JP2000351694A - 混晶膜の気相成長方法およびその装置 - Google Patents

混晶膜の気相成長方法およびその装置

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JP2000351694A JP16479999A JP16479999A JP2000351694A JP 2000351694 A JP2000351694 A JP 2000351694A JP 16479999 A JP16479999 A JP 16479999A JP 16479999 A JP16479999 A JP 16479999A JP 2000351694 A JP2000351694 A JP 2000351694A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板上に所望組成比のSi(1-x-y)
xy 混晶を精度良く安価に、かつ高い生産性で成膜
する。 【解決手段】 減圧下の反応室3内のサセプター4上に
半導体基板5としてシリコン基板を載置する。タングス
テンハロゲンランプ2でシリコン基板の表面を約700
℃に維持し、かつ、キャリアガスとして水素ガスを供給
しながら、シリコン原料ガスとしてジクロルシランと、
ゲルマニウム原料ガスとしてゲルマンと、炭素原料ガス
としてアセチレンとを、それぞれマスフローコントロー
ラー18,19,20を介して反応室に供給する。これ
により、シリコン基板のシリコン表面に単結晶のSi
(1-x-y) Gexy 混晶が成膜される。この成膜工程で
は、真空排気装置により反応室の圧力を1×102 〜2
×104 Paの範囲内に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン−ゲルマ
ニウム−炭素混晶膜を気相成長させる方法およびその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ICに用いられるバイポーラトランジス
タの高速化のためには高濃度、かつ薄いベース層の形成
が不可欠である。しかし、従来のイオン注入技術では、
注入不純物のチャネリングのため40nm以下のベース
幅を実現することは困難であった。
【0003】近年、この問題の解決策の一つとして、S
i系高速バイポーラ素子や超格子素子などへの応用の期
待から、シリコン−ゲルマニウム(以下、Si(1-x)
xと記す)混晶が注目されている。このようなSi
(1-x) Gex 混晶の実用化を図るため、Si系下地とし
て例えばSi基板を用い、これの上にSi(1-x) Gex
混晶をエピタキシャル成長させる方法が種々検討され、
一部実施されている。
【0004】このような方法で得られるSi(1-x) Ge
x /Siの歪み超格子構造については、その格子歪みに
起因して生じる電気的および光学的性質を利用した種々
のデバイスが開発されている。例えば、バイポーラトラ
ンジスタのベース部分にSi (1-x) Gex /Siを用い
てなる、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下、H
BTと略称する)が知られている。
【0005】このSi(1-x) Gex /Si系HBTは、
ホモ接合のものよりエミッタからベースへのキャリアの
注入を大きくすることができ、Rb やτB を増大するこ
となしにhFEを確保することが可能になり、fmax =5
0GHz程度の高速バイポーラトランジスタを実現する
ことができる。
【0006】しかし、Si(1-x) Gex /Siの歪み超
格子構造の応用では、Si(1-x) Gex 混晶はシリコン
より格子が長いため、接合部に応力がかかって転位、欠
陥が発生してしまい、良質な結晶が得にくいという欠点
がある。
【0007】特開平6−224127号公報や特開平6
−326037号公報には、上記技術の問題点を解決す
るための手段として、Si(1-x) Gex に炭素(C)を
含有させることによって、シリコンと同じ格子の長さを
もつSi(1-x-y) Gexy混晶をエピタキシャル成長
させる技術が開示されている。
【0008】これによれば、炭素とゲルマニウムをほぼ
1:8.5の割合で含有させることによって、格子の長
さをシリコンのそれと揃えることが可能なため、転位、
欠陥を発生させずにシリコン基板上にヘテロ接合を形成
することができる。また、上記特許公報に記載されたS
(1-x-y) Gexy 混晶成膜方法は、気相反応が無視
できる1.33Pa以下の圧力でシリコン原料ガス、ゲ
ルマニウム原料ガス、および炭素原料ガスを反応炉に導
入して行うものである。そして、これらの混晶成膜方法
の実施例では成膜温度を850℃とし、シリコン原料ガ
スとしてジシラン(Si26 )を、ゲルマニウム原料
ガスとしてゲルマン(GeH4 )を、炭素原料ガスとし
てアセチレン(C22 )をそれぞれ用いている。ま
た、1.33Pa以下の圧力で成膜を行うために、ター
ボ分子ポンプを備えた成膜装置を使用している。
【0009】しかしながら、上記従来技術においては、
上述のように装置内部を高真空状態にする必要があるた
め、成膜反応室内部やガス供給系および排気系に高価な
部品が必要であり、成膜装置のコストが高くなるという
問題があった。
【0010】一方、C.L.Chang, A.St.Amour and J.C.St
urm らは(IEDM, pp.257〜260 (1996):Effect of Ca
rbon on the Valence Band Offset of Si (1-x-y) Gex
C y/Si Heterojunctions )において、RTCVD(Rap
id Thermal Chemical VaporDeposition )技術によりS
(1-x-y) Gexy 混晶層を形成させたことを報告し
ている。この技術では、シリコン原料ガスとしてジクロ
ルシラン(SiH2Cl2 )を、ゲルマニウム原料ガス
としてゲルマン(GeH4 )を、炭素原料ガスとしてメ
チルシラン(SiCH6 )をそれぞれ用い、成膜時の圧
力を約800Pa、温度を575〜625℃としてお
り、比較例安価な成長装置で上記混晶の成膜を実現して
いる。
【0011】上記成膜技術では、Si(1-x-y) Gex
y 混晶の組成比(x,yの値)は、成膜反応室への各原
料ガス(SiH2 Cl2 ,GeH4 ,SiCH6 )の供
給量の比率で決定される。しかしながら、Si原子を含
む原料ガスとしてSiH2 Cl2 とSiCH6 の2種類
のガスを用いるので、所望のSi組成比を有するSi
(1-x-y) Gexy 混晶を得るための、各原料ガスの供
給量比率の正確な制御が複雑となる問題があり、上記混
晶の成膜を高い生産性のもとで安価に実施するのが困難
であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記問題点を解決しようとするもので、その目的は、S
(1-x-y) Gexy 混晶を安価に、かつ生産性良く成
膜することができるうえ、混晶の組成比を容易に高精度
に制御することが可能な気相成長方法および、これを実
施するのに好適な成膜装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明に係る混晶膜の気相成長方法は、シリコン原料ガ
ス、ゲルマニウム原料ガスおよび炭素原料ガスを水素ガ
スと共に用い、気相成長によりシリコンゲルマニウム炭
素混晶膜を成膜する方法において、シリコン原料ガスと
してゲルマニウム原子、炭素原子のいずれも含まないも
のを、ゲルマニウム原料ガスとしてシリコン原子、炭素
原子のいずれも含まないものを、炭素原料ガスとしてシ
リコン原子、ゲルマニウム原子のいずれも含まないもの
を、それぞれ用いるとともに、加熱した半導体基板の表
面にこれらの原料ガスを1×102〜2×104 Paの
圧力下で供給して、シリコンゲルマニウム炭素混晶膜を
成膜することを特徴とする。
【0014】上記シリコン原料ガスは、分子を構成する
原子としてシリコン原子を含むガス状のシリコン原料の
ことであり、ゲルマニウム原料ガスは分子の構成原子と
してゲルマニウム原子を含むガス状のゲルマニウム原料
を、炭素原料ガスは分子の構成原子として炭素原子を含
むガス状の炭素原料を、それぞれ意味している。
【0015】本発明の気相成長方法では、反応室への各
々の原料ガスの供給流量を制御することによって得られ
る各成分のガス比が各成分の組成比と相関がとれ、Si
(1-x -y) Gexy 混晶における各成分の組成比はある
一定値に設定される。このため、混晶組成比を容易に高
精度に制御することができる。
【0016】本発明に係る気相成長は、1×102 〜2
×104 Paの圧力下で行う。この圧力範囲内であれば
成膜速度が、上記特許公報に記載された高真空下でのエ
ピタキシャル成長の場合に比べて高くなり、生産性が大
幅に向上する。そのうえ、上記圧力は高真空でないため
ターボ分子ポンプ等の高真空排気装置が不要になるとい
う利点がある。
【0017】本発明では例えば、シリコン原料ガスとし
てジクロルシランを、ゲルマニウム原料ガスとしてゲル
マンを、炭素原料ガスとしてアセチレンを、それぞれ用
いることができる。また、本発明では半導体基板として
シリコン基板を用い、該シリコン基板上にシリコン酸化
膜が所望のパターンで形成されたものを用いることがで
きる。
【0018】本発明に係る混晶膜の気相成長装置は、半
導体基板の保持部を内蔵し、かつ半導体基板の表面を加
熱する加熱手段を備えた反応室と、該反応室を減圧する
減圧1段と、反応室にシリコン原料ガス、ゲルマニウム
原料ガスおよび、炭素原料ガスを供給する原料ガス供給
装置とを備え、減圧手段および原料ガス供給装置が反応
室内に連通している気相成長装置において、原料ガス供
給装置はゲルマニウム原子、炭素原子のいずれも含まな
いシリコン原料ガスの供給装置と、シリコン原子、炭素
原子のいずれも含まないゲルマニウム原料ガスの供給装
置と、シリコン原子、ゲルマニウム原子のいずれも含ま
ない炭素原料ガスの供給装置とを少なくとも備えている
ことを特徴とする。
【0019】上記原料ガス供給装置の代表例としては、
シリコン原料ガスの供給装置がジクロルシランの供給装
置であり、ゲルマニウム原料ガスの供給装置がゲルマン
の供給装置であり、炭素原料ガスの供給装置がアセチレ
ンの供給装置であるものが挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。 第1の実施の形態 図1は気相成長装置の構成説明図、図2は図1の装置に
より行う成膜工程の説明図であって、(a)は成膜前の
半導体基板を、(b)は成膜後の半導体基板をそれぞれ
示すものである。
【0021】図1に示すSi(1-x-y) Gexy 混晶の
成膜装置は、半導体基板5を石英製の反応室3に導入す
るための真空ロードロック室1を備えている。このロー
ドロック室1には、該室内の真空排気を行うための減圧
手段として、メカニカルブースターポンプ7とドライポ
ンプ8が、バルブ6を介して接続されている。また、ロ
ードロック室1と反応室3はゲートバルブ24を介して
接続されている。反応室3内には、半導体基板5を載置
するための保持部としてサセプター4が配備されてい
る。このサセプター4は回転軸4a上に設けられ、回転
軸4aと一体で回転可能である。反応室3の外側上部お
よび外側下部には、半導体基板5の表面を加熱するため
の加熱手段としてタングステンハロゲンランプ2が配置
され、赤外線ランプ加熱により半導体基板5の表面を加
熱できる構造となっている。
【0022】Si(1-x-y) Gexy 混晶を成膜するた
めの原料ガス供給装置として、シリコン原料ガスの供給
装置12、ゲルマニウム原料ガスの供給装置13およ
び、炭素原料ガスの供給装置14が設けられている。そ
のうちシリコン原料ガスの供給装置12はシリコン原料
ガスのボンベ12a、バルブ15、マスフローコントロ
ーラー18およびバルブ21から構成され、ゲルマニウ
ム原料ガスの供給装置13はゲルマニウム原料ガスのボ
ンベ13a、バルブ16、マスフローコントローラー1
9およびバルブ22から構成されている。また、炭素原
料ガスの供給装置14は炭素原料ガスのボンベ14a、
バルブ17、マスフローコントローラー20およびバル
ブ23から構成されている。
【0023】すなわち、上記各ボンベ12a,13a,
14aのそれぞれガス供給口はバルブ15,16,1
7、マスフローコントローラー18,19,20および
バルブ21,22,23を介して原料ガス配管25に接
続され、この配管25の端部は反応室3内に開口する原
料ガス供給口26に接続されている。マスフローコント
ローラー18〜20は、反応室3への各原料ガスの供給
流量を制御するためのものである。さらに、原料ガス配
管25の途中には、キャリアガスとしての水素ガスの供
給配管(図略)が接続されている。
【0024】なお、図1では各原料ガスを配管25内で
混合し、この混合ガスにさらに上記キャリアガスを混合
し、この混合原料ガスを反応室3に供給するようにして
あるが、それぞれの原料ガスおよびキャリアガスを個別
に反応室3に供給し、これらを反応室3内で混合して混
合原料ガスとする構成も採用できる。
【0025】上記成膜装置による成膜方法について図
1、図2を参照して説明する。図1に示す半導体基板5
として、断面構造が図2(a)に示されるシリコン基板
5aを用意する。このシリコン基板5aでは例えば、基
板本体30の表面の一部にシリコン酸化膜31を形成
し、それ以外の表面部分を開口部32としてシリコン表
面33を露出させる。
【0026】まず、シリコン基板5aに付着している有
機物を除去するために、適当な洗浄液により洗浄処理す
る。ついで、シリコン基板5aの表面に付着しているパ
ーティクルを適当な洗浄液により除去し、さらに金属汚
染物および、開口部32の表面(シリコン表面33)に
形成された自然酸化膜を、適宜の洗浄液を用いて除去す
る。
【0027】つぎに、上記洗浄後のシリコン基板5aを
減圧下の反応室3に導入し、サセプター4上に載置す
る。そのために、ロードロック室1を大気圧にした後
(ゲートバルブ24は閉めておく)、シリコン基板5a
をロードロック室1に導入し、バルブ6を開けてメカニ
カルブースターポンプ7とドライポンプ8によりロード
ロック室1内の真空排気を行う。その後、バルブ9を開
けてメカニカルブースターポンプ10およびドライポン
プ11により、反応室3内の真空排気を行って1×10
2 〜2×104 Paの範囲内の適当な圧力にする。ゲー
トバルブ24を開け、図1に示されていない搬送手段に
てサセプター4上にシリコン基板5aを載置した後、ゲ
ートバルブ24を閉める。
【0028】ひきつづき反応室3内の真空排気を行いな
がら、反応室3内に水素ガスを、上記水素ガス供給配管
を介して供給し、タングステンハロゲンランプ2でシリ
コン基板5aの表面を所要温度に昇温させ、そのシリコ
ン表面33に形成された自然酸化膜を水素還元により除
去する。これらの操作中、反応室3内の圧力を1×10
2 〜2×104 Paの範囲内の適当な圧力に維持する。
【0029】反応室3内への水素ガスの供給および真空
排気を続けながら、タングステンハロゲンランプ2の出
力を調整してシリコン基板5a表面の温度を600〜8
50℃の範囲内の適宜の温度に降下させる。反応室3内
への水素ガス供給および真空排気を更に続けながら、S
(1-x-y) Gexy 混晶を成膜するため上記3種類の
原料ガス(シリコン原料ガス、ゲルマニウム原料ガス、
炭素原料ガス)を、原料ガス配管25を介して反応室3
内に供給する。この場合、所望組成比の混晶が得られる
ように各原料ガスの流量を、マスフローコントローラー
18,19,20によって制御しながら所定時間成膜を
行う。上記したシリコン表面33の自然酸化膜除去操作
および成膜操作は、回転軸4aの作動によりシリコン基
板5aをサセプター4と一体で回転させながら行う。
【0030】成膜完了後バルブ15,16,17および
バルブ21,22,23を閉じる。シリコン基板5aの
降温操作および成膜操作は、反応室3内の圧力を1×1
2〜2×104 Paの範囲内の適当な圧力に維持して
行う。最後に、シリコン基板5aを反応室3に導入した
ときと逆の手順で、成膜装置からシリコン基板5aを取
り出す。
【0031】図2(b)に示すように、上記成膜工程に
よりシリコン基板5aのシリコン表面33(シリコンが
露出した部分)に、単結晶のSi(1-x-y) Gexy
晶層41が成膜され、シリコン酸化膜31上には多結晶
のSi(1-x-y) Gexy 混晶層42が形成される。
【0032】上記実施の形態では原料ガスとして、
(1)ゲルマニウム原子、炭素原子のいずれも含まない
シリコン原料ガスと、(2)シリコン原子、炭素原子の
いずれも含まないゲルマニウム原料ガスと、(3)シリ
コン原子、ゲルマニウム原子のいずれも含まない炭素原
料ガスとを併用するため、上記マスフローコントローラ
ーによる反応室3への原料ガスの供給流量の比率と上記
混晶の組成比との相関がとれるので、所望組成比の混晶
を精度良く成膜することができる。また、それほど高い
真空状態で成膜する必要がないため、成膜速度が高くな
り生産性が向上する。
【0033】
【実施例】つぎに、上記実施の形態に基づく成膜の実施
例について説明する。シリコン原料ガスのボンベ12a
としてジクロルシラン(SiH2 Cl2 )のボンベを、
ゲルマニウム原料ガスのボンベ13aとしてゲルマン
(GeH4 )のボンベを、炭素原料ガスのボンベ14a
としてアセチレン(C22 )のボンベをそれぞれ使用
した。
【0034】シリコン基板5aに付着している有機物を
除去するために、所要の温度に加熱した硫酸−過酸化水
素水溶液で洗浄処理した後、所要の温度に加熱したアン
モニア−過酸化水素水溶液によりパーティクル除去を行
った。さらに希フッ酸を用いて金属汚染物および、開口
部32の表面(シリコン表面33)に形成された自然酸
化膜の除去を行った。
【0035】つぎに、上記した手順に従い、上記洗浄後
のシリコン基板5aを圧力約2660Paに減圧した反
応室3に導入し、サセプター4上に載置した。ひきつづ
き反応室3内の真空排気を行いながら、反応室3内に水
素ガスを、上記水素ガス供給配管を介して供給し、タン
グステンハロゲンランプ2でシリコン基板5aの表面を
約900℃に昇温させ、シリコン表面33に形成された
自然酸化膜を水素還元により除去した。これらの操作
中、反応室3内の圧力を約2660Paに維持した。
【0036】反応室3内への水素ガスの供給および真空
排気を続けながら、シリコン基板5aの温度を600〜
850℃の範囲内の適宜の温度に降下させた。反応室3
内への水素ガス供給および真空排気を更に続けながら、
上記3種類の原料ガスを、原料ガス配管25を介して反
応室3内に供給した。シリコン基板5aの上記降温操作
および上記成膜操作は、反応室3内の圧力を約2660
Paに維持して行った。
【0037】その結果、図2(b)に示すように、上記
成膜工程によりシリコン基板5aのシリコン表面33に
単結晶のSi(1-x-y) Gexy 混晶層41が成膜さ
れ、シリコン酸化膜31上には多結晶のSi(1-x-y)
xy 混晶層42が形成された。
【0038】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る混晶膜の気相成長方法によれば、各原料ガスとし
て、原料成分以外の組成原子をいずれも含まないものを
用いているので、各成分のガス比が各成分の組成比と相
関がとれ、Si(1-x-y) Gex y 混晶における各成分
の組成比はある一定値に設定され、例えばシリコン基板
のシリコン表面に所望組成比からなる単結晶のSi
(1-x-y) Gexy 混晶を容易に精度良く、かつ高い生
産性で成膜することができる。また、本発明に係る混晶
膜の気相成長装置では、反応室の圧力を1×102 〜2
×104 Paの範囲内として成膜することができるた
め、ターボ分子ポンプ等の高真空排気装置が不要になる
ので、当該装置を安価に構成できるうえ、各原料ガスと
して、原料成分以外の組成原子をいずれも含まないもの
を用いているので、各成分のガス比が各成分の組成比と
相関がとれ、Si(1-x-y) Gexy 混晶における各成
分の組成比はある一定値に設定され、混晶組成比を容易
に高精度に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る気相成長装置の構成説明図であ
る。
【図2】図1の装置により行う成膜工程の説明図であっ
て、(a)は成膜前のシリコン基板を、(b)は成膜後
のシリコン基板をそれぞれ示すものである。
【符号の説明】
1…真空ロードロック室、2…タングステンハロゲンラ
ンプ(加熱手段)、3…反応室、4…サセプター(保持
部)、4a…回転軸、5…半導体基板、5a…シリコン
基板、6…バルブ、7…メカニカルブースターポンプ、
8…ドライポンプ、9…バルブ、10…メカニカルブー
スターポンプ、11…ドライポンプ、12…シリコン原
料ガスの供給装置、12a…シリコン原料ガスのボン
ベ、13…ゲルマニウムガスの供給装置、13a…ゲル
マニウムガスのボンベ、14…炭素原料ガスの供給装
置、14a…炭素原料ガスのボンベ、15,16,17
…バルブ、18,19,20…マスフローコントローラ
ー、21,22,23…バルブ、24…ゲートバルブ、
25…原料ガス配管、26…原料ガス供給口、30…基
板本体、31…シリコン酸化膜、32…開口部、33…
シリコン表面、41…単結晶のSi(1-x-y) Gexy
混晶層、42…多結晶のSi(1-x-y) Gexy混晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G077 AA03 DB05 DB07 DB21 EA02 EA03 EG15 TB05 TC06 TC08 4K030 AA03 AA05 AA06 AA09 AA17 BA09 BA27 BA29 BA37 CA04 EA01 FA10 JA09 JA10 KA24 LA15 5F045 AA06 AB01 AC01 AC05 AD10 AD11 AD12 AE19 AE21 AE23 AE25 AF03 BB08 BB09 CA02 DB03 DP28 EB08 EB13 EE04 EK12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン原料ガス、ゲルマニウム原料ガ
    スおよび炭素原料ガスを水素ガスと共に用い、気相成長
    によりシリコンゲルマニウム炭素混晶膜を成膜する方法
    において、シリコン原料ガスとしてゲルマニウム原子、
    炭素原子のいずれも含まないものを、ゲルマニウム原料
    ガスとしてシリコン原子、炭素原子のいずれも含まない
    ものを、炭素原料ガスとしてシリコン原子、ゲルマニウ
    ム原子のいずれも含まないものを、それぞれ用いるとと
    もに、加熱した半導体基板の表面にこれらの原料ガスを
    1×102 〜2×104 Paの圧力下で供給して、シリ
    コンゲルマニウム炭素混晶膜を成膜することを特徴とす
    る混晶膜の気相成長方法。
  2. 【請求項2】 シリコン原料ガスとしてジクロルシラン
    を、ゲルマニウム原料ガスとしてゲルマンを、炭素原料
    ガスとしてアセチレンを、それぞれ用いることを特徴と
    する請求項1記載の混晶膜の気相成長方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板の表面を600〜850℃に
    加熱して成膜することを特徴とする請求項1または2記
    載の混晶膜の気相成長方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板の保持部を内蔵し、かつ半導
    体基板の表面を加熱する加熱手段を備えた反応室と、該
    反応室を減圧する減圧手段と、反応室にシリコン原料ガ
    ス、ゲルマニウム原料ガスおよび、炭素原料ガスを供給
    する原料ガス供給装置とを備え、減圧手段および原料ガ
    ス供給装置が反応室内に連絡している気相成長装置にお
    いて、原料ガス供給装置はゲルマニウム原子、炭素原子
    のいずれも含まないシリコン原料ガスの供給装置と、シ
    リコン原子、炭素原子のいずれも含まないゲルマニウム
    原料ガスの供給装置と、シリコン原子、ゲルマニウム原
    子のいずれも含まない炭素原料ガスの供給装置とを少な
    くとも備えていることを特徴とする混晶膜の気相成長装
    置。
  5. 【請求項5】 原料ガス供給装置はジクロルシランの供
    給装置、ゲルマンの供給装置および、アセチレンの供給
    装置を備えていることを特徴とする請求項4記載の混晶
    膜の気相成長装置。
JP16479999A 1999-06-11 1999-06-11 混晶膜の気相成長方法およびその装置 Pending JP2000351694A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003068663A (ja) * 2001-06-14 2003-03-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体結晶膜の製造方法
EP1887617A3 (en) * 2001-02-12 2015-07-29 ASM America, Inc. Deposition method over mixed substrates using trisilane

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