JP2000352819A - 感光性着色樹脂組成物及びカラーフィルター - Google Patents
感光性着色樹脂組成物及びカラーフィルターInfo
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Abstract
定性に欠ける染料を用いて、実用に耐えうる耐久性を持
ったカラーフィルターを、従来からのフォトリソグラフ
ィ法により製造可能な感光性着色樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】一般式(A)で表されるアミド構造を有す
る単量体と、一般式(B)で表されるカルボキシル基を
有する単量体と、一般式(C)で表される単量体を主成
分とする共重合体の溶液に、重合性のモノマーと光重合
開始剤を添加し、さらに染料を加えてなることを特徴と
する。
Description
ーフィルターの製造に用いる感光性着色樹脂組成物に関
するものであり、特に発色剤に透明性・着色性に優れる
染料を用い、かつ、耐久性に優れたカラーフィルターを
提供するための感光性着色樹脂組成物に関するものであ
る。
ものがあるが、ここでは液晶ディスプレイ用カラーフィ
ルターを代表例として説明する。液晶ディスプレイは、
時計・カメラ等の小面積のものから、コンピュータ端末
表示装置・テレビ画像表示装置などの大面積のものまで
広く使用されており、近年大面積の用途を中心としてカ
ラー表示化が急速に進んでいる。カラーフィルターは液
晶ディスプレイのカラー表示化には必要不可欠で、カラ
ー液晶ディスプレイの性能を決める重要な部品であり、
高精細な画像を表示するために様々な形に細かくパター
ニングされたものが用いられている。従来より、カラー
液晶ディスプレイ用のカラーフィルターでは高精細なパ
ターンを得るために、架橋性のモノマーと光重合開始剤
をバインダーとなる有機共重合体に混合し、光が照射さ
れた部分だけを硬化させ現像を行い、レリーフパターン
を得るという、いわゆるフォトリソグラフィの手法が広
く用いられている。
モノマーなどを使用したカラーフィルターにおいては、
着色剤としては安定性に優れる顔料が用いられている。
ところが、近年の液晶ディスプレイの高性能化の要請に
より、透明性、着色性ともにより優れたカラーフィルタ
ーが求められるようになってきている。着色性、透明性
のいずれも顔料よりも染料の方が有利と考えられている
が、染料は一般に物理的・化学的な安定性に欠けるた
め、従来の材料では実用に耐えうるカラーフィルターを
実現することはできなかった。
を解決するためになされたものであり、その課題とする
ところは、一般的に透明性、着色性に優れるが物理的・
化学的な安定性に欠ける染料を用いて、実用に耐えうる
耐久性を持ったカラーフィルターを、従来からのフォト
リソグラフィ法により製造可能な感光性着色樹脂組成物
を提供することにある。
するため、一般式(A)で表されるアミド構造を有する
単量体と、一般式(B)で表されるカルボキシル基を有
する単量体と、一般式(C)で表される単量体を主成分
とする共重合体に、重合性のモノマーと光重合開始剤を
添加し、さらに染料を加えてなることを特徴とする感光
性着色樹脂組成物を提供する。
を用いて実用に耐えうる安定性を持ったカラーフィルタ
ーを得るために、種々の共重合体について検討した結
果、一般式(A)で表されるアミド構造を有する単量体
を共重合させた共重合体が染料を極めて化学的・物理的
に安定化することを見出した。
分が酸性液体中でカチオン性を示すため、該単量体を共
重合して得られた共重合体中において、該単量体の構造
は酸性染料の良好な染着点として作用する。これは従来
の染色法によるカラーフィルターの製造においては知ら
れていたことであるが、あらかじめ一般式(A)で表さ
れる単量体を構造単位として含む共重合体と酸性染料を
同時に溶剤に溶解、混合した場合でも、該単量体の構造
が良好な染着点として作用することが見出された。この
ことにより、一般式(A)で表されるアミド構造を有す
る単量体を共重合させた共重合体は染料を極めて化学的
・物理的に安定化することが可能である。
有する単量体を共重合させることで、共重合体にフォト
リソグラフィ法に必要なアルカリ可溶性を付与すること
ができる。
水溶性であるか、もしくは親水性が大きいものが多い。
したがって、これらの単量体のみを重合した共重合体を
用いて感光性着色樹脂組成物を作製した場合、アルカリ
水溶液などによる現像工程で、膨潤によるパターンの太
り・はがれ、膨潤後の収縮による表面荒れなどが発生す
るという問題が発生する。この問題について検討を重ね
た結果、一般式(C)で表される単量体を適宜共重合さ
せることで、良好な結果を得られることを見出した。
ではないが、一般式(A)で表される単量体は、染料を
化学的・物理的に安定させるために20wt%以上とす
ることが好ましい。一般式(B)で表される単量体は、
樹脂をアルカリ可溶性とするために5wt%以上である
が、現像時の膨潤によるパターンの太り・はがれ、膨潤
後の収縮による表面荒れを防ぐために20wt%以下と
することが好ましい。また、一般式(C)で表される単
量体については任意である。
る単量体の例としてはN,N−ジメチルアクリルアミ
ド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N―イソプロピ
ルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−
メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルア
クリルアミドなどがあげられるが、これらに限定される
ものではない。
有する単量体の例としては、アクリル酸、メタクリル酸
があげられる。
は、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル
メタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロ
ヘキシルメタクリレートなどがあげられる。
めに、適宜、各種の単量体を共重合させても良い。この
ような単量体の例としては、スチレン、マレイミド、フ
ェニルマレイミド、ベンジルマレイミド、シクロヘキシ
ルマレイミドなどがあげられる。
な溶媒に溶解し開始剤を加え、重合、精製することで得
られる。得られた共重合体を適当な溶媒に溶解し、ここ
に重合性のモノマーと光重合開始剤を添加し、さらに染
料を加えて、本発明の感光性着色樹脂組成物とする。
3官能、多官能モノマーがあり、2官能モノマーとし
て、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレ
ングリコールジアクリレート、トリエチレングリコール
ジアクリレート等があり、3官能モノマーとして、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールアクリレート等があり、多官能モノマーとしては
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレート等があり、これら
のモノマーは昭和高分子(株)、東亞合成化学工業
(株)、日本化薬(株),などで市販されている。光重
合性モノマーの添加量は特に限定されるものではない
が、共重合体の20〜150wt%で程度であることが
好ましい。20%wtより少ないと重合による架橋が不
足し十分な強度のパターンが形成できず、また150w
t%を越えると塗布した膜がタック性を持ち取り扱いが
困難になるという問題を生ずる。
を発生する化合物であり、その例としては、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾイン系、ビスアシルフォスフィンオキサ
イド系、チオキサンソン系などの化合物があげられ、そ
れぞれの例としては、ベンゾフェノン、4,4−ビス
(ジメチルアミノ)−ベンゾフェノン、3,3−ジメチ
ル−4−メトキシベンゾフェノン、o−ベンゾフェノン
安息香酸メチル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェ
ニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニル−プロパン−オン、1−[4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−プロパン−オン、2−メチル−1[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン
−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,
4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィ
ンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,
4−ジイソプロピルチオキサンソン、2,4−ジメチル
チオキサンソンなどがあげられる。光重合開始剤の添加
量は特に限定されるものではないが、光重合性モノマー
の2〜25wt%程度であることが望ましい。2wt%
より少ないと光重合性モノマーの重合が十分におこら
ず、25wt%を越えると塗布時に異物を発生するなど
の問題を生ずる。
はなく、アントラキノン系、アゾ系、トリフェニルメタ
ン系など、種々のものから選択可能である。これらの染
料は住友化学(株)、保土谷化学(株)、日本化薬
(株)、(株)井上化学工業所などで市販されている。
染料の添加量は分光透過率を考慮すると、共重合体の1
0〜100wt%程度である。10wt%より少ないと
十分な着色が得られず、100wt%を越えると塗布時
に析出物を発生するなどの問題を生ずることがある。
用いてカラーフィルターを得るための方法を以下に記述
する。
ルターの模式図である。透明基板上に透明層が形成さ
れ、該透明層は種々の形にレリーフパターニングされ、
各々の透明レリーフパターンが着色剤により着色され、
全体として2種以上の色によるパターンを構成してい
る。各々の着色された透明レリーフパターンの間には遮
光のための遮光パターンが設けられていることも多い。
パターンにはいろいろな種類があるが、代表的なものに
図2に示すようなストライプ状のパターンがある。
表示装置に用いられているものでよく、通常はガラス基
板を用いるとよい。遮光パターンを用いる場合はあらか
じめ該透明基板上にクロムまたは酸化クロムまたは樹脂
によるパターンを公知の方法で付けたものを用いればよ
い。
組成物を塗布し、プリベークを行う。塗布する手段はス
ピンコート、ディップコート、ダイコートなどが通常用
いられるが、40〜60cm四方程度の基板上に均一な
膜厚で塗布可能な方法ならばこれらに限定されるもので
はない。プリベークは50〜120℃で1〜20分ほど
することが好ましい。塗布膜厚は任意であるが、分光透
過率などを考慮すると通常はプリベーク後の膜厚で1μ
m程度である。
ターンマスクを介して露光を行う。光源には通常の高圧
水銀灯などを用いればよい。
水溶液を用いる。アルカリ性水溶液の例としては、炭酸
ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、または
両者の混合水溶液、もしくはそれらに適当な界面活性剤
などを加えたものが挙げられる。現像後、水洗、乾燥し
てパターンが得られる。
物およびパターンを替え、必要な数だけ繰り返すことで
必要な色数が組み合わされた着色パターンを得ることが
できる。
従来よりも分光透過率に優れ、かつ実用に十分な耐久性
を備えたカラーフィルターを既存のフォトリソグラフィ
法を用いることで比較的容易に得ることが可能となる。
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
アミド40g、ブチルメタクリレート40g、メタクリ
ル酸20gをトルエン500gに溶解し、0.5gのア
ゾビスイソブチロニトリルを加え、窒素でバブリングし
ながら攪拌、60℃で8時間重合させた。得られた重合
溶液を大量のヘキサンに加え共重合体を沈澱させ、静置
して溶媒を分離除去、乾燥して共重合体85gを得た。
で3色の感光性着色樹脂組成物とし、それぞれ室温で3
時間攪拌した。
ング社製の7059ガラス(厚さ1. 1mm)上にスピ
ンコートで塗布、80℃で20分乾燥した。膜厚は乾燥
後に1μmとなるように調整した。
現像液で現像、180℃で1時間乾燥し、着色パターン
(レリーフパターン)を得た。その後、感光性着色樹脂
組成物を替え、塗布、露光、現像を繰り返すことで、基
板上に赤、緑、青の多色パターンを形成した。
180℃で1時間の加熱で色変化は認められず、表2に
示すように、フェードメーターによる耐光性試験におい
ても100hで色変化が認められない、と実用に十分な
耐性を有していた。
ミド50g、シクロヘキシルメタクリレート30g、メ
タクリル酸20gをトルエン500gに溶解し、0.5
gのアゾビスイソブチロニトリルを加え、窒素でバブリ
ングしながら攪拌、60℃で8時間重合させた。得られ
た重合溶液を大量のヘキサンに加え共重合体を沈澱さ
せ、静置して溶媒を分離除去、乾燥して共重合体70g
を得た。
で3色の感光性着色樹脂組成物とし、それぞれ室温で3
時間攪拌した。
ング社製の7059ガラス(厚さ1.1mm)上にスピ
ンコートで塗布、80℃で20分乾燥した。膜厚は乾燥
後に1μmとなるように調整した。
現像液で現像、180℃で1時間乾燥し、着色パターン
を得た。その後、感光性着色樹脂組成物を替え、塗布、
露光、現像を繰り返すことで、基板上に赤、緑、青の多
色パターンを形成した。
180℃で1時間の加熱で色変化は認められず、表2に
示すように、フェードメーターによる耐光性試験におい
ても100hで色変化が認められない、と実用に十分な
耐性を有していた。
メタクリル酸20gをトルエン500gに溶解し、0.
5gのアゾビスイソブチロニトリルを加え、窒素でバブ
リングしながら攪拌、60℃で8時間重合させた。得ら
れた重合溶液を大量のヘキサンに加え共重合体を沈澱さ
せ、静置して溶媒を分離除去、乾燥して共重合体90g
を得た。
で3色の感光性着色樹脂組成物とし、それぞれ室温で3
時間攪拌した。
ング社製の7059ガラス(厚さ1. 1mm)上にスピ
ンコートで塗布、80℃で20分乾燥した。膜厚は乾燥
後に1μmとなるように調整した。
現像液で現像、180℃で1時間乾燥し、パターンを得
た。その後、感光性着色樹脂組成物を替え、塗布、露
光、現像を繰り返すことで、基板上に赤、緑、青の多色
パターンを形成した。
180℃で1時間の加熱で色変化が大きく、ほとんど消
色してしまい、また、表2に示すように、フェードメー
ターによる耐光性試験においても10hにおいて色変化
が大きく、実用に耐えうる耐性を有していなかった。
れば、従来よりも透明性・着色性に優れ、かつ実用に十
分な耐久性を有するカラーフィルターを、既存のフォト
リソグラフィ法を用いて比較的容易に得ることができ
る。
図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(A)で表されるアミド構造を有す
る単量体と、一般式(B)で表されるカルボキシル基を
有する単量体と、一般式(C)で表される単量体を主成
分とする共重合体の溶液に、重合性のモノマーと光重合
開始剤を添加し、さらに染料を加えてなることを特徴と
する感光性着色樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1 はHまたはCH3 を、R2,R3 は独立に
H、置換または無置換のアルキル基、アルコキシ基を表
す) 【化2】 (式中、RはHまたはCH3 を表す) 【化3】 (式中、R1 はHまたはCH3 を、R2 は置換または無
置換のアルキル基、置換または無置換の環状アルキル基
を表す) - 【請求項2】染料が酸性染料であることを特徴とする請
求項1記載の感光性着色樹脂組成物。 - 【請求項3】光重合開始剤が光によりラジカルを発生す
る化合物であることを特徴とする請求項1または2のい
ずれかに記載の感光性着色樹脂組成物。 - 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載の感光性
着色樹脂組成物を用い、レリーフパターンを形成したこ
とを特徴とするカラーフィルター。
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---|---|---|---|
JP16530799A JP4281154B2 (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | 感光性着色樹脂組成物及びカラーフィルター |
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1999
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