JP2000347240A - カメラ用シャッタ - Google Patents

カメラ用シャッタ

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JP2000347240A
JP2000347240A JP11111796A JP11179699A JP2000347240A JP 2000347240 A JP2000347240 A JP 2000347240A JP 11111796 A JP11111796 A JP 11111796A JP 11179699 A JP11179699 A JP 11179699A JP 2000347240 A JP2000347240 A JP 2000347240A
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JP
Japan
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printed board
shutter
movable
fixed
sector
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JP11111796A
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English (en)
Inventor
Yoichi Nakano
洋一 中野
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Seiko Precision Inc
Original Assignee
Seiko Precision Inc
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B9/00Exposure-making shutters; Diaphragms
    • G03B9/08Shutters

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Shutters For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で高性能のカメラ用シャッタを安価に提
供する。 【解決手段】 固定プリント板8と可動プリント板7と
にそれぞれ渦巻状のコイルパターン10,9を設けたも
のによってシャッタ4を駆動可能とするものである。そ
して、シャッタ基板3とセクタリング5との対向面に、
このセクタリングを光軸方向に進退させるカム機構Cを
備えている。このカム機構は、同心状に配設された端面
カム3kとこれに対応するカムフォロワ5kとからな
り、カムフォロワがカムの下り斜面に沿って移動するよ
うにして開シャッタ時におけるセクタ4等の回動を容易
化してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明はカメラ用シャッタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】カメラ用シャッタには種々の形式・型が
あるが、その中の1つの型式として、複数枚のセクタ
(シャッタ羽根)を閉じた状態ではレンズ開口が塞がる
ように設け、これらのセクタを揺動させて中心部に露光
用の孔が開くようにするものがある。セクタの開閉動作
は、各セクタの基部を揺動自在に支持し、この支持点か
ら所定距離の位置に設けられた駆動孔部にセクター駆動
レバーの駆動ピンを係合させ、このレバーを揺動させる
ことにより開き、ばね力で原位置へ復帰可能とするもの
である。
【0003】図8は、2枚のセクタを開閉動作させるシ
ャッタ駆動装置の従来技術の原理を示すものであるが、
このシャッタ駆動装置のうちの構成の概要は以下のよう
になっている。シャッタ基板81と背面基板82との間
に2枚のセクタからなるシャッタ羽根83を取り付け、
これによってレンズ開口81a,82aを開閉可能とし
てある。シャッタ基板81と背面基板82とは、ビス8
4によってシャッタ羽根を揺動可能とするように設置可
能な間隔に固定としてある。シャッタ基板81の前面
(図11上面)には、シャッタ駆動装置の各要素が設け
てある。
【0004】まず、シャッタ基板81の上面の中央部近
傍には、実質的にハート形に形成された板状体の両側に
突起部を形成してなるセクタ駆動レバー85が設けてあ
る。セクタ駆動レバー85はシャッタ基板81の上面に
突設された支軸部81bに揺動中心部に突設してある軸
受部85aが嵌合している。このセクタ駆動レバー85
の下面頂部近傍には、セクタ駆動ピン85bが垂設して
あり、このピンはシャッタ基板に形成されている円弧溝
部81cを通って、セクタの長溝部83aに係合してい
る。なおシャッタ83を構成する各セクタは揺動中心孔
83b,83b、シャッタ基板の背面に突設してある支
持ピン81d,81dによって揺動自在に支持されてい
る。各支持ピン81dは、背面基板82に突設されてい
る各透孔82bに係合することによりセクタ83をそれ
ぞれ安定的に支持している。
【0005】上述のセクタ駆動レバー85は、ばね86
により反時計方向へ付勢されており、これによりシャッ
タ83は閉じる方向に付勢されている。セクタ駆動レバ
ー85のばね86が取り付けてある位置の反対側に形成
された耳部85cの背面には、うず巻状にコイルを巻き
回し、これをドーナツ状に固形化してなる駆動コイル8
7が固着してある。このコイル87の一方のリード線8
7aは、コイルの外周部に接続されており、他方のリー
ド線87bは内周部に接続されている。駆動回路88か
らこのコイル87に通電すると、例えば上方がN極に、
そして下方がS極となる磁束が生じる。このコイル87
への通電は駆動回路88によって制御可能であり、これ
により任意にシャッタを開閉可能としてある。
【0006】上記したセクタ駆動レバー85の揺動によ
り駆動コイル87も、支軸部81bを中心として揺動す
るようになっているが、このコイルの中心の揺動軌跡上
には1対の薄板状の永久磁石89,90が設けてある。
これらの永久磁石は、シャッタ基板81の上面に固着さ
れているが、一方の磁石89は初期位置においてコイル
87の揺動軌跡の時計回り方向の前方に位置し、上面が
N極となるように貼付してある。これに対し他方の永久
磁石90はコイル87の上記の揺動軌跡の後方に位置
し、上面がS極となるように貼付してある。
【0007】このような構成となっているため、コイル
87へ駆動回路88からの制御された通電によりコイル
にS極が下向きの磁力が発生すると、この磁力の作用に
より駆動コイル87は手前側の磁石89とは吸引力が、
後方の磁石90とは反発力が働くことにより時計回り方
向に移動して、セクタ駆動レバー85を同方向に回動さ
せる。これによりシャッタ羽根83が開いて露光可能と
なる。次に駆動コイル87への通電を停止すると、上記
の磁力が消滅し、ばね86によりセクタ駆動レバー85
が原位置へ復帰してシャッタが閉じられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例のシャッタ
駆動装置は、セクタ駆動レバー85と駆動コイル87と
が異なる平面上に位置するため、平面上の面積が大きく
なっている問題がある。また、これとともにセクタ駆動
レバー85と駆動コイル87及び永久磁石89,90が
それぞれ異なる高さに設けられているためそれだけシャ
ッタの厚さも大きくなってしまう問題が生じる。さらに
また駆動コイル87自体が揺動することによってセクタ
駆動レバー85を揺動させるものであるため、大きな運
動のエネルギーが必要になり、そのために消費電力が大
きくなってしまう問題もある。
【0009】
【課題を解決するための手段】開口が設けられているプ
リント板支持板に、開口の光軸中心に対して実質的に同
心状に位置する複数のコイルパターンを有する固定プリ
ント板と、この固定プリント板の一方の面と対向し、同
様に複数のコイルパターンを有する可動プリント板とを
組み合わせ、これらの各コイルパターンに通電して可動
プリント板を回動可能とし、この可動プリント板がセク
タを開閉可能に構成することによりシャッタの薄型化及
び小型化を実現可能としてある。両プリント板の極性を
互いに向い合う方向を同極とし、かつ、可動プリント板
の可動コイルパターンの初期位置を固定プリント板の固
定コイルパターンの位置よりも所定角度だけ進角方向に
ずらした位置に設定し、駆動回路からの通電により発生
する両コイルパターンから発生する電磁力は反発し合っ
て、可動プリント板をセクタが開く方向へ回動可能とし
てある。
【0010】可動プリント板とシャッタ基板との対向面
には、この可動プリント板を光軸方向に進退させるカム
機構を備えることにより、この可動プリント板がセクタ
を開く方向へ容易に回動するようにしてある。セクタが
絞り値によって定められた大きさの開口まで開くとセク
タの駆動が停止するようにしてあるが、ここで駆動回路
によってコイルパターンへの通電を停止すると、両プリ
ント板の電磁力は消滅し、ばねの付勢力によりセクタレ
バーが原位置に復帰してシャッタを閉じるようにしてあ
る。上記のカム機構の例としては、シャッタ基板と可動
プリント板とのいずれかの一方に光軸中心に対して実質
的に同心状に位置する端面カムを設け、他方に対向面に
突設されたカムフォロワを設けたものが採用されてい
る。端面カムは可動プリント板がセクタを開く方向に回
動する方向に低くなる斜面に形成することにより可動プ
リント板を回動容易としてある。
【0011】また、上記のいずれの手段においても、各
コイルパターンは、各プリント板ごとに両者の対向面又
は各プリント板の両面に各コイルパターン同士を連結状
態に配設し、多数のコイルパターンの電磁力を利用する
ことにより大きな駆動力を得られるようにしてある。プ
リント板のコイルパターンの配設は、初期位置において
固定コイルパターンに対して可動プリント板の可動コイ
ルパターンを進角方向に所定の回転角度だけずらした位
置としてある。そして両基板のコイルパターンのコイル
の渦巻の巻方は同一方向から見て逆方向とし、反発力に
より可動プリント板にトルクを作用するようにしてある
とともに可動プリント板を押し付けて光軸方向への力を
及ぼすようにして上記のカム機構による可動プリント板
の回動を助長可能としてある。
【0012】他の手段においては、セクタを閉じる時の
駆動力は、ばねの付勢力の他、いずれかのプリント板の
コイルパターンへの通電が逆方向になるように駆動回路
で制御することにより、対向面における極性を異極とす
る吸引力の利用によりセクタを閉じる時間を短くするこ
とを可能としてある。さらに、他の手段では、各プリン
ト板のコイルパターンとして両者に同一方向から見て同
じ巻方の渦巻を配設することにより、一方の面だけに配
設した場合と比較して2倍の強さの電磁力を発生可能と
してある。また、別の手段では、上記した固定プリント
板のコイルパターンに代えて、上板の背面に永久磁石を
配設して永久磁石の磁力と可動プリント板のコイルパタ
ーンによる電磁力とにより可動プリント板を回動可能と
してある。永久磁石は厚さ分が大きくなる反面、強力な
磁力が得られるので、大きな駆動力でセクタを開くこと
が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のカメラ用シャッタは、従
来のシャッタ駆動コイルに代えてプリント板に印刷され
たコイルパターンに通電し、対向面の所定角度だけずれ
た位置に反対向きの電磁力を発生させることによりセン
タリングを回動させ、この時のトルクを利用してシャッ
タを開閉可能としてあるところに特徴がある。上記のシ
ャッタは開口が設けられているプリント板支持板として
の上板に固定され、開口の光軸中心に対し実質的に同心
状に位置する複数の固定コイルパターンを有する固定プ
リント板と、この固定プリント板の一方の面に対向する
とともに、初期位置において固定プリント板の各コイル
パターンと所定角度だけずれた状態に位置する複数の可
動コイルパターンを有する可動プリント板と、固定コイ
ルパターン及び可動コイルパターンへの通電を制御する
駆動回路と、可動プリント板と一体回動可能かつばねに
よって一方方向へ付勢された状態に取り付けられている
セクタリングと、このセクタリングとこれを支持するシ
ャッタ基板との対向面にて、セクタリングを光軸方向に
進退可能とするカム機構と、上記のセクタリングの回動
によって開閉動作可能に設けてあるセクタとを備えてい
る。
【0014】カム機構は、シャッタ基板とセクタリング
との対向面に設けられ、シャッタ基板とセクタリングと
のいずれか一方に光軸中心に対して実質的に同心状に位
置する端面カムと、他方に突設されたカムフォロワとに
より構成するとよい。各コイルパターンはそれぞれ各プ
リント板の対向面又は各プリント板の両面に配設してあ
り、各プリント板上の各コイルパターン同士は連結して
あることが好ましい。駆動回路は、シャッタ駆動開始時
に各コイルパターンに通電を開始し、シャッタを閉じる
時間帯には各コイルパターンのいずれか一方の通電を逆
方向にするように設定してあることが望ましい。固定コ
イルパターンを有する固定プリント板に代えて永久磁石
を上板に配設して構成を簡単なものにしてもよい。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。 (第1実施例)図1は、第1実施例として本発明の基本
的な構成からなるシャッタについてセクタが閉じられて
いる状態を分解斜視図で示したものである。なお、以下
の説明においては図面の上方を上として表現することと
する。このシャッタは、一方の側(上面)に光軸Sを中
心とする開口1dを有するプリント板支持板である上板
1を、他方の側(下面)に同様の開口2dを有する下板
2を配置し、これらの両板間に各構成要素を積層状に配
置したものからなる。
【0016】上板1と下板2との間には同様の開口3d
を有するシャッタ基板3が介在しており、シャッタ基板
3と下板2との間に3枚のセクタからなるシャッタ羽根
4が設けてある。下板2とシャッタ基板3とは、シャッ
タ基板3の下面に形成されたスペーサ3aにより、セク
タ4の揺動運動を可能にする間隔を設けてある。また、
各セクタ4は、シャッタ基板3の下面に突設してある支
持ピン3bが各セクタの支持孔4aを貫通し、さらに下
板2に穿設されている支持孔部2bに挿着されることに
より揺動可能に支持されている。
【0017】シャッタ基板3の上面には、開口3dの周
囲から上方に延びる円筒状の軸部3cが形成してある。
この軸部3cには、リング状のセクタリング5の開口5
dが回動可能に嵌合している。セクタリング5の背面外
周部には、等角度間隔に3本のセクタ駆動ピン5a(1
本だけ図示)が垂設してある。これらのセクタ駆動ピン
5aは、シャッタ基板3に設けてある円弧溝3e及び各
セクタ4に設けてある長溝4eを貫通して下板2に設け
てある円弧溝2eに係合可能としてある。このため、セ
クタリング5を所定の角度範囲内で往復回動させると、
各セクタが揺動してレンズ開口4dを開閉可能となって
いる(セクタ開の状態としては図2参照)。
【0018】また、セクタリング5の外周部に形成され
ている突起5bには、一端をシャッタ基板3の上面に突
設されたピン3fにそれぞれ支持された2つの付勢部材
としてのばね6の他端が取り付けてある。これらのばね
6はこのセクタリング5に対して時計方向に付勢してお
り、その結果としてセクタ4を閉方向に付勢するように
してある。セクタリング5の上面には、開口5dに沿っ
て上方に延びる円筒状の受部5cが形成してあり、この
受部には、ドーナツ状に形成された可動プリント板7の
開口7dが嵌合している。可動プリント板7は、レンズ
開口7dがセクタリングの受部5cに嵌合しているとと
もに、外周部の2か所に形成された切欠部7aがセクタ
リングの上面に突設されている固定ピン5eと係合する
ことにより、両者を一体回動可能に結合してある。
【0019】上板1の下面には固定プリント板8が可動
プリント板7と対向するように設けてある。固定プリン
ト板8は、外周部に形成されている係合部8a,8bが
上板1の下面に垂設してある固定ピン1b,1bに係合
することによりこの上板に回転不能に固定されている。
可動プリント板7の上面及び固定プリント板8の下面に
は後述のコイルパターン9,10が形成してある。各コ
イルパターンの特定の端子部9t,10tはそれぞれリ
ード線11,12を介して駆動回路13に接続されてい
る(図3参照)。
【0020】上述のセクタリング5、ばね6、可動プリ
ント板7及び固定プリント板8は、上板1の下面の4隅
に垂設されているスペーサ部1aによって上板1とシャ
ッタ基板3との間に設けられた間隔内に積層状に配置さ
れている。なお、このシャッタは、4本のビス14(3
本だけ図示)により一体に組立てられている。シャッタ
基板3とセクタリング5との対向面には、このセクタリ
ングを光軸方向に進退可能とするカム機構Cを備えてい
る。このカム機構Cは、シャッタ基板3の上面の3か所
に光軸中心に対して実質的に同心状に位置するように設
けられた端面カム3kと、セクタリング5の下面の端面
カムに対応する位置に突起状に設けられたカムフォロワ
5kとを組み合わせたものからなる。
【0021】端面カム3kの端面の高さは、セクタリン
グ5の進角方向に対して徐々に低くなる傾斜面に形成し
てある。セクタリング5には、これがばね6の付勢力に
抗して回動する際にプリント板7,8同士の反発力によ
り光軸Sに沿ってシャッタ基板3に向かう垂直力が作用
するが、この垂直力はカムフォロワ5kが端面カム3k
の端面を押圧することにより水平分力が生じてセクタリ
ング5の回動力を大きくする役割を果たしている(図4
参照)。なお、このカム機構Cは、端面カムをセクタリ
ング5の下面に設け、カムフォロワをシャッタ基板3の
上面に設けるようにしてもよい。
【0022】図2は、図1で閉じていたシャッタを全開
にした状態を示すもので、各符号は図1と同じであるた
め主要なものだけを示してある。この状態は、駆動回路
13によって制御された電流が各コイルパターン9,1
0に流れて、可動基板7を反時計方向に回動させた状態
を示している。これにともないセクタリング5が可動プ
リント板7と一体回動し、駆動ピン5aを介して各セク
タ4を矢印方向に揺動させることにより中心が光軸Sと
一致するシャッタ開口4dが形成される。この時カムフ
ォロワ5kは、端面カム3kの斜面に沿って高い位置か
ら低い位置へ移動して低くなっている部分に当接してい
る。なお、この状態から駆動回路13により各コイルパ
ターンへの通電を停止すると、ばね6の付勢力によりこ
れらのセクタリング等は原位置に復帰可能である。
【0023】図3は、第1実施例に用いられている可動
プリント板7及び固定プリント板8の構成及び両者の位
置関係を拡大して示したものである。同図(a)は、固
定プリント板8の設置状態を示している。固定プリント
板8の下面には、渦巻状の複数の固定コイルパターン1
0が光軸Sから所定半径かつ光軸Sから等角度間隔に延
びる放射線R1上に配設してある。各固定コイルパター
ン10は、スルーホール8h及び向かい合わない面に設
けられた連結部10gを介して両面間の導通を可能とす
ることにより、渦巻10aの中心部への通電を可能とし
てある。
【0024】また、同図(b)は可動プリント板7が初
期位置にある取り付け状態を示しているが、これにも固
定プリント板8と同様に、絶縁板からなる可動プリント
板7の上面に、複数の渦巻上の可動コイルパターン9が
光軸Sから所定半径かつ光軸から等角度間隔に延びる放
射線R2上に配設してある。各可動コイルパターン9は
内端部(中心部)から外端部(外周端)に向けて電流が
流れるようにしてある。すなわち渦巻の巻方が内端部か
ら右巻で外端部に向かうようにしてあり、内端部から外
端部へ(内から外へ)時計方向に電流が流れるようにし
てある。各渦巻の内端部への接続は、プリント板におけ
る各渦巻の近傍と内端部にそれぞれスルーホール7hを
設け、これらのスルーホールとプリント板同士が向かい
合わない面に設けられた連結部9gとにより接続可能と
してある。
【0025】また、固定プリント板8における各固定コ
イルパターン10の配設位置の一つの基準となる光軸S
から放射状に伸びる放射線R1の角度は左右の分割線R
0からθとなっているのに対し、初期位置における可
動プリント板7の放射線R2は上記のθからさらにθ
だけ反時計方向に進んだ角度位置としてある。これは
両基板のコイルパターン9,10に互いに逆方向に同一
極性の電磁力が生じたときに、対向面間の反発力が斜め
方向に及ぼし合うことによって容易に回動可能とするた
めである。
【0026】こうして同図(C)に示すように、磁気反
発力により可動プリント板7が反時計方向に回動して放
射線R2がθの回転角度まで進角すると、カメラの絞
りなどの設定により定められた絞り位置に達してこれと
一体のセクタリング等が停止する。この時の可動プリン
ト板の各変位量はθ−θである。ここで駆動回路1
3により電力の供給を停止すると、可動プリント板をそ
れぞれ変位させていた電磁力が消失し、ばね6の付勢力
(図1,2参照)によりセクタリング等が原位置に復帰
し、シャッタが閉じられる。
【0027】図4は、両プリント板間の放射線の角度
(θ)のずれと駆動力との関係を示している。同図
(a)は、固定プリント板8の放射線R1に対して可動
プリント板7の放射線R2が角度θだけずれた位置に
なっている初期位置を示している。この状態では可動プ
リント板7はばね6の付勢力により原位置に停止してい
る。そして可動プリント板7と一体になって回動するセ
クタリング5の下面に設けられたカムフォロワ5kは、
シャッタ基板3上に設けられている端面カム3kの斜面
の高い方の部分に当接した状態となっている。
【0028】同図(b)は、両プリント板7,8の各コ
イルパターン9,10への通電により、可動プリント板
7にはN極が下向きの電磁力が発生し、固定プリント板
8にはN極が上向きの電磁力が発生し、対向面間におけ
るS極同士の反発力により可動プリント板7の放射線が
θになる角度位置まで回動している状態を示してい
る。すなわち、可動プリント板7はθ−θの角度だ
け変位していることになる。この角変位に際しては、両
プリント板間の反発力による光軸方向の分力が端面カム
3kの斜面に沿った方向の分力を生じさせ、これにより
セクタリング5を進角方向へ回動容易としてある。この
角変位はばね6の付勢力に抗してなされているものであ
るので、通電の停止により電磁力が消失すると直ちにこ
の付勢力により初期位置へ復帰してシャッタは閉じられ
ることになる。
【0029】図5は、時間(t)に対する両プリント板
への通電とシャッタ開口との関係を示している。同図
(a)は既述した通電方法を示している。すなわち、固
定プリント板8及び可動プリント板7の両コイルパター
ン9,10に通電することによりシャッタ4が開口し、
通電を停止するとばね6の付勢力によりシャッタが閉じ
る状態を示している。シャッタはコイルパターンの電磁
力によって開き、通電停止後はばねの付勢力だけで閉じ
られる。
【0030】これに対し、同図(b)は、固定プリント
板8の固定コイルパターン10には、シャッタ開口の全
開から閉鎖までの全区間を通電し、可動プリント板7の
可動コイルパターン9には、一方方向の通電によリシャ
ッタ全開とし、その後、可動コイルパターンには逆方向
の通電をすることにより吸引力を働かせて、可動プリン
ト板を閉シャッタ方向へ回動するように力を作用させる
ようにしてある。この結果、ばねの付勢力にこの吸引力
が加わるため、シャッタを急速に閉じることを可能にし
ている。同図(a)では、シャッタを閉じる為の時間が
t1であるのに対し、吸引力を加えるようにしてある同
図(b)ではシャッタを閉じるための時間がt2と短く
なっており、シャッタスピード可変のカメラとなる。な
お、これらの通電時間はシャッタ絞りの設定値により異
なるもので、同図(a),(b)は任意の絞りに対応す
るものとして示してある。
【0031】(第2実施例)第2実施例では、図6に示
すように、第1実施例における固定プリント板8に代え
て上板21の下面に複数の永久磁石28を配設したもの
によってシャッタを構成してある。各永久磁石28は光
軸Sを起点とする放射線と、光軸を中心とする所定長の
半径との交点を中心とするように上板21の下面に固着
してある。もちろん、個々の永久磁石の配置間隔は図1
の場合と同様に等角度になっている。また、可動プリン
ト板7は図1の場合と同様のものであり、コイルパター
ン9の配置については、第1実施例の場合と同様に各永
久磁石28の配置に対して放射線をθだけずらした角
度位置に配設してある(図3,4参照)。また、シャッ
タ基板3とセクタリング5との対向面にカム機構Cを備
えていることについても第1実施例1と同様である。第
2実施例では、第1実施例のように固定プリント板が設
けられていないので、配線を含む構成を簡単にすること
ができる。その他の構成については第1実施例と同様で
ある。
【0032】(第3実施例)第3実施例は、第1実施例
における可動プリント板7及び固定プリント板8につい
て、両面に渦巻状の複数のコイルパターンを連結状態に
配設したものによって構成してある。図7は、第3実施
例の固定プリント板38を拡大して示したものである。
図示してあるように、固定プリント板38の両面にそれ
ぞれ複数の渦巻状の固定コイルパターン40が設けてあ
る。これらのコイルパターン40はすべてが同方向に電
流が流れるように構成されている。
【0033】例えば図面上の最も手前の上面に位置する
渦巻40aは、外から内に向けて左巻(反時計方向)に
渦巻が進むように設けてあり、内端部でスルーホール3
8hを通って下面側のコイルパターン40bの内端部に
接続されている。そして下面側の渦巻40bは上方から
見て内から外に向けて右巻の渦巻になっている。したが
って、このコイルパターンの渦巻40a,40bに通電
すると、両者からN極を上向きとする極性の電磁力が発
生する。これらの各固定コイルパターン40はそれぞれ
両面の各渦巻が固定プリント板38の両面で重なるよう
に設けてあるため、両者により発生する電磁力の強さは
合成されて、第1実施例の場合と比較して約2倍とな
る。
【0034】さらに下面の渦巻40bの外端部は、下面
の連結部40gを通って手前から2番目に位置する下面
の渦巻40cの外端部と接続されている。この渦巻40
cは外から内へ右巻きになっており、内端部でスルーホ
ール38hを通って上面に設けてある2番目の渦巻40
dの内端部に接続されている。上面の2番目の渦巻40
dは内から外へ右巻となっており、外端部は連結部40
gを介して上面の3番目の渦巻40eの外端部に接続さ
れている。この渦巻40eは上面の1番目のコイルパタ
ーン40aと同じものであり、これ以降は同様の渦巻が
繰り返して設けてある。図示されていないが、可動プリ
ント板についても両面に同様の可動コイルパターンの渦
巻が左巻に設けてあり、同様に2倍の電磁力が発生する
ようにしてある。その他の構成については第1実施例と
同様である。
【0035】なお、本実施例は固定プリント板に代え
て、第2実施例のように上板に永久磁石を配設したもの
とすることによって同様の効果を得ることも可能であ
る。上記第1〜第3実施例においてはいずれもコイルパ
ターンの設置数や巻数及びプリント板の層数が図面から
判断可能に示されいるが、これらのものは任意に決定可
能である。またセクタの数も3枚として説明してある
が、この数も任意に決定可能である。また、本実施例で
は、可動プリント板とセクタリングを別部材として設け
たが、可動プリント板7にセクタ駆動ピン5aを設け、
可動プリント板7がセクタリングを兼ねるようにしても
よい。また、固定プリント板8を下板2に設け下板2を
プリント板支持板とし、可動プリント板7をセクタリン
グ5の下面に設けるようにしてもよい。また、コイルパ
ターンの渦巻きの配置も、きれいに円状に並ばなくて略
円状でもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、シャッタの小型化を可
能とするとともに、シャッタの開閉速度を速くすること
が可能になる。また、シャッタ開閉のための可動部の容
量を小さくしてあるので消費電力を小さくすることがで
きる。これにより小型で高性能なカメラを安価に提供可
能になる。また、シャッタ基板とセクタリングとの対向
面にカム機構を備えているため、センタリングの回動を
容易化して開閉シャッタ時の電力消費を少なくすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構成を示すもので、初期状態の分
解斜視図である。
【図2】同、シャッタが開いた状態を示す分解斜視図で
ある。
【図3】第1実施例のコイルパターンの渦巻の巻方と位
置関係を示す斜視図であり、(a)は固定プリント板、
(b)は初期位置における可動プリント板、(c)は回
動後の可動プリント板を示してある。
【図4】第1実施例の動作を示すものであり、(a)は
両プリント板の初期状態のときの位置関係を示す説明
図、(b)は各コイルパターンの極性と回動後の位置関
係を示す説明図である。
【図5】第1実施例における通電時間とシャッタ開口と
の関係を示す特性線図であり、(a)は一方向通電の場
合、(b)は双方向通電の場合を示す。
【図6】第2実施例の構成を示す分解斜視図である。
【図7】第3実施例における固定プリント板のコイルパ
ターンを示す一部切欠斜視図である。
【図8】従来技術の構成を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
S 光軸 C カム機構 1,21 プリント板支持板(上板) 1d,21d 開口 3 シャッタ基板 3k 端面カム 4 セクタ 5 セクタリング 5k カムフォロワ 6 付勢部材 7,37 可動プリント板 8,38 固定プリント板 9,39 可動コイルパターン 10,40 固定コイルパターン 13 駆動回路 28 永久磁石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口が設けられているプリント板支持板
    に固定され、上記開口の光軸中心に対し実質的に同心状
    に位置する複数の固定コイルパターンを有する固定プリ
    ント板と、 上記固定プリント板の一方の面に対向するとともに、初
    期位置において当該固定プリント板の各コイルパターン
    と所定角度だけずれた状態に位置する複数の可動コイル
    パターンを有し、付勢部材によって一方方向へ付勢され
    る可動プリント 板と、上記固定コイルパターン及び上記可動コイルパタ
    ーンへの通電を制御する駆動回路と、 上記可動プリント板とこの可動プリント板を支持するシ
    ャッタ基板との対向面に設けてあり、上記可動プリント
    板を光軸方向に進退可能とするカム機構と、 上記可動プリント板の回動によって開閉動作可能に設け
    てあるセクタとを備えていることを特徴とするカメラ用
    シャッタ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記カム機構は、上
    記シャッタ基板の上記可動プリント板との対向面に設け
    られ、上記シャッタ基板と上記可動プリント板とのいず
    れか一方に上記光軸中心に対し実質的に同心状に位置す
    る端面カムと、他方に突設されたカムフォロワを備えて
    いることを特徴とするカメラ用シャッタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、上記プリント
    板は少なくとも両面以上の多層プリント板であって、上
    記各コイルパターンはそれぞれ上記各プリント板の対向
    面又は上記各プリント板の少なくとも2つのパターン面
    に配設してあり、上記各プリント板上の各コイルパター
    ン同士は連結してあることを特徴とするカメラ用シャッ
    タ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、上記
    駆動回路は、シャッタ駆動開始時に上記各コイルパター
    ンに通電を開始し、シャッタを閉じる時間帯には各上記
    コイルパターンのいずれか一方の通電を逆方向にするよ
    うに設定してあることを特徴とするカメラ用シャッタ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、上記
    固定コイルパターンを有する上記固定プリント板に代え
    て永久磁石を上記上板に配設してあることを特徴とする
    カメラ用シャッタ。
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