JP2000356615A - ガスセンサとガス検出器 - Google Patents

ガスセンサとガス検出器

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JP2000356615A JP2000110971A JP2000110971A JP2000356615A JP 2000356615 A JP2000356615 A JP 2000356615A JP 2000110971 A JP2000110971 A JP 2000110971A JP 2000110971 A JP2000110971 A JP 2000110971A JP 2000356615 A JP2000356615 A JP 2000356615A
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Akisuke Nagasawa
陽祐 長澤
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治 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高湿度の時にも他の可燃性ガス成分の影響を
受けること無しに、例えばメタンを検出することが可能
なガスセンサを得る。 【解決手段】 基板3と膜状酸化物半導体4と、この膜
状酸化物半導体4の表面を覆うように設けられた触媒層
5を有するガスセンサにおいて、膜状酸化物半導体4
が、基板表面に垂直あるいはほぼ垂直の方向に配列した
柱状構造粒子の集合体として形成され、触媒層5中の何
れかの部分が少なくとも白金を1.3重量%以上含有
し、部分により膜状酸化物半導体4の表面を覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス検出器等に用
いるガスセンサに関するものであり、膜状酸化物半導体
と、この膜状酸化物半導体の表面を覆うように設けられ
た触媒層を有するガスセンサに関する。このようなガス
検出器としては、検出対象ガスの有無、濃度等を検出す
るもの、さらに、検出対象ガスの検出結果に基づいて警
報等を発する、所謂、ガス警報器がある。
【0002】
【従来の技術】様々な気体成分と接触することにより酸
化物半導体の電気抵抗値が変化する現象を利用した、半
導体素子を採用するガスセンサが広く用いられている。
この型のガスセンサにあっては、膜状酸化物半導体表面
上で起こるガスの吸着や反応を促進するために、多くの
場合、半導体素子は加熱して用いられる。
【0003】今日、天然ガスのエネルギー資源としての
利用の拡大に伴い、微量の天然ガスの漏洩等を検出する
技術に対する必要性が高まっている。水素や可燃性ガス
のような酸化反応性が高い成分に比べ、天然ガスの主成
分であるメタンは、炭化水素類の中でも特に安定性が高
く反応性が低いため、一般には、半導体式のガスセンサ
において高い感度を得ることは容易ではない。そこで、
メタンに対する感度を増大させるため、膜状酸化物半導
体とパラジウムを含有する触媒層とを組み合わせた素子
(ガスセンサ)が開発され、現今、用いられている。こ
のような場合におけるパラジウムの含有率は0.5重量
%程度であり、メタンに対する感度を向上させる意味か
ら、膜状酸化物半導体の構造としては、所謂、柱状構造
のものが採用されている。後に示す比較例1は、この構
成を採るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この様なガ
スセンサでは、湿度が高い条件においては、メタン以外
の可燃性ガス成分の感度を十分に抑制することができ
ず、メタンに対する選択性が低下し、高選択性でメタン
を検出することが困難であった。このような従来技術の
状況を説明するにあたり、本願で採用するセンサの感
度、選択性等の定義を先ず説明する。 1 1000ppmのメタンに対する感度 この感度は、空気中(メタンを含まない)のガスセンサ
抵抗値を、メタンを1000ppm含有する空気中に於
ける抵抗値で割ったものと定義する。この感度は、大き
い程中濃度域でのメタン感度が高く、実用上3を越える
ことが好ましい。従来型のセンサに於けるこの感度は、
2.9程度である。従って、本願にあって、この感度が
2.9より高ければメタン感度の点で改良されているこ
とを意味する。
【0005】2 水素に対する選択性評価 この選択性評価にあたっては、以下のようにおこなう。
即ち、10000ppmの水素に対する感度と同等の感
度を示すメタン濃度(メタン相当濃度と称する)により
評価する。メタン相当濃度は、通常湿度の代表的な条件
である水蒸気濃度1.5%の時のメタン感度の濃度依存
性の曲線から算出している(以下同様)。この評価方式
に従うと、このメタン相当濃度が小さい程、水素感度の
影響が抑制されており、対水素選択性が高い。実用上
は、500ppm以下に抑制されていることが望まれ、
300ppm以下に抑制されていることがさらに望まし
い。従来型のセンサに於ける高湿度の代表的条件である
水蒸気濃度6.0%におけるこの値は、80ppm程度
である。水素に対する選択性は、従来型のものでも満足
できる状態にある。
【0006】3 イソブタンに対する選択性評価 この選択性評価にあたっては、以下のようにおこなう。
即ち、5000ppmのイソブタンに対する感度と同等
の感度を示すメタン濃度(メタン相当濃度と称する)に
より評価する。この評価方式に従うと、このメタン相当
濃度が小さい程、イソブタン感度の影響が抑制されてお
り、対イソブタン選択性が高い。実用上は、1000p
pm以下に抑制されていることが望まれ、500ppm
以下に抑制されていることがさらに望ましい。従来型の
センサに於ける水蒸気濃度6.0%におけるこの値は、
7000ppm程度である。従って、本願にあって、こ
の値が7000ppm未満であればイソブタンに対する
選択性の点で改良されていることを意味する。
【0007】4 プロパンに対する選択性評価 この選択性評価にあたっては、以下のようにおこなう。
即ち、5000ppmのプロパンに対する感度と同等の
感度を示すメタン濃度(メタン相当濃度と称する)によ
り評価する。この評価方式に従うと、このメタン相当濃
度が小さい程、プロパン感度の影響が抑制されており、
対プロパン選択性が高い。実用上は、1500ppm以
下に抑制されていることが望まれ、500ppm以下に
抑制されていることがさらに望ましい。従来型のセンサ
に於ける水蒸気濃度6.0%におけるこの値は、860
0ppm程度である。従って、本願にあって、この値が
8600ppm未満であればプロパンに対する選択性の
点で改良されていることを意味する。
【0008】以上、本願におけるメタン感度の評価手法
及び、妨害ガス(水素ガス、イソブタン及びプロパン)
に対する選択性の評価手法に関して述べたが、以下の説
明においては、上記したメタン感度及びメタン相当濃度
に基づいて説明をおこなう。従来型と述べているもの
は、先にも示したように、後に詳細に説明する表1に示
す比較例1のものであり、膜状酸化物半導体の構造とし
ては柱状構造を有し、触媒層内に於けるパラジウムの含
有量は0.5重量%(触媒層構成材料1g当たりのパラ
ジウムの表面積(以下金属比表面積と呼び、触媒層を構
成し、担体の表面に存在する貴金属の金属比表面積はこ
の貴金属表面に吸着されるCOの量による、所謂、CO
吸着測定法によって求められる。)が1.5m2)であ
る。さらに詳細に比較例1のガスセンサについて説明す
ると、このセンサは、後に説明する図11の構造を有
し、高周波出力300W、基板温度200℃、アルゴン
ガス流量 40cc/分、酸素ガス流量5cc/分、圧
力3パスカルの条件でスパッタリング法により感応層4
である酸化スズ薄膜を成膜し、0.5重量%(金属比表
面積1.5m2/g)のパラジウムを含有する触媒層5
を、この酸化スズ薄膜の表面を覆うように形成したもの
である。図2は、比較例1の素子について、素子温度を
約450℃として動作させ、1000ppmのメタン、
10000ppmの水素、5000ppmのイソブタ
ン、5000ppmのプロパンのメタン相当濃度の湿度
依存性を示したものである。5000ppmのイソブタ
ンと5000ppmのプロパンの感度が高湿度時では抑
制されておらず、高湿度時(例えば、水蒸気濃度6%
時)、選択性高くメタンを検出することができない。従
って、本発明の目的は、高湿度の時にも他の可燃性ガス
成分の影響を受けること無しに、例えばメタンを検出す
ることが可能なガスセンサを得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のガスセンサで
は、請求項1に記載されているように、柱状構造粒子の
集合体から構成される膜状酸化物半導体の表面(感応面
となる基板に接触せず、ガスが到達する表面)を覆うよ
うに1.3重量%以上の高濃度の白金を含有する触媒を
積層させることにより目的は達成される。この場合、白
金の高濃度層は、触媒層のいずれかの部分にあればよ
い。さらに、請求項2に記載されているように、前記柱
状構造に加えて、触媒層中の何れかの部分における触媒
層構成材料1g当たりの白金の表面積が1.1m2以上
とされ、前記部分により前記膜状酸化物半導体の表面が
覆われていればよい。以下の説明にあっては、濃度を主
体的に説明するが、濃度設定が行える場合に対応して金
属比表面積設定も行えることとなる。
【0010】発明者らは、メタン以外の可燃ガス成分を
燃焼により除去する目的で、様々な触媒(主に貴金属材
料)の酸化活性を調べた。結果、特に白金を含有する触
媒はメタンの酸化活性が比較的低く、水素やイソブタン
等の可燃性ガス成分の酸化活性が安定して高いことを見
出した。即ち、従来から貴金属を所定の濃度域で触媒と
して使用することは知られていたが、今般、発明者らが
新たに見出した、メタンと他の妨害ガスとに対する活性
の差によって、白金の濃度(金属比表面積)をある濃度
(金属比表面積)より高くできることを見出して本願発
明を完成したものである。発明者らは、研究の結果、高
湿度時にメタン以外の可燃性ガス成分に対する感度を抑
制するためには、柱状構造粒子の集合体から構成される
膜状酸化物半導体と、1.3重量%以上の高濃度の白金
を含有(白金の金属比表面積1.1m2/g以上)した
触媒層を組み合わせた素子が、とりわけ有効であること
をみいだした。特に、1.3重量%以上の白金を含有
(白金の金属比表面積1.1m2/g以上)させると、1
000ppm以上のメタンに対する感度を発現させつ
つ、水素、イソブタン、プロパンに対する感度を低下さ
せることができる。ここで、白金の濃度、もしくは1g
あたりの表面積の上限に関しては、特に規定するもので
はなく、検出対象のガスが膜状酸化物半導体の表面に到
達できれればよく、これが上限濃度を規定する条件とな
る。
【0011】具体的には、以下のような構成を採用す
る。即ち、請求項3に記載されているように、基板と膜
状酸化物半導体と、この膜状酸化物半導体の表面を覆う
ように設けられた触媒層を有するガスセンサにおいて、
膜状酸化物半導体が、径0.005〜0.5μmの柱状
構造粒子の集合体として形成され、触媒層中の何れかの
部分に、少なくとも白金を1.3重量%以上(白金の金
属比表面積1.1m2/g以上)含有し、この白金高濃
度層(白金高比表面積層)で膜状酸化物半導体が覆われ
るものとする。ここで、ほぼ垂直とは、60から120
°の範囲をいい、80〜100°の範囲がより望まし
い。更に、「基板表面に垂直あるいはほぼ垂直の方向に
配列した柱状構造粒子」とは、微小な結晶粒子の集合体
である柱状構造粒子自体が、基板表面に垂直もしくはほ
ぼ垂直の方向に長手方向を備えて、成長、構成されてい
ることを意味する。更に、その径は、例えば図4の基板
表面に沿った方向で測定する。
【0012】本願の特徴構成の説明にあたっては、具体
的な実施例との対応において説明をすることが好ましい
ため、先ず、本願の実施例及び比較例を説明する。表1
は、実施例1〜6、比較例1〜3を示している。表1に
おいて、横欄は、左から順に、識別ナンバー、酸化物半
導体構造、触媒層組成、水蒸気濃度1.5%(20℃、
65%相対湿度相当)における1000ppmメタンに
対するメタン感度、水蒸気濃度6.0%(50℃、85
%相対湿度相当)における10000ppmの水素に対
するメタン相当濃度(ppm)、5000ppmのイソ
ブタンに対するメタン相当濃度 (ppm)、5000
ppmのプロパンに対するメタン相当濃度(ppm)、
及び結晶状態を示す図(写真)の対応、さらに貴金属触
媒の金属比表面積を貴金属毎に示している。センサ構造
は、図11の構造に対応している。
【0013】
【表1】
【0014】実施例1のガスセンサは、高周波出力30
0W、基板温度200℃、アルゴンガス流量40cc/
分、酸素ガス流量5cc/分、圧力3パスカルの条件で
スパッタリング法により成膜した酸化スズ薄膜の表面を
覆うように、5重量%の白金を含有(白金の金属比表面
積1.9m2/g)する触媒層を形成したものである。
実施例2、3、4のものに関しては、製法としては、実
施例1のものに準拠するものとし、触媒層における白金
濃度(金属比表面積)を変化させた。実施例5のガスセ
ンサは、高周波出力300W、基板温度250℃、アル
ゴンガス流量40cc/分、酸素ガス流量5cc/分、
圧力3パスカルの条件でスパッタリング法により成膜し
た酸化スズ薄膜の表面を覆うように、3.3重量%の白
金を含有(白金の金属比表面積1.7m2/g)する触
媒層を形成した構造である。実施例6のガスセンサは、
酸化スズ薄膜の形成は実施例1の例に準じ、3.3重量
%(金属比表面積1.7m2/g)の白金と、0.17
重量%(金属比表面積0.8m2/g)のパラジウムを
含有する触媒層を形成したものである。さらに、比較例
3以外のものに関して柱状構造における柱径(基板表面
に平行あるいはほぼ平行な方向の径)を確認した。比較
例1、2のものにあっては、実施例1のものに準じて、
膜状酸化物半導体を用意するとともに、所定の貴金属触
媒を所定濃度(金属比表面積)で含有する触媒層を形成
した。比較例3のガスセンサは、高周波出力300W、
基板温度200℃、アルゴンガス流量40cc/分、酸
素ガス流量5cc/分 、圧力0.3パスカルの条件で
スパッタリング法により成膜した酸化スズ薄膜の表面を
覆うように、3.3重量%の白金を含有(白金の金属比
表面積1.7m2/g)する触媒層を形成した構造であ
る。
【0015】1 本願のガスセンサの特性 イ 高湿度時特性 図1は、実施例1の素子について、素子温度を約450
℃として動作させ、1000ppmのメタン、1000
0ppmの水素、5000ppmのイソブタン、500
0ppmのプロパンのメタン相当濃度の湿度依存性を示
したものである。5000ppmのイソブタンと500
0ppmのプロパンの感度は、高湿度時でも抑制されて
おり、高湿度時においても選択性高くメタンを検出する
ことができる。この状況は、実施例2、3、4でも守ら
れた。従って、触媒層の白金濃度が1.3重量%(白金
の金属比表面積1.1m2/g)を超えると、高湿度時
においてイソブタン、プロパン感度の抑制が可能で、メ
タンに対する選択性が発現できる。
【0016】ロ 白金濃度 図3は、左から比較例1、比較例2、実施例4、実施例
3、実施例2、実施例1の水蒸気濃度6.0%における
10000ppmの水素、5000ppmのイソブタ
ン、5000ppmのプロパンのメタン相当濃度をプロ
ットしたものである。同図の結果からも判明するよう
に、触媒層に1.3重量%以上の白金を含有(白金の金
属比表面積1.1m2/g)させると、高湿度時におい
ても実用上十分な程度に水素、イソブタン、プロパンの
感度を抑制することができる。
【0017】ハ 膜状酸化物半導体及びその形態 材料 本願において、酸化物半導体とは、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化銅、酸化鉄などの遷移金属酸化物や酸化ガリウ
ム、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸
化アンチモン、酸化ビスマス等の金属酸化物を主成分と
する半導体材料から構成される感ガス部を有し、その電
気抵抗値が、検出ガスの存在や濃度により変化しうるも
のを言う。メタン検出を目的とした場合、酸化物半導体
として、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化鉄
から選ばれる一つ以上の金属酸化物またはその混合物あ
るいは固溶体を用いることが好ましい。 形態 酸化物半導体の形態としては、メタンに対する感度を大
きくするため、酸化物半導体を膜状とし、径0.005
〜0.5μmの柱状構造粒子の集合体として形成されて
いることが好ましい。ここで、径が0.005μmより
大きいと酸化物半導体の抵抗値が小さくなり、抵抗検出
が容易である。一方、径が0.5μmより小さいと、緻
密構造では無いため、柱状構造をとる感度増大の効果を
得やすい。図4、5、6にそれぞれ実施例2、5、比較
例3の酸化スズ薄膜の電子顕微鏡写真を示す。図4、6
の倍率は5万倍、図5の倍率は10万倍である。これら
の写真において、横方向が基板の表面に沿った方向であ
る。従って、柱状構造粒子は、基板表面に垂直もしくは
ほぼ垂直の方向に成長、配列している。実施例2の酸化
スズは、径0.05μmの柱状構造粒子の集合体として
形成されていることがわかる。実施例5の酸化スズは、
径0.2μmの柱状構造粒子の集合体として形成されて
いることがわかる。比較例3の酸化スズは緻密な構造粒
子として形成されていることが分かる。
【0018】特に、酸化物半導体としては、請求項3に
記載されているように、とりわけメタン感度が大きく発
現する酸化スズが好ましい。金属酸化物として酸化スズ
を用いた場合は、柱状構造粒子は5〜20nm程度の微
細結晶の集合体(2次粒子)として形成される。
【0019】図7は、実施例2、5、比較例3の水蒸気
濃度1.5%におけるメタン感度特性を示したものであ
る。縦軸はメタン感度、横軸はメタン濃度を示す。酸化
スズの構造が緻密な比較例3の感度特性は、酸化スズの
構造が柱状である実施例2、5と比較すると、メタン感
度が小さいことが判る。また、径のやや小さい実施例2
は径のやや大きい実施例5よりもメタン感度がやや大き
いことが判る。図8は、実施例2、5、比較例3の水蒸
気濃度6.0%における10000ppmの水素、50
00ppmのイソブタン、5000ppmのプロパンの
メタン相当濃度をプロットしたものである。酸化スズの
構造が緻密な比較例3では、高湿度時における雑ガスの
感度の抑制ができていないことがわかる。
【0020】以上が、請求項1、2、3、4に記載の構
成の優位性の説明であるが、このような構成のガスセン
サにあって、請求項5に記載されているように、前記触
媒層中にパラジウムを含有することが好ましい。図9
は、3.3重量%(金属比表面積1.7m2/g)の白
金と0.17重量%(金属比表面積0.8m2/g)の
パラジウムを含有した触媒層を有する実施例6と3.3
重量%(金属比表面積1.7m2/g)の白金のみを含
有した触媒層を有する実施例2のメタン感度特性を示し
た図である。触媒層にパラジウムを含有している実施例
6では、メタンの感度がややあがっていることがわか
る。図10は、3.3重量%(金属比表面積1.7m2
/g)の白金と0.17重量%(金属比表面積0.8m
2/g)のパラジウムを含有した触媒層を有する実施例
6と3.3重量%(金属比表面積1.7m2/g)の白
金のみを含有した触媒層を有する実施例2の水蒸気濃度
6.0%における10000ppmの水素、5000p
pmのイソブタン、5000ppmのプロパンのメタン
相当濃度をプロットしたものである。触媒層にパラジウ
ムを含有している実施例6では、高湿度時において、や
や雑ガスの抑制ができていることが判る。
【0021】本願のガスセンサに於ける触媒層は、基本
的に薄膜化、厚膜化もともに可能である。ここで、薄膜
化に関しては、薄くすると透過課程での反応時間が短く
なってしまうため、メタン以外の感度を抑制したい成分
の除去が十分に行えないという限界が存在する。このよ
うな場合は、透過速度を抑制し反応時間を稼ぐため、緻
密にすることが好ましい。低濃度に対する応答性は高く
無くても良い用途には、このような構成を採用すること
でも使用可能である。但し、保温効果が低く、気流の影
響を受けやすくなる。触媒層の厚みの上限は、メタンを
完全に燃焼させてしまわない厚さとしてきまる。
【0022】さて、このようなガスセンサを利用して、
検出対象のガスの有無、濃度検出、さらには警報発生を
行おうとする場合は、請求項6に記載されているよう
に、請求項1、2、3、4、5のいずれか1項に記載の
ガスセンサを備え、このガスセンサの抵抗値の変化を電
気的出力として検出する検出回路を備え、検出回路によ
り検出される電気的出力に基づいて、検出対象ガスに関
係したガス情報を出力する出力手段を備えておけば良
い。このガスセンサは、メタン等の検出対象ガスに対し
て感応して、その抵抗値が変化するため、この抵抗値の
変化を、検出回路における電気的出力として捉え、この
出力に基づいて、検出対象ガスの有無、濃度、警報等の
ガス情報を出力手段から出力することで、ガス検出の様
々な用途に対して実用できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願ガスセンサの構成及び
その製造方法、さらには、その特性の測定方法に関して
説明する。 ガスセンサの構造 ガスセンサ1は、図11に示すように、加熱手段として
の膜状ヒーター2を備えた絶縁基板3(例えばアルミナ
基板)上に、膜状酸化物半導体(例えば酸化スズ)から
なる感応層4を備えると共に、この感応層4を覆うよう
に、触媒層5を設けて形成される。この感応層4の両端
部には、この層4の抵抗値の変化を検出するための一対
の電極6(6a,6b)が設けられる。
【0024】このような基板3としては、この基板の何
れかの部位に膜状ヒーター2を設けたものを用いること
ができる。即ち、図11のように基板下部に設ける他、
図12に示されるような、シリコン基板上にSiO2
縁層30を形成し、膜状ヒーター2を内蔵した基板を用
いることもできる。ここで、前記触媒層5の側部の厚み
は、いくら厚くなっても感度や選択性に殆ど影響しな
い。
【0025】ガスセンサの製造方法 所定の基板3を用意し、所定の位置に一対の電極6を設
けておく。次に、この基板3及び電極6にかかるよう
に、それらの表面に垂直あるいはほぼ垂直の方向に配列
した径0.005〜0.5μmの柱状構造粒子の集合体
として膜状酸化物半導体を形成する。この製膜手法とし
ては、先に示した条件、あるいは例えば特開昭63−0
08548に示されるようなスパッタリング法により、
基板上に設けられた電極の一部分を覆うように形成でき
る。
【0026】触媒層5は、形成する厚みに応じて、例え
ば、触媒材料を含むペーストを用いた塗布法やスクリー
ン印刷法、ドクターブレード法等、あるいはスパッタリ
ング法等により形成される。ここまで述べた実施例、比
較例では、まず触媒層用触媒に溶媒やバインダーを調合
してペースト化し、スクリーン印刷法あるいは塗布法に
より酸化スズ薄膜の表面を覆い隠すように所定の厚みで
形成し乾燥させた後、焼成した。触媒層厚みが薄い場合
には、目的の触媒層組成に応じた所定組成のターゲット
を用い、スパッタリング法により触媒層5を形成させ
た。以上のようにして、本願のガスセンサを得ることが
できる。
【0027】センサ特性の測定 先に説明したセンサ特性(メタン感度、メタン相当濃
度)の測定に当たっては、酸化スズ薄膜部が約450℃
となる様に加熱した状態で感度を測定した。
【0028】これまで説明してきた構成においては、触
媒担体成分としてアルミナを用いているが、触媒層にお
ける触媒の担体成分としてその他の絶縁性酸化物を用い
てもよく、前記触媒層を多孔質触媒層を形成することが
好ましい。この構成を採用すると、触媒層は絶縁性酸化
物を用いて多孔質層として構成し、ガスを適度な速度で
半導体部分に拡散可能とすることができる。
【0029】さらに、触媒層における触媒の担体成分と
してアルミナ、酸化チタン、ジルコニア、シリカから選
ばれる一つ以上の金属酸化物またはその混合物あるいは
固溶体を用いることが好ましい。実施例、比較例にあっ
ては、白金を均等に触媒層内に含有する例のみを示した
が、本願の高濃度(高金属比表面積)白金部分は触媒層
の厚み方向でいずれかの部分にあればよく、この部分が
実質的に膜状酸化物半導体表面(検出対象のガスが気相
側から到達する面)を覆って(この部分を介してガスが
表面に至る)いればよい。
【0030】これまで説明してきたガスセンサ1を使用
したガス検出器を構成する場合は、図13に示すような
構成を採用することができる。この機能ブロック図にお
いては、これまで説明してきたガスセンサ1を可変抵抗
Rsとして示している。図13の構成は、定電圧源10
を使用する場合のものであり、可変抵抗Rsとしてのガ
スセンサ1と、固定抵抗Roとを直列に定電圧源10に
接続し(可変抵抗Rsの端子は、先の一対の電極6(6
a,6b)を使用する)、この固定抵抗Roを挟んだ端
子13間の電圧出力Voutを検出する構造を採用す
る。このような回路を検出手段と称する。さて、電圧出
力VoutはA/D変換器14によりA/D変換し、こ
の様にして得られるデジタルデーターに基づいて、採用
されているガスセンサ1の感度特性(抵抗値またはこれ
に基づく電圧出力と検出対象ガスのガス濃度との関係を
示す感度特性)から、ガス濃度を求める。一方、ガス濃
度あるいは抵抗値は、予め設定される閾値と比較され、
これが閾値を越えた場合に、ガスが検出された等の警報
を発生するものとする。この操作は、マイクロプロセッ
サー15によって行われる。さらに、処理された情報
は、濃度表示手段17、警報発生、表示手段16等に送
られ、外部出力される。本願にあっては、マイクロプロ
セッサー15、表示手段16、17等を纏めて出力手段
と称する。この例の場合は、検出対象ガスの濃度、警報
が、本願にいうガス情報となる。このようなガス情報と
しては、ガスの有無のみを示す情報も含まれる。このよ
うにして、ガス検出器を構成することができる。このよ
うに、ガスセンサにおける検出対象ガスとの接触による
抵抗値の変化を電気的出力として取り出す構成として
は、公知の任意の構成を採用でき、例えば、ブリッジ回
路の一片にガスセンサの抵抗を用いる構成や、定電流源
を利用し電圧を検出する構成等も採用できる。図13に
は、A/D変換器14を用いた回路を示したが、オペア
ンプ等を用いたアナログデーターに基づいて濃度表示手
段、警報発生、表示手段等により外部出力してもよい。
【0031】
【発明の効果】本願ガスセンサにあっては、高湿度時に
おいても、メタンガスに対して有意な感度を備え、メタ
ン以外の妨害ガスに対して選択性を発揮することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の特性を示す図
【図2】比較例1の特性を示す図
【図3】ガスセンサの特性を示す図
【図4】実施例2の結晶構造を示す図
【図5】実施例5の結晶構造を示す図
【図6】比較例3の結晶構造を示す図
【図7】ガスセンサの特性(メタン感度)を示す図
【図8】ガスセンサの特性(選択性)を示す図
【図9】パラジウムを含む本願構成のガスセンサの特性
を示す図
【図10】パラジウムを含む本願構成のガスセンサの特
性を示す図
【図11】ガスセンサの構造を示す図
【図12】ガスセンサの構造を示す図
【図13】ガス検出器の機能ブロック図
【符号の説明】
1 ガスセンサ 2 加熱手段(膜状ヒーター) 3 基板 4 感応層(膜状酸化物半導体層) 5 触媒層 6 電極
フロントページの続き (72)発明者 横山 晃太 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 長澤 陽祐 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 岡田 治 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 2G046 AA19 BA01 BA06 BA09 BB02 BE03 DB05 DC14 DC16 DC17 DC18 DD01 EA02 EA04 FB02 FE06 FE11 FE12 FE13 FE15 FE29 FE31 FE36 FE39 FE44 FE48

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と膜状酸化物半導体と、前記膜状酸
    化物半導体の表面を覆うように設けられた触媒層を有す
    るガスセンサにおいて、 前記膜状酸化物半導体が、基板表面に垂直あるいはほぼ
    垂直の方向に配列した柱状構造粒子の集合体として形成
    され、前記触媒層中の何れかの部分が少なくとも白金を
    1.3重量%以上含有し、前記部分により前記膜状酸化
    物半導体の表面が覆われているガスセンサ。
  2. 【請求項2】 基板と膜状酸化物半導体と、前記膜状酸
    化物半導体の表面を覆うように設けられた触媒層を有す
    るガスセンサにおいて、 前記膜状酸化物半導体が、基板表面に垂直あるいはほぼ
    垂直の方向に配列した柱状構造粒子の集合体として形成
    され、前記触媒層中の何れかの部分における触媒層構成
    材料1g当たりの白金の表面積を1.1m2以上とし、
    前記部分により前記膜状酸化物半導体の表面が覆われて
    いるガスセンサ。
  3. 【請求項3】 前記膜状酸化物半導体が、径0.005
    〜0.5μmの前記柱状構造粒子の集合体である請求項
    1または2記載のガスセンサ。
  4. 【請求項4】 前記膜状酸化物半導体の主成分を酸化ス
    ズとする請求項1、2、3のいずれか1項記載のガスセ
    ンサ。
  5. 【請求項5】 前記触媒層中にさらにパラジウムを含有
    する請求項1、2、3、4のいずれか1項記載のガスセ
    ンサ。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4、5のいずれか1
    項記載のガスセンサを備え、前記ガスセンサの抵抗値の
    変化を電気的出力として検出する検出回路を備え、前記
    検出回路により検出される前記電気的出力に基づいて、
    検出対象ガスに関係したガス情報を出力する出力手段を
    備えたガス検出器。
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