JP2001055436A - 光記録媒体用成形材料 - Google Patents

光記録媒体用成形材料

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JP2001055436A
JP2001055436A JP11234443A JP23444399A JP2001055436A JP 2001055436 A JP2001055436 A JP 2001055436A JP 11234443 A JP11234443 A JP 11234443A JP 23444399 A JP23444399 A JP 23444399A JP 2001055436 A JP2001055436 A JP 2001055436A
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carbon atoms
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recording medium
bis
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JP11234443A
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English (en)
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Kazuhiro Ando
和弘 安藤
Tatsuya Kanekawa
達也 金川
Mitsuhiko Masumoto
光彦 増本
Noriaki Honda
典昭 本田
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性および低複屈折性に優れた光記録媒体
用成形材料を提供する。 【解決手段】 一般式(A)および式(B)で表される
構造単位を有し、一般式(A)の構造単位が全構造単位
中10〜90mol%であり、かつ極限粘度が0.3〜
0.5dl/gであるポリカーボネートからなる光記録媒体
用成形材料。 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。但し、
1 〜R4 の全てが水素原子になる場合を除く) 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク、レーザーディスク、光カード及びMOディスクなど
の光記録媒体を製造するのに好適な成形性とともに複屈
折の低減されたポリカーボネート樹脂光記録媒体用成形
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノールA型ポリカーボネート
は、その透明性、耐熱性、耐加水分解性及び寸法安定性
などの特徴を生かして、最近は光ディスク用基盤材料と
して広く用いられるようになった。しかしながら、光デ
ィスク用にポリカーボネートを用いる場合いくつかの問
題点があった。
【0003】光ディスク基盤としての性能のうち、情報
読み取り、書き込みに用いられるレーザー光線を実質的
に弱めてしまう複屈折は最も重要な問題であり、複屈折
が大きい材料ではエラーが増加し、記録媒体としての信
頼性が劣ってしまう。
【0004】これらの複屈折低減を目的とした様々なポ
リカーボネート樹脂材料が開発されている。(特開昭6
0−215020,特開昭62−181115)しかし
ながら、近年、高密度化が進む光ディスク分野におい
て、これらの材料では複屈折対策は十分とは言えなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた成形
性と低複屈折性を両立した光記録媒体用成形材料を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の2種類の
ビスフェノール類より誘導された共重合ポリカーボネー
ト樹脂は、低複屈折性と良好な成形性を兼ね備えた良質
の光記録媒体成形材料となることを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】即ち、本発明は、一般式(A)お
よび式(B)で表される構造単位を有し、一般式(A)
の構造単位が全構造単位中10〜90mol%であり、
かつ極限粘度が0.3〜0.5dl/gであるポリカー
ボネートからなる光記録媒体用成形材料である。
【化4】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。但し、
1 〜R4 の全てが水素原子になる場合を除く)
【化5】
【0008】また、本発明は、アルカリ水溶液と有機溶
媒存在下で、一般式(C)及び4,4’−[1,3−フ
ェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノー
ルに、ホスゲンを吹き込んだ後、第四級アンモニウム塩
を添加し重縮合反応を開始させ、次に分子量調節剤とな
る一価フェノールを添加し、更に三級アミン重合触媒を
添加し、重縮合を促進せしめる光記録媒体用成形材料の
製造方法である。
【化6】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。但し、
1 〜R4 の全てが水素原子になる場合を除く)
【0009】炭酸エステル形成化合物としては、例えば
ホスゲンやジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカ
ーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−
p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネ
ートなどのジアリールカーボネートが挙げられる。これ
らの化合物は2種類以上併用して使用することも可能で
ある。
【0010】本発明の一般式(C)で表される化合物と
しては、具体的には、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−
2−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、3,6
−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
フルオレン、9,9−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロ
キシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エトキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビ
ス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ン、4,5−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−
4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、3,6−ジメチ
ル−9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)フルオレン及び3,6−ジフェニル−9,9−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等を挙げること
ができる。特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−
メチルフェニル)フルオレン及び9,9−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが好まし
い。
【0011】本発明のポリカーボネートは、ビスフェノ
ールAからポリカーボネートを製造する際に用いられて
いる公知の方法、例えば二価フェノールとホスゲンとの
直接反応(ホスゲン法)、あるいは二価フェノールとジ
アリールカーボネートとのエステル交換反応(エステル
交換法)などの方法を採用することができる。
【0012】前者のホスゲン法においては、通常酸結合
剤および溶媒の存在下において、本発明における一般式
(A)を誘導する9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)フルオレンおよび/または9,9−ビ
ス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレン
と、式(B)を誘導する4,4’−[1,3−フェニレ
ンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノールと
を、ホスゲンと反応させる。酸結合剤としては、例えば
ピリジンや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
アルカリ金属の水酸化物などが用いられ、また溶媒とし
ては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、クロロベン
ゼン、キシレンなどが用いられる。さらに、縮重合反応
を促進するために、トリエチルアミンのような三級アミ
ン触媒および第四級アンモニウム塩などの触媒を、また
重合度調節には、フェノール、p−t−ブチルフェノー
ル、p-クミルフェノール等で表されるフェノール類等一
官能基化合物を分子量調節剤として加える。さらに、所
望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトなど
の酸化防止剤や、フロログルシン、イサチンビスフェノ
ール、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、
α,α',α"-トリス(4−ヒドロキシフェニル)-1,3,5-ト
リイソプロピルベンゼンなど分岐化剤を小量添加しても
よい。反応は、通常0〜150℃、好ましくは5〜40
℃の範囲とするのが適当である。反応時間は反応温度に
よって左右されるが、通常5分〜10時間、好ましくは
30分〜2時間である。また、反応中は、反応系のpHを
10以上に保持することが望ましい。
【0013】一方、後者のエステル交換法においては、
本発明における一般式(A)を誘導する、9,9−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンお
よび/または9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチ
ルフェニル)フルオレンと4,4’−[1,3−フェニ
レンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノールと
を、ジアリールカーボネートと混合し、減圧下で高温に
おいて反応させる。この時、フェノール、p−t−ブチ
ルフェノール、p-クミルフェノール等のフェノール類の
一官能基化合物を分子量調節剤として加えてもよい。反
応は通常150〜350℃、好ましくは200〜300
℃の範囲の温度において行われ、また減圧度は最終で好
ましくは1mmHg以下にして、エステル交換反応によ
り生成した該ジアリールカーボネートから由来するフェ
ノール類を系外へ留去させる。反応時間は反応温度や減
圧度などによって左右されるが、通常1〜6時間程度で
ある。反応は窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下
で行うことが好ましく。また、所望に応じ、酸化防止剤
や分岐化剤を添加して反応を行ってもよい。
【0014】ホスゲン法とエステル交換法では、一般式
(A)構造を誘導する化合物および式(B)構造を誘導
する化合物の反応性を考慮した場合、ホスゲン法の方が
好ましい。
【0015】更に、本発明の分子量調節剤としては一価
フェノールが好ましく、具体的には、ブチルフェノー
ル、オクチルフェノール、ノニルフェノール、デカニル
フェノール、テトラデカニルフェノール、ヘプタデカニ
ルフェノール、オクタデカニルフェノール等の長鎖アル
キル置換フェノール;ヒドロキシ安息香酸ブチル、ヒド
ロキシ安息香酸オクチル、ヒドロキシ安息香酸ノニル、
ヒドロキシ安息香酸デカニル、ヒドロキシ安息香酸ヘプ
タデカニル等のヒドロキシ安息香酸長鎖アルキルエステ
ル;ブトキシフェノール、オクチルオキシフェノール、
ノニルオキシフェノール、デカニルオキシフェノール、
テトラデカニルオキシフェノール、ヘプタデカニルオキ
シフェノール、オクタデカニルオキシフェノール等の長
鎖アルキルオキシフェノール類が例示される。
【0016】本発明においてホスゲン法を採用する場合
は、ホスゲン吹き込み終了後に反応を効率よく行うため
第四級アンモニウム塩を少量添加することが好ましい。
具体的には、テトラメチルアンモニウムクロライド、ト
リメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル
ベンジルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモ
ニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムア
イオダイドなどが例示される。これらのうちトリメチル
ベンジルアンモニウムクロライド及びトリエチルベンジ
ルアンモニウムクロライドが好ましい。この第四級アン
モニウム塩は、使用される全ビスフェノール類に対し
て、一般に0.0005〜5mol%使用されることが
好ましい。第四級アンモニウム塩の添加後、3〜10分
後に、トリエチルアミンのような三級アミン及び分子量
調節剤を添加して重合させることが好ましい。三級アミ
ンの添加量は、全ビスフェノール類に対して、0.01
〜1.0mol%である。また、分子量調節剤の添加量
は、全ビスフェノール類に対して3〜10mol%であ
る。
【0017】これらの反応で合成されたポリカーボネー
ト重合体は、押出成形、射出成形、ブロ−成形、圧縮成
形、湿式成形など公知の成形法で成形可能であるが、光
記録媒体用成形材料としては、容易に押出、射出成形が
できることが望ましく、特に光記録媒体用の精密成形で
は極限粘度が0.3〜0.5dl/gの範囲であること
が好ましい。
【0018】また、本発明の一般式(A)の構造単位は
成形性、耐熱性、低複屈折性を考慮すると全構造単位中
10〜90mol%が好ましい。一般式(A)の構造単
位が10mol%未満では、複屈折性改善効果は小さ
く、90mol%を越えるとガラス転移温度上昇により
成形条件が狭くなるため成形不良や分子配向による複屈
折増加をおこしやすい。
【0019】本発明の光記録媒体用ポリカーボネート成
形材料は、射出成形で成形することが好ましく、その際
の流動性は大きすぎても小さすぎても成形性に問題が生
じる。例えば高化式フローテスター(280 ℃、160kgf/c
m2、ノズル径1mm ×10mm)測定で、15〜90×10-2
ml/secの範囲が好ましい。15×10-2ml/s
ec未満では、流動性が悪く金型への充填不良やフロー
マークが生じる場合があり、90×10-2ml/sec
を超えると金型剥離不良やソリを生じやすい。
【0020】本発明の光記録媒体用ポリカーボネート成
形材料は、一般の光ディスク用ポリカーボネートと同様
に高度に精製されたものでなければならない。具体的に
は、直径50μm以上のダストが実質上検出されず、直
径0.5〜50μmのダストが3×104 以下、無機お
よび有機残留塩素が2ppm以下、残留アルカリ金属が
2ppm以下、残存水酸基200ppm以下、残存窒素
量5ppm以下、残存モノマー20ppm以下等の基準
を可能な限り満たすように精製される。また、低分子量
体除去や溶媒除去のため抽出等の後処理が行われる場合
もある。
【0021】光記録媒体用ポリカーボネート成形材料は
押出や射出成形時に必要な安定性や離型性を確保するた
め、所望に応じて、ヒンダードフェノール系やホスファ
イト系酸化防止剤;シリコン系、脂肪酸エステル系、脂
肪酸系、脂肪酸グリセリド系、蜜ろう等天然油脂などの
滑剤や離型剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン
系、ジベンゾイルメタン系、サリチレート系等の光安定
剤;ポリアルキレングリコール、脂肪酸グリセリド等帯
電防止剤などを適宜併用してよいものであり、さらには
コスト等から一般の光記録媒体用ポリカーボネートと性
能を損なわない範囲で任意に混合して使用する事も可能
である。また、本成形材料を射出成形する場合の成形温
度は、流動性の観点から280〜360℃が好ましい。
【0022】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0023】実施例1 8.8%(w/v)の水酸化ナトリウム水溶液58リッ
トルに、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフ
ェニル)フルオレン4.54kg(以下B2CFLと略
称、12mol)と4,4’−[1,3−フェニレン
(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール9.69K
g(以下BPMと略称、28mol)及びハイドロサル
ファイト10gを加え溶解した。これにメチレンクロラ
イド36リットルを加え、15℃に保ちながら撹拌しつ
つ、ホスゲン5kgを50分かけて吹き込んだ。吹き込
み終了後、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド
5g(0.022mol)を加え5分間激しく撹拌して
反応液を乳化させ、次にp-t-ブチルフェノール390g
(以下PTBPと略称、2.6mol)を加え、さらに
20mlのトリエチルアミン(0.14mol)を加
え、約1時間撹拌し重合させた。重合液を水相と有機相
に分離し、有機相をリン酸で中和し、洗液の導電率が1
0μS以下になるまで水洗を繰り返した後、精製樹脂液
を得た。得られた精製樹脂液を、強攪拌されている45
℃の温水にゆっくり滴下し、溶媒を除去しつつ重合物を
固形化した。固形物を濾過後、乾燥して白色粉末状重合
体を得た。この重合体は、塩化メチレンを溶媒とする濃
度0.5g/dlの溶液の温度20℃における極限粘度
[η]は0.37dl/gであった。得られた上記重合
体を赤外線吸収スペクトルより分析した結果、1770
cm-1付近の位置にカルボニル基による吸収が認められ、
カーボネート結合を有することが確認された。また、3
650〜3200cm-1の位置に水酸基由来の吸収はほと
んど認められなかった。このポリカーボネート中のモノ
マーをGPC分析で測定した場合、いずれのモノマーも
20ppm以下であった。
【0024】得られたポリカーボネート粉末にステアリ
ン酸モノグリセリド300ppmを添加し、50μmポ
リマーフィルターを付けたベント付き50mm押出機に
て300℃で押出し、溶融ペレット化を行った。得られ
たペレットを樹脂温度350℃で、金型温度100℃、
及び射出圧29.4MPaの条件で、外径120mm、
厚さ1.2mmの円盤を射出成形し、2日間室内放置後
30度斜め入射時の複屈折を測定した。押出ペレットに
ついて流れ値(Q値)を測定し、成形流動性の目安とし
た。また、ポリカーボネート粉末を用いて、50μm厚キ
ャストフィルムを作成し、300〜1100gの荷重を
かけ、光弾性感度を測定した。結果を表1に示した。
【0025】実施例2 B2CFLを7.56kg(20mol)、BPMを
6.92kg(20mol)に変更した以外は、実施例
1と同様に行った。得られた重合体の極限粘度[η]は
0.40dl/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこ
の重合体は重合比以外は実施例1と同等のポリカーボネ
ート重合体構造を有することが認められた。結果を表1
に示した。
【0026】実施例3 B2CFLを10.58kg(28mol)、BPMを
4.15kg(12mol)に変更した以外は実施例1
と同様に行った。得られた重合体の極限粘度[η]は
0.38dl/gで、赤外吸収スペクトル等よりこの重
合体は重合比以外は実施例1と同等のポリカーボネート
重合体構造を有することが認められた。結果を表1に示
した。
【0027】実施例4 B2CFLのかわりに9,9−ビス(4−ヒドロキシ−
3−メチルフェニル)フルオレンを7.56kg(以下
B3CFLと略称、20mol)、BPMを6.92k
g(20mol)に変更した以外は、実施例1と同様に
行った。得られた重合体の極限粘度[η]は0.39d
l/gで、赤外吸収スペクトル等よりこの重合体は重合
比以外は実施例1と同等のポリカーボネート重合体構造
を有することが認められた。結果を表1に示した。
【0028】比較例1 実施例1のポリカーボネートの代わりに、市販光記録媒
体用2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(以下BPAと略称)型ポリカーボネート(三菱瓦斯化
学(株)製H−4000、[η]=0.35dl/g)
を用いて実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に
示した。
【0029】比較例2 B2CFL及びB3CFLを用いず、BPMのみ13.
84Kg(40mol)用いPTBPを288g(1.
92mol)に変更した以外は、実施例1と同様に行っ
た。得られた重合体の極限粘度[η]は0.35dl/
gで、赤外吸収スペクトル等よりこの重合体はポリカー
ボネート重合体と認められた。結果を表1に示した。
【0030】比較例3 BPMを用いず、B2CFLのみ15.12kg(40
mol)用いた以外は実施例1と同様に行った。BPF
Lの反応性が悪く、未反応モノマーが大量に発生し、重
合は進行せず物性評価はできなかった。結果を表1に示
した。
【0031】比較例4 B2CFLの代わりに9,9−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フルオレン4.2Kg(以下BPFLと略称、
12mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は0.38dl/g
で、赤外吸収スペクトル等よりこの重合体はポリカーボ
ネート重合体と認められた。結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】〔表1の説明〕 複屈折:(株)溝尻光学工業製、自動エリフ゜ソメータ-使用。
測定波長:632.8nm。 光弾性感度:50μm厚のキャストフィルムに300 〜1100
g の荷重をかけ、エリプソメーター波長632.8nm にて光
弾性感度を測定した。 流れ値(Q値):島津製作所(株)製高化式フローテス
ター使用。280 ℃、160kgf/cm2、ノズル径1mm ×10mm条
件での単位時間あたりの流量。(単位×10-2ml/sec) B2CFL:9,9-ビス(4-ヒドロキシ−2-メチルフェニル)フ
ルオレン B3CFL:9,9-ビス(4-ヒドロキシ−3-メチルフェニル)フ
ルオレン BPM :4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデ
ン)]ビスフェノール BPFL :9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン BP成分(a):一般式(A)構造単位の全構造単位に
対する割合(mol%) BP成分(b):式(B)構造単位の全構造単位に対す
る割合(mol%) 極限粘度:0.5g/100cc ジクロロメタン樹脂溶液を20
℃、ハギンズ定数0.45で極限粘度[η](dl/g)を求め
た。
【0034】
【発明の効果】本発明より、優れた成形性、低複屈折性
を両立した光記録媒体用成形材料を提供できる。特に、
高密度記録と信頼性が要求される書換可能な光ディスク
および光磁気ディスクに好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 典昭 大阪府豊中市神州町2丁目12番 三菱瓦斯 化学株式会社大阪工場内 Fターム(参考) 4F071 AA50 AA88 AH19 BA01 BB05 4J029 BC04B BC09 HC01 HC03 HC05A HC05B HC09 JA203 JB063 JB163 JB193 JC031 JC091 JC353 JF033 JF043 KB13 KB24 KB25 5D029 KA07 KC07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(A)および式(B)で表される
    構造単位を有し、一般式(A)の構造単位が全構造単位
    中10〜90mol%であり、かつ極限粘度が0.3〜
    0.5dl/gであることを特徴とするポリカーボネー
    トからなる光記録媒体用成形材料。 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
    数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
    炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
    シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。但し、
    1 〜R4 の全てが水素原子になる場合を除く) 【化2】
  2. 【請求項2】 一般式(A)で表される構造単位が9,
    9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フル
    オレンおよび/または9,9−ビス(4−ヒドロキシ−
    2−メチルフェニル)フルオレンより誘導された請求項
    1記載の光記録媒体用成形材料。
  3. 【請求項3】 アルカリ水溶液と有機溶媒存在下で、一
    般式(C)及び4,4’−[1,3−フェニレンビス
    (1−メチルエチリデン)]ビスフェノールに、ホスゲ
    ンを吹き込んだ後、第四級アンモニウム塩を添加し重縮
    合反応を開始させ、次に分子量調節剤となる一価フェノ
    ールを添加し、更に三級アミン重合触媒を添加し、重縮
    合を促進せしめることを特徴とする請求項1記載の光記
    録媒体用成形材料の製造方法。 【化3】 (式中、R1 〜R4 は、各々独立して、水素原子、炭素
    数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
    炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキ
    シ基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。但し、
    1 〜R4 の全てが水素原子になる場合を除く)
  4. 【請求項4】 一般式(C)が9,9−ビス(4−ヒド
    ロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンから誘導され
    たものである請求項3記載の光記録媒体用成形材料の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 分子量調節剤となる一価フェノールと三
    級アミン重合触媒を同時に添加する請求項3記載の光記
    録媒体用成形材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 第四級アンモニウム塩が、トリエチルベ
    ンジルアンモニウムクロライド又はトリメチルベンジル
    アンモニウムクロライドである請求項3記載の光記録媒
    体用成形材料の製造方法。
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