JP2000330654A - 安定化電源装置 - Google Patents

安定化電源装置

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JP2000330654A JP11141901A JP14190199A JP2000330654A JP 2000330654 A JP2000330654 A JP 2000330654A JP 11141901 A JP11141901 A JP 11141901A JP 14190199 A JP14190199 A JP 14190199A JP 2000330654 A JP2000330654 A JP 2000330654A
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  • Continuous-Control Power Sources That Use Transistors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定化電源装置が組み込まれる電子機器等の
待機時の電力損失を抑制する。 【解決手段】 複数(2個)の出力用素子を備え、2個
の出力用素子のそれぞれを、出力用トランジスタTr1
・Tr2 で構成する。出力用トランジスタTr1は、所
定値より小さい電流領域でhfeが大きく、出力用トラン
ジスタTr2 は、所定値より小さい電流領域での出力用
トランジスタTr1 のhfeよりhfeが小さく、かつ上記
所定値を超える電流領域でも一定のhfeを維持する。出
力用トランジスタTr1 ・Tr2 の動作範囲を負荷電流
Io の大きさに応じた出力電圧(抵抗R1 ・R2 による
分圧値など)によって切替回路21で切り替える。これ
により、負荷電流Io の小さい領域では出力用トランジ
スタTr1 のみを動作させ、負荷電流Io の大きい領域
では少なくとも出力用トランジスタTr2 を動作させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その内部を流れる
負荷電流が軽負荷時または負荷の待機時に生じる電力損
失を低減する安定化電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器等においては、一般に、機器内
の回路や電子部品を動作させるための直流電圧を出力す
る安定化電源装置が設けられている。図9に、従来の安
定化電源装置の一構成例を示し、図10に、従来の安定
化電源装置の一回路例を示す。
【0003】図9に示すように、従来の安定化電源装置
31は、出力用素子32と制御用素子33とのマルチチ
ップ(ここでは2チップ)構成となっている。出力用素
子32はPNPトランジスタチップとして構成され、制
御用素子33はバイポーラICとして構成されている。
【0004】この安定化電源装置31において、リード
フレーム34のインナーリード上には、出力用素子32
が、半田35(または導電ペースト等)によって接着さ
れており、制御用素子33が、出力用素子32に隣接す
るように絶縁ペースト36によって実装されている。出
力用素子32は、コレクタ端子およびベース端子が、金
線37・37によって制御用素子33に接続され、エミ
ッタ端子が、金線39によってアウターリード40に電
気的に接続されている。また、制御用素子33は、金線
41・42によってそれぞれアウターリード43とリー
ドフレーム34のGND端子部34aとに電気的に接続
されている。
【0005】さらに、上記のインナーリード、出力用素
子32、制御用素子33、アウターリード40・43お
よびGND端子部34aの各端部(金線ボンディング
部)は、モールド樹脂44によってモールドされて封止
されている。
【0006】図10に示すように、安定化電源装置にお
いて、出力用素子32は、PNPトランジスタTr11
よって構成されており、制御用素子24内に構成される
制御回路51によって制御される。制御回路51は、差
動増幅器51a、基準電圧源51b、抵抗R11・R12
よび駆動トランジスタTr12を備えている。このような
安定化電源装置31では、通常、差動増幅器51aによ
って、基準電圧源51bと、抵抗R11・R12によって検
出された出力電圧(安定化電源装置31の出力側の電
位)とが比較される。そして、その結果に応じて駆動ト
ランジスタTr12のベース電流が制御されることによ
り、出力電圧が安定化するようにPNPトランジスタT
11のベース電流(Id 電流値)が調整される。
【0007】ところで、上記のような安定化電源装置を
備える電子機器等には、通常の動作状態にすぐ移行でき
るような待機状態を設定したり、内蔵された時計やタイ
マーを動作させるための待機モードを備えたものがあ
る。待機モードは、待機状態を維持するために、通常、
わずかではあるが機器内に電流を流している。
【0008】一般に、このような待機モードを備える機
器は、通常の動作状態におかれる場合より、待機モード
におかれる場合が多く、この待機状態での消費電力も累
積すると大きくなる。これに対し、現在、世界的なエネ
ルギー削減のため、このような待機時の消費電力の削減
が注目されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図8に、上記の出力用
素子32(PNPトランジスタTr11)のhfe特性を示
す。このhfe特性において、負荷電流Io =1Aのとき
(通常動作時)のhfeは80であり、負荷電流Io =1
00mAのとき(低負荷時または待機時)のhfeは10
0である。このとき、出力用素子32のPNPトランジ
スタTr11に必要なベース電流Id は、負荷電流Io が
1Aのときに125mAであり、負荷電流Io が100
mAのときに1mAである。
【0010】したがって、上記のような安定化電源装置
が組み込まれた電子機器等においては、1mAの電流が
待機時(軽負荷時(Io =100mA程度))に常に流
れていることになる。このため、待機状態においては、
入力電圧×Id の電力損失が生じている。このような一
般的な安定化電源装置では、Id を減少させるための改
善はなされておらず、待機状態における電力損失の低減
が図られていなかった。
【0011】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、電子機器等の待機時の電力損失を抑制できる安
定化電源装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の安定化電源装置
は、負荷に供給する電流を出力する複数の出力用素子
と、これらの出力用素子を制御するための制御用素子と
を備えた安定化電源装置において、上記の課題を解決す
るために、上記出力用素子として、上記複数の出力用素
子から負荷側に流れる負荷電流供給能力の異なる2つ以
上の出力用素子を含んでおり、上記制御用素子が、負荷
電流の値によって上記出力用素子の動作を切り替える切
替手段を有していることを特徴としている。
【0013】上記の構成では、軽負荷時等の負荷電流が
小さい状態では、制御用素子に設けられた切替手段によ
って負荷電流供給能力の低い出力用素子に動作が切り替
えられる。一方、負荷電流が増大した状態では、切替手
段によって負荷電流供給能力の高い出力用素子に動作が
切り替えられる。これにより、この安定化電源装置が組
み込まれた電子機器等では、待機状態での負荷電流を通
常の動作状態での負荷電流に比べて小さく抑えることが
できる。
【0014】特開平7−121252号公報には、出力
段に複数のパワートランジスタが複数設けられた構成が
開示されている。しかしながら、この公報に記載された
発明は、出力段のトランジスタが1つであれば、そのト
ランジスタの設計が困難になること、および大きい設計
マージンが必要とされることを課題としており、この課
題に対し、出力段に設けた複数のトランジスタを全て動
作させることによって設計マージンを分散化させるよう
にしている。
【0015】一方、本発明に係る安定化電源装置では、
前述のように、負荷電流供給能力の異なる複数の出力用
素子(例えば、トランジスタ)を出力段に設け、出力側
に流れる電流の値によって、その出力用素子の動作を切
り替えることによって省エネルギー設計を実現すること
ができる。上記公報に記載された安定化電源装置は、こ
のような構成を備えていないため、省エネルギー設計を
実現することができない。
【0016】上記本発明の安定化電源装置は、上記複数
の出力用素子がトランジスタであり、そのうちの一つ
が、所定値より小さい電流領域で他のトランジスタより
fe(エミッタ接地閉路小信号順電流増幅率)が大きい
第1トランジスタであり、他の一つが、所定値より小さ
い電流領域での第1トランジスタのhfeよりhfeが小さ
く、かつ上記所定値を超える電流領域でも一定のhfe
維持する第2トランジスタであることが好ましい。
【0017】上記の構成では、hfeが大きい方の第1ト
ランジスタが小電流領域で動作する一方、hfeが小さい
方の第2トランジスタが所定値より大きい電流領域で動
作する。例えば、図8のhfe特性に示すように、hfe
大きい(最大で1000程度)のトランジスタTr
1 は、大きい負荷電流Io を供給することができないの
で、小電流領域での動作に適している。また、hfeが小
さい(最大で100程度)のトランジスタTr2 は、小
電流領域から大電流領域まで負荷電流Io を供給するこ
とができるので、大電流領域での動作に適している。
【0018】この安定化電源装置においては、上記切替
手段が、負荷電流の大きさに応じて変化する出力電圧の
分圧値と所定の第1基準電圧との差に基づいて上記第1
トランジスタを動作させて出力電圧を安定化させる第1
差動増幅器と、上記分圧値と上記第1基準電圧より低い
所定の第2基準電圧との差に基づいて上記第2トランジ
スタを動作させて出力電圧を安定化させ、上記分圧値が
上記第2基準電圧以下であるときに動作する第2差動増
幅器と、上記第1トランジスタのベースに最大の電流が
流れたときに上記第1差動増幅器の出力を遮断する出力
遮断手段とを有していることが好ましい。
【0019】上記の構成では、負荷電流が小さい状態で
は出力電圧が高くなるので、第1差動増幅器によって、
この出力電圧の分圧値と第1基準電圧とに基づいて出力
電圧が安定化される。このとき、上記の分圧値は、ほぼ
第1基準電圧と等しくなっており、第2基準電圧より高
い。このため、第2差動増幅器が動作せず、したがって
第2トランジスタはオンしない。
【0020】また、負荷電流が大きい状態では出力電圧
が低くなるので、分圧値もそれに応じて低下する。そし
て、その分圧値が第2基準電圧以下に低下すると、第2
差動増幅器が動作して、第2トランジスタを動作させ
る。このとき、第1差動増幅器は、低下した出力電圧を
安定させるために、負荷電流供給能力の低い第1トラン
ジスタのベース電流を増大させる。しかしながら、その
ベース電流が最大値に達すると、出力遮断手段によって
第1差動増幅器の出力が遮断されるので、第1トランジ
スタはオフ状態に移行する。
【0021】このように、第1および第2トランジスタ
は、負荷電流が小さいときには負荷電流供給能力の高い
第1トランジスタが動作する一方、負荷電流が大きいと
きには負荷電流供給能力の高い第2トランジスタが動作
するように制御される。
【0022】あるいは、上記の安定化電源装置において
は、上記切替手段が、負荷電流の大きさに応じて変化す
る出力電圧を所定の比率で分圧した第1分圧値と所定の
基準電圧との差に基づいて上記第1トランジスタを動作
させて出力電圧を安定化させる第1差動増幅器と、上記
第1分圧値より高く、上記出力電圧を所定の比率で分圧
した第2分圧値と上記基準電圧との差に基づいて上記第
2トランジスタを動作させて出力電圧を安定化させ、上
記第2分圧値が上記基準電圧以下であるときに動作する
第2差動増幅器と、上記第1トランジスタのベースに最
大の電流が流れたときに上記第1差動増幅器の出力を遮
断する出力遮断手段とを有していることが好ましい。
【0023】上記の構成では、負荷電流が小さい状態で
は出力電圧が高くなるので、第1差動増幅器によって、
この出力電圧の第1分圧値と基準電圧とに基づいて出力
電圧が安定化される。このとき、上記の第1分圧値は、
ほぼ基準電圧と等しくなっており、第2分圧値より低
い。すなわち、第2分圧値が基準電圧より高くなってい
る。このため、第2差動増幅器が動作せず、したがって
第2トランジスタはオンしない。
【0024】また、負荷電流が大きい状態では出力電圧
が低くなるので、第2分圧値もそれに応じて低下する。
そして、その第2分圧値が基準電圧以下に低下すると、
第2差動増幅器が動作して、第2トランジスタを動作さ
せる。このとき、第1差動増幅器は、低下した出力電圧
を安定させるために、負荷電流供給能力の低い第1トラ
ンジスタのベース電流を増大させる。しかしながら、そ
のベース電流が最大値に達すると、出力遮断手段によっ
て第1差動増幅器の出力が遮断されるので、第1トラン
ジスタはオフ状態に移行する。
【0025】このように、第1および第2トランジスタ
は、負荷電流が小さいときには負荷電流供給能力の高い
第1トランジスタが動作する一方、負荷電流が大きいと
きには負荷電流供給能力の高い第2トランジスタが動作
するように制御される。
【0026】あるいは、上記の安定化電源装置において
は、上記切替手段が、負荷電流の大きさに応じて変化す
る出力電圧の分圧値と所定の基準電圧との差に基づいて
上記第1トランジスタを動作させて出力電圧を安定化さ
せる第1差動増幅器と、上記分圧値と上記基準電圧との
差に基づいて上記第2トランジスタを動作させて出力電
圧を安定化させる第2差動増幅器と、軽負荷時に上記第
1トランジスタのベースに流れる電流が所定値以下であ
るときに上記第2差動増幅器の出力を遮断する出力遮断
手段とを有していることが好ましい。
【0027】上記の構成では、第1および第2差動増幅
器によって、出力電圧の分圧値と第1基準電圧とに基づ
いて出力電圧が安定化される。ところが、負荷電流が小
さい状態では、第1トランジスタのhfeが大きいため
に、第1トランジスタのベースを流れる電流が小さい
(所定値以下)。このため、出力遮断手段によって、第
2差動増幅器の出力が遮断されるので、第2トランジス
タはオフしている。
【0028】また、負荷電流が大きい状態では出力電圧
が低くなるので、第1差動増幅器が第1トランジスタの
ベース電流を増大させる。しかしながら、そのベース電
流が所定値を越えると、出力遮断手段による第2差動増
幅器の出力の遮断が解除され、第2トランジスタはオン
状態に移行する。
【0029】このように、第1および第2トランジスタ
は、少なくとも負荷電流が小さいときには、同時にオン
しないように動作が制御される。
【0030】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図4に基づいて説明すれば、
以下の通りである。
【0031】図2に示すように、本発明の一実施の形態
に係る安定化電源装置1は、出力用素子としてのPNP
型トランジスタチップ(以降、トランジスタチップと称
する)2・3と、制御用ICチップ4とを備えている。
【0032】トランジスタチップ2・3は、銅板によっ
て形成されたリードフレーム5のインナーリード5a上
に、半田材6で接着されることによって実装されてい
る。一方、制御用ICチップ4は、インナーリード5a
上に、接着剤7によって絶縁状態で実装されている。
【0033】トランジスタチップ2・3の入力端子(エ
ミッタ端子)は、金線8・8によって後述する入力端子
IN(図3参照)となるアウターリード14に接続され
ている。また、トランジスタチップ2のベース端子は、
金線9によって制御用ICチップ4に接続され、トラン
ジスタチップ3のベース端子および制御用ICチップ4
の入力は、それぞれ金線10・10によって制御用IC
チップ4に接続されている。一方、制御用ICチップ4
の出力端子は、金線13によって後述する出力端子OU
T(図3参照)となる出力端子部5bに接続されるとと
もに、金線12によって後述する接地端子GNDとなる
アウターリード15に接続されている。また、トランジ
スタチップ2・3は、それぞれの底面に設けられたコレ
クタ端子が半田材6を介してリードフレーム5(出力端
子部5b)に接続されている。
【0034】上記のアウターリード14・15は、リー
ドフレーム5と独立して設けられている。また、出力端
子部5bは、リードフレーム5の一部であって、インナ
ーリード5aからアウターリード14・15と同じ側に
突出するように設けられている。さらに、上記のトラン
ジスタチップ2・3、制御用ICチップ4、出力端子部
5bの一部、アウターリード14・15の一部および金
線8〜13を含めてモールド樹脂16にて封止されてい
る。
【0035】図1に、上記の安定化電源装置1の回路構
成を示す。この安定化電源装置1は、上記のトランジス
タチップ2・3としてそれぞれ形成される出力用トラン
ジスタTr1 ・Tr2 、抵抗R1 ・R2 、切替回路2
1、入力端子IN、出力端子OUTおよび接地端子GN
Dを制御用ICチップ4内に形成される制御回路22と
して備えている。
【0036】出力用トランジスタTr1 ・Tr2 は、入
力端子INと出力端子OUTとの間に並列に接続され、
それぞれのベースが切替回路21に接続されている。ま
た、抵抗R1 ・R2 は、出力端子OUTと接地端子GN
Dとの間に直列に接続されており、これらの接続点(A
点)が切替回路21に接続されている。
【0037】出力用トランジスタTr1 は、図8に示す
fe特性に基づいて、小電流領域(上限100mA程
度)でhfe≒1000程度であるトランジスタが用いら
れる。一方、出力用トランジスタTr2 は、hfeが小さ
く(hfe≒100程度)、かつ大電流領域(1000m
A(1A)以上)までhfeが伸びる(100より低下す
るが)トランジスタが用いられる。
【0038】切替回路21は、A点の電位に基づいて、
出力用トランジスタTr1 ・Tr2の動作を切り替える
ようになっている。以下に、切替回路21の詳細につい
て説明する。
【0039】図3に示すように、切替回路21は、抵抗
1 ・R2 、差動増幅器21a・21b、基準電圧源2
1c・21d、駆動トランジスタTr3 ・Tr4 および
過電流保護回路21eを備えている。
【0040】差動増幅器21a・21bの反転入力端子
は、ともにA点に接続され、差動増幅器21a・21b
の非反転入力端子は、それぞれ基準電圧源21c・21
dに接続されている。差動増幅器21a・21bの出力
端子は、それぞれ駆動トランジスタTr3 ・Tr4 のベ
ースに接続されている。駆動トランジスタTr3 ・Tr
4 のコレクタは、それぞれ出力用トランジスタTr1
Tr2 のベースに接続されている。駆動トランジスタT
3 ・Tr4 のエミッタおよびベースは、ともに過電流
保護回路21eに接続されている。
【0041】第1差動増幅器としての差動増幅器21a
は、反転入力端子に入力されるA点の電位と、非反転入
力端子に入力される第1基準電圧としての基準電圧源2
1cからの基準電圧Vref1とを比較して、両電圧の差に
応じて駆動トランジスタTr3 を介して出力用トランジ
スタTr1 のベース電流(駆動電流)Id1を調整して、
出力側の電位を安定化させる。第2差動増幅器としての
差動増幅器21bは、反転入力端子に入力されるA点の
電位と、非反転入力端子に入力される基準電圧源21d
からの第2基準電圧としての基準電圧Vref2(Vref1
ΔV)とを比較して、両電圧の差に応じて駆動トランジ
スタTr4 を介して出力用トランジスタTr2 のベース
電流(駆動電流)Id2を調整して、出力側の電位を安定
化させる。また、差動増幅器21bは、A点の電位が基
準電圧Vref2以下で動作し、その出力で駆動トランジス
タTr4 をオンさせるようになっている。
【0042】出力遮断手段としての過電流保護回路21
eは、負荷電流Io が増大して駆動トランジスタTr3
・Tr4 を流れる駆動電流Id1・Id2が所定の過電流検
出値を超えると、差動増幅器21a・21bの出力を接
地レベルに低下させることで駆動電流Id1・Id2を制限
する。これによって、出力用トランジスタTr1 ・Tr
2 を流れる負荷電流Io が制限される。この過電流保護
回路21eは、図4に示すように、負荷電流Io が過電
流保護動作領域に達すると負荷電流Io を急激に減少さ
せる、いわゆるフの字型減流動作を行うタイプの保護回
路である。
【0043】続いて、上記のように構成される安定化電
源装置1の動作について説明する。
【0044】通常、負荷電流Io に対応した出力電圧
(出力側の電位)が抵抗R2 ・R1 によって分圧され、
その分圧値が差動増幅器21a・21bの反転入力端子
に入力されている。差動増幅器21a・21bは、それ
ぞれこの分圧値と基準電圧Vref1・Vref2とを比較する
ことによって、差動増幅器21a・21bが駆動トラン
ジスタTr3 ・Tr4 の動作を制御する。この結果、駆
動トランジスタTr3 ・Tr4 が、それぞれ出力用トラ
ンジスタTr1 ・Tr2 のベースを流れる駆動電流Id1
・Id2を調整することによって、出力側の電位を安定化
させる。
【0045】負荷電流Io が小電流領域の値(100m
A程度以下)であるとき、出力用トランジスタTr1
feが十分大きいので、出力電圧が安定しており、A点
の電位も安定している。負荷電流Io が微量変化すれ
ば、差動増幅器21aが駆動トランジスタTr3 を動作
させて、出力用トランジスタTr1 のベース電流(駆動
電流Id1)を制御することによって出力電圧を安定化さ
せる。このとき、A点の電位が基準電圧Vref2の電圧よ
りΔV高いので、差動増幅器21bが、動作せずに駆動
トランジスタTr4 をオフさせるので、出力用トランジ
スタTr2 がオフ状態となっている。
【0046】負荷が大きくなるなどして負荷電流Io が
増加するにつれて、出力用トランジスタTr1 のhfe
減少し(図8参照)、最終的には負荷電流Io が要求に
対して十分に供給できなくなる。このため、差動増幅器
21aが駆動トランジスタTr3 を最大限動作させさせ
ることで、出力用トランジスタTr1 のベース電流を最
大限流して出力電圧を安定化させようとする。しかしな
がら、出力用トランジスタTr1 のhfeが減少している
ため、出力用トランジスタTr1 が電流を供給すること
ができなくなり、出力電圧が低下しはじめる。出力電圧
が低下すると、A点の電位も低下する。そして、A点の
電位の値がVref2、すなわちVref1−ΔVに達すると、
差動増幅器21bが動作しはじめる。これによって、駆
動トランジスタTr4 がオンして出力用トランジスタT
2 のベース電流(駆動電流Id2)を流すので、出力用
トランジスタTr2 が動作する。
【0047】この結果、図4に示すように、出力側に高
出力電流が供給されることになり、出力側の電圧も安定
化する。また、この状態では、差動増幅器21aが出力
電圧を上昇させようとして、駆動トランジスタTr3
最大電流供給能力までベース電流Id1を流させるので、
この電流値が過電流検出値を越えて過電流保護回路21
eが動作する。これにより、駆動トランジスタTr
3 は、ベース電位が接地レベルに低下するので、オフ状
態に移行して、出力用トランジスタTr1 もオフする。
【0048】従来の安定化電源装置においては、前述の
ように、1つの出力用素子(図9参照)を用いて制御し
ていたため、この安定化電源装置を備えた機器が待機状
態にある場合、負荷電流Io が100mA程度のとき、
上記の出力用素子を制御するベース電流Id が1mA必
要であった。これに対し、本実施の形態の安定化電源装
置1では、上記のように電流が小さいときには、出力用
トランジスタTr1 のみを動作させるので、駆動電流I
d1は0.1mAあればよい。したがって、本安定化電源
装置1が組み込まれた機器が、待機時に損失する電力を
従来の1/10に低減することができる。
【0049】また、本実施の形態では、基準電圧Vref1
と基準電圧Vref2との間にΔVの差が設けられ、A点の
電位が基準電圧Vref2(Vref1−ΔV)より高いときに
差動増幅器21bが動作せずに駆動トランジスタTr4
がオフし、A点の電位が基準電圧Vref2以下であるとき
に差動増幅器21bが動作して駆動トランジスタTr4
がオンするように構成されている。また、本実施の形態
では、負荷電流Io が大きくなるのに伴って、ベース電
流Id1が過電流検出値まで増大すると、過電流保護回路
21eが動作して、出力用トランジスタTr1 の動作を
停止させるようになっている。
【0050】これにより、負荷電流Io が小電流領域の
値であるときにhfeが十分大きい出力用トランジスタT
1 によって出力電圧が安定して、A点の電位が基準電
圧Vref1となったときに出力用トランジスタTr2 がオ
フ状態となる一方、負荷電流Io が大きくなったときに
出力用トランジスタTr1 がオフ状態となる代わりに出
力用トランジスタTr2 がオン状態となる。このよう
に、出力用トランジスタTr1 ・Tr2 の動作切替を円
滑に行うことができる。
【0051】なお、差動増幅器21a・21bの動作の
切り替えによって出力電圧が若干変動するが、この変動
値は必要とされる出力電圧精度内に収まる。
【0052】また、本実施の形態において、図1に示す
ように、出力用トランジスタTr1は、制御用ICチッ
プ4と独立して形成されているが、このような形態に限
らず、制御用ICチップ4に組み込まれていてもよく、
またその逆に、出力用トランジスタTr1 に制御用IC
チップ4が組み込まれていてもよい。これは、本実施の
形態だけでなく、後述する他の実施の形態についても同
様に適用される。
【0053】〔実施の形態2〕本発明の実施の他の形態
について図5および図6に基づいて説明すれば、以下の
通りである。なお、本実施の形態において、実施の形態
1における構成要素と同等の機能を有する構成要素につ
いては、同一の符号を付記してその説明を省略する。
【0054】図5に示すように、本実施の形態に係る安
定化電源装置1において、切替回路21は、前述の実施
の形態1における切替回路21における、基準電圧源2
1c・21d(図3参照)の代わりに基準電圧源21f
を備え、抵抗R2 の代わりに抵抗R3 ・R4 を備えてい
る。
【0055】基準電圧源21fは、基準電圧Vref を差
動増幅器21a・21bの非反転入力端子に与えてい
る。また、抵抗R1 に直列接続される抵抗R3 ・R4
設けて、出力電圧(B点の電圧)を抵抗R1 ・R3 ・R
4 で分圧することによって、A点の電位より高いC点
(抵抗R3 ・R4 の接続点)の電圧が差動増幅器21b
の反転入力端子に与えられる。抵抗R1 ・R3 ・R4
分圧比は、A点とC点との電位差が前述のΔVとなるよ
うに設定されている。
【0056】本実施の形態における差動増幅器21a
は、反転入力端子に入力されるA点の電位と、非反転入
力端子に入力される基準電圧Vref とを比較して、両電
圧の差に応じて駆動トランジスタTr3 を介して出力用
トランジスタTr1 のベース電流(駆動電流)Id1を調
整して、出力側の電位を安定化させる。一方、本実施の
形態における差動増幅器21bは、反転入力端子に入力
されるC点の電位と、非反転入力端子に入力される基準
電圧Vref とを比較して、両電圧の差に応じて駆動トラ
ンジスタTr4 を介して出力用トランジスタTr2 のベ
ース電流(駆動電流)Id2を調整して、出力側の電位を
安定化させる。また、差動増幅器21bは、C点の電位
が基準電圧Vref 以下で動作し、その出力で駆動トラン
ジスタTr4 をオンさせるようになっている。
【0057】上記のように構成される安定化電源装置1
では、負荷電流Io が小電流値(100mA程度)であ
るとき、出力用トランジスタTr1 のhfeが十分大き
く、B点の電位(出力電圧)が図6に示すようにVo1
安定しており、C点の電位(第1分圧値)が基準電圧V
ref より高くなっている。このため、負荷電流Io が微
量変化すれば、差動増幅器21aが駆動トランジスタT
3 を動作させて、出力用トランジスタTr1 のベース
電流Id1を制御することによって出力電圧を安定化させ
る。この結果、A点の電位が基準電圧Vref にほぼ等し
くなる。
【0058】このとき、C点の電位(第2分圧値)が基
準電圧Vref よりさらにΔV高いので、差動増幅器21
bは、動作せずに駆動トランジスタTr4 をオフさせ
る。したがって、出力用トランジスタTr2 はオフ状態
となっている。
【0059】一方、負荷電流Io が増加するにつれて、
出力用トランジスタTr1 のhfeが減少し(図8参
照)、最終的には負荷電流Io が十分に供給できなくな
る。このため、出力電圧が(B点の電位がVo1からV
o2)に低下して差動増幅器21aでは出力電圧を十分安
定させることができなくなる。出力電圧の低下に伴って
C点の電位も低下することで、C点の電位がVref に達
すると、差動増幅器21bが動作しはじめる。これによ
って、駆動トランジスタTr4 がオンして出力用トラン
ジスタTr2 のベース電流(駆動電流Id2)を流すの
で、出力用トランジスタTr2 がオンする。その結果、
図6に示すように、出力側に高出力電流が供給されるこ
とになり、出力側の電圧も安定化する。
【0060】このとき、差動増幅器21aが出力電圧を
上昇させようとして、駆動トランジスタTr3 に最大電
流供給能力までベース電流Id1を流させるので、過電流
保護回路21eが動作する。これにより、駆動トランジ
スタTr3 は、ベース電位が接地レベルに低下して、出
力用トランジスタTr1 もオフする。
【0061】本実施の形態の安定化電源装置1は、実施
の形態1の安定化電源装置1と異なり、差動増幅器21
a・21bに同じ基準電圧Vref を与える一方、比較さ
れる電圧を差動増幅器21a・21bとでそれぞれ異な
らせている。しかしながら、両実施例の安定化電源装置
1は、反転入力端子の電位(C点の電位)がVref にま
で低下したときに始めて差動増幅器21bが動作すると
ともに、負荷電流Ioが大きいときに過電流保護回路2
1eによって出力用トランジスタTr1 のオフさせる点
で類似している。これにより、出力用トランジスタTr
1 ・Tr2 の動作切替を円滑に行うことができる。
【0062】したがって、本実施の形態の安定化電源装
置1でも、負荷電流Io が小さいときには、出力用トラ
ンジスタTr1 のみを動作させて駆動電流Id1を小さい
値に抑えることによって、本安定化電源装置1が組み込
まれた機器が、待機時に損失する電力を大幅に低減する
ことができる。
【0063】なお、差動増幅器21a・21bの動作の
切り替えによって出力電圧が若干変動するが、この変動
値が必要とされる出力電圧精度内に収まるのは実施の形
態1と同様である。
【0064】〔実施の形態3〕本発明の実施のさらに他
の形態について図7に基づいて説明すれば、以下の通り
である。なお、本実施の形態において、実施の形態1に
おける構成要素と同等の機能を有する構成要素について
は、同一の符号を付記してその説明を省略する。
【0065】図7に示すように、本実施の形態に係る安
定化電源装置1において、切替回路21は、差動増幅器
21bの代わりに差動増幅器21hを備え、さらに、P
NP型のトランジスタTr5 およびベース電流検出抵抗
5 を備えている。
【0066】ベース電流検出抵抗R5 は、トランジスタ
Tr3 のエミッタと接地端子GNDとの間に接続されて
いる。トランジスタTr5 のエミッタは差動増幅器21
hの出力端子に接続され、コレクタは接地端子GNDに
接続され、ベースは駆動トランジスタTr3 のエミッタ
に接続されている。
【0067】上記のように構成される安定化電源装置1
においては、通常、待機状態のように負荷電流Io が小
さいときには、A点の電位を検出しながら、差動増幅器
21a・21hがともに出力することによって、駆動電
流Id1・Id2を調整している。しかしながら、このと
き、出力用トランジスタTr1 のhfeが十分に大きく、
D点(駆動トランジスタTr3 のエミッタと抵抗R5
の接続点)を流れる駆動電流Id1が小さいため、トラン
ジスタTr5 がオン状態になっている。これによって、
差動増幅器21hの出力がトランジスタTr5 を介して
GND端子に接続されるので、駆動トランジスタTr4
がオフ状態になる結果、出力用トランジスタTr2 もオ
フ状態になる。
【0068】一方、負荷電流Io が増加するにつれて、
出力用トランジスタTr1 のhfeが減少し(図8参
照)、出力電圧が低下するので、A点の電位も低下す
る。このため、駆動電流Id1を増大させて出力電圧を安
定させるように差動増幅器21aの出力が増大するが、
これによって駆動電流Id1が増大するにつれてB点の電
位が高くなると、やがてトランジスタTr5 がオフ状態
に移行する。これによって、駆動トランジスタTr4
オン状態となって出力用トランジスタTr2 をオンさせ
る。この結果、出力用トランジスタTr2 が負荷電流I
o の供給を行って出力を安定化させる。
【0069】このように、本実施の形態でも、差動増幅
器21a・21hを用いて出力用トランジスタTr1
Tr2 の動作を切り替えるようにしている。それゆえ、
前述の実施の形態1および2と同様に、電流が小さいと
きには、出力用トランジスタTr1 のみを動作させて負
荷電流Io を小さい値に抑えることによって、本安定化
電源装置1が組み込まれた機器が、待機時に損失する電
力を大幅に低減することができる。
【0070】また、本実施の形態では、出力用トランジ
スタTr1 のベース電流を検出するベース電流検出抵抗
5 によって、待機時のように負荷電流Io が小さいと
きに出力用トランジスタTr1 ・Tr2 が同時に動作し
ないように、出力用トランジスタTr2 の動作を制限し
ている。これにより、出力用トランジスタTr1 ・Tr
2 の切替動作を円滑に行うことができる。
【0071】なお、差動増幅器21a・21hの動作の
切り替えによって出力電圧が若干変動するが、この変動
値が必要とされる出力電圧精度内に収まるのは実施の形
態1と同様である。
【0072】また、本実施の形態を含む全ての実施の形
態では、2つの出力用素子を備えた構成について説明し
たが、本発明は、それに限らず3つ以上の出力用素子を
備えた構成にも適用できることは勿論である。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る安定化電源
装置は、負荷に供給する電流を出力する複数の出力用素
子と、これらの出力用素子を制御するための制御用素子
とを備えており、上記出力用素子として、上記複数の出
力用素子から負荷側に流れる負荷電流供給能力の異なる
2つ以上の出力用素子を含み、上記制御用素子が、負荷
電流の値によって上記出力用素子の動作を切り替える切
替手段を有している構成である。
【0074】これにより、軽負荷時等の負荷電流が小さ
い状態では負荷電流供給能力の低い出力用素子に動作が
切り替えられる一方、負荷電流が増大した状態では負荷
電流供給能力の高い出力用素子に動作が切り替えられ
る。それゆえ、この安定化電源装置が組み込まれた電子
機器等では、待機状態での負荷電流を通常の動作状態で
の負荷電流に比べて小さく抑えることができる。したが
って、上記電子機器等の待機状態での電力消費を大幅に
低減することができるという効果を奏する。
【0075】本発明に係る安定化電源装置においては、
上記複数の出力用素子がトランジスタであり、そのうち
の一つが、所定値より小さい電流領域で他のトランジス
タよりhfeが大きい第1トランジスタであり、他の一つ
が、所定値より小さい電流領域での第1トランジスタの
feよりhfeが小さく、かつ上記所定値を超える電流領
域でも一定のhfeを維持する第2トランジスタである構
成である。
【0076】これにより、hfeが大きい方の第1トラン
ジスタが小電流領域で動作する一方、hfeが小さい方の
第2トランジスタが所定値より大きい電流領域で動作す
る。したがって、hfe特性の異なるトランジスタを選択
することによって、本発明に係る安定化電源装置が奏す
る効果を容易に実現することができる。
【0077】また、この安定化電源装置において、上記
切替手段が、負荷電流の大きさに応じて変化する出力電
圧の分圧値と所定の第1基準電圧との差に基づいて上記
第1トランジスタを動作させて出力電圧を安定化させる
第1差動増幅器と、上記分圧値と上記第1基準電圧より
低い所定の第2基準電圧との差に基づいて上記第2トラ
ンジスタを動作させて出力電圧を安定化させ、上記分圧
値が上記第2基準電圧以下であるときに動作する第2差
動増幅器と、上記第1トランジスタのベースに最大の電
流が流れたときに上記第1差動増幅器の出力を遮断する
出力遮断手段とを有している構成である。
【0078】これにより、負荷電流が小さい状態で出力
電圧が高くなるとき、第1差動増幅器が動作することに
よって第1トランジスタがオンする一方、出力電圧の分
圧値が第2基準電圧より高いために第2差動増幅器が動
作しないことによって第2トランジスタがオフする。ま
た、負荷電流が大きい状態で出力電圧が低くなるとき、
分圧値が第2基準電圧以下になるために第2差動増幅器
が動作することによって第2トランジスタがオンする一
方、第1差動増幅器が第1トランジスタのベース電流を
増大させた結果、出力遮断手段によって第1差動増幅器
の出力が遮断されることによって第1トランジスタがオ
フする。したがって、負荷の大きさに応じて、第1トラ
ンジスタの動作と、第2トランジスタの動作とを円滑に
切り替えることができるという効果を奏する。
【0079】あるいは、上記の安定化電源装置において
は、上記切替手段が、負荷電流の大きさに応じて変化す
る出力電圧を所定の比率で分圧した第1分圧値と所定の
基準電圧との差に基づいて上記第1トランジスタを動作
させて出力電圧を安定化させる第1差動増幅器と、上記
第1分圧値より高く、上記出力電圧を所定の比率で分圧
した第2分圧値と上記基準電圧との差に基づいて上記第
2トランジスタを動作させて出力電圧を安定化させ、上
記第2分圧値が上記基準電圧以下であるときに動作する
第2差動増幅器と、上記第1トランジスタのベースに最
大の電流が流れたときに上記第1差動増幅器の出力を遮
断する出力遮断手段とを有している構成である。
【0080】これにより、負荷電流が小さい状態で出力
電圧が高くなるとき、第1差動増幅器が動作することに
よって第1トランジスタがオンする一方、出力電圧の第
2分圧値が基準電圧より高いために第2差動増幅器が動
作しないことによって第2トランジスタがオフする。ま
た、負荷電流が大きい状態で出力電圧が低くなるとき、
第2分圧値が基準電圧以下になるために第2差動増幅器
が動作することによって第2トランジスタがオンする一
方、第1差動増幅器が第1トランジスタのベース電流を
増大させた結果、出力遮断手段によって第1差動増幅器
の出力が遮断されることによって第1トランジスタがオ
フする。したがって、負荷の大きさに応じて、第1トラ
ンジスタの動作と、第2トランジスタの動作とを円滑に
切り替えることができるという効果を奏する。
【0081】あるいは、上記の安定化電源装置において
は、上記切替手段が、負荷電流の大きさに応じて変化す
る出力電圧の分圧値と所定の基準電圧との差に基づいて
上記第1トランジスタを動作させて出力電圧を安定化さ
せる第1差動増幅器と、上記分圧値と上記基準電圧との
差に基づいて上記第2トランジスタを動作させて出力電
圧を安定化させる第2差動増幅器と、軽負荷時に上記第
1トランジスタのベースに流れる電流が所定値以下であ
るときに上記第2差動増幅器の出力を遮断する出力遮断
手段とを有している構成である。
【0082】これにより、負荷電流が小さいときには、
第1トランジスタのhfeが大きいために、第1トランジ
スタのベースを流れる電流が小さく、出力遮断手段によ
って第2差動増幅器の出力が遮断されるので、第2トラ
ンジスタはオフしている。また、負荷電流が大きいとき
には出力電圧の低下に伴い、第1差動増幅器によって第
1トランジスタのベース電流を増大した結果、所定値を
越えると、出力遮断手段による第1差動増幅器の出力の
遮断が解除され、第2トランジスタがオンする。したが
って、少なくとも負荷電流が小さいときには、第1およ
び第2トランジスタ同時にオンしないように、第2トラ
ンジスタの動作を切り替えることができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る安定化電源装置の
概略の回路構成を示す回路図である。
【図2】上記安定化電源装置の外観を示す斜視図であ
る。
【図3】上記安定化電源装置の具体的な構成を示す回路
図である。
【図4】図3の安定化電源装置の出力電圧対出力電流特
性を示すグラフである。
【図5】本発明の実施の他の形態に係る安定化電源装置
の回路構成を示す回路図である。
【図6】図5の安定化電源装置の出力電圧対出力電流特
性を示すグラフである。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態に係る安定化電
源装置の回路構成を示す回路図である。
【図8】負荷電流供給能力の異なる2つの出力用トラン
ジスタのhfe特性を示すグラフである。
【図9】従来の安定化電源装置の外観を示す斜視図であ
る。
【図10】従来の安定化電源装置の回路構成を示す回路
図である。
【符号の説明】
1 安定化電源装置 2・3 PNPトランジスタチップ(出力用素
子) 4 制御用ICチップ(制御用素子) 21 切替回路 21a 差動増幅器(第1差動増幅器) 21b 差動増幅器(第2差動増幅器) 21c・21d 基準電圧源 21e 過電流保護回路(出力遮断手段) 21f 基準電圧源 21h 差動増幅器(第2差動増幅器) Tr1 ・Tr2 出力用トランジスタ Tr5 トランジスタ(出力遮断手段) R1 〜R4 抵抗 R5 ベース電流検出抵抗(検出手段) Io 負荷電流 Vref1 基準電圧(第1基準電圧) Vref2 基準電圧(第2基準電圧) Vref 基準電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H420 BB02 BB03 BB12 BB14 CC02 DD02 EA11 EA23 EA24 EA39 EA42 EA48 EA49 EB15 EB37 FF03 FF04 FF23 FF25 KK06 LL05 NB02 NB12 NB19 NB20 NB37 NC05 NC06 NC27 NC33 5H430 BB01 BB06 BB09 BB11 BB13 EE03 EE09 EE12 EE18 FF04 FF13 HH03 JJ03 LA07 5H730 AA14 AS01 AS23 DD02 DD26 EE43 EE60 FD01 FD51 XX15 XX48

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負荷に供給する電流を出力する複数の出力
    用素子と、これらの出力用素子を制御するための制御用
    素子とを備えた安定化電源装置において、 上記出力用素子として、上記複数の出力用素子から負荷
    側に流れる負荷電流供給能力の異なる2つ以上の出力用
    素子を含んでおり、 上記制御用素子が、負荷電流の値によって上記出力用素
    子の動作を切り替える切替手段を有していることを特徴
    とする安定化電源装置。
  2. 【請求項2】上記複数の出力用素子がトランジスタであ
    り、そのうちの一つが、所定値より小さい電流領域で他
    のトランジスタよりhfeが大きい第1トランジスタであ
    り、他の一つが、所定値より小さい電流領域での第1ト
    ランジスタのhfeよりhfeが小さく、かつ上記所定値を
    超える電流領域でも一定のhfeを維持する第2トランジ
    スタであることを特徴とする請求項1に記載の安定化電
    源装置。
  3. 【請求項3】上記切替手段が、負荷電流の大きさに応じ
    て変化する出力電圧の分圧値と所定の第1基準電圧との
    差に基づいて上記第1トランジスタを動作させて出力電
    圧を安定化させる第1差動増幅器と、上記分圧値と上記
    第1基準電圧より低い所定の第2基準電圧との差に基づ
    いて上記第2トランジスタを動作させて出力電圧を安定
    化させ、上記分圧値が上記第2基準電圧以下であるとき
    に動作する第2差動増幅器と、上記第1トランジスタの
    ベースに最大の電流が流れたときに上記第1差動増幅器
    の出力を遮断する出力遮断手段とを有していることを特
    徴とする請求項2に記載の安定化電源装置。
  4. 【請求項4】上記切替手段が、負荷電流の大きさに応じ
    て変化する出力電圧を所定の比率で分圧した第1分圧値
    と所定の基準電圧との差に基づいて上記第1トランジス
    タを動作させて出力電圧を安定化させる第1差動増幅器
    と、上記第1分圧値より高く、上記出力電圧を所定の比
    率で分圧した第2分圧値と上記基準電圧との差に基づい
    て上記第2トランジスタを動作させて出力電圧を安定化
    させ、上記第2分圧値が上記基準電圧以下であるときに
    動作する第2差動増幅器と、上記第1トランジスタのベ
    ースに最大の電流が流れたときに上記第1差動増幅器の
    出力を遮断する出力遮断手段とを有していることを特徴
    とする請求項2に記載の安定化電源装置。
  5. 【請求項5】上記切替手段が、負荷電流の大きさに応じ
    て変化する出力電圧の分圧値と所定の基準電圧との差に
    基づいて上記第1トランジスタを動作させて出力電圧を
    安定化させる第1差動増幅器と、上記分圧値と上記基準
    電圧との差に基づいて上記第2トランジスタを動作させ
    て出力電圧を安定化させる第2差動増幅器と、軽負荷時
    に上記第1トランジスタのベースに流れる電流が所定値
    以下であるときに上記第2差動増幅器の出力を遮断する
    出力遮断手段とを有していることを特徴とする請求項2
    に記載の安定化電源装置。
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