JP2000357633A - コンデンサの製造方法 - Google Patents
コンデンサの製造方法Info
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Abstract
ンサの製造方法に関し、小型大容量で容量達成率が高く
かつ低損失のコンデンサをを容易に得ることを目的とす
る。 【解決手段】 過炭酸塩ならびに過ホウ酸塩を単独また
は有機過酸前駆体と複合して重合用酸化剤として用いて
おり、重合反応が緩やかに進行するため重合用液がコン
デンサ素子浸透過程で重合して深部への導電性高分子層
の形成を妨げることがないため、容量達成率の高いコン
デンサを容易に得ることができる。また、有機過酸前駆
体の併用により重合活性を、コンデンサ作製過程に悪影
響を及ぼさない程度に高めることができるために、重合
温度の低下ならびにコンデンサ特性の一層の向上が図ら
れる。
Description
方法に関し、特に周波数特性に優れた小型大容量の固体
電解コンデンサならびに小型大容量のフィルムコンデン
サを容易に実現するための製造方法に関する。
コンデンサについても、小型大容量で高周波領域でのイ
ンピーダンスの低いものが要求されている。
には、マイカコンデンサ、積層セラミックコンデンサが
あるが、これらのコンデンサでは形状が大きくなり大容
量化が難しい。
ミニウム乾式電解コンデンサ、またはアルミニウムもし
くはタンタル固体電解コンデンサ等の電解コンデンサが
存在する。
化皮膜が極めて薄いために、大容量化が実現できるので
あるが、一方酸化皮膜の損傷が起こり易いために、それ
を修復するための真の陰極を兼ねた電解質を設ける必要
がある。
は、エッチングを施した陽極、陰極アルミニウム箔を、
セパレータを介して巻取り、液状の電解質をセパレータ
に含浸して用いている。
が大きいため、損失が大きく、インピーダンスの周波数
特性、温度特性が著しく劣るという課題を有する。
ず、時間経過と共に容量の減少及び損失の増加が起こる
といった課題を抱えていた。
マンガン酸化物を電解質として用いているため、温度特
性及び容量、損失等の経時変化についての課題は改善さ
れるが、マンガン酸化物の比抵抗が比較的高いため損
失、インピーダンスの周波数特性が、積層セラミックコ
ンデンサ、あるいはフィルムコンデンサと比較して劣っ
ていた。
高いポリピロールをを対極に用いたアルミニウム及びタ
ンタル固体電解コンデンサが提案されている。
膜上に形成するためには、モノマーを用いてその場で重
合させる以外の方法を取ることが実質的に不可能であっ
た。
構造のアルミニウム電解コンデンサならびに多孔質焼結
体を用いたタンタルコンデンサでは、電解重合によって
内部にポリピロール層を充填することは困難であり、化
学重合法を用いる必要がある。
て、コンデンサ素子をピロールモノマーならびに酸化剤
を含む溶液に浸漬する方法がある。
化剤の共存する一液を用いる方法と両者別々に分けられ
た二液を用いる方法がある。
特性を有するものの、単位体積当たりの収容容量が小さ
く、小型で大容量のものを実現することが困難であっ
た。
ミド薄膜からなる誘電体を形成した後、化学重合及び電
解重合により導電性高分子層を形成して対極とする大容
量フィルムコンデンサが提案されている(電気化学会第
58回大会講演要旨集251〜252頁(1991
年))。
外、アルミニウム固体電解コンデンサと同様の構造にす
れば、さらに大容量のフィルムコンデンサが実現できる
が、この場合も対極として用いるポリピロールの形成に
は化学重合法を用いることが必要である。
ように対極のポリピロール層の形成に化学重合を用いよ
うとする場合に、従来知られている酸化剤、過硫酸塩、
過酸化水素、第二鉄塩等を酸化剤では、重合速度が早す
ぎて室温付近ではモノマーと酸化剤を混合した瞬間に重
合反応が起こり、重合液のポットライフが極めて短いた
め、一液で作業ができないという課題であった。
することができるが、冷却装置が必要となり、重合プロ
セスが複雑になるのに加えてコストも高いものになると
いう新たな課題が発生する。
体に使用することが困難になり、高価な有機溶媒の使用
が不可欠になるという課題も生じる。
酸化剤濃度を下げることによっても解決できるが、この
場合は一回の処理で形成されるポリピロールの量が少な
いため、所望の量のポリピロール層を形成するために
は、浸漬処理回数を多くしなければならないという望ま
しくない課題が発生する。
コンデンサ素子を浸漬することにより、重合溶液のポッ
トライフの課題は解決できるが、この場合モノマーと酸
化剤が十分に混合する前に重合反応が進行してしまい、
エッチングピットあるいは焼結体深部へのポリピロール
層の形成が阻害されて、容量達成率電解液中で得られる
容量と導電性高分子で被覆された時得られる容量の比)
の高いコンデンサが得られないという別の課題が発生す
る。
解決するもので、小型大容量でかつ高周波特性の優れた
固体電解コンデンサならびにフィルムコンデンサを効率
よく製造するため方法を提供することを目的とする。
って得られるポリピロール層を対極に用いた固体電解コ
ンデンサならびにフィルムコンデンサの製造方法に関す
る。
示すが、誘電体皮膜2を形成した金属箔電極1と金属箔
対極3を2枚のセパレータ4とともに捲回して、両電極
箔間に真の対極となる化学重合ポリピロール層5を形成
したものである。
ことが知られているが、従来から使用されてきた酸化
剤、過硫酸塩、過酸化水素、各種第二鉄等を用いた場
合、重合反応が室温付近で極めて短時間の内に終了し、
コントロールすることが困難であることに派生する種々
の課題が存在する。
酸化剤を共存させた重合溶液のポットライフが短い、ま
たコンデンサ素子へ重合溶液を含浸させた場合、素子深
部への液浸透前に重合反応が起こり空隙が閉塞されて本
来得られるべき容量が得られないといったことである。
活性の低い過炭酸塩もしくは過ホウ酸塩を酸化剤として
用いるようにした。
高い温度で速やかに分解して過酸化水素が発生すること
が知られており、家庭用の漂白剤として広く使用されて
いる。
用してポリピロールを誘電体表面に重合形成して、フィ
ルムコンデンサを得ることができるようにしたものであ
る。
近では遅いために、従来の酸化剤のようにモノマーと溶
液中で接触させても即座に重合反応が起こることがな
い。
にコンデンサ素子を交互に浸漬しても、コンデンサ素子
深部に浸透する過程において重合反応が起こりにくいた
め、浸透途中でポリマーが生成して深部への重合液の浸
透を妨げることがない。
しては、どのようなものでも使用できるが、アルカリ金
属イオンもしくはアンモニウムイオンが好適に用いられ
る。
デンサもしくはフィルムコンデンサへの適用に際し、重
合酸化剤として上記過炭酸塩もしくは過ホウ酸塩と有機
過酸前駆体とを併用するものである。
のように室温よりも高い温度が望ましいとされている。
び過ホウ酸塩との反応によって、より活性の高い有機過
酸を生成させ、これを重合反応に用いることにより、そ
れら単独使用の場合よりも低い温度でしかも短時間でポ
リピロールの重合反応を進行させることができることを
発明者らは見出した。
−C(=O)OOH + HL ここで、R−C(=O)−Lは有機過酸前駆体、Rはア
ルキル基、Lは脱離基である。
のが水に対する溶解性があり望ましく、脱離基はエチレ
ンジアミノ基、グルコース基、カルボン酸フェノレー
ト、スルホン酸フェノレート、グリセリドから好適に選
ばれる。
基を用いることもできる。
あるいは過ホウ酸塩単独使用の場合より、低温短時間で
ポリピロールを生成させることが可能であり、コンデン
サ作製時間を短縮できるという利点がある。
過硫酸塩、過酸化水素、各種第二鉄塩よりポリピロール
の重合反応性が格段に低いため、コンデンサ素子への重
合用液浸透後重合させることが可能で、容量達成率の高
いコンデンサが得られる。
ー、過炭酸塩あるいは過ホウ酸塩と併用した有機過酸前
駆体の他、ドーパントとなる基を含む塩を添加すること
もできる。
て、各種スルホン酸類が好適である。
した芳香属スルホン酸類が、高い環境安定性を有する導
電性高分子が得られるためなお好適である。
もまた好適に使用することができる。
発生が少ないために、コンデンサ素子内部への浸透過程
で重合が起こりにくい。
ポリピロールで被覆されているために、容易に容量達成
率の向上する。
な電解質が溶解された溶液中で得られた容量とポリピロ
ール形成後得られた容量の比で現される値であり、ポリ
ピロールによる被覆率を示している。
ニウム電解コンデンサの他、多孔質タンタル焼結体を電
極に用いたタンタル電解コンデンサが本発明によって製
造可能である。
ポリアクリル酸系共重合体もしくはポリイミドを形成し
て誘電体としたフィルムコンデンサも本発明で製造する
ことができる。
ルできる他の薄膜作製法を用いることもまたでき、誘電
体となるポリマーとして他の材料を用いることもまた可
能である。
電極の表面に該弁金属の陽極酸化皮膜誘電体層と重合性
モノマーを重合してなる導電性高分子層を順次配してな
る固体電解コンデンサの製造方法において、前記重合性
モノマーの重合に過炭酸塩と有機過酸前駆体を用いる固
体電解コンデンサの製造方法である。
ノマーとしてピロールもしくはその誘導体を用いること
ができる。
過酸前駆体としてテトラアセチルアルキレンジアミン、
アルキノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、フェノール
カルボン酸脂肪酸エステル、ペンタアセチルグルコー
ス、トリアセチルグリセリドから選ばれる一種を用いる
ことができる。
デンサ素子として陽極酸化皮膜が形成されたエッチドア
ルミニウム箔陽極とエッチドアルミニウム箔陰極をセパ
レータを介して捲回された構造を有するものを用いるこ
とができる。
デンサ素子として陽極酸化皮膜が形成された多孔質焼結
体を用いることができる。
面に該弁金属の陽極酸化皮膜誘電体層と重合性モノマー
を重合してなる導電性高分子層を順次配してなる固体電
解コンデンサの製造方法において、前記重合性モノマー
の重合に過ホウ酸塩と有機過酸前駆体を用いる固体電解
コンデンサの製造方法である。
ノマーとしてピロールもしくはその誘導体を用いること
ができる。
過酸前駆体としてテトラアセチルアルキレンジアミン、
アルキノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、フェノール
カルボン酸脂肪酸エステル、ペンタアセチルグルコー
ス、トリアセチルグリセリドから選ばれる一種を用いる
ことができる。
デンサ素子として陽極酸化皮膜が形成されたエッチドア
ルミニウム箔陽極とエッチドアルミニウム箔陰極をセパ
レータを介して捲回された構造を有するものを用いるこ
とができる。
ンデンサ素子として陽極酸化皮膜が形成された多孔質焼
結体を用いることができる。
た金属電極の表面に電着高分子皮膜誘電体層と重合性モ
ノマーを重合してなる導電性高分子層を順次配してなる
フィルムコンデンサの製造方法において、前記重合性モ
ノマーの重合に過炭酸塩を用いるフィルムコンデンサの
製造方法である。
モノマーとしてピロールもしくはその誘導体を用いるこ
とができる。
分子皮膜誘電体層に、アクリル酸、メタクリル酸または
スチレンを含む共重合体もしくはポリイミドを用いるこ
とができる。
属電極としてエッチドアルミニウム箔を用いることがで
きる。
た金属電極の表面に電着高分子皮膜誘電体層と重合性モ
ノマーを重合してなる導電性高分子層を順次配してなる
フィルムコンデンサの製造方法において、前記重合性モ
ノマーの重合に過ホウ酸塩を用いるフィルムコンデンサ
の製造方法である。
モノマーとしてピロールもしくはその誘導体を用いるこ
とができる。
分子皮膜誘電体層に、アクリル酸、メタクリル酸または
スチレンを含む共重合体もしくはポリイミドを用いるこ
とができる。
属電極としてエッチドアルミニウム箔を用いることがで
きる。
た金属電極の表面に電着高分子皮膜誘電体層と重合性モ
ノマーを重合してなる導電性高分子層を順次配してなる
フィルムコンデンサの製造方法において、前記重合性モ
ノマーの重合に過炭酸塩と有機過酸前駆体を用いるフィ
ルムコンデンサの製造方法である。
モノマとしてピロールもしくはその誘導体を用いること
ができる。
機過酸前駆体としてテトラアセチルアルキレンジアミ
ン、アルキノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、フェノ
ールカルボン酸脂肪酸エステル、ペンタアセチルグルコ
ース、トリアセチルグリセリドから選ばれる一種を用い
ることができる。
分子皮膜誘電体層に、アクリル酸、メタクリル酸または
スチレンを含む共重合体もしくはポリイミドを用いるこ
とができる。
属電極としてエッチドアルミニウム箔を用いることがで
きる。
た金属電極の表面に電着高分子皮膜誘電体層と重合性モ
ノマーを重合してなる導電性高分子層を順次配してなる
フィルムコンデンサの製造方法において、前記重合性モ
ノマーの重合に過ホウ酸塩と有機過酸前駆体を用いるフ
ィルムコンデンサの製造方法である。
モノマとしてピロールもしくはその誘導体を用いること
ができる。
機過酸前駆体としてテトラアセチルアルキレンジアミ
ン、アルキノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、フェノ
ールカルボン酸脂肪酸エステル、ペンタアセチルグルコ
ース、トリアセチルグリセリドから選ばれる一種を用い
ることができる。
分子皮膜誘電体層が、アクリル酸、メタクリル酸または
スチレンを含む共重合体もしくはポリイミドを用いるこ
とができる。
属電極としてエッチドアルミニウム箔を用いることがで
きる。
照しながら説明する。
は、アルミニウムタブを介してリードを取り付けた0.
1mm×2.3mm×155mmの低圧用エッチドアル
ミニウム電極箔1と、やはりアルミニウムタブを介して
リードを取り付けた0.05mm×2.3mm×180
mmの対極用エッチドアルミニウム電極箔2を図1に示
すように、マニラ紙からなるセパレータ3を介して捲回
して、さらに捲き終わりを粘着テープで止め(不図示)
コンデンサ素子を得た。
酸アンモニウム3%水溶液に浸し、前記電極箔1を陽極
とし、また水溶液中にコンデンサ素子と離隔して設けた
電極を陰極として20Vを印加して陽極酸化皮膜を形成
した。
容量は120Hzで221μFであった。
る対極導電層を形成して5個のコンデンサを作製した。
ピルナフタレンスルホン酸ナトリウム0.02Mを含む
水溶液と、過炭酸ナトリウム(2Na2CO3・3H
2O2)0.17M、テトラアセチルエチレンジアミン
((CH3CO)2NCH2CH2N(CCCH3)2)、
0.34M、硫酸0.5Mとを含む水溶液にコンデンサ
素子を室温で交互に浸漬してポリピロール層を形成し、
さらに水で反応残渣を洗浄し乾燥した。
ル層で間隙なく充填されるまで繰り返した。
Hzにおける容量、損失係数を各々測定し、それらの平均
値を以下の(表1)に示した。
して本実施の形態では、実施の形態1のポリピロール層
を形成する替わりに電解液を充填した以外、実施の形態
1と同様にして5個のコンデンサを完成させた。
エチルアンモニウムを20%含むγ―ブチロラクトン溶
液を用いた。コンデンサ完成後、実施の形態1と同様の
評価を行い、その結果を(表1)に示した。
形態本実施の形態において、容量達成率(液中容量との
比率)に優れたコンデンサが得られ、さらに損失係数の
小さくなっていることが分かる。
が比較的緩やかに進むため、素子深部まで液が浸透する
ための効果と考えられる。
の電気伝導度が従来使用されている電解液のそれより格
段に高いことに起因したものである。
は優れた初期特性を有することが実証された。
は、アルミニウム箔電極捲回型コンデンサ素子に替えて
タンタル焼結体素子を用いて、これに実施の形態1と同
様にしてポリピロールで対極層を形成してコンデンサを
作製した。
法を以下に述べる。
だ1.3mm×3.0mm×3.8mmのタンタル焼結
体を用意し、燐酸5mlを1000mlの水に溶解した
溶液を用い、約90℃で40Vを印加して、陽極酸化に
より酸化皮膜誘電体被膜を形成した。
の容量を測定したところ、120Hzで230μFであ
った。
と同様にしてポリピロール層を形成し、さらにコロイダ
ルグラファイト、銀ペイントで対極を形成して、て5個
のコンデンサを得、120Hzにおける容量、損失係数を
各々測定し、それらの平均値を(表1)に示した。
して、実施の形態2において、ポリピロール層を形成す
る替わりに、従来のタンタルコンデンサの製法に準じて
コンデンサを作製した。
液に、素子を浸漬後250℃で熱分解二酸化マンガン層
を対極として形成した以外、実施の形態2と同様にして
5個のコンデンサを完成させた。
態1と同様に評価し、その結果を(表1)に示した。
ても、容量達成率が高く、損失係数の小さいタンタルコ
ンデンサが得られていること明らかであり、本発明の優
れた効果が実証された。
の形態1において過炭酸ナトリウムを用いる替わりに
0.5Mの過ホウ酸ナトリウム(NaBO3・4H2O)
を用いた以外、実施の形態1と同様にして5個のコンデ
ンサを作製し、やはり実施の形態1と同様の評価を行
い、その結果を(表1)に示した。
は、容量達成率が高くかつ損失係数の小さいことが明ら
かであり、本発明の優れた効果が実証された。
の形態1において0.5Mのテトラアセチルエチレンジ
アミンを用いる替わりに、(A)0.5Mのオクタノイ
ルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム((C8H17
C(=O)O(C6H6)SO3Na)、(B)0.5
Mのデカノイルオキシ安息香酸((C9H19C(=
O)O(C6H6)COOH)、(C)0.5Mのペン
タアセチルグルコース(C16H22O11)、(D)0.5
Mのトリアセチルグリセリド((CH3COO)3C
3H5)をそれぞれ用いた以外、実施の形態4と同様にし
て5個ずつコンデンサを作製し、実施の形態1と同様の
評価を行ってその結果を(表1)に示した。
は、いずれも容量達成率が高くかつ損失係数の小さいこ
とが明らかであり、本発明の優れた効果が実証された。
の形態4において過炭酸ナトリウムの替わりに同濃度の
過ホウ酸ナトリウム塩を用いた以外、実施の形態4と同
様にして(A)から(D)の各有機過酸前駆体を含む系
で5個ずつコンデンサを作製した。 (A)0.5M濃度のオクタノイルオキシベンゼンスル
ホン酸ナトリウム (B)0.5M濃度のデカノイルオキシ安息香酸 (C)0.5M濃度のペンタアセチルグルコース (D)0.5M濃度のトリアセチルグリセリド 作製したコンデンサについて実施の形態1と同様にして
特性評価を行い、その結果を(表1)に示した。
は、いずれも容量達成率が高くかつ損失係数の小さいこ
とが明らかであり、本発明の優れた効果が実証された。
チドアルミニウム箔表面に(A)アクリル酸とメタクリ
ル酸とスチレンの共重合体ならびに(B)ポリイミドか
らなる誘電体を形成した電極箔を用い、さらにテトラア
セチルエチレンジアミンを除去した以外実施の形態1で
用いたものと同じ重合溶液を用いて5個のコンデンサを
作製した。
リル酸とスチレンの共重合体からなる誘電体の形成法の
一例を次に示す。
径が約2μm、表面積が約30倍に拡面化されたエッチ
ドアルミニウム箔を実施の形態1と同様の寸法に切断し
てアルミニウムリードを取り付けた。
た。
酸とメタクリル酸とスチレンの共重合体からなる誘電体
薄膜を形成した。
%、イオン交換水86重量%、ブチルセロソルブ4重量
%である。
リル酸とメタクリル酸とスチレンの共重合体とベンゾグ
アナミン系樹脂が重量比で7:3で混合したものを用い
た。
ボン酸基の50%をトリメチルアミンにより中和した。
/cm2の電流密度で10Vに達するまで定電流電着を
行い、さらに10Vで15分間定電圧電着を行った。次
に、アクリル酸系の高分子薄膜が形成された電極箔を水
洗後80℃で20分間、180℃で30分間熱処理する
ことにより、ベンゾグアナミン系樹脂との間で架橋反応
させた。
後、洗浄乾燥し、さらに実施の形態1と同様にセパレー
タを介して対極と捲回してコンデンサ素子を用意した。
この素子を電解液中で容量を測定したところ、120H
zで21.5μFを示した。
示す。
―フェニレンジアミンをN−メチルピロリドン中で窒素
還流下で反応させてポリアミック酸を得た。
ミドに希釈し、トリエチルアミンを加えてポリアミック
酸塩溶液を得た。
ポリアミック酸を0.15%含むように調整を電着液と
した。
陽極として前記コンデンサ素子と離隔して設けた陰極間
に30Vの電圧を印可してポリアミック酸膜を析出させ
た。
ミック酸をポリイミド化した。
電性高分子層形成を行った。
レンの共重合体からなる誘電体が形成された電極箔の場
合と同様に対極とセパレータを介して捲回してコンデン
サ素子を完成させた。
量は、22.1μFであった。
と同様にして過炭酸ナトリウムを酸化剤としてポリピロ
ール層を形成した。
価してその結果を(表1)に示した。(表1)から、本
発明によるコンデンサは、いずれも容量達成率が高くか
つ損失係数の小さいことが明らかであり、本発明の優れ
た効果が実証された。
の形態6(A)において、過炭酸ナトリウムを過ホウ酸
ナトリウムに替えた以外、実施の形態6(A)と同様に
して5個のコンデンサを作製した。
1と同様にして特性評価を行い、その結果を(表1)に
示した。
は、いずれも容量達成率が高くかつ損失係数の小さいこ
とが明らかであり、本発明の優れた効果が実証された。
の形態6において過炭酸ナトリウムを重合酸化剤として
単独使用する替わりに以下に示す(A)から(E)の有
機過酸前駆体を組合せ使用した以外、実施の形態6と同
様にして5個ずつコンデンサを作製した。 (A)0.5M濃度のテトラアセチルエチレンジアミン (B)0.5M濃度のオクタノイルオキシベンゼンスル
ホン酸ナトリウム (C)0.5M濃度のデカノイルオキシ安息香酸 (D)0.5M濃度のペンタアセチルグルコース (E)0.5M濃度のトリアセチルグリセリド 作製したコンデンサについて実施の形態1と同様にして
特性評価を行い、その結果を(表1)に示した。
は、いずれも容量達成率が高くかつ損失係数の小さいこ
とが明らかであり、本発明の優れた効果が実証された。
の形態8において過炭酸ナトリウムを使用する替わりに
0.5Mの過ホウ酸ナトリウムを使用した以外、実施の
形態8と同様にして5個ずつコンデンサを作製した。
類濃度ともに実施の形態8と同様にした。 (A)0.5M濃度のテトラアセチルエチレンジアミン (B)0.5M濃度のオクタノイルオキシベンゼンスル
ホン酸ナトリウム (C)0.5M濃度のデカノイルオキシ安息香酸 (D)0.5M濃度のペンタアセチルグルコース (E)0.5M濃度のトリアセチルグリセリド 作製したコンデンサについて実施の形態1と同様にして
特性評価を行い、その結果を(表1)に示した。
は、いずれも容量達成率が高くかつ損失係数の小さいこ
とが明らかであり、本発明の優れた効果が実証された。
なお、実施の形態では、過炭酸塩ならびに過ホウ酸塩と
して、ナトリウム塩を用いた場合のついてのみ述べた
が、他のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩を用いる
こともできる。
を重合前駆体に用いた場合についてのみ述べたが、例え
ばN―メチルピロールなど他の重合可能なモノマーを用
いることもでき、またアニリン、チオフェン誘導体を用
いてもよく、本発明は重合前駆体の種類に限定されな
い。
チルエチレンジアミン、オクタノイルオキシベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、デカノイルオキシ安息香酸、ペン
タアセチルグルコース、トリアセチルグリセリドを用い
た場合についてのみ述べたが、たの有機過酸前駆体を用
いることもでき、本発明はその種類に限定されない。な
お、実施の形態では、重合性モノマーに対して概略化学
量論量の酸化剤を用いた場合についてのみ述べたが、化
学量論量より過剰または過少に添加することもでき、本
発明はその添加比率に限定されない。
替わりにテトラメチレンジアミンなど他のアルキレン基
を有する同様に使用することが可能であり、さらにオク
タノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、デカノ
イルオキシ安息香酸において、炭素数の異なる他のアル
キノイル基を有するものを用いることもできる。
しくは過ホウ酸塩との共存により有効に有機過酸を生成
する量が含まれていればよく、その濃度は本発明の実施
の形態に限定されない。
サの誘電体としてアクリル酸とメタクリル酸とスチレン
の共重合体ならびにポリイミドを用いる場合についての
み述べたが、本発明の趣旨から金属箔電極上に薄膜を形
成できる高分子であれば他の共重合体または単独の重合
体を用いることもできる。
を含む塩として、トリイソプロピルナフタレンスルホン
酸ナトリウムを用いた場合についてのみ述べたが、有効
にドーパントになる基を含むものであれば、他のスルホ
ン酸基を含む塩または含まない塩を用いることもでき、
濃度もドーパントとして取り込まれる以上の量が重合液
系内に存在していればよく、本発明はその種類及び添加
量に限定されない。
ンデンサにおいて捲回型構造のものについてのみ述べた
が、電極箔を単板で用いてもよくまたそれを積層して用
いた構造に適用することもできる。
ドーパントのみもしくはモノマーと酸化剤と有機過酸と
ドーパントのみを含む重合水溶液を用いる場合について
のみ述べたが、有機過酸前駆体の溶解を助ける有機溶媒
などを含んでもよい。
度を酸性にするために硫酸をもちいるばあいについての
み述べたが、他の鉱酸を用いてもよくまたスルホン酸等
の有機酸を用いることでき、その種類のよって本発明は
限定されない。
り、重合反応が緩やかに進むために、電解コンデンサお
よび巻回したエッチドアルミニウム箔表面に設けた高分
子フィルムを誘電体としたフィルムコンデンサ内部へ溶
液の浸透を確実に行わせることが可能になり、容量達成
率の高い電解コンデンサおよびフィルムコンデンサを容
易に得ることができるという効果を奏する。
分子層を形成しているため、電解液を用いた場合よりも
損失係数の小さい電解コンデンサが実現できるという効
果も奏する。
構成を示す断面図
Claims (28)
- 【請求項1】 弁金属電極の表面に該弁金属の陽極酸化
皮膜誘電体層と重合性モノマーを重合してなる導電性高
分子層を順次配してなる固体電解コンデンサの製造方法
において、前記重合性モノマーの重合に過炭酸塩と有機
過酸前駆体を用いる固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項2】 重合性モノマーがピロールまたはその誘
導体である請求項1記載の固体電解コンデンサの製造方
法。 - 【請求項3】 有機過酸前駆体がテトラアセチルアルキ
レンジアミン、アルキノイルオキシベンゼンスルホン酸
塩、フェノールカルボン酸脂肪酸エステル、ペンタアセ
チルグルコースまたはトリアセチルグリセリドから選ば
れる一種を含む請求項1または2記載の固体電解コンデ
ンサの製造方法。 - 【請求項4】 コンデンサ素子が、陽極酸化皮膜が形成
されたエッチドアルミニウム箔陽極とエッチドアルミニ
ウム箔陰極をセパレータを介して捲回された構造を有す
るものである請求項1ないし3のいずれか記載の固体電
解コンデンサの製造方法。 - 【請求項5】 コンデンサ素子が、陽極酸化皮膜が形成
された多孔質焼結体である請求項1ないし3のいずれか
記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項6】 弁金属電極の表面に該弁金属の陽極酸化
皮膜誘電体層と重合性モノマーを重合してなる導電性高
分子層を順次配してなる固体電解コンデンサの製造方法
において、前記重合性モノマーの重合に過ホウ酸塩と有
機過酸前駆体を用いる固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項7】 重合性モノマーがピロールまたはその誘
導体である請求項6記載の固体電解コンデンサの製造方
法。 - 【請求項8】 有機過酸前駆体がテトラアセチルアルキ
レンジアミン、アルキノイルオキシベンゼンスルホン酸
塩、フェノールカルボン酸脂肪酸エステル、ペンタアセ
チルグルコースまたはトリアセチルグリセリドから選ば
れる一種を含む請求項6または7記載の固体電解コンデ
ンサの製造。 - 【請求項9】 コンデンサ素子が、陽極酸化皮膜が形成
されたエッチドアルミニウム箔陽極とエッチドアルミニ
ウム箔陰極をセパレータを介して捲回された構造を有す
るものである請求項6ないし8のいずれか記載の固体電
解コンデンサの製造方法。 - 【請求項10】 コンデンサ素子が、陽極酸化皮膜が形
成された多孔質焼結体である請求項6ないし8のいずれ
か記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項11】 拡面処理された金属電極の表面に電着
高分子皮膜誘電体層と重合性モノマーを重合してなる導
電性高分子層を順次配してなるフィルムコンデンサの製
造方法において、前記重合性モノマーの重合に過炭酸塩
を用いるフィルムコンデンサの製造方法。 - 【請求項12】 重合性モノマーがピロールまたはその
誘導体である請求項11記載のフィルムコンデンサの製
造方法。 - 【請求項13】 高分子皮膜誘電体層に、アクリル酸、
メタクリル酸またはスチレンを含む共重合体もしくはポ
リイミドを用いる請求項11または12記載のフィルム
コンデンサの製造方法。 - 【請求項14】 金属電極にエッチドアルミニウム箔を
用いる請求項11ないし13のいずれか記載のフィルム
コンデンサの製造方法。 - 【請求項15】 拡面処理された金属電極の表面に電着
高分子皮膜誘電体層と重合性モノマーを重合してなる導
電性高分子層を順次配してなるフィルムコンデンサの製
造方法において、前記重合性モノマーの重合に過ホウ酸
塩を用いるフィルムコンデンサの製造方法。 - 【請求項16】 重合性モノマーがピロールまたはその
誘導体である請求項15記載のフィルムコンデンサの製
造方法。 - 【請求項17】 高分子皮膜誘電体層に、アクリル酸、
メタクリル酸またはスチレンを含む共重合体もしくはポ
リイミドを用いる請求項15または16記載のフィルム
コンデンサの製造方法。 - 【請求項18】 金属電極にエッチドアルミニウム箔を
用いる請求項15ないし17のいずれか記載のフィルム
フィルムコンデンサの製造方法 - 【請求項19】 拡面処理された金属電極の表面に電着
高分子皮膜誘電体層と重合性モノマーを重合してなる導
電性高分子層を順次配してなるフィルムコンデンサの製
造方法において、前記重合性モノマーの重合に過炭酸塩
と有機過酸前駆体を用いるフィルムコンデンサの製造方
法。 - 【請求項20】 重合性モノマーがピロールまたはその
誘導体である請求項19記載のフィルムコンデンサの製
造方法。 - 【請求項21】 有機過酸前駆体がテトラアセチルアル
キレンジアミン、アルキノイルオキシベンゼンスルホン
酸塩、フェノールカルボン酸脂肪酸エステル、ペンタア
セチルグルコースまたはトリアセチルグリセリドから選
ばれる一種を含む請求項19または20記載の固体電解
コンデンサの製造。 - 【請求項22】 高分子皮膜誘電体層に、アクリル酸、
メタクリル酸またはスチレンを含む共重合体もしくはポ
リイミドを用いる請求項19ないし21のいずれか記載
のフィルムコンデンサの製造方法。 - 【請求項23】 金属電極にエッチドアルミニウム箔を
用いる請求項19ないし22いずれか記載のフィルムコ
ンデンサの製造方法。 - 【請求項24】 拡面処理された金属電極の表面に電着
高分子皮膜誘電体層と重合性モノマーを重合してなる導
電性高分子層を順次配してなるフィルムコンデンサの製
造方法において、前記重合性モノマーの重合に過ホウ酸
塩と有機過酸前駆体を用いるフィルムコンデンサの製造
方法。 - 【請求項25】 重合性モノマーがピロールまたはその
誘導体である請求項24記載のフィルムコンデンサの製
造方法。 - 【請求項26】 有機過酸前駆体がテトラアセチルアル
キレンジアミン、アルキノイルオキシベンゼンスルホン
酸塩、フェノールカルボン酸脂肪酸エステル、ペンタア
セチルグルコースまたはトリアセチルグリセリドから選
ばれる一種を含む請求項24または25記載のフィルム
コンデンサの製造。 - 【請求項27】 高分子皮膜誘電体層が、アクリル酸、
メタクリル酸またはスチレンを含む共重合体もしくはポ
リイミドを用いる請求項24ないし26のいずれか記載
のフィルムコンデンサの製造方法。 - 【請求項28】 金属電極にエッチドアルミニウム箔を
用いる請求項24ないし27のいずれか記載のフィルム
コンデンサの製造方法。
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-
1999
- 1999-09-02 JP JP24836499A patent/JP3551098B2/ja not_active Expired - Fee Related
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