JP2000319493A - Pet再生樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

Pet再生樹脂組成物及びその成形品

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JP2000319493A JP2000049443A JP2000049443A JP2000319493A JP 2000319493 A JP2000319493 A JP 2000319493A JP 2000049443 A JP2000049443 A JP 2000049443A JP 2000049443 A JP2000049443 A JP 2000049443A JP 2000319493 A JP2000319493 A JP 2000319493A
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pet
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Shunichi Endo
峻一 遠藤
Genichiro Ochiai
玄一郎 落合
Yoshinobu Mizutani
良信 水谷
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SUZUHIRO KAGAKU KK
Daicel Corp
OG Corp
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SUZUHIRO KAGAKU KK
Daicel Chemical Industries Ltd
OG Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、射出成形性や押出加工性等の成形
加工性が改良されたPET再生樹脂組成物及びその成形
品を提供することを課題とする。 【解決手段】 (A)PET再生樹脂、(B)ポリエス
テル樹脂からなるPET再生樹脂組成物を解決手段と
し、さらに、前記PET再生樹脂組成物には、(C)他
の熱可塑性樹脂、樹脂添加剤及び無機化合物から選ばれ
る少なくとも1種が含有される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PETの再生に関
し、射出成形性や押出加工性等の成形加工性が改良され
たPET再生樹脂組成物及びその成形品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は、軽くて強度が大きく、
耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が優れ、その上、成形加
工が容易であるために、多量に生産されている。特に、
通常PETと簡略して呼ばれているポリエチレンテレフ
タレートは、軽くて、強く丈夫であり、更に透明性に優
れるため飲料ボトルとして大量に製造されている。最近
では容器包装リサイクル法が施行され、プラスチックに
関してはリサイクル社会へ移行する施策が進められてい
る。更に、今後も世界的な潮流からPETボトルのリサ
イクルが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PET
再生樹脂は、成形加工性に劣るという問題があるため、
通常、ポリオレフィン樹脂等の汎用樹脂で使用されてい
る射出成形法にて成形品を得ることは困難である。この
ためPET再生樹脂の使用用途が制限され、PET再生
の活用が進んでいない。
【0004】また、PET再生樹脂は、回収された飲料
ボトル、繊維、フィルム等を粉砕するため、通常は不定
形かもしくはフレーク状であり、かさ高く輸送効率が悪
い。従って、輸送効率を考慮すればPET再生樹脂はペ
レット状が望まれている。しかしながら、成形加工性に
劣ることから均一なペレットを製造することは困難であ
る。上記に記載したPET再生樹脂の種々の問題に対し
満足できる方法がないのが現状である。
【0005】本発明は、射出成形性や押出加工性等の成
形加工性が改良されたPET再生樹脂組成物及びその成
形品を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、PETの
再生に関し、ポリエステル樹脂を混合することにより、
上記課題を効果的に解決できることを見い出し、本発明
に到達した。即ち、本発明の第1は、(A)PET再生
樹脂、(B)ポリエステル樹脂からなるPET再生樹脂
組成物を提供する。本発明の第2は、さらに、(C)他
の熱可塑性樹脂、樹脂添加剤及び無機化合物から選ばれ
る少なくとも1種を含有する前記PET再生樹脂組成物
を提供する。本発明の第3は、(A)PET再生樹脂1
00重量部あたり、(B)ポリエステル樹脂0.5〜1
00重量部を配合してなる前記PET再生樹脂組成物を
提供する。本発明の第4は、(B)ポリエステル樹脂が
芳香族又は脂肪族ポリエステル樹脂である前記PET再
生樹脂組成物を提供する。本発明の第5は、前記脂肪族
ポリエステル樹脂がラクトン重合体である前記PET再
生樹脂組成物を提供する。本発明の第6は、前記各PE
T再生樹脂組成物を形成してなるPET再生樹脂成形品
を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】(1)構成成分 (A)PET再生樹脂 本発明で使用されるPETは、ポリエチレンテレフタレ
ートの略称であり、通常、テレフタル酸またはそのエス
テル形成性誘導体(例えばジメチルエステル、モノメチ
ルエステル等の低級アルキルエステル)とエチレングリ
コールまたはそのエステル形成性誘導体とを原料にし
て、触媒の存在下、加熱反応せしめ、次いで得られるテ
レフタル酸のグリコールエステルを触媒の存在下、所定
の重合度まで重合反応させて得られる樹脂である。本発
明におけるPET再生樹脂(A)は、上記PETが、飲
料ボトル、繊維、フィルム又はコンテナー等の大型成形
品等の製品として成形された後、再度利用するために回
収され、処理されたものをいい、通常、PET再生材や
リサイクルPETと称されるものである。本発明に使用
されるPET再生樹脂(A)は、再生処理されるPET
の製品形態に限定されるものではないが、具体的な例示
を挙げれば、飲料ボトル、繊維、フィルム、成形品等を
挙げることができる。また、実際に製品として使用され
なくても、製品を製造する上で発生するフィルムの端
材、射出成形品のゲート及びランナー部材等のPET材
でも構わない。
【0008】(B)ポリエステル樹脂 本発明に用いられるポリエステル樹脂としては、炭素数
4〜11のラクトンの開環重合で得られるラクトン重合
体、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ド
デカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸又はテレフタル酸、
イソフタル酸、オルトフタル酸等の芳香族ジカルボン酸
とエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,5−ペンタンジオール、3−メチル1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナ
ンジオール等の脂肪族ジオール、シクロヘキサン−1,
4−ジメタノール等の脂環式ジオール及びテトラメチレ
ングリコール等のエーテル系ジオール等との縮合反応に
より得られるポリエステル樹脂およびポリエステル樹脂
とラクトン類とを共重合したラクトン変性ポリエステル
樹脂、3−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリ
レートの共重合樹脂等が用いられる。これらの脂肪族ジ
カルボン酸および芳香族ジカルボン酸は2種以上を混合
して使用しても良い。又、ジオール類においても2種以
上を混合して使用することができる。なかでも好ましい
ポリエステル樹脂はラクトン重合体であり、具体的には
ポリ−ε−カプロラクトンが好適である。又、ε−カプ
ロラクトンの単量体以外に、バレロラクトンやグリコリ
ド、ラクチド等のコモノマーを使用した共重合体も使用
可能である。
【0009】本発明に用いられるポリエステル樹脂の分
子量は数平均分子量で1,000から500,000、
好ましくは5,000から200,000、さらに好ま
しくは10,000から100,000である。数平均
分子量が1,000未満ではPET再生樹脂の成形加工
性を改良する効果が得られず、また500,000より
大きいとPET再生樹脂への溶融混練ができない。ここ
で示す数平均分子量とは液体クロマトグラフを用いて測
定した数平均分子量である。
【0010】ラクトン重合体の製造はラクトンモノマー
に重合開始剤を加え、好ましくは触媒を使用して120
℃から230℃、好ましくは140℃から220℃で数
時間攪拌し、連続もしくはバッチ反応により得られる。
使用される重合開始剤は水または水酸基末端を有する化
合物であり、水酸基末端を有する化合物としてはエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレ
ングリコール、ヘキサメチレングリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等のアルキレングリコールを
例示することができる。また、重合触媒としては種々の
有機または無機の金属化合物等が使用でき、具体的には
テトラブチルチタネート、テトライソプロピチルチタネ
ート、テトラエチルチタネート、ジブチルスズオキシ
ド、ジブチルスズラウレート、オクチル酸スズ、塩化第
一スズ等を挙げることができる。これらの触媒の使用量
は出発原料に対して0,1から1,000ppm、好まし
くは0.5から500ppmである。
【0011】脂肪族及び芳香族ポリエステル樹脂は公知
の方法で製造することができる。例えばジカルボン酸の
低級アルコールエステルと過剰量のグリコールを触媒の
存在下でエステル交換反応せしめ得られる反応生成物を
重縮合する方法。あるいはジカルボン酸と過剰量のグリ
コールを触媒の存在下でエステル化反応せしめ得られる
反応生成物を重縮合する方法で得られる。反応温度は1
80〜290℃で好ましくは200〜280℃である。
重縮合触媒としてはチタン化合物、アンチモン化合物、
スズ化合物、カルシウム化合物、マンガン化合物等が挙
げることができる。これらの触媒の使用量は出発原料に
対して0.1から1,000ppm、好ましくは0.5か
ら500ppmである。
【0012】(2)各成分の配合量 本発明のPET再生樹脂樹脂組成物は、PET再生樹脂
(A)100重量部あたり、ポリエステル樹脂(B)
0.5〜100重量部を配合することが好ましく、更
に、PET再生樹脂(A)100重量部あたり、ポリエ
ステル樹脂(B)1〜20重量部配合することがより好
ましい。ポリエステル樹脂が1重量未満では、PET再
生樹脂成形品の成形性改良効果がなく、100重量部よ
り多くなると成形品の強度が低下する不利益を生じる。
特に、上記ポリエステル樹脂(B)を1〜20重量部配
合することは、成形性を改良する点で特に効果的であ
る。
【0013】本発明の組成物には必要に応じて(C)他
の熱可塑性樹脂、樹脂添加剤及び/又は無機化合物を混
合することができる。他の熱可塑性樹脂としては低密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリビニルアルコ
ール、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン−1、ポリ
ブテン−1、ポリペンテン−1及びこれらの共重合体な
どを含むポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのスチレ
ン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンオキサイド
やポリフェニレンサルファイドなどのエンジニアリング
プラスチックなどの樹脂などを挙げることができる。P
ET再生樹脂のブレンド材としては、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネートな
どが好ましい。又、樹脂添加剤としては安定剤、着色
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、静電気
防止剤、増量剤等が挙げられる。さらに、前記無機化合
物としては、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、黒
鉛などを挙げることができる。
【0014】これら熱可塑性樹脂、樹脂添加剤及び無機
化合物は、そのうちから選ばれる1種又は2以上を混合
することができる。上記(C)成分は、上記(A)成分
及び(B)成分の合計量100重量部に対して、0.1
〜10重量部、好ましくは1〜5重量部配合する。この
添加量が多すぎると成形品が脆くなり、一方、少な過ぎ
ると添加する意味がなくなるからである。尚、樹脂添加
剤及び無機化合物は、熱可塑性樹脂に添加しておくこと
もできる。
【0015】(3)PET再生樹脂組成物の製造方法及
び成形方法 本発明の組成物は、通常、公知の方法で製造される。例
えば、(A)PET再生樹脂、(B)ポリエステル樹
脂、(C)及び必要に応じて他の熱可塑性樹脂、樹脂添
加剤及び無機化合物を、エクストルーダー、ニーダー、
ロールあるいはバンバリーミキサー中で溶融混練する方
法、あるいは、粒子状物同士を均一に機械的に混合した
あと、直接射出成形機で混合と同時に成形する方法など
が挙げられる。
【0016】上記のようにして得られたPET再生樹脂
組成物は、引き続き、押出成形、射出成形、圧縮成形等
により成形品とされるが、これらの成形品は、機械的性
質のほか、耐熱性、電気絶縁性にも優れている。
【0017】(4)PET再生樹脂組成物の用途 本発明のPET再生樹脂組成物は、従来の熱可塑性樹脂
の各種成形品に使用することができる。例えば、家電関
係製品、具体的には、冷蔵庫カバー、洗濯機コンデンサ
ーカバー、TVバックカバー、TVスピーカーボック
ス、TV偏向ヨーク、コンセント及びソケット、クリス
マスライトソケット、CRTモニターボディー、エアコ
ン吹き出し口羽根、風向板及び本体カバー、加湿器カバ
ー、電子レンジドア、ウォッシュレット便座及び温水タ
ンク、扇風機モーターカバー及びコントロールパネル、
コネクター、PPCトナー容器、換気扇カバー、土木建
築関連材料、具体的にはトラフ、地下埋設用電線カバ
ー、パイプカバー、フラットヤーン用モノフィラメント
及びラミネートフィルム、競技場椅子及び背カバー、観
葉植物用植木鉢、OAフロアー、自動車関連材料、具体
的には、電線コルゲートチューブ、フロアマット、ドア
トリム、トランクルームシート及びライニング、バッテ
リーケース、ラジエター冷却ファン、エンジンルーム落
下物防止板、インストルメントパネル、内装用トリム、
グローブボックス、コンソールボックス、ファンシュラ
ウド、エアークリーナーハウジング、シートフレーム、
コネクター、灰皿、その他、PPバンド、各種コネクタ
ー、パレット、コンテナー、トレイなどに有用である。
【0018】
【実施例】以下に実施例及び比較例によって本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるも
のではない。なお、実施例及び比較例で実施した各種の
試験は次の方法によった。
【0019】造粒性試験 スクリュー径30mmの二軸押出機を用いて、ペレタイ
ズを行った。目視によりペレタイズ時の状況を観察し、
次の基準によって造粒性を判断した。 ◎…極めて良好、○…良好、△…やや不良、×…不良、
××…造粒不可。射出成形性試験 型締力40トンの射出成形機を用いて、127×12.
7×1.6mmの試験片を作製した。目視により成形品
の外観を観察し、次の基準によって射出成形性を判断し
た。 ◎…極めて良好、○…良好、△…やや不良、×…不良、
××…成形不可。強度試験 JIS K7113に準拠して、引っ張り強度及び引っ
張り伸びを測定した。
【0020】ポリエステル樹脂の数平均分子量 使用されたポリエステル樹脂は、下記の条件で数平均分
子量を測定した。 装置:HPLC MODEL LC−6A(島津製作所
(株)製)。 ガードカラム:SHODEXKF−800P(10mm
×4.6mmφ)1本。 カラム:SHODEXKF−804(0.3mm×8m
mφ)1本、KF−802.5(0.3m×8mmφ)
1本、KF−801(0.3m×8mmφ)1本。 検出器:Shodex RI SE−51(昭和電工
(株)製)。 溶剤:テトラヒドロフラン、クロロホルム又はヘキサフ
ルオロイソプロパノール. 溶剤流速:1ml/min。 カラム温度:40℃。 試料量:溶剤で10倍希釈したもの20μl。
【0021】[実施例1〜5]実施例1〜3として、後
述の表1に記載のように、PET再生樹脂(A)(商品
名:PET−BTL、大誠樹脂(株)製)100重量部
にラクトン重合体(B)として、下記ラクトン重合体
(B1〜B3)5重量部ずつブレンドした。従って、P
ET再生樹脂(A)100重量部あたり、ラクトン重合
体(B)の添加量は5重量部である。同様に、実施例4
及び5として、PET再生樹脂(A)(商品名:PET
−BTL、大誠樹脂(株)製)100重量部に改質剤
(C)及び改質剤(D)を5重量部ブレンドした。得ら
れた混合物を、スクリュー径30mmの二軸押出機を用
いて、加工温度255℃で溶融混練しペレタイズした。
また、得られたペレットを用いて、型締力40トンの射
出成形機を用いて、加工温度255℃、金型温度25℃
で所定の形状の試験片を成形し、JIS規格に準拠して
強度測定を行った。その結果を表1に示す。
【0022】[比較例1]比較例1では、ラクトン重合
体(B1)を添加しなかった以外は実施例1と同様に行
った。
【0023】
【表1】
【0024】表中、改質剤(B1)=商品名:PLAC
CELH1P(ダイセル化学工業(株)製、ポリ−ε−
カプロラクトンで数平均分子量10,000)を、改質
剤(B2)=商品名:PLACCELH4(ダイセル化
学工業(株)製、ポリ−ε−カプロラクトンで数平均分
子量40,000)を、改質剤(B3)=商品名:PL
ACCELH7(ダイセル化学工業(株)製、ポリ−ε
−カプロラクトンで数平均分子量70,000)を(以
上、表2及び3に於いても同じ)、改質剤(C)=ビオ
ノーレ1003W(昭和高分子製、コハク酸/1,4−
ブタンジオール系ポリエステルで数平均分子量43,0
00)を、改質剤(D)=ペルプレンS[東洋紡績製、
ラクトン変性PBT(テレフタル酸/1,4−ブタンジ
オール/ε−カプロラクトン系ポリエステルで数平均分
子量83,000)を示す。
【0025】[実施例6〜8、比較例2]ラクトン重合
体を、表2に示す各所定量とした以外は、実施例1と同
様にして試験片を作製し、造粒性、射出成形性、強度試
験を評価した。その結果を表2に示す。従って、実施例
6〜8ではPET再生樹脂(A)100重量部あたりラ
クトン重合体(B)は10重量部である。
【0026】
【表2】
【0027】[実施例9〜10、比較例3]ポリオレフ
ィン樹脂(C)としてポリプロピレン(商品名:MA
4、三菱化学(株)製)を配合し、表3に示す各所定量
とし、造粒性及び射出成形時の加工温度を240℃とし
た以外は、実施例1と同様にして試験片を製作し、押出
加工性、射出成形性、強度試験を評価した。その結果を
表3に示す。なお、実施例9では、PET再生樹脂
(A)100重量部に対してラクトン重合体(B)は5
重量部であり、実施例10では10重量部である。比較
例3では、ラクトン重合体(B)が無添加である。
【0028】
【表3】
【0029】表1〜3から明らかなように、本発明の樹
脂組成物を用いた実施例1〜10では問題なく造粒と射
出成形が可能であり、得られた成形品の強度も良好であ
る。比較例1〜3では造粒性に問題があり、射出成形機
では成形ができなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、PET再生樹脂の造粒
や射出成形が可能であり、良好な機械的強度を有するP
ET再生樹脂組成物及びその成形品を得ることができ
た。
フロントページの続き (72)発明者 落合 玄一郎 茨城県取手市戸頭9−6−19 (72)発明者 水谷 良信 三重県四日市市大字羽津戊746−32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)PET再生樹脂、(B)ポリエス
    テル樹脂からなることを特徴とするPET再生樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 さらに、(C)他の熱可塑性樹脂、樹脂
    添加剤及び無機化合物から選ばれる少なくとも1種が含
    有されてなる請求項1記載のPET再生樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)PET再生樹脂100重量部あた
    り、(B)ポリエステル樹脂0.5〜100重量部を配
    合してなる請求項1又は2記載のPET再生樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 (B)ポリエステル樹脂が、芳香族又は
    脂肪族ポリエステル樹脂である請求項1〜3のいずれか
    に記載のPET再生樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 脂肪族ポリエステル樹脂が、ラクトン重
    合体である請求項4記載のPET再生樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれに記載のPET再
    生樹脂組成物を成形してなるPET再生樹脂成形品。
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