JP2000355018A - 樹脂成形用型 - Google Patents

樹脂成形用型

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JP2000355018A
JP2000355018A JP11169284A JP16928499A JP2000355018A JP 2000355018 A JP2000355018 A JP 2000355018A JP 11169284 A JP11169284 A JP 11169284A JP 16928499 A JP16928499 A JP 16928499A JP 2000355018 A JP2000355018 A JP 2000355018A
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carbonaceous material
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pitch
resin
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Minehiro Kamiyama
峰宏 上山
Toshiaki Sogabe
敏明 曽我部
Masatoyo Okazaki
正豊 岡崎
Tetsuro Tojo
哲朗 東城
Hiroshi Hayakawa
宏 早川
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Toyo Tanso Co Ltd
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Toyo Tanso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の炭素質材料ブロックを組み合わせた接
着構造の構造体から形成され、外表面の一部若しくは全
部に金属が被覆された自動車用等の大型樹脂成形品の成
形用型を提供する。 【解決手段】 複数の炭素質材料ブロックを、炭素質材
を含有した熱硬化性樹脂により接着し、任意の大きさの
接着構造体を製作し、任意の形状に加工後、外表面の一
部若しくは全部に金属を被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形品の成形
に用いられる樹脂成形用型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂成形品の成形には一般に鉄ま
たはその合金の金属材料により製作した型が用いられ
る。この種の金属材料により製作された型(以下、金型
という)は、成形数が極めて多量の場合には、金型寿命
の観点から採算に合う。ところが、最近の多品種少量生
産の傾向にあっては、成形品の金型コストに占める割合
が大きくなり、樹脂成形品の製造コストを高くする原因
の一つになっている。
【0003】また、樹脂成形品の高精度な金型を製作す
るには熟練を要すると共に、形状複雑な型にあっては、
長時間を要し、また高価格になるという問題があるばか
りではなく、熱放散性も悪く、錆の発生という問題もあ
る。
【0004】最近になって、軽量で加工性に優れ、しか
も熱放散性の良い炭素型が提案されている。しかしなが
ら、炭素材は脆性材料であるため、金属等に比べると、
どうしても欠けたり、傷が付いたりしやすく、炭素型と
して使用している場合に、何らかの原因で、欠けや傷等
により使用ができなくなるなどの問題がある。また、製
造の容易性を考慮すると、樹脂製の型となるが、これに
比すれば長寿命とはいえ、金型と比較すると、その寿命
が非常に短いのが現状である。
【0005】そこで、上記の問題を解決する方法とし
て、炭素型の少なくとも成形面に金属を被覆して、成形
面を金型に擬して樹脂成形用型とすることが特開平2−
270510号公報等に提案されている。特開平2−2
70510号公報では、成形面に、Cr、Ti、Alの
うち一若しくは複数を組み合わせてメッキ法、溶射、溶
接、CVD、PVD等の方法で金属を被覆して金型と
し、樹脂成形用型として使用する方法が提案されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車
用等に使用される大型の樹脂成形品の成形用の型の場
合、現状では製作可能最大寸法の制約から、炭素質材料
ブロックの単体ブロックから所要の寸法のものを削りだ
すことは困難である。そのため、自動車用等に使用され
る大型の樹脂成形品の成形用型を、炭素質材料ブロック
で製作するには、複数の炭素質材料ブロックを組み合わ
せ接着することによる方法が考えられる。ところが、接
着構造とした場合、接着部が周囲の炭素質材料ブロック
と熱特性等の特性が異なることから、接着部を含む面に
金属を被覆した場合、その周囲の金属が基材から浮いた
り、剥離したりする問題が発生し、樹脂成形用型として
の要件を満足できるものではなかった。
【0007】そこで、本発明は上記問題点に鑑みて成さ
れたものであり、複数の炭素質材料ブロックを組み合わ
せた接着構造の構造体から形成され、少なくとも成形面
に金属が被覆されることに適した樹脂成形用型を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の請求項1記載の樹脂成形用型は、複数の炭素
質材料ブロックを接着により一体化した接着構造をして
おり、前記接着は炭素質材を含む熱硬化性樹脂からなる
接着剤が用いられていることを特徴とする。
【0009】任意の大きさの複数の炭素質材料ブロック
を組み合わせ、接着した接着構造とする。これにより、
任意の大きさの樹脂成形用型とすることが可能となる。
例えば、自動車等に使用する2500×1000×10
00mmまたはそれ以上の大きさの型とすることができ
る。また、複数の炭素質材料ブロックを接着し一体化し
た接着構造であっても、接着剤に熱伝導性、電気伝導性
に優れた炭素質材を含む熱硬化性樹脂を使用すること
で、型全体の熱拡散性が均一となり、樹脂成形品の品質
を均一にすることができる。
【0010】ここで、使用する接着剤中に含まれる炭素
質材とは、実質的に炭素からなるものでよく、天然黒
鉛、人造黒鉛、ピッチコークス、カーボンブラック、メ
ソカーボンマイクロビーズ等が例示できる。特に好まし
いのは、天然黒鉛、人造黒鉛、ピッチコークスである。
【0011】使用される炭素質材の平均粒径は、0.0
1〜100μmの範囲内であれば特に限定されないが、
特に好ましいのは1〜10μmである。
【0012】また、接着剤中の熱硬化性樹脂は、樹脂成
形時の温度に十分耐えるものであれば良く、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、コプナ樹脂、ポリイミド樹脂等が
好ましい。接着強度、取扱の容易さから、特に好ましい
のはフェノール樹脂である。
【0013】また、請求項2記載の樹脂成形用型は、請
求項1の発明における接着剤が硬化した状態であること
を特徴とする。
【0014】接着剤を完全に炭化させるには1000℃
前後の温度で熱処理する必要があるが、本発明において
は、硬化させただけであっても、十分に樹脂成形用の型
基材として使用が可能である。したがって、接着剤を一
部若しくは全部を炭化した状態であっても、硬化させた
だけであっても、使用が可能である。そのため、接着後
の熱処理温度を接着剤が硬化する温度である200℃前
後とすることができ、型の大きさにより、適宜熱処理温
度を設定することができる。
【0015】また、請求項3記載の樹脂成形用型は、請
求項1又は2に記載の発明における、前記接着剤による
接着部の厚みが0.01〜1mmであることを特徴とす
る。
【0016】接着部の厚みが0.01mmよりも薄い場
合、また、1mmよりも厚い場合のどちらであっても、
接着強度は著しく低下する。
【0017】また、請求項4記載の樹脂成形用型は、前
記接着剤により一体化された構造体の熱伝導率が、50
〜150W/(m・K)であることを特徴とする。
【0018】接着部の厚みが0.01〜1mmの範囲で
あるにも係わらず、接着構造の構造体の全体を熱伝導率
50〜150W/(m・K)と均一にすることが可能と
なる。熱伝導率を50〜150W/(m・K)、好まし
くは70〜150W/(m・K)とすることで、型全体
の熱拡散性が均一となり、樹脂成形品の品質を均一にす
ることができる。
【0019】また、請求項5記載の樹脂成形用型は、前
記接着剤により一体化された構造体の電気抵抗率が10
〜1000μΩ・mであることを特徴とする。
【0020】電気抵抗率が10〜1000μΩ・mとな
り、電解メッキが可能となり、電解メッキ法により金属
被覆する場合も均一な被膜が形成できる。
【0021】また、請求項6記載の樹脂成形用型は、型
の外表面の一部又は全部が金属被覆されていることを特
徴とする。
【0022】型外表面の一部若しくは全部を金属被覆さ
れているため、黒鉛の脆さ等を克服するとともに、金属
被覆膜の固着力を強固なものとすることができる。
【0023】本発明で使用される炭素質材料ブロックと
しては、弾性係数9GPa以上、曲げ強度30MPa以
上、圧縮強度60MPa以上、熱伝導率50W/(m・
K)以上、電気抵抗率10μΩ・m以上の要件を満たす
ものであれば良い。特に好ましいのは、縦方向、横方向
の熱膨張係数や固有抵抗の比、即ち異方比が1.2以下
のものである所謂等方性黒鉛からなるブロックである。
これによって、均一な熱拡散性を発現でき、表面に被覆
する金属を均一な膜とすることができ、樹脂成形品の品
質を均一にすることが可能となる。
【0024】ここで、本発明に使用される等方性黒鉛ブ
ロックは、一般的な等方性黒鉛ブロックの製造方法でよ
く、例えば、微粉状骨材コークスにほぼ等重量又はそれ
以上のピッチバインダーを加えた材料を用いるか、又は
微小モザイク組織のコークスや生コークスのように熱処
理段階で大きい収縮を示す骨材を用い炭素材に必要な緻
密化を図るか、あるいは変質ピッチやメソカーボンマイ
クロビーズのような骨材と結合材が一体的に構成された
一元系材料を用いることにより達成することができる。
【0025】ここで「微小モザイク組織」とは、ピッチ
を加熱してメソフェーズ小球体が生成する過程でそのサ
イズが10μm以下のものがモザイク様に等方性マトリ
ックス中に一様に分散しているものをいう。このような
構造をもつ炭素材を加熱すると、モザイク部分は大きく
収縮して所望の高密度材料が得られやすくなるからであ
る。
【0026】即ち、本発明の等方性黒鉛ブロックは、例
えば、粒径が1〜100μmの微粉状の骨材コークス1
00重量部にコールタールピッチ、石油ピッチのような
ピッチバインダー約40〜80重量部を配合した2元系
材料、又は変質ピッチやメソカーボンマイクロビーズの
ような一元系材料を約150〜250℃で混捏した後冷
却し、粉砕して粒度調整を行ったものを成形し、最終的
に熱処理することにより製造することができる。成形
は、CIP成形や金型成形により50〜100MPa程
度、好ましくは70〜90MPa程度の加圧下で等方性
ブロック体に成形する。この等方性ブロックを通常80
0℃〜1500℃、好ましくは900℃〜1100℃で
焼成する。焼成後、この等方性ブロックにピッチや樹脂
等を含浸する緻密化処理を施してもよいし、緻密化処理
を行わずに引き続き黒鉛化処理を行ってもよい。黒鉛化
処理は、2500〜3000℃の温度範囲、好ましくは
2800〜3000℃で行う。このようにして得られた
等方性黒鉛ブロックは、いわゆる押出成形によりブロッ
ク化された黒鉛材に比べるとはるかに緻密質でありなが
らも適度に多孔質であるという特徴ある構造体となって
いる。また、変質ピッチやメソカーボンマイクロビーズ
のような原料が球状に近い形状の一元系材料を用いるこ
とにより、金型成形であっても前述したように熱膨張係
数や固有抵抗の縦方向、横方向の異方比が1.2以下の
等方性を有することができる。このようにして得られた
等方性黒鉛ブロックは、このままでも使用することがで
きるが、好ましくは黒鉛化処理後に、再度ピッチを含浸
し、炭化、緻密化処理したものを使用する。これによ
り、金属を被覆する際に、被覆する金属と黒鉛との馴染
みが良くなり、被覆膜の密着力が高くなる。
【0027】次に、このようにして得られた複数の等方
性黒鉛ブロックを、任意の大きさとなるように任意の方
法で組み合わせ、各接合面に、接着剤を塗布し、図に示
すような一体化した接着構造体とする。
【0028】これによって、強度を均一とすることがで
き、接合構造体とした場合においても、前述した型とし
ての必要要件である弾性係数9GPa以上、曲げ強度3
0MPa以上、圧縮強度60MPa以上を満足すること
ができる。
【0029】また、接着剤は任意の方法で各接合面に塗
布する。ここで、接着剤は本来は完全に炭化させること
が接着強度や熱伝導率、電気抵抗率の均一性を維持する
ために好ましいが、本発明のように、例えば、自動車用
部品の成形用型のような大型品になった場合、完全に炭
化させるために約1000℃以上の温度に加熱するには
長時間を要し、製造コストを高くする原因の一つとなっ
てしまう。本発明における複数の等方性黒鉛ブロックを
組み合わせて一体化した接着構造体は前述したように自
動車用部品等の大型樹脂成形用の金属被覆された型の基
材として使用される。そのため、樹脂成形時の温度で、
十分に耐える接着強度を有しておればよい。したがっ
て、完全に炭化させる必要はなく、少なくとも硬化され
た状態であればよい。
【0030】ここで、樹脂のみの接着剤を使用した場
合、硬化しただけでは、他の黒鉛部材と熱伝導率、電気
抵抗率が異なるため、この接合面により、複数の炭素質
材料ブロックが一体化されてなる接着構造体の熱伝導
率、電気抵抗率が均一にならない。しかしながら、この
樹脂内に天然黒鉛、人造黒鉛やピッチコークスが含まれ
ているものを使用することにより、これら炭素質材が熱
や電気を伝える役割を果たし、複数の炭素質材料ブロッ
クが一体化されてなる接着構造体の熱伝導率、電気抵抗
率を均一とする。そのため、天然黒鉛、人造黒鉛、ピッ
チコークス等を含有した熱硬化性樹脂を接着剤として使
用することが好ましい。
【0031】接着後は、少なくとも硬化させることを目
的に200℃以上の温度で熱処理し、接着剤を構成する
熱硬化性樹脂を硬化させる。硬化処理後、上型、下型と
なるよう任意の形状に機械加工を行う。
【0032】以上のような特性を有する基材を、接着し
組み合わせることによって、自動車用部品等の大型樹脂
成形品の樹脂成形用型とすることが可能となる。そし
て、接着剤を完全に炭化しなくとも、天然黒鉛、人造黒
鉛、ピッチコークス等を含有した接着材を使用すること
で、これら天然黒鉛、人造黒鉛、ピッチコークス等の炭
素質材が熱及び電気を伝導し、接合面を含む表面の熱特
性等を均一とすることができる。このため、この樹脂成
形用型の少なくとも成形面に金属を被覆すると、表面の
熱、及び電気特性が均一となるため、表面に均一な金属
を公知の方法、例えば、CVD法、溶射法、メッキ法等
で被覆することが可能となる。
【0033】また、複数の炭素質材料ブロックを接着剤
により接着したあと、機械的強度を補強するために金属
等で形成された枠内に入れ、これら枠と機械的に結合し
ても構わない。そして、金属を一部若しくは全部に被覆
することにより、従来の金型と略同等の寿命を有する樹
脂成形用型とすることができる。さらに、金属を、成形
面の背面となる型の底面等を除いた面の全て及び底面を
含めた全面に被覆すると、金属の固着力が高くなるとと
もに、型全体の強度を向上させることが可能となる。
【0034】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明を説明する。
なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0035】(実施例1)図1に、本発明における複数
の炭素質材料ブロックが組み合わされた接着構造体を使
用し、成形面に金属被覆された樹脂成形用型の一例を示
す。図において、aは上型、bは下型、1は原料注入
口、2は金属被覆膜である。
【0036】接着構造体に使用されている複数の炭素質
材料ブロックは、弾性係数12GPa、熱伝導率108
W/(m・K)の東洋炭素(株)製の等方性黒鉛ブロッ
クを使用した。この等方性黒鉛ブロック11個を図1に
示すように組み合わせる。ここで、各接合面に当たる部
分に接着剤を塗布した。なお、使用する接着剤は、フェ
ノール樹脂が60重量%、粒径が20〜90μmの天然
黒鉛が40重量%が混合された接着剤を使用した。接着
後、加熱炉で、250℃で1時間加熱し、接着剤を硬化
させて接着層を0.2mm形成した。これによって、複
数の等方性黒鉛ブロックからなる接着構造体は、接着前
の等方性黒鉛ブロックの特性を損なうことなく、大型の
樹脂成形用型とすることができる。そして、接着剤を硬
化後は、図1に示すように、上型a及び下型bとなるよ
うにそれぞれを機械加工した。
【0037】(実施例2)接着剤に、フェノール樹脂7
0重量%、ピッチ4重量%、粒子径0.8〜14μmの
ピッチコークス粉末26重量%を混合したものを用いた
以外は、実施例1と同様に等方性黒鉛を製作した。接着
後、250℃で1時間加熱し、接着剤を硬化後、800
℃で2時間焼成して炭化させ、接着層を0.05mm形
成した。
【0038】(比較例1)接着剤にエポキシ樹脂のみを
用いた以外は、実施例1と同様に等方性黒鉛ブロックか
らなる接着構造体を製作した。接着層厚みは0.1mm
形成した。
【0039】実施例1及び2、比較例1で得られた接着
構造体から各種寸法の試験片を切り出し、曲げ強度、熱
伝導率、電気抵抗率を測定した。
【0040】なお、曲げ強度は、10×10×60mm
の試験片中央部を接着面とし、3点曲げ試験を行った。
また、熱伝導率は、φ10×2mmの試験片の中間層が
接着面となるようにしてレーザフラッシュ法によって測
定した。また、電気抵抗率は、電圧降下法で10×10
×60mmの試験片中央部分が接着面となるようにして
測定した。
【0041】
【表1】
【0042】表1より、実施例1及び2の接着した等方
性黒鉛は、強度、熱伝導率、電気抵抗率の面で比較例1
に比べて優れていることが判る。
【0043】また、実施例1、実施例2及び比較例1の
接着構造体のこれら接着部を含む面に、CVD法、溶射
法、メッキ法等の公知の各種金属被覆法により、各種金
属を被覆したところ、接着剤中に炭素質材を含む実施例
1及び実施例2の接着構造体の表面には剥離等なく、均
一に金属を被覆することができた。一方、炭素質材を含
まないエポキシ樹脂のみで接着した比較例1の接着構造
体では、実施例1、2に比較して接着部付近で、金属被
覆の不均一性が観察された。
【0044】
【発明の効果】複数の等方性黒鉛を炭素質材を含む接着
剤でそれぞれを接着し、任意の大きさの構造体とする。
これによって、単一の炭素質材料ブロックと略同様の均
一な熱拡散性、電気伝導性及び機械特性を有した大型の
炭素質材料ブロックとすることができる。これにより、
黒鉛の持つ加工性の良さを損なうことがなく、機械加工
ができるため、従来の金型の約半分以下のコストで任意
の形状に加工ができる。また、金属を被覆する場合、接
着面が熱伝導性、電気伝導性に優れているため均一に金
属被覆を施すことができる。これによって、従来使用さ
れていた金型と同等の寿命とすることができる。すなわ
ち、本発明によって、従来の金型に比べて、半分以下の
コストで製造することが可能な大型樹脂成形品用の型を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における複数の炭素質材料ブロックが組
み合わされた接着構造をしている基材を使用した、表面
に金属被覆された樹脂成形用型の一例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
a 上型 b 下型 1 原料注入口 2 金属被覆膜
フロントページの続き (72)発明者 岡崎 正豊 香川県三豊郡大野原町大字萩原850 東洋 炭素株式会社内 (72)発明者 東城 哲朗 香川県三豊郡大野原町大字中姫2181の2 東洋炭素株式会社内 (72)発明者 早川 宏 香川県三豊郡大野原町大字中姫2181の2 東洋炭素株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AH17 AJ02 AJ08 AJ09 AR12 AR20 CD16 CD22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の炭素質材料ブロックを接着により
    一体化した接着構造をしており、前記接着は炭素質材を
    含む熱硬化性樹脂からなる接着剤が用いられている樹脂
    成形用型。
  2. 【請求項2】 前記接着剤が硬化した状態である請求項
    1記載の樹脂成形用型。
  3. 【請求項3】 前記接着剤による接着部の厚みが0.0
    1〜1mmである請求項1又は2記載の樹脂成形用型。
  4. 【請求項4】 前記接着剤により一体化された構造体の
    熱伝導率が、50〜150W/(m・K)である請求項
    1乃至3いずれか記載の樹脂成形用型。
  5. 【請求項5】 前記接着剤により一体化された構造体の
    電気抵抗率が10〜1000μΩ・mである請求項1乃
    至4いずれか記載の樹脂成形用型。
  6. 【請求項6】 型の外表面の一部又は全部が金属被覆さ
    れている請求項1乃至5いずれか記載の樹脂成形用型。
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