JP4024551B2 - 反応射出成形用樹脂組成物及び反応射出成形物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
反発明は反応射出成形(Reaction Injection Molding、以下RIMと言う)用の樹脂組成物及びそれらより得られる反応射出成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりポリウレタン/ウレア成形物は機械的強度や耐摩耗性に優れ、その加工の容易さ及び成形物の硬度が広範囲に調整ができる事から工業用ロールやベルトを始め、自動車用部材、OA機器用部材等の多方面に利用されてきている。中でも自動車用部材や構造用部材等の用途にポリウレタンRIMはエポキシRIMと並んで生産性の高い手段として用いられており、更なる機械的強度、形状保持性及び寸法安定性の向上を目的としてガラス繊維、無機結晶繊維、ロックウール、ガラスフレーク、マイカ等の強化充填剤を用いた検討がなされてきた。その結果強化充填剤により成形物の剛性及び耐熱変形性を改良できることが明らかとなってきている。例えば特開昭61−60718に提案される様に、ポリオキシメチレンウィスカー、イソフタル酸クロライドとメラミンの重合物、直径10μ以下のポリカーボネイト繊維等の強化充填剤が配合されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが充填剤を使用するとRIMプロセスにおいてポンプやミキシングヘッド等の部分で摩擦を生じると言う問題を引き起こし、更に粘度が高い事から、金型キャビティ中におけるRIMシステムの流れ性が低下すると言う問題を生じることがあった。又強化充填剤を用いた成形物はその表面に強化充填剤による微細な凹凸が生じ、表面が乱反射する為、表面の鮮映性は必ずしも満足するものではない。しかもこれらの強化充填剤は活性水素化合物に添加されている場合が多く、比重が比較的大きい事によりしばしば貯蔵中に沈降する為、機械的に再分散させる必要が生じる。この場合新たに再分散作業を施さなければならず作業効率が低下する事となり好ましくない。
【0004】
そこで特開平7−16865には特定構造を有する強化充填剤により機械的強度及び貯蔵安定性の改良を施したポリウレタン/ポリウレア反応射出成形物が提案されている。しかしながら特定構造を有する強化充填剤を含む活性水素化合物の貯蔵安定性は未だ満足できるものではない。又特開平4−226523には強化充填剤等を使用しないで機械的強度を改良する手段として、ポリウレタンRIMマトリックス樹脂中にその場でポリウレタン液晶ポリマー(以下LCPと言う)が生成され、RIMプロセス時にポリウレタンLCPが同時にマトリックス樹脂中に導入され、ポリウレタンLCPとポリウレタンRIMと同時に形成される方法により耐衝撃性及び曲げ弾性率の優れたポリウレタンRIM材料が提案されている。しかしこの方法において成形時の条件として金型温度は100℃と高温であり、硬化時間は15分と長い為、実質的に成形効率が満足できるものではない。更に特開平5−51524には少なくとも2種類のオレフィン状単量体のラジカル重合物を分散したポリオキシアルキレンポリアミン及び芳香族アミンと有機ポリイソシアネートより成る反応射出成形用ポリウレア樹脂組成物が提案されている。しかし活性水素化合物としては汎用なポリオキシアルキレンエーテルポリオールと比較して高価なポリオキシアルキレンポリアミンをベースとした組成物と芳香族アミンのみが用いられており、コスト的に満足できるものではない。しかもオレフィン状単量体のラジカル重合物を分散したポリオキシアルキレンポリアミンの合成は煩雑であり、有機ポリイソシアネートとオレフィン状単量体のラジカル重合物を分散したポリオキシアルキレンポリアミン及び芳香族アミンの反応は非常に速く可使時間が短い為に成形条件に制約を受ける。
【0005】
本発明の課題は機械的強度の向上と作業性改良を図る事とし、殆ど有機又は無機の強化充填剤を含まずしかも安価な原料で成形効率の良い反応射出成形用樹脂組成物及び反応射出成形物を提供する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はイソシアネート成分及び活性水素化合物成分を含む反応射出成形用樹脂組成物において、
(A)イソシアネート成分が
1.ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
2.カーボジイミド変性MDI、
3.上記1及び/又は2のイソシアネート成分と活性水素化合物との反応より得られるNCO基含有量が10.0〜30.0%であるイソシアネートプレポリマーの少なくとも1種類であり、
【0007】
(B)活性水素化合物成分は、
1.分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物の少なくとも1種以上を、全活性水素化合物成分中10〜40重量%、
2.式(1)で表される分子量500以上のポリアルキレンエーテルジオール(R及びRはそれぞれ炭素数2〜6のアルキレン基であり、Aは分子量500以下の、活性水素化合物から活性水素を除いた活性水素化合物残基である。m及びnは1〜100の数値である。)の少なくとも1種以上を全活性水素化合物成分中30〜60重量%、
【0008】
3.式(2)で表される分子量150以上の官能基数が3〜8であるポリアルキレンポリオール(R及びRはそれぞれ炭素数2〜6のアルキレン基であり、Aは分子量500以下の、活性水素化合物から活性水素を除いた活性水素化合物残基である。mは0〜100の数値であり、nは0.5〜100の数値である。x、yで表される官能基数は、3≦x+y≦8の数値であり、y≠0である。)の少なくとも1種以上を全活性水素化合物成分中20〜50重量%、
4.分子量200以下の低分子量ポリオールの少なくとも1種以上を全活性水素化合物成分中0〜20重量%の割合からなり、
5.活性水素化合物成分の水酸基価が350〜800mgKOH/gであり、
【0009】
(C)
1.上記活性水素化合物は主剤である活性水素化合物成分として使用されても良く、及び/又は
2.上記活性水素化合物は硬化剤の1種である上記イソシアネートプレポリマー製造用の活性水素化合物として使用されても良く、
3.得られる成形物のShoreD硬度が70D以上で、硬質プラスチックの荷重たわみ温度試験方法(JIS K 7207−1996)のA法に準じ測定した熱変形温度が60℃以上であり、アイゾット衝撃強度が10KJ/m 以上であり、
4.無機及び有機充填剤の含有率が全活性水素化合物成分中5重量%以下である実質的に無発泡の反応射出成形用樹脂組成物に係る。
【0010】
【化2】
Figure 0004024551
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において使用される、
イソシアネート成分としては、
1.ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
2.MDIのカーボジイミド変性化合物、
3.上記1及び/又は2のイソシアネート成分と活性水素化合物とを反応して生成するイソシアネートプレポリマー及び/又はこれらの混合物が用いられる。
【0012】
MDIには、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートの異性体があり、これら及びこれらの混合物のいずれも用いることができるが、好ましくは4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートである。MDIのカーボジイミド変性化合物としては、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートのカーボジミド変性化合物、2,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートのカーボジミド変性化合物、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートと2,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートの混合物のカーボジミド変性化合物の何れも用いることができるが、好ましくは4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートのカーボジミド変性化合物である。
【0013】
上記のイソシアネートプレポリマーの合成に際し用いられる活性水素化合物は、通常のウレタン反応に用いられる一般的なものであり、請求項1の(B)に記載の活性水素化合物成分を含むものである。例えば
エチレングリコール、1,3−プロパンジール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のジオール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のトリオール、ペンタエリスリトール、エリスリトール、メチルグルコシド等のテトラオール、ソルビトール、ジペンタエリスリトール等のヘキサオール、ショ糖等のオクタノールである低分子量ポリオールと、末端にポリヒドロキシル基を有するポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオレフィンポリオール等が使用でき、
【0014】
前記低分子量ポリオール及びエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン等のジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の3官能以上のポリアミン、ビスフェノールAやレゾルシン等のフェノールとプロピレンオキサイドとの付加反応によって得られるポリアルキレンポリオール、オレフィン状単量体のラジカル重合物を分散したポリアルキレンポリオール、前記低分子ジオール、低分子トリオールの1種または2種以上と、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバシン酸、他の脂肪族ジカルボン酸(炭素数11〜13)、ヘット酸及びこれらのカルボン酸からなる酸無水物、すなわち無水シュウ酸、無水コハク酸、無水2−アルキル(炭素数12〜18)コハク酸、更にはこれらのカルボン酸からなる酸ハライド、すなわちシュウ酸ジクロリド、アジピン酸クロライド、セバシン酸クロライド等との反応によって得られるポリエステルポリオール、前記低分子ジオール、低分子トリオールを開始剤としてε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトンを開環重合して得られるポリエステルポリオール、前記低分子ジオール、低分子トリオールを開始剤としてエチレンカーボネートを開環重合して得られるポリカーボネートポリオール、ひまし油等の天然油脂ポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール及びこれらの水素添加物等の通常のポリウレタンエラストマーの製造に用いられる活性水素化合物を挙げることができ、これらは単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0015】
又イソシアネートプレポリマーの合成は、過剰量のジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及び/又はMDIのカーボジイミド変性化合物と、活性水素化合物との反応より得られる。例えば窒素気流下において、過剰量のジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及び/又はMDIのカーボジイミド変性化合物を撹拌し、これに活性水素化合物を加え、反応温度が75〜85℃で1〜数時間程度反応を行う事により得られる。
【0016】
本発明におけるイソシアネートプレポリマーのイソシアネート基含有量は10〜30重量%が好ましく、特に15〜30重量%が好ましい。イソシアネート基含有量が2重量%未満ではイソシアネート成分の粘度が高くなり作業性が悪くなる。
【0017】
活性水素化合物成分として用いられる分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物としては、例えばビス−(4−アミノ−3−クロロフェニル)メタン(MOCA)、ジエチルトルエンジアミン(DETDA)、ジメチルチオトルエンジアミン、トリメチレン−ビス(4−アミノベンゼート)、4,4'−ジアミノ−3,3−ジエチル−5,5−ジメチルジフェニルメタン、2,2',3,3'−テトラクロロ−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、更にビスフェノールA、ハイドロキノン、レゾルシン、アニリンのエチレンオキサイド付加重合物等を挙げることができ、これらは単独又は2種以上の混合物として用いることができる。これらのなかで、MOCA、ジエチルトルエンジアミン、ジメチルチオトルエンジアミン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加重合物が好ましい。より物性の発現を早めるためには、ジエチルトルエンジアミン及び/又はジメチルチオトルエンジアミンを用いることが更に好ましい。又分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物の含有量は全活性水素化合物成分中に10〜40重量%含有されることが好ましい。10重量%未満の場合、イソシアネート成分との反応により得られる成形物の熱変形温度は低くなる。40重量%を越える場合、イソシアネート成分との反応により得られる成形物のアイゾット衝撃強度は低くなる。
【0018】
式(1)で表される分子量500以上のポリアルキレンエーテルジオールのR、Rは直鎖または分岐の炭素数2〜6のアルキレン基であり、このうち直鎖のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜4の直鎖のアルキレン基が特に好ましい。具体例としては例えばエチレン、ジエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン基などを例示できる。該ジオールとしては、例えばエチレングリコール、プレピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスフェノールA、ハイドロキノン、レゾルシン、アニリンに、炭素数2〜6のアルキレンオキサイドを付加させたポリアルキレンジオール、及びポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等を挙げることができ、これらは単独又は2種以上の混合物として用いることができる。これらのうち、レゾルシン、アニリンにエチレンオキサイドを付加させたポリアルキレンポリオール、及びポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールが好ましい。又式(1)で表される分子量500以上のポリアルキレンエーテルジオールの含有量は全活性水素化合物成分に対して30〜60重量%で配合されることが好ましい。30重量%未満の場合、イソシアネート成分との反応により得られる成形物のアイゾット衝撃強度は低くなる。60重量%を越える場合、イソシアネート成分との反応により得られる成形物の熱変形温度は低くなる。m及びnは1〜100であることが好ましく、更に1〜30の範囲がより好ましい。m及びnが1未満の場合はイソシアネート成分との反応より得られる成形物のアイゾット衝撃強度が低くなる。
【0019】
式(2)で表される分子量150以上の平均官能基数が3〜8であるポリアルキレンエーテルポリオールのR、Rは直鎖または分岐の炭素数2〜6のアルキレン基であり、このうち直鎖のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜4の直鎖のアルキレン基が特に好ましい。具体例としては例えばエチレン、ジエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン基などを例示できる。該ポリオールとしては、例えば1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、グリセリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、メチルグリコシド、ソルビトール、蔗糖、エチレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ヘキサヒドロキシリレンジアミン、ジエチレントリアミンに、炭素数2〜6のアルキレンオキサイドを付加させたポリアルキレンポリオール等を挙げることができ、これらは単独又は2種以上の混合物として用いることができる。更には1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、エチレンジアミンのエチレンオキサイドを付加させたポリアルキレンポリオール等を挙げることができ、これらは単独又は2種以上の混合物として用いることができる。これらのうち1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、エチレンジアミンのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加させたポリアルキレンポリオールが好ましく、更に好ましくは1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、エチレンジアミンのエチレンオキサイドを付加させたポリアルキレンポリオールが好ましい。式(2)で表される分子量150以上の平均官能基数が3〜8であるポリアルキレンエーテルポリオールは、その含有量が全活性水素化合物成分に対して20〜50重量%で配合されることが好ましい。50重量%を越える場合ではイソシアネート成分との反応により得られる成形物のアイゾット衝撃強度は低くなる。mは0〜100、より好ましくは0〜30の数値であり、nは0.5〜100、より好ましくは0.5〜30の数値である。mは0であり、nが0.5未満の場合はイソシアネート成分との反応より得られる成形物のアイゾット衝撃強度が低くなる。又式(2)で表される分子量150以上の平均官能基数が3〜8であるポリアルキレンエーテルポリオールの官能基数であるx+yの値は、3≦x+y≦8であることが好ましい。更に好ましくは3≦x+y≦4である。x+yの値が3未満ではイソシアネート成分との反応により得られる反応成形物の熱変形温度が低くなり、x+yの値が8を越える場合ではイソシアネート成分との反応により得られる反応成形物のアイゾット衝撃強度が低くなる。
【0020】
分子量200以下の低分子量ポリオールとしては、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、グリセリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンを挙げることができ、及び/又はこれらの混合物として用いることができる。これらのうちエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパンが好ましい。
【0021】
その他の成分として請求項1の(B)記載以外の一般的な活性水素化合物を必要に応じて用いることができる。
【0022】
上記活性水素化合物より成る活性水素化合物成分の平均官能基数は2〜3であることが好ましい。平均官能基数が2未満ではイソシアネート成分との反応により得られる反応成形物の熱変形温度が低くなり、平均官能基数が3を越える場合ではイソシアネート成分との反応により得られる反応成形物のアイゾット衝撃強度が低くなる。
【0023】
本発明の反応射出成形用樹脂組成物及び反応射出成形物の製造においては、必要に応じて硬化触媒や種々の添加剤、例えば可塑剤、消泡剤、製泡剤、レベリング剤、艶消し剤、難燃剤、揺変剤、粘着付与剤、増粘剤、滑剤、耐電防止剤、界面活性剤、反応遅延剤、脱水剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤、耐候安定剤、染料、無機顔料、有機顔料、体質顔料等を適宜用いることができるが、無機及び有機充填剤の含有率は、全活性水素化合物成分中5重量%以下、更には3重量%以下がより好ましい。無機及び有機充填剤の量が多くなると、RIMプロセスにおいてポンプやミキシングヘッド等の部分で摩擦を生じると言う問題を引き起こし、金型キャビティ中におけるRIMシステムの流れ性が低下する。また、成形物表面に微細な凹凸が生じ、乱反射する為、表面の鮮映性が劣る。又本発明は実質的に無発泡で行われる為、RIM成形でよく使用される、水、及びフロン系等の発泡剤は使用しない。
【0024】
本発明の反応射出成形用樹脂組成物の成形方法は、特に限定される事なく、一般的な反応射出成形機あるいは2成分混合注型機により、一般的な成形条件によって行われる。樹脂温度を、イソシアネート成分;20〜60℃、活性水素化合物成分;20〜60℃に調整し、あらかじめ20〜80℃に加温された成形型に、反応射出成型機あるいは、2成分混合注型機を用いて、樹脂液を2液混合、注入する。樹脂液を注入された金型を、温度;20〜80℃に調整された加熱炉内で、3〜10分加熱、硬化する事によって、成形物が得られる。反応速度により、3〜10分後に、成形物を金型から取りだし、取りだした成形物を引き続き加熱炉に入れて残りの加熱硬化を行ってもよい。更に常温で48時間程度以上エージングし、硬化を完全に進め物性を安定化してもよい。
【0025】
尚イソシアネート成分と活性水素化合物成分との配合はNCO/OH当量比で0.85〜1.15、好ましくは0.9〜1.1である。NCO/OH当量比が0.85未満であると成形物中に未反応物が残留する為、ブリード等の懸念が生じ、更に成形品の機械的強度が低下する。又NCO/OH当量比が1.15を越える場合では成形物中の未反応イソシアネート成分と空気中の水分との反応により発泡する可能性が生じる為好ましくない。
【0026】
上述の様にして得られる成形物の熱変形温度としては70℃以上であることが成形物の塗装工程における加熱下でのヒートサグを考慮した場合に望まれ、更にアイゾット衝撃強度としては10KJ/m以上であることが自動車部品であるバンパー用途等に用いられる場合に望まれており、得られた反応射出成形用樹脂組成物及び反応射出成形物は実質的に有機又は無機の充填剤を含む事なく、殆ど無発泡でShoreD硬度計にて70D以上を有し、アイゾット衝撃強度が10KJ/m以上、熱変形温度が70℃以上であった。尚発泡した反応射出成形物ではアイゾット衝撃強度及び熱変形温度が低下する為好ましくない。
【0027】
【実施例】
実施例及び比較例を用いて本発明を更に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。尚実施例中の%及び部は重量基準である。尚実施例に使用した化合物は以下表1に示した。
【0028】
【表1】
Figure 0004024551
【0029】
実施例1
(イソシアネート成分の調製)
カーボジイミド変成MDI(BASFイノアックポリウレタン社製 商品名:ルプラネートMM103)418部に対して、平均官能基数3、分子量6000、開始剤がグリセリンのプロピレンオキサイド及びエチレンオキサイドを併用した付加重合物100部を窒素気流下にて80℃×4時間撹拌しながら反応させる事により、イソシアネート基含量23.3%(アミン当量180)、樹脂粘度200mPa・s(25℃)の末端NCO基含有イソシアネートプレポリマーを得た。(イソシアネート成分1)
【0030】
(活性水素化合物成分の調製)
分子量267、官能基数2のビス−(4−アミノ−3−クロロフェニル)メタン(イハラケミカル社製 商品名:キュアミンMT)を15部、官能基数2、分子量1000、開始剤がエチレングリコールのエチレンオキサイド付加重合物を20部、官能基数2、分子量1000、テトラヒドロフランの開環重合付加物を20部、官能基数3、分子量180、開始剤がトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加重合物を45部配合したものを撹拌し加熱溶解した後、エチレングリコールを6.5部、ジブチルチンジアセテートを0.4部、トリエチレンジアミンを0.9部添加した。その結果、水分量200ppm、粘度1200mPa・s(25℃)、水酸基価約590mgKOH/g(活性水素当量約95)であり、全活性水素化合物中の分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物含有量が14.1Wt%、請求項1記載の式(1)で表される分子量500以上のポリアルキレンエーテルジオール含有量が37.6重量%、請求項1記載の式(2)で表される分子量150以上の官能基数が3〜8であるポリアルキレンエーテルポリオール含有量が42.3重量%、分子量200以下の低分子量ポリオール含有量が6.1重量%、全活性水素化合物の平均官能基数が2.55である活性水素化合物(活性水素化合物成分1)を得た。
【0031】
(イソシアネート成分1と活性水素化合物成分1より得られる成形物の成形)
上記方法にて得られたイソシアネート成分1及び活性水素化合物成分1より、2成分混合注型機を用いて配合比がイソシアネート成分/活性水素化合物成分=1.0当量比、樹脂温度がイソシアネート成分/活性水素化合物成分=30℃/30℃、成形温度及び時間が60℃×5分、型温度が60℃の条件において、300mm×150mm×3mmtのSUS製平板と4mmの銅製スペーサーを用いた型により、ShoreD硬度計にて硬度が80Dとなる成形物を得た。型に混合液を所定量注型した後、約7秒でゲル状になった。又、成形物の密度は約1.05g/cmであった。
【0032】
(成形物の物性測定)
得られた反応成形物を23℃×50%RHの環境下で48h放置後、機械加工する事により機械物性測定用の試験片を作成した。物性確認としてアイゾット衝撃試験(JIS K7110−1984)及び熱変形温度試験(JIS K7207−1996)の測定を行った。その結果、アイゾット衝撃強度(1号A)は16.0KJ/m、熱変形温度(A法)は80.0℃であった。
【0033】
実施例2〜12
イソシアネート成分における、イソシアネート種、変性ポリオール種、NCO基含有量、及び活性水素化合物における、分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物の種類及び全活性水素化合物中の含有量、請求項1記載の式(1)で表される分子量500以上のあるポリアルキレンエーテルジオールの種類及び全活性水素化合物中の含有量、分子量150以上の官能基数が3〜8であるポリアルキレンエーテルポリオールの種類及び全活性水素化合物中の含有量、全活性水素化合物成分の水酸基価を、それぞれ表2〜4に従って変えて、実施例1と同様に成形物を得た。これらについても、実施例1と同様に、ShoreD硬度、アイゾット衝撃強度、熱変形温度の物性測定を行った。この物性測定の結果と、活性水素化合物の作業性及び成形物の表面性を併せて、表2〜4に示す。
その結果、実施例により得られた全ての成形物はShoreD硬度が70D以上であり、アイゾット衝撃強度が10KJ/m以上、熱変形温度が70.0℃以上であった。
【0034】
【表2】
Figure 0004024551
【0035】
【表3】
Figure 0004024551
【0036】
【表4】
Figure 0004024551
【0037】
比較例1
(イソシアネート成分の調製)
実施例1と同じ末端NCO基含有イソシアネートプレポリマー(イソシアネート成分1)を用いた。
【0038】
(活性水素化合物成分の調製)
分子量267、官能基数2のビス−(4−アミノ−3−クロロフェニル)メタン(イハラケミカル社製 商品名:キュアミンMT)を15部、官能基数2、分子量1000、開始剤がエチレングリコールのエチレンオキサイド付加重合物を20部、官能基数2、分子量1000、開始剤がプロピレングリコールのプロピレンオキサイド付加重合物を20部、官能基数3、分子量180、開始剤がトリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド付加重合物を45部配合したものを撹拌し加熱溶解した後、エチレングリコールを7.0部、ジブチルチンジアセテートを0.4部、トリエチレンジアミンを0.9部添加した。その結果、水分量200ppm、粘度1300mPa・s(25℃)、水酸基価約590mgKOH/g(活性水素当量約95)であり、全活性水素化合物成分中の分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物含有量が14.0重量%、請求項1記載の式(1)で表される分子量500以上のポリアルキレンエーテルジオール含有量が18.7重量%、請求項1記載の式2で表される分子量150以上の官能基数が3〜8であるポリアルキレンエーテルポリオール含有量が42.1重量%、分子量200以下の低分子量含有量が6.5重量%、全活性水素化合物の平均官能基数が2.53である活性水素化合物(活性水素化合物成分2)を得た。
【0039】
(イソシアネート成分1と活性水素化合物成分2より得られる成形物の成形)
上記方法にて得られたイソシアネート成分1及び活性水素化合物成分6より、2成分混合注型機を用いて配合比がイソシアネート成分/活性水素化合物成分=1.0当量比、樹脂温度がイソシアネート成分/活性水素化合物成分=30℃/30℃、成形温度及び時間が60℃×5分、型温度が60℃の条件において、300mm×150mm×3mmtのSUS製平板と4mmの銅製スペーサーを用いた型により、ShoreD硬度計にて硬度が80Dとなる成形物を得た。型に混合液を所定量注型した後、約8秒でゲル状になった。又、成形物の密度は約1.05g/cmであった。
【0040】
(成形物の物性測定)
得られた反応生成物を23℃×50%RHの環境下で48h放置後、機械加工する事により機械物性測定用の試験片を作成した。物性確認としてアイゾット衝撃試験(JIS K7110−1984)及び熱変形温度試験(JIS K7207−1996)の測定を行った。その結果、アイゾット衝撃強度(1号A)は9.0KJ/m、熱変形温度(A法)は73.0℃となった。
【0041】
比較例2〜11
表5〜7に示す各成分を用いて比較例1と同様にして成形物を得た。尚、表においてフィラーは粗粉砕の珪灰石(NYCO社 NYAD G、平均繊維長2mm平均繊維径200μ)を用いた。比較例1〜11に関して以下に詳細を述べる。
比較例1は活性水素化合物成分に分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物として芳香族活性水素化合物Cを用い、全活性水素化合物中の式(1)で表される分子量500以上のポリアルキレンエーテルジオール含有量が30重量%未満(18.7重量%)のものであって、得られた成形物の物性測定を行った結果、ShoreD硬度が80D、熱変形温度は73.0℃、アイゾット衝撃強度は9.0KJ/mであった。その結果熱変形温度は良好であるもののアイゾット衝撃強度が満足できるものではなかった。
【0042】
比較例2は活性水素化合物成分に分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物として芳香族活性水素化合物Cを用い、その含有量が10重量%未満(9.7重量%)のものであって、得られた成形物の物性測定を行った結果、ShoreD硬度が82D、熱変形温度は78.5℃、アイゾット衝撃強度は6.0KJ/mであった。その結果熱変形温度は良好であるもののアイゾット衝撃強度が満足できるものではなかった。
【0043】
比較例3は活性水素化合物成分に分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物として芳香族活性水素化合物Cを用い、全活性水素化合物成分の水酸基価が350mgKOH/g未満(330mgKOH/g)のものであって、得られた成形物の物性測定を行った結果、ShoreD硬度が65D、熱変形温度は50.0℃、アイゾット衝撃強度は13.0KJ/mであった。その結果ShoreD硬度は低くアイゾット衝撃強度は良好であるものの熱変形温度が満足できるものではなかった。
【0044】
比較例4はイソシアネート成分のNCO基含有量が10%未満(5.0%)のものであって、得られた成形物の物性測定を行った結果、ShoreD硬度が65D、熱変形温度は51.0℃、アイゾット衝撃強度は13.0KJ/mであった。その結果イソシアネート成分の樹脂粘度は3000mPa.s/25℃と高い為に作業性が悪くしかも得られた成形物のShoreD硬度は低くアイゾット衝撃強度は良好であるものの熱変形温度が満足できるものではなかった。
【0045】
比較例5は活性水素化合物成分に分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物として芳香族活性水素化合物Cを用い、式(2)で表される分子量150以上の官能基数が3〜8であるポリアルキレンエーテルポリオール含有量が50重量%を越える(52.5重量%)ものであって、得られた成形物の物性測定を行った結果、ShoreD硬度が83D、熱変形温度は83.0℃、アイゾット衝撃強度は5.5KJ/mであった。その結果熱変形温度は良好であるもののアイゾット衝撃強度が満足できるものではなかった。
【0046】
比較例6は活性水素化合物成分に分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物として芳香族活性水素化合物Cを用い、式(2)で表される分子量150以上の官能基数が3〜8であるポリアルキレンエーテルポリオール含有量が50重量%を越え(55重量%)、更に全活性水素化合物成分の平均官能基数が3を越える(3.04)ものであり、得られた成形物の物性測定を行った結果、ShoreD硬度が83D、熱変形温度は88.0℃、アイゾット衝撃強度は3.5KJ/mであった。その結果熱変形温度は良好であるもののアイゾット衝撃強度が満足できるものではなかった。
【0047】
比較例7はイソシアネート成分のNCO種がカーボジイミド変性MDIとポリメリックMDIを3/1の当量比で併用されているものであって、請求項1(A)記載以外のイソシアネート成分を使用しているものであり、得られた成形物の物性測定を行った結果、ShoreD硬度が83D、熱変形温度は75.0℃、アイゾット衝撃強度は7.0KJ/mであった。その結果熱変形温度は良好であるものの、アイゾット衝撃強度が満足できるものではなかった。
【0048】
比較例8は活性水素化合物成分の分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物として芳香族活性水素化合物Dを用い、その含有量が10重量%未満(9.6重量%)のものであって、得られた成形物の物性測定を行った結果、ShoreD硬度が80D、熱変形温度は73.0℃、アイゾット衝撃強度は6.0KJ/mであった。その結果熱変形温度は良好であるもののアイゾット衝撃強度が満足できるものではなかった。
【0049】
比較例9は活性水素化合物成分に分子量が500未満で2官能芳香環含有活性水素化合物として芳香族活性水素化合物Dを用い、活性水素化合物成分の水酸基価が350mgKOH/g未満(330mgKOH/g)のものであって、得られた成形物の物性測定を行った結果、ShoreD硬度が65D、熱変形温度は52.0℃、アイゾット衝撃強度は13.0KJ/mであった。その結果ShoreD硬度は70D以下となりアイゾット衝撃値は良好であるものの熱変形温度が満足できるものではなかった。
【0050】
比較例10は活性水素化合物成分に分子量500未満で2官能芳香環含有活性水素化合物として芳香族活性水素化合物Dを用い、ポリイソシアネート化合物のNCO種がカーボジイミド変性MDIとポリメリックMDIを3/1の当量比で併用されているものであって、請求項1(A)記載以外のイソシアネート成分を使用しているものであり、得られた成形物の物性測定を行った結果、Shore硬度が83D、熱変形温度は76.0℃、アイゾット衝撃強度は8.0KJ/mであった。その結果熱変形温度は良好であるものの、アイゾット衝撃強度が満足できるものではなかった。
【0051】
比較例11は活性水素化合物成分に分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物として芳香族活性水素化合物Cを用い、全活性水素化合物中の分子量500以上のポリアルキレンエーテルジオール含有量が30重量%未満(18.7重量%)のものであって、強化充填剤として粗粉砕の珪灰石を全活性水素化合物成分100部に対して20部を配合したものであるが、得られた成形物の物性測定を行った結果、Shore硬度が80D、熱変形温度は80.0℃、アイゾット衝撃強度は7.0KJ/mであった。その結果熱変形温度は良好であるもののアイゾット衝撃強度が満足できるものではなく、強化充填剤を撹拌混合した活性水素化合物成分は500mlのメスシリンダーに500g投入し室温で72時間放置してみると沈殿が観察された。しかも得られた成形物の表面は凹凸が認められた。
【0052】
【表5】
Figure 0004024551
【0053】
【表6】
Figure 0004024551
【0054】
【表7】
Figure 0004024551
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば実質上無機又は有機の充填剤を含まず、実質的に無発泡で比較的安価であるにもかかわらず作業性及び成形効率に優れ、しかもアイゾット衝撃強度と熱変形温度が良好な反応射出成形用樹脂組成物及び反応射出成形物が得ることができる。

Claims (10)

  1. イソシアネート成分及び活性水素化合物成分を含む反応射出成形用樹脂組成物において、
    (A)イソシアネート成分が
    1.ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
    2.カーボジイミド変性MDI、
    3.上記1及び/又は2のイソシアネート成分と活性水素化合物との反応より得られるNCO基含有量が10.0〜30.0%であるイソシアネートプレポリマーの少なくとも1種類であり、
    (B)活性水素化合物成分は、
    1.分子量500未満の2官能芳香環含有活性水素化合物の少なくとも1種以上を、全活性水素化合物成分中10〜40重量%、
    2.式(1)で表される分子量500以上のポリアルキレンエーテルジオール(R及びRはそれぞれ炭素数2〜6のアルキレン基であり、Aは分子量500以下の、活性水素化合物から活性水素を除いた活性水素化合物残基である。m及びnは1〜100の数値である。)の少なくとも1種以上を全活性水素化合物成分中30〜60重量%、
    3.式(2)で表される分子量150以上の官能基数が3〜8であるポリアルキレンポリオール(R及びRはそれぞれ炭素数2〜6のアルキレン基であり、Aは分子量500以下の、活性水素化合物から活性水素を除いた活性水素化合物残基である。mは0〜100の数値であり、nは0.5〜100の数値である。x、yで表される官能基数は、3≦x+y≦8の数値であり、y≠0である。)の少なくとも1種以上を全活性水素化合物成分中20〜50重量%、
    4.分子量200以下の低分子量ポリオールの少なくとも1種以上を全活性水素化合物成分中0〜20重量%の割合からなり、
    5.活性水素化合物成分の水酸基価が350〜800mgKOH/gであり、
    (C)
    1.上記活性水素化合物は主剤である活性水素化合物成分として使用されても良く、及び/又は
    2.上記活性水素化合物は硬化剤の1種である上記イソシアネートプレポリマー製造用の活性水素化合物として使用されても良く、
    3.得られる成形物のShoreD硬度が70D以上で、硬質プラスチックの荷重たわみ温度試験方法(JIS K 7207−1996)のA法に準じ測定した熱変形温度が60℃以上であり、アイゾット衝撃強度が10KJ/m以上であり、
    4.無機及び有機充填剤の含有率が全活性水素化合物成分中5重量%以下である実質的に無発泡の反応射出成形用樹脂組成物。
    Figure 0004024551
  2. 全活性水素化合物成分の平均官能基数が2〜3である請求項1記載の組成物。
  3. 芳香環含有活性水素化合物が、ビス−(4−アミノ−3−クロロフェニル)メタン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加重合物、ジエチルトルエンジアミン、ジメチルチオトルエンジアミンより選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の組成物。
  4. 芳香環含有活性水素化合物として、ジエチルトルエンジアミン及び/又はジメチルチオトルエンジアミンが用いられる請求項3記載の組成物。
  5. 式(1)で表される分子量500以上のポリアルキレンエーテルジオールが、エチレングルコール、プロピレングルコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA、アニリンに、炭素数2〜6のアルキレンオキサイドを付加させたポリアルキレンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールより選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の組成物。
  6. 式(2)で表される分子量150以上の官能基数が3〜8であるポリアルキレンポリオールが、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、グリセリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、メチルグリコシド、ソルビトール、蔗糖、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリレンジアミン、ヘキサヒドロキシリレンジアミンに、 炭素数2〜6のアルキレンオキサイドを付加させたポリアルキレンポリオールより選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の組成物。
  7. 式(2)で表される分子量150以上の官能基数が3〜8であるポリアルキレンポリオールが、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、エチレンジアミンにエチレンオキサイドを付加させたポリアルキレンポリオールより選ばれる少なくとも1種である請求項6記載の組成物。
  8. 分子量200以下の低分子量ポリオールがエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、グリセリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンより選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の組成物。
  9. イソシアネート成分/活性水素化合物成分の当量比が0.85〜1.15である請求項1記載の組成物。
  10. 請求項1の組成物を反応射出成形して得られる反応射出成形品。
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