【発明の詳細な説明】
高性能のポリマー凝集剤
発明の背景
凝集法は固体を凝集させて懸濁固体の脱水を行う方法である。凝集法は数多く
の種類の懸濁固体の脱水速度を実質的に速める方法であり、それは鉱物、紙製造
、廃水処理および油田用途で用いられる。
本産業では懸濁固体を処理する時の凝集剤として合成ポリマー凝集剤が195
0年代から用いられてきた。しかしながら、現在では環境保護、汚泥焼却、輸送
および処分コストに関する懸念から、ポリマー用量が決められている場合により
大きな脱水を達成するか或はより低いポリマー用量で相当する脱水を達成する凝
集剤を提供することで、通常の線状ポリマー凝集剤が示す性能を向上させること
が益々望まれるようになってきた。
本発明は、高分子量で分枝している水溶性もしくは水膨潤性のカチオンポリマ
ーである凝集剤を用いて懸濁固体(これには廃水処理、採鉱および紙製造産業で
しばしば遭遇する固体が含まれる)の脱水を行う時に用いる組成物および方法に
加えて、上記組成物の製造方法も提供する。この直ぐに利用できる発明の組成物
および方法は、本技術分野で以前に用いられていたそれらに比較して優れた脱水
を与えるものである。
本技術分野では分枝剤もしくは架橋剤を用いることを通して線状ポリマーであ
る凝集剤の「組織化(structure)」が行われてきた。ポリマーの組織
化をJ.E.Morgan他がAdv.Chem.Ser.の187巻、235
−52頁(1980)に考察している。米国特許第4,720,346号および
4,943,378号には10ミクロ
メートル(μm)以下の乾燥粒子サイズを有する架橋したカチオンポリマー粒子
を用いることが記述されている。米国特許第5,152,903号および5,3
40,865号には架橋カチオンポリマー微細粒子を用いた凝集方法が開示され
ている。米国特許第3,235,490号には架橋ポリアクリルアミドを用いた
凝集方法が記述されている。米国特許第3,968,037号には架橋したカチ
オン性の乳化ポリマー類を用いて活性化を受けさせた下水汚泥から水を放出させ
る方法が教示されている。水媒体の増粘で用いるに有用な方法および組成物が米
国特許第4,059,552号および4,172,066号に与えられている。
同時係属中の出願番号08/028,916、08/028,001、07/4
37,258、08/454,974および08/455,419(これらは本
発明の譲り受け人に譲渡されそしてこれらは全部引用することによって本明細書
に組み入れられる)には、高分子量で分枝している水溶性のカチオンポリマーを
用いて懸濁固体を凝集させる方法が記述されている。
ポリマー類が水溶性であることは、このポリマーを純粋な水および塩溶液に入
れた希釈溶液、例えば0.05%から1%入れた溶液の溶液粘度を測定すること
で特徴づけ可能である。本明細書では全てのパーセントを全重量を基準にした重
量パーセントとして与える。高分子量で線状の水溶性カチオンポリマーが入って
いる希釈溶液の粘度は、典型的に、純粋な水中の方が、例えば1モル(M)のN
aCl溶液中よりもずっと高い。我々の目的で、ポリマーの「バルク粘度」を、
ポリマーが純粋な水に0.2%入っている溶液の粘度として定義し、これの測定
を回転シリンダー粘度計、例えばB型粘度計を用いて本実施例に記述する条件下
で行う。本明細書で用いる如き「標準粘度」は、ポリマーが1MのNaCl溶液
に0.1%入っている溶液の粘度であり、これの測定もまた回転シリンダー粘度
計、例えばB型粘度計を用いて本実施例に記述する条件下で行う。この標準粘度
に対するバルク粘度の比率、即ちBV/SVは、ポリマー中に存在する組織化の
度合の関数として変化する傾向がある。
また、「沈降値」もポリマー中に存在する組織化の度合の関数として変化する
。この「沈降値」は、水溶性もしくは水膨潤性ポリマーが塩溶液中で沈降する速
度の敏感な指数値である。沈降値が10%未満であることは、ポリマーが塩溶液
中で沈降する傾向がほとんどないか或は全くないことを意味する。個々のポリマ
ーを0.001MのNaCl溶液に0.05%入れて溶液を調製し、この溶液の
一部を22℃において約18,000XG(重力)で約60分間遠心分離しそし
て遠心分離を受けさせなかった部分および遠心分離を受けさせた部分の上澄み液
が215ナノメートル(nm)の所の紫外(UV)を吸収する吸光度を測定する
ことを通して、沈降値の測定を行う。遠心分離を受けさせなかった部分が示す吸
光度と比較した時の遠心分離を受けさせた部分の上澄み液が示す吸光度を、[Δ
A(未遠心分離)−ΔA(遠心分離)]/ΔA(未遠心分離)[ここで、ΔA=
A(ポリマー溶液)−A(水)でありそしてAは215nmの所で測定したUV
吸光度である]として計算する。このようにして計算した値に100を掛けるこ
とで沈降値を得、これをパーセントとして表す。
驚くべきことに、約300から約500のBV/SVを示しかつ10%未満の
沈降値を示す水溶性ポリマー類が懸濁固体の優れた凝集剤にな
ることをここに見い出した。このようなポリマー類を用いると、この上に述べた
BV/SVおよび沈降値を示さないが同様な分子量とカチオン性を有するポリマ
ー類を用いた時に比較して、特に廃水に活性化を受けさせた汚泥、特にばっ気を
長期間行うことで活性化を受けさせた汚泥の脱水速度が速くなる。
発明の要約
本発明に従い、懸濁している固体が入っている分散液の脱水を行う方法を提供
し、この方法は、水溶性もしくは水膨潤性のカチオンポリマー(このポリマーが
示す標準粘度に対するバルク粘度の比率は約300から約500でありそしてこ
のポリマーは約10%以下の沈降値を示す)を上記分散液にこの分散液と上記ポ
リマーの混合物が生じるに有効な量で添加しそして次に上記混合物の脱水を行う
ことを含む。
本発明は、より好適な態様として、アクリルアミドと第四級化(quater
nized)ジアルキルアミノアルキル(アルク(alk))アクリレートから
作られたコポリマー(このコポリマーはカチオン単位を上記ポリマー中の繰り返
し単位の全モル数を基準にして少なくとも約20モルパーセント有する)を用い
て懸濁固体が入っている分散液の脱水を行う方法を提供する。
好適な態様では、アクリルアミドとアクリルオキシエチルトリメチルアンモニ
ウムクロライドから作られたコポリマー(このコポリマーはカチオン単位を上記
ポリマー中の繰り返し単位の全モル数を基準にして少なくとも約30モルパーセ
ント有する)を用いて懸濁固体が入っている分散液の脱水を行う方法を提供する
。
また、カチオンポリマーの製造方法も提供し、この方法は、エチレン
系不飽和カチオンモノマーと有効量の連鎖移動剤と有効量の分枝剤を含む混合物
から成るモノマー成分の重合または共重合を標準粘度に対するバルク粘度の比率
が約300から約500で約10%以下の沈降値を示す水溶性もしくは水膨潤性
カチオンポリマーが生じるに充分なほど行うことを含む。
本発明は、より好適な態様において、カチオンポリマーの製造方法を提供し、
この方法は、アクリルアミドとアクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムク
ロライドと有効量の連鎖移動剤としてのイソプロパノールまたは乳酸と有効量の
分枝剤としてのメチレンビスアクリルアミドを含む混合物から成るモノマー成分
を共重合させてアクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド単位を
カチオンポリマー中の繰り返し単位の全モル数を基準にして少なくとも約30モ
ルパーセント含む水溶性のカチオンポリマー(このコポリマーは1,000,0
00以上の重量平均分子量を有し、これが示す標準粘度に対するバルク粘度の比
率は約300から約400の範囲であり、そして約5%以下の沈降値を示す)を
生じさせることを含む。
別の態様では、マンニッヒ型のアクリルアミドポリマーを製造する方法を提供
し、この方法は、アクリルアミドと有効量の連鎖移動剤と有効量の分枝剤を含む
混合物から成るモノマー成分を重合または共重合させて水溶性もしくは水膨潤性
の前駆体ポリマーを生じさせそして上記前駆体ポリマーを有効量のホルムアルデ
ヒドおよび第二級アミンまたはそれらの複合体と反応させて標準粘度に対するバ
ルク粘度の比率が約300から約500で約10%以下の沈降値を示す水溶性も
しくは水膨潤性のマンニッヒ型アクリルアミドポリマーを生じさせることを含む
。
また、標準粘度に対するバルク粘度の比率が約300から約500で約10%
以下の沈降値を示す水溶性もしくは水膨潤性のカチオンポリマーも提供する。
本発明は、より好適な態様として、アクリルアミド繰り返し単位と第四級化ジ
アルキルアミノアルキル(アルク)アクリレート繰り返し単位を含むカチオンコ
ポリマーを提供し、このコポリマーは、第四級化ジアルキルアミノアルキル(ア
ルク)アクリレート繰り返し単位を該カチオンコポリマー中の繰り返し単位の全
モル数を基準にして少なくとも約30モルパーセント含み、このコポリマーが示
す重量平均分子量は約1,000,000以上であり、標準粘度に対するバルク
粘度の比率は約300から約400の範囲であり、そしてこのコポリマーは約5
%以下の沈降値を示す。
本発明は、より好適な態様において、アクリルアミド繰り返し単位とアクリル
オキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド繰り返し単位を含むカチオンコ
ポリマーを提供し、このコポリマーは、アクリルオキシエチルトリメチルアンモ
ニウムクロライド単位を該カチオンコポリマー中の繰り返し単位の全モル数を基
準にして少なくとも約30モルパーセント含み、このコポリマーが示す重量平均
分子量は約1,000,000以上であり、標準粘度に対するバルク粘度の比率
は約300から約400の範囲であり、そしてこのコポリマーは約5%以下の沈
降値を示す。
本発明では、更に、ばっ気を長期間受けさせた汚泥の脱水を行う方法も提供し
、この方法は、水溶性もしくは水膨潤性のカチオンポリマー(このポリマーが示
す標準粘度に対するバルク粘度の比率は約300から約
500でありそしてこのポリマーは約10%以下の沈降値を示す)を上記汚泥に
この汚泥と上記ポリマーの混合物が生じるに有効な量で加えそしてこの混合物の
脱水を行うことを含む。
本発明は、好適な態様として、ばっ気を長期間受けさせた汚泥の脱水を行う方
法を提供し、この方法は、アクリルアミドと第四級化ジアルキルアミノアルキル
(アルク)アクリレートから作られた水溶性コポリマー(このコポリマーはカチ
オン単位を上記ポリマー中の繰り返し単位の全モル数を基準にして少なくとも約
20モルパーセント有し、このコポリマーが示す標準粘度に対するバルク粘度の
比率は約300から約500でありそしてこのコポリマーは約5%以下の沈降値
を示す)を上記汚泥にこの汚泥と上記コポリマーの混合物が生じるに有効な量で
加えそしてこの混合物の脱水を行うことを含む。
本発明は、またより好適な態様として、ばっ気を長期間受けさせた汚泥の脱水
を行う方法を提供し、この方法は、アクリルアミドとアクリルオキシエチルトリ
メチルアンモニウムクロライドから作られた水溶性コポリマー(このコポリマー
はアクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド単位を上記ポリマー
中の繰り返し単位の全モル数を基準にして少なくとも約30モルパーセント有し
、このコポリマーが示す標準粘度に対するバルク粘度の比率は約300から約4
00でありそしてこのコポリマーは約5%以下の沈降値を示す)を上記汚泥にこ
の汚泥と上記コポリマーの混合物が生じるに有効な量で加えそしてこの混合物の
脱水を行うことを含む。
好適な態様の詳細な説明
カチオン性のエチレン系不飽和モノマー類を単独またはコモノマー類
と一緒に最適な比率で分枝剤および連鎖移動剤の存在下で重合させることを通し
て、本発明の高分子量で水溶性もしくは水膨潤性のカチオンポリマー凝集剤を生
じさせる。また、ノニオン性モノマー類、例えばアクリルアミドなどを重合また
共重合させてノニオン性ポリマー類、例えばポリアクリルアミドなどを生じさせ
そしてノニオン性ポリマー類の官能化を行ってこのポリマーにカチオン基、好適
には第三級アミノメチル基(これは第四級化可能である)を与えることでも、高
分子量で水溶性もしくは水膨潤性のカチオンポリマー類が得られる。
本発明の実施で用いるに有用なカチオン性モノマー類には、ジアリルジメチル
アンモニウムクロライド;アクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロラ
イド;メタアクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド;ジアルキ
ルアミノアルキル(アルク)アクリレート化合物;そしてそれらの第四級化品お
よび塩類、例えばN,N−ジメチルアミノエチルメタアクリレートと塩化メチル
の塩など;N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類のモノ
マー類;そしてそれらの塩類および第四級化品(quaternaries)、
例えばN,N−ジアルキルアミノエチルアクリルアミド類;メタアクリルアミド
プロピルトリメチルアンモニウムクロライド;1−メタアクリロイル−4−メチ
ルピペラジンなどが含まれる。ジアルキルアミノアルキル(アルク)アクリレー
トを第四級化したモノマー類が好適であり、アクリルオキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロライドおよびメタアクリルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライドが最も好適である。カチオン性モノマー類は一般に下記の式:
[式中、
R1は水素またはメチルであり、R2はC1からC4の低級アルキルであり、R3は
C1からC4の低級アルキルであり、R4は水素、C1からC12のアルキル、アリー
ルまたはヒドロキシエチルであり、そしてR2とR3またはR2とR4が一緒になっ
てヘテロ原子を1個以上含む環状環を形成していてもよく、そしてXは酸の共役
塩基であり、Aは酸素または−NR1−(ここで、R1はこの上で定義した通りで
ある)であり、そしてBはC1からC12のアルキレン基である]または
[式中、
R5およびR6は水素またはメチルであり、R7は水素、C1からC12のアルキル、
ベンジルまたはヒドロキシエチルであり、そしてXはこの上で定義した通りであ
る]
で表される。
本発明の実施で用いるに適切なノニオン性モノマー類には一般にアク
リルアミド類、メタアクリルアミド類、およびN−アルキルアクリルアミド類、
例えばN−メチルアクリルアミドなど、そしてN,N−ジアルキルアクリルアミ
ド類、例えばN,N−ジメチルアクリルアミドなどが含まれる。アクリルアミド
およびメタアクリルアミドが好適である。また、難溶性でノニオン性のモノマー
類、例えばアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リロニトリルなどを少量、例えばポリマー中の繰り返し単位の全モル数を基準に
して10モルパーセント以下の量で用いるのも適切である。
本発明では、1種以上のカチオン性モノマー類から生じた繰り返し単位を有す
るカチオン性ホモポリマー類を用いることができる。好適には、1種以上のノニ
オン性モノマー類、例えばアクリルアミドなどを1種以上のカチオン性モノマー
類、例えばアクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドなどと一緒
に共重合させてカチオン性コポリマーを生じさせることができる。カチオン性コ
ポリマー類に、カチオン性モノマーから生じた繰り返し単位を、このポリマー中
の繰り返し単位の全モル数を基準にして好適には少なくとも約20モル%含める
。本明細書でポリマー中の繰り返し単位のモル%を言及する場合のモル%は全部
、コポリマー中の繰り返し単位の全モル数を基準にしたモル%である。より好適
には、上記コポリマー類にカチオン性モノマーから生じた繰り返し単位を少なく
とも約25モル%含め、最も好適には、上記コポリマー類にカチオン性モノマー
から生じた繰り返し単位を少なくとも約30モル%含める。
また、上記ポリマーのノニオン性繰り返し単位を官能化することでもポリマー
にカチオン電荷を与えることができる。例えば、本分野の技術
者によく知られている手順に従って、ポリマーバックボーン中のアクリルアミド
単位を本質的に公知の様式で有効量のホルムアルデヒドおよび第二級アミンまた
はそれらの複合体と反応させることで、ペンダント型の第三級アミノエチル基を
有するマンニッヒ型アクリルアミド(これは低いpHでカチオン性を示す)を生
じさせてもよいか或は第三級アミノメチル基に第四級化を受けさせてペンダント
型のカチオン基を生じさせることも可能であり、例えば米国特許第5,037,
881号、4,956,399号および4,956,400号(これらは引用す
ることによって本明細書に組み入れられる)を参照のこと。本発明の実施で用い
るに有用なホルムアルデヒド類をホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ト
リオキサンまたはホルマリン水溶液などから選択する。有用な第二級アミン類を
ジメチルアミン、メチルエチルアミン、ジエチルアミン、アミルメチルアミン、
ジブチルアミン、ジベンジルアミン、ピペリジン、モルホリン、エタノールメチ
ルアミン、ジエタノールアミンまたはそれらの混合物から選択する。特に好適な
方法は、ホルムアルデヒドにホルマリンを含めそして第二級アミンにジメチルア
ミンを含める方法である。また、ホルムアルデヒド−第二級アミンの複合体、例
えばN,N−ジメチルアミノメタノールなどの使用も考えられる。
カチオン基を与える官能化反応を受けさせる前のノニオン基含有ポリマーバッ
クボーンが含有する基は全部ノニオン基であってもよいか、或はノニオン基をあ
る程度およびカチオン基をある程度含んでいてもよい。好適には、米国特許第5
,037,881号、4,956,399号および4,956,400号(これ
らは引用することによって本明細書に組み入れられる)に示されているように、
ポリアクリルアミドのエマル
ジョンまたはミクロエマルジョンポリマーの重合を公知様式で行って前駆体ポリ
マーを生じさせ、それにマンニッヒ反応条件を受けさせそして任意に第四級化を
受けさせてもよい。好適には、繰り返し単位の少なくとも約20モル%をカチオ
ン帯電させる。より好適には、繰り返し単位の少なくとも約30モル%をカチオ
ン帯電させる。
上記モノマー類の重合を一般的には分枝剤または架橋剤の存在下で行って分枝
しているか或は架橋しているホモポリマーまたはコポリマーを生じさせる。この
ような分枝剤には一般に二重結合を少なくとも2個有するか或は二重結合を少な
くとも1個と反応性基を少なくとも1個有するか或は反応性基を少なくとも2個
有する化合物が含まれる。多官能の分枝剤は水に少なくともある程度溶解すべき
である。好適な多官能分枝剤には、二重結合を少なくとも2個有する化合物、例
えばメチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタアクリルアミド、ポリエチ
レングリコールのジアクリレート、ポリエチレングリコールのジメタアクリレー
ト、N−ビニルアクリルアミド、ジビニルベンゼン、トリアリルアンモニウム塩
、N−メチルアリルアクリルアミドなどが含まれる。また、二重結合を少なくと
も1個と反応性基を少なくとも1個有する多官能分枝剤も好適であり、それには
アクリル酸グリシジル、アクロレイン、メチロールアクリルアミドなどが含まれ
る。反応性基を少なくとも2個含む多官能分枝剤には、アルデヒド類、例えばグ
リオキサール、ジエポキシ化合物およびエピクロロヒドリンなどが含まれる。メ
チレンビスアクリルアミド(「MBA」)が好適な分枝剤である。
本発明の実施に必須な事項は、分子量調節剤、即ち連鎖移動剤を適切なポリマ
ー構造を得るに最適な濃度で存在させることである。連鎖移動
剤を存在させないと、分枝剤の組み込み量が極めて少ない量、例えば10ppm
(parts per million)の量であったとしても、ポリマーが凝
集剤としてあまり効果を示さなくなる程過剰に架橋が起こる可能性がある。しか
しながら、本発明に従って連鎖移動剤を最適な濃度で用いて上記分枝剤と協力さ
せて用いると分枝したカチオンポリマーが得られる。そのような連鎖移動剤は本
技術分野で多数よく知られている。それらには、乳酸およびアルコール類、例え
ばイソプロピルアルコールなど、メルカプタン類、例えば2−メルカプトエタノ
ールなど、チオ酸類、亜燐酸塩および亜硫酸塩、例えば次亜燐酸ナトリウムなど
が含まれるが、数多く存在するいろいろな連鎖移動剤を用いることも可能である
。好適な連鎖移動剤はイソプロピルアルコールおよび乳酸である。
この直ぐに利用できる発明のポリマー類の重量平均分子量を一般に500,0
00以上、好適には1,000,000以上にする。重量平均分子量は本分野の
技術者によく知られている光散乱方法を用いて測定可能である。
この直ぐに利用できる発明のポリマー類は、BV/SVが少なくとも約300
、好適には少なくとも約320であることを特徴としそしてBV/SVは一般に
約500以下、好適には約450以下、より好適には約400以下である。
BV/SVが約300から約500、好適には約300から約400で約10
%以下、好適には約5%以下の沈降値を示すポリマー類を製造するには連鎖移動
剤と分枝剤を最適な濃度で用いることが重要である。この連鎖移動剤および分枝
剤の最適量は、個々の連鎖移動剤および分枝剤が示す相対的効率に依存し、重合
条件に応じて変化する。従って、全
てのポリマー類および全種類の連鎖移動剤および架橋剤に関して具体的な連鎖移
動剤量および架橋剤量を設定するのは困難である。分枝剤および連鎖移動剤の最
適レベルを決定しようとする場合、分枝および分子量は明らかに重合条件の影響
を受けることから、常規実験方法を用いるのが特に有用である。通常の重合成分
、例えば界面活性剤、ポリマー、モノマー、溶媒などが連鎖移動剤として働き得
ることは公知でありそしてモノマー類に含まれる不純物が分枝剤または架橋剤と
して働き得ることも公知である。従って、所望のBV/SVおよび沈降値を示す
ポリマー類をもたらす適切な連鎖移動剤添加量および分枝剤添加量を重合条件を
知ることなく具体的に示すのは困難である。しかしながら、本発明の目的で、連
鎖移動剤の一般的濃度範囲は0.01%から5%の範囲であってもよくそして分
枝剤の一般的濃度範囲は0.001%から0.1%の範囲であってもよい。
ポリマー、重合条件、連鎖移動剤および分枝剤が決められている場合には、分
枝剤に対する連鎖移動剤の最適比はかなり狭い範囲内に入る傾向がある。例えば
アクリルアミドとアクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドの乳
化共重合で分枝剤であるMBAと連鎖移動剤である乳酸を用いる場合、MBAに
対する乳酸の重量比は約40から約90、好適には約50から約80、最も好適
には約60から約70の範囲になるであろう。より高い効率を示す連鎖移動剤、
例えば2−メルカプトエタノールなどを用いる場合には上記比率がずっと異なる
傾向がある。各種類のカチオンポリマーに関する連鎖移動剤と分枝剤の最適レベ
ルは、本分野の技術者に公知の常規実験方法を用いて決定可能である。例えば連
鎖移動剤と分枝剤をいろいろなレベルでいろいろ組み合わせる
ことを包含する重合母型を実施した後、結果として得られるポリマー各々のBV
/SVおよび沈降値を測定してもよい。
ポリマーまたはポリマーエマルジョンを純粋な水で希釈して0.2%の濃度に
し、撹拌することで上記ポリマーを溶解させ、そして回転シリンダー粘度計、具
体的にはB型LVT粘度計で#2スピンドルを用いて1分当たり30回転(rp
m)で粘度を測定することを通して、ポリマーのバルク粘度(BV)を測定する
。ポリマーまたはポリマーエマルジョンを脱イオン水に溶解させた後、ポリマー
濃度が0.1%でNaCl濃度が1.0MになるようにNaCl溶液を加え、そ
して回転シリンダー粘度計、具体的にはB型LVT粘度計で#00スピンドルを
用いて1分当たり60回転(rpm)でポリマー溶液の粘度を測定することを通
して、ポリマーの標準粘度を測定する。溶解時間が長い場合には、ポリマーの安
定化でpHを約3から約4の範囲に調整する必要があり得る。
沈降値の測定では、最初にポリマーエマルジョンまたはポリマー溶液を有機溶
媒、例えばアセトンなどに入れて沈澱を起こさせてポリマーサンプルを単離する
ことで紫外(UV)を吸収する物質、例えば界面活性剤などを除去した後にポリ
マーを集めて乾燥させることを通して測定を行う。次に、この単離したポリマー
を脱イオン水に入れてそれが溶解するまで撹拌しそして次にNaCl溶液を加え
てポリマー濃度が0.05%でNaCl濃度が0.001Mのポリマー溶液を得
ることを通して、ポリマー溶液の調製を行う。次に、このポリマー溶液の一部を
22℃において約18,000XG(重力)で約60分間遠心分離し、そして遠
心分離を受けさせなかった部分が215ナノメートル(nm)の所のUVを吸収
する吸光度と遠心分離を受けさせた部分の上澄み液が吸収する
吸光度を測定する。沈降値はΔΔA/ΔAに等しく、これは[ΔA(未遠心分離
)−ΔA(遠心分離)]/ΔA(未遠心分離)[ここで、ΔA=A(ポリマー溶
液)−A(水)でありそしてAは215nmの所で測定したUV吸光度である]
に等しい。便利な遠心分離器は固定角のローターが備わっているLabnet
ZK380遠心分離器であり、これを22℃の一定温度において13,000r
pmで回転させる。UV吸光度測定はフロースルー(flow−through
)UV検出器(ABIモデル875A)を用いて実施可能であり、ここでは、H
arvardシリンジポンプを用いて溶液を1分当たり約0.5ミリリットルの
引き抜きモードで検出器に通して引き抜く。本明細書で用いた装置に実質的に相
当する他の種類の装置も本分野の技術者によく知られている。
重合はミクロエマルジョンまたは乳化重合技術で実施可能である。このような
技術は本分野の技術者に幅広く知られている。例えば乳化重合方法は、一般に、
米国特許第3,284,393号(これは引用することによって本明細書に組み
入れられる)に記述されているように2相が生じることを伴う。その水相は、脱
イオン水に溶解しているモノマー(類)、分枝剤および連鎖移動剤、そして本分
野の技術者によく知られている他の添加剤、例えば安定剤およびpH調整剤など
で構成される。その油相は、通常、水に不溶な炭化水素溶液を含み、それには界
面活性剤(類)が入る。この水相と油相を通常の装置で混合して均一にすること
でエマルジョンを生じさせ、不活性ガスを吹き込むか或は別の様式で酸素を除去
した後重合を通常様式で開始させる。また、米国特許第5,037,881号、
4,956,399号、4,956,400号および4,521,317号(こ
れらは引用することによって本明細書に組
み入れられる)に示されている如き本技術分野でよく知られているミクロエマル
ジョン技術を用いて重合を実施することも可能である。
また、溶液重合技術を用いて重合を実施することも可能である。モノマー(類
)と分枝剤と連鎖移動剤を水に加え、この上に示したように酸素を除去した後、
通常の開始剤いずれかを用いて重合を起こさせる。常規実験で、BV/SVが約
300から約500で約10%以下の沈降値を示すポリマーが生じるように分枝
剤および連鎖移動剤の量および種類を選択すると、本発明で用いるに有用な組織
化したポリマーが入っている粘性溶液が生じる。
安定化の目的で如何なる通常の添加剤も使用可能である。適切な添加剤には硫
酸アンモニウム、エチレンジアミンテトラ酢酸(二ナトリウム塩)およびジエチ
レントリアミンペンタ酢酸塩(五ナトリウム塩)が含まれる。
Modern Plastics Encyclopedia/88,McGraw Hill,1987年10月147-8頁
を参照のこと。
重合の開始では如何なる通常の開始剤も使用可能であり、それには熱、酸化還
元および紫外線照射が含まれる。本発明ではアゾビスイソブチロニトリル、亜硫
酸ナトリウム、異性重亜硫酸ナトリウム、二塩酸2,2’−アゾビス(2−メチ
ル−2−アミノプロパン)、過硫酸アンモニウムおよび硫酸第一鉄アンモニウム
六水化物などを用いるのが適切である。また、エチレン系不飽和モノマー類を重
合させる場合には有機パーオキサイド類を用いることも可能である。本発明の目
的で特に好適な開始剤は二酸化硫黄/臭素酸ナトリウムである。
Modern Plastics Encyclopedia/88,McGraw Hill,1987年10月165-168頁
を参照のこと。
このようにして生じさせた生成物は高分子量のカチオンポリマーであり、これ
は一般に純粋な水に溶解し得る。硬水、または鉱物がいろいろな量で入っている
水などの如き用途で通常遭遇する水に上記ポリマーを入れると、このポリマーは
水で膨潤する可能性がある。この直ぐに利用できる発明のポリマー類は化学凝集
剤として用いるに特に有用である。
懸濁している固体が入っている分散液から水を放出させる本発明の凝集および
脱水段階では、高分子量で分枝している水溶性または水膨潤性のカチオンポリマ
ー凝集剤を上記懸濁している固体に溶液としてか或はエマルジョンまたはミクロ
エマルジョンとして直接加え、この懸濁している固体とポリマーを混合して上記
固体を凝集させた後、好適には通常の脱水装置、例えば遠心分離器、ベルトプレ
ス、ピストンプレス、フィルターなどを用いて脱水を行うことで上記懸濁液から
水を除去することによって、上記段階を実施する。本発明の生成物は幅広い範囲
の固体/液体(産業汚泥を包含)分離の促進、排水処理用途における懸濁固体の
脱水、セルロース懸濁液、例えば紙製造で見られる懸濁液の排水、およびいろい
ろな無機懸濁物の沈降などで用いるに有用である。
本分野の技術者によく知られている常規実験を用いて上記ポリマーの最適用量
を決定する。BV/SVが約300から約500で10%以下の沈降値を示す、
直ぐに利用できる発明の水溶性もしくは水膨潤性分枝カチオンポリマー類は、こ
のようなBV/SVおよび沈降値を示さないポリマー類に比べて実質的に良好な
性能を示す。例えば、廃水に活性化
を受けさせた下水汚泥の形態で懸濁している固体を実験室で試験した結果を図1
に示す。この試験では、ポリマー凝集剤AからGを用いて凝集を受けさせた後の
汚泥が示す脱水速度をポリマー用量の関数として示す。凝集剤が示すBV/SV
値を表1に示す。300以上のBV/SVを示すポリマーであるB、CおよびG
を用いて凝集を受けさせた汚泥が示す脱水速度はポリマーA、D、EおよびFで
処理した汚泥が示すそれよりも有意に速いことを特記する。ポリマーCで処理し
た汚泥の脱水速度はポリマーGおよびBで処理した汚泥のそれと実質的に同じで
あったが、より多い用量でポリマーを用いる必要があった。ポリマーB、Cおよ
びGが示す沈降値を表2に表す。ポリマーCが示す沈降値は10%以上であるこ
とを特記する。このように最も高い脱水速度を与えるポリマー類、即ちポリマー
B、CおよびGが示すBV/SV値は全部300から500の範囲であった。ま
た、ポリマーCよりも有意に低い用量で脱水をもたらしたポリマーBおよびGも
10%未満の沈降値を示した。このような結果は、BV/SVが約300から約
500の範囲で10%以下の沈降値を示すポリマー類の性能の方がそのようなB
V/SVおよび沈降属性を示さないポリマー類の性能よりも有意に良好であるこ
とを示している。
本発明は、汚泥の脱水、特に生物処理を受けさせた懸濁物が入っている汚泥の
脱水で用いるに特に適切である。汚泥は、一般に、濃密で粘性のあるマス(ma
ss)いずれか、通常は廃水の沈降もしくは濾過産物である。廃水に活性化を受
けさせた汚泥は、微生物の代謝反応を利用した好気懸濁増殖と生物学的処理(こ
れによって、高い酸素要求量を示す物質が変化して除去されることで高い品質の
流出液がもたらされる)を
受けさせた汚泥を指す。このように活性化を受けた廃水汚泥をもたらす方法を実
施すると、その廃水に溶解している粒子状有機汚染物およびコロイド状有機汚染
物の濃度が低くなる。この過程で追加的にまた上記廃水中のアンモニア濃度も低
くなる(硝化作用)。アンモニアは濃度が高いと水棲生物に対して毒性を示す無
機汚染物であり、受け取った水に対する酸素要求量を増加させる。
長期間のばっ気は廃水汚泥に活性化を受けさせる過程であり、この過程では廃
水をばっ気用タンクに18時間以上保持しそしてその操作を微生物全部を支える
に充分な餌が入っていない媒体内で行う。従って、微生物は餌の供給が制限され
た状態に対して活性的に競合して、それら自身の細胞マスを餌として用いること
さえ行い得る。このように高度に競合的な状態を作り出すと、結果として、高度
に処理されていて汚泥生産量が低い流出液がもたらされる。
Operation of Municipal Wastewater Treatment Plants,Manual of Practice
,MOP 11,11巻,1990年418-419頁および501-516頁
(これは引用することによって本明細書に組み入れられる)を参照のこと。ばっ
気を長期間受けさせた汚泥を本明細書で用いる場合、これは、廃水にばっ気条件
を長期間に渡って受けさせることで活性化を受けさせた汚泥を指す。また、本発
明の目的で、ばっ気を長期間受けさせた汚泥は、ばっ気を長期間受けさせること
で活性化を受けさせた汚泥に典型的に関連した同様な化学的および/または物理
的特徴を有する汚泥も指す。
この直ぐに利用できる発明の1つの面は汚泥の脱水を行う方法に関する。より
好適には、本発明は、廃水に活性化を受けさせた汚泥の脱水を行う方法に関する
。最も好適には、本発明は、ばっ気を長期間受けさせ
た汚泥の脱水を行う方法に向けたものである。
以下に示す実施例で本発明の説明を行う。これらは本請求の範囲を決して制限
しないと解釈されるべきである。
ポリマーA、C、D、EおよびFはアクリルアミドとカチオン性モノマーから
作られたコポリマーであると考えており、これらは全部商業的に入手可能である
。ポリマーAはCytec Industries,Inc.から商業的に入手
可能なSD−2081(商標)である。ポリマーCはSNF Floerger
から商業的に入手可能なEM840TPD(商標)である。ポリマーDはPer
col 778FS25(商標)であり、ポリマーEはPercol 778F
S40(商標)でありそしてポリマーFはPercol 775FS25(商標
)であり、これらは全部Allied Colloids,Inc.から商業的
に入手可能である。
実施例1
ポリマーGの製造
下記を一緒に混合することを通して水相の調製を行った:50%のアクリルア
ミド水溶液を210部、80%のアクリルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライドを238.74部、脱イオン水を120部、クエン酸を17.76部
、40%のジエチレントリアミンペンタ酢酸五ナトリウム塩(キレート剤)を0
.74部、89%の乳酸(連鎖移動剤)を0.67部、メチレンビスアクリルア
ミド(分枝剤)を0.0089部、および臭素酸ナトリウムを0.015部。2
9%のアンモニア水溶液を2.3部用いてpHを約3.5に調整した後、全体量
が612部になるように脱イオン水を加えた。
混合用容器に入れた148.58部のパラフィン系溶媒(分枝炭化水素と環状
炭化水素の混合物で、沸点の範囲は408から442F)にソルビタンのモノオ
レエートを11.13部そして線状アルコールをエトキシル化することで製造し
たノニオン界面活性剤(HLB=12.0)を10.29部加えることで油相を
調製した。この油相を混合しながらこれに上記水相を加えた後、この粗エマルジ
ョンを機械的に均一にすることでモノマーのエマルジョンを得た。このモノマー
のエマルジョンを、撹拌手段、気体用ディップチューブ、排気ラインおよび温度
計を取り付けた適切な反応容器に移し、上記混合用容器を10部のパラフィン系
溶媒で濯いで、これもまた上記エマルジョンに加えた。この混合物に窒素を30
分間吹き込んだ。
二酸化硫黄ガス(窒素中4000ppm)を用いて重合を24℃で開始させ、
混合物が発熱で35分かけて40℃になるように流量を調節した後、二酸化硫黄
の流量を20分間かけて徐々に多くしながら反応容器を積極的に冷却して40−
42℃の温度を維持した。発熱が終了した後、加熱を行って温度を40−42℃
に3.5時間維持した。重合が終了した後、窒素と二酸化硫黄の供給を止めた。
線状アルコールをエトキシル化することで製造したノニオン界面活性剤(HLB
=12.0)約8.0部を15分かけて加えてエマルジョンを1.5時間混合し
た後、周囲温度に冷却した。
実施例2
ポリマーBの製造
下記を一緒に混合することを通して水相の調製を行った:52.5%のアクリ
ルアミド水溶液を13413部、80%のアクリルオキシエチ
ルトリメチルアンモニウムクロライドを13200部、脱イオン水を7643部
、17%の硫酸を151部、40%のエチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム
塩を18部、イソプロパノール(連鎖移動剤)を650部、メチレンビスアクリ
ルアミドを0.44部、および70%のt−ブチルヒドロパーオキサイドを1部
。
混合用容器に入れた12814部のパラフィン系溶媒(分枝炭化水素と環状炭
化水素の混合物で、沸点の範囲は408−442度F)に界面活性剤(主にジヒ
ドロキシエチルオレアミドが入っている)を572部そしてポリオキシエチレン
モノオレエート(HLB=11.4)を308部加えることで油相を調製した。
この油相を混合しながらこれに上記水相を加えた後、この粗エマルジョンを均一
にすることでモノマーのエマルジョンを得た。このモノマーのエマルジョンを、
撹拌手段、気体用ディップチューブ、排気ラインおよび温度計を取り付けた適切
な反応容器に移した。この混合物に窒素を30分間吹き込んだ。
二酸化硫黄ガス(窒素中4000ppm)を用いて重合を24℃で開始させ、
混合物が発熱で35分かけて40℃になるように流量を調節した後、二酸化硫黄
の流量を20分間かけて徐々に多くしながら反応容器を積極的に冷却して40か
ら42℃の温度を維持した。発熱が終了した後、加熱を行って温度を40から4
2℃に3.5時間維持した。重合が終了した後、窒素と二酸化硫黄の供給を止め
た。15分かけてポリオキシエチレンモノオレエート(HLB=11.4)を約
940部加えてエマルジョンを1.5時間混合した後、周囲温度に冷却した。
実施例3−16
ポリマーAからGのバルク粘度(BV)を下記の如く測定した:ポリ
マーまたはポリマーエマルジョンを脱イオン水でポリマー濃度が0.2%になる
ように希釈してポリマーが溶解するまで撹拌した。B型粘度計(LVTモデル)
で#2スピンドルを用いてバルク粘度(BV)を25℃±1℃において30rp
mで測定した。
ポリマーAからGの標準粘度(SV)を下記の如く測定した:ポリマーまたは
ポリマーエマルジョンを脱イオン水で希釈してポリマーが溶解するまで撹拌した
後、ポリマー濃度が0.1%でNaCl濃度が1.0MになるようにNaCl溶
液を加えた。B型粘度計(LVTモデル)で#00スピンドルを用いて標準粘度
(SV)を25℃±1℃において60rpmで測定した。ポリマーA−Gが示す
BV、SVおよびBV/SVを表1に示す。溶解に長期間、例えば一晩要する場
合、ポリマーの安定化でpHを約3から約4の範囲に調整した。
* 比較実施例実施例17−19
ポリマーB、CおよびGが示す沈降値を下記の如く測定した:炭化水素油をポ
リマーエマルジョンに加えて上記エマルジョンの粘度を低くした後、このエマル
ジョンを過剰量のアセトンに撹拌しながら滴下することでポリマーを沈澱させた
。このポリマーを集めて乾燥させた。この乾燥させたポリマーを脱イオン水に入
れてそれが溶解するまで撹拌した後、NaCl溶液を加えてポリマー濃度が0.
05%でNaCl濃度が0.001Mのポリマー溶液を得ることを通して、ポリ
マー溶液の調製を行った。溶解に長時間、例えば一晩要する場合には、ポリマー
の安定化でpHを約3から約4の範囲に調整した。この溶液の一部を22℃にお
いて約18,000XGで約60分間遠心分離した。遠心分離を受けさせなかっ
た部分が215ナノメートル(nm)の所の紫外(UV)を吸収する吸光度と遠
心分離を受けさせた部分の上澄み液が吸収する吸光度を測定した。沈降値はΔΔ
A/ΔAに等しく、これは[ΔA(未遠心分離)−ΔA(遠心分離)]/ΔA(
未遠心分離)[ここで、ΔA=A(ポリマー溶液)−A(水)でありそしてAは
215nmの所のUV吸収で測定した吸光度値である]に等しい。固定角のロー
ターが備わっているLabnet ZK380遠心分離器を用い、これを22℃
の一定温度において13,000rpmで回転させた。UV吸光度測定をフロー
スルーUV検出器(ABIモデル875A)を用いて実施し、ここでは、Har
vardシリンジポンプを用いて溶液を1分当たり約0.5ミリリットルの引き
抜きモードで検出器に通して引き抜いた。ポリマーB、CおよびGが示す沈降値
を表2に表す。
*比較実施例
実施例20−26
ポリマーAの溶液からポリマーGの溶液を0.2%のポリマー濃度で調製した
。懸濁固体のサンプル(廃水に活性化を受けさせた下水汚泥、固体量が約1.2
%)200グラムにポリマー溶液をいろいろな量で混合することで、ある範囲の
ポリマー「用量」を達成した。このポリマー/汚泥混合物を激しく混合した後、
35メッシュのステンレス鋼製スクリーンが備わっている漏斗に通して濾過した
。濾過の最初の10秒の間に上記スクリーンを通って出て来た水の体積(ミリリ
ットル(mL))を排水体積(drainage volume)として記録し
た。各ポリマーの用量および排水体積を表3に示す。各ポリマーの各サンプルが
示す排水体積をポリマー用量(この用量を汚泥乾燥固体1トン当たりのポリマー
量(ポンドの単位)で表す)の関数として図1にプロットする。排水体積が高い
ことは汚泥の脱水速度が速いことを意味する。図1は、下水に懸濁している汚泥
固体をポリマーBで凝集させた場合およびポリマーGで凝集させた場合両方の方
が他のポリマーで凝集させた場合よりも効率が高い、即ちポリマーA、D、Eお
よびFを用いた場合よりも脱水速度が速くそしてポリマーCの用量よりもずっと
少ないポリマー用量であるにも拘らずポリマーCと実質的に等しい性能が得られ
ることを示
している。 *比較実施例
実施例27−33
ポリマーAの溶液からポリマーGの溶液を0.2%のポリマー濃度で調製した
。懸濁固体のサンプル(下水にばっ気を長期間受けさせた汚泥)200グラムに
ポリマー溶液をいろいろな量で混合することで、ある範囲のポリマー「用量」を
達成した。このポリマー/汚泥混合物を激しく混合した後、35メッシュのステ
ンレス鋼製スクリーンが備わっている漏斗に通して濾過した。濾過の最初の10
秒の間に上記スクリーンを通って出て来た水の体積(ミリリットル(mL))を
排水体積として記録した。下水にばっ気を長期間受けさせた汚泥の懸濁固体をポ
リマーBで凝集させた場合およびポリマーGで凝集させた場合両方の方が他のポ
リマーで凝集させた場合よりも効率が高い、即ちポリマーA、D、EおよびFを
用いた場合よりも脱水速度が速くそしてポリマーCの用量よりもずっと少ないポ
リマー用量であるにも拘らずポリマーCと実質的に等しい性能が得られることを
示している。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年11月14日(1997.11.14)
【補正内容】
発明の背景
凝集法は固体を凝集させて懸濁固体の脱水を行う方法である。凝集法は数多く
の種類の懸濁固体の脱水速度を実質的に速める方法であり、それには鉱物、紙製
造、廃水処理および油田用途で用いられるそれが含まれる。
本産業では懸濁固体を処理する時の凝集剤として合成ポリマー凝集剤が195
0年代から用いられてきた。しかしながら、現在では環境保護、汚泥焼却、輸送
および処分コストに関する懸念から、ポリマー用量が決められている場合により
大きな脱水を達成するか或はより低いポリマー用量で相当する脱水を達成する凝
集剤を提供することで、通常の線状ポリマー凝集剤が示す性能を向上させること
が益々望まれるようになってきた。
本発明は、高分子量で分枝している水溶性もしくは水膨潤性のカチオンポリマ
ーである凝集剤を用いて懸濁固体(これには廃水処理、採鉱および紙製造産業で
しばしば遭遇する固体が含まれる)の脱水を行う時に用いる組成物および方法に
加えて、上記組成物の製造方法も提供する。この直ぐに利用できる発明の組成物
および方法は、本技術分野で以前に用いられていたそれらに比較して優れた脱水
を与えるものである。
本技術分野では分枝剤もしくは架橋剤を用いることを通して線状ポリマーであ
る凝集剤の「組織化(structure)」が行われてきた。ポリマーの組織
化をJ.E.Morgan他がAdv.Chem.Ser.の187巻、235
−52頁(1980)に考察している。米国特許第4,720,346号および
4,943,378号には10ミクロメートル(μm)以下の乾燥粒子サイズを
有する架橋したカチオンポリ
マー粒子を用いることが記述されている。米国特許第5,152,903号およ
び5,340,865号には架橋カチオンポリマー微細粒子を用いた凝集方法が
開示されている。米国特許第3,235,490号には架橋ポリアクリルアミド
を用いた凝集方法が記述されている。米国特許第3,968,037号には架橋
したカチオン性の乳化ポリマー類を用いて活性化を受けさせた下水汚泥から水を
放出させる方法が教示されている。水媒体の増粘で用いるに有用な方法および組
成物が米国特許第4,059,552号および4,172,066号に与えられ
ている。同時係属中の出願番号08/028,916、08/028,001、
08/437,258、08/454,974および08/455,419(こ
れらは本発明の譲り受け人に譲渡されそしてこれらは全部引用することによって
本明細書に組み入れられる)には、高分子量で分枝している水溶性のカチオンポ
リマーを用いて懸濁固体を凝集させる方法が記述されている。
ポリマー類が水溶性であることは、このポリマーを純粋な水および塩溶液に入
れた希釈溶液、例えば0.05%から1%入れた溶液の溶液粘度を測定すること
で特徴づけ可能である。本明細書では全てのパーセントを全重量を基準にした重
量パーセントとして与える。高分子量で線状の水溶性カチオンポリマーが入って
いる希釈溶液の粘度は、典型的に
オキサイド類を用いることも可能である。本発明の目的で特に好適な開始剤は二
酸化硫黄/臭素酸ナトリウムである。
Modern Plastics Encyclopedia/88,McGraw Hill,1987年10月165-168頁
を参照のこと。
このようにして生じさせた生成物は高分子量のカチオンポリマーであり、これ
は一般に純粋な水に溶解し得る。硬水、または鉱物がいろいろな量で入っている
水などの如き用途で通常遭遇する水に上記ポリマーを入れると、このポリマーは
水で膨潤する可能性がある。この直ぐに利用できる発明のポリマー類は化学凝集
剤として用いるに特に有用である。
懸濁している固体が入っている分散液から水を放出させる本発明の凝集および
脱水段階では、高分子量で分枝している水溶性または水膨潤性のカチオンポリマ
ー凝集剤を上記懸濁している固体に溶液としてか或はエマルジョンまたはミクロ
エマルジョンとして直接加え、この懸濁している固体とポリマーを混合して上記
固体を凝集させた後、好適には通常の脱水装置、例えば遠心分離器、ベルトプレ
ス、ピストンプレス、フィルターなどを用いて脱水を行うことで上記懸濁液から
水を除去することによって、上記段階を実施する。本発明の生成物は幅広い範囲
の固体/液体(産業汚泥を包含)分離の促進、排水処理用途における懸濁固体の
脱水、セルロース懸濁液、例えば紙製造で見られる懸濁液の排水、およびいろい
ろな無機懸濁物の沈降などで用いるに有用である。
本分野の技術者によく知られている常規実験を用いて上記ポリマーの最適用量
を決定する。BV/SVが約300から約500で10%以下の沈降値を示す、
直ぐに利用できる発明の水溶性もしくは水膨潤性分枝
カチオンポリマー類は、このようなBV/SVおよび沈降値を示さないポリマー
類に比べて実質的に良好な性能を示す。例えば、廃水に活性化を受けさせた下水
汚泥の形態で懸濁している固体を実験室で試験した結果を表3に示す。この試験
では、ポリマー凝集剤AからGを用いて凝集を受けさせた後の汚泥が示す脱水速
度をポリマー用量の関数として示す。凝集剤が示すBV/SV値を表1に示す。
300以上のBV/SVを示すポリマーであるB、CおよびGを用いて凝集を受
けさせた汚泥が示す脱水速度はポリマーA、D、EおよびFで処理した汚泥が示
すそれよりも有意に速いことを特記する。ポリマーCで処理した汚泥の脱水速度
はポリマーGおよびBで処理した汚泥のそれと実質的に同じであったが、より多
い用量でポリマーを用いる必要があった。ポリマーB、CおよびGが示す沈降値
を表2に表す。ポリマーCが示す沈降値は10%以上であることを特記する。こ
のように最も高い脱水速度を与えるポリマー類、即ちポリマーB、CおよびGが
示すBV/SV値は全部300から500の範囲であった。また、ポリマーCよ
りも有意に低い用量で脱水をもたらしたポリマーBおよびGも10%未満の沈降
値を示した。こ
実施例20−26
ポリマーAの溶液からポリマーGの溶液を0.2%のポリマー濃度で調製した
。懸濁固体のサンプル(廃水に活性化を受けさせた下水汚泥、固体量が約1.2
%)200グラムにポリマー溶液をいろいろな量で混合することで、ある範囲の
ポリマー「用量」を達成した。このポリマー/汚泥混合物を激しく混合した後、
35メッシュのステンレス鋼製スクリーンが備わっている漏斗に通して濾過した
。濾過の最初の10秒の間に上記スクリーンを通って出て来た水の体積(ミリリ
ットル(mL))を排水体積(drainage volume)として記録し
た。各ポリマーの用量および排水体積を表3に示す。各ポリマーの各サンプルが
示す排水体積をポリマー用量(この用量を汚泥乾燥固体1トン当たりのポリマー
量(ポンドの単位)で表す)の関数として表3に示す。排水体積が高いことは汚
泥の脱水速度が速いことを意味する。表3は、下水に懸濁している汚泥固体をポ
リマーBで凝集させた場合およびポリマーGで凝集させた場合両方の方が他のポ
リマーで凝集させた場合よりも効率が高い、即ちポリマーA、D、EおよびFを
用いた場合よりも脱水速度が速くそしてポリマーCの用量よりもずっと少ないポ
リマー用量であるにも拘らずポリマーCと実質的に等しい性能が得られることを
示している。
請求の範囲
1. カチオンポリマーの製造方法であって、エチレン系不飽和カチオンモノ
マーと有効量の連鎖移動剤と有効量の分枝剤を含む混合物から成るモノマー成分
を重合または共重合させて、標準粘度に対するバルク粘度の比率が約300から
約500で、約10%以下の沈降値を示す水溶性もしくは水膨潤性のカチオンポ
リマーを生じさせることを含み、ここで
上記標準粘度は、上記ポリマーが1MのNaCl溶液に0.1%入っている溶
液を回転シリンダー粘度計で測定した粘度であり、
上記バルク粘度は、上記ポリマーが純粋な水に0.2%入っている溶液を回転
シリンダー粘度計で測定した粘度であり、そして
上記沈降値は、上記ポリマーが0.001MのNaClに0.05%入ってい
る溶液を調製し、上記溶液の一部を22℃において18,000XGで60分間
遠心分離し、遠心分離を受けさせなかった部分および遠心分離を受けさせた部分
の上澄み液が215ナノメートルの所の紫外を吸収する吸光度を測定することに
より測定した値であり、ここでは、この沈降値を100x[ΔA(未遠心分離)
−ΔA(遠心分離)]/ΔA(未遠心分離)として計算し、ここで、ΔA=A(
ポリマー溶液)−A(水)でありそしてAは215nmの所で測定したUV吸光
度である方法。
2. 上記カチオンポリマーが(メタ)アクリルアミド繰り返し単位を含む請
求の範囲第1項の方法。
3. 上記カチオンポリマーがカチオン単位を上記ポリマー中の繰り返し単位
の全モル数を基準にして少なくとも約20モルパーセント含む請求の範囲第1項
の方法。
4. 上記カチオンポリマーが第四級化ジアルキルアミノアルキル(アルク)
アクリレート単位を上記ポリマー中の繰り返し単位の全モル数を基準にして少な
くとも約30モルパーセント含む請求の範囲第1項の方法。
5. 上記ポリマーを有効量のホルムアルデヒドおよび第二級アミンまたはそ
れらの複合体と反応させて水溶性もしくは水膨潤性のマンニッヒ型アクリルアミ
ドポリマーを生じさせることを更に含む請求の範囲第1項の方法。
6. 上記水溶性もしくは水膨潤性のマンニッヒ型アクリルアミドポリマーを
第四級化することを更に含む請求の範囲第5項の方法。
7. 上記モノマー成分がアクリルアミドとアクリルオキシエチルトリメチル
アンモニウムクロライドを含みそして上記連鎖移動剤がイソプロパノールまたは
乳酸でありそして上記分枝剤がメチレンビスアクリルアミドである請求の範囲第
1項の方法。
8. 請求の範囲第1項の方法で得られる水溶性もしくは水膨潤性のカチオン
ポリマーもしくはコポリマー。
9. 上記ポリマーが第四級化ジアルキルアミノアルキル(アルク)アクリレ
ート単位を上記ポリマー中の繰り返し単位の全モル数を基準にして少なくとも約
30モルパーセント含む請求の範囲第8項のポリマー。
10. 上記ポリマーが約1,000,000以上の重量平均分子量を有し、
標準粘度に対するバルク粘度の比率が約300から約400の範囲であり、そし
て約5%以下の沈降値を示す請求の範囲第8項のポリマー。
11. 懸濁固体が入っている分散液の脱水を行う方法であって、
A. 該懸濁固体が入っている分散液に請求の範囲第8項のポリマーを凝集固体
が生じる量で加え、そして
B. 上記凝集固体の脱水を行う、
ことを含む方法。
12. 該ポリマーがカチオン単位を上記ポリマー中の繰り返し単位の全モル
数を基準にして少なくとも約20モルパーセント含む請求の範囲第11項の方法
。
13. 該ポリマーが第四級化ジアルキルアミノアルキル(アルク)アクリレ
ート繰り返し単位を含む請求の範囲第11項の方法。
14. 該懸濁固体が入っている分散液が無機懸濁物を含む請求の範囲第11
項の方法。
15. 該懸濁固体が入っている分散液が活性化を受けた廃水の汚泥を含む請
求の範囲第11項の方法。
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C08F 20/60 C08F 20/60
(31)優先権主張番号 60/006,716
(32)優先日 平成7年11月14日(1995.11.14)
(33)優先権主張国 米国(US)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,
DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I
S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR
,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,
MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S
D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT
,UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 ホーキンス,ピーター
アメリカ合衆国コネチカツト州06472ノー
スフオード・アリングロード60