエチル
アミン1mlの溶液へ、DCM15ml中の先の工程で得られた化合物1gの溶
液をRTで滴下し、反応混合物を一晩RTで撹拌する。それを真空下に濃縮し、
残渣をAcOEtで回収し、不溶物質をろ別し、ろ液を飽和NaHCO3水溶液
で、pH2の緩衝液で及び飽和NaCl水溶液で洗浄し、有機相をNa2SO4上
で乾燥し、溶媒を真空下に蒸発除去する。溶離液としてシクロヘキサン/AcO
Et混合物(80/20;v/v)を用いるシリカ上のクロマトグラフィーに残
渣を供し、所望の生成物0.71gが得られる。M.p.=86℃。
[α]D20=+0.5°(c=1;EtOH)
NMR:δ(ppm):0.4-1.8:u:16H;2.5:mt:2H;2.95:mt:2H;3.5:d:1H;5.8:t:1H;6
.6-7.7:u:9H
オーバーハウザー効果(NOE)が、インダン−1−イル基の1位のプロトン
及びプロトンg2=g6=Hの間に観察される。
例52
(1R)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2エン
ド−イル]−1−(3,4−ジクロロベンジル)−5−(4−メチルフェニル)
ピラゾール−3−カルボキシレート
例1の工程Aで得られた化合物1.5g及び(1R)−エンド−(+)−フェ
ンキルアルコール0.73g、ピリジン50ml及び4−ジメチルアミノピリジ
ン0.02gの混合物をRTで72時間撹拌する。これを真空下に濃縮し、溶離
液としてDCMを用いるシリカ上のクロマトグラフィーに残渣供し、所望の生成
物0.23gが得られる。M.p.=107℃。
[α]D20=+6.8゜(c=1;EtOH)
例53
(1R)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2エン
ド−イル]−1−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−5−(3,4−ジクロ
ロフェニル)ピラゾール−3−カルボキシレート
ピリジン50ml中の例36の工程Aで得られた化合物2.6gの溶液へ、(
1R)−エンド−(+)−フェンキルアルコール0.97g及び4−ジメチルアミ
ノピリジン0.02gを添加し、次いで、反応混合物をRTで48時間撹拌する
。それを真空下に濃縮し、残渣をエーテルで回収し、生成する沈殿をろ別し、次
いで、溶離液としてシクロヘキサン/AcOEt/DCM混合物(85/15/
3;v/v/v)を用いるシリカ上のクロマトグラフィーに供し、所望の生成物
0.4gが得られる。M.p.=161℃。
[α]D20=+3.9°(c=1;DCM)
例54
N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
エンド−イル]−1−(2,4−ジクロロベンジル)−3−(4−クロロフェニ
ル)ピラゾール−5−カルボキサミド
A)1−(2,4−ジクロロベンジル)−3−(4−クロロフェニル)ピラゾ
ール−5−カルボン酸クロリド
トルエン20ml中の調製1.38で得られた化合物0.79gの懸濁液へ塩
化チオニル0.54mlを添加し、反応混合物を3時間還流させる。をれを真空
下に濃縮し、残渣をトルエン20mlで回収し、溶媒を真空下に蒸発させ、所望
の生成物0.9gが得られる。
B)N−[(1S)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−2エンド−イル]−1−(2,4−ジクロロベンジル)−3−(4−クロロ
フェニル)ピラゾール−5−カルボキサミド
DCM10ml中の調製2.1で得た化合物0.21g及びトリエチルアミン
0.3mlの溶液を0℃に冷却し、DCM15ml中の先の工程で得られた化合
物0.45gの溶液を滴下し、反応混合物をRTで16時問撹拌する。それを1
00mlの氷水中へ注ぎ、混合物をDCMで抽出し、有機相を水で及び飽和Na
Cl溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、溶媒を真空下に蒸発させ、DCM/
イソエーテル混合物からの結晶化の後、所望の生成物0.37gが得られる。
M.p.=171℃。
αD20=+6.8°(c=1;MeOH)
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(72)発明者 リナルディ、ミュリエル
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ドルケ、リュ・デ・フォンタルディエ 2
(72)発明者 サラン、マルティンヌ
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