JP2001019760A - ポリアルキレンエーテルグリコールのカルボン酸ジエステルの製造方法 - Google Patents

ポリアルキレンエーテルグリコールのカルボン酸ジエステルの製造方法

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JP2001019760A
JP2001019760A JP11192558A JP19255899A JP2001019760A JP 2001019760 A JP2001019760 A JP 2001019760A JP 11192558 A JP11192558 A JP 11192558A JP 19255899 A JP19255899 A JP 19255899A JP 2001019760 A JP2001019760 A JP 2001019760A
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catalyst
carboxylic acid
ether glycol
polyalkylene ether
acid diester
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Nobuyuki Murai
信行 村井
Hiroshi Takeo
弘 竹尾
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナトリウム型ゼオライトを煩雑な操作なしに
環状エーテルの重合触媒として使用できるようにするこ
とを目的とする。 【解決手段】 触媒及びカルボン酸無水物の存在下、環
状エーテルを重合させてポリアルキレンエーテルグリコ
ールのカルボン酸ジエステルを製造する方法において、
該触媒として、ナトリウム型のゼオライトを焼成して用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアルキレンエ
ーテルグリコールのカルボン酸ジエステルの製造方法に
関し、更に詳しくは、特定の触媒及びカルボン酸無水物
の存在下、環状エーテルを重合させてポリアルキレンエ
ーテルグリコールのカルボン酸ジエステルを製造する方
法に関する。ポリアルキレンエーテルグリコールのカル
ボン酸ジエステルはポリアルキレンエーテルグリコール
の原料であり、ポリアルキレンエーテルグリコールは、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などのソフトセグメン
トとして用いられ、これらの樹脂は、ロールなどの工業
製品、また、靴底、衣料用弾性繊維等に加工されて日常
生活に広く用いられている。
【0002】
【従来の技術】ポリアルキレンエーテルグリコールは、
例えば、環状エーテルをゼオライト触媒とカルボン酸無
水物の存在下に反応させ、ポリアルキレンエーテルグリ
コールのカルボン酸ジエステルを得、次いでエステル交
換をする方法により製造される(特開平7−22868
4号公報参照)。ポリアルキレンエーテルグリコールの
カルボン酸ジエステルの製造のためのゼオライト触媒は
先ず塩基性の条件下で合成され、ナトリウム型(以下、
Na型と略すことがある。)ゼオライトとして得られ
る。このNa型ゼオライトを触媒として使用するには酸
型に変換する必要がある。そのために、Na型ゼオライ
トをアルキルアミンの塩を含む水溶液でイオン交換した
後、濾過及び乾燥工程を経て、焼成によりアルキルアミ
ンを分解し、酸型にするという操作が行われている。こ
のような煩雑な操作の一部でも簡略化できれば工業的に
極めて有利なゼオライト触媒の製造方法となる。
【0003】しかしながら、環状エーテルの重合はカチ
オン重合であり、その触媒として酸を必要とするが、N
a型ゼオライトを焼成するだけでは酸点が生じることは
ないと考えられていた。従って、Na型ゼオライトを焼
成するだけでは、ポリアルキレンエーテルグリコールの
ジカルボン酸エステル製造触媒とはなり得ないと考えら
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、煩雑な操作
なしに環状エーテル重合用のゼオライト触媒を調製し、
この触媒を用いる効率的なポリアルキレンエーテルグリ
コールのカルボン酸ジエステルの製造方法の提供を目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、Na型ゼオライトを単
に焼成するだけで酸点が生じ、かくして調製された酸型
ゼオライト触媒を用いることにより、カルボン酸無水物
の存在下で環状エーテルを重合でき、品質的に優れたポ
リアルキレンエーテルグリコールのカルボン酸ジエステ
ルが製造可能なことを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【0006】すなわち、本発明は、触媒及びカルボン酸
無水物の存在下、環状エーテルを重合させてポリアルキ
レンエーテルグリコールのカルボン酸ジエステルを製造
する方法において、該触媒として、Na型ゼオライトを
焼成したものを用いることを特徴とするポリアルキレン
エーテルグリコールのカルボン酸ジエステルの製造方法
である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。本発明において、環状エーテルとしては、例
えば環の構成炭素数として2〜10のものが挙げられ、
具体的には、テトラヒドロフラン(THF)、エチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、オキセタン、オキ
セパン、1,4−ジオキサン等が用いられる。これらは
単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよ
い。これらの中でも特にTHFを単独で用いることが好
ましい。
【0008】カルボン酸無水物としては、例えば、無水
酢酸、プロピオン酸無水物、酪酸無水物、無水マレイン
酸、無水コハク酸、無水フタル酸等が挙げられる。これ
らの中でも特に無水酢酸が好適に用いられる。さらにこ
れらのカルボン酸無水物にはカルボン酸が共存していて
もよい。ナトリウム型ゼオライトとしては、それ自体既
知の通常用いられるものを用いればよく、例えば、ゼオ
ライトベータ、モルデナイト、L型ゼオライト、オフレ
タイト、エリオナイト、ゼオライトオメガ、Y型ゼオラ
イト、MCM−22、EU−1、USY等が挙げられ
る。これらの中でも特にベータ骨格を有するゼオライ
ト、例えば、ゼオライトベータが好ましい。
【0009】なお、ここでいうゼオライトベータとは、
例えば米国特許第3308069号等に例示される方法
によって合成されるゼオライトを意味し、その構造は
J.M.NewsamらによるPolymorph A
及び/又はPolymorphBといった構造(Pro
c.R.Soc.London,A420,375(1
988))や、J.B.HigginsらによるPol
ytype A及び/又はPolytype B及び/
又はPolytype Cといった構造(Zeolit
es,8,446(1988))の少なくとも1つをそ
の構造の一部に含んでなる構造を有するゼオライトを指
す。
【0010】また、ゼオライト構造中のアルミニウム及
び/又はシリコンの一部を鉄、クロムその他の金属に置
き換えた構造をメタロアルミノシリケートとして特に区
別して命名する場合もある。本発明におけるNa型ゼオ
ライトとしては、このメタロアルミノシリケートのうち
ゼオライトベータ骨格を有するものを用いてもよい。メ
タロアルミノシリケートの金属種としては、特に限定さ
れるものではないが、バナジウム、クロム、マンガン、
鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマ
ニウム、ジルコニウム、バリウム、セリウム等が挙げら
れる。
【0011】Na型のゼオライトの焼成は、それ自体既
知の通常用いられる方法で行えばよい。焼成炉として
は、例えばトンネル炉、マッフル炉、キルン焼成炉、流
動床焼成炉等が挙げられる。焼成は、空気、希釈酸素等
の流通下で行えばよい。焼成温度は、通常500〜10
00℃、好ましくは560〜600℃、焼成時間は、通
常1〜10時間、好ましくは2〜6時間が適当である。
【0012】かくして、Na型のゼオライトから環状エ
ーテルの重合触媒として使用可能な酸型ゼオライト触媒
を調製することができる。触媒は粉末状態で用いてもよ
いが、ベーマイト、ジルコニア、アルミナ、カオリン、
シリカ等の結合材をゼオライト触媒に対して通常5〜5
0重量%、好ましくは10〜30重量%程度混合し、粒
状、ペレット状、球状等に成型して使用することもでき
る。
【0013】本発明の方法において、カルボン酸無水物
の存在下に環状エーテルを重合させる際、懸濁床、固定
床のいずれの方法を用いてよい。懸濁床反応の場合、反
応液中の触媒濃度は、通常1〜20重量%、好ましくは
5〜10重量%程度が適当である。懸濁床反応における
触媒の分離は、濾過、遠心濾過、遠心沈降などにより行
われる。この場合、触媒の粒径は、通常0.001〜
3.0mm、好ましくは0.005〜1.0mmの範囲
が適当である。固定床反応の場合、触媒の粒径は0.1
〜5mm、好ましくは1〜3mmの範囲が適当である。
反応液の流れはアップフロー、ダウンフローのいずれで
もよく、また反応管から流出した反応液の一部を反応管
に戻してもよい。
【0014】カルボン酸無水物の濃度は、反応液中のポ
リアルキレンエーテルグリコールのカルボン酸ジエステ
ルの分子量、および触媒の特性によって異なるが、通常
0.1〜30重量%程度である。また、反応液中に少
量、通常0〜10重量%程度のカルボン酸を共存させて
もよい。反応温度は、20〜60℃、好ましくは30〜
50℃程度であり、反応圧力は、常圧或いは若干加圧、
通常0〜0.2Mpa・G程度が好ましい。また、反応
は窒素シール下で行うのが好ましい。反応液の滞留時間
は用いる触媒の活性および濃度によって異なるが、通常
2〜15時間である。更に、反応は、回分式、連続式の
いずれの方法を用いてもよい。
【0015】かくして得られる反応液から、未反応の環
状エーテル、カルボン酸無水物、カルボン酸を蒸留等の
それ自体既知の通常用いられる方法により除去して、目
的とするポリアルキレンエーテルグリコールのカルボン
酸ジエステルを得ることができる。得られるポリアルキ
レンエーテルグリコールのカルボン酸ジエステルは、加
水分解、アルコリシス等のそれ自体既知の方法により容
易にポリアルキレンエーテルグリコールに変換すること
ができる。上記した本発明の方法は、無水酢酸の存在下
でTHFを重合させてポリテトラメチレンエーテルグリ
コールの酢酸ジエステル(PTME)を製造する際の特
に好適な方法である。
【0016】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1 Na型ゼオライトベータ(PQコーポレーション製:平
均粒径0.016mm)を電気炉を用いて空気気流中、
560℃で3時間焼成した。このゼオライトベータ触媒
の、滴定法で測定した酸量は、0.54mmol/gで
あった。
【0017】撹拌装置および還流管、窒素シール装置を
備え付けた容量1Lのフラスコに、調製した触媒を16
g、THF500g、無水酢酸84g投入した。フラス
コを湯浴につけて内温を40℃に保ちながら撹拌した
(回転数300rpm)。5時間後に反応液を濾過して
触媒を除去し、反応液をGPCで分析した。GPCのキ
ャリブレーションには、英国POLYMER LABO
RATORIES社のPOLYTETRAHYDROF
URANキャリブレーションキットを使用した。その結
果、得られたPTMEの数平均分子量(Mn)は154
2、重量平均分子量(Mw)は3700、分子量分布を
表すMw/Mn比は2.40であった。またTHFの転
化率は39%であった。
【0018】比較例1 アンモニウム塩を使用したイオン交換による常法で調製
した酸量0.53mmol/gの酸型ゼオライトベータ
(PQコーポレーション製)を400℃で3時間焼成し
たものを触媒として用いた他は実施例1と同様に実施し
た。その結果、得られたPTMEの数平均分子量(M
n)は1221、重量平均分子量(Mw)は4884、
分子量分布を表すMw/Mn比は4.0であった。また
THFの転化率は46%であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒及びカルボン酸無水物の存在下、環
    状エーテルを重合させてポリアルキレンエーテルグリコ
    ールのカルボン酸ジエステルを製造する方法において、
    該触媒として、ナトリウム型ゼオライトを焼成したもの
    を用いることを特徴とするポリアルキレンエーテルグリ
    コールのカルボン酸ジエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 ナトリウム型ゼオライトがベータ骨格を
    有するものである請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 ナトリウム型ゼオライトの焼成温度が5
    00〜1000℃である請求項1又は2に記載の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109851771A (zh) * 2018-12-12 2019-06-07 南京美思德新材料有限公司 一种高分子量酯化封端烯丙基聚醚及其合成方法
CN109952337A (zh) * 2016-11-10 2019-06-28 株式会社钟化 聚酰胺系树脂、成型体、层叠体、医疗设备和聚酰胺系树脂的制造方法

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CN109952337B (zh) * 2016-11-10 2021-10-29 株式会社钟化 聚酰胺系树脂、成型体、层叠体、医疗设备和聚酰胺系树脂的制造方法
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