JP2001084896A - プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネル

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JP2001084896A
JP2001084896A JP26356599A JP26356599A JP2001084896A JP 2001084896 A JP2001084896 A JP 2001084896A JP 26356599 A JP26356599 A JP 26356599A JP 26356599 A JP26356599 A JP 26356599A JP 2001084896 A JP2001084896 A JP 2001084896A
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thin film
transparent electrode
laser beam
substrate
front substrate
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JP26356599A
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Inventor
Toshiyuki Okada
敏幸 岡田
Isamu Inoue
勇 井上
Shinya Fujiwara
伸也 藤原
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程が少なくかつ簡素で小型の製造設備
を実現できる、プラズマディスプレイパネル製造方法を
提供する。 【解決手段】 透明電極18は、前面ガラス基板16上
に透明電極用薄膜44を設け、レーザビーム64を薄膜
上でX方向に連続的にかつY方向に所定の間隔をあけて
照射することでレーザビーム64のライン状照射領域間
に薄膜を残して形成する。透明電極基板46が備える位
置決めマーク19の形成を、透明電極18の形成と同一
装置、同一材料、及び同一工法により同一工程にて行
う。利用するマスク66及び開口部72も、同一のもの
であってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネ
ル、特に、プラズマディスプレイパネルの前面側に配置
される前面パネルの背後に透明電極を形成する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、プラズマディスプレイパネル
は、前面パネルと、この前面パネルに所定の間隔をあけ
て配置された背面パネルとを有し、これら前面パネルと
背面パネルとの間に放電空間が形成されている。前面パ
ネルは、一般にガラスからなる前面基板の背面側に、複
数の平行に配置された透明電極と、各透明電極の背面側
に配置されたバス電極と、これら透明電極とバス電極を
被覆する誘電体層と、この誘電体層を被覆する保護膜を
備えている。他方、背面パネルは、一般にガラスからな
る背面基板の前面側に、透明電極の長手方向と直交する
方向に伸びる複数の平行なデータ電極と、隣接するデー
タ電極の間に配置された隔壁と、隣接する隔壁の間に配
置された蛍光体とを備えている。
【0003】プラズマディスプレイパネルを構成する複
数の構成要素のうち、特に、透明電極に着目すると、こ
の透明電極の形成方法は、透明電極に使用する材料の違
いに応じて、異なっている。現在利用されている透明電
極の材料は2つあり、一つはITO(Indium T
in Oxide)と呼ばれる、酸化インジウムIn 2
3に錫Snを3〜10%ドーピングした材料であり、
もう一つはネサ膜と呼ばれる、酸化錫SnO2を主成分
とする材料である。
【0004】透明電極にITOを用いる場合、透明電極
は次のようにして形成される。まず、ガラス基板上に、
ITO膜をその全面に成膜する。次に、ITO膜上にフ
ォトレジストを塗布し、目的の透明電極パターンと同一
のパターンを有する金属マスクを用いて、フォトレジス
トを露光する。その後、フォトレジストを現像し、必要
な部分のITO膜をエッチングした後、残ったフォトレ
ジストを除去し、透明電極を形成する。
【0005】透明電極にネサ膜を用いる場合、透明電極
は次のようにして形成される。まず、ガラス基板上に、
ネサ膜をその全面に成膜する。次に、ITOの場合と同
様に、エッチング法により透明電極を形成する。ただ
し、ネサ膜の場合、リフトオフ法により、透明電極を形
成することもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の透明電極形成方法は、数多くの工程(透明電極用薄膜
の成膜、フォトレジストの塗布、フォトレジストの露
光、現像、透明電極用薄膜のエッチング、残留フォトレ
ジストの除去)を必要とするため、製造設備が大型化
し、工程リードタイムも長くなるという問題がある。
【0007】特に、プラズマディスプレイパネルは、小
型テレビはもとより、大型テレビの大型画面に利用が期
待されており、その際に要求される縦横数は最小10c
mから最大2mとなる。したがって、最大2mにも及ぶ
大きな基板に対して上述した多くの工程を順番に実施し
たり、各工程間で基板を搬送したりしなければならず、
その製造設備は非常に大型となる。
【0008】また、透明電極の配置パターンを設計変更
するには、フォトレジストを露光するマスクを新たに製
作し直す必要があり、迅速な設計変更に対応し難い。
【0009】さらに、環境問題が重視される現在、従来
の製造工程で使用されているフォトレジスト液、エッチ
ング液などの廃液処理に、非常に高額な費用がかかる。
また、環境保護の観点からすれば、そのような環境に負
荷を与える物質は、出来るだけ使用しないことが望まし
い。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の問題点を解消する
ために、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの製
造方法では、まず前面基板の背面上の所定領域に透明電
極用薄膜を形成する。次に、この透明電極用薄膜に、マ
スク、レンズを介して、レーザ発振器から周期的に出射
されるレーザビームを照射して透明電極を形成する。こ
の透明電極を構成する工程はさらに、(a)レーザビー
ムに対して前面基板を移動させながら、透明電極用薄膜
上において一つのレーザビームが照射される領域とこの
レーザビームに続いて出射される次のレーザビームが照
射される領域とが少なくとも一部で重なるようにレーザ
ビームを出射して透明電極用薄膜部分を順次消失させ、
これにより前面基板の露出する長溝を第1の方向に連続
して形成する工程と、(b)工程(a)の終了後、形成
された長溝から第2の方向に所定の距離だけ離れた場所
にレーザビームの照射位置を移動する工程と、(c)工
程(a)と(b)を繰り返し、透明電極用薄膜に複数の
長溝を平行に形成し、これにより各隣接する長溝の間に
それぞれ透明電極を形成する工程からなる。そして、前
面基板の背面上の所定領域に位置決めマーク用薄膜を形
成し、この位置決めマーク用薄膜にレーザ発振器から周
期的に出射されるレーザビームを順次照射しつつ、照射
されるレーザビームと前面基板とを相対移動させて、位
置決めマークを形成する工程を含むことを特徴とする
【0011】本発明に係るプラズマディスプレイパネル
の製造方法の他の形態は、上記の製造方法において、透
明電極を形成する薄膜と、位置決めマークを形成する薄
膜との間に、所定の間隔が置かれているものである。
【0012】またさらに、本発明に係るプラズマディス
プレイパネルの製造方法の他の形態は、上記の製造方法
において、透明電極用薄膜に照射されるレーザビーム
と、位置決めマーク用薄膜に照射されるレーザビームと
が、照射前に同一経路を経ているものである。
【0013】本発明に係るプラズマディスプレイパネル
は、前面基板と該前面基板との間に所定の間隔をあけて
略平行に配置された背面基板とを有し、背面基板に対向
する前面基板の背面上に、第1の方向に伸びる複数の第
1電極を平行に設け、前面基板に対向する背面基板の前
面上に、第1の方向と直交する第2の方向に伸びる複数
の第2電極を平行に設け、また、隣接する第2の電極の
間に隔壁を設け、さらに、隣接する第2の電極の間に蛍
光体を設けたプラズマディスプレイパネルである。その
ようなプラズマディスプレイパネルにおいて、第1の電
極は、まず、前面基板上に第1の電極用薄膜を設け、次
に、周期的に発振されるレーザビームをその薄膜上で第
1の方向に連続的にかつ第2の方向に所定の間隔をあけ
て照射することでレーザビームのライン状照射領域間に
薄膜を残して形成されており、さらに、前面基板上にマ
ーク用薄膜を設け、周期的に発振されるレーザビームを
そのマーク用薄膜上に連続的に照射することで所定のマ
ークが形成されていることを特徴とする。
【0014】本発明に係るプラズマディスプレイパネル
の他の形態は、上記のプラズマディスプレイパネルにお
いて、電極を形成する薄膜と、マークを形成する薄膜と
の間に、所定の間隔が置かれるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態を説明する。図1は、プラズマディ
スプレイパネルの一部を切り出した、プラズマディスプ
レイパネルの断面構造を示す図である。この図に示すよ
うに、プラズマディスプレイパネル10は、概略、透光
性を有する前面パネル12と、この前面パネル12の背
面側に配置され、画像情報に応じて光を発する背面パネ
ル14とで構成されており、背面パネル14から前面パ
ネル12に向かう方向に光を発するようにしてある。
【0016】前面パネル12は、図面上最上層を構成す
る前面ガラス基板(前面基板)16を有する。前面ガラ
ス基板16の背面側に、第1の方向(X方向)に伸びる
複数の透明電極18が、第1の方向に直交する第2の方
向(Y方向)に所定の間隔をあけて、平行に配置されて
いる。各透明電極18は、その背面側に、この透明電極
18に沿って伸びる、高誘電材料からなるバス電極20
を支持している。透明電極18とバス電極20は、誘電
体22と、ガス放電によるスパッタリングから誘電体2
2を保護する、酸化マグネシウムMgOからなる保護膜
24とで被覆されている。
【0017】背面パネル14は、図面上最下層を構成す
る背面ガラス基板(背面基板)26を有する。背面ガラ
ス基板26の前面側に、第2の方向に伸びる複数のデー
タ電極28が、第1の方向に所定の間隔をあけて、平行
に配置されており、これらのデータ電極28が誘電体3
0で被覆されている。誘電体30は、隣接するデータ電
極28の中間に位置し、データ電極28と平行に伸びる
隔壁32を支持している。また、隣接する隔壁32の間
には、これら隔壁32の対向する側面と、隔壁32の間
に位置する誘電体部分の表面を被覆するように、蛍光体
34が塗布されている。図示するように、蛍光体34は
その横断面が略U形状をしており、この蛍光体34で囲
まれた放電空間36に、前面パネル12と背面パネル1
4を図示するように貼り合わせた後、放電ガスが封入さ
れる。
【0018】図2は、前面ガラス基板16の製造過程で
用いられる電極基板を示し、長方形の前面ガラス基板1
6の片面に、透明電極18及び位置決めマーク19を形
成した段階のものである。透明電極18は、前面ガラス
基板16の周縁に沿って伸びる所定のマージン領域に囲
まれた中央の長方形領域40に形成されており、この長
方形領域40において、前面ガラス基板16の長辺方向
と平行にかつ前面ガラス基板16の短辺方向に所定の間
隔をあけて、細い線状に伸びている。また、位置決めマ
ーク19は、アラインメントマークとも呼ばれ、透明電
極18の形成された前面ガラス基板16の表面に各種の
加工処理を行う際の、基準となる位置や姿勢を決定する
役割を持つ。この位置決めマーク19の形成の詳細につ
いては、後で説明する。
【0019】図2の一部を拡大した図3に詳細に示すよ
うに、透明電極18は、隣接する2つの透明電極18が
一つの透明電極対42を構成している。本実施形態で
は、一つの透明電極対42を構成する2つの隣接する透
明電極18は同一の横幅L1を有し、それらの間に所定
の空間ギャップG1が設けてある。また、隣接する透明
電極対42の間には、透明電極18間の空間ギャップG
1よりも大きな空間ギャップG2が設けてある。
【0020】具体例を挙げると、42インチのテレビ受
像器に利用されるプラズマディスプレイパネルの場合、
約560mm×1000mmの前面ガラス基板16を用
いる。透明電極18には、ITO膜、又はネサ膜を用
い、その厚みは約1000Åである。透明電極18は、
横幅が300〜400μm、空間ギャップG1は50〜
100μm、空間ギャップG2は200〜400μmの
範囲で、使用用途により、ある一定の値に設定される。
また、透明電極対42のピッチP1は約1mmに設定さ
れ、このように設定された透明電極対42が約480組
配置される。
【0021】透明電極18の形成方法について説明す
る。まず、所定の縦横長さを有する前面ガラス基板16
を用意する[図4(A)]。次に、前面ガラス基板16
の片面に、透明電極用薄膜44を、従来と同様の方法
(例えば、PVD:物理的気相成長法、CVD:化学的
気相成長法)で成膜する[図4(B)]。本実施形態で
は、透明電極用薄膜44として、厚さ約1000ÅのI
TO膜を用いている。なお、透明電極用薄膜44は、前
面ガラス基板16の全面に形成する必要はなく、必要な
領域、またはこの必要な領域を囲むわずかに大きな領域
に形成するのが望ましい[図4(C)]。ここで、この
図4(C)の前面ガラス基板16は、透明電極18を形
成する長方形領域40の透明電極用薄膜44に加えて、
位置決めマーク19を形成するための矩形領域の薄膜3
8も、自己の四隅に備えており、後で説明するようにそ
れら矩形領域の薄膜38は、透明電極用薄膜44と同じ
材料、方法により形成されている。なお、説明を簡略化
するために、以後、前面ガラス基板16に透明電極用薄
膜44の形成された基板を、透明電極基板46という。
【0022】次に、図5に示すレーザ加工装置50を用
い、透明電極基板46加工して透明電極18を形成す
る。レーザ加工装置50は、透明電極基板46を載せる
ワークテーブル52と、このワークテーブル52を支持
するXYテーブル54を有する。XYテーブル54は、
図示しない基台に固定された固定テーブル56を有す
る。固定テーブル56は、Y方向に往復移動可能に摺動
テーブル58を支持している。また、摺動テーブル58
は、Y方向に直交するX方向に往復移動可能にワークテ
ーブル52を支持している。ワークテーブル52と摺動
テーブル58は、それぞれ図示しない駆動連結機構(例
えば、ねじ軸とねじ、又はベルトとプーリを含む機構)
を介して図示しないモータに駆動連結されており、対応
するモータの駆動に基づいて、それぞれX方向、Y方向
に往復移動できるようにしてある。
【0023】XYテーブル54の上方には、周期的にレ
ーザビームを発振するレーザ発振器62を備えた光学系
60が配置されている。例えば、レーザ発振器62とし
ては、AOQSW(電気音響光学素子)を用いた、短パ
ルス発振のNd:YAGレーザが好適に利用できる。光
学系60はまた、レーザ発振器62で発振されたレーザ
ビーム64を透明電極基板46に導くために、可変コリ
メータ、シリンドリカルコリメータ(共に図示せず)等
と、マスク66、全反射ミラー68、結像レンズ70が
配置されている。マスク66は、長方形の開口部72が
形成されている。したがって、開口部72を通過したレ
ーザビーム64の横断面形状は、開口部72の形状に対
応して長方形に制限される。開口部72を通過したレー
ザビーム64の断面形状が開口部72の形状に対応する
ためには、当然、マスク66に到達するレーザビーム6
4の横断面は、開口部72よりも大きくなければなら
ず、例えば、円形、楕円形を有する。開口部72を通過
したレーザビーム64は、全反射ミラー68で反射した
後、結像レンズ70で絞られて透明電極基板46に照射
される。このとき透明電極基板46に照射されるレーザ
ビーム64のスポット形状、すなわち透明電極基板46
でレーザビーム64の照射される領域の形状は、開口部
72の形に倣った小さな長方形を有する。
【0024】図6(A)、(B)は、透明電極基板46
にレーザ発振器62で発振された1パルス分のレーザビ
ームを照射することにより、この透明電極基板46に形
成された長方形薄膜消失部73の拡大平面形状及び拡大
断面形状を示す。
【0025】次に、レーザ加工装置50を用いて透明電
極基板46上に透明電極18を加工する工程を説明す
る。概略、本加工工程では、レーザ発振器62から出射
されたレーザビーム64を、透明電極基板46上のレー
ザ加工点において、約80mJ/mm2のエネルギ密度
で、透明電極用薄膜44に照射する。同時に、XYテー
ブル54を用いてワークテーブル52及び透明電極基板
46をX方向、Y方向に移動させる。このとき、レーザ
ビーム64の発振(オン、オフ)を、XYテーブル54
のX方向への相対速度に応じて同期制御する。
【0026】具体的に、図7(A)に示すように、マス
ク66で長方形に整形されたレーザビーム64の長辺を
X方向に一致させ、1パルス分のレーザビーム64を透
明電極用薄膜44に照射し、薄膜消失部73を形成し、
対応する部分の前面ガラス基板16を露出させる。次
に、図7(B)に示すように、XYテーブル54により
透明電極基板46をX方向に所定距離(X方向送り量)
δxだけ移動し、再び1パルス分のレーザビーム64を
透明電極用薄膜44に照射して、薄膜消失部73を形成
する。同様にして、透明電極基板46をX方向に移動し
ながら、透明電極基板46がX方向にX方向送り量δx
だけ送られるごとに、1パルス分のレーザビーム64を
透明電極用薄膜44に照射し、図7(C)、(D)に示
すように、X方向に薄膜消失部73を連続した長溝74
を形成する。
【0027】X方向送り量δxは、透明電極基板46上
において、1パルス分のレーザビーム64の照射領域
と、これに続く1パルス分のレーザビーム64の照射領
域が、X方向に所定分だけ重なり、その結果、透明電極
基板46上で薄膜消失部73が連続するように設定す
る。なお、図7において、照射領域の重合部76が、網
点で表示してある。
【0028】X方向に所定の長さの薄膜消失部73が形
成されると、XYテーブル54をY方向に所定距離(Y
方向送り量)δyだけ移動し、上述と同様に、X方向に
長溝74を形成し、これにより、図7(D)に示すよう
に、隣接する長溝74の間に透明電極用薄膜44の未消
失部が残り、この未消失部が透明電極18として利用さ
れる。このようにして、X方向に連続した透明電極18
を、Y方向に所定の間隔をあけて、並列に形成する。
【0029】なお、図3に示すように、各透明電極対4
2を構成している2つの透明電極18の空間ピッチG1
と、隣接する透明電極対42の間の空間ピッチG2とが
異なる場合、それぞれの空間ピッチG1、G2に対応し
た短辺方向幅を有する開口部72をそれぞれ備えた2つ
のマスクを用意し、XYテーブル54をY方向に移動す
る際に、これらのマスクを切り替えるようにする。また
は、一つのマスクを使用する場合、狭い空間ピッチG1
用のマスクだけを設け、このマスクを利用し、広い空間
ピッチG2の透明電極薄膜部分を除去する場合、薄膜消
失部73がY方向に重なるように、Y方向に僅かだけX
Yテーブル54を移動させて複数回にわたってレーザビ
ームを照射してもよい。
【0030】ところで、透明電極18が形成された透明
電極基板46は、位置決めマーク19を備えていること
が望ましい。位置決めマーク19とは、透明電極18の
形成された透明電極基板46に対しさらに各種の加工処
理を施す際の、基準となる位置や姿勢を決定する役割を
持つマークであり、特に透明電極18の位置と姿勢を表
示するものである。位置決めマーク19を透明電極基板
46上に形成する装置、材料、工法には、様々なものが
あるが、以下の本発明の実施形態では、位置決めマーク
19形成を透明電極18形成と同一装置、同一材料、及
び同一工法により同一工程にて行う。このように同一装
置、同一材料、及び同一工法により同一工程で行うと、
透明電極18と位置決めマーク19との相対精度を向上
させることになり、透明電極基板46にさらに各種の加
工処理を施す場合に、それら加工処理による形成物と透
明電極18との相対精度をも、向上させることができ
る。
【0031】位置決めマーク19の具体的形状として
は、透明電極18の2次元平面における位置と姿勢とを
決定できる各種図形又は図形の組合せが用いられる。例
としては、図2に示されるように、十字形状が複数用い
られる。
【0032】位置決めマーク19は、レーザビーム64
の照射後の残余の透明電極用薄膜44により形成されて
もよい。また、図2のように、レーザビーム64照射に
よりITO膜からなる位置決めマーク用薄膜38を消失
させた薄膜消失部73’によって形成されてもよい。即
ち、矩形状をなす位置決めマーク用薄膜38の中央部に
て薄膜の一部を消失させて位置決めマーク19を配置す
ることができる。この場合、残余の薄膜38が位置決め
マーク19の外周縁を規定する枠部になる。具体的寸法
を挙げると、前に説明した42インチのテレビ受像器に
利用されるプラズマディスプレイパネルの場合、 ・前面ガラス基板16は、約560mm×1000mm
の大きさであり、 ・透明電極18は、約1000Åの厚み、300〜40
0μmの横幅、50〜100μmの空間ギャップG1、
200〜400μmの空間ギャップG2を備え、 ・透明電極対42のピッチP1が約1mmに設定され、
よって透明電極対42が約480組配置されるのであっ
たが、このとき、位置決めマーク19として、透明電極
基板46の四隅それぞれの近傍に、 ・2mm×2mmの正方形状枠部38内に、 ・幅0.1〜0.5mmの十字形をなすもの、 を配置することができる。
【0033】図2の本発明の実施形態に係る透明電極1
8及び位置決めマーク19の形成においては、図4
(C)のように形成された透明電極基板46を利用する
のが至便である。図4(C)の透明電極基板46におい
ては、中央部には透明電極18の形成領域と略合同形の
矩形領域40に透明電極用薄膜44が形成され、四隅に
は位置決めマーク19の大きさよりもやや大きい矩形領
域に位置決めマーク用薄膜38が形成されている。
【0034】位置決めマーク19の形成は、透明電極4
6の形成と同様に行われる。即ち、レーザビーム64を
透明電極基板46の四隅の位置決めマーク用薄膜38の
内部に照射しつつ、XYテーブルを利用してレーザビー
ム64と透明電極基板46とを、十字形状に相対移動さ
せれば、その部分の位置決めマーク用薄膜38が消失
し、十字形状をなす位置決めマーク19が形成される
(図8、図9参照)。
【0035】図8に示す実施形態では、位置決めマーク
19の線幅と透明電極18間の線幅とを、異なるものに
している。つまり、透明電極18を形成する際のレーザ
ビーム64による薄膜消失部73は、細長い矩形状であ
るのに対して、位置決めマーク19を形成する際のレー
ザビーム64’による薄膜消失部73’は上記薄膜消失
部73よりも小さい略正方形状である。この2つの薄膜
消失部73、73’の形状の差異は、図5に示すよう
に、レーザビーム64が通過するマスク66の開口部7
2、72’を切り換えることにより、実現される。
【0036】図9に示す実施形態では、透明電極18を
形成する際のレーザビーム64による薄膜消失部73
と、位置決めマーク19を形成する際のレーザビーム6
4による薄膜消失部73’とが、同一のものである。こ
れは、レーザビーム64が通過する開口部72が、同一
のものであるからである。位置決めマーク19の十字形
状は、図9では縦線が太く横線が細いのであるが、縦横
の方向及びそれらの交点が明確に表示されているので、
位置決めマーク19としての役割は十分に果たせる。さ
らに、マスク66の開口部72を切り換えることがない
ため、位置決めマーク19と透明電極18との相対的な
精度を、上述の図8の実施形態のように切り換える場合
に比べて、さらに向上させることができる。
【0037】ところで、図8に示す実施形態において
は、マスク66に複数の開口部72を設けておき、透明
電極18形成時と位置決めマーク19形成時とで異なる
開口部72を選択し利用するようにしている。このよう
に複数の形状の開口部を利用する実施形態においては、
開口部72の形状が異なる複数のマスク66を用意しそ
れらを切り換えて利用するようにしてもよい。さらに、
開口部72を備える複数のマスク66を、レーザビーム
の走行軸がそれぞれの開口部72を通過するように前後
に重ねて配置し、複数の開口部の重なり及びそれらの相
対配置によって形成される横断形状によりレーザビーム
の横断面形状を制御するようにしてもよい(図10参
照)。
【0038】以上、プラズマディスプレイパネル及びそ
の製造方法について説明したが、上述した、薄膜を有す
る基板にレーザビームを照射して加工する方法は、プラ
ズマディスプレイパネルの製造方法だけに適用されるも
のでなく、広く、電極加工などの薄膜加工技術に適用で
きるものである。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法等によれ
ば、従来の透明電極形成方法に比べて、製造工程が格段
に少なく、かつ簡素で小型の製造設備を実現できる。ま
た、マスクの設計変更等にも容易に対応でき、環境に対
しても負荷の少ない、高品質の透明電極を得ることがで
きる。
【0040】また、位置決めマーク19形成を透明電極
18形成と同一装置、同一材料、及び同一工法により同
一工程にて行うと、透明電極18と位置決めマーク19
との相対精度を向上させることになり、透明電極基板4
6にさらに各種の加工処理を施す場合に、それら加工処
理による生成物と透明電極18との相対精度をも、向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラズマディスプレイパネルの部分斜視図。
【図2】 透明電極及び位置決めマークを備えた前面ガ
ラス基板の平面図。
【図3】 前面ガラス基板上に形成された透明電極の部
分拡大平面図。
【図4】 透明電極の製造工程に用いられる透明電極基
板及びその製造工程説明図。
【図5】 レーザ加工装置の斜視図(1)。
【図6】 透明電極用薄膜に形成した薄膜消失部の拡大
平面図及び断面図。
【図7】 透明電極の製造工程を説明する図。
【図8】 透明電極及び位置決めマークの製造を説明す
る図(1)。
【図9】 透明電極及び位置決めマークの製造を説明す
る図(2)。
【図10】 レーザ加工装置の斜視図(2)。
【符号の説明】 10…プラズマディスプレイパネル、12…前面パネ
ル、14…背面パネル、16…前面ガラス基板、18…
透明電極、19…位置決めマーク、20…バス電極、2
2…誘電体、24…保護膜、26…背面ガラス基板、2
8…データ電極、30…誘電体、32…隔壁、34…蛍
光体、36…放電空間、38…位置決めマーク用薄膜、
44…透明電極用薄膜、46…透明電極基板、50…レ
ーザ加工装置、54…XYテーブル、62…レーザ発振
器、64…レーザビーム、66…マスク、72、72’
…開口部、73、73’…薄膜消失部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 伸也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C027 AA01 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GC19 JA11 MA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面基板と該前面基板との間に所定の間
    隔をあけて略平行に配置された背面基板とを有し、 背面基板に対向する前面基板の背面上に、順次、第1の
    方向に平行に伸びる複数の透明電極と、各透明基板の背
    面上を透明電極と平行に伸びるバス電極と、これら透明
    電極とバス電極とを被覆する誘電体層と、誘電体層を被
    覆する保護膜とを設け、 前面基板に対向する背面基板の前面上に、第1の方向に
    略直交する第2の方向に平行に伸びる複数のデータ電極
    と、隣接するデータ電極の間にデータ電極と平行に伸び
    る隔壁と、隣接する隔壁の間に設けられた蛍光体とを設
    けたプラズマディスプレイパネルにおいて、 前面基板の背面上の所定領域に透明電極用薄膜を形成
    し、 この透明電極用薄膜に、レーザ発振器から周期的に出射
    されるレーザビームを照射して透明電極を形成する工程
    に、(a)レーザビームに対して前面基板を移動させな
    がら、透明電極用薄膜上において一つのレーザビームが
    照射される領域とこのレーザビームに続いて出射される
    次のレーザビームが照射される領域とが少なくとも一部
    で重なるようにレーザビームを出射して透明電極用薄膜
    部分を順次消失させ、これにより前面基板の露出する長
    溝を第1の方向に連続して形成する工程と、(b)工程
    (a)の終了後、形成された長溝から第2の方向に所定
    の距離だけ離れた場所にレーザビームの照射位置を移動
    する工程と、(c)工程(a)と(b)を繰り返し、透
    明電極用薄膜に複数の長溝を平行に形成し、これにより
    各隣接する長溝の間にそれぞれ透明電極を形成する工程
    とを含む、プラズマディスプレイパネルの製造方法であ
    って、 さらに、前面基板の背面上の所定領域に位置決めマーク
    用薄膜を形成し、 この位置決めマーク用薄膜にレーザ発振器から周期的に
    出射されるレーザビームを順次照射しつつ、照射される
    レーザビームと前面基板とを相対移動させて、位置決め
    マークを形成する工程を、含むことを特徴とするプラズ
    マディスプレイパネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 透明電極を形成する薄膜と、位置決めマ
    ークを形成する薄膜との間に、所定の間隔が置かれる、
    請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 透明電極用薄膜に照射されるレーザビー
    ムと、位置決めマーク用薄膜に照射されるレーザビーム
    とが、照射前に同一経路を経ている、請求項1又は請求
    項2に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 前面基板と該前面基板との間に所定の間
    隔をあけて略平行に配置された背面基板とを有し、 背面基板に対向する前面基板の背面上に、第1の方向に
    伸びる複数の第1電極を平行に設け、 前面基板に対向する背面基板の前面上に、第1の方向と
    直交する第2の方向に伸びる複数の第2電極を平行に設
    け、また、隣接する第2の電極の間に隔壁を設け、さら
    に、隣接する第2の電極の間に蛍光体を設けたプラズマ
    ディスプレイパネルにおいて、 第1の電極は、まず、前面基板上に第1の電極用薄膜を
    設け、次に、周期的に発振されるレーザビームをその薄
    膜上で第1の方向に連続的にかつ第2の方向に所定の間
    隔をあけて照射することでレーザビームのライン状照射
    領域間に薄膜を残して形成されており、 さらに、前面基板上にマーク用薄膜を設け、周期的に発
    振されるレーザビームをそのマーク用薄膜上に連続的に
    照射することで所定のマークが形成されていることを特
    徴とするプラズマディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】 電極を形成する薄膜と、マークを形成す
    る薄膜との間に、所定の間隔が置かれる、請求項4に記
    載のプラズマディスプレイパネル。
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