JP2000319375A - 光記録媒体用成形材料 - Google Patents

光記録媒体用成形材料

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JP2000319375A JP11128607A JP12860799A JP2000319375A JP 2000319375 A JP2000319375 A JP 2000319375A JP 11128607 A JP11128607 A JP 11128607A JP 12860799 A JP12860799 A JP 12860799A JP 2000319375 A JP2000319375 A JP 2000319375A
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高広 安達
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和弘 安藤
Mitsuhiko Masumoto
光彦 増本
Noriaki Honda
典昭 本田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性および低複屈折性に優れた光記録媒体
用成形材料を提供する。 【解決手段】 一般式(A)及び一般式(B)で表され
る構造単位を有し、一般式(A)の構造単位が全構造単
位中10〜90mol%であり、かつ極限粘度が0.3 〜0.5 dl/g
であるポリカーボネートからなる光記録媒体用成形材
料。 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。) 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク、レーザーディスク、光カード、MOディスクなどの
光記録媒体を製造するのに好適な成形性とともに複屈折
の低減されたポリカーボネート樹脂光記録媒体用成形材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノールA型ポリカーボネート
は、その透明性、耐熱性、耐加水分解性、寸法安定性な
どの特徴を生かして、最近は光ディスク用基盤材料とし
て広く用いられるようになった。しかしながら、光ディ
スク用にポリカーボネートを用いる場合いくつかの問題
点があった。
【0003】光ディスク基盤としての性能のうち、情報
読み取り、書き込みに用いられるレーザー光線を実質的
に弱めてしまう複屈折は最も重要な問題であり、複屈折
が大きい材料ではエラーが増加し、記録媒体としての信
頼性が劣ってしまう。
【0004】これらの複屈折低減を目的とした様々なポ
リカーボネート樹脂材料が開発されている。(特開昭6
0−215020,特開昭62−181115)しかし
ながら、近年、高密度化が進む光ディスク分野におい
て、これらの材料では複屈折対策は十分とは言えなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた成形
性と低複屈折性を両立した光記録媒体用成形材料を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の2種類の
ビスフェノール類より誘導された共重合ポリカーボネー
ト樹脂は、低複屈折性と良好な成形性を兼ね備えた良質
の光記録媒体成形材料となることを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】即ち、本発明は、 一般式(A)
及び一般式(B)で表される構造単位を有し、一般式
(A)の構造単位が全構造単位中10〜90mol%であり、か
つ極限粘度が0.3 〜0.5 dl/gであるポリカーボネートか
らなる光記録媒体用成形材料である。
【化4】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。)
【0008】また、本発明は、アルカリ水溶液と有機溶
媒存在下で、一般式(C)及び3,4'-(1-メチリデン)ビ
スフェノールに、ホスゲンを吹き込んだ後、第4級アン
モニウム塩を添加し重縮合反応を開始させ、次に分子量
調節剤となる一価フェノールを添加し、更に3級アミン
重合触媒を添加し、重縮合を促進せしめることを特徴と
する光記録媒体用成形材料の製造方法である。
【化5】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。)
【0009】炭酸エステル形成性化合物としては、例え
ばホスゲンや、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリ
ルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、
ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカー
ボネートなどのビスアリールカーボネートが挙げられ
る。これらの化合物は2種類以上併用して使用すること
も可能である。
【0010】本発明の一般式(C)で表される化合物と
しては、具体的には、9,9-ビス(4-ヒロドキシフェニ
ル)フルオレン、9,9-ビス(3-メチル−4-ヒドロキシフ
ェニル) フルオレン、3,6-ジメチル−9,9-ビス(4-ヒロ
ドキシフェニル)フルオレン、9,9-(3-メトキシ−4-ヒ
ドロキシフェニル) フルオレン、9,9-ビス(3-エトキシ
−4-ヒドロキシフェニル) フルオレン、9,9-(3-エチル
−4-ヒドロキシフェニル) フルオレン、4,5-ジメチル−
9,9-ビス(4-ヒロドキシフェニル)フルオレン、9,9-
(3-フェニル−4-ヒドロキシフェニル) フルオレン、3,
6-ジメチル−9,9-ビス(3-メチル−4-ヒドロキシフェニ
ル) フルオレン及び3,6-ジフェニル−9,9-ビス(4-ヒロ
ドキシフェニル)フルオレン等を挙げることができる。
特に、9,9-ビス(4-ヒロドキシフェニル)フルオレン及
び9,9-ビス(3-メチル−4-ヒドロキシフェニル) フルオ
レンが好ましい。
【0011】本発明のポリカーボネートは、ビスフェノ
ールAからポリカーボネートを製造する際に用いられて
いる公知の方法、例えばビスフェノールとホスゲンとの
直接反応(ホスゲン法)、あるいはビスフェノールとビ
スアリールカーボネートとのエステル交換反応(エステ
ル交換法)などの方法を採用することができる。
【0012】前者のホスゲン法においては、通常酸結合
剤および溶媒の存在下において、一般式(C)で表され
るフルオレン化合物及び3,4'-(1-メチリデン)ビスフェ
ノールを、ホスゲンと反応させる。この酸結合剤として
は、例えば、ピリジンや、水酸化ナトリウム及び水酸化
カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などが用いられ
る。また、溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロ
ロホルム、クロロベンゼン、キシレンなどが用いられ
る。さらに、縮重合反応を促進するために、トリエチル
アミンのような第三級アミン触媒および第四級アンモニ
ウム塩などの触媒が使用される。また、重合度調節に
は、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p-クミル
フェノールなどのフェノール類等の一官能基化合物を分
子量調節剤として加える。更に、所望に応じ亜硫酸ナト
リウム、ハイドロサルファイトなどの酸化防止剤や、フ
ロログルシン、イサチンビスフェノール、1,1,1-トリス
(4-ヒドロキシフェニル)エタン、α,α',α"-トリス
(4-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリイソプロピルベン
ゼンなど分岐化剤を小量添加してもよい。反応は、通常
0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲とするのが
適当である。反応時間は反応温度によって左右される
が、通常0.5分〜10時間、好ましくは1分〜2時間
である。また、反応中は、反応系のpHを10以上に保持
することが望ましい。
【0013】一方、後者のエステル交換法においては、
一般式(C)で表されるフルオレン化合物及び3,4'-(1-
メチリデン)ビスフェノールを、ビスアリールカーボネ
ートと混合し、減圧下で高温において反応させる。この
時、p−t−ブチルフェノール、p-クミルフェノール及
び長鎖アルキルフェノールなどの一官能基化合物を分子
量調節剤として加えてもよい。反応は、通常150〜3
50℃、好ましくは200〜300℃の範囲の温度にお
いて行われ、また減圧度は最終的には1mmHg以下にする
ことが好ましく、エステル交換反応により生成した該ビ
スアリールカーボネートから由来するフェノール類を系
外へ留去させる。反応時間は反応温度や減圧度などによ
って左右されるが、通常1〜6時間程度である。反応は
窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが
好ましく。また、所望に応じ、酸化防止剤や分岐化剤を
添加して反応を行ってもよい。
【0014】ホスゲン法とエステル交換法では、一般式
(C)で表されるフルオレン化合物の反応性を考慮した
場合、ホスゲン法の方が好ましい。
【0015】更に、本発明の分子量調節剤としては、特
に一価フェノール類が好ましく、具体的には、ブチルフ
ェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、デ
カニルフェノール、テトラデカニルフェノール、ヘプタ
デカニルフェノール、オクタデカニルフェノール等の長
鎖アルキル置換フェノール;ヒドロキシ安息香酸ブチ
ル、ヒドロキシ安息香酸オクチル、ヒドロキシ安息香酸
ノニル、ヒドロキシ安息香酸デカニル、ヒドロキシ安息
香酸ヘプタデカニル等のヒドロキシ安息香酸長鎖アルキ
ルエステル;ブトキシフェノール、オクチルオキシフェ
ノール、ノニルオキシフェノール、デカニルオキシフェ
ノール、テトラデカニルオキシフェノール、ヘプタデカ
ニルオキシフェノール、オクタデカニルオキシフェノー
ル等の長鎖アルキルオキシフェノール類が例示される。
【0016】本発明においてホスゲン法を採用する場合
は、ホスゲン吹き込み終了後に反応を効率よく行うため
第四級アンモニウム塩を少量添加することが好ましい。
具体的には、テトラメチルアンモニウムクロライド、ト
リメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル
ベンジルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモ
ニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムア
イオダイドなどが例示される。これらのうちトリメチル
ベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジル
アンモニウムクロライドが好ましい。この第四級アンモ
ニウム塩は、使用される全ビスフェノール類に対して、
一般に0.0005〜 5mol%使用されることが好ましい。第四
級アンモニウム塩の添加後、3〜10分後に、トリエチ
ルアミンのような三級アミン及び分子量調節剤を添加し
て重合させることが好ましい。三級アミンの添加量は、
全ビスフェノール類に対して、0.01〜1.0mol% である。
また、分子量調節剤の添加量は、全ビスフェノール類に
対して、3 〜10mol%である。
【0017】これらの反応で合成されたポリカーボネー
ト重合体は、押出成形、射出成形、ブロ−成形、圧縮成
形、湿式成形など公知の成形法で成形可能であるが、光
記録媒体用成形材料としては、容易に押出、射出成形が
できることが望ましく、特に光記録媒体用の精密成形で
は極限粘度が0.3 〜0.5 dl/gの範囲であることが好まし
い。
【0018】また、本発明の一般式(A)の構造単位は
成形性、耐熱性、低複屈折性を考慮すると全構造単位中
10〜90mol%が好ましい。一般式(A)の構造単位が10mo
l%未満では、耐熱性が低下して実用的ではない。一方、
一般式(A)の構造単位が90mol%を超えると極限粘度が
0.3 dl/g以上の高分子量体を得ることが困難となる。
【0019】本発明の光記録媒体用ポリカーボネート成
形材料は、射出成形で成形することが好ましく、その際
の流動性は大きすぎても小さすぎても成形性に問題が生
じる。例えば高化式フローテスター(280 ℃、160kgf/c
m2、ノズル径1mm ×10mm)測定で、15〜90×10-2cc/sec
の範囲が好ましい。15×10-2cc/sec未満では、流動性が
悪く金型への充填不良やフローマークが生じる場合があ
り、90×10-2cc/secを超えると金型剥離不良やソリを生
じやすい。
【0020】本発明の光記録媒体用ポリカーボネート成
形材料は、一般の光ディスク用ポリカーボネートと同様
に高度に精製されたものでなければならない。具体的に
は、直径50μm以上のダストが実質上検出されず、直
径0.5〜50μmのダストが3×104 以下、無機お
よび有機残留塩素が2ppm以下、残留アルカリ金属が
2ppm以下、残存水酸基200ppm以下、残存窒素
量5ppm以下、残存モノマー20ppm以下等の基準
を可能な限り満たすように精製される。また、低分子量
体除去や溶媒除去のため抽出等の後処理が行われる場合
もある。
【0021】光記録媒体用ポリカーボネート成形材料は
押出や射出成形時に必要な安定性や離型性を確保するた
め、所望に応じて、ヒンダードフェノール系やホスファ
イト系酸化防止剤;シリコン系、脂肪酸エステル系、脂
肪酸系、脂肪酸グリセリド系、密ろう等天然油脂などの
滑剤や離型剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン
系、ジベンゾイルメタン系、サリチレート系等の光安定
剤;ポリアルキレングリコール、脂肪酸グリセリド等帯
電防止剤などを適宜併用してよいものであり、さらには
コスト等から、一般の光記録媒体用ポリカーボネートと
性能を損なわない範囲で任意に混合して使用する事も可
能である。また、本成形材料を射出成形する場合の成形
温度は、流動性の観点から280 〜360 ℃が好ましい。
【0022】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0023】実施例1 8.8%(w/v) の水酸化ナトリウム水溶液58リットルに、9,9-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン4.19Kg(以下BP
FLと略称、12mol )、3,4'-(1-メチルエチリデン)ビス
フェノール6.39Kg(以下BPAmp と略称、28mol )及びハ
イドロサルファイト10g を加え溶解した。これにメチレ
ンクロライド36リットルを加え、15℃に保ちながら撹拌しつ
つ、ホスゲン5kg を50分かけて吹き込んだ。吹き込み終
了後、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド5g
(0.022mol)を加え5分間激しく撹拌して反応液を乳化さ
せ、次にp-ターシャルブチルフェノール324g(以下PTBP
と略称、2.16mol )を加え、さらに20mlのトリエチルア
ミン(0.14mol) を加え、約1時間撹拌し重合させた。重
合終了後、重合液を水相と有機相に分離し、有機相をリ
ン酸で中和し、洗液の導電率が10μS以下になるまで水
洗を繰り返した後、精製樹脂液を得た。得られた精製樹
脂液を、強攪拌されている45℃の温水に樹脂液をゆっ
くり滴下し、溶媒を除去しつつ重合物を固形化した。固
形物を濾過後、乾燥して白色粉末状重合体を得た。この
重合体は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶
液の温度20℃における極限粘度[η]は0.38dl/gであっ
た。得られた上記重合体を赤外線吸収スペクトルより分
析した結果、1770cm-1付近の位置にカルボニル基による
吸収、1240cm-1付近の位置にエーテル結合による吸収が
認められ、カーボネート結合を有することが確認され
た。また、3650〜3200cm-1の位置に水酸基由来の吸収は
ほとんど認められなかった。このポリカーボネート中の
モノマーをGPC分析で測定した場合、いずれのモノマ
ーも20ppm 以下であった。
【0024】得られたポリカーボネート粉末にステアリ
ン酸モノグリセリド300ppmを添加し、50μmポリマーフ
ィルターを付けたベント付き50mm押出機にて300
℃で押出し、溶融ペレット化を行った。得られたペレッ
トを樹脂温度350℃で、金型温度100℃、及び射出
圧29.4MPaの条件で、外径120mm、厚さ1.
2mmの円盤を射出成形し、2日間室内放置後30度斜
め入射時の複屈折を測定した。押出ペレットについて流
れ値(Q値)を測定し、成形流動性の目安とした。ま
た、ポリカーボネート粉末を用いて、50μm厚キャスト
フィルムを作成し、300 〜1100g の荷重をかけ、光弾性
感度を測定した。結果を表1に示した。
【0025】実施例2 BPFLを6.99Kg (20mol)、BPAmp を4.57kg(20mol) 及びPT
BPを366g(2.44mol)に変更した以外は、実施例1と同様
に行った。得られた重合体の極限粘度[η]は0.33dl/g
で、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は重合比
以外は実施例1と同等のポリカーボネート重合体構造を
有することが認められた。結果を表1に示した。
【0026】実施例3 BPFLを9.79Kg(28mol)、BPAmp を2.74kg(12mol)及びPT
BPを366g(2.44mol)に変更した以外は実施例1と同様に
行った。得られた重合体の極限粘度[η]は0.34dl/g
で、赤外吸収スペクトル等よりこの重合体は重合比以外
は実施例1と同等のポリカーボネート重合体構造を有す
ることが認められた。結果を表1に示した。
【0027】実施例4 BPFLの代わりに9,9−ビス(3-メチル−4-ヒドロキシ
フェニル)フルオレン7.55Kg(以下BCF と略称、20mol)
に変更した以外は実施例2と同様に行った。得られた重
合体の極限粘度[η]は0.34dl/gで、赤外吸収スペクト
ル等よりこの重合体は重合比以外は実施例1と同等のポ
リカーボネート重合体構造を有することが認められた。
結果を表1に示した。
【0028】比較例1 実施例1のポリカーボネートの代わりに、市販光記録媒
体用2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下
BPA と略称)型ポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)
製H−4000、[η]=0.35dl/g)を用いて実施例1
と同様の試験を行った。結果を表1に示した。
【0029】比較例2 BPFLを用いず、BPAmp のみ9.13Kg(40mol) 用いPTBPを36
6g(2.44mol) に変更した以外は、実施例1と同様に行っ
た。得られた重合体の極限粘度[η]は0.31dl/gで、赤
外吸収スペクトル等よりこの重合体は下記構造単位を有
するポリカーボネート重合体と認められた。結果を表1
に示した。
【0030】比較例3 BPAmp を用いず、BPFLのみ13.98Kg(40mol)用い、PTBPを
366g(2.44mol)に変更した以外は実施例1と同様に行っ
た。ホスゲンとの反応性が悪く重合は進行せず物性評価
は出来なかった。
【0031】
【表1】
【0032】〔表1の説明〕 複屈折:(株)溝尻光学工業製、自動エリフ゜ソメータ-使用。
測定波長:632.8nm。 光弾性:50μm厚のキャストフィルムに300 〜1100g の
荷重をかけ、エリプソメーター波長:632.8nmにて光弾性
感度を測定した。 流れ値(Q値):島津製作所(株)製高化式フローテス
ター使用。280 ℃、160kgf/cm2、ノズル径1mm ×10mm条
件での単位時間あたりの流量。(単位×10-2cc/sec) BPFL :9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン BCF :9,9-ビス(3-メチル−4-ヒドロキシフェニル)フ
ルオレン BPA(mp):3,4'-(1-メチルエチリデン)ビスフェノール BP成分(a):一般式(A)構造単位の全構造単位に対する
割合(mol%)。 BP成分(b):一般式(B)構造単位の全構造単位に対する
割合(mol%)。 極限粘度:0.5g/100ccジクロロメタン樹脂溶液を20℃、
ハギンズ定数0.45で極限粘度[η](dl/g)を求めた。
【0033】
【発明の効果】本発明より、優れた成形性、低複屈折性
を両立した光記録媒体用成形材料を提供できる。特に、
高密度記録と信頼性が要求される書換可能な光ディスク
および光磁気ディスクに好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 典昭 大阪府豊中市神州町2丁目12番地 三菱瓦 斯化学株式会社大阪工場内 Fターム(参考) 4J002 CG011 FD040 FD070 FD100 FD170 GP00 4J029 AA09 AB01 AB05 AC02 AD01 AE04 AE05 BB13A BD09C HC01 JB193 JC031 JC091 KH05 5D029 KA07 KC07 5D121 AA02 DD05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(A)及び一般式(B)で表され
    る構造単位を有し、一般式(A)の構造単位が全構造単
    位中10〜90mol%であり、かつ極限粘度が0.3 〜0.5 dl/g
    であるポリカーボネートからなる光記録媒体用成形材
    料。 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
    数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
    炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
    シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。) 【化2】
  2. 【請求項2】 一般式(A)が9,9-ビス(4-ヒドロキシ
    フェニル)フルオレン及び/又は9,9-ビス(3-メチル−
    4-ヒドロキシフェニル)フルオレンから誘導されたもの
    である請求項1記載の光記録媒体用成形材料。
  3. 【請求項3】 アルカリ水溶液と有機溶媒存在下で、一
    般式(C)及び3,4'-(1-メチリデン)ビスフェノール
    に、ホスゲンを吹き込んだ後、第4級アンモニウム塩を
    添加し重縮合反応を開始させ、次に分子量調節剤となる
    一価フェノールを添加し、更に3級アミン重合触媒を添
    加し、重縮合を促進せしめることを特徴とする請求項1
    記載の光記録媒体用成形材料の製造方法。 【化3】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
    数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
    炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
    シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。)
  4. 【請求項4】 一般式(C)が9,9-ビス(4-ヒドロキシ
    フェニル)フルオレン及び/又は9,9-ビス(3-メチル−
    4-ヒドロキシフェニル)フルオレンから誘導されたもの
    である請求項3記載の光記録媒体用成形材料の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 分子量調節剤となる一価フェノールと3
    級アミン重合触媒を同時に添加する請求項3記載の光記
    録媒体用成形材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 第4級アンモニウム塩がトリエチルベン
    ジルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアン
    モニウムクロライドである請求項3記載の光記録媒体用
    成形材料の製造方法。
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