JP2000334492A - 脱窒素促進剤およびこの脱窒素促進剤を用いた水処理方法 - Google Patents
脱窒素促進剤およびこの脱窒素促進剤を用いた水処理方法Info
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Abstract
剤およびこの脱窒素促進剤を用いた水処理法法に関し、
従来の課題であったメタノールなどの水素供与体を連続
添加する必要がなく、好気槽単一の処理施設においても
硝化、脱窒素が同時に行うことが可能な技術を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 代表的な構成は、炭素数が6以上の直鎖
状飽和モノカルボン酸または、15以上の1級アルコー
ルを主成分とし、特に粒径100mm以内の粒子状に成
形し各槽に添加する構成である。
Description
いる脱窒素促進剤およびこの脱窒素促進剤を用いた水処
理方法に関するものである。
は、好気性、嫌気性環境を形成した槽(以下好気槽、嫌
気槽とする)を個別に設け、さらに嫌気槽内に、メタノ
ールに代表される脱窒素を行う脱窒菌の水素供与体を連
続的に添加する方法が広く用いられていた。
14782号公報に代表される、ポリビニルアルコール
ゲルなどの成形物を用いて硝化と脱窒素を1つの槽で同
時に実現させる技術や、特開平8−224076号公報
に代表される、有機高分子ゲルに硝化菌や脱窒菌そのも
のを包括固定坦持させ、さらなる効率化を図る試みがす
でに存在している。
る先行技術としては、炭素数が3以下のカルボン酸を用
いるもの(特開平6−126298号公報)、低分子の
糖類を用いるもの(特開平9−299986号公報)、
生分解性樹脂を用いるもの(特開平10−85782号
公報や第32回下水道研究発表会講演集、P433)な
どが存在している。
従来の技術ではポリビニルアルコールなどの成形物その
ものが脱窒菌の水素供与体になり難く、脱窒素効率がき
わめて悪いという課題があった。
坦持させたものは、生物そのものの固定化という構成か
らおのずと保存期間に制限があり、また製造方法も特殊
な技術や製造方法を必要としていた。
の糖類は、水溶性が高すぎて、廃水中で短時間に消滅し
てしまい、従来のメタノールに代表される液体状の水素
供与体を連続的に添加することとの明確な有効性は見出
されないという課題があった。
脱窒菌の水素供与体となりうる生分解性樹脂がヒドロキ
シブチル酸を主成分とする重合物、澱粉と塩化ビニルの
アロイ組成物の事実上限られ、コスト上実用化が困難で
あるという課題があった。
るものであり、メタノールなどの水素供与体を連続添加
する必要がなく、好気槽単一の処理施設(曝気槽のみの
処理施設)においても硝化、脱窒素が同時に行うことが
可能な技術を安価に、保存性高く提供することを目的と
する。
するために本発明者は鋭意研究の結果、特定の炭素数と
化学構造を有する化学物質群を用いると従来にない卓越
した脱窒素促進効果が認められること、それら特定の化
学物質群をさらに別の特定の化学物質群に坦持させると
さらなる脱窒素促進効果が認められること、さらにそれ
ら化学物質群を用いて実際に廃水処理を行う際、特定の
粒径や形状に成形するか、または特定の値の目付や目開
きを有する不織布や網内に挿入する方法や紐状に固定化
する方法を用いることで効果的な脱窒素促進効果が認め
られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
の脱窒素促進剤を用いた水処理方法は以下の要件を具備
するものである。
とし、特にカルボン酸が直鎖状飽和モノカルボン酸であ
る脱窒素促進剤。
とし、特にアルコールが1級アルコールである脱窒素促
進剤。
ボン酸をセルロース、ポリビニルアルコール、またはポ
リエチレングリコールを主成分とする坦持体に坦持させ
た脱窒素促進剤。
ース、ポリビニルアルコール、またはポリエチレングリ
コールを主成分とする坦持体に坦持させた脱窒素促進
剤。
内の粒子状に成形し好気槽内、嫌気槽内、沈殿槽内に添
加する水処理方法。
付を有する不織布からなる袋、もしくは特定の目開きを
有する網からなる壁で構成されている箱に挿入し好気槽
内、嫌気槽内、または沈殿槽内に装着する水処理方法。
部を設けた板状又は棒状に成形し、好気槽内、嫌気槽内
または沈殿槽内に装着する水処理方法。
不織布上に固定化し、好気槽内、嫌気槽内または沈殿槽
内に装着する水処理方法。
炭素数が6以上であることが必須であり、この点が前記
従来の技術との最大の相違点である。
きすぎ、たとえ脱窒菌の水素供与体となりえても、短期
間でその形状をとどめなくなり、従来技術の代表的なメ
タノールの連続添加と何ら変わらないために好ましくな
い。
ける必要はないが、工業的に大量に入手可能な材料とし
ては炭素数18程度と考えられる。ただ、本発明が炭素
数が18以下のものに限られるものではないことはいう
までもない。
直鎖状構造を有し、さらには飽和モノカルボン酸である
ことが好ましい。
るジカルボン酸はその立体障害のために脱窒菌が結合を
切りにくく、水素供与体としての効率が悪く、二重結合
を有する不飽和カルボン酸はそのパイ結合電子の作用
で、同じく水素供与体としての効率が悪く好ましくない
ためである。
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸を例示することができ、さら
にはこれらカルボン酸の塩やオキシ酸、さらにはエステ
ルも含まれる。
さく、しかも直鎖状構造を有した飽和モノカルボン酸で
あるため、脱窒菌が十分に水素供与体として利用でき、
これらカルボン酸を適当な形に成形したり、適当な坦体
に坦持させて嫌気槽内部に添加、挿入することにより脱
窒素反応が速やかに進行し、その小さな水への溶解度の
ために、従来技術のようにメタノールなどの水素供与体
を連続添加する必要がなく、長期間脱窒素反応を維持す
ることができる。
12以上であることが必須であり、この点が前記従来の
技術との最大の相違点である。
大きすぎ、たとえ脱窒菌の水素供与体となりえても、短
期間でその形状をとどめなくなるため好ましくない。
ける必要はないが、工業的に大量に入手可能な材料とし
ては炭素数20程度と考えられる。ただ本発明における
アルコールは炭素数20以下のものに限定されるもので
はない。
1級アルコールであることが好ましい。
体障害のために脱窒菌が結合を切りにくく、水素供与体
としての効率が悪く好ましくないためである。但し、2
級以上のアルコールであっても、上記の様に効率は落ち
るものの場合に応じて、使用することは差し支えない。
トラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オク
タデシルアルコール、エイコサノール、ミリシルアルコ
ールなどを例示することができ、さらにはこれらアルコ
ールを2量化した分岐高級アルコール類、有機酸とのエ
ステル類も含まれる。
さく、しかも1級アルコールであるため、脱窒菌が十分
に水素供与体として利用でき、これらアルコールを適当
な形に成形したり、適当な坦体に坦持させて嫌気槽内部
に添加、挿入することにより脱窒反応が速やかに進行
し、その小さな溶解度のために、従来技術のようにメタ
ノールなどの水素供与体を連続添加する必要がなく、長
期間脱窒素反応を維持することができる。
ボン酸やアルコールを坦体に坦持させることは、それら
主成分と廃水の接触を制御し、坦体内部への酸素拡散を
制限するためにより高い嫌気状態を作ることが可能とな
るため好ましい。
ニルアルコール、ポリエチレングリコールなどの生体親
和性の高い材料を用いることが好ましい。
アルコールを成形するためには、物質の融点以上に加熱
した状態で金型などに挿入後、冷却固化させる方法など
の通常の方法で容易になしうる。
発明で用いるカルボン酸や本発明で用いるアルコールを
好気槽に直接添加、挿入した場合でも脱窒素反応が起こ
り、硝化反応と脱窒反応を同時に進行させることができ
る点である。
酸やアルコールを粒径100mm以内の粒子状に成形し
好気槽に添加すると、曝気を行う気体の流動や水流によ
り槽内部で運動を行い、その際本発明で用いるカルボン
酸や本発明で用いるアルコールと水の界面では、いわゆ
るベルヌーイの原理に起因する局所的な減圧状態が形成
され、好気性槽内においても嫌気性環境を局部的に作る
ことが可能であり、脱窒反応行わせることができる。
ールの粒子径は、槽内部での運動性を確保するために1
00mm以内が必須である。100mmを超える粒子径
では粒子の運動量が不足し、局所的な減圧状態が不足す
るために好ましくない。
ールを紐上に固定化するか、板状又は棒状に成形した後
槽内に挿入することは、本発明で用いるカルボン酸やア
ルコールの槽外への流出を防ぐこと、および回収や交換
を容易にする点から好ましい。
アルコールを紐上に固定化するか、板状又は棒状に成形
したものが槽内に固定化された場合でも、槽内部の水流
が存在すれば界面での局所的な減圧状態が形成され、脱
窒反応が進行することとなる。
で用いる紐上または織布、不織布上に固定化するには、
たとえば綿、絹などの天然繊維、ポリエチレンや塩化ビ
ニール、又はカーボン繊維などの合成繊維からなる紐、
織布、不織布をエマルジョン型の接着剤などにカルボン
酸やアルコールを分散させた分散液中に浸けた後乾燥さ
せることで容易に実現できる。
ールを板状又は棒状に成形した後、槽内に挿入する際に
は、最低1個所以上の凹部を設けることで表面積を増大
させ、さらにはその部分の水の流れが局部的に制限され
嫌気性が得やすいために好ましい。
い場合や、低温時で微生物反応が十分進まない場合など
は、よいり高い脱窒能力が求められることがある。
することで脱窒素能力を向上させる必要があり、このよ
うな場合には本発明で用いるカルボン酸やアルコール
を、内部へ水が進入可能な袋、もしくは内部へ水が進入
可能な箱に挿入しさらなる嫌気性状態を形成させること
が好ましい。
g/m2以上、45g/m2以下の不織布または織布を用
いることが好ましく、この目的で用いる箱の壁は目開き
20μm以上、4cm以下の網を用いることが好まし
い。
/m2未満、20μm未満では水の進入が阻害されやす
ぎて効果的な脱窒素反応が行われず好ましくなく、袋の
材質と箱の壁の目開きがそれぞれ45g/m2と、4c
mを超える場合では水の進入が容易すぎて、嫌気性状態
の形成が不十分となり好ましくない。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
いかぎり、図1にその構成図として示した標準的な活性
汚泥水処理装置(以下装置1とする、脱窒槽がない装
置)、および図2構成図として示した標準的な循環式水
処理装置(以下装置2とする、脱窒槽を曝気槽の前段に
設け、処理水のBOD成分の一部を循環利用して脱窒を
行わせる装置)を用いて行った。
内に導入され、曝気口16より発生させた空気により好
気的処理が行われる。
導入され、固型物や汚泥が分離された上、登液が処理水
出口15より放出される。
3を通じて好気槽14に再度返送され、再利用される。
に導入された後好気槽21の導入される。好気槽21内
では曝気口16より発生させた空気により、好気的処理
が行われる。
導入され、固型物や汚泥が分離された上、登液が処理水
出口25より放出される。
3を通して、嫌気槽20へ返送され、脱窒菌の水素供与
体として利用される。
モニウムと硝酸カリウムの5:1組成物(重量比)を用
いて、トータル窒素量60ppmに調整したもの。
の活性汚泥槽から採取した活性汚泥をMLSS値450
0ppmに調整したもの5Lを、初期に曝気槽に投入し
た。
℃に制御した。
総和法のより求めた。
軸スクリュー式押出し機にて85℃に加温し、直径1.
5mmのダイより水中に押出すことにより、直径約2m
mのカプリン酸造粒物を得た。
を装置1の好気槽内へ投入し、24時間後の出口でのト
ータル窒素量を測定した。
しない場合の出口でのトータル窒素量を、同法により算
出した。
1に示す。
した場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性
汚泥法に相当)と比較し出口2のトータル窒素量の低下
が認められ、特に本実施例の脱窒素促進剤を20g添加
した場合には極めて低い出口でのトータル窒素量の値を
示した。
軸スクリュー式押出し機にて95℃に加温し、直径1.
5mmのダイより水中に押出すことにより、直径約2m
mのラウリン酸造粒物を得た。
の好気槽内へ投入し、24時間後の出口でのトータル窒
素量を測定した。
しない場合の出口でのトータル窒素量を、同法により算
出した。
2に示す。
した場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性
汚泥法に相当)と比較し出口でのトータル窒素量の大幅
な低下が認められた。
塩、エステルの形態でも有功か否かを確認すべく、カプ
リン酸メチル、カプリン酸ナトリウム、(いずれも特級
試薬)を単軸スクリュー式押出し機にて85℃に加温
し、直径1.5mmのダイより水中に押出すことによ
り、直径約2mmのカプリン酸メチル、カプリン酸ナト
リウムの造粒物を得た。
トリウムの造粒物を20gそれぞれ装置1の好気槽内へ
投入し、24時間後の出口でのトータル窒素量を測定し
た。
を投入しない場合の出口でのトータル窒素量を、同法に
より測定した。
表3に示す。
した場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性
汚泥法に相当)と比較しトータル窒素量の大幅な低下が
認められ、カルボン酸の主骨格が脱窒効果に寄与してい
ること(塩やエステル形態においても効果が存在するこ
と)が確認された。
5℃に加温溶融させ、セルロース多孔体(直径2mm、
嵩比重約0.1)の孔内部へ加圧充填した後徐冷するこ
とにより、セルロースを坦持体としたカプリン/セルロ
ース造粒物を得た。
gを装置1の好気槽内へ投入し、24時間後の出口での
トータル窒素量を測定した。
造粒物を投入しない場合、本実施例に用いたセルロース
多孔体のみの出口でのトータル窒素量を、同法により測
定した。
表4に示す。
した場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性
汚泥法に相当)、セルロース多孔体のみの場合と比較し
トータル窒素量の大幅な低下が認められた。
10重量%とアルギン酸ナトリウム1重量%、カプリン
酸(特級試薬)25%からなる水懸濁水を、0.2モル
/Lの塩化カルシウム溶液中に滴下させ、PVAにより
包括されたカプリン酸/PVA造粒物を得た。
均分子量400のポリエチレングリコールを用いた、ポ
リエチレングリコールにより包括されたカプリン酸/ポ
リエチレングリコール造粒物を得た。
リン酸/ポリエチレングリコール造粒物各20gをそれ
ぞれ装置1の好気槽内へと投入し、24時間後の出口で
のトータル窒素量を測定した。
物、カプリン酸/ポリエチレングリコール造粒物を投入
しない場合、また上記各造粒物からカプリン酸を除去し
た場合(PVA,ポリエチレングリコールのみの場合)
の出口でのトータル窒素量を、同法により測定した。
表5に示す。
した場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性
汚泥法に相当)、PVAおよびポリエチレングリコール
のみの場合と比較しトータル窒素量の大幅な低下が認め
られた。
級試薬)を単軸スクリュー式押出し機にて85℃に加温
し、直径1.5mmのダイより水中に押出すことによ
り、直径約2mmのテトラデシルアルコール造粒物を得
た。
0gを装置1の好気槽内へ投入し、24時間後の出口で
のトータル窒素量を測定した。
造粒物を投入しない場合の出口でのトータル窒素量を、
同法により算出した。
表6に示す。
した場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性
汚泥法に相当)と比較しトータル窒素量の大幅な低下が
認められた。
0gを水量約60Lの水槽に添加し、循環ろ過された環
境下において金魚(魚体重約30g)10匹を飼育し、
90日後の硝酸体窒素量を測定した結果、テトラデシル
アルコール造粒物を添加しない系の約1/3の値であ
り、循環系の環境下においても脱窒効果が確認された。
級試薬)を単軸スクリュー式押出し機にて85℃℃に加
温し、直径1.5mmのダイより水中に押出すことによ
り、直径約2mmのヘキサデシルアルコール造粒物を得
た。
0gを装置1の好気槽内へ投入し、24時間後の出口で
のトータル窒素量を測定した。
造粒物を投入しない場合の24時間後の出口でのトータ
ル窒素量を、同法により算出した。
表7に示す。
した場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性
汚泥法に相当)と比較しトータル窒素量の大幅な低下が
認められた。
0gを水量約60Lの水槽に添加し、循環ろ過された環
境下において金魚(魚体重約30g)10匹を飼育し、
90日後の硝酸体窒素量を測定した結果、テトラデシル
アルコール造粒物を添加しない系の約1/4の値であ
り、循環系の環境下においても脱窒効果が確認された。
ステルの形態でも有効か否かを確認すべくパルミチン酸
ミリシルアルコール(別名密ろう、特級試薬)を単軸ス
クリュー式押出し機にて85℃に加温し、直径1.5m
mのダイより水中に押出すことにより、直径2mmのパ
ルミチン酸ミリシルアルコール造粒物を得た。
造粒物20gを装置1の好気槽内へ投入し、24時間後
の出口でのトータル窒素量を測定した。
ルコール造粒物を投入しない場合の出口でのトータル窒
素量を、同法により算出した。
8に示す。
した場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性
汚泥法に相当)と比較しトータル窒素量の大幅な低下が
認められ、本発明に用いるアルコールが有機酸とのエス
テルの場合においても有効であることが確認された。
級試薬)を85℃に加温溶融させ、セルロース多孔体
(直径2mm、嵩比重約0.1)の孔内部へ加圧充填し
た後徐冷することにより、セルロースを坦持体としたヘ
キサデシルアルコール/セルロース造粒物を得た。
ース造粒物20gを装置1の好気槽内へ投入し、24時
間後の出口でのトータル窒素量を測定した。
/セルロース造粒物を投入しない場合のトータル窒素量
を、同法により測定した。
表9に示す。
た場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性汚
泥法に相当)と比較しトータル窒素量の大幅な低下が認
められた。
A10重量%とアルギン酸ナトリウム1重量%、ヘキサ
デシルアルコール(特級試薬)20%からなる水懸濁液
を、0.2モル/Lの塩化カルシウム溶液中に滴下さ
せ、PVAにより包括されたカプリン酸/PVA造粒物
を得た。
均分子量400のポリエチレングリコールを用いた、ポ
リエチレングリコールにより包括されたヘキサデシルア
ルコール/ポリエチレングリコール造粒物を得た。
造粒物、ヘキサデシルアルコール/ポリエチレングリコ
ール造粒物各20gをそれぞれ装置1の好気槽内へ投入
し、24時間後の出口でのトータル窒素量を測定した。
/PVA造粒物、ヘキサデシルアルコール/ポリエチレ
ングリコール酸造粒物を投入しない場合の24時間後の
出口でのトータル窒素量を、同法により測定した。
して表10に示す。
した場合は、添加しない場合(従来技術の標準的な活性
汚泥法に相当)と比較しトータル窒素量の大幅な低下が
認められた。
ン酸造粒物20gを装置2の嫌気槽、沈殿槽内へそれぞ
れ投入し、24時間後の出口でのトータル窒素量を測定
した。
入しない場合、嫌気槽に45ppm/時間の割合でメタ
ノールの定量添加を行った場合の24時間後の出口での
トータル窒素量を、同法により算出した。
して表11に示す。
槽、沈殿槽のいずれに添加した場合でも比較例に示した
メタノールの定量添加と同等のトータル窒素量の低下が
認められ、かつ1度の添加で初期の効果が約3ヶ月間持
続した。
デシルアルコール造粒物20gを装置2の嫌気槽、沈殿
槽内へそれぞれ投入し、24時間後の出口でのトータル
窒素量を測定した。
造粒物を投入しない場合、嫌気槽に45ppm/時間の
割合でメタノールの定量添加を行った場合の24時間後
の出口でのトータル窒素量を、同法により測定した。
して表12に示す。
槽、沈殿槽のいずれに添加した場合でも比較例に示した
メタノールの定量添加と同等のトータル窒素量の低下が
認められ、かつ1度の添加で初期の効果が約2.5ヶ月
間持続した。
ン酸造粒物20gを目付28g/cm2のポリプロピレ
ン製不織布で構成された袋中の挿入し、開口部を溶着封
じすることによって、図3の構成図に示す様な脱窒促進
剤を得た。
布、32はその不織布内に挿入されたカプリン酸造粒物
である。
い様に袋状に加工されたものであるが、このカプリン酸
は不織布を通過する水(廃水等)との接触が可能であ
る。
好気槽、嫌気槽、沈殿槽内へそれぞれ投入し、24時間
後の出口でのトータル窒素量を測定した。
投入しない場合のトータル窒素量を、同法により測定し
た。
して表13に示す。
る場所は好気槽、嫌気槽、沈殿槽のいずれでも比較例に
比べてトータル窒素量の低下が認められた。
身の槽外への流出を防止でき、装置の停止時や清掃時な
どに脱窒素促進剤を除去したい場合に、紐を引き上げる
などの手軽な作業で除去が可能であり実用上好ましい。
ン酸造粒物20gを目開き0.7mmのポリプロピレン
製メッシュで6面を構成された箱中に挿入し、図4の構
成図に示す様な脱窒素促進剤を得た。
ピレン製メッシュで構成された箱、42はカプリン酸造
粒物である。
粒子は通過できないが、水(廃水等)は通過可能であ
り、カプリン酸粒子と水が接触可能である。
好気槽、嫌気槽、沈殿槽内へそれぞれ投入し、24時間
後の出口でのトータル窒素量を測定した。
投入しない場合のトータル窒素量を、同法により測定し
た。
して表14に示す。
する場所は好気槽、嫌気槽、沈殿槽のいずれでも比較例
に比べてトータル窒素量の低下が認められた。
身の槽外への流出を防止でき、装置の停止時や清掃時な
どに脱窒素促進剤を除去したい場合に、紐を引き上げる
などの手軽な作業で除去が可能であり実用上好ましい。
を、85℃に加熱溶融させた状態にて、中央部に3点の
円形状凸部(直径7.5cm)を設けた、長さ35c
m、幅10cm、厚さ5cmのアルミ製型により成形す
ることにより、図5の構成図に示す様な脱窒促進剤を得
た。
成形物であり、52はその成形物上に設けた円形状凸で
ある。
好気槽、嫌気槽、沈殿槽内へそれぞれ投入し、24時間
後の出口でのトータル窒素量を測定した。
投入しない場合のトータル窒素量を、同法により測定し
た。
して表15に示す。
する場所は好気槽、嫌気槽、沈殿槽のいずれでも比較例
に比べてトータル窒素量の低下が認められた。
身の槽外への流出を防止でき、装置の停止時や清掃時な
どに脱窒素促進剤を除去したい場合に、紐を引き上げる
など手軽な作業で除去が可能であり実用上好ましい。
ン酸造粒物10gをアクリルエマルジョン2%溶液中に
添加し、十分混合したカプリン酸/アクリルエマルジョ
ン溶液中に、目付36g/cm2のポリプロピレン製不
織布を3時間浸し、マングル機により余分な水分を絞り
除去した後、75℃にて4時間乾燥させることにより、
図6の構成図に示す、不織布上にカプリン酸を固定化し
た脱窒促進剤を得た。
ロピレン製不織布であり、62はそのポリプロピレン製
不織布上にアクリルエマルジョンによって接着されたカ
プリン酸造粒物である。
嫌気槽、沈殿槽内へそれぞれ投入し、24時間後の出口
でのトータル窒素量を測定した。
投入しない場合のトータル窒素量を、同法により測定し
た。
して表16に示す。
する場所は好気槽、嫌気槽、沈殿槽のいずれでも比較例
に比べてトータル窒素量の低下が認められた。
であるカプリン酸との接触が均一かつ効率的であり、脱
窒促進剤自身の槽外への流出を防止でき、装置の停止時
や清掃時などに脱窒素促進剤を除去したい場合に手軽に
除去が可能であり好適である。
ン酸造粒物を85℃に加熱した状態で、目付25g/c
m2のポリプロピレン製不織布に加圧含浸させることに
より、不織布上に直接カプリン酸を固定化した脱窒促進
剤を得た。
嫌気槽、沈殿槽内へそれぞれ投入し、24時間後の出口
でのトータル窒素量を測定した。
投入しない場合のトータル窒素量を、同法により測定し
た。
して表17に示す。
する場所は好気槽、嫌気槽、沈殿槽のいずれでも比較例
に比べてトータル窒素量の低下が認められた。
身の槽外への流出を防止でき、廃水と主成分であるカプ
リン酸との接触が均一かつ効率的であり、装置の停止時
や清掃時などに脱窒素促進剤を除去したい場合に手軽に
除去が可能であり好適である。
が、公知の廃水処理用添加剤は本発明の主旨を損なわな
い範囲で任意になしうることは言うまでもない。
汚泥低減剤、バクテリア活性剤、バルキング防止剤など
が例示される。
の脱窒素促進剤およびこの脱窒素促進剤を用いた水処理
方法は、メタノールなどの水素供与体を連続添加する必
要がなく、好気槽単一の処理施設(曝気槽のみの処理施
設)においても脱窒素反応を起こすことが可能となり、
しかも本発明の主眼である特定の材料を選択することに
より、特殊な技術や製造方法を用いないため安価に、生
菌そのものを使用しないため保存性高く提供することが
可能となる。
成図
成図
Claims (16)
- 【請求項1】 炭素数が6以上のカルボン酸を主成分と
する脱窒素促進剤。 - 【請求項2】 カルボン酸が直鎖状飽和モノカルボン酸
である請求項1記載の脱窒素促進剤。 - 【請求項3】 炭素数12以上のアルコールを主成分と
する脱窒素促進剤。 - 【請求項4】 アルコールが1級アルコールである請求
項3記載の脱窒素促進剤。 - 【請求項5】 炭素数が6以上の直鎖状飽和モノカルボ
ン酸を坦持体に坦持させた脱窒素促進剤。 - 【請求項6】 坦持体がセルロース、ポリビニルアルコ
ール、またはポリエチレングリコールを主成分とする請
求項5記載の脱窒素促進剤。 - 【請求項7】 炭素数15以上のアルコールを坦持体に
坦持させた脱窒素促進剤。 - 【請求項8】 坦持体がセルロース、ポリビニルアルコ
ール、またはポリエチレングリコールを主成分とする請
求項7記載の脱窒素促進剤。 - 【請求項9】 請求項1、3、5、7記載の脱窒素促進
剤を粒子状に成形した好気性槽内、または嫌気性槽内、
または沈殿槽内に添加する水処理方法。 - 【請求項10】 粒子の粒径が100mm以内である請
求項9記載の水処理方法。 - 【請求項11】 請求項1、3、5、7記載の脱窒素促
進剤を、内部へ水が進入可能な袋、もしくは内部へ水が
進入可能な箱に挿入し好気性槽内、嫌気性槽内、または
沈殿槽内に装着する水処理方法。 - 【請求項12】 袋が目付け5g/m2以上、45g/
m2以下の不織布または織布からなる請求項11記載の
水処理方法。 - 【請求項13】 箱の壁が目開き20μm以上、4cm
以下の網状壁からなる請求項11記載の水処理方法。 - 【請求項14】 請求項1、3記載の脱窒素促進剤を板
状または棒状に成形し、好気性槽内、嫌気性槽内または
沈殿槽内に装着する水処理方法。 - 【請求項15】 板状又は棒状の成形物に最低1個所の
凹凸部を設けた請求項14記載の水処理方法。 - 【請求項16】 請求項1、3記載の脱窒素促進剤を紐
上または織布、不織布上に固定化し、好気性槽内、嫌気
性槽内、または沈殿槽内に装着する水処理方法。
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