JP2000348605A - プラズマディスプレイパネルの電極基板製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの電極基板製造方法

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JP2000348605A
JP2000348605A JP15327999A JP15327999A JP2000348605A JP 2000348605 A JP2000348605 A JP 2000348605A JP 15327999 A JP15327999 A JP 15327999A JP 15327999 A JP15327999 A JP 15327999A JP 2000348605 A JP2000348605 A JP 2000348605A
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electrode
transparent substrate
transparent
conductive film
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English (en)
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Koji Funemi
浩司 船見
Toshiyuki Okada
敏幸 岡田
Isamu Inoue
勇 井上
Hiroyoshi Tanaka
博由 田中
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDPの電極基板の製造技術において、精度
の高い線状電極を能率的に作製でき、設計変更にも容易
に対応できるようにする。 【解決手段】 透明基板10の表面に多数の透明な線状
電極20が並設されたプラズマディスプレイパネルの電
極基板を製造する方法であって、線状電極20になる透
明導電膜を表面に有する透明基板10にレーザ光Lを照
射するとともに、レーザ光Lの照射経路に配置された遮
蔽板60に備える開口部62で、透明基板10に照射さ
れるレーザ光Lの断面形状を制御し、レーザ光Lの照射
位置と透明基板10とを相対的に移動させて、レーザ光
Lの断面形状に対応する部分の透明導電膜を順次消失さ
せ、透明導電膜が残された部分として線状電極20を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイの電極基板製造方法に関し、微小なセル空間で発生
させたプラズマを利用して画像を表示させるプラズマデ
ィスプレイに用いられる電極基板を製造する技術を対象
にしている。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイ(PDPと略称す
る)は、ブラウン管式の画像表示装置に比べて、はるか
に薄型に製造でき、画像表示面が平坦であることなどか
ら、いわゆる壁掛け型の大型画像表示装置などとして有
用であるとされている。
【0003】PDPの基本的な構造を図1に示す。基板
100の上に、多数の線状をなすデータ電極101が間
隔をあけて並設されている。データ電極101は誘電体
層102で覆われ、誘電体層102の上には、等間隔で
配置された隔壁103で仕切られた空間(セル)の内壁
に蛍光体層104が塗工されている。蛍光体層104と
してRGBの3色を各セル毎に順番に配置しておけば、
カラー画像が表示できる。ここまでが、背面基板として
製造される。次に、前面基板として、ガラス等からなる
透明基板110の下面に、前記背面基板側のデータ電極
101と直交する方向に延び、ITOなどの透明導電材
料からなる線状電極111が多数間隔をあけて平行に配
置されている。線状電極111は、Mg0層112およ
び誘電体層113で覆われている。このような構造の前
面基板と背面基板とを接合一体化させてPDPが構成さ
れる。
【0004】背面基板のデータ電極101と前面基板の
線状電極111との交差位置毎にセル空間でプラズマを
発生させて蛍光体層104を発光させる。発光は、透明
な前面基板を通過して透明基板110の外側から観察さ
れる。上記交点の集合で画像が表示される。
【0005】このようなPDPのうち、前面基板の線状
電極111を作製する方法としては、透明基板110の
表面全体に透明導電膜を形成したあと、いわゆるフォト
リソグラフ技術を適用して、不要部分の透明導電膜を除
去することで、線状電極111を形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来における前記PD
Pにおける線状電極の形成方法では、透明導電膜の成
膜、レジスト塗布、露光、現像、エッチングおよびレジ
スト除去など多くの工程が必要であり、加工設備が大掛
かりになり作業時間も長くかかるという問題がある。
【0007】特に、前記した大型画面のTV装置の場合
には、縦横数10cmもの大きな面積に対して、前記フォ
トリソグラフの各工程を順番に実施したり、各工程間で
基板を搬送したりしなければならないため、製造設備が
大型化してしまう。
【0008】また、線状電極の配置パターンを設計変更
するときには、レジスト印刷用のマスク版を新たに作製
し直す必要があるため、迅速な設計変更には対応し難
い。
【0009】本発明の課題は、PDPの電極基板の製造
技術において、精度の高い線状電極を能率的に作製で
き、設計変更にも容易に対応できるようにすることであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるプラズマ
ディスプレイパネルの電極基板製造方法は、透明基板の
表面に多数の透明な線状電極が並設されたプラズマディ
スプレイパネルの電極基板を製造する方法である。線状
電極になる透明導電膜を表面に有する透明基板にレーザ
光を照射するとともに、レーザ光の照射経路に配置され
た遮蔽板に備える開口部で、透明基板に照射されるレー
ザ光の断面形状を制御し、レーザ光の照射位置と透明基
板とを相対的に移動させて、レーザ光の断面形状に対応
する部分の透明導電膜を順次消失させ、透明導電膜が残
された部分として線状電極を形成する。 〔プラズマディスプレイ〕PDP(プラズマディスプレ
イ)の基本的な構造は、通常のPDPと同様で良い。基
板の材料、基板の上に作製する各種機能膜、電極の材料
および配置構造、蛍光体層や放電セルの構造などは、目
的とする機能や要求性能に合わせて適宜に設定すること
ができる。
【0011】PDPには少なくとも、透明基板と、透明
基板の表面に配置される多数の透明な線状電極とを備え
ている。 〔透明基板および線状電極〕透明基板は、ガラスや合成
樹脂などの透明材料からなり、線状電極は、ITOやS
nO2 などの透明でかつ導電性の材料が用いられる。
【0012】透明基板の表面に、線状電極になる透明導
電膜を形成するには、通常の成膜技術が適用できる。透
明導電材料のペーストを塗工したり、各種の厚膜および
薄膜形成技術を適用したりすることができる。
【0013】透明導電膜は、透明基板の全面に形成して
おいてもよいし、線状電極等の作製に必要になる概略領
域のみに形成しておくこともできる。
【0014】透明導電膜を、位置決めマークの形成に利
用することができる。位置決めマークは、アライメント
マークとも呼ばれ、透明基板の表面に各種の加工処理を
行う際の基準となる位置や姿勢を決定する役目がある。 〔レーザ光〕透明導電膜にレーザ光を照射し、レーザ光
のエネルギーで透明導電膜を消失させることで、レーザ
光の照射パターンに対応する形状で透明導電膜を除去す
ることができる。
【0015】レーザ光としては、透明導電膜を確実かつ
正確な形状で除去できるものであれば良く、例えば、Y
AGレーザ、エキシマレーザ、窒素レーザなどが利用で
きる。
【0016】レーザ光の照射位置と透明基板とを相対的
に移動させることで、レーザ光の断面形状に対応する部
分の透明導電膜が順次消失し、前記移動パターンにした
がって、所望の形状パターンで透明導電膜を除去するこ
とができる。
【0017】透明導電膜のうち、線状電極などとして残
しておく部分を除いて、不要な部分を除去してしまう。
線状電極を形成する場合、線状電極の外形よりも外側部
分および線状電極同士の間に必要な線状の隙間部分に存
在する透明導電膜を除去することになる。
【0018】レーザ光の照射位置と透明基板との相対的
移動は、レーザ光の照射位置と透明基板との何れか一方
あるいは両方を移動させればよい。レーザ光の照射位置
を一定にしておき、透明基板をその面方向で前後左右に
移動させることができる。透明基板を固定しておき、レ
ーザ光の照射位置を移動させることもできる。透明基板
を前後左右の何れかに移動させ、レーザ光の照射位置を
透明基板の移動方向と直交する方向に移動させることも
できる。 〔遮蔽板および開口部〕透明導電膜に照射されるレーザ
光の断面形状、すなわち、レーザ光で消失させられる透
明導電膜の除去領域の形状を制御するために、開口部を
備えた遮蔽板を、レーザ光の発振器から透明導電膜の表
面に至る間の照射経路の途中に配置しておく。
【0019】遮蔽板は、光が透過しない材料であれば、
金属、セラミックなどが適宜使用できる。
【0020】開口部は、レーザ光の断面形状に合わせて
任意の形状に設定できる。線状電極の形成には、矩形状
などの比較的に単純な図形状の開口部が好ましい。矩形
状の一部が変形したものでも良い。矩形の隅部をアール
付けすなわち円弧状に形成しておくことができる。
【0021】なお、開口部で断面形状が制御されたレー
ザ光を、レンズなどの光学系を用いて光学的に絞れば、
開口部の断面形状と相似形であって縮小された微小な断
面形状のレーザ光を透明導電膜に照射することができ
る。
【0022】通常はレーザ光のビーム中心と開口部の中
心とは一致するが、レーザ光のビーム中心を開口部の中
心に対して偏った位置に配置することもできる。この場
合、レーザ光のビーム断面の外周縁の一部が、開口部の
内周縁よりも内側に配置される場合が生じる。
【0023】開口部の形状は、線状電極および位置決め
マークの形状に合わせて適切な形状が選択される。線状
電極の形成時と位置決めマークの形成時とで、形状の異
なる開口部を用いることができる。この場合、一つの遮
蔽板に複数の開口部を設けておき、レーザ光の照射経路
に何れかの開口部が配置されるように遮蔽板を移動させ
ることができる。開口部の形状が異なる複数の遮蔽板を
取り替えて、レーザ光の照射経路に配置することもでき
る。さらに、形状が異なる開口部を備えた遮蔽板を前後
に重ねて、開口部の重なりによって形成される断面形状
でレーザ光の断面形状を制御することもできる。 〔レーザ加工〕本発明の電極基板製造方法は、PDPに
限らず、同様の課題を有する部材の製造にも適用でき
る。具体的には、液晶基板などの電子装置用基板に対す
るレーザ加工が挙げられる。この場合、PDPの透明導
電膜の代わりに、それぞれの目的に合わせた各種機能を
果たす被加工膜を用いることができ、線状電極の代わり
に各種形状の加工形状部を形成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】〔電極基板の構造〕図2〜図4に
示す電極基板は、PDPの前面基板となるものであり、
透明基板10の表面に、透明導電膜からなる線状電極2
0および位置決めマーク32が形成された段階のものを
表している。
【0025】透明基板10は矩形状のガラス板である。
透明導電膜はITO膜であり、透明導電膜からなる線状
電極20は、透明基板10の中央に、透明基板10の長
辺方向と平行に細い線状に延びており、多数の線状電極
20が間隔をあけて並設されている。
【0026】図4に詳しく示すように、一対の電極20
aと20bとが1組になって、この電極20a、20b
の組が複数組並んで配置される。電極20aの幅W1
電極20bの幅W2 は同じに設定されている。各電極間
の隙間21のうち、各組の電極20a、20b同士の隙
間21の幅G1 は、隣接する組同士の間隔の幅G2 に比
べて狭くなっている。
【0027】図2に示すように、位置決めマーク32
は、外形が正方形状をなす枠部30の中央に十字状の切
り抜きとして形成されている。透明基板10の四隅近く
にそれぞれ配置された位置決めマーク32を基準にし
て、それらの中央に配置される線状電極20の位置と姿
勢を知ることができる。
【0028】電極基板の具体的寸法例を示すと、42イ
ンチサイズのTV受像機となるPDPに対して、560
×1000mmの透明基板10を用い、透明導電膜の厚み
は約1000Åである。線状電極20は、線幅W1 とW
2 が300〜400μm、線間G1 が50〜100μ
m、G2 が200〜400μmの範囲にある一定の値に
設定される。線状電極20の長さは920mmに設定され
る。このような線状電極20aと20bの組が480組
配置される。位置決めマーク32として、透明基板10
の四隅それぞれの近くに、2×2mmの正方形状枠部30
に幅0.1〜0.5mmの十字形をなす位置決めマーク3
2を配置する。 〔加工前の透明基板〕図5は、上記のような構造の電極
基板を製造する前の段階の透明基板10を示している。
【0029】透明基板10の中央には、線状電極20の
形成領域22よりも1回り大きな矩形領域24に透明導
電膜が形成されている。透明基板10の四隅には、位置
決めマーク32を切り抜く前の正方形板状をなす枠部3
0が、やはり透明導電膜で形成されている。枠部30も
最終の仕上がり寸法よりも1回り大きめに形成されてい
る。
【0030】このような透明基板10を作製するには、
ペースト状の透明導電材料を、前記矩形領域24および
枠部30に塗工すればよい。矩形領域24および枠部の
外形精度はそれほど要求されないので、簡単なスクリー
ン印刷などの技術を適用すればよい。 〔電極加工装置〕図6に示す装置は、図5に示す透明基
板10から図2に示す電極基板を製造する。
【0031】透明基板10は、XYテーブル40の作業
台42に取り付けられる。XYテーブル40は、作業台
42が、その下部の摺動台44に対してX方向に移動自
在に設置されている。摺動台44は、その下部の固定台
46に対してY方向に移動自在に設置されている。その
結果、作業台42はXY両方向に自由に移動させること
ができる。
【0032】XYテーブル40の上方には、レーザ発振
器50が配置されている。具体的には、レーザ発振器5
0として、AOQsw(電気音響光学素子)を用いた短パ
ルス発振のYAGレーザが使用される。レーザ発振器5
0からはレーザ光Lが照射される。レーザ光Lは、可変
コリメータ52、全反射ミラー54、結像レンズ56な
どの光学系を経て、作業台42の透明基板10の表面に
照射される。
【0033】レーザ光Lの照射経路の途中には、遮蔽板
60が配置されている。遮蔽板60には矩形状の開口部
62が貫通形成されており、レーザ光Lが開口部62を
通過することで、レーザ光Lの断面形状が制御される。
【0034】具体的には、レーザ発振器50および可変
コリメータ52を通過した段階のレーザ光Lは、その断
面形状が円形あるいは楕円形をなしている。しかし、レ
ーザ光Lが開口部62を通過したあとは、レーザ光Lの
断面形状は、開口部62の形状と同じ矩形状になる。な
お、開口部62で断面形状が制御されたレーザ光Lは、
結像レンズ56で絞られた形で透明基板10に照射され
るので、開口部62の面積あるいは寸法が縮小された断
面形状のレーザ光Lが透明基板10に照射される。
【0035】図7〜図9は、開口部62の機能をより具
体的に示している。レーザ光Lのレーザビーム断面Ls
が、遮蔽板60の開口部62で制御されて矩形断面にな
り、透明基板10の表面において、レーザ光Lの照射に
よって消去された透明導電膜の領域23が矩形状になっ
ている。 〔電極加工〕図5に示す透明基板10の矩形領域24
に、レーザ光Lを照射して、線状電極20以外の不要部
分の透明導電膜を除去する。
【0036】図6に示すように、レーザ光Lを、約10
0mJ/mm2のエネルギ密度で連続的なパルス状態で、透明
基板10の上に照射しながら、XYテーブル40を作動
させて、作業台42および透明基板10をX方向に移動
させる。
【0037】図8、図9に示すように、遮蔽板60の開
口部62で制御されたレーザ光Lは、断面形状が矩形状
で透明導電膜に照射され、その部分の透明導電膜を消失
させて除去する。透明導電膜が除去された領域23の外
側の部分が線状電極20として残る。なお、レーザ光L
のエネルギーで溶融した透明導電膜が、除去領域23の
外周縁に沿って盛り上がった形になって畝部25が形成
される。
【0038】図9で、透明基板10が右方向(白矢印と
反対方向)に移動すると、レーザ光Lの照射範囲は相対
的に左方向(白矢印方向)に移動することになり、その
部分の透明導電膜を消失させて除去する。これを繰り返
すことで、前記図5の矩形領域24内に、矩形状の除去
領域23が連続的に並んだ線状の消失除去部分が形成さ
れていく。
【0039】1本の線状除去部分が形成されれば、図6
において、XYテーブル40をY方向に一定量だけ作動
させて、前記作業を繰り返す。このようにして、矩形領
域24内に、多数の線状除去部分が形成される。このと
き、XYテーブル40の移動速度と、レーザ光Lとして
断続的に照射されるパルスのパルス間隔とを同期させる
ことで、前記した矩形状の除去領域23が連続的に隙間
なく、かつ、不必要な重複もない状態で並んだ状態で、
線状の除去部分が形成できる。
【0040】図5において、矩形領域24の内側の線状
電極形成領域22に多数の線状除去部分が形成されたあ
と、矩形領域24と形成領域22との間の矩形の枠状部
分についても、透明導電膜を削除する。
【0041】このようにして、透明導電膜が削除されず
に残った部分が、複数本の線状電極20として形成され
る。
【0042】なお、図4に示すように、線状電極20a
と線状電極20bとの間隔G1 と、線状電極20bと線
状電極20aとの間隔G2 とが違っている場合、間隔G
1 にレーザ光Lを照射するときに使用する遮蔽板60の
開口部62と、間隔G2 にレーザ光Lを照射するときに
使用する遮蔽板60の開口部62とを、幅の異なるもの
に交換することで、異なった間隔G1 、G2 にも容易に
対応して線状除去部分の形成を行うことができる。ま
た、開口部62は同じものでも、幅の広いほうの間隔G
2 を形成する際には、レーザ光Lの照射位置を幅方向に
変えて複数回の除去作業を行って所定の幅で透明導電膜
10を除去することができる。
【0043】位置決めマーク32についても、枠部30
の必要な領域にレーザ光Lを照射すれば、所望の形状を
有する位置決めマーク32が形成できる。 〔隅部が円弧状の開口部〕図10、図11に示す実施形
態は、遮蔽板60の開口部62の構造が前記実施形態と
異なる。
【0044】図10に示すように、開口部62が、概略
矩形状をなすとともに、矩形の四隅部64が円弧状に丸
められている。
【0045】このような開口部62を有する遮蔽板60
を用いて、前記同様に線状電極20の形成を行うと、図
11に示すように、レーザ光Lによる除去領域23は、
隅部Lc に丸みのある矩形状になる。
【0046】前記図7に示す矩形状の開口部62を採用
した場合に形成される除去領域23は、図9に示すよう
に、隅部27に角のある矩形状である。この場合、直交
する2辺が鋭角で交わる隅部27で、レーザ光Lの回折
が生じ易い。また、透明導電膜が溶融したときの熱応力
や歪みなどの影響も隅部27に集中し易い。その結果、
隅部27の周辺で、除去領域23の輪郭が不明瞭にな
り、除去領域23の内周縁に凹凸が生じてしまうことが
ある。このような輪郭が不明瞭な部分を有する除去領域
23を並べて、線状電極20の外形が形成されると、線
状電極20の外形線も不明瞭になり、外形幅の精度が悪
くなる。線状電極20の外形が不明瞭になれば、PDP
を構成したときの電極性能や画像表示品質にも悪影響が
生じる。
【0047】これに対し、図11に示すように、除去領
域23の隅部27が丸みを有していれば、直交する2辺
が滑らかに移行するので、レーザ光Lの回折が起き難く
なる。熱応力や歪みも集中し難い。その結果、除去領域
23の輪郭は明瞭になり、滑らかな外形を有するものと
なり、外形幅精度も向上する。
【0048】このように明瞭で滑らかな外形を有する除
去領域23を並べて、線状電極20の外形を形成すれ
ば、線状電極20の外形は明瞭で滑らかなものとなり、
外形幅精度も確保できることになり、PDPの品質性能
を向上させることができる。
【0049】なお、この実施形態の場合、隣接して形成
される除去領域23同士の境界部分では、除去領域23
の隅部27に相当する幅だけ重ねるようにしてレーザ光
Lを照射することで、線状電極20の外形に隅部27の
丸みが表れないようにすることができる。 〔開口部の位置変更〕図12〜図14に示す実施形態
は、遮蔽板60の開口部62と、レーザ光Lのビーム断
面Ls との位置をずらせる。
【0050】図12に示すように、遮蔽板60に形成さ
れる矩形状の開口部62の位置を、遮蔽板60の中心に
対して側方に少しずらせている。レーザ光Lは、遮蔽板
60の中心と同心位置に照射される。
【0051】その結果、開口部62の側方部分が、レー
ザ光Lのビーム断面Ls よりも少し外側に配置されるこ
とになる。ビーム断面Ls の外周縁の一部が、開口部6
2の内縁よりも少し内側に配置されている。
【0052】図13は、レーザ光Lを透明基板10に照
射したときの状態を表している。レーザ光Lによる透明
導体膜の除去領域23のうち、レーザ光Lのビーム断面
Lsが開口部62の内縁よりも内側に配置されていた側
(図中、左側)では、レーザ光Lの外縁でエネルギーが
徐々に弱くなっている部分が透明導体膜に照射されるた
め、前記した畝部25が形成されない。
【0053】図14に示す平面形状では、ビーム断面L
s の楕円形状をなす外縁にしたがって、除去領域23の
一部が楕円形をなしている。この楕円形の部分には、畝
部25も形成されていない。
【0054】レーザ光Lを透明基板10と相対移動させ
て、前記のような構造の除去領域23を並べて形成して
いくと、先に形成された除去領域23の隣に新たな除去
領域23を形成したときに、新たに形成する除去領域2
3では、先に形成された除去領域23の畝部25を消失
除去させる必要がない。新たな除去領域23は、先の除
去領域23のうちの畝部25がない楕円形の周縁を有す
る平坦な部分に重ねて形成されるからである。
【0055】畝部25は、透明導体膜の他の部分に比べ
て厚みが増えているから、レーザ光Lによる消失作用が
行われ難い。畝部25を完全に消失させるには、それだ
け強い高エネルギーのレーザ光Lが必要になる。畝部2
5を完全に消失できるだけの過大なエネルギー強度を与
えることで、畝部25以外の透明導体膜の加工に悪影響
を及ぼす可能性が生じる。
【0056】したがって、上記実施形態では、畝部25
を消失させる必要がない分だけ、レーザ光Lの消費エネ
ルギーを小さくできたり、作業能率を高めたり、仕上が
りを良好にできることになる。開口部62とレーザ光L
のビーム断面Ls との位置が一致している通常の形態で
は約100mJ/mm2のエネルギ密度が必要な場合でも、前
記実施形態を採用するだけで、エネルギ密度が80mJ/m
m2でも十分な加工が行えるようになり、エネルギ効率の
大幅な向上が達成されることが確認された。
【0057】上記実施形態で、遮蔽板60に配置する開
口部62を、前記図10に示されたような、隅部に丸み
がある矩形状にしておくこともできる。この場合には、
図14における除去領域23の隅部27が、円弧状の明
瞭で滑らかな形状に変わることになり、形成される線状
電極20の外形が明瞭で精度の高いものとなる。
【0058】
【発明の効果】本発明にかかるPDPの電極基板製造方
法は、透明基板に形成された透明導体膜から、不要部分
をレーザ光の照射によって消失除去し、残された部分を
線状電極として形成するので、従来のフォトリソグラフ
法による電極作製に比べて、工程が少なく設備も簡単に
なる。レーザ光の照射位置と透明基板との相対移動を制
御するだけで、様々な寸法あるいは配置パターンの線状
電極が容易に作製でき、設計変更にも迅速に対応するこ
とができる。
【0059】レーザ光の照射経路の途中に配置される遮
蔽板の開口部の配置構造を変更することで、精度が高く
性能に優れた線状電極を能率的に作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を表すPDPの模式的構造図
【図2】電極基板の平面図
【図3】電極基板の要部断面図
【図4】線状電極の配置構造図
【図5】線状電極加工前の電極基板の平面図
【図6】線状電極加工装置の全体構造斜視図
【図7】別の実施形態を表す遮蔽板の正面図
【図8】透明導電膜の加工部分を表す拡大断面図
【図9】同上の平面図
【図10】別の実施形態を表す遮蔽板の正面図
【図11】透明導電膜の加工部分を表す拡大断面図
【図12】別の実施形態を表す遮蔽板の正面図
【図13】透明導電膜の加工部分を表す拡大断面図
【図14】同上の平面図
【符号の説明】
10 透明基板 20 線状電極 23 除去領域 25 畝部 27 隅部 30 位置決めマーク用枠部 32 位置決めマーク 40 XYテーブル 50 レーザ発振器 52〜56 光学系 60 遮蔽板 62 開口部 L レーザ光 Ls レーザビーム断面
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 11/02 H01J 11/02 B (72)発明者 井上 勇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 田中 博由 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C027 AA01 5C040 FA01 GA02 GB02 GC06 JA40 MA22 MA23 MA24 MA25 MA26 5C094 AA05 AA14 AA43 AA48 AA51 BA31 CA19 EA04 EA05 EB02 FA01 FB02 GB10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板の表面に多数の透明な線状電極
    が並設されたプラズマディスプレイパネルの電極基板を
    製造する方法であって、前記線状電極になる透明導電膜
    を表面に有する前記透明基板にレーザ光を照射するとと
    もに、 レーザ光の照射経路に配置された遮蔽板に備える開口部
    で、透明基板に照射されるレーザ光の断面形状を制御
    し、 レーザ光の照射位置と透明基板とを相対的に移動させ
    て、レーザ光の断面形状に対応する部分の透明導電膜を
    順次消失させ、 透明導電膜が残された部分として線状電極を形成するプ
    ラズマディスプレイパネルの電極基板製造方法。
  2. 【請求項2】 前記透明導電膜を残す部分が、前記線状
    電極に加えて、線状電極が形成される領域の外側に配置
    される位置決めマーク用の枠部であり、 前記透明基板に線状電極を形成するとともに前記枠部に
    位置決めマークを形成する請求項1に記載のプラズマデ
    ィスプレイパネルの電極基板製造方法。
  3. 【請求項3】 前記遮蔽板の開口部の形状を、前記透明
    基板に対するレーザ光の照射位置によって変える請求項
    1または2に記載のプラズマディスプレイパネルの電極
    基板製造方法。
  4. 【請求項4】 前記遮蔽板の開口部の形状を、概略矩形
    状で隅部が弧状をなすものとする請求項1〜3の何れか
    に記載のプラズマディスプレイパネルの電極基板製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記遮蔽板の開口部が、前記透明基板に
    対するレーザ光の相対的な移動方向で、前記レーザ光の
    ビーム断面の外周縁よりも外側に開口部の内周縁が配置
    される請求項1〜4の何れかに記載のプラズマディスプ
    レイパネルの電極基板製造方法。
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