JP2000345051A - 切削加工性樹脂形成性材料、模型素材用樹脂成形品及び模型の製法 - Google Patents
切削加工性樹脂形成性材料、模型素材用樹脂成形品及び模型の製法Info
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Abstract
くく、かつ強度低下の少ない模型素材用樹脂成形品を得
る。 【解決手段】 切削加工性樹脂もしくはその前駆体
(A)と、液状の芯物質と壁膜物質とから構成されるマ
イクロカプセル(B)からなり、(B)を(A)100
質量部当たり0.5〜90質量部の割合で含有する切削
加工性樹脂形成性材料を、溶融固化もしくは硬化成形し
てなる模型素材用樹脂成形品。
Description
成性材料、模型素材用樹脂成形品および模型の製法に関
する。さらに詳しくは、切削時に発生する粉塵が空中に
舞いにくく、作業環境を悪化させにくいといった特長を
有する模型素材用樹脂成形品とそれを与える切削加工性
樹脂形成性材料、および粉塵の飛散が低減された模型の
製法に関する。
デル用材料等の模型素材用樹脂成形品は、切削加工によ
って任意の形状を付与された後にモデルや型として供さ
れる。近年、木型職人の減少、コンピューターの進歩、
モデル作製の短納期化の要請等の諸事情から、NC(ヌ
ーメリカルコントロール:数値制御)マシン切削による
モデル作製が主流となっている。NCマシンで模型素材
用樹脂成形品を切削する場合に発生する粉塵が作業環境
の汚染を招くため、粉塵の発生量を抑える方法として
は、(ポリ)オキシアルキレン化合物、例えばポリアル
キレングリコールの両末端水酸基を脂肪酸または高級ア
ルコールで封鎖したエステル化合物またはエーテル化合
物等の、化学的に活性の低い液体を樹脂に含有させると
いう方法がある。(国際公開WO98/17703号公
報)
法では材料強度の低下を招く場合があり、仕上がったモ
デルが傷つきやすかったり、変形しやすいといった問題
があるため、比較的強度の小さくてよいモックアップモ
デル用材料には適用できるものの、強度を必要とするマ
スターモデル用、型用の材料に適用するには好ましくな
い場合がある。
を解決すべく鋭意検討した結果、液状の芯物質を含むマ
イクロカプセルを樹脂組成物に含有させることにより、
切削粉塵の発生が少量でかつ強度低下の少ない、模型素
材用樹脂成形品が得られることを見出し、本発明に到達
した。
ある。 (I) 切削加工性樹脂もしくはその前駆体(A)と、
液状の芯物質(a)と壁膜物質(b)とから構成される
マイクロカプセル(B)からなり、(B)を(A)10
0質量部当たり0.5〜90質量部の割合で含有する切
削加工性樹脂形成性材料。 (II) この材料を溶融固化もしくは硬化成形してなる
模型素材用樹脂成形品。 (III) この成形品を切削加工する模型の製法。 (IV) 切削加工性樹脂もしくはその前駆体(A)から
なる材料を切削加工して模型を製造する方法において、
(A)中に液状の芯物質(a)と壁膜物質(b)とから
構成されるマイクロカプセル(B)を含有させることを
特徴とする切削加工時の粉塵飛散低減方法。
ル(B)を構成する芯物質(a)は、20℃1気圧で液
状の物質である。切削作業が主として温調設備のない場
所で行われることが多いため、寒冷期に(a)が液体で
あるために、好ましい凝固点は−5℃以下であり、さら
に好ましくは−10℃以下である。また、切削条件によ
っては切削熱による切削面の温度上昇が70℃以上にな
ることもあるため、(a)の好ましい沸点は80℃以上
であり、さらに好ましくは120℃以上である。(a)
の粘度(ブルックフィールド型粘度計による)は、切削
時に瞬時に飛散し切り粉に付着するために、20℃で5
000mPa・s以下であることが好ましく、さらに好
ましくは3000mPa・s以下、特に好ましくは50
〜2500mPa・sである。切削時の粉塵量を低減す
るには、(A)100質量部に対し0.5質量部以上の
(B)を含有する必要があり、模型素材用樹脂成形品と
しての強度を保持するには90質量部以下である必要が
ある。切削条件が激しい場合、粉塵に付着しきれなかっ
た(a)が粉塵以外のモデル、NCマシン等に直接ふり
かかる可能性があること、(A)に含有させるときの容
易さおよび経済性を考慮すると、さらに好ましくは1〜
50質量部である。
で(A)に悪影響を及ぼさない物質であれば特に限定さ
れず、(A)と非反応性のものと、反応性であっても
(A)に実質的に影響を及ぼさないものが含まれる。
(a)は合成有機化合物でも天然有機化合物でもよく、
水溶性、油溶性のいずれでもよい。また、2種以上を併
用して用いてもよい。(a)のゲルパーミエーションク
ロマトグラフによる数平均分子量は好ましくは3000
以下、さらに好ましくは70〜2500である。
脂環式化合物、芳香族化合物のいずれでもよい。具体的
には、分子量70〜250の炭化水素類(直鎖、分岐も
しくは脂環式の飽和脂肪族炭化水素、例えば、n−ヘプ
タン、n−オクタン、イソオクタン、n−ヘキサデカ
ン、シクロヘキサン;不飽和脂肪族炭化水素、例えば1
−オクテン;芳香族炭化水素、例えばクメン)、分子量
100〜270の1価アルコール類(直鎖、分岐もしく
は脂環式の脂肪族アルコール、例えば、1−ヘプタノー
ル、n−ノニルアルコール、2−エチルヘキシルアルコ
ール;芳香環含有アルコール、例えば、クミンアルコー
ル)、分子量60〜270の2価アルコール(グリコー
ル)類(エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオールなど)、分子量90〜270の
3〜6価のアルコール類(グリセリン、トリメチロール
プロパン、ジグリセリンなど)、分子量130〜500
の脂肪族もしくは芳香族エステル類(n−ノニルアセテ
ート、オクチルアセテート、イソアミルブチレート、ア
ジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、ベンジルアセテー
ト、フタル酸ジブチルなど)、分子量100〜270の
ケトン類(メチルアミルケトン、2−オクタノン、3−
オクタノンなど)、分子量70〜300のモノもしくは
ジエーテル類〔ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエ
ーテル、ベンジルエチルエーテル、前記グリコール類の
モノアルキル(アルキル基の炭素数1〜8)エーテル類
(エチルセロソルブなど)、前記グリコール類のジアル
キル(アルキル基の炭素数1〜8)エーテル類(エチレ
ングリコールジエチルエーテルなど)など〕、および数
平均分子量3000以下のポリエーテル類〔ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン
プロピレンオキサイド(以下POと略記する)付加体
(付加モル数50以下)、ペンタエリスリトールPO付
加体(付加モル数50以下)、ポリオキシアルキレン
(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度66以下,以下
の化合物のポリオキシアルキレン基についても同じ)モ
ノアルキル(アルキル基の炭素数1〜8)エーテル、ポ
リオキシアルキレンジアルキル(アルキル基の炭素数1
〜8)エーテル、ポリオキシアルキレンアルキル(アル
キル基の炭素数1〜8)フェニルエーテル、ポリアルキ
レングリコール(重合度66以下)の脂肪酸(脂肪酸残
基1個の炭素数12〜24)モノおよび/またはジエス
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロッ
クポリマーなど〕などが挙げられる。
性、安全衛生の面から炭化水素類、アルコール類、エス
テル類、ポリエーテル類が好ましく、さらに好ましく
は、分子量70〜250の飽和脂肪族炭化水素である。
よびその精製物(スピンドル油、流動パラフィンな
ど)、植物油(オリーブ油、ヒマシ油、ナタネ油な
ど)、動物油(鯨油、牛油、スクアレンなど)、並びに
これら動植物油の精製物および変性物(精製ヒマシ油、
多価アルコール変性ヒマシ油、スクアランなど)が挙げ
られる。これらの天然有機化合物の中で、かつ(a)全
体の中でも、入手の容易さ、価格面から、鉱油、動植物
油およびこれらの変性物が好ましい。
特に限定なく、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂等が挙げられ
る。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂
(ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、スチレン
−ブタジエン樹脂など)、ポリアミド樹脂(6ナイロ
ン、66ナイロン、12ナイロンなど)、ポリエチレン
系樹脂〔ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン(α
−オレフィンの炭素数3〜6)共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体など〕、ポリプロピレン系樹脂〔ポリ
プロピレン、プロピレン−α−オレフィン(α−オレフ
ィンの炭素数4〜6)共重合体など〕、(メタ)アクリ
ル系樹脂、〔アルキル(アルキル基の炭素数1〜12)
アクリレート重合体、アルキル(アルキル基の炭素数1
〜12)メタクリレート重合体など〕、ポリアクリロニ
トリル、熱可塑性ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネートなど)、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリオキシ
アルキレン(アルキレン基の炭素数2〜4)系樹脂、ポ
リアセタール樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ンおよびポリフェニレンサルファイド樹脂が挙げられ、
2種以上を併用してもよい。
フェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂のポリアミ
ン類、酸無水物などによる硬化物など)、不飽和ポリエ
ステル樹脂(グリコール、不飽和二塩基酸および飽和二
塩基酸から誘導される不飽和ポリエステル類と、他のビ
ニルモノマーとの架橋共重合物など)、フェノール樹脂
(フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−フ
ルフラール樹脂など)、ポリイミド樹脂、熱硬化ポリウ
レタン樹脂、メラミン樹脂および尿素樹脂等が挙げら
れ、2種以上を併用してもよい。
リロニトリル、(メタ)アクリル系樹脂、これらの共重
合体、および塩化ビニリデン樹脂が好ましい。熱硬化樹
脂の中ではフェノール樹脂が好ましい。これらの中で、
切削加工性が良好な点から、ポリアクリロニトリル、ア
ルキルアクリレート重合体、アルキルメタクリレート重
合体、およびこれらの共重合体がさらに好ましい。
(b)が熱可塑性樹脂の場合、切削熱による温度上昇か
ら、融点は100℃以上であることが好ましいが、激し
い切削条件を考慮すると、さらに好ましくは120〜2
50℃である。(b)は、好ましくは0.01〜100
μmの膜厚で用いられる。
されず、通常用いられる製法のいずれでもよい。代表的
な製造法としては、コアセルベーション法、界面重合
法、インサイチュー重合法などが挙げられる。コアセル
ベーション法は広く用いられており、複写紙用の無色染
料、液晶等の芯物質を入れ、壁膜物質にゼラチンを使用
したマイクロカプセルがこの方法で製造されている。界
面重合法は、親水性モノマーを含む水相と、親油性液体
を含む油相との界面で重合反応を起こさせ、マイクロカ
プセル化する方法で、ポリウレタン、ポリウレア、エポ
キシ樹脂等を壁膜物質とするマイクロカプセルが多く製
造されている。インサイチュー重合法は、互いに混じり
合わない2相のどちらか一方の相にモノマーおよび触媒
を含ませておき、モノマーを界面で重合させ芯物質の表
面に均一な膜を形成させる方法であり、壁膜物質として
は、スチレンと無水マレイン酸の共重合体、エチレンと
無水マレイン酸の共重合体、アラビアゴム、ポリアクリ
ル酸、アクリル酸・アクリル酸エステル共重合体、メラ
ミン−ホルマリン樹脂、ポリウレタン樹脂などが使用さ
れる。壁膜物質、芯物質、粒径の選択の範囲、およびカ
プセルの安定性から、(B)としては、界面重合法およ
びインサイチュー重合法によって製造されたものが好ま
しく、価格の面からインサイチュー重合法によって製造
されたものがさらに好ましい。
タルク、炭酸カルシウム等で被覆されていても構わな
い。(B)のレーザー回折式粒度分布測定装置で測定し
た体積平均粒径(メジアン)は、取り扱いの容易さおよ
び樹脂組成物としたときの強度低下の少なさから、1μ
m〜1500μmが好ましく、さらに好ましくは3μm
〜1000μmである。式:z=x×100/y[zは
マイクロカプセル1個当たりの内包油量(容量%)、x
はマイクロカプセル1個当たりに内包される芯物質
(a)の体積、yはマイクロカプセル1個当たりの容
積]で表される(B)の内包油量zは、経済性と取り扱
い性を考慮すると40容量%以上が好ましく、さらに好
ましくは50〜90容量%である。ここで内包油とは、
芯物質(a)のことを言う。
としては、切削加工性を有する樹脂となるものであれば
特に限定されないが、例えば、前記の(b)に用いるも
のとして例示した熱硬化樹脂の前駆体が挙げられる。さ
らに(b)に用いるものとして例示した熱可塑性樹脂も
挙げられる。(b)と(A)もしくは(A)から得られ
る樹脂とは、同じ樹脂であっても異なっていてもよい。
(A)が熱可塑性樹脂であれば、融点は180℃以下が
好ましい。さらに好ましくは120℃〜160℃であ
る。180℃より高いと、コンパウンド作製中もしくは
成形中にマイクロカプセルが融解する可能性がある。こ
れらの熱硬化樹脂の前駆体および熱可塑性樹脂の中で
は、単独でかつ発泡等によって低密度化されずに反応硬
化(熱硬化樹脂の場合)もしくは溶融固化(熱可塑性樹
脂の場合)した場合のショアD硬度が60以上(とくに
62〜95)の硬質樹脂となるものが好ましい。このよ
うな樹脂としては、エポキシ樹脂、硬質ポリウレタン樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポ
リエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などが挙げら
れる。
に適用できるようにするための原料成分の選択範囲の広
さと、マイクロカプセル(B)、後述する添加剤(C)
との配合、成形のしやすさから、(A)としてさらに好
ましくは、エポキシ樹脂および硬質ポリウレタン樹脂の
前駆体であり、とくに好ましくは硬質ポリウレタン樹脂
の前駆体である。硬質ポリウレタン樹脂は、ポリオール
成分と有機ポリイソシアネート成分からなる原料成分中
に添加剤(C)を配合し、そのまま所望の形状に硬化さ
せ成形できる利点がある。
般に使用される1分子内に2個以上のエポキシ基を有す
るポリエポキシドと、ポリアミン系硬化剤または酸無水
物系硬化剤からなるものである。上記ポリエポキシドと
しては、エピハロヒドリン(エピクロルヒドリンなど)
またはジハロヒドリン(グリセリンジクロルヒドリンな
ど)と、炭素数6〜50またはそれ以上の多価(2〜6
価またはそれ以上)フェノール類〔ビスフェノールA、
ビスフェノールF、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、レゾルシノール、ハイドロキノンおよび
カテコール、並びにこれらの核置換物、ハロゲン化合物
など〕、または炭素数2〜100の多価(2〜6価また
はそれ以上)アルコール〔アルカンポリオール(エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなど)、数
平均分子量3000以下のポリアルキレン(アルキレン
基の炭素数2〜4)グリコール(ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコールなど)など〕との反応によ
って得られるポリグリシジルエーテル;あるいはエピハ
ロヒドリンまたはジハロヒドリンと、炭素数6〜20ま
たはそれ以上で2〜6価またはそれ以上の、脂肪族もし
くは芳香族ポリカルボン酸類(シュウ酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸およびそれらのハロゲン化合物など)との反応によっ
て得られるポリグリシジルエステルなどが挙げられる。
グリシジルエーテルが好ましく、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタンのグリシジルエーテルがさらに好ましい。ま
た、25℃における粘度が15000mPa・s以下、
エポキシ当量が180〜200のものが好ましい。
18の脂肪族ポリアミン、炭素数4〜15の脂環式ポリ
アミン、炭素数6〜20の芳香族ポリアミン、炭素数4
〜15の複素環式ポリアミン、ポリアミドアミン系硬化
剤などが挙げられる。上記脂肪族ポリアミンとしては、
炭素数2〜6のアルキレンジアミン(エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミンな
ど)、ポリアルキレンポリアミン(アルキレン基の炭素
数が2〜6のジアルキレントリアミン〜ヘキサアルキレ
ンヘプタミン)〔ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレ
ンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキ
サメチレン)トリアミンなど〕、これらのアルキル(ア
ルキル基の炭素数1〜4)もしくはヒドロキシアルキル
(ヒドロキシアルキル基の炭素数2〜4)置換体〔ジア
ルキル(アルキル基の炭素数1〜4)アミノプロピルア
ミン、ジエチルアミノプロピルアミン、アミノエチルエ
タノールアミンなど〕、ジエチレングリコールビスプロ
ピレンジアミン、炭素数8〜15の芳香環含有脂肪族ポ
リアミン(メタキシリレンジアミンなど)が挙げられ
る。脂環式ポリアミンとしては、イソフォロンジアミ
ン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メ
タンなどが挙げられる。芳香族ポリアミンとしては、メ
タフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなど
が挙げられる。複素環式ポリアミンとしては、N−アミ
ノエチルピペラジンなどが挙げられる。ポリアミドアミ
ン系硬化剤としては、リノール酸やオレイン酸を主成分
とする不飽和脂肪酸を触媒の存在下に加熱重合して製造
される炭素数36の重合脂肪酸を主成分とするダイマー
酸と、過剰(酸1モル当たり2モル以上)のポリアミン
類(上記アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミ
ンなど)を反応させて得られるものなどが挙げられる。
物〔無水フタル酸、無水トリメリット酸、エチレングリ
コールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロー
ルトリス(アンヒドロトリメリテート)、無水ピロメリッ
ト酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸無水物など〕、脂肪族酸無水物〔無水マレイン
酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチル
テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ア
ルケニル基の炭素数が8〜12のアルケニル無水コハク
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無
水物、ポリアジピン酸無水物(重量平均分子量:750
〜850)、ポリアゼライン酸無水物(重量平均分子
量:1200〜1300)、ポリセバシン酸無水物(重
量平均分子量:1600〜1700)など〕が挙げられ
る。これらの硬化剤の中ではポリアミン系硬化剤が好ま
しく、炭素数2〜18の脂肪族ポリアミンがさらに好ま
しい。また、25℃における粘度が15000mPa・
s以下のものが好ましい。また、これらの硬化剤が使用
される割合は、エポキシ当量に対して、好ましくは0.
25〜2.0、さらに好ましくは0.5〜1.75硬化
剤当量である。
体は、通常ポリオール成分とイソシアネート成分からな
るものである。ポリウレタン樹脂に用いるポリオール成
分としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポ
リオール、およびその他のポリオールが挙げられる。ポ
リエーテルポリオールとしては、例えば、多価アルコー
ル、多価フェノール、アミン類、ポリカルボン酸、リン
酸などの少なくとも2個(好ましくは3〜8個)の活性
水素原子を有する化合物に、アルキレンオキサイドが付
加した構造の化合物およびそれらの混合物が挙げられ
る。
のものが好ましく、2種以上を併用してもよい。具体例
としては、炭素数2〜12の脂肪族2価アルコール、例
えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオールおよびジエチレングリコール;
炭素数3〜12の脂肪族3〜8価アルコール、例えば、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、メチルグルコシド、ジグリセリン、ソルビトー
ルおよびシュークローズ;炭素数6〜18の脂環式アル
コール、例えば、シクロヘキシレングリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール;炭素数8〜20の芳香族アルコ
ール、例えば、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベン
ゼン;などが挙げられる。多価フェノールとしては、例
えば、ハイドロキノン、ビスフェノ−ル類(ビスフェノ
−ルA、ビスフェノ−ルF等)、フェノールとホルムア
ルデヒドの縮合物などが挙げられる。アミン類のうち脂
肪族アミンとしては、アルカノールアミン類(ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミンなど)、アルキル
(アルキル基の炭素数1〜20)アミン類(エチルアミ
ンなど)、アルキレン(アルキレン基の炭素数2〜6)
ジアミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン
など)、ポリアルキレンポリアミン(アルキレン基の炭
素数が2〜6のジアルキレントリアミン〜ヘキサアルキ
レンヘプタミン)(ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミンなど)などが挙げられる。また、炭素数6
〜20の芳香族アミン類(トルエンジアミン、ジフェニ
ルメタンジアミンなど)、炭素数4〜15の脂環式アミ
ン類(イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミン
など)および炭素数4〜15の複素環式アミン類(アミ
ノエチルピペラジンなど)等が挙げられる。ポリカルボ
ン酸としては、後述するものが挙げられる。これらのう
ちで好ましいものは多価アルコールである。
キレンオキサイドとしては、炭素数2〜8のものが好ま
しく、具体例としては、エチレンオキサイド(EO)、
PO、1,2−、2,3−、1,4−または2,4−ブ
チレンオキサイド、スチレンオキサイドなど、およびこ
れらの組み合わせ(ブロックおよび/またはランダム付
加)が挙げられる。これらのうち特に好ましいものは、
POおよびEOとPOの組み合わせである。
は、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノ
ールアミン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、お
よびシュークローズのPO付加物が挙げられる。
ルボン酸とポリオールからの縮合ポリエステルポリオー
ル、およびラクトン開環重合によるラクトンポリエステ
ルポリオールが挙げられる。ここで、ポリカルボン酸と
しては、炭素数2〜10の脂肪族ジカルボン酸(無水
物)(アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸な
ど)、芳香環に2〜4個のカルボキシル基のついた炭素
数8〜14の芳香族ポリカルボン酸(無水フタル酸、テ
レフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸など)な
どが挙げられる。好ましくは無水フタル酸、およびテレ
フタル酸である。ポリオールとしては、前記ポリエーテ
ルポリオールの項で説明した多価アルコール、およびそ
のアルキレンオキサイド低モル(通常1〜3モル)付加
物が挙げられる。好ましくは1,4−ブタンジオール、
エチレングリコール、およびジエチレングリコールであ
る。縮合ポリエステルポリオールの具体例としては、ポ
リ(1,4−ブタンジオールアジぺート)、ポリ(1,
4−ブタンジオールテレフタレート)、ポリ(ジエチレ
ングリコール)テレフタレートが挙げられる。
て、使われるラクトンとしては、炭素数が通常3〜7の
ものであり、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン
などが挙げられる。好ましくはε−カプロラクトンであ
る。ラクトンポリエステルポリオールの具体例として
は、ポリε−カプロラクトンポリオールが挙げられる。
トリル、スチレン、メチルメタクリレートなどのビニル
化合物のホモポリマーまたはコポリマーでグラフト変性
したポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオー
ル、水酸基含有ビニル重合体(アクリル系ポリオール、
例えば特公昭58−57413号公報記載のもの)など
が挙げられる。
価は、好ましくは200〜700であり、さらに好まし
くは250〜600である。ヒドロキシル価が200以
上では、得られたポリウレタン成形品に耐熱性と強度が
備わり、700以下であると成形中の反応熱によるスコ
ーチの発生が無く、得られた成形品の切削性がよい。
ル価のポリオールとともに、切削加工用材料としての必
要特性を損なわない範囲で、ヒドロキシル価が200未
満のポリオール〔高分子量ポリエーテルポリオール、ひ
まし油類(ひまし油およびポリオール変性ひまし油な
ど)など〕、ヒドロキシル価が700を越えるポリオー
ル(前記のポリエーテルポリオールの項で多価アルコー
ルとして例示したものなど)、およびポリアミン(ジエ
チルトリレンジアミン、2,2’,3,3’−テトラク
ロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど)など
を、好ましくは上記ヒドロキシル価のポリオールの30
質量%以下の範囲で併用してもよい。
リエーテルポリオール、特に多価アルコールのアルキレ
ンオキサイド付加物であり、特に好ましくは、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、
ペンタエリスリトール、ソルビトールおよび、シューク
ローズのPO付加物である。
来からウレタンフォームの製造に使用されているものが
使用できる。このようなイソシアネートとしては、芳香
族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂
環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネー
ト、これらの変性物(例えば、カルボジイミド変性、ア
ロファネート変性、ウレタン変性、ウレア変性、ビュー
レット変性、イソシアヌレート変性、オキサゾリドン変
性など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。
数(NCO基中の炭素を除く;以下のポリイソシアネー
トも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数
6〜20の芳香族トリイソシアネートおよびこれらのイ
ソシアネートの粗製物などが挙げられる。具体例として
は、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネー
ト、2,4−および2,6−トリレンジイソシアネート
(TDI)、粗製TDI、2,4’−および4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、ナ
フチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメ
タン−4,4’,4’’−トリイソシアネートなどが挙
げられる。脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数
6〜10の脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
数6〜16の脂環式ジイソシアネートなどが挙げられ
る。具体例としては、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナ
ンジイソシアネートなどが挙げられる。芳香脂肪族イソ
シアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイ
ソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、キシ
リレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラ
メチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変
性MDI、カルボジイミド変性MDI、ショ糖変性TD
I、ひまし油変性MDIなどが挙げられる。これらのう
ち好ましいものは芳香族ポリイソシアネートであり、特
に好ましいものはポリメチレンポリフェニルイソシアネ
ートである。
オール成分と有機ポリイソシアネート成分の割合は種々
変えることができるが、イソシアネート指数[(NCO
/活性水素原子含有基)の当量比×100]は、樹脂強
度の点から、好ましくは80〜140、さらに好ましく
は85〜120である。また反応方法としては、ワンシ
ョット法であっても、あらかじめポリオール成分の1部
と有機ポリイソシアネート成分を反応させるプレポリマ
ー法であってもよい。
有させると、さらに好ましい模型素材用樹脂成形品を成
形できる。添加剤(C)としては、フィラー、脱水剤、
滑剤、整泡剤、消泡剤、触媒、着色剤、難燃剤、老化防
止剤、可塑剤などが挙げられる。フィラー(C1)は樹
脂組成物の強度、熱寸法安定性の増加または軽量化のた
めに投入してもよい。(C1)としては、金属粉もしく
は繊維(鉄粉、アルミニウム粉等)、無機粉もしくは繊
維(ガラス、カーボン、セラミックス、タルク、炭酸カ
ルシウム等の粉もしくは繊維)、高分子からなる粉もし
くは繊維(ビニロン、「ケブラー」(デュポン社)、ア
クリル樹脂等の粉もしくは繊維)、中空微小球(ガラス
マイクロバルーン、アクリルマイクロバルーン、フェノ
リックマイクロバルーン等)などが挙げられる。強度お
よび/または熱寸法安定性を要求される模型素材用樹脂
成形品には金属粉、無機粉、繊維を使用するのが好まし
く、より好ましくは無機粉である。軽量化のためには中
空微小球を使用するのが好ましく、中でもアクリルマイ
クロバルーン、フェノリックマイクロバルーンが好まし
い。(A)100質量部あたりの(C1)の好ましい配
合量は80質量部以下であり、より好ましくは0.5〜
60質量部、特に好ましくは1〜50質量部である。
アリン酸カルシウム、エチレンジアミンジステアリルア
ミドなど)、整泡剤(シリコーン系整泡剤、例えばポリ
オキシアルキレンジアルキルポリシロキサン;など)、
消泡剤(ジメチルシロキサンコポリマー、シリコーンな
ど)、触媒〔アミン系触媒、例えばトリエチレンジアミ
ン;金属系触媒、例えばジブチル錫ジラウレート;な
ど)、着色剤(金属酸化物、ジスアゾピグメントな
ど)、難燃剤(リン酸エステル、酸化アンチモンな
ど)、老化防止剤(ジブチルジチオカルバミン酸ニッケ
ル、ヒンダードフェノールなど)、可塑剤〔フタル酸ジ
アルキル(アルキル基の炭素数1〜10)エステル、例
えばフタル酸ジブチル;アジピン酸ジアルキル(アルキ
ル基の炭素数1〜10)エステル、例えばアジピン酸ジ
−2−エチルヘキシル;など〕、およびポリウレタン樹
脂の場合に脱水剤(硫酸カルシウム、モレキュラーシー
ブなど)などを適宜投入してもよい。
い配合量は20質量部以下であり、より好ましくは0.
2〜15質量部である。(A)100質量部あたりの可
塑剤の好ましい配合量は20質量部以下であり、より好
ましくは0.2〜10質量部である。(A)100質量
部あたりの触媒の好ましい配合量は1質量部以下であ
り、より好ましくは0.005〜0.2質量部である。
(A)100質量部あたりの脱水剤の好ましい配合量は
10質量部以下であり、より好ましくは0.2〜8質量
部である。(A)100質量部あたりの整泡剤、消泡
剤、着色剤、難燃剤、老化防止剤の好ましい配合量は各
々3質量部以下であり、より好ましくは0.1〜2質量
部である。
とマイクロカプセル(B)とから、本発明の切削加工性
樹脂形成性材料を作製する方法としては、(B)が
(A)中に均一に分散される方法であれば特に限定され
ないが、例えば、プラネタリーミキサー、ニーダー、ハ
ンドミキサー、撹拌翼付竪型撹拌槽などを用いて、熱可
塑性樹脂、または熱硬化樹脂の前駆体の一部に混合する
方法が挙げられる。これらの混合装置の中ではプラネタ
リーミキサーが好ましい。添加剤(C)を用いる場合
も、(A)と(C)を上記のごとく混合分散することに
よって得ることができる。したがって(A)に(B)と
(C)を上記の方法で同時に混合分散してもよい。熱可
塑性樹脂の場合、熱可塑性樹脂の粉体と(B)とを粉体
同士で混合してから、成形時に加熱して熱可塑性樹脂を
溶融させて用いてもよいし、予め溶融させた熱可塑性樹
脂中に(B)を投入し、混合してもよい。好ましい方法
は、粉体同士で混合する方法である。熱硬化樹脂の場
合、例えば、熱硬化ポリウレタン樹脂からなる模型素材
用樹脂成形品を得る場合は、前記のポリオール成分中に
(B)を分散した後、有機ポリイソシアネート成分と通
常の方法により反応させることもできるし、(B)を有
機ポリイソシアネート成分中に分散した後、ポリオール
成分と反応させることもできる。好ましいのは前者の方
法である。
の切削加工性樹脂形成性材料を、(A)が熱可塑性樹脂
の場合は、その融点以上の温度で溶融固化させて、
(A)が熱硬化樹脂の場合は、硬化成形して得ることが
できる。熱可塑性樹脂からなる模型素材用樹脂成形品の
場合は、(A)と(B)を混合後、通常の押出機(単軸
または二軸押出機)、コンティニアスニーダーなどで連
続的に製造することができる。
05〜0.95g/cm3 の樹脂発泡成形品であって
も、密度0.95〜1.25g/cm3 のほとんど樹脂
のみからなる成形品であっても、無機フィラーを含有す
る非発泡性の密度1.25〜2g/cm3 の成形品であ
ってもよいが、低密度化によって切削加工性をよくする
ために、樹脂発泡体であることが好ましく、発泡によっ
て容易に低密度化できるという点でも、ポリウレタン樹
脂発泡成形品が特に好ましい。発泡成形品を得る場合、
ポリウレタン樹脂の発泡法を例にとると、ポリオール成
分と有機ポリイソシアネート成分の混合中および/また
は混合前にフロロカーボン、水素原子含有ハロゲン化炭
化水素、低沸点炭化水素等の揮発性の発泡剤や、炭酸ガ
ス発生源となる水などを投入する発泡剤発泡法と、上記
成分を混合中に空気や窒素等の不活性ガスを吹き込むメ
カニカルフロス発泡法等が挙げられる。発泡後の気泡径
が細かく、気泡が均一に分散され、得られる硬化物内の
密度分布が均一であるという点でメカニカルフロス発泡
法が特に好ましい。
の歯の付いた円筒状のステーターと、ステーター内部に
同じく多数の歯の付いたローターからなるメカニカルフ
ロス発泡機のローターが回転中に、発泡させたい液と不
活性ガスを同時に連続的に当該発泡機に注入することに
より、当該発泡機の出口から発泡した液を連続的に取り
出す方法であり、ポリウレタン以外の熱硬化樹脂の発泡
にも適用できる。必要に応じて液や不活性ガスの注入口
を設けられるため、2種類以上の液体と不活性ガスの混
合が可能である。また液体は硬化性があっても発泡機か
ら出た後に硬化するのであればかまわない。メカニカル
フロス発泡法による不活性ガスの微小気泡の量は、成形
品の体積(不活性ガスの体積と樹脂成形品体積の合計)
に対して、好ましくは10〜70%、より好ましくは2
0〜60%である。低密度化による切削性の向上という
観点から10%以上であると切削性が良好であり、また
70%以下であると微細で均一に分散した気泡が得やす
く、模型素材用樹脂成形品としての性能が良好である。
工時の粉塵飛散が少ないので、NCマシンなどで切削し
て、自動車や家電製品の実物大モデルであるモックアッ
プモデル、成形用金型の原型となるマスターモデルなど
の模型素材として好適に用いられる。NCマシンで材料
を切削する場合の切削条件は、例えば、使用する刃物が
直径20mmのエンドミルでは、刃物回転数が1000
rpm〜10000rpmで送り速度が1000mm/
分〜10000mm/分程度である。
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は質量部である。
物質がポリメチルメタクリレートから成る、平均粒径5
00μm、内包油量60%のマイクロカプセル(松本油
脂製薬製「マツモトマイクロスフェアSQH」) マイクロカプセル(B2):芯物質が流動パラフィン、
壁膜物質がポリメチルメタクリレートから成る、平均粒
径35μm、内包油量80%のマイクロカプセル(松本
油脂製薬製「マツモトマイクロスフェアMO」) 粉塵飛散低減剤:ポリエチレングリコール(数平均分子
量600)のジオレイン酸エステル ポリオール:グリセリンにPOを付加した、ヒドロキシ
ル価400のポリエーテルポリオール 有機ポリイソシアネート:ポリメチレンポリフェニルイ
ソシアネート(日本ポリウレタン工業製「ミリオネート
MR−200」)
(白石カルシウム製「ホワイトンSB」) 中空微小球(C2):平均粒径20μm、密度0.24
のアクリルマイクロバルーン(松本油脂製薬製「マツモ
トマイクロスフェアMFL−80GCA」) 脱水剤(C3):モレキュラーシーブ(ユニオン昭和製
「モレキュラーシーブ3A−Bパウダー」) 整泡剤(C4):シリコーン系整泡剤(日本ユニカー製
「SZ−1931」) 触媒(C5):ジ−n−ブチル錫ジラウレート(三共有
機合成製「StannBL」)
このとき発生する切り粉5gを300mlのガラス瓶に
入れて蓋をし、上下に数回激しく振って静置し、3秒後
に瓶の中で舞っている粉塵量の多少により、○、△、×
の判定を行った。○は粉塵がほとんど舞っていない、△
はわずか舞っている、×はかなりの量舞っていることを
示す。 [曲げ強度]:JIS K6911に準じて、島津製作
所製「島津オートグラフAGS−500A」を用いて測
定した。 [アイゾット衝撃強度]:JIS K6911に準じ
て、東洋精機製作所製「アイゾット衝撃試験器」を用い
て測定した(ノッチ無し)。
投入し、130rpmで10分間撹拌後、5分間30m
mHg以下で撹拌脱泡してポリオール成分を得た。イソ
シアネート成分も同様にして得た。次に、ポリオール成
分とイソシアネート成分を表1の割合で、合計1000
gになるようプラネタリーミキサーに投入し、30mm
Hg以下、130rpmで5分間混合し、それを50m
m×50mm×200mmの金型に流し込み80℃で2
時間加熱硬化した。これを室温で8時間放置冷却し、脱
型して成形品を得た。成形品の評価結果を表1に示す。
成分を実施例1〜5と同様にして得た。次に、メカニカ
ルフロス機(東邦機械工業製「MF−350型メカニカ
ルフロス発泡装置」)のローターを300rpmで回転
させながら、ポリオール成分およびイソシアネート成分
を合計で10〜20L/分、乾燥空気を表1に記載した
割合でミキシングヘッド入り口部に連続供給した。そし
て、出口部から連続吐出される微細気泡が均一に分散し
た混合液を、50mm×50mm×200mmの金型に
流し込み80℃で2時間加熱キュアした。これを室温で
8時間放置冷却し、脱型して成形品を得た。成形品の評
価結果を表1に示す。
品を得た。評価結果を表1に示す。 比較例4 表1に記載の質量部で、実施例6と同様にして成形品を
得た。評価結果を表1に示す。
常に少ない模型素材用樹脂成形品を得ることができる。
この材料を使用すると切削作業環境が粉塵で汚染されな
いので、発生した粉塵が刃物の回転が引き起こす気流に
乗り浮遊粉塵となって作業場の広い範囲にわたって飛散
して、それを作業者が吸引し健康を損なうことが無く、
NCマシンの駆動部や制御部に入り込んで誤作動を引き
起こす原因とならない。このため、作業者の健康の維
持、切削機械のトラブル防止に効果がある。本発明では
従来の液状粉塵飛散低減剤を樹脂に含有させる方式と異
なり、液状物を内包するマイクロカプセルを樹脂に投入
するため、樹脂の物性値の低下が小さい。このため得ら
れる模型素材用樹脂成形品は鋳物用マスターモデルや検
査治具等の強度を必要とする材料にも適用できる。
Claims (12)
- 【請求項1】 切削加工性樹脂もしくはその前駆体
(A)と、液状の芯物質(a)と壁膜物質(b)とから
構成されるマイクロカプセル(B)からなり、(B)を
(A)100質量部当たり0.5〜90質量部の割合で
含有する切削加工性樹脂形成性材料。 - 【請求項2】 (a)が、20℃における粘度が500
0mPa・s以下で、3000以下の数平均分子量を有
する有機化合物からなる請求項1記載の材料。 - 【請求項3】 (a)が、炭化水素類、アルコール類、
エステル類、ケトン類、(ポリ)エーテル類、鉱油また
はこの精製物、動植物油またはこれらの精製物もしくは
変性物、からなる群から選ばれる1種以上である請求項
1または2記載の材料。 - 【請求項4】 (b)が熱硬化樹脂であり、(a)が−
5℃以下の凝固点と80℃以上の沸点を有する請求項1
〜3のいずれかに記載の材料。 - 【請求項5】 (B)が、1μm〜1500μmの平均
粒径を有する請求項1〜4のいずれかに記載の材料。 - 【請求項6】 (B)中の内包油量が40容量%以上で
ある請求項1〜5のいずれかに記載の材料。 - 【請求項7】 (A)が、硬質樹脂もしくはその前駆体
である請求項1〜6のいずれかに記載の材料。 - 【請求項8】 (A)がフィラー、脱水剤、滑剤、整泡
剤、消泡剤、触媒、着色剤、難燃剤、老化防止剤および
可塑剤から選ばれる1種以上の添加剤(C)を含有する
請求項1〜7のいずれかに記載の材料。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか記載の材料を溶
融固化もしくは硬化成形してなる模型素材用樹脂成形
品。 - 【請求項10】 熱硬化樹脂成形品であって、メカニカ
ルフロス法により、成形品体積に対して10〜70%の
合計体積を占める微小気泡が成形品中に均一に分散され
てなる請求項9に記載の成形品。 - 【請求項11】 請求項9または10記載の成形品を切
削加工する模型の製法。 - 【請求項12】 切削加工性樹脂もしくはその前駆体
(A)からなる材料を切削加工して模型を製造する方法
において、(A)中に液状の芯物質(a)と壁膜物質
(b)とから構成されるマイクロカプセル(B)を含有
させることを特徴とする切削加工時の粉塵飛散低減方
法。
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JP2000082213A JP3313695B2 (ja) | 1999-04-02 | 2000-03-23 | 切削加工性樹脂形成性材料、模型素材用樹脂成形品及び模型の製法 |
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JP2003247583A (ja) * | 2002-02-21 | 2003-09-05 | Nifco Inc | 回転ダンパ |
JP2006206858A (ja) * | 2004-03-23 | 2006-08-10 | Sanyo Chem Ind Ltd | 切削加工用樹脂成形体及び形成性材料及び模型 |
JP2006233205A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-09-07 | Sanyo Chem Ind Ltd | 切削加工用樹脂形成性材料 |
JP2010029665A (ja) * | 2008-07-29 | 2010-02-12 | Ivoclar Vivadent Ag | 焼却可能な、容易に切削可能な、発泡プラスチックからのcadブロックおよびその使用 |
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- 2000-03-23 JP JP2000082213A patent/JP3313695B2/ja not_active Expired - Fee Related
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