JPH08179123A - ハードコート膜 - Google Patents

ハードコート膜

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JPH08179123A
JPH08179123A JP32296794A JP32296794A JPH08179123A JP H08179123 A JPH08179123 A JP H08179123A JP 32296794 A JP32296794 A JP 32296794A JP 32296794 A JP32296794 A JP 32296794A JP H08179123 A JPH08179123 A JP H08179123A
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JP
Japan
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oxide
coat film
component
film
hard coat
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JP32296794A
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English (en)
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Shoichi Kurasaki
庄一 倉崎
Tadayoshi Matsunaga
忠與 松永
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記A成分およびB成分を含む組成物の硬化物
からなることを特徴とするハードコート膜。 A.多官能アクリレート B.酸化アンチモン、酸化錫、インジウム錫混合酸化
物、酸化セリウム、チタニアおよびジルコニアから選ば
れる無機酸化物微粒子の一種以上 【効果】本発明のハードコート膜は、以下の効果を有す
る。 (1) 屈折率が高く、かつ耐摩擦特性に優れる。 (2) 屈折率が同程度の基板に塗布した場合、反射干渉縞
が生じず、光学用途に好適に用いられる。 (3) 光硬化により、短時間で架橋が可能であり、生産性
に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高屈折率、かつ耐摩耗
性、透明性、耐薬品性などに優れたハードコート膜に関
する。透明性を要求されるプラスチックシート、プラス
チックフィルム等として好適に適用され、例えば、陰極
線管(CRT)、フラットディスプレイ、カバーケース
などの前面カバー、光学用レンズ、眼鏡用レンズ、ウイ
ンドウシールド、ライトカバー、ヘルメットシールドな
どに広く利用される。
【0002】
【従来の技術】プラスチック成形品は、ガラス製品に比
較して軽量で耐衝撃性に優れている他、安価で成形加工
が容易であるという種々の利点を有しており、各種前面
パネル、光学関連用途等に広く利用されている。しか
し、これらの成形物品はその表面の耐摩耗性が不十分な
ため、表面に損傷による欠点を有していた。
【0003】これらの欠点を解消するため、従来より熱
硬化性架橋被覆物品あるいは光重合制被覆物品などの多
くの提案がなされている。例えば、特開昭62-89902号公
報において、有機シラン化合物、多官能エポキシ、酸化
アンチモン微粒子からなる熱硬化性架橋被覆物品が提案
されている。しかしながら耐摩耗性を満足させる場合に
はあまり屈折率が向上せず、また、硬化完了に多くの時
間を要した。
【0004】また、高屈折率を有する熱硬化性物品につ
いては、特公平2−12489号公報にハロゲン置換芳
香環を有する(メタ)アクリルモノマーと多官能イソシ
アネートとを反応させたウレタン化(メタ)アクリルモ
ノマーをビニル重合して得られる重合体からなる高屈折
率レンズ用の樹脂が提案されている。この方法は高い屈
折率が得られるものの耐摩耗性が不十分であった。
【0005】一方光重合性架橋被覆物品については、例
えば、特開昭62-169833 号公報によればジペンタエリス
リトールのポリアクリレートからなる光硬化単量体が提
案されている。この方法は短時間で高硬度の被覆物が得
られるものの、屈折率は1.55以下であり、ポリカー
ボネート、ポリエステルカーボネートあるいはポリエチ
レンテレフタレート、ポリ1,4−シクロヘキサンジメ
チレンテレフタレートなどの屈折率の高い基板に被覆し
た場合には干渉縞が生じ、高解像度を要する光学用品に
は不適当である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のとおり、従来技
術においては、高屈折率、耐摩耗性を有し、かつ短時間
で架橋硬化させる組成物がなく、本願発明においては、
かかる従来技術の欠点を解消することを目的とする。す
なわち、本発明は高屈折率であり、かつ耐摩耗性に優
れ、さらには短時間で架橋硬化が可能なハードコート膜
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために下記の構成を有する。
【0008】「下記A成分およびB成分を含む組成物の
硬化物からなることを特徴とするハードコート膜。
【0009】A.多官能アクリレート B.酸化アンチモン、酸化錫、インジウム錫混合酸化
物、酸化セリウム、チタニアおよびジルコニアから選ば
れる無機酸化物微粒子の一種以上」 本発明で使用するA成分の多官能アクリレートとは、一
分子に2個以上の官能基を有するアクリレートであれば
用いることができるが、かかる官能基としては、光重合
性、電子線、放射線などの活性エネルギー線硬化性、熱
硬化性のものが用いられ、中でも、硬化効率が良好、装
置が安価な点などから、光重合性官能基が好ましく用い
られる。光重合性官能基としては、アクリロイルオキシ
基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、スチリル基、
アリル基など不飽和の重合性官能基などが上げられる
が、中でも、取扱い易さ、透明性、酸素阻害を受け難い
などの点でアクリロイルオキシ基が好適に用いられる。
具体的なアクリレートとしては、例えぱ次のものが用い
られる。
【0010】ネオペンチルグリコールアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、プロピレン
グリコールジアクリレートなどのアルキレングリコール
のアクリル酸ジエステル類、トリエチレングリコールジ
アクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロ
ピレングリコールジアクリレートなどのポリオキシアル
キレングリコールのアクリル酸ジエステル類、ペンタエ
リスリトールジアクリレート等の多価アルコールのアク
リル酸ジエステル類、2−2´ビス{4−(アクリロキ
シ・ジエトキシ)フェニル}プロバン、2−2´ビス
{4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル}プ
ロパンなどのエチレンオキシドおよびプロピレンオキシ
ド付加物のアクリル酸ジエステル類を上げることができ
る。さらにはエポキシアクリレート類、ウレタンアクリ
レート類、ポリエステルアクリレート類についても、塗
液の溶解性、被膜の透明性などを考慮の上、任意に配合
することができる。上記多官能アクリートよりも、よ
り、屈折率と硬度とのバランスに優れたモノマーとする
ためには、下記に掲げる1分子中に3個以上のアクリロ
イルオキシを有する単量体が好適に用いられる。具体的
には、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート、ペンタグリセロー
ルトリアクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールテトラアク
リレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トノ
ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリペンタエ
リスリトールテトラトリアクリレート、トリペンタエリ
スリトールヘキサトリアクリレートなどが上げられる。
中でも、多価アルコールの水酸基の3個以上が、アクリ
ル酸エステルになっているものがより好ましく用いら
れ、特に下記一般式(I)で示される1分子中に3個以
上のアルコール性水酸基を有する(ジ)ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、(ジ)ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トなどが特に空気中での光架橋の重合活性が優れ、十分
な硬化被膜を得ることができる。
【0011】
【化2】 (式中、X5 、X6 、X7 、X8 、X9 、X10のうち少
なくとも3個はCH2 =CH−COO−基で、残りは−
OH−基である。) 本発明のA成分としては、前記必須成分の他に、より屈
折率を高めるなど調整の目的で、ベンゼン環を有する高
屈折率単官能アクリレートを、好適に用いることかでき
る。これらのモノマーや、オリゴマの代表的なものとし
ては、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリ
エチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3
−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイル
オキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−ア
クリロイルオキシエチルフタル酸など、あるいはこれら
の一塩素、臭素などのハロゲン核置換物などを例示する
ことができる。
【0012】本発明においてB成分で用いる無機酸化物
微粒子の塗膜中に含有される状態としては、塗膜状態で
透明性を損わないものであれば特に限定されないが、作
業性、透明性付与の点から特に好ましい例としては、コ
ロイド状に分散したゾルが上げられる。具体的には、酸
化アンチモン、酸化錫、インジウム錫混合酸化物、酸化
セリウム、チタニアおよびジルコニアから選ばれる1種
以上が用いられるる。さらには、A成分との相溶性、分
散性や光開始剤、増感剤などの溶解性の観点から水ゾル
よりもアルコールゾル、ジメチルフォルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、セロソルブゾルなどの極性溶媒のゾ
ルを好適に用いることができる。特に好ましいゾルとし
ては、酸化アンチモン、酸化錫、チタニアのゾルを上げ
ることができる。
【0013】無機酸化物微粒子としては、平均粒子径1
〜200mμのものが好適に使用されるが、さらに好ま
しくは5〜100mμの粒子径のものが用いられる。平
均粒子径が200mμを越えるものは、生成被膜の透明
性を低下させる傾向があり、厚膜化が困難になる傾向が
ある。また、微粒子の分散性を改良するための各種の界
面活性剤やアミンを添加することも好ましい。さらに
は、2種以上の無機酸化物微粒子を併用して使用するこ
とも何等問題はない。
【0014】本発明におけるA成分とB成分の配合比率
は、特に限定されるものではないが、透明性を損わない
範囲で適宜選択することができる。また、基材の屈折率
との差を小さくする方向で、B成分の配合比を考慮する
ことが好ましく、その差を0.03以内とすることが好
ましく。例えば、基材がポリカーボネートである場合、
無機酸化物の配合比率は、被膜中5〜50重量%である
ことが好ましく、また、塗膜の屈折率は、1.53以
上、1.68以下であることが好ましい。5重量%未満
では、屈折率、硬度ともに改善効果が小さく、50重量
%を越えると、光学特性が低下する傾向がある。
【0015】また、反射防止膜を目的としたより高屈折
の塗布膜を得るためには、無機酸化物の配合比率は50
〜80重量%であることが好ましく、また、その屈折率
としては1.68以上、1.80以下であることが好ま
しい。この適用波長λでの光学的膜厚が1/4λの整数
倍の薄膜を塗布することにより好適に形成することがで
きる。50重量%未満では、反射防止効果が低く、80
重量%を越えると、被膜の均一性が低下し、密着性が悪
くなる。
【0016】本発明においては重合開始剤として、アセ
トフェノン類、ベンゾフェノン類、ケタール類、アント
ラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物
類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド
化合物類、チウラム化合物類、フルオロアミン化合物な
どが用いられる。光重合開始剤の具体例としては、次の
ものが上げられる。
【0017】2,2´−ジエトキシアセトフェノン、p
−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、1−ヒドロキシジメチルフェニル
ケトン、2−メチル−4´−メチルチオ−2−モリホリ
ノプロピオフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミ
ノ−1−(4−モリホリノフェニル)−ブタノン1など
のアセトフェノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベン
ゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンジルジメチルレタールなどのベンゾイン類、ベ
ンゾフェノン、2,4´−ジクロロベンゾフェノン、
4,4´−ジクロロベンゾフェノン、p−クロロベンゾ
フェノンなどのベンゾフェノン類、2,4,6−トリメ
チルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、アン
トラキノン類、チオキサントン類などがある。これらの
光重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上組み合
わせたり、共融混合物であってもよい。光重合開始剤の
使用量は重合性単量体組成物100重量部に対して0.
2〜10重量部が好ましい。前記光重合に必要な光源と
しては、低圧、高圧、超高圧の各種水銀ランプやケミカ
ルランプ、メタルハライドランプなどが使用可能であ
る。中でも照射効率が良好なことから高圧水銀ランプが
好適に用いられる。
【0018】本発明における組成物は、必要に応じて組
成物を加熱して、ウレタン化アクリルモノマーの合成を
促進したり、含有低揮発分を除去することも可能であ
る。また、光重合の後に加熱して、熱硬化を加味するこ
とも、より硬化を進行させることから好適に行うことが
できる。
【0019】本発明における組成物には、均一な溶液状
態を作るため、あるいは塗布性能の向上などを目的とし
て、本発明の目的を損わない範囲で有機溶剤を配合する
ことができる。有機溶剤としては、沸点が約60〜15
0℃のものが塗布性能の上で好適に用いることができ
る。具体的な例としては、イソプロピルアルコール、n
−プロピルアルコール、イソブチルアルコールなどのア
ルコール類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メ
チルカルビトールなどのエーテル−アルコール類、酢酸
エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶剤、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族溶媒などが上げられる。これ
らは単独でも用いられるし、2種以上混合して配合する
こともできる。
【0020】本発明の組成物には、必要に応じて、重合
禁止剤、レベリング剤、増粘剤、着色防止剤、紫外線吸
収剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、接着付与剤
などを添加してもよい。本発明における組成物は適宜溶
液濃度を調整し、所定の基板に塗布した後、主として、
光架橋するものであるが、塗布手段としては、浸漬塗
り、ナイフ塗り、スプレー塗り、流し塗り、スピンコー
ト、コールコート、カーテンコート、スリットダイコー
ト、クラビアコートなどの通常行われている塗布方法を
適宜適用できる。
【0021】本発明ハードコート膜を適用する物品とし
ては、透明基板が好ましい。透明であれば、ガラス基板
であっても、プラスチック基板であっても、特に限定さ
れることなく用いられる。
【0022】透明基板を例示すると、ガラス、ポリメチ
ルメタクリレートおよびその共重合体、ジエチレチング
リコールビスアリルカーボネート(“CR−39”)、
ポリカーボネート、ポリエステルカボネート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリ1,4−シクロヘキサンジメ
チレンテレフタレート、ポリスチレン、スチレン/マレ
イン酸樹脂、スチレン/アクリロニトリル共重合体、ポ
リクロロスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエーテル
サルフォフン、ポリアリレート(Uポリマー)シートな
どが上げられる。中でも、屈折率が1.55以上である
ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエ
チレンテレフタレ、ポリ1,4−シクロヘキサンジメチ
レンテレフタレート、ポリスチレン、スチレン/マレイ
ン酸樹脂、スチレン/アクリロニトリル共重合体、ポリ
クロロスチレンポリ塩化ビニリデン、ポリエーテルサル
フォン、ポリアリレート(Uポリマー)などは最も好ま
しく本発明に用いられる。
【0023】本発明のハードコートを被覆した物品は、
高屈折率、かつ耐摩耗性、透明性、耐薬品性などに優れ
ることから、透明性を要求されるプラスチックシート、
プラスチックフィルムなどとして好適に用いられ、特
に、光学材料として利用することができる。さらには、
陰極線管、フラットディスプレイ(レーザーディスプレ
イ、フォトクロミックディスプレイ、エレクトロクロミ
ックディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディス
プレイ、発光ダイオードディスプレイ、エレクトロルミ
ネセントバネルなどの各種ディスプレイの前面板あるい
はこれらの入力用装置部品としても利用される。その
他、カバーケースなどの前面カバー、光学用レンズ、眼
鏡用レンズ、ウインドウシールトリ、ライトカバー、ヘ
ルメットシールドなどに広く利用される。また、高屈折
率の被覆物品は光学材料として利用する場合、反射防止
の点から表層に、低屈折率の被覆硬化物を設けることも
好ましい。
【0024】以下、本発明の実施例を上げるが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。
【0025】
【実施例】
実施例1 A成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート7
0重量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン1重量部、2−メチル−4´−メ
チルチオ−2−モリホリノプロピオフェノン2重量部を
添加して、攪拌、溶解した。次いで酸化アンチモン30
重量部(30%メタノールゾル溶液)を配合した。シリ
コーン系界面活性剤0.5重量部、ついで酢酸ブチル2
0重量部を添加して塗布液を調製した。
【0026】(2)被覆物品の作成 調製した塗布液を浸漬法にて1.0mm厚のポリカーボ
ネート基板に塗布して、2分間放置して、次いで70℃
にて5分間乾燥して溶媒を除去した。空気雰囲気中で1
kwの高圧水銀灯2灯にて2000mj/cm2 照射し
て、光架橋を行った。
【0027】(3)被覆物品の評価 被覆物品を次の項目、方法に従い評価した。結果を表1
に記載した。
【0028】(イ)被覆物品の膜厚 表面粗さ計(SE
−330小坂研究所製)にて測定した。
【0029】(ロ)接着強さ 1mm間隔の100個の碁盤目を設け、セロテープでの
90度剥離における碁盤目の剥離個数で判定した。
【0030】(ハ)屈折率 位相差測定法(エリプソメ
トリー)にて測定した。
【0031】(ニ)耐擦傷性 1kg加重下で消しゴム
(LION NO50)で膜表面を20往復擦傷後その表
面のキズの有無を目視観察した。評価基準は次の通りと
した。
【0032】○;全くキズがつかない △:若干キズがつく ×:キズが多くつく、または塗膜が剥離する (ホ)干渉縞 ツイン蛍光灯の反射にて目視判定を行
い、干渉縞の大小で判断した。
【0033】実施例2 A成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート4
0重量部、B成分としてフェノキシエチルアクリレート
30重量部とした点を変更した以外は、実施例1と同様
にして被覆物品を得た。評価結果を表1に示した。
【0034】実施例3 A成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート3
0重量部、B成分として酸化錫70重量部(30%燐ド
ープ酸化錫ベンジルアルコールゾル)、光重合開始剤と
して2−メチル−4´−メチルチオ−2−モリホリノプ
ロピオフェノン1.5重量部添加した点を変更した以外
は、実施例1と同様にして被覆物品を得た。評価結果を
表1に示した。
【0035】実施例4 B成分としてITO70重量部(30%酸化錫ドープI
TOベンジルアルコールゾル)を用いた点を除いては実
施例3と同様にして被覆物品を得た。評価結果を表1に
示した。
【0036】実施例5 実施例1で得られたハードコート膜上に、実施例3と同
様の被膜を、1/2λの光学膜厚で設けた。密着性は良
好であった。さらに、低屈折率パーフルオロポリエーテ
ルのアモルファスフッ素樹脂(“サイトップ”、旭硝子
(株)製)2%液を、1/4の光学膜厚で表層に塗布し
た。表面反射率(入射角12°の正反射治具を用い、分
光光度計により波長550nmの片面反射率を測定し
た)は0.5%であり、良好な反射防止機能を有するこ
とを確認した。
【0037】比較例1 実施例1のB成分を添加しない他は、実施例1と同様の
方法にて被覆物品を得た。評価結果を表1に記載した。
【0038】比較例2 実施例3においてA成分を添加しない他は、実施例3と
同様の方法により被覆物品を得た。評価結果を表1に記
載した。
【0039】
【発明の効果】本発明のハードコート膜は、以下の効果
を有する。
【0040】(1) 屈折率が高く、かつ耐摩擦特性に優れ
る。
【0041】(2) 屈折率が同程度の基板に塗布した場
合、反射干渉縞が生じず、光学用途に好適に用いられ
る。
【0042】(3) 光硬化により、短時間で架橋が可能で
あり、生産性に優れる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記A成分およびB成分を含む組成物の硬
    化物からなることを特徴とするハードコート膜。 A.多官能アクリレート B.酸化アンチモン、酸化錫、インジウム錫混合酸化
    物、酸化セリウム、チタニアおよびジルコニアから選ば
    れる無機酸化物微粒子の一種以上
  2. 【請求項2】該多官能アクリレートが、光重合性官能基
    を有することを特徴とする請求項1記載のハードコート
    膜。
  3. 【請求項3】該硬化物の屈折率が1.53以上、1.6
    8以下であることを特徴とする請求項1記載のハードコ
    ート膜。
  4. 【請求項4】該無機酸化物を5〜50重量%含むことを
    特徴とする請求項3記載のハードコート膜。
  5. 【請求項5】該硬化物の屈折率が1.68以上、1.8
    0以下であることを特徴とする請求項1記載のハードコ
    ート膜。
  6. 【請求項6】該無機酸化物を50〜80重量%含むこと
    を特徴とする請求項5記載のハードコート膜。
  7. 【請求項7】該多官能アクリレートが、式(I)で示さ
    れる単量体であることを特徴とする請求項1記載のハー
    ドコート膜。 【化1】 (式中、X5 、X6 、X7 、X8 、X9 、X10のうち少
    なくとも3個はCH2 =CH−COO−基で、残りは−
    OH−基である。)
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