JP2000347349A - 写真フィルム収納容器用金属材料および写真フィルム収納容器 - Google Patents

写真フィルム収納容器用金属材料および写真フィルム収納容器

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JP2000347349A
JP2000347349A JP16092599A JP16092599A JP2000347349A JP 2000347349 A JP2000347349 A JP 2000347349A JP 16092599 A JP16092599 A JP 16092599A JP 16092599 A JP16092599 A JP 16092599A JP 2000347349 A JP2000347349 A JP 2000347349A
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Masahiko Taguchi
征彦 田口
Toshiyuki Ikariya
壽幸 碇谷
Yuichi Shin
勇一 新
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真フィルム収納容器用金属材料において、
錆によるCAS部の誤検出を防止し、且つ、収納容器製
造工程の除塵管理に特別な管理をすること無く、内装し
た写真感光材料の性能劣化を生じさせない写真フィルム
収納容器用金属材料及びそれを用いて製造した写真フィ
ルム収納容器を提供する。 【解決手段】 金属支持体上に、クロムを含有しない防
錆層を有する写真フィルム収納容器用金属材料におい
て、前記写真フィルム収納容器用金属材料のJISZ2
371法による塩水噴霧試験で錆発生面積率が5%とな
る時間が200時間以下であり、且つ、電気抵抗率が2
0×10-8Ωm以下であることを特徴とする写真フィル
ム収納容器用金属材料およびそれを用いて製造した写真
フィルム収納容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真フィルム収納
容器用金属材料およびそれから製造された写真フィルム
収納容器に関し、更に詳しくは、写真フィルム収納容器
製造時の除塵管理を容易にし、保存性に優れた写真フィ
ルム収納用容器材料およびそれから製造された写真フィ
ルム収納容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ロールフィルムとしては映画用及
びその詰め換え用の長尺ロールフィルム、医療用X−レ
イロールフィルム、一般用135サイズロールフィルム
等が知られており、これらロールフィルムは必要に応じ
て各種包装形態が取られている。
【0003】例えば、上記135サイズのものは、ロー
ル状の写真フィルムが軸に巻き取られ、フィルムの出し
入れ口を持った形状の遮光容器(以下パトローネ言う)
に入れられた包装形態となっており、更に品質を保持す
るためにこれらパトローネは防湿性の容器又は袋に入れ
られている。
【0004】長尺ロールフィルムの場合は軸に巻かれた
状態で遮光黒ポリエチレン等で簡易遮光包装し、容器に
収納されている。医療用X−レイロールフィルムの場合
も同様である。
【0005】これら、ロールフィルムの収納容器に使用
される材料としては金属又は樹脂が使用されており、必
要に応じて使い分けている。
【0006】金属製収納容器は樹脂製収納容器に比べ、
取り扱い性、リサイクル性、写真フィルムの保存性など
の点で優れた特性を持っているが、問題点としては、 a)収納容器を製造する過程で金属粉が発生し、この除
去管理に手間がかかる、 b)経時保存で、収納容器自体に錆が発生する、 ことが挙げられる。
【0007】上記a)の金属粉がフィルム表面に付着し
た場合には、付着部分が黒化した状態となり故障の原因
となる。特に、135サイズロールフィルム用パトロー
ネの場合、金属製収納容器の製造は複雑な工程を経なけ
ればならない。その工程とは、例えば、 複数個分のパトローネの意匠印刷がされた金属製の大
板からパトローネ一個分の大きさの小板に断裁する、 小板をパトローネの展開した形状になるよう打ち抜
く、 フィルムの出入り口になる部分に遮光部材を貼着す
る、 丸めて筒状にし、フィルムを装填した後、キャツプを
かぶせる、 等の工程である。
【0008】この様にパトローネの製造では、断裁やプ
レス工程を含む連続的なライン製造であるため、各工程
で擦れによる金属粉が発生しやすい。これら発生した金
属粉を取り除くため、エアーの吹き付け、ブラッシング
等による対策を念入りに行う除塵管理が必要となる。
【0009】フィルムの金属粉付着による故障は、最終
ユーザーが撮影後、現像処理し、初めて判るため、時に
は重大なクレームとなることがある。たとえば記念撮影
でたまたま顔部分に付着部分が有った場合取り返しのつ
かない故障になる。この様な故障が生じない様に製造工
程で金属粉の除去対策をしているのであるが、135サ
イズフィルムの場合はフィルム出し入れ口に貼着する遮
光部材はパイルや起毛した布であり、この遮光部材中に
金属粉が付着した場合は除去が困難になってしまう。
【0010】又、135サイズパトローネの場合、パト
ローネ表面に、フィルムの種類をカメラで検索するため
導通部と非導通部で出来た部分(カメラ・オート・セン
シング部、以下CAS部と称することもある:ISO1
007 1995−11−01に記載)が施されている
のが普通になっている。この導通部は印刷層がなく、金
属材料がそのまま露出しているため特に錆が発生し易い
場所であり、錆が発生した場合には、カメラに装填した
フィルムの情報を誤検出(例えばISO400感度をI
SO100感度に間違える等)してしまうため、錆にく
い金属材料を使用している。
【0011】CAS部を有するパトローネ用材料(写真
フィルム収納容器用金属材料)としては導通性を持った
金属材料(鋼鉄、ステンレススチール、アルミ、銅等を
支持体とするもの)ならばいずれも使用することが可能
であるが、加工し易さ、コスト、出来たパトローネの強
度等から、金属支持体上に金属メッキ層を施したもの、
または、金属支持体上に化成処理で皮膜を形成したもの
の2つに大きく分けることが出来る。
【0012】金属メッキを施した金属材料としては、
「ぶりきとティンフリー・スチール東洋鋼板株式会社
発行所 株式会社 アグネ」に記載されている如き冷間
圧延方式で作られた金属支持体の表面に亜鉛メッキを施
した所謂ぶりきが知られている。
【0013】また、化成処理を施した金属材料として
は、「金属表面技術便覧 社団法人金属表面技術協会編
日刊工業新聞社発行」P−917化成処理法に記載さ
れているような金属支持体上にクロム水和酸化物皮膜を
形成(クロメート処理)させたものが使用されている。
この場合の金属支持体としては「金属表面技術便覧社団
法人 金属表面技術協会編 日刊工業新聞社発行」第2
81頁に記載されているティンフリー・スチールが、錆
にくい金属支持体として現在は主に使用されている。写
真フィルム収納容器用としては、このティンフリー・ス
チールにクロメート処理を施したものが汎用されてい
る。その他、化成処理を施した金属材料としては、リン
酸塩皮膜を金属支持体上に設けたものも知られている
が、防錆性には優れているものの、導通性の点で劣るた
め写真フィルム収納容器用金属材料としては使用されて
いない。
【0014】上記述べたティンフリー・スチールにクロ
メート処理を施した金属材料は、パトローネ用の材料と
して非常に優れているのであるが、唯一の欠点として、
「ぶりき」に比べて、パトローネ製造工程で発生する金
属微片がフィルムに付着した場合に、カブリ易い事が挙
げられる。特に、パトローネのフィルム出入り口に貼着
されている遮光部材中に入った場合、取り除くのは困難
となり、フィルムを使用している間にフィルムに付着
し、カブリを発生させることがある。
【0015】我々は「ぶりき」との差がなぜ生じるのか
検討した結果、断裁時又はパトローネが出来上がるまで
に断裁面が各工程で擦れることにより表面のクロム水和
酸化皮膜が壊れ微片となり脱落し、パトローネに付着す
ることによるものと推定した。
【0016】この様な状態になるのを防ぐため、各工程
に除塵装置を設け(例えば特開平1−282540号記
載)、製造条件を注意深く管理し写真フィルム感光材料
の包装を行っているのが現状であるが、管理費用も掛か
るため、管理が容易な写真フィルム収納容器用金属材料
の開発が望まれているのが現状である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、写真フィルム収納容器用金属材料におい
て、錆によるCAS部の誤検出を防止し、且つ、収納容
器製造工程の除塵管理に特別な管理をすること無く、内
装した写真感光材料の性能劣化を生じさせない写真フィ
ルム収納容器用金属材料及びそれを用いて製造した写真
フィルム収納容器を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下の本発明
により達成することが出来た。
【0019】1.金属支持体上に、クロムを含有しない
防錆層を有する写真フィルム収納容器用金属材料におい
て、前記写真フィルム収納容器用金属材料のJIS Z
2371法による塩水噴霧試験で錆発生面積率が5%と
なる時間が200時間以上であり、且つ、電気抵抗率が
20×10-8Ωm以下であることを特徴とする写真フィ
ルム収納容器用金属材料。
【0020】2.金属支持体上に、クロムを含有しない
防錆層と、印刷層とを、この順序で有する写真フィルム
収納容器用金属材料において、前記金属支持体から前記
防錆層までのJIS Z2371法による塩水噴霧試験
で錆発生面積率が5%となる時間が200時間以上であ
り、且つ、電気抵抗率が20×10-8Ωm以下であるこ
とを特徴とする写真フィルム収納容器用金属材料。
【0021】3.前記金属支持体と前記防錆層の間に亜
鉛メッキ層を有することを特徴とする1または2に記載
の写真フィルム収納容器用金属材料。
【0022】4.前記防錆層が、有機物と無機塩とを含
有する溶液から形成された皮膜であることを特徴とする
1〜3のいずれか1項に記載の写真フィルム収納容器用
金属材料。
【0023】5.1〜4のいずれか1項に記載の写真フ
ィルム収納容器用金属材料から製造された写真フィルム
収納容器。
【0024】以下、本発明を更に詳しく説明する。
【0025】本発明において、金属支持体とは、金属製
であれば特に限定はないが、鋼鉄、ステンレススチー
ル、アルミ、銅等を圧延した通常市販されている金属板
を使用することが出来る。その中でも、上述のティンフ
リー・スチールと呼ばれるものが好ましい。
【0026】本発明において、防錆層とは、クロムを含
有せず、前記金属支持体上にこの防錆層を設けた状態で
(防錆層が最表面にある状態で)、JIS Z2371
法による塩水噴霧試験で、錆発生面積率が5%となる時
間が200時間以上であり、且つ、電気抵抗率が20×
10-8Ωm以下となる性能を与えうる層のことである。
尚、クロムを含まないと言っても、本発明の効果を阻害
しない程度の無視出来る微量であれば本発明において
「クロムを含有しない」範疇であることは言うまでもな
い。また、JIS Z2371法による塩水噴霧試験で
の錆発生面積率が5%となる時間が200時間以上とい
う規定は、本発明の写真フィルム収納容器の外側に露出
する片面において少なくとも満たしていればよい。JI
S Z2371による測定法は、例えば、「電気計測便
覧 株式会社オーム社書店 山内二郎監修 P387
第3章 低抵抗測定法」等に記載されている。
【0027】本発明の写真フィルム収納容器用金属材料
は、金属支持体と防錆層の間に、亜鉛メッキ層を有して
いても良い。
【0028】本発明の金属支持体上に防錆層を設けた写
真フィルム収納容器用金属材料の例としては、 1.「ぶりきとティンフリー・スチール 東洋鋼板株式
会社 発行所 株式会社アグネ」第20頁〜第30頁に
記載されている鋼板(金属支持体)表面に亜鉛メッキを
施し、この上に特開平8−232076号、同9−29
6279号、同10−251864号、同10−251
865号に記載されている如くケイ酸エステル(有機
物)とアルミニウムの無機塩とを含有する溶液から形成
された皮膜を有する鋼板が挙げられる。この被膜は、本
発明の有機物と無機塩とを含有する溶液から形成された
被膜(防錆層)に相当するものである。
【0029】ケイ酸エステルとアルミニウムの無機塩を
含有する溶液から形成された被膜とは次の如き物であ
る。
【0030】ケイ酸エステルとしては、Si(OCn
2n+14で表される構造の化合物を使用することができ
る。エステルを形成するアルキル基の炭素数は好ましく
は1〜4程度であり、例えば、メチルシリケート、エチ
ルシリケート、n−ブチルシリケート等が挙げられる。
コスト面から考慮すると、比較的安価であるエチルシリ
ケートを用いることが望ましいが、これに限定されるも
のではない。
【0031】アルミニウムの無機塩としては、硝酸アル
ミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなど種
々のものを用いることができるが、中でも硝酸アルミニ
ウム又は塩化アルミニウムが望ましい。
【0032】ケイ酸エステルのアルミニウムの無機塩の
配合割合はAl/(Al+Si)のモル比で0.01〜
0.75程度、好ましくは0.1〜0.5程度が適当で
ある。モル比が0.01よりも低い場合および0.75
よりも高い場合には、上記範囲内の場合よりも耐食性が
大きく低下し、白錆抑制能力が不十分であることが確認
されたからである。ここで、このようにAl/(Al+
Si)によって耐食性が変化するメカニズムについては
現状では明らかではないが、得られたAl−Si系皮膜
の皮膜構造に依存するものと考えられる。
【0033】また、ケイ酸エステルとアルミニウムの無
機塩を含有する溶液は、ポリエチレングリコールを配合
することが好ましい。
【0034】ポリエチレングリコールは平均分子量が
4,000,000以下、好ましくは200〜4,00
0,000、さらに好ましくは400〜2,000,0
00、特に好ましくは1,000〜500,000のも
のを用いる。平均分子量200未満では、皮膜中での耐
黒点錆性などの向上効果が乏しい。一方、4,000,
000超のものでは、皮膜の耐白錆性が低下するばかり
でなく、処理液の安定性を損なう。ポリエチレングリコ
ールの添加量としては、ケイ酸エステルの添加モル数に
対し0.01倍から1.0倍程度、好ましくは0.05
〜0.5倍程度が適当である。0.01倍未満では、塗
料密着性、耐アルカリ脱脂性の向上効果が不十分であ
る。一方、1.0倍超では、無機系皮膜の耐白錆性を低
下させる。
【0035】さらに、ケイ酸エステルとアルミニウム無
機塩とポリエチレングリコールを含む溶液にシランカッ
プリング剤をさらに含有させることによって、塗料密着
性を向上させ、さらにアルカリ脱脂等の耐白錆性を向上
させる。
【0036】このような複数の効果を付与できるメカニ
ズムとしては、 Si、Alからなる無機系皮膜の中に有機系成分を導
入することによって、より緻密なネットワークを形成で
き、腐食因子であるCl-などを遮蔽できる、 例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンなどの
【0037】
【化1】
【0038】で表される官能基が、上塗り塗料との反応
により、より優れた塗料密着性を付与できる、 一般に、無機物中の−Si−O−Si結合は強アルカ
リ環境下で結合が切断され易いが、アルカリ環境下に強
い有機成分を導入することにより、あるいは上記のよ
うな官能基を導入することにより、耐アルカリ性に強い
Si系無機/有機皮膜を形成できる、など考えられる。
【0039】シランカップリング剤としては、例えば、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプピルトリエトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(β−
アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、などを用いることができる。
【0040】これらのシランカップリング剤の添加量は
ケイ酸エステルのモル数に対し0.01〜1.0倍程
度、好ましくは0.05〜0.5倍程度が適当である。
添加量がケイ酸エステルのモル数に対し、0.01倍未
満では、塗料密着性、アルカリ脱脂後の耐白錆性向上に
効果が不充分である。また、1.0倍超では処理液の安
定性が劣るなどの問題がある。
【0041】さらに、シリカをシランカップリング剤と
併用添加することにより両者の相乗効果によって、より
優れたアルカリ脱脂後の耐白錆性を発揮することができ
る。
【0042】シリカは単独でも耐白錆性向上に効果があ
るが、シランカップリング剤との共存によりシランカッ
プリング剤とシリカとの間の結合、及びシリカとケイ酸
エステル又はAl塩との結合、シランカップリング剤と
ケイ酸エステル又はAl塩との結合により、より緻密で
強固な皮膜を形成し、皮膜欠陥を少なくすることによっ
てアルカリ脱脂後の耐白錆性を著しく向上する。
【0043】シリカとしては、コロイダルシリカ、ヒュ
ームドシリカいずれでもよい。コロイダルシリカとして
は、分散媒が有機溶媒である、オルガノシリカゾルMA
−ST−M、同IPA−ST、同EG−ST、同EG−
ST−ZL、同NPC−ST、同DMAC−ST、同D
MAC−ST−ZL、同XBA−ST、同MIBK−S
T(日産化学工業(株)製)、OSCAL 1132、
同1232、1332、1432、1532、163
2、1722(触媒化成工業(株)製)などと用いるこ
とが望ましいが水性シリカゾル、例えばスノーテックス
O、N、20、30、40、C、S、などを少量添加し
てもよい。
【0044】また、ヒュームドシリカとしては、表面を
疎水化したシリカ、例えばAEROSIL R 97
2、R812、R811、R974、R282、R80
5(以上、日産化学工業(株)製)の他、親水性のまま
のシリカ、AEROSIL 130、200、200
V、200CF、300、300CF(同)を用いても
よい。
【0045】これらシリカの添加量は、ケイ酸エステル
のモル数に対し0.01倍〜2.0倍程度、好ましくは
0.025〜2.0倍程度が適当である。0.01倍未
満では、耐黒点錆性、アルカリ脱脂後の耐白錆性向上効
果が少なく、一方、2.0倍超では、塗料密着性が低下
するため好ましくない。
【0046】上記溶液に用いる有機溶媒は、特に限定さ
れるものではないが、例えば、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、プロパノール、メチルセルソルブ、エ
チルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソル
ブ、エチレングリコール、ジホルムアルデヒドメトキシ
エタノールなど、ケイ酸エステル、アルミニウム塩を溶
解させ得るものを使用することができ、また、1,4ジ
オキサンのような非極性の溶媒でも、アルコールのよう
な極性溶媒との組み合わせにより使用することができ
る。また、水もアルコール等の組み合わせにより使用す
ることができる。
【0047】溶媒の使用量は、加熱乾燥後の皮膜の付着
量に応じて任意に決める。
【0048】溶液の塗布量は、加熱乾燥して形成される
皮膜の付着量がAl換算の付着量とSi換算の付着量の
合計で5〜1000mg/m2程度、好ましくは50〜
1000mg/m2程度、特に好ましくは100〜10
00mg/m2程度となるようにする。
【0049】溶液を塗布する方法としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、ロールコーターを用いる
方法、処理液に浸漬する方法、スプレーする方法などを
挙げることができる。
【0050】上記のようにして溶液を塗布した後、加熱
乾燥を行って皮膜を形成するが、この際の加熱温度は、
Al−Si系皮膜の耐食性に影響を与える。加熱温度は
板温で300℃以下、好ましくは60〜200℃程度、
特に好ましくは70〜150℃程度が適当である。この
温度が300℃以上でも白錆抑制能は十分に高いが、こ
の温度以上に加熱温度を上げることにより耐食性が低下
する傾向にあるため、加熱温度は300℃以下が好まし
い。このように加熱温度を上げると耐食性が低下するの
は、有機溶媒の急激な蒸発に伴い生じるピンホール数の
増加や皮膜の硬質化に伴う加工部での皮膜剥離面積の増
加によるものと推測される。いずれにせよ、本発明の処
理は亜鉛系メッキ上の化成処理であるから、その処理温
度の上限は、亜鉛メッキおよびその基板である鋼板の熱
拡散が急速に生じる温度により規定され、約350℃が
その上限となると考えられる。
【0051】本発明の写真フィルム収納容器用金属材料
において、金属支持体と防錆層の間に亜鉛メッキ層を設
ける場合、金属支持体に電気メッキ法による亜鉛メッ
キ、亜鉛−ニッケル合金メッキ、溶融メッキ法による亜
鉛メッキ、合金化亜鉛メッキ、アルミニウム−亜鉛系メ
ッキなどで設けることができるが、これに限定されるも
のではない。
【0052】2.日本鋼管株式会社製ジオフロンティア
コート(クロムフリー化成処理鋼板)、クロムフリーエ
クセルコート鋼板、新日本製鉄株式会社製 商品名「シ
ルバージンク21」川崎製鉄株式会社製「リバージング
FC」等が挙げられる。
【0053】3.ティンフリースチールの金属支持体
に、株式会社日本ダクロシャムロック製の表面処理液エ
コートTM、ジオメットTMで処理した鋼板等が挙げら
れる。
【0054】上記に示す如き、クロムを含まない防錆層
は本発明の写真フィルム収納容器用金属材料の片側表面
(容器外側)に1層設けるだけでも良いが、より効果を
上げるためには裏面にも設けるのが好ましい。
【0055】クロムを含まない防錆層(乾燥後)の付き
量として片面10mg/m2〜100mg/m2の範囲が
好ましく、より好ましくは片面15mg/m2〜70m
g/m2の範囲である。
【0056】これら金属支持体上に防錆層を設けるため
の化成処理の方法は「金属の化成処理」株式会社 理工
出版社に記載されている如き一般的塗布方法及び後処理
を行う事でも本発明の目的とする防錆皮層を作ることが
可能である。
【0057】4.厚膜型3価クロメート皮膜にガラス系
無機皮膜ストロンコートを被覆する反応型複合皮膜を有
する、いわゆるジンケート亜鉛めっき鋼板が挙げられ
る。この皮膜は同めっきの優れた均一電着性により形成
可能であり、6価クロム皮膜より耐食性に優れている。
【0058】JIS Z2371法による塩水噴霧試験
で錆発生面積率が5%となる時間が200時間以上の場
合、特に夏に海に遊びに行き海水に濡れた手でパトロー
ネを触り(CAS部)、知らないまま、カメラに装填
し、その日にカメラから取り出さないで1週間以上放置
した場合、CAS部の導通部に錆が発生し、次ぎに撮る
時、カメラが正常にパトローネの情報を検知しない場合
がある。この様な状態を避けるため、CAS付きパトロ
ーネに必要な物性としてJIS Z2371法による塩
水噴霧試験で錆発生面積率が5%となる時間が200時
間以上が有効である。
【0059】本発明の写真フィルム容器用金属材料の電
気抵抗率が20×10-8Ωmを越える場合、カメラでの
検出性が不安定になり特にCAS部導通部に汚れ、錆び
等が有った場合更に不安定になる。これら、誤検出を少
しでも少なくするための電気抵抗率としては20×10
-8Ωm以下が必要になる。
【0060】本発明の写真フィルム収納容器用金属材料
を使用して、パトローネ(写真フィルム収納容器)を作
る概略工程を以下に示す。
【0061】複数個分の意匠印刷を施した大板から一
個分の小板に断裁 パトローネの展開寸法になるように打ち抜く フィルム出入り部に遮光部材を貼着する パトローネ寸法になるように円柱状にする 軸に巻き取られたフィルムを挿入し、キャツプを装着
する。
【0062】パトローネを作る技術としては金属便覧改
訂5版社団法人日本金属学会丸善株式会社発行第117
5頁板材の加工に記載されている如きプレス加工、フォ
ーミング及び社団法人 日本塑性加工学会 プレス加工
便覧 発行所 丸善株式会社など従来知られている技術
と同じ方法を用いて作ることが可能である。以下に従来
知られている技術の一例を示す。
【0063】例えば、パトローネの胴部を作る場合、多
数個分の意匠印刷を施した大板から、一個分の小板に断
裁し、パトローネ形態に必要とする形状にするための打
ち抜き、円筒状にする技術は社団法人 日本塑性加工学
会編集 プレス加工便覧 発行所 丸善株式会社p89
〜144せん断加工、p199曲げ加工、に記載されて
いる如き一般の加工技術で加工することができる。
【0064】又、キャップを作る場合も同じ様に社団法
人 日本塑性加工学会編集 プレス加工便覧 発行所
丸善株式会社p299記載のプレス成形加工、p759
記載の加工機及び型に記載されている如き一般的技術で
作ることが出来る。
【0065】この様な小板に遮光部材を貼着する技術と
しては特開昭63−085625号、同63−0856
26号、登録番号2829764号に記載されている技
術で可能である。遮光部材を貼着した材料を円柱状にす
る技術としては、特開昭63−199035号、特開平
3−92850、特開平4−7546に記載されている
技術が利用可能であるし、金属便覧改訂5版社団法人日
本金属学会丸善株式会社発行 社団法人 日本塑性加工
学会編集 プレプレス加工便覧 発行所 丸善株式会社
に記載されている技術が挙げられる。
【0066】円柱状にした形状にフィルムを装填し、キ
ャツプをする技術としては実開昭63−29136号、
実開平1−140539号、特開平1−287670
号、特開昭60−6502に記載されている技術が利用
可能である。
【0067】本発明の写真フィルム収納容器用金属材料
の表面へは印刷層を設けてよい。135サイズロールフ
ィルムのパトローネの場合は、CAS部の導通部を除き
全面に印刷層を設けることが出来る。その他の、写真フ
ィルム収納容器においては、印刷層を全面に設けても、
一部に設けても、全く設けなくてもよい。
【0068】印刷層は、写真フィルムの種類、メーカー
名他の目的の意匠印刷であり、従来の金属支持体の表面
に亜鉛メッキを施した所謂ぶりき、または、ティンフリ
ー・スチールにクロム水和酸化物皮膜を形成(クロメー
ト処理)させた金属材料に使用している金属用インキ、
塗料と同様のものを使用することが出来る。例えば特開
昭60−26061号、同60−26062号、同60
−26063号、同61−233738、同63−44
653号、同62−125348号、特開平9−269
566号等に記載されているインク、塗料を使用するこ
とが出来る。具体的な塗料、インク等としては、アルキ
ド樹脂系、アミノ・アルキド樹脂系、ポリエステル樹脂
系、各種錆止めペイント、水系ペイント、セルロース誘
導体等の塗料、インクが挙げられる。
【0069】又、特開昭60−26061号、同60−
26062号、同60−26063号、等に記載の如く
併用で用いる事も出来る。
【0070】パトローネのフィルム出入り口に貼着する
遮光部材は従来から知られているパイルを有する部材を
使用する事が可能であり、例えば実開昭62−5134
1号、同62−167249号、実開平4−18846
号、同4−18844号、同4−28641号、特開平
4−73642号に記載されている如き編み組織の遮光
部材、或いは特開平7−152114号、同9−120
116号に記載されている如き起毛方式の遮光部材、特
開昭62−125346号、同62−65036号、同
62−201432号、同62−201432号、同6
2−98374号、特開平2−15254号、特願平1
0−192937号に記載されている如き織方式の遮光
部材でも良い。
【0071】又、これら遮光部材をパトローネへ貼着す
る方法も従来から知られている様な装置及び接着剤を用
いて貼着することができる。例えば特開昭63−748
69号、特開平4−22944号、実開昭63−746
38号に記載されているような装置を用いて、特開平8
−41439号、同4−19738号に記載されている
如きポリエステル系ホットメルト型接着剤、特開昭61
−289347号、同63−49756号に記載されて
いる如きオレフィン系ホットメルト型接着剤を使用して
もかまわない。
【0072】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施態様はこれに限定されるものではない。
【0073】(実施例1)表1に示す鋼板を、金属支持
体上に防錆層(含本発明および比較)を設けた写真フィ
ルム収納容器用金属材料として、パトローネを作成し
た。
【0074】
【表1】
【0075】使用した鋼板はいずれも冷間圧延方式で製
造された厚さ0.24mmティンフリースチールに防錆
のため化成処理を両面に施した鋼板である。
【0076】試料101〜104は本発明のクロムを防
錆層に含まない写真フィルム収納容器用金属材料、試料
105〜107は比較品としてのクロム化成処理のも
の、試料108は比較品としての化成処理無しの亜鉛メ
ッキ鋼板(所謂トタン)、試料109は比較品としての
リン酸皮膜を施したものである。
【0077】これらの写真フィルム収納容器用金属材料
を使い以下に示す工程を経て製造した。
【0078】大板からパトローネの大きさの小板への
断裁(大板は100枚の小板が取れる大きさ) パトローネの展開形状になるように打ち抜き フィルム出入り口に遮光部材を貼着 円柱状に丸める 片側にキャツプを装着 軸に巻いたフィルム(24枚撮り ISO感度800
のカラーフィルム)を装填 キャツプを装着上記工程を連続的に行い、各試料を各
500個製造した。
【0079】製造する際、各工程に取り付けてある除塵
装置は使用せずに行った。
【0080】尚、品種が変わる度に、エアー吹き付けお
よび拭き掃除にて徹底的に工程の掃除を行い、各試料へ
の影響が無い様にして製造した。
【0081】又、写真性能への影響を明確にするため、
意匠印刷は行わず、フィルム装填及び装填後は暗室中に
放置した。
【0082】製造した500個よりランダム100個を
取り出し箱に入れ、アイデックス(株)製振動試験機
(BF−45USA)で振幅1mm、周波数5ヘルツか
ら67ヘルツを1サイクルとして5分間で1サイクルを
終わらせ、これを10サイクル繰り返し処理した後、以
下の評価を行った。結果を表2に示す。
【0083】〈評価〉 カブリ:100個を25℃50%で2ケ月放置したの
ち、コニカ(株)指定のカラーフィルム現像処理を行
い、発生した異物付着によるカブリ(異物が付着するこ
とにより、異物付着周辺が黒化する状態)を目視判定し
た。
【0084】
【表2】
【0085】尚、カブリ発生本数とは1cm2当たり3
個以上の異物付着によるカブリが見られた物の本数を示
す。
【0086】表2の結果に示す如く、除塵管理をしない
場合、クロメート処理鋼板を使用したパトローネは、い
ずれも異物付着によるカブリが多く発生してしまうこと
が確認された。
【0087】又、使用した鋼板に特開昭60−2606
1号、同60−26062号、同60−26063号、
同61−233738、同63−44653号、同62
−125348号、特開平9−269566号等に記載
されているインク、塗料を適宜使用し意匠印刷を施した
パトローネを作り、同様な試験を行ったが結果は全く同
じであった。
【0088】(実施例2)実施例1で使用した鋼板を使
用し、ISO1007に準じ、フィルム感度ISO40
0 24枚撮りに相当するカメラ・オート・センシング
・エリア部(CAS部)を特開昭60−26061号、
同60−26062号、同61−26063号、同61
−233738号、同63−44653号、同62−1
25348号、特開平9−269566号に記載されて
いるインク、塗料を適宜使用し印刷した後、実施例1と
同じ方法と条件でパトローネを各50個作成した。各試
料のCAS部を海水で濡れた半乾き状態の手で触り、3
0℃70%の条件で5日間放置した後、暗室にてISO
400の24枚撮りのカラーフィルムを装填し、キャッ
ピングして、コニカ株式会社製カメラ「ビッグミニ30
1」で背景を白にし、一つの個体を一定条件で撮影し、
現像処理し、得られた画面を目視観察を行った。結果を
表3に示す。
【0089】
【表3】
【0090】(実施例3)実施例1の試料を作成する
時、各工程に付いている除塵装置の能力を表4の如く変
化させ、各試料を作成した。
【0091】
【表4】
【0092】試料500個の中から無作為に100個を
取り出し、実施例1と同様の処理をした後、コニカ
(株)指定のカラーフィルム現像処理を行ない異物付着
カブリ発生の有無を目視で確認した結果を表5に示す。
【0093】
【表5】
【0094】上表のカブリ発生本数は実施例1と同じ表
し方である。
【0095】上表の結果に示す如く、各工程の除塵装置
の管理がされ、装置の能力100%で稼動している時
は、クロメート処理を施した鋼板を使用してもカブリ発
生は認められなかったが、能力を下げた場合、クロメー
ト処理を施した鋼板を使用した試料にはいずれもカブリ
が増加することが確認された。これは、クロメート処理
鋼板の使用は、完全な管理の下では使用できるが、管理
が不安定な工程では使用不可をあらわしている。
【0096】(実施例4)厚さ0.24mmの冷間圧延
鋼板(金属支持体)を使用し、表6に示す処理液にて表
面処理して写真フィルム収納容器用金属材料とした。
【0097】
【表6】
【0098】鋼板に処理液を塗布量を変化させコーティ
ング処理した後、加熱硬化処理180℃で5〜10秒間
処理し試料としたものの防錆層の付き量を表7に示す。
【0099】
【表7】
【0100】上記鋼板を使用し、実施例1と同じ方法に
てパトローネを300個製造し、フィルム(ISO40
0カラーフィルム 24枚撮り)を装填し、試料とし
た。
【0101】これら試料の内から無作為に50個を取り
出し、カメラを使用し撮影後、温度25℃、湿度60%
の環境に1ケ月放置した。これらの試料をコニカ(株)
指定現像処理液により処理し、得られた試料を目視判定
し異物付着によるカブリの有無を検査した結果を表8に
示す。
【0102】
【表8】
【0103】上記判定は、フィルムの24コマ中1コマ
にでも付着カブリがあった場合は、有りと判定した。
【0104】付着カブリの判定は実施例1と同じ表し方
である。
【0105】又、別の各試料50個に対し、海水を噴霧
した後、温度30℃湿度80%の環境に1週間放置し、
錆の発生有無を目視により判定した結果を表9に示す。
【0106】
【表9】
【0107】試料201、206または207の試料は
折り曲げた部分に錆が発生しており、パトローネの胴部
ではフィルム出入り口の下部曲げ部、キャツプの曲げ部
に目立った。
【0108】これは、塗膜が厚くなるため曲げることに
よりヒビが生じそこから海水が入ったためと推定され
る。
【0109】但し、通常のパトローネではこれらの部分
は塗料、ニス、インクで覆われているため問題はない
が、防錆層が必要以上に厚いことはかえって好ましくな
いことがわかった。しかし、CAS部は通常、塗料、ニ
ス、インク等で覆われていないため防錆対策は必要であ
り、上記の結果から、本発明が有効であることが判る。
【0110】(実施例5)厚さ0.24mmの溶融亜鉛
メッキ鋼板を用いて以下に示す化成処理液にて防錆処理
を行った。
【0111】 処理液−1 エチルシリケート 0.36mol/l 硝酸アルミニウム 0.20mol/l ポリエチレングリコール 0.18mol/l γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.02mol/l 日産化学工業(株)製 オルガノシリカゾルNPC−ST 0.18mol/l 溶剤としてエチルセルソルブを使用 処理液−2 サーフコート NRC300AP 日本ペイント(株)製 (処理液−2は、クロメート処理用のクロム含有化成処理液である) 塗布方法:ロールコーター方式 加熱温度:150℃ 塗布量:75mg/m2 上記化成処理鋼板を使用し実施例1と同じ方法でパトロ
ーネを各500個製造し、フィルムを装填し試料とし
た。
【0112】
【表10】
【0113】使用フィルム:ISO800カラーフィル
ム 24枚撮り 実施例1と同様に無作為に100個を取り出し、箱に詰
め振動機で処理した後、温度25℃、湿度60%RHの
条件で2ケ月放置した後、コニカ(株)指定現像処理を
行い、発生した異物付着によるカブリの有無を目視にて
判定した結果を表11に示す。
【0114】
【表11】
【0115】尚、使用亜鉛メッキ鋼板を以下に示すよう
に変えても結果は同じであった。
【0116】溶融亜鉛メッキ鋼板 合金化溶融亜鉛メッキ鋼板(Fe 10w%) Zn−Ni合金メッキ鋼板(Ni 12w%) Zn−Co合金メッキ鋼板(Co0.5w%) 溶融Zn−Al合金メッキ鋼板(Al55w%) 電気Zn−SiO2分散メッキ鋼板 (実施例6)実施例5で作成した鋼板を使用し、蓋付き
の円筒形の容器を作り、その中に35mm幅の長さ20
0m長尺ロールを入れ、遮光テープで封緘した後、実施
例3と同じ試験を行ない、最外側を現像処理し発生した
異物付着によるカブリ発生の数を目視で数えた結果を表
12に示す。
【0117】
【表12】
【0118】尚、容器を製造する際、通常使用している
除塵装置は使用しない状態で行い、材料を変える時は、
工程を徹底的に掃除し相互に影響が無い状態にして製造
した。また、写真フィルム収納容器用金属材料として、
前述のようなジンケート亜鉛めっき鋼板も使用可能であ
る。この鋼板を用いてパトローネを作製したが、他の本
発明の実施例と同様な効果を得ることが出来た。
【0119】
【発明の効果】写真フィルム収納容器用金属材料におい
て、錆によるCAS部の誤検出を防止し、且つ、収納容
器製造工程の除塵管理に特別な管理をすること無く、内
装した写真感光材料の性能劣化を生じさせない写真フィ
ルム収納容器用金属材料及びそれを用いて製造した写真
フィルム収納容器を提供出来た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K026 AA02 AA07 BA01 BA08 BB08 BB10 CA02 CA16 CA33 CA37 CA39 CA41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属支持体上に、クロムを含有しない防
    錆層を有する写真フィルム収納容器用金属材料におい
    て、前記写真フィルム収納容器用金属材料のJIS Z
    2371法による塩水噴霧試験で錆発生面積率が5%と
    なる時間が200時間以上であり、且つ、電気抵抗率が
    20×10-8Ωm以下であることを特徴とする写真フィ
    ルム収納容器用金属材料。
  2. 【請求項2】 金属支持体上に、クロムを含有しない防
    錆層と、印刷層とを、この順序で有する写真フィルム収
    納容器用金属材料において、前記金属支持体から前記防
    錆層までのJIS Z2371法による塩水噴霧試験で
    錆発生面積率が5%となる時間が200時間以上であ
    り、且つ、電気抵抗率が20×10-8Ωm以下であるこ
    とを特徴とする写真フィルム収納容器用金属材料。
  3. 【請求項3】 前記金属支持体と前記防錆層の間に亜鉛
    メッキ層を有することを特徴とする請求項1または2に
    記載の写真フィルム収納容器用金属材料。
  4. 【請求項4】 前記防錆層が、有機物と無機塩とを含有
    する溶液から形成された皮膜であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の写真フィルム収納容
    器用金属材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の写
    真フィルム収納容器用金属材料から製造された写真フィ
    ルム収納容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1306723A2 (en) * 2001-10-23 2003-05-02 Konica Corporation A photographic film container

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1306723A2 (en) * 2001-10-23 2003-05-02 Konica Corporation A photographic film container
EP1306723A3 (en) * 2001-10-23 2003-06-25 Konica Corporation A photographic film container

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