JP2006206858A - 切削加工用樹脂成形体及び形成性材料及び模型 - Google Patents

切削加工用樹脂成形体及び形成性材料及び模型 Download PDF

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裕一 笹谷
Kimio Miura
公生 三浦
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Abstract

【課題】 切削加工で生じる切り粉や粉塵が加工機の制御回路に悪影響を与え、加工機の誤動作や突然停止などを引き起こさない切削加工用樹脂形成性材料、前記樹脂形成性材料から製造された切削加工用樹脂成形体及び前記成形体を切削加工した模型を提供する。
【解決手段】 1〜60秒の帯電量半減期と0.05〜1.0重量%の含水率とを有する切削加工用樹脂成形体、前記成形体を切削加工した模型、並びに硬化性樹脂成分(A)と非シリコーン界面活性剤(B)とからなる切削加工用樹脂形成性材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、切削加工用樹脂成形体及びその形成性材料、並びに前記樹脂成形体を切削加工して得た模型に関する。
従来、模型用素材として、天然木材や、ビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物、脂肪族ポリオール、芳香族ポリイソシアネート及び脱水剤の混合物を、メカニカルフロス法により発泡させて得た発泡ポリウレタン成形品、いわゆる合成木材と呼ばれる、切削加工用ポリウレタン樹脂成形品が使用されている(特許文献1参照)。
特開平6−329747号公報
しかし、従来の材料では、切削加工の際に発生する切り粉や粉塵及びこれらに蓄積された静電気が、切削加工機の制御回路に影響を及ぼし、加工機の誤動作・突然停止等がたびたび生じるという問題がある。
すなわち、本発明の目的は、切削加工で生じる切り粉や粉塵が加工機の制御に悪影響を与えない切削加工用樹脂形成性材料を提供することである。
即ち本発明は、1〜60秒の帯電量半減期と、0.05〜1重量%の含水率とを有することを特徴とする切削加工用樹脂成形体、
前記樹脂成形体を切削加工してなる模型、
前記樹脂成形体を形成するための材料であって、硬化性樹脂成分(A)及び非シリコーン界面活性剤(B)を含有してなる切削加工用樹脂成形体の形成性材料、
である。
本発明の材料を使用すると切削中に切削加工機の壁面に付着したり定盤上や床上に堆積した切り粉や粉塵に蓄積された静電気による切削加工機の誤作動がなくなる。また付着した切り粉や粉塵は容易に除去できるため、作業環境も清潔に保たれる。
本発明で得られる切削加工用樹脂成形体は、樹脂の物性値の低下が小さいので、鋳物用マスターモデルや検査治具等の強度を必要とする材料からデザインモデル用の低密度であまり強度を必要としない材料まで広く適用できる。
本発明の成形体は、1〜60秒の帯電量半減期と、0.05〜1重量%の含水率とを有することを特徴とする切削加工用樹脂成形体である。
帯電量半減期とは、樹脂成形品を縦40mm×横40mm×厚さ3mmの大きさに裁断したものを試験片とし、23℃、55%RHの環境下で、−5Kvの印加電圧を3秒間試験片にかけた直後の帯電量が半分になるまでの時間(秒)のことである。かかる帯電量半減期は、JIS L1094:1997;2.(1)半減期測定法によって測定した帯電量半減期である。
本発明の切削加工用樹脂成形体の帯電量半減期(秒)は、1〜60秒であり、帯電による機械の誤動作防止の観点から、好ましくは1〜50秒、さらに好ましくは1〜40秒である。
また含水率とは、成形体を、20℃、30%RHの環境下で、直径20mmの4枚刃フラットエンドミルで回転数3000rpm、送り速度300mm/分、切削深さ10mmの条件で切削し、発生した切削粉を集め、20メッシュの篩でふるい、パスしたものをカールフィッシャー水分計で測定(JIS K2275:1996)した値である。
本発明の切削加工用樹脂成形体の含水率(重量%)は0.05〜1%以下であり、切削面の外観向上、発泡による密度低下防止、キメの細かさ等の観点から、好ましくは0.1〜0.9、さらに好ましくは、0.1〜0.8、特に好ましくは0.1〜0.7である。含水率がこの範囲にあると、キメの細かい外観の良好な切削面の成形体が得られる。
本発明で言う切削加工用樹脂成形体は、切削加工して模型を製造する前の段階の樹脂成形体を意味する。切削加工用樹脂成形体の形状は、特に限定はなく、目的とする模型が切削加工により得られる、大きさ、形状にしてあればよく、目的とする模型の種類に応じて、適宜の形状とすることができ、ブロック状(略立方体形状、不定形形状)、棒状(円柱状、角柱状)、シート状等任意である。
本発明における硬化性樹脂成分(A)としては、ポリウレタン樹脂成分(A1)、ポリ尿素樹脂成分(A2)、ポリアミド樹脂成分(A3)、エポキシ樹脂成分(A4)、ビニル樹脂成分(A5)、不飽和ポリエステル樹脂成分(A6)等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂成分(A1)は、ポリオール成分(A1−a)とイソシアネート成分(A1−b)からなる。
ポリオール成分(A1−a)としては、従来からポリウレタンに使用されているものが
使用できる。例えば特許第2618804号公報及び特許第2928918号公報に記載されているポリエーテルポリオール(A1−a1)、ポリエステルポリオール(A1−a2)、ポリブタジエンポリオール(A1−a3)、ポリアクリルポリオール(A1−a
4)、及び特開2002−275235号公報に記載されている重合体ポリオール(A1−a5)等が使用できる。
(A1−a)として好ましいものは、ポリエーテルポリオール(A1−a1)であり、さらに好ましくは低分子ポリオール、多価フェノール又はアミンのプロピレンオキサイド(以下POと略記)付加物、及び低分子ポリオール、多価フェノール又はアミンのエチレンオキサイド(以下EOと略記)とPOとの共付加物である。
(A1−a1)の特に好ましい具体例としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖、ビスフェノールA、トリエタノールアミンのPO付加物が挙げられる。
(A1−a)のヒドロキシ価は、200〜1000が好ましく、さらに好ましくは250〜600,特に好ましくは300〜500である。すなわち、(A1−a)のヒドロキシ価の下限は、200が好ましく、さらに好ましくは250、特に好ましくは300であり、また同様に上限は、1000が好ましく、さらに好ましくは600、特に好ましくは500である。この範囲であると、成形品の耐熱性と強度がさらに良好となり、また、成形中の発熱によるスコーチがさらに発生しにくくなる。
イソシアネート成分(A1−b)としては、従来からポリウレタンに使用されているも
のが使用できる。例えば特許第2618804号公報及び特許第2928918号公報に記載されている芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、及びこれのポリイソシアネートの変成物が使用できる。これらのうち好ましいものは、芳香族ポリイソシアネートであり、特に好ましいものは粗製MDIである。
ポリ尿素樹脂成分(A2)は、ポリアミン成分(A2−a)とイソシアネート成分(A2−b)からなる。このうちイソシアネート成分(A2−b)は前記(A1−b)について記載のものが使用できる。
ポリアミン成分(A2−a)としてはアルカノールアミン類(例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、アルキル(アルキル基の炭素数1〜20)アミン類、(例えば、エチルアミンなど)、アルキレン(アルキレン基の炭素数2〜6)ジアミン(例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)、ポリアルキレンポリアミン[アルキレン基の炭素数が2〜6の脂肪族ポリアミン類(例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンヘプタミンなど)、炭素数6〜20の芳香族アミン類(例えば、トルエンジアミン、ジフェニルメタンジアミンなど)、炭素数4〜15の脂環式アミン類(例えば、イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミンなど)及び炭素数4〜15の複素環式アミン類(例えば、アミノエチルピペラジンなど)]等が使用できる。(A2−a)として好ましいものは脂肪族アミン類である。さらに好ましくはアルカノールアミン類とアルキルアミン類である。
ポリアミド樹脂成分(A3)としては、環状ラクタムの開環重合物、アミノカルボン酸の重縮合物、二塩基酸とジアミンの重縮合物などが挙げられ、具体的にはナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12などの脂肪族ポリアミド、ポリ(メタキシレンアジパミド)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポリ(テトラメチレンイソフタルアミド)などの脂肪族−芳香族ポリアミド、及びこれらの共重合体や混合物を使用できる。ポリアミド樹脂成分(A3)として好ましいものはナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/66である。
ポリアミドの重合度は特に限定されないが、JIS−K6810に従って98%濃硫酸中ポリアミド濃度1重量%、25℃で測定する相対粘度が重合安定性の点から1.7以上、加工性の点から6.0未満であることが好ましい。
本発明に用いるポリアミドの重合方法は特に限定されず、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相重合、及びこれらの方法を組み合わせた方法を利用することができる。
エポキシ樹脂成分(A4)は、1分子内に2個以上のエポキシ基を有するポリエポキシド成分(A4−a)とポリアミン系硬化剤(A4−b)もしくは酸無水物系硬化剤(A4−c)からなる。
(A4−a)としては、エピハロヒドリン(例えば、エピクロルヒドリンなど)又はジハロヒドリン(例えば、グリセリンジクロルヒドリンなど)と、炭素数6〜50又はそれ以上の多価(2〜6価又はそれ以上)フェノール類[例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、レゾルシノール、ハイドロキノン及びカテコール、並びにこれらの核置換物、ハロゲン化物など]、又は炭素数2〜100の多価(2〜6価又はそれ以上)アルコール[例えば、アルカンポリオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなど)、数平均分子量3000以下のポリアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜4)グリコール(例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール)など]との反応によって得られるポリグリシジルエーテル;あるいはエピハロヒドリン又はジハロヒドリンと、炭素数6〜20又はそれ以上で2〜6価又はそれ以上の、脂肪族もしくは芳香族ポリカルボン酸類(例えば、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸及びそれらのハロゲン化物など)との反応によって得られるポリグリシジルエステルなどが使用できる。
これらの中では、多価フェノール類のポリグリシジルエーテルが好ましく、ビスフェノールA、ビスフェノールF、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンのグリシジルエーテルがさらに好ましい。また、25℃における粘度が15000mPa・s以下、エポキシ当量が180〜200のものが好ましい。
(A4−b)としては、炭素数2〜18の脂肪族ポリアミン、炭素数4〜15の脂環式ポリアミン、炭素数6〜20の芳香族ポリアミン、炭素数4〜15の複素環式ポリアミン、ポリアミドアミン系硬化剤などが使用できる。
上記脂肪族ポリアミンとしては、炭素数2〜6のアルキレンジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミンなど)、アルキレン基の炭素数が2〜6のポリアルキレン(ジアルキレン〜ヘキサアルキレン)ポリアミン[例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミンなど]、これらのアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)もしくはヒドロキシアルキル(ヒドロキシアルキル基の炭素数2〜4)置換体[例えば、ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)アミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、アミノエチルエタノールアミンなど]、ジエチレングリコールビスプロピレンジアミン、炭素数8〜15の芳香環含有脂肪族ポリアミン(例えば、メタキシレンジアミンなど)が使用できる。
脂環式ポリアミンとしては、例えばイソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタンなどが使用できる。
芳香族ポリアミンとしては、例えばメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなどが使用できる。
複素環式ポリアミンとしては、例えばN−アミノエチルピペラジンなどが使用できる。
ポリアミドアミン系硬化剤としては、リノール酸やオレイン酸を主成分とする不飽和脂肪酸を触媒の存在下に加熱重合して製造される炭素数36の重合脂肪酸を主成分とするダイマー酸と、過剰(酸1モル当たり2モル以上)のポリアミン類(上記アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミンなど)を反応させて得られるものなどが使用できる。
(A4−c)としては、芳香族酸無水物[例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物など]、脂肪族酸無水物[例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、アルケニル基の炭素数が8〜12のアルケニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ポリアジピン酸無水物(重量平均分子量:750〜850)、ポリアゼライン酸無水物(重量平均分子量:1200〜1300)、ポリセバシン酸無水物(重量平均分子量:1600〜1700)など]が使用できる。
これらの硬化剤の中ではポリアミン系硬化剤が好ましく、炭素数2〜18の脂肪族ポリアミンがさらに好ましい。また、25℃における粘度が15000mPa・s以下のものが好ましい。
また、これらの硬化剤が使用される割合は、エポキシ当量に対して、好ましくは0.25〜2.0、さらに好ましくは0.5〜1.75硬化剤当量である。
ビニル樹脂成分(A5)としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリ4フッ化エチレン、ポリ3フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、スチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリレート共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体から選ばれる1種単独、2種以上の混合物が使用できる。
ここで使用されるエポキシ樹脂の分子量は、切削加工樹脂としての強度の観点から、ポリスチレン換算のGPCによる重量平均分子量で10万以上が望ましい。
不飽和ポリエステル樹脂成分(A6)としては、特に制限はないが、α,β−不飽和多塩基酸を含む酸成分と、アルコール成分とを反応させて得られる不飽和ポリエステルを重合性不飽和単量体に溶かしたものが一般的である。用いられるα,β−不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等及びこれらの酸無水物等の誘導体などが挙げられ、これらは2種以上を併用しても良い。また、必要に応じてα,β−不飽和多塩基酸以外の酸性分としてフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等の飽和酸及びこれらの酸無水物等の誘導体を併用してもよく、これらは2種以上を併用してもよい。
アルコール成分としては例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等の脂肪族グリコール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール等の脂環式ジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物、キシレングリコール等の芳香族ジオール、ビスプロピレングリコールエーテル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールなどが挙げられ、これらの2種以上を併用しても良い。
酸成分とアルコール成分の反応は、公知の方法で実質的に当モルにて、主に縮合反応を進めることにより行われ、両成分が反応する際に生ずる水等の低分子を系外へ脱離して進行させる。
重合性不飽和単量体としては、スチレン系単量体及び(メタ)アクリル系単量体を主成分とし、必要に応じて他の分子内に1個以上の重合性二重結合を有する単量体を併用することができる。スチレン系単量体としては、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン等を挙げることができる。また、これらは2種以上を併用しても良い。
アクリル系単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸等のメタクリル酸及びそのエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸等のアクリル酸及びそのエステル類、(メタ)アクリルアミド等、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらを2種以上併用しても良い。
また、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等も挙げることができる。また、これらは2種以上併用しても良い。
他の重合性不飽和単量体としては、フマル酸モノメチル、フマル酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、等が挙げられる。これらは2種以上併用してもよい。
不飽和ポリエステルと重合性不飽和単量体の混合比は通常、不飽和ポリエステル30〜80重量部に対し、重合性不飽和単量体70〜20重量部である。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂成分は重合禁止剤として、パラベンゾキノン、ハイドロキノン、メタジニトロベンゼン、パラフェニルジアミン等が配合される。
これらは通常、不飽和ポリエステルと重合性不飽和単量体の合計量に対し、50〜1000ppm使用する。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂成分を硬化する硬化用触媒としては、ケトンパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、ハイドロパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、また、2種類以上を併用しても良い。これらは通常、不飽和ポリエステルと重合性不飽和単量体の合計100重量部に対し、0.1〜10重量部使用する。
これら硬化性樹脂成分の中で好ましいものは成型性と成分の選択の多様さからウレタン樹脂成分(A1)とエポキシ樹脂成分(A4)であり、さらに好ましくはウレタン樹脂成分(A1)である。
本発明において、非シリコーン界面活性剤とは、シリコーンを含有しない界面活性剤を意味する。非シリコーン界面活性剤(B)としては、アニオン界面活性剤(B−1)、カチオン界面活性剤(B−2)、両性界面活性剤(B−3)、及び非イオン界面活性剤(B−4)が使用できる。これらはいずれもシリコーンを含有しない。
アニオン界面活性剤(B−1)としては、カルボン酸(塩)(B−1a)、スルホン酸(塩)(B−1b)、硫酸エステル(塩)(B−1c)、リン酸エステル(塩)(B−1d)が挙げられる。
カルボン酸(塩)(B−1a)としては、炭素数8〜24の高級脂肪酸(塩)(B−1a1)、炭素数8〜24の高級アルコールのカルボキシアルキル(炭素数1〜3)エーテ
ル(塩)(B−1a2)、炭素数8〜24の高級アルコールのアルキレンオキサイド(以下AOと略記する)付加物のカルボキシアルキル(炭素数1〜3)エーテル(塩)(B−1a3)が挙げられる。これらを構成する高級脂肪酸及び高級アルコールは天然物由来のものでも合成されたものでも、どちらでもよく、さらにはカルボキシル基又は水酸基の結合位置は炭化水素基の末端でも側鎖でもどちらでもよい。
(B−1a)の具体例としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩、オクチルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、デシルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、ラウリルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、トリデカノールカルボキシメチル化ナトリウム塩、ラウリルアルコールエチレンオキサイドEO2モル付加物のカルボキシメチル化物のナトリウム塩、ミリスチルアルコールEO3モル付加物のカルボキシメチル化物のナトリウム塩、などが挙げられる。
スルホン酸(塩)(B−1b)としては、炭素数8〜24のα−オレフィンのスルホン酸化物(塩)(B−1b1)、炭素数8〜24の高級アルコールのスルホコハク酸(モノ、ジ)エステル(塩)(B−1b2)、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸(塩)(B−1b3)、石油スルホネート(塩)(B−1b4)が挙げられる。尚、(B−1b1)、(B−1b2)を構成する疎水基は、天然物由来のものでも合成されたものでもどちらでもよい。
(B−1b2)の炭素数8〜24の高級アルコールとしては、直鎖又は分岐アルコールのいずれでもよく、例えば、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールなどが挙げられる。
(B−1b3)の炭素数8〜14のアルキル基としては、直鎖又は分岐のいずれでもよく、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、イソドデシル基、ペンタデシル基等が挙げられる。
(B−1b)の具体例としては、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等のスルホン酸化物のナトリウム塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジトリデシルスルホコハク酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ラウリルジナトリウム塩、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸のトリアルキルアミン塩[炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルキルアミン塩(
例えば、トリメチルアミン塩、ジアルキルメチルアミン塩、トリアルキルアミン塩等)]
などが挙げられる。
硫酸エステル(塩)(B−1c)としては、高級アルコール硫酸エステル(塩)[炭素数8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル(塩)](B−1c1)、高級アルキルエーテル硫酸エステル(塩)[炭素数8〜18の脂肪族アルコールのEO1〜10モル付加物の硫酸エステル(塩)](B−1c2)、硫酸化油(天然の不飽和油脂又は不飽和のロウを硫酸化して中和したもの)(B−1c3)、硫酸化脂肪酸エステル(不飽和脂肪酸の低級アルコールエステルを硫酸化して中和したもの)(B−1c4)及び硫酸化オレフィン(炭素数12〜18のオレフィンを硫酸化して中和したもの)(B−1c5)が挙げられる。
(B−1c)の具体例としては、ロート油、硫酸化牛脂、硫酸化落花生油、硫酸化オレイン酸ブチル塩、硫酸化リシノレイン酸ブチル塩などが挙げられる。
リン酸エステル(塩)(B−1d)としては、炭素数3〜24のアルコールのリン酸(
モノ、ジ)エステル(塩)(B−1d1)、又は炭素数3〜24のアルコールのAO付加物のリン酸(モノ、ジ)エステル(塩)(B−1d2)が挙げられる。
なお、これらを構成するアルコールは天然物由来のものでも合成されたものでもどちらでもかまわない。
(B−1d2)のポリオキシアルキレンアルキルエーテル中のアルキル基は脂肪族アルコール由来のものが使用できる。脂肪族アルコールとしては、硬化性樹脂成分(A)への溶解性の観点から、好ましいものは炭素数3〜18の直鎖又は分岐アルコール、さらに好ましくは炭素数3〜16の直鎖又は分岐アルコール、特に好ましくは炭素数10〜15の直鎖又は分岐アルコールである。
炭素数3〜18以下のアルコールとしては、プロパノール、、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール等の直鎖飽和のアルコール、オレイルアルコール等の直鎖不飽和アルコール、プロパノール−2、ブタノール−2、2−エチル−1−ヘキサノール、ペンタデカノール−2、オクタデカノール−2等の分岐飽和アルコールが挙げられる。
上記アルコールのアルキレンオキサイド付加物としては、エチレンオキサイド(以下EOと略記)付物又はプロピレンオキサイド(以下POと略記)付加物及びEOとPOの共付加物が含まれる。これらのうち好ましいものはEO付加物及びEOとPO共付加物、特に好ましくはEO付加物である。 樹脂成分(A)への溶解性の観点から、付加モル数は1〜10モルが好ましい。
リン酸エステルの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、アルミニウム塩、錫塩、銅塩、亜鉛塩、鉄塩、コバルト塩等が挙げられる。これらのうちで好ましいものはナトリウム塩、カリウム塩であり、特に好ましいものはナトリウム塩である。リン酸エステル塩としては、モノエステル塩又はジエステル塩及びこれらの混合物が使用できる。
(B−1d)の具体例としては、オクチルアルコールリン酸モノエステルカリウム塩、オクチルアルコールリン酸ジエステルジカリウム塩、ラウリルアルコールリン酸モノエステルモノカリウム塩、ラウリルアルコールリン酸ジエステルジカリウム塩、トリデシルアルコールのEO5.5モル付加物のリン酸モノエステルカリウム塩、トリデシルアルコールのEO5.5モル付加物のリン酸ジエステルカリウム塩、イソステアリルアルコールのE05モル付加物のリン酸モノエステルカリウム塩、イソステアリルアルコールのE05モル付加物のリン酸ジエステルジカリウム塩などが挙げられる。
(B−1a3)、(B−1c2)、及び(B−1d2)に使用されるAOとしては、EO、プロピレンオキサイド(以下POと略記する)及びブチレンオキサイドが挙げられる。これらのうち好ましいものはEO及びPOである。また、高級アルコール1モルに対するAOの付加モル数としては、通常1〜50モルであり、好ましくは1〜20モルである。
アニオン界面活性剤(B−1)が塩の形をとる場合、通常アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシュウム塩、マグネシウム塩など)、遷移金属塩(例えば、Fe塩、Co塩など)、IIB族金属塩(例えば、Znなど)、IIIA族金属塩(例えば、アルミニウム塩など)、及びアミン塩[例えば、
アンモニウム塩、アルカノールアミン(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等塩)など]である。これらのうち好ましいものは、アル
カリ金属塩、アルカノールアミン塩である。
カチオン界面活性剤(B−2)としては、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(B−2a)及びアミン塩型カチオン界面活性剤(B−2b)等が挙げられる。
(B−2)としては、例えば下記一般式(1)又は(2)で示されるもの、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
Figure 2006206858
Figure 2006206858
[式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立に炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキレン基(アルキレン基の炭素数:2〜4)、及び式R5−T−R6− で示される基(R5は炭素数1〜30の脂肪酸からCOOH基を除いた残基、R6は炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基、Tは−COO−又は−CONH−を表す。)から選ばれる基、R4は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基又はポリオキシアルキレン基;R1とR2とR3とのいずれか2つが結合してNとともに複素環を形成していてもよい;Q- は無機酸ア
ニオン又は有機酸アニオン、QHは無機酸又は有機酸を表す。]
1、R2、R3の炭素数1〜30のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれでも
よく、メチル基、エチル基、n−又はi−のプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘキコシル基及びドコシル基ならびに2−エチルデシル基等;炭素数2〜30のアルケニル基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、n−及びi−のプロペニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基及びノナデセニル基ならびに2−エチルデセニル基等が挙げられる。
1、R2、R3の炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基としては、直鎖状、分岐状の
いずれでもよく、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、n−及びi−のヒドロキ
シプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシヘキシル基、ヒドロキシオクチル基、ヒドロキシデシル基、ヒドロキシドデシル基、ヒドロキシテトラデシル基、ヒドロキシヘキサデシル基及びヒドロキシオクタデシル基等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数1〜24のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基が好ましい。
4の炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30アルケニル基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基又はポリオキシアルキレン基としては、R1、R2、R3で挙げたものと同様である。これらのうち好ましいものは、炭素数1〜4のアルキル基及びヒドロキシアルキル基である。
1とR2とR3とのいずれか2つが結合してNとともに複素環、脂環式化合物を形成しているものとしては、例えばイミダゾリン環、イミダゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピペリジン環及びモルホリン環が挙げられる。
残基R5を構成する炭素数1〜30の脂肪酸としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよ
く、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ベラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、2−エチルヘキサン酸等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数6〜24の脂肪酸である。
6の炭素数1〜4のアルキレン基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、メチ
レン基、エチレン基、n−及びi−のプロピレン基、ブチレン基等;炭素数1〜4のヒドロキシアルキレン基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、ヒドロキシメチレン基、ヒドロキシエチレン基、n−及びi−のヒドロキシプロピレン基、ヒドロキシブチレン基等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数1〜4のアルキレン基である。
アニオンQ- を形成する酸、QHとしては次のものが挙げられる。
(q1)無機酸
ハロゲン化水素酸(塩酸、臭素酸、沃素酸等)、硝酸、炭酸、リン酸等;
(q2)有機酸
(q2−a)アルキル硫酸エステル
メチル硫酸、エチル硫酸等の炭素数1〜4のアルキル硫酸エステル;
(q2−b)アルキルリン酸エステル
ジメチルリン酸、ジエチルリン酸等の炭素数1〜8のモノ及び/又はジアルキルリン酸エステル;
(q2−c)炭素数1〜30の脂肪族モノカルボン酸
飽和モノカルボン酸(残基がR5を構成する脂肪酸として挙げたもの等)、不飽和モノ
カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸等)、及び脂肪族オキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、オキシカプロン酸、リシノール酸、オキシステアリン酸、グルコン酸等);
(q2−d)炭素数7〜30の芳香族又は複素環モノカルボン酸
芳香族モノカルボン酸(安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸等)、芳香族オキシカルボン酸(サリチル酸、p−オキシ安息香酸、マンデル酸等)、及び複素環モノカルボン酸(ピロリドンカルボン酸等);
(q2−e)2〜4価のポリカルボン酸
炭素数2〜30の直鎖状又は分岐状の脂肪族ポリカルボン酸[飽和ポリカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸等)、炭素数4〜30の不飽和ポリカルボン酸(マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等)];炭素数4〜20の脂肪族オキシポリカルボン酸(リンゴ酸
、酒石酸、クエン酸等);炭素数8〜30の芳香族ポリカルボン酸[ジカルボン酸〔フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸及びビフェニルジカルボン酸(2,2’−、3,3’−及び/又は2,7−ビフェニルジカルボン酸)等〕、トリもしくはテトラカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸等)];硫黄を含有する炭素数4〜30のポリカルボン酸(チオジプロピオン酸等);
(q2−f)炭素数2〜30のアミノ酸
アスパラギン酸、グルタミン酸、システィン酸等のアミノ酸;
(q2−g)脂肪族アルコール(炭素数8〜24)のカルボキシメチル化物
オクチルアルコールのカルボキシメチル化物、デシルアルコールのカルボキシメチル化物、ラウリルアルコールのカルボキシメチル化物、ステアリルアルコールのカルボキシメチル化物及びトリデカノールのカルボキシメチル化物等;
(q2−h)脂肪族アルコール(炭素数8〜24)のEO及び/又はPO1〜20モル付加物のカルボキシメチル化物
オクチルアルコールEO3モル付加物のカルボキシメチル化物、ラウリルアルコールEO2.5モル付加物のカルボキシメチル化物、イソステアリルアルコールEO3モル付加物のカルボキシメチル化物、及びトリデカノールEO2モル付加物のカルボキシメチル化物等;
これらのうちで好ましいものは、メチル硫酸、エチル硫酸、アジピン酸、グルコン酸、とくにイソステアリン酸である。
一般式(1)で示される第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(B−2a)としては、アルキル(炭素数1〜30)トリメチルアンモニウム塩(例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムイソステアリン酸塩、ジアルキル(炭素数1〜30)ジメチルアンモニウム塩[例えば、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ジデシルジメチルアンモニウムイソステアレート、ジ(ジデシルジメチルアンモニウム)アジペート、、ジデシルジメチルアンモニウムラウリルアルコールEO1〜5モル付加物のカルボキシメチル化物の塩等]、窒素環含有第4級アンモニウム塩(例えば、セチルピリジニウムクロライド等)、ポリ(付加モル数2〜15)オキシアルキレン(炭素数2〜4)鎖含有第4級アンモニウム塩[例えば、ポリ(付加モル数3)オキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド等]、アルキル(炭素数1〜30)アミドアルキル(炭素数1〜10)ジアルキル(炭素数1〜4)メチルアンモニウム塩(例えば、ステアリルアミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート等)等が挙げられる。
これらのうち好ましいのはアルキルトリメチルアンモニウムの有機酸塩及びとくにジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩である。
一般式(2)で示されるアミン塩型カチオン界面活性剤(B−2b)としては、3級アミンを無機酸(例えば、塩酸、硝酸、硫酸、ヨウ化水素酸等)又は有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、蓚酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸、アルキル硫酸等)で中和して得られるものが使用できる。炭素数3〜90の脂肪族3級アミン(例えば、トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、ジデシルメチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ラウリルアミドプロピルジメチルアミン等)、炭素数3〜90の脂環式(含窒素ヘテロ環を含む)3級アミン(例えば、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール、4,4’−ジピリジル等)、炭素数3〜90のヒドロキシアルキル基含有3級アミン(例えば、トリエタノールアミンモノステアリン酸エステル、N−ステアリルアミドエチルジエタノールアミン等)等の無機酸塩又は有機酸塩等が挙げられる。これらのうち好ましいのは、脂肪族アミンの無機酸塩及び有機酸塩である。
両性界面活性剤(B−3)としては、ベタイン型両性界面活性剤(B−3a)、アミノ酸型両性界面活性剤(B−3b)、スルホン酸塩型両性界面活性剤(B−3c)、リン酸エステル型両性界面活性剤(B−3d)及び硫酸エステル型両性界面活性剤(B−3e)等が使用でき、例えば米国特許第4,331,447号及び同第3,929,678号各明細書に記載のものが挙げられる。
これらの両性界面活性剤(B−3)のうち好ましいものとしては、例えば下記一般式(3)、(4)又は(5)で示されるもの、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
Figure 2006206858
Figure 2006206858
Figure 2006206858
[式中、R8、R9、R10はそれぞれ独立に炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基、及び式R12−T−R13−で示される基(R12は炭素数1〜30の脂肪酸からCOOH基を除いた残基、R13は炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基、Tは−COO−又は−CONH−を表す。)から選ばれる基;R11は炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基;X-はCOO-又はSO3 -;R14は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基又は炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基;R15は炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基;R16は水素原子又は式R15COOM1/mで示される基;R17は水素原子、炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数2〜30のアルケニル基;Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアミンカチオンであってMが複数の場合は同一でも異なっていてもよい;mはMの価数を表し、1又は2である。]
8、R9、R10、R14及びR17の炭素数1〜30のアルキル基、又はヒドロキシアルキル基としてはR1、R2、R3に挙げたものと同様である。
これらのうち好ましいものは、R8及びR14は炭素数6〜24のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基及びR12−CONHR13−基であり、R9、R10及びR17は炭素数1〜24のアルキル基、炭素数2〜24のアルケニル基及び炭素数1〜24のヒドロキシアルキル基である。
残基R12を構成する炭素数1〜30の脂肪酸としてはR5と同様の脂肪酸であり、R11
、R13及びR15の炭素数1〜4のアルキレン基としてはR6と同様である。これらのう
ち好ましいものはR13は炭素数1〜4のアルキレン基であり、R11及びR15は炭素数1〜3のアルキレン基である。
-のうち好ましいものはCOO-である。
16は水素原子又はR15COOM1/m基である。これらのうち好ましいものは、R16が水素原子のものとR16がR15COOM1/m基のものの混合物である。
Mとしては、水素原子、アルカリ金属(例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、マグネシウム等)、アミンカチオン(例えば、モノ−、ジ−又はトリ−のエタノールアミンカチオン、2−エチルヘキシルアミンカチオン等)が挙げられる。これらのうち好ましいものは、水素原子及びアルカリ金属である。
一般式(3)で示されるベタイン型両性界面活性剤(B−3a)としては、アルキル(炭素数1〜30)ジメチルベタイン(例えば、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジメチルベタイン等)、アルキル(炭素数1〜30)アミドアルキル(炭素数1〜4)ジメチルベタイン(例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルベタイン、ラウリルアミドプロピルジメチルベタイン、ステアリルアミドプロピルジメチルベタイン等)、アルキル(炭素数1〜30)ジヒドロキシアルキル(炭素数1〜30)ベタイン(例えば、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等)、スルホベタイン型両性界面活性剤(例えば、ペンタデシルジメチルタウリン等)等が挙げられる。これらのうち好ましいものはアルキルジメチルベタイン、アルキルアミドアルキルジメチルベタインである。
一般式(4)で示されるアミノ酸型両性界面活性剤(B−3b)としては、アラニン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノプロピオン酸型、アルキル(炭素数1〜30)イミノジプロピオン酸型等]両性界面活性剤(例えば、ステアリルアミノプロピオン酸ナトリウム、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、N−ラウリル−β−イミノジプロピオン酸ナトリウム、N−ラウリル−β−イミノジプロピオン酸カリウム等)、グリシン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノ酢酸型等]両性界面活性剤(例えば、ラウリルアミノ酢酸ナトリウム等)が挙げられる
。これらのうち好ましいのは、アルキルアミノプロピオン酸型両性界面活性剤、アルキルイミノジプロピオン酸型両性界面活性剤である。
一般式(5)で示されるスルホン酸塩型両性界面活性剤(アミノスルホン酸塩型両性界面活性剤)(B−3c)としては、例えば、アルキル(炭素数1〜30)タウリン型(C1531NHCH2CH2SO3Na、C1735NHCH2CH2CH2SO3Na等)両性界面活性剤等が挙げられる。
リン酸エステル型両性界面活性剤(B−3d)及び硫酸エステル型両性界面活性剤(B−3e)としては、下記一般式(6)で与えられるアミノアルコールのリン酸及び硫酸(モノ又はジ)エステルを用いることができる。
Figure 2006206858
[式中、R18は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、及び式R22−T−R23−で示される基(R22は炭素数1〜30の脂肪酸からCOOH基を除いた残基、R23は炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基、Tは−COO−又は−CONH−を表す。);R19は式R20−(AO)n−OHで表される基;R20は炭素数1〜4のアルキレン基;R21はR18で挙げたものと同様であるか水素、又はR19で表される基である。]
一般式(6)においてR18を構成する炭化水素としてはR1、R2、R3、R4に挙げたものと同様であり、残基R22を構成する炭素数1〜30の脂肪酸としてはR5と同様の脂肪酸であり、R23の炭素数1〜4のアルキレン基としてはR6と同様である。これらのうち好ましいものとしては、R23は炭素数1〜4のアルキレン基であり、R20は炭素数1〜3のアルキレン基である。
式R20−(AO)n−OHにおいて、nは、通常0又は1〜10であり式中のAOは、オキシアルキレン基を表す。AOの炭素数は、通常2、3及び/又は4、好ましくは2及び/又は3である。
リン酸エステル型両性界面活性剤(B−3d)としては、例えば、エチルアミノエタノールモノホスフェート、ベンジルアミノエタノールモノホスフェート、ブチルアミノエタノールジホスフェート及びベンジルアミノエタノールジホスフェート、ブチルアミノプロパノールモノホスフェート、ブチルアミノエタノールEO6モル付加物のモノホスフェート、ベンジルアミノエタノールEO2モル付加物のジホスフェート、ジメチルアミノエタノールモノホスフェート、ジエチルアミノプロパノールモノホスフェート、ジブチルアミノエタノールモノホスフェート、ジメチルアミノエタノールジホスフェート、ジエチルアミノプロパノールジホスフェート及びジブチルアミノエタノールジホスフェート、ジエチルアミノプロパノールEO2モルPO2モルブロック付加物のモノホスフェート、ジブチルアミノプロパノールEO2モルPO2モルランダム付加物のモノホスフェート、ジエチルアミノプロパノールEO2モル付加物のモノホスフェート等が挙げられる。
硫酸エステル型両性界面活性剤(B−3e)としては、例えばブチルアミノエタノールモノサルフェート、ベンジルアミノエタノールモノサルフェート、ブチルアミノエタノールジサルフェート及びベンジルアミノエタノールジサルフェート、ブチルアミノエタノールEO6モル付加物のモノサルフェート、ベンジルアミノエタノールEO2モル付加物のジサルフェート、ジメチルアミノエタノールモノサルフェート、ジエチルアミノプロパノールモノサルフェート、ジメチルアミノエタノールジサルフェート、ジエチルアミノプロパノールジサルフェート及びジブチルアミノエタノールジサルフェート、ジブチルアミノプロパノールEO2モルPO2モルランダム付加物のモノサルフェート、ジブチルアミノエタノールEO10モル付加物のモノサルフェート、ジエチルアミノプロパノールEO2モル付加物のモノサルフェート等が挙げられる。
本発明における非イオン界面活性剤(B−4)としては、炭素数1〜24のアルコールのAO付加物(B−4a)、脂肪酸エステル化合物(B−4b)などがあげられる。
アルコールのAO付加物(B−4a)を構成する炭素数1〜24のアルコールとしては合成アルコール、天然アルコールなどは特に限定しないが、以下のものが挙げられる。 (x1)炭素数1〜24の肪族1価アルコ−ル[脂肪族飽和1価アルコール(例えば、メタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、イソステアリルアルコールなど)、炭素数2〜24の脂肪族不飽和1価アルコール(例えば、オレイルアルコールなど)]
(x2)炭素数1〜24の脂肪族多価(2〜6価)アルコ−ル又はその縮合物[例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタンなど)]
アルコールのAO付加物(B−4a)を構成するAOとしては、炭素数2〜8のAO(EO、PO、及びブチレンオキサイドなど)が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、EO、POであり。付加形式はランダム、ブロックのいずれでもよいが、付加モル数は、好ましくは1〜50モルであり、より好ましくは1〜30モルであり、さらに好ましくは1〜20モルである。これより付加モル数が多くなると樹脂成分(A)への溶解性が低下するため好ましくない。
(B−4a)を構成するアルキル基としては、炭素数が1〜24の飽和又は不飽和のアルキル基が挙げられる。このアルキル基は、パーム油、牛脂、なたね油、米糠油、魚油などの天然油脂由来のものでも、合成系のものでもよい。
エステル化合物(B−4b)を構成するカルボン酸としては、以下のものが挙げられる。
(a1)炭素数1〜24の脂肪族モノカルボン酸[脂肪族飽和モノカルボン酸(例えば、蟻酸、エタン酸、プロピオン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸など)、炭素数2〜24の脂肪族不飽和モノカルボン酸(例えば、オレイン酸、エルシン酸など)];
(a2)炭素数2〜24の脂肪族ジカルボン酸[脂肪族炭化水素系飽和ジカルボン酸(例えば、アジピン酸、エライジン酸など)]が挙げられる。
また、(B−4b)を構成する炭素数1〜24のアルコールとしては以下のものが挙げられる。
(xx1)炭素数1〜24の脂肪族1価アルコ−ル[脂肪族飽和1価アルコール(例えば、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、イソステアリルアルコールなど)、炭素数2〜24の脂肪族不飽和1価アルコール(例えば、オレイルアルコールなど)]
(xx2)炭素数2〜24の脂肪族多価(2〜6価)アルコ−ル又はその縮合物[例えば、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタンなど)]
(xx3)脂肪族アルコール(x1)AO付加物 ;脂肪族多価アルコール(x2)AO
付加物
(xx4)ポリアルキレングリコール
これら(B−4)うち、好ましいものの具体例としては多価アルコール脂肪酸エステルAO付加物(例えば、ポリオキシエチレングリセリンジオレエ−ト、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエ−ト等)、ヒマシ油EO付加物、硬化ヒマシ油EO付加物、(a1)と(xx1)からなるエステル(例えば、2−エチルヘキシルステアレート、イソデシルステアレート、イソステアリルオレート、イソエイコシルステアレート、イソエイコシルオレート、イソテトラコシルオレート、イソアラキジルオレート、イソステアリルパル
ミテート、オレイルオレートなど);(a1)と(xx2)からなるエステル(例えば、グリセリンジオレエート、ペンタエリスリトールテトラオレエートなど);(a2)と(x1)からなるエステル(例えば、ジオレイルアジペート、ジイソトリデシルアジペート等のアジピン酸エステルなど);(a1)と(xx3)からなるエステル[例えば、EO2モル付加したドバノ−ル23(三菱化学株式会社製の合成アルコ−ル)とラウリン酸とのエステル、PO2モル付加したイソトリデシルアルコ−ルとラウリン酸とのエステル、EO2モル付加したドバノ−ル23とアジピン酸とのジエステル];(a1)と(xx4)からなるエステル[例えば、ポリエチレングリコールモノ又はジステアレート、ポリエチレングリコールのモノ又はジオレエートなど];などが挙げられる。
これら非シリコーン界面活性剤(B)のうち好ましいものは,硬化性樹脂成分(A)への溶解性が良いこと及び得られる切削加工用樹脂からのブリードアウトがないことから、アニオン界面活性剤(B−1)、カチオン界面活性剤(B−2)及び非イオン界面活性剤(B−4)及びこれらを併用してもよい。さらにより好ましいものはアニオン界面活性剤(B−1)であり、特に好ましいものはスルホン酸塩(B−1b)及びリン酸エステル(塩)(B−1d)であり、最も好ましいものは、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸(塩)(B−1b3)、炭素数3〜24のアルコールのAO付加物のリン酸(モノ、ジ)エステル(塩)(B−1d2)である。
最も好ましいものの具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ジラウリルメチルアミン塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのリン酸エステル塩が挙げられる。
非シリコーン界面活性剤(B)の含有量(重量%)は、切り粉に蓄積される静電気量と樹脂硬度の観点から、(A)+(B)の合計重量に基づいて、通常0.5〜20が好ましく、さらに好ましくは1〜15,特に好ましくは2〜10である。(B)が2〜10重量%であると切り粉に蓄積される静電気量の減少効果が最も良好でかつ切削加工用として良好な樹脂硬度が保持される。
硬化性樹脂成分(A)が非シリコーン界面活性剤(B)を含有しない場合、後述の(C1)及び/又は(C2)を硬化性樹脂成分(A)に加えただけでは、本発明の帯電量半減期を低減する効果は得られない。
本発明の切削加工用樹脂成形体の形成性材料には、必要に応じてシリコン系整泡剤(C1)及び/又は消泡剤(C2)を含有させることができる。
切削加工後、模型として使用される切削加工用樹脂成形体は切削後の表面が均質である必要がある。このため必要に応じて、形成性材料が硬化時に発生又は注入する気泡を均一に分散、保持するようシリコン系整泡剤(C1)を含有させたり、逆に存在する気泡を減圧除去するためにシリコン系消泡剤(C2)を含有させたりする。このような(C1)及び(C2)としてはジメチルポリシロキサンや主鎖及び/又は側鎖及び/又は末端をポリオキシアルキレン、フェニル、アルキル、アラルキル等で変性した非反応性ジメチルシロキサン等が挙げられる。これらは選ばれる硬化性樹脂成分(A)に応じて適したものが選ばれる。
(C1)の含有量(重量%)は(A)+(B)+(C1)の合計重量に基づいて、0.05〜5が好ましく、さらに好ましくは0.3〜3、特に好ましくは0.5〜2である。
0.05重量%以上で整泡効果が得られ、5重量%以内で最も良い整泡効果が得られる。
(C2)の含有量(重量%)は(A)+(B)+(C2)の合計重量に基づいて、0.01〜3が好ましく、さらに好ましくは0.5〜2である。0.01重量%以上で消泡効果が得られ、2重量%以内で最も良い消泡効果が得られる。
本発明において硬化性樹脂成分(A)がウレタン樹脂成分(A1)の場合、ポリウレタン樹脂成分に水分や湿分が混入し、ウレタン化反応における発泡剤となることを防止し、得られた成形品を切削加工した際に表面を緻密にするために脱水剤(F)が用いられる。
このような脱水剤としては、通常用いられる脱水効果を持つ化合物が使用できるが、中性又はアルカリ性であり体積平均粒径が0.1〜50μmである脱水剤が好ましい。
このようなものとしては、例えば、酸化カルシウム、硫酸カルシウム(半水石膏)、塩化カルシウム、モレキュラーシーブが挙げられる。好ましくは硫酸カルシウム(半水石膏)及びモレキュラーシーブであり、特に好ましくはモレキュラーシーブである。
(A1−a)に含有する(F)の含有量(重量%)は、(A1−a)に対して好ましくは0.5〜15さらに好ましくは0.5〜10である。この範囲であると(A1−a)に含まれる水分をウレタン化反応時に発泡が起こらない程度に水分を除去でき、また適度な流動性を持たせることができる。
(A1−b)に含有する(F)の含有量(重量%)は、(A1−b)に対して好ましくは0.5〜10、さらに好ましくは0.5〜8である。この範囲であると(A1−b)に含まれる水分を(A1−b)内で尿素化反応従って発泡が起こらない程度に除去でき、また適度な流動性を持たせることができる。
成形体の軽量化や切削加工性を向上させるために中空微小球(G)を使用してもよい。このような中空微小球としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリルなどの熱可塑性樹脂からなる中空微小球、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂などの熱硬化性樹脂からなる中空微小球、ガラス、アルミナ、シラス、カーボンなどの無機物からなる中空微小球が挙げられる。中空微小球の体積平均粒径で10〜200μm、かさ比重は好ましくは0.01〜0.5である。このような中空微小球の市場から入手できる具体例としては、マツモトマイクロスフェアーF−80ED及びMFLシリーズ(松本油脂製薬社製)、フェノリックマイクロバルーンBJO−0930(ユニオンカーバイド社製)、スコッチライトK−15、K−37(スコッチライト社製)などがある。
(G)の量は形成性材料中に好ましくは25重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。この範囲であると、材料の流動性がさらに良くなる。
中空微小球(G)を含有する場合、(G)は通常、ポリオール成分(A1−a)に配合して用いるが、イソシアネート成分(A1−b)に含有させてもよい。(A1−a)に配合するだけでは低密度化に限度があるが、(A1−b)にも配合することでさらなる低密度化が計れる。また、必要な(G)の配合量を(A1−a)と(A1−b)に分配することで粘度を同程度に調整でき、両者の混合操作がやりやすくなる。分配の比率は中空微小球の体積分配率で(A1−a)に対して30〜100%、(A1−b)に対して0〜70%が好ましい。この範囲であると(A1−a)と(A1−b)の流動性が近く、混合操作がやりやすい。
この場合、保存中に中空微小球表面に吸着されている水分とイソシアネート基との反応を防ぐために、(A1−b)に(F)を同時に含有させてもよい。
本発明の形成性材料には成形体の成形性、保存性その他の機能を向上させるために、さらに添加剤(H)を含有さてもよい。
このような(H)としては、無機フィラー(炭酸カルシウム、タルクなど)、滑剤(ステアリン酸カルシウム、エチレンジアミンジステアリルアミドなど)、
触媒(アミン系触媒、例えばトリエチレンジアミン、金属系触媒、例えばジブチル錫ジラウ
レートなど)、着色剤(金属酸化物、ジスアゾピグメントなど)、老化防止剤(ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、ヒンダードフェノールなど)、可塑剤(フタル酸ジブチル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシルなど)が挙げられ、これらから選ばれる1種以上のものを添加してもよい。
無機フィラーを添加する場合、添加量(重量%)は、(A)の重量に基づいて0.5〜30が好ましく、さらに好ましくは2〜25、特に好ましくは4 〜20である。
滑剤を添加する場合、この添加量(重量%)は、(A)の重量に基づいて0.2〜20
が好ましく、さらに好ましくは2〜15、特に好ましくは3〜10である。
可塑剤を添加する場合、この添加量(重量%)は、(A)の重量に基づいて1〜20が好ましく、さらに好ましくは2〜15、特に好ましくは3〜10である。
触媒を添加する場合、この添加量(重量%)は、(A)の重量に基づいて0.001〜0.5が好ましく、さらに好ましくは0.005〜0.3、特に好ましくは0.008〜0.2である。
着色剤、老化防止剤を添加する場合、この添加量(重量%)は、(A)の重量に基づ
いて0.01〜3が好ましく、さらに好ましくは0.05〜2.5、特に好ましくは0.1〜2である。
これら(H)の合計値(重量%)は、(A)の重量に基づいて、好ましくは0.001〜40であり、さらに好ましくは0.05〜35であり、特に好ましくは0.08〜30である。
本発明のポリウレタン樹脂の形成性材料において、(A1−a)と(A1−b)の割合は種々変えることができるが、イソシアネート指数[(NCO基/活性水素原子含有基の当量比)×100]は、樹脂強度の点から、好ましくは80〜140、さらに好ましくは85〜120、特に好ましくは90〜115である。
本発明の樹脂形成性材料から得られる樹脂成形体は、微小気泡を全く含まない成形体、中空微小球の微小気泡のみで軽量化されたシンタクチックフォーム、後述のメカニカルフロス法によって形成された不活性気体の微小気泡で軽量化された発泡体、及び中空微小球の微小気泡とメカニカルフロス法によって形成された不活性気体の微小気泡を同時に含む発泡体である。
微小気泡を全く含まない成形体は密度が約1.2g/cm3以上と高く、大きな強度の
必要な模型用材料に使用される。通常はシンタクチックフォームや発泡体にすることで軽量化して切削加工性を良くし、模型用材料に使用される。
発泡方法としては、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート成分の混合中及び/又は混合前にフロロカーボン、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素等の揮発性の発泡剤や、炭酸ガス発生源となる水などを投入する発泡剤発泡法と、上記成分を混合中に空気や窒素等の不活性ガスを吹き込むメカニカルフロス発泡法が挙げられるが、模型用材料に必要な緻密な面を有する切削加工用成形体を成形するにはメカニカルフロス発泡法が適している。
メカニカルフロス発泡法とは 特許第3083751号公報選択図3に示されている、
内面に多数の歯の付いた円筒状のステーターと、ステーター内部に同じく多数の歯の付いたローターからなるメカニカルフロス発泡機のローターが回転中に、発泡させたい材料と不活性ガスを同時に連続的に当該発泡機に注入することにより、当該発泡機の出口から発泡した材料を連続的に取り出す方法である。
材料や不活性ガスの注入口を任意の数だけ設けられるため、2種類以上の材料と不活性ガスの混合が可能である。また材料は硬化性があっても発泡機から出た後に硬化するのであればかまわない。
出口から吐出する材料と不活性ガスの混合物は25〜120℃に予め温度調整された型(開放型や密閉型)、あるいはこぼれないように両側を仕切られたベルトコンベア上に注型される。型やベルトコンベアの材質は金属(アルミニウム、ステンレスなど)やプラスチック(ポリプロピレンやポリカーボネートなど)が通常使用される。
発泡後の気泡径が細かく、得られる硬化物内の密度分布が均一であるという点でメカニカルフロス発泡法は模型用材料を作製する方法としては発泡剤発泡法より好ましい。
メカニカルフロス発泡法による微小気泡径は好ましくは0.5〜300μmであり、さ
らに好ましくは1〜200μmである。
0.5μm以上であると安定した微小気泡が得られ、300μm以下であると得られる切削加工用樹脂成形体のきめが細かく、切削加工後の塗装工程が簡略化できる。
メカニカルフロス発泡法による微小気泡の量(体積%)は、成型体の体積に対する、中空微小球を含有しない成型体の場合は不活性ガスの体積%、中空微小球を含有させた成型体の場合は中空微小球の体積+不活性ガスの体積%であり、好ましくは10〜80、より好ましくは15〜75さらに好ましくは20〜70である。この範囲であれば切削性が良くまた微細で均一に分散した気泡が得られる。
例えば「模型作製技術マニュアル」(財団法人 素形材センター発行)に記載されているように本発明で得られた成形品はNCマシンと呼ばれるコンピュータ制御の工作機械のうち通常、NCフライス盤やマシニングセンタによって切削加工(機械加工)されたり、のこぎり、のみ、かんな、等を使用して切削加工(手加工)され、最後に仕上がり面をサンドペーパーで平滑にされて模型となる。
機械加工において使用される刃物は、ボールエンドミルやフラットエンドミルであり一般に高速度鋼、超硬合金と呼ばれる材質のものが使用される。
機械加工は主として3段階の切削工程からなり、初期が粗加工、中期が中加工、最後が仕上げ加工と呼ばれる。本発明で得られた成形品は粗加工では好ましくは刃物の直径が20〜30mm、刃物送り速度1000〜3000mm/分、刃物回転数200〜5000rpmで切削される。次に、中加工では好ましくは刃物直径10〜20mm、送り速度1000〜2000mm/分、回転数1000〜3000rpm、仕上げ加工では刃物直径5〜10mm、送り速度500〜1500mm/分、回転数1000〜2000rpmで切削される。
得られた模型が自動車等のデザインモデルに使用される場合はさらに塗装されて仕上げられ、デザインの評価に供される。成形用金型等の原型であるマスターモデルとして使用される場合は鋳物砂や樹脂、石膏等での形状反転に供される。
本発明の切削加工用樹脂成形体の硬度は、成形用金型等のマスターモデルとして使用される場合の機械的強度の観点から、ASTM D2240型硬度計で測定した硬度で60以上が好ましく、良好な切削加工性の観点から85以下が好ましい。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は重量部を表す。
実施例及び比較例に使用した原料の組成、記号等は次の通りである。
ポリオール(A1−a1):グリセリンにPOが付加された、ヒドロキシ価400のポリエーテルポリオール
イソシアネート(A1−b1):ポリメチレンポリフェニルイソシアネート「ミリオネートMR−200」[日本ポリウレタン工業(株)製]
アルキルベンゼンスルホン酸塩(B−1b):分岐型ドデシルベンゼンスルホン酸のジラウリルメチルアミン塩「ケミスタット3112C−6」[三洋化成工業(株)]
リン酸エステル塩(B−1d):炭素数13の直鎖アルコールEO5.5モル付加体のリン酸モノ及びジエステルナトリウム塩混合物「ケミスタット3500」[三洋化成工業(株)]
非イオン界面活性剤(B−4a):ラウリルアルコールのEO7モル付加体「エマルミンNL−70」[三洋化成工業(株)]
導電性無機粉末材料(B’):「過塩素酸リチウム」[和光純約工業(株)]
脱水剤(F1):合成ゼオライト「PURMOL 3」[CU Chemie Uetikon AG製]
中空微小球(G1):平均粒径20μm、密度0.24g/cm3のアクリルマイクロバルーン「マツモトマイクロスフェアMFL−80GCA」[松本油脂製薬(株)製]
中空微小球(G2):平均粒径40μm、密度0.22g/cm3、水分約4%のフェノールマイクロバルーン「BJO−0930」[ユニオンカーバイド社製]
無機フィラー(H1):炭酸カルシウム(白石カルシウム製「ホワイトンSB」)
整泡剤(B21):シリコン系整泡剤「SZ−1671」[日本ユニカー(株)製]
消泡剤(B31):シリコン系消泡剤「SAG−47」[日本ユニカー(株)製]
触媒(H2):ジ−n−ブチル錫ジラウレート「Stann BL」[三共有機合成(株)製]
成形体の性能評価試験は下記の方法に従った。
(a)硬度
成形品の硬度をASTM D2240型硬度計で測定した。
(b)帯電電位絶対値1kV到達時間
横200mm、縦50mm、厚さ50mmの成形品をNCマシン[菊川鉄工所製「NCE23−1H型ルータ」]の定盤上に固定し、直径20mmの2枚刃フラットエンドミル[(株)ユーエフツール製「PSL20.0」]を用いて下記に記載の切削プログラムと切削条件で切削した。切削中に開口部直径120mm、底部直径92mm、深さ130mmの紙製カップを切削部位に近づけ切り粉を捕集した。補修中はカップを一分当たり約6回転させて切り粉がカップ内壁に一様に付着するようにした。
<切削プログラム>:成形体を上空から見た長方形の左上の頂点を原点とし、ここに始めフラットエンドミルの中心がある。右方向(横方向)にエンドミルの中心が200mm移動する。下方向(縦方向)に10mm移動する。左方向に200mm移動する。下方向に10mm移動する。これらを繰り返すいわゆるジグザグの切削経路で長方形の面全域を切削するプログラムである。
<切削条件>:フラットエンドミルの移動速度2000mm/分、回転数3000r. p.m.、切削深さ5mmで成形体を切削する。
切削終了と同時に時間計測を開始。切り粉を捕集した紙コップをセラミック製定盤[(株)ミツトヨ製「グラプレート」]上に置き、電位測定器[春日電機(株)製集電式電位測定器KS−533型]の検出器先端が紙コップの開口部中央に位置するように固定して帯電電位を測定した。切削終了後からの電位の変化を追い、電位の絶対値が1kVに到達する時間を測定した(通常切削直後は−3kV〜−5kV程度あり、空中への放電によりゼロVに近づく。成形品に含有されるものによっては切削直後に+の電位からスタートするものもあるため、両者に適用できるよう電位の絶対値を取る)。帯電電位の絶対値が1kVに到達する時間が速ければ、その切り粉は空中への放電が速いと言える。なお、全ての作業は気温25〜30℃、相対湿度30〜40%下で行った。
(c)切り粉の付着
帯電量測定中に紙コップ内壁に付着した切り粉が底部に落ちる様子を目視した。切り粉が急速に落ちたと感じたものを○、ある程度時間がかかったが落ちたと感じたものを△、数時間かかっても落ちず、変化しないと感じたものを×と評価した。
(c)帯電量半減期
実施例で作成した成形体を裁断し、縦40mm×横40mm×厚さ3mmの試験片を作 成し、23℃、55%RH下で、下記試験機で、−5kVの印加電圧を3秒間試験片にかけた直後の帯電量が半分になるまでの時間を測定した。測定はJIS(L1094−1997;2.(1)半減期測定法)に準拠して行った。
試験機:Shishido Electrostatic,Ltd社製、Hone st Meter Type H−0110及びHonest Anal yzer−V1)
(d)水分含量
実施例で作成した成形体を、20℃、30%RH下、直径20mmの4枚刃フラットエンドミルで回転数3000rpm、送り速度300mm/分、切削深さ10mmの条件でで切削した。発生した切削粉を集め、20メッシュの篩でふるい、パスしたものを水分測定用サンプルとした。このサンプルの水分をカールフィッシャー水分計で測定した。
(JIS K2275:1996)に準拠して測定した。
実施例1〜7
表1の組成(配合量は重量部)のうち、表1に記載の<ポリオール成分>をプラネタリーミキサーに投入し、130rpmで10分間撹拌後、5分間30mmHg以下で攪拌脱泡して、<ポリオール成分>の混合液を得た。
次に、この<ポリオール成分>の混合液と表1に記載の<イソシアネート成分>をプラネタリーミキサーに投入し、30mmHg以下、130rpmで5分間撹混合し、それを50mm×50mm×200mmの金型に流し込み、80℃で2時間加熱硬化した。これを常温で8時間放置冷却し、脱型して樹脂成形品を得た。
成形体の評価結果を表1に示す。
実施例8〜9
表1の組成で、ポリオール成分とイソシアネート成分を実施例1〜7と同様にして得た。
次に、メカニカルフロス機[MF−350型メカニカルフロス発泡装置[東邦機械工業(株)製]]のローターを300rpmで回転させながら、<ポリオール成分>及び<イソシアネート成分>を合計で10〜20L/分でミキシングヘッド入口部に連続供給した。
そして、出口部から連続吐出される均一に分散した混合液を、50mm×50mm×200mmの金型に流し込み、80℃で2時間加熱硬化した。これを常温で8時間放置冷却し、脱型して樹脂成形品を得た。
成形体の評価結果を表に示す。
比較例1〜4及び6
表2に記載の重量部で、実施例1〜7と同様にして成形体を得た。評価結果を表に示す。
比較例5
表2に記載の重量部で、実施例8〜9と同様にして成形体を得た。評価結果を表に示す。
Figure 2006206858
Figure 2006206858
本発明の切削加工用樹脂成形体を使用すると切削中に切削加工機の壁面に付着したり定盤上や床上に堆積した切り粉や粉塵に蓄積された静電気による切削加工機の誤作動がなくなる。本発明で得られる模型素材用の成形体は、樹脂の物性値の低下が小さいので、鋳物用マスターモデルや検査治具等の強度を必要とする材料からデザインモデル用の低密度であまり強度を必要としない材料まで広く適用できる。

Claims (11)

  1. 1〜60秒の帯電量半減期と、0.05〜1.0重量%の含水率とを有することを特徴とする切削加工用樹脂成形体。
  2. 樹脂成形体がメカニカルフロス法により成形され、0.5〜300μmの微小気泡径を持つ微小気泡の合計体積が樹脂成形体の体積に基づいて10〜80体積%である請求項1に記載の樹脂成形体。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂成形体を切削加工してなる模型。
  4. 請求項1に記載の樹脂成形体を形成するための材料であって、硬化性樹脂成分(A)及び非シリコーン界面活性剤(B)を含有してなる切削加工用樹脂成形体の形成性材料。
  5. 非シリコーン界面活性剤(B)の含有量が、硬化性樹脂成分(A)及び非シリコーン界面活性剤(B)の合計重量に基づいて0.5〜20重量%である請求項4に記載の材料。
  6. 非シリコーン界面活性剤(B)がアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4又は5に記載の材料。
  7. 非シリコーン界面活性剤(B)がアニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と、非イオン界面活性剤との混合物である請求項4〜6のいずれかに記載の材料。
  8. アニオン界面活性剤がリン酸エステル塩又はアルキルベンゼンスルホン酸塩である請求項6又は7に記載の材料。
  9. リン酸エステル塩がポリオキシアルキレン化合物のモノリン酸エステル塩、及び/又はジリン酸エステル塩である請求項8に記載の材料。
  10. リン酸エステル塩のポリオキシアルキレン化合物が炭素数3〜24のアルコールのエチレンオキサイド1〜10モル付加体である請求項9に記載の材料。
  11. 硬化性樹脂成分(A)がポリオール成分(A1−a)とイソシアネート成分(A1−b)とからなるポリウレタン樹脂形成性成分である請求項4〜10のいずれかに記載の材料。


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