JP2000342817A - 玉払出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ラインプレッシャによる玉噛みが発生するおそ
れのない玉払出し装置を提供する。 【解決手段】本体１の内部に配置された回転体２に玉を
供給する玉導入通路４の終端部８のうち、回転体２の回
転方向の後側の部分にオフセット部９を形成し、玉導入
通路４から供給される玉を回転体２の回転方向に迫り出
す。これにより例え回転体２がわずかに逆転したような
場合にも、後続の玉Ｂが先端の玉Ａより前側に出ること
がなく、玉噛みが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技台に
組み込まれ賞玉や貸玉を払出す玉払出し装置の改良に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】上記のような玉払出し装置としては、図
３に示すように本体１の内部に回転体２を配置したもの
が用いられている。回転体２の外周部にはパチンコ玉の
嵌入部３が一定ピッチで形成されている。また本体１に
は回転体２への玉導入通路４及び回転体２からの玉排出
通路５が形成されている。そこでこの回転体２をパルス
モータ等の駆動機構により矢印方向に回転させることに
より、回転数に応じた個数の玉を玉導入通路４から払出
すことができるようになっている。

【０００３】このような玉払出し装置は、回転体２が回
転中は支障なく玉を払出すことができる。ところが回転
体２は所定数の玉を払出したら停止し、次の払出し信号
が入力されると回転するという間欠回転を繰り返すもの
であり、機械的なバックラシュや駆動機構のわずかな逆
動が発生することがある。

【０００４】そのような場合、従来は後続のＢの玉が玉
導入通路４内で浮き上がるように押し上げられ、回転体
２の嵌入部３に嵌入されたＡの玉よりも、回転体２の回
転方向の前側に入り込むことがあった。この図３に示す
状態では、玉導入通路４内のＢの玉に作用するラインプ
レッシャによりＡの玉は回転体２の回転方向とは逆方向
に強く押圧され、いわゆる玉噛み状態となって回転体２
の回転が妨げられる。従って払出し信号が入力されてい
るにもかかわらず、玉払出し装置が停止してしまうこと
があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、ラインプレッシャによる玉噛みが発
生するおそれのない玉払出し装置を提供するためになさ
れたものである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記した課題を解決す
るためになされた本発明の玉払出し装置は、外周部にパ
チンコ玉の嵌入部を持つ回転体を、この回転体への玉導
入通路及びこの回転体からの玉排出通路を備えた本体内
部に配置した玉払出し装置において、玉導入通路の終端
部のうち回転方向後側の部分に、玉を回転体の回転方向
に迫り出すオフセット部を形成したことを特徴とするも
のである。なお、この回転体はローターまたはスクリュ
ーとすることができる。

【０００７】本発明の玉払出し装置においては、玉導入
通路の終端部のうち回転方向後側の部分にオフセット部
を形成し、玉をラインプレッシャにより回転体の回転方
向に迫り出ようにしたので、回転体の回転が妨げられる
ことがない。なお、オフセット部のオフセット量を過大
に設定すると、払出し信号が入力されていないにもかか
わらずラインプレッシャにより回転体が回転して余分の
玉が払出されてしまう可能性があるため、オフセット量
は後続の玉の浮き上がり量（ズレ量）と等しいかやや少
なめがよい。以下に本発明の好ましい実施形態を示す。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１は第１の実施形態を示す図で
あり、図３の従来装置と同様に、１は玉払出し装置の本
体、２はその内部の円形の空洞６内に配置された回転
体、３は回転体２の外周に形成された嵌入部、４は本体
１の上部に形成された玉導入通路、５は本体１の下部に
形成された玉排出通路である。玉導入通路４の幅はパチ
ンコ玉の直径よりもやや大きめに設計されている。

【０００９】この実施形態では、回転体２は水平軸７の
回りを図１上で反時計方向に回転するローターであり、
払出し信号が入力されたときに図示しない駆動機構によ
り所定角度だけ回転し、玉導入通路４から供給される玉
を所定数だけ玉排出通路５に払出すことができる。な
お、玉導入通路４の上方には公知の玉供給樋が設置され
ており、玉を連続的に玉導入通路４に供給している。

【００１０】この実施形態では、玉導入通路４の終端部
８は約２０°の角度で斜め下方に傾斜しており、回転体
２の外周に形成された嵌入部３に玉を１個ずつ導入する
ようになっている。そしてこの終端部８のうちの回転体
２の回転方向後側の部分に、オフセット部９が形成され
ている。このオフセット部９は、玉導入通路４の終端部
８から回転体２の嵌入部３に玉を導入する際に、玉を回
転体２の回転方向に迫り出すためのものであって、この
実施形態では微細な突起状のものである。

【００１１】オフセット部９による玉のオフセット量
は、前記したとおり後続の玉Ｂの浮き上がり量（ズレ
量）と等しいかやや少なめがよく、オフセット量があま
り小さすぎると本発明の効果が得られず、逆にオフセッ
ト量が大きすぎると回転体２が自転してしまうおそれが
あるので好ましくない。

【００１２】このように構成された本発明の玉払出し装
置では、回転体２の機械的なバックラシュや駆動機構の
わずかな逆動により、嵌入部３に玉が入った状態から回
転体２がわずかに逆転して後続の玉Ｂが図１のように押
し上げられ浮き上がったとしても、オフセット部９によ
って玉Ａも回転体２の回転方向に迫り出される。このた
め、ラインプレッシャにより後続の玉Ｂから玉Ａに加え
られる力の方向が水平軸７よりも後側にはならず、いわ
ゆる玉噛みの発生はない。

【００１３】図２は第２の実施形態を示す図であり、こ
の実施形態では玉導入通路４が本体１の真上に設けられ
ている。このような玉払出し装置においても、回転体２
がバックラシュ等でわずかに逆転すると図４のように後
続の玉Ｂがずれて玉Ｂの方が玉Ａよりも回転体２の回転
方向の前側に入り込み、玉噛みが発生するおそれがある
が、本発明では玉導入通路４の終端部８の回転方向後側
の部分にオフセット部９を形成し、玉Ａを回転体２の回
転方向に迫り出すため、第１の実施形態と同様に玉噛み
の発生を防止することができる。

【００１４】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明の玉払出
し装置は玉導入通路の終端部に、玉を回転体の回転方向
に迫り出すオフセット部を形成したことにより、玉噛み
の発生を確実に防止することができ、玉払出し装置が停
止してしまうトラブルを防止できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施形態を示す断面図である。

【図２】第２の実施形態を示す断面図である。

【図３】従来例を示す断面図である。

【図４】従来例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 回転体 ３ 嵌入部 ４ 玉導入通路 ５ 玉排出通路 ６ 空洞 ７ 水平軸 ８ 玉導入通路４の終端部 ９ オフセット部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周部にパチンコ玉の嵌入部を持つ回転
   体を、この回転体への玉導入通路及びこの回転体からの
   玉排出通路を備えた本体内部に配置した玉払出し装置に
   おいて、玉導入通路の終端部のうち回転方向後側の部分
   に、玉を回転体の回転方向に迫り出すオフセット部を形
   成したことを特徴とする玉払出し装置。
2. 【請求項２】 回転体がローターまたはスクリューであ
   る請求項１記載の玉払出し装置。