JP2007147655A - ガスセンサ素子 - Google Patents
ガスセンサ素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007147655A JP2007147655A JP2007061005A JP2007061005A JP2007147655A JP 2007147655 A JP2007147655 A JP 2007147655A JP 2007061005 A JP2007061005 A JP 2007061005A JP 2007061005 A JP2007061005 A JP 2007061005A JP 2007147655 A JP2007147655 A JP 2007147655A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- sensitive
- gas sensor
- tin oxide
- sensor element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】ガスセンサ素子1は、基板2の表面に形成された絶縁層3と該絶縁層3表面に形成された感応部4とを備え、感応部4は感応層41と電極42とを備え、感応層41は、酸化スズを主成分とし柱状の酸化スズ結晶集合体を主体とする下層411と下層411上に位置しRu、Rh、Pd、Ag、Os、Ir及びPtのうちの少なくとも1種含み、好ましくはPt及び/又はPdを主成分とする上層412とを備える。上記下層の層厚をx、上記上層の層厚をyとすると、11≦x/y≦63であることが好ましい。感応部4は、感応層41として無定形な酸化スズ結晶集合体を主体とする酸化スズを主成分とする層を備えても良い。
【選択図】図9
Description
本発明のガスセンサ素子は、各種のガスの検知及び濃度測定に利用することができる。特に、一酸化炭素ガス、炭化水素系ガス(LPG、都市ガス、天然ガス、メタンガス、ハロゲン化炭化水素系ガス等)、アルコール系ガス、アルデヒド系ガス、水素ガス、硫化水素ガス等の還元性ガス、及び/又は、窒素酸化物ガス、アンモニアガス及び塩素ガスやフッ素ガス等のハロゲン系ガス等の酸化性ガスの検知及び濃度測定に好適である。
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、感応層の微細構造を最適化することにより高い選択性示すことができるガスセンサ素子を提供することを目的とする。
他の本発明のガスセンサ素子は、基板と、該基板の表面の少なくとも一部に形成された絶縁層と、該絶縁層表面の少なくとも一部に形成された感応部とを備えるガスセンサ素子であって、上記感応部は、感応層と該感応層に接する電極とを備え、上記感応層は酸化スズを主成分とする層からなり、該酸化スズを主成分とする層の主構造が、微結晶の酸化スズ結晶集合体であることを特徴とする。
更に他の本発明のガスセンサ素子は、基板と、該基板の表面の少なくとも一部に形成された絶縁層と、該絶縁層表面の少なくとも一部に形成された複数の感応部とを備え、上記複数の感応部は、感応層と該感応層に接する電極とを各々備えるガスセンサ素子であって、上記複数の感応部のうちの少なくとも1つの感応部に備えられた感応層は、上記絶縁層表面に位置し酸化スズを主成分とする下層と、該下層上に位置しRu、Rh、Pd、Ag、Os、Ir及びPtのうちの少なくとも1種を含有する上層とからなり、上記下層の主構造が、柱状の酸化スズ結晶集合体であり、上記複数の感応部のうちの他の少なくとも1つの感応部に備えられた感応層は、酸化スズを主成分とする層からなり、該酸化スズを主成分とする層の主構造が、微結晶の酸化スズ結晶集合体であることを特徴とする。
また、本発明及び更に他の本発明のガスセンサ素子は、上記下層の層厚をxとし、上記上層の層厚をyとすると、11≦x/y≦63とすることができる。
更に、上記上層は、Pt及びPdのうちの少なくとも一方を主成分とすることができる。
また、上記上層及び上記下層からなる上記感応層を備える上記感応部は、還元性ガスの検知に使用される還元性ガス感応部とすることができる。
更に、他の本発明及び更に他の本発明のガスセンサ素子は、上記酸化スズを主成分とする層からなる感応層を備える上記感応部は、酸化性ガスの検知に使用される酸化性ガス感応部とすることができる。
また、本発明、他の本発明及び更に他の本発明のガスセンサ素子は、少なくとも1つの空間部を有する上記基板と、該空間部上に位置し上記基板により支持された上記絶縁層と、上記絶縁層の内部であって上記空間部上に形成された発熱体と、該発熱体上に形成された上記感応部とを備えることができる。
更に他の本発明のガスセンサ素子によると、酸化性ガスと還元性ガスとを同時に検知することができると共に、酸化性ガス及び還元性ガスに対する選択性が高いガスセンサ素子を得ることができる。
また、下層の層厚xと上層の層厚yとが所定の関係を満たすことにより、特に還元性ガスの感度が優れたガスセンサ素子を得ることができる。更に、上層がPt及びPdのうちの少なくとも一方を主成分とすることにより、特に還元性ガスの感度が高いガスセンサ素子を得ることができる。
また、所定の位置に空間部及び発熱体を設けた構造とすることにより感応層を効率よく昇温させることができ、従って、感応層の温度制御をより正確に行うことができるガスセンサ素子とすることができる。
〔1〕本ガスセンサ素子の共通の構成
本ガスセンサ素子は、基板と、この基板の表面の少なくとも一部に形成された絶縁層と、この絶縁層表面に形成され且つ被検知ガスとの接触により出力信号に変化を生じる感応部とを備えるものである。
上記「基板」は、本発明の素子の基体となる部分である。基板を構成する材料は特に限定されないが、通常、半導体材料が用いられる。中でも、シリコンが多用される。基板の平面形状は特に限定されないが、例えば、矩形又は円形等とすることができる。また、その大きさも限定はされないが、縦0.1〜10mm、横0.1〜10mmであることが好ましい。また、基板の厚さも特に限定されないが、400〜500μmであることが好ましい。
尚、本明細書において、上記「空間部上」とは、空間部が、基板の表裏両面に開口して貫通する空洞の場合、少なくともそのうちの一方の基板開口部の真上の部分であり、基板の表裏面の一方のみに開口する凹部等の場合、基板開口部の真上の部分である。上記空間部上の面積は、通常、約0.01〜4mm2、好ましくは0.25〜2mm2であり、その部分における絶縁層の厚さは約0.5〜2μmであることが好ましい。
絶縁層は、絶縁性を有すればどのような材料から構成されても良く、特に限定はされないが、例えば、SiO2、Si3N4及びSiOxNy等のケイ素化合物等から構成することができる。また、絶縁層の形状及び厚さ等は特に限定されず、単層であっても複層であっても良い。
上記「発熱体上」とは、発熱体の真上に位置する部分に、少なくとも感応層の一部が設けられているという意味である。特に、感応部の全体が発熱体の真上に位置していることが好ましい。
また、電極の材質は、導電性が高いものであれば特に限定されないが、Pt、Au、Al等とすることができ、これらのうちPtが最も好ましい。また、これらは1種のみを用いても良いし2種以上を併用しても良い。また、電極の構造は単層に限定されず複層のものを用いても良い。複層の電極としては、例えば、Ti層(膜厚は、例えば10〜40nm)を形成後、Pt層(膜厚は例えば10〜70nm)を形成したものを用いることができる。電極の形成方法は特に限定されないが、所定の材料を絶縁層上に付着堆積(蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、気相成長法等により行うことができる)させて得ることができる。
また、通常、発熱体には、外部回路からの電圧を伝えるためのリード部が接続されている。
本発明のガスセンサ素子では、上記「感応層」は酸化スズを主成分とし、主として柱状の酸化スズ結晶集合体からなる「下層」と、上記元素等を含有する「上層」とを備える。
また、他の本発明のガスセンサ素子では、上記「感応層」は酸化スズを主成分とし、微結晶の酸化スズ結晶集合体を主構造とする層(以下、「微結晶酸化スズ層」と言う。)を備える。
更に他の本発明のガスセンサ素子では、複数の感応部を備え、これらのうちの少なくとも1つは上記上層及び下層を備え、他の少なくとも1つは上記微結晶酸化スズ層を備える。以下、これらの本ガスセンサ素子の感応層について詳細に説明する。
上記「下層」は、被検知ガスの接触時と非接触時との間で抵抗値に変化を生じる層であり、感応部の出力信号の変化の原因となるものである。この下層は単層であっても、複層であっても良いが、通常は、単層である。また、下層にはその全体を100質量%とした場合に、酸化スズが90質量%以上(即ち、主成分とする)含有される。尚、本明細書において、上記「酸化スズ」とは、SnO2−X(0≦X<2)のことをいう。下層中の酸化スズの含有量が90質量%未満となると、ガスセンサ素子の感度が十分に得られ難くなる傾向にあり好ましくない。
上記「柱状」とは、結晶集合体におけるアスペクト比が4〜40、好ましくは10〜40であり、絶縁層表面と結晶集合体によって構成される角度c(図7参照)が60〜90°であるものをいう。このような構造として、例えば、図6乃至図10に示されるような棒状の結晶集合体が絶縁層表面に形成されているものが挙げられる。この柱状結晶集合体は、下層の断面を透過型電子顕微鏡において20万倍の倍率で観察したときに確認することができる。
上記「主構造」とは、下層に含有される酸化スズの全質量を100質量%とした場合、柱状の酸化スズ結晶集合体の含有量が95質量%以上という意味である。
上記「Pt及びPdのうちの少なくとも1種を主成分とする」とは、上層の全質量を100質量%とした場合、Pt及びPdのうちのいずれか一方が含有されているとき、そのPt又はPdが90質量%以上、好ましくは99質量%以上含有されているという意味であり、Pt及びPdの両方が含有されている場合、このPt及びPdの含有量の合計が90質量%以上、好ましくは99質量%以上という意味である。
また、下層411が連続した膜の場合、図9及び図10に示されるように、上層412は連続した膜になっている。更に、上層及び下層が連続した膜の場合、感応層の平面形状は、図4に示されるような四角形ではなく、角部が面取りされた四辺形(図8参照)、略円形又は略楕円形等であることが好ましい。
また、上記構成を有する感応部は、還元性ガスを検知するものとして用いる。
この(x/y)が11未満の場合、又は、63を超える場合、ガスを検知する感度が低下するため好ましくない。更に、上層、下層の層厚の測定方法は特に限定されないが、形状膜厚測定法、質量膜厚測定法等により測定することができる。
また、スパッタ法により下層を形成する場合、基板を200℃以上に加熱した状態でスパッタすることが好ましい。
上記「感応層」として、微結晶酸化スズ層を備えたものを使用する場合、上記「酸化スズを主成分とする」とは、通常、感応層の全体を100質量%とした場合、酸化スズの含有量が98質量%以上、好ましくは99質量%以上であるという意味である。更に、この層は、主として微結晶の酸化スズ結晶集合体からなる。
上記「主構造」とは、上記微結晶酸化スズ層に含有される酸化スズの全質量を100質量%とした場合、微結晶の酸化スズ結晶集合体が95質量%以上存在するという意味である。
また、上記「微結晶」とは、下記XRD装置により以下の測定条件で測定を行った場合、2θ≧1°となる結晶構造のことを意味する。
XRD装置
(a)製造メーカー:理学電機株式会社
(b)型番:RINT2500V
(c)測定条件
X線 : Cu K−ALPHA1/50kV/100mA
カウンタ : PSPC(湾曲型)
フィルタ : Kβフィルタ
走査モード : FT
サンプリング時間 : 1176.00秒
ステップ幅 : 0.020
走査軸 : 2θ
走査範囲 : 20.000〜80.000°
θ : 20.000°
固定角 : 0.000°
また、この微結晶酸化スズ層は、その断面を透過型電子顕微鏡で20万倍の倍率で観察したとき、結晶集合体が確認できない程度の微細な結晶構造である。
更に、微結晶酸化スズ層として、図11のように連続した膜を用いることが好ましい。
このとき、微結晶酸化スズ層の層厚は、26〜100nm、好ましくは27〜100nm、より好ましくは27〜95nm、更に好ましくは30〜80nmとすることができる。層厚が26nm未満の場合、微結晶酸化スズ層として連続した薄膜を形成することが困難であり、一方、100nmを越える場合、酸化性ガスに対する応答性が悪くなるので、好ましくない。
更に、微結晶酸化スズ層の層厚の測定方法は特に限定されないが、形状膜厚測定法、質量膜厚測定法等により測定することができる。
更に他の本発明では絶縁層表面に複数の感応部が設けられている。ここで、1つの絶縁層表面に複数の感応部を設ける場合、感応部の数は特に限定されないが、2〜10個、好ましくは2〜8個、より好ましくは2〜6個であることが好ましい。
複数の感応部のうちの少なくとも1つの感応部は、上記上層及び下層を有する感応層を備えるものであり、他の少なくとも1つの感応部は、上記微結晶酸化スズ層を有する感応層を備えるものであることが好ましい。これにより、還元性ガスと酸化性ガスとを同時に測定することができる。
更に、基板が複数の空間部を有する場合、各空間部上に各々の感応部を設けることが好ましい。また、上記発熱体は各々の空間部上に設けられていることが好ましい。
本発明のガスセンサ素子は、上層及び下層を有する感応層におけるCOの感度が2以上、好ましくは4以上、より好ましくは6以上であることが好ましい。尚、このCOの感度は、CO濃度が0ppmの場合の抵抗値a0とCO濃度が150ppmの場合の抵抗値a150との比(a0/a150)である。
他の本発明のガスセンサ素子は、微結晶酸化スズ層を有する感応層におけるNO2感度が34以上、好ましくは96以上、より好ましくは150以上であることが好ましい。尚、このNO2感度は、NO2濃度が2ppmの場合の抵抗値b2と、NO2濃度が0ppmの場合の抵抗値b0との比(b2/b0)である。
更に他の本発明のガスセンサ素子は、上記上層及び下層を有する感応層におけるCOの感度が2以上、好ましくは4以上、より好ましくは6以上であり、且つ、上記微結晶酸化スズ層を有する感応層におけるNO2感度が34.8以上、好ましくは96以上、より好ましくは150以上であることが好ましい。
〔1〕構成
実施例のガスセンサ素子の構成について説明する。
本実施例のガスセンサ素子は、図1、図2及び図3に示されるように、シリコン基板2(以下、単に「基板2」とも言う。)の全面に絶縁層3が形成されている。絶縁層3は、基板2の全面に形成され、酸化ケイ素で構成されている絶縁層31と、絶縁層31の外面に積層され、窒化ケイ素で構成された絶縁層32、33とからなる。
また、基板2には、絶縁層32が形成されている側の面で開口するように空間部21,21が形成されている。また、この空間部21における開口部の面積は1.0mmである。絶縁層33の内部には、空間部21上に発熱体51,51(以下、単に「発熱体51」と言う。)が形成されている。この発熱体51は、給電するための発熱体用リード部52,52,52,52(以下、単に「発熱体用リード部52」と言う。)に接続され、この発熱体用リード部52のうちの一方の発熱体用リード部522は、外部回路と接続するための発熱体用コンタクト部523を有している。ここで、発熱体用リード部522は互いに独立したものであり、互いに一方の発熱体51のみに接続されている。
他方の電極用リード部61は、導電体91が充填された孔部9のうちの導電体91により発熱体用リード部521に電気的に接続されている。尚、本発明のガスセンサ素子の寸法(縦×横)は5mm×3mmである。
また、発熱体用コンタクト部523、5211及び電極用コンタクト部63の表面には、発熱体用コンタクトパッド8及び電極用コンタクトパッド7が形成されている。
以下の工程により本実施例のガスセンサ素子を製造した。尚、本実施例では、1つのガスセンサ素子を製造することとして説明するが、実際は、大きな基板に複数のセンサ素子を製造し、その基板を切断して複数のガスセンサ素子を得ている。
(1)シリコン板の洗浄
まず、洗浄液中に、基板2となるシリコン板を浸し、洗浄処理を行った。
(2)絶縁層31の形成
上記シリコン板を熱処理炉に入れ、熱酸化処理にて膜厚が100nmの絶縁層31となる酸化ケイ素膜を上記シリコン板(以下、「基板2」とも言う。)の全面に形成した。
(3)絶縁層32、33及び給熱手段5の形成
一方の面に絶縁層32となる窒化ケイ素膜、及び、他方の面に絶縁層33のうちの下半分の部分である下部絶縁層332(図2参照)となる窒化ケイ素膜(膜厚200nm)をプラズマCVDにて、SiH4,NH3をソースガスとして形成した。その後、この下部絶縁層332表面にDCスパッタ装置を用いて、Ti層(膜厚25nm)を形成後、Pt層(膜厚250nm)を形成することにより給熱手段5を形成した。スパッタ後、フォトリソグラフィによりレジストのパターニングを行い、エッチング処理で給熱手段5のパターンを形成した。次いで、絶縁層33のうちの上半分の部分である上部絶縁層331(図2参照)を前述した方法と同様にして形成した。かくして絶縁層32、33及び絶縁層33内部に配置されている給熱手段5を形成した。
次いで、ドライエッチング法で絶縁層33のエッチングを行い、発熱体用コンタクト部523、5211となる部分に穴をあけてこれらのコンタクト部となる部分を露出させた。その後、DCスパッタ装置を用いて、Ti層(膜厚20nm)を形成後、Pt層(膜厚40nm)を形成し、スパッタ後、フォトリソグラフィによりレジストのパターニングを行うことによって、発熱体用コンタクト部523、5211を形成した。
(5)電極42、電極用リード部6(電極用コンタクト部63を含む。)の形成
DCスパッタ装置を用いて、Ti層(膜厚20nm)を形成後、Pt層(膜厚40nm)を形成し、スパッタ後、フォトリソグラフィによりレジストのパターニングを行うことによって、電極42、電極用リード部6を形成した。
ドライエッチング法で絶縁層33(331)のエッチングを行うことにより、孔部9が位置することとなる箇所に穴部を形成した。
(7)コンタクトパッド及び導電部の形成
その後、上記工程を終えた基板にDCスパッタ装置を用いて、Cr層(膜厚50nm)を形成後、その表面にAu層(膜厚1μm)を形成した。スパッタ後、フォトリソグラフィによりレジストのパターニングを行い、エッチング処理により、各コンタクトパッド及7,8び導電部(導電体)91を形成した。
次いで、TMAH溶液中に上記工程を終えた基板を浸し、シリコンの異方性エッチングを行い、発熱体と対向するように、且つ絶縁層32が形成されている面が開口するように空間部21,21を形成した。
(9)感応層41,41の形成
その後、絶縁層33表面に、還元性ガス感応層41を次の方法で形成した。即ち、RFスパッタ装置を用いて一方の発熱体51及び空間部21と対向するように酸化スズ層(膜厚は表1参照。)を形成後、酸化スズ層表面にPd層(膜厚は表1参照)を形成した。酸化スズ層及びPd層の層厚及びその層厚比(酸化スズ層/Pd層)比は上記表1に示すとおりである。
次いで、絶縁層33表面に酸化性ガス感応層41を次の方法で形成した。即ち、RFスパッタ装置を用い、絶縁層33表面であって他方の発熱体51及び空間部21と対向するように、酸化スズ層(層厚は表2参照)を形成した。
(10)基板の切断
その後、ダイシングソーを用いて上記工程を終えた基板2を、5mm×3mmの長方形に切断した。かくして本実施例のガスセンサを得た。
上記の方法で作製されたガスセンサ素子において、還元性ガス感応層41の断面形状を透過型電子顕微鏡で20万倍の倍率で観察し、その撮影を行った。その結果、下層411は、全て酸化スズの柱状結晶集合体の連続膜であり、また上層も連続的なPd層であることが確認された。実施例3の還元性ガス感応層の電子顕微鏡像を図12に示す。
また、撮影した写真に基づいて柱状結晶集合体の最大寸法におけるアスペクト比及び絶縁層と柱状結晶集合体により構成される角度cを測定した。この結果を上記表1に示す。また、酸化性ガス感応層41の断面形状も透過型電子顕微鏡で39万倍の倍率で観察し、撮影した。その結果、酸化性ガス感応層41は、図11に模式的に示されるような層構造であることが確認された。実施例11の酸化性ガス感応層の電子顕微鏡像を図13に示す。
ベースガスとしては、20.9%のO2と残部がN2からなるガスに、相対湿度が40%になるように水蒸気を含有させたものを使用した。また、還元性ガスとしてCO、酸化性ガスとしてNO2を選択し、以下の表3のガス評価条件のもとで、CO、NO2両者のガス感度を測定した。尚、本実施例では、CO濃度が0ppmの場合(即ち、表3の実験例1の場合)の抵抗値a0とCO濃度が150ppmの場合(即ち、表3の実験例2の場合)の抵抗値a150との比(a0/a150)により評価した。その結果を上記表1に示す。更に、NO2濃度が2ppmの場合(即ち、表2の実験例3の場合)の抵抗値b2と、NO2濃度が0ppmの場合(即ち、表2の実験例1の場合)の抵抗値b0との比(b2/b0)によってNO2の感度を評価した。その結果を上記表2に示す。また、層厚比(x/y)とCOの感度の関係を示したグラフを図14に示す。更に、酸化性ガス感応層の層厚とNO2の感度との関係のグラフを図15に示す。
本実施例のガスセンサ素子では、還元性ガス感応層41が、図8〜図10及び図12に示されるような酸化スズの柱状結晶集合体の連続膜からなる下層及び連続膜からなる上層により構成される。その結果、表1に示されるように、COの感度が1.07〜11.6である高感度なガスセンサ素子を得ることができた。
また、表1及び図14に示されるように、COの感度は、層厚比(x/y)が40においてピークを示す予期せぬ挙動を示した。
更に、層厚比(x/y)が11.4〜62.7の場合では、COの感度が2.0〜11.6(図14参照)となり、更に高感度となることが判る。この結果から、上記還元性ガス感応膜の層厚比(x/y)を11〜63とすることにより、更に高感度な還元性ガス用ガスセンサ素子とすることができる。
また、表1及び図14によれば、層厚比が12〜60の場合(実施例3〜6)、COの感度が2.2〜11.6である。更に、図14によれば、層厚比が17.5〜56.2の場合、COの感度が4.0〜11.6である。また、層厚比が25.2〜51.9の場合、COの感度が6.0〜11.6である。更に、層厚比が29.4〜47.7の場合、COの感度が8.0〜11.6であり、CO等の還元性ガスを測定するのに極めて優れた性能を有する。
また、表2及び図15に示されるように、酸化性ガス感応層41の層厚が50nmにおいてピークを示す予期せぬ挙動を示した。
図15及び表2によれば、酸化性ガス感応層41の層厚が26nm未満、或いは、100nmを超える場合(実施例9、10、15、16)、NO2の感度が34.8未満となり、NOx等の酸化性ガスの感度が比較的小さいことが判る。これに対し、表2に示されるように、酸化性ガス感応層41の層厚が30〜100nmの場合、NO2の感度が34.8〜211.0であり、NOx等の酸化性ガスの感度が大きいことが判る。また、図15及び表2に示されるように、酸化性ガス感応層41の層厚が27.3〜94.1nmの場合、NO2の感度が50.0〜211.0である。更に、酸化性ガス感応層41の層厚が30〜78.6nmの場合、NO2の感度が96.0〜211.0であり、NOx等の酸化性ガスを測定するのに極めて優れた性能を有する。
また、本実施例のガスセンサ素子は、感応部4を2つ設け、一方を還元性ガス感応部4とし、他方を酸化性ガス感応部4としているが、絶縁層3の表面に還元性ガス感応部4のみ、或いは酸化性ガス感応部4のみを設けた構成にしても良い。また、感応部を複数設ける場合、設ける感応部の数は2個に限定されず、例えば、2〜8個の範囲内であれば良い。
更に、本実施例において、上記感応層41の平面形状は、角部がアール形状で形成されたものであるが、応力が集中しない形状であれば、他の形状、例えば、角部がテーパー形状の四辺形、又は略円形、略楕円形、略卵形、略ひょうたん形、五角形以上の多角形等とすることができる。
また、本実施例のガスセンサ素子は、還元性ガスの性能評価としてCOを用いたが、他の還元性ガス(例えば、炭化水素系ガス(LPG、都市ガス、天然ガス、メタン、ハロゲン化炭化水素等)、アルコールガス、アルデヒドガス、水素ガス、硫化水素ガス等)を検知する場合であっても同様の効果を奏する。更に、本実施例では、酸化性ガスとしてNO2を用いたが、他の酸化性ガス(例えば、他の窒素酸化物ガス、アンモニアガス及び塩素ガスやフッ素ガス等のハロゲン系ガス等)を検知する場合であっても同様の効果を奏する。
Claims (8)
- 基板と、該基板の表面の少なくとも一部に形成された絶縁層と、該絶縁層表面の少なくとも一部に形成された感応部とを備えるガスセンサ素子であって、
上記感応部は、感応層と該感応層に接する電極とを備え、
上記感応層は、上記絶縁層表面に位置し酸化スズを主成分とする下層と、該下層上に位置しRu、Rh、Pd、Ag、Os、Ir及びPtのうちの少なくとも1種を含有する上層とからなり、
上記下層の主構造が、柱状の酸化スズ結晶集合体であることを特徴とするガスセンサ素子。 - 基板と、該基板の表面の少なくとも一部に形成された絶縁層と、該絶縁層表面の少なくとも一部に形成された感応部とを備えるガスセンサ素子であって、
上記感応部は、感応層と該感応層に接する電極とを備え、
上記感応層は酸化スズを主成分とする層からなり、
該酸化スズを主成分とする層の主構造が、微結晶の酸化スズ結晶集合体であることを特徴とするガスセンサ素子。 - 基板と、該基板の表面の少なくとも一部に形成された絶縁層と、該絶縁層表面の少なくとも一部に形成された複数の感応部とを備え、上記複数の感応部は、感応層と該感応層に接する電極とを各々備えるガスセンサ素子であって、
上記複数の感応部のうちの少なくとも1つの感応部に備えられた感応層は、上記絶縁層表面に位置し酸化スズを主成分とする下層と、該下層上に位置しRu、Rh、Pd、Ag、Os、Ir及びPtのうちの少なくとも1種を含有する上層とからなり、上記下層の主構造が、柱状の酸化スズ結晶集合体であり、
上記複数の感応部のうちの他の少なくとも1つの感応部に備えられた感応層は、酸化スズを主成分とする層からなり、該酸化スズを主成分とする層の主構造が、微結晶の酸化スズ結晶集合体であることを特徴とするガスセンサ素子。 - 上記下層の層厚をxとし、上記上層の層厚をyとすると、11≦x/y≦63である請求項1又は3に記載のガスセンサ素子。
- 上記上層は、Pt及びPdのうちの少なくとも一方を主成分とする請求項1、3又は4のいずれか1項に記載のガスセンサ素子。
- 上記上層及び上記下層からなる上記感応層を備える上記感応部は、還元性ガスの検知に使用される還元性ガス感応部である請求項1及び3乃至5のいずれか1項に記載のガスセンサ素子。
- 上記酸化スズを主成分とする層からなる上記感応層を備える上記感応部は、酸化性ガスの検知に使用される酸化性ガス感応部である請求項2又は3に記載のガスセンサ素子。
- 上記ガスセンサ素子は、少なくとも1つの空間部を有する上記基板と、該空間部上に位置し上記基板により支持された上記絶縁層と、上記絶縁層の内部であって上記空間部上に形成された発熱体と、該発熱体上に形成された上記感応部とを備える請求項1乃至7のいずれか1項に記載のガスセンサ素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007061005A JP4603001B2 (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | ガスセンサ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007061005A JP4603001B2 (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | ガスセンサ素子 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002255580A Division JP4160806B2 (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | ガスセンサ素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007147655A true JP2007147655A (ja) | 2007-06-14 |
JP4603001B2 JP4603001B2 (ja) | 2010-12-22 |
Family
ID=38209176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007061005A Expired - Fee Related JP4603001B2 (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | ガスセンサ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4603001B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010060481A (ja) * | 2008-09-05 | 2010-03-18 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 薄膜ガスセンサおよびその製造方法 |
Citations (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01207654A (ja) * | 1988-02-15 | 1989-08-21 | Figaro Eng Inc | ガスセンサの製造方法 |
JPH02126146A (ja) * | 1988-11-04 | 1990-05-15 | Figaro Eng Inc | 自動車の外気導入制御用のガスセンサ |
JPH04127047A (ja) * | 1990-03-15 | 1992-04-28 | Ricoh Co Ltd | ガスセンサ |
JPH06330A (ja) * | 1992-06-19 | 1994-01-11 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 炭酸ガス吸収方法 |
JPH06130016A (ja) * | 1992-10-15 | 1994-05-13 | New Cosmos Electric Corp | 酸化窒素ガスセンサ |
JPH07140101A (ja) * | 1993-11-19 | 1995-06-02 | Fuji Electric Co Ltd | 不完全燃焼ガスセンサ |
JPH07260728A (ja) * | 1994-03-18 | 1995-10-13 | Fuji Electric Co Ltd | 一酸化炭素ガスセンサ |
JPH08220040A (ja) * | 1995-02-20 | 1996-08-30 | Ngk Insulators Ltd | ガスセンサおよびそれを用いたガス濃度測定方法 |
JPH10501068A (ja) * | 1994-07-02 | 1998-01-27 | フォルシュングスツェントルム カールスルーエ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 還元又は酸化ガス用のガスセンサ |
JP2000055852A (ja) * | 1998-08-05 | 2000-02-25 | Fuji Electric Co Ltd | 薄膜ガスセンサ |
JP2000292399A (ja) * | 1999-04-02 | 2000-10-20 | Fuji Electric Co Ltd | 薄膜ガスセンサ |
JP2000298108A (ja) * | 1999-04-13 | 2000-10-24 | Osaka Gas Co Ltd | ガスセンサ |
JP2000356615A (ja) * | 1999-04-12 | 2000-12-26 | Osaka Gas Co Ltd | ガスセンサとガス検出器 |
-
2007
- 2007-03-09 JP JP2007061005A patent/JP4603001B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01207654A (ja) * | 1988-02-15 | 1989-08-21 | Figaro Eng Inc | ガスセンサの製造方法 |
JPH02126146A (ja) * | 1988-11-04 | 1990-05-15 | Figaro Eng Inc | 自動車の外気導入制御用のガスセンサ |
JPH04127047A (ja) * | 1990-03-15 | 1992-04-28 | Ricoh Co Ltd | ガスセンサ |
JPH06330A (ja) * | 1992-06-19 | 1994-01-11 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 炭酸ガス吸収方法 |
JPH06130016A (ja) * | 1992-10-15 | 1994-05-13 | New Cosmos Electric Corp | 酸化窒素ガスセンサ |
JPH07140101A (ja) * | 1993-11-19 | 1995-06-02 | Fuji Electric Co Ltd | 不完全燃焼ガスセンサ |
JPH07260728A (ja) * | 1994-03-18 | 1995-10-13 | Fuji Electric Co Ltd | 一酸化炭素ガスセンサ |
JPH10501068A (ja) * | 1994-07-02 | 1998-01-27 | フォルシュングスツェントルム カールスルーエ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 還元又は酸化ガス用のガスセンサ |
JPH08220040A (ja) * | 1995-02-20 | 1996-08-30 | Ngk Insulators Ltd | ガスセンサおよびそれを用いたガス濃度測定方法 |
JP2000055852A (ja) * | 1998-08-05 | 2000-02-25 | Fuji Electric Co Ltd | 薄膜ガスセンサ |
JP2000292399A (ja) * | 1999-04-02 | 2000-10-20 | Fuji Electric Co Ltd | 薄膜ガスセンサ |
JP2000356615A (ja) * | 1999-04-12 | 2000-12-26 | Osaka Gas Co Ltd | ガスセンサとガス検出器 |
JP2000298108A (ja) * | 1999-04-13 | 2000-10-24 | Osaka Gas Co Ltd | ガスセンサ |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010060481A (ja) * | 2008-09-05 | 2010-03-18 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 薄膜ガスセンサおよびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4603001B2 (ja) | 2010-12-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5896157B2 (ja) | 温度センサ | |
JP5928829B2 (ja) | 温度センサ | |
JP2007064865A (ja) | ガスセンサ及びガスセンサの製造方法 | |
JP6052614B2 (ja) | 温度センサ | |
JP2005031090A (ja) | 湿度センサおよびその製法 | |
JP4603001B2 (ja) | ガスセンサ素子 | |
JP4160806B2 (ja) | ガスセンサ素子 | |
JP4219330B2 (ja) | 酸化性ガスセンサ | |
JP2005030907A (ja) | ガスセンサ | |
JP3969645B2 (ja) | ガスセンサ素子 | |
JP4320588B2 (ja) | 薄膜ガスセンサおよびその製造方法 | |
JP2006119014A (ja) | ガスセンサ素子およびガスセンサ素子の製造方法 | |
JP2004093389A (ja) | ガスセンサ素子 | |
WO2023210265A1 (ja) | ガスセンサ及びガスセンサの製造方法 | |
JP2004333289A (ja) | ガスセンサ | |
WO2023210266A1 (ja) | ガスセンサ及びガスセンサの製造方法 | |
JP2004093387A (ja) | ガスセンサ | |
JP6015517B2 (ja) | 温度センサ | |
JP2014169874A (ja) | 温度センサ | |
JP6052609B2 (ja) | 温度センサ | |
JP6011286B2 (ja) | 温度センサ | |
JP6011285B2 (ja) | 温度センサ | |
JP4851610B2 (ja) | 薄膜ガスセンサ | |
JP2002250655A (ja) | 赤外線検知素子およびその製造方法 | |
JP6834358B2 (ja) | ガスセンサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070406 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090804 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090908 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100316 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100426 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100907 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100930 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4603001 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |