JP2000321526A - レンズアレイアッセンブリおよびこれを用いた光学装置 - Google Patents

レンズアレイアッセンブリおよびこれを用いた光学装置

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JP2000321526A JP11135601A JP13560199A JP2000321526A JP 2000321526 A JP2000321526 A JP 2000321526A JP 11135601 A JP11135601 A JP 11135601A JP 13560199 A JP13560199 A JP 13560199A JP 2000321526 A JP2000321526 A JP 2000321526A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】正立等倍像を得るための光学用部品として、従
来のセルフォックレンズアレイに比較して格段に安価に
製造することができ、しかも光学的特性にも優れたもの
を提供する。 【解決手段】光軸方向に長さを有する複数の凸レンズ1
1,21がそれぞれ列状に並んだ第1および第2のレン
ズアレイ1,2を具備しているとともに、これら第1お
よび第2のレンズアレイ1,2は、凸レンズ11,21
どうしの光軸Cが合うように積層され、かつ正立等倍像
が得られるように組み合わされている、レンズアレイア
ッセンブリAであって、各凸レンズ11,21の長さS
a,Sbは相違している。使用状態においては、第1の
レンズアレイ1は光入射側とされるとともに、第2のレ
ンズアレイ2は光出射側とされ、かつ第1のレンズアレ
イ1の各凸レンズ11は、第2のレンズアレイ2の各凸
レンズ21よりも長い寸法とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、レンズアレイア
ッセンブリおよびこれを用いた光学装置に関し、さらに
詳しくは、たとえば、密着型イメージセンサなどの光学
装置において、読み取りライン上の原稿画像の正立等倍
像をライン状に配置された受光素子上に結像させるなど
の目的に用いられるレンズアレイアッセンブリおよびこ
れを用いた光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】密着型イメージセンサにおいて、正立等
倍像を得る目的に使用されてきたレンズアレイは、いわ
ゆるセルフォックレンズアレイと呼ばれており、図17
および図18に示すような構成を備えている。すなわ
ち、このセルフォックレンズアレイ9は、独特な光学的
特性をもった複数のセルフォックレンズ(ロッドレン
ズ)91を、その光軸と直交する方向に並列させた状態
で合成樹脂製のホルダ90内に保持させたものである。
各セルフォックレンズ91は、その光入射面91aと光
出射面91bとが、いずれもホルダ90の一面90aお
よび他面90bに対応した平面状となっているが、その
内部の屈折率をその半径方向外方ほど大きくなるように
異ならせたものである。このセルフォックレンズ91
は、図18によく表れているように、光路を蛇行させる
ことができる結果、物体a→bの正立等倍像a’→b’
を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のセルフォックレ
ンズアレイにおいては、セルフォックレンズにその内部
の各所の屈折率が異なるという独特な光学的特性をもた
せる必要があるために、特殊な製造技術や製造設備をも
つ者のみが製造可能である。それ故に、セルフォックレ
ンズアレイが高価に過ぎるという難点があった。このこ
とは、正立等倍像を結像させる光学系を必要とするイメ
ージリーダやファクシミリ装置などの装置や機器類のコ
ストダウンの障害になる。
【0004】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、正立等倍像を得るための光学用
部品として、従来のセルフォックレンズアレイに比較し
て格段に安価に製造することができ、しかも光学的特性
にも優れたものを提供することをその課題としている。
【0005】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0006】本願発明の第1の側面によれば、レンズア
レイアッセンブリが提供される。このレンズアレイアッ
センブリは、光軸方向に長さを有する複数の凸レンズが
それぞれ列状に並んだ第1のレンズアレイと第2のレン
ズアレイとを具備しているとともに、これら第1のレン
ズアレイと第2のレンズアレイとは、それらの凸レンズ
どうしの光軸が合うように積層され、かつ正立等倍像が
得られるように組み合わされている、レンズアレイアッ
センブリであって、上記第1のレンズアレイの各凸レン
ズと上記第2のレンズアレイの各凸レンズとは、長さが
相違していることに特徴づけられる。
【0007】上記構成のレンズアレイアッセンブリが使
用される際には、上記第1のレンズアレイが光入射側と
されるとともに、上記第2のレンズアレイが光出射側と
され、かつ上記第1のレンズアレイの各凸レンズは、上
記第2のレンズアレイの各凸レンズよりも長い寸法とさ
れる。
【0008】本願発明によって提供されるレンズアレイ
アッセンブリにおいては、第1のレンズアレイの各凸レ
ンズによって物体の倒立縮小像をつくるとともに、その
倒立縮小像を第2のレンズアレイの各凸レンズによって
さらに反転させ、かつ拡大させる結果、セルフォックレ
ンズを用いた場合と同様に、物体の正立等倍像をライン
状領域に結像させることができる。本願発明において
は、いわゆる凸レンズアレイとしての第1のレンズアレ
イと第2のレンズアレイとを組み合わせているために、
従来のセルフォックレンズアレイとは異なり、レンズ内
部の各部の屈折率を異ならせるといった困難な構成は不
要であり、個々のレンズアレイの製造、ひいてはレンズ
アレイアッセンブリ全体の製造をセルフォックレンズア
レイの製造よりも容易なものにでき、製造コストの大幅
な低減化が可能となる。
【0009】さらに、重要な効果として、本願発明にお
いては、ライン状領域に結像される正立等倍像を明るく
し、しかもその正立等倍像の明るさや鮮明度をそのライ
ン状領域の長手方向において均一化することも容易に達
成できるという利点が得られる。すなわち、本願発明に
おいて、長い寸法側の複数の凸レンズを備えた第1のレ
ンズアレイを光の入射側とするとともに、短い寸法側の
複数の凸レンズを備えた第2のレンズアレイを光の出射
側にすると、第2のレンズアレイの各凸レンズが短い分
だけ、第1のレンズアレイの各凸レンズから第2のレン
ズアレイの各凸レンズ内に進行した光がその凸レンズの
周面あるいはそれに相当する部分に到達する可能性を低
くすることができ、第2のレンズアレイの各凸レンズの
所定のレンズ面から結像領域に向けての出射光量を多く
し、正立等倍像を明るくすることができるのである。ま
た、光入射側となる第1のレンズアレイの各凸レンズを
長くすると、第1のレンズアレイの各凸レンズの光入射
用のレンズ面から物体の倒立縮小像が結ばれる結像点ま
での距離を長くとることができ、縮小倍率が小さい倒立
縮小像を得ることが可能となる。このため、本願発明に
おいては、第1のレンズアレイの各凸レンズによってつ
くられる縮小倍率が小さい倒立縮小像を、第2のレンズ
アレイの各凸レンズによって小さい拡大倍率で拡大およ
び反転させることにより、正立等倍像を得る光学系とす
ることができる。したがって、本願発明とは異なり、縮
小倍率が大きく、微小サイズの倒立縮小像をつくってか
らその倒立縮小像を大きな拡大倍率で拡大させることに
より正立等倍像をつくるものと比較すると、最終的に得
られる正立等倍像の明るさや鮮明度が、複数の凸レンズ
のそれぞれの形状やサイズのバラツキの影響を受け難い
ものにできる。
【0010】本願発明の好ましい実施の形態において
は、上記第1のレンズアレイおよび上記第2のレンズア
レイのそれぞれの複数の凸レンズは、同一方向に延びた
複数の列に並べられている。
【0011】このような構成によれば、レンズの列方向
と交差する方向にも複数の凸レンズが並ぶこととなり、
上記方向に並ぶ複数の凸レンズを利用して正立等倍像を
結像させることが可能となるために、凸レンズを1列に
のみ設けた場合よりも正立等倍像を明るくすることがで
きる。
【0012】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記第1のレンズアレイおよび上記第2のレンズ
アレイのそれぞれは、複数の凸レンズとこれら複数の凸
レンズを繋ぐホルダ部とが、透光性を有する合成樹脂に
より一体成形されたものである。
【0013】このような構成によれば、第1のレンズア
レイおよび第2のレンズアレイのそれぞれを、金型を用
いた一般の樹脂成形作業により簡単に製造することがで
きる。したがって、製造コストを一層安価にすることが
できる。また、各凸レンズの形状やサイズを変更するこ
とも比較的簡単に行えるために、物体から正立等倍像の
結像点までの距離や、各凸レンズの焦点深度などを所望
の値に設定することも容易となる。
【0014】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記第1のレンズアレイおよび上記第2のレンズ
アレイのうち、少なくとも光入射側とされる第1のレン
ズアレイには、上記複数の凸レンズどうしを光学的に分
離させる手段が設けられている。
【0015】このような構成によれば、ある1つの凸レ
ンズに入射した光がその隣りの凸レンズに混入(クロス
トーク)しないようにすることができ、結像画像の画質
劣化を防止することができる。なお、2つレンズアレイ
を組み合わせる場合において、光入射側の1つのレンズ
アレイのみに上記のような各凸レンズを光学的に分離す
る手段を設け、他のレンズアレイにはこのような光学的
な分離手段を設けなくても、クロストークによる画質劣
化を防止できることが確認されている。
【0016】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記複数の凸レンズどうしを光学的に分離させる
手段は、上記複数の凸レンズどうしの各間に設けられた
凹部を含み、かつこの凹部を規定する内壁面は、黒色ま
たはそれに近い暗色系の遮光材により覆われている。上
記凹部は、上記ホルダ部の光入射側の面と光出射側の面
との双方またはいずれか一方に設けられている。
【0017】このような構成によれば、各凸レンズの内
部からその側方に漏れ出ようとする光や、各凸レンズの
側方から各凸レンズの内部に向けて進行しようとする光
が、凹部を規定する内壁面を覆っている遮光材によって
吸収されることとなり、各凸レンズ間のクロストークが
より確実に防止される。
【0018】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記複数の凸レンズどうしを光学的に分離させる
手段は、上記ホルダ部の光入射側の面と光出射側の面と
の双方またはいずれか一方における上記各凸レンズを囲
む領域を覆う黒色またはそれに近い暗色系の遮光材をさ
らに含んでいる。
【0019】このような構成によれば、上記したように
各凸レンズ間に凹部を設けてレンズ間を光が移行しない
ようにすることができるのに加え、レンズ面以外の面か
らレンズアレイ内に光が入射しないようにすることがで
きるために、上記のクロストーク防止効果がさらに高め
られる。
【0020】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記第2のレンズアレイの各凸レンズの光出射が
なされるレンズ面は、上記第1のレンズアレイの各凸レ
ンズの光入射がなされるレンズ面よりも大径とされてい
る。
【0021】このような構成によれば、第1のレンズア
レイの各凸レンズに入射した光の全量または略全量を第
2のレンズアレイの各凸レンズのレンズ面から無駄なく
出射することが可能となる。したがって、結像画像をよ
り明るくすることが可能となる。
【0022】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記第1のレンズアレイと上記第2のレンズアレ
イとは、これらの一方に設けられた凸部と他方に設けら
れた凹部とを互いに嵌合させることにより組み合わされ
ている。
【0023】このような構成によれば、第1のレンズア
レイと第2のレンズアレイとを互いに積層させて組み付
ける作業が容易となる。また、上記凸部と凹部とは、第
1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの位置ずれ防
止効果をも発揮するために、互いに対応する凸レンズど
うしの光軸がずれないようにすることもできる。
【0024】本願発明の第2の側面によれば、光学装置
が提供される。この光学装置は、透明板と、受光素子
と、これら受光素子と透明板との間に配置された本願発
明の第1の側面によって提供されるレンズアレイアッセ
ンブリとを備え、かつ上記透明板に対向配置された原稿
の正立等倍像を上記受光素子上に結像させるように構成
されていることに特徴づけられる。
【0025】本願発明の第2の側面によって提供される
光学装置においては、本願発明の第1の側面によって提
供されるレンズアレイアッセンブリを用いているため
に、画像を結像させるための光学部品のコストが著しく
削減され、装置のコストダウンを図ることができる。ま
た、ライン状領域に結像される画像を明るくするととも
に、その画像の明るさや鮮明度をライン状領域の長手方
向において均一化することもできるために、読み取り画
像の質を高めることもできる。
【0026】本願発明のその他の特徴および利点につい
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0028】図1は、本願発明に係るレンズアレイアッ
センブリの一例を示す断面図である。図2は、図1のII
−II線断面図である。図3は、図1のIII −III 線断面
図である。図4は、図1に示すレンズアレイアッセンブ
リの分解斜視図である。
【0029】図1によく表れているように、本実施形態
のレンズアレイアッセンブリAは、第1のレンズアレイ
1と、第2のレンズアレイ2とが積層状態で組み合わさ
れて構成されている。第1のレンズアレイ1は、一定間
隔で1列に並んだ複数の凸レンズ11と、これら複数の
凸レンズ11どうしを繋ぐホルダ部10とを備えてお
り、その全体の概略形状は凸レンズ11の直径よりも大
きな横幅の横断面矩形状をした長尺ブロック状を呈して
いる。第1のレンズアレイ1の長手方向両端部の表面
(上面)および裏面(下面)の互いに対向する箇所に
は、凸部12と凹部13とが設けられている。第2のレ
ンズアレイ2の基本的な構成は、第1のレンズアレイ1
と同様であり、一定間隔で1列に並んだ複数の凸レンズ
21と、これら複数の凸レンズ21どうしを繋ぐホルダ
部20とを備えており、その全体の概略形状も第1のレ
ンズアレイ1と同様となっている。第2のレンズアレイ
2の長手方向両端部の表裏面の互いに対向する箇所に
は、凸部22と凹部23とが設けられている。
【0030】第1および第2のレンズアレイ1,2は、
いずれも透明樹脂による成形物であり、複数の凸レンズ
11とホルダ部10、および複数の凸レンズ21とホル
ダ部20は、透光性を有する合成樹脂によってそれぞれ
一体成形されている。その材質としては、透明度や機械
強度にすぐれた、たとえばPMMA(ポリメタクリル酸
メチル(メタクリル樹脂))、あるいはPC(ポリカー
ボネート)が好適に採用される。
【0031】第1のレンズアレイ1は、光の入射側に配
置される一方、第2のレンズアレイ2は、光の出射側に
配置される。複数の凸レンズ11,21のそれぞれは、
光の入射または出射がなされるレンズ面11a,11
b,21a,21bがいずれも凸状曲面とされていると
ともに、光軸Cの方向に一定の寸法(厚み)Sa,Sb
を有するいわゆる厚レンズとしての両凸レンズとして形
成されている。ただし、各凸レンズ11,21の長さS
a,Sbは相違しており、Sa>Sbの関係となってい
る。レンズ面11a,11b,21a,21bは、球面
または非球面のいずれであってもよい。レンズ面を球面
にすれば、凸レンズの成形が容易となる。また、非球面
にすれば、レンズの収差を少なくし、ピンボケの少ない
結像が可能となる。各レンズ面11a,11b,21
a,21bのそれぞれの直径は、たとえば0.6mm程
度である。また、各凸レンズ11,21の列方向のピッ
チ間隔は、たとえば0.75〜1mm程度である。第1
および第2のレンズアレイ1,2は、凹部13に凸部2
2が嵌入するようにして互いに組み付けられており、各
凸レンズ11と各凸レンズ21の光軸Cどうしが合わさ
れている。また、同一の光軸C上に並ぶ凸レンズ11,
21は、後述するように、正立等倍像を結像できるよう
になっている。
【0032】ホルダ部10の表面および裏面には、複数
の凸レンズ11どうしを光学的に分離する手段として、
複数の凹部14が設けられている。これら複数の凹部1
4は、図3および図4によく表れているように、互いに
隣り合う凸レンズ11どうしの間に位置し、かつ凸レン
ズ11の列方向と交差する方向に延びた細幅有底の凹溝
状である。ホルダ部20の表面および裏面にも、各凹部
14と同様な構成の複数の凹部24が設けられている。
【0033】図1および図3によく表れているように、
各凹部14,24を規定する側壁面14a,24aおよ
び底面14b,24bは、黒色塗膜からなる遮光材1
5,25によって覆われている。また、第1および第2
のレンズアレイ1,2は、それらの表裏両面のうち、レ
ンズ面11a,11b,21a,21bを除く領域、す
なわちホルダ部10,20の表裏両面についても、遮光
材15,25によって覆われている。なお、本願発明に
おいては、遮光材15,25を黒色にするのに代えて、
それに近い暗色系の色彩としてもかまわない。
【0034】上記した構成の第1および第2のレンズア
レイ1,2は、たとえば次のような製造方法により簡単
に製造することができる。
【0035】すなわち、まず第1のレンズアレイ1を製
造するには、図5(a),(b)に示すような構成のシ
ート状またはプレート状の樹脂成形品1’を作製する。
この樹脂成形品1’は、第1のレンズアレイ1の原型と
なるレンズアレイの中間品を複数並べた状態に透明樹脂
を成形したものであり、複数の凸レンズ11が複数列に
並んで形成されている。複数の凸レンズ11どうしの間
の凹部14、複数の凸部12、および複数の凹部13に
ついては、樹脂成形品1’の樹脂成形工程によって同時
に成形することができ、このような構成を有する樹脂成
形品1’は、金型を用いた一般の樹脂成形工程により得
ることができる。
【0036】樹脂成形品1’の成形後には、樹脂成形品
1’の外面のうち、レンズ面11a,11b以外の領域
を黒色の遮光材15により覆ってから、図6に示すよう
に、樹脂成形品1’を符号Nb−Nbで示す線に沿って
切断し、複数の個々の第1のレンズアレイ1として分割
すればよい。このように、1つの樹脂成形品1’から第
1のレンズアレイ1を複数個取りすれば、第1のレンズ
アレイ1の生産能率を高めることができる。また、複数
の第1のレンズアレイ1を遮光材15によって覆う作業
についても、樹脂成形品1’の段階において一括して行
えるために効率良く行えることとなる。レンズアレイア
ッセンブリAの組み立ては、第1のレンズアレイ1の凹
部13に第2レンズアレイ20の突起22を嵌合させる
だけのきわめて簡単な作業により行うことができる。
【0037】樹脂成形品1’の外面のレンズ面11a,
11b以外の箇所を遮光材15によって覆うための手段
としては、たとえば樹脂成形品1’の全体を黒色塗料液
中に浸漬させてから、その塗料が乾燥硬化する以前にレ
ンズ面11a,11bに付着している黒色塗料をフェル
ト状あるいはスポンジ状などの適当な部材を用いて拭い
取る手段を用いることができる。図3および図4によく
表れているように、各凸レンズ11の外周面11c,1
1dがその周辺部のホルダ部10の表面または裏面から
適当な寸法s1だけ起立するように形成しておけば、各
レンズ面11a,11bとホルダ部10の表面または裏
面とに段差が生じるために、各レンズ面11a,11b
に付着した黒色塗料を拭い取る作業を容易に行うことが
できる。もちろん、上記の手段に代えて、各レンズ面1
1a,11bにマスキングを施してから、樹脂成形品
1’の全体に黒色塗装を施し、その後各レンズ面11
a,11bのマスクを除去するといった手段を用いるこ
とにより遮光材15を設けることもできる。
【0038】第1のレンズアレイ1の他の製造方法とし
ては、凹部14を樹脂成形工程によって形成するのでは
なく、機械加工やレーザ加工を用いて形成する手段を採
用することもできる。すなわち、第1のレンズアレイ1
の原型となるレンズアレイ中間品としては、たとえば図
7に示すような形態の樹脂成形品1”を作製し、その後
エンドミル81を用いて複数の凸レンズ11どうしの間
に凹部14を形成するようにしてもかまわない。凹部1
4をレーザ加工により形成する場合には、エキシマレー
ザやパルスCO2 レーザなどのように、レーザ加工部分
に高熱を発生させにくいレーザを用いることが好まし
い。レンズ面11a,11bに高熱による歪みを生じさ
せないようにする必要があるからである。
【0039】第2のレンズアレイ2についても、第1の
レンズアレイ1の製造方法と同様な方法により製造する
ことができる。また、第1および第2のレンズアレイ
1,2のそれぞれの中間品を樹脂成形するときに、これ
らを同一の金型を用いて成形することもできる。さらに
は、図5(a)に示した樹脂成形品1’を、第1および
第2のレンズアレイ1,2のそれぞれの中間品となる部
分が互いに繋がったものとして形成することもできる。
このようにすれば、第1および第2のレンズアレイ1,
2の樹脂成形工程の条件を同一にすることができ、各凸
レンズ11,21どうしのピッチずれを少なくして、そ
れらの光軸Cどうしを正確に合わせることが可能とな
る。
【0040】次に、上記構成のレンズアレイアッセンブ
リAの作用について説明する。
【0041】図8に示すように、始点Sから出発した光
は、第1のレンズアレイ1の各凸レンズ11を通過した
後に、第2のレンズアレイ2の各凸レンズ21を通過し
てから結像点Rに達する。この場合、共通の光軸C上に
並ぶ2つの凸レンズ11,21のレンズ面11a,11
b,21a,21bを通過するときの光の屈折作用によ
り、セルフォックレンズにみられる光の蛇行現象と同等
の現象が得られ、始点Sにある物体a→bの正立等倍像
a’→b’を結像点Rに形成させることができるのであ
る。この現象を換言すると、レンズアレイアッセンブリ
Aを用いた光学系においては、レンズ面11aは、レン
ズ面11bの近傍であって、かつレンズ面21aよりも
手前の位置に、物体の倒立縮小像を形成する役割を果た
し、その倒立縮小像は、その後段に位置するレンズ面2
1a,21bによって拡大され、かつ反転される結果、
結像点Rには物体の正立等倍像が結ばれるのである。複
数の凸レンズ11,21は、列状に並んでいるために、
結像点Rのライン状の領域に物体の正立等倍像が形成さ
れることとなる。
【0042】各凸レンズ11,21の長さSa,Sb
は、Sa>Sbの関係にあるために、次に述べるよう
に、各凸レンズ11,21の長さを等しくした場合には
みることができない作用も得られる。すなわち、図9
(a)は、本願発明が適用されたレンズアレイアッセン
ブリの凸レンズ11,21の組み合わせ構造の作用を示
す説明図であり、同図(b),(c)は本願発明との対
比例の作用を示す説明図である。同図(b)に示すよう
に、2つの凸レンズ11,21のそれぞれの長さをとも
にSaとし、光出射側の凸レンズ21を比較的長い寸法
にした場合には、凸レンズ11を通過して凸レンズ21
内に進行した光として、凸レンズ21の周面21eに到
達してしまい、レンズ面21bに達しない光(符号Nc
で示す)が多く発生する。凸レンズ21の周面に到達し
た光は、黒色塗膜からなる遮光材15によって吸収され
る。これに対し、図9(a)に示す構造によれば、凸レ
ンズ21の寸法が図9(b)のものよりも短くされてお
り、凸レンズ11から凸レンズ21に入射した光がレン
ズ面21bに到達し易くなっている。より具体的には、
図9(a)に示す構造によれば、同図(b)の符号Nc
で示した光に相当する光を、レンズ面21bに到達させ
ることができ、この光をレンズ面21bの屈折作用によ
って結像点Rに導くことができるのである。したがっ
て、レンズアレイアッセンブリAにおいては、各レンズ
面21bからの出射光量を多くできることとなり、結像
点Rの正立等倍像を明るくすることができる。
【0043】また、図9(c)に示すように、2つの凸
レンズ11,21のそれぞれの長さをともにSbとし、
光入射側の凸レンズ11を短い寸法にした場合には、レ
ンズ面11aから寸法Sbに略等しい距離だけ離れた箇
所(符号Ndで示す箇所)に物体a→bの倒立縮小像
a”→b”が結ばれる。レンズ面11aから倒立縮小像
a”→b”の結像点までの距離が短いと、その倒立縮小
像の縮小倍率が大きくなり、その像は非常に小さくな
る。したがって、その像を等倍に拡大するためには、レ
ンズ面21a,21bによる像の拡大倍率を大きくしな
ければならないこととなる。これに対し、図9(a)に
示す構成においては、物体a→bの倒立縮小像a”→
b”が結ばれる箇所(符号Neで示す)は、レンズ面1
1aから寸法Saに略等しい距離だけ離れた箇所であ
り、図9(c)に示した構成のものよりも、レンズ面1
1aから倒立縮小像の結像点Neまでの距離が長い。こ
のため、その分だけ、倒立縮小像a”→b”の縮小倍率
は小さく、その像は大きくなる。また、倒立縮小像の縮
小倍率が小さい分だけ、レンズ面21a,21bによる
像の拡大倍率は小さくてすむ。このように、本願発明が
適用された凸レンズ11,21の組み合わせ構造によれ
ば、縮小倍率の小さい倒立縮小像を小さな拡大倍率で拡
大させる光学系を構成することが可能であるため、縮小
倍率が大きい倒立縮小像を大きな倍率で拡大させる光学
系とは異なり、凸レンズ11,21の各レンズ面の形状
や寸法に多少の誤差がある場合であっても、結像点Rに
結像される画像の鮮明度に大きな変化が生じないように
することができる。また、一組の凸レンズ11,21が
光を受けてから像を結ぶことが可能な広さ(重なり度)
についても、各レンズ面の形状や寸法の誤差の影響を大
きく受けないようにすることができる。したがって、本
実施形態のレンズアレイアッセンブリAにおいては、複
数組の凸レンズ11,21によってライン状の領域に結
像される正立等倍像の明るさや鮮明度などがそのライン
状の領域の長手方向の各所において大きくばらつかない
ようにすることもできるのである。
【0044】また、図8に示されているように、レンズ
アレイアッセンブリAにおいては、始点Sから第1のレ
ンズアレイ1に向けて進行した光が、レンズ面11a以
外の領域から各凸レンズ11内に入り込むことは、遮光
材15によって適切に防止される。さらに、各凸レンズ
11内に入り込んだ光がその隣の凸レンズ11や、第2
のレンズアレイ2において隣の位置関係にある凸レンズ
21に向けて入り込むことも、凹部14内に位置する遮
光材15によって適切に防止される。このように、凹部
14や遮光材15の存在により、凸レンズ間の光のクロ
ストークが効果的に防止されるとともに、凸レンズ11
以外の領域を通過した光が結像点Rに進行することが防
止される。また、第2のレンズアレイ2においても、凹
部24や遮光材25が凸レンズ21間のクロストークを
防止する効果を発揮する。したがって、結像点Rにおけ
る正立等倍像を鮮明なものにできる。
【0045】なお、本実施形態においては、第1および
第2のレンズアレイ1,2のそれぞれに凸レンズ間のク
ロストークを防止するための手段(凹部14,24や遮
光材15,25)を設けているが、光出射側の第2のレ
ンズアレイ2にはそのような手段を設けない場合であっ
ても、凹部14の深さを適当な深さにすることによっ
て、各凸レンズ21間にクロストークが生じないように
できることが確認されている。これは、第2のレンズア
レイ2の各凸レンズ21間においてクロストークを生じ
る虞れがある光については、凹部14や遮光材15によ
って未然に遮断することができるからである。したがっ
て、本願発明においては、たとえば図10に示すよう
に、第2のレンズアレイ2としては、遮光材25を有し
ない構成のものを用いることもできる。このような構成
にすれば、第2のレンズアレイ2の製造工程において遮
光材25を形成するための塗装処理工程を省略すること
ができるために、全体の製造コストをより安価にするこ
とが可能となる。また、同図においては、第2のレンズ
アレイ2が凹部24を備えた構成とされているが、凹部
24を有しない構成とし、その製造をさらに容易にする
こともできる。
【0046】第1のレンズアレイ1の複数の凹部14
は、ホルダ部10の表裏両面に形成されているために、
複数の凹部14の個々の深さを比較的浅くしても、充分
なクロストーク防止効果が得られる。そして、このよう
に各凹部14の深さを浅くできるようにすれば、各凹部
14を樹脂成形工程によって形成する場合において、そ
の成形に用いられる金型の各凹部14に対応する凸部の
突出寸法を小さくすることができることとなり、金型の
製作が容易となる。また、各凹部14を細幅に形成する
のに有利となる。各凹部14を細幅にできれば、それだ
け凸レンズ11の列方向のピッチを小さくして凸レンズ
11の密度を高めることが可能となるため、正立等倍像
を明るくするのにより有利となる。また、金型のキャビ
ティ内において大きな寸法の凸部が偏って存在しないよ
うにすることもできるために、キャビティ内における樹
脂の流れが円滑となり、樹脂成形不良の発生率を少なく
することも可能となる。
【0047】図11は、本願発明に係る光学装置として
の密着型イメージセンサの一例を示す断面図である。
【0048】同図に示されたイメージセンサ30は、断
面略矩形状を有するとともに上下方向に貫通する内部空
間を有するケース31を備えており、このケース31の
上面開口32には透明板33が、下面開口34には基板
35が装着されている。透明板33の表面が、原稿載置
面33aである。基板35の上面適所には、受光素子と
してのイメージセンサチップ36と、発光素子としての
LED37が搭載されている。イメージセンサチップ3
6は、図11の紙面と直交する方向に多数の受光部が一
列に配置されたものであり、読み取り幅に応じて、適当
数が長手方向に密接して配置されている。
【0049】このイメージセンサ30においては、イメ
ージセンサチップ36から透明板33に到るように上下
方向に延びた光軸C1が設定されており、この光軸C1
の中間部に、上述したレンズアレイアッセンブリAが配
置されている。このレンズアレイアッセンブリAの位置
決め保持は、ケース31とは別体に形成されたホルダ
(図示略)内にレンズアレイアッセンブリAを収容させ
てからこのホルダをケース31内に組み付けたり、ある
いはレンズアレイアッセンブリAを単体でケース31内
の適当な凹部内に組み込むことによって行うことができ
る。透明板33の表面における光軸C1と交差するライ
ンが読み取りラインLaである。レンズアレイアッセン
ブリAの一側方に位置するケース31の中間壁39は、
上端が途中で途切れている。したがって、LED37が
配置された空間40は、その上部において、光軸C1を
含むレンズアレイアッセンブリAの上方空間とつながっ
ている。また、実施形態では、LED37が搭載された
空間40は、ケースの内面31aおよび中間壁39の一
側面39aを湾曲させることにより、読み取りラインL
aに向かって曲がりながら、かつ次第に狭められてい
る。この空間40を形成する壁31a,39aは、たと
えば白色に着色され、高反射率をもつようになされてい
る。原稿Dは、透明板33の表面における読み取りライ
ンLaに接触するようにして、プラテンローラPによっ
てバックアップされながら所定方向(副走査方向)に送
られる。ただし、このイメージセンサ30が、いわゆる
ハンディスキャナとして、またはその部品として構成さ
れる場合には、当然ながらプラテンローラPは用いられ
ない。
【0050】以上の構成において、LED37から発せ
られた光は読み取りラインLa付近まで導かれ、原稿D
を照明する。原稿Dにおける読み取りラインLaに沿う
画像は、レンズアレイアッセンブリAによってイメージ
センサチップ36上に正立等倍の像として結像させられ
る。イメージセンサチップ36は、その画情報を読み取
る。具体的には、イメージセンサチップ36は、複数の
受光部の受光量に対応した出力レベルの画像信号を出力
する。原稿Dが副走査方向に送られるごとに上記した読
み取りラインLa上の画情報が読み取られる。レンズア
レイアッセンブリAは、細幅なブロック状の2つのレン
ズアレイ1,2を積層させた細長状のものであるから、
スペース効率の面からしてもイメージセンサ30の光学
部品として好ましいものとなる。
【0051】図12〜図16は、本願発明に係るレンズ
アレイアッセンブリの他の例を示す図である。なお、図
12以降の図においては、先の実施形態と同一または類
似の要素には、先の実施形態と同一符号を付している。
【0052】図12に示すレンズアレイアッセンブリA
aは、第1のレンズアレイ1Aの複数の凹部14がホル
ダ部10の光の入射側となる表面(上面)側のみに設け
られた構成とされており、各レンズ面11bどうしの間
の平面部分19は遮光材15によって覆われている。こ
れに対し、第2のレンズアレイ2Aは、凹部24や遮光
材25が一切設けられていない構成とされている。ま
た、第2のレンズアレイ2Aの各レンズ21のレンズ面
21aは、第1のレンズアレイ1Aのレンズ面11bと
同等またはそれよりも大径とされているとともに、レン
ズ面21bは、レンズ面21aよりも大径であって、そ
れら複数のレンズ面21bどうしは互いに繋がった形態
となっている。もちろん、各凸レンズ11の長さSa
は、各凸レンズ21の長さSbよりも長くされている。
【0053】上記した構成のレンズアレイアッセンブリ
Aaにおいても、図13に示すように、始点Sにある物
体(a→b→c)の正立等倍像(a’→b’→c’)を
結像点Rに形成することができる。凹部14は、ホルダ
部10の光入射側の面のみに設けられているものの、こ
の凹部14を先の実施形態の第1のレンズアレイ1の凹
部14よりも深めに形成することによって、複数の凸レ
ンズ11,21間における光のクロストークを適切に防
止することができる。第2のレンズアレイ2Aには、凹
部や遮光材が設けられていないものの、既述したとお
り、このような構成であっても、第2のレンズアレイ2
Aの各凸レンズ21間にクロストークを生じないように
できる。また、上記構成のレンズアレイアッセンブリA
aにおいては、光が入射するレンズ面11aよりも光が
最終的に出射するレンズ面21bの方が大径であるため
に、各凸レンズ11に入射した光を最終のレンズ面21
bから無駄なく結像点Rに出射させることができ、結像
画像をより明るくすることが可能となる。
【0054】図14に示すレンズアレイアッセンブリA
bは、第1のレンズアレイ1Bの複数の凹部14がホル
ダ部10の光の出射側となる裏面のみに設けられた構成
とされており、ホルダ部10の光の入射側となる表面は
遮光材15によって覆われている。第2のレンズアレイ
2Bは、先の図12および図13に示した第2のレンズ
アレイ2Aと同様な構成である。
【0055】上記構成のレンズアレイアッセンブリAb
においても、先に説明したレンズアレイアッセンブリA
aと同様に、各凹部14の深さを適当な深さにすること
によって、各凸レンズ11,21間の光のクロストーク
を防止することができる。このように、本願発明におい
ては、凹部14を、ホルダ部10の光の入射側となる面
および出射側となる面の双方に設けるだけではなく、そ
れらのうちのいずれか一方のみに設けた場合であって
も、各凸レンズ間における光のクロストークを適切に防
止することができる。
【0056】図15に示すレンズアレイアッセンブリA
cにおいては、第1および第2のレンズアレイ1C,2
Cの複数の凸レンズ11,21をそれぞれ2列に並べて
設けている。また、第1のレンズアレイ1には、凸レン
ズ11の列方向において隣り合う凸レンズ11どうしの
間を遮る凹部14に加えて、図16によく表れているう
に、凸レンズ11の列どうしの間を遮る凹部14Aも設
けられている。同様に、第2のレンズアレイ2にも、凸
レンズ21の列方向において隣り合う凸レンズ21どう
しの間を遮る凹部24に加えて、凸レンズ21の列どう
しの間を遮る凹部24Aが設けられている。凹部14
A,24Aを規定する壁面は、凹部14,24を規定す
る壁面と同様に、黒色塗膜からなる遮光材15,25に
よって覆われている。
【0057】上記構成のレンズアレイアッセンブリAc
においては、図16によく表れているように、凸レンズ
11,21の列方向と交差する方向に並ぶ2組の凸レン
ズ11,21のそれぞれによって物体(a→b→c)に
ついての同一の正立等倍像(a’→b’→c’)を結像
点Rに重ねて結像させることができる。したがって、凸
レンズ11,21をそれぞれ1列のみ設けた場合よりも
正立等倍像をさらに明るくすることができる。このよう
に、本願発明においては、第1および第2のレンズアレ
イの各凸レンズの列が、複数列にされていてもかまわな
い。凸レンズの列数を多くするほど正立等倍像をより明
るくすることが可能であり、3列あるいはそれ以上の列
数にしてもよい。また、凹部14A,24Aは、第1お
よび第2のレンズアレイ1C,2Cの幅方向に隣り合う
凸レンズ11,21間における光のクロストークを防止
する役割を果たすため、やはり上記構成のレンズアレイ
アッセンブリAcにおいても、鮮明な正立等倍像を得る
ことができる。
【0058】本願発明の範囲は、上述した実施形態に限
定されるものではない。実施形態では、凸レンズアレイ
としての第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの
みを組み合わせた構成としているが、本願発明はこれに
代えて、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの
間に、凹レンズアレイとしての第3のレンズアレイを挟
み込むことにより、色収差を無くしまたは少なくするこ
とができるいわゆる色消しタイプのレンズアレイアッセ
ンブリとして構成することもできる。また、本願発明に
係るレンズアレイアッセンブリを構成する第1および第
2のレンズアレイは、複数の凸レンズとホルダ部とが透
光性を有する樹脂によって一体成形された構成とするこ
とが製造コストを低減化する上で好ましいものの、これ
に限定されず、それとは異なる構成のレンズアレイを用
いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るレンズアレイアッセンブリの一
例を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII −III 線断面図である。
【図4】図1に示すレンズアレイアッセンブリの分解斜
視図である。
【図5】(a)は、図1に示すレンズアレイアッセンブ
リを構成するレンズアレイの原型となる樹脂成形品の一
例を示す平面図であり、(b)は、そのV−V断面図で
ある。
【図6】図5(a),(b)に示す樹脂成形品を複数の
レンズアレイに分割する工程を示す平面図である。
【図7】レンズアレイの製造方法の他の例を示す断面図
である。
【図8】図1ないし図4に示すレンズアレイアッセンブ
リの作用説明図である。
【図9】(a)は、本願発明が適用されたレンズアレイ
アッセンブリの作用説明図であり、(b)および(c)
は、本願発明の対比例の作用説明図である。
【図10】本願発明に係るレンズアレイアッセンブリの
他の例を示す断面図である。
【図11】本願発明に係る光学装置としての密着型イメ
ージセンサの一例を示す断面図である。
【図12】本願発明に係るレンズアレイアッセンブリの
他の例を示す断面図である。
【図13】図12に示すレンズアレイアッセンブリの作
用説明図である。
【図14】本願発明に係るレンズアレイアッセンブリの
他の例を示す断面図である。
【図15】本願発明に係るレンズアレイアッセンブリの
他の例を示す分解斜視図である。
【図16】図15に示すレンズアレイアッセンブリの作
用説明図である。
【図17】従来のレンズアレイの一例を示す斜視図であ
る。
【図18】図17に示すレンズアレイの要部断面図であ
る。
【符号の説明】
A,Aa〜Ac レンズアレイアッセンブリ 1,1A〜1C 第1のレンズアレイ 2,2A〜2C 第2のレンズアレイ 10 ホルダ部 11 凸レンズ 11a,11b レンズ面 13 凹部 14 凹部 15 遮光材 20 ホルダ部 21 凸レンズ 21a,21b レンズ面 22 凸部 30 密着型イメージセンサ 31 ケース 33 透明板 35 基板 36 イメージセンサチップ(受光素子) 37 LED

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸方向に長さを有する複数の凸レンズ
    がそれぞれ列状に並んだ第1のレンズアレイと第2のレ
    ンズアレイとを具備しているとともに、これら第1のレ
    ンズアレイと第2のレンズアレイとは、それらの凸レン
    ズどうしの光軸が合うように積層され、かつ正立等倍像
    が得られるように組み合わされている、レンズアレイア
    ッセンブリであって、 上記第1のレンズアレイの各凸レンズと上記第2のレン
    ズアレイの各凸レンズとは、長さが相違していることを
    特徴とする、レンズアレイアッセンブリ。
  2. 【請求項2】 上記第1のレンズアレイは光入射側とさ
    れるとともに、上記第2のレンズアレイは光出射側とさ
    れ、かつ上記第1のレンズアレイの各凸レンズは、上記
    第2のレンズアレイの各凸レンズよりも長い寸法とされ
    ている、請求項1に記載のレンズアレイアッセンブリ。
  3. 【請求項3】 上記第1のレンズアレイおよび上記第2
    のレンズアレイのそれぞれの複数の凸レンズは、同一方
    向に延びた複数の列に並べられている、請求項1または
    2に記載のレンズアレイアッセンブリ。
  4. 【請求項4】 上記第1のレンズアレイおよび上記第2
    のレンズアレイのそれぞれは、複数の凸レンズとこれら
    複数の凸レンズを繋ぐホルダ部とが、透光性を有する合
    成樹脂により一体成形されたものである、請求項1ない
    し3のいずれかに記載のレンズアレイアッセンブリ。
  5. 【請求項5】 上記第1のレンズアレイおよび上記第2
    のレンズアレイのうち、少なくとも光入射側とされる第
    1のレンズアレイには、上記複数の凸レンズどうしを光
    学的に分離させる手段が設けられている、請求項4に記
    載のレンズアレイアッセンブリ。
  6. 【請求項6】 上記複数の凸レンズどうしを光学的に分
    離させる手段は、上記複数の凸レンズどうしの各間に設
    けられた凹部を含み、かつこの凹部を規定する内壁面
    は、黒色またはそれに近い暗色系の遮光材により覆われ
    ている、請求項5に記載のレンズアレイアッセンブリ。
  7. 【請求項7】 上記凹部は、上記ホルダ部の光入射側の
    面と光出射側の面との双方またはいずれか一方に設けら
    れている、請求項6に記載のレンズアレイアッセンブ
    リ。
  8. 【請求項8】 上記複数の凸レンズどうしを光学的に分
    離させる手段は、上記ホルダ部の光入射側の面と光出射
    側の面との双方またはいずれか一方における上記各凸レ
    ンズを囲む領域を覆う黒色またはそれに近い暗色系の遮
    光材をさらに含んでいる、請求項6または7に記載のレ
    ンズアレイアッセンブリ。
  9. 【請求項9】 上記第2のレンズアレイの各凸レンズの
    光出射がなされるレンズ面は、上記第1のレンズアレイ
    の各凸レンズの光入射がなされるレンズ面よりも大径と
    されている、請求項1ないし8のいずれかに記載のレン
    ズアレイアッセンブリ。
  10. 【請求項10】 上記第1のレンズアレイと上記第2の
    レンズアレイとは、これらの一方に設けられた凸部と他
    方に設けられた凹部とを互いに嵌合させることにより組
    み合わされている、請求項1ないし9のいずれかに記載
    のレンズアレイアッセンブリ。
  11. 【請求項11】 透明板と、受光素子と、これら受光素
    子と透明板との間に配置された請求項1ないし10のい
    ずれかに記載のレンズアレイアッセンブリとを備え、か
    つ上記透明板に対向配置された原稿の正立等倍像を上記
    受光素子上に結像させるように構成されていることを特
    徴とする、光学装置。
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