JP2000327770A - ポリオキシアルキレングリコール又はそのエステルの製造方法 - Google Patents

ポリオキシアルキレングリコール又はそのエステルの製造方法

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JP2000327770A
JP2000327770A JP11144630A JP14463099A JP2000327770A JP 2000327770 A JP2000327770 A JP 2000327770A JP 11144630 A JP11144630 A JP 11144630A JP 14463099 A JP14463099 A JP 14463099A JP 2000327770 A JP2000327770 A JP 2000327770A
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ester
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Toru Setoyama
亨 瀬戸山
Yoshio Kahata
良雄 加幡
Mitsuharu Kobayashi
光治 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離が簡便な触媒を用い、工業的有利に、効
率よく、環状エーテルを開環重合する方法を提供する。 【解決手段】 環状エーテルをカルボン酸無水物の存在
下又は非存在下、開環重合してポリオキシアルキレング
リコール又はそのエステルを製造するのにあたり、触媒
として酸化物担体に、周期律表の第3〜14族の金属ま
たは半金属からなる群より選ばれる元素であって、担体
に含まれる元素とは異なる元素を含む化合物を担持する
ことにより得られる固体酸を使用する場合において、ナ
トリウム金属の濃度が5000ppm未満である酸化物
担体を使用することを特徴とするポリオキシアルキレン
グリコール又はそのエステルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は環状エーテルを触媒
の存在下で開環重合し、ポリオキシアルキレングリコー
ル、またはそのエステルを製造する方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、触媒の分離が簡便な触媒を用
い、工業的に有利な環状エーテルの重合方法を提供しよ
うとするものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシアルキレングリコールは一般
式HO−[(CH2 ) n O]m-H (mは2以上の整数、
nは1以上の整数を表す)で示される両末端に一級水酸
基を有する直鎖ポリエーテルグリコールであり、一般的
に環状エーテルの開環重合により製造される。この中で
とくに工業的に意味を持つものは、テトラヒドロフラン
(THF)の重合反応により得られるポリオキシテトラ
メチレングリコール(PTMG)である。PTMGは一
級水酸基を両末端に持つ直鎖ポリエーテルグリコール
で、一般式HO−[(CH2 )4O]p-H (pは2以上、
4000以下の整数である)で表され、伸縮性や弾力性
が要求されるウレタン系弾性繊維の原料として利用され
る中分子量の高分子が工業的に利用されている。
【0003】また、最近では熱可塑性エラストマー材の
原料としての用途もある。このような弾性繊維やエラス
トマー材の原料としての用途には、特に、数平均分子量
(Mn)で約500〜3,000程度の中分子量のPT
MGが用いられる。かかるPTMGの合成法として、特
開平4−306228号公報、及び米国特許第5,20
8,385号明細書、特表平8−501331号公報、
米国特許第5,344,964号明細書に示されている
如く、SiO2 −Al2 3 のような複合酸化物を触媒
として、THFを酸無水物の共存下に重合反応を行い、
両末端がエステル化されたポリオキシテトラメチレング
リコールジエステル(PTME)を得、しかる後に加ア
ルコール分解(アルコリシス)反応等によりPTMGを
得る方法が提案されている。触媒として酸化物担体に担
持成分を担持することにより調製した固体酸を使用する
方法は、特開平9−94464、特開平9−24137
4、特開平10−53646、特開平10−15838
6、特開平10−53647に示されている。しかしな
がら、担体中の不純物については記載がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、環状エーテ
ルの開環重合によりポリオキシアルキレングリコール、
またはそのエステルを工業的に有利に製造する方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】一般的に、固体酸触媒存
在下での環状エーテルの重合反応は、固体酸触媒上の酸
点を活性点とするカチオン重合により進行する。酸化物
担体中にアルカリ金属が存在するとこの触媒の活性点が
被毒され、重合活性が損なわれることに本発明者らは注
目した。
【0006】触媒原料である酸化物担体には、アルカリ
金属が含まれていることが多い。例えば酸化物担体の製
法として、その元素を含むアルカリ金属化合物を原料と
する場合や、その元素を含む水溶液に水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等
のアルカリ金属化合物を加えて沈澱またはゲルを得る場
合、あるいはアルカリ金属存在下で水熱合成をする場合
に酸化物担体はアルカリ金属を多く含む。この場合のア
ルカリ金属含有量は従来は5000ppmをはるかに超
えるレベルに達し、触媒の活性点を被毒し、重合活性を
低下させるのには十分な量であった。
【0007】本発明者らはこの様な重合活性の低下に対
する対策を鋭意検討した結果、アルカリ金属の中でもナ
トリウム金属の濃度が5000ppm未満である酸化物
担体を使用すると重合活性が飛躍的に向上し、ポリオキ
シアルキレングリコール、またはそのエステルを工業的
に有利に効率よく製造することができることを見いだし
た。ナトリウム金属の濃度が低い酸化物担体を使用する
と、触媒の活性点が被毒されず、活性点数の多い触媒が
得られ、重合活性が向上する。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、環状エーテル
をカルボン酸無水物の存在下又は非存在下、開環重合し
てポリオキシアルキレングリコール又はそのエステルを
製造するのにあたり、触媒として酸化物担体に、周期律
表の第3〜14族の金属または半金属からなる群より選
ばれる元素であって、担体に含まれる元素とは異なる元
素を含む化合物を担持することにより得られる固体酸を
使用する場合において、ナトリウム金属の濃度が500
0ppm未満である酸化物担体を使用することを特徴と
するポリオキシアルキレングリコール又はそのエステル
の製造方法に存するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、反応原料として
用いられる環状エーテルとしては、環の構成炭素数とし
て2〜10のものが挙げられ、具体的には、THF、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、オキセタ
ン、テトラヒドロピラン、オキセパン、1,4ージオキ
サン等が用いられる。また、2ーメチルテトラヒドロフ
ラン等のアルキル基、ハロゲン原子等で置換された環状
エーテルも使用できる。また、生成するポリオキシアル
キレングリコール又はそのエステルとしては、反応原料
の環状エーテルの環を形成する炭素数に対応する構造の
ものが得られるが、これらの中でも特にTHFはPTM
Gの原料であるため工業的に重要であり、本発明の重合
方法の原料の環状エーテルとして好適である。
【0010】本発明で使用する触媒としては、周期律表
の第3〜14族(IUPAC無機化学命名法改訂版19
89)の金属または半金属からなる群より選ばれる元素
であって、担体に含まれる元素とは異なる元素を含む化
合物を酸化物担体に担持した固体酸が用いられる。ここ
で、半金属としては、ホウ素、ケイ素が挙げられる。上
記の担体に担持する元素は、好ましくはGe、Sn、P
b、B、Al、Ga、Zn、Cd、Cu、Fe、Mn、
Ni、Cr、Mo、W、Ti、Zr、Hf、Y、La、
Ce、Yb、Zn及び、Siからなる群より選ばれる。
さらに好ましくはZr及びHfからなる群より選ばれ
る。これらの元素は単独で用いても良いし、2種以上を
組み合わせることもできる。
【0011】酸化物担体としては、以下に例示するよう
な化合物が用いられる。 a){Al、Cr、Ti、Zr、Hf、Si}等の酸化
物。これらは単独の酸化物でも良いし、2種以上を組み
合わせた複合酸化物でも良い。 b) 粘土化合物、例えば、モンモリロナイト、サポナ
イト、セピオライト、マイカ等の粘土化合物 c) ゼオライト、例えば、BEA、EMT、ERI、
EUO、FAU、HEU、LTA、LTL、MAZ、M
OR、MTW、NES、OFF、TON等の構造をもつ
ゼオライト類(Structure Commissi
on of the International Z
eolite Associationの「ATLAS
OF ZEOLITE STRUCTURE TYP
ES,Third Edition(1992),
W.M.Meier and D.H.Olson記
載)が挙げられる。上記の酸化物担体の中でも好ましく
はa)、さらに好ましくはSiの酸化物が用いられる。
【0012】本発明による方法の重要な特徴は、酸化物
担体に含まれるナトリウム金属の濃度が5000ppm
未満であることで、好ましくは4000ppm未満、さ
らに好ましくは3000ppm未満、特には2000p
pm未満であることである。下限値は特に限定はない
が、通常は10ppm以上、好ましくは100ppm以
上である。これ以下にするには困難が伴い、コストに見
合う効果が得られない。本発明においては、その他、カ
リウム、リチウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ
金属が含まれていても、上述した特定のナトリウム金属
の濃度の規定を満たしていれば本発明の効果は達成され
るが、更には、酸化物担体中のカリウム金属及び/又は
リチウム金属の濃度が5000ppm未満、好ましくは
4000ppm未満、更に好ましくは3000ppm未
満とするのが好ましい。
【0013】本発明においては更に、酸化物担体中に含
まれる各アルカリ金属濃度が、それぞれ5000ppm
未満、好ましくは3000ppm未満であると、より触
媒の活性が向上するため好ましい。特には酸化物担体中
に含まれる全アルカリ金属の濃度の合計が5000pp
m未満、好ましくは3000ppm未満であるのが最も
好ましい。
【0014】酸化物担体に含まれるアルカリ金属濃度を
低減させる具体的な方法としては、例えば、塩酸、硝
酸、硫酸等の無機酸と接触させた後、水で洗浄する方法
が挙げられる。
【0015】担持方法としては、含浸法、沈澱法、共沈
法、混合法、イオン交換法、熱分解法等が用いられる。
【0016】酸化物担体の形状は粉末状でも良いし、円
筒型、環状型、球状型、錠剤型、粒状型、押し出し型、
モノリス型等に成型したものでも良い。担持の後に成型
しても良い。
【0017】酸化物担体に担持して得られた触媒成分
は、必要に応じてろ過、洗浄、乾燥を行った後、窒素、
アルゴン等の不活性ガス雰囲気、又は空気あるいは希釈
酸素ガス等の酸化性ガス雰囲気下で焼成し、所望の触媒
を得ることができる。加熱焼成温度としては通常200
〜1150℃、好ましくは600〜1000℃で行われ
る。焼成することにより触媒の活性、安定性が向上す
る。
【0018】本発明において、開環重合をカルボン酸無
水物存在下行っても良い。カルボン酸無水物は、好まし
くは脂肪族または芳香族の2〜12個、特に2〜8個の
炭素原子を有するポリ及び/またはモノカルボン酸から
誘導されるものが用いられる。
【0019】例えば、脂肪族カルボン酸の無水物として
は、無水酢酸、無水酪酸、無水プロピオン酸、無水吉草
酸、無水カプロン酸、無水カプリル酸、無水ペラルゴン
酸等が挙げられ、芳香族カルボン酸の無水物としては、
無水フタル酸、無水ナフタリン酸等、脂肪族ポリカルボ
ン酸では、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ
る。これらのカルボン酸無水物の中で、効果、価格及び
入手の容易さを考慮すると無水酢酸が特に好ましい。カ
ルボン酸無水物は、環状エーテルに対して、通常0. 0
1〜1. 0(モル比)の範囲で添加するのが良い。この
酸無水物を使用して製造したポリオキシアルキレングリ
コールは、この酸無水物とのエステルを形成し、即ちP
TMGはこの酸無水物とのエステル(PTME)で得ら
れるので、このPTMEをPTMGに変換するには、加
水分解、又は加アルコール分解等の手段が必要である。
【0020】本発明において、開環重合をプロトン酸存
在下行っても良い。プロトン酸は、反応系中に溶解する
もので、有機酸又は無機酸が良い。例えば、有機酸とし
てはカルボン酸、スルホン酸、フェノール類等、無機酸
としては硫酸、塩酸、リン酸等が挙げられる。好ましく
はカルボン酸が用いられる。
【0021】本発明において使用できる上記のプロトン
酸としてのカルボン酸は、好ましくは脂肪族または芳香
族の1〜12個、特に1〜8個の炭素原子を有するポリ
及び/またはモノカルボン酸から選択されるものが用い
られる。
【0022】例えば、脂肪族カルボン酸としては、蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、
カプリル酸、ペラルゴン酸等が挙げられ、芳香族カルボ
ン酸では、フタル酸、ナフタリンカルボン酸等、脂肪族
ポリカルボン酸としては、コハク酸、マレイン酸、フマ
ル酸等が挙げられる。これらのカルボン酸の中で、効
果、価格及び入手の容易さを考慮すると酢酸が特に好ま
しい。カルボン酸は、カルボン酸無水物に対して、通常
モル比で1/15未満の範囲で存在するのが良い。これ
より高い濃度であると重合触媒成分の溶出、蒸留等によ
る分離・回収の負荷の増大、初期活性の低下、反応器の
腐食等の悪影響を及ぼし、品質面、経済面から好ましく
ない。このカルボン酸との反応により生成したエステル
は所望により、加水分解、又は加アルコール分解等によ
り、PTMGに変換しても良い。
【0023】本発明の重合反応時には、溶媒を使用して
も良い。該溶媒としては、開環重合に不活性な脂肪族炭
化水素、芳香族炭化水素、窒素・硫黄・酸素・ハロゲン
などのヘテロ原子を含む炭化水素類などを用いることも
できる。
【0024】反応形式は、槽型、塔型等一般に用いられ
るものが使用され、回分方式、連続方式のいずれであっ
ても良い。例えば、環状エーテルと触媒を反応器に仕込
み、撹拌下カルボン酸無水物、プロトン酸を仕込んで重
合させる方法(回分方式)、環状エーテルとカルボン酸
無水物、プロトン酸、触媒を含む反応仕込み組成液を連
続的に反応器に供給し、連続的に反応液を抜きとってい
く方法(連続方式)などがある。中でも連続方式を採用
するのが特に好ましい。
【0025】重合触媒の使用量としては、触媒の種類に
よって決定され、特に限定はないが、例えば回分型反応
器においては、触媒量が少なすぎると重合速度が遅くな
り、逆に多すぎると、重合熱の除去が困難となる。また
反応系のスラリー濃度が高くなるので、撹拌が困難とな
り、また重合反応終了後の触媒と反応液との分液にも問
題を生じ易くなる。液相に対して通常0. 001〜50
重量倍、好ましくは0. 01〜20重量倍の範囲から回
分反応、流通反応の反応形態を勘案して選ばれる。但し
流通反応の場合は、この使用量は、単位時間当たりの液
相の供給量に対する触媒の量を表すものである。
【0026】反応温度は、通常0〜200℃、好ましく
は10〜80℃である。反応圧力は、反応系が液相を保
持できるような圧力であれば良く、通常常圧から10M
Pa、好ましくは常圧から5MPaの圧力の範囲から選
択される。反応時間は特に限定はないが、触媒量との双
方を考慮し、収率、経済性を考慮して0. 1〜20時間
の範囲、好ましくは0. 5〜15時間の範囲が好まし
い。ここで言う反応時間とは、回分方式においては、反
応温度まで上昇した時点から反応が終了して冷却を開始
するまでの時間を示し、連続方式においては、反応器中
での反応組成液の滞留時間のことを指している。
【0027】本発明方法により、生成する重合物の分子
量分布については、環状エーテルの種類によるが、例え
ばTHFを重合した場合には、数平均分子量200〜8
0,000、特に200〜40,000程度の低〜中分
子量のPTMGを得ることができる。更に、分子量分布
の狭いPTMGを容易に製造できることも特徴の一つで
ある。即ち、Mw/Mnが20未満、例えば1. 0〜1
0. 0のPTMGの製造ができ、工業的に需要が大きい
Mw/Mnが1. 0〜4. 0、さらには1. 1〜3.
0、特に本発明の好ましい条件を選ぶことによって、M
w/Mnが1. 1〜2. 0程度の分子量分布の非常に狭
いPTMGも得ることができる。従って、本発明によれ
ば、工業的に極めて利用価値が高い数平均分子量が50
0〜3,000、特に700〜2,000でMw/Mn
が1. 1〜3. 0、好ましくは1.1〜2.0、特には
1.1〜1.9という比較的低分子量で、かつ分子量分
布の非常に狭いPTMGを製造することができる。ま
た、本発明によれば、生成物の収率を15%以上、好ま
しくは20%以上、更には25%以上とすることができ
る。
【0028】本発明での触媒系の特徴は未反応環状エー
テル等の原料の回収工程、及び得られた重合体の取り出
し、及び触媒の再生が容易なことが挙げられる。例え
ば、回分反応方式の場合、反応終了後、先ず触媒と反応
液をろ過分別し、反応液より、未反応の環状エーテル等
の原料を留去後、重合体のみを容易に得ることができ
る。更に、反応後の触媒は洗浄後、付着した有機物を燃
焼することにより容易に活性を回復できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例
において、収率、Mn、Mwはそれぞれ次の意味を表
す。
【0030】収率: 供給したTHFに対する重合物の
重量% Mn: Gel Permeation Chroma
tographyにより測定した数平均分子量。 Mw: Gel Permeation Chroma
tographyにより測定した重量平均分子量。
【0031】酸化物担体のアルカリ金属含有量は試料を
酸中で加温、分解し原子吸光分析により定量した。
【0032】実施例1 (重合触媒の調製)市販のシリカ担体(富士シリシア社
製品、商品名:キャリアクトQー15、30〜200メ
ッシュ)100gを5N塩酸400ml中に加え75℃
にて2時間攪拌した後、濾過して分別した。洗液のpH
が7になるまで水洗し、120℃で24時間乾燥した。
このシリカのNa含有量は1400ppmであった。他
のアルカリ金属は5ppm未満であった。このシリカ3
0gをオキシ硝酸ジルコニウム2水塩7.7g、テトラ
エチルシリケート5.8g及び尿素3.3gを溶解した
メタノール溶液35mlに浸漬した。溶媒であるメタノ
ールを60℃にて減圧留去後、得られた固体を空気流通
下、120℃まで1時間、その後800℃まで2時間3
0分かけて昇温し、800℃にて3時間保持した後冷却
した。
【0033】(重合反応)この様にして調製したZrO
2 −SiO2 酸化物触媒を還流冷却管を備えたフラスコ
に入れ、反応温度40℃、触媒/テトラヒドロフラン
(THF)/無水酢酸=1/28.6/1.47でTH
Fの重合反応を行った。その結果、PTMGの収率29
%、Mn2620、Mw/Mn1.9が得られた。
【0034】比較例1 (重合触媒の調製)市販のシリカ担体(富士シリシア社
製品、商品名:キャリアクトQー15、30〜200メ
ッシュ)のNa含有量は5900ppmであった。これ
をそのままシリカ担体として用いた以外は実施例1と同
様に調製した。 (重合反応)実施例1と同様に反応を行った結果、PT
MGの収率14%、Mn2390、Mw/Mn2.0が
得られた。
【0035】上記の実施例と比較例では、Na金属の含
有量に着目した場合の例を示したが、更に、Naに加え
てKやLiの金属が存在する場合でもそれらの含有量を
制御することにより、PTMGの収率が向上し、分子量
分布の狭いPTMGを効率的に製造することが可能であ
る。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、環状エーテルを触媒の
存在下で開環重合する時に、触媒の分離が簡便な触媒を
用い、工業的に有利に、効率良く、ポリオキシアルキレ
ングリコールまたはそのエステルを製造する方法を提供
するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 光治 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 4J005 AA04 AA07 AA08 AA11 BB01 BB02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状エーテルをカルボン酸無水物の存在
    下又は非存在下、開環重合してポリオキシアルキレング
    リコール又はそのエステルを製造するのにあたり、触媒
    として酸化物担体に、周期律表の第3〜14族の金属ま
    たは半金属からなる群より選ばれる元素であって、担体
    に含まれる元素とは異なる元素を含む化合物を担持する
    ことにより得られる固体酸を使用する場合において、ナ
    トリウム金属の濃度が5000ppm未満である酸化物
    担体を使用することを特徴とするポリオキシアルキレン
    グリコール又はそのエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 更に、酸化物担体中のカリウム金属の濃
    度が5000ppm未満である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 更に、酸化物担体中のリチウム金属の濃
    度が5000ppm未満である請求項1又は2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 酸化物担体中の各アルカリ金属濃度が5
    000ppm未満である請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 酸化物担体中に含まれる全アルカリ金属
    の濃度の合計が5000ppm未満である請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 酸化物担体がシリカである請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 環状エーテルがテトラヒドロフランであ
    る請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 環状エーテルをカルボン酸無水物の存在
    下又は非存在下、開環重合してポリオキシアルキレング
    リコール又はそのエステルを製造するのにあたり、触媒
    として酸化物担体に、周期律表の第3〜14族の金属ま
    たは半金属からなる群より選ばれる元素であって、担体
    に含まれる元素とは異なる元素を含む化合物を担持する
    ことにより得られる固体酸を使用する場合において、酸
    化物担体に含まれる少なくとも1種のアルカリ金属の濃
    度を制御することにより、生成するポリオキシアルキレ
    ングリコール又はそのエステル収率を向上させる方法。
  9. 【請求項9】 周期律表の第3〜14族の金属または半
    金属からなる群より選ばれる元素であって、担体に含ま
    れる元素とは異なる元素を含む化合物を、酸化物担体に
    担持することにより得られる固体酸触媒であって、酸化
    物担体中に含まれるナトリウム金属の濃度が5000p
    pm未満であることを特徴とする固体酸触媒。
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WO2007029670A1 (ja) * 2005-09-06 2007-03-15 Mitsubishi Chemical Corporation ポリエーテルの製造方法及び固体酸触媒の製造方法
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