JP2000327950A - コーティング組成物 - Google Patents

コーティング組成物

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JP2000327950A
JP2000327950A JP11135627A JP13562799A JP2000327950A JP 2000327950 A JP2000327950 A JP 2000327950A JP 11135627 A JP11135627 A JP 11135627A JP 13562799 A JP13562799 A JP 13562799A JP 2000327950 A JP2000327950 A JP 2000327950A
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Japan
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meth
acrylate
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ring
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JP11135627A
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English (en)
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Takaaki Fujiwa
高明 藤輪
Shigehiro Maeda
繁宏 前田
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密着性及び表面硬度を改善でき、耐水性、耐
薬品性、光透過性に優れたコーティング組成物を提供す
る。 【解決手段】 コーティング組成物は、下記式(1)で
表される重合性単量体で構成されている。 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は極性基を示
し、nは1以上の整数、mは1以上の整数を示す。R2
はnによって異なっていてもよい。Xはエステル結合又
はアミド結合で構成された連結基、環Zは多環式脂環族
炭化水素環を示す。)環Zはアダマンタン環であっても
よい。さらに、光重合性オリゴマー(例えば、ポリエス
テル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレ
ート及びポリウレタン(メタ)アクリレート)、単官能
性単量体、多官能性単量体などを含んでいてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密着性及び表面硬
度に優れ、光学材料のコーティング剤として有用なコー
ティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックは、軽量、易加工性、耐衝
撃性などに優れているため、種々の用途に用いられてい
る。特に、メタクリル樹脂やポリカーボネート樹脂など
は、ガラスに代わる透明プラスチックとして有用であ
る。しかし、これらのプラスチックは、ガラスに比べ
て、表面硬度、耐摩耗性、耐擦傷性、耐水性に劣り、表
面が傷付きやすい。また、光学材料として使用する場合
には、高い透明性なども要求される。
【0003】近年、これらプラスチックの欠点を改善す
るために、プラスチック表面をコーティングする方法が
提案されている。例えば、無機粒子(シリカ微粒子な
ど)を含むハードコート層を、プラスチック表面に形成
させ、表面硬度、耐水性などを向上させる方法が提案さ
れているが、硬度などが未だ十分でない。
【0004】特開昭63−168419号公報には、多
官能アクリレートと二官能アクリレートの混合物に、光
安定剤、酸化防止剤を含有するコーティング組成物が提
案されている。この文献には、前記コーティング組成物
が、表面硬度を改善できることが記載されている。
【0005】さらに、特開平5−78598号公報に
は、多官能アクリレート、単官能アクリレート、多官能
メタアクリレート及び単官能メタアクリレートから選択
された少なくとも1種の(メタ)アクリレートモノマー
を含有するプラスチック用コーティング組成物が開示さ
れている。この文献には、(メタ)アクリレートモノマ
ーとして、アダマンタン骨格を有する重合性モノマーを
使用してもよいことが記載されている。さらに、前記コ
ーティング組成物が、表面硬度、耐水性、透明性、耐ア
ルコール性、密着性などのバランスのとれた塗膜を形成
できることが記載されている。
【0006】しかし、これらの方法では、表面硬度や耐
擦傷性はある程度改善されるものの、硬度が増加するに
つれて、プラスチックとの密着性が低下する。従って、
表面硬度と密着性とを両立できない。さらに、従来の方
法で形成されたコーティング層は、光透過性(透明
性)、耐水性などが未だ十分でなく、光学材料のコーテ
ィング剤として使用することができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高い密着性を有するとともに、表面硬度及び耐擦傷
性を大きく改善できるコーティング組成物(ハードコー
ト用樹脂組成物)を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、上記性能を満たすと
ともに、光透過性、耐水性にも優れ、光学材料のコーテ
ィング剤として有用なコーティング組成物(ハードコー
ト用樹脂組成物)を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討した結果、特定の重合性単量体
を使用すると、高い表面硬度と密着性とを両立でき、耐
水性、光透過性に優れたコーティング組成物を得ること
ができるを見いだし、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明のコーティング組成物
は、下記式(1)で表される重合性単量体で構成でき
る。
【0011】
【化2】
【0012】(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2
は極性基を示し、nは1以上の整数、mは1以上の整数
を示す。R2はnによって異なっていてもよい。Xはエ
ステル結合又はアミド結合で構成された連結基、環Zは
多環式脂環族炭化水素環を示す。)さらに、光重合性オ
リゴマー(例えば、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メ
タ)アクリレート)、単官能性単量体、多官能性単量体
などを含んでいてもよい。重合性成分全体に対して、式
(1)で表される重合性単量体1〜50重量%程度であ
る。また、環Zはアダマンタン骨格を有していてもよ
い。
【0013】
【発明の実施の形態】[重合性単量体]本発明では、重
合性単量体として、下記式(1)で表される重合性単量
体を用いる。
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2
は極性基を示し、nは1以上の整数、mは1以上の整数
を示す。R2はnによって異なっていてもよい。Xはエ
ステル結合又はアミド結合で構成された連結基、環Zは
多環式脂環族炭化水素環を示す。) 環Zには、種々の脂環族炭化水素環、例えば、多環式炭
化水素環(スピロ炭化水素環,環集合炭化水素環,縮合
環式炭化水素環や架橋環式炭化水素環)が含まれる。ス
ピロ炭化水素環には、例えば、スピロ[4.4]ノナ
ン,スピロ[4.5]デカン,スピロビシクロヘキサン
などのC8-16炭化水素環などが含まれる。環集合炭化水
素環としては、例えば、ビシクロヘキサン,ビパーヒド
ロナフタレン環などのC5-12シクロアルカン環を有する
炭化水素環が例示でき、縮合環式炭化水素環には、例え
ば、パーヒドロナフタレン環(デカリン環)、パーヒド
ロアントラセン環、パーヒドロフェナントレン環,パー
ヒドロアセナフテン環,パーヒドロフルオレン環,パー
ヒドロインデン環,パーヒドロフェナレン環などの5〜
8員シクロアルカン環が縮合した縮合環が例示できる。
【0016】好ましい環Zは架橋環式炭化水素環であ
り、架橋環式炭化水素環には、例えば、ピナン、ボルナ
ン、ノルピナン、ノルボルナンなどの2環式炭化水素
類;ホモブレダン、アダマンタン、トリシクロ[5.
2.1.02,6]デカン,トリシクロ[4.3.1.1
2,5]ウンデカンなどの3環式炭化水素類;テトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、パーヒド
ロ−1,4−メタノ−5,8−メタノナフタレンなどの
4環式炭化水素類など]、ジエン類の二量体の水素添加
物[例えば、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエ
ン、シクロペプタジエンなどのシクロアルカジエンの二
量体の水素添加物(例えば、パーヒドロ−4,7−メタ
ノインデンなど),ブタジエンの二量体(ビニルシクロ
ヘキセン)やその水素添加物,ブタジエンとシクロペン
タジエンとの二量体(ビニルノルボルネン)やその水素
添加物など]などが含まれる。好ましい架橋環式炭化水
素環は、通常、ボルナン、ノルボルナンやアダマンタン
骨格を有している。特に好ましい架橋環式炭化水素環
は、アダマンタン骨格を有する。
【0017】これらの環Z(多環式脂環族炭化水素環)
は極性基R2を有する。極性基R2には、ハロゲン原子
(フッ素,塩素,臭素およびヨウ素原子)、アルコキシ
基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキル
オキシカルボニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチ
ル基、カルボキシル基、オキソ基、ニトロ基、アミノ
基、N−置換アミノ基(N−アルキル置換アミノ基な
ど)、ニトリル基、カルバモイル基又はN−置換カルバ
モイル基(N−C1-4アルキルカルバモイル基など)な
どが含まれる。
【0018】アルコキシ基には、例えば、メトキシ,エ
トキシ,t−ブトキシ基などのC1- 4アルコキシ基など
が含まれる。
【0019】アルコキシカルボニル基には、例えば、メ
トキシカルボニル,エトキシカルボニル,ブトキシカル
ボニル,t−ブトキシカルボニル基などのC1-4アルコ
キシカルボニル基などが含まれる。シクロアルキルオキ
シカルボニル基には、例えば、シクロブチルオキシカル
ボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル基などのC
3-10シクロアルキルオキシカルボニル基などが含まれ
る。アリールオキシカルボニル基には、フェノキシカル
ボニル基などが含まれる。アラルキルオキシカルボニル
基には、例えば、ベンジルオキシカルボニル基などが含
まれる。
【0020】好ましい極性基R2には、例えば、ヒドロ
キシル基,アルコキシ基,カルボキシル基,アルコキシ
カルボニル基,ヒドロキシメチル基などが含まれる。特
に、極性基R2は、ヒドロキシル基,カルボキシル基,
ヒドロキシメチル基であるのが好ましい。
【0021】前記式(1)において、nは1以上(例え
ば、1〜10)、好ましくは1〜5、さらに好ましくは
1〜3の整数を示し、R2はnによって異なっていても
よい。例えば、nが2である場合、R2はヒドロキシル
基とカルボキシル基との組合せであってもよい。また、
環Z(例えば、アダマンタン)の極性基は、環Zの適当
な位置(例えば、アダマンタン骨格の1,2,3,4,
5,7−位など)に置換していてもよい。R2がオキソ
基の場合、結合する炭素は3級炭素ではない。
【0022】前記式(1)において、mは1以上(例え
ば、1〜6)、好ましくは1〜3の整数を示し、環Zに
は、ビニル基などの重合性不飽和基が1つ以上結合して
いてもよい。また、環Zは、他の置換基、例えば、アル
キル基(メチル,エチル,プロピル,ブチル,s−ブチ
ル,t−ブチル基などのC1-6アルキル基、好ましくは
1-4アルキル基など)などを有していてもよい。
【0023】Xは、環Zと重合性不飽和基(特に、ビニ
ル基)とを連結するための連結基であり、エステル結合
(−C(=O)O−,−OC(=O)−)又はアミド結合(-NHCO-,
-CONH-)(左端を環Zと結合する部位とする)で構成さ
れている。連結基はエステル結合を含む基(例えば、−
CH2C(=O)O−,−OC(=O) CH2−)やアミド結合を含む基
であってもよい。Xは、通常エステル結合で構成されて
いる。
【0024】重合性不飽和基を有する連結基Xの代表的
な例としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ
基、(メタ)アクリロイルオキシメチル基、(メタ)ア
クリロイルアミノ基、(メタ)アクリロイルオキシ−C
2-10アルキルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボ
ニル基、アリルアミノカルボニル基などが例示できる。
【0025】前記式(1)で表される代表的な化合物に
は、下記式(1a)
【0026】
【化4】
【0027】(式中、R1、R2、X及びnは前記に同
じ。R2はnによって異なっていてもよい。)で表され
る化合物が含まれる。式(1a)において、R2は、通
常、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、カルボキシ
ル基である。
【0028】本発明に使用される重合性単量体として
は、例えば、1−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイ
ルオキシアダマンタン、1−ヒドロキシ−5−(メタ)
アクリロイルオキシアダマンタン、1,5−ジヒドロキ
シ−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン、1
−ヒドロキシ−3,5−ビス[(メタ)アクリロイルオ
キシ]アダマンタンなどのヒドロキシル基含有重合性ア
ダマンタン誘導体;1−カルボキシ−3−(メタ)アク
リロイルオキシアダマンタン、1−カルボキシ−5−
(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン、1−(メ
タ)アクリロイルオキシ−3−メトキシカルボニルアダ
マンタン、1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,7−
ジメチルカルボニルアダマンタン、1−カルボキシ−
3,5−ビス[(メタ)アクリロイルオキシ]アダマン
タン、1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−(N,N
−ジメチルカルバモイル)アダマンタンなどのカルボキ
シル基又はその誘導体含有重合性アダマンタン誘導体;
1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ−7
−カルボキシアダマンタン、1−ヒドロキシ−5−カル
ボキシ−3,7−ビス[(メタ)アクリロイルオキシ]
アダマンタンなどのヒドロキシル基及びカルボキシル基
含有重合性アダマンタン;1−(メタ)アクリロイルオ
キシ−3−ニトロアダマンタン、1,3−ビス[(メ
タ)アクリロイルオキシ]−5−ニトロアダマンタンな
どのニトロ基含有重合性アダマンタン誘導体;1−ヒド
ロキシメチル−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマ
ンタンなどのヒドロキシメチル基含有アダマンタン誘導
体;1−アセチルアミノ−3−(メタ)アクリロイルオ
キシアダマンタン、1−(メタ)アクリロイルオキシ−
3−メトキシカルボニルアミノアダマンタンなどのアミ
ノ基またはN−置換アミノ基含有重合性アダマンタン誘
導体などが例示できる。
【0029】これらの単量体は、単独で又は二種以上組
み合わせて使用できる。
【0030】本発明のコーティング組成物(例えば、ハ
ードコート用樹脂組成物)は、少なくとも式(1)で表
される重合性単量体を重合性成分として含んでいればよ
く、コーティング層(ハードコート層)の特性を向上さ
せるために、他の重合性成分(光重合性オリゴマー、単
官能性単量体及び多官能性単量体から選択された少なく
とも1種の重合性成分)を含んでいてもよい。
【0031】[光重合性オリゴマー]光重合性オリゴマ
ーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メ
タ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、
メラミン(メタ)アクリレートなどのベース樹脂が挙げ
られる。これらの光重合性オリゴマーは、単独で又は2
種以上組み合わせて使用できる。好ましい光重合性オリ
ゴマーは、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキ
シ(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリ
レートである。
【0032】(ポリエステル(メタ)アクリレート)ポ
リエステル(メタ)アクリレートとしては、多価カルボ
ン酸成分と、ポリオール成分と、カルボキシル基又はヒ
ドロキシル基に対する反応性基(例えば、ヒドロキシル
基、カルボキシル基、エポキシ基など)を有する(メ
タ)アクリレートとの反応により得ることができる。な
お、ポリエステル(メタ)アクリレートは、少なくとも
1つ(例えば1〜6)の(メタ)アクリロイル基を有し
ていればよい。
【0033】多価カルボン酸成分には、多価カルボン酸
及びその誘導体、例えば、脂肪族飽和多価カルボン酸類
(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、又はこれらの誘導体など)、脂肪族不
飽和多価カルボン酸類(例えば、マレイン酸、無水マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シト
ラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸、又はこれら
の誘導体など)などの脂肪族多価カルボン酸類、芳香族
多価カルボン酸類(例えば、フタル酸、無水フタル酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメ
リット酸、又はこれらの誘導体など)などが含まれる。
これらの多価カルボン酸成分は、単独で又は二種以上組
み合わせて使用できる。なお、カルボン酸の誘導体に
は、酸無水物、エステルなどが含まれる。
【0034】ポリオール成分には、多価アルコール、例
えば、ジオール(例えば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、1,3−ブタンジオール、2,2−ジ
メチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのC2-10
ルキレングリコールなど、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレング
リコールなどのポリオキシC2-4アルキレングリコー
ル);ポリオール(例えば、グリセリン、ジグリセリ
ン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビスフェノー
ルAのアルキレンオキサイド付加体など)が含まれる。
これらのポリオール成分は単独で又は二種以上組合せて
使用してもよい。
【0035】なお、ジカルボン酸とジオールとの反応に
より生成するポリエステルは、直鎖状であってもよく、
3以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸及び/
又は3以上のヒドロキシル基を有するポリオールによ
り、分岐構造を有していてもよい。
【0036】反応性基を有する(メタ)アクリレートと
しては、ヒドロキシル基、カルボキシル基に対して反応
性を有する反応性基を有する(メタ)アクリレート、例
えば、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート;ヒド
ロキシル基含有(メタ)アクリレート;グリシジル基又
はエポキシ基含有化合物(グリシジル(メタ)アクリレ
ートなど);イソシアネート基を有する(メタ)アクリ
ル化合物などが例示できる。
【0037】カルボキシル基含有(メタ)アクリレート
としては、(メタ)アクリル酸又はその低級アルキルエ
ステル(例えば、メチルエステル、エチルエステルな
ど)などが挙げられる。
【0038】ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート
としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類
[例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタンジオール
モノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシC2-10アル
キル(メタ)アクリレート;3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレートなどのハロゲン含有ヒ
ドロキシC2-6アルキル(メタ)アクリレート;ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのポリ
アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;2−
ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アク
リレート;2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイ
ルフォスフェート;トリメチロールプロパンジ(メタ)
アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレートなどが挙げられる。
【0039】ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴ
マーの重量平均分子量は、300〜20000、好まし
くは500〜10000程度である。
【0040】(エポキシ(メタ)アクリレート)エポキ
シ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂と、カルボキ
シル基含有(メタ)アクリレート[(メタ)アクリル
酸]とを反応させることにより得ることができる。
【0041】エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂(例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD
型エポキシ樹脂など)、グリシジルエステル型エポキシ
樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂(例えば、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂など)などが例示できる。また、エポキシ樹
脂には、分子量の大きなエポキシ樹脂(フェノキシ樹
脂)も含まれる。
【0042】エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー
の重量平均分子量は、200〜20000、好ましくは
300〜10000程度である。
【0043】(ポリウレタン(メタ)アクリレート)ポ
リウレタン(メタ)アクリレートは、ポリオール成分
と、ポリイソシアネートと、ヒドロキシル基含有(メ
タ)アクリレートとを反応させることにより得ることが
できる。
【0044】ポリオール成分としては、前記に例示した
ポリオール成分の他、ポリエステルジオール、ポリエー
テルジオール(例えば、ポリオキシテトラメチレングリ
コールなど)、ポリカーボネートジオールなどが使用で
きる。
【0045】ポリイソシアネート成分としては、例え
ば、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキ
シレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、トリジンジイソシアネート[ビス(4−イソシ
アネート−3−メチルフェニル)メタン]、トリフェニ
ルメタントリイソシアネート、1,5−ナフタレンジイ
ソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;1,4−
テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチ
レンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチ
レントリイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネー
ト;イソホロンジイソシアネート、水素添加キシリレン
ジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシ
アネートなどの脂環族ジイソシアネート;ポリイソシア
ネートの変性体などが例示される。ポリイソシアネート
の変性体には、例えば、多価アルコールに対してポリイ
ソシアネートが付加したアダクト体、二量体、イソシア
ヌレート環を有する三量体、アロハネート変性体、ウレ
ア変性ポリイソシアネート、ビュレット変性ポリイソシ
アネートなどが含まれる。前記アダクト体における多価
アルコールには、3以上のヒドロキシル基を有する低分
子量ポリオール、例えば、グリセリン、トリメチロール
プロパン、トリメチロールエタンなどのトリオール、ペ
ンタエリスリトールなどテトラオールなどが含まれる。
【0046】ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート
としては、前述の化合物(例えば、ヒドロキシC2-10
ルキル(メタ)アクリレートなど)が使用できる。
【0047】ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴ
マーの重量平均分子量は、300〜50000、好まし
くは500〜30000程度である。
【0048】これらの光重合性オリゴマーは、単独で又
は2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0049】[単官能性単量体]単官能性単量体として
は、N−ビニルピロリドンなどの窒素含有ビニル単量
体;酢酸ビニルなどのビニルエステル;アルキル(メ
タ)アクリレート[例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレートなどのC1-16アルキル(メタ)アクリ
レート]、グリシジル(メタ)アクリレート、カルビト
ール(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノエチル
(メタ)アクリレート[例えば、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレートなど]、アルコキシ(ポリ)アルキレング
リコール(メタ)アクリレート[例えば、メトキシエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレートなど]、アル
キルフェノキシエチル(メタ)アクリレート[例えば、
ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレートなど]、
フェノキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アク
リレート[例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アク
リレートなど]、アラルキル(メタ)アクリレート[例
えば、ベンジル(メタ)アクリレートなど]、ハロゲン
含有(メタ)アクリレート[例えば、トリフルオロエチ
ル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル
(メタ)アクリレートなど]、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの単官
能性単量体は、単独で又は2種以上組み合わせて使用し
てもよい。
【0050】[多官能性単量体]多官能性単量体として
は、多官能(メタ)アクリレート、例えば、2官能(メ
タ)アクリレート[例えば、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタンジオール
ジ(メタ)アクリレートなどの(ポリオキシ)C2-20
ルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート;ビスオ
キシエチレン化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレー
ト、ビスオキシプロピレン化ビスフェノールAジ(メ
タ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト]、3官能(メタ)アクリレート[例えば、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リロールトリ(メタ)アクリレート]、4官能(メタ)
アクリレート[例えば、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート]、6官能(メタ)アクリレート
[例えば、ジペンタエリスリロールヘキサ(メタ)アク
リレート]などが挙げられる。これらの多官能性単量体
は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
なお、単官能又は多官能性単量体としては、前述のヒド
ロキシル基又はカルボキシル基含有(メタ)アクリレー
トを使用してもよい。
【0051】本発明のコーティング組成物において、前
記式(1)で表される重合性単量体の含有量は、重合性
成分全体に対して、5〜100重量%、好ましくは10
〜60重量%、さらに好ましくは15〜30重量%程度
であり、通常、1〜50重量%(特に、5〜40重量
%)程度である。なお、各重合性成分の割合は、光重合
性オリゴマー100重量部に対して、式(1)の重合性
単量体1〜100重量部、好ましくは5〜70重量部、
さらに好ましくは10〜50重量部程度、単官能性単量
体1〜100重量部、好ましくは5〜70重量部、さら
に好ましくは10〜50重量部程度、多官能性単量体1
〜100重量部、好ましくは1〜50重量部、さらに好
ましくは1〜30重量部程度の範囲から選択してもよ
い。
【0052】[光重合性開始剤]本発明のコーティング
組成物は、必要に応じて、光重合開始剤(芳香族ケトン
類、モルフォリン系重合開始剤、ホスフィン系重合開始
剤など)、ラジカル重合開始剤(例えば、過酸化ベンゾ
イル、過酸化ジ−t−ブチルなどの過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリルなどのアゾ系化合物など)を含有し
ていてもよい。
【0053】芳香族ケトン類としては、アセトフェノン
又はプロピオフェノン系重合開始剤、例えば、アセトフ
ェノンジエチルケタール、ジエトキシアセトフェノン、
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1―オン、ベンジルメチルケタール(例えば、チバガイ
ギー社製:イルガキュア651)、1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシル−フェニルケトン(例えば、チバガイギー
社製:イルガキュア184)、1−[4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)―フェニル]−2−ヒドロキシジ−2−
メチル−1−プロパン−1−オン;ベンゾフェノン系重
合開始剤、例えば、ベンゾフェノン、4−フェニルベン
ゾフェノンなど;ベンゾイン系重合開始剤、例えば、ベ
ンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテルなど;チオキサントン系重合開始剤、例
えば、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサ
ントンなど;2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニル
エタン−1―オン、ベンジルなどが挙げられる。
【0054】モルフォリン系重合開始剤には、2−メチ
ル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパ
ノン−1−オン(例えば、チバガイギー社製:イルガキ
ュア907)や2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1
−(4−モルホリノフェニル)−ブタン(例えば、チバ
ガイギー社製:イルガキュア369)などが含まれる。
【0055】ホスフィン系重合開始剤には、2,4,6
−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイ
ド、ビス−(2,6―ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド(例
えば、チバガイギー社製:イルガキュア1700;ビス
−(2,6―ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ト
リメチルペンチルホスフィンオキサイド/2−ヒドロキ
シ−2−メチルフェニルプロパン−1−オン=25/7
5(重量%))などが含まれる。
【0056】スルフィド系重合開始剤としては、テトラ
メチルチウラムモノスルフィド、ジフェニルジスルフィ
ドなどが挙げられる。
【0057】これら重合開始剤は、単独で又は二種以上
組み合わせて使用できる。
【0058】重合開始剤の使用量は、前述の重合性成分
100重量部に対して、例えば、0.1〜10重量部程
度、好ましくは0.5〜5重量部程度、さらに好ましく
は1〜5重量部程度(例えば、2〜3重量部程度)であ
る。
【0059】[光重合促進剤]また、光重合開始剤は、
光重合促進剤と組み合わせて用いてもよい。光重合促進
剤としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジメ
チルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テト
ラメチルエチレンジアミン、ジアザビシクロ[2.2.
2]−オクタン(DABCO)などの第3級脂肪族アミ
ン類;p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジメチル安息
香酸エステル(p−ジメチルアミノ安息香酸エチルな
ど)などの第3級芳香族アミン;トリフェニルホスフィ
ン、トリアルキルホスフィンなどのホスフィン系重合促
進剤が挙げられる。
【0060】光重合促進剤の割合は、光重合開始剤10
0重量部に対して、例えば、10〜300重量部程度、
好ましくは50〜200重量部程度である。
【0061】[希釈剤]本発明では、非反応性の希釈剤
を用いてもよい。非反応性希釈剤は、前記重合性単量体
などを溶解又は分散可能である限り特に限定されず、種
々の有機溶媒、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類、メタノール、エタノールなどのアルコー
ル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケ
トン類、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素類、ジ
エチルエーテル、メチルt−ブチルエーテルなどのエー
テル類などが使用できる。非反応性希釈剤は、単独で又
は二種以上組み合わせて使用できる。
【0062】[添加剤]本発明のコーティング組成物
は、必要により種々の添加剤(例えば、重合禁止剤、消
泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、滑剤、安定剤(酸化防止
剤、紫外線吸収剤、熱安定剤など)、帯電防止剤、顔料
や充填剤、アンチブロッキング剤など)を含んでいても
よい。帯電防止剤としては、陽イオン系帯電防止剤、陰
イオン系帯電防止剤、非イオン系帯電防止剤、両性活性
剤などが例示できる。
【0063】本発明のコーティング組成物は、慣用の方
法(例えば、光重合、熱重合、ラジカル重合、特に光重
合)により重合できるので、種々の方法でコーティング
層(ハードコート層)を形成できる。例えば、プラスチ
ック面(例えば、ポリカルボネート板やポリアリレート
板)に、本発明のコーティング組成物を塗布(又は流
延、散布、浸漬)した後で、光照射することによりハー
ドコート層を形成できる。
【0064】塗布又は流延法は、例えば、ロールコータ
ー、エヤナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコ
ーター、バーコーター、コンマコーター、グラビアコー
ター、シルクスクリーンコータなどにより基材に流延ま
たは塗布される。また、スプレーコーティングにより基
材上に散布してもよい。コーティング組成物の塗布量
は、塗布面1m2当たり、非揮発成分換算で、例えば、
1〜1,000g/m2程度、好ましくは10〜500
g/m2程度、さらに好ましくは50〜250g/m2
度である。
【0065】コーティング組成物の光硬化は、光(紫外
線など)を照射することにより行うことができる。
【0066】硬化膜(樹脂膜)の厚みは、例えば、0.
1μm〜10mm程度、好ましくは0.5μm〜5m
m、さらに好ましくは1μm〜1mm程度である。な
お、硬化した樹脂膜はフィルム状又はシート状であって
もよい。
【0067】本発明のコーティング組成物は、密着性に
優れるとともに、表面硬度及び耐擦傷性を大きく改善で
きる。さらに、耐水性、光透過性にも優れるので、種々
の用途(特に光学材料のコーティング)に有用である。
また、特定の重合性単量体を使用することにより、さら
に帯電防止性も改善できる。
【0068】
【発明の効果】本発明では、特定の重合性単量体を使用
するので、高い表面硬度と密着性とを両立できる。さら
に、耐水性、及び光透過性にも優れており、光学材料の
コーティング剤としても有用である。
【0069】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
でない。
【0070】実施例1〜7及び比較例1、2 実施例及び比較例では、下記の重合性単量体、光重合性
オリゴマー、単官能又は多官能性単量体を使用した。
【0071】[重合性単量体]実施例1〜7では、下記
式(a)〜(d)で表される重合性単量体を使用した。
【0072】
【化5】
【0073】比較例1では、アダマンチルアクリレー
ト、比較例2では、ジメチルアダマンチルアクリレート
を使用した。
【0074】[光重合性オリゴマー] ・3官能特殊アクリレート樹脂(アロニックスM31
5、東亜合成(株)製;ポリエステルポリアクリレー
ト) ・6官能特殊アクリレート樹脂(アロニックスM40
0、東亜合成(株)製;ポリエステルポリアクリレー
ト) [単官能性単量体] ・カルビトールアクリレート [多官能性単量体] ・ペンタエリスリトールトリアクリレート [光重合開始剤] ・イルガキュア#184(チバガイギー社製) 上記成分を表1に示す割合(重量基準)で混合し、樹脂
組成物を調製し、厚み1mmの各板に膜厚3μmになる
ように浸漬塗布した後、高圧水銀灯(80W/cm)を用いて
硬化させた。そして、下記の試験により塗膜の性能を評
価した。
【0075】[密着性試験]厚さ1mmのポリカーボネー
ト板、およびポリアリレート板に膜厚が3μmになるよ
うに浸漬塗布した後、硬化させた塗膜を100個の碁盤
目状に切断後、セロテープで剥離を行って残存率を測定
した。全く剥離しない場合を100、全て剥離した場合
を0として評価した。
【0076】[鉛筆硬度試験]JIS K-5400に準拠し
て行った。
【0077】[耐擦傷性試験]塗膜表面を金たわしで擦
った時の傷のつきかたを、下記の基準で評価した。
【0078】 ○:ほとんど傷がつかない △:少し傷がつく ×:多くの傷がつく [耐水性試験]厚さ2mmのポリアリレート板に膜厚が3
μmになるように浸漬塗布し、硬化させた塗膜を25℃の
水に24時間浸漬したときの重量変化(%)を調べた。
【0079】[全光線透過率]厚さ3mmのポリカーボネ
ート板に膜厚が3μmになるように浸漬塗布し、硬化さ
せた塗膜をASTM D 1003に準じて光線透過率(%)を
測定した。
【0080】結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】表1から明らかなように、本発明の組成物
は、密着性、表面硬度、耐擦傷性、耐水性、光透過性に
優れている。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 DB371 DG321 FA011 FA061 FA091 FA111 FA121 FA131 FA151 FA161 FA171 FA241 FA251 FA261 FA281 GA02 GA03 GA06 GA08 GA09 GA10 GA12 GA15 JA33 JA34 JB39 JC02 JC07 JC18 JC26 KA04 NA01 NA04 NA11 NA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は極性基を示
    し、nは1以上の整数、mは1以上の整数を示す。R2
    はnによって異なっていてもよい。Xはエステル結合又
    はアミド結合で構成された連結基、環Zは多環式脂環族
    炭化水素環を示す。)で表される重合性単量体を含むコ
    ーティング組成物。
  2. 【請求項2】 極性基が、ハロゲン原子、アルコキシ
    基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカ
    ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキル
    オキシカルボニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチ
    ル基、カルボキシル基、オキソ基、ニトロ基、アミノ
    基、N−置換アミノ基、ニトリル基、カルバモイル基及
    びN−置換カルバモイル基から選択された少なくとも1
    種の極性基である請求項1記載のコーティング組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、光重合性オリゴマー、単官能性
    単量体及び多官能性単量体から選択された少なくとも1
    種を含む請求項1記載のコーティング組成物。
  4. 【請求項4】 光重合性オリゴマーが、ポリエステル
    (メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート
    及びポリウレタン(メタ)アクリレートから選択された
    少なくとも1種である請求項3記載のコーティング組成
    物。
  5. 【請求項5】 重合性成分全体に対して、式(1)で表
    される重合性単量体の含有量が、1〜50重量%である
    請求項1記載のコーティング組成物。
  6. 【請求項6】 環Zがアダマンタン骨格を有する請求項
    1記載のコーティング組成物。
  7. 【請求項7】 さらに光重合開始剤を含む請求項1記載
    のコーティング組成物。
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